JP3010294B1 - 可撓管継手 - Google Patents

可撓管継手

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JP3010294B1
JP3010294B1 JP11054206A JP5420699A JP3010294B1 JP 3010294 B1 JP3010294 B1 JP 3010294B1 JP 11054206 A JP11054206 A JP 11054206A JP 5420699 A JP5420699 A JP 5420699A JP 3010294 B1 JP3010294 B1 JP 3010294B1
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善生 渡辺
慎一 西堀
雅雄 仁科
東太郎 堀口
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株式会社藤井合金製作所
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Abstract

【要約】 【課題】 継手主体(1) と、継手主体(1) に螺入される
締付筒(2) と、継手主体(1) 内の係合凸部(11)に係合す
るフランジ部(34)を有するリテーナ(3) とを具備し、締
付筒(2) の前記螺入に伴って、リテーナ(3) が締付筒
(2) に押されて継手主体(1) 内のリテーナ収容室(17)に
押し込まれて蛇腹管(8) に外嵌する構成の可撓管継手に
関し、蛇腹管(8) を挿入させる際に、リテーナ(3) の直
径を拡大させ易くすること。 【解決手段】 締付筒(2) の下流端面は、外周側の環状
端面(21)と、これよりも上流側で且内周側に位置する押
圧用端面(28)とからなり、リテーナ(3) の上流端面は、
薄肉部(31)が配列された受圧端面(39)と、受圧端面(39)
の外周側で且下流側でフランジ部(34)の上流側表面に連
続する環状平面部(38)とからなり、押圧用端面(28)が受
圧端面(39)に当接した状態において、環状端面(21)は環
状平面部(38)に対して微小間隙を介して対向するように
設定したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可撓管継手、特
に、可撓性を有する金属製の蛇腹管が接続される可撓管
継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】可撓管継手として、特願平10−369
317号のものを提案した。この可撓管継手は、図5に
示すように、筒状の継手主体(1) と、この継手主体(1)
の上流端に螺入される締付筒(2) と、継手主体(1) 内に
おける前記締付筒(2) の下流側に位置させる環状のリテ
ーナ(3) とを具備する構成となっている。
【0003】リテーナ(3) には、締付筒(2) 側の上流端
に薄肉部(31)を残すように下流端側から切り込まれた切
込部(32)が周方向に一定のピッチで並んで設けられてい
るとともに、前記切込部(32)間における前記下流端に
は、内方に張り出す環状の食込み部(33)が形成されてい
る。又、リテーナ(3) の上流端近傍の外周面にはフラン
ジ部(34)が外方に張り出すように設けられているととも
に、薄肉部(31)よりも下流側に位置し且薄肉部(31)より
も半径方向において外側に、環状の受圧端面(35)が前記
フランジ部(34)の基端部に連続するように形成されてい
る。前記フランジ部(34)及びそれに続く受圧端面(35)に
は、前記切込部(32)が前記一定のピッチで形成された態
様となっている。
【0004】継手主体(1) の内周壁には、前記フランジ
部(34)が仮止め状態に係合する係合凸部(11)が設けられ
ており、前記リテーナ(3) を前記仮止め状態に位置させ
た状態で、継手主体(1) の上流側から締付筒(2) を挿入
する。締付筒(2) の挿入端には押圧筒部(25)が突出して
おり、この押圧筒部(25)の環状端面がリテーナ(3) の前
記受圧端面(35)に当接する。この状態で、締付筒(2)の
上流端から蛇腹管(8) を挿入して、強制的にリテーナ
(3) の直径を拡大させ、最先端の山部(81)をリテーナ
