JP3314062B2 - 可撓管継手 - Google Patents

可撓管継手

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JP3314062B2
JP3314062B2 JP33646199A JP33646199A JP3314062B2 JP 3314062 B2 JP3314062 B2 JP 3314062B2 JP 33646199 A JP33646199 A JP 33646199A JP 33646199 A JP33646199 A JP 33646199A JP 3314062 B2 JP3314062 B2 JP 3314062B2
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善生 渡辺
慎一 西堀
雅雄 仁科
東太郎 堀口
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株式会社藤井合金製作所
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可撓管継手、特
に、可撓性を有する金属製の蛇腹管が接続される可撓管
継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】可撓管継手として、図8に示すような、
筒状の継手主体(1) と、この継手主体(1) の上流端に螺
入される締付筒(2) と、継手主体(1) 内における前記締
付筒(2) の下流側に位置させる環状のリテーナ(3) とを
具備する構成のものがある。
【0003】リテーナ(3) には、締付筒(2) 側の上流端
に薄肉部(31)を残すように下流端側から切り込まれたス
リット(32)が周方向に一定のピッチで並んで設けられて
いるとともに、前記スリット(32)間における前記下流端
には、内方に張り出す環状の食込み部(33)が形成されて
いる。又、リテーナ(3) の上流端近傍の外周面にはフラ
ンジ部(34)が外方に張り出すように設けられているとと
もに、薄肉部(31)よりも下流側に位置し且薄肉部(31)よ
りも半径方向において外側に、環状の受圧端面(35)が前
記フランジ部(34)の基端部に連続するように形成されて
いる。前記フランジ部(34)及びそれに続く受圧端面(35)
には、前記スリット(32)が前記一定のピッチで形成され
た態様となっている。
【0004】継手主体(1) の内周壁には、前記リテーナ
(3) を継手主体(1) 内に投入した時に、前記フランジ部
(34)が仮止め状態に係合する係合突起(11)が設けられて
おり、前記仮止め状態に位置させた状態のリテーナ(3)
の上流側から、締付筒(2) を挿入する。
【0005】締付筒(2) の挿入端には押圧筒部(25)が突
出しており、この押圧筒部(25)の環状端面がリテーナ
(3) の受圧端面(35)に軽く当接する。そして、締付筒
(2) のさらに上流端から蛇腹管(8) を挿入する。する
と、同図の実線で示すように、蛇腹管(8) の最先端の山
部(81)がリテーナ(3) の食込み部(33)に当接する。この
当接状態から、蛇腹管(8) をさらに強く押し込むと、山
部(81)が食込み部(33)を外周側に押し、これに伴って、
リテーナ(3) の先端側の直径は強制的に拡大されること
となり、同図の破線で示すように、山部(81)が食込み部
(33)間を通過し、その後、リテーナ(3) の先端側外面に
外嵌させてある弾性リングの弾性復帰力により、食込み
部(33)は前記山部(81)に続く谷部(82)内に食い込むこと
となる。
【0006】この状態で締付筒(2) を工具により締め付
ける。締付筒(2) の締め付けによって、押圧筒部(25)が
リテーナ(3) の受圧端面(35)を押圧し、前記リテーナ
(3) が継手主体(1) 内で前方に移動させられる。この移
動により、リテーナ(3) のフランジ部(34)が係合突起(1
