JP2000188204A - 抵抗器およびその製造方法 - Google Patents

抵抗器およびその製造方法

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JP2000188204A
JP2000188204A JP10362635A JP36263598A JP2000188204A JP 2000188204 A JP2000188204 A JP 2000188204A JP 10362635 A JP10362635 A JP 10362635A JP 36263598 A JP36263598 A JP 36263598A JP 2000188204 A JP2000188204 A JP 2000188204A
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upper electrode
substrate
layer
forming
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Masato Hashimoto
正人 橋本
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 はんだ付けで実装する場合に要するフィレッ
トの量を減らすことにより、実装面積を低減することが
できる抵抗器を提供することを目的とするものである。 【解決手段】 基板31と、基板31の上面の側部から
側面の一部にかけて設けられた第1の上面電極層32
と、第1の上面電極層32に接続するように設けられた
抵抗層33と、第1の上面電極層32の上面に設けられ
た第2の上面電極層35と、第2の上面電極層35の上
面に設けられた第3の上面電極層36と、抵抗層33の
上面に設けられた保護層34とを備え、基板31の上面
の側部から側面の一部のみに第1の上面電極層32が設
けられているため、実装に要するフィレットを低減する
ことができる抵抗器が得られるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器に利
用される抵抗器およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の抵抗器としては、特開平4−10
2302号公報に開示されたものが知られている。
【0003】以下、従来の抵抗器およびその製造方法に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0004】図18は従来の抵抗器の断面図である。図
18において、1は絶縁基板である。2は絶縁基板1の
上面の側部に設けられた第1の上面電極層である。3は
第1の上面電極層2に一部が重なるように設けられた抵
抗層である。4は抵抗層3の全体を覆うように設けられ
た第1の保護層である。5は抵抗値を修正するために抵
抗層3および第1の保護層4に設けられたトリミング溝
である。6は第1の保護層4を覆うように設けられた第
2の保護層である。7は第1の上面電極層2の上面に絶
縁基板1の幅一杯まで延びるように設けられた第2の上
面電極層である。8は絶縁基板1の側面に設けられた側
面電極層である。9,10は第2の上面電極層7および
側面電極層8の表面に設けられたニッケルめっき層およ
びはんだめっき層である。この時、はんだめっき層10
は、第2の保護層6よりも低く設けられているものであ
る。つまり、従来の抵抗器は、第2の保護層6が一番高
く設けられているものである。
【0005】以上のように構成された従来の抵抗器につ
いて、以下にその製造方法を図面を参照しながら説明す
る。
【0006】図19(a)〜(f)は従来の抵抗器の製
造方法を示す工程図である。まず、図19(a)に示す
ように、絶縁基板1の上面の左右両端部に、第1の上面
電極層2を塗着形成する。
【0007】次に、図19(b)に示すように、第1の
上面電極層2に一部が重なるように絶縁基板1の上面に
抵抗層3を塗着形成する。
【0008】次に、図19(c)に示すように、抵抗層
3の全体を覆うように第1の保護層4を塗着形成した
後、抵抗層3における全抵抗値が所定の抵抗値の範囲内
に入るようにレーザ等により抵抗層3および第1の保護
層4にトリミング溝5を施す。
【0009】次に、図19(d)に示すように、第1の
保護層4を覆うように第2の保護層6を塗着形成する。
【0010】次に、図19(e)に示すように、第1の
上面電極層2の上面に絶縁基板1の幅一杯まで延びるよ
うに第2の上面電極層7を塗着形成する。
【0011】次に、図19(f)に示すように、第1の
上面電極層2および絶縁基板1の左右両端の側面に第
1,第2の上面電極層2,7と電気的に接続するように
側面電極層8を塗着形成する。
【0012】最後に、第2の上面電極層7および側面電
極層8の表面にニッケルめっきを施した後、はんだめっ
きを施すことにより、ニッケルめっき層9、はんだめっ
