JP2000214759A - 和音提示装置および記憶媒体 - Google Patents

和音提示装置および記憶媒体

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JP2000214759A JP11015717A JP1571799A JP2000214759A JP 2000214759 A JP2000214759 A JP 2000214759A JP 11015717 A JP11015717 A JP 11015717A JP 1571799 A JP1571799 A JP 1571799A JP 2000214759 A JP2000214759 A JP 2000214759A
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    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10GREPRESENTATION OF MUSIC; RECORDING MUSIC IN NOTATION FORM; ACCESSORIES FOR MUSIC OR MUSICAL INSTRUMENTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR, e.g. SUPPORTS
    • G10G1/00Means for the representation of music
    • G10G1/02Chord or note indicators, fixed or adjustable, for keyboard of fingerboards

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数種類の弦楽器における和音の押さえ方を
提示することが可能な和音提示装置および記憶媒体を提
供する。 【解決手段】 ユーザが選曲アイコン9aをクリックす
ることにより、所定フォーマットの曲データを1つ選択
した後に、スタート/ストップアイコン9bをクリック
してこの曲データを再生すると、この曲データを構成す
る各データが順次読み出され、曲データ中の和音データ
が読み出されたときに、その和音名を表示するととも
に、指番号が付与された楕円を弦楽器のフィンガーボー
ド上に表示することにより、その和音名に対応する押弦
位置を表示する。また、ユーザは、ギター/ウクレレア
イコン9cをクリックすることにより、ギターとウクレ
レの2種類の弦楽器のいずれかを選択でき、さらに、ギ
ターを選択したときには、ハイ/ローポジションアイコ
ン9dをクリックすることにより、いずれかのポジショ
ンを選択できるように構成されている。そして、ギター
のローポジションが選択されているときには、カポを設
定することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弦楽器における和
音の押さえ方を提示する和音提示装置および記憶媒体に
関する。
【0002】
【従来の技術】弦楽器における和音の押さえ方を提示す
る和音提示装置として、ユーザが和音を選択すると、そ
の選択された和音に対応する弦楽器、たとえばギターの
弦の押弦位置(押さえ方)を表示するとともにその和音
を発音するようにしたものは、従来より知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の和
音提示装置では、1種類の弦楽器、すなわちギターにお
ける和音の押さえ方を提示できるのみであるので、ユー
ザが他の弦楽器についても同様に和音の押さえ方を知
り、その弦楽器の練習に役立てたいと思っても、その要
望に応えることはできなかった。
【0004】本発明は、この点に着目してなされたもの
であり、複数種類の弦楽器における和音の押さえ方を提
示することが可能な和音提示装置および記憶媒体を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記的を達成するため、
請求項1に記載の和音提示装置は、和音を提示すべき複
数種類の弦楽器の各種類毎に、各種和音の押さえ方が記
述されたテーブルデータを記憶する記憶手段と、前記複
数種類の弦楽器から和音を提示すべき弦楽器を指定する
指定手段と、和音を供給する和音供給手段と、前記指定
された弦楽器に対応する前記記憶されたテーブルデータ
を検索することにより、前記供給された和音に対応する
当該弦楽器の押さえ方を取得して提示する提示手段とを
有することを特徴とする。
【0006】請求項2に記載の和音提示装置は、複数種
類の弦楽器から和音を提示すべき弦楽器を指定する指定
手段と、和音を供給する和音供給手段と、該供給された
和音に対応する前記指定された弦楽器の押さえ方を提示
する提示手段と、前記指定された弦楽器の種類に応じ
て、カポを設定可能または設定不可能のいずれかの状態
に切り替える切り替え手段とを有し、前記提示手段は、
前記切り替え手段により、カポが設定可能な状態に切り
替えられたときには、設定されたカポ位置に応じて前記
和音の押さえ方を変更して提示し、前記切り替え手段に
より、カポが設定不可能な状態に切り替えられたときに
は、前記和音の押さえ方をそのまま提示することを特徴
とする。
【0007】請求項3に記載の和音提示装置は、複数種
類の弦楽器から和音を提示すべき弦楽器を指定する指定
手段と、和音を供給する和音供給手段と、該供給された
和音に対応する前記指定された弦楽器の押さえ方を提示
する提示手段と、該提示された押さえ方領域上を指示す
る指示手段と、該指示された領域上に提示された和音の
構成音を発音する発音手段とを有することを特徴とす
る。
【0008】請求項4に記載の和音提示装置は、複数種
類の弦楽器から和音を提示すべき弦楽器を指定する指定
手段と、和音を供給する和音供給手段と、該供給された
和音に対応する前記指定された弦楽器の押さえ方を提示
する提示手段と、前記提示された和音を前記指定された
弦楽器に応じた発音音色で発音する発音手段とを有する
ことを特徴とする。
【0009】また、上記的を達成するため、請求項5に
記載の記憶媒体は、和音を提示すべき複数種類の弦楽器
の各種類毎に、各種和音の押さえ方が記述されたテーブ
ルデータを、記憶手段に記憶する記憶モジュールと、前
記複数種類の弦楽器から和音を提示すべき弦楽器を指定
する指定モジュールと、和音を供給する和音供給モジュ
ールと、前記指定された弦楽器に対応する前記記憶され