(3) から継手主体(1) 内に突出させる。
【0005】この状態で締付筒(2) を締め付けると、こ
れの締付力によって、締付筒(2) の押圧筒部(25)がリテ
ーナ(3) の受圧端面(35)を押圧し、前記リテーナ(3) が
継手主体(1) 内で下流側に移動させられる。この移動に
より、リテーナ(3) のフランジ部(34)が係合凸部(11)に
よって屈曲又は破断させられ、このリテーナ(3) は、継
手主体(1) に形成されたリテーナ収容部(17)に押し込ま
れる。
【0006】リテーナ収容部(17)は、リテーナ(3) の押
込み方向にて漸次直径縮小するテーパ状に形成されてい
ることから、この押し込みによって、リテーナ(3) は直
径収縮する。このリテーナ(3) の直径縮小によって、蛇
腹管(8) に於ける山部(81)に続く谷部(82)にリテーナ
(3) の食込み部(33)が深く食い込むと共に、蛇腹管(8)
の山部(81)がリテーナ(3) の下流端と、これに対向する
継手主体(1) の管受け面(15)とで挟圧扁平化される。こ
れにより、この可撓管継手に蛇腹管(8) が接続されるこ
ととなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この可撓管継手では、
リテーナ(3) の下流端側から複数の切込部(32)が形成さ
れていることから、蛇腹管(8) をリテーナ(3) の食込み
部(33)間に挿入する際に蛇腹管(8) の山部(81)の直径に
対応して前記リテーナ(3) の直径が拡大させられる。言
い換えれば、各切込部(32)間に位置する部分が、前記薄
肉部(31)を支点として、半径方向において外側に回動す
ることとなる。このとき、フランジ部(34)及びこれに連
続する受圧端面(35)も同様に回動することとなるが、受
圧端面(35)は、締付筒(2) の押圧筒部(25)によって上流
側から押圧されていることから、前記回動が妨げられる
こととなる。よって、リテーナ(3) の直径は拡大させに
くいという問題がある。
【0008】又、上記先行例では、締付筒(2) の押圧筒
部(25)は、リテーナ(3) のフランジ部(34)の基端部より
も内周側に位置する受圧端面(35)のみを押圧する態様に
構成されているから、締付筒(2) の締め付けに伴って、
リテーナ(3) が下流側に押圧される際に、係合凸部(11)
にその外周端部のみが係合しているフランジ部(34)の上
流側表面は、何ら上流側から支えられることなく、強制
的に下流側へ押しやられる。これにより、フランジ部(3
4)はその基端部で切断されてしまい、この場合、その切
断片は、継手主体(1) 内に残存し、締付筒(2) のその後
の締め付けや、継手主体(1) の再使用の際に、障害にな
るおそれがあるという問題もある。
【0009】本発明は、『筒状の継手主体と、前記継手
主体の上流端に螺入される締付筒と、前記締付筒の下流
端側に位置し且前記継手主体内のリテーナ収容室に押し
込まれるとともに挿入される蛇腹管の下流端外周を包囲
する環状のリテーナとを具備し、前記リテーナには、上
流端に薄肉部を残すように下流端側から切り込まれた複
数の切込部が周方向に並んで設けられているとともに前
記薄肉部近傍の外周側には環状のフランジ部が張り出し
ており、前記継手主体の内周には、前記フランジ部が上
流側から当接する係合凸部が環状に形成されており、前
記締付筒の前記螺入に伴って、前記リテーナは前記締付
筒によって、前記リテーナ収容室に強制的に押し込まれ
るとともに、前記蛇腹管の谷部に拡開阻止状態に外嵌す
る構成の可撓管継手』において、蛇腹管を挿入させる際
に、前記リテーナの直径を拡大させ易くすると共に、リ
テーナが前記締付筒によって下流側に押圧されたとき
に、前記係合凸部に係合している前記フランジ部が切断
されないようにすることを課題とする。 <1項>
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ために講じた本発明の解決手段は、『前記締付筒の下流
端面は、同心の二つの環状端面を具備する構成とし、内
周側の前記環状端面は外周側の前記環状端面よりも上流
側に後退した位置にある押圧用端面とし、前記リテーナ
の上流側端面は、前記薄肉部が配列された環状の受圧端
