JP2000196099A - 薄膜トランジスタおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタおよびその製造方法

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JP2000196099A
JP2000196099A JP10372207A JP37220798A JP2000196099A JP 2000196099 A JP2000196099 A JP 2000196099A JP 10372207 A JP10372207 A JP 10372207A JP 37220798 A JP37220798 A JP 37220798A JP 2000196099 A JP2000196099 A JP 2000196099A
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insulating film
gate insulating
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gate
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Yutaka Ito
伊藤  豊
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Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜トランジスタにおいて、オン電流の大き
さを十分に保ちつつオフ電流の大きさを低減できるよう
にする。 【解決手段】 絶縁性基板100上の半導体薄膜101
に、チャネル領域101Aを挟むようにLDD領域10
1Bを介してソース・ドレイン領域101Cが形成され
ている。チャネル領域101AにおけるLDD領域10
1Bとの接合部の近傍領域以外の領域の上に第1のゲー
ト絶縁膜102が形成されていると共に、チャネル領域
101AとLDD領域101Bとの接合部の近傍領域の
上に第2のゲート絶縁膜103が形成されている。第2
のゲート絶縁膜103の誘電率は、第1のゲート絶縁膜
102の誘電率の90%以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジス
タ、特にアクティブマトリクス型液晶表示装置に用いら
れる薄膜トランジスタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置はノートパソコンの
ディスプレイへの利用等を中心として急速に普及してい
る。液晶表示装置の中でも特に薄膜トランジスタにより
制御されるアクティブマトリクス型液晶表示装置の普及
は顕著である。
【0003】液晶表示装置に使用される薄膜トランジス
タとしては、アモルファスシリコン型薄膜トランジス
タ、低温多結晶シリコン型薄膜トランジスタ及び高温多
結晶シリコン型薄膜トランジスタの3種類が知られてい
る。
【0004】アモルファスシリコン型薄膜トランジスタ
及び低温多結晶シリコン型薄膜トランジスタは主として
直視型液晶表示装置に用いられており、これらアモルフ
ァスシリコン型薄膜トランジスタ及び低温多結晶シリコ
ン型薄膜トランジスタを製造する際のプロセス温度は、
低温多結晶シリコン型薄膜トランジスタを製造する際に
行なわれるレーザ再結晶化工程を除いて450℃以下で
ある。
【0005】一方、高温多結晶シリコン型薄膜トランジ
スタを製造する際のプロセス温度は、最高900℃以上
になるため、高温多結晶シリコン型薄膜トランジスタの
製造にはシリコン基板にLSIを形成するのに用いられ
るのとほぼ同じ製造装置が使われる。このため、微細パ
ターンの形成により高温多結晶シリコン型薄膜トランジ
スタを小型化できるので、高温多結晶シリコン型薄膜ト
ランジスタは主としてライトバルブ用つまり液晶投影装
置、投影型テレビ又はビデオカメラ用ファインダー等に
用いられている。
【0006】ところで、前記のアクティブマトリクス型
液晶表示装置においては、スイッチ素子としての薄膜ト
ランジスタのオン・オフにより各画素の表示つまり液晶
の配向制御が行なわれている。
【0007】以下、アクティブマトリクス型液晶表示装
置について、薄膜トランジスタによる液晶の配向制御を
中心に図面を参照しながら説明する。
【0008】図9はアクティブマトリクス型液晶表示装
置の4画素分の等価回路を示し、図10は図9に示すア
クティブマトリクス型液晶表示装置の1画素に用いられ
ている薄膜トランジスタの一断面構造を示している。
【0009】図9において、1は薄膜トランジスタ、2
はワード線、3はビット線、4は画素容量、5はITO
電極(画素電極)を表している。
【0010】ある時点に、薄膜トランジスタ1が接続さ
れているワード線2に正電位が与えられることにより、
薄膜トランジスタ1がオンつまり導通状態になる。この
とき、薄膜トランジスタ1が接続されているビット線3
の信号電位が導通状態にあると、薄膜トランジスタ1を
経て画素容量4に電荷が書き込まれる。画素容量4には
ITO電極5が接続されているため、画素容量4の電位
つまりITO電極5の電位によって液晶の配向制御が行
なわれる。尚、ワード線2に正電位が与えられている
間、ワード線2以外の数百本ある他のワード線は0V又
は負電位に保たれている。
【0011】薄膜トランジスタ1においては、図10に
示すように、透明な絶縁物からなる絶縁性基板10の上
に半導体薄膜11が形成されており、また、半導体薄膜
11の中央部にチャネル領域11Aが形成されていると
共に、半導体薄膜11におけるチャネル領域11Aの両
側にLDD領域11Bを介してソース・ドレイン領域1
1Cが形成されている。チャネル領域11Aの上には、
ゲート絶縁膜12を介してゲート電極13が形成されて
いる。絶縁性基板10の上には全面に亘って、層間絶縁
膜14が形成されており、また、該層間絶縁膜14に形
成され、ソース・ドレイン領域11Cと接続されるコン
タクトホールの内部及び上部にソース・ドレイン電極1
5が形成されている。
【0012】図10に示す薄膜トランジスタはチャネル
タイプがN型であり、また、ゲート電極13にしきい値
以上の正電位が印加されると導通状態になる一方、ゲー
ト電極13に0V以下の電位が印加されるとオフ状態に
なる。尚、薄膜トランジスタのオフ状態において、ゲー
ト電極13に印加される電位は0〜−10V程度に保持
されている。
【0013】尚、図10において、ソース・ドレイン電
極15の一方には図9に示すITO電極5が接続されて
いるが、ITO電極5はトランジスタの基本動作に関係
しないので図示を省略している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、ノー
トパソコン用液晶パネルにおいては、従来のVGA表示
に代わって、SVGA表示が標準となっており、さらに
XGA表示への要求も強いため、液晶パネルの表示画素