1)によって屈曲又は破断させられ、このリテーナ(3)
は、継手主体(1) に形成されたリテーナ収容部(17)に押
し込まれて、拡開阻止状態となる。
【0007】これにより、リテーナ(3) の食込み部(33)
は蛇腹管(8) における山部(81)に続く谷部(82)に食い込
んだまま、前記山部(81)の後方斜面を押圧し、山部(81)
はリテーナ(3) の下流端と、これに対向する継手主体
(1) の管受け面(15)との間で挟圧扁平化される。こうし
て、可撓管継手に蛇腹管(8) が抜止め状態に接続される
こととなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この従来の可撓管継手
では、締付筒(2) を継手主体(1) の開放端に螺合させる
工程から、蛇腹管(8) の山部(81)を継手主体(1) の管受
け面(15)に挟圧して蛇腹管(8) を抜止め状態に接続する
工程までの一連の工程は全て、工具による締付筒(2) の
締付作業により行われている。具体的には、締付筒(2)
の六角状のスパナ係合部(22)にスパナを係合させ、何度
も回転させなければならず、狭い場所においてのこの作
業はやりにくいものである。又、締付筒(2) のねじ込み
に伴って、リテーナ(3) が継手主体(1) に形成されたリ
テーナ収容部(17)側へ押され、リテーナ(3) のフランジ
部(34)が係合突起(11)に当たって屈曲又は破断させられ
る。よって、リテーナ(3) の再使用は不可能である。さ
らに、上記した一連の工程は全て工具で行われることか
ら、リテーナ(3) の食込み部(33)の先端部が蛇腹管(8)
の最先端の山部(81)の谷部(82)側の斜面に正しく当たっ
ているかどうか確認しにくく、蛇腹管(8) の挿入姿勢が
不完全な場合であってもそれに気付くことなく、締付筒
(2) をねじ込んでしまい、蛇腹管(8) の接続ミスを招来
するといった問題もある。
【0009】本発明は、『筒状の継手主体と、前記継手
主体に後方から螺入される締付筒と、前記締付筒の螺入
方向の前方に位置し且前記継手主体内のリテーナ収容室
に押し込まれるとともに挿入された蛇腹管の前端部外周
を包囲する環状のリテーナとを具備し、前記リテーナ
は、周方向に並ぶ複数の金属製の分割部材からなり、各
分割部材は、後端を支点として弾性的に拡縮自在に連結
され、前記締付筒の前記螺入に伴って、前記リテーナは
前記締付筒によって、前記リテーナ収容室に強制的に押
し込まれると共に前記分割部材の前端が前記蛇腹管に係
合して最先端の山部を押圧する構成の可撓管継手』にお
いて、蛇腹管を正しい姿勢で継手内に挿入させると共に
それを抜止め状態に接続させる蛇腹管の接続作業を容易
に行えるようにし、さらには、リテーナの再使用を可能
にすることを課題とする。 <1項>
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ために講じた本発明の解決手段は、『前記リテーナに弾
性合成樹脂製の補助筒を縮径可能に外嵌装着させ、前記
補助筒の胴部外面に環状のフランジ部を設けると共に前
記継手主体の内周壁に前記フランジ部が後方から当接す
る環状の係合凸部を設け、前記締付筒の前端には、前記
補助筒のフランジ部よりも後方の後方筒部にテーパ嵌合
状態に外嵌し得る押圧筒部が設けられ、前記締付筒の締
付けに伴う前記押圧筒部と前記後方筒部とのテーパ嵌合
により前記補助筒は縮径方向に弾性変形させられて、前
記フランジ部と前記係合凸部との係合が解除される』こ
とである。ここで、テーパ嵌合とは、嵌合部の少なくと
も一方がテーパ面である場合を言う。又、補助筒の変形
能は締付筒を手締めにより締付けることに伴う押圧筒部
の押圧力によって可能な程度とする。
【0011】上記解決手段は次のように作用する。金属
製のリテーナに、これとは別体の樹脂製の補助筒を外嵌
させる。リテーナは、前記補助筒に設けたフランジ部で
前記継手主体内の係合凸部に係合されて位置決めされ
