JP3084559B1 - 可撓管継手 - Google Patents

可撓管継手

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JP3084559B1
JP3084559B1 JP11168100A JP16810099A JP3084559B1 JP 3084559 B1 JP3084559 B1 JP 3084559B1 JP 11168100 A JP11168100 A JP 11168100A JP 16810099 A JP16810099 A JP 16810099A JP 3084559 B1 JP3084559 B1 JP 3084559B1
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善生 渡辺
雅雄 仁科
東太郎 堀口
慎一 西堀
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株式会社藤井合金製作所
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  • Joints That Cut Off Fluids, And Hose Joints (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 継手主体(1) と、それに螺入される締付筒
(2) と、前側が弾性的に拡開自在であり且蛇腹管(8) の
前端部に外嵌して継手主体(1) 内のリテーナ収容室(17)
に押し込まれる金属製のリテーナ(3) とを具備する可撓
管継手に関し、締付筒(2) を締め付ける際に蛇腹管(8)
がリテーナ(3) を介して共回りしないようにすること。 【解決手段】 リテーナ(2) の外周にこれとは別体に成
型された弾性合成樹脂製の筒部材(40)を外嵌させ、筒部
材(40)の後端にはそれと同じ材質からなるフランジ部(4
4)を外方に張り出させ、継手主体(1) の内周壁には、フ
ランジ部(44)が後方から当接する係合凸部(11)を突設さ
せ、締付筒(2) の前端面のうち、外側環状端面は内側環
状端面よりも前方に進出する押圧用端面(25)とするとと
もに、締付筒(2) を締め付けたときに押圧用端面(25)が
筒部材(40)の後端の受圧端面(45)を押圧するようにした
こと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可撓管継手、特
に、可撓性を有する金属製の蛇腹管が接続される可撓管
継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】可撓管継手として、特開平8−2402
93号の公報に開示のものがある。この可撓管継手は、
筒状の継手主体と、この継手主体の後部に予め螺入され
ている締付筒(同公報ではナットと表記)と、予め締付
筒に装着された状態で継手主体内における前記締付筒の
前部に収容させる環状のリテーナ(同公報ではスリーブ
と表記)と、継手主体に対する締付筒を初期位置に位置
決めするためのスペーサリングとから構成されている。
【0003】リテーナには、前方端側から複数のスリッ
トが周方向に一定のピッチで並んで設けられているとと
もに、前記前方端には、内方に張り出す環状の食込み部
が形成されている。前記リテーナには上記したように複
数のスリットが形成されていることから、蛇腹管を強制
的に差し込むことにより、リテーナの前端側は前記蛇腹
管の先端の山部に押されて後端部を支点として拡開し、
前記山部は、前記食い込み部を越えてその前方側に位置
し、前記食い込み部は前記山部の次に位置する谷部に嵌
り込む。
【0004】そして、前記仮止め状態にある締付筒をね
じ込む。締付筒を強く締めつけることにより、前記スペ
ーサリングは外れ、リテーナが前記締付筒によって前方
に押され、前記食い込み部が前記谷部に外嵌したまま、
その前端部が継手主体に形成されたリテーナ収容部に強
制的に押し込まれる。リテーナ収容部は、リテーナの押
込み方向に直径縮小するテーパ状に形成されていること
から、この押し込みによって、リテーナは直径収縮し、
蛇腹管の先端の山部がリテーナの前端と、これに対向す
る継手主体の管受け面とで挟圧扁平化され、この可撓管
継手に蛇腹管が接続されることとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この可撓管継手では、
