JP2000189693A - 洗濯機 - Google Patents

洗濯機

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JP2000189693A
JP2000189693A JP10374221A JP37422198A JP2000189693A JP 2000189693 A JP2000189693 A JP 2000189693A JP 10374221 A JP10374221 A JP 10374221A JP 37422198 A JP37422198 A JP 37422198A JP 2000189693 A JP2000189693 A JP 2000189693A
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washing
water
filter
tub
washing machine
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Application number
JP10374221A
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English (en)
Inventor
Koichi Kuroda
晃一 黒田
Masakazu Matsumoto
雅和 松本
Giichi Baba
義一 馬場
Takao Kuraseko
隆生 倉世古
Harumi Takeuchi
晴美 竹内
Koji Araki
康志 荒木
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】洗濯機では、洗剤の使用量を低減する技術が実
用化されていない。 【解決手段】本洗濯機1では、洗濯槽12の底部から上
部の注水口に水を流す循環水路52を設け、ここにフィ
ルタ51とポンプ53を設けた。フィルタ51は、有機
濾過膜であり、汚れ粒子の通過を阻止し、水に溶けた洗
剤を通す。フィルタ51の、滑らかな表面51aでは、
汚れ粒子は付着し難い。洗濯水は、循環水路52と洗濯
槽12を循環しながら、フィルタ51で汚れ粒子をこし
取られ、きれいになる。洗浄能力が高まり、洗剤の使用
量を低減できる。また、フィルタ51は排水で洗われ、
溜まった汚れ粒子を自動的に排出できる。 【効果】フィルタ51はセルフクリーニング機能を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】現在
の全自動洗濯機では、洗濯にかかるランニングコストの
低減が図られている。すなわち、節水を図るために、風
呂水を洗いからすすぎにまで利用したり、脱水しながら
すすぐシャワーすすぎが行われている。また、消費電力
の低減を図るために、洗濯機を使用していないときにも
マイクロコンピュータ等の回路で消費される待機電力を
低減するようにしている。また、高い洗浄能力を得るた
めに、パルセータの下部で発生させた泡による衝撃波と
高精度に制御した水流を洗濯に利用するようにして、洗
濯物に種々の水流を作用させている。
【0003】ところで、上述のランニングコストのなか
では、洗剤の占める割合が大きい。例えば、1回の洗濯
にかかるランニングコストは53円であるのに対して、
その中で洗剤は約20円を占めている。このように、ラ
ンニングコストの大きな割合を占める洗剤にもかかわら
ず、洗剤の使用量を低減する技術は実用化されていな
い。
【0004】また、上述の高い洗浄能力を得る技術で
は、洗剤の使用量を低減することは困難である。という
のは、洗剤の界面活性剤が、汚れ粒子と結合し、汚れ粒
子を洗濯物から分離できるようにしている。そして、汚
れ粒子が洗濯物から分離するのを、上述の技術で生じさ
せた水流等により促進するわけである。つまり、洗剤の
使用量を減らすと、汚れも落ちにくくなる。
【0005】そこで、洗剤の使用量を低減できて高い洗
浄能力を得られる技術を実現するべく、本発明者は、以
下のような新しい着想を得るに至った。すなわち、洗剤
は、洗濯物に付着している汚れ粒子と、洗濯物から分離
した水中にある汚れ粒子との両方に結合すると考えられ
るから、洗濯物から分離した汚れ粒子を洗濯水中から除
去すれば、洗剤は分離した汚れ粒子と結合せずに済む。
さらに、汚れ粒子の洗濯物への再付着も防止できる。そ
の結果、洗剤を洗濯物に付着している汚れ粒子に対して
集中的に作用させることができるので、高い洗浄能力を
得られて、しかも、洗剤の使用量を低減することも可能
になる。
【0006】洗濯水中にある汚れ粒子を除去するには、
例えば、洗濯中の洗濯水をフィルタに通すことが考えら
れる。フィルタとしては、従来からリントフィルタによ
り糸屑等の比較的大きな異物を捕獲しているが、汚れ粒
子のような細かい粒子を捕獲できない。また、汚れ粒子
をも捕獲できるような目の細かいフィルタでは、汚れ粒
子によりすぐに目詰まりすることが想定される。また、
このような目詰まりを解消するにしても、汚れ粒子はフ
ィルタ内部に入り込んで吸いついており、その掃除は手
作業を要して非常に面倒である。このように、単に目の
細かいフィルタを用いるだけでは、実用的な技術として
利用できない。
【0007】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課
題を解決し、洗濯水をきれいにでき、且つ目詰まりし難
いフィルタを備えた洗濯機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1に記載の洗濯機は、内部に洗濯水と洗濯物
を入れて洗濯する洗濯槽と、この洗濯槽内にある洗濯水
を有効利用できるように、洗濯槽内と連通して洗濯水を
通す通水路と、この通水路に設けられて通水路を通る洗
濯水中の汚れ粒子をこし取るフィルタとを備え、このフ
ィルタは、こし取った汚れ粒子が付着し難い滑らかな表
面を有することを特徴とする。
【0009】この構成によれば、汚れ粒子を含む洗濯水
は、通水路を通ると、フィルタで汚れ粒子をこし取られ
てきれいになる。このきれいな洗濯水を、例えば、洗濯
槽内に循環させて洗濯すると、洗濯物の洗浄効果が高ま
る。しかも、洗濯水中の汚れ粒子を少なくできるので、
汚れ粒子の洗濯物への再付着や、洗濯物から分離した汚
れ粒子と洗剤との結合を少なくできる結果、洗剤の使用
量を低減することもできる。
【0010】また、フィルタの表面にある汚れ粒子を容
易に除去できるので、フィルタの掃除に手間がかからな
い。ここで、フィルタは、洗剤の界面活性剤の粒子、水
等の通過を許容する一方、汚れ粒子の通過を阻止するフ
ィルタであり、限外濾過膜または精密濾過膜からなる有
機濾過膜を例示できる。
【0011】請求項2に記載の洗濯機は、請求項1に記
載の洗濯機において、上記洗濯水を機外へ排出するため
の排水路がさらに備えられ、この排水路から排水される
排水がフィルタの表面を洗うように、排水路と通水路と
が関連付けられていることを特徴とする。この構成によ
れば、排水がフィルタの表面を洗うので、排水を利用し
てフィルタから汚れ粒子を除去することができる。
【0012】請求項3に記載の洗濯機は、請求項1また
は2に記載の洗濯機において、上記通水路は、洗濯槽の
下部から洗濯水を取り出し、洗濯槽の上部へ洗濯水を循
環させる循環水路であることを特徴とする。この構成に
よれば、洗濯槽内の洗濯水を、循環水路に通してきれい
にして後、洗濯槽内へ戻して有効利用することができ
る。また、洗濯水は、洗濯槽と循環水路とを通って循環
しながら、フィルタで汚れ粒子を繰り返し除去されるの
で、洗濯水を確実にきれいにすることができる。
【0013】請求項4に記載の洗濯機は、請求項3に記
載の洗濯機において、上記循環水路には、ポンプが挿入
されており、フィルタは洗濯槽の下部とポンプとの間に
配置されていることを特徴とする。この構成によれば、
洗濯槽内の洗濯水はポンプにより効率よく循環できるの