面と、この受圧端面の外周側で且下流側に外れた位置に
て、前記フランジ部の上流側表面に連続し且その一部を
含む環状平面部とを具備する構成とし、前記押圧用端面
は前記受圧端面に当接するとともに、その当接状態にお
いて、前記締付筒の前記下流端面における前記外周側の
環状端面は前記リテーナの前記環状平面部に対して微小
間隙を介して対向するように設定した』ことである。
【0011】フランジ部の外周部分が係合凸部に係合す
るように、前記リテーナを継手主体内に収容し、その上
流側から締付筒を継手主体の上流端に螺入させると、締
付筒の二つの環状端面のうち内周側の押圧用端面が、リ
テーナの上流側端面のうち、複数の薄肉部が配列されて
いる受圧端面に当接する。この状態で、締付筒の上流側
から蛇腹管を挿入させると、リテーナの食込み部間が前
記蛇腹管の山部に内方から押されて、前記リテーナの切
込部間の各部分が、各々、薄肉部が配設されている前記
受圧端面を支点として半径方向において外側に回動し、
その直径が拡大する。このとき、締付筒の押圧用端面
は、回動支点である前記受圧端面に当接しており、リテ
ーナの直径拡大に伴って回動させられるフランジ部及び
その上流側表面に連続する前記環状平面部には、それら
に対向するように位置する締付筒の外周側の環状端面が
当接しておらず、リテーナの前記各部分の回動を妨げる
ものは何ら存在しない。よって、リテーナの下流端側の
直径は容易に拡大させることができる。
【0012】又、締付筒を締め込むと、前記締付筒の押
圧用端面で前記リテーナの押圧用端面が押圧され、それ
に伴って、係合凸部に係合状態にあるフランジ部は、そ
の外周端の直径が前記係合凸部間の直径よりも小さくな
るまで上流側に屈曲させられるが、このとき、フランジ
部が屈曲する側には、締付筒の外周側の前記環状端面が
微小間隙を介して位置しており、それが、フランジ部の
下流側裏面の基端部よりも外側域を上流側から支える態
様となるから、フランジ部は、締付筒の前記外周側の環
状端面及びそれに連続する外周面に沿って屈曲すること
となり、切断されにくいものとなる。
【0013】尚、前記食込み部がリテーナ収容部内に押
し込まれる際のリテーナの直径収縮に伴って、前記薄肉
部は厳密に言えば、肉厚方向に上流側に向かって屈曲変
形することとなる。そこで、前記薄肉部の半径方向の幅
を、リテーナの切込部間の前記各部分の半径方向の幅の
2分の1よりも小さく設定しておくことにより、前記薄
肉部の変形は僅かなものとなり、前記締付筒の締付に何
ら影響を生じさせることがない。これにより、リテーナ
の切込部間の各々は均等に安定した状態で押し込まれる
こととなる。
【0014】
【発明の効果】リテーナのフランジ部を継手主体の係合
凸部に係合させ、締付筒を前記継手主体の上流側に締め
付けて、薄肉部を有する受圧端面に押圧用端面を当接さ
せた初期の組み付け状態のまま、前記リテーナの直径は
容易に拡大可能となるから、リテーナの継手主体内での
位置決めが容易となる上に、蛇腹管の挿入も容易とな
る。
【0015】前記フランジ部の下流側裏面における基端
部よりも外側の所定範囲は、締付筒の外周側の環状端面
によって前記フランジ部の屈曲方向側(上流側)から支
えられる構成としたから、前記フランジ部は切断されに
くく、締め付けの際に切断させたフランジ部の切断片が
継手主体内に落ちて、締付筒の締め付けや、継手主体の
再使用の際に障害になるといった不都合は解消される。 <2項>前記1項において、『前記微小間隙は、0.2
mmから0.5mmである』ものでは、蛇腹管を挿入し
た後に、締付筒を最終位置にまで締め付けて、リテーナ
の受圧端面を締付筒の押圧用端面に押圧させると、前記
リテーナの材質によっては、その押圧用端面近傍が変形
させられ、締付筒の前記外周側の環状端面と前記リテー
ナの環状平面部との前記間隙は殆どなくなり、両者は略
接触状態となる。この場合、フランジ部が上流側に屈曲
変形させられるとほぼ同時に前記屈曲部分は前記環状端
面によって上流側で支持されることとなるから、上記効
果に加えて、さらに、フランジ部の切断を防止すること
ができるという効果がある。 <3項>前記1項又は2項において、『前記締付筒の前
記外周側の環状端面の外周側に、下流側に向かってその
直径が縮小するテーパ面部を設けた』ものでは、リテー
