JP2003269677A - チューブ継手 - Google Patents

チューブ継手

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JP2003269677A
JP2003269677A JP2002071803A JP2002071803A JP2003269677A JP 2003269677 A JP2003269677 A JP 2003269677A JP 2002071803 A JP2002071803 A JP 2002071803A JP 2002071803 A JP2002071803 A JP 2002071803A JP 2003269677 A JP2003269677 A JP 2003269677A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不注意な取り扱い等により簡単に継手機能が
損なわれるといったことがなく、しかもチューブの接続
が容易で、かつ密封性に優れたチューブ継手を提供す
る。 【解決手段】 チューブ継手1を、筒状の本体部3と、
本体部3に固着した筒状のホルダー5と、ホルダー5内
に摺動可能に配置した、アーム部57の軸方向他方側端
部に爪部67を有する筒状の締付け部材11と、ホルダ
ー5の軸方向一方側端部に嵌め付けた環状のキャップ1
3と、から構成する。締付け部材11の軸方向一方側端
がホルダー5の軸方向一方側端83から突出しないよう
に形成しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のエ
アブレーキの配管に用いられる、挿入された樹脂製のチ
ューブの引き戻し操作によってチューブを接続すること
ができる事前組立式のチューブ継手に関する。
【0002】
【従来の技術】挿入された樹脂製のチューブの引き戻し
操作によってチューブを接続することができる事前組立
式のチューブ継手としては、特開2001−4084号
公報に記載されたものが知られている。このチューブ継
手を図9を参照して説明すると、チューブ継手Aは,軸
方向一方側端から軸方向他方側に向かって順次段階的に
小径になる内径を持つ、第1の穴B、第2の穴C及び第
3の穴Dを備えた軸穴を有する筒状の本体部Eを具備
し、第3の穴DはチューブFの軸方向他方側端部Gを密
着状態で押嵌可能なように形成され、第2の穴Cには環
状の弾性シール部材Hが嵌め付けられている。第1の穴
Bには筒状のホルダーIが固着されていて、このホルダ
ーIの内周面の軸方向一方側は、軸と平行にストレート
に延びる案内内周面Jとして形成され、ホルダーIの内
周面の案内内周面Jよりも軸方向他方側には、この案内
内周面Jと隣接して軸方向他方側に向かうにつれ、漸次
大径となる規制凹テーパ内周面Kが形成されている。ホ
ルダーI内には筒状の締付け部材Lが配置されていて、
この締付け部材Lは、軸方向一方側に、チューブFを挿
入できるように、かつ、ホルダーIの案内内周面Jと摺
動できるように形成された筒状の基部Mを備え、基部M
の軸方向他方側に、周方向に間隔を隔てて切欠きNを設
けることにより形成された複数の弾性変形可能なアーム
部Oを有していて、各アーム部Oの自由端には締付け部
Pが一体的に形成されている。締付け部Pは、径方向外
方に突出して規制凹テーパ内周面Kに当接するように形
成された頭部Qと、求心方向内方あるいは径方向内方に
突出してチューブFよりも小径の先端内径を有する爪部
Rとを備えている。
【0003】このように構成されたチューブ継手Aにチ
ューブFを接続するには、まず、チューブFの軸方向他
方側端部Gを締付け部材L及び弾性シール部材Hに挿通
して本体部Eの第3の穴D内に押し嵌める。そしてチュ
ーブFを軸方向一方側に少し引き戻すと、締付け部材L
がチューブFとともに軸方向一方側に移動し、締付け部
材Lの頭部Qが規制凹テーパ内周面Kに当接してこの規
制凹テーパ内周面K上を摺動することにより求心方向に
変位し、図10に示すように爪部RがチューブFの外周
面に噛み込む。このようにしてチューブFがチューブ継
手Aに接続されることとなる。
【0004】そして、チューブFをチューブ継手Aから
引き抜いて取り外すには、チューブFをチューブ継手A
に再び押し込んでから基部Mを軸方向他方側に押圧する
ことにより締付け部材Lを軸方向他方側に押し込む。締
付け部材Lが軸方向他方側に押し込まれると、締付け部
材Lの頭部Qがリリース部としての環状のリブSに案内
されて径方向外方に変位し、爪部RのチューブF外周面
への抜け止め接触が解除されて、チューブFをチューブ
継手Aから引き抜くことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、チューブF
をチューブ継手Aに接続したときでも、ホルダーIの案
内内周面Jと締付け部材Lの基部Mとの間、および締付
け部材Lの基部M内周面とチューブFの外周面との間に
はクリアランスが存在している。したがって、チューブ
継手A内に水分が浸入する可能性があるが、浸入した水
分が締付け部Pに付着すると、締付け部Pが腐食して爪
部Rの十分な突起性が消失し、あるいは、外気温の低下
時に水分が凍結して体積を増やし、締付け部Pを径方向
外側に変位させてしまい、チューブFの抜け止め機能が
低下するおそれがある。特に、流体圧が作用していない
時に加えられた振動等により、締付け部材Lが軸方向他
方側にずれて、頭部Qと規制凹テーパ内周面Kとの係合
が解除されてしまった場合に水分が凍結すると、抜け止
め機能の消失の可能性が比較的高い。そこで、筒状部
と、チューブ挿通孔を有する環状部とから構成されたキ
ャップを用いてホルダーIとチューブFとの間を覆って