き層10とを形成し、従来の抵抗器を製造していた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成および製造方法による抵抗器を、プリント基板
等の実装基板にはんだ付けした場合、図20(a)の従
来の抵抗器の実装状態の断面図に示すように側面電極層
(図示せず)と下面電極層(図示せず)の双方ではんだ
付けされ、フィレット23が形成される。このようなフ
ィレット実装構造では、図20(b)の従来の抵抗器の
実装状態の上面図に示すように部品面積24に加えて側
面をはんだ付けするため、フィレット23の量に応じた
面積25が必要であり、これらを合わせた実装面積26
が必要となる。しかも、実装密度を向上させるために、
部品外形寸法を小さくした場合、部品外形寸法が小さく
なる程、実装面積に対するはんだ付け面積の占める割合
が大きくなり、電子機器を小型化して実装密度を向上さ
せることには限界が生ずるという課題を有していた。
【0014】本発明は、上記従来の課題を解決するもの
で、プリント基板等の実装基板に実装する際に必要なフ
ィリレットの量を減らすことができるとともに、実装面
積に占めるはんだ付け面積を低減することができる抵抗
器およびその製造方法を提供することを目的とするもの
である。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の抵抗器は、基板と、前記基板の上面の側部か
ら側面の一部にかけて設けられた第1の上面電極層と、
前記第1の上面電極層に電気的に接続するように設けら
れた抵抗層と、少なくとも前記第1の上面電極層の上面
に設けられた第2の上面電極層と、少なくとも前記第2
の上面電極層の上面に設けられた第3の上面電極層と、
少なくとも前記抵抗層の上面を覆うように設けられた保
護層とを備えたもので、この構成によれば、プリント基
板等の実装基板に実装する際に必要なフィレットの量を
減らすことができるとともに、実装面積に占めるはんだ
付け面積を低減することができるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、基板と、前記基板の上面の側部から側面の一部にか
けて設けられた第1の上面電極層と、前記第1の上面電
極層に電気的に接続するように設けられた抵抗層と、少
なくとも前記第1の上面電極層の上面に設けられた第2
の上面電極層と、少なくとも前記第2の上面電極層の上
面に設けられた第3の上面電極層と、少なくとも前記抵
抗層の上面を覆うように設けられた保護層とを備えたも
ので、この構成によれば、基板の側面全体ではなく基板
の上面の側部から側面の一部のみに第1の上面電極層が
設けられているため、この抵抗器をプリント基板等には
んだ付けによって実装する場合に要するフィレットの量
を減らすことができるという作用を有するものである。
【0017】請求項2に記載の発明は、基板と、前記基
板の上面の側部のみに設けられた第1の上面電極層と、
前記第1の上面電極層に電気的に接続するように設けら
れた抵抗層と、少なくとも前記第1の上面電極層の上面
の側部から前記基板の側面の一部にかけて設けられた第
2の上面電極層と、少なくとも前記第2の上面電極層の
上面に設けられた第3の上面電極層と、少なくとも前記
抵抗層の上面を覆うように設けられた保護層とを備えた
もので、この構成によれば、基板の側面全体ではなく第
1の上面電極層の上面の側部から基板の側面の一部のみ
に第2の上面電極層が設けられているため、この抵抗器
をプリトン基板等にはんだ付けによって実装する場合に
要するフィレットの量を減らすことができるという作用
を有するものである。
【0018】請求項3に記載の発明は、基板の側面に設
けられた第1または第2の上面電極層を前記基板の高さ
方向の抵抗体層側に設けられたものである。
【0019】請求項4に記載の発明は、基板の側面に設
けられた第1または第2の上面電極層の面積を前記基板
の側面に面積に対して半分以下としたものである。
【0020】上述した構成によれば、基板の側面全体で
はなく上面の側部から側面の一部のみに側面の面積に対
して半分以下になるように第1の上面電極層が設けられ
ているため、この抵抗器をプリント基板等にはんだ付け
によって実装する場合に要するフィレットの量を減らす
ことができるという作用を有するものである。
【0021】請求項5に記載の発明は、露出している第
1、第2まはた第3の上面電極層をめっき層により覆う
とともに、前記めっき層と保護層とは面一または前記保
護層よりも前記めっき層の高さが高くなるようにしたも
ので、この構成によれば、第1、第2または第3の上面
電極層がめっき層により覆われているため、この抵抗器
をプリント基板等にはんだ付けによって実装する場合に
はんだ付けがしやすくなるとともに、これに要するにフ
ィレットの量を減らすことができるという作用を有する
ものである。
【0022】請求項6に記載の発明は、第1の上面電極
層を銀系または金系の導電粉体とガラスとにより構成す
るか、または金系の有機金属化合物を焼成してなる金属