数は増加の一途をたどっている。
【0015】液晶パネルの大きさが同じままで表示画素
数が増えると、1画素当たりの画素面積が減少するた
め、そのままでは1画素当たりの明るさも低下する。1
画素当たりの明るさの低下を防ぐためには、1画素当た
りの開口率を上げる必要があり、そのためには、画素内
の薄膜トランジスタ等の光を通さない部分の面積を低減
する必要がある。
【0016】ところが、薄膜トランジスタの面積を低減
するため、薄膜トランジスタのゲート幅を小さくする
と、薄膜トランジスタがオンのときに流れる電流(以
下、オン電流と称する)が減少して画素容量の電位が十
分に上がらないので、液晶中に黒点又は輝点等が発生し
てしまう。
【0017】ゲート幅を小さくしつつオン電流の減少を
防ぐ方法の1つに、薄膜トランジスタの耐圧の範囲内で
ゲート絶縁膜を薄くする等して単位面積あたりのゲート
絶縁膜の容量(以下、ゲート容量と称する)を増やす方
法が知られている。
【0018】しかし、単位面積あたりのゲート容量を増
やすと、薄膜トランジスタがオフのときにゲート電極に
印加される電位により生じる電界の影響が強くなるた
め、チャネル領域とドレイン領域との間の電位差が増大
してバンド間トンネル電流(参考文献:IEDM Technical
Digest ,1997 ,p714 )等が生じる。その結果、薄膜ト
ランジスタがオフのときに流れるリーク電流つまりオフ
電流が増加するため、画素容量に書き込まれた電荷が流
失して画素容量の電位が低下するので、液晶中に輝点等
が生じたり、画面のコントラストが低下したり、画面に
フリッカー(ちらつき)が生じたりする等の問題があっ
た。
【0019】前記に鑑み、本発明は、薄膜トランジスタ
において、オン電流の大きさを十分に保ちつつオフ電流
の大きさを低減できるようにすることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る半導体装置は、絶縁性基板上の半導体
膜に、チャネル領域を挟むように形成されたソース領域
及びドレイン領域と、チャネル領域におけるドレイン領
域との接合部の近傍領域以外の領域の上に形成された第
1のゲート絶縁膜と、チャネル領域とドレイン領域との
接合部の近傍領域の上に形成された第2のゲート絶縁膜
と、第1のゲート絶縁膜及び第2のゲート絶縁膜の上に
形成されたゲート電極とを備え、第2のゲート絶縁膜の
誘電率は、第1のゲート絶縁膜の誘電率の90%以下で
ある。
【0021】本発明の半導体装置によると、チャネル領
域とドレイン領域との接合部の近傍領域の上に形成され
た第2のゲート絶縁膜の誘電率が、チャネル領域におけ
るドレイン領域との接合部の近傍領域以外の領域の上に
形成された第1のゲート絶縁膜の誘電率の90%以下で
あるため、チャネル領域上の単位面積あたりのゲート容
量を相対的に大きくできる一方、チャネル領域とドレイ
ン領域との接合部の近傍領域上の単位面積あたりのゲー
ト容量を相対的に小さくできる。
【0022】本発明の半導体装置において、第1のゲー
ト絶縁膜はSiO2 膜であり、第2のゲート絶縁膜はS
iOF膜、SiOC膜、Si及びOを主成分とする多孔
質膜、又はC及びFを含む重合体膜であることが好まし
い。
【0023】本発明の半導体装置において、第1のゲー
ト絶縁膜はTa25膜を含む積層膜、又はSiO2 膜と
SiN膜とからなる積層膜であり、第2のゲート絶縁膜
はSiO2 膜であることが好ましい。
【0024】本発明の半導体装置において、第2のゲー
ト絶縁膜は、最大径が15nm程度以上である空隙を有
していることが好ましい。
【0025】本発明に係る第1の薄膜トランジスタの製
造方法は、絶縁性基板の上に半導体膜を形成する半導体
膜形成工程と、半導体膜のチャネル領域の上に第1のゲ
ート絶縁膜を形成する第1のゲート絶縁膜形成工程と、
第1のゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成するゲート
電極形成工程と、第1のゲート絶縁膜における、そのド
レイン側の側端から内側に向かう0.1μm以上の領域
を除去することにより、ゲート電極のドレイン側の側部
にオーバーハング部を形成する第1のゲート絶縁膜除去
工程と、ゲート電極のオーバーハング部と半導体膜との
間に、第1のゲート絶縁膜の誘電率の90%以下の誘電
率を有する第2のゲート絶縁膜を形成する第2のゲート
絶縁膜形成工程とを備えている。
【0026】本発明の第1の薄膜トランジスタの製造方
法によると、第1のゲート絶縁膜除去工程において、チ
ャネル領域の上に形成された第1のゲート絶縁膜におけ
る、そのドレイン側の側端から内側に向かう0.1μm
以上の領域を除去した後、第2のゲート絶縁膜形成工程
において、ゲート電極のオーバーハング部と半導体膜と
の間に、第1のゲート絶縁膜の誘電率の90%以下の誘
電率を有する第2のゲート絶縁膜を形成するため、チャ
ネル領域上の単位面積あたりのゲート容量を相対的に大
きくできる一方、チャネル領域とドレイン領域との接合
部の近傍領域上の単位面積あたりのゲート容量を相対的
に小さくできる。
【0027】本発明の第1の薄膜トランジスタの製造方
法において、第2のゲート絶縁膜形成工程は、ゲート電
極のオーバーハング部と半導体膜との間に、第1のゲー
ト絶縁膜の誘電率の90%以下の誘電率を有する絶縁性
膜を充填しながら堆積する工程を含むことが好ましい。
【0028】本発明の第1の薄膜トランジスタの製造方
法において、第2のゲート絶縁膜形成工程は、ゲート電
極のオーバーハング部と半導体膜との間に、最大径が1
5nm程度以上である空隙を有する絶縁性膜を充填する
工程を含むことが好ましい。
【0029】本発明に係る第2の薄膜トランジスタの製
造方法は、絶縁性基板の上に半導体膜を形成する半導体
膜形成工程と、半導体膜のチャネル領域の上にSiO2
膜からなる第1のゲート絶縁膜を形成する第1のゲート
絶縁膜形成工程と、第1のゲート絶縁膜の上にゲート電
極を形成するゲート電極形成工程と、第1のゲート絶縁
膜のドレイン側の側部にSi及びO以外の原子である他
の原子をドーズ量5×1015cm-2以上でイオン注入し
た後、800℃以上の温度で熱処理を行なって、第1の
ゲート絶縁膜における、そのドレイン側の側端から内側
に向かう0.1μm以上の領域において、第1のゲート
絶縁膜を構成する物質とSi及びO以外の原子とを結合
させることにより、第1のゲート絶縁膜の誘電率の90
%以下の誘電率を有する第2のゲート絶縁膜を形成する
第2のゲート絶縁膜形成工程とを備えている。
【0030】本発明の第2の薄膜トランジスタの製造方
法によると、第1のゲート絶縁膜形成工程において、チ
ャネル領域の上にSiO2 膜からなる第1のゲート絶縁
膜を形成した後、第2のゲート絶縁膜形成工程におい
て、第1のゲート絶縁膜における、そのドレイン側の側
端から内側に向かう0.1μm以上の領域において、第
1のゲート絶縁膜を構成する物質とSi及びO以外の原
子とを結合させることにより、第1のゲート絶縁膜の誘
電率の90%以下の誘電率を有する第2のゲート絶縁膜