おくことが好ましい。しかしながら、図9に示すような
構造を有する型のチューブ継手では、締付け部材の基部
の軸方向一方側がホルダーから突出しているので、ホル
ダーの軸方向一方側端から軸方向一方側に筒状部が突出
して延びるようにキャップを構成する必要があり、例え
ば全体が弾性材製のキャップを用いる場合には、キャッ
プが変形しやすいものとなってしまう。したがって、チ
ューブの外径よりも小径に形成されているチューブ挿通
孔にチューブをスムーズに挿通させて本体部内に押し込
むことができなかったり、チューブ挿入時にキャップに
無理な変形が生じてチューブに対する密封機能が低下す
るおそれがある。
【0006】また、このようなチューブ継手は締付け部
材の軸方向一方側端に衝撃力が加わりやすい構造となっ
ている。そして、例えば、キャップが取り付けられてい
ないチューブ継手を落とすなどにより締付け部材の軸方
向一方側端に衝撃力が加わって、締付け部材の頭部側
が、軸方向他方側に位置するリリース部に衝撃的に当接
すると、爪部が破損したり、リリース部を傷付けたりし
て継手機能が損なわれるおそれがある。
【0007】そこで本発明は、不注意な取り扱い等によ
り簡単に継手機能が損なわれるといったことがなく、し
かもチューブの接続が容易で、かつ密封性に優れたチュ
ーブ継手の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明のチューブ継手は、挿入された樹脂製のチュー
ブの引き戻し操作によって前記チューブを接続すること
ができる事前組立式のチューブ継手であって、軸方向一
方側端から軸方向他方側に向かって順次段階的に小径に
なる内径を持つ、軸方向に延びる第1の穴、第2の穴及
び第3の穴を備えた軸穴を有し、前記第3の穴が前記チ
ューブの軸方向他方側端部を密着状態で押嵌可能である
ように形成された筒状の本体部と;この本体部の前記第
2の穴内に押嵌された環状の弾性シール部材と;内周面
と外周面とを有し、前記内周面は、軸方向一方側に軸と
平行にストレートに延びる案内内周面を備え、前記案内
内周面より軸方向他方側にこの案内内周面と隣接して軸
方向他方側に向かうにつれて漸次大径となる規制凹テー
パ内周面を備えていて、前記規制凹テーパ内周面の軸方
向他方側に環状凹部が形成されるように、少なくとも前
記外周面の軸方向他方側端部を前記本体部の前記第1の
穴内に固着させた筒状のホルダーと;前記ホルダーの前
記案内内周面と摺動可能になした外周面をもつ、前記案
内内周面の内径よりやや小さい外径を有する軸方向一方
側の筒状の基部と、この基部から軸方向他方側に向かっ
て延びる、周方向に間隔を隔てた切欠きを設けることに
より形成された複数の弾性変形可能なアーム部と、それ
ぞれの前記アーム部の自由端に一体に設けられて環状に
配置された、径方向外方に突出して前記ホルダーの前記
規制凹テーパ内周面に当接する頭部、及びこの頭部から
求心方向内方に突出した、挿入される前記チューブの外
径より小径の先端内径を有する爪部を備えた締付け部
と、を設けてなり、前記締付け部が前記環状凹部内に軸
方向に移動可能に収容される筒状の締付け部材と;を備
え、前記チューブの軸方向他方側端部を、前記締付け部
材及び前記弾性シール部材よりも軸方向他方側へ挿通さ
せて前記本体部の前記第3の穴内に挿嵌したときに、前
記チューブの軸方向他方側の外周面と前記第2の穴の内
周面間が前記弾性シール部材でシールされ;前記チュー
ブが軸方向一方側に少し引き戻されたときに、前記締付
け部材が前記チューブと一緒に軸方向一方側に移動させ
られ、前記締付け部材の前記頭部が前記ホルダーの前記
規制凹テーパ内周面に当接するとともに前記頭部が前記
規制凹テーパ内周面に沿って求心方向に移動し、前記爪
部が前記チューブの軸方向他方側の外周面に噛み込んで
前記チューブを接続し;かつ、前記基部の軸方向一方側
端部が軸方向他方側に押されると、前記頭部が、前記締
付け部の軸方向他方側に配置されているリリース部に押
し付けられて径方向外方に案内され、前記爪部が前記チ
ューブの外周面と非接触状態となって前記チューブの引
き抜きが可能となる;ように構成されていて、前記締付
け部材の前記基部は、前記ホルダーの軸方向一方側端か
ら突出しないように形成され、前記ホルダーには、前記
ホルダーと前記チューブとの間を覆うキャップが取り外
し可能に取り付けられているものである。
【0009】本発明では、締付け部材の基部が、ホルダ
ーの軸方向一方側端から突出しないように形成されてい
る。したがって、例えば、キャップが取り付けられてい
ないチューブ継手をチューブ挿入側から床に落下させて
も、締付け部材が直接床と衝突して本体部内に押し込ま
れ、リリース部と衝撃的に当接するといったことがな
い。
【0010】本発明ではまた、ホルダーに取り外し可能
にキャップを取り付けておき、チューブが接続されたと
きに、ホルダーとチューブとの間がこのキャップによっ
て覆われて密封されるように構成しているが、締付け部
材の基部はホルダーの軸方向一方側端から突出していな
いので、キャップがホルダーによって安定して支持され
た構造を採用することができ、その結果、十分な密封性
とともに本体部へのスムーズなチューブ挿入性を確保し
ておくことが可能となる。
【0011】より具体的には、キャップを、ホルダーの
軸方向一方側の外周面に密封的に嵌め付けられた筒状部
と、ホルダーの軸方向一方側端面と接触して又はホルダ
ーの軸方向一方側端面との間にほとんど隙間が生じない
状態で径方向内方に延び、あるいは広がり、中央部にチ
ューブ挿通孔が形成された、筒状部の軸方向一方側端部
に一体的に設けられている環状部と、を備えるものとし
ておき、チューブの軸方向他方側端部をキャップのチュ
ーブ挿通孔から通過させて本体部の第3の穴内に挿嵌し