で、フィルタで洗濯水を効率よくきれいにすることがで
きる。また、ポンプをフィルタの下流側に配置している
ので、目の細かいフィルタであっても、ポンプに過負荷
がかかり難く、フィルタに水を通し易い。また、フィル
タで異物が除去されるので、ポンプは異物を吸い込まず
に済み、故障し難い。
【0014】請求項5に記載の洗濯機は、請求項4に記
載の洗濯機において、上記洗濯槽には、排水路がつなが
り、循環水路は、排水路に連通された吸込口を有し、フ
ィルタは、吸込口に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、洗濯水が吸込口を通る際に、汚れ粒
子がフィルタでこし取られ、排水路に臨む側のフィルタ
の面に溜まる。排水時に排水が排水路を流れると、汚れ
粒子が溜まるフィルタの面を確実に洗うので、排水を利
用して汚れ粒子を洗い流し、さらに汚れ粒子を排水とと
もに排出することができる。
【0015】請求項6に記載の洗濯機は、請求項5に記
載の洗濯機において、上記吸込口は、排水路内に延びた
循環水路に形成され、フィルタは、排水路を流れる排水
がフィルタの表面に沿って流れるように配置されている
ことを特徴とする。この構成によれば、循環水路が排水
路内に延びている場合であっても、排水はフィルタの表
面に沿って流れるので、排水の流れを妨げることなく、
フィルタの表面積を広くすることができ、その結果、フ
ィルタは、目の細かいものであっても、洗濯水をスムー
ズに通すことができる。また、排水はフィルタの表面に
沿って流れるので、フィルタの表面を排水の勢いで効果
的に洗い流すことができる。また、広い表面のフィルタ
であれば、汚れ粒子は表面に分散されて吸い付き難い。
【0016】請求項7に記載の洗濯機は、請求項5に記
載の洗濯機において、上記吸込口は、排水路に臨む凹部
を有し、フィルタは、凹部に配置されていることを特徴
とする。この構成によれば、排水時の排水の流れを妨げ
ることなく、凹部内でフィルタの表面を広くすることが
できる。その結果、フィルタが目の細かいものであって
も、洗濯水をスムーズに通すことができ、しかも、汚れ
粒子は分散されフィルタに吸い付き難い。
【0017】請求項8に記載の洗濯機は、請求項4に記
載の洗濯機において、上記循環水路には、通過面積が大
きい大径部が形成され、この大径部にフィルタが配置さ
れていることを特徴とする。この構成によれば、フィル
タを大径部に設けるので、大きな表面積のフィルタを無
理なく設置でき、その結果、フィルタが目の細かいもの
であっても、洗濯水をスムーズに通せて、しかも、汚れ
粒子は分散されフィルタに吸い付き難い。
【0018】請求項9に記載の洗濯機は、請求項4乃至
8の何れかに記載の洗濯機において、上記ポンプは、正
転運転および逆転運転をできるものであり、正転運転に
より洗濯水を循環させ、逆転運転により洗濯水を循環水
路で逆流させることを特徴とする。この構成によれば、
ポンプを正転運転すると、洗濯水は循環水路に満ちる。
その後ポンプを逆転運転すると、循環水路内に満ちた洗
濯水は逆流し、フィルタを逆向きに通って、正転運転時
に溜まった汚れ粒子を内側から洗い出す。
【0019】請求項10に記載の洗濯機は、請求項4乃
至9の何れかに記載の洗濯機において、上記ポンプは、
洗濯槽内に洗剤を入れて運転する洗い運転時に、洗濯水
を循環させるために運転されることを特徴とする。この
構成によれば、洗い運転時、ポンプが運転されると、洗
濯槽内と循環水路を洗濯水が循環する。これに伴い、汚
れ粒子は、洗剤により洗濯物から分離してフィルタで効
率よくこし取られ、洗濯物への再付着が防止される。ま
た、洗剤は、フィルタを通過して、洗濯槽内で洗いに繰
り返し利用される。その結果、洗濯物を洗浄する能力を
より一層高めることができる。または、洗剤、洗濯水、
洗濯に要する時間等をより一層節約することができる。
【0020】請求項11に記載の洗濯機は、請求項10
に記載の洗濯機において、上記ポンプは、洗い運転の終
了時に、フィルタをクリーニングするために、短時間逆
転運転されることを特徴とする。この構成によれば、洗
い運転の終了時にポンプを逆転運転するので、洗い運転
時に溜まった汚れ粒子をフィルタからすぐに洗い出すこ
とができる結果、汚れ粒子を確実に除去することができ
る。
【0021】請求項12に記載の洗濯機は、請求項1ま
たは2に記載の洗濯機において、上記洗濯槽で利用した
洗濯水を溜める貯水槽をさらに備え、通水路は、洗濯槽
と貯水槽とを連通する連通水路であり、フィルタは、連
通水路に設けられていることを特徴とする。この構成に
よれば、洗濯槽で利用した洗濯水を、連通水路を通して
貯水槽に移動して溜めることができる。この溜めた水
を、貯水槽から連通水路を通して洗濯槽内に移動させ
て、洗濯槽で洗濯に再利用することができる。このよう
に、洗濯水を有効利用して、水を節約することができ
る。
【0022】また、再利用する洗濯水は、フィルタでき
れいにしているので、洗濯物を洗浄する洗浄能力が低下
することを防止することができる。請求項13に記載の
洗濯機は、請求項1または2に記載の洗濯機において、
上記洗濯槽は、複数が設けられ、通水路は、複数の洗濯
槽同士を連通する連通水路であり、フィルタは、連通水
路に設けられていることを特徴とする。
【0023】この構成によれば、一方の洗濯槽で利用し
た洗濯水を、連通水路を通して他方の洗濯槽に移動し
て、洗濯に再利用できるので、水を節約することができ
る。また、再利用する洗濯水をフィルタできれいにする
ので、再利用時に洗濯物を洗浄する洗浄能力が低下する
ことを防止することができる。また、複数の洗濯槽があ
るので、分け洗いも容易である。
【0024】請求項14に記載の洗濯機は、請求項3に
記載の洗濯機において、洗濯槽の上部には、循環水路か
らの洗濯水が注がれる注水口が設けられ、洗濯槽内に
は、注水口からの洗濯水がかかるようにして洗濯物を入
れる洗濯容器が設けられ、この洗濯容器は、注水口から
の水を受け止め且つ洗濯槽内の底部に溜まっている洗濯
水が入らない位置に保持されることを特徴とする。
【0025】この構成によれば、洗濯容器内では、注水
口からのきれいな洗濯水を注ぎながら洗濯物を洗濯す
る。洗濯容器で洗濯に利用された洗濯水は、洗濯容器か
ら溢れて洗濯槽内の底部に溜まり、通水路を通じてフィ
ルタできれいにされて洗濯容器に繰り返して注がれる。
これと同時に、洗濯槽の底部でも洗濯物を洗濯すること
ができる。
【0026】このように、洗濯槽内の底部と洗濯容器と
で、洗濯物を分けて入れることができ、しかも、洗濯容
器内に洗濯槽内の洗濯水がそのまま流入しないので、分
け洗いを同時にすることができる。また、洗濯容器とい
う簡素な構成で、単一の洗濯槽の洗濯機に、分け洗いを
同時実施できる機能を付与することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明
の一実施の形態の洗濯機の正面断面図である。洗濯機1
は、ハウジング11内に支持された洗濯槽12と、洗濯
槽12の上方に設けられて洗濯槽12内に給水する給水
機構13と、洗濯槽12の底部から排水するための排水
機構14と、排水機構14および給水機構13の一部を
共用して洗濯槽12内下部から洗濯槽12上部に洗濯水
を流す通水路としての循環水路52とを有している。
【0028】洗濯槽12は、つり棒(図示せず)に支持
されて洗濯水を内部に溜める外槽21と、外槽21内に
回転可能に設けられ、表面に多数の小孔を有した内槽2
2と、内槽22内の底部に設けられた攪拌翼23とを備
えている。内槽22および攪拌翼23は、モータ25等
を含む駆動機構によって駆動される。洗いおよびすすぎ
時には攪拌翼23のみが一方向または両方向に回転し、
脱水時には攪拌翼23および内槽22がともに高速で一
方向に回転する。
【0029】給水機構13は、水道等の外部の給水設備
(図示せず)に一端が接続されて他端が分岐した給水管