る。そして、前記リテーナの後方から締付筒を継手主体
の後方開放端に締め込むと、締付筒の押圧筒部が前記補
助筒の後方筒部にテーパ嵌合状態に外嵌する。この状態
が、締付筒を初期位置に仮止めした状態である。この状
態の可撓管継手に、可撓管としての蛇腹管を締付筒の後
方から挿入する。この蛇腹管の最前端の山部の前方斜面
が各分割部材の前端部に後方から当接するが、蛇腹管を
強制的に押し込むと、各分割部材は後端を支点として拡
開し、前記蛇腹管の前記山部はリテーナの前端を通過し
てその前方に位置する。尚、前方から拡開させられた各
分割部材は、合成樹脂製の補助筒の弾性復帰力によって
初期状態に復帰させられる。これにより、分割部材の前
端部の内側端が前記蛇腹管の前記山部に続く谷部に係合
する。この状態が蛇腹管の継手主体への仮接続状態であ
る。その後、締付筒をさらに締付けることにより、前記
テーパ嵌合により補助筒は縮径方向に弾性変形させら
れ、前記フランジ部の外径が前記係合凸部の内径よりも
縮径された時点で、前記フランジ部と前記係合凸部との
係合が解除され、リテーナの前端部が前記山部の後方斜
面に当接するまでリテーナは前方へ押し進められる。
【0012】ここまでの作業は、締付筒を手締めによっ
て締付けることによって可能であり、リテーナの前端部
が前記山部の後方斜面に当接した時点で締め付けトルク
が重くなる為、これ以上は手締めでは締め付けられな
い。この状態が締付筒の最終締付開始前の状態である。
その後は、工具により、締付筒を更に締め付けて、リテ
ーナを継手主体のリテーナ収容室内に強制的に押し込ん
で蛇腹管の最前端の山部を前記リテーナ収容室内で抜止
め状態に挟圧扁平化させる。これが蛇腹管の接続完了状
態である。
【0013】<2項>前記1項において、『前記後方筒
部は後方に向かって縮径するテーパ筒部とし、前記補助
筒は、前記テーパ筒部とその前方に続く円筒部とから構
成されるものとし、前記フランジ部は、前記テーパ筒部
と前記円筒部との境界部に設けられ、前記分割部材の外
面には環状に連続する凹部が設けられると共にその前方
には環状に連続する段部が設けられ、前記補助筒の前記
円筒部の前端部は前記段部に外嵌するとともに前記テー
パ筒部の後端部は前記凹部内に外嵌し、前記補助筒を前
記リテーナに外嵌させた状態にて前記分割部材の前端部
の外周面は前記円筒部の外周面に略一致する』もので
は、前記補助筒は、前記段部の前方端と、前記環状凹部
の後方端との間に収容される態様となるから、リテーナ
に対して軸方向に移動阻止状態に取り付けられることと
なる。又、円筒部の前端部を環状段部に外嵌させた時、
前記円筒部の外周面とリテーナの前端部の外周面とは面
一となるから、補助筒とリテーナとの組付体を継手主体
内に挿入させる際に、分割部材の前端部に続いてこれと
同じ外径の補助筒の円筒部が挿入されることとなり、前
記円筒部とこれに続くテーパ筒部との境界部に突設させ
たフランジ部が前記係合凸部に当接する。
【0014】<3項>前記1又は2項において、『前記
補助筒は周方向に並ぶ複数の分割片からなり、前記分割
片は、前記テーパ筒部の後端部と胴部中程に設けられた
連結部とによって環状に連結されている』ものでは、補
助筒は複数の分割片に分割されているものの、それら各
部材は、後端部と連結部の2か所で環状に連結された構
成となっている。これにより、補助筒の前方は弾性復帰
可能に拡開自在となる。
【0015】
【発明の効果】締付筒を、最終締付開始前の状態にま
で、手締めによって締め付けることができるから、工具
は前記最終締付けのためだけに使用される。よって、工
具の総回転数を少なくすることができ、スパナ等の工具
を使用しにくい狭い場所での配管接続作業が容易とな
る。締付筒の最終締付開始前の状態に至ったことが手の
感触により確認することができるから、この段階で蛇腹
管の接続不良を発見することができる。又、蛇腹管が安
定した状態で仮接続されていることを手の感触で確認し
