JP2021037263A - 洗浄機 - Google Patents
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Abstract
【課題】固形物を分離する分離部での目詰まりを抑制すると共に、洗浄水タンクに貯留される水の汚損による洗浄能力の低下を抑制することができる洗浄機を提供する。【解決手段】食器洗浄機1は、洗浄水タンク15の上方に配置されると共に傾斜部分を有する部材であって、食器に噴射された洗浄水Wに含まれる固形物Gを分離し、傾斜の方向に固形物Gを誘導する分離部40と、分離部40によって誘導された固形物Gを収容する収容部50と、洗浄水タンク15の上方かつ分離部40の下方に配置され、分離部40を通過した洗浄水Wを受ける水受部60と、水受部60において受けた洗浄水Wを洗浄水タンク15を経ずに食器洗浄機1の外部に排出する第1状態と、水受部60によって受けた洗浄水Wを洗浄水タンク15に流入する第2状態とに切り替える切替部70と、を備える。【選択図】図3
Description
本発明は、洗浄機に関する。
洗浄水タンクに貯留された水を用いて食器等の被洗浄物の洗浄を行う洗浄機が知られている。洗浄前の被洗浄物には残菜が付着していることが多い。このため、従来の洗浄機では、洗浄水タンクの上方にフィルタ等の分離部を設け、ノズルから被洗浄物に噴射された水に含まれる残菜を分離して、洗浄水タンクに残菜が流入しないようにしている。ところで、上記残菜には、水に溶解する溶解物と水に溶解しない固形物とが含まれており、このような溶解物による洗浄水の汚損は洗浄機による被洗浄物の洗浄能力を低下させ、固形物による分離部の目詰まりは、洗浄機の連続的な運転を阻害する。
特許文献1には、残菜を収容する収容部(濾器手段)と、収容部に向けて斜め下方に配置された分離部(ストレーナ)とを備える洗浄機が開示されている。この洗浄機によれば、ノズルから噴射される水によって洗い落とされた固形物は分離部によって分離されると共に収容部に収容される。これにより、固形物による分離部の目詰まりの発生を抑制することができる。
しかしながら、上記従来の洗浄機では、固形物による分離部の目詰まりの発生は抑制できるものの、溶解物については洗浄水と共に分離部を通り抜け、そのまま洗浄水タンクに回収される。このため、洗浄水タンクの水が汚損され、洗浄機による被洗浄物の洗浄能力を低下させる。
そこで、本発明は、固形物を分離する分離部での目詰まりを抑制すると共に、洗浄水タンクに貯留される水の汚損による洗浄能力の低下を抑制することができる洗浄機を提供することを目的とする。
本発明に係る洗浄機は、洗浄室に収容された被洗浄物の洗浄を行う洗浄機であって、被洗浄物を洗浄する洗浄水を貯留する洗浄水タンクと、洗浄水タンクの上方に配置されると共に傾斜部分を有する部材であって、被洗浄物に噴射された洗浄水に含まれる固形物を分離し、傾斜の方向に固形物を誘導する分離部と、分離部によって誘導された固形物を収容する収容部と、洗浄水タンクの上方かつ分離部の下方に配置され、分離部を通過した洗浄水を受ける水受部と、水受部において受けた洗浄水を洗浄水タンクを経ずに洗浄機の外部に排出する第1状態と、水受部によって受けた洗浄水を洗浄水タンクに流入させる第2状態とに切り替える切替部と、を備える。
この構成の洗浄機では、分離部により分離された固形物が収容部に誘導されると共に上記固形物が収容部によって収容される。これにより、分離部上に固形物が滞留することがなくなるので、分離部での目詰まりを抑制できる。また、この構成の洗浄機では、分離部を通過した洗浄水をそのまま外部に排出することができる第1状態に切り替えることができる切替部を備えている。これにより、分離部を通過する洗浄水に残菜の溶解物が多く含まれる場合に、切替部を選択的に第1状態に切り替えることができるので、汚損の原因となる溶解物が洗浄水タンクに流入することを回避することができる。この結果、浄水タンクに貯留される水の汚損による洗浄能力の低下を抑制する0ことができる。
本発明に係る洗浄機では、洗浄機は、洗浄工程とすすぎ工程とを有する洗浄動作を実行し、切替部は、少なくとも洗浄工程の一部において、第1状態に切り替えてもよい。この洗浄機では、分離部を通過する洗浄水に溶解物が多く含まれるときに第1状態となるように切替部が切り替えられるので、より確実に溶解物が洗浄水タンクに流入することを回避できる。
本発明に係る洗浄機では、洗浄工程は、初期段階ですすぎ水タンクに貯留された水が洗浄室に供給された後、洗浄水タンクに貯留された水が洗浄室に供給される状態に切り替わってもよい。一般的には、すすぎ水タンクから供給される水は、洗浄水タンクから供給される水よりも温度が高い。このため、洗浄工程の初期段階では、相対的に高温の水が食器に噴射されるので、食器にこびりついている固形物をふやかし、食器から固形物を落とすことができる。この結果、食器の洗浄能力を高めることができる。
本発明に係る洗浄機では、水受部は、分離部を通過した洗浄水を貯留可能な貯留部を有しており、切替部は、貯留部から外部に洗浄水を排出する排水管と、排水管に設けられた開閉弁と、開閉弁を制御する制御部と、を有し、制御部は、開閉弁を開けることにより第1状態とし、開閉弁を閉めることにより貯留部から溢れ出た水を洗浄水タンクに流入させて第2状態としてもよい。この構成では、切替部における第1状態と第2状態との切り替えのために、ソレノイド等のアクチュエータを備えなくても済むので、切替部を安価に構成することができる。
本発明に係る洗浄機では、水受部は、回動可能に設けられたシャッタであり、切替部は、外部に洗浄水を排水する排水管と、排水管に洗浄水を誘導する第1誘導状態と、洗浄水タンクに洗浄水を誘導する第2誘導状態との間でシャッタを回動させる駆動部と、駆動部を制御する制御部と、を有し、制御部は、第1誘導状態にシャッタを回動させることにより第1状態とし、第2誘導状態にシャッタを回動させることにより第2状態としてもよい。この構成では、切替部における第1状態と第2状態との切り替えのために電磁弁等の開閉弁を備えなくても済むので、異物つまりや動作不良による故障を回避することができる。
本発明に係る洗浄機では、水受部は、分離部を通過した洗浄水を受ける集水部と、集水部から洗浄水が流入すると共に回動可能に設けられたシャッタと、を有し、切替部は、外部に洗浄水を排水する排水管と、排水管に洗浄水を誘導する第1誘導状態と、洗浄水タンクに洗浄水を誘導する第2誘導状態との間でシャッタを回動させる駆動部と、駆動部を制御する制御部と、を有し、制御部は、第1誘導状態にシャッタを回動させることにより第1状態とし、第2誘導状態にシャッタを回動させることにより第2状態としてもよい。この構成では、切替部における第1状態と第2状態との切り替えのために電磁弁等の開閉弁を備えなくても済むので、異物つまりや動作不良による故障を回避することができる。更に、この構成では、分離部を通過する水を集水した地点に回動部材であるシャッタを設けることができるので、回動部材のサイズを小さくすることが可能となる。これにより、駆動部に求められるトルクを相対的に小さくすることができ、ひいては駆動部を小型化することができる。
本発明に係る洗浄機では、水受部は、鉛直方向において分離部とシャッタとの間に設けられ、分離部を通過した洗浄水をシャッタが配置された領域外に案内する板状のガイド板を更に有していてもよい。この構成では、分離部から分離された洗浄水がシャッタに直接落ちる水が跳ねることがなくなるので、当該跳ねた水が意図しない分別方向に流れることを防止できる。これにより、溶解物が多く含まれる洗浄水の排水と、溶解物が多く含まれない洗浄水の洗浄水タンクへの循環とが、シャッタの動作によって確実に実行されるようになる。
本発明に係る洗浄機では、分離部は、一端から他端まで延在すると共に第1方向に沿って下方傾斜しており、ガイド板は、一端から他端まで延在すると共に第1方向に沿って下方傾斜しており、鉛直方向上方から見た平面視において、ガイド板は、第1方向における分離部の一端とシャッタが第1誘導状態に回動させる側の端部との間を少なくとも延在していてもよい。この構成では、シャッタに直接落ちて跳ねた水が意図しない分別方向に流れることをより確実に防止できる。
本発明に係る洗浄機では、駆動部は、ソレノイドにより構成されており、ソレノイドは、通電時に第1誘導状態とし、非通電時に第2誘導状態としてもよい。この構成では、駆動部をモータによって構成する場合と比べて、ドライバ等の装備が不要となるので、簡易かつ安価な構成とすることができる。また、洗浄機の動作においては、制御部は、第1誘導状態と比べて第2誘導状態とする時間の方が長い。この構成では、第1誘導状態とする場合にのみ通電すればよいので、省エネルギー化を図ることができる。