材料で構成したものである。
【0023】請求項7に記載の発明は、第1の上面電極
層をニッケル系または金系のスパッタリング法にて形成
される金属材料で構成したものである。
【0024】請求項8に記載の発明は、第2および第3
の上面電極層を銀系または金系の導電粉体とガラスとに
より構成し、かつ保護層をガラス系の材料で構成したも
のである。
【0025】上述した構成において、第1の上面電極層
に金系の金属材料を用いると、イオンマイグレーション
が少なく、負荷寿命特性が向上するという作用を有する
ものである。
【0026】請求項9に記載の発明は、第2および第3
の上面電極層を銀系またはニッケル系の導電粉体と樹脂
とにより構成し、かつ保護層を樹脂系の材料で構成した
ものである。
【0027】請求項10に記載の発明は、第1の上面電
極層をニッケル系または金系のスパッタリング法にて形
成される金属材料で構成し、かつ第2の上面電極層を銀
系またはニッケル系の導電粉体と樹脂とにより構成し、
さらに保護層を樹脂系の材料で構成したものである。
【0028】請求項11に記載の発明は、第3の上面電
極層の稜線に丸みをもたせたものである。
【0029】請求項12に記載の発明は、第2の上面電
極層をニッケル系または金系のスパッタリング法にて形
成される金属材料で構成し、かつ保護層を樹脂系の材料
で構成したものである。
【0030】上述した構成によれば、保護層を樹脂系の
材料で構成しているため、処理温度を低くすることがで
き、これにより、高温度による抵抗値変化のバラツキを
おさえることができるという作用を有するものである。
【0031】請求項13に記載の発明は、分割溝を有す
るシート状基板の前記分割溝を跨いで前記シート状基板
の上面および前記分割溝内に印刷工法により第1の上面
電極層を形成する工程と、前記第1の上面電極層管を電
気的に接続するように抵抗層を形成する工程と、少なく
とも前記第1の上面電極層の側部と抵抗層の上面とを覆
うように保護層を形成する工程と、少なくとも前記第1
の上面電極層と電気的に接続する第2の上面電極層を形
成する工程と、少なくとも前記第2の上面電極層の上面
に重なるように第3の上面電極層を形成する工程と、前
記第3の上面電極層が形成された前記シート状基板を前
記分割溝で分割し短冊状基板を形成する工程と、前記短
冊状基板を個片に分割する工程とを備えたものである。
【0032】請求項14に記載の発明は、分割溝を有す
るシート状基板の前記分割溝を跨いで前記シート状基板
の上面および前記分割溝内にスパッタリング法により第
1の上面電極層を形成する工程と、前記第1の上面電極
層間を電気的に接続するように抵抗層を形成する工程
と、少なくとも前記第1の上面電極層の側部と抵抗層の
上面とを覆うように保護層を形成する工程と、少なくと
も前記第1の上面電極層と電気的に接続する第2の上面
電極層を形成する工程と、少なくとも前記第2の上面電
極層の上面に重なるように第3の上面電極層を形成する
工程と、前記第3の上面電極層が形成された前記シート
状基板を前記分割溝で分割し短冊状基板を形成する工程
と、前記短冊状基板を個片に分割する工程とを備えたも
ので、この製造方法によれば、基板の側面全体ではなく
基板の上面の側部から側面の一部のみに第1の上面電極
層が設けられているため、この抵抗器をプリント基板等
にはんだ付けによって実装する場合に要するフィレット
の量を減らすことができる抵抗器を製造することができ
るという作用を有するものである。
【0033】請求項15に記載の発明は、分割溝を有す
るシート状基板の前記分割溝を跨いで前記シート状基板
の上面のみに印刷工法により第1の上面電極層を形成す
る工程と、前記第1の上面電極層間を電気的に接続する
ように抵抗層を形成する工程と、少なくとも前記第1の
上面電極層の側部と抵抗層の上面とを覆うように保護層
を形成する工程と、少なくとも前記第1の上面電極層の
上面と前記分割溝内に前記第1の上面電極層と電気的に
接続する第2の上面電極層を印刷工法により形成する工
程と、少なくとも前記第2の上面電極層の上面に重なる
ように第3の上面電極層を形成する工程と、前記第3の
上面電極層が形成された前記シート状基板を前記分割溝
で分割し短冊状基板を形成する工程と、前記短冊状基板
を個片に分割する工程とを備えたものである。
【0034】請求項16に記載の発明は、分割溝を有す
るシート状基板の前記分割溝を跨いで前記シート状基板
の上面のみにスパッタリング法により第1の上面電極層
を形成する工程と、前記第1の上面電極層間を電気的に
接続するように抵抗層を形成する工程と、少なくとも前
記第1の上面電極層の側部と抵抗層の上面とを覆うよう
に保護層を形成する工程と、少なくとも前記第1の上面
電極層の上面と前記分割溝内に前記第1の上面電極層と
電気的に接続する第2の上面電極層をスパッタリング法
により形成する工程と、少なくとも前記第2の上面電極
層の上面に重なるように第3の上面電極層を形成する工
程と、前記第3の上面電極層が形成された前記シート状
