JP3541689B2 - 和音表示装置および記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、和音を表示する和音表示装置および記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、和音を表示する和音(コード)表示装置として、たとえば特許第2713053号公報には、次のものが開示されている。
【0003】
すなわち、この和音表示装置は、和音進行に従って順次記憶されたコードデータとその演奏継続時間を示す時間データを、曲の進行に従って順次読み出し、次に演奏すべき和音の演奏継続時間およびその和音の内容(具体的には和音名)とその次に演奏すべき和音の演奏継続時間およびその和音の内容とを表示するように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の和音表示装置では、和音名が表示されるのみであるため、表示された和音を実際に楽器を用いて演奏するとき、演奏者が1つの和音名に対して1種類(または数種類)の押さえ方しか知らない場合には、演奏が単調なものとなっていた。具体的には、和音が変化したときの音のつながりや、ボイシングの違いによる音の響き等を考慮した演奏ができなかった。
【0005】
また、曲の調によっては、その構成音に#や♭が付加された和音が多く登場する場合があるが、初心者にとってはこのような曲(和音)を演奏することは難しかった。
【0006】
さらに、たとえば楽器の演奏に合わせて歌を歌う場合に、調を変更したいことがあるが、調を変更したときに、その調の変更に伴って変更される和音は、楽器上でどのように押さえればよいかを演奏者は直ぐには理解できなかった。
【0007】
本発明は、この点に着目してなされたものであり、多彩な演奏が可能となる和音を表示する和音表示装置および記憶媒体を提供することを第1の目的とし、初心者であっても演奏しやすい和音を表示する和音表示装置および記憶媒体を提供することを第2の目的とし、調を変更したときにもその変更後の和音の押さえ方を演奏者が直ぐに理解できる和音を表示する和音表示装置および記憶媒体を提供することを第3の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するため、本発明の和音表示装置は、予め設定された和音進行に従って、各和音に対応した和音データを主要な要素として順に構成されるシーケンスデータを記憶する記憶手段であって、前記和音データの一部に対応して当該和音データの押さえ方を指示するための押さえ方データを連続して記憶したものと、該記憶されたシーケンスデータの各データを順次読み出す読み出し手段と、該読み出し手段によって和音データのみが読み出されたときには、該和音データに基づいてテーブルを参照してまたは演算によって和音データに対応する当該和音の押さえ方を決定する一方、和音データと該和音データに対応した押さえ方データが略同時に読み出されたときには、該押さえ方データに基づいて当該和音の押さえ方を決定する決定手段と、該決定された押さえ方を表示する表示手段とを有することを特徴とする(請求項1)。
【0009】
ここで、和音データは、典型的には和音名を示すデータであるが、これに限らず、たとえば当該和音を演奏する上で標準的な押さえ方を示すデータであってもよいし、この押さえ方データ+和音名データの複合データであってもよい。決定手段による和音の標準的な押え方の決定方法には、各種方法があるが、たとえば、各和音に対してそれぞれ標準的な押さえ方を示すデータをテーブルデータとして記憶手段に記憶しておき、和音データが読み出されたときに、このテーブルデータを検索して対応する標準的な押さえ方を決定する方法や、和音データが読み出されたときに、この和音データのみから、または、他の情報(曲の調等)とともに演算することによって対応する標準的な押さえ方を決定する方法等が考えられる。以下、請求項が変わっても同様。
【0011】
ここで、演奏者が演奏しやすい押さえ方とは、具体的にはたとえば、その構成音に#や♭が付加されていない和音に対する押さえ方をいう。したがって、読み出された和音データに対応する和音の構成音に#や♭が数多く付加されている場合に、決定手段により決定される標準的な押さえ方は、通常演奏者が演奏し難い押さえ方であるため、この和音を構成音に#や♭ができるだけ付加されていない和音に変更して、演奏者が演奏しやすい押さえ方を提示している。以下、請求項が変わっても同様。
【0012】
上記第3の目的を達成するため、本発明の和音表示装置は、調を指示する調データ、および予め設定された和音進行に従った和音データを主要な要素とするシーケンスデータを記憶する記憶手段と、該記憶されたシーケンスデータの各データを順次読み出す読み出し手段と、該読み出し手段によって和音データが読み出されたときに、該和音データに基づいて当該和音の押さえ方を決定する決定手段と、該決定された押さえ方を表示する表示手段と、前記調データが読み出されたときに、当該調に応じて推奨カポ位置を算出する算出手段とを有し、前記決定手段は、前記和音の押さえ方を、前記算出された推奨カポ位置に応じた押さえ方に決定することを特徴とする(請求項2)。
【0016】