本発明に係る洗浄機では、収容部は、洗浄水タンクと一体的に設けられていてもよい。この構成では、収容部を別途構成する必要がなくなり、また、収容部と洗浄水タンクとを接続する配管等も必要がなくなる。これにより、収容部を備えることによるコストアップを抑制することができる。
本発明に係る洗浄機は、洗浄水タンクを収容し、パネルによって覆われた洗浄機本体を更に備え、収容部と一体的に形成された洗浄水タンクは、洗浄機本体に収容されていてもよい。ここで、収容部を洗浄機本体の外部に設ける場合には、洗浄機本体のパネルに開口部を設けたり、洗浄機本体に収容部を取り付けたりする必要があるためコストがかかる。この構成では、収容部が洗浄水タンクと一体的かつ洗浄機本体の内部に設けられるので、上記のようなコストアップの要因を取り除くことができ、コストの低減を図ることができる。
本発明によれば、固形物を分離する分離部での目詰まりを抑制すると共に、洗浄水タンクに貯留される水の汚損による洗浄能力の低下を抑制することができる。
<第1実施形態>
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な第1実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。以下の説明においては、図1で規定する方向(上下方向、前後方向、左右方向(幅方向))を説明に用いる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な第1実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。以下の説明においては、図1で規定する方向(上下方向、前後方向、左右方向(幅方向))を説明に用いる。
図1に示されるように、食器洗浄機(洗浄機)1は、ステンレス製のパネルで覆われた洗浄機本体2を有している。洗浄機本体2は、洗浄室3が形成された上側部分2Aと、機械室4が形成された下側部分2Bとに仕切られている。洗浄機本体2の背面側におけるコーナ部には、上側部分2Aと下側部分2Bとに渡って上下方向に延びる支柱6が配置され、支柱6,6間には背面パネル5が配置されている。
洗浄機本体2の上側部分2Aには、洗浄室3の開閉を行うための箱型のドア7が設けられている。このドア7は、ステンレス製の一対の支柱6,6により上下動自在に案内されると共に、前方において水平方向に延在するハンドル8Aによって上下動する。
ハンドル8Aの両端には左右一対の回動アーム8B,8Bの先端が固定され、回動アーム8B,8Bはドア7の側面7Aに沿って斜めに配置されている。回動アーム8B,8Bには、ドア7の側面7Aに沿って配置されたリンク部8Cの一端が回動自在に連結され、リンク部8Cの他端は、軸ピン8Dを介してドア7に連結されており、ハンドル8Aの回動運動に対してドア7が上下運動可能となっている。洗浄機本体2の底面の四隅には脚部9が取り付けられている。
図2に示されるように、洗浄室3内には、ラックレール11が着脱自在に配置されており、このラックレール11上に、飲食後の皿や茶碗等の食器(被洗浄物)(図示せず)が並べられた格子状の食器ラック(図示せず)が載置される。洗浄室3の上部には、放射状に延びる3本のアームからなる上側洗浄ノズル12Aと、2本のアームからなる上側すすぎノズル13Aとがそれぞれ回転自在に配置されている。同様に、洗浄室3の下部には、放射状に延びる3本のアームからなる下側洗浄ノズル12Bと、2本のアームからなる下側すすぎノズル13Bとがそれぞれ回転自在に配置されている。食器ラックに並べられた食器は、上側洗浄ノズル12A及び下側洗浄ノズル12Bによって上下から洗浄水Wが噴射され、上側すすぎノズル13A及び下側すすぎノズル13Bによって上下からすすぎ水が噴射される。
図2及び図3に示されるように、洗浄室3の底部には、機械室4内に突出するように洗浄水タンク15が設けられている。洗浄室3と洗浄水タンク15との間には、セパレータ18が配置されている。セパレータ18は、洗浄室3と洗浄水タンク15とを区画する。セパレータ18は、洗浄水タンク15の上方の領域を覆うように配置されている。
図3及び図4に示されるように、セパレータ18には、開口部18Hが設けられている。開口部18Hは、セパレータ18上の残菜を含む洗浄水W及びすすぎ水等を流出させる。残菜を含む洗浄水W(以下、単に「洗浄水W」とも称する。)には、洗浄水Wに溶解する溶解物と洗浄水Wに溶解しない固形物Gとが含まれている。開口部18Hは、例えば、セパレータ18において、洗浄機本体2の前側で且つ左側に配置されている。開口部18Hは、例えば、矩形状(長方形状)を呈している。
分離部40は、開口部18Hから斜め前下方に向かって延在する部材(傾斜部分を有する部材)である。分離部40は、洗浄水Wから固形物Gを分離する部材であり、その部材の例には、ウェッジワイヤースクリーン、パンチングメタル、及びメッシュフィルタが含まれる。分離部40を通過する洗浄水Wは、分離部40を通過して、後述する水受部60に受け取られる。なお、分離部40を通過する洗浄水Wには、洗浄水Wに溶解する溶解物が含まれている。
洗浄機本体2には、収容部50が設けられている。収容部50は、洗浄機本体2の下側部分2Bにおいて、下側部分2Bの前面に配置されている。すなわち、洗浄機本体2の外部に設けられている。なお、収容部50は、下側部分2Bの前面だけでなく、他の面に設けることも可能である。また、収容部50の設置位置に応じて、分離部40の設置態様、開口部18Hの位置等も適宜変更が可能である。
収容部50は、分離部40によって分離された固形物Gを主に収容する。なお、収容部50は、固形物Gと共に誘導される洗浄水Wも収容され得る。収容部50は、本体51と、カバー52と、収容容器53と、接続管54と、を有している。本体51は、洗浄機本体2に固定されている。本体51は、箱状を呈しており、収容容器53を収容する空間を形成している。カバー52は、洗浄機本体2において、揺動又は着脱可能に設けられている。カバー52は、本体51の上部の開口部を開閉する。
収容容器53は、固形物Gを貯留する。収容容器53は、本体51に対して着脱可能に設けられている。収容容器53の少なくとも一部は、メッシュ部材で形成されている。接続管54は、本体51と洗浄水タンク15とを接続している。接続管54は、本体51内の水を洗浄水タンク15に流入させる。接続管54の一端部は、本体51の底部に接続されており、接続管54の他端部は、洗浄水タンク15の底部に形成された孔部15Eに接続されている。
水受部60は、洗浄水タンク15の上方かつ分離部40の下方に配置され、分離部40を通過した洗浄水を受ける部材である。本実施形態の水受部60は、分離部40を通過した洗浄水Wを貯留可能な貯留部61として構成されている。なお、水受部60は、分離部40を通過した洗浄水Wを貯留部61に集水する集水部材を更に有していてもよい。貯留部61は、洗浄水タンク15の規定水位(オーバーフロー管15Cの開口部の位置)よりも上方に配置されている。貯留部61は、後段にて説明する開閉弁73を閉じた状態において、所定量の洗浄水Wを貯留することができ、当該所定量を超えた洗浄水Wは貯留部61の開口部61Aから溢れ、洗浄水タンク15に流入するように構成されている。
切替部70は、貯留部61において受けた洗浄水Wを洗浄水タンク15(食器の洗浄に用いられる洗浄水Wが貯留される部分)を経ずに食器洗浄機1の外部に排出する第1状態と、貯留部61によって受けた洗浄水Wを洗浄水タンク15に流入させる第2状態とに切り替える。より詳細には、切替部70は、排水管72と、開閉弁73と、コントローラ(制御部)35と、を含んで構成されている。
排水管72は、貯留部61と食器洗浄機1の外部とを接続する。排水管72は、排水管15Fに接続されている。排水管15Fは、洗浄水タンク15をオーバーフローした洗浄水W及び洗浄水タンク15に貯留された水を食器洗浄機1の外部に排出する。すなわち、排水管72は、排水管15Fを介して貯留部61から洗浄水Wを排出する。洗浄水タンク15に貯留された洗浄水Wは、オーバーフロー管15Cを孔部15Dが抜き取ることにより、洗浄水タンク15から排出される。