を形成するため、チャネル領域上の単位面積あたりのゲ
ート容量を相対的に大きくできる一方、チャネル領域と
ドレイン領域との接合部の近傍領域上の単位面積あたり
のゲート容量を相対的に小さくできる。
【0031】本発明の第2の薄膜トランジスタの製造方
法において、他の原子はF又はCであることが好まし
い。
【0032】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態に係る薄膜トランジスタについて、図
1の断面図を参照しながら説明する。
【0033】図1に示すように、例えば石英基板又はガ
ラス基板の上にCVD酸化膜が薄く堆積された絶縁性基
板100の上に、例えばアモルファスシリコン又は多結
晶シリコンからなる半導体薄膜101が形成されてい
る。半導体薄膜101の中央部には、例えば不純物が注
入されていない(ノンドープの)又はP型不純物が薄く
注入されているチャネル領域101Aが形成されている
と共に、半導体薄膜101におけるチャネル領域101
Aの両側には、例えばN型不純物が薄く注入されている
LDD領域101Bを介して、例えばN型不純物が濃く
注入されているソース・ドレイン領域101Cが形成さ
れている。
【0034】チャネル領域101AにおけるLDD領域
101Bとの接合部の近傍領域以外の領域の上に、例え
ばCVD法又は熱酸化法により形成されたSiO2 膜か
らなる第1のゲート絶縁膜102が形成されており、ま
た、チャネル領域101AとLDD領域101Bとの接
合部の近傍領域の上に、例えばフッ素(F)を含むSi
OF膜からなる第2のゲート絶縁膜103が形成されて
おり、さらに、第1のゲート絶縁膜102及び第2のゲ
ート絶縁膜103の上に、例えば多結晶シリコン又はア
ルミニウムからなるゲート電極104が形成されてい
る。尚、第2のゲート絶縁膜103を構成するSiOF
膜は、ソース・ドレイン電極形成領域を除いて、絶縁性
基板100の上に全面に亘って形成されている。
【0035】絶縁性基板100の上には全面に亘って、
例えばCVD酸化膜からなる層間絶縁膜105が形成さ
れており、また、該層間絶縁膜105に形成され、ソー
ス・ドレイン領域101Cと接続されるコンタクトホー
ルの内部及び上部に例えばアルミニウムからなるソース
・ドレイン電極106が形成されている。
【0036】第1の実施形態に係る薄膜トランジスタの
特徴として、第2のゲート絶縁膜103の誘電率は、第
1のゲート絶縁膜102の誘電率の90%以下に設定さ
れている。
【0037】具体的には、第1のゲート絶縁膜102と
して例えば膜厚約87.5nmのSiO2 膜が形成され
ていると共に、第2のゲート絶縁膜103として第1の
ゲート絶縁膜102の膜厚と同じ膜厚約87.5nmの
SiOF膜が形成されている場合、SiO2 膜の比誘電
率が約4.0であり、また、SiOF膜の比誘電率が
3.3〜3.7(形成条件により変化)であるため、仮
にSiOF膜の比誘電率を3.5とすると、第1のゲー
ト絶縁膜102の誘電率に対する第2のゲート絶縁膜1
03の誘電率の割合は約87%となる。
【0038】従って、容量に換算すると、膜厚約87.
5nmのSiOF膜からなる第2のゲート絶縁膜103
は膜厚約100nmのSiO2 膜と等価になるので、第
2のゲート絶縁膜103の容量は第1のゲート絶縁膜1
02の容量よりも小さくなる。
【0039】第1の実施形態によると、チャネル領域1
01AとLDD領域101Bとの接合部の近傍領域の上
に形成された第2のゲート絶縁膜103の誘電率が、チ
ャネル領域101AにおけるLDD領域101Bとの接
合部の近傍領域以外の領域の上に形成された第1のゲー
ト絶縁膜102の誘電率の90%以下であるため、チャ
ネル領域101A上の単位面積あたりのゲート容量を相
対的に大きくできる一方、チャネル領域101AとLD
D領域101Bとの接合部の近傍領域上の単位面積あた
りのゲート容量を相対的に小さくできる。このため、チ
ャネル領域101A上の単位面積あたりのゲート容量を
相対的に大きくできることにより、薄膜トランジスタが
オンの場合にチャネル領域101Aを流れるオン電流の
大きさを十分に保つことができる一方、チャネル領域1
01AとLDD領域101Bとの接合部の近傍領域上の
単位面積あたりのゲート容量を相対的に小さくできるこ
とにより、薄膜トランジスタがオフの場合にチャネル領
域101Aとドレイン領域(LDD領域101B)との
間の電位差を小さくできるので、リーク電流つまりオフ
電流の大きさを低減することができる。すなわち、オン
電流の大きさを十分に保ちつつオフ電流の大きさを低減
することができる。
【0040】尚、第1の実施形態において、第2のゲー
ト絶縁膜103としてSiOF膜を用いたが、これに代
えて、SiOC膜、C及びFを含む重合体膜(例えばポ
リテトラフルオロエチレン膜又はペルフルオロシクロブ
タン膜等)、又はSi及びOを主成分とする多孔質膜等
を用いてもよい。
【0041】[表1]は、第2のゲート絶縁膜103に
用いることができる絶縁膜の比誘電率、及び該比誘電率
のSiO2 膜の比誘電率に対する割合を示している。
【0042】
【表1】
【0043】(第1の実施形態の変形例)以下、本発明
の第1の実施形態の変形例に係る薄膜トランジスタにつ
いて、図2の断面図を参照しながら説明する。
【0044】尚、第1の実施形態の変形例においては、
図1に示した第1の実施形態に係る薄膜トランジスタと
同一の部材には同一の符号を付すことにより、説明を省
略する。
【0045】第1の実施形態の変形例に係る薄膜トラン
ジスタが第1の実施形態と異なるのは、第1の実施形態
に係る薄膜トランジスタがシングルゲート構造を有して
いるのに対して、第1の実施形態の変形例に係る薄膜ト
ランジスタはダブルゲート構造(デュアルゲート構造)
を有していることである。
【0046】第1の実施形態の変形例によると、ゲート
電極104が2つに分けられトランジスタが直列に接続
されているため、オフ電流の大きさを一層低減すること
ができる。
【0047】尚、第1の実施形態の変形例において、薄
膜トランジスタにダブルゲート構造を用いたが、これに
代えて、トリプルゲート構造を用いてもよい。
【0048】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態に係る薄膜トランジスタについて、図3の断面
図を参照しながら説明する。
【0049】尚、第2の実施形態においては、図1に示
した第1の実施形態に係る薄膜トランジスタと同一の部
材には同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
【0050】第2の実施形態に係る薄膜トランジスタが
第1の実施形態と異なるのは、第1のゲート絶縁膜10
2が多層化されていること、具体的には図3に示すよう
に第1のゲート絶縁膜102が例えばTa25膜からな
る上層部分102AとSiO2 膜からなる下層部分10
2Bとから構成されていること、及び第2のゲート絶縁
