JP4801472B2 - マグネシウム系金属板材の製造方法、その製造装置、及びマグネシウム系金属化粧板の製造方法 - Google Patents

マグネシウム系金属板材の製造方法、その製造装置、及びマグネシウム系金属化粧板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マグネシウムまたはその合金の板材製造方法及び製造装置に関し、マグネシウムまたはその合金を鋳造することにより金属板材を製造するマグネシウム金属板材の製造方法、これに用いる製造装置、及びマグネシウム系金属化粧板の製造方法に関する。
マグネシウムは金属の中でも資源が豊富であり、比重がアルミニウムや鉄に比べて軽いことから、軽量な部品としての適用が注目されている。このマグネシウムの実強度はアルミニウムや鉄に劣るものの、軽量であるために比強度が高く、同じ強度要求に対してアルミニウムの代わりに使用することもできる。そのため、介護・福祉用品等の軽量化が必要な製品への応用が期待されている。
また、マグネシウムは電磁シールド性能に優れているため、電子機器の電磁ノイズを防ぐことができ、振動を吸収する能力が高く、騒音も減少させることができるという優れた特性を有している。
更に、マグネシウムは変形に対する抵抗力や衝撃に対しても強く、一方で切削加工が容易に行なえるという面を有している。加えて、低融点であり、リサイクル性に優れているため、地球環境保護に適した金属であるという優れた特性を有している。
マグネシウム系金属薄板の製造を、鋳造・圧延によって行う技術が開発されている(特許文献1参照)。この方法は、溶融マグネシウム系金属を双ロール間に供給し、板材を鋳造した後、圧延する方法において、鋳造工程に入る際のマグネシウム系金属の温度を特定範囲に制御することによって、品質の優れた薄板材を製造することを可能にしたものである。
ところで、上記方法は、従来極めて困難であったマグネシウム系金属薄板材の連続鋳造を可能にしたものであるが、得られる薄板材には、鋳造長手方向に対して横方向のクラック、あるいは、スポット割れが入りやすく、歩留まり良く薄板材を製造するには、その条件設定に繁雑な作業が必要であり、作業性が低かった。
特許第3503898号明細書
本発明は、連続鋳造圧延によって、マグネシウム系金属薄板を製造する際に、クラック等の発生を防止し、表面性状に優れた薄板材を歩留まり良く製造することができる方法及び装置を実現することを目的としている。
本発明にかかるマグネシウムまたはその合金(以下、マグネシウムおよびその合金を総称してマグネシウム系金属と呼ぶ。)の板材の製造方法は、マグネシウム系金属溶湯を、少なくとも一対のロール間に供給し、所定の温度に凝固した所定の厚さに鋳造して、板材を製造するに当たり、少なくとも1つのロールの表面に凹凸部が0.01〜400個/cm の密度で形成されていることを特徴としている。
また、本発明にかかる他のマグネシウム系金属板材の製造方法は、マグネシウム系金属溶湯を、少なくとも一対のロール間に供給し、所定の温度に凝固した所定の厚さに鋳造して板材とする際に、少なくとも1つのロールを、その表面に凹凸部を0.01〜400個/cm の密度で設けたロールとすることによって、表面に凸部を有する板材を鋳造し、引き続き圧延することによりマグネシウム系金属薄板を製造することを特徴としている。
前記ロール表面に形成される凹凸部の深さは、0.01〜3mmであることが好ましく、0.1〜1mmの範囲がさらに好ましい。また、前記ロール表面に形成される凹凸部の直径もしくは幅は、0.01〜5mmであることが好ましく、0.5〜2.5mmの範囲がさらに好ましい。さらに前記ロール表面に形成される凹凸部は、隣り合う凹凸部との間隔が0.5〜100mmの範囲で形成されていることが好ましく、1〜10mmの範囲がさらに好ましい。前記ロール表面に形成される凹凸部は、0.01〜400個/cmの密度で形成されていることが好ましく、1〜100個/cmの密度で形成されていることがさらに好ましい。