31を有している。この給水管31の分岐した部分に
は、電磁弁からなる給水弁32,33がそれぞれ設けら
れている。分岐した部分の一方には、洗濯槽12内に臨
む注水口を区画する箱状の注水口形成部材34が設けら
れている。また、分岐した部分の他方は、洗剤容器35
に接続されている。洗剤容器35は、内部に洗剤を収容
できるとともに、内部に流入する水を注ぐ注水口を洗濯
槽12内に臨んで有している。水が給水管31から洗剤
容器35に流入すると、収容された洗剤とともに、注水
口を通じて洗濯槽12内に流出する。
【0030】また、洗濯槽12の底部には、排水機構1
4が設けられている。排水機構14は、排水管41と、
排水管41を開閉する電磁弁からなる排水弁42とを有
している。排水管41の一端は外槽21の底部に形成さ
れた排水口21aに接続され、排水管41の他端は機外
に導出されている。排水管41の途中に排水弁42が設
けられている。
【0031】本実施の形態では、排水管41の一部を共
用しつつ洗濯槽12内と連通して、洗濯槽12内にある
洗濯水を有効利用できるように洗濯水を通す循環水路5
2と、この循環水路52への吸込口52aに設けられて
洗濯水中の汚れ粒子をこし取るフィルタ51とを備えて
いる。以下、詳細に説明する。
【0032】循環水路52は、排水管41から分岐され
て外槽21の外側を通り、洗剤容器35につながってい
る。循環水路52の途中には、ポンプ53が挿入されて
いる。循環水路52の下端は、排水管41内に突出する
ように延びており、ここに上述のフィルタ51が取り付
けられている。フィルタ51は、図2に示すように、循
環水路52の下端にある吸込口52aを覆っている。吸
込口52aは、排水管41内で洗濯水の溜められる部分
である、排水弁42よりも洗濯槽12寄りに配置されて
いる。また、フィルタ51は、排水時の排水管41内の
流れ(図2の実線矢印F1参照)を妨げないようにして
配置されている。すなわち、排水管41と循環水路52
の下端とは、両管の延びる方向が互いに平行にされてお
り、吸込口52aが排水管41内で下方に向いて開口す
るように配置されている。ここに枠54に支持されて円
筒状に形成されたフィルタ51が設けられている。
【0033】フィルタ51の表面となる周面は、排水管
41の延びる方向に平行となり、排水時の排水管41内
の排水の流れに沿うようになっているので、排水の流れ
を妨げにくくなっている。また、この状態では、排水の
流れにより、フィルタ51の周面が洗われるので、汚れ
粒子を効果的に洗い流すことができる。また、排水弁4
2が閉じられている状態では、排水管41内にある洗濯
水は、フィルタ51を通り循環水路52にスムーズに流
入することができる。
【0034】フィルタ51は、限外濾過膜または精密濾
過膜等の有機濾過膜である。フィルタ51は、例えば、
不織布等の通水性を有する支持体の表面に、例えば、フ
ッ素含有ポリイミド樹脂からなる膜部をコーティングに
より形成して構成したものである。フィルタ51は、洗
濯水中に溶けている界面活性剤等の洗剤の洗浄成分粒
子、水等の通過を許容する一方、汚れ粒子、洗剤のビル
ダーの一つであるゼオライト、洗濯水中に溶けていない
塊状の洗剤の粒子等の通過を阻止する。
【0035】また、フィルタ51の表面51aは、多孔
性の膜であり、コーティングにより形成された膜部によ
って、表面の凹凸が少なく滑らかに形成されており、フ
ィルタ51の表面51aでは、粒子が付着し難くなって
いる。それゆえ、フィルタ51の通過を阻止された粒子
が、フィルタ51の表面に溜まったとしても、フィルタ
51の内部に吸着されず、その結果、表面に沿って流れ
る洗濯水で洗い流すことにより簡単に除去できる。
【0036】ポンプ53は、循環水路52の途中に配置
されており、循環水路52では、通常、洗濯水が、洗濯
槽12からフィルタ51を通った後に、ポンプ53に流
入するようになっている。ポンプ53は、水を吸込口を
通じて吸い込み、吐出口を通じて送り出すことのできる
公知の構造を有している。ポンプ53の吸込口は、排水
管41側となる循環水路52の部位に接続され、ポンプ
53の吐出口が、洗剤容器35側となる循環水路52の
部位に接続されている。このように、循環水路52の流
れに関して、洗濯槽12とポンプ53との間にフィルタ
51を配置しているので、目の細かいフィルタ51であ
っても、ポンプ53に過負荷がかかり難く、フィルタ5
1に水を通し易い。また、フィルタ51で異物が除去さ
れるので、ポンプ53は異物を吸い込まずに済み、故障
し難い。
【0037】この洗濯機1では、排水弁42が閉じら
れ、洗濯槽12内に洗濯水が溜められる。洗濯が行われ
るときに、ポンプ53が運転される。これにより、ポン
プ53の吸込口とつながる循環水路52内が負圧とな
り、排水管41内にある洗濯水が、フィルタ51を通
り、循環水路52を下方から上方に向かって流れる(図
2の破線矢印F2参照)。そして、洗濯水は、洗剤容器
35の注水口から洗濯槽12内に注がれる。このよう
に、洗濯水は、洗濯槽12と循環水路52とを通り、循
環する。洗濯水は、フィルタ51を通る際に、汚れ粒子
や異物等がこし取られ、一方、水に溶けた洗剤粒子は水
とともにそのまま通過する。その結果、洗濯槽12内の
洗濯水はポンプ53により効率よく循環できるので、フ
ィルタ51で効率よく確実にきれいになる。
【0038】洗濯水がきれいになるのに伴い、フィルタ
51にこし取られた汚れ粒子はフィルタ51の表面51
aに溜まる。洗濯が終わると、ポンプ53は停止され
る。そして、排水弁42が開かれて、洗濯槽12内から
排水されると、排水管41内の排水の流れは、フィルタ
51の表面51aに沿って流れて、排水が表面51aを
洗い流す。そして、表面51aに溜まっている汚れ粒子
は、排水とともに排出される(図2の実線矢印F1参
照)。
【0039】このように本発明によれば、洗濯中、洗濯
水を循環させ、その際に、汚れ粒子をこし取るフィルタ
51に通して、きれいにするので、洗浄効果を高めるこ
とができる。すなわち、フィルタ51は汚れ粒子、特
に、洗濯物から分離して洗濯水中にある汚れ粒子をこし
取る。これにより、汚れ粒子の洗濯物への再付着を防止
する。また、洗剤の界面活性剤が、洗濯物に付着してい
る汚れ粒子に結合し易くする。また、フィルタ51は洗
剤のゼオライトの通過を阻止するので、洗濯槽12内の
ゼオライトを少なくすることができ、ゼオライトが洗濯
物に付着して洗濯の仕上がりを損なうことを防止する。
なお、ゼオライトは、硬水を軟水化して、硬水中の金属
イオンが洗剤の洗浄能力を低下させることを防止するも
のであるが、洗濯槽12内にあるときにすでに硬水を軟
水化しているので、フィルタ51でこし取られても問題
ない。
【0040】また、フィルタ51は糸屑のような比較的
大きな異物も捕獲できるので、リントフィルタを省略す
ることもでき、構造を簡素化することもできる。しか
も、洗濯水中の汚れ粒子を少なくして、汚れ粒子の洗濯
物への再付着や、洗濯物から分離した汚れ粒子と洗剤と
の結合を少なくできるので、洗濯水を再活性化させるこ
とができ、洗剤の使用量を低減することもできる。
【0041】また、フィルタ51の表面51aは滑らか
で、汚れ粒子を容易に除去できるので、フィルタ51の
掃除に手間がかからず、また、フィルタ51も目詰まり
し難く、洗濯水を効率よく通すことができる。また、排
水がフィルタ51の表面を洗うように、排水路としての
排水管41と、通水路としての循環水路52と、フィル
タ51とが関連付けられて設けられ、特に、フィルタ5
1は、排水路に臨んで設けられているので、汚れ粒子
を、排水する毎に、排水を利用して自動的に確実に除去
できる。このように、フィルタ51にセルフクリーニン
グ機能を付与でき、その結果、目詰まりを確実に防止で
き、また、フィルタ51の掃除の手間も少なくて済む。
また、セルフクリーニング機能を有したフィルタ51で
あれば、掃除の為に取り外さずに済むので、例えば、掃