膜103がSiO2 膜から構成されていることである。
第1のゲート絶縁膜102においてTa25膜を上層部
分102Aとすると共にSiO2 膜を下層部分102B
としているのは、チャネル領域101AとTa25膜と
が直接接触すると、半導体薄膜101に生じる反応等に
よりトランジスタ特性が異常になるからである。
【0051】第2の実施形態に係る薄膜トランジスタの
特徴として、第2のゲート絶縁膜103の誘電率は、第
1のゲート絶縁膜102の平均の誘電率、つまり上層部
分102Aの誘電率と下層部分102Bの誘電率とを平
均した誘電率の90%以下に設定されている。
【0052】具体的には、第1のゲート絶縁膜102と
して例えば膜厚100nmのTa25膜からなる上層部
分102Aと例えば膜厚50nmのSiO2 膜からなる
下層部分102Bとが形成されていると共に、第2のゲ
ート絶縁膜103として第1のゲート絶縁膜102の膜
厚と同じ膜厚150nmのSiO2 膜が形成されている
場合、Ta25膜の比誘電率が約20であり、また、S
iO2 膜の比誘電率が約4.0であるため、第1のゲー
ト絶縁膜102の平均の比誘電率は8.6となるので、
第1のゲート絶縁膜102の平均の誘電率に対する第2
のゲート絶縁膜103の誘電率の割合は約47%とな
る。
【0053】従って、容量に換算すると、膜厚100n
mのTa25膜と膜厚50nmのSiO2 膜とから構成
されている第1のゲート絶縁膜102は、膜厚70nm
のSiO2 膜と等価になるので、第2のゲート絶縁膜1
03の容量は第1のゲート絶縁膜102の容量よりも小
さくなる。
【0054】第2の実施形態によると、チャネル領域1
01AとLDD領域101Bとの接合部の近傍領域の上
に形成された第2のゲート絶縁膜103の誘電率が、チ
ャネル領域101AにおけるLDD領域101Bとの接
合部の近傍領域以外の領域の上に形成された第1のゲー
ト絶縁膜102の平均の誘電率の90%以下であるた
め、チャネル領域101A上の単位面積あたりのゲート
容量を相対的に大きくできる一方、チャネル領域101
AとLDD領域101Bとの接合部の近傍領域上の単位
面積あたりのゲート容量を相対的に小さくできる。この
ため、チャネル領域101A上の単位面積あたりのゲー
ト容量を相対的に大きくできることにより、薄膜トラン
ジスタがオンの場合にチャネル領域101Aを流れるオ
ン電流の大きさを十分に保つことができる一方、チャネ
ル領域101AとLDD領域101Bとの接合部の近傍
領域上の単位面積あたりのゲート容量を相対的に小さく
できることにより、薄膜トランジスタがオフの場合にチ
ャネル領域101Aとドレイン領域(LDD領域101
B)との間の電位差を小さくできるので、リーク電流つ
まりオフ電流の大きさを低減することができる。すなわ
ち、オン電流の大きさを十分に保ちつつオフ電流の大き
さを低減することができる。
【0055】尚、第2の実施形態において、第1のゲー
ト絶縁膜102としてTa25膜とSiO2 膜との積層
膜を用いたが、これに代えて、酸化ハフニウム膜とSi
2膜との積層膜、SiN膜とSiO2 膜との積層膜
(NO膜)、又はSiN膜を上下からSiO2 膜で挟ん
だ積層膜(ONO膜)等を用いてもよい。例えば、第1
のゲート絶縁膜102として、下地となる膜厚50nm
のSiO2 膜の上に膜厚40nmのSiN膜が積層され
たNO膜が形成されており、また、第2のゲート絶縁膜
103として第1のゲート絶縁膜102の膜厚と同じ膜
厚90nmのSiO2 膜が形成されている場合、SiO
2 膜の比誘電率が約4.0であり、また、SiN膜の比
誘電率が約7.0であるため、第1のゲート絶縁膜10
2の平均の誘電率に対する第2のゲート絶縁膜103の
誘電率の割合は約81%となる。
【0056】(第3の実施形態)以下、本発明の第3の
実施形態に係る薄膜トランジスタについて、図4の断面
図を参照しながら説明する。
【0057】尚、第3の実施形態においては、図1に示
した第1の実施形態に係る薄膜トランジスタと同一の部
材には同一の符号を付すことにより、説明を省略する。
【0058】第3の実施形態に係る薄膜トランジスタが
第1の実施形態と異なるのは、第1のゲート絶縁膜10
2及び第2のゲート絶縁膜103が共にSiO2 膜から
構成されていること、及び第2のゲート絶縁膜103の
内部に空隙(ボイド)103aが形成されていることで
ある。
【0059】第3の実施形態に係る薄膜トランジスタの
特徴として、空隙103aを有する第2のゲート絶縁膜
103の誘電率は、第1のゲート絶縁膜102の誘電率
の90%以下に設定されている。
【0060】具体的には、第1のゲート絶縁膜102及
び第2のゲート絶縁膜103として例えば膜厚100n
mのSiO2 膜が形成されていると共に、第2のゲート
絶縁膜103の内部に最大径20nmの空隙103aが
形成されている場合、つまり第2のゲート絶縁膜103
が実質的には膜厚80nmのSiO2 膜と最大径20n
mの空隙103aとから構成されている場合、SiO2
膜の比誘電率が約4.0であり、また、空隙の比誘電率
が約1.0であるため、第2のゲート絶縁膜103の平
均の比誘電率は2.5となるので、第1のゲート絶縁膜
102の誘電率に対する第2のゲート絶縁膜103の平
均の誘電率の割合は約63%となる。
【0061】従って、容量に換算すると、膜厚80nm
のSiO2 膜と最大径20nmの空隙103aとから構
成される第2のゲート絶縁膜103は、膜厚160nm
のSiO2 膜と等価になるので、第2のゲート絶縁膜1
03の容量は第1のゲート絶縁膜102の容量よりも小
さくなる。
【0062】第3の実施形態によると、チャネル領域1
01AとLDD領域101Bとの接合部の近傍領域の上
に形成された第2のゲート絶縁膜103の平均の誘電率
が、チャネル領域101AにおけるLDD領域101B
との接合部の近傍領域以外の領域の上に形成された第1
のゲート絶縁膜102の誘電率の90%以下に設定され
ているため、チャネル領域101A上の単位面積あたり
のゲート容量を相対的に大きくできる一方、チャネル領
域101AとLDD領域101Bとの接合部の近傍領域
上の単位面積あたりのゲート容量を相対的に小さくでき
る。このため、チャネル領域101A上の単位面積あた
りのゲート容量を相対的に大きくできることにより、薄
膜トランジスタがオンの場合にチャネル領域101Aを
流れるオン電流の大きさを十分に保つことができる一
方、チャネル領域101AとLDD領域101Bとの接
合部の近傍領域上の単位面積あたりのゲート容量を相対
的に小さくできることにより、薄膜トランジスタがオフ
の場合にチャネル領域101Aとドレイン領域(LDD
領域101B)との間の電位差を小さくできるので、リ
ーク電流つまりオフ電流の大きさを低減することができ
る。すなわち、オン電流の大きさを十分に保ちつつオフ
電流の大きさを低減することができる。
【0063】また、第3の実施形態によると、第1のゲ
ート絶縁膜102及び第2のゲート絶縁膜103として
同じ絶縁膜を用いた場合にも、第2のゲート絶縁膜10