たときに、チューブの外周面にチューブ挿通孔が密封的
に押し付けられて接触しているように構成する。このよ
うなキャップ取付構造では、チューブをチューブ挿通孔
に挿通したとき、環状部がホルダーの軸方向他方側端面
に支持されて大きく変形しないので、チューブの本体部
内への挿入に支障が生じるといったことがなく、また、
チューブに対する密封状態が不十分となってしまうこと
が防止される。
【0012】本発明では、筒状部及び環状部全体を弾性
材料で形成することができるが、このようなキャップ構
造の採用によりキャップを比較的安価に製造することが
できる。しかしながら、キャップのホルダーへの取り付
け及び取り外しの容易性、及びチューブ挿通孔にチュー
ブを挿通するときの環状部の無理な変形をより効果的に
防止するためには、筒状部を、硬質の本体基部と、この
本体基部に設けられ、ホルダーの軸方向他方側の外周面
に密封的に押し付けられて接触している軟質の弾性取付
部と、を備えたものとし、環状部を、本体基部の軸方向
一方側端部に一体的に設けられた硬質の本体環状部と、
この本体環状部の内周部に設けられ、チューブ挿通孔を
構成する軟質の弾性シール部と、を備えたものとして構
成する。このようなキャップ構造では、密封部分のみが
軟質の弾性材で形成されているので、取り扱い性及び非
変形性に優れ、しかも密着密封機能が低下するといった
ものでもない。
【0013】締付け部材の締付け部の軸方向他方側に
は、チューブを引き抜き可能とするために、締付け部材
を軸方向他方側に押圧して押し込んだときに、締付け部
の頭部を径方向外方に案内して変位させ、爪部をチュー
ブの外周面と接触しない状態にするリリース部を構成し
ておく必要がある。そして、このリリース部を例えば環
状のリブを設けることにより構成すると、部品点数が多
くなってチューブ継手の製造コストが増加する。したが
って、環状の弾性シール部材をリリース部として利用
し、締付け部材が軸方向他方側に押し込まれたときに、
締付け部材の頭部が弾性シール部材に当接して径方向外
方に案内され移動するように構成することが好ましい。
ところで、締付け部材の頭部に、径方向に又はほぼ径方
向に延びる軸方向他方側端面と、この軸方向他方側端面
の径方向内端から軸方向一方側に向かって径方向内方に
延びる押し広げ内面と、を形成しておき、基部の軸方向
一方側端部が押されて締付け部材が軸方向他方側に押し
込まれたとき、頭部の軸方向他方側端面が弾性シール部
材に当接して弾性シール部材を押し広げ内面の径方向内
方に入り込むように変形させるといったように構成すれ
ば、締付け部材の頭部を径方向外方に移動させて変位さ
せることが可能となる。しかしながらこの場合に、弾性
シール部材の径方向外側部分が軸方向一方側に膨らむよ
うに変形できる十分なスペースが設けられていたり、頭
部の径方向内方に弾性シール部材が入り込みにくかった
りすると、頭部を径方向外方に少なくともスムーズには
移動させることができない。そこで、基部の軸方向一方
側端部が押されると、頭部の軸方向他方側端面の径方向
外端が第2の穴の内周面に接近した状態で、軸方向他方
側端面の径方向内端部が弾性シール部材の径方向中央部
に当接し、弾性シール部材を押し広げ内面の径方向内方
に入り込んで変形させるといったように構成しておくの
が得策である。頭部の軸方向一方側端面が弾性シール部
材の径方向外側半分をほぼ全体的に覆うように位置する
ので弾性シール部材は押し広げ内面の径方向内方に入り
込むように変形する。弾性シール部材は通常、断面円形
に形成される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0015】図1は本発明に係るチューブ継手の断面
図、図2は本発明に係るチューブ継手に用いる締付け部
材の半断面図、図3は本発明に係るチューブ継手のキャ
ップ部分の詳細を示す断面図である。
【0016】チューブ継手1は、自動車のエアブレーキ
の配管接続に使用されるものであり、筒状の金属製本体
部3と、この本体部3の軸方向一方側端部に固着された
筒状の金属製ホルダー5と、本体部3内に配置されたゴ
ム製Oリング7(弾性シール部材)と、本体部3内の軸
方向他方側に固定された金属製挿入筒部材9と、ホルダ
ー5内に軸方向へ摺動可能に配置された筒状の金属製締
付け部材11と、ホルダー5の軸方向一方側に取り付け
られた環状のキャップ13と、から構成されている。
【0017】黄銅、ステンレス等の金属材料製である本
体部3の軸方向他方側端部の外周面には、例えばホース
の先端部に固定された接続具がねじ付けされる雄ねじ部
15が形成され、また、本体部3の内周側の軸穴は、軸
方向一方側端部に形成された、軸と平行に短く延びる大
径の第1の穴17と、第1の穴17の軸方向他方側にこ
の第1の穴17と隣接して形成された、第1の穴17よ
りも小径の、軸と平行に延びる第2の穴19と、第2の
穴19の軸方向他方側にこの第2の穴19と隣接して形
成された、第2の穴19よりも小径の、軸と平行に延び
る第3の穴21と、第3の穴21の軸方向他方側にこの
第3の穴21と隣接して形成された、すなわち、本体部
3の軸方向他方側端部に形成された、第3の穴21より
も小径の、軸と平行に延びる第4の穴23と、から構成
されている。第2の穴19及び第3の穴21の軸方向長
さはほぼ同一に形成され、かつ、第1の穴17よりも長
く形成されていて、第4の穴23の軸方向長さは第2の
穴19及び第3の穴21よりも長く形成されているが、
第4の穴23の軸方向一方側は多少大径の嵌付け部25
として構成されている。また、第3の穴21は第2の穴
19よりも十分小径に形成されている。なお、本体部3
には耐熱性の樹脂、例えばガラス繊維強化ナイロン等の