上記第1の目的を達成するため、本発明の記憶媒体は、予め設定された和音進行に従って、各和音に対応した和音データを主要な要素として順に構成されるシーケンスデータを記憶する記憶手段であって、前記和音データの一部に対応して当該和音データの押さえ方を指示するための押さえ方データを連続して記憶したものからシーケンスデータの各データを順次読み出す読み出しステップと、該読み出しステップによって和音データのみが読み出されたときには、該和音データに基づいてテーブルを参照してまたは演算によって和音データに対応する当該和音の押さえ方を決定する一方、和音データと該和音データに対応した押さえ方データが略同時に読み出されたときには、該押さえ方データに基づいて当該和音の押さえ方を決定する決定ステップと、該決定された押さえ方を表示手段に表示する表示ステップとを有する和音表示方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納したことを特徴とする(請求項3)。
【0018】
上記第3の目的を達成するため、本発明の記憶媒体は、調を指示する調データ、および予め設定された和音進行に従った和音データを主要な要素とするシーケンスデータを記憶する記憶手段に記憶されたシーケンスデータの各データを順次読み出す読み出しステップと、該読み出しステップによって和音データが読み出されたときに、該和音データに基づいて当該和音の押さえ方を決定する決定ステップと、該決定された押さえ方を表示手段に表示する表示ステップと、前記調データが読み出されたときに、当該調に応じて推奨カポ位置を算出する算出ステップとを有する和音表示方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納した、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であって、前記決定ステップでは、前記和音の押さえ方を、前記算出された推奨カポ位置に応じた押さえ方に決定することを特徴とする(請求項4)。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の一実施の形態に係る和音表示装置の概略構成を示すブロック図であり、本実施の形態の和音表示装置は、6弦ギターに対する和音とその押弦位置を表示するものである。
【0021】
同図に示すように、本実施の形態の和音表示装置は、音高情報を入力するための鍵盤1と、各種情報を入力するための複数のスイッチを備えたパネルスイッチ2と、鍵盤1の各鍵の押鍵状態を検出する押鍵検出回路3と、パネルスイッチ2の各スイッチの押下状態を検出するスイッチ検出回路4と、装置全体の制御を司るCPU5と、該CPU5が実行する制御プログラムや、各種コードに対してそれぞれ最も一般的な押弦位置が記載されたコードテーブルを含む各種テーブルデータ等を記憶するROM6と、演奏データ、各種入力情報および演算結果等を一時的に記憶するRAM7と、タイマ割込み処理における割込み時間や各種時間を計時するタイマ8と、各種情報等を表示する、たとえば大型液晶ディスプレイ(LCD)若しくはCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイおよび発光ダイオード(LED)等を備えた表示装置9と、記憶媒体であるフロッピディスク(FD)20をドライブするフロッピディスクドライブ(FDD)10と、前記制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラムや各種データ等を記憶するハードディスク(図示せず)をドライブするハードディスクドライブ(HDD)11と、前記制御プログラムを含む各種アプリケーションプログラムや各種データ等を記憶するコンパクトディスク−リード・オンリ・メモリ(CD−ROM)21をドライブするCD−ROMドライブ(CD−ROMD)12と、外部からのMIDI(Musical Instrument Digital Interface)信号を入力したり、MIDI信号を外部に出力したりするMIDIインターフェース(I/F)13と、通信ネットワーク101を介して、たとえばサーバコンピュータ102とデータの送受信を行う通信インターフェース(I/F)14と、鍵盤1から入力された演奏データや予め設定された演奏データ等を楽音信号に変換する音源回路15と、該音源回路15からの楽音信号に各種効果を付与するための効果回路16と、該効果回路16からの楽音信号を音響に変換する、たとえば、DAC(Digital-to-Analog Converter)やアンプ、スピーカ等のサウンドシステム17とにより構成されている。
【0022】
上記構成要素3〜16は、バス18を介して相互に接続され、CPU5にはタイマ8が接続され、MIDII/F13には他のMIDI機器100が接続され、通信I/F14には通信ネットワーク101が接続され、音源回路15には効果回路16が接続され、効果回路16にはサウンドシステム17が接続されている。
【0023】
HDD11のハードディスクには、前述のように、CPU5が実行する制御プログラムも記憶でき、ROM6に制御プログラムが記憶されていない場合には、このハードディスクに制御プログラムを記憶させておき、それをRAM7に読み込むことにより、ROM6に制御プログラムを記憶している場合と同様の動作をCPU5にさせることができる。このようにすると、制御プログラムの追加やバージョンアップ等が容易に行える。
【0024】
CD−ROMドライブ12のCD−ROM21から読み出された制御プログラムや各種データは、HDD11内のハードディスクにストアされる。これにより、制御プログラムの新規インストールやバージョンアップ等が容易に行える。なお、このCD−ROMドライブ12以外にも、外部記憶装置として、光磁気ディスク(MO)装置等、様々な形態のメディアを利用するための装置を設けるようにしてもよい。
【0025】
MIDII/F13は、専用のものに限らず、RS−232CやUSB(ユニバーサル・シリアル・バス)、IEEE1394(アイトリプルイー1394)等の汎用のインターフェースより構成してもよい。この場合、MIDIメッセージ以外のデータをも同時に送受信してもよい。