た上で、工具による締付作業が行われるから、蛇腹管の
接続作業が確実に行われることとなる。
【0016】さらに、補助筒は縮径方向に弾性変形させ
られることによって、そのフランジ部と継手主体の係合
凸部との係合は解除され、解除後は弾性復帰するから、
前記フランジ部が切断されたり屈曲させたりといった補
助筒の損傷がなく、前記補助筒の再使用が可能となる。
締付筒の最終締付け完了後においても、リテーナと補助
筒とは一体的に組み付けられたままであるから、補助筒
が紛失するといった不都合もない。
【0017】2項のものでは、上記効果に加えて、リテ
ーナの前端部の外周面に補助筒の外周面が連続するよう
に両者を組み付けることができ、その組み付け状態を維
持したまま、継手主体内に挿入することができるように
したから、リテーナと補助筒とを継手主体内へ安定した
姿勢で挿入することができ、フランジ部を係合凸部に確
実に当接させることができる。
【0018】3項のものでは、補助筒は、蛇腹管の挿入
によるリテーナの前方側の拡開に伴って補助筒も拡開可
能である上に、拡開後の補助筒は、大きな弾性復帰力に
よって、各分割片を確実に初期状態に復帰させることが
できる。又、補助筒自体の塑性変形は防止できるから、
確実に再使用可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を、
図面に基づいて説明する。図1は、本願発明の実施の形
態に於ける可撓管継手の一部切欠の分解斜視図であり、
図2は、前記可撓管継手に蛇腹管(8) を挿入させた状態
を示す部分断面図である。この実施の形態の可撓管継手
は、図1に示すように、筒状の継手主体(1) と、この継
手主体(1) 内に挿入されるリテーナ(3) と、このリテー
ナ(3) を継手主体(1) の内方に押し込む締付筒(2) とを
具備している。尚、これら継手主体(1) 、締付筒(2) 及
びリテーナ(3) は真鍮等の金属材料で形成されている。
【0020】まず、継手主体(1) について説明する。上
記の継手主体(1) は、図1及び図2に示すように、継手
主体(1) の前端(図1では上端部、図2では左側)の外
周に、例えば、ガスコックのガス入口部に螺入接続する
為の雄ネジ(10)が刻設されている。後述する締付筒(2)
の螺入側端部となる継手主体(1) の後端内周には雌ネジ
(13)が刻設されている。又、この継手主体(1) には、雌
ネジ(13)の前方の内周に、係合凸部(11)が全周に亙って
環状に形成されている。
【0021】係合凸部(11)の前方には、リテーナ拡開許
容部(12)、コーナアール部に続いて、円筒状のリテーナ
収容室(17)が形成されている。又、このリテーナ収容室
(17)のさらに前方には、小径のガス通路(18)が形成され
ており、このガス通路(18)の後端部とリテーナ収容室(1
7)の前方側端部との間は、環状の管受け面(15)がリテー
ナ収容室(17)の内周面に対して直角に位置するように形
成されている。そして、管受け面(15)の外側には、環状
溝(19)が形成されており、環状溝(19)内には蛇腹管(8)
との気密を確保する為のOリング(14)が装填されてい
る。
【0022】次に、締付筒(2) について説明する。締付
筒(2) は、図1及び図2に示すように、外周が六角状の
スパナ係合部(22)と、これに続く筒部(23)とから構成さ
れている。筒部(23)の軸線方向の中程の外周には、継手
主体(1) の雌ネジ(13)に螺合する雄ネジ(29)が刻設され
ているとともに、筒部(23)の前端面は、同心の二つの環
状筒部によって構成されている。
【0023】外周側の外側環状端面は、押圧筒部(25)で
あり、内周側の内側環状端面(28)よりも前方に突出して
いる。そして、筒部(23)における押圧筒部(25)から雄ネ
ジ(29)に至るまでの筒部分は、上記した係合凸部(11)内
に挿通可能な大きさに設定されている。さらに、スパナ
係合部(22)の内周には、全周に亙って延びる凹部(24)が