強化プラスチックを用いることもできる。
【0018】本体部3に形成された第4の穴23の嵌付
け部25内には、薄肉円筒形に形成された挿入筒部材9
の軸方向他方側端部が、嵌付け部25の軸方向他方側端
の段差面に軸方向他方側端面が当接するようにきつく嵌
め付けられて固定されていて、この筒状部材9は、ホル
ダー5の軸方向一方側端よりも多少軸方向他方側の位置
まで延びている。嵌付け部25に固定された筒状部材9
の軸方向他方側端部は、外周面を多少大径に形成した厚
肉の基端部27として構成されていて、この基端部27
の軸方向長さは嵌付け部25の軸方向長さとほぼ同一に
形成され、第3の穴21と筒状部材9との間には、第3
の穴21の軸方向他方側端の段差面及び基端部27の軸
方向一方側端の段差面を軸方向他方側端の平面状の環状
当接面29とする環状の嵌込み部31が構成されてい
る。筒状部材9の基端部27の厚さは、嵌付け部25の
軸方向他方側端の段差面の幅とほぼ同一に形成されてい
るので、本体部3内には、筒状部材9の内周面と第4の
穴23の軸方向他方側とにより、段差のないほぼ円筒内
面状の連続したエア通路が構成されている。
【0019】本体部3に形成された第2の穴19内に
は、内周側が第3の穴21よりも径方向内方に突出する
ように、Oリング7が押し込まれて嵌め付けられてい
る。Oリング7は例えばNBR又はEPDMで形成する
ことができる。
【0020】本体部3に固着された、黄銅、ステンレス
等の金属材料製のホルダー5の外周面は、軸方向他方側
端部に形成された、軸と平行に延びる大径部33と、大
径部33の軸方向一方側にこの大径部33と隣接して形
成された、すなわち軸方向中間部に形成された、軸方向
一方側に向かって縮径するテーパ状部35と、テーパ状
部35の軸方向一方側にこのテーパ状部35と隣接して
形成された、すなわち軸方向一方側端部に形成された、
概略、軸と平行に延びる小径部37と、から構成されて
いて、小径部37の軸方向一方側は多少大径の係合部3
9として形成されている。なお、ホルダー5には耐熱性
の樹脂、例えばガラス繊維強化ナイロン等の強化プラス
チックを用いることもできる。
【0021】ホルダー5の内周面は、軸方向一方側に形
成された、軸と平行にストレートに延びる案内内周面4
1と、案内内周面41の軸方向他方側に、この案内内周
面41と短い連絡面を介して隣接して形成された、軸方
向他方側に向かうにつれて漸次緩やかに大径となって拡
径する規制凹テーパ内周面43と、から構成されてい
て、規制凹テーパ内周面43とOリング7との間には環
状凹部45が構成されている。
【0022】ホルダー5は、環状の軸方向他方側端面が
第1の穴17の軸方向他方側端の環状段差面に当接する
ように、軸方向他方側端部を第1の穴17内に嵌め付
け、外周面の大径部33をこの第1の穴17内に固着す
ることによって本体部3に取り付けられているが、ホル
ダー5を強固に本体部3に取り付けるために、本体部3
の軸方向一方側端部がホルダー3の外周面のテーパ状部
35に沿うように径方向内側にかしめられている。ホル
ダー5の環状の軸方向他方側端面の幅は、第1の穴17
の軸方向他方側端の環状段差面の幅とほぼ等しいように
形成されているので、ホルダー5の規制凹テーパ内周面
43の軸方向他方側端は、第2の穴19の内周面の軸方
向一方側端と接続されている。
【0023】ホルダー5内に摺動可能に配置された締付
け部材11は、軸と平行に延びる筒状本体47を有し、
この筒状本体47の軸方向一方側端部は、外周面が多少
大径に、しかしホルダー5の案内内周面41の内径より
やや小さい外径を有するように形成されて、この外周面
49がホルダー5の案内内周面41と摺動する筒状の基
部51として構成されている。筒状本体47の基部51
よりも軸方向他方側には、軸方向他方側端から基部51
近傍まで、軸方向に延びる切欠き53が周方向に等間隔
で複数本設けられていて、筒状本体47の基部51より
も軸方向他方側は、この切欠き53の形成により、共通
の根元部55を有し、基部51から軸方向他方側に延び
る、周方向に分離された弾性変形可能な複数のアーム部
57として構成されている。アーム部57は、外周面又
は外面が基部51の外周面49よりも小径に形成されて
基部51から軸方向他方側に長く延びる薄肉部59と、
外面が軸方向他方側に向かって緩やかに径方向外方に延
びるように形成された軸方向他方側端部の隣接延部61
と、から構成されていて、隣接延部61のテーパ状の外
面の軸方向他方側端は、基部51の外周面49よりも若
干径方向外方に位置している。締付け部材11には銅合
金等が用いられている。
【0024】それぞれのアーム部57の軸方向他方側の
自由端、あるいは隣接延部61の軸方向他方側端には締
付け部63が一体的に設けられていて、この締付け部6
3は、径方向外方に突出する頭部65と、この頭部65
の径方向内側の軸方向一方側位置から求心方向内方に、
あるいは径方向内方に突出した爪部67とから構成され
ている。頭部65は、隣接延部61の外面の軸方向他方
側端から径方向外方に延びる段差端面69を軸方向一方
側端に有し、この段差端面69の径方向外端から軸方向
他方側に向かって緩やかに、すなわちホルダー5の規制
凹テーパ内周面43とほぼ同一のテーパ角度で径方向外
方に延びる当接面71と、この当接面71の軸方向他方
側端から軸と平行に軸方向他方側に短く延びる軸方向面
73とから形成された外面を備えていて、軸方向面73
の軸方向他方側端から径方向内方に比較的長く延びる軸
方向他方側端面75を有している。軸方向面73、ある
いは軸方向他方側端面75の径方向外端は、第2の穴1
9の内周面と僅かな隙間が形成されるように位置してい
て、軸方向他方側端面75の径方向内端の径方向位置