3の内部に低い比誘電率(約1.0)を有する空隙10
3aが形成されているため、第2のゲート絶縁膜103
の平均の誘電率を、第1のゲート絶縁膜102の誘電率
の90%以下に設定することができる。
【0064】尚、第3の実施形態において、第2のゲー
ト絶縁膜103は、最大径が15nm程度以上である空
隙を有していることが好ましい。
【0065】また、第3の実施形態において、第1のゲ
ート絶縁膜102及び第2のゲート絶縁膜103として
同じ絶縁膜を用いたが、これに代えて、第1のゲート絶
縁膜102及び第2のゲート絶縁膜103としてそれぞ
れ異なる絶縁膜を用いてもよい。
【0066】(第4の実施形態)以下、本発明の第4の
実施形態に係る薄膜トランジスタの製造方法について、
図5(a)〜(d)及び図6(a)〜(c)の工程順断
面図を参照しながら説明する。
【0067】尚、第4の実施形態は、図1に示す第1の
実施形態に係る薄膜トランジスタを製造する方法の一例
である。
【0068】まず、図5(a)に示すように、例えば石
英等からなる絶縁性基板200の上に例えばアモルファ
スシリコン膜を堆積した後、該アモルファスシリコン膜
に対して例えば固相成長法又はレーザ再結晶化法を用い
ることにより大粒径化された多結晶シリコン膜を形成
し、その後、該多結晶シリコン膜を絶縁性基板200上
において島状に分離する。次に、島状に分離された多結
晶シリコン膜に対して、しきい値制御のために例えばボ
ロンをイオン注入して薄いP型の半導体薄膜201を形
成する。
【0069】次に、図5(b)に示すように、半導体薄
膜201の上を含む絶縁性基板200の上に全面に亘っ
て、例えば膜厚約100nmを有するSiO2 膜202
を形成する。このとき、高温多結晶シリコン型薄膜トラ
ンジスタを製造する場合には、例えば熱酸化法によりS
iO2 膜を形成し、低温多結晶シリコン型薄膜トランジ
スタを製造する場合には、例えば常圧CVD法によりS
iO2 膜を形成する。
【0070】次に、図5(c)に示すように、SiO2
膜202の上に例えば多結晶シリコン膜からなるゲート
電極203を形成する。これにより、SiO2 膜202
におけるゲート電極203の下側を第1のゲート絶縁膜
202A(図6(b)参照)として規定する。
【0071】次に、図5(d)に示すように、ゲート電
極203をマスクとして半導体薄膜201に対して例え
ばリンを低ドーズ量でイオン注入する。これにより、半
導体薄膜201におけるゲート電極203の下側をチャ
ネル領域201Aとして規定する。
【0072】次に、図6(a)に示すように、ゲート電
極203の上を含むSiO2 膜202の上に、フォトリ
ソグラフィにより半導体薄膜201におけるLdd形成
領域を保護するレジストパターン204を形成した後、
該レジストパターン204をマスクとして半導体薄膜2
01に対して例えばリンを高ドーズ量でイオン注入し
て、半導体薄膜201におけるチャネル領域201Aの
両側にLdd領域201Bを介してソース・ドレイン領
域201Cを形成する。
【0073】次に、図6(b)に示すように、レジスト
パターン204を除去した後、HFを含むエッチング液
を用いたウェットエッチングによりSiO2 膜202に
おけるゲート電極203の下側から露出している領域を
除去する。このとき、第1のゲート絶縁膜202Aにお
ける、その側端から内側に向かう0.1μm以上の領域
をオーバーエッチすることにより、ゲート電極203の
側部にオーバーハング部を形成する。このようにする
と、チャネル領域201AにおけるLDD領域201B
との接合部の近傍領域以外の領域の上にSiO2 膜から
なる第1のゲート絶縁膜202Aが形成される。
【0074】次に、図6(c)に示すように、絶縁性基
板200の上に全面に亘って、例えばCVD法によりS
iOF膜を堆積することにより、該SiOF膜を、ゲー
ト電極203のオーバーハング部と半導体薄膜201と
の間に充填する。このようにすると、チャネル領域20
1AとLDD領域201Bとの接合部の近傍領域の上に
SiOF膜からなる第2のゲート絶縁膜205が形成さ
れる。
【0075】尚、SiOF膜からなる第2のゲート絶縁
膜205は、SiO2 膜からなる第1のゲート絶縁膜2
02Aの誘電率の90%以下の誘電率を有している。
【0076】次に、絶縁性基板200の上に全面に亘っ
て、層間絶縁膜を形成した後、該層間絶縁膜にソース・
ドレイン領域201Cと接続されるコンタクトホールを
形成し、その後、該コンタクトホールの内部及び上部に
例えばアルミニウムからなるソース・ドレイン電極を形
成して、図1に示す第1の実施形態に係る薄膜トランジ
スタを完成させる。
【0077】第4の実施形態によると、チャネル領域2
01AとLDD領域201Bとの接合部の近傍領域の上
に、チャネル領域201AにおけるLDD領域201B
との接合部の近傍領域以外の領域の上に形成された第1
のゲート絶縁膜202Aの誘電率の90%以下の誘電率
を有する第2のゲート絶縁膜205が形成されるため、
チャネル領域201A上の単位面積あたりのゲート容量
を相対的に大きくできる一方、チャネル領域201Aと
LDD領域201Bとの接合部の近傍領域上の単位面積
あたりのゲート容量を相対的に小さくできる。このた
め、チャネル領域201A上の単位面積あたりのゲート
容量を相対的に大きくできることにより、薄膜トランジ
スタがオンの場合にチャネル領域201Aを流れるオン
電流の大きさを十分に保つことができる一方、チャネル
領域201AとLDD領域201Bとの接合部の近傍領
域上の単位面積あたりのゲート容量を相対的に小さくで
きることにより、薄膜トランジスタがオフの場合にチャ
ネル領域201Aとドレイン領域(LDD領域201
B)との間の電位差を小さくできるので、リーク電流つ
まりオフ電流の大きさを低減することができる。すなわ
ち、オン電流の大きさを十分に保ちつつオフ電流の大き
さを低減することができる。
【0078】尚、第4の実施形態において、第2のゲー
ト絶縁膜205としてCVD法により形成されたSiO
F膜を用いたが、これに代えて、第1のゲート絶縁膜2
02Aの誘電率の約90%以下の誘電率を有する他の絶
縁膜、例えば第1のゲート絶縁膜202AとしてSiO
2 膜を用いる場合には、CVD法により形成されたSi
OC膜、若しくはC及びFを含む重合体膜(例えばポリ
テトラフルオロエチレン膜又はペルフルオロシクロブタ
ン膜等)、又はSOG(スピンオングラス)法により形
成されたSi及びOを主成分とする多孔質膜等を用いて
もよい。SiOF膜又はSiOC膜は高温に対する耐熱
性が良いので、高温多結晶シリコン型薄膜トランジス
タ、低温多結晶シリコン型薄膜トランジスタ又はアモル
ファスシリコン型薄膜トランジスタのいずれを製造する
際にも用いることができるが、C及びFを含む重合体膜
又はSi及びOを主成分とする多孔質膜は約450〜7
50℃以上の温度では耐熱性が悪化するので、低温多結
晶シリコン型薄膜トランジスタ又はアモルファスシリコ