開閉弁73は、排水管72に設けられている。開閉弁73は、コントローラ35によって制御される。コントローラ35は、開閉弁73を開けることにより、洗浄水タンク15(食器の洗浄に用いられる洗浄水Wが貯留される部分)を経ずに食器洗浄機1の外部に排出する第1状態とし、開閉弁73を閉めることにより貯留部61から溢れ出た洗浄水Wを洗浄水タンク15に流入させる第2状態とする。食器洗浄機1は、洗浄工程とすすぎ工程とを有する洗浄動作を実行し、コントローラ35は、少なくとも洗浄工程の一部において、上記第1状態となるように開閉弁73を開けるように制御する。
第1実施形態では、コントローラ35は、洗浄動作初期(洗浄ポンプ23が駆動を開始してから、例えば5秒間)において、開閉弁73を開けるように制御し、その他の期間では開閉弁73を閉じるように制御する。なお、洗浄動作初期として設定される時間は、洗浄水タンク15の貯留量、洗浄ポンプ23の送水能力等に基づいて適宜設定される。また、開閉弁73を開けるタイミングは、洗浄動作の開始前であってもよいし、洗浄動作の開始後であってもよい。
図2に示されるように、洗浄水タンク15の前面には、洗浄水吸込口を介して洗浄ポンプ23が接続されている。洗浄ポンプ23の吐出口には洗浄水吐出管21が接続されている。洗浄水吐出管21は、第1洗浄水吐出管21Aと第2洗浄水吐出管21Bとに分岐して、第1洗浄水吐出管21Aは上側洗浄ノズル12Aに接続され、第2洗浄水吐出管21Bは下側洗浄ノズル12Bに接続されている。
機械室4内には、外部から給水管25Aを介してすすぎ水が供給されるすすぎ水タンク25が配置されている。すすぎ水タンク25には、すすぎ水吸込管29を介してすすぎポンプ27が接続されている。すすぎポンプ27の吐出口にはすすぎ水吐出管31が接続されている。すすぎ水吐出管31は、第1すすぎ水吐出管31Aと第2すすぎ水吐出管31Bとに分岐して、第1すすぎ水吐出管31Aは上側すすぎノズル13Aに接続され、第2すすぎ水吐出管31Bは下側すすぎノズル13Bに接続されている。第1すすぎ水吐出管31Aは、第1洗浄水吐出管21A内に配置されている。すなわち、第1洗浄水吐出管21A及び第1すすぎ水吐出管31Aは、二重管構造を成している。
洗浄水タンク15には、規定水位を超えた水が排出される排出口15Bが形成されている。排出口15Bは、洗浄水タンク15に設けられ鉛直方向に延在するオーバーフロー管15Cの上端の開口部によって形成されている。すなわち、オーバーフロー管15Cの上端位置は、規定水位と一致している。オーバーフロー管15Cは、洗浄水タンク15の底部に形成された孔部15Dに着脱可能に設けられている。オーバーフロー管15Cは、洗浄水タンク15の孔部15Dから取り外されることによって、洗浄水タンク15に貯留された水が洗浄水タンク15の外部に排出される。洗浄水タンク15の下方には洗浄水タンク15から排出される洗浄水Wを食器洗浄機1の外部に排出する排水管15Fが設けられている。また、洗浄水タンク15の底部には、接続管54を介して収容部50に接続される孔部15Eが形成されている。
続いて、食器洗浄機1の動作について説明する。食器洗浄機1の電源スイッチがONされると、すすぎ水タンク25内の温水をすすぎポンプ27によって上側すすぎノズル13A及び下側すすぎノズル13Bを介して洗浄室3へ噴射することにより、洗浄水タンク15内へ温水が供給される。すすぎ水タンク25内の温水の温度は、例えば、80℃前後に設定されている。これにより、食器洗浄機1において初期給湯が行われる。そして、初期給湯量に合った量の洗剤が洗浄水タンク15内へ供給されて、洗浄水タンク15内の洗浄水Wの洗剤濃度が所定濃度となる。
初期給湯後、ユーザが食器ラックを洗浄室3に配置し、ドア7が閉められたことが検知されると、運転開始信号がコントローラ35へ入力される。運転開始信号がコントローラ35へ入力されると、食器洗浄機1での食器の洗浄動作(洗浄工程及びすすぎ工程)が開始される。食器の洗浄工程は、洗浄水タンク15内の洗浄水Wを洗浄室3内の食器に向けて噴射することにより行われる。洗浄水タンク15内の洗浄水Wの温度は、例えば、60℃〜70℃となるように設定されている。
洗浄水タンク15内に貯留された洗浄水Wは、洗浄ポンプ23が始動することにより、洗浄水吐出管24等を介して上側洗浄ノズル12A及び下側洗浄ノズル12Bに圧送されて、上側洗浄ノズル12A及び下側洗浄ノズル12Bから洗浄室3内の食器に向けて噴射される。上側洗浄ノズル12A及び下側洗浄ノズル12Bから洗浄室3内に噴射された洗浄水Wは、食器から残菜を落とし、洗浄水Wと共に下方のセパレータ18に流れる。セパレータ18に落とされた固形物Gと洗浄水Wに溶解した溶解物とを含む洗浄水Wは、セパレータ18に設けられた開口部18Hから分離部40に流れ込む。
分離部40によって分離された固形物Gは、洗浄水Wの一部と共に分離部40の延在方向に沿って誘導され、収容部50に収容される。分離部40を通過する洗浄水Wは、貯留部61に流れ込む。ここで、コントローラ35は、洗浄動作初期(洗浄ポンプ23が駆動を開始してから、例えば5秒間)において、開閉弁73を開くように制御する。これにより、図5(A)に示されるように、貯留部61に供給された溶解物を含んだ洗浄水Wは、排水管72及び排水管15Fを介して食器洗浄機1の外部に排出される。
洗浄動作初期において洗浄水タンク15から排出される洗浄水Wの量は、すすぎ工程において供給されるすすぎ水の量よりも少なくなるように設定される。また、洗浄動作初期において洗浄水タンク15から排出される洗浄水Wの量を、すすぎ工程において供給されるすすぎ水の量よりも多くなるように設定した場合には、すすき工程以外のタイミングで不足する水量の洗浄水Wを追加する給水工程を設けてもよい。
洗浄動作初期が経過すると、コントローラ35は、開閉弁73を閉じるように制御する。これにより、図5(B)に示されるように、貯留部61に供給された洗浄水Wは、貯留部61の開口部61Aから溢れ、洗浄水タンク15に流入する。洗浄水タンク15内に回収された洗浄水Wは、洗浄ポンプ23により再び洗浄室3内に循環供給される。なお、開閉弁73を閉じると同時に洗浄動作を一旦停止してもよい。この場合、しばらくして洗浄動作を開始させる。洗浄動作初期後の洗浄水Wによる食器の洗浄が所定時間(例えば、35秒間)行われると、洗浄ポンプ23の作動を停止する。これにより、食器洗浄機1の動作が一時的に休止する。
次に、食器のすすぎ工程が開始される。食器のすすぎ工程は、すすぎ水タンク25内のすすぎ水を洗浄室3内の食器に向けて噴射することにより行われる。すすぎ水タンク25内に貯留されたすすぎ水は、すすぎポンプ27が始動することにより、すすぎ水吐出管31等を介して上側すすぎノズル13A及び下側すすぎノズル13Bに圧送されて、上側すすぎノズル13A及び下側すすぎノズル13Bから食器に向けて噴射される。すすぎ水タンク25から圧送されるすすぎ水の温度は、例えば、80℃前後に設定されている。
すすぎ工程においては、コントローラ35は、開閉弁73を閉じたままとなるように制御する。食器に噴射されたすすぎ水は、上述したとおり、セパレータ18、分離部40、を介して貯留部61に流入する。貯留部61に流入したすすぎ水は、貯留部61の開口部61Aから溢れ、洗浄水タンク15に流入する。洗浄水タンク15に回収されたすすぎ水は洗浄水Wと混ざり合い、次回の洗浄工程における洗浄水Wとして使用される。洗浄室3内にすすぎ水が噴射されて洗浄水タンク15内に回収されると、規定水位を超える余剰な洗浄水Wは、オーバーフロー管15Cから外部に排出される。予め定められたすすぎ時間(例えば、6秒間)が経過すると、すすぎ工程が終了し、食器洗浄機1における一連の洗浄動作が終了する。
なお、上記で開示した洗浄動作初期における洗浄時間、洗浄動作初期後の洗浄時間、及びすすぎ時間として設定される時間は、洗浄水タンク15及びすすぎ水タンク25の貯留量、洗浄ポンプ23及びすすぎポンプ27の送水能力等に基づいて適宜設定される。
続いて、第1実施形態の食器洗浄機1の作用効果について説明する。第1実施形態の食器洗浄機1では、分離部40により分離された固形物Gが収容部50に誘導されると共に上記固形物Gが収容部50に収容される。これにより、分離部40上に固形物Gが滞留することがなくなるので、分離部40での目詰まりを抑制できる。また、第1実施形態の食器洗浄機1では、分離部40を通過した洗浄水Wをそのまま外部に排出することができる第1状態に切り替えることができる切替部70を備えている。これにより、分離部40を通過する洗浄水Wに溶解物が多く含まれる場合に切替部70を選択的に第1状態に切り替えることにより、汚損の原因となる溶解物が洗浄水タンク15に流入することを回避できる。この結果、洗浄水タンク15に貯留される水の汚損による洗浄能力の低下を抑制することができる。