【0026】
通信I/F14は、上述のように、たとえばLAN(Local Area Network)やインターネット、電話回線等の通信ネットワーク101に接続されており、該通信ネットワーク101を介して、サーバコンピュータ102に接続される。HDD11内のハードディスクに上記各プログラムや各種パラメータが記憶されていない場合には、通信I/F14は、サーバコンピュータ102からプログラムやパラメータをダウンロードするために用いられる。クライアントとなるコンピュータ(本実施の形態では、和音表示装置)は、通信I/F14および通信ネットワーク101を介してサーバコンピュータ102へとプログラムやパラメータのダウンロードを要求するコマンドを送信する。サーバコンピュータ102は、このコマンドを受け、要求されたプログラムやパラメータを、通信ネットワーク101を介してコンピュータへと配信し、コンピュータが通信I/F14を介して、これらプログラムやパラメータを受信してHDD11内のハードディスクに蓄積することにより、ダウンロードが完了する。
【0027】
この他、外部コンピュータ等との間で直接データのやりとりを行うためのインターフェースを備えてもよい。
【0028】
なお、本実施の形態の和音表示装置は、前述のように、6弦ギター用の和音を表示するものであるため、鍵盤1および押鍵検出回路3は必須の構成要素ではない。したがって、この要素1および3を省略して構成してもよい。また、本実施の形態の和音表示装置は、上述の構成から分かるように、汎用的なパーソナルコンピュータ上に構築されたものであるが、これに限らず、本発明を実施できる最小限要素のみから構成した専用装置上に構築してもよい。
【0029】
図2は、コード進行データのデータフォーマットの一例を示す図である。
【0030】
同図に示すように、コード進行データは、ヘッダデータ31と、その直後に位置するデータの読み出しタイミングを示すタイミングデータ32と、コード名データ33と、当該コード進行データの終わりを示すエンドデータ34とによって主として構成されている。
【0031】
ヘッダデータ31は、当該コード進行データの調を示す調データ31aと、カポタスト(capotasto;以下、「カポ」と略していう)をギターのネックに取り付けるときの推奨位置を示す推奨カポデータ31bと、最初に表示する和音名を示す先頭コード名データ31cと、データ値が“0"であるタイミングデータ31dと、各弦の所定フレットをどの指で押さえるかを指示するボイシングデータ31eとによって構成されている。なお、データ31a〜31eをまとめてヘッダデータと呼んでいるが、これは便宜的にそう呼んでいるだけであって、そのうちの一部のデータ(たとえばデータ31aおよび31b)をヘッダデータと呼ぶようにしてもよいし、ヘッダデータという呼び方をしないようにしてもよい。
【0032】
ここで、ボイシングデータは、該ボイシングデータと読み出しタイミングが同一であるコード名データが存在するときに(先頭コード名データ31cとボイシングデータ31eとは、データ値が“0"であるタイミングデータ31dで接続されているので、各データ31c,31eは読み出しタイミングが同一である)、後述するように、そのコード名データに代えてボイシングデータを用いるようにしている。本実施の形態では、コード名データとボイシングデータとが、厳密に同一タイミングにある場合にのみ、そのコード名データに代えてボイシングデータを用いるようにしているが、もちろんこれに限らず、実質的に同一タイミングであれば若干のタイミングずれを許容するようにしてもよい。
【0033】
ヘッダデータ31としては、具体的には、調データ31aとして“D"、推奨カポデータ31bとして“2"、コード名データ31cとして“D"、ボイシングデータ31eとして、「1弦の3フレットを指1(人差し指)」、「2弦の5フレットを指4(小指)」、「3弦の5フレットを指3(薬指)」、「4弦の5フレットを指2(中指)」、「5弦の3フレットを指1」、「6弦の3フレットを指1」の各データ値が記憶されている。
【0034】
なお、ボイシングデータは、推奨カポデータを考慮した押弦位置としている。図示例では、コード名データ31cは“D"であるが、推奨カポデータ31bに“2"が設定されているため、ボイシングデータ31eは、コード名が“C"のときの押弦位置に対応するものが設定されている。また、コード名が“C"の場合、通常のコードテーブルに従って押弦位置を決定すると、ローコードの押弦位置となるが、このボイシングデータ31eとしては、意図的に、ハイコードの押弦位置を設定している。このように、ボイシングデータと推奨カポデータとは一体に作用するため、推奨カポデータが設定されていないときには、ボイシングデータも設定しないようにしている。
【0035】
なお、ボイシングデータのデータフォーマットは、必ず上述のフォーマット、すなわち「弦毎に、どのフレットをどの指で押さえるか」というフォーマットにする必要はなく、たとえば「指毎に、どの弦のどのフレットを押さえるか」というフォーマットにしてもよい。また、ボイシングデータは、本実施の形態では、6弦分(全指分)の情報を1かたまりのデータとして記憶するようにしたが、これに限らず、弦毎(指毎)の情報をバラバラにして記憶するようにしてもよい。さらに、押さえない弦(開放弦)やミュート弦を、たとえば弦番号によって指示する情報をボイシングデータとして記憶するようにしてもよい。また、本実施の形態では、ボイシングデータそのものをコード進行データの一部としたが、これに限らず、たとえばコード進行データとは別に、複数のボイシングデータを記憶しておき、コード進行データ中にはいずれかのボイシングデータを指示する指示データ(ポインタ)を記憶するようにしてもよい。さらに、ボイシングデータは、上述した各指や弦、フレットを指示するデータに限らず、押さえ方を示す画像データであってもよい。この画像データは、コード進行データ中に記憶するようにしてもよいし、コード進行データとは別に複数の画像データを記憶しておき、コード進行データ中にはいずれかの画像データを指示する指示データ(ポインタ)を記憶するようにしてもよい。また、これらのデータは、コード名データとは別のデータとして記憶するものに限らず、コード名データと一緒の(一かたまりの)データとして記憶するようにしてもよい。