ナの、締付筒による下流側への押し込みに伴って、フラ
ンジ部が上流側に屈曲する際、この屈曲した部分は、前
記テーパ面部に支持される態様となるから、前記フラン
ジ部はさらに切断されにくくなるという効果がある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を、
図面に基づいて説明する。図1は、本願発明の実施の形
態に於ける可撓管継手の一部切欠の分解斜視図であり、
図2は、前記可撓管継手に蛇腹管(8) を挿入させた状態
を示す断面図である。
【0017】この実施の形態の可撓管継手は、図1に示
すように、筒状の継手主体(1) と、この継手主体(1) 内
に挿入されるリテーナ(3) と、このリテーナ(3) を継手
主体(1) の内方に押し込む為の締付筒(2) とを具備して
いる。尚、これら継手主体(1) 、締付筒(2) 及びリテー
ナ(3) は真鍮等の金属材料で形成されている。
【0018】まず、継手主体(1) について説明する。上
記の継手主体(1) は、図1及び図2に示すように、継手
主体(1) の下流端部(図1では上端部)の外周に雄ネジ
(10)が刻設された構成となっており、この雄ネジ(10)
は、例えば、ガスコックのガス入口部(G) に螺入接続す
る為のものである(図4参照)。
【0019】この継手主体(1) には、上流側となる後述
の締付筒(2) の螺入側の端部の内周に雌ネジ(13)が刻設
されている。又、この継手主体(1) には、雌ネジ(13)の
下流側(図2の左側)の内周に、係合凸部(11)が全周に
亙って連続するように形成されている。係合凸部(11)の
上流側(図2の右側)に隣接する環状の隆起部(12)が全
周に亙って形成されており、この隆起部(12)の内径は、
係合凸部(11)の内径よりも僅かに大きく設定されてい
る。
【0020】係合凸部(11)の下流側には、順次直径が縮
小するテーパ状のリテーナ収容室(17)が形成されてい
る。又、このリテーナ収容室(17)のさらに下流側には、
小径のガス通路(18)が形成されており、このガス通路(1
8)の上流端部とリテーナ収容室(17)の小径側(下流側)
端部との間は、環状の管受け面(15)となっている。そし
て、管受け面(15)に形成された環状溝には、蛇腹管(8)
との気密を確保する為のOリング(14)が装填されてい
る。
【0021】次に、締付筒(2) について説明する。締付
筒(2) は、図1及び図2に示すように、外周が六角状の
スパナ係合部(22)と、これに続く円筒部(23)とから構成
されている。そして、円筒部(23)の軸線方向の中程の外
周には、継手主体(1) の雌ネジ(13)に螺合する雄ネジ(2
9)が刻設されているとともに、円筒部(23)の下流側端面
は、二つの環状端面が同心状に形成された構成となって
いる。外周側の環状端面(21)は、内周側の環状端面より
も下流側に突出しており、内周側の環状端面は、前記外
周側の環状端面(21)よりも上流側に後退した位置にあっ
て、後述するリテーナ(3) の受圧端面を押圧する押圧用
端面(28)となっている。尚、前記環状端面(21)の外周縁
には、下流側に向かって直径が収縮するテーパ面部(20)
が形成されている。
【0022】そして、円筒部(23)に於ける外周側の環状
端面(21)から雄ネジ(29)までの筒部は、上記した係合凸
部(11)に挿通可能な大きさに設定されている。さらに、
スパナ係合部(22)の内周には、全周に亙って延びる凹部
(24)が形成されており、この凹部(24)には、環状パッキ
ン(27)が装填されている。この環状パッキン(27)は、蛇
腹管(8) の外周を被覆する合成樹脂製の被覆管(80)に接
触してこの可撓管継手内への雨水等の侵入を防止する為
のものである。
【0023】最後に、リテーナ(3) について説明する。
リテーナ(3) は、全体として円筒状に形成されており、
前記締付筒(2) の下流側に位置するように継手主体(1)
内に収容される。このリテーナ(3) には、締付筒(2) 側
である上流端に薄肉部(31)を残すように下流端から軸方
向に切り込まれた切込部(32)が周方向に90度のピッチ
で4つ設けられている。これによって、リテーナ(3)
は、4片のリテーナ構成片を有する構成となり、前記リ