除のし難い場所であっても設置でき、配置の自由度を高
くできる。
【0042】また、フィルタ51からの汚れ粒子の除去
に排水を利用できるので、例えば、水道水を消費せずに
済み、水を節約することができる。また、フィルタ51
は表面51aに沿わせて排水を流すので、排水の流れを
妨げることなく、フィルタ51の表面積を広くすること
ができる。その結果、目の細かいフィルタ51であって
も、洗濯水をスムーズに通すことができ、効率よく汚れ
粒子をこし取ることができる。また、フィルタ51は表
面51aに沿わせて排水を流すので、排水の勢いを利用
して表面51aが効果的に洗い流される。また、広い表
面のフィルタ51であれば、汚れ粒子は表面に分散され
て吸い付き難く容易に除去できて、目詰まりをより一層
確実に防止でき、また、フィルタ51の掃除の手間もよ
り一層少なくできる。
【0043】また、フィルタ51にセルフクリーニング
機能を付与できる循環水路52の構造としては、図3に
示すようにしてもよい。図3に示す構造では、循環水路
52の下端は、太く形成されて、その内部に凹部52b
が区画されている。この凹部52bと排水管41とが、
吸込口52aを通じて連通している。凹部52b内は、
排水管41内に臨んでおり、ここにフィルタ51が、枠
54により支持されている。枠54は、外形が直方体を
形成し、その直方体の5つの面にフィルタ51がそれぞ
れ取り付けられ、フィルタ51の各面は、凹部52bの
内面と平行に配置されている。また、直方体の残りの1
つの面には、フィルタ51が取り付けられておらず、開
口とされている。この開口を吸込口52aに向けて枠5
4は配置されている。洗濯水は、吸込口52aから、開
口を通り、枠54の直方体の内側に流入し、フィルタ5
1を通り、循環水路52内に流れる。
【0044】図3に示す構造では、排水時、排水管41
を流れる洗濯水の大部分は、排水管41をそのまま流
れ、流れは妨げられない(矢印F1参照)。また、排水
時の洗濯水の一部が、凹部52b内に流入する際に、乱
流となり、フィルタ51の表面を断続的に不規則に洗い
流すようになる結果、表面にある汚れ粒子を洗い流し易
い(矢印F11参照)。
【0045】このように、フィルタ51は、排水管41
に臨む凹部52bに配置されているので、排水時の排水
の流れを妨げることなく、凹部52b内でフィルタ51
の表面を広くすることができる。その結果、目の細かい
フィルタ51であっても、洗濯水をスムーズに通すこと
ができ(矢印F2参照)。しかも、汚れ粒子は分散され
フィルタ51に吸い付き難い。
【0046】図4に示す構造では、循環水路52は、排
水管41とつながる第1部分521と、通過面積の大き
い大径部52cと、第2部分522と、第2部分522
との間にポンプ53を介在させた第3部分523と、水
溜め室52dと、洗剤容器35とつながる第4部分52
4とを有している。大径部52cは、流れの方向から見
たときの断面積が大きくなるような箱状に形成され、循
環水路52の第1部分521および第2部分522より
も広い断面積を有している。大径部52cの側面に、循
環水路52の第1部分521が接続され、大径部52c
の上面に循環水路52の第2部分522が接続されてい
る。フィルタ51は、平板状に形成され、板面を水平に
して、大径部52cの内部に取り付けられている。フィ
ルタ51の面の略中央の真上に循環水路52の第2部分
522が配置されている。
【0047】また、図4に示す構造では、ポンプ53は
双方向に運転可能とされている。すなわち、ポンプ53
は、排水管41から洗剤容器35に水を向かわせる正転
運転と、この正転運転と逆向きに水を流す逆転運転とを
することができる。また、循環水路52では、ポンプ5
3と洗剤容器35との間に上述の水溜め室52dが設け
られている。水溜め室52dは、正転方向に運転される
ポンプ53から吐出された水を所定量溜めておくことが
でき、溢れる水を洗剤容器35に流すようになってい
る。
【0048】このように、循環水路52には、フィルタ
51を収容する広くなった大径部52cが設けられてい
るので、大きな表面積のフィルタ51を無理なく設置で
き、その結果、目の細かいフィルタ51であっても、洗
濯水をスムーズに通すことができ、しかも、汚れ粒子は
分散されフィルタ51に吸い付き難い。また、ポンプ5
3を正転運転すると、上述のように洗濯水はきれいにな
り、また、所定量の洗濯水が水溜め室52dに溜められ
る。その後、ポンプ53を逆転運転すると、ポンプ53
よりも上方にある循環水路52の部分や、水溜め室52
dから、洗濯水は、下方に向けて逆流し、フィルタ51
を下向きに通って、正転運転時にフィルタ51の下面に
溜まった汚れ粒子を内側から洗い出す。その結果、目詰
まりを確実に防止できる。
【0049】図4に示す構成では、マイクロコンピュー
タを含む制御部16により上述の各部が、以下のように
制御される。図5のフローチャートを参照して洗い行程
を例に説明する。先ず、給水弁33が開かれて、水およ
び洗剤が洗濯槽12内に供給される(ステップS1)。
次に、モータ25により、攪拌翼(パルセータ)23が
間欠的に両方向に回転しながら、洗い動作が行われる
(ステップS2)。これとともに、ポンプ53が正転運
転される(ステップS3)。この間、洗濯水は、洗濯槽
12と循環水路52とを循環し、フィルタ51で洗濯水
がきれいにされ、きれいな洗濯水で洗濯物は洗われる。
【0050】ステップS4で、予め定められた洗い運転
時間が経過して、洗い動作が終了すると、攪拌翼23お
よびポンプ53の運転が停止され(ステップS5)、洗
濯槽12の排水が以下のようにして行われる。すなわ
ち、排水弁42が開かれる(ステップS6)。これに伴
い、フィルタ51の表面51aに溜まっている汚れ粒子
や異物は洗い流されて、排水とともに排出される。
【0051】ステップS7で、洗濯槽12内の水位が水
位センサの検知限界であるリセット水位よりも低くなる
と(ステップS7でYES)、ポンプ53が逆転運転さ
れる(ステップS8)。これにより、水が水溜め室52
dから循環水路52を下って逆流し、上述したように、
フィルタ51から異物を洗い出し、排水管41を通じて
排出する(図4の矢印F11参照)。ポンプ53の逆転
運転は、水溜め室52d等の容量に応じて予め定められ
た時間、例えば、10秒間行われる。そして、リセット
水位の検知から所定時間、例えば、1分の経過を待っ
て、排水を完了させてから、脱水行程等の次行程が開始
される(ステップS9)。
【0052】このように、ポンプ53は、洗濯槽12内
に洗剤を入れて運転する洗い運転時に運転されるので、
洗剤により洗濯物から分離している汚れ粒子をフィルタ
51で効率よくこし取ることができて、汚れ粒子の洗濯
物への再付着が防止される。また、洗剤は、フィルタを
通過して、洗濯槽12内で洗いに繰り返し利用される。
その結果、洗濯物を洗浄する能力をより一層高めること
ができる。または、洗剤、洗濯水、洗濯に要する時間等
をより一層節約することができる。
【0053】また、ポンプ53は、洗い運転の終了時
に、フィルタ51をクリーニングするために、短時間逆
転運転されるので、洗い運転時に溜まった汚れ粒子をフ
ィルタ51からすぐに洗い出すことができる結果、汚れ
粒子を確実に除去することができる。なお、図5に示す
制御内容や水溜め室52d等の構成を、図2および図3
に示す構成に適用することもできるが、図2および図3
の構成では、排水がフィルタ51の表面を確実に洗い流
すことができるので、排水時にポンプ53を逆転運転し
なくとも構わない。
【0054】また、図5に示すフローチャートでは、攪
拌翼23とポンプ53とは、同時に運転されていたが、
これには限定されない。例えば、図6に示すように、洗
剤を使用せずに水洗いする予洗運転と、その後に洗剤を
投入して洗う本洗運転とが行われる場合である。予洗運
転は、例えば、ユーザによる指令に応じて行われ、指令
