JP2000205476A - 可撓管継手 - Google Patents

可撓管継手

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JP2000205476A
JP2000205476A JP11008751A JP875199A JP2000205476A JP 2000205476 A JP2000205476 A JP 2000205476A JP 11008751 A JP11008751 A JP 11008751A JP 875199 A JP875199 A JP 875199A JP 2000205476 A JP2000205476 A JP 2000205476A
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JP
Japan
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retainer
elastic ring
main body
cylinder
divided
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Pending
Application number
JP11008751A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Watanabe
善生 渡辺
Shinichi Nishibori
慎一 西堀
Masao Nishina
雅雄 仁科
Totaro Horiguchi
東太郎 堀口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujii Gokin Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Fujii Gokin Seisakusho Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛇腹管の再接続作業を容易にし、加えて、リ
テーナから外周側に張り出すフランジ部の製造を容易に
すること。 【解決手段】 筒状の継手主体(1) 内に蛇腹管(8) 係合
用のリテーナ(3) が収容され、継手主体(1) の一端に
は、これのリテーナ嵌合部(17)にリテーナ(3) を強制的
に押し込む為の締付筒(2) が螺入された可撓管継手であ
って、リテーナ(3)は、周方向に間隔をあけて並ぶ複数
の断面円弧状の金属製の分割筒部材(30)よりなり、リテ
ーナ(3) の外周には、分割筒部材(30)の各々を相互につ
なぐ弾性リング(34)と、継手主体(1) の内周壁の一部に
係合して仮止めする為のフランジ部(35)と、が設けら
れ、弾性リング(34)は、弾性合成樹脂製で且つ分割筒部
材(30)の各々の外周に一体的に結合形成された構成であ
り、フランジ部(35)は、弾性リング(34)から外周側に一
体的に張り出し且つ弾性リング(34)と同じ材質で成形さ
れた構成であること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可撓管継手、特
に、可撓性を有する金属製の蛇腹管が接続される可撓管
継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の可撓管継手の要部断面図
であり、図7は、前記可撓管継手のリテーナ(9c)の斜視
図である。同図に示す可撓管継手は、筒状の継手主体(9
a)と、この継手主体(9a)の一端に螺入される締付筒(9b)
と、この締付筒(9b)よりも内方側の継手主体(9a)内に収
容された環状のリテーナ(9c)と、を具備する構成となっ
ている。
【0003】リテーナ(9c)は、周方向に間隔(92)をあけ
て並ぶ複数の円弧状断面の金属製の分割筒部材(90)より
なり、これら分割筒部材(90)は、締付筒(9b)の螺入方向
の後方端にて薄肉部(91)を介して結合されている。又、
分割筒部材(90)の各々の外周には、矩形断面の溝部(97)
が全周に亙って延びており、この溝部(97)には、分割筒