更に、第1実施形態の食器洗浄機1では、洗浄水タンク15に貯留される水の汚損による洗浄水タンク15の入れ替えの頻度を低減させることができる。これにより、洗浄水タンク15の入れ替えにより洗浄動作を実行できない時間を短くすることができるので、食器洗浄機1の稼働率を向上させることができる。更に、第1実施形態の食器洗浄機1では、上記の入れ替えにより洗浄水タンク15に供給される水量を低減でき、洗浄水タンク15に貯留された水の昇温に必要なエネルギーを低減することができる。
第1実施形態の食器洗浄機1は、洗浄工程とすすぎ工程とを有する洗浄動作を実行し、切替部70は、少なくとも洗浄工程の一部において、第1状態に切り替えている。この食器洗浄機1では、分離部40を通過する洗浄水Wに溶解物が多く含まれる時間帯に第1状態となるように切り替えられるので、より確実に溶解物が洗浄水タンク15に流入することを回避できる。
第1実施形態の食器洗浄機1では、水受部60は、分離部40を通過した洗浄水を貯留可能な貯留部61を有しており、切替部70は、貯留部61から外部に洗浄水を排出する排水管72と、排水管72に設けられた開閉弁73と、開閉弁73を制御するコントローラ35と、を有している。コントローラ35は、開閉弁73を開けることにより第1状態とし、開閉弁73を閉めることにより貯留部61から溢れ出た水を洗浄水タンク15に流入させて第2状態としてもよい。この構成では、切替部70における第1状態と第2状態との切り替えのために、ソレノイド等のアクチュエータを備えることなくても済むので、切替部70を安価に構成することができる。
<第2実施形態>
続いて、主に図6、図7、図8(A)及び図8(B)を参照しながら、本発明の好適な第2実施形態について詳細に説明する。なお、第2実施形態の食器洗浄機(洗浄機)1Aが、第1実施形態の食器洗浄機1と異なるのは、水受部160及び切替部170の構成である。すなわち、第1実施形態の食器洗浄機1の水受部60が、分離部40を通過した洗浄水を貯留する機能を有しているのに対し、第2実施形態の食器洗浄機1Aの水受部160は、図6に示されるように、貯留機能は有しておらず、分離部40を通過した洗浄水を流入部173(洗浄水タンク15の第2区画)又は洗浄水タンク15の第1区画15Xに誘導する機能を有している点で異なっている。また、第1実施形態の食器洗浄機1の切替部70が、排水管72と、開閉弁73と、コントローラ35とを含んで構成されているのに対し、第2実施形態の食器洗浄機1Aの切替部170は、図6に示されるように、駆動部172と、排水管174と、コントローラ35とを含んで構成される点で異なっている。ここでは、第1実施形態と異なる構成である切替部170についてのみ説明する。
続いて、主に図6、図7、図8(A)及び図8(B)を参照しながら、本発明の好適な第2実施形態について詳細に説明する。なお、第2実施形態の食器洗浄機(洗浄機)1Aが、第1実施形態の食器洗浄機1と異なるのは、水受部160及び切替部170の構成である。すなわち、第1実施形態の食器洗浄機1の水受部60が、分離部40を通過した洗浄水を貯留する機能を有しているのに対し、第2実施形態の食器洗浄機1Aの水受部160は、図6に示されるように、貯留機能は有しておらず、分離部40を通過した洗浄水を流入部173(洗浄水タンク15の第2区画)又は洗浄水タンク15の第1区画15Xに誘導する機能を有している点で異なっている。また、第1実施形態の食器洗浄機1の切替部70が、排水管72と、開閉弁73と、コントローラ35とを含んで構成されているのに対し、第2実施形態の食器洗浄機1Aの切替部170は、図6に示されるように、駆動部172と、排水管174と、コントローラ35とを含んで構成される点で異なっている。ここでは、第1実施形態と異なる構成である切替部170についてのみ説明する。
水受部160は、洗浄水タンク15の上方かつ分離部40の下方に配置されている板状の部材であり、回動可能に設けられたシャッタ163である。シャッタ163は、回動軸163Aを軸として回動可能に設けられている。シャッタ163は、回動軸163Aに取り付けられる取付部163Bと、分離部40から洗浄水Wを受ける部分である板状の本体部163Cとを有している。
駆動部172は、流入部173を介して排水管174に洗浄水Wを誘導する第1誘導状態と洗浄水タンク15に洗浄水Wを誘導する第2誘導状態との間でシャッタ163を回動させる。駆動部172は、回動軸163Aを軸としてシャッタ163を回動させる。駆動部172は、例えば、モータであり、その例には、ステッピングモータ及びサーボモータが含まれる。なお、駆動部172は、後段にて詳述する第3実施形態で用いられるソレノイドを用いてもよい。駆動部172がモータの場合、モータ用ドライバを介してコントローラ35により制御される。
流入部173は、洗浄水タンク15において区画されることにより形成されている。洗浄水タンク15は、第1区画15Xと第2区画15Yとに区画されている。流入部173は、第2区画15Yが用いられる。流入部173は、洗浄動作初期において上側洗浄ノズル12A及び下側洗浄ノズル12Bから噴射される洗浄水Wによって食器を洗浄した洗浄水Wが、シャッタ163によって誘導される区画である。
排水管174は、流入部173と食器洗浄機1Aの外部とを接続する。排水管174は、流入部173の底部に形成された孔部15Gに接続されている。第2実施形態では、排水管174は、排水管15Fに接続されている。すなわち、流入部173に流入した洗浄水Wは、排水管174及び排水管15Fを介して、食器洗浄機1Aの外部に排出される。
コントローラ35は、駆動部172を制御する。コントローラ35は、シャッタ163を上記第1誘導状態に回動させることにより、シャッタ163において受けた洗浄水Wを洗浄水タンク15の第1区画15X(貯留された水が洗浄水Wとして使用される洗浄水タンク15)を経ずに食器洗浄機1Aの外部に排出する第1状態とする。第2実施形態では、流入部173に水を流入させる第1誘導状態にすることによって、シャッタ163において受けた洗浄水Wを排水管174及び排水管15Fを介して食器洗浄機1Aの外部に排出する。また、コントローラ35は、シャッタ163を上記第2誘導状態に回動させることにより、シャッタ163において受けた洗浄水Wを洗浄水タンク15の第1区画15Xに流入させる第2状態とする。
続いて、食器洗浄機1Aの動作について説明する。ここでは、切替部170の動作についてのみ説明する。
分離部40によって分離された固形物Gは、洗浄水Wの一部と共に分離部40の延在方向に沿って誘導され、収容部50に収容される。分離部40を通過して、シャッタ163に落下した溶解物を含んだ洗浄水Wは、シャッタ163の傾斜面(本体部163C)に沿って流入部173(洗浄水タンク15の第2区画)又は洗浄水タンク15の第1区画15Xに誘導される。ここで、コントローラ35は、洗浄動作初期において、シャッタ163が流入部173に向かって下方傾斜するように(第1誘導状態となるように)駆動部172を制御する。これにより、図8(A)に示されるように、流入部173に流入した溶解物を含んだ洗浄水Wは、排水管174及び排水管15Fを介して食器洗浄機1Aの外部に排出される。
洗浄動作初期が経過すると、コントローラ35は、シャッタ163が洗浄水タンク15の第1区画15Xに向かって下方傾斜するように(第2誘導状態となるように)駆動部172を制御する。これにより、図8(B)に示されるように、シャッタ163に供給された洗浄水Wは、洗浄水タンク15に流入する。洗浄水タンク15内に回収された洗浄水Wは、洗浄ポンプ23により再び洗浄室3内に循環供給される。なお、シャッタ163を洗浄水タンク15の第1区画15Xに向かって下方傾斜させると同時に洗浄動作を一旦停止してもよい。この場合、しばらくして洗浄動作を開始させる。洗浄水Wによる食器の洗浄が所定時間行われると、洗浄ポンプ23の作動を停止する。これにより、食器洗浄機1の動作が一時的に休止する。
次に、食器のすすぎ工程が開始される。すすぎ工程において食器に水が噴射される動作は、第1実施形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。すすぎ工程においては、コントローラ35は、引き続き、シャッタ163が洗浄水タンク15の第1区画15Xに向かって下方傾斜するように駆動部172を制御する。食器に噴射されたすすぎ水は、上述したとおり、セパレータ18、分離部40、シャッタ163を介して洗浄水タンク15に流入する。洗浄水タンク15に回収されたすすぎ水は洗浄水Wと混ざり合い、次回の洗浄工程における洗浄水Wとして使用される。洗浄室3内にすすぎ水が噴射されて洗浄水タンク15内に回収されると、規定水位を超える余剰な洗浄水Wは、オーバーフロー管15Cから外部に排出される。予め定められたすすぎ時間が経過すると、すすぎ工程が終了し、食器洗浄機1Aにおける一連の洗浄動作が終了する。