また、本発明のマグネシウム系金属薄板の製造装置は、溶融したマグネシウム系金属を、少なくとも一対の第1のロール間に供給して圧力を加え、所定の温度に凝固した板材に鋳造するための鋳造ロール部と、
前記鋳造された板材に、少なくとも一対の第2のロールによって圧力を加え、圧延して所定の厚さのマグネシウム系金属薄板を製造するための圧延ロール部とを少なくとも備えるマグネシウム系金属薄板の製造装置において、
前記一対の第1のロールの内の少なくとも1つのロールが、その表面に0.01〜400個/cm の密度で凹凸部が形成されたものであることを特徴とするマグネシウム系金属薄板の製造装置である。
さらに、本発明のマグネシウム系金属化粧板の製造方法は、マグネシウム系金属溶湯を、少なくとも一対のロール間に供給し、所定の温度に凝固した所定の厚さに鋳造して、板材を製造するに当たり、少なくとも1つのロールを、その表面に0.01〜400個/cm の密度で凹凸部を設けたロールとすることを特徴としている。

本発明によれば、鋳造後の板材表面にクラックは、スポット割れなどが発生することなく、表面性のよい板材を歩留まりよく製造することができる。
上記本発明は次の知見に基づいてなされたものである。すなわち、マグネシウム等の軽金属板材を、双ロールを用いて鋳造により製造する際に、溶融金属が双ロールに接触する位置において、鋳造上ロールに接触する溶融液面が接触位置において局部的に上下振動する現象が観察される。これは、鋳造上ロールに接触する溶融金属液面は、鋳造上ロールの回転に伴って下方に引きずられ、液面を下げる方向に移動するが、過度に局部的な液面下降が生じた場合に、表面張力などの力により反発し、液面の上昇が発生する。この現象が繰り返し発生することが前記振動の原因と考えられる。このような液面の振動が発生した場合、鋳造される板材の表面において、下降位置における板材の部分と、上昇位置における板材の部分においては、板材の冷却条件が異なるため、鋳造した板材の板厚に、周期的な変動が見られる。そして、板厚の周期的変動に伴って、変動部位の周囲に冷却速度の不均一によるものと見られる割れあるいはクラック発生が見られる。
上記説明においては、鋳造ロール上ロールについて説明したが、下ロールにおいても、同様の現象が生じている。
本発明者らは、このような現象を回避する手段について種々検討した結果、双ロールの表面に凹凸を形成することによって熱伝達の不均一が緩和され、鋳造板材の表面性状不良が解消されることに着目して本発明を完成した。以下、このような本発明を実施する形態について詳細に説明する。
なお、本発明において、ロール表面に形成する凹凸部は、ロールの表面を切削加工などの機械加工で凹部としたものであってもよいし、ロール表面を加圧するなどの方法により形成した凸部であってもよい。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の一実施形態のマグネシウム系金属板材製造装置の全体の構成を示す概略側面図である。図1に示すマグネシウム系金属板材の製造装置においては、装置はおおむね溶湯供給部1、および、鋳造ロール部4からなっている。
(溶湯供給部)
溶湯供給部1は、マグネシウム系金属板材製造装置においてマグネシウム系金属を鋳造するための双ロールからなる鋳造ロール部4に、図示しない溶融装置によって溶融したマグネシウム系金属を供給するための機構であり、溶湯槽3からなっている。
また、前記溶湯槽3は、溶湯2を貯留するためのものであって、前記溶湯槽3の一側面に形成された引出口3aから溶湯2が鋳造ロール部4によって引き出されるように構成されている。