部材(90)の各々を相互につなぐ金属製のCリング(98)が
自由状態にて嵌め込まれている。
【0004】このリテーナ(9c)には、分割筒部材(90)の
各々の前方端から内周側に張り出す環状の係合凸部(93)
が設けられている。又、分割筒部材(90)の軸方向の中程
から外周側に張り出すように分割筒部材(90)に一体化さ
れた金属製のフランジ部(94)が設けられている。このも
のでは、フランジ部(94)が継手主体(9a)の内周壁の一部
に係合したときに、継手主体(9a)内の仮止位置にリテー
ナ(9c)が位置したものとなる。
【0005】そして、このときに締付筒(9b)の後方端か
ら蛇腹管(8) を挿入すると、最先端の山部(81)が係合凸
部(93)に当接してリテーナ(9c)を強制的に拡大させる。
この後、係合凸部(93)が山部(81)を乗り越えると、Cリ
ング(98)の弾性復帰力によりリテーナ(9c)が直径縮小す
る。これによって、リテーナ(9c)から山部(81)が突出し
た状態となる。
【0006】この状態で締付筒(9b)を締め付けると、こ
れの締付力によって、フランジ部(94)が傘状に撓んで、
継手主体(9a)の内周壁との係合が解除される。この後、
分割筒部材(90)の各々が継手主体(9a)内のリテーナ嵌合
部(96)に押し込まれる。このとき、リテーナ嵌合部(96)
は、その内方側に向って直径縮小するテーパ状に形成さ
れているから、このリテーナ嵌合部(96)にリテーナ(9c)
が押し込まれると、リテーナ(9c)が直径縮小し、更に、
薄肉部(91)も周方向に潰れる。
【0007】このリテーナ(9c)の直径縮小によって、係
合凸部(93)が蛇腹管(8) の谷部(82)に深く食い込むもの
となる。又、山部(81)が、リテーナ(9c)の先端とこれに
対向する継手主体(9a)の管受け面(95)とで挟圧扁平化さ
れる。これによって、可撓管継手に蛇腹管(8) が接続さ
れたものとなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
ものでは、上記したように、フランジ部(94)が金属製で
あって金属製の分割筒部材(90)の各々に一体化されてい
るから、フランジ部(94)の係合解除時に、このフランジ
部(94)が分割筒部材(90)の各々から破断し易い。蛇腹管
(8) の接続・取外しが繰り返えされたときには、前記破
断が特に顕著なものとなる。
【0009】従って、蛇腹管(8) の再接続作業時に、継
手主体(9a)内から破断したフランジ部(94)を取り除かな
ければならず、前記再接続作業が面倒であった。又、こ
の従来の可撓管継手では、金属製の分割筒部材(90)の各
々から金属製のフランジ部(94)が張り出す構成であるか
ら、このフランジ部(94)の製作が容易でない。
【0010】本発明は、蛇腹管の再接続作業を容易にす
ることに加えて、リテーナから外周側に張り出すフラン
ジ部の製造を容易にすることを課題とする。[1項]
【0011】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ために講じた本発明の解決手段は、『筒状の継手主体
と、前記継手主体の一端に螺入される締付筒と、前記締
付筒内から前記継手主体内に突出する蛇腹管の先端外周
を包囲する環状のリテーナと、を具備し、前記リテーナ
は、周方向に間隔をあけて並ぶ複数の断面円弧状の金属
製の分割筒部材よりなり、前記リテーナの外周には、前
記分割筒部材の各々を相互につなぐ弾性リングと、前記
継手主体の内周壁に形成された突出部に対して前記締付
筒の螺入方向の後方から係合するフランジ部と、が設け
られ、前記締付筒の螺入により前記リテーナに作用する
押込み力によって、前記フランジ部と前記突出部との係
合が解除された後に、前記リテーナが前記継手主体内の
リテーナ嵌合部に強制的に押し込まれて前記蛇腹管の谷
部に拡開阻止状態に外嵌する可撓管継手において、前記
弾性リングは、弾性合成樹脂製で且つ前記分割筒部材の
各々の外周に一体的に結合形成された構成であり、前記
フランジ部は、前記弾性リングから外周側に一体的に張
り出し且つ前記弾性リングと同じ材質で成形された構成
であることを特徴とする』ものである。