なお、第1実施形態において説明した洗浄動作初期における排水量又は当該排水量を補うタイミング、及び駆動部172の作動のタイミング等についての変形例は、第2実施形態においても適用可能である。
続いて、第2実施形態の食器洗浄機1Aの作用効果について説明する。第2実施形態の食器洗浄機1Aでは、分離部40により分離された固形物Gが収容部50に誘導され、上記固形物Gが収容部50に収容される。これにより、分離部40上に固形物Gが滞留することがなくなるので、分離部40での目詰まりを抑制できる。また、第2実施形態の食器洗浄機1Aでは、分離部40を通過した洗浄水Wをそのまま外部に排出することができる第1状態に切り替えることができる切替部170を備えている。これにより、分離部40を通過する洗浄水Wに溶解物が多く含まれる場合に切替部170を選択的に第1状態に切り替えることにより、汚損の原因となる溶解物が洗浄水タンク15に流入することを回避できる。この結果、洗浄水タンク15に貯留される水の汚損による洗浄能力の低下を抑制することができる。
第2実施形態の食器洗浄機1Aは、洗浄工程とすすぎ工程とを有する洗浄動作を実行し、切替部170は、少なくとも洗浄工程の一部において、第1状態に切り替えている。この食器洗浄機1Aでは、分離部40を通過する洗浄水Wに溶解物が多く含まれるときに第1状態となるように切り替えられるので、より確実に溶解物が洗浄水タンク15に流入することを回避できる。
第2実施形態の食器洗浄機1Aでは、水受部160は、回動可能に設けられたシャッタ163である。切替部170は、外部に洗浄水を排水する排水管174と、排水管174に洗浄水を誘導する第1誘導状態と、洗浄水タンク15に洗浄水を誘導する第2誘導状態との間でシャッタ163を回動させる駆動部172と、駆動部172を制御するコントローラ35と、を有している。そして、コントローラ35は、第1誘導状態にシャッタ163を回動させることにより第1状態とし、第2誘導状態にシャッタ163を回動させることにより第2状態としている。この構成では、切替部170における第1状態と第2状態との切り替えのために電磁弁等の開閉弁を備えなくても済むので、異物つまりや動作不良による故障を回避することができる。
<第3実施形態>
続いて、主に図9、図10、図11、図12、図13、図14(A)及び図14(B)を参照しながら、本発明の好適な第3実施形態について詳細に説明する。なお、第3実施形態の食器洗浄機(洗浄機)1Bが、第2実施形態の食器洗浄機1Aと異なるのは、水受部260及び切替部270の構成である。すなわち、第2実施形態の食器洗浄機1Aの水受部160が、一つの部材から構成されているのに対し、第3実施形態の食器洗浄機1Bの水受部260は、図9に示されるように、集水部261とシャッタ263との二つの部材を有している点で異なっている。また、第2実施形態の食器洗浄機1Aの切替部170が、駆動部172と、排水管174と、コントローラ35とを含んで構成されるのに対し、第3実施形態の食器洗浄機1Bの切替部270は、図9に示されるように、駆動部272と、排水管274と、コントローラ35とを含んで構成される点で異なっている。ここでは、第2実施形態と異なる構成である切替部270についてのみ説明する。
続いて、主に図9、図10、図11、図12、図13、図14(A)及び図14(B)を参照しながら、本発明の好適な第3実施形態について詳細に説明する。なお、第3実施形態の食器洗浄機(洗浄機)1Bが、第2実施形態の食器洗浄機1Aと異なるのは、水受部260及び切替部270の構成である。すなわち、第2実施形態の食器洗浄機1Aの水受部160が、一つの部材から構成されているのに対し、第3実施形態の食器洗浄機1Bの水受部260は、図9に示されるように、集水部261とシャッタ263との二つの部材を有している点で異なっている。また、第2実施形態の食器洗浄機1Aの切替部170が、駆動部172と、排水管174と、コントローラ35とを含んで構成されるのに対し、第3実施形態の食器洗浄機1Bの切替部270は、図9に示されるように、駆動部272と、排水管274と、コントローラ35とを含んで構成される点で異なっている。ここでは、第2実施形態と異なる構成である切替部270についてのみ説明する。
水受部260は、洗浄水タンク15の上方かつ分離部40の下方に配置されている板状の部材であり、分離部40を通過した洗浄水を受ける集水部261と、集水部261から洗浄水が流入すると共に回動可能に設けられたシャッタ263と、を有する。集水部261は、分離部40の下方先端近傍から洗浄水タンク15に向かって傾斜するように配置されている。集水部261は、分離部40から分離されて落下してくる洗浄水Wをシャッタ263に誘導する。
シャッタ263は、集水部261を介して流入する洗浄水Wを後段にて詳述する流入部273(洗浄水タンク15の第2区画15Y)又は洗浄水タンク15の第1区画15Xに振り分ける。シャッタ263は、流入部273と洗浄水タンク15の第1区画15Xとの境界の上方に配置されている。シャッタ263は、図10に示されるように、回動軸263Aに取り付けられる取付部263Bと、分離部40から洗浄水Wを受ける部分である板状の本体部263Cとを有している。シャッタ263は、集水部261から供給される洗浄水Wを流入部273(洗浄水タンク15の第2区画15Y)に誘導する第1状態と、集水部261から供給される洗浄水Wを洗浄水タンク15の第1区画15Xに誘導する第2状態とに切り替え可能に設けられている。
駆動部272は、流入部273に洗浄水Wを誘導する第1誘導状態と洗浄水タンク15に洗浄水Wを誘導する第2誘導状態との間でシャッタ263を回動させる。駆動部272は、回動軸263Aを軸としてシャッタ263を回動させる。第3実施形態の駆動部272は、ソレノイド272Aによって駆動される。なお、駆動部272は、第2実施形態において説明した、ステッピングモータ及びサーボモータ等のモータを用いてもよい。
シャッタ263は、シャッタ263の集水部261側端部が集水部261よりも下方に重なるように位置している。本実施形態のシャッタ263では、シャッタ263が第1誘導状態となるとき、シャッタ263の集水部261側端部と集水部261との隙間が洗浄水Wの通過を可能とするほど十分にあけることにより、集水部261から流入する洗浄水Wがシャッタ263との間から流入部273に洗浄水Wを流入させることができる。また、シャッタ263の洗浄水タンク15側端部は、集水部261から流入する洗浄水Wが超水しない程度に十分な高さ位置に位置させることにより、洗浄水タンク15に洗浄水Wが流入することを防止できる。また、本実施形態のシャッタ263では、シャッタ263が第2誘導状態となるとき、シャッタ263の集水部261側端部と集水部261との隙間が可能な限り小さくなるように配置されているので、集水部261から流入する洗浄水Wがシャッタ263との間から漏れて、流入部273に洗浄水Wが流入することを抑制できる。
駆動部272について更に詳細に説明する。駆動部272は、図11〜図13に示されるように、ソレノイド272Aと、リンク機構272Dと、固定部材272Eと、支持部材272Gと、を含んで構成されている。ソレノイド272Aは、リンク機構272Dを介してシャッタ263に接続されている。更に詳細には、ソレノイド272Aのプランジャ272Bの先に固定されたリンク機構272Dが、シャッタ263の回動軸263Aに接続されたクランク272Fに接続されている。また、支持部材272Gに固定されることで移動不能に設けられている固定部材272Eとプランジャ272Bの動きに連動するリンク機構272Dとの間には、ばね272Cが配置されている。すなわち、ばね272Cは、リンク機構272Dの動きにより圧縮可能に配置されている。
ソレノイド272Aは、コントローラ35による通電制御により駆動する。本実施形態のソレノイド272Aは、通電時に流入部273に水を誘導する第1誘導状態とし、非通電時に洗浄水タンク15の第1区画15Xに洗浄水Wを誘導する第2誘導状態とする。