【0036】
タイミングデータ32は、本実施の形態では、隣接するコード名データ(または他のイベントデータ)間の相対時間を示すデータであるが、これに限らず、当該コード名データ(または他のイベントデータ)の読み出しタイミングを、たとえば曲全体または小節全体に対する絶対時間で表わしたもの等どのようなものを採用してもよい。ただし、採用したタイミングデータの種類に応じて、タイミングデータの取り扱い方法を変更する必要がある。しかし、この変更は簡単に行うことができる。
【0037】
以上のように構成された和音表示装置が実行する制御処理を、まずその概要を説明し、次に図3〜図9を参照して詳細に説明する。
【0038】
本実施の形態の和音表示装置は、上記図2に示すようなデータフォーマットを有するコード進行データの各データを順次読み出すことにより、次の各処理を実行する。すなわち、
1)当該コード進行データに設定されている調を表示する
2)当該コード進行データに設定されている推奨カポ位置を表示する
3)上記1)の調および上記2)の推奨カポ位置から演奏調を算出して表示する
4)上記1)の調や上記2)の推奨カポ位置、当該コード進行データに設定されている和音名等に基づいて現在(NOW)の和音名を算出し、その和音名を表示するとともに、その押弦位置を表示する
5)上記4)と同様にして、次の(NEXT)和音名を算出し、その和音名を表示するとともに、その押弦位置を表示する
この他に、本実施の形態の和音表示装置は、演奏者の要求に応じて、当該コード進行データに設定されている調の変更、当該コード進行データに設定されている推奨カポ位置の変更、および演奏調の変更を行う。
【0039】
次に、この制御処理を詳細に説明する。
【0040】
図3は、本実施の形態の和音表示装置、特にCPU5が実行するメインルーチンの手順を示すフローチャートである。なお、本メインルーチンの各処理は、図2の進行データを前提とした処理であり、コード進行データが異なれば(図2のコード進行データと全体としては同一のコード進行データであっても、各データの配列順序が異なる場合を含む)、そのデータ構成に応じて本メインルーチンの各処理の構成を変更する必要がある。しかし、この変更は、本発明の特徴を変更しない範囲で簡単に行うことができる。
【0041】
図3において、まず、前記コード進行データ内の各データの位置を指示するポインタが、その先頭データを位置するように初期設定し、その先頭位置の調データ31aを読み出す(ステップS1)。
【0042】
次に、読み出された調データに相当する調を表示し(ステップS2)、この調データを、オリジナルの調を記憶するために、前記RAM7の所定位置に確保された領域Orgn_Key(以下、この内容を「オリジナル調Orgn_Key」という)、および、調を記憶するために、RAM7の所定位置に確保された領域Key(以下、この内容を「調Key」という)にそれぞれ記憶する(ステップS3)。
【0043】
そして、ポインタを“1"だけ進め、ポインタが指示する位置に格納されているデータ、すなわち推奨カポデータ31bを読み出し(ステップS4)、上記ステップS2と同様にして、推奨カポ位置を表示し(ステップS5)、上記ステップS3と同様にして、読み出された推奨カポデータを、領域Recm_Capo(以下、この内容を「推奨カポ位置Recm_Capo」という)および領域Capo(以下、この内容を「カポ位置Capo」という)にそれぞれ記憶する(ステップS6)。
【0044】
なお、本実施の形態では、推奨カポデータ31bが格納されているコード進行データを例に挙げて説明しているが、コード進行データ中には必ず推奨カポデータ31bが格納されていなければならないものではない。したがって、コード進行データ中に推奨カポデータ31bが格納されていないときには、前記ステップS4では、推奨カポデータ31bを読み出す代わりに、たとえば次のようにして、前記読み出された調データからカポ位置を決定する。すなわち、
1)調がC,Amのときには、カポ位置を“0"とする
2)調がC#,A#mのときには、カポ位置を“1"とする
3)調がD,Bmのときには、カポ位置を“2"とする
4)調がD#,Cmのときには、カポ位置を“3"とする
5)調がE,C#mのときには、カポ位置を“4"とする
6)調がF,Dmのときには、カポ位置を“0"とする
7)調がF#,D#mのときには、カポ位置を“1"とする
8)調がG,Emのときには、カポ位置を“0"とする
9)調がG#,Fmのときには、カポ位置を“1"とする
10)調がA,F#mのときには、カポ位置を“2"とする
11)調がA#,Gmのときには、カポ位置を“3"とする
12)調がB,G#mのときには、カポ位置を“4"とする
次に、調Keyとカポ位置Capoから、演奏調Playを算出して表示する(ステップS7)。
【0045】
