JP2000218308A - 冷間圧延用ロール、冷間圧延法および冷間圧延金属板 - Google Patents
冷間圧延用ロール、冷間圧延法および冷間圧延金属板Info
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- JP2000218308A JP2000218308A JP1933799A JP1933799A JP2000218308A JP 2000218308 A JP2000218308 A JP 2000218308A JP 1933799 A JP1933799 A JP 1933799A JP 1933799 A JP1933799 A JP 1933799A JP 2000218308 A JP2000218308 A JP 2000218308A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 タンデム圧延機などの冷間圧延機による鋼帯
などの冷延において、生産性を損なわずにヒートスクラ
ッチの発生を効果的に抑制する。 【解決手段】 ロール直径 300mm超のロール表面に、６
角以下の多角形の１種または２種以上を多数個と、これ
らを囲む連続した溝とからなる規則正しい幾何学的模様
が形成され、多角形の長径がロール圧延材接触弧長の0.
01倍以上 0.1倍以下、溝の深さが２μｍ以上 100μｍ以
下、溝の幅が多角形の長径の0.05倍以上 0.5倍以下であ
るロール。前記ロールを冷間タンデム圧延機のワークロ
ールに組込み圧延油を使用して帯状金属を圧延する冷延
方法。前記方法により冷延され、両面あるいはいずれか
一方の面に、前記ロールの幾何学的模様が転写された冷
延金属板。
などの冷延において、生産性を損なわずにヒートスクラ
ッチの発生を効果的に抑制する。 【解決手段】 ロール直径 300mm超のロール表面に、６
角以下の多角形の１種または２種以上を多数個と、これ
らを囲む連続した溝とからなる規則正しい幾何学的模様
が形成され、多角形の長径がロール圧延材接触弧長の0.
01倍以上 0.1倍以下、溝の深さが２μｍ以上 100μｍ以
下、溝の幅が多角形の長径の0.05倍以上 0.5倍以下であ
るロール。前記ロールを冷間タンデム圧延機のワークロ
ールに組込み圧延油を使用して帯状金属を圧延する冷延
方法。前記方法により冷延され、両面あるいはいずれか
一方の面に、前記ロールの幾何学的模様が転写された冷
延金属板。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、タンデム圧延機な
どの冷間圧延機による鋼帯など金属帯板の冷延におい
て、生産性を損なわずにヒートスクラッチ発生を抑制す
ることのできる冷間圧延用ロール、該ロールをワークロ
ールに使用した冷間圧延法、および該方法により得られ
る表面性状の優れた冷間圧延金属板に関するものであ
る。
どの冷間圧延機による鋼帯など金属帯板の冷延におい
て、生産性を損なわずにヒートスクラッチ発生を抑制す
ることのできる冷間圧延用ロール、該ロールをワークロ
ールに使用した冷間圧延法、および該方法により得られ
る表面性状の優れた冷間圧延金属板に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】鋼帯など金属帯板の冷間圧延において、
ヒートスクラッチの発生がしばしば問題となる。ヒート
スクラッチは、ロールバイトすなわちワークロールとワ
ークロールに噛み込まれた圧延材との接触弧に引込まれ
た圧延油が、高圧と温度上昇により潤滑性能の劣化を起
こし、そのため油膜破断が生じ、ワークロールと圧延材
が金属接触することによる焼付き疵である。圧延速度や
圧下率を増大させると発生しやすく、冷間タンデム圧延
機などの各種冷間圧延機で、高生産性実現の障害となっ
ている。
ヒートスクラッチの発生がしばしば問題となる。ヒート
スクラッチは、ロールバイトすなわちワークロールとワ
ークロールに噛み込まれた圧延材との接触弧に引込まれ
た圧延油が、高圧と温度上昇により潤滑性能の劣化を起
こし、そのため油膜破断が生じ、ワークロールと圧延材
が金属接触することによる焼付き疵である。圧延速度や
圧下率を増大させると発生しやすく、冷間タンデム圧延
機などの各種冷間圧延機で、高生産性実現の障害となっ
ている。
【０００３】ヒートスクラッチが発生すると、圧延製品
は表面欠陥により製造歩留まりが低下する。さらに、ヒ
ートスクラッチが発生した後、同じワークロールで引続
き圧延を行うと、ワークロールの焼付き疵が圧延材に転
写されるほか、ヒートスクラッチが拡大するおそれがあ
るので、その圧延スタンドのワークロールを組替えなけ
ればならなず、生産性が著しく低下するという問題があ
った。ヒートスクラッチの防止策としては、圧延油の潤