たテーブルデータを検索することにより、前記供給され
た和音に対応する当該弦楽器の押さえ方を取得して提示
する提示モジュールとを含むことを特徴とする。
【0010】請求項6に記載の記憶媒体は、複数種類の
弦楽器から和音を提示すべき弦楽器を指定する指定モジ
ュールと、和音を供給する和音供給モジュールと、該供
給された和音に対応する前記指定された弦楽器の押さえ
方を提示する提示モジュールと、前記指定された弦楽器
の種類に応じて、カポを設定可能または設定不可能のい
ずれかの状態に切り替える切り替えモジュールとを含
み、前記提示モジュールは、前記切り替えモジュールに
より、カポが設定可能な状態に切り替えられたときに
は、設定されたカポ位置に応じて前記和音の押さえ方を
変更して提示し、前記切り替えモジュールにより、カポ
が設定不可能な状態に切り替えられたときには、前記和
音の押さえ方をそのまま提示することを特徴とする。
【0011】請求項7に記載の記憶媒体は、複数種類の
弦楽器から和音を提示すべき弦楽器を指定する指定モジ
ュールと、和音を供給する和音供給モジュールと、該供
給された和音に対応する前記指定された弦楽器の押さえ
方を提示する提示モジュールと、該提示された押さえ方
領域上を指示する指示モジュールと、該指示された領域
上に提示された和音の構成音を発音する発音モジュール
とを含むことを特徴とする。
【0012】請求項8に記載の記憶媒体は複数種類の弦
楽器から和音を提示すべき弦楽器を指定する指定モジュ
ールと、和音を供給する和音供給モジュールと、該供給
された和音に対応する前記指定された弦楽器の押さえ方
を提示する提示モジュールと、前記提示された和音を前
記指定された弦楽器に応じた発音音色で発音する発音モ
ジュールとを含むことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0014】図1は、本発明の一実施の形態に係る和音
提示装置の概略構成を示すブロック図である。
【0015】同図に示すように、本実施の形態の和音提
示装置は、音高情報を入力するための鍵盤1と、各種情
報を入力するための複数のスイッチ(ポインティングカ
ーソルC(後述する図4参照)の指示位置を制御するポ
インティングデバイスを含む)を備えたスイッチ群2
と、鍵盤1の各鍵の押鍵状態を検出する押鍵検出回路3
と、スイッチ群2の各スイッチの押下状態を検出するス
イッチ検出回路4と、装置全体の制御を司るCPU5
と、該CPU5が実行する制御プログラムや、後述する
図3の和音押さえ方テーブルを含む各種テーブルデータ
等を記憶するROM6と、演奏データ、各種入力情報お
よび演算結果等を一時的に記憶するRAM7と、タイマ
割込み処理における割込み時間や各種時間を計時するタ
イマ8と、各種情報等を表示する、たとえば大型液晶デ
ィスプレイ(LCD)若しくはCRT(Cathode Ray Tu
be)ディスプレイおよび発光ダイオード(LED)等を
備えた表示装置9と、記憶媒体であるフロッピディスク
(FD)20をドライブするフロッピディスクドライブ
(FDD)10と、前記制御プログラムを含む各種アプ
リケーションプログラムや各種データ等を記憶するハー
ドディスク(図示せず)をドライブするハードディスク
ドライブ(HDD)11と、前記制御プログラムを含む
各種アプリケーションプログラムや各種データ等を記憶
するコンパクトディスク−リード・オンリ・メモリ(C
D−ROM)21をドライブするCD−ROMドライブ
(CD−ROMD)12と、外部からのMIDI(Musi
cal Instrument Digital Interface)信号を入力した
り、MIDI信号を外部に出力したりするMIDIイン
ターフェース(I/F)13と、通信ネットワーク10
1を介して、たとえばサーバコンピュータ102とデー
タの送受信を行う通信インターフェース(I/F)14
と、鍵盤1から入力された演奏データや予め設定された
演奏データ等を楽音信号に変換する音源回路15と、該
音源回路15からの楽音信号に各種効果を付与するため
の効果回路16と、該効果回路16からの楽音信号を音
響に変換する、たとえば、DAC(Digital-to-Analog
Converter)やアンプ、スピーカ等のサウンドシステム
17とにより構成されている。
【0016】上記構成要素3〜16は、バス18を介し
て相互に接続され、CPU5にはタイマ8が接続され、
MIDII/F13には他のMIDI機器100が接続
され、通信I/F14には通信ネットワーク101が接
続され、音源回路15には効果回路16が接続され、効
果回路16にはサウンドシステム17が接続されてい
る。
【0017】HDD11のハードディスクには、前述の
ように、CPU5が実行する制御プログラムも記憶で
き、ROM6に制御プログラムが記憶されていない場合
には、このハードディスクに制御プログラムを記憶させ
ておき、それをRAM7に読み込むことにより、ROM
6に制御プログラムを記憶している場合と同様の動作を
CPU5にさせることができる。このようにすると、制
御プログラムの追加やバージョンアップ等が容易に行え
る。
【0018】CD−ROMドライブ12のCD−ROM
21から読み出された制御プログラムや各種データは、
HDD11内のハードディスクにストアされる。これに
より、制御プログラムの新規インストールやバージョン
アップ等が容易に行える。なお、このCD−ROMドラ
イブ12以外にも、外部記憶装置として、光磁気ディス
ク(MO)装置等、様々な形態のメディアを利用するた
めの装置を設けるようにしてもよい。
【0019】MIDII/F13は、専用のものに限ら
ず、RS−232CやUSB(ユニバーサル・シリアル
・バス)、IEEE1394(アイトリプルイー139
4)等の汎用のインターフェースより構成してもよい。
この場合、MIDIメッセージ以外のデータをも同時に
送受信してもよい。
【0020】通信I/F14は、上述のように、たとえ
ばLAN(Local Area Network)やインターネット、電
話回線等の通信ネットワーク101に接続されており、
該通信ネットワーク101を介して、サーバコンピュー
タ102に接続される。HDD11内のハードディスク
に上記各プログラムや各種パラメータが記憶されていな
い場合には、通信I/F14は、サーバコンピュータ1
02からプログラムやパラメータをダウンロードするた
めに用いられる。クライアントとなるコンピュータ(本