また、この溶湯槽3は、その底部が水平面に平行であってもよいが、水平面に対して所定の角度で傾斜していることが好ましい。図1において、水平面に対して、溶湯槽3の底部とのなす角度βとしては、0〜45°とすることができる。より好ましい角度は5〜30°である。この溶湯槽3底部の水平面とのなす角度を、この範囲とすることによって、鋳造した板材表面にリップルマークなどの異常を生ずることなく、安定して板材を鋳造することができる。
(鋳造ロール部)
鋳造ロール部4は、前工程から供給されたマグネシウム系金属溶湯を所定の温度において双ロール間で板材に鋳造する機構である。すなわち、図1に示すように、鋳造ロール部4は、溶湯2に対して上下から圧力を加え、圧延可能な所定の厚さ及び温度の板材7に成形するためのものであって、溶湯槽3の引出口3aから引き出した溶湯2を少なくとも一対のロール、即ち回転動作状態の鋳造上ロール5と鋳造下ロール6から構成されている。
この上下鋳造ロール5,6の内、少なくとも一方の鋳造ロールには、図2(a)に示すようにその表面に複数の凹凸部22が形成されており、これを用いて鋳造した板材に鋳造ロールの凹凸部22が転写されて凸部が形成されるようになっている。
この鋳造ロール21の表面に形成する凹凸部の変形例を図2(b)、(c)、(d)に示す。図2に示すように、本実施の形態において、凹凸部は、鋳造ロールの要部拡大断面図である図3に示すように、鋳造ロール31の表面に形成された複数の半球状ないし椀形状の凹凸部(図3(a))、あるいはロールの円周方向に延在する半円状もしくはV字状の溝(図3(b))の凹凸部32とすることができる。この円周上に延在する溝は、螺旋状に形成された溝(図2(b)、(d))であってもよいし、ロールを一周するリング状の溝(図3(c))であってもよい。また、この溝は単数であってもよいし、複数であってもよい。
この凹凸部の直径もしくは幅aは、0.01〜3mmの範囲が好ましく、0.5〜2.5mmの範囲がさらに好ましい。この凹凸部の径aが上記範囲を下回った場合、ロールと溶湯の凝着や凝固による割れ発生の多発や酸化の問題があり、一方、凹凸部径aが上記範囲を上回った場合、凝固不足による表面の欠陥の発生、ロール表面における熱伝達の不均一によると見られる割れやくぼみの発生のような問題があり、それぞれ好ましくない。また、この凹凸部の深さb(板材の凸部高さ)は、0.01〜3mmの範囲が好ましく、0.1〜1mmの範囲がさらに好ましい。凹凸部深さbがこの範囲を下回った場合、鋳造後の板材に凸部を形成することによる効果を期待することができない。一方、凹凸部深さが上記範囲を上回った場合、得られる板材の表面性状が乱れ、均一な構造の板材とすることができない。さらに、この凹凸部32の配列のピッチCは、0.5〜100mmの範囲が好ましく、1〜10mmの範囲がさらに好ましい。凹凸部のピッチが、上記範囲を下回った場合、ロールと溶湯の凝着や凝固による割れ発生に板厚が過度に不均一になり、生産コストが高くなるなどの問題があり、一方、凹凸部のピッチが、上記範囲を上回った場合、その効果があまり見られず、商品価値が低下するなどの問題があり、いずれも好ましくない。
上記鋳造下ロールは溶湯槽の溶湯引出口に近接して配置され、溶湯槽に貯留された溶湯が鋳造下ロールのロール表面に付着し、その回転力によって溶湯槽から外に引き出されるように構成されている。
更にこの鋳造下ロール及び鋳造上ロールがもっとも近接する位置において、これらの鋳造下ロール及び鋳造上ロールの両端面に摺接するように、一対のサイドダムが配置されており、鋳造下ロール及び鋳造上ロール間に供給された溶湯の、これらのロールの端面からの漏出を阻止するようになっている。