基板を前記分割溝で分割し短冊状基板を形成する工程
と、前記短冊状基板を個片に分割する工程とを備えたも
のである。上述した製造方法によれば、基板の側面全体
ではなく第1の上面電極層の上面の側部から基板の端面
の一部のみに第2の上面電極層が設けられているため、
この抵抗器をプリント基板等にはんだ付けによって実装
する場合に要するフィレットの量を減らすことができる
抵抗器を製造することができるという作用を有するもの
である。
【0035】(実施の形態1)以下、本発明の実施の形
態1における抵抗器およびその製造方法ついて、図面を
参照しながら説明する。
【0036】図1は本発明の実施の形態1における抵抗
器の断面図である。図1において、31は96%アルミ
ナを含有してなる基板である。32は基板31の上面の
側部から側面の一部にかけて設けられた銀系の導電粉体
にガラスを含有してなる第1の上面電極層であり、前記
基板31の側面上における第1の上面電極層32の面積
は、基板31の側面の面積の半分以下である。33は第
1の上面電極層32に電気的に接続される酸化ルテニウ
ムを主成分とする抵抗層である。34は抵抗層33の上
面に設けられたガラスを主成分とする保護層である。3
5は第1の上面電極層32の上面に設けられた銀系の導
電粉体にガラスを含有してなる第2の上面電極層であ
る。36は第2の上面電極層35の上面に設けられた銀
系の導電粉体にガラスを含有してなる第3の上面電極層
であり、この第3の上面電極層36の稜線には丸みをも
たせている。37,38は必要に応じてはんだ付け時の
信頼性等の確保のために設けられたニッケルめっき層お
よびはんだめっき層である。
【0037】以上のように構成された本発明の実施の形
態1における抵抗器について、以下にその製造方法を図
面を参照しながら説明する。
【0038】図2(a)〜(c),図3(a)(b)お
よび図4(a)〜(c)は本発明の実施の形態1におけ
る抵抗器の製造方法を示す工程図である。
【0039】まず、図2(a)に示すように、表面に後
工程で短冊状および個片状に分割するために設けた複数
の縦方向および横方向の分割溝39,40を有する耐熱
性および絶縁性に優れた96%アルミナを含有してなる
シート状基板31の横方向の分割溝40を跨いでシート
状基板31の上面および横方向の分割溝40内に、銀系
の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷
し第1の上面電極層32を形成する。次にこの第1の上
面電極層32を安定な膜にするために約850℃の温度
で焼成を行う。このとき、前記電極ペーストは横方向の
分割溝40に入り込むため、分割溝40の奥まで第1の
上面電極層32を形成することができる。この分割溝3
9,40の基板31の厚みに対する深さは、製造工程で
の取り扱い時に割れないように、一般的に基板31の厚
みの半分以下になるように形成されている。
【0040】次に、図2(b)に示すように、第1の上
面電極層32に電気的に接続されるように、第1の上面
電極層32間に酸化ルテニウムを主成分とする抵抗ペー
ストを印刷し抵抗層33を形成する。次にこの抵抗層3
3を安定な膜とするために約850℃の温度で焼成を行
う。
【0041】次に、図2(c)に示すように、抵抗層3
3の抵抗層を所定の値に修正するために、YAGレーザ
ーでトリミング溝41を施してトリミングを行う。この
時、抵抗値測定用のトリミングプローブは、第1の上面
電極層32上にセットしてトリミングを行う。
【0042】次に、図3(a)に示すように、抵抗値修
正済みの抵抗層33を保護するため、第1の上面電極層
32の側部と抵抗層33の上面とを覆うようにガラスを
主成分とするペーストを印刷し、保護層34を形成す
る。この際、横方向に並ぶ複数の抵抗層33を縦方向の
分割溝39を跨ぎ連続して覆うように保護層34の印刷
パターンを形成してもよい。次にこの保護層34を安定
な膜とするために約600℃の温度で焼成を行う。
【0043】次に、図3(b)に示すように、第1の上
面電極層32の上面に、横方向の分割溝40を跨ぐこと
なく、銀系の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペー
ストを印刷し第2の上面電極層35を形成する。この
際、横方向に並ぶ複数の第1の上面電極層32上で縦方
向の分割溝39を跨ぐように第2の上面電極層35の印
刷パターンを形成してもよい。
【0044】次に、図4(a)に示すように、少なくと
も第2の上面電極層35の上面に重なるように横方向の
分割溝40を跨ぐことなく、銀系の導電粉体とガラスを
含有してなる電極ペーストを印刷し第3の上面電極層3
6を形成する。この際、横方向に並ぶ複数の第1の上面
電極層32上で縦方向の分割溝39を跨ぐように第2の
上面電極層35の印刷パターンを形成してもよい。次に
第2の上面電極層35および第3の上面電極層36を安
定な膜とするために約600℃の温度で焼成を行う。