図7は、前記推奨カポデータ31bを採用したときの和音表示の一例を示す図であり、前記ステップS2,S5およびS7の各処理によって、それぞれ表示要求された「調」、「推奨カポ位置」および「演奏調」は、具体的には同図に示すように、それぞれ“Key:D",“Capo:2"および“Play:C"と表示される。
【0046】
図3に戻り、ポインタを“1"だけ進め、ポインタが指示する位置に格納されているデータ、すなわち先頭コード名データ31cを読み出し(ステップS8)、コード名を記憶するために、RAM7の所定位置に確保された領域Chord(以下、この内容を「コード名Chord」という)に記憶する(ステップS9)。
【0047】
続くステップS10では、オリジナル調Orgn_Key、調Keyおよびコード名Chord(または修正コード名)に基づいて押弦位置を決定する押弦位置決定処理サブルーチン(この処理の詳細は、図5を用いて後述する)を実行し、ステップS11では、コード名Chord(または修正コード名)および決定された押弦位置を“NOW"の位置(図7参照)、すなわち現和音表示位置に表示する(ステップS11)。
【0048】
次に、ポインタを“1"だけ進め、ポインタが指示する位置に格納されているデータ、すなわちタイミングデータ32を読み出し(ステップS12)、このタイミングデータ32を、RAM7の所定位置に確保されたソフトウェアタイマ領域Timeに記憶する(ステップS13)。このソフトウェアタイマ領域Timeでは、記憶されたタイミングデータ(典型的には整数値)を、所定時間(絶対時間またはテンポに応じた相対時間)毎に順次デクリメントすることにより、時間の計測が行われる。このように、ソフトウェアタイマ領域Timeは、ソフトウェアタイマとして機能するため、以下、ソフトウェアタイマ領域Timeを「ソフトウェアタイマTime」という。なお、ソフトウェアタイマ領域Timeの内容を、以下、「時間Time」という。
【0049】
続くステップS14では、ポインタを“1"だけ進め、ポインタが指示する位置に格納されているデータ、すなわちコード名データ33を読み出し、ステップS15では、このコード名データ33を前記領域Chordに記憶し、ステップS16では、前記ステップS10と同様にして、押弦位置決定処理サブルーチンを実行し、ステップS17では、コード名Chord(または修正コード名)および決定された押弦位置を“NEXT"の位置(図7参照)、すなわち次和音表示位置に表示する。
【0050】
このようにして、たとえば図7に示すように、“NOW"の位置に、現和音(修正和音)の和音名“C"とその押弦位置が表示され、“NEXT"の位置に、次和音(修正和音)の和音名“F"とその押弦位置が表示される。なお、各押弦位置は、前述したボイシングデータ31eによって、ハイコードの押弦位置とされている。ここで、押弦位置は、同図に示すように、カポ41位置を起点としてブリッジ(図示せず)側へフレット5個分のフィンガーボードを表示し、このフィンガーボード上に指番号を付与した円(または楕円)によって表示される。“Capo:2"の表示で、カポ41は、ナット(図示せず)を起点としてブリッジ側に2つ目のフレット位置に取り付けられていることを示している。すなわち、カポ41位置からネック(図示せず)側のフィンガーボードは、表示領域を有効に利用するために、表示されていない。なお、Capo=0のときには、カポ41はナットを示すことになる。また、指番号は、“1"が人差し指を、“2"が中指を、“3"が薬指を、“4"が小指を示している。これらの事情は、図8および図9であっても、同様である。
【0051】
図4のステップS18では、コード進行に従った和音表示の実行を指示するためのスタートスイッチ(図示せず)が押下(オン)されたか否かを判別し、押下されないときには、演奏者が調、カポ位置または演奏調Playを変更する指示を行ったか否かをチェックする調、カポ、Playの変更チェック処理サブルーチン(この処理の詳細は、図6を用いて後述する)を実行した(ステップS19)後に、ステップS18に戻って、スタートスイッチが押下されるまで待機する。
【0052】
ステップS18で、スタートスイッチが押下されたときには、ソフトウェアタイマTimeによる時間の計測を開始する(ステップS20)。具体的には、図示しないタイマ割込処理で、ソフトウェアタイマ領域Timeに記憶されたタイミングデータを、前述したように、所定時間毎に“1"ずつデクリメントしていく。
【0053】
続くステップS21では、時間Time経過したか否かを判別し、経過しないときには、前記ステップS19と同様に、調、カポ、Playの変更チェック処理サブルーチンを実行した(ステップS22)後に、ステップS21に戻る一方、時間Time経過したときには、ポインタを“1"だけ進め、ポインタが指示する位置に格納されているデータ、すなわちタイミングデータを読み出し(ステップS23)、そのタイミングデータをソフトウェアタイマTimeに格納する(ステップS24)。
【0054】
そして、ポインタを“1"だけ進め、ポインタが指示する位置に格納されているデータを読み出して、このデータはコード名データであるか否かを判別し(ステップS25)、コード名データでないとき、すなわちエンドデータのときには、本メインルーチンを終了する一方、コード名データのときには、ステップS26に進む。
【0055】
ステップS26では、当該コード名データをコード名Chordに設定し、ステップS27では、“NEXT"の位置に表示されているコード名および押弦位置を、“NOW"の位置にコピーする。
【0056】
続くステップS28およびS29では、それぞれ前記ステップS16およびS17と同様に、押弦位置決定処理サブルーチンを実行し、コード名Chord(または修正コード名)および決定された押弦位置を“NEXT"の位置に表示した後に、前記ステップS21に戻って、上述の処理を繰り返す。