がない場合には(ステップS11でNO)、図5で説明
したような洗い行程が行われる(ステップS20)。
【0055】ユーザから指令があると(ステップS11
でYES)、給水弁32が開かれて、洗濯槽12内に所
定量の水が供給される(ステップS12)。このとき、
洗剤は供給されない。そして、攪拌翼23が、予め定め
られた予洗時間、間欠的に両方向に回転する(ステップ
S13〜15)。この間、洗濯物は、洗剤を含まない水
で洗われて、例えば、どろ汚れが落とされる。また、ポ
ンプ53は運転されていない。
【0056】予洗運転終了後、洗濯槽12は排水され
ず、洗濯水はそのまま溜められている。そして、ポンプ
53が運転される(ステップS16)。洗濯水が循環水
路52を流れ、フィルタ51できれいにされ、洗濯槽1
2に戻されて本洗運転に再利用される。洗濯水には予洗
運転により汚れ粒子が十分に含まれ、フィルタ51で効
率よくこし取られる。また、洗濯水が循環水路52を流
れ、洗剤容器35内にある洗剤を洗濯槽12内に自動的
に投入する。
【0057】そして、攪拌翼23が間欠的に両方向に回
転し(ステップS17)、予め定められた本洗運転時間
が経過すると(ステップS18でYES)、ポンプ53
および攪拌翼23の運転が停止される(ステップS1
9)。この間、洗濯水をフィルタ51できれいにしつ
つ、洗剤を利用して、油汚れ等の予洗運転で落ち難い汚
れ粒子を効率よく落とすことができる。
【0058】このように、予洗運転で利用した水を、本
洗運転にも利用するので、水を節約でき、また、予洗時
の水の排水時間と、本洗運転のための給水時間とを省く
ことができるので、運転時間を短縮することができる。
次に、図8に示す洗濯機2を用いて、洗濯槽12内の水
位を低くしたときの効率の良い運転方法を説明する。
【0059】洗濯機2は、図8の概略構成図に示すよう
に、洗濯機1とほぼ同様に構成され、循環水路52の入
口近傍を開閉する通水弁56をさらに備えている。図9
のフローチャートを参照して洗濯機2の制御内容を説明
する。先ず、洗濯負荷が検知され(ステップS21)、
検知された洗濯負荷に応じて、洗濯槽12内の洗濯水の
水位HBおよび洗い運転時間が設定される(ステップS
22)。ここで、洗濯負荷の検知は、例えば、洗濯物を
入れた状態で攪拌翼23を惰性回転させた時の回転角を
検知する等の、公知の方法を利用できる。また、水位H
Bは、フィルタ51のない従来の洗濯機での洗い時の標
準的な水量に比べて少ない水量に応じて設定されてい
る。
【0060】次に、給水弁33を開き、洗剤とともに、
洗濯槽12内に水位HBまで給水する(ステップS23
でYES、ステップS24)。次に、モータ25により
攪拌翼23が間欠的に両方向に回転し、洗い動作が開始
される(ステップS25)。このとき、排水弁42と通
水弁56とは閉じられている。洗濯水は循環水路52に
流入しない。
【0061】洗い動作の開始から予め定められた待機時
間、例えば、5分が経過すると(ステップS26でYE
S)、通水弁56が開かれ、ポンプ53が運転開始され
る(ステップS27)。洗濯水が循環水路52を流れ、
きれいになる。ここで、待機時間は、洗濯槽12内の水
を十分にフィルタ51に通すことができて、且つ洗い時
間に対してポンプ53の運転時間を確保できるように設
定され、そのうえで、後述するように汚れ粒子を効率よ
くこし取ることができるようにされている。
【0062】予め定められた洗い運転時間が経過すると
(ステップS28でYES)、攪拌翼23およびポンプ
53の運転が停止される(ステップS29)。そして、
排水によるフィルタ51のクリーニング後に、通水弁5
6は閉じられる。また、洗い運転時間が予め定められた
時間、例えば、6分以下である場合には(ステップS2
3でNO)、洗濯槽12内の水位HAにまで給水されて
(ステップS30,31)、攪拌翼23が運転開始され
る(ステップS32)。これと同時に、通水弁56を開
けて、ポンプ53を運転開始する(ステップS27)。
これにより、洗濯水をきれいにしながら、洗い運転時間
が経過するまで、洗濯物が洗われる。ここで、水位HA
は、上述の水位HBに比べて高く、且つ従来の標準的な
水量に比べて低く設定されている。
【0063】このように、ポンプ53を運転してフィル
タ51で洗濯水をきれいにすることにより洗浄能力が高
まるので、十分な洗浄能力を得ながら、洗剤量および水
量を少なくして、節約することができる。また、水量と
洗剤量とは、同じように少なくするのが好ましい。とい
うのは、通常、洗剤は、標準使用濃度で、界面活性剤の
洗浄力が最良の状態になるように設定されているから、
洗剤と水とを同じように減らすことで、洗剤を最良の状
態で使用することができ、且つ洗剤と水とを節約するこ
とができる。
【0064】その一方で、水量が少なくなると、水量と
洗濯物量との比である浴比が変化するので、洗濯物が攪
拌され難くなる結果、洗浄能力が低下することが考えら
れる。本実施の形態では、ポンプ51を運転して洗濯水
をきれいにしながら洗濯できるので、水量が少ないとき
に想定される洗浄能力の低下を防止することができる。
【0065】また、待機時間が経過するまでは、通水弁
56を閉じているので、洗濯水は循環水路52に流入を
防止される結果、通水弁56が開いているときよりも、
水位を高めて、洗浄能力の低下を確実に防止することが
できる。さらに、待機時間は洗い動作の開始直後に設定
されているので、待機時間の経過後にポンプ53を運転
すると、フィルタ51で汚れ粒子を効率よくこし取るこ
とができる。というのは、図7のグラフに示すように、
洗い時間の経過とともに汚れの落ち具合を表す洗浄力指
数は高まり、洗い動作の開始直後には、汚れ粒子は洗濯
物から洗濯水中にまだ分離していないが、5分の待機時
間の経過後には、洗浄力指数は約96%に達して、汚れ
粒子はほぼ水中に分離していると考えられるからであ
る。また、待機時間が過度に長いと、一旦洗濯物から離
れた汚れ粒子の洗濯物への再付着が考えられ、好ましく
ない。
【0066】また、ステップS23で、洗い運転時間が
短い場合には、待機時間を設けずに、洗い動作の開始直
後からポンプ53を運転しているので、ポンプ53の運
転時間を洗い運転時間に対して最大に確保することがで
きる結果、フィルタ51で洗濯水をきれいにすることに
よる洗浄能力を確実に高めることができる。さらに、洗
い運転時間が短いときには、相対的に高い水位HAで洗
い動作するようにしているので、水位が低く、且つ洗い
運転時間が短い場合に想定される洗浄能力の低下を抑制
することができる。
【0067】次に、図10に示す洗濯機3を説明する。
洗濯機3は、洗濯槽12の底部から気泡を発生させる気
泡発生装置17を備えている。他の構成は、上述の洗濯
機1と同様である。気泡発生装置17は、ハウジング1
1内の上部に配置されたエアーポンプ71と、このエア
ーポンプ71と洗濯槽12とをつなぐエアーホース72
とを有している。エアーホース72は、攪拌翼23の下
方となる外槽21の底部に接続されている。エアーポン
プ71は、空気を攪拌翼23の下方に吹き出させて、洗
濯水中に気泡を発生させる。
【0068】例えば、洗い行程で気泡発生装置17を動
作させると、攪拌翼23の下方に気泡が発生する。この
気泡は、攪拌翼23で攪拌されて、多数の微細な気泡を
生じる。このときに超音波領域の衝撃波を発し、これに
より、洗浄能力を高めることができる。また、多数の微
細な気泡は、その間に汚れ粒子を吸着して、水面に浮上
させることができる。その結果、洗浄能力を高めること
ができる。
【0069】また、すすぎ行程では、図11のフローチ
ャートに示すようにして、すすぎ効果を高めることがで
きる。以下、洗濯槽12内に溜めた水ですすぐ溜めすす
ぎを説明するが、注水しながらすすぐ注水すすぎに適用
してもよい。先ず、給水弁32が開かれて(ステップS
41)、予め定められた水位に給水される(ステップS
42,43)。次に、モータ25が駆動されて、攪拌翼