【0045】次に、図4(b)に示すように、第1の上
面電極層32、抵抗層33、トリミング溝41、保護層
34、第2の上面電極層35、第3の上面電極層36を
形成したシート状基板31を横方向の分割溝40に沿っ
て分割し、短冊状基板42とする。この時、短冊状基板
42の長手方向の側面には、先に形成した第1の上面電
極層32が横方向の分割溝40の深さまで形成された状
態となっている。
【0046】最後に、図4(c)に示すように、露出し
ている第1の上面電極層32、第2の上面電極層35お
よび第3の上面電極層36にめっきを施すための準備工
程として、短冊状基板42を縦方向の分割溝39に沿っ
て分割し、個片基板43とする。そして、露出している
第1の上面電極層32、第2の上面電極層35および第
3の上面電極層36のはんだ付け時の電極食われの防止
およびはんだ付け時の信頼性を確保するため、電気めっ
きによって、ニッケルめっき層(図示せず)およびはん
だめっき層(図示せず)を最外層として形成して、抵抗
器を製造するものである。
【0047】以上のように構成、かつ製造された本発明
の実施の形態1における抵抗器をプリント基板等の実装
基板にはんだ付けをした。図5(a)の本発明の実施の
形態1における抵抗器の実装状態の断面図に示すよう
に、保護層34を形成した面を下側にして実装し、第1
〜第3の上面電極層(図示せず)と基板31の側面の一
部との両方ではんだ付けを行うが、フィレット44が形
成される側面の面積が小さいため、わずかにフィレット
44が形成されるのみとなる。よって、図5(b)の本
発明の実施の形態1における抵抗器の実装状態の上面図
に示すように、部品面積45と基板31の側面をはんだ
付けするために必要となる面積46とを合わせた面積が
実装面積47となる。このように、0.6×0.3mm
サイズの角型チップ抵抗器を用いて同サイズの従来構造
の製品と実装面積を比較すると、約20%の縮小化を図
ることができるものである。
【0048】よって、本発明の構成によれば、フィレッ
トが形成される側面の面積が小さいため、実装基板上で
はんだ付けのフィレットの量を減らすことができ、これ
により、このフィレットを形成するための面積を低減し
て実装面積を縮小化することができる。
【0049】なお、本発明の実施の形態1において、は
んだめっき層37と保護層34とを面一またははんだめ
っき層37を保護層34より高くすることにより、はん
だめっき層37と実装時のランドパターン45との隙間
が生じにくくなって実装品質をさらに向上させることが
できる。
【0050】また、本発明の実施の形態1において、第
1の上面電極層32、保護層34、第2の上面電極層3
5および第3の上面電極層36を(表1)に示す組み合
わせとしたときには、(表1)に示すような他の特性を
向上させることができるものである。
【0051】
【表1】
【0052】また、本発明の実施の形態1においては、
側面電極層を形成しない方が、実装面積をさらに縮小化
することができるものである。
【0053】(実施の形態2)以下、本発明の実施の形
態2における抵抗器およびその製造方法ついて、図面を
参照しながら説明する。
【0054】図6は本発明の実施の形態2における抵抗
器の断面図である。図6において、51は96%アルミ
ナを含有してなる基板である。52は基板51の上面側
部から側面の一部にかけて設けられた、金系の金属材料
をスパッタリングすることによって設けられる第1の上
面電極層であり、前記基板51の側面上における第1の
上面電極層52の面積は、基板51の側面の面積の半分
以下である。53は第1の上面電極層52に電気的に接
続される酸化ルテニウムを主成分とする抵抗層である。
54は抵抗層53の上面に設けられたガラスを主成分と
する保護層である。55は第1の上面電極層52の上面
に設けられた銀系の導電粉体にガラスを含有してなる第
2の上面電極層である。56は第2の上面電極層55の
上面に設けられた銀系の導電粉体にガラスを含有してな
る第3の上面電極層であり、この第3の上面電極層56
の稜線には丸みをもたせている。57,58は必要に応
じてはんだ付け時の信頼性等の確保のために設けられた
ニッケルめっき層およびはんだめっき層である。
【0055】以上のように構成された本発明の実施の形
態2における抵抗器について、以下にその製造方法を図
面を参照しながら説明する。
【0056】図7(a)〜(c),図8(a)(b)お
よび図9(a)〜(c)は本発明の実施の形態2におけ
る抵抗器の製造方法を示す工程図である。
【0057】まず、図7(a)に示すように、表面に後
工程で短冊状および個片状に分割するために設けた複数
の縦方向および横方向の分割溝59,60を有する耐熱
性および絶縁性に優れた96%アルミナを含有してなる
シート状基板51の上面全体および横方向の分割溝60
内にスパッタリング法により金を着膜し、さらにLSI
等のフォトリソ法により、所望の電極パターンとした第
1の上面電極層52を形成し、この第1の上面電極層5