実施の形態では、和音提示装置)は、通信I/F14お
よび通信ネットワーク101を介してサーバコンピュー
タ102へとプログラムやパラメータのダウンロードを
要求するコマンドを送信する。サーバコンピュータ10
2は、このコマンドを受け、要求されたプログラムやパ
ラメータを、通信ネットワーク101を介してコンピュ
ータへと配信し、コンピュータが通信I/F14を介し
て、これらプログラムやパラメータを受信してHDD1
1内のハードディスクに蓄積することにより、ダウンロ
ードが完了する。
【0021】この他、外部コンピュータ等との間で直接
データのやりとりを行うためのインターフェースを備え
てもよい。
【0022】なお、本実施の形態の和音提示装置は、6
弦ギターおよび4弦ウクレレ用の和音を表示するもので
あるため、鍵盤1および押鍵検出回路3は必須の構成要
素ではない。したがって、この要素1および3を省略し
て構成してもよい。また、本実施の形態の和音提示装置
は、上述の構成から分かるように、汎用的なパーソナル
コンピュータ上に構築されたものであるが、これに限ら
ず、本発明を実施できる最小限要素のみから構成した専
用装置上に構築してもよい。
【0023】図2は、本実施の形態の和音提示装置で再
生される曲データのデータフォーマットの一例を示す図
である。
【0024】同図に示すように、曲データは、設定デー
タ31と、その直後に位置するデータの読み出しタイミ
ングを示すタイミングデータ32と、和音データ33
と、当該曲データの終わりを示すエンドデータ34とに
よって主として構成されている。
【0025】設定データ31は、当該曲データの調を示
す調データ(たとえば“Dm”)、カポタスト(capota
sto;以下、「カポ」と略していう)をギターのネック
に取り付けるときの推奨位置を示す推奨カポ位置データ
(たとえば“1”)、および、当該曲のテンポを示すテ
ンポデータ(たとえば“120”)等によって構成され
ている。
【0026】タイミングデータ32は、本実施の形態で
は、隣接する和音データ33間の相対時間を示すデータ
であるが、これに限らず、当該和音データ33の読み出
しタイミングを、たとえば曲全体または小節全体に対す
る絶対時間で表わしたもの等どのようなものを採用して
もよい。ただし、採用したタイミングデータの種類に応
じて、タイミングデータの取り扱い方法を変更する必要
がある。しかし、この変更は簡単に行うことができる。
【0027】和音データ33は、本実施の形態では、和
音の根音を示すデータと和音のタイプを示すデータとに
よって構成され、設定データ31内の調データに基づく
和音(たとえば、“B♭M7”,“A”,“Dm”等)
が設定されている。なお、この和音には、設定データ3
1内の推奨カポ位置データは考慮されていない。
【0028】図3は、和音とその押弦位置を示す和音押
さえ方テーブルのフォーマットの一例を示す図であり、
本実施の形態では、3種類のテーブル、すなわち、ギタ
ーのローポジション、ギターのハイポジションおよびウ
クレレにそれぞれ対応するテーブルが記憶されている。
【0029】各テーブルは、それぞれ同様のフォーマッ
トで形成されているので、ギターのローポジションを代
表させて、その詳細なフォーマットが図示されている。
【0030】各テーブルには、“CM”から“B7au
g”までの各和音のそれぞれに対して、押弦位置、すな
わち第1弦から第6弦の各弦のどのフレットをどの指で
押さえるかを示す情報が記載されている。たとえば、ギ
ターのローポジションの“CM”には、第1弦から第6
弦の各弦に対応して、それぞれ、「開放」、「1;
1」、「開放」、「2;2」、「3;3」および「ミュ
ート」が記載されている。ここで、「1;1」とは、1
フレットを1の指(人差し指)で押さえることを意味
し、“;”の左側の整数値がフレット番号を示
し、“;”の右側の整数値が指番号を示している。そし
て、指には、人差し指から小指まで、それぞれ“1”か
ら“4”までの整数値が付与されている。なお、「開
放」と「ミュート」には、指番号は指定されていない。
【0031】また、ウクレレの弦は通常4本であるた
め、ウクレレに対応するテーブル中、5弦および6弦は
すべて「ミュート」に設定され、実質的に4弦分の押弦
位置が設定されている。
【0032】以上のように構成された和音提示装置が実
行する制御処理を、まず、図4〜図7を参照してその概
要を説明し、次に、図8〜図12を参照して詳細に説明
する。
【0033】本実施の形態の和音提示装置は、次の各処
理を実行する。すなわち、 (1)ユーザが選曲アイコン9aをクリックすることに
より、前記図2のフォーマットの曲データを1つ選択し
た後に、スタート/ストップアイコン9bをクリックし
てこの曲データを再生すると、この曲データを構成する
各データが順次読み出され、和音データ33が読み出さ
れたときに、その和音名を表示するとともに、指番号が
付与された円を弦楽器のフィンガーボード上に表示する
ことにより、その和音名に対応する押弦位置を表示す
る。また、ユーザは、ギター/ウクレレアイコン9cを
クリックすることにより、ギターとウクレレの2種類の
弦楽器のいずれかを選択でき、さらに、ギターを選択し
たときには、ハイ/ローポジションアイコン9dをクリ
ックすることにより、いずれかのポジションを選択でき
るように構成されている。そして、ギターのローポジシ
ョンが選択されているときには、カポを設定することも
できる。
【0034】(2)曲データの再生が停止中に、ユーザ
がポインティングカーソルCを押弦位置の表示されたフ
ィンガーボード内のいずれかの位置に合わせてクリック
すると、表示された和音名の和音を、そのとき選択され
ている弦楽器の音色で発音する(試聴機能)。
【0035】(3)ユーザがコードブックアイコン9e
をクリックすると、コードブックウィンドウWが開き、
このコードブックウィンドウWに記載されている複数の
和音の根音(コードルート)および和音のタイプ(コー
ドタイプ)の中から各1つを指定して和音を1つ選択す
ることにより、曲データとは無関係に、その和音名およ
び選択された弦楽器に対応する押弦位置を表示する。ま
た、この場合にも、上記(2)と同様に、選択されてい
る弦楽器の音色で発音することにより、表示された和音
を試聴することができる。
【0036】図4は、弦楽器としてギターが選択された
ときに、表示装置9に表示された表示画面の一例を示す
図である。
【0037】図示例は、スタート/ストップアイコン9
bがスタートの形状(“≫”)であるため、曲データの