形成されており、この凹部(24)には、環状パッキン(27)
が装填されている。この環状パッキン(27)は、蛇腹管
(8) の外周を被覆する合成樹脂製の被覆管(80)に接触し
てこの可撓管継手内への雨水等の侵入を防止する。
【0024】最後に、リテーナ(3) について説明する。
リテーナ(3) は、図3の(a)に示すように、全体とし
て円筒状に形成されていると共に締付筒(2) の前方に位
置するように継手主体(1) 内に収容される。このリテー
ナ(3) には、締付筒(2) 側である後端の環状端面(30)に
薄肉部(31)が形成されるように、前端側から軸方向に切
り込まれたスリット(32)が周方向に90度のピッチで4
つ設けられている。これにより、リテーナ(3) は、4片
の分割部材(37)からなり、前記分割部材(37)の前端側が
容易に拡開或は縮径するように撓み易い。
【0025】分割部材(37)の前面(39)はフラット面とな
っており、分割部材(37)の前部を各スリット(32)分だけ
縮径させた状態でリテーナ(3) は前記リテーナ収容室(1
7)内に略密嵌状態に収容可能となっている。各分割部材
(37)の外周側には、所定幅の環状凹部(36)がリテーナ
(3) の周方向に連続するように形成されていると共に環
状凹部(36)の前方には、段部(38)が分割部材(37)の円弧
に沿って設けられている。尚、前記段部(38)の頂面は分
割部材(37)の前端側の外周面よりも、後述する補助筒
(4) の円筒部(41)の肉厚分だけ低く設定されている。
又、環状凹部(36)の後方に位置するリテーナ(3) の後端
部は、前記段部(38)と同じ高さに構成されているものと
する。
【0026】又、分割部材(37)の前端部内側には、前記
前面(39)に連続する環状の食込み部(33)が形成されてお
り、食込み部(33)の内径は、リテーナ(3) の先端側の直
径が拡大・収縮しない自由状態にて蛇腹管(8) の山部(8
1)の直径より小さく且つ蛇腹管(8) の谷部(82)の直径よ
り若干大きな寸法に設定されている。
【0027】リテーナ(3) の環状凹部(36)には、図3
(b)に示すような弾性合成樹脂からなる補助筒(4) が
外嵌装着される。補助筒(4) は、円筒部(41)と円筒部(4
1)の後方に続くテーパ筒部(40)とからなり、30度のピ
ッチで設けられているスリット(42)によって、12の分
割片(47)に分割されている。分割片(47)は、テーパ筒部
(40)の後端部(43)と円筒部(41)の中央の連結部(48)とに
よって環状に連結された構成となっている。
【0028】後端部(43)の内径は、リテーナ(3) の環状
凹部(36)内に丁度外嵌するように設定されており、円筒
部(41)の内径は、前記段部(38)に外嵌する大きさに設定
されている。そして、図4に示すように、円筒部(41)の
前方開放端が段部(38)に外嵌し、テーパ筒部(40)の後方
開放端が環状凹部(36)内の後方端に外嵌するように、補
助筒(4) は環状凹部(36)内に収容されて装着される。
尚、補助筒(4) の軸方向の長さは、段部(38)の先端から
環状凹部(36)の後端までの距離よりも僅かに短く設定さ
れてある。
【0029】補助筒(4) をリテーナ(3) の環状凹部(36)
に組み付けた状態においては、分割部材(37)の前端部の
外周面と、補助筒(4) の円筒部(41)の外周面とが段差な
く組み付けられると共に、補助筒(4) の胴部内面と環状
凹部(36)の底面との間には、同図に示すように、空間
(S) が形成される態様となる。
【0030】テーパ筒部(40)の外周面には、前記締付筒
(2) の押圧筒部(25)の前端面がテーパ嵌合する構成とな
っており、円筒部(41)とテーパ筒部(40)との境界部分の
外面には環状のフランジ部(44)が一体的に張り出してい
る。フランジ部(44)の外径は、上記した係合凸部(11)の
内径よりも大きく設定されている。又、締付筒(2) の押