ン型薄膜トランジスタを製造する際にしか用いることが
できない。
【0079】また、第4の実施形態において、ゲート電
極203を形成した後にイオン注入によりLdd領域2
01Bを形成したが、これに代えて、第1のゲート絶縁
膜202Aを形成した後、又は第2のゲート絶縁膜20
5を形成した後にイオン注入によりLdd領域201B
を形成してもよい。
【0080】(第5の実施形態)以下、本発明の第5の
実施形態に係る薄膜トランジスタの製造方法について、
図面を参照しながら説明する。
【0081】尚、第5の実施形態においては、第4の実
施形態に係る薄膜トランジスタの製造方法の図5(a)
〜(d)及び図6(a)に示す工程と同様の処理を行な
うので、図6(a)に示す工程以降の製造方法について
図7(a)及び(b)を参照しながら説明する。
【0082】まず、図6(a)に示すように、イオン注
入によりソース・ドレイン領域201Cを形成した後、
図7(a)に示すように、レジストパターン204を除
去する。次に、ゲート電極203をマスクとして、Si
2 膜202(図6(a)参照)に例えばF又はCをド
ーズ量5×1015〜1×1017cm-2でイオン注入した
後、少なくとも800℃以上の温度で30分間以上熱処
理を行なうことにより、SiO2 膜202におけるゲー
ト電極203の下側から露出している領域、及び第1の
ゲート絶縁膜202A(SiO2 膜202におけるゲー
ト電極203の下側)における、その側端から内側に向
かう0.1μm以上の領域において、第1のゲート絶縁
膜202Aを構成する物質と、イオン注入されたF又は
Cとを結合させる。このようにすると、チャネル領域2
01AにおけるLDD領域201Bとの接合部の近傍領
域以外の領域の上にSiO2 膜からなる第1のゲート絶
縁膜202Aが形成されると共に、チャネル領域201
AとLDD領域201Bとの接合部の近傍領域の上にS
iOF膜又はSiOC膜からなる第2のゲート絶縁膜2
05が形成される。
【0083】尚、SiOF膜又はSiOC膜からなる第
2のゲート絶縁膜205は、SiO2 膜からなる第1の
ゲート絶縁膜202Aの誘電率の90%以下の誘電率を
有している。
【0084】次に、図7(b)に示すように、絶縁性基
板200の上に全面に亘って、層間絶縁膜206を形成
した後、該層間絶縁膜206にソース・ドレイン領域2
01Cと接続されるコンタクトホールを形成し、その
後、該コンタクトホールの内部及び上部に例えばアルミ
ニウムからなるソース・ドレイン電極207を形成す
る。
【0085】第5の実施形態によると、チャネル領域2
01AとLDD領域201Bとの接合部の近傍領域の上
に、チャネル領域201AにおけるLDD領域201B
との接合部の近傍領域以外の領域の上に形成される第1
のゲート絶縁膜202Aの誘電率の90%以下の誘電率
を有する第2のゲート絶縁膜205が形成されるため、
チャネル領域201A上の単位面積あたりのゲート容量
を相対的に大きくできる一方、チャネル領域201Aと
LDD領域201Bとの接合部の近傍領域上の単位面積
あたりのゲート容量を相対的に小さくできる。このた
め、チャネル領域201A上の単位面積あたりのゲート
容量を相対的に大きくできることにより、薄膜トランジ
スタがオンの場合にチャネル領域201Aを流れるオン
電流の大きさを十分に保つことができる一方、チャネル
領域201AとLDD領域201Bとの接合部の近傍領
域上の単位面積あたりのゲート容量を相対的に小さくで
きることにより、薄膜トランジスタがオフの場合にチャ
ネル領域201Aとドレイン領域(LDD領域201
B)との間の電位差を小さくできるので、リーク電流つ
まりオフ電流の大きさを低減することができる。すなわ
ち、オン電流の大きさを十分に保ちつつオフ電流の大き
さを低減することができる。
【0086】尚、第5の実施形態において、SiO2
に対してF又はCをイオン注入することによりSiOF
膜又はSiOC膜を形成したが、これに代えて、SiO
2 膜に対してSi、O、F及びC以外の原子をイオン注
入することにより、SiO2膜の誘電率の約90%以下
の誘電率を有する絶縁膜を形成してもよい。
【0087】(第6の実施形態)以下、本発明の第6の
実施形態に係る薄膜トランジスタの製造方法について、
図面を参照しながら説明する。
【0088】尚、第6の実施形態は、図4に示す第3の
実施形態に係る薄膜トランジスタを製造する方法の一例
である。また、第6の実施形態においては、第4の実施
形態に係る薄膜トランジスタの製造方法の図5(a)〜
(d)及び図6(a)、(b)に示す工程と同様の処理
を行なうので、図6(b)に示す工程以降の製造方法に
ついて図8を参照しながら説明する。
【0089】まず、図6(b)に示すように、チャネル
領域201AにおけるLDD領域201Bとの接合部の
近傍領域以外の領域の上にSiO2 膜からなる第1のゲ
ート絶縁膜202Aを形成すると共に、ゲート電極20
3の側部にオーバーハング部を形成した後、図8に示す
ように、絶縁性基板200の上に全面に亘って、例えば
常圧CVD法によりSiO2 膜を堆積することにより、
ゲート電極203のオーバーハング部と半導体薄膜20
1との間に、最大径が20nmである空隙205aを有
するSiO2 膜を充填する。このようにすると、チャネ
ル領域201AとLDD領域201Bとの接合部の近傍
領域の上に、SiO2 膜からなり、最大径が20nmで
ある空隙205aを有する第2のゲート絶縁膜205が
形成される。
【0090】尚、空隙205aの比誘電率は約1.0と
低いため、SiO2 膜からなり、最大径が20nmであ
る空隙205aを有する第2のゲート絶縁膜205は、
SiO2 膜からなる第1のゲート絶縁膜202Aの誘電
率の90%以下の誘電率を有している。
【0091】また、常圧CVD法は段差被覆性が悪いた
め、通常の使用条件(基板温度等)の下で常圧CVD法
により例えばSiO2 膜を堆積してもSiO2 膜中に空
隙を形成することができるが、例えば基板温度を通常よ
りも上げた条件の下で常圧CVD法によりSiO2 膜を
堆積すると、SiO2 膜中に、より確実に、より大きな
空隙を形成することができる。
【0092】次に、絶縁性基板200の上に全面に亘っ
て、層間絶縁膜を形成した後、該層間絶縁膜にソース・
ドレイン領域201Cと接続されるコンタクトホールを
形成し、その後、該コンタクトホールの内部及び上部に
例えばアルミニウムからなるソース・ドレイン電極を形
成して、図4に示す第3の実施形態に係る薄膜トランジ
スタを完成させる。
【0093】第6の実施形態によると、チャネル領域2
01AとLDD領域201Bとの接合部の近傍領域の上
に、チャネル領域201AにおけるLDD領域201B
との接合部の近傍領域以外の領域の上に形成される第1
のゲート絶縁膜202Aの誘電率の90%以下の誘電率
を有する第2のゲート絶縁膜205が形成されるため、
チャネル領域201A上の単位面積あたりのゲート容量
を相対的に大きくできる一方、チャネル領域201Aと
LDD領域201Bとの接合部の近傍領域上の単位面積