前記リテーナは、その後端側と内側部分とは合成樹脂に
より構成されていると共に、前端側と外側部分とは金属
により構成されており、これら合成樹脂部分と金属部分
とは一体的に成型されている。リテーナの後端及び内側
部分を合成樹脂により構成することにより、金属製の食
い込み部が、リテーナの後端側を支点として弾性的に拡
開する弾性運動をし易くなっている。
【0006】しかしながら、このものでは、締付筒を締
め付けることにより、リテーナの合成樹脂からなる後端
が締付筒の前端で押圧されることとなるが、このとき、
前記締付筒の締め付けに伴って前記後端が締め付け筒と
同じ方向に回動(共回り)してしまうことがある。この
場合、上記従来のものでは、リテーナの合成樹脂部分と
金属部分とが一体的に結合された構成となっているか
ら、合成樹脂部分の回動に伴って金属部分も回動してし
まい、金属部分の回動に伴って蛇腹管も共回りしてしま
う不都合がある。
【0007】又、従来の可撓管継手では、蛇腹管が挿入
される前の、リテーナの前端と継手主体の管受け面との
間に、蛇腹管の先端から所定数の山部が挿入されるスペ
ースが確保されるように、締付筒と継手主体との間に締
付筒をねじ込み阻止状態に仮止めするスペーサリングを
設けなければならなかった。本発明は、『筒状の継手主
体と、前記継手主体に後方から螺入される締付筒と、前
記締付筒の螺入方向の前方に位置し且前記継手主体内の
リテーナ収容室に押し込まれるとともに挿入された蛇腹
管の前端部外周を包囲する環状のリテーナとを具備し、
前記リテーナは、前端から切り込まれたスリットを介し
て周方向に並んで位置するとともに後端で相互に連結さ
れた断面円弧状の複数の金属製の分割部材からなり、各
分割部材は、前記後端を支点として弾性的に拡開自在と
なっており、前記締付筒の前記螺入に伴って、前記リテ
ーナは前記締付筒によって、前記リテーナ収容室に強制
的に押し込まれると共に前記分割部材の前端が前記蛇腹
管の谷部に拡開阻止状態に外嵌する構成の可撓管継手』
において、締付筒を締め付ける際に可撓管がリテーナを
介して共回りしないようにすることを課題とする。 <1項>
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ために講じた本発明の解決手段は、『前記リテーナの外
周に、前記分割部材とは別体に成型され且前端から後方
に向かって複数のスリットが形成された合成樹脂製の筒
部材を外嵌させ、前記筒部材の後端には、前記筒部材と
同じ材質からなるフランジ部を外方に一体的に張り出さ
せ、前記継手主体の内周壁には、前記フランジ部が後方
から当接する環状の係合凸部を突設させ、前記締付筒の
前端面は、同心の二つの環状端面を具備する構成とし、
外周側の外側環状端面は内周側の内側環状端面よりも前
方に進出した位置にある押圧用端面とし、前記筒部材の
後端面は、前記リテーナの後端よりも外周側で且前方に
外れて位置する受圧端面とし、前記締付筒を締め付けた
とき、前記締付筒の前記押圧用端面が前記筒部材の前記
受圧端面に当接すると共に、前記締付筒の前記内側環状
端面は前記リテーナの後端に、僅かな隙間を介して対向
するように設定した』ことである。
【0009】上記解決手段は次のように作用する。リテ
ーナの各分割部材にこれとは別体に設けられている筒部
材を外嵌させる。これにより、金属製の分割部材と合成
樹脂製の筒部材とが相対回動可能に一体的に組み付けら
れることとなる。このように、樹脂製の筒部材を外嵌さ
せたリテーナを継手主体内に後方から収容すると、筒部
材の後端に一体的に設けられているフランジ部が、前記
継手主体の内周壁に突設されている環状の係合凸部に後
方側から当接し係合される。そして、締付筒を締め込む
と、締付筒の押圧用端面が筒部材の受圧端面に当接す
る。この状態が締付筒を初期位置に仮止めした状態であ
る。
【0010】このように組み付けられた可撓管継手に、
可撓管としての蛇腹管を締付筒の後方から挿入すると、
この蛇腹管の最前端の山部が各分割部材の前端部に当接
する。各分割部材は前端側から切り込まれたスリットを
介して並列された状態にあるとともにこれに外嵌させて
いる前記筒部材にも同様な構成のスリットが形成されて
いるから、各分割部材の前端はその後端を支点として拡
開可能である。そこで、蛇腹管を強制的に押し込むこと
により、前記蛇腹管の前記山部は、リテーナの前端の直