再生が停止状態、すなわち上記(2)の状態を示してい
る。そして、ギターのローポジションが選択されてい
る。さらに、調(Key)として“Dm”が選択され、
カポ位置として“1”が設定されているので、演奏調
(Play)は“C#m”となっている。この状態で
は、前記曲データの最初の和音データとして設定されて
いる和音“B♭M7”は、“AM7”とされ、図示例の
押弦位置となって表示される。ここで、押弦位置は、同
図に示すように、カポCA位置を起点としてブリッジ
(図示せず)側へフレット4個分のフィンガーボードを
表示し、このフィンガーボード上に指番号を付与した円
によって表示される。“Capo:1"の表示で、カポ
CAは、ナット(図示せず)を起点としてブリッジ側に
1つ目のフレット位置に取り付けられていることを示し
ている。すなわち、カポCA位置からネック(図示せ
ず)側のフィンガーボードは、表示領域を有効に利用す
るために、表示されていない。なお、フィンガーボード
の下に表示されている整数値(“2”)は、フレット番
号を示し、カポCAの左側に“○”が付与されている弦
は開放弦であることを示し、“×”が付与されている弦
はミュート弦であることを示している。
【0038】また、本実施の形態の和音提示装置は、現
在設定されているテンポ(tempo)値(“12
0”)を表示するとともに、アップボタン(“△”)9
fまたはダウンボタン(“▽”)9gをクリックするこ
とにより、そのテンポ値を増加または減少させることが
できるように構成されている。さらに、演奏調を変更す
ることもでき、半音上げボタン(“#”)9hまたは半
音下げボタン(“♭”)9iをクリックする毎に、演奏
調は半音ずつ上下し、ナチュラルボタン9jをクリック
すると変更前の演奏調に戻すことができる。
【0039】また、曲データの先頭に戻すボタン9kや
早送りボタン9lも設けられ、さらに、楽節記号も表示
されるように構成されている。
【0040】図5は、弦楽器としてウクレレが選択され
たときに、表示装置9に表示された表示画面の一例を示
す図である。
【0041】弦楽器としてウクレレが選択されたとき
と、ギターが選択されたときの相違点は、ウクレレが選
択されたときには、ハイポジションとローポジションの
切り替えができない点と、カポを設置できない点であ
る。このため、ハイ/ローポジションアイコン9dは、
クリックできないようにグレースケールとなっており、
カポ位置の表示は、カポを設定できないことを示すため
に反転表示とされているとともに、“Capo:0”と
なり、演奏調(Play)は、調(Key)と同じ調と
なっている。なお、ギター/ウクレレアイコン9cはギ
ターの形状からウクレレの形状へと変更されている。
【0042】図6は、弦楽器としてギターが選択された
ときに、表示装置9に表示されたコードブックウィンド
ウWの一例を示す図である。
【0043】図示例では、ギター(“Guitar”)
のローコード(“LowChord”)が選択された状
態で、和音“CM”が選択されたときの押弦位置が示さ
れている。
【0044】図6の状態で、ローコードボタン(“Lo
wChord”)W1をクリックすると、ローコードボ
タンW1は、図示しないハイコードボタンに変更され、
ハイコードの押弦位置が表示される。
【0045】また、図6の状態で、ギターボタン(“G
uitar”)W2をクリックすると、図7に示される
ように、ウクレレ(“Ukulele”)が選択された
ときのコードブックウィンドウWが表示される。ウクレ
レでは、上述したように、ハイポジションとローポジシ
ョンとの選択ができないので、ローコードボタンW1
は、クリックできないように、グレースケールとなって
いる。
【0046】なお、図6においても、図7においても、
和音の根音またはタイプのいずれかが選択されたとき、
あるいはローコード/ハイコードの選択やギター/ウク
レレの選択がなされたとき、表示された和音名の和音
が、そのとき選択されている弦楽器の音色で発音され
る。
【0047】次に、上記各制御処理を詳細に説明する。
【0048】図8〜図11は、本実施の形態の和音表示
装置、特にCPU5が実行するメインルーチンの手順を
示すフローチャートである。
【0049】図8において、まず、初期設定を行う(ス
テップS1)。初期設定の例としては、弦楽器をギター
に設定するとともに、和音の押弦位置の表示をローポジ
ションに設定する等が考えられる。
【0050】次に、ユーザに対して曲データの選曲を促
す表示(図示せず)を行い、ユーザが前記選曲アイコン
9aをクリックすることによって曲データを選曲すると
(ステップS2)、選曲された曲データを、たとえば前
記RAM7に確保された曲データ領域にロードし、最初
の和音データを読み出し(ステップS3)、この読み出
された和音データをRAM7に確保された和音レジスタ
に保存する(ステップS4)。
【0051】そして、次に説明する和音表示処理サブル
ーチンを実行する(ステップS5)。
【0052】図12は、和音表示処理サブルーチンの詳
細な手順を示すフローチャートである。
【0053】同図において、まず、設定されているカポ
位置に応じて、和音レジスタに保存されている和音の根
音を変換する(ステップS51)。
【0054】次に、根音変換後の和音名を、前記図4
(または図5)に示すように、フィンガーボードの上に
表示する(ステップS52)。
【0055】そして、現在の表示モード、すなわち、ギ
ターのローポジション、ギターのハイポジションまたは
ウクレレのいずれかの表示モードに応じたテーブル(図
3で説明した3種類のテーブルのうちのいずれか)を参
照して、変換後の和音の押さえ方(押弦位置)を取得
し、この押弦位置を、図4(または図5)に示すよう
に、フィンガーボード上に表示した(ステップS53)
後に、本和音表示処理サブルーチンを終了する。
【0056】メインルーチンに戻り、ユーザが前記スタ
ート/ストップアイコン9bをクリックしたか否かを判
別し(図9のステップS6)、クリックしたときには、
現在の曲データの再生状態をチェックする(ステップS
7)。その結果、曲データが停止中のときには、曲デー
タの再生を開始(または再開)させ、スタート/ストッ
プアイコン9bの形状を“≫”から“□”に変更する
(ステップS8)一方、曲データが再生中のときには、
曲データの再生を停止させ、スタート/ストップアイコ
ン9bの形状を“□”から“≫”に変更する(ステップ
S9)。
【0057】一方、ステップS6で、ユーザがスタート