あたりのゲート容量を相対的に小さくできる。このた
め、チャネル領域201A上の単位面積あたりのゲート
容量を相対的に大きくできることにより、薄膜トランジ
スタがオンの場合にチャネル領域201Aを流れるオン
電流の大きさを十分に保つことができる一方、チャネル
領域201AとLDD領域201Bとの接合部の近傍領
域上の単位面積あたりのゲート容量を相対的に小さくで
きることにより、薄膜トランジスタがオフの場合にチャ
ネル領域201Aとドレイン領域(LDD領域201
B)との間の電位差を小さくできるので、リーク電流つ
まりオフ電流の大きさを低減することができる。すなわ
ち、オン電流の大きさを十分に保ちつつオフ電流の大き
さを低減することができる。
【0094】また、第6の実施形態によると、第1のゲ
ート絶縁膜202A及び第2のゲート絶縁膜205とし
て同じ絶縁膜を用いた場合にも、第2のゲート絶縁膜2
05の内部に低い比誘電率(約1.0)を有する空隙2
05aを形成するため、第2のゲート絶縁膜205の誘
電率を、第1のゲート絶縁膜202Aの誘電率の90%
以下に設定することができる。
【0095】尚、第6の実施形態において、ゲート電極
203のオーバーハング部と半導体薄膜201との間
に、空隙を有するSiO2 膜を充填する際に常圧CVD
法を用いたが、これに代えて、プラズマCVD法又は減
圧CVD法等を用いてもよい。但し、プラズマCVD法
を用いる場合には、薄膜トランジスタに対するプラズマ
ダメージ又は絶縁膜内部における電荷の残留等に十分注
意する必要がある。また、減圧CVD法を用いる場合に
は、ガス流量を増加させることにより、又は処理温度を
上昇させることにより段差被覆性を劣化させて空隙を形
成する必要がある。
【0096】また、第6の実施形態において、第2のゲ
ート絶縁膜205の内部に最大径が15nm程度以上で
ある空隙205aを形成することが好ましい。
【0097】
【発明の効果】本発明の半導体装置によると、チャネル
領域上の単位面積あたりのゲート容量を相対的に大きく
できるため、薄膜トランジスタがオンの場合にチャネル
領域を流れるオン電流の大きさを十分に保つことができ
る一方、チャネル領域とドレイン領域との接合部の近傍
領域上の単位面積あたりのゲート容量を相対的に小さく
できるため、薄膜トランジスタがオフの場合にチャネル
領域とドレイン領域との間の電位差を小さくできるの
で、リーク電流つまりオフ電流の大きさを低減すること
ができる。すなわち、オン電流の大きさを十分に保ちつ
つオフ電流の大きさを低減することができる。
【0098】本発明の半導体装置において、第1のゲー
ト絶縁膜がSiO2 膜であり、第2のゲート絶縁膜がS
iOF膜、SiOC膜、Si及びOを主成分とする多孔
質膜、又はC及びFを含む重合体膜であると、第2のゲ
ート絶縁膜の誘電率を第1のゲート絶縁膜の誘電率の9
0%以下に確実に設定できる。
【0099】本発明の半導体装置において、第1のゲー
ト絶縁膜がTa25膜を含む積層膜、又はSiO2 膜と
SiN膜とからなる積層膜であり、第2のゲート絶縁膜
がSiO2 膜であると、第2のゲート絶縁膜の誘電率を
第1のゲート絶縁膜の誘電率の90%以下に確実に設定
できる。
【0100】本発明の半導体装置において、第2のゲー
ト絶縁膜が、最大径が15nm程度以上である空隙を有
していると、空隙の比誘電率が約1.0と低いため、第
1のゲート絶縁膜及び第2のゲート絶縁膜が同じ種類の
絶縁性膜から形成されている場合であっても、第2のゲ
ート絶縁膜の誘電率を第1のゲート絶縁膜の誘電率の9
0%以下に確実に設定できる。
【0101】本発明の第1の薄膜トランジスタの製造方
法によると、チャネル領域上の単位面積あたりのゲート
容量を相対的に大きくできるため、薄膜トランジスタが
オンの場合にチャネル領域を流れるオン電流の大きさを
十分に保つことができる一方、チャネル領域とドレイン
領域との接合部の近傍領域上の単位面積あたりのゲート
容量を相対的に小さくできるため、薄膜トランジスタが
オフの場合にチャネル領域とドレイン領域との間の電位
差を小さくできるので、リーク電流つまりオフ電流の大
きさを低減することができる。すなわち、オン電流の大
きさを十分に保ちつつオフ電流の大きさを低減すること
ができる。
【0102】本発明の第1の薄膜トランジスタの製造方
法において、第2のゲート絶縁膜形成工程が、ゲート電
極のオーバーハング部と半導体膜との間に、第1のゲー
ト絶縁膜の誘電率の90%以下の誘電率を有する絶縁性
膜を充填しながら堆積する工程を含むと、チャネル領域
とドレイン領域との接合部の近傍領域の上に第1のゲー
ト絶縁膜の誘電率の90%以下の誘電率を有する第2の
ゲート絶縁膜を確実に形成することができる。
【0103】本発明の第1の薄膜トランジスタの製造方
法において、第2のゲート絶縁膜形成工程が、ゲート電
極のオーバーハング部と半導体膜との間に、最大径が1
5nm程度以上である空隙を有する絶縁性膜を充填する
工程を含むと、空隙の比誘電率が約1.0と低いため、
第1のゲート絶縁膜及び第2のゲート絶縁膜を同じ種類
の絶縁性膜を用いて形成する場合であっても、チャネル
領域とドレイン領域との接合部の近傍領域の上に第1の
ゲート絶縁膜の誘電率の90%以下の誘電率を有する第
2のゲート絶縁膜を確実に形成することができる。
【0104】本発明の第2の薄膜トランジスタの製造方
法によると、チャネル領域上の単位面積あたりのゲート
容量を相対的に大きくできるため、薄膜トランジスタが
オンの場合にチャネル領域を流れるオン電流の大きさを
十分に保つことができる一方、チャネル領域とドレイン
領域との接合部の近傍領域上の単位面積あたりのゲート
容量を相対的に小さくできるため、薄膜トランジスタが
オフの場合にチャネル領域とドレイン領域との間の電位
差を小さくできるので、リーク電流つまりオフ電流の大
きさを低減することができる。すなわち、オン電流の大
きさを十分に保ちつつオフ電流の大きさを低減すること
ができる。
【0105】本発明の第2の薄膜トランジスタの製造方
法において、他の原子がF又はCであると、第2のゲー
ト絶縁膜としてSiOF膜又はSiOC膜を形成できる
ので、第2のゲート絶縁膜の誘電率をSiO2 膜からな
る第1のゲート絶縁膜の誘電率の90%以下に確実に設
定できる。
【0106】以上説明したように、本発明に係る薄膜ト
ランジスタ及びその製造方法を用いると、アクティブマ
トリクス型液晶表示装置において表示画素数が増えて1
画素当たりの画素面積が減少した場合にも、画質の劣化
を招くことなく薄膜トランジスタを小型化して1画素当
たりの開口率を上げることができるので、1画素当たり
の明るさが低下することを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る薄膜トランジス
タの断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の変形例に係る薄膜ト