滑性能を向上させ、ロールバイト内での油膜破断を防止
することが考えられ、エマルジョン油において油粒子径
を大きくしたり、強圧下に耐えるように極圧添加剤を加
えること等が行われた。
は表面欠陥により製造歩留まりが低下する。さらに、ヒ
ートスクラッチが発生した後、同じワークロールで引続
き圧延を行うと、ワークロールの焼付き疵が圧延材に転
写されるほか、ヒートスクラッチが拡大するおそれがあ
るので、その圧延スタンドのワークロールを組替えなけ
ればならなず、生産性が著しく低下するという問題があ
った。ヒートスクラッチの防止策としては、圧延油の潤
滑性能を向上させ、ロールバイト内での油膜破断を防止
することが考えられ、エマルジョン油において油粒子径
を大きくしたり、強圧下に耐えるように極圧添加剤を加
えること等が行われた。
【０００４】また特開昭５６−１１１５０５号公報に
は、圧延機のクーラント量を制御して圧延材やワークロ
ールの温度を低下させることにより、特開平６−６３６
２４号公報には、圧延速度を低減することにより、それ
ぞれヒートスクラッチを防止することが開示されてい
る。
は、圧延機のクーラント量を制御して圧延材やワークロ
ールの温度を低下させることにより、特開平６−６３６
２４号公報には、圧延速度を低減することにより、それ
ぞれヒートスクラッチを防止することが開示されてい
る。
【０００５】さらに特開平１−２８９５０３号公報に
は、ヒートスクラッチ防止を目的としたものではない
が、あらかじめ圧延材の表面に多数の凹部を形成してお
き、該凹部に圧延油等の流体を閉じ込めつつ圧延するこ
とで、圧延時の摩擦係数を低下させ、ロールの肌荒れや
摩耗を起こさずに高圧下圧延を可能にすることが開示さ
れている。そして特開平５−１２３７１６号公報には、
形成する凹部の形状および向きを限定することで、圧延
後の板表面の残留模様を薄くすることが開示されてい
る。
は、ヒートスクラッチ防止を目的としたものではない
が、あらかじめ圧延材の表面に多数の凹部を形成してお
き、該凹部に圧延油等の流体を閉じ込めつつ圧延するこ
とで、圧延時の摩擦係数を低下させ、ロールの肌荒れや
摩耗を起こさずに高圧下圧延を可能にすることが開示さ
れている。そして特開平５−１２３７１６号公報には、
形成する凹部の形状および向きを限定することで、圧延
後の板表面の残留模様を薄くすることが開示されてい
る。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のヒートスク
ラッチ防止策のうち、圧延油の潤滑性能向上について
は、エマルジョン油の油粒子径増大も極圧添加剤も、十
分な生産性向上効果が認められるような高圧下高速圧延
を行った場合にはヒートスクラッチが発生することがあ
り、満足できる結果は得られ難い。
ラッチ防止策のうち、圧延油の潤滑性能向上について
は、エマルジョン油の油粒子径増大も極圧添加剤も、十
分な生産性向上効果が認められるような高圧下高速圧延
を行った場合にはヒートスクラッチが発生することがあ
り、満足できる結果は得られ難い。
【０００７】上記特開昭５６−１１１５０５号公報のよ
うな、圧延機クーラント量によりロールバイト内の温度
制御を行う方法は、ヒートスクラッチの抑制効果は認め
られるがその応答性に問題がある。上記特開平６−６３
６２４号公報のような圧延速度低減による方法は、生産
性が低下するという問題がある。
うな、圧延機クーラント量によりロールバイト内の温度
制御を行う方法は、ヒートスクラッチの抑制効果は認め
られるがその応答性に問題がある。上記特開平６−６３
６２４号公報のような圧延速度低減による方法は、生産
性が低下するという問題がある。
【０００８】また上記特開平１−２８９５０３号公報お
よび特開平５−１２３７１６号公報に開示されている方
法は、あらかじめ圧延材の表面に形成したディンプルと
呼ばれる凹部に圧延油が閉込められて、ロールバイト内
での摩擦係数が低下する効果はあるものの、圧延後の材
料表面にディンプルが残存し、圧延製品の品質が劣化す
ることは避けられず、そのうえ十分な生産性向上効果が
認められるような高圧下高速の冷間圧延においては、ヒ
ートスクラッチの抑制効果は得られ難い。
よび特開平５−１２３７１６号公報に開示されている方
法は、あらかじめ圧延材の表面に形成したディンプルと
呼ばれる凹部に圧延油が閉込められて、ロールバイト内
での摩擦係数が低下する効果はあるものの、圧延後の材
料表面にディンプルが残存し、圧延製品の品質が劣化す
ることは避けられず、そのうえ十分な生産性向上効果が
認められるような高圧下高速の冷間圧延においては、ヒ
ートスクラッチの抑制効果は得られ難い。
【０００９】そこで本発明が解決しようとする課題は、
タンデム圧延機などの冷間圧延機による鋼帯など金属帯
板の冷延において、生産性を損なわずにヒートスクラッ