23が間欠的に両方向に回転し、すすぎ動作が行われ
る。
【0070】すすぎ動作の開始と同時に、ポンプ53が
運転開始される(ステップS44)。水は、洗濯槽12
と循環水路52とを循環しながら、きれいにされる。き
れいな水が注水口を通じて洗濯槽12内に注がれる。所
定の溜めすすぎ時間が経過すると(ステップS45でY
ES)、仕上げすすぎが行われる。なお、上述の溜めす
すぎを複数回行ってもよい。
【0071】仕上げすすぎでは、直前に行われた溜めす
すぎの終了時に排水せず、洗濯槽12内の水をそのまま
利用し、攪拌翼23とポンプ53の運転は継続されてい
る。そして、給水弁32が開かれ(ステップS46)、
気泡発生装置17が運転される(ステップS47)。気
泡発生装置17による気泡に伴って、洗濯物に付着して
いる洗剤も泡となって、水面に浮上する。また、洗濯槽
12内の下部にある洗剤は、ポンプ53の運転により水
とともに循環水路52を通り、洗濯槽12内の上部に汲
み出される。このようにして、洗濯槽12内の上部、水
面近傍に移動した洗剤は、給水弁32が開かれて注水さ
れた水が溢水口(図示せず)から溢れるのに伴って排出
される。
【0072】洗濯槽12内の水位が、溢水口に対応する
オーバーフロー水位になって(ステップS48でYE
S)、その後、所定時間経過すると(ステップS49で
YES)、気泡発生装置17、ポンプ53、モータ25
が停止され、給水弁32が閉じられる(ステップS5
0)。ここで、上述の所定時間は、水面近くの洗剤を水
とともに溢水口から溢れさせて排出できる時間に設定さ
れている。
【0073】このように、水をフィルタ51できれいに
しながら洗濯槽12と循環水路52とで循環させつつ溜
めすすぎをする場合には、きれいな水を洗濯物に降り注
がせることにより、洗剤を洗濯物から水中に溶け出させ
ることができるので、攪拌翼の回転のみで水を攪拌して
溜めすすぎをする従来の場合に比べて、すすぎ能力を高
めることができる。
【0074】また、水をフィルタ51できれいにしなが
ら洗濯槽12と循環水路52とで循環させ、且つ気泡発
生装置17を動作させて注水すすぎする場合には、上述
したように循環水路52や泡により洗剤を水面に移動さ
せることができるので、攪拌翼の駆動のみで水を攪拌し
て注水すすぎをする従来の場合に比べて、すすぎ能力を
高めることができる。
【0075】従って、低水温の場合や、界面活性剤を多
く含む液体洗剤を利用する場合のように、従来、十分に
すすぐことの困難な場合にも、十分なすすぎ能力を得る
ことができる結果、洗剤が衣類に残らず、洗剤による臭
いの発生を防止することができる。また、すすぎ能力を
高められるので、換言すれば、すすぎ能力の低下を防止
し且つ使用水量を低減することができる。
【0076】また、溜めすすぎのすすぎ動作の開始と同
時にポンプ53の運転を開始する場合には、溜めすすぎ
開始直後の最もきれいな水を、ポンプ53により洗濯槽
12の上部から洗濯物に注ぎかけることができる結果、
洗剤や汚れ粒子を洗濯物から効率よく分離させることが
でき、すすぎ能力を高めることができる。なお、洗濯槽
12内で泡を発生させるので、洗濯槽12の上部を覆う
蓋を設けてもよい。
【0077】次に、図12に示す洗濯機4を説明する。
洗濯機4は、内部で洗濯するための上述した洗濯槽12
と、水を溜める貯水槽18と、洗濯槽12および貯水槽
18を連通する連通水路を含む通水機構19とを有して
いる。通水機構19は、ハウジング11内の下部に設け
られ、洗濯槽12と貯水槽18との間の通水および排水
に利用される。通水機構19は、外槽21の底部に形成
された排水口21aと貯水槽18の底部に形成された排
水口18aとを連通する連通管91と、連通管91の途
中に接続されて機外に排水するための排水管92と、連
通管91の途中と外槽21の上部とを連通する溢水管9
3とを有している。連通管91には、洗濯槽12の排水
口21a寄りに設けられた第1弁94と、上述のフィル
タ51と、双方向に水を移動させることのできるポンプ
97と、貯水槽18の排水口18a寄りに設けられた第
2弁95とが、洗濯槽12側から貯水槽18側に向かう
流れに沿って並んでいる。第1弁94とフィルタ51と
の間の連通管91の部分に、排水管92と溢水管93と
が接続されている。排水管92の途中には、排水弁96
が設けられている。
【0078】連通管91では、排水弁96が閉じられた
状態で、第1弁94と第2弁95とが開かれて、ポンプ
97が運転されると、洗濯槽12と貯水槽18との間を
水が移動でき、上述の連通水路が形成される。また、排
水弁96および第1弁94が開かれると、洗濯槽12か
ら排水する排水路が形成される。同様に、排水弁96お
よび第2弁95が開かれると、貯水槽18から排水する
排水路が形成される。
【0079】上述のポンプ97および各弁94,95,
96は、制御部16の制御のもとで以下のように動作し
て、洗濯槽12と貯水槽18との間で水をやりとりして
有効利用することができる。図13のフローチャートを
参照する。洗濯槽12で利用された水を、貯水槽18に
移動させる場合には、まず、排水弁96を閉じ、第1弁
94および第2弁95を開く(ステップS61〜6
3)。ポンプ97を正転方向に運転すると(ステップS
64)、洗濯槽12内にある水は、連通水路を通じて貯
水槽18へ移動する。そして、例えば、所定時間経過し
て、貯水槽18がいっぱいになると(ステップS65で
YES)、第2弁95が閉じられ、ポンプ97が運転停
止される(ステップS66,67)。
【0080】次に、排水弁96が開かれ(ステップS6
8)、洗濯槽12をそのまま排水する場合には(ステッ
プS69でYES)、洗濯槽12内が空になると(ステ
ップS70でYES)、第1弁94および排水弁96が
閉じられる(ステップS71,72)。この間、フィル
タ51は排水によりクリーニングされる。また、洗濯槽
12に残った水を利用する場合には(ステップS69で
NO)、所定時間だけ排水が行われた後に(ステップS
73でYES)、第1弁94および排水弁96が閉じら
れる(ステップS71,72)。ここで、所定時間は、
フィルタ51を排水によりクリーニングできる程度の短
い時間に設定されている。このように、洗濯槽12に水
を溜めておく場合にも、短時間だけ排水が行われ、フィ
ルタ51から汚れ粒子を除去するようにしている。
【0081】貯水槽18から洗濯槽12へ水を移動させ
るには、上述の連通水路を形成して、ポンプ97を逆転
方向に運転すればよい。このとき、フィルタ51には、
汚れ粒子が溜まっていないので、汚れ粒子が洗濯槽12
内に逆流する虞はない。このように洗濯機4では、洗濯
槽12で利用した洗濯水を、連通水路を通してフィルタ
51できれいにし、貯水槽18に移動して溜めることが
できる。この溜めた水を、貯水槽18から連通水路を通
して再度きれいにして洗濯槽12内に移動させて、洗濯
槽12で洗濯に再利用することができる。このように、
洗濯水を有効利用して、水を節約することができる。
【0082】また、洗剤を含む洗濯水を再利用する場合
には、フィルタ51で洗剤を再活性化させることができ
るので、洗剤の使用量を少なくすることができる。ま
た、再利用する洗濯水は、フィルタ51で2度きれいに
しているので、洗濯物を洗浄する洗浄能力が低下するこ
とを確実に防止することができる。また、連通水路に水
を流したときには、ステップS68以降のように、フィ
ルタ51の表面を洗うように水を流している。これによ
り、一方向への通水時にフィルタ51の表面に溜まった
汚れ粒子を洗い流して、他方向への通水時に汚れ粒子が
逆流することを防止することができる。
【0083】また、貯水槽18から洗濯槽12へ水を移
動させる場合には、例えば、水圧の低い水道からの給水
よりも短時間に給水できる。また、本実施の形態では、
洗濯槽12と貯水槽18との間で水をやりとりしている
が、図14に示す洗濯機5のように、貯水槽18に代え