径を強制的に拡大させながら、分割部材の前端部を通過
してリテーナの前方に位置することとなる。
【0011】尚、前端から開いた状態となった各分割部
材は、合成樹脂製の筒部材の弾性復帰力によって初期状
態に復帰させられ、分割部材の前端部が前記蛇腹管の前
記山部に続く谷部に食い込む態様となる。この状態で締
付筒をさらに締め付けると、締付筒の押圧用端面が筒部
材の受圧端面を押圧する。それに伴って、前記係合凸部
に係合状態にあるフランジ部がその外径が係合凸部の内
径よりも小さくなるまで後方側に屈曲されて、リテーナ
の前端部が継手主体のリテーナ収容室内に強制的に押し
込まれる。これにより、蛇腹管は、その最前端の山部が
前記リテーナ収容室内で挟圧扁平化された状態に接続さ
れることとなる。
【0012】締付筒が締め付けられることにより、締付
筒の押圧用端面が筒部材の受圧端面を押圧するととも
に、場合によっては締め付け方向と同方向に回動させて
しまうことがある。筒部材と分割部材とは相対回動可能
であるから、前記筒部材が締付筒の締め付けに伴って回
動しても、前記分割部材が共回りすることはない。すな
わち、分割部材の前端部を食い込ませた蛇腹管は、締付
筒の締め付けに伴ってリテーナを介して共回りすること
がない。
【0013】
【発明の効果】金属製の分割部材からなるリテーナとは
別体に合成樹脂製の筒部材を設け、前記筒部材にフラン
ジ部を設けると共にこれを分割部材に外嵌させることに
より、両者を一体的に結合させる構成としたから、フラ
ンジ部付きで且各分割部材が不用意に分離しない構成の
リテーナを容易に製作することができる。
【0014】リテーナと筒部材とは別体に構成されてい
るから、両者間には周方向及び軸方向において僅かなが
ら余裕が生じることとなる。よって、金属のみで構成さ
れているリテーナや、金属と樹脂とを一体成型してなる
リテーナに比べて、仮止め時におけるリテーナの前端部
の拡開運動がスムーズに行えるものとなる。又、蛇腹管
の挿入により、リテーナの前端の直径が強制的に拡大変
形させられても、前記筒部材の弾性復帰力により、前記
リテーナの変形は初期状態に復元されるから、前記リテ
ーナの弾性復帰用の弾性リング等を設ける必要がない。
【0015】筒部材付きのリテーナを継手主体内に収容
すると、筒部材に設けたフランジ部が前記継手主体の内
周壁に突設されている環状の係合凸部に当接し、リテー
ナを仮止め状態に固定することができるから、従来の可
撓管継手に設けられていたようなスペーサリング等の位
置決め部材を別途用意する必要がない。さらに、締付筒
の締め付けにより、締付筒に直接押圧される筒部材が締
め付け方向に回動しても、分割部材は前記筒部材と共回
りすることがないから、蛇腹管の共回りも防止すること
ができる。 <2項>前記1項において、『前記リテーナを構成する
前記分割部材の外周に、前記筒部材が外嵌状態に収容さ
れる環状凹部を形成した』ものでは、前記環状凹部の中
に収容されるように筒部材をリテーナに外嵌させると、
筒部材は、リテーナに確実に固定された状態に取り付け
られることとなる。よって、締付筒の締め付けによっ
て、筒部材の受圧端面が押圧されても、筒部材が各分割
部材から不用意に外れてしまうような不都合はない。 <3項>前記2項において、『前記筒部材は、前方に隙
間を残して前記環状凹部内に収容される』ものでは、締
付筒が締め付けられることにより、合成樹脂製の筒部材
の受圧端面は金属製の締付筒の押圧用端面に前方に押さ
れるが、前記環状凹部内における筒部材の前方には所定
幅の隙間が設けられていることから、筒部材は、環状凹
部内で前記隙間分だけ前方に移動することができる。筒
部材の前端面が前記環状凹部の前側の構成壁に当接した
時点で、次は、締付筒の内側環状端面が前記筒部材より
も後方に位置する金属製の分割部材の後端を押圧するこ
ととなり、この状態で、リテーナは継手主体内のリテー
ナ収容室に押し込まれて行く。筒部材の前端面が前記環
状凹部の前側の構成壁に当接した状態でさらに後方側か
ら押圧されると、筒部材の前端端面が外方に広がって塑
性変形してしまうが、このものでは、リテーナ収容室に
押し込む力は金属製の分割部材の後端を押圧する力によ
っているため、樹脂製の筒部材の塑性変形が防止される
こととなり、筒部材の再使用が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を、