圧筒部(25)の前端面がテーパ筒部(40)の外周面の後方端
近傍に当接した状態において、環状端面(30)と内側環状
端面(28)との間に所定の間隙が形成される寸法関係に設
定されてある。
【0031】この可撓管継手を組立てる手順について説
明する。先ず、補助筒(4) をリテーナ(3) の環状凹部(3
6)に外嵌収容させて、両者を一体化する。リテーナ(3)
の後端部は段部(38)と同じ高さに設定されており、前記
補助筒(4) の前端部の内径は段部(38)の外径に略一致す
ることから、補助筒(4)は、リテーナ(3) の後端部から
外嵌させていく。補助筒(4) の後端部の内径はリテーナ
(3) の前記後端部の外径よりも小さいが、補助筒は弾性
合成樹脂製であることから、補助筒(4) を弾性変形させ
ることにより、補助筒(4) の後端部を環状凹部(36)内に
外嵌状態に収容することができる。このとき、補助筒
(4) の前端部は前記段部(38)に外嵌する態様となる。こ
の装着姿勢において、補助筒(4) の胴部内周とリテーナ
(3) の環状凹部(36)の底部との間には、上記したような
空間(S) が形成された態様となっていると共にリテーナ
(3) と補助筒(4) との組込体の外周面は、前端部からフ
ランジ部(44)に至るまでの範囲において同一径の円筒体
が構成された態様となる。このため、継手主体(1) の後
方(図2の右側)から、前記組付体を挿入させる際にそ
の姿勢を安定させ易く、継手主体(1) の係合凸部(11)に
対して後方側から前記フランジ部(44)が係合する正しい
姿勢で挿入し易いものとなる。
【0032】この後、継手主体(1) の雌ネジ(13)に締付
筒(2) の雄ネジ(29)を手締めによりねじ込むと、締付筒
(2) の押圧筒部(25)の前端面が前記テーパ筒部(40)の外
周面の所定箇所に当接する。これが、締付筒(2) を初期
位置に仮止めした状態である。この状態におけて、リテ
ーナ(3) の前端部は、継手主体(1) のリテーナ拡開許容
部(12)に位置するように設定されている。そして、この
可撓管継手に、可撓管である蛇腹管(8) を締付筒(2) の
後方から挿入する。
【0033】すると、図2の実線で示すように、この蛇
腹管(8) の最前端の山部(81)がリテーナ(3) の食込み部
(33)に当接する。この当接状態から、蛇腹管(8) をさら
に強く押し込むと、山部(81)が食込み部(33)を外周側に
押す。このとき、リテーナ(3) 及びこれに外嵌する補助
筒(4) は、それぞれ前方が拡開可能に設定されていると
共に、これら前端部は、継手主体(1) のリテーナ拡開許
容部(12)に位置することから、山部(81)は、リテーナ
(3) の前端側を拡開させて、図2の破線で示すように食
込み部(33)間を通過し、リテーナ(3) は、補助筒(4) に
設けられた連結部(48)の弾性復帰力によって上記した自
由状態に復帰し、食込み部(33)が前記山部(81)に続く谷
部(82)に食い込むこととなる。
【0034】この状態では、図4に示すように、係合凸
部(11)はフランジ部(44)に係合し、リテーナ(3) の前面
(39)は蛇腹管(8) の最先端の山部(81)の後方斜面(81a)
に当接していない。この状態から締付筒(2) をさらに手
締めにより締め込む。すると、この締付筒(2) の押圧筒
部(25)の前端部がテーパ面(40)にテーパ嵌合することと
なり、樹脂製の補助筒(4) の胴部は、図5に示すよう
に、環状凹部(36)内の空間(S) 内に押し込まれ、縮径方
向に弾性変形することとなる。尚、補助筒(4) は、締付
筒(2) の手締めによる締め付けに伴う押圧力で、容易に
弾性変形可能な程度の弾性能に設定されているものとす
る。
【0035】フランジ部(44)の外径が係合凸部(11)の内
径よりも小さく縮径された時点で、フランジ部(44)は、
係合凸部(11)を通過し、通過後は、図6に示すように、