て洗濯槽60を備えてもよい。
【0084】洗濯機5の洗濯槽60は、洗濯専用槽であ
る。洗濯槽60は、平面形状が略長方形状の内形を有し
てその内部に洗濯水および洗濯物を収容することができ
る。洗濯槽60内の側面には、表面に凹凸を有した攪拌
翼61が設けられている。攪拌翼61は、モータ62を
含む駆動機構により洗いおよびすすぎ時に一方向または
両方向に回転し、洗濯物および洗濯水を攪拌することが
できる。
【0085】また、洗濯機5では、通水機構19に代え
て、通水機構80が設けられているが、通水機構19を
利用しても構わない。通水機構80は、外槽21の底部
に形成された排水口21aと洗濯槽60の底部に形成さ
れた排水口60aとを連通する連通管81と、連通管8
1の途中から分岐して機外に導出される2つの排水管8
2,83とを有している。排水管82,83には、排水
弁84,85がそれぞれ設けられている。排水管82,
83の下流側部分は、互いに合流して、機外に導出され
ている。連通管81の途中に、フィルタ51と、連通弁
86と、ポンプ97とが順に配置されている。フィルタ
51と排水口21aとの間となる連通管91の部分に、
排水管82が接続されている。また、ポンプ97と排水
口60aとの間となる連通管91の部分に、排水管83
が接続されている。
【0086】連通水路は、排水弁84,85を閉じ、連
通弁86を開くと形成される。ポンプ97を運転する
と、洗濯槽12から洗濯槽60へ、水を移動させること
ができる。水はフィルタ51を通りきれいにされた後
に、洗濯槽60に溜められて、そこで、洗濯に再利用で
きるので、水を節約することができる。また、再利用す
る洗濯水をフィルタ51できれいにするので、再利用時
に洗濯物を洗浄する洗浄能力が低下することを防止する
ことができる。また、複数の洗濯槽12,60があるの
で、分け洗いも容易であり、短時間にできる。
【0087】また、洗濯機4や洗濯機5では、排水路か
ら排水される排水がフィルタ51の表面51aを洗うよ
うに、排水路と、通水路としての連通水路と、この連通
水路にあるフィルタ51とが関連付けられて設けられて
いるので、排水を利用して、フィルタ51に溜まった汚
れ粒子を除去できる。その結果、目詰まりを防止し、し
かも水を節約することができる。
【0088】次に、図15に示す洗濯機6を説明する。
洗濯機6は、洗濯槽12の内槽22の内部に配置された
洗濯容器26を備えている。洗濯機6では、内槽22の
内部であって洗濯容器26の内部と、内槽22の内部で
あって洗濯容器26の外部とに、洗濯物を分けて入れ
て、同時に分け洗いすることができる。
【0089】洗濯容器26は、攪拌翼23の上面中央部
から上方に延びる柱27に支持されている。柱27の下
端部は、攪拌翼23に着脱可能とされ、柱27の上端部
は、洗濯容器26の底面の中央部に連結されている。こ
のように攪拌翼23と洗濯容器26とが一体回転する。
また、柱27で支持された洗濯容器26は、内槽22内
の所定の高さ位置に保持され、洗濯容器26の内部に循
環水路52の注水口からの水が降り注ぐようになってい
る。また、洗濯容器26の内部に、洗濯槽12内の底部
に溜まる水が浸入しないようになっている。
【0090】洗濯容器26は、例えば、桶のような有底
の筒状に形成されている。洗濯容器26の側面には、内
部に出っ張る張出部26aと、内外を連通する多数の小
孔26bとが形成されている。小孔26bを通じて、洗
濯容器26の内部に溜まった水を洗濯槽12内の底部に
流出させることができる。例えば、洗濯容器26の内部
には、ランジェリー等の洗濯物W1が入れられ、また、
洗濯容器26の外側となる内槽22内には、洗濯物W1
と混ぜて洗いたくない、汚れのひどい洗濯物W2が入れ
られる。
【0091】洗濯機6では、洗濯時、洗濯容器26の底
面よりも低くなる水位HDで水が溜められる。洗い時に
ポンプ53が駆動され、洗濯水がフィルタ51によりき
れいにされつつ、循環水路52の注水口を通じて洗濯容
器26内に降り注がれる。洗濯容器26内の洗濯物W1
は、きれいな水を注がれつつ、攪拌翼23とともに回転
する洗濯容器26内で揺り動かされながら洗われる。
【0092】水は、洗濯容器26内で洗濯物W1の洗濯
に利用された後、洗濯槽12の底部にある洗濯物W2の
洗濯に利用される。なお、分け洗いする必要のない場合
には、洗濯容器26および柱27を攪拌翼23から取り
外して洗濯すればよい。このように、同じ洗濯槽12内
で同時に分け洗いできるので、洗濯の回数を少なくで
き、水等を節約することができる。
【0093】このように、洗濯槽12内に着脱できる洗
濯容器26という簡素な構成で、単一の洗濯槽12の洗
濯機6に、分け洗いを同時実施できる機能を付与するこ
とができる。なお、上述の各実施の形態では、洗濯槽は
回転する攪拌翼を有したものであったが、これには限定
されない。例えば、回転するドラム形の容器を備えたも
のであってもよい。要は、内部に水を溜める洗濯槽があ
ればよい。
【0094】その他、本発明の要旨を変更しない範囲で
種々の設計変更を施すことが可能である。
【0095】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、洗濯水
をフィルタによりきれいにできるので、高い洗浄効果が
得られ、しかも、洗剤の使用量を低減することもでき
る。また、汚れ粒子をフィルタの表面から除去し易いの
で、フィルタの掃除に手間がかからず、また、フィルタ
も目詰まりし難い。
【0096】請求項2に記載の発明によれば、排水を利
用してフィルタから汚れ粒子を除去できるので、目詰ま
りを防止できて、フィルタの掃除の手間も少なくでき
る。また、汚れ粒子の除去に排水を利用できるので、水
を節約することができる。請求項3に記載の発明によれ
ば、洗濯水を洗濯槽と循環水路とで循環させて、確実に
きれいにしながら、有効利用することができる。
【0097】請求項4に記載の発明によれば、ポンプに
より洗濯水を効率よくきれいにすることができる。ま
た、ポンプをフィルタの下流側に配置している場合、フ
ィルタが目の細かいものであっても、水を通し易く、し
かも、ポンプは、過負荷になり難くて、異物も吸い込ま
ずに済むので、故障し難い。請求項5に記載の発明によ
れば、排水路に臨むフィルタでは、こし取った汚れ粒子
を、排水を利用して自動的に除去できるので、目詰まり
を確実に防止でき、また、フィルタの掃除の手間も少な
くて済む。
【0098】請求項6に記載の発明によれば、排水路内
にあって排水が表面を沿うようなフィルタでは、表面積
を広くできるので、洗濯水をスムーズに通過させて、効
率よく汚れ粒子をこし取ることができる。また、こし取
られた汚れ粒子を容易にしかも効果的に除去できて、目
詰まりをより一層確実に防止でき、また、フィルタの掃
除の手間も少なくできる。
【0099】請求項7に記載の発明によれば、フィルタ
を排水路に臨む凹部に設けたので、フィルタの表面積を
広くできる結果、洗濯水をスムーズに通過させて、効率
よく汚れ粒子をこし取ることができる。また、こし取ら
れた汚れ粒子を容易に除去できて、目詰まりをより一層
確実に防止でき、また、フィルタの掃除の手間も少なく
できる。
【0100】請求項8に記載の発明によれば、大径部内
に設けたフィルタでは、表面積を無理なく広くできるの
で、請求項6に記載の発明の効果を得ることができる。
請求項9に記載の発明によれば、ポンプを逆転運転させ
て、汚れ粒子をフィルタから洗い出すことができるの
で、目詰まりを確実に防止できる。請求項10に記載の
発明によれば、洗い運転時にポンプを運転することで、
より一層高い洗浄能力を得られ、または、洗剤、洗濯
水、洗濯に要する時間等の節約をより一層図ることがで
きる。
【0101】請求項11に記載の発明によれば、洗い運
転の終了時にポンプを逆転運転することで、溜まった汚
れ粒子をすぐに洗い出して確実に除去することができ、
その結果、目詰まりを確実に防止することができる。請