図面に基づいて説明する。図1は、本願発明の実施の形
態に於ける可撓管継手の一部切欠の分解斜視図であり、
図2は、前記可撓管継手に蛇腹管(8) を挿入させた状態
を示す断面図である。
【0017】この実施の形態の可撓管継手は、図1に示
すように、筒状の継手主体(1) と、この継手主体(1) 内
に挿入されるリテーナ(3) と、このリテーナ(3) を継手
主体(1) の内方に押し込む締付筒(2) とを具備してい
る。尚、これら継手主体(1) 、締付筒(2) 及びリテーナ
(3) は真鍮等の金属材料で形成されている。
【0018】まず、継手主体(1) について説明する。上
記の継手主体(1) は、図1及び図2に示すように、継手
主体(1) の前端(図1では上端部、図2では左側)の外
周に、例えば、ガスコックのガス入口部(G)(図6参
照)に螺入接続する為の雄ネジ(10)が刻設されている。
後述する締付筒(2) の螺入側端部となる継手主体(1) の
後端内周には雌ネジ(13)が刻設されている。又、この継
手主体(1) には、雌ネジ(13)の前方の内周に、係合凸部
(11)が全周に亙って連続するように形成されている。
【0019】係合凸部(11)の後方側(図2の右側)に隣
接するように、環状の隆起部(12)が全周に亙って形成さ
れており、この隆起部(12)の内径は、係合凸部(11)の内
径よりも僅かに大きく設定されている。係合凸部(11)の
前方には、リテーナ拡開許容部、コーナアール部に続い
て、円筒状のリテーナ収容室(17)が形成されている。
【0020】又、このリテーナ収容室(17)のさらに前方
には、小径のガス通路(18)が形成されており、このガス
通路(18)の後端部とリテーナ収容室(17)の小径側(前方
側)端部との間は、環状の管受け面(15)となっている。
そして、管受け面(15)に形成された環状溝には、蛇腹管
(8) との気密を確保する為のOリング(14)が装填されて
いる。
【0021】次に、締付筒(2) について説明する。締付
筒(2) は、図1及び図2に示すように、外周が六角状の
スパナ係合部(22)と、これに続く円筒部(23)とから構成
されている。円筒部(23)の軸線方向の中程の外周には、
継手主体(1) の雌ネジ(13)に螺合する雄ネジ(29)が刻設
されているとともに、円筒部(23)の前端面は、二つの環
状端面が同心状に形成された構成となっている。
【0022】外周側の外側環状端面は、押圧用端面(25)
となっており、内周側の内側環状端面(28)よりも前方に
突出している。そして、円筒部(23)に於ける押圧用端面
(25)から雄ネジ(29)までの筒部は、上記した係合凸部(1
1)内に挿通可能な大きさに設定されている。さらに、ス
パナ係合部(22)の内周には、全周に亙って延びる凹部(2
4)が形成されており、この凹部(24)には、環状パッキン
(27)が装填されている。この環状パッキン(27)は、蛇腹
管(8) の外周を被覆する合成樹脂製の被覆管(80)に接触
してこの可撓管継手内への雨水等の侵入を防止する為の
ものである。
【0023】最後に、リテーナ(3) について説明する。
リテーナ(3) は、図3に示すように、全体として円筒状
に形成されており、前記締付筒(2) の前方に位置するよ
うに継手主体(1) 内に収容される。このリテーナ(3) に
は、締付筒(2) 側である後端の環状端面(30)に薄肉部(3
1)が形成されるように、前端側から軸方向に切り込まれ
たスリット(32)が周方向に90度のピッチで4つ設けら
れている、これによって、リテーナ(3) は、4片の分割
部材(37)を有する構成となり、前記分割部材(37)の前端
側が容易に拡開するように撓み易くなっている。
【0024】各分割部材(37)の外周側には、所定幅の環
状凹部(36)がリテーナ(3) の周方向に連続するように形
成されている。又、分割部材(37)の前端部には、内周側
に張り出す環状の食込み部(33)が形成されており、食込
み部(33)の内径は、リテーナ(3) の先端側の直径が拡大
・収縮しない自然状態にて蛇腹管(8) の山部(81)の直径
より小さく且つ蛇腹管(8) の谷部(82)の直径より若干大
きくなるような寸法に設定されている。
【0025】リテーナ(3) の前記環状凹部(36)内には、
図4に示すような弾性合成樹脂からなる筒部材(40)が外
嵌装着される。筒部材(40)は、その前端側から切り込ま