チの発生を効果的に抑制することのできる冷間圧延用ロ
ール、該ロールをワークロールに使用した冷間圧延法、
および該方法により得られる表面性状の優れた冷間圧延
金属板を提供することである。
タンデム圧延機などの冷間圧延機による鋼帯など金属帯
板の冷延において、生産性を損なわずにヒートスクラッ
チの発生を効果的に抑制することのできる冷間圧延用ロ
ール、該ロールをワークロールに使用した冷間圧延法、
および該方法により得られる表面性状の優れた冷間圧延
金属板を提供することである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明ロールは、ロール直径が３００mm超であり、少
なくとも圧延材と接触するロール表面に、６角以下の多
角形の１種または２種以上を多数個と、該各多角形を囲
む連続した溝とからなる規則正しい幾何学的模様が形成
され、前記多角形の長径がロール圧延材接触弧長の０．
０１倍以上０．１倍以下であり、かつ前記溝の深さが２
μｍ以上１００μｍ以下、前記溝の幅が前記多角形の長
径の０．０５倍以上０．５倍以下であることを特徴とす
る冷間圧延用ロールである。
の本発明ロールは、ロール直径が３００mm超であり、少
なくとも圧延材と接触するロール表面に、６角以下の多
角形の１種または２種以上を多数個と、該各多角形を囲
む連続した溝とからなる規則正しい幾何学的模様が形成
され、前記多角形の長径がロール圧延材接触弧長の０．
０１倍以上０．１倍以下であり、かつ前記溝の深さが２
μｍ以上１００μｍ以下、前記溝の幅が前記多角形の長
径の０．０５倍以上０．５倍以下であることを特徴とす
る冷間圧延用ロールである。
【００１１】また本発明法は、上記本発明ロールを、冷
間タンデム圧延機の少なくともヒートスクラッチが生じ
やすいスタンドのワークロールに組込み、圧延油を使用
して、帯状金属を圧延することを特徴とする冷間圧延法
である。さらに本発明金属板は、上記本発明法により冷
間圧延され、両面あるいはいずれか一方の面に、６角以
下の多角形の１種または２種以上を多数個と、該各多角
形を囲む連続した畝からなる規則正しい幾何学的模様が
形成され、前記多角形の長径がロール圧延材接触弧長の
０．０１倍以上０．１倍以下であり、かつ前記畝の高さ
が２μｍ以上１００μｍ以下、前記畝の幅が前記多角形
の長径の０．０５倍以上０．５倍以下であることを特徴
とする冷間圧延金属板である。
間タンデム圧延機の少なくともヒートスクラッチが生じ
やすいスタンドのワークロールに組込み、圧延油を使用
して、帯状金属を圧延することを特徴とする冷間圧延法
である。さらに本発明金属板は、上記本発明法により冷
間圧延され、両面あるいはいずれか一方の面に、６角以
下の多角形の１種または２種以上を多数個と、該各多角
形を囲む連続した畝からなる規則正しい幾何学的模様が
形成され、前記多角形の長径がロール圧延材接触弧長の
０．０１倍以上０．１倍以下であり、かつ前記畝の高さ
が２μｍ以上１００μｍ以下、前記畝の幅が前記多角形
の長径の０．０５倍以上０．５倍以下であることを特徴
とする冷間圧延金属板である。
【００１２】
【発明の実施の形態】本発明ロールを図１に示す例によ
り説明する。図１(a) はロール１の表面を平面に展開し
たものの拡大図、図１(b) は図１(a) のＡ−Ａ矢視断面
図である。本発明ロールは、ロール直径が３００mm超で
あって、ロール表面にはこの例のように、多数の多角形
４と、各多角形４を囲む連続した溝５とからなる規則正
しい幾何学的模様が形成されている。形成されている範
囲は、ロール表面の少なくとも圧延材と接触する部位で
ある。図１の例では、多角形４として正六角形のみを並
べているが、その他の六角形でもよい。
り説明する。図１(a) はロール１の表面を平面に展開し
たものの拡大図、図１(b) は図１(a) のＡ−Ａ矢視断面
図である。本発明ロールは、ロール直径が３００mm超で
あって、ロール表面にはこの例のように、多数の多角形
４と、各多角形４を囲む連続した溝５とからなる規則正
しい幾何学的模様が形成されている。形成されている範
囲は、ロール表面の少なくとも圧延材と接触する部位で
ある。図１の例では、多角形４として正六角形のみを並
べているが、その他の六角形でもよい。
【００１３】また、五角形、四角形、三角形といった６
角以下の多角形の１種のみ、あるいは２種以上を組合わ
せて、規則正しい幾何学的模様を形成することもでき
る。例えば、図３(a) は正五角形と菱形を組合わせて、
図３(b) は正方形のみで、図３(c) は菱形のみで、図３
(d) は直角二等辺三角形のみで、それぞれ模様を形成し
ている。これら各例において、模様の方向は任意にでき
る。例えば図１の例では、正六角形の対頂点を結ぶ方向
すなわち図の長辺の方向を、ロールの軸方向、周方向、
あるいはその間の任意の方向とすることができる。
角以下の多角形の１種のみ、あるいは２種以上を組合わ
せて、規則正しい幾何学的模様を形成することもでき
る。例えば、図３(a) は正五角形と菱形を組合わせて、
図３(b) は正方形のみで、図３(c) は菱形のみで、図３
(d) は直角二等辺三角形のみで、それぞれ模様を形成し
ている。これら各例において、模様の方向は任意にでき
る。例えば図１の例では、正六角形の対頂点を結ぶ方向
すなわち図の長辺の方向を、ロールの軸方向、周方向、
あるいはその間の任意の方向とすることができる。
【００１４】これら各多角形４の長径Ｄを、図２に示す
ロール圧延材接触弧長Ｌの０．０１倍以上０．１倍以下
とする。多角形４の長径Ｄは、図１のような最大径であ
り、２種以上の多角形を組合わせた場合は、各多角形の
長径の最大のものである。接触弧長Ｌは、図２のよう
に、圧延材２がロール１に接触して変形し始める点Ｓ
と、ロール１から離れる点Ｔとの間の扁平したロール表
面の長さである。また溝５の深さｄは２μｍ以上１００
μｍ以下、溝５の幅ｗは多角形４の長径Ｄの０．０５倍
以上０．５倍以下とする。
ロール圧延材接触弧長Ｌの０．０１倍以上０．１倍以下
とする。多角形４の長径Ｄは、図１のような最大径であ
り、２種以上の多角形を組合わせた場合は、各多角形の
長径の最大のものである。接触弧長Ｌは、図２のよう
に、圧延材２がロール１に接触して変形し始める点Ｓ
と、ロール１から離れる点Ｔとの間の扁平したロール表
面の長さである。また溝５の深さｄは２μｍ以上１００
μｍ以下、溝５の幅ｗは多角形４の長径Ｄの０．０５倍
以上０．５倍以下とする。
【００１５】ここでロール圧延材接触弧長Ｌ(mm)は、圧
延材２のロール入側板厚Ｈ(mm)、ロール出側板厚ｈ(m
m)、圧延荷重Ｐ(kgf) 、圧延材２の幅Ｗ(mm)、ロール１
のの半径Ｒ(mm)、圧延時の扁平した半径Ｒ′(mm)から、
(1)式および (2)式により求めることができる。νはロ
ールのポアソン比、Ｅはロールのヤング率(kgf／m
m2 ）、πは円周率である。 Ｒ′＝［１＋｛１６（１−ν2 ）／ＷπＥ][Ｐ／（Ｈ−ｈ)]］Ｒ (1) Ｌ ＝［Ｒ′（Ｈ−ｈ）］0.5 (2)
延材２のロール入側板厚Ｈ(mm)、ロール出側板厚ｈ(m
m)、圧延荷重Ｐ(kgf) 、圧延材２の幅Ｗ(mm)、ロール１
のの半径Ｒ(mm)、圧延時の扁平した半径Ｒ′(mm)から、
(1)式および (2)式により求めることができる。νはロ
ールのポアソン比、Ｅはロールのヤング率(kgf／m
m2 ）、πは円周率である。 Ｒ′＝［１＋｛１６（１−ν2 ）／ＷπＥ][Ｐ／（Ｈ−ｈ)]］Ｒ (1) Ｌ ＝［Ｒ′（Ｈ−ｈ）］0.5 (2)
【００１６】このような本発明ロールをワークロールと
し、圧延油を使用して鋼帯などの金属帯板を冷間圧延す
ると、ロールと圧延材の間の摩擦係数が低減し潤滑性が
著しく向上することが判明した。このため、圧延のため
の負荷が軽減して高圧下圧延が可能となる上、ヒートス
クラッチの発生を伴うことなく高圧下高速圧延を行うこ
とができる。本発明ロールを使用した場合、ロール表面
に形成した幾何学的模様の溝５が圧延油をトラップする
ことにより、ロールバイトに導入される油量が増大し、
ロールバイト内では溝５にトラップされた圧延油がしみ
出し、高圧下高速圧延においてもロールと圧延材の間の
摩擦係数が低減する。
し、圧延油を使用して鋼帯などの金属帯板を冷間圧延す
ると、ロールと圧延材の間の摩擦係数が低減し潤滑性が
著しく向上することが判明した。このため、圧延のため
の負荷が軽減して高圧下圧延が可能となる上、ヒートス
クラッチの発生を伴うことなく高圧下高速圧延を行うこ
とができる。本発明ロールを使用した場合、ロール表面
に形成した幾何学的模様の溝５が圧延油をトラップする
ことにより、ロールバイトに導入される油量が増大し、
ロールバイト内では溝５にトラップされた圧延油がしみ
出し、高圧下高速圧延においてもロールと圧延材の間の
摩擦係数が低減する。
【００１７】本発明ロールにおいて、ロール直径を３０
０mm超としたのは、冷延鋼帯用の冷間タンデム圧延機な
ど、高圧下高速圧延が望まれる圧延機のワークロールを
主たる対象としているからである。多角形を６角以下と
したのは、７角以上になると、ロール表面に規則正しい
幾何学的模様を形成した場合、複数の多角形の組合せが
複雑となり、圧延材表面のむらが問題となるおそれが生
じるからである。
０mm超としたのは、冷延鋼帯用の冷間タンデム圧延機な
ど、高圧下高速圧延が望まれる圧延機のワークロールを
主たる対象としているからである。多角形を６角以下と
したのは、７角以上になると、ロール表面に規則正しい
幾何学的模様を形成した場合、複数の多角形の組合せが
複雑となり、圧延材表面のむらが問題となるおそれが生
じるからである。
【００１８】また、多角形の長径Ｄ、溝の幅ｗ、および
溝の深さｄの限定理由はつぎのとおりである。低炭素鋼
帯の冷間圧延において、ワークロールに、図１のような
パターンの幾何学的模様を上記各値を変化させて形成
し、圧延時のロールと圧延材の間の摩擦係数を測定し
た。その結果摩擦係数は、図４の例のようにＤ／Ｌおよ
びｗ／Ｄで整理でき、Ｄ／Ｌを小さくすると低くなる傾
向を示すが、ｗ／Ｄに適値がある。
溝の深さｄの限定理由はつぎのとおりである。低炭素鋼
帯の冷間圧延において、ワークロールに、図１のような
パターンの幾何学的模様を上記各値を変化させて形成
し、圧延時のロールと圧延材の間の摩擦係数を測定し
た。その結果摩擦係数は、図４の例のようにＤ／Ｌおよ
びｗ／Ｄで整理でき、Ｄ／Ｌを小さくすると低くなる傾
向を示すが、ｗ／Ｄに適値がある。
【００１９】この例では、幾何学的模様を有しない従来
ロールを使用した場合の摩擦係数は０．０３３であり、
この従来レベルよりも摩擦係数が小さくなるのは、Ｄ／
Ｌが０．１０以下でかつｗ／Ｄが０．０５以上０．５０
以下の範囲であることがわかる。そしてその他の例で
も、摩擦係数のレベルは変化するものの、摩擦係数が従
来レベルより小さくなるＤ／Ｌおよびｗ／Ｄは同上範囲
であった。またＤ／Ｌが０．０１未満では、摩擦係数の
低下は幾分みられるものの、ロール製造のためのコスト
が高くなり、全体的にはコスト高となるおそれがある。
ロールを使用した場合の摩擦係数は０．０３３であり、
この従来レベルよりも摩擦係数が小さくなるのは、Ｄ／
Ｌが０．１０以下でかつｗ／Ｄが０．０５以上０．５０
以下の範囲であることがわかる。そしてその他の例で
も、摩擦係数のレベルは変化するものの、摩擦係数が従
来レベルより小さくなるＤ／Ｌおよびｗ／Ｄは同上範囲
であった。またＤ／Ｌが０．０１未満では、摩擦係数の
低下は幾分みられるものの、ロール製造のためのコスト
が高くなり、全体的にはコスト高となるおそれがある。
【００２０】また溝の深さｄを変化させた実験結果、ｄ
が２μｍ未満では摩擦係数が従来レベルより小さくなら
ず、ｄが１００μｍを超えると、溝が圧延材にプリント
されて形成される畝状の突起が、圧延材をコイル状に巻
き取った際に変形したり擦り疵の原因となる場合が生じ
た。したがって、本発明ロールは、多角形の長径Ｄ、溝
の幅ｗ、および溝の深さｄを上記のように限定した。
が２μｍ未満では摩擦係数が従来レベルより小さくなら
ず、ｄが１００μｍを超えると、溝が圧延材にプリント
されて形成される畝状の突起が、圧延材をコイル状に巻
き取った際に変形したり擦り疵の原因となる場合が生じ
た。したがって、本発明ロールは、多角形の長径Ｄ、溝
の幅ｗ、および溝の深さｄを上記のように限定した。
【００２１】このような本発明ロールを製造するには、
まずロール表面を研削し、従来ロールと同様の表面粗さ
に仕上げる。ついで、フォトエッチング法等により幾何
学的模様を形成する。例えばフォトレジスト膜を塗布し
たのち、所望の幾何学的模様の原図を通して紫外線を照
射し、現像し、酸液でエッチングして得ることができ
る。また本発明ロールは、下記本発明冷間圧延法のほ
か、ワークロール直径が３００mm超のの各種圧延機に適
用でき、その場合の圧延油としてはエマルジョン油のほ
かニート油を使用することもできる。
まずロール表面を研削し、従来ロールと同様の表面粗さ
に仕上げる。ついで、フォトエッチング法等により幾何
学的模様を形成する。例えばフォトレジスト膜を塗布し
たのち、所望の幾何学的模様の原図を通して紫外線を照
射し、現像し、酸液でエッチングして得ることができ
る。また本発明ロールは、下記本発明冷間圧延法のほ
か、ワークロール直径が３００mm超のの各種圧延機に適
用でき、その場合の圧延油としてはエマルジョン油のほ
かニート油を使用することもできる。
【００２２】つぎに本発明冷間圧延法は、上記本発明ロ
ールを冷間タンデム圧延機の少なくともヒートスクラッ
チが生じやすいスタンドのワークロールに組込み、圧延
油を使用して、帯状金属を圧延する方法である。冷間タ
ンデム圧延機における圧延速度は最終スタンドが最大と
なるが、通常、高圧下でかつ高速となる最終前のスタン
ドでヒートスクラッチが生じやすい。このようなスタン
ドに本発明ロールを組み込む。圧延油には、鋼帯の場合
に通常採用されるエマルジョン油を使用するが、このほ
か上記ニート油を使用することもできる。圧延材として
は、低炭素鋼のほかステンレス鋼などにも適用できる。
ールを冷間タンデム圧延機の少なくともヒートスクラッ
チが生じやすいスタンドのワークロールに組込み、圧延
油を使用して、帯状金属を圧延する方法である。冷間タ
ンデム圧延機における圧延速度は最終スタンドが最大と
なるが、通常、高圧下でかつ高速となる最終前のスタン
ドでヒートスクラッチが生じやすい。このようなスタン
ドに本発明ロールを組み込む。圧延油には、鋼帯の場合
に通常採用されるエマルジョン油を使用するが、このほ
か上記ニート油を使用することもできる。圧延材として
は、低炭素鋼のほかステンレス鋼などにも適用できる。
【００２３】つぎに本発明金属板は、上記本発明法によ
り冷間圧延され、両面あるいはいずれか一方の面に、上
記本発明ロールの表面が転写された幾何学的模様が形成
されている。例えば図１のロール表面が転写されたもの
を示すと、図５に示すように、多角形４として正六角形
と、これを囲む連続した畝６とからなる規則正しい幾何
学的模様をなし、多角形４の長径Ｄがロール圧延材接触
弧長Ｌの０．０１倍以上０．１倍以下であり、かつ畝６
の高さが２μｍ以上１００μｍ以下、畝６の幅が多角形
４の長径Ｄの０．０５倍以上０．５倍以下である。幾何
学的模様は、６角以下の多角形の１種または２種以上と
することができる。そしてこれらの限定理由は上記本発
明ロールで説明したとおりである。
り冷間圧延され、両面あるいはいずれか一方の面に、上
記本発明ロールの表面が転写された幾何学的模様が形成
されている。例えば図１のロール表面が転写されたもの
を示すと、図５に示すように、多角形４として正六角形
と、これを囲む連続した畝６とからなる規則正しい幾何
学的模様をなし、多角形４の長径Ｄがロール圧延材接触
弧長Ｌの０．０１倍以上０．１倍以下であり、かつ畝６
の高さが２μｍ以上１００μｍ以下、畝６の幅が多角形
４の長径Ｄの０．０５倍以上０．５倍以下である。幾何
学的模様は、６角以下の多角形の１種または２種以上と
することができる。そしてこれらの限定理由は上記本発
明ロールで説明したとおりである。
【００２４】このような本発明金属板は、前述のように
ヒートスクラッチやむらのない優れた表面性状の製品と
なり、畝６の部分が明瞭な段差となっているので、メッ
キや塗装を行った場合、密着性や鮮映性が優れている。
冷延板を製品とすることもできるが、通常は冷延板を焼
鈍し酸洗して製品となる。さらに調質圧延することもで
きる。調質圧延によって畝６の部分は変形するが、段差
は明瞭に残存するのでメッキや塗装を行った場合の密着
性や鮮映性が優れている。
ヒートスクラッチやむらのない優れた表面性状の製品と
なり、畝６の部分が明瞭な段差となっているので、メッ
キや塗装を行った場合、密着性や鮮映性が優れている。
冷延板を製品とすることもできるが、通常は冷延板を焼
鈍し酸洗して製品となる。さらに調質圧延することもで
きる。調質圧延によって畝６の部分は変形するが、段差
は明瞭に残存するのでメッキや塗装を行った場合の密着
性や鮮映性が優れている。
【００２５】
【実施例】（１）４段圧延機を５スタンド連ねた冷間タ
ンデム圧延機の第５スタンド（最終スタンド）のワーク
ロールに本発明ロールを採用し、本発明法により圧延
し、本発明金属板として低炭素鋼板を製造した。ワーク
ロールは、直径４６０mm、胴長１２００mmである。表面
粗さ０．４μｍＲａに仕上げた後、フォトエッチング法
により図１に示すような幾何学的模様を形成し、その長
径Ｄ、溝幅ｗ、溝深さｄを変えたものについて実験し
た。
ンデム圧延機の第５スタンド（最終スタンド）のワーク
ロールに本発明ロールを採用し、本発明法により圧延
し、本発明金属板として低炭素鋼板を製造した。ワーク
ロールは、直径４６０mm、胴長１２００mmである。表面
粗さ０．４μｍＲａに仕上げた後、フォトエッチング法
により図１に示すような幾何学的模様を形成し、その長
径Ｄ、溝幅ｗ、溝深さｄを変えたものについて実験し
た。
【００２６】上記鋼板の板幅は９８８mm、第５スタンド
の入側板厚Ｈは０．８４mm、同出側板厚ｈは０．６０m
m、ワークロールの回転周速（＝圧延速度）は１２００m
/min.、入側張力および出側張力は１２kgf/mm2 および
６kgf/mm2 、圧延油は牛脂系２％エマルジョン油を温度
６０℃で使用した。圧延荷重は約９００ton/m 、接触弧
長Ｌは約１０mmである。圧延時の摩擦係数を圧延荷重と
先進率から求め、圧延後の鋼板についてヒートスクラッ
チなどの表面性状を観察した。その結果、表１に示すよ
うに、本発明例はいずれも従来例に比べて摩擦係数が小
さくヒートスクラッチが認められなかった。
の入側板厚Ｈは０．８４mm、同出側板厚ｈは０．６０m
m、ワークロールの回転周速（＝圧延速度）は１２００m
/min.、入側張力および出側張力は１２kgf/mm2 および
６kgf/mm2 、圧延油は牛脂系２％エマルジョン油を温度
６０℃で使用した。圧延荷重は約９００ton/m 、接触弧
長Ｌは約１０mmである。圧延時の摩擦係数を圧延荷重と
先進率から求め、圧延後の鋼板についてヒートスクラッ
チなどの表面性状を観察した。その結果、表１に示すよ
うに、本発明例はいずれも従来例に比べて摩擦係数が小