【0012】このものでは、リテーナの外周に設けられ
たフランジ部が継手主体の内周壁の突出部に対して締付
筒の螺入方向の後方から係合するから、このリテーナが
継手主体内の仮止位置に保持されたものとなる。この状
態で、締付筒の後方端から蛇腹管を挿入すると、これの
先端の山部がリテーナを強制的に拡大させた後に、弾性
合成樹脂製である弾性リングの弾性復帰力によって、リ
テーナが直径縮小する。
【0013】これによって、蛇腹管の先端が締付筒内か
ら継手主体内に突出してリテーナにより包囲された状態
となる。そして、この状態で、締付筒を締め込むと、こ
の締付筒からリテーナに作用する押込み力によって、フ
ランジ部が傘状に撓んで突出部を乗り越え、これによっ
て、フランジ部と突出部との係合が解除される。
【0014】このとき、フランジ部は、分割筒部材の各
々の外周に一体的に結合形成された弾性合成樹脂製の弾
性リングから外周側に張り出し且つ弾性リングと同じ材
質であるから、締付筒の締込によりフランジ部が傘状に
撓んでも、フランジ部が損傷しない。尚、フランジ部
は、上記した係合解除により元の形状に弾性復帰する。
【0015】そして、フランジ部が係合解除されると、
これに続いて、リテーナがリテーナ嵌合部に強制的に押
し込まれる。このとき、リテーナが周方向に間隔をあけ
て並ぶ複数の円弧状の金属製の分割筒部材よりなり、こ
れら分割筒部材の各々をつなぐ弾性リングが弾性合成樹
脂製であるから、このリテーナは、リテーナ嵌合部の内
壁に接して直径縮小する。
【0016】これによって、リテーナが蛇腹管の谷部に
拡開阻止状態に外嵌して、可撓管継手に蛇腹管が接続さ
れたものとなる。尚、リテーナとしては、リテーナ嵌合
部への押込みによって直径縮小するものであるかぎり、
これの分割筒部材の各々が周方向にて相互に完全に独立
したものや、分割筒部材の各々の後方端が薄肉部を介し
てつながったものを含む。
【0017】
【発明の効果】本発明では、上記したように、フランジ
部は、継手主体の突出部との係合の解除時に傘状に撓ん
でも損傷せず、蛇腹管の接続・取外しを繰り返しても同
様であるから、蛇腹管の再接続作業時に、継手主体内か
ら破断したフランジ部を取り除くような必要がなく、前
記再接続作業が容易となる。
【0018】又、弾性合成樹脂製の弾性リングから同じ
材質のフランジ部が張り出す構成であるから、成形金型
を用いて分割筒部材の各々に弾性リングを一体成形する
ときに、同時にフランジ部を成形できる。従って、この
フランジ部が容易に成形できる。 [2項]上記した1項に於いて、『前記リテーナ嵌合部
は、これに押し込まれた前記リテーナの先端部に接して
前記リテーナを強制的に直径縮小させるテーパー部であ
り、前記弾性リングは、前記螺入方向に於ける前記分割
筒部材の後端又はこれの近傍に設けられ、前記締付筒
は、金属製であり、前記締付筒の先端部は、前記弾性リ
ングに当接する環状押圧片と、前記分割筒部材の各々に
対して僅かの間隔をあけて軸線方向に対向する押込端部
と、からなる』ものでは、弾性リングが上記螺入方向に
於ける分割筒部材の後端又はこれの近傍に設けられてお
り、締付筒によるリテーナの押込の初期には、締付筒の
環状押圧片が弾性リングを押圧する。
【0019】このとき、弾性リングが分割筒部材の各々
の外周側にあることから、フランジ部と突出部とが係合
した状態にあるリテーナ(分割筒部材の各々)が先広が
りに変形しない。従って、締付筒の螺入時に、リテーナ
から蛇腹管が不用意に抜けてしまうような不都合が生じ
ない。
【0020】そして、フランジ部と突出部との係合が解
除された後、リテーナがリテーナ嵌合部としてのテーパ
ー部に押し込まれて強制的に直径縮小する。この状態で
は、テーパー部によりリテーナの拡開が阻止されたもの
となる。この状態で、締付筒からリテーナへの押込み力
が増大して、弾性合成樹脂製の弾性リングが軸線方向に
所定度合い圧縮されると、締付筒の押込端部が分割筒部
材の各々に当接する。
【0021】そして、この当接状態では、押込端部と分
割筒部材との間に、弾性リングの場合のような軸線方向
の弾性変形が殆どないことから、テーパー部によるリテ