は、Oリング7(つぶれていないOリング7)の径方向
中央部と一致している。頭部65はまた、軸方向他方側
端面75の径方向内端から軸方向一方側に向かって、径
方向内方に緩やかに傾斜して延びる押し広げ内面77を
備えているが、この押し広げ内面77は、当接面71と
ほぼ同一のテーパ角度を有している。
【0025】爪部67は、アーム部57の内面の軸方向
他方側端から軸方向他方側に向かって求心方向内方に僅
かに傾斜して延びる軸方向一方側面79と、この軸方向
一方側面79の軸方向他方側端から径方向外方に向かっ
て僅かに軸方向他方側に傾斜して延び、径方向外端が押
し広げ面77の軸方向一方側端と接続される軸方向他方
側面81とから形成された内面を有していて、環状に配
置された締付け部63の爪部67の先端内径、すなわち
軸方向一方側面79と軸方向他方側面81との接続部内
径が本体部3の第3の穴21よりも小径となるように構
成されている。
【0026】締付け部材11の基部51から薄肉部59
までの軸方向長さは、ホルダー5の案内内周面41の軸
方向長さよりも若干短いように形成されている。締付け
部材11が最も軸方向一方側に移動したときには、隣接
延部61が案内内周面41内に嵌り込むが(隣接延部6
1全部が嵌り込むわけではない)、ここでも基部51は
ホルダー5から軸方向一方側に、すなわち、ホルダー5
の軸方向一方側端面83から軸方向一方側に突出しない
ように構成されている。
【0027】ホルダー5の軸方向一方側に取り付けられ
た環状のキャップ13は、全体がゴム等の弾性材料で形
成されているが、このキャップ13は、筒状部85と、
中央部にチューブ挿通孔87を有し、筒状部85の軸方
向一方側端部に一体的に設けられた環状部89とから構
成され、筒状部85の内周面の軸方向他方側端部には、
径方向内方に多少突出する環状突部91を一体的に備え
ていて、この環状突部91が、ホルダー5の外周面のテ
ーパ状部35と係合部39との間に押し付けられ、係合
部39と係合して抜け止め状態となるように、筒状部8
5がホルダー5の小径部37に密着して密封的に嵌め付
けられ、環状部89の外周側がホルダー5の軸方向一方
側端面83と接触するように、ホルダー5に取り付けら
れている。環状部89のチューブ挿通孔87の軸方向一
方側端部は、締付け部材11の筒状本体47の内径とほ
ぼ同一のあるいは若干小さい内径を有して軸と平行に多
少延びる導入内周面93として形成され、チューブ挿通
孔87の軸方向中間部は、軸方向他方側に向かって径方
向内側に延びる案内テーパ面95として形成されてい
て、チューブ挿通孔87の軸方向他方側は、締付け部材
11の筒状本体47の内径よりも小径の内径を有して軸
と平行に延びるシール内周面97として形成されてい
る。
【0028】図4及び図5はチューブ継手1にチューブ
を挿入して接続する過程を説明する図であり、図4はチ
ューブ継手1にチューブを挿入した状態を示す断面図、
図5は挿入したチューブを引き戻してチューブ継手1に
チューブを接続した状態を示す断面図である。
【0029】チューブ継手1に接続されるチューブ99
は、ナイロン11、ナイロン12等の樹脂材料により形
成されていて、このチューブ99をチューブ継手1に接
続するには、チューブ99の軸方向他方側端部101を
キャップ13のチューブ挿通孔87に挿通し、締付け部
材11と筒状部材9との間に挿入する。チューブ99の
軸方向他方側端部101は、チューブ挿通孔87の少な
くとも案内テーパ面95及びシール内周面97を押し広
げてキャップ13のチューブ挿通孔87を通過するが、
キャップ13の環状部89の外周側がホルダー5の軸方
向一方側端面83に当接して支持されるので、チューブ
99の挿入作業をそれほど慎重に行わなくても、チュー
ブ挿通孔87にめくれなどの無理な変形は生じない。
【0030】締付け部材11の筒状本体47の内径はチ
ューブ99の外径とほぼ同一に形成されているが、爪部
67の先端内径はチューブ99の外径よりも小さく形成
され、爪部67の先端はチューブ99の挿入路内に突出
しているので、爪部67は挿入されたチューブ99の軸
方向他方側端と接触する。したがって、締付け部材11
は爪部67の接触によりチューブ99に押されて、又は
引きずられて軸方向他方側に移動する。しかしながら、
爪部67の軸方向他方側面79は緩やかなテーパ面に形
成されているので、締付け部材11の頭部65が環状凹
部45内を軸方向他方側に移動し、軸方向他方側端面7
5がOリング7に当接して締付け部材11の軸方向他方
側への移動が阻止されると、軸方向他方側に押されて進
行しているチューブ99の軸方向他方側端は、爪部6
7、したがって頭部65を径方向外方に押しやって変位
させ、この爪部67、そしてOリング7を通過して、環
状当接面29と当接するまで進行し、チューブ99の軸
方向他方側端部101は環状の嵌込み部31内に嵌り込
む。この状態では、爪部67はアーム部57の弾性復帰
力によりチューブ99の外周面に弱く押し付けられてい
る。締付け部材11のアーム部57の薄肉部59とホル
ダー5の案内内周面41との間には適当な隙間が形成さ
れているので、頭部65の径方向外方への変位はスムー
ズに行われる。
【0031】次に、チューブ99を軸方向一方側に多少
引き戻す。爪部67はチューブ99の外周面に弱く接触
している程度であるが、爪部67の軸方向他方側面81
はほぼ径方向に又は径方向に接近して延びているので、
爪部67がチューブ99の外周面に係合して、締付け部
材11はチューブ99に引きずられ、チューブ99とと
もに確実に軸方向一方側に移動する。そして、締付け部
材11の頭部65の当接面71がホルダー5の規制凹テ
ーパ内周面43に当接すると、頭部65、したがって爪
部67は規制凹テーパ内周面43に沿って求心方向に、