より詳細には、ソレノイド272Aは、図12(A)及び図12(B)に示されるように、通電時にはプランジャ272Bを引き込む。プランジャ272Bが引き込まれると、リンク機構272Dがソレノイド272A側に引き込まれる。これにより、クランク272Fが回動し、シャッタ263の本体部263Cが流入部273に向かって下方傾斜する。このとき、一端が固定部材272Eに固定され、他端が引き込まれたリンク機構272Dに固定されているばね272Cが圧縮される。すなわち、ばね272Cには、伸びようとする力が蓄えられる(圧縮ばねとして機能するようになる)。なお、シャッタ263の本体部263Cは、プランジャ272Bによって完全に引き込まれた状態で回動が静止した場合を例に挙げたが、当該引き込みの途中でシャッタ263の回動を規制するストッパを設けてもよい。
ソレノイド272Aは、通電がなくなるとプランジャ272Bを引き込む力が作用しなくなる。これにより、図13(A)及び図13(B)に示されるように、通電時に蓄えたばね272Cの伸びようとする力により、リンク機構272Dは、クランク272Fを押し出す。このとき、リンク機構272Dによって押し出されるシャッタ263の本体部263Cが洗浄水タンク15の淵部15Zに接触することで、本体部263Cの揺動が停止する。これにより、シャッタ263の本体部263Cが洗浄水タンク15の第1区画15X側に向かって下方傾斜する。なお、淵部15Zに代えて、リンク機構272D又はソレノイド272Aの位置を規制するストッパを設けてもよい。また、ばね272Cを省略し、シャッタ263の自重又は錘によりシャッタ263の本体部263Cを洗浄水タンク15の第1区画15X側に傾斜させてもよい。また、ばね272Cは、上記と同じ方向への荷重が可能であれば、上記の圧縮ばねに代えて引張ばねを適用してもよい。
流入部273は、洗浄水タンク15において区画されることにより形成されている。洗浄水タンク15は、第1区画15Xと第2区画15Yとに区画されている。流入部273は、第2区画15Yが用いられる。流入部273は、洗浄動作初期において上側洗浄ノズル12A及び下側洗浄ノズル12Bから噴射される洗浄水Wによって食器を洗浄した水が、シャッタ263によって誘導される区画である。
排水管274は、流入部273と食器洗浄機1Bの外部とを接続する。排水管274は、流入部273の底部に形成された孔部15Gに接続されている。第3実施形態では、排水管274は、排水管15Fに接続されている。すなわち、流入部273に流入された洗浄水Wは、排水管274及び排水管15Fを介して、食器洗浄機1Bの外部に排出される。
コントローラ35は、駆動部272を制御する。コントローラ35は、シャッタ263を第1誘導状態に回動させることにより、シャッタ263において受けた洗浄水Wを洗浄水タンク15の第1区画15Xを経ずに食器洗浄機1Bの外部に排出する第1状態とする。第2実施形態では、シャッタ263において受けた洗浄水Wを流入部273(洗浄水タンク15の第2区画15Y)に水を流入させることによって、排水管274及び排水管15Fを介して食器洗浄機1Bの外部に排出する。コントローラ35は、シャッタ263を第2誘導状態に回動させることにより第2状態とする。
続いて、食器洗浄機1Bの動作について説明する。ここでは、切替部270の動作についてのみ説明する。
分離部40によって分離された固形物Gは、洗浄水Wの一部と共に分離部40の延在方向に沿って誘導され、収容部に収容される。分離部40を通過して、集水部261に落下した溶解物を含んだ洗浄水Wは、集水部261の傾斜面に沿ってシャッタ263に誘導される。ここで、コントローラ35は、洗浄動作初期において、シャッタ263が流入部273に向かって下方傾斜するように(第1誘導状態となるように)駆動部272を制御する。これにより、図14(A)に示されるように、流入部273に流入した溶解物を含んだ洗浄水Wは、排水管274及び排水管15Fを介して食器洗浄機1Bの外部に排出される。
洗浄動作初期が経過すると、コントローラ35は、シャッタ263が洗浄水タンク15の第1区画15Xに向かって下方傾斜するように(第2誘導状態となるように)駆動部272を制御する。これにより、図14(B)に示されるように、シャッタ263に供給された洗浄水Wは、洗浄水タンク15に流入する。洗浄水タンク15内に回収された洗浄水Wは、洗浄ポンプ23により再び洗浄室3内に循環供給される。なお、シャッタ263を洗浄水タンク15の第1区画15Xに向かって下方傾斜させると同時に洗浄動作を一旦停止してもよい。この場合、しばらくして洗浄動作を開始させる。洗浄水Wによる食器の洗浄が所定時間行われると、洗浄ポンプ23の作動を停止する。これにより、食器洗浄機1の動作が一時的に休止する。
次に、食器のすすぎ工程が開始される。すすぎ工程において食器に水が噴射される動作は、第1及び第2実施形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。すすぎ工程においては、コントローラ35は、引き続き、シャッタ263が洗浄水タンク15の第1区画15Xに向かって下方傾斜するように駆動部272を制御する。食器に噴射されたすすぎ水は、上述したとおり、セパレータ18、分離部40、集水部261、及びシャッタ263を介して洗浄水タンク15に流入する。洗浄水タンク15に回収されたすすぎ水は洗浄水Wと混ざり合い、次回の洗浄工程における洗浄水Wとして使用される。洗浄室3内にすすぎ水が噴射されて洗浄水タンク15内に回収されると、規定水位を超える余剰な洗浄水Wは、オーバーフロー管15Cから外部に排出される。予め定められたすすぎ時間が経過すると、すすぎ工程が終了し、食器洗浄機1Bにおける一連の洗浄動作が終了する。
なお、第1及び第2実施形態において説明した洗浄動作初期における排水量又は当該排水量を補うタイミング、及び駆動部272の作動のタイミング等についての変形例は、第3実施形態においても同様に適用可能である。
続いて、第3実施形態の食器洗浄機1Bの作用効果について説明する。第3実施形態の食器洗浄機1Bでは、分離部40により分離された固形物Gが収容部50に誘導され、上記固形物Gが収容部50に収容される。これにより、分離部40上に固形物Gが滞留することがなくなるので、分離部40での目詰まりを抑制できる。また、第3実施形態の食器洗浄機1Bでは、分離部40を通過した洗浄水Wをそのまま外部に排出することができる第1状態に切り替えることができる切替部270を備えている。これにより、分離部40を通過する洗浄水Wに溶解物が多く含まれる場合に切替部270を選択的に第1状態に切り替えることにより、汚損の原因となる溶解物が洗浄水タンク15に流入することを回避できる。この結果、洗浄水タンク15に貯留される水の汚損による洗浄能力の低下を抑制することができる。
第3実施形態の食器洗浄機1Bは、洗浄工程とすすぎ工程とを有する洗浄動作を実行し、切替部270は、少なくとも洗浄工程の一部において、第1状態に切り替えている。この食器洗浄機1Bでは、分離部40を通過する洗浄水Wに溶解物が多く含まれるときに第1状態となるように切り替えられるので、より確実に溶解物が洗浄水タンク15に流入することを回避できる。
第3実施形態の食器洗浄機1Bでは、切替部270は、集水部261において受けた洗浄水Wが流入するシャッタ263と、シャッタ263に流入した洗浄水Wが流入可能な流入部273と、流入部273と外部とを接続する排水管274と、流入部273に水を誘導する第1誘導状態と洗浄水タンク15に洗浄水Wを誘導する第2誘導状態との間でシャッタ263を回動させる駆動部272と、駆動部272を制御するコントローラ35と、を備えている。そして、コントローラ35は、第1誘導状態に回動させることにより第1状態とし、第2誘導状態に回動させることにより第2状態としている。この構成では、切替部270における第1状態と第2状態との切り替えのために電磁弁等の開閉弁を備えなくても済むので、異物つまりや動作不良による故障を回避することができる。更に、この構成では、分離部40を通過する水を集水した地点に回動部材であるシャッタ263が設けられるので、回動部材のサイズを小さくすることが可能となる。これにより、駆動部272に求められるトルクを相対的に小さくすることができ、ひいては駆動部272を小型化することができる。回動部材であるシャッタ263の本体部263Cのサイズは、シャッタ263を流入部273と洗浄水タンク15との境界に近い位置に設けるほど、小さくすることができる。