2を安定な膜にするために、約300〜400℃の温度
で熱処理を行う。この時、第1の上面電極層52は横方
向の分割溝60に入り込むため、分割溝60の奥まで第
1の上面電極層52を形成することができる。この分割
溝59,60の基板51の厚みに対する深さは、製造工
程での取り扱い時に割れないように、一般的に基板51
の厚みの半分以下になるように形成されている。
【0058】次に、図7(b)に示すように、第1の上
面電極層52に電気的に接続されるように、第1の上面
電極層52間に酸化ルテニウムを主成分とする抵抗ペー
ストを印刷し抵抗層53を形成する。次にこの抵抗層5
3を安定な膜とするために約850℃の温度で焼成を行
う。
【0059】次に、図7(c)に示すように、抵抗層5
3の抵抗値を所定の値に修正するために、YAGレーザ
ーでトリミング溝61を施してトリミングを行う。この
時、抵抗値測定用のトリミングプローブは、第1の上面
電極層52上にセットしてトリミングを行う。
【0060】次に、図8(a)に示すように、抵抗値修
正済みの抵抗層53を保護するため、第1の上面電極層
52の側部と抵抗層53の上面とを覆うようにガラスを
主成分とするペーストを印刷し、保護層54を形成す
る。この際、横方向に並ぶ複数の抵抗層53を縦方向の
分割溝59を跨ぎ連続して覆うように保護層54の印刷
パターンを形成してもよい。次にこの保護層54を安定
な膜とするために約600℃の温度で焼成を行う。
【0061】次に、図8(b)に示すように、第1の上
面電極層52の上面に横方向の分割溝60を跨ぐことな
く、銀系の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペース
トを印刷し第2の上面電極層55を形成する。
【0062】次に、図9(a)に示すように、少なくと
も第2の上面電極層55の上面に重なるように横方向の
分割溝60を跨ぐことなく、銀系の導電粉体とガラスを
含有してなる電極ペーストを印刷し第3の上面電極層5
6を形成する。次にこの第2の上面電極層55および第
3の上面電極層56を安定な膜とするために約600℃
の温度で焼成を行う。
【0063】次に、図9(b)に示すように、上面電極
層52、抵抗層53、トリミング溝61、保護層54、
第2の上面電極層55、第3の上面電極層56を形成し
たシート状基板51を横方向の分割溝60に沿って分割
し、短冊状基板62とする。この時、短冊状基板62の
長手方向の側面には、先に形成した第1の上面電極層5
2が横方向の分割溝60の深さまで形成された状態にな
っている。
【0064】最後に、図9(c)に示すように、露出し
ている第1の上面電極層52、第2の上面電極層55お
よび第3の上面電極層56にめっきを施すための準備工
程として、短冊状基板62を縦方向の分割溝59に沿っ
て分割し、個片基板63とする。そして、露出している
第1の上面電極層52、第2の上面電極層55および第
3の上面電極層56のはんだ付け時の電極食われの防止
およびはんだ付け時の信頼性を確保するため、電気めっ
きによって、ニッケルめっき層(図示せず)およびはん
だめっき層(図示せず)を最外層として形成して、抵抗
器を製造するものである。
【0065】以上のように構成、かつ製造された本発明
の実施の形態2における抵抗器をプリント基板等の実装
基板にはんだ付けをした場合の効果については、前述し
た本発明の実施の形態1と同じであるため、説明を省略
する。
【0066】また、本発明の実施の形態2において、第
1の上面電極層52、保護層54、第2の上面電極層5
5および第3の上面電極層56を(表2)に示す組み合
わせとしたときには、(表2)に示すような他の特性を
向上させることができるものである。
【0067】
【表2】
【0068】(実施の形態3)以下、本発明の実施の形
態3における抵抗器およびその製造方法ついて、図面を
参照しながら説明する。
【0069】図10は本発明の実施の形態3における抵
抗器の断面図である。図10において、71は96%ア
ルミナを含有してなる基板である。72は基板71の上
面の側部のみに設けられた銀系の導電粉体にガラスを含
有してなる第1の上面電極層である。73は第1の上面
電極層72に電気的に接続されるように、第1の上面電
極層72間に設けられた酸化ルテニウムを主成分とする
抵抗層である。74は少なくとも抵抗層73の上面に設
けられたガラスを主成分とする保護層である。75は第
1の上面電極層72の上面の側部から基板72の側面の
一部にかけて設けられた銀系の導電粉体にガラスを含有
してなる第2の上面電極層であり、前記基板71の側面
上における第2の上面電極層75の面積は、基板71の
側面の面積の半分以下である。76は少なくとも第2の
上面電極層75の上面に設けられた銀系の導電粉体にガ
ラスを含有してなる第3の上面電極層であり、この第3
の上面電極層76の稜線には丸みをもたせている。7
7,78は必要に応じてはんだ付け時の信頼性等の確保
のために設けられたニッケルめっき層およびはんだめっ