【0057】
図5は、前記ステップS10,S16およびS28の押弦位置決定処理サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【0058】
同図において、まず、現在ポインタが示している位置の次に位置するデータは、データ値が“0"であるタイミングデータであり、かつ、その次に位置するデータは、ボイシングデータであるか否かを判別する(ステップS31)。
【0059】
ステップS31で、上記条件を満たすときには、オリジナル調Orgn_Key=調Key&(かつ)推奨カポ位置Recm_Capo=カポ位置Capoであるか否かを判別し(ステップS32)、この条件を満たすときには、当該ボイシングデータ31eを読み出して、各弦の押弦位置を決定した(ステップS33)後に、本押弦位置決定処理を終了する。
【0060】
このように、ボイシングデータは、該ボイシングデータと読み出しタイミングが同一であるコード名データが存在するときに、当該コード名データに代えて用いられる(この点については前述した)が、さらに、この条件に加えて、演奏者が調Keyおよびカポ位置Capoのうち少なくともいずれかを変更していないという条件(上記ステップS32の条件)を満たしているときに、用いられる。すなわち、ボイシングデータは、本実施の形態では、この両条件を満足するという前提で使用されるデータとしている。
【0061】
一方、ステップS31でその条件を満たしていないとき、または、ステップS32でその条件を満たしていないときには、次の各ステップ(1)〜(3)に従って、オリジナル調Orgn_Key、調Key、コード名Chordおよびカポ位置Capoに基づいて修正コード名(根音)を算出する。なお、コード名のタイプは修正しない。
(1)Orgn_KeyとKeyのそれぞれの調の主音の差を求める
(2)(1)で求めた主音の差を、Chordの根音に加える
(3)(2)で求めたChordの根音からCapoの値を引く
具体的には、たとえば、Orgn_Key=D、Key=F#、Chord=G、Capo=2とすると、修正コード名は“A"と求められる。
【0062】
そして、コードテーブルを参照してこの修正したコード名に対応する各弦の押弦位置を決定した(ステップS34)後に、本押弦位置決定処理を終了する。
【0063】
図6は、前記ステップS19およびS22の調、カポ、Playの変更チェック処理サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【0064】
同図において、まず、演奏者が調、カポ位置または演奏調Playを変更する指示を行ったか否かを判別する(ステップS41)。ここで、各指示は、それぞれ、演奏者が図示しない調変更スイッチ、カポ位置変更スイッチまたは演奏調Play変更スイッチを押下することによって行われる。もちろん、指示方法はこれに限定されるものではなく、調、カポ位置または演奏調Playの変更を指示できるものであればどのような方法であってもよい。
【0065】
ステップS41で、演奏者がいずれも変更の指示を行わなかったときには、直ちに本調、カポ、Playの変更チェック処理を終了する一方、演奏者がいずれかの変更指示を行ったときには、その指示に応じて処理を分岐させる。すなわち、「演奏調Play」の変更が指示されたときには、処理をステップS42に移行させ、「調Key」の変更が指示されたときには、処理をステップS46に移行させ、「カポ位置Capo」の変更が指示されたときには、処理をステップS48に移行させる。なお、本実施の形態では、演奏調Playは、F〜Eの範囲内で変更でき、調Keyは、オリジナル調Orgn_Keyから±5の範囲内で変更でき、カポ位置Capoは、0〜11の範囲内で変更できるように構成されている。
【0066】
ステップS42では、演奏調Playを指示された値に変更するとともに、その表示も変更し、ステップS43では、演奏調Playの変更に応じてカポ位置Capoを変更するとともに、その表示も変更する。たとえば、演奏調Playに対して“1"だけ増加が指示されると、カポ位置Capoは“1"だけ減少する。
【0067】
そして、ステップS44では、前記ステップS34と同様にして、オリジナル調Orgn_Key、調Key、コード名Chordおよびカポ位置Capoに基づいて修正コード名を算出し、コードテーブルを参照してこの修正コード名に対応する各弦の押弦位置を決定し、ステップS45では、変更後のコード名および押弦位置を表示した後に、本調、カポ、Playの変更チェック処理を終了する。なお、ステップS44およびS45の処理は、現和音(“NOW"の位置に表示される和音)および次和音(“NEXT"の位置に表示される和音)のいずれの和音に対しても行う。
【0068】
ステップS46では、調Keyを指示された値に変更するとともに、その表示も変更し、ステップS47では、調Keyの変更に応じてカポ位置Capoを変更するとともに、その表示も変更した後に、前記ステップS44に進む。たとえば、調Keyに対して“1"だけ増加が指示されると、カポ位置Capoは“1"だけ増加する。
【0069】
図8は、調を変更したときの和音表示の一例を示す図であり、同図に示すように、調Keyが、元の調“D"から調“F#"に変更されると、それに伴って、カポ位置Capoのみが、元の位置“2"から“6"に変更され、演奏調Play、現和音および次和音は、元のままになっている。換言すると、調の変更を行っても、その変更前の現和音および次和音の各和音名および押さえ方を維持するように、カポ位置Capoを変更している。