第3実施形態の食器洗浄機1Bでは、駆動部272をソレノイド272Aにより構成されており、ソレノイド272Aは、通電時に第1誘導状態とし、非通電時に第2誘導状態としてもよい。この構成では、駆動部272をモータによって構成する場合と比べて、ドライバ等の装備が不要となるので、簡易かつ安価な構成とすることができる。また、食器洗浄機の動作においては、コントローラ35は、第1誘導状態と比べて第2誘導状態とする時間の方が長い。この構成では、第1誘導状態とする場合にのみ通電すればよいので、省エネルギー化を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
<変形例1>
上記第1実施形態〜第3実施形態の収容部50は、洗浄機本体2の外部に設けられ、洗浄水タンク15とは別体として構成されている例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、第3実施形態に基づいて変形例1に係る収容部150を説明する。例えば、図15に示されるように、洗浄水タンク15を洗浄機本体2から突出するように構成すると共に、上記突出した部分に、分離部40から供給される固体物を収容する収容部150を一体的に設けてもよい。上記第3実施形態における収容部50の本体51、カバー52の構成はそのままに、収容容器53を洗浄水タンク15の上記突出する部分に配置する、食器洗浄機(洗浄機)1Cの構成としてもよい。
上記第1実施形態〜第3実施形態の収容部50は、洗浄機本体2の外部に設けられ、洗浄水タンク15とは別体として構成されている例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、第3実施形態に基づいて変形例1に係る収容部150を説明する。例えば、図15に示されるように、洗浄水タンク15を洗浄機本体2から突出するように構成すると共に、上記突出した部分に、分離部40から供給される固体物を収容する収容部150を一体的に設けてもよい。上記第3実施形態における収容部50の本体51、カバー52の構成はそのままに、収容容器53を洗浄水タンク15の上記突出する部分に配置する、食器洗浄機(洗浄機)1Cの構成としてもよい。
また、この構成において、第3実施形態の流入部273(洗浄水タンク15の第2区画)の構成を、洗浄水タンク15と別体のタンク372として構成してもよい。この場合、駆動部272は、タンク372に洗浄水Wを誘導する第1誘導状態と、洗浄水タンク15に洗浄水Wを誘導する第2誘導状態との間でシャッタ263を回動させる。シャッタ263によってタンク372に流入された洗浄水Wは、タンク372の底部に設けられた孔部372Aに接続される排水管374及び排水管15Fを介して、食器洗浄機1Cの外部に排出される。
変形例1に係る食器洗浄機1Cでは、収容部50を別途構成する必要がなくなり、また、収容部50と洗浄水タンク15とを接続する接続管54等も必要がなくなる。更に、変形例に係る収容部150では、形状も簡素となるので加工も容易となる。これにより、収容部50を備えることによるコストアップを抑制することができる。更に、接続管54をなくしたことと、形状を簡易にしたことにより、水漏れのリスクも軽減することができる。
<変形例2>
上記第1実施形態〜第3実施形態の収容部50は、洗浄機本体2の外部に設けられ、洗浄水タンク15とは別体として構成されている例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、第3実施形態に基づいて変形例2に係る収容部250を説明する。例えば、図16に示されるように、上記実施形態と同様の機能を有する収容部250を、洗浄機本体2に格納された洗浄水タンク15に一体的に形成してもよい。すなわち、収容部250を洗浄機本体2の内部に収容した、食器洗浄機(洗浄機)1Dの構成としてもよい。
上記第1実施形態〜第3実施形態の収容部50は、洗浄機本体2の外部に設けられ、洗浄水タンク15とは別体として構成されている例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、第3実施形態に基づいて変形例2に係る収容部250を説明する。例えば、図16に示されるように、上記実施形態と同様の機能を有する収容部250を、洗浄機本体2に格納された洗浄水タンク15に一体的に形成してもよい。すなわち、収容部250を洗浄機本体2の内部に収容した、食器洗浄機(洗浄機)1Dの構成としてもよい。
変形例2に係る食器洗浄機1Dでは、収容部50を別途構成する必要がなくなり、また、収容部50と洗浄水タンク15とを接続する接続管54等も必要がなくなる。更に、変形例に係る収容部150では、形状も簡素となるので加工も容易となる。これにより、収容部50を備えることによるコストアップを抑制することができる。更に、接続管54をなくしたことと、形状を簡易にしたことにより、水漏れのリスクも軽減することができる。また、収容部250が洗浄機本体2の内部に形成されるため、洗浄機本体2に開口を設けたり、洗浄機本体2から突出する部分に外装を設けたりする必要がないので、更なるコストダウンが可能となる。
<変形例3>
変形例3に係る食器洗浄機1Bでは、上記第3実施形態の食器洗浄機1Bの構成に加えて、図17に示されるように、鉛直方向において分離部40とシャッタ263との間に設けられた板状のガイド板350を備えている。ここで、分離部40は、一端40aから他端40bまで延在すると共に第1方向に沿って下方傾斜している。また、ガイド板350は、一端350aから他端350bまで延在すると共に第1方向(図17では左右方向)に沿って下方傾斜している。ここで、鉛直方向上方から見た平面視において、ガイド板350は、第1方向における分離部40の一端40aとシャッタ263が第1誘導状態に回動させる側の端部263aとの間SPを少なくとも延在している。例えば、図17に示されるように、ガイド板350の一端350aは、第1方向において分離部40の一端40aよりも右方まで延在し、ガイド板350の他端350bは、シャッタ263の端部263aよりも左方まで延在している。
変形例3に係る食器洗浄機1Bでは、上記第3実施形態の食器洗浄機1Bの構成に加えて、図17に示されるように、鉛直方向において分離部40とシャッタ263との間に設けられた板状のガイド板350を備えている。ここで、分離部40は、一端40aから他端40bまで延在すると共に第1方向に沿って下方傾斜している。また、ガイド板350は、一端350aから他端350bまで延在すると共に第1方向(図17では左右方向)に沿って下方傾斜している。ここで、鉛直方向上方から見た平面視において、ガイド板350は、第1方向における分離部40の一端40aとシャッタ263が第1誘導状態に回動させる側の端部263aとの間SPを少なくとも延在している。例えば、図17に示されるように、ガイド板350の一端350aは、第1方向において分離部40の一端40aよりも右方まで延在し、ガイド板350の他端350bは、シャッタ263の端部263aよりも左方まで延在している。
変形例3に係る構成では、分離部40から分離された洗浄水Wが、直接シャッタ263に落ちて(流入して)跳ねることがなくなるので、当該跳ねた水が意図しない分別方向に流れることを防止できる。これにより、溶解物が多く含まれる洗浄水Wの排水と、溶解物が多く含まれない洗浄水Wの洗浄水タンク15への循環とが、シャッタ263の動作によって確実に実行されるようになる。
<変形例4>
上記実施形態及び変形例の洗浄工程では、洗浄水タンク15に貯留された水が洗浄室3に供給されるが、この動作に代えて、洗浄工程は、初期段階ですすぎ水タンク25に貯留された水が洗浄室3に供給された後、洗浄水タンク15に貯留された水が洗浄室3に供給される状態に切り替わる構成としてもよい。一般的には、すすぎ水タンク25から供給される水は、洗浄水タンク15から供給される水よりも温度が高い。また、上側洗浄ノズル12A及び下側洗浄ノズル12Bによって洗浄水タンク15から供給される水の水圧は、上側すすぎノズル13A及び下側すすぎノズル13Bによってすすぎ水タンク25から供給される水の水圧よりも高い。変形例4に係る食器洗浄機の洗浄工程の初期段階では、相対的に高温の水が食器に噴射されるので、食器にこびりついている固形物をふやかし、その後の勢いのある水で食器から固形物を効果的に落とすことができる。この結果、食器の洗浄能力を高めることができる。