ーナの拡開阻止が更に確実なものとなる。 [3項]上記した1項に於いて、『前記リテーナ嵌合部
は、これに押し込まれた前記リテーナの先端部に接して
前記リテーナを強制的に直径縮小させるテーパー部であ
り、前記締付筒は、金属製であり、前記締付筒の先端部
は、前記分割筒部材の各々にのみ当接する』ものでは、
締付筒の先端部が分割筒部材の各々にのみ当接している
から、締付筒によりリテーナがテーパー部に押し込まれ
て直径縮小する際、これら両者間に弾性部材を介した場
合のような軸線方向の弾性変形が殆どない。従って、テ
ーパー部によるリテーナの拡開阻止が更に確実なものと
なる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を、
図面に基づいて説明する。図1は、本願発明の実施の形
態に於ける可撓管継手の一部切欠の分解斜視図であり、
図2は、前記可撓管継手の断面図である。そして、図3
は、前記可撓管継手のリテーナ(3) への蛇腹管(8) の挿
通直前の状態を示す図であり、図4は、リテーナ(3) に
蛇腹管(8) を挿通させた状態を示す図であり、図5は、
前記可撓管継手に於いて締付筒(2) の締付完了状態を示
す図である。
【0023】この実施の形態の可撓管継手は、図1に示
すように、筒状の継手主体(1) と、この継手主体(1) 内
に挿入されるリテーナ(3) と、このリテーナ(3) を継手
主体(1) の内方に押し込む為の締付筒(2) と、を具備し
ている。 [各部の構成について] *継手主体(1) * 上記の継手主体(1) は、黄銅等の金属材料で形成されて
おり、図1及び図2に示すように、継手主体(1) の下流
端部(図1では上端部)の外周に雄ネジ(10)が刻設され
た構成となっている。この雄ネジ(10)は、例えば、ガス
コックのガス入口部(G) (図3参照)に螺入接続される
ようになっている。
【0024】この継手主体(1) には、上流側となる後述
の締付筒(2) 挿入側の端部の内周に雌ネジ(13)が刻設さ
れている。又、この継手主体(1) には、雌ネジ(13)の下
流側(締付筒(2) の螺入方向前方)の内周にて全周に亙
って連続する環状の突出部(11)が形成されている。又、
継手主体(1) の内周には、突出部(11)の上流側(締付筒
(2) の螺入方向後方)に隣接する環状の隆起部(12)が全
周に亙って形成されており、この隆起部(12)の内径は、
突出部(11)の内径よりも大きく設定されている。
【0025】更に、継手主体(1) の内周の突出部(11)の
下流側には、締付筒(2) の螺入方向の前方に向けて順次
直径が縮小するリテーナ嵌合部たるテーパー部(17)が形
成されている。又、このテーパー部(17)の下流側には、
小径のガス通路(18)が形成されており、このガス通路(1
8)の上流端部とテーパー部(17)の小径側(下流側)端部
との間は、環状の管受け面(15)となっている。
【0026】そして、管受け面(15)に形成された環状溝
(15a) には、蛇腹管(8) との気密を確保する為のOリン
グ(14)が装填されている。 *締付筒(2) * 上記の締付筒(2) は、上記の継手主体(1) と同様の金属
製であり、図1及び図2に示すように、外周が六角状の
スパナ係合部(22)と、これに続く円筒部(23)と、からな
る。
【0027】円筒部(23)の軸線方向の中程の外周には、
継手主体(1) の雌ネジ(13)に螺合する雄ネジ(29)が刻設
されている。そして、この円筒部(23)の先端部は、円筒
部(23)の主体部の外周部から突出する環状押圧片(25)
と、この環状押圧片(25)の基端部から内周側に張り出す
環状の押込端部(26)と、からなる。
【0028】又、円筒部(23)に於ける環状押圧片(25)か
ら雄ネジ(29)までの筒部は、上記した突出部(11)に挿通
可能な大きさに設定されている。更に、スパナ係合部(2
2)の内周には、全周に亙って延びる凹部(24)が形成され
ており、この凹部(24)には、環状パッキン(27)が装填さ
れている。この環状パッキン(27)は、蛇腹管(8) の外周
を被覆する合成樹脂製の被覆管(80)(図3参照)に接触
してこの可撓管継手内への雨水等の侵入を防止する為の