【0070】
ステップS48では、カポ位置Capoを指示された値に変更するとともに、その表示も変更し、ステップS47では、カポ位置Capoの変更に応じて演奏調Playを変更するとともに、その表示も変更した後に、ステップS44に進む。たとえば、カポ位置Capoに対して“1"だけ増加が指示されると、演奏調Playは“1"だけ減少する。
【0071】
図9は、カポ位置を変更したときの和音表示の一例を示す図であり、同図に示すように、カポ位置Capoが、元のカポ位置“2"からカポ位置“5"に変更されると、それに伴って、演奏調Playは、元の調“C"から調“A"に変更され、現和音は、元の和音名“C"から修正和音名“A"に変更され、次和音は、元の和音名“F"から修正和音名“D"に変更され、さらに、この和音の変更に応じて押弦位置も、対応する位置に変更される。なお、次和音の押弦位置の表示中、記号“×"は、当該弦(第6弦)をミュートすべきことを示している。
【0072】
このように、本実施の形態では、必要に応じて押さえ方データ(ボイシングデータ31e)を記憶するようにしたので、演奏者が1つの和音名に対して多くの押さえ方を知らなくても、多彩な演奏を行うことができる。しかも、基本的な押さえ方でよいときには、コードテーブルを参照して押さえ方を表示するので、すべての和音に対して押さえ方データを記憶する場合に比べて、記憶容量を削減することもできる。
【0073】
また、推奨カポデータ31bが記憶されているときには、その推奨カポデータ31bに基づいて、推奨カポデータ31bが記憶されていないときには、決定したカポ位置に基づいて、元の和音を構成音に#や♭ができるだけ付加されない和音に変更して表示するので、演奏者が初心者であっても演奏しやすい和音を提示することができる。
【0074】
さらに、曲の調(演奏調Playまたは調Key)を変更すると、カポ位置Capoも自動的に変更されるので、調の変更前の押さえ方と同じ押さえ方で演奏することができる。
【0075】
なお、本実施の形態では、コード名と押弦位置のみを表示するようにしたが、これらの表示に併せて、押弦位置に対応した音、その他の楽器による演奏(伴奏)音、メロディ音、歌唱等を発音させるようにしてもよい。また、本発明をカラオケ装置に適用し、歌詞を表示するとともに伴奏音を発音させ、それに併せて和音を表示するようにしてもよい。調(カラオケにおけるキー)を変えたい場合には、発音する音の高さも変更するとよい。
【0076】
また、本実施の形態では、現和音と次和音を表示するようにしたが、これに限らず、さらにその次の和音や、過去の和音を表示するようにしてもよいし、または、現和音のみを表示するようにしてもよい。また、現和音と次和音の表示領域が固定されている(本実施の形態では、現和音の表示は左側、次和音の表示は右側に固定されている)ものに限らず、現和音の表示領域と次和音の表示領域とが交互に変化するものであってもよい。または、3つ以上の和音を同時に表示しておき、(カラオケ装置における歌詞のワイプのように)演奏の進行に応じて現和音の位置を示す表示を逐次移動させるようにしてもよい。
【0077】
さらに、本実施の形態では、本発明を6弦のギターに適用したが、これに限らず、弦の数が異なる他の楽器(たとえばベースやウクレレ等)に適用してもよい。
【0078】
また、実際のギターのフレット位置に表示器を設け、押さえ方を実際のギターのフレット上に表示するようにしてもよい。
【0079】
また、本実施の形態では、調、カポ位置、演奏調をユーザの指示により任意に変更可能としたが、これら3つの要素全てを変更可能なものに限らず、いずれか1つまたは2つのみを変更可能なものであってもよい。たとえば、カポ位置と演奏調のみを変更可能、調は変更不可能としてもよい。この場合、修正コード名を求める際にはOrgn_Key、Chord、Capoのみに基づいて修正コード名を求めればよい。
【0080】
なお、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータ(またはCPU5やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは云うまでもない。
【0081】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0082】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、たとえば、前記フロッピーディスク20、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM21、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM6などを用いることができる。また、他のMIDI機器100や通信ネットワーク101を介してサーバコンピュータ102からプログラムコードが供給されるようにしてもよい。
【0083】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは云うまでもない。
【0084】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU5などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは云うまでもない。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1または3に記載の発明によれば、和音データのみが読み出されたときには、該和音データに基づいて当該和音の押さえ方が決定される一方、和音データに加えて該和音データに対応した押さえ方データも読み出されたときには、該押さえ方データに基づいて当該和音の押さえ方が決定され、この決定された押さえ方が表示されるので、演奏者が1つの和音名に対して多くの押さえ方を知らなくても、多彩な演奏を行うことができる。