締付筒(2) の内側環状端面(28)がリテーナ(3) の環状端
面(30)を、リテーナ(3) の前面(39)が蛇腹管(8) の最先
端の山部(81)の後方斜面(81a) に当接するまで押す。リ
テーナ(3) の前面(39)が蛇腹管(8) の最先端の山部(81)
の後方斜面(81a) に当接した状態が、締付筒(2) の最終
締付開始前の状態であり、この時点で締め付けトルクが
重くなり、これ以上は手締めでは締め付けることはでき
ない。又、このとき、リテーナ(3) の前面(39)が蛇腹管
(8) の最先端の山部(81)の後方斜面(81a) に正しい姿勢
で当接しているかどうかは手締めによる感触によって作
業者が判断することができる。このように、蛇腹管(8)
の挿入ミスがこの時点でわかるので、蛇腹管(8) の接続
不良を防ぐことができる。
【0036】そこで、スパナを締付筒(2) のスパナ係合
部(22)に対応させて締付筒(2) を締め込む。これによ
り、図7に示すように、食込み部(33)が蛇腹管(8) の谷
部(82)に嵌ったまま、リテーナ(3) の前端部分がリテー
ナ収容室(17)内に押し込まれ、リテーナ(3) はリテーナ
収容室(17)の内周壁によって拡開阻止状態に保持される
と共に、締付筒(2) が最終位置にまで締め込まれた状態
においては、分割部材(37)の前面(39)が、これに対向す
る環状溝(19)内のOリング(14)を抜止め状態に押圧する
と同時に環状溝(19)の開放端縁を均一に押圧する態様と
なる。
【0037】これにより、蛇腹管(8) の最前端の山部(8
1)は、前記分割部材(37)の前面(39)と管受け面(15)との
間で挟圧されるとともに、管受け面(15)の外側端縁より
も外方に突出している山部(81)の一部分は環状溝(19)内
に押し込まれ、分割部材(37)の前面(39)によって、Oリ
ング(14)と共に圧接状態に押圧されることとなる。これ
により、蛇腹管(8) は、可撓管継手に対して抜止め状態
に取り付けられることとなる。
【0038】このものでは、リテーナ(3) に装着させた
補助筒(4) を弾性変形させて、フランジ部(44)と係合凸
部(11)との係合を解除させることができるから、補助筒
(4)は弾性復帰により再使用可能となる。又、係合凸部
(11)よりも前方に押し込まれた状態でも、リテーナ(3)
と補助筒(4) とは分離されないから、補助筒(4) が継ぎ
手主体(1) 内でリテーナ(3) からはずれて紛失してしま
うこともない。
【0039】尚、この実施の形態では、補助筒(4) の後
方域をテーパ筒部(40)とすることによりと共に、締付筒
(2) の押圧筒部(25)とテーパ筒部(40)の外周面とをテー
パ嵌合させる構成としたが、補助筒(4) を全体的に円筒
形とし、締付筒(2) の押圧筒部(25)の端部にテーパ面を
設けて両者をテーパ嵌合させる構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態における可撓管継手の一
部切欠の分解斜視図。
【図2】本願発明の実施の形態における可撓管継手に蛇
腹管を挿入させた状態を示す一部切欠断面図。
【図3】(a)は本願発明の実施の形態における可撓管
継手のリテーナの断面図であり、(b)は、リテーナに
外嵌させる補助筒の断面図。
【図4】締付筒を初期位置に仮止めした状態の本願発明
の実施の形態における可撓管継手に蛇腹管を挿入させた
状態を示す要部拡大断面図。
【図5】本願発明の実施の形態における可撓管継手のリ
テーナに外嵌させた補助筒を弾性変形させる様子を示す
要部拡大断面図。
【図6】本願発明の実施の形態における可撓管継手にお
ける締付筒の最終締付開始前の状態を示す要部拡大断面
図。
【図7】本願発明の実施の形態における可撓管継手の最
終締付状態を示す断面図。
【図8】従来の可撓管継手の蛇腹管の接続状態を示す説
明図。
【符号の説明】
(1) ・・・継手主体 (4) ・・・
補助筒 (11)・・・係合凸部 (44)・・・