れた8つのスリット(42)によって分割された8つの分割
部分(41)と、これら各分割部分(41)の後端部を連結する
環状体(43)とから構成された環状筒体である。その内径
は、前記リテーナ(3) に形成した環状凹部(36)の外径に
略一致するように設定されており、図5に示すように、
分割部分(41)のみが、前記リテーナ(3) の分割部材(37)
の環状凹部(36)内に収容される態様にリテーナ(3) に装
着させる。尚、分割部分(41)の軸方向の長さは、環状凹
部(36)のそれよりも短く設定されてある。これにより、
分割部分(41)を環状凹部(36)内に収容されたときには、
分割部分(41)の前端面と、環状凹部(36)の前側の構成壁
との間には、所定の間隙(S) が形成される態様となる。
又、分割部分(41)の前端内周には、内方に向かって直径
が収縮するテーパ面部(46)が形成されている。
【0026】環状体(43)の後端面は、前記締付筒(2) の
押圧用端面(25)に押圧される受圧端面(45)となってお
り、受圧端面(45)の外周側には、環状のフランジ部(44)
が外方に張り出すように形成されている。フランジ部(4
4)の外径は、上記した隆起部(12)の内径に略一致し、係
合凸部(11)の内径よりも大きく設定されている。又、締
付筒(2) の押圧用端面(25)から環状端面(28)までの距離
は、筒部材(40)の受圧端面(45)から、リテーナ(3) の薄
肉部(31)が配列されている前記環状端面(30)までの距離
よりも大きく設定されており、これにより、押圧用端面
(25)が受圧端面(45)に当接した状態において、環状端面
(30)と環状端面(28)との間に所定の間隙が形成されるこ
ととなる。
【0027】この可撓管継手を組立てる手順について説
明する。先ず、筒部材(40)をリテーナ(3) の分割部材(3
7)に外嵌させて、両者を一体化する。筒部材(40)は全体
を弾性合成樹脂により成型されているとともに前端内周
縁には上記したようなテーパ面部(46)が形成されている
から、リテーナ(3) のうち外径の小さな後端側の環状端
面(30)を筒部材(40)の前端のテーパ面部(46)に当ててそ
のまま強制的に嵌め込むことにより、筒部材(40)は各分
割部分(41)がそれぞれ環状体(43)を支点として拡開方向
に弾性変形することとなり、筒部材(40)は分割部材(37)
に容易に外嵌させることができる。そして、分割部分(4
1)が環状凹部(36)に対応した時点で分割部分(41)は弾性
復帰し、分割部分(41)は環状凹部(36)内に外嵌状態に収
容されることとなる。このとき、分割部分(41)の前方に
所定の間隙(S) が形成されるように、分割部分(41)を環
状凹部(36)の後端側に位置させておく。
【0028】尚、筒部材(40)のスリット(42)の数は、リ
テーナ(3) のスリット(32)の数の2倍形成されているこ
とから、両スリット(32)(42)は必ずしも一致させておか
なくても、リテーナ(3) の開きに支承が生じることはな
い。リテーナ(3) と合成樹脂製の筒部材(41)を組み込ん
だ後、継手主体(1) の後方からリテーナ(3) を環状端面
(30)が後端となる姿勢で挿入する。
【0029】リテーナ(3) の挿入によって、筒部材(41)
に形成されているフランジ部(44)が継手主体(1) の係合
凸部(11)に対して後方側から係合するとともに、フラン
ジ部(44)の外周面が隆起部(12)の内周面に略当接した状
態となって、リテーナ(3) が継手主体(1) に対して同軸
状に位置決めされたものとなる。この後、継手主体(1)
の雌ネジ(13)に締付筒(2) の雄ネジ(29)をねじ込んで、
締付筒(2) の押圧用端面(25)を受圧端面(45)に当接させ
ると、締付筒(2) が初期位置に取付けられたものとな
る。
【0030】この状態でのリテーナ(3) の食込み部(33)
とこれに対向する管受け面(15)との間隔(L1)は、蛇腹管
(8) の一山分の寸法に略一致する構成となっている。
又、このとき、筒部材(40)のフランジ部(44)は、継手主
体(1) の係合凸部(11)と締付筒(2) の押圧用端面(25)と
で挟まれる状態となっているが、リテーナ(3) の食込み
部(33)の拡開を阻止する力は作用していない。
【0031】そこで、この可撓管継手に対して可撓管で
ある蛇腹管(8) を締付筒(2) の後方から挿入する。する