前記鋳造上ロール及び鋳造下ロールにはそれぞれ図示しない回転駆動部が連結されており、図1に示す矢印に示す方向に所定の回転速度で回転動作するように構成されている。これにより、鋳造下ロールの回転力によって溶湯槽の外に引き出された溶湯は、鋳造上ロールによって、その凝固面が上から押さえられ、すなわち圧下されて成形される。この際印加する荷重としては、ロールの幅方向単位長あたりで、0.01〜1.0kN/mmの範囲が好ましい。ロールの幅方向単位長あたりの荷重が、上記範囲を下回った場合、連続した板材の形成が困難であるばかりでなく、生成する板材の表面も粗面化され、好ましくない。一方、ロールの幅方向単位長あたりの荷重が上記範囲を上回った場合、成形後の板材の中心部において剥離などの欠陥が生じ、好ましくない。
また、前記鋳造上ロール及び鋳造下ロールには、それぞれ温度制御するための機構が付加されていることが好ましい。これらの鋳造上ロール21及び鋳造下ロール22は、鉄基合金、あるいは銅合金で形成することができる。
(本実施の形態の効果)
この実施の形態によれば、溶融金属液面の振動が緩和され、表面性状の優れた板材を製作することができる。
また、一般に非鉄金属の鋳造においては、カーボン粉末などの離型剤を用いる必要があるが、本実施の形態の方法においては、離型剤を使用する必要がない。
[第2の実施の形態]
前記第1の実施の形態においては、マグネシウム系金属薄板を連続的に鋳造して製造する例を示したが、この鋳造工程後、圧延および/または鍛造工程を施して薄板を製造することもできる。以下、鋳造工程後圧延工程を施して薄板を製造する実施の形態を説明する。
以下、かかる本実施の形態のマグネシウム系金属板材製造方法及び製造装置につき、図4に示す一実施形態に基づいて説明する。
図4は、マグネシウム系金属板材を連続的に鋳造及び圧延して製造する装置の全体の構成を示す概略側面図である。
図4のマグネシウム系金属薄板製造装置は、おおむね溶湯供給部41、鋳造ロール部44、板材搬送部45、及び圧延ロール部48からなっている。
本実施の形態において、溶湯供給部41、鋳造ロール部44は、前記第1の実施の形態と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
(搬送部)
板材搬送部45は、前工程で成型されたマグネシウム系金属板材を次工程である圧延ロール部48に搬送する機構である。かかる機構としては、ローラコンベアあるいはベルトコンベアを採用することができる。また、搬送される板材の温度を制御することが好ましい場合もあり、かかる搬送部に温度制御装置を設けることが望ましい。
(圧延ロール部)
圧延ロール部48は、前工程で搬送されてきた鋳造金属板材を所定の厚さの薄板に圧延成型する工程である。すなわち、圧延ロール部48は、板材47を圧延して、マグネシウム系金属薄板を形成するものであって、回転動作状態の少なくとも一対のロール49によって板材47に上下から圧力を加えることによって圧延するように構成されている。
この際、圧延ロール部に搬送されてくる板材47には、その表面に前記鋳造用ロールに形成されている凹凸部が転写された凸部が形成されている。この圧延ロール部ではこの凸部が均一で平坦な表面となるよう圧延も可能である。
この圧延ロール部における圧下率((圧延前の板厚−圧延後の板厚)/圧延前の板厚)は、10%以上50%以下の範囲が好ましい。
また、この圧延ロールには図示しない温度調整機構が付設されており、ロール温度を任意に調整可能とすることが好ましい。
(その他の製造装置の要素部分)
前記において、溶湯供給部、鋳造ロール部、搬送部、圧延ロール部について説明したが、本発明の製造装置においては、これらの要素部分以外に、マグネシウム系金属材料の供給・溶融機構、圧延後得られた薄板に切断等の加工を行う機械加工機構、あるいは、インラインでプレスなどの成型を行う成型機構、この製造装置全体の温度を管理する温度制御機構、各構成要素を制御する制御機構などを設けることが好ましい。
(本実施の形態の作用効果)