き層である。
【0070】以上のように構成された本発明の実施の形
態3における抵抗器について、以下にその製造方法を図
面を参照しながら説明する。
【0071】図11(a)〜(c),図12(a)
(b)および図13(a)〜(c)は本発明の実施の形
態3における抵抗器の製造方法を示す工程図である。
【0072】まず、図11(a)に示すように、表面に
後工程で短冊状および個片状に分割するために設けた複
数の縦方向および横方向の分割溝79,80を有する耐
熱性および絶縁性に優れた96%アルミナを含有してな
るシート状基板71の横方向の分割溝80を跨いでシー
ト状基板71の上面のみに、銀系の導電粉体とガラスを
含有してなる電極ペーストを印刷し第1の上面電極層7
2を形成する。このとき前記電極ペーストは、横方向の
分割溝80内に入り込まないようにする。次にこの第1
の上面電極層72を安定な膜にするために約850℃の
温度で焼成を行う。この分割溝79,80の基板71の
厚みに対する深さは、製造工程での取り扱い時に割れな
いように、基板71の厚みの半分以下になるように形成
されている。
【0073】次に、図11(b)に示すように、第1の
上面電極層72に電気的に接続されるように、第1の上
面電極層72間に酸化ルテニウムを主成分とする抵抗ペ
ーストを印刷し抵抗層73を形成する。次にこの抵抗層
73を安定な膜とするために約850℃の温度で焼成を
行う。
【0074】次に、図11(c)に示すように、抵抗層
73の抵抗値を所定の値に修正するために、YAGレー
ザーでトリミング溝81を施してトリミングを行う。こ
の時、抵抗値測定用のトリミングプローブは、第1の上
面電極層72上にセットしてトリミングを行う。
【0075】次に、図12(a)に示すように、抵抗値
修正済みの抵抗層73を保護するため、第1の上面電極
層72の側部と抵抗層73の上面とを覆うようにガラス
を主成分とするペーストを印刷し、保護層74を形成す
る。この際、横方向に並ぶ複数の抵抗層73を縦方向の
分割溝79を跨ぎ連続して覆うように保護層74の印刷
パターンを形成してもよい。次にこの保護層74を安定
な膜とするために約600℃の温度で焼成を行う。
【0076】次に、図12(b)に示すように、第1の
上面電極層72の上面に、シート状基板71の横方向の
分割溝80を跨ぐように、銀系の導電粉体とガラスを含
有してなる電極ペーストを印刷し第2の上面電極層75
を形成する。このとき、前記電極ペーストは横方向の分
割溝80に入り込むため、分割溝80の奥まで第2の上
面電極層75を形成することができる。この際、横方向
に並ぶ複数の第1の上面電極層72の上に縦方向の分割
溝79を跨ぎ連続するように第2の上面電極層75の印
刷パターンを形成してもよい。
【0077】次に、図13(a)に示すように、少なく
とも第2の上面電極層75の上面に重なるように、シー
ト状基板71の横方向の分割溝80を跨ぐように、銀系
の導電粉体とガラスを含有してなる電極ペーストを印刷
し第3の上面電極層76を形成する。この際、横方向に
並ぶ複数の第1の上面電極層72の上に縦方向の分割溝
79を跨ぎ連続するように第3の上面電極層76の印刷
パターンを形成してもよい。次に第2の上面電極層75
および第3の上面電極層76を安定な膜とするために約
600℃の温度で焼成を行う。
【0078】次に、図13(b)に示すように、第1の
上面電極層72、抵抗層73、トリミング溝81、保護
層74、第2の上面電極層75、第3の上面電極層76
を形成したシート状基板71を横方向の分割溝80に沿
って分割し、短冊状基板82とする。この時、短冊状基
板82の長手方向の側面には、先に形成した第2の上面
電極層75が横方向の分割溝80の深さまで形成された
状態になっている。
【0079】最後に、図13(c)に示すように、露出
している第2の上面電極層75および第3の上面電極層
76にめっきを施すための準備工程として、短冊状基板
82を縦方向の分割溝79に沿って分割し、個片基板8
3とする。そして、露出している第2の上面電極層75
および第3の上面電極層76のはんだ付け時の電極食わ
れの防止およびはんだ付け時の信頼性を確保するため、
電気めっきによって、ニッケルめっき層(図示せず)お
よびはんだめっき層(図示せず)を最外層として形成し
て、抵抗器を製造するものである。
【0080】以上のように構成、かつ製造された本発明
の実施の形態3における抵抗器をプリント基板等の実装
基板にはんだ付けをした場合の効果については、前述し
た本発明の実施の形態1と同じであるため、説明を省略
する。
【0081】また、本発明の実施の形態3において、第
1の上面電極層72、保護層74、第2の上面電極層7
5および第3の上面電極層76を(表3)に示す組み合
わせとしたときには、(表3)に示すような他の特性を
向上させることができるものである。
【0082】
【表3】
【0083】(実施の形態4)以下、本発明の実施の形
態4における抵抗器およびその製造方法ついて、図面を