【0087】
請求項2または4に記載の発明によれば、調を指示する調データが記憶され、この調データが読み出されたときに、当該調に応じて推奨カポ位置が算出され、和音の押さえ方が、この算出された推奨カポ位置に応じた押さえ方に決定され、この決定された押さえ方が表示されるので、すなわち、前記推奨カポ位置データが記憶されていないときには、その推奨カポ位置を、記憶された調データに基づいて決定し、元の和音が、たとえば構成音に#や♭ができるだけ付加されない和音に変更して表示されるので、演奏者が初心者であっても演奏しやすい和音を提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る和音表示装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】コード進行データのデータフォーマットを示す図である。
【図3】図1の和音表示装置、特にCPUが実行するメインルーチンの手順を示すフローチャートである。
【図4】図3の続きのフローチャートである。
【図5】図3および図4の押弦位置決定処理サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【図6】図4の調、カポ、Playの変更チェック処理サブルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。
【図7】推奨カポデータを採用したときの和音表示の一例を示す図である。
【図8】調を変更したときの和音表示の一例を示す図である。
【図9】カポ位置を変更したときの和音表示の一例を示す図である。
【符号の説明】
5 CPU(読み出し手段、決定手段、算出手段)
7 RAM(記憶手段)
9 表示装置(表示手段)
Claims (4)
- 予め設定された和音進行に従って、各和音に対応した和音データを主要な要素として順に構成されるシーケンスデータを記憶する記憶手段であって、前記和音データの一部に対応して当該和音データの押さえ方を指示するための押さえ方データを連続して記憶したものと、
該記憶されたシーケンスデータの各データを順次読み出す読み出し手段と、
該読み出し手段によって和音データのみが読み出されたときには、該和音データに基づいてテーブルを参照してまたは演算によって和音データに対応する当該和音の押さえ方を決定する一方、和音データと該和音データに対応した押さえ方データが略同時に読み出されたときには、該押さえ方データに基づいて当該和音の押さえ方を決定する決定手段と、
該決定された押さえ方を表示する表示手段と
を有することを特徴とする和音表示装置。 - 調を指示する調データ、および予め設定された和音進行に従った和音データを主要な要素とするシーケンスデータを記憶する記憶手段と、
該記憶されたシーケンスデータの各データを順次読み出す読み出し手段と、
該読み出し手段によって和音データが読み出されたときに、該和音データに基づいて当該和音の押さえ方を決定する決定手段と、
該決定された押さえ方を表示する表示手段と、
前記調データが読み出されたときに、当該調に応じて推奨カポ位置を算出する算出手段と
を有し、
前記決定手段は、前記和音の押さえ方を、前記算出された推奨カポ位置に応じた押さえ方に決定する
ことを特徴とする和音表示装置。 - 予め設定された和音進行に従って、各和音に対応した和音データを主要な要素として順に構成されるシーケンスデータを記憶する記憶手段であって、前記和音データの一部に対応して当該和音データの押さえ方を指示するための押さえ方データを連続して記憶したものからシーケンスデータの各データを順次読み出す読み出しステップと、
該読み出しステップによって和音データのみが読み出されたときには、該和音データに基づいてテーブルを参照してまたは演算によって和音データに対応する当該和音の押さえ方を決定する一方、和音データと該和音データに対応した押さえ方データが略同時に読み出されたときには、該押さえ方データに基づいて当該和音の押さえ方を決定する決定ステップと、
該決定された押さえ方を表示手段に表示する表示ステップと
を有する和音表示方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納した、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体。 - 調を指示する調データ、および予め設定された和音進行に従った和音データを主要な要素とするシーケンスデータを記憶する記憶手段に記憶されたシーケンスデータの各データを順次読み出す読み出しステップと、
該読み出しステップによって和音データが読み出されたときに、該和音データに基づいて当該和音の押さえ方を決定する決定ステップと、
該決定された押さえ方を表示手段に表示する表示ステップと、
前記調データが読み出されたときに、当該調に応じて推奨カポ位置を算出する算出ステップと
を有する和音表示方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納した、コンピュータ読み出し可能な記憶媒体であって、
前記決定ステップでは、前記和音の押さえ方を、前記算出された推奨カポ位置に応じた押さえ方に決定する
ことを特徴とする記憶媒体。
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