上記実施形態及び変形例の洗浄工程では、洗浄水タンク15に貯留された水が洗浄室3に供給されるが、この動作に代えて、洗浄工程は、初期段階ですすぎ水タンク25に貯留された水が洗浄室3に供給された後、洗浄水タンク15に貯留された水が洗浄室3に供給される状態に切り替わる構成としてもよい。一般的には、すすぎ水タンク25から供給される水は、洗浄水タンク15から供給される水よりも温度が高い。また、上側洗浄ノズル12A及び下側洗浄ノズル12Bによって洗浄水タンク15から供給される水の水圧は、上側すすぎノズル13A及び下側すすぎノズル13Bによってすすぎ水タンク25から供給される水の水圧よりも高い。変形例4に係る食器洗浄機の洗浄工程の初期段階では、相対的に高温の水が食器に噴射されるので、食器にこびりついている固形物をふやかし、その後の勢いのある水で食器から固形物を効果的に落とすことができる。この結果、食器の洗浄能力を高めることができる。
変形例4に係る構成を、シャッタ163,263を有する構成に適用する場合には、上述した洗浄工程の初期段階(すなわち、すすぎ水タンク25に貯留された水が洗浄室3に供給される段階)において、シャッタ163,263を上記第1誘導状態に回動させ、シャッタ163,263において受けた洗浄水Wを洗浄水タンク15を経ずに食器洗浄機1A,1Bの外部に排出してもよい。これにより、溶解物が多く含まれる洗浄水Wの排水が洗浄水タンク15に流入することを抑制できるので洗浄能力の低下を防止できる。洗浄工程の初期段階が終了すれば、シャッタ163,263を上記第2誘導状態に回動させ、洗浄水タンク15に洗浄水Wを流入させるようにする。
また、上記洗浄工程の初期段階の時間(すなわち、すすぎ水タンク25に貯留された水が洗浄室3に供給される時間)を比較的短い時間にして、当該初期段階終了後はしばらく時間をあけてから通常の洗浄工程(洗浄水タンク15に貯留された水が洗浄室3に供給される工程)を再開してもよい。これにより、固形物のふやかし時間を確保することができるので、分離部40等にこびりついた固形物の剥離性を高めることができる。また、この場合には、上記洗浄工程の初期段階から通常の洗浄工程の開始後の所定時間までシャッタ163,263を上記第1誘導状態に回動させ、その後シャッタ163,263を上記第2誘導状態に回動させてもよい。この場合も、上記と同様に、溶解物が多く含まれる洗浄水Wの排水が洗浄水タンク15に流入することを抑制できる。
<その他の変形例>
上記実施形態及び変形例では、洗浄水タンク15に貯留された洗浄水Wの排水が、オーバーフロー管15Cを介して行われる例を挙げて説明したが、オーバーフロー管15Cとは別途設けられる、排水管及び電磁弁等により構成されてもよい。
上記実施形態及び変形例では、洗浄水タンク15に貯留された洗浄水Wの排水が、オーバーフロー管15Cを介して行われる例を挙げて説明したが、オーバーフロー管15Cとは別途設けられる、排水管及び電磁弁等により構成されてもよい。
上記実施形態及び変形例では、洗浄水タンク15を経ないで食器洗浄機1A,1Bの外部に排出させる流入部173,273を、洗浄水タンク15を区画することにより形成された部分(第2区画15Y)によって構成されている例を挙げて説明したが、別途タンクが設けられることによって流入部173,273が構成されてもよい。
本発明は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態、上記変形例及びその他の変形例として記載の内容を適宜組み合わせてもよい。
1,1A,1B,1C,1D…食器洗浄機(洗浄機)、15…洗浄水タンク、35…コントローラ(制御部)、40…分離部、50,150,250…収容部、60…水受部、61…貯留部、61A…開口部、70…切替部、72…排水管、73…開閉弁、160…水受部、163…シャッタ、170…切替部、172…駆動部、173…流入部、174…排水管、260…水受部、261…集水部、263…シャッタ、270…切替部、272…駆動部、272A…ソレノイド、274…排水管、350…ガイド板、G…固形物、W…洗浄水。
Claims (11)
- 洗浄室に収容された被洗浄物の洗浄を行う洗浄機であって、
前記被洗浄物を洗浄する洗浄水を貯留する洗浄水タンクと、
前記洗浄水タンクの上方に配置されると共に傾斜部分を有する部材であって、前記被洗浄物に噴射された洗浄水に含まれる固形物を分離し、前記傾斜の方向に前記固形物を誘導する分離部と、
前記分離部によって誘導された前記固形物を収容する収容部と、
前記洗浄水タンクの上方かつ前記分離部の下方に配置され、前記分離部を通過した洗浄水を受ける水受部と、
前記水受部において受けた洗浄水を前記洗浄水タンクを経ずに前記洗浄機の外部に排出する第1状態と、前記水受部によって受けた洗浄水を前記洗浄水タンクに流入させる第2状態とに切り替える切替部と、を備える、洗浄機。 - 前記洗浄機は、洗浄工程とすすぎ工程とを有する洗浄動作を実行し、
前記切替部は、少なくとも前記洗浄工程の一部において、前記第1状態に切り替える、請求項1記載の洗浄機。 - 前記洗浄工程は、初期段階ですすぎ水タンクに貯留された水が前記洗浄室に供給された後、前記洗浄水タンクに貯留された水が前記洗浄室に供給される状態に切り替わる、請求項2記載の洗浄機。
- 前記水受部は、前記分離部を通過した洗浄水を貯留可能な貯留部を有しており、
前記切替部は、
前記貯留部から前記外部に洗浄水を排出する排水管と、
前記排水管に設けられた開閉弁と、
前記開閉弁を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記開閉弁を開けることにより前記第1状態とし、前記開閉弁を閉めることにより前記貯留部から溢れ出た水を前記洗浄水タンクに流入させて前記第2状態とする、請求項1〜3の何れか一項記載の洗浄機。 - 前記水受部は、回動可能に設けられたシャッタであり、
前記切替部は、
前記外部に洗浄水を排出する排水管と、
前記排水管に洗浄水を誘導する第1誘導状態と、前記洗浄水タンクに洗浄水を誘導する第2誘導状態との間で前記シャッタを回動させる駆動部と、
前記駆動部を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記第1誘導状態に前記シャッタを回動させることにより前記第1状態とし、前記第2誘導状態に前記シャッタを回動させることにより前記第2状態とする、請求項1〜3の何れか一項記載の洗浄機。 - 前記水受部は、前記分離部を通過した洗浄水を受ける集水部と、前記集水部から洗浄水が流入すると共に回動可能に設けられたシャッタと、を有し、
前記切替部は、
前記外部に洗浄水を排出する排水管と、
前記排水管に洗浄水を誘導する第1誘導状態と、前記洗浄水タンクに洗浄水を誘導する第2誘導状態との間で前記シャッタを回動させる駆動部と、
前記駆動部を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記第1誘導状態に前記シャッタを回動させることにより前記第1状態とし、前記第2誘導状態に前記シャッタを回動させることにより前記第2状態とする、請求項1〜3の何れか一項記載の洗浄機。 - 前記水受部は、鉛直方向において前記分離部と前記シャッタとの間に設けられ、前記分離部を通過した洗浄水を前記シャッタが配置された領域外に案内する板状のガイド板を更に有する、請求項5又は6記載の洗浄機。
- 前記分離部は、一端から他端まで延在すると共に第1方向に沿って下方傾斜しており、
前記ガイド板は、一端から他端まで延在すると共に前記第1方向に沿って下方傾斜しており、
鉛直方向上方から見た平面視において、前記ガイド板は、前記第1方向における前記分離部の一端と前記シャッタが前記第1誘導状態に回動させる側の端部との間を少なくとも延在している、請求項7記載の洗浄機。 - 前記駆動部は、ソレノイドにより構成されており、
前記ソレノイドは、通電時に前記第1誘導状態とし、非通電時に前記第2誘導状態とする、請求項5〜8の何れか一項記載の洗浄機。 - 前記収容部は、前記洗浄水タンクと一体的に設けられている、請求項1〜9の何れか一項記載の洗浄機。
- 前記洗浄水タンクを収容し、パネルによって覆われた洗浄機本体を更に備え、
前記収容部と一体的に形成された前記洗浄水タンクは、前記洗浄機本体に収容されている、請求項1〜10の何れか一項記載の洗浄機。
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JP2019159881 | 2019-09-02 | ||
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JP2020034050A Pending JP2021037263A (ja) | 2019-09-02 | 2020-02-28 | 洗浄機 |
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