このような本発明によれば、圧延工程に入る板材表面に凸部が形成されているため、圧延工程において、凸部のマグネシウム系金属材料が周囲に平坦化されて圧延成型されるため、板材の金属組織ないし結晶の配列が均一化し、組織異方性のない板材を製造することができる。
本実施の形態によって、クラック発生など表面欠陥が少なく、表面性状に優れたマグネシウム系金属薄板状成形体をマグネシウム系金属の溶湯から一貫した工程で、かつ高速で歩留まり良く製造することができる。
[第3の実施の形態]
以上、第1の実施の形態においては、凹凸部を有するロールを用いてマグネシウム系合金を鋳造することにより、マグネシウム系金属板材を製造することができることを示したが、このような方法を採用して製造したマグネシウム系金属板材は、表面性状に優れ、おおむね均一な板厚のものとして得ることができる。
また、その表面には、鋳造に用いたロール表面の凹凸部が、忠実に転写されて表面凹凸を有する板材が得られ、視覚的に優れている。これは、その表面に何ら加工することなく、化粧板として用いることができる。この方法によれば、マグネシウム系金属溶湯から、少ない工程で、表面模様を有する板材を製造することが可能で、極めて作業性に優れた製造方法である。
なお、化粧板としての品質を向上させるために、その表面をさらに平滑化処理、メッキ処理、あるいは塗装処理などを行うことができる。
[製造装置の変形例]
上記製造装置を用いることによって本願発明のマグネシウム系金属薄板を製造することができるが、上記に記載したもの以外に、溶湯供給部、鋳造ロールの配置・本数、搬送装置などにおいて、前記特許文献1に記載されている技術を採用することができる。
(実施例1)
図1に示した装置を用いて、マグネシウム合金(組成AM60)を640℃で溶解し、ロール径300mの銅合金製の一対の鋳造上ロール5及び鋳造下ロール6の間に供給した。この鋳造上ロールとして、表面に直径1.7mmの半球状の凹凸部を、25個/cmの密度で形成した。この鋳造ロールを用い、このロール間のギャップを2mmとし、ロール周速40m/min、ロール幅方向単位長あたりの荷重0.6kN/mmで鋳造した。鋳造用ロールに導入される際の溶湯の温度は、612℃であった。
得られた薄板の表面には、クラック、スポット割れなどの欠陥は認められなかった。
(実施例2)
図2に示した装置を用いて、マグネシウム合金(組成AM60)を640℃で溶解し、ロール径300mの銅合金製の一対の鋳造上ロール5及び鋳造下ロール6の間に供給した。この鋳造上ロールとして、表面に直径2mmの半球状の凹凸部を、20個/cmの密度で形成した。この鋳造ロールを用い、このロール間のギャップを2mmとし、ロール周速40m/min、ロール幅方向単位長あたりの荷重0.6kN/mmで鋳造した。鋳造用ロールに導入される際の溶湯の温度は、約612℃であった。鋳造された板材を、コンベアベルト搬送装置を用いて搬送し、圧延ロールで圧延して、板厚2.5mmのマグネシウム合金板材を得た。圧延の圧下率を30%とした。
得られた薄板の表面には、クラック、スポット割れ、あるいは表面あれもなく、平滑な表面を有していた。
(実施例3)
鋳造上ロールとして、表面に直径0.5mm幅の螺旋状溝をロール幅1cmあたり8本形成した鋳造ロールを用い、このロール間のギャップを2mmとし、ロール周速40m/min、ロール幅方向単位長あたりの荷重0.6kN/mmで、実施例1のマグネシウム系合金の溶湯を用いて板材を鋳造した。鋳造用ロールに導入される際の溶湯の温度は、約612℃であった。
得られた薄板の表面には、忠実に転写された凸部を有するほか、クラック、スポット割れ、あるいは表面あれもなく、優れた表面性を有する板材であった。
(比較例1)
比較のために、凹凸部を形成しない平滑な表面を有する鋳造用ロールを用いて上記実施例1と同等の方法によってマグネシウム系金属薄板の製造を行った。この方法により、実施例1と同様の表面性を有する板材を得るには、双ロールの温度制御及び双ロールの回転速度の変化率を実施例の5倍程度の精度に制御することが必要であった。そのために、実施例1と比較して著しく作業性が低下した。