あるいは軸方向一方側に向かい径方向内方に移動するの
で、爪部67はチューブ99の外周面に噛み込み、チュ
ーブ99が抜け止め状態でチューブ継手1に接続される
こととなる。ここでは、アーム部57の隣接延部61の
軸方向一方側端部が、案内内周面41とチューブ99の
外周面と間に多少きつく嵌り込んでいる。その後、使用
時において、チューブ継手1に空気圧が作用すると、チ
ューブ99は軸方向一方側に大きな力で引っ張られ、チ
ューブ99は軸方向一方側に変位するが、頭部65も規
制凹テーパ内周面43に沿って径方向内方に移動し、爪
部67がチューブ99に強く噛み込む。また、アーム部
57の隣接延部61が案内内周面41とチューブ99の
外周面と間に圧入され、くさび作用を行うので、チュー
ブ99は一層強固に抜け止めされ、チューブ99が引き
抜かれるといったことはない。
【0032】アーム部57の隣接延部61の、案内内周
面41とチューブ99外周面との間への圧入はまた、爪
部67のみがチューブ99に強く押し付けられてチュー
ブ99が食いちぎられるといったことを防止している。
さらに、使用時にチューブ99に曲げ力が作用しても、
隣接延部61が頭部65の根元に生じるこじりを抑制す
るので、爪部67全体でチューブ99を周方向に均一に
止着でき、チューブ99が外れるのを効果的に防止でき
る。そして、自動車のエンジンルームの温度が変化して
チューブ99が拡径したり元に戻ったりするチューブ9
9に作用する温度変化に対する劣化に対しても、常にチ
ューブ99を周方向に均一に強固に止着することがで
き、効果的な抜け止めを長期にわたって期待できる。
【0033】図6はチューブ継手1に接続したチューブ
99を引き抜く場合を説明する図、図7はリリースツー
ルを示す斜視図である。
【0034】チューブ継手1に接続したチューブ99を
引き抜くには、爪部67をチューブ99と非接触状態
に、あるいはチューブ99に対して実質的な引き抜き阻
止力を作用させない状態にする必要がある。したがっ
て、まず、チューブ99を、軸方向他方側端部101の
軸方向他方側端面が環状当接面29と当接するまでチュ
ーブ継手1内に押し込む。そうすると、爪部67のチュ
ーブ99への噛み込みは解除され、爪部67はアーム部
57の弾性復帰力によりチューブ99の外周面に弱く押
し付けられた状態となる。ここでは、頭部65の軸方向
他方側端面75の径方向内端部がOリング7(押しつぶ
されているOリング7)の径方向中央部に当接する状態
となっていて、頭部65の軸方向面73、あるいは軸方
向他方側端面75の径方向外端は、第2の穴19の内周
面と、極めて僅かな隙間が形成されるように位置してい
る。したがって、締付け部材11をさらに軸方向他方側
に押圧し、頭部65の軸方向他方側端面75をOリング
7に強く押し付ければ、Oリング7の径方向外側部分
は、締付け部材11の軸方向他方側端面75に遮られて
軸方向一方側に大きく膨らむように変形できないので、
Oリング7は頭部65の押し広げ内面77の内側にもぐ
りこむように変形する。締付け部材11の頭部65は押
し広げ内面77の内側にもぐりこんだOリング7部分に
よって押されることもあり、径方向外方にスムーズに移
動して変移し、その結果、爪部65はチューブ99から
離れた状態となる。
【0035】ここで、締付け部材11をOリング7に押
し付けた状態を維持してチューブ99を軸方向一方側に
引っ張れば、チューブ継手1からチューブ99をスムー
ズに引き抜くことができる。締付け部材11のOリング
7への押し付けには、リリースツール103を使用す
る。図7に示されたリリースツール103は断面ほぼ半
円形のほぼ半円筒体に形成され、断面180度を越える
円弧状の外周面又は外面105と、断面半円状の内周面
又は内面107とを有していて、内面107の径はチュ
ーブ99の外径よりも若干大きく形成されている。リリ
ースツール103の軸方向他方側端部には、外面105
と内面107との間にほぼ半円状の溝109が設けられ
ていて、径方向外側で軸方向他方側に突出する、断面1
80度を越えた円弧状の外壁部111が形成され、径方
向内側で軸方向他方側に突出する、断面半円状の内壁部
113が形成されている。溝109の外壁面又は外壁部
111の内面(内周面)の径はホルダー5の係合部39
の径又は外径よりも若干大きく形成され、溝109の内
壁面又は内壁部113の外面(外周面)の径はホルダー
5の軸方向一方側端部の内径よりも若干小さく形成され
ているので、溝109の幅はホルダー5の軸方向一方側
端部の厚さよりも若干大きく形成されている。また、内
壁部113の厚さはチューブ99の外周面とホルダー5
の軸方向一方側端部の案内内周面41との隙間よりも若
干小さく形成されている。外壁部111は内壁部113
よりも長く軸方向他方側に突出し、また、リリースツー
ル103の開口部115はチューブ99の外径よりも広
く構成されている。
【0036】リリースツール103を用いるには、ま
ず、キャップ13をホルダー5から取り外し、チューブ
99の軸方向他方側に移動させる。次ぎに、リリースツ
ール103を開口部115からチューブ99の外周面に
嵌め付け、チューブ99の外周面上をスライドさせてホ
ルダー5側に移動させる。そして、外壁部111がホル
ダー5の係合部39に嵌り、内壁部113がホルダー5
の軸方向一方側端部の案内内周面41とチューブ99と
の間に入り込んで、この内壁部113の軸方向他方側端
が締付け部材11の軸方向一方側端を押圧し、締付け部
材11がOリング7に押し付けられるように、リリース
ツール103をホルダー5側に押し付ける。リリースツ
ール103の外壁部111は断面180度を越える円弧
状に形成されているので、外壁部111がホルダー5か