/ストップアイコン9bをクリックしないときには、ス
テップS7〜S9をスキップしてステップS10に進
む。
【0058】ステップS10では、ユーザが前記ギター
/ウクレレアイコン9cをクリックしたか否かを判別
し、クリックしたときには、現在の表示モードをチェッ
クする(ステップS11)。
【0059】ステップS11のチェックの結果、現在の
表示モードが「ギターモード」のときにはステップS1
2に進み、ステップS12〜S15の処理を実行する一
方、現在の表示モードが「ウクレレモード」のときには
ステップS16に進み、ステップS16では、退避され
ているポジション状態に応じて、さらに2つに分岐し、
ステップS17およびS18とステップS19およびS
20のいずれかの処理を実行する。
【0060】ステップS12およびS13では、現在の
ポジション状態(ハイポジションまたはローポジション
のいずれか)および設定されているカポ位置をレジスタ
に退避し、ステップS14では、表示モードを「ウクレ
レモード」に設定し、ステップS15では、カポ位置を
「0」かつ「変更不可」(カポ位置と演奏調の表示を反
転表示とする)に設定する。
【0061】ステップS16では、ステップS12で退
避したポジション状態がローポジションであるか、ハイ
ポジションであるかをチェックし、ローポジションのと
きには、ステップS17で、表示モードを「ギターのロ
ーポジションモード」に設定し、ステップS18で、カ
ポ位置を「ステップS13で退避したカポ位置」かつ
「変更可」に設定する一方、ハイポジションのときに
は、ステップS19で、表示モードを「ギターのハイポ
ジションモード」に設定し、ステップS20で、ステッ
プS15と同様にして、カポ位置を「0」かつ「変更不
可」に設定する。
【0062】続くステップS21では、前記ステップS
5と同様にして、和音表示処理サブルーチンを実行した
後に、図10のステップS22に進む。
【0063】ステップS22では、ユーザが前記コード
ブックアイコン9eをクリックしたか否かを判別し、ク
リックしたときには、前記コードブックウィンドウWを
開く(ステップS23)。このとき、初期状態として、
和音の根音として「C」が、和音のタイプとして「M
(メジャ)」が選択(反転表示)されているものとす
る。
【0064】次に、ユーザがコードブックウィンドウW
内に記載されている多数の「和音の根音(コードルー
ト)」または多数の「和音のタイプ(コードタイプ)」
のうちのいずれかをクリックしたか否かを判別し(ステ
ップS24)、いずれかをクリックしたときには、該ク
リックされた和音の根音または和音のタイプのいずれか
を選択(反転表示)するとともに、選択されたコードル
ートとコードタイプ(ただし、これらのうちの今回選択
されなかったものは、前述の初期状態または前回のクリ
ックによって選択されたもの)の組み合わせによって和
音を決定し(ステップS25)、現在の表示モードに応
じたテーブルを参照して、決定された和音の押さえ方を
取得して表示するとともに、現在の表示モードに応じた
音色(ギターまたはウクレレ)で発音する(ステップS
26)。
【0065】続くステップS27では、ユーザが図6ま
たは図7のOKボタンW3をクリックしたか否かを判別
し、クリックしないときには、上記ステップS24に戻
って上述の処理を繰り返す一方、クリックしたときには
ステップS28に進み、コードブックウィンドウWを閉
じる。
【0066】一方、ステップS24で、ユーザが「コー
ドルート」および「コードタイプ」のいずれもクリック
しないときにはステップS29に進み、ユーザがギター
ボタン(“Guitar”)W2をクリックしたか否か
を判別する。
【0067】ステップS29で、ユーザがギターボタン
W2をクリックしたときには、このボタンの表示をウク
レレボタン(“Ukulele”)W4に変更し、表示
モードを「ウクレレモード」に設定した(ステップS3
0)後に、前記ステップS26に進む。
【0068】なお、ステップS29およびS30の処理
中、“Guitar”を“Ukulele”、“Uku
lele”を“Guitar”で読み替えることによ
り、表示モードがウクレレモードのときに、ユーザがウ
クレレボタン(“Ukulele”)W4をクリックす
る処理を簡単に実現できるため、括弧書きで、その処理
を示している。
【0069】ステップS29で、ユーザがギターボタン
W2をクリックしないときには、ユーザが前記ローコー
ドボタン(“LowChord”)W1をクリックした
か否かを判別する(ステップS31)。
【0070】ステップS31で、ユーザがローコードボ
タンW1をクリックしたときには、このボタンの表示を
ハイコードボタン(図示せず)に変更し、表示モードを
「ギターのハイポジションモード」に設定した(ステッ
プS32)後に、前記ステップS26に進む。ただし、
表示モードがウクレレモードのときには、ローコードボ
タンW1はクリックできないため、仮にローコードボタ
ンW1上でクリックされたとしても、ステップS31で
は“No”と判断する。
【0071】なお、ステップS31およびS32の処理
中、“LowChord”を“HighChord”、
“HighChord”を“LowChord”で読み
替えることにより、表示モードがギターのハイポジショ
ンモードのときに、ユーザがハイコードボタンをクリッ
クする処理を簡単に実現できるため、括弧書きで、その
処理を示している。
【0072】一方、ステップS31で、ユーザがローコ
ードボタンW1をクリックしないときには前記ステップ
S27に進む。
【0073】続く図11のステップS33では、ユーザ
が前記ハイ/ローポジションアイコン9dをクリックし
たか否かを判別し、クリックしたときには、現在の表示
モードをチェックする(ステップS34)。
【0074】ステップS34のチェックの結果、現在の
表示モードがギターのハイポジションモードのときに
は、ステップS35およびS36で、前記ステップS1
7およびS18と同様の処理を実行した後に、前記ステ
ップS5と同様にして、和音表示処理サブルーチンを実
行する(ステップS40)一方、現在の表示モードがギ
ターのローポジションモードのときには、ステップS3
7〜S39で、前記ステップS12〜S15と同様の処
理を実行した後に、ステップS5と同様にして、和音表
示処理サブルーチンを実行する(ステップS40)。さ
らに、ステップS34のチェックの結果、現在の表示モ