第1の実施の形態のマグネシウム系金属薄板製造装置の全体の構成を示す概略断面図である。 本発明で用いる鋳造ロールの一例を示す斜視図である。 本発明で用いる鋳造ロールの一例を示す一部拡大断面図である。 第2の実施の形態のマグネシウム系金属薄板製造装置の全体の構成を示す概略断面図である。
符号の説明
1、41…溶湯供給部
2、42…溶湯
3、43…溶湯槽
3a,43a…溶湯引出口
4、44…鋳造ロール部
5、45…鋳造上ロール
6、46…鋳造下ロール
7、47…板材
45…板状体搬送部
46…搬送装置
48…圧延ロール部

Claims (8)

  1. 溶融したマグネシウム系金属を、少なくとも一対のロール間に供給し、所定の厚さの板材に鋳造して、マグネシウム系金属板材を製造する方法において、
    前記少なくとも一対のロールの内の少なくとも1つのロールの表面に、凹凸部が0.01〜400個/cmの密度で形成されていることを特徴とするマグネシウム系金属板材の製造方法。
  2. 前記ロール表面に形成される凹凸部は、隣り合う凹凸部との間隔が0.5〜100mmの範囲で形成されていることを特徴とする請求項1記載のマグネシウム系金属板材の製造方法。
  3. 前記ロール表面に形成される凹凸部の深さは、0.01〜3mmであることを特徴とする請求項1または2に記載のマグネシウム系金属板材の製造方法。
  4. 前記ロール表面に形成される凹凸部の直径は、0.01〜5mmであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のマグネシウム系金属板材の製造方法。
  5. 溶融したマグネシウム系金属を、少なくとも一対の第1のロール間に供給し、所定の厚さの板材に鋳造する鋳造工程と、
    前記鋳造された板材を、少なくとも一対の第2のロールによって圧力を加え、圧延して所定の厚さのマグネシウム系金属薄板を製造する圧延工程とを含むマグネシウム系金属薄板の製造方法において、
    前記少なくとも一対の第1のロールの内の少なくとも1つのロールの表面に、凹凸部が0.01〜400個/cmの密度で形成されていることを特徴とするマグネシウム系金属板材の製造方法。
  6. 溶融したマグネシウム系金属を、少なくとも一対のロール間に供給して圧力を加え、所定の温度に凝固した板材に鋳造するための鋳造ロール部を少なくとも備えるマグネシウム系金属板材の製造装置において、
    前記一対のロールの内の少なくとも1つのロールが、その表面に、凹凸部が0.01〜400個/cmの密度で形成されていることを特徴とするマグネシウム系金属板材の製造装置。
  7. 溶融したマグネシウム系金属を、少なくとも一対の第1のロール間に供給して圧力を加え、所定の温度に凝固した板材に鋳造するための鋳造ロール部と、
    前記鋳造された板材に、少なくとも一対の第2のロールによって圧力を加え、圧延して所定の厚さのマグネシウム系金属薄板を製造するための圧延ロール部とを少なくとも備えるマグネシウム系金属板材の製造装置において、
    前記一対の第1のロールの内の少なくとも1つのロールが、その表面に凹凸部が0.01〜400個/cmの密度で形成されていることを特徴とするマグネシウム系金属板材の製造装置。
  8. 溶融したマグネシウム系金属を、少なくとも一対のロール間に供給し、板材に鋳造するマグネシウム系金属化粧板の製造方法において、
    前記一対のロールの内の少なくとも1つが表面に凹凸部が0.01〜400個/cmの密度で形成されていることを特徴とするマグネシウム系金属化粧板の製造方法
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