テーナ構成片の下流端側が容易に拡大・縮小するように
撓み易くなっている。
【0024】前記薄肉部(31)を含む環状の端面が、前記
締付筒(2) の押圧用端面(28)によって押圧される受圧端
面(39)となっており、この受圧端面(39)の外周側で且下
流側に外れた位置に、環状平面部(38)が形成されてい
る。尚、前記環状平面部(38)は、前記薄肉部(31)の近傍
から外周側に張り出している薄肉のフランジ部(34)の上
流側表面に連続する構成となっている。
【0025】又、リテーナ(3) の下流端側には、内周側
に張り出す環状の食込み部(33)が備えられており、食込
み部(33)の内径は、リテーナ(3) の先端側部分が拡大・
収縮しない自然状態にて蛇腹管(8) の山部(81)の直径よ
り若干小さく且つ蛇腹管(8)の谷部(82)の直径より大き
な寸法に設定されている。フランジ部(34)の外径は、上
記した隆起部(12)の内径に略一致し、係合凸部(11)の内
径よりも大きく設定されている。
【0026】このリテーナ(3) の先端部の外周には、全
周に亙って延びる凹溝(36)が形成されており、この凹溝
(36)には、C字状の弾性リング(37)が自由状態にて外嵌
装着されている。尚、図3に示すように、環状平面部(3
8)は、フランジ部(34)の下流側裏面における基端部か
ら、所定距離(L2)だけ外側に位置する上流側表面の一部
分をも含む範囲を示すものとする。
【0027】又、締付筒(2) の外周側の環状端面(21)か
ら押圧用端面(28)までの距離は、環状平面部(38)から受
圧端面(39)までの距離よりも小さく設定されており、こ
れにより、押圧用端面(28)が受圧端面(39)に当接したと
きに、締付筒(2) の外周側の環状端面(21)と前記環状平
面部(38)との間には所定の間隙が形成されたものとな
る。尚、この実施の形態のものでは、前記間隙は0.2
mm程度に設定されているものとする。
【0028】この可撓管継手の組立時には、先ず、継手
主体(1) の上流側端部からリテーナ(3) を薄肉部(31)が
後方となる姿勢で挿入する。リテーナ(3) の挿入によっ
て、フランジ部(34)が継手主体(1) の係合凸部(11)に対
して上流側から係合するとともに、フランジ部(34)の外
周面が隆起部(12)の内周面に略当接した状態となって、
リテーナ(3) が継手主体(1) に対して同軸状に位置決め
されたものとなる。
【0029】この後、継手主体(1) の雌ネジ(13)に締付
筒(2) の雄ネジ(29)をねじ込んで、締付筒(2) の外周側
の環状端面(21)を薄肉部(31)が配列されている受圧端面
(39)に当接させる。この状態が、締付筒(2) の初期取り
付け位置となる。この状態でのリテーナ(3) の食込み部
(33)とこれに対向する管受け面(15)との間隔(L1)が、蛇
腹管(8) の一山分の寸法に略一致する構成となってい
る。
【0030】この可撓管継手に対して可撓管である蛇腹
管(8) を締付筒(2) の上流端から挿入する。すると、図
3の実線で示すように、この蛇腹管(8) の最先端の山部
(81)がリテーナ(3) の食込み部(33)に当接する。この当
接状態から、蛇腹管(8) をさらに強く押し込むと、山部
(81)が食込み部(33)を外周側に押す。このとき、リテー
ナ(3) には、上記したように4つの切込部(32)が形成さ
れていることから、リテーナ(3) の先端側は強制的に拡
大されることとなり、これによって、図2の破線で示す
ように、山部(81)が食込み部(33)間を通過し、前記山部
(81)に続く谷部(82)に食い込むこととなる。
【0031】この時点で、リテーナ(3) は、その先端側
が弾性リング(37)の付勢力により縮小して上記した自然
状態に戻るから、食込み部(33)が蛇腹管(8) の谷部(82)
に緩く嵌合したものとなる。この状態では、係合凸部(1
1)とフランジ部(34)との係合によって食込み部(33)の端
面と管受け面(15)との間隔(L1)が蛇腹管(8) の一山分に
設定されていることから、図2の破線で示すように、蛇
腹管(8) の山部(81)のみがリテーナ(3) から下流側に突
出した状態となる。
【0032】この状態から締付筒(2) を締め込むと、こ
の締付筒(2) の内周側の環状端面である押圧用端面(28)