ら径方向に外れるといったことはなく、チューブ引き抜
き作業中にリリースツール103が簡単に外れてしまう
といったことが防止される。内壁部113の突出長さ
は、溝109の底面117がホルダー5の軸方向一方側
端面83に当接するまでリリースツール103をホルダ
ー5側に押し付けたときに、締付け部材11を押し込み
すぎてOリング7を傷付けてしまうといったことがない
ように設定される。
【0037】図8は別の構成のキャップを用いたチュー
ブ継手の断面図である。
【0038】チューブ継手119は、チューブ継手1の
キャップの構成を変更したものであるので、チューブ継
手1と同一の構成部分は説明を省略する。キャップ12
1は、筒状部123と、中央部にチューブ挿通孔125
が形成され、筒状部123の軸方向一方側端部に一体的
に設けられた環状部127とから構成されている。筒状
部123は、硬質のプラスチック製本体基部129と、
この本体基部129の軸方向他方側端面の内周に形成さ
れた環状の凹部131内に径方向外周側が一体的に固定
され、径方向内周側が本体基部129の内周面133よ
りも径方向内側に突出したゴム製の弾性取付部135
と、から構成され、環状部127は、本体基部129の
軸方向一方側端部に、この本体基部129と同一の硬質
プラスチック材料で一体的に形成された環状基部137
と、この環状基部137の内周面139に外周面が固定
されたゴム製の弾性シール部141とから構成されてい
る。弾性シール部141の内周面はチューブ挿通孔12
5を構成する。環状基部137の内周面139は、軸方
向一方側に面する環状段差面143が形成されるよう
に、軸方向一方側の大径部と軸方向他方側の小径部とか
ら構成されているので、この内周面139に固定された
弾性シール部141は、軸方向他方側への押圧に対して
大きな取付け強度を有している。本体基部129及び環
状基部137はPP又はPEで形成することができ、弾
性取付部135及び弾性シール部141は、本体基部1
29及び環状基部137と2色一体成形するので、PP
又はPEとの接着性に優れた熱可塑性ゴムを用いること
が好ましい。
【0039】キャップ121は、弾性取付部135が、
ホルダー5の外周面のテーパ状部35と係合部39との
間に押し付けられ、係合部39と係合して抜け止め状態
となるように、筒状部123がホルダー5の小径部37
に嵌め付けられ、環状基部137がホルダー5の軸方向
一方側端面83と接触するように、ホルダー5に取り付
けられている。弾性シール部141のチューブ挿通孔1
25の軸方向一方側端部は、締付け部材11の筒状本体
47の内径とほぼ同一のあるいは筒状本体47の内径よ
り若干小径の内径を有して軸と平行に延びる導入内周面
145として形成され、チューブ挿通孔125の軸方向
中間部は、軸方向他方側に向かって径方向内側に延びる
案内テーパ面147として形成されていて、チューブ挿
通孔125の軸方向他方側端部は、締付け部材11の筒
状本体47の内径よりも小径の内径を有して軸と平行に
延びるシール内周面149として形成されている。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のチューブ
継手では、チューブの挿入性を損なうことなく継手内部
への水分の浸入を効果的に防止でき、かつ、不注意等に
より継手機能が簡単に損傷してしまうといったこともな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るチューブ継手の断面図である。
【図2】本発明に係るチューブ継手に用いる締付け部材
の半断面図である。
【図3】本発明に係るチューブ継手のキャップ部分の詳
細を示す断面図である。
【図4】チューブ継手にチューブを挿入して接続する過
程を説明する図であり、チューブ継手にチューブを挿入
した状態を示す断面図である。
【図5】チューブ継手にチューブを挿入して接続する過
程を説明する図であり、挿入したチューブを引き戻して
チューブ継手にチューブを接続した状態を示す断面図で
ある。
【図6】チューブ継手に接続したチューブを引き抜く場
合を説明する図である。
【図7】リリースツールを示す斜視図である。
【図8】別の構成のキャップを用いたチューブ継手の断
面図である
【図9】従来のチューブ継手の構成を示す断面図であ
る。
【図10】従来のチューブ継手にチューブを接続した状
態を示す断面図である。
【符号の説明】
1、119 チューブ継手 3 本体部 5 ホルダー 7 Oリング(弾性シール部材) 11 締付け部材 13、121 キャップ 17 第1の穴 19 第2の穴 21 第3の穴 41 案内内周面 43 規制凹テーパ内周面 45 環状凹部 49 基部の外周面 51 基部 53 切欠き 57 アーム部 63 締付け部 65 頭部 67 爪部 83 ホルダーの軸方向一方側端
面 99 チューブ 101 チューブの軸方向他方側端
フロントページの続き Fターム(参考) 3H019 FA01 FA10 FA14 3J106 AA01 AA02 AA04 AB01 BA01 BB01 BC04 BD01 BE22 BE23 BE24 BE27 CA13 EA03 EB02 EB05 EC01 EC07 ED03 ED08 EE04 EE15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 挿入された樹脂製のチューブの引き戻し
    操作によって前記チューブを接続することができる事前
    組立式のチューブ継手であって、 軸方向一方側端から軸方向他方側に向かって順次段階的
    に小径になる内径を持つ、軸方向に延びる第1の穴、第
    2の穴及び第3の穴を備えた軸穴を有し、前記第3の穴