ランジスタの断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る薄膜トランジス
タの断面図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係る薄膜トランジス
タの断面図である。
【図5】(a)〜(d)は本発明の第4の実施形態に係
る薄膜トランジスタの製造方法の各工程を示す断面図で
ある。
【図6】(a)〜(c)は本発明の第4の実施形態に係
る薄膜トランジスタの製造方法の各工程を示す断面図で
ある。
【図7】(a)及び(b)は本発明の第5の実施形態に
係る薄膜トランジスタの製造方法の各工程を示す断面図
である。
【図8】第6の実施形態に係る薄膜トランジスタの製造
方法の一工程を示す断面図である。
【図9】従来のアクティブマトリクス型液晶表示装置の
4画素分の等価回路を示す図である。
【図10】従来の薄膜トランジスタの断面図である。
【符号の説明】
100 絶縁性基板 101 半導体薄膜 101A チャネル領域 101B LDD領域 101C ソース・ドレイン領域 102 第1のゲート絶縁膜 102A 第1のゲート絶縁膜の上層部分 102B 第1のゲート絶縁膜の下層部分 103 第2のゲート絶縁膜 103a 空隙 104 ゲート電極 105 層間絶縁膜 106 ソース・ドレイン電極 200 絶縁性基板 201 半導体薄膜 201A チャネル領域 201B LDD領域 201C ソース・ドレイン領域 202 SiO2 膜 202A 第1のゲート絶縁膜 203 ゲート電極 204 レジストパターン 205 第2のゲート絶縁膜 205a 空隙 206 層間絶縁膜 207 ソース・ドレイン電極
フロントページの続き Fターム(参考) 5F110 AA04 AA06 BB02 CC02 DD02 DD03 DD13 DD24 EE03 EE09 EE28 FF01 FF02 FF05 FF07 FF09 FF12 FF23 FF27 FF29 FF30 FF32 GG02 GG13 GG35 GG37 GG42 HJ13 HL03 HM15 NN02 NN35 PP03 PP38 QQ05 QQ11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板上の半導体膜に、チャネル領
    域を挟むように形成されたソース領域及びドレイン領域
    と、 前記チャネル領域における前記ドレイン領域との接合部
    の近傍領域以外の領域の上に形成された第1のゲート絶
    縁膜と、 前記チャネル領域と前記ドレイン領域との接合部の近傍
    領域の上に形成された第2のゲート絶縁膜と、 前記第1のゲート絶縁膜及び第2のゲート絶縁膜の上に
    形成されたゲート電極とを備え、 前記第2のゲート絶縁膜の誘電率は、前記第1のゲート
    絶縁膜の誘電率の90%以下であることを特徴とする薄
    膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】 前記第1のゲート絶縁膜はSiO2 膜で
    あり、 前記第2のゲート絶縁膜はSiOF膜、SiOC膜、S
    i及びOを主成分とする多孔質膜、又はC及びFを含む
    重合体膜であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜
    トランジスタ。
  3. 【請求項3】 前記第1のゲート絶縁膜はTa25膜を
    含む積層膜、又はSiO2 膜とSiN膜とからなる積層
    膜であり、 前記第2のゲート絶縁膜はSiO2 膜であることを特徴
    とする請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  4. 【請求項4】 前記第2のゲート絶縁膜は、最大径が1
    5nm程度以上である空隙を有していることを特徴とす
    る請求項1に記載の薄膜トランジスタ。
  5. 【請求項5】 絶縁性基板の上に半導体膜を形成する半
    導体膜形成工程と、 前記半導体膜のチャネル領域の上に第1のゲート絶縁膜
    を形成する第1のゲート絶縁膜形成工程と、 前記第1のゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成するゲ
    ート電極形成工程と、 前記第1のゲート絶縁膜における、そのドレイン側の側
    端から内側に向かう0.1μm以上の領域を除去するこ
    とにより、前記ゲート電極のドレイン側の側部にオーバ
    ーハング部を形成する第1のゲート絶縁膜除去工程と、 前記ゲート電極のオーバーハング部と前記半導体膜との
    間に、前記第1のゲート絶縁膜の誘電率の90%以下の
    誘電率を有する第2のゲート絶縁膜を形成する第2のゲ
    ート絶縁膜形成工程とを備えていることを特徴とする薄
    膜トランジスタの製造方法。
  6. 【請求項6】 第2のゲート絶縁膜形成工程は、前記ゲ
    ート電極のオーバーハング部と前記半導体膜との間に、
    前記第1のゲート絶縁膜の誘電率の90%以下の誘電率
    を有する絶縁性膜を充填しながら堆積する工程を含むこ
    とを特徴とする請求項5に記載の薄膜トランジスタの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 第2のゲート絶縁膜形成工程は、前記ゲ
    ート電極のオーバーハング部と前記半導体膜との間に、
    最大径が15nm程度以上である空隙を有する絶縁性膜
    を充填する工程を含むことを特徴とする請求項5に記載
    の薄膜トランジスタの製造方法。
  8. 【請求項8】 絶縁性基板の上に半導体膜を形成する半
    導体膜形成工程と、 前記半導体膜のチャネル領域の上にSiO2 膜からなる
    第1のゲート絶縁膜を形成する第1のゲート絶縁膜形成
    工程と、 前記第1のゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成するゲ
    ート電極形成工程と、 前記第1のゲート絶縁膜のドレイン側の側部にSi及び
    O以外の原子である他の原子をドーズ量5×1015cm
    -2以上でイオン注入した後、800℃以上の温度で熱処
    理を行なって、前記第1のゲート絶縁膜における、その
    ドレイン側の側端から内側に向かう0.1μm以上の領
    域において、前記第1のゲート絶縁膜を構成する物質と
    前記他の原子とを結合させることにより、前記第1のゲ
    ート絶縁膜の誘電率の90%以下の誘電率を有する第2
    のゲート絶縁膜を形成する第2のゲート絶縁膜形成工程
    とを備えていることを特徴とする薄膜トランジスタの製
    造方法。
  9. 【請求項9】 前記他の原子はF又はCであることを特
    徴とする請求項8に記載の薄膜トランジスタの製造方
    法。
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