ードがウクレレモードのときには、何もせずにステップ
S41に進む。
【0075】一方、ステップS33で、ユーザがハイ/
ローポジションアイコン9dをクリックしないときに
は、ステップS34〜S40をスキップしてステップS
41に進む。
【0076】ステップS41では、ユーザが押さえ方表
示(フィンガーボード)上をクリックしたか否かを判別
し、クリックしたときには、現在曲データの再生が停止
中か否かを判別する(ステップS42)。
【0077】ステップS42で、曲データの再生が停止
中のときには、和音表示処理サブルーチン中のステップ
S51と同様にして、設定されているカポ位置に応じ
て、和音レジスタに保存されている和音の根音を変換し
(ステップS43)、現在の表示モードに応じたテーブ
ルを参照して、決定された和音の押さえ方を取得し、そ
の構成音を現在の表示モードに応じた音色(ギターまた
はウクレレ)で発音する(ステップS44)。
【0078】続くステップS45では、その他の処理を
実行した後に、前記ステップS6に戻り、上述の処理を
繰り返す。ここで、その他の処理の例としては、次の処
理が考えられる。すなわち、 (1)ユーザが前記曲データの先頭に戻すボタン9kを
クリックしたときに、曲データの再生位置を先頭に戻す
処理 (2)ユーザが前記早送りボタン9lをクリックしたと
きに、曲データの再生位置を進める処理(具体的には、
シングルクリックで、たとえば1小節進め、押し続けて
いるときには、その間中ずっと高速で進めるようにす
る。また、曲データの再生が停止中に、この早送りボタ
ン9lがクリックされたときには、進められた位置で停
止状態になり、曲データが再生中に、この早送りボタン
9lがクリックされたときには、進められた位置から再
生を開始する。) (3)ギターのローポジションモードで、“Cap
o:”の表示がクリックされたときには、その近傍にア
ップ/ダウンボタンを表示し、このアップ/ダウンボタ
ンをクリックすることにより、カポ位置を変更可能にす
る処理(カポ位置の変更範囲は、たとえば0〜11であ
り、このようにしてカポ位置が変更されると、演奏調
(Play)も変更するようにする。たとえば、“Ca
po:1”,“Play:C#m”の状態から、“Ca
po:2”に変更させると、演奏調は、“Play:C
m”に変化する。ただし、ギターのハイポジションモー
ドおよびウクレレモードのときには、“Capo:”の
表示がクリックされたとしても、何の変化も起こらな
い。) (4)その他、テンポの変更処理や、調(Key)の変
更処理等 図13は、再生処理の手順を示すフローチャートであ
り、本再生処理は、テンポに応じた周期毎に発生する割
り込み処理によって形成されている。
【0079】同図において、まず、現在の曲データは再
生中であるか否かを判別し(ステップS61)、再生中
のときには、曲データ中、読み出されたタイミングデー
タが示す時間だけ経過したか否かを判別する(ステップ
S62)。ここで、タイミングデータが示す時間の経過
は、たとえば、読み出されたタイミングデータをソフト
ウェアタイマ領域に格納し、そのタイミングデータを所
定時間毎にデクリメントして行き、“0”になる時間を
チェックすることにより判別する。
【0080】ステップS62で、読み出されたタイミン
グデータが示す時間だけ経過したときには、曲データ
中、このタイミングデータの次に位置する和音データを
読み出し(ステップS63)、前記ステップS4と同様
にして、この読み出した和音データを和音レジスタに保
存し(ステップS64)、前記ステップS5と同様にし
て、和音表示処理サブルーチンを実行した(ステップS
65)後に、本再生処理を終了する。
【0081】一方、ステップS61で、現在の曲データ
は停止中のとき、または、ステップS62で、読み出さ
れたタイミングデータが示す時間だけ経過していないと
きには、直ちに本再生処理を終了する。
【0082】なお、本再生処理には、上述したタイミン
グデータを読み出してソフトウェアタイマ領域に格納す
る処理や、このソフトウェアタイマ領域に格納されたタ
イミングデータをデクリメントする処理、エンドデータ
34の読み出しにともなう再生停止処理などは記載され
ていないが、これは説明の都合上省略されているだけで
あって、実施には両処理は本再生処理中で実行されてい
ることはいうまでもない。
【0083】このように、本実施の形態では、和音を提
示すべき弦楽器の種類毎に、具体的には、ギターのロー
ポジション、ギターのハイポジションおよびウクレレ毎
に、和音の押さえ方を示すテーブルを記憶するようにし
たので、複数の弦楽器における和音の押さえ方を提示す
ることができ、したがって、各楽器毎に効果的な和音の
練習を行うことができる。
【0084】また、和音を提示すべき弦楽器の種類に応
じて、カポの設定可/不可を切り替えるようにした、具
体的には、ギターのローポジションに対してのみカポの
設定を可能にし、それ以外のギターのハイポジションお
よびウクレレに対してはカポの設定を不可能にしたの
で、カポを使うことが少ない弦楽器においても適切な和
音を提示することができる。
【0085】さらに、提示されている和音の表示上、具
体的にはフィンガーボード上をポインティングカーソル
によって指示(クリック)することにより、その和音の
構成音を発音するようにしたので、簡単な操作で提示さ
れている和音を試聴することができる。すなわち、和音
の表示領域は、その面積が比較的広いので、発音専用の
小さなボタンを別途設けて、そのボタンを指示すること
により提示されている和音を試聴するより、ラフなポイ
ンティングデバイスの操作で試聴できる。もっとも、発
音専用のボタンを大きくすることも考えられるが、この
ボタンは文字通り発音専用であるため、その他の操作に
用いることはできず、これでは、表示装置の表示面を有
効に使用することができなくなってしまう。本実施の形
態の和音提示装置は、この点を解決することができる。
【0086】また、和音を提示すべき弦楽器の種類に応
じて、提示された和音の試聴音の音色を異ならせるよう
にしたので、各弦楽器特有の響きを確かめながらの試聴
を行うことができる。
【0087】なお、本実施の形態では、異なる弦楽器の
種類としてギターとウクレレの例を挙げて説明したが、
これは説明の都合上だけの問題であって、他の弦楽器に
対しても本発明を有効に適用することができる。たとえ
ば、ギターとベース、ベースとウクレレ、同じギターや
ウクレレ、ベースであっても弦の本数が異なるもの同