がリテーナ(3) の受圧端面(39)に当接して、このリテー
ナ(3) が継手主体(1) の内方側に押される。このとき、
係合凸部(11)とフランジ部(34)との係合によりリテーナ
(3) の移動が阻止されているが、締付筒(2) をさらに強
く締め込むことにより、フランジ部(34)の基端部側が強
制的に係合凸部(11)よりも下流側へ移動させられ、それ
に伴って、前記フランジ部(34)の外周側は上流側へ屈曲
させられる。初期状態では、フランジ部(34)の上流側表
面の一部を含む環状平面部(38)は、締付筒(2) の外周側
の環状端面(21)に約0.2mm程度の間隙を介して対向
しているが、押圧用端面(28)による受圧端面(39)の押圧
に伴う前記屈曲により、前記間隙は殆どなくなり、前記
環状端面(21)は前記環状平面部(38)に略接触状態に対向
する関係となる。すなわち、前記フランジ部(34)の上流
側表面の一部は前記環状端面(21)の周縁により上流側か
ら支えられる態様となる。又、前記環状端面(21)の外周
端縁には、テーパ面部(20)が形成されていることから、
フランジ部(34)の周縁部は、図3に示すように、テーパ
面部(20)に沿って上流側にさらに屈曲することとなる。
そして、フランジ部(34)の外径が係合凸部(11)の内径よ
り小さくなったときに、フランジ部(34)と係合凸部(11)
との係合が外れ、リテーナ(3) が上記したリテーナ収容
室(17)内に押し込まれることとなる。
【0033】リテーナ収容室(17)は、その小径側(下流
側)端部の直径がリテーナ(3) の先端部の直径よりも小
さく設定されており、又、リテーナ(3) には、上記した
切込部(32)が形成されていることから、リテーナ収容室
(17)内へのリテーナ(3) の強制的な押込みによって、リ
テーナ(3) の食込み部(33)の直径が縮小する。尚、この
リテーナ(3) に外嵌した弾性リング(37)も強制的に直径
縮小される。
【0034】このリテーナ(3) の縮小によって、図4に
示すように、食込み部(33)が蛇腹管(8) の谷部(82)にさ
らに深く嵌合し、リテーナ(3) が谷部(82)に拡開阻止状
態に外嵌したものとなる。さらに、締付筒(2) が最終位
置まで締め込まれた図4の状態では、食込み部(33)と管
受け面(15)とで蛇腹管(8) の最先端の山部(81)が挟圧扁
平化されてOリング(14)に圧接される。これによって、
蛇腹管(8) の先端部のシール性が確保されたものとな
る。
【0035】このものでは、蛇腹管(8) の挿入に伴っ
て、リテーナ(3) は、上流端に位置する薄肉部(31)を支
点として、切込部(32)間に位置する前記4片のリテーナ
構成片が外方に回動することにより、その直径が拡大さ
れ、このとき、前記リテーナ構成片とともにフランジ部
(34)も回動するが、このフランジ部(34)の上流側は、締
付筒(2) の外周側の環状端面(21)が僅かながらも間隙を
介して対向する態様となっているから、前記フランジ部
(34)の前記回動は妨げられることなく、前記リテーナ構
成片は全て同時に回動し、前記蛇腹管(8) の挿入によ
り、リテーナ(3) の直径は容易に拡大されるものとな
る。
【0036】また、前記間隙は、締付筒(2) の締付によ
って殆ど潰された状態となり、フランジ部(34)の上流側
表面を含む環状平面部(38)は締付筒(2) の外周側の環状
端面(21)によって略接触状態に支持される態様となるた
め、フランジ部(34)が上流側に屈曲させられるときで
も、その基端部で切断されてしまうことはなく、前記外
周側の環状端面(21)の外周端の当接箇所でテーパ面部(2
0)に沿って上流側に屈曲することとなる。尚、テーパ面
部(20)のテーパ角度は60度程度が好ましい。
【0037】又、リテーナ(3) はリテーナ収容室(17)に
押し込まれる際に、その直径は下流端側から縮小させら
れ、このとき、薄肉部(31)は、肉厚方向の外側、すなわ
ち、上流側に山形に突出変形することとなるが、この実
施の形態のものでは、前記薄肉部(31)の半径方向の幅は
約1mm程度の極薄肉に設定してあるから、前記薄肉部
(31)が突出変形しても、その変形部分自体が、締付筒
(2) の押圧用端面(28)によって押圧されることとなり、