    が前記チューブの軸方向他方側端部を密着状態で押嵌可
    能であるように形成された筒状の本体部と;この本体部
    の前記第2の穴内に押嵌された環状の弾性シール部材
    と;内周面と外周面とを有し、前記内周面は、軸方向一
    方側に軸と平行にストレートに延びる案内内周面を備
    え、前記案内内周面より軸方向他方側にこの案内内周面
    と隣接して軸方向他方側に向かうにつれて漸次大径とな
    る規制凹テーパ内周面を備えていて、前記規制凹テーパ
    内周面の軸方向他方側に環状凹部が形成されるように、
    少なくとも前記外周面の軸方向他方側端部を前記本体部
    の前記第1の穴内に固着させた筒状のホルダーと;前記
    ホルダーの前記案内内周面と摺動可能になした外周面を
    もつ、前記案内内周面の内径よりやや小さい外径を有す
    る軸方向一方側の筒状の基部と、この基部から軸方向他
    方側に向かって延びる、周方向に間隔を隔てた切欠きを
    設けることにより形成された複数の弾性変形可能なアー
    ム部と、それぞれの前記アーム部の自由端に一体に設け
    られて環状に配置された、径方向外方に突出して前記ホ
    ルダーの前記規制凹テーパ内周面に当接する頭部、及び
    この頭部から求心方向内方に突出した、挿入される前記
    チューブの外径より小径の先端内径を有する爪部を備え
    た締付け部と、を設けてなり、前記締付け部が前記環状
    凹部内に軸方向に移動可能に収容される筒状の締付け部
    材と;を備え、 前記チューブの軸方向他方側端部を、前記締付け部材及
    び前記弾性シール部材よりも軸方向他方側へ挿通させて
    前記本体部の前記第3の穴内に挿嵌したときに、前記チ
    ューブの軸方向他方側の外周面と前記第2の穴の内周面
    間が前記弾性シール部材でシールされ;前記チューブが
    軸方向一方側に少し引き戻されたときに、前記締付け部
    材が前記チューブと一緒に軸方向一方側に移動させら
    れ、前記締付け部材の前記頭部が前記ホルダーの前記規
    制凹テーパ内周面に当接するとともに前記頭部が前記規
    制凹テーパ内周面に沿って求心方向に移動し、前記爪部
    が前記チューブの軸方向他方側の外周面に噛み込んで前
    記チューブを接続し;かつ、前記基部の軸方向一方側端
    部が軸方向他方側に押されると、前記頭部が、前記締付
    け部の軸方向他方側に配置されているリリース部に押し
    付けられて径方向外方に案内され、前記爪部が前記チュ
    ーブの外周面と非接触状態となって前記チューブの引き
    抜きが可能となる;ように構成されていて、 前記締付け部材の前記基部は、前記ホルダーの軸方向一
    方側端から突出しないように形成され、 前記ホルダーには、前記ホルダーと前記チューブとの間
    を覆うキャップが取り外し可能に取り付けられている、
    ことを特徴とするチューブ継手。
  2. 【請求項2】 前記キャップは、前記ホルダーの軸方向
    一方側の外周面に密封的に嵌め付けられた筒状部と、前
    記ホルダーの軸方向一方側端面と接触して又は前記ホル
    ダーの軸方向一方側端面との間にほとんど隙間が生じな
    い状態で径方向内方に延び、中央部にチューブ挿通孔が
    形成された、前記筒状部の軸方向一方側端部に一体的に
    設けられている環状部と、を備えていて、 前記チューブの前記軸方向他方側端部を前記キャップの
    前記チューブ挿通孔から通過させて前記本体部の前記第
    3の穴内に挿嵌したときに、前記チューブの外周面に前
    記チューブ挿通孔が密封的に押し付けられて接触してい
    るように構成されている、ことを特徴とする請求項1記
    載のチューブ継手。
  3. 【請求項3】 前記筒状部及び前記環状部が弾性材料で
    形成されている、ことを特徴とする請求項2記載のチュ
    ーブ継手。
  4. 【請求項4】 前記筒状部は、硬質の本体基部と、この
    本体基部に設けられ、前記ホルダーの軸方向他方側の外
    周面に密封的に押し付けられて接触している軟質の弾性
    取付部と、を備え、 前記環状部は、前記本体基部の軸方向一方側端部に一体
    的に設けられた硬質の本体環状部と、この本体環状部の
    内周部に設けられ、前記チューブ挿通孔を構成する軟質
    の弾性シール部と、を備えている、ことを特徴とする請
    求項2記載のチューブ継手。
  5. 【請求項5】 前記締付け部材の前記頭部は、径方向に
    又はほぼ径方向に延びる軸方向他方側端面と、この軸方
    向他方側端面の径方向内端から軸方向一方側に向かって
    径方向内方に延びる押し広げ内面と、を有し、 前記リリース部は前記第2の穴内に押嵌された前記弾性
    シール部材によって構成されていて、 前記締付け部材の前記基部の軸方向一方側端部が軸方向
    他方側に押されると、前記頭部の前記軸方向他方側端面
    の径方向外端が前記第2の穴の内周面に接近した状態
    で、前記軸方向他方側端面の径方向内端部が前記弾性シ
    ール部材の径方向中央部に当接し、 前記軸方向他方側端面の前記弾性シール部材への当接に
    より、前記弾性シール部材が前記押し広げ内面の径方向
    内方に入り込むように変形して前記頭部は径方向外方に
    案内され、前記爪部が前記チューブの外周面と非接触状
    態となるように構成されている、ことを特徴とする請求
    項1、2,3又は4記載のチューブ継手。
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