求項12に記載の発明によれば、フィルタを設けた連通
水路が洗濯槽と貯水槽とをつないでいるので、洗濯水を
洗濯に再利用して、水を節約でき、しかも、きれいな洗
濯水により洗浄能力の低下も防止することができる。
【0102】請求項13に記載の発明によれば、フィル
タを設けた連通水路が複数の洗濯槽をつないでいるの
で、洗濯水を洗濯に再利用して、水を節約でき、しか
も、きれいな洗濯水により洗浄能力の低下も防止するこ
とができる。また、複数の洗濯槽で、短時間で分け洗い
することができる。請求項14に記載の発明によれば、
洗濯槽内の底部と洗濯容器とで、洗濯物の分け洗いを同
時にでき、しかも、簡素な構成で実現することができ
る。
【0103】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す洗濯機の概略構
成の正面断面図である。
【図2】図1の洗濯機の要部の拡大断面図である。
【図3】図2に示す要部の、他の実施の形態を示す断面
図である。
【図4】図2に示す要部の、また別の実施の形態を示す
断面図である。
【図5】図1の洗濯機の洗い運転の制御内容を示すフロ
ーチャートである。
【図6】図1の洗濯機の洗い運転の他の制御内容を示す
フローチャートである。
【図7】洗濯時間と洗浄力指数との関係を示すグラフで
あり、横軸に洗濯時間を分で、縦軸に洗浄力指数を示
す。
【図8】本発明の第2の実施形態を示す洗濯機の概略構
成図である。
【図9】図8に示す洗濯機の制御内容を示すフローチャ
ートである。
【図10】本発明の第3の実施形態を示す洗濯機の概略
構成図である。
【図11】図10に示す洗濯機のすすぎ運転の制御内容
を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第4の実施形態を示す洗濯機の概略
構成図である。
【図13】図12に示す洗濯機の制御内容を示すフロー
チャートである。
【図14】本発明の第5の実施形態を示す洗濯機の概略
構成図である。
【図15】本発明の第6の実施形態を示す洗濯機の概略
構成図である。
【符号の説明】
1,2,3,4,5,6 洗濯機 12 洗濯槽 18 貯水槽 26 洗濯容器 35 洗剤容器(注水口) 41 排水管(排水路) 51 フィルタ 51a 表面 52 循環水路(通水路) 52a 吸込口 52b 凹部 52c 大径部 53 ポンプ 60 洗濯槽 81 連通管(通水路、連通水路) 91 連通管(通水路、連通水路) 97 ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 義一 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 倉世古 隆生 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 竹内 晴美 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 荒木 康志 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3B155 AA19 AA22 BB08 BB14 BB16 CB44 FD08 FE03 FE04 FE11 FE14 FE16 GA01 MA01 MA02 MA03 MA05 MA06

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に洗濯水と洗濯物を入れて洗濯する洗
    濯槽と、 この洗濯槽内にある洗濯水を有効利用できるように、洗
    濯槽内と連通して洗濯水を通す通水路と、 この通水路に設けられて通水路を通る洗濯水中の汚れ粒
    子をこし取るフィルタとを備え、 このフィルタは、こし取った汚れ粒子が付着し難い滑ら
    かな表面を有することを特徴とする洗濯機。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の洗濯機において、 上記洗濯水を機外へ排出するための排水路がさらに備え
    られ、 この排水路から排水される排水がフィルタの表面を洗う
    ように、排水路と通水路とが関連付けられていることを
    特徴とする洗濯機。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の洗濯機におい
    て、 上記通水路は、洗濯槽の下部から洗濯水を取り出し、洗
    濯槽の上部へ洗濯水を循環させる循環水路であることを
    特徴とする洗濯機。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の洗濯機において、 上記循環水路には、ポンプが挿入されており、フィルタ
    は洗濯槽の下部とポンプとの間に配置されていることを
    特徴とする洗濯機。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の洗濯機において、 上記洗濯槽には、排水路がつながり、 循環水路は、排水路に連通された吸込口を有し、 フィルタは、吸込口に設けられていることを特徴とする
    洗濯機。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の洗濯機において、 上記吸込口は、排水路内に延びた循環水路に形成され、 フィルタは、排水路を流れる排水がフィルタの表面に沿
    って流れるように配置されていることを特徴とする洗濯
    機。
  7. 【請求項7】請求項5に記載の洗濯機において、 上記吸込口は、排水路に臨む凹部を有し、 フィルタは、凹部に配置されていることを特徴とする洗
    濯機。
  8. 【請求項8】請求項4に記載の洗濯機において、 上記循環水路には、通過面積が大きい大径部が形成さ
    れ、この大径部にフィルタが配置されていることを特徴
    とする洗濯機。
  9. 【請求項9】請求項4乃至8の何れかに記載の洗濯機に
    おいて、 上記ポンプは、正転運転および逆転運転をできるもので
    あり、正転運転により洗濯水を循環させ、逆転運転によ
    り洗濯水を循環水路で逆流させることを特徴とする洗濯
    機。
  10. 【請求項10】請求項4乃至9の何れかに記載の洗濯機
    において、 上記ポンプは、洗濯槽内に洗剤を入れて運転する洗い運
    転時に、洗濯水を循環させるために運転されることを特
    徴とする洗濯機。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の洗濯機において、 上記ポンプは、洗い運転の終了時に、フィルタをクリー
    ニングするために、短時間逆転運転されることを特徴と
    する洗濯機。
  12. 【請求項12】請求項1または2に記載の洗濯機におい
    て、 上記洗濯槽で利用した洗濯水を溜める貯水槽をさらに備
    え、 通水路は、洗濯槽と貯水槽とを連通する連通水路であ
    り、 フィルタは、連通水路に設けられていることを特徴とす
    る洗濯機。
  13. 【請求項13】請求項1または2に記載の洗濯機におい
    て、 上記洗濯槽は、複数が設けられ、 通水路は、複数の洗濯槽同士を連通する連通水路であ
    り、 フィルタは、連通水路に設けられていることを特徴とす
    る洗濯機。
  14. 【請求項14】請求項3に記載の洗濯機において、 洗濯槽の上部には、循環水路からの洗濯水が注がれる注
    水口が設けられ、 洗濯槽内には、注水口からの洗濯水がかかるようにして
    洗濯物を入れる洗濯容器が設けられ、 この洗濯容器は、注水口からの水を受け止め且つ洗濯槽
    内の底部に溜まっている洗濯水が入らない位置に保持さ
    れることを特徴とする洗濯機。
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