と、図2の実線で示すように、この蛇腹管(8) の最前端
の山部(81)がリテーナ(3) の食込み部(33)に当接する。
この当接状態から、蛇腹管(8) をさらに強く押し込む
と、山部(81)が食込み部(33)を外周側に押す。このと
き、リテーナ(3) 及びこれに外嵌する筒部材(40)には、
上記したようにスリット(32)(42)が形成されていること
から、リテーナ(3)の前端側は強制的に拡開可能とな
り、これによって、図2の破線で示すように、山部(81)
が食込み部(33)間を通過し、前記山部(81)に続く谷部(8
2)に食い込むこととなる。
【0032】この時点で、リテーナ(3) は、その前端側
が筒部材(40)の付勢力により縮小して上記した自然状態
に戻るから、食込み部(33)が蛇腹管(8) の谷部(82)に緩
く嵌合したものとなる。この状態では、係合凸部(11)と
フランジ部(44)との係合によって食込み部(33)の端面と
管受け面(15)との間隔(L1)が蛇腹管(8) の一山分に設定
されていることから、図2の破線で示すように、蛇腹管
(8) の山部(81)のみがリテーナ(3) から前方に突出した
状態となる。
【0033】この状態から締付筒(2) をさらに締め込む
と、この締付筒(2) の押圧用端面(25)が筒部材(40)の受
圧端面(45)に当接して、環状凹部(36)内に収容されてい
る筒部材(40)が前方に押されることとなる。筒部材(40)
を構成する分割部分(41)の前方には上記したように所定
の間隙(S) が形成されているから、筒部材(40)は、この
間隙(S) 分だけ、環状凹部(36)内で前方に押され、分割
部分(41)の前端面が環状凹部(36)の前側の構成壁に当接
するとほぼ同時に、締付筒(2) の内側環状端面(28)がリ
テーナ(3) の環状端面(30)に当接することとなり、その
後は、締付筒(2) は、金属製のリテーナ(3) を押圧して
いくこととなる。
【0034】このように、分割部分(41)を環状凹部(36)
内に間隙(S) を有するように収容させることによって、
後方から筒部材(40)が押されても、分割部分(41)の塑性
変形が阻止されることとなり、筒部材(40)の再使用が可
能となる。尚、締付筒(2) の押圧用端面(25)が筒部材(4
0)の受圧端面(45)を押圧するとき、係合凸部(11)とフラ
ンジ部(44)との係合により筒部材(40)の移動が阻止され
るが、締付筒(2) をさらに強く締め込むことにより、フ
ランジ部(44)の基端部側が強制的に係合凸部(11)よりも
前端へ移動させられ、それに伴って、フランジ部(44)の
外周側は、後方側へ屈曲させられる。フランジ部(44)
は、筒部材(40)と同様に、弾性合成樹脂によって形成さ
れていることから、前記フランジ部(44)は、容易に後方
側に屈曲することとなる。そして、フランジ部(44)の外
径が係合凸部(11)の内径より小さくなったときに、フラ
ンジ部(44)と係合凸部(11)との係合が外れ、リテーナ
(3) が締付筒(2) によって直接押圧されて、図6に示す
ように、リテーナ収容室(17)内に押し込まれることとな
る。
【0035】リテーナ収容室(17)の内径は、自由状態に
おけるリテーナ(3) の前端部の外径に略一致するように
設定されていることから、リテーナ(3) は、図6に示す
ように、食込み部(33)が蛇腹管(8) の谷部(82)に拡開阻
止状態に外嵌したままで、リテーナ収容室(17)内へ押し
込まれることとなる。さらに、締付筒(2) が最終位置ま
で締め込まれた状態では、食込み部(33)と管受け面(15)
とで蛇腹管(8) の最前端の山部(81)が挟圧扁平化されて
Oリング(14)に圧接される。これによって、蛇腹管(8)
の前端部のシール性が確保されたものとなる。
【0036】この実施の形態では、拡開させたリテーナ
(3) の直径を自然状態に復帰させるため、及び、リテー
ナ(3) の継手主体(1) 内での初期位置の位置決めのため
に、合成樹脂製の筒部材(40)をリテーナ(3) に外嵌させ
る構成としたから、従来採用されていた弾性リングやス
ペーサリングが不要となる。又、筒部材(40)は塑性変形
しないような構成としてあるから、筒部材(40)の再使用
ができ、経済的である。さらに、筒部材(40)は樹脂製の
ため熱によって溶けてしまうが、金属製のリテーナ(3)
が金属製の継手主体(1) のリテーナ収容室(17)内に押し