ものである。
【0029】*リテーナ(3) * 上記のリテーナ(3) は、全体として円筒状となるように
周方向に間隔(32)をあけて並ぶ複数の断面円弧状の金属
製の分割筒部材(30)よりなる。そして、これら分割筒部
材(30)は、締付筒(2) の螺入方向の後方端にて薄肉部(3
1)を介して結合されている。
【0030】これら分割筒部材(30)の各々には、締付筒
(2) の螺入方向の前方端から内周側に張り出す環状の係
合凸部(33)が設けられている。この係合凸部(33)の内径
は、リテーナ(3) の先端側部分が拡大・縮小しない自然
状態に於いて蛇腹管(8) の山部の直径より若干小さく且
つ蛇腹管(8) の谷部の直径より大きくなるような寸法に
設定されている。
【0031】そして、分割筒部材(30)群の上記螺入方向
の後方端から中程までの部分は、これの前方側部分より
も内周側に凹んでおり、この凹み部には、弾性合成樹脂
製の矩形断面の無端リングとした弾性リング(34)が一体
的に結合形成されている。この弾性リング(34)には、周
方向に於いて間隔(32)に一致し且つ上記螺入方向の前方
端から中程まで切り込まれた複数の切込部(36)が形成さ
れている。
【0032】従って、弾性リング(34)と分割筒部材(30)
群との結合面積、即ち、分割筒部材(30)群への弾性リン
グ(34)の結合強度、を大きく確保した上で、分割筒部材
(30)群からなるリテーナ(3) の拡開・縮小に要する力が
過大にならない。又、この弾性リング(34)の前記螺入方
向の後方端から外周側に環状のフランジ部(35)が一体的
に張り出しており、このフランジ部(35)は、弾性リング
(34)と同じ材質で成形されている。
【0033】これら弾性リング(34)とフランジ部(35)と
は、成形金型に分割筒部材(30)群をセットした状態で前
記成形金型内に溶融樹脂を充填する所謂、インサート成
形によって、分割筒部材(30)群に対して一体成形されて
いる。尚、このものでは、図2に示すように、弾性リン
グ(34)と分割筒部材(30)群の各々とが半径方向にアリ溝
嵌合する構成となっており、この点でも、分割筒部材(3
0)群への弾性リング(34)の結合強度が向上している。
【0034】このリテーナ(3) は、継手主体(1) の突出
部(11)に挿通されるように継手主体(1) に収容されてい
る。そして、フランジ部(35)の外径は、上記した隆起部
(12)の内径に略一致する大きさに設定されており、これ
によって、リテーナ(3) が継手主体(1) に対して同軸状
に位置決めされた状態となっている。このものでは、締
付筒(2) の環状押圧片(25)の内径が分割筒部材(30)群の
後方端の外径よりも僅かに大きく且つ弾性リング(34)の
外径と環状押圧片(25)の外径とが略同じ直径となるよう
に設定されている。
【0035】これによって、環状押圧片(25)が弾性リン
グ(34)に対して軸方向(上記螺入方向)に当接したもの
となる。又、環状押圧片(25)が弾性リング(34)に当接し
た時点に於いて、環状押圧片(25)の先端面から押込端部
(26)までの距離が弾性リング(34)の後方端面から分割筒
部材(30)群の後方端面までの距離よりも僅かに大きくな
る構成となっている。
【0036】これによって、前記当接時点にて、分割筒
部材(30)群の後方端及び薄肉部(31)に対して押込端部(2
6)が僅かの間隔(H) をあけて対向したものとなる。 [可撓管継手の組立作業について]この可撓管継手の組
立時には、先ず、継手主体(1) の上流側端部からこの継
手主体(1) 内にリテーナ(3) を挿入する。このとき、薄
肉部(31)が後方となる姿勢で、このリテーナ(3) を継手
主体(1) 内に挿入する。
【0037】このリテーナ(3) の挿入によって、リテー
ナ(3) のフランジ部(35)が継手主体(1) の突出部(11)に
対して上流側(締付筒(2) の螺入方向の後方側)から係
合する。これによって、リテーナ(3) が継手主体(1) 内
の仮止位置に保持されたものとなる。又、この状態で
は、上記したように、リテーナ(3) が継手主体(1) に対
して同軸状に位置決めされたものとなる。