参照しながら説明する。
【0084】図14は本発明の実施の形態4における抵
抗器の断面図である。図14において、91は96%ア
ルミナを含有してなる基板である。92は基板91の上
面の側部のみに設けられた銀系の導電粉体にガラスを含
有してなる第1の上面電極層である。93は第1の上面
電極層92に電気的に接続されるように、第1の上面電
極層92間に設けられた酸化ルテニウムを主成分とする
抵抗層である。94は少なくとも抵抗層93の上面に設
けられたガラスを主成分とする保護層である。95は第
1の上面電極層92の上面の側部から側面の一部にかけ
て設けられた金系の金属材料をスパッタリングすること
によって設けられる第2の上面電極層であり、前記基板
91の側面上における第2の上面電極層95の面積は、
基板91の側面の面積の半分以下である。96は少なく
とも第2の上面電極層95の上面に設けられた銀系の導
電粉体に樹脂を含有してなる第3の上面電極層96であ
り、この第3の上面電極層96の稜線には丸みをもたせ
ている。97,98は必要に応じてはんだ付け時の信頼
性等の確保のために設けられたニッケルめっき層および
はんだめっき層である。
【0085】以上のように構成された本発明の実施の形
態4における抵抗器について、以下にその製造方法を図
面を参照しながら説明する。
【0086】図15(a)〜(c),図16(a)
(b)および図17(a)〜(c)は本発明の実施の形
態4における抵抗器の製造方法を示す工程図である。
【0087】まず、図15(a)に示すように、表面に
後工程で短冊状および個片状に分割するために設けた複
数の縦方向および横方向の分割溝99,100を有する
耐熱性および絶縁性に優れた96%アルミナを含有して
なるシート状基板91の横方向の分割溝100を跨いで
シート状基板91の上面のみに銀系の導電粉体とガラス
を含有してなる電極ペーストを印刷し第1の上面電極層
92を形成する。
【0088】次に、図15(b)に示すように、第1の
上面電極層92に電気的に接続されるように、第1の上
面電極層92間に酸化ルテニウムを主成分とする抵抗ペ
ーストを印刷し抵抗層93を形成する。次にこの抵抗層
93を安定な膜とするために約850℃の温度で焼成を
行う。
【0089】次に、図15(c)に示すように、抵抗層
93の抵抗値を所定の値に修正するために、YAGレー
ザーでトリミング溝101を施してトリミングを行う。
この時、抵抗値測定用のトリミングプローブは、第1の
上面電極層92上にセットしてトリミングを行う。
【0090】次に、図16(a)に示すように、抵抗値
修正済みの抵抗層93を保護するため、第1の上面電極
層92の側部と抵抗層93の上面とを覆うようにガラス
を主成分とするペーストを印刷し、保護層94を形成す
る。この際、横方向に並ぶ複数の抵抗層93を縦方向の
分割溝99を跨ぎ連続して覆うように保護層94の印刷
パターンを形成してもよい。次にこの保護層94を安定
な膜とするために約600℃の温度で焼成を行う。
【0091】次に、図16(b)に示すように、シート
状基板91の上面全体に樹脂からなるレジスト材料(図
示せず)を塗布し、更にフォトリソ工法によりこのレジ
スト材料に第2の上面電極層95を形成するためのパタ
ーンの穴を形成する。更に、レジスト材料が塗布された
シート状基板91の上面全体にスパッタリング法により
金を着膜し、シート状基板91の上面に塗布されたレジ
スト材料を取り除く。この工程により第2の上面電極層
95を形成する。この時、第2の上面電極層95は横方
向の分割溝100に入り込むため、分割溝100の奥ま
で第2の上面電極層95を形成することができる。この
分割溝99,100の基板91の厚みに対する深さは、
製造工程での取り扱い時に割れないように、基板91の
厚みの半分以下になるように形成されている。
【0092】次に、図17(a)に示すように、少なく
とも第2の上面電極層95の上面に重なるように銀系の
導電粉末と樹脂を含有してなるペーストを印刷し第3の
上面電極層96を形成する。その後、この第3の上面電
極層を安定な膜とするために約200℃の温度で硬化す
る。
【0093】次に、図17(b)に示すように、第1の
上面電極層92、抵抗層93、トリミング溝101、保
護層94、第2の上面電極層95、第3の上面電極層9
6を形成済みのシート状基板91を横方向の分割溝10
0に沿って分割し、短冊状基板102とする。この時、
短冊状基板102の長手方向の側面には、先に形成した
第2の上面電極層95が横方向の分割溝100の深さま
で形成された状態になっている。
【0094】最後に、図17(c)に示すように、露出
している第2の上面電極層95にめっきを施すための準
備工程として、短冊状基板102を縦方向の分割溝99
に沿って分割し、個片基板103とする。そして、露出
している第2の上面電極層95および第3の上面電極層
96のはんだ付け時の電極食われの防止およびはんだ付
け時の信頼性の確保のため、電気めっきによって、ニッ
ケルめっき層(図示せず)およびはