JP2009136892A - 被転写材への転写方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】転写ロール3の転写部7を移送されている被転写材5に押圧することで当該被転写材5に被転写部6を転写する被転写材5への転写方法において、被転写部6の高さを設定すべく、転写ロール3に対する被転写材5の先進率を制御する。被転写部6の高さが転写ロール3の転写部7の高さと同一になるように先進率を制御する。
【選択図】図2
Description
この特許文献1の金属板表面への転写方法では、移送ロールの回転によって金属シートを移送させ、移送している金属シートに対して転写ロールの外周面に転写された凹凸状の転写部を押圧することによって、金属シートの表面に転写ロールの転写部と略同じ凹凸の形状の被転写部を形成させるようにしている。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、ミクロンオーダの微細な形状を被転写材に転写する際に、転写された被転写部の高さを簡単に設定することができる被転写材への転写方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明における課題解決のための技術的手段は、転写ロールの転写部を移送されている被転写材に押圧することで当該被転写材に被転写部を転写する被転写材への転写方法において、前記被転写部の高さを設定すべく、前記転写ロールに対する被転写材の先進率を制御する点にある。
発明者は、被転写部の高さや形状を簡単に設定することができる条件を様々な観点から検証を行った。その結果、発明者は、被転写部の高さや形状に影響を与える要素として、転写ロールの周速と被転写材の移送速度とが関連していることに着目した。そして、発明者は、転写ロールの周速と被転写材の移送速度とのを表すことができる先進率を用いて、被転写部の高さや形状を簡単に設定することを見出した。
高さを含む被転写部の形状が転写ロールの転写部の形状と同一となるように先進率を制御することが好ましい。
前記先進率の制御にあたっては、式(1)を用いることが好ましい。
図1は、本発明の被転写材への転写方法を説明するための転写装置1の概要図を示している。この転写装置1は、移送ロール2と、転写ロール3と、支持ロール4とを備えている。移送ロール2は、金属シートなどの被転写材5を移送するためのものであって、転写ロール3から見て上流側及び下流側に配置されている。
図1、図2に示すように、転写ロール3は、移送されている被転写材5の表面にミクロンオーダ(数μm〜数百μm)の凹凸状の被転写部6を転写するもので、当該転写ロール3の外周面の周方向全周に亘って複数の凹凸状の転写部7が形成されている。各転写部7は軸方向に延設されたものとなっている。支持ロール4は転写ロール3に対向して配置されていて、被転写材5の被転写部6の反対側を支持するものとなっている。
なお、転写装置1は、金属シートなどの圧延材に対して圧延を行うタンデム圧延機の最下流側に配置されていてもよいし、単独の転写ラインとして配置されていてもよい。また、前記転写ロール3をタンデム圧延機の最下流側に設けることで、転写装置1自体をタンデム圧延機に設けるようにしてもよい。
図2は、転写ロール3が被転写材5に接触している様子を示した図である。
図2(a)に示すように、被転写材5に被転写部6が形成される状態を考えると、周方向に回転している転写ロール3の転写部7が被転写材5の表面に押しつけられ、この押圧によって被転写材5の表面が徐々に変形して、その表面に凹凸状の被転写部6が形成されることになる。
図2(a)、(b)に示すように、転写ロール3の転写部7が被転写材5の表面に最も近づいた位置(位置P)では、被転写材5の表面には転写ロール3の転写部7と同じ形状の凹凸が形成された状態にある。
このように、転写ロール3の転写部7で被転写材5に転写を行ったとき、位置Pにて転写部7で押しつけた同一の形状が、被転写材5の表面に転写されることになるため、位置Pの下流側で転写ロール3の転写部7が被転写材5から離れた後(位置Qの下流側)でも被転写材5の表面には転写ロール3の転写部7と同じ形状の凹凸が形成されるはずである。しかしながら、実際には、被転写材5の表面に形成された形状は転写ロール3で転写した形状と異なる場合がある。
まず、図2(b)に示すように、転写部7と被転写部6との形状が一致したときの位置Pを基準として、この基準からt1秒後の転写部7と被転写部6の動きを考える。
ここで、位置Pでは、凸状(台形状)の転写部7において回転方向の後側に位置する第1頂部N1と、凸状(台形状)の被転写部6において移送方向の前側に位置する第1底部S1とは略一致しているものとし、一致部分を基準点Oとする。また、x軸は被転写材5の移送方向と同じであり、y軸は被転写材5の厚み方向と同じである。
一方で、被転写材5側において、t1秒後の被転写部6の第1底部S1の移動量は、式(5)及び式(6)で表される。
図3は、t1秒後における被転写部6と転写部7との位置を表したものである。
図2(c)、図3に示すように、t1秒後において、被転写部6における第2頂部N2及び第3頂部N3のうち、移送方向の前側(移送方向に移動する際の先行側)での第2頂部N2の座標(x,y)は、式(5)及び式(6)により、第2頂部N2の座標(x,y)=(L2−a,b)として表すことができる。
また、t1秒後において、転写部7の第1頂部N1の座標(x,y)は、式(3)及び式(4)により、(x,y)=(L1、Z1)として表すことができる。
さて、位置Pから下流側にいくにつれて、転写部7は被転写部6から離れることになるが、転写部7が被転写部6から離れる過程で、第1頂部N1が第2頂部N2よりも基準点側に位置すると、両者がオーバラップするため、第1頂部N1によって被転写部6を削ることになり、被転写部6が変形する。
即ち、t1秒後において、第1頂部N1のx座標が、第2頂部N2のx座標よりも大きい式(7)が条件となる。式(7)を整理すると式(8)になる。
具体的には、被転写材5への転写を行うに際し、被転写部6の形状、即ち、水平成分a及び垂直成分bを設定した上で、転写ロール3の圧下率、転写ロール3の入出側における被転写材5の板厚、被転写材5の上流及び下流側の張力、摩擦係数を設定した上で、式(12)で求められる先進率が式(1)を満たすように、各種条件を変更する。
図5は、表1に示すように初期設定をした上で、式(1)を満たすように先進率を制御した際の転写ロール3の第1頂部の軌跡と、被転写部6の形状との関係をシミュレートしたものである。具体的には、表1の条件で、式(1)を満たすように、入側張力σbはそのままで、出側張力σfを変更した。
先進率を制御するにあたっては、被転写材5に加わる張力の他に、図6に示すように、被転写材5に対する転写ロール3の圧下率を変更してもよいし、図7に示すように、転写ロール3のロール速度を変化させて摩擦係数を変更することで先進率を制御するようにしてもよい。また、転写ロールの半径を変更してもよい。
この場合は、被転写部6における第2頂部N2及び第3頂部N3のうち、移送方向の後側での第2頂部N3に着目し、その第2頂部N3における水平距離(被転写部6において基準となった底部S1から当該第2頂部N3までの水平距離)をa’とし、第2頂部N3における垂直距離(被転写部6において基準となった底部S1から当該第2頂部N3までの垂直距離)をb’として、それぞれのa’及びb’を上記a及びbに置き換えると、式(2)を導くことができる。
図8は、式(2)を満たすように先進率を制御した際の転写ロール3の第1頂部の軌跡と、被転写部6の形状との関係をシミュレートしたものである。図8に示すように、転写部7の軌跡は被転写部6とオーバラップして一部を削るものの、被転写部6の第2頂部N3を削ることはなく、少なくとも第2頂部N3を残したまま(高さは維持したまま)、被転写部6を形成することができる。
図9は、式(1)及び式(2)及び表1の条件下で、水平成分a、a’と垂直線分b、b’との収束計算することで、これらの組み合わせを示した図である。図9では、範囲Gにあれば式(1)や式(2)を満たすことになる。
本発明の被転写材への転写方法は上記の実施形態に限定されない。本発明によれば、転写された被転写部6の高さを簡単に一定にしたり、形状を所定の形状にすることができるため、例えば、PHE用の金属プレートやホログラムなどを製造するのに適している。
PHE用金属プレートは、伝熱性を向上の観点から表面積の確保、即ち、表面積の増加が非常に重要なことである。PHE用の金属プレートを製造する際に、本発明の方法によって被転写部6の表面の高さや形状を所定通りに設定することによって金属プレートの表面積を確実に増加させることができ、伝熱性が非常に優れた金属プレートを容易に製造することができる。
2 移送ロール
3 転写ロール
4 支持ロール
5 被転写材
6 被転写部
7 転写部
Claims (5)
- 転写ロールの転写部を移送されている被転写材に押圧することで当該被転写材に被転写部を転写する被転写材への転写方法において、
前記被転写部の高さを設定すべく、前記転写ロールに対する被転写材の先進率を制御することを特徴とする被転写材への転写方法。 - 前記被転写部の高さが転写ロールの転写部の高さと同一になるように先進率を制御することを特徴とする請求項1に記載の被転写材への転写方法。
- 高さを含む被転写部の形状が転写ロールの転写部の形状と同一となるように先進率を制御することを特徴とする請求項1に記載の被転写材への転写方法。
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