士、さらに、これらの任意の組み合わせ等である。
【0088】また、音色を試聴するときの音色を、ユー
ザが選択できるようにしてもよい。たとえば、同じギタ
ーの音色であっても、アコースティックギターやエレキ
ギター等複数の音色が考えられるので、これらの音色か
らユーザが任意に選択できるようにしてもよい。
【0089】また、本実施の形態では、和音の押さえ方
表示は、曲データ中の現在再生している位置の和音1つ
について表示するようにしたが、これに限らず、複数表
示するようにしてもよい。たとえば、現在位置の和音に
加えて、その次の和音を表示するようにしてもよいし、
前後1つずつの和音を表示するようにしてもよい。
【0090】さらに、本実施の形態では、曲データとし
て、図2に示すように和音進行データのみを供給する例
を示したが、これに限らず、和音進行データに加えて他
のデータも供給するようにしてもよい。たとえば、メロ
ディパート、ベースパート、バッキングパート等も供給
するようにし、メロディ等のパートを演奏させながら和
音を提示するようにしてもよい。このとき、弦楽器パー
トの演奏をミュートできるようにすると、ユーザによる
和音表示を見ながらの弦楽器演奏に効果的である。ま
た、歌詞データも供給するようにし、曲の進行に従って
歌詞を表示させるとともにメロディをミュート(または
小音量に)できるようにすると、本発明は、弦楽器パー
トをユーザ自身が演奏するカラオケ装置として利用する
ことができる。
【0091】また、本実施の形態では、曲データ中に推
奨カポ位置データを含めるようにしたが、これに限ら
ず、含めないようにしてもよい。この場合には、曲の調
毎に演奏しやすくなるようなカポ位置をあらかじめ設定
しておき、曲データ中の調データに応じて、カポ位置を
自動決定するようにすればよい。
【0092】なお、上述した実施の形態の機能を実現す
るソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体
を、システムまたは装置に供給し、そのシステムまたは
装置のコンピュータ(またはCPU5やMPU)が記憶
媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行するこ
とによっても、本発明の目的が達成されることは云うま
でもない。
【0093】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することに
なり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発
明を構成することになる。
【0094】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、たとえば、前記フロッピーディスク20、
ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−
ROM21、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリ
カード、ROM6などを用いることができる。また、他
のMIDI機器100や通信ネットワーク101を介し
てサーバコンピュータ102からプログラムコードが供
給されるようにしてもよい。
【0095】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、上述した実施の形態の機
能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指
示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOSなどが
実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって
上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる
ことは云うまでもない。
【0096】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPU5などが実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって上述した実施の形態の機能が実現され
る場合も含まれることは云うまでもない。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1または5
に記載の発明によれば、指定された弦楽器に対応する、
記憶手段に記憶されたテーブルデータを検索することに
より、供給された和音に対応する当該弦楽器の押さえ方
が取得されて提示されるので、複数の弦楽器における和
音の押さえ方を提示することができ、したがって、各楽
器毎に効果的な和音の練習を行うことができる。
【0098】請求項2または6に記載の発明によれば、
カポが設定可能な状態に切り替えられたときには、設定
されたカポ位置に応じて、提示された和音の押さえ方が
変更されて提示され、カポが設定不可能な状態に切り替
えられたときには、前記提示された和音の押さえ方がそ
のまま提示されるので、カポを使うことが少ない弦楽器
においても適切な和音を提示することができる。
【0099】請求項3または7に記載の発明によれば、
供給された和音に対応する指定された弦楽器の押さえ方
が提示され、該提示された押さえ方領域上が指示される
と、該指示された領域上に提示された和音の構成音が発
音されるので、簡単な操作で提示されている和音を試聴
することができる。
【0100】請求項4または8に記載の発明によれば、
供給された和音に対応する指定された弦楽器の押さえ方
が提示され、前記提示された和音が前記指定された弦楽
器に応じた発音音色で発音されるので、各弦楽器特有の
響きを確かめながらの試聴を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る和音提示装置の概
略構成を示すブロック図である。
【図2】曲データのデータフォーマットの一例を示す図
である。
【図3】和音とその押弦位置を示す和音押さえ方テーブ
ルのフォーマットの一例を示す図である。
【図4】弦楽器としてギターが選択されたときに、図1
の表示装置に表示された表示画面の一例を示す図であ
る。
【図5】弦楽器としてウクレレが選択されたときに、図
1の表示装置に表示された表示画面の一例を示す図であ
る。
【図6】弦楽器としてギターが選択されたときに、図1