【0038】この後、継手主体(1) の雌ネジ(13)に締付
筒(2) の雄ネジ(29)をねじ込んで、締付筒(2) の環状押
圧片(25)を弾性リング(34)に緩く当接させると、締付筒
(2)が初期位置に取付けられたものとなる。この状態で
のリテーナ(3) の係合凸部(33)とこれに対向する管受け
面(15)との間隔(L1)が、蛇腹管(8) の一山分の寸法に略
一致する構成となっている(図2参照)。
【0039】[可撓管継手への蛇腹管(8) の接続作業に
ついて]この可撓管継手に蛇腹管(8) を接続する際に
は、図3に示すように、蛇腹管(8) を締付筒(2) の上流
端(後方端)から挿入する。すると、この蛇腹管(8) の
最先端の山部(81)がリテーナ(3) の係合凸部(33)に当接
する。そして、この当接状態から、蛇腹管(8) を更に強
く押し込むと、山部(81)が係合凸部(33)を外周側に押す
ものとなる。
【0040】このとき、リテーナ(3) を構成する分割筒
部材(30)群の周方向の相互間に間隔(32)が形成されてい
ることから、リテーナ(3) の先端側が強制的に拡大され
るものとなり、これによって、係合凸部(33)が山部(81)
を乗り越えてこれに続く谷部(82)に一致する。この時点
で、リテーナ(3) は、その先端側が弾性リング(34)の弾
性復帰力により直径縮小して上記した自然状態に戻るか
ら、係合凸部(33)が蛇腹管(8) の谷部(82)に緩く嵌合し
たものとなる。
【0041】この状態では、上記のように、突出部(11)
とフランジ部(35)との係合によって係合凸部(33)と管受
け面(15)との間隔(L1)が蛇腹管(8) の一山分に設定され
ていることから、図4に示すように、蛇腹管(8) の山部
(81)のみがリテーナ(3) から下流側に突出した状態とな
る。この状態から締付筒(2) を締め込むと、この締付筒
(2) の環状押圧片(25)がリテーナ(3) の弾性リング(34)
に当接していることから、このリテーナ(3) が継手主体
(1) の内方側に押圧される。
【0042】このとき、突出部(11)とフランジ部(35)と
の係合によりリテーナ(3) の移動が阻止されているが、
締付筒(2) を更に強く締め込むと、フランジ部(35)が締
付筒(2) 側(上記螺入方向の後方側)に傘状に変形し
て、フランジ部(35)が突出部(11)よりも小径となったと
きに、前記係合が解除される。このとき、フランジ部(3
5)は、分割筒部材(30)の各々の外周に一体的に結合形成
された弾性合成樹脂製の弾性リング(34)から外周側に張
り出し且つ弾性リング(34)と同じ材質であるから、締付
筒(2) の締込によりフランジ部(35)が傘状に撓んでも、
このフランジ部(35)が損傷しない。
【0043】尚、フランジ部(35)は、上記した係合解除
により初期形状に復元する。この後、更に、締付筒(2)
を締め込むと、この締付筒(2) で押されるリテーナ(3)
が継手主体(1) のテーパー部(17)内に強制的に押し込ま
れる。このとき、テーパー部(17)は、その小径側(下流
側)端部の直径がリテーナ(3) の先端部の外径よりも小
さく設定されており、又、リテーナ(3) には、上記した
間隔(32)群が形成されていることから、リテーナ(3)
は、テーパー部(17)の内壁に接して弾性リング(34)と共
に直径縮小する。更に、薄肉部(31)の各々も周方向に潰
れる。
【0044】このリテーナ(3) の直径縮小によって、図
5に示すように、係合凸部(33)が蛇腹管(8) の谷部(82)
に更に深く嵌合し、リテーナ(3) が谷部(82)に拡開阻止
状態に外嵌したものとなる。更に、締付筒(2) が最終位
置まで締め込まれた図5の状態では、係合凸部(33)と管
受け面(15)とで蛇腹管(8) の山部(81)が挟圧扁平化され
てOリング(14)に圧接される。これによって、蛇腹管
(8) の先端部のシール性が確保されたものとなる。
【0045】以上によって、この可撓管継手に蛇腹管
(8) が接続されたものとなる。一方、接続された蛇腹管
(8) を取り外すには、締付筒(2) を緩めて継手主体(1)
から外し、この後、継手主体(1) から蛇腹管(8) を引き