フランジ部 (17)・・・リテーナ収容室 (8) ・・・
蛇腹管 (2) ・・・締付筒 (81)・・・
山部 (25)・・・押圧筒部 (3) ・・・リテーナ (31)・・・薄肉部 (32)・・・スリット (33)・・・食込み部 (37)・・・分割部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀口 東太郎 京都市南区上鳥羽花名18番地の1 株式 会社藤井合金製作所内 (56)参考文献 特開 平11−248060(JP,A) 特開 平9−210274(JP,A) 特開 平9−303640(JP,A) 特開 平10−292888(JP,A) 特開2000−104874(JP,A) 実開 平3−75388(JP,U) 実開 平5−83579(JP,U) 特許2955861(JP,B2) 特許3010288(JP,B1) 特許2686237(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 33/00 F16L 33/26 F16L 33/28 F16L 19/02 - 19/075

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の継手主体と、前記継手主体に後方
    から螺入される締付筒と、前記締付筒の螺入方向の前方
    に位置し且前記継手主体内のリテーナ収容室に押し込ま
    れるとともに挿入された蛇腹管の前端部外周を包囲する
    環状のリテーナとを具備し、 前記リテーナは、周方向に並ぶ複数の金属製の分割部材
    からなり、 各分割部材は、後端を支点として弾性的に拡縮自在に連
    結され、 前記締付筒の前記螺入に伴って、前記リテーナは前記締
    付筒によって、前記リテーナ収容室に強制的に押し込ま
    れると共に前記分割部材の前端が前記蛇腹管に係合して
    最先端の山部を押圧する構成の可撓管継手において、 前記リテーナに弾性合成樹脂製の補助筒を縮径可能に外
    嵌装着させ、 前記補助筒の胴部外面に環状のフランジ部を設けると共
    に前記継手主体の内周壁に前記フランジ部が後方から当
    接する環状の係合凸部を設け、 前記締付筒の前端には、前記補助筒のフランジ部よりも
    後方の後方筒部にテーパ嵌合状態に外嵌し得る押圧筒部
    が設けられ、 前記締付筒の締付けに伴う前記押圧筒部と前記後方筒部
    とのテーパ嵌合により前記補助筒は縮径方向に弾性変形
    させられて、前記フランジ部と前記係合凸部との係合が
    解除されることを特徴とする可撓管継手。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の可撓管継手において、
    前記後方筒部は後方に向かって縮径するテーパ筒部と
    し、 前記補助筒は、前記テーパ筒部とその前方に続く円筒部
    とから構成されるものとし、 前記フランジ部は、前記テーパ筒部と前記円筒部との境
    界部に設けられ、 前記分割部材の外面には環状に連続する凹部が設けられ
    ると共にその前方には環状に連続する段部が設けられ、 前記補助筒の前記円筒部の前端部は前記段部に外嵌する
    とともに前記テーパ筒部の後端部は前記凹部内に外嵌
    し、 前記補助筒を前記リテーナに外嵌させた状態にて前記分
    割部材の前端部の外周面は前記円筒部の外周面に略一致
    する可撓管継手。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の可撓管継手にお
    いて、前記補助筒は周方向に並ぶ複数の分割片からな
    り、前記分割片は、前記テーパ筒部の後端部と胴部中程
    に設けられた連結部とによって環状に連結されている可
    撓管継手。
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