込まれるとともに、リテーナ(3) の食い込み部(33)と金
属製の継手主体(1) の管受け面(15)とで金属製の蛇腹管
(8) の最前端の山部(81)が挟圧扁平化された蛇腹管(8)
の接続状態は、筒部材(40)の有無に関わらず維持される
こととなるから、火災等の発生において、筒部材(40)が
消失してもガス漏れが起こる心配はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態における可撓管継手の一
部切欠の分解斜視図。
【図2】本願発明の実施の形態における可撓管継手に蛇
腹管を挿入させた状態を示す断面図。
【図3】本願発明の実施の形態における可撓管継手のリ
テーナの断面図。
【図4】本願発明の実施の形態における可撓管継手のリ
テーナに外嵌させる筒部材の断面図。
【図5】本願発明の実施の形態における可撓管継手のリ
テーナに筒部材を外嵌させた状態を示す断面図。
【図6】本願発明の実施の形態における可撓管継手にお
ける締付筒の締付完了状態を示す説明断面図。
【符号の説明】 (1) ・・・継手主体 (11)・・・係合凸部 (17)・・・リテーナ収容室 (2) ・・・締付筒 (25)・・・押圧用端面 (28)・・・内側環状端面 (3) ・・・リテーナ (32)・・・スリット (37)・・・分割部材 (40)・・・筒部材 (42)・・・スリット (44)・・・フランジ部 (45)・・・受圧端面 (8) ・・・蛇腹管 (82)・・・谷部
フロントページの続き (72)発明者 西堀 慎一 京都市南区上鳥羽花名18番地の1 株式 会社藤井合金製作所内 (56)参考文献 特開 平8−240293(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 33/00 F16L 33/26

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の継手主体と、前記継手主体に後方
    から螺入される締付筒と、前記締付筒の螺入方向の前方
    に位置し且前記継手主体内のリテーナ収容室に押し込ま
    れるとともに挿入された蛇腹管の前端部外周を包囲する
    環状のリテーナとを具備し、 前記リテーナは、前端から切り込まれたスリットを介し
    て周方向に並んで位置するとともに後端で相互に連結さ
    れた断面円弧状の複数の金属製の分割部材からなり、 各分割部材は、前記後端を支点として弾性的に拡開自在
    となっており、 前記締付筒の前記螺入に伴って、前記リテーナは前記締
    付筒によって、前記リテーナ収容室に強制的に押し込ま
    れると共に前記分割部材の前端が前記蛇腹管の谷部に拡
    開阻止状態に外嵌する構成の可撓管継手において、 前記リテーナの外周に、前記分割部材とは別体に成型さ
    れ且前端から後方に向かって複数のスリットが形成され
    た合成樹脂製の筒部材を外嵌させ、 前記筒部材の後端には、前記筒部材と同じ材質からなる
    フランジ部を外方に一体的に張り出させ、 前記継手主体の内周壁には、前記フランジ部が後方から
    当接する環状の係合凸部を突設させ、 前記締付筒の前端面は、同心の二つの環状端面を具備す
    る構成とし、 外周側の外側環状端面は内周側の内側環状端面よりも前
    方に進出した位置にある押圧用端面とし、 前記筒部材の後端面は、前記リテーナの後端よりも外周
    側で且前方に外れて位置する受圧端面とし、 前記締付筒を締め付けたとき、前記締付筒の前記押圧用
    端面が前記筒部材の前記受圧端面に当接すると共に、前
    記締付筒の前記内側環状端面は前記リテーナの後端に、
    僅かな隙間を介して対向するように設定したことを特徴
    とする可撓管継手。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の可撓管継手において、
    前記リテーナを構成する前記分割部材の外周に、前記筒
    部材が外嵌状態に収容される環状凹部を形成した可撓管
    継手。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の可撓管継手において、
    前記筒部材は、前方に隙間を残して前記環状凹部内に収
    容される可撓管継手。
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