さくヒートスクラッチが認められなかった。
【００２７】（２）表１のNO.6、NO.11 、NO.16 （以上
本発明例）、およびNO.1（従来例）について、連続焼鈍
酸洗を行い、さらに、調質圧延を行って得た製品に亜鉛
メッキ処理をした結果、本発明例はいずれも従来例より
メッキ密着性が優れていた。また自動車用外板塗装後の
鮮映性も従来例より優れていた。
本発明例）、およびNO.1（従来例）について、連続焼鈍
酸洗を行い、さらに、調質圧延を行って得た製品に亜鉛
メッキ処理をした結果、本発明例はいずれも従来例より
メッキ密着性が優れていた。また自動車用外板塗装後の
鮮映性も従来例より優れていた。
【００２８】
【表１】
【００２９】
【発明の効果】本発明ロールは、多数の多角形と各多角
形を囲む溝とで規則正しい幾何学的模様が表面に形成さ
れ、その寸法が適正範囲に限定されているので、これを
ワークロールとして金属板を圧延すると、ロールバイト
に導入される圧延油が増大し、ロールバイト内では溝に
トラップされた圧延油がしみ出し、高圧下高速圧延にお
いてもロールと圧延材の間の摩擦係数が低減する。この
ためヒートスクラッチが発生し難い。
形を囲む溝とで規則正しい幾何学的模様が表面に形成さ
れ、その寸法が適正範囲に限定されているので、これを
ワークロールとして金属板を圧延すると、ロールバイト
に導入される圧延油が増大し、ロールバイト内では溝に
トラップされた圧延油がしみ出し、高圧下高速圧延にお
いてもロールと圧延材の間の摩擦係数が低減する。この
ためヒートスクラッチが発生し難い。
【００３０】この本発明ロールを使用し、本発明法で圧
延することにより、ヒートスクラッチ発生のない高圧下
高速圧延が実現され、冷間圧延の生産性が著しく向上す
る。そして、得られた金属板の表面には、ロールに形成
した幾何学的模様が転写され、メッキや塗装の密着性や
鮮映性が向上する。
延することにより、ヒートスクラッチ発生のない高圧下
高速圧延が実現され、冷間圧延の生産性が著しく向上す
る。そして、得られた金属板の表面には、ロールに形成
した幾何学的模様が転写され、メッキや塗装の密着性や
鮮映性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図１】(a)は本発明ロールの幾何学的模様の例を示す
平面図、 (b)は(a) のＡ−Ａ矢視断面図である。
平面図、 (b)は(a) のＡ−Ａ矢視断面図である。
【図２】本発明が対象とする圧延時の、ロールと圧延材
の界面を示す断面図である。
の界面を示す断面図である。
【図３】(a)、 (b)、 (c)、 (d)は本発明ロールの別の
例を示す平面図である。
例を示す平面図である。
【図４】本発明ロールにおける多角形の長径Ｄおよび溝
幅ｗの限定理由の一例を示すグラフである。本発明ロー
ルにおける溝幅ｗの限定理由の一例を示すグラフであ
る。
幅ｗの限定理由の一例を示すグラフである。本発明ロー
ルにおける溝幅ｗの限定理由の一例を示すグラフであ
る。
【図５】(a)は本発明金属板の幾何学的模様の例を示す
平面図、 (b)は(a) のＡ−Ａ矢視断面図である。
平面図、 (b)は(a) のＡ−Ａ矢視断面図である。
１…ロール ２…圧延材 ３…接触弧 ４…多角形 ５…溝 ６…畝
Claims (3)
- 【請求項１】 ロール直径が３００mm超であり、少なく
とも圧延材と接触するロール表面に、６角以下の多角形
の１種または２種以上を多数個と、該各多角形を囲む連
続した溝とからなる規則正しい幾何学的模様が形成さ
れ、前記多角形の長径がロール圧延材接触弧長の０．０
１倍以上０．１倍以下であり、かつ前記溝の深さが２μ
ｍ以上１００μｍ以下、前記溝の幅が前記多角形の長径
の０．０５倍以上０．５倍以下であることを特徴とする
冷間圧延用ロール。 - 【請求項２】 請求項１記載の冷間圧延用ロールを、冷
間タンデム圧延機の少なくともヒートスクラッチが生じ
やすいスタンドのワークロールに組込み、圧延油を使用
して、帯状金属を圧延することを特徴とする冷間圧延
法。 - 【請求項３】 請求項２記載の方法により冷間圧延さ
れ、両面あるいはいずれか一方の面に、６角以下の多角
形の１種または２種以上を多数個と、該各多角形を囲む
連続した畝からなる規則正しい幾何学的模様が形成さ
れ、前記多角形の長径がロール圧延材接触弧長の０．０
１倍以上０．１倍以下であり、かつ前記畝の高さが２μ
ｍ以上１００μｍ以下、前記畝の幅が前記多角形の長径
の０．０５倍以上０．５倍以下であることを特徴とする