の表示装置に表示されたコードブックウィンドウの一例
を示す図である。
【図7】弦楽器としてウクレレが選択されたときに、図
1の表示装置に表示されたコードブックウィンドウの一
例を示す図である。
【図8】図1の和音提示装置、特にCPUが実行するメ
インルーチンの手順を示すフローチャートである。
【図9】図8のメインルーチンの続きを示すフローチャ
ートである。
【図10】図9のメインルーチンの続きを示すフローチ
ャートである。
【図11】図10のメインルーチンの続きを示すフロー
チャートである。
【図12】図8等の和音表示処理サブルーチンの詳細な
手順を示すフローチャートである。
【図13】再生処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
2 スイッチ(指定手段) 5 CPU(指定手段、和音供給手段、提示手段、切り
替え手段、発音手段) 6 ROM(記憶手段) 9 表示装置(提示手段) 10 FDD(和音供給手段) 11 HDD(和音供給手段) 12 CD−ROMD(和音供給手段) 13 MIDII/F(和音供給手段) 14 通信I/F(和音供給手段) 15 音源回路(発音手段)
フロントページの続き Fターム(参考) 5D082 AA01 AA05 AA13 AA14 AA27 5D378 LA06 LA07 LA27 LA33 LA36 LA61 LB12 LB22 LB27 MM24 MM30 MM37 MM52 MM54 MM58 MM63 MM72 MM93 NN04 NN24 NN25 TT05 TT06 TT19 TT23 TT24 XX13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 和音を提示すべき複数種類の弦楽器の各
    種類毎に、各種和音の押さえ方が記述されたテーブルデ
    ータを記憶する記憶手段と、 前記複数種類の弦楽器から和音を提示すべき弦楽器を指
    定する指定手段と、 和音を供給する和音供給手段と、 前記指定された弦楽器に対応する前記記憶されたテーブ
    ルデータを検索することにより、前記供給された和音に
    対応する当該弦楽器の押さえ方を取得して提示する提示
    手段とを有することを特徴とする和音提示装置。
  2. 【請求項2】 複数種類の弦楽器から和音を提示すべき
    弦楽器を指定する指定手段と、 和音を供給する和音供給手段と、 該供給された和音に対応する前記指定された弦楽器の押
    さえ方を提示する提示手段と、 前記指定された弦楽器の種類に応じて、カポを設定可能
    または設定不可能のいずれかの状態に切り替える切り替
    え手段とを有し、 前記提示手段は、前記切り替え手段により、カポが設定
    可能な状態に切り替えられたときには、設定されたカポ
    位置に応じて前記和音の押さえ方を変更して提示し、前
    記切り替え手段により、カポが設定不可能な状態に切り
    替えられたときには、前記和音の押さえ方をそのまま提
    示することを特徴とする和音提示装置。
  3. 【請求項3】 複数種類の弦楽器から和音を提示すべき
    弦楽器を指定する指定手段と、 和音を供給する和音供給手段と、 該供給された和音に対応する前記指定された弦楽器の押
    さえ方を提示する提示手段と、 該提示された押さえ方領域上を指示する指示手段と、 該指示された領域上に提示された和音の構成音を発音す
    る発音手段とを有することを特徴とする和音提示装置。
  4. 【請求項4】 複数種類の弦楽器から和音を提示すべき
    弦楽器を指定する指定手段と、 和音を供給する和音供給手段と、 該供給された和音に対応する前記指定された弦楽器の押
    さえ方を提示する提示手段と、 前記提示された和音を前記指定された弦楽器に応じた発
    音音色で発音する発音手段とを有することを特徴とする
    和音提示装置。
  5. 【請求項5】 和音を提示すべき複数種類の弦楽器の各
    種類毎に、各種和音の押さえ方が記述されたテーブルデ
    ータを、記憶手段に記憶する記憶モジュールと、 前記複数種類の弦楽器から和音を提示すべき弦楽器を指
    定する指定モジュールと、 和音を供給する和音供給モジュールと、 前記指定された弦楽器に対応する前記記憶されたテーブ
    ルデータを検索することにより、前記供給された和音に
    対応する当該弦楽器の押さえ方を取得して提示する提示
    モジュールとを含む、コンピュータが実現できるプログ
    ラムを格納した記憶媒体。
  6. 【請求項6】 複数種類の弦楽器から和音を提示すべき
    弦楽器を指定する指定モジュールと、 和音を供給する和音供給モジュールと、 該供給された和音に対応する前記指定された弦楽器の押
    さえ方を提示する提示モジュールと、 前記指定された弦楽器の種類に応じて、カポを設定可能
    または設定不可能のいずれかの状態に切り替える切り替
    えモジュールとを含み、 前記提示モジュールは、前記切り替えモジュールによ
    り、カポが設定可能な状態に切り替えられたときには、
    設定されたカポ位置に応じて前記和音の押さえ方を変更
    して提示し、前記切り替えモジュールにより、カポが設
    定不可能な状態に切り替えられたときには、前記和音の
    押さえ方をそのまま提示することを特徴とする記憶媒
    体。
  7. 【請求項7】 複数種類の弦楽器から和音を提示すべき
    弦楽器を指定する指定モジュールと、 和音を供給する和音供給モジュールと、 該供給された和音に対応する前記指定された弦楽器の押
    さえ方を提示する提示モジュールと、 該提示された押さえ方領域上を指示する指示モジュール
    と、 該指示された領域上に提示された和音の構成音を発音す
    る発音モジュールとを含む、コンピュータが実現できる
    プログラムを格納した記憶媒体。
  8. 【請求項8】 複数種類の弦楽器から和音を提示すべき
    弦楽器を指定する指定モジュールと、 和音を供給する和音供給モジュールと、 該供給された和音に対応する前記指定された弦楽器の押
    さえ方を提示する提示モジュールと、 前記提示された和音を前記指定された弦楽器に応じた発
    音音色で発する発音モジュールとを含む、コンピュータ
    が実現できるプログラムを格納した記憶媒体。
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