抜く。すると、蛇腹管(8) に係合したリテーナ(3) がテ
ーパー部(17)から脱出して継手主体(1) から取り出され
る。
【0046】このとき、リテーナ(3) は、これに一体結
合された弾性リング(34)の弾性復帰力によりスムーズに
直径拡大するから、このリテーナ(3) が蛇腹管(8) から
容易に取り外される。このものでは、上記したように、
継手主体(1) の突出部(11)とフランジ部(35)との係合の
解除時に、フランジ部(35)が傘状に撓んでも損傷しな
い。又、蛇腹管(8) の接続・取外しを繰り返しても同様
である。
【0047】従って、蛇腹管(8) の再接続作業時に、継
手主体(1) 内から破断したフランジ部を取り除くような
必要がなく、前記再接続作業が容易となる。このもので
は、弾性合成樹脂製の弾性リング(34)から同じ材質のフ
ランジ部(35)が張り出す構成であるから、成形金型を用
いて分割筒部材(30)の各々に弾性リング(34)を一体成形
するときに、同時にフランジ部(35)を成形できる。従っ
て、このフランジ部(35)が容易に成形できる。
【0048】このものでは、弾性リング(34)が上記螺入
方向に於ける分割筒部材(30)の各々の後端から中程まで
の部分に設けられており、締付筒(2) によるリテーナ
(3) の押込初期には、締付筒(2) の環状押圧片(25)が弾
性リング(34)を押圧する。このとき、弾性リング(34)が
分割筒部材(30)の各々の外周側にあることから、フラン
ジ部(35)と突出部(11)とが係合した状態にあるリテーナ
(3) (分割筒部材(30)の各々)が先広がりに変形しな
い。
【0049】従って、締付筒(2) の螺入時に、リテーナ
(3) から蛇腹管(8) が不用意に抜けてしまうような不都
合が生じない。このものでは、リテーナ(3) がテーパー
部(17)に強制的に押し込まれてテーパー部(17)によりリ
テーナ(3) の拡開が阻止された状態に於いて、締付筒
(2) からリテーナ(3) への押込み力が増大して、弾性合
成樹脂製の弾性リング(34)が上記螺入方向に所定度合い
圧縮されると、締付筒(2) の押込端部(26)が分割筒部材
(30)の各々に当接する。
【0050】この当接状態では、押込端部(26)と分割筒
部材(30)の各々との間に、弾性リング(34)の場合のよう
な軸線方向の弾性変形が殆どないことから、テーパー部
(17)によるリテーナ(3) の拡開阻止が更に確実なものと
なる。 [他の実施の形態] .上記の実施の形態では、分割筒部材(30)の各々の後
方端が薄肉部(31)を介して結合された構成としたが、こ
れを、分割筒部材(30)の各々が周方向にて相互に完全に
独立した構成としてもよい。この場合でも、無端リング
とした弾性リング(34)によってこのリテーナ(3) の周方
向の一体性が確保される。
【0051】.上記の実施の形態では、継手主体(1)
内のテーパー部(17)をリテーナ嵌合部としたが、このリ
テーナ嵌合部を内径が軸線方向に一様な円柱状空室とし
てもよい。この場合、リテーナ(3) の先端側部分の外周
を先端に向って直径縮小するテーパー状とした構成が採
用される。従って、このリテーナ(3) の先端側部分が前
記円柱状空室に押し込まれることによって、リテーナ
(3) が縮小するものとなる。
【0052】.上記の実施の形態では、締付筒(2) か
らリテーナ(3) への押込み力が増大して、弾性合成樹脂
製の弾性リング(34)が所定度合い圧縮されたときに、金
属製の締付筒(2) の押込端部(26)が金属製の分割筒部材
(30)の各々に当接する構成とした。この他、締付筒(2)
を金属製として、この締付筒(2) の先端部は、分割筒部
材(30)の各々にのみ当接する構成としてもよい。例え
ば、上記した環状押圧片(25)を取り除いた締付筒(2) を
採用できる。
【0053】このものでは、締付筒(2) の先端部が分割
筒部材(30)の各々にのみ当接しているから、締付筒(2)
によりリテーナ(3) がテーパー部(17)に押し込まれて直
径縮小する際、これら両者間に弾性部材を介した場合の
ような軸線方向の弾性変形が殆どない。従って、テーパ