冷間圧延金属板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1933799A JP2000218308A (ja) | 1999-01-28 | 1999-01-28 | 冷間圧延用ロール、冷間圧延法および冷間圧延金属板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1933799A JP2000218308A (ja) | 1999-01-28 | 1999-01-28 | 冷間圧延用ロール、冷間圧延法および冷間圧延金属板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000218308A true JP2000218308A (ja) | 2000-08-08 |
Family
ID=11996601
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1933799A Withdrawn JP2000218308A (ja) | 1999-01-28 | 1999-01-28 | 冷間圧延用ロール、冷間圧延法および冷間圧延金属板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000218308A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002102902A (ja) * | 2000-09-28 | 2002-04-09 | Kawasaki Steel Corp | 溶融金属めっき用素材鋼板の冷間圧延方法および合金化溶融金属めっき鋼板の製造方法 |
| EP1317972A1 (de) * | 2001-12-05 | 2003-06-11 | Alcan Technology & Management AG | Verfahren zur Verbesserung der Haftung eines Schmierstoffes auf der Oberfläche eines Aluminiumbandes |
| EP1710026A1 (en) * | 2005-04-06 | 2006-10-11 | Juan Lloveras Calvo | Continuoulsy engraved laminated aluminium and use thereof in panels |
| JP2009136892A (ja) * | 2007-12-05 | 2009-06-25 | Kobe Steel Ltd | 被転写材への転写方法 |
| CN111197145A (zh) * | 2018-11-16 | 2020-05-26 | 通用汽车环球科技运作有限责任公司 | 钢合金工件和用于制造压制硬化钢合金部件的方法 |
-
1999
- 1999-01-28 JP JP1933799A patent/JP2000218308A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002102902A (ja) * | 2000-09-28 | 2002-04-09 | Kawasaki Steel Corp | 溶融金属めっき用素材鋼板の冷間圧延方法および合金化溶融金属めっき鋼板の製造方法 |
| JP4604327B2 (ja) * | 2000-09-28 | 2011-01-05 | Ｊｆｅスチール株式会社 | 溶融金属めっき用素材鋼板の冷間圧延方法および合金化溶融金属めっき鋼板の製造方法 |
| EP1317972A1 (de) * | 2001-12-05 | 2003-06-11 | Alcan Technology & Management AG | Verfahren zur Verbesserung der Haftung eines Schmierstoffes auf der Oberfläche eines Aluminiumbandes |
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| CN111197145A (zh) * | 2018-11-16 | 2020-05-26 | 通用汽车环球科技运作有限责任公司 | 钢合金工件和用于制造压制硬化钢合金部件的方法 |
| CN111197145B (zh) * | 2018-11-16 | 2021-12-28 | 通用汽车环球科技运作有限责任公司 | 钢合金工件和用于制造压制硬化钢合金部件的方法 |
| US11255006B2 (en) | 2018-11-16 | 2022-02-22 | GM Global Technology Operations LLC | Steel alloy workpiece and a method for making a press-hardened steel alloy component |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060404 |