薄肉部(31)の変形は、締付筒(2) に影響することなく、
リテーナ(3) の前記リテーナ構成片は各々均等に押し込
まれることとなる。
【0038】この実施の形態では、締付筒(2) の下流端
外周にテーパ面部(20)を形成したが、このテーパ面部(2
0)は必ずしも形成しておく必要はなく、外周側の環状端
面(21)の外周端縁が、環状平面部(38)を越えて、フラン
ジ部(34)の基端部よりも外側の所定範囲を押圧する関係
(図3の距離(L2)を有する関係)としておけば、図3の
二点鎖線に示すように、テーパ面部(20)を設けない構成
としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態に於ける可撓管継手の一
部切欠の分解斜視図
【図2】本願発明の実施の形態に於ける可撓管継手と蛇
腹管との関係を示す断面図。
【図3】本願発明の実施の形態に於ける可撓管継手にお
けるリテーナが、締付筒の締付けに伴って下流側に押し
込まれる様子を示す拡大断面図。
【図4】本願発明の実施の形態に於ける可撓管継手にお
ける締付筒の締付完了状態を示す説明断面図。
【図5】従来の可撓管継手の要部断面図
【符号の説明】
(1) ・・・継手主体 (11)・・・係合凸部 (17)・・・リテーナ収容室 (2) ・・・締付筒 (21)・・・環状端面 (28)・・・押圧用端面 (3) ・・・リテーナ (31)・・・薄肉部 (32)・・・切込部 (34)・・・フランジ部 (38)・・・環状平面部 (39)・・・受圧端面 (8) ・・・蛇腹管 (82)・・・谷部
フロントページの続き (72)発明者 堀口 東太郎 京都市南区上鳥羽花名18番地の1 株式 会社藤井合金製作所内 (56)参考文献 実開 平1−71291(JP,U) 特許2955861(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 33/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の継手主体と、前記継手主体の上流
    端から螺入される締付筒と、前記締付筒の下流端側に位
    置し且前記継手主体内のリテーナ収容室に押し込まれる
    とともに挿入された蛇腹管の下流端外周を包囲する環状
    のリテーナとを具備し、 前記リテーナには、上流端に薄肉部を残すように下流端
    側から切り込まれた複数の切込部が周方向に並んで設け
    られているとともに前記薄肉部近傍の外周側には環状の
    フランジ部が張り出しており、 前記継手主体の内周には、前記フランジ部が上流側から
    当接する係合凸部が環状に形成されており、 前記締付筒の前記螺入に伴って、前記リテーナは前記締
    付筒によって、前記リテーナ収容室に強制的に押し込ま
    れるとともに、前記蛇腹管の谷部に拡開阻止状態に外嵌
    する構成の可撓管継手において、 前記締付筒の下流端面は、同心の二つの環状端面を具備
    する構成とし、内周側の前記環状端面は外周側の前記環
    状端面よりも上流側に後退した位置にある押圧用端面と
    し、 前記リテーナの上流側端面は、前記薄肉部が配列された
    環状の受圧端面と、この受圧端面の外周側で且下流側に
    外れた位置にて、前記フランジ部の上流側表面に連続し
    且その一部を含む環状平面部とを具備する構成とし、 前記押圧用端面は前記受圧端面に当接するとともに、そ
    の当接状態において、前記締付筒の前記下流端面におけ
    る前記外周側の環状端面は前記リテーナの前記環状平面
    部に対して微小間隙を介して対向するように設定したこ
    とを特徴とする可撓管継手。
  2. 【請求項2】 請求項1の可撓管継手において、前記微
    小間隙は、0.2mmから0.5mmである可撓管継
    手。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の可撓管継手にお
    いて、前記締付筒の前記下流端面の外周側に、下流側に
    向かってその直径が縮小するテーパ面部を設けた可撓管
    継手。
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