ー部(17)によるリテーナ(3) の拡開阻止が更に確実なも
のとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態に於ける可撓管継手の一
部切欠の分解斜視図
【図2】前記可撓管継手の断面図
【図3】前記可撓管継手のリテーナ(3) への蛇腹管(8)
の挿通直前の状態を示す図
【図4】リテーナ(3) に蛇腹管(8) を挿通させた状態を
示す図
【図5】前記可撓管継手に於いて締付筒(2) の締付完了
状態を示す図
【図6】従来の可撓管継手の要部断面図
【図7】前記可撓管継手のリテーナ(9c)の斜視図
【符号の説明】
(1) ・・・継手主体 (2) ・・・締付筒 (3) ・・・リテーナ (30)・・・分割筒部材 (34)・・・弾性リング (35)・・・フランジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仁科 雅雄 京都市南区上鳥羽花名18番地の1 株式会 社藤井合金製作所内 (72)発明者 堀口 東太郎 京都市南区上鳥羽花名18番地の1 株式会 社藤井合金製作所内 Fターム(参考) 3H017 CA03 3J045 AA14 BA03 BA04 CB18 DA10 EA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の継手主体と、前記継手主体の一端
    に螺入される締付筒と、前記締付筒内から前記継手主体
    内に突出する蛇腹管の先端外周を包囲する環状のリテー
    ナと、を具備し、 前記リテーナは、周方向に間隔をあけて並ぶ複数の断面
    円弧状の金属製の分割筒部材よりなり、前記リテーナの
    外周には、前記分割筒部材の各々を相互につなぐ弾性リ
    ングと、前記継手主体の内周壁に形成された突出部に対
    して前記締付筒の螺入方向の後方から係合するフランジ
    部と、が設けられ、 前記締付筒の螺入により前記リテーナに作用する押込み
    力によって、前記フランジ部と前記突出部との係合が解
    除された後に、前記リテーナが前記継手主体内のリテー
    ナ嵌合部に強制的に押し込まれて前記蛇腹管の谷部に拡
    開阻止状態に外嵌する可撓管継手において、 前記弾性リングは、弾性合成樹脂製で且つ前記分割筒部
    材の各々の外周に一体的に結合形成された構成であり、
    前記フランジ部は、前記弾性リングから外周側に一体的
    に張り出し且つ前記弾性リングと同じ材質で成形された
    構成であることを特徴とする可撓管継手。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記リテーナ嵌合部は、これに押し込まれた前記リテー
    ナの先端部に接して前記リテーナを強制的に直径縮小さ
    せるテーパー部であり、 前記弾性リングは、前記螺入方向に於ける前記分割筒部
    材の後端又はこれの近傍に設けられ、 前記締付筒は、金属製であり、前記締付筒の先端部は、
    前記弾性リングに当接する環状押圧片と、前記分割筒部
    材の各々に対して僅かの間隔をあけて軸線方向に対向す
    る押込端部と、からなる可撓管継手。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記リテーナ嵌合部は、これに押し込まれた前記リテー
    ナの先端部に接して前記リテーナを強制的に直径縮小さ
    せるテーパー部であり、 前記締付筒は、金属製であり、前記締付筒の先端部は、
    前記分割筒部材の各々にのみ当接する可撓管継手。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002057677A1 (en) * 2001-01-19 2002-07-25 Shin, Jae-Hyun Connector for pipe joint
KR101507147B1 (ko) 2013-12-27 2015-03-31 동명대학교산학협력단 플렉시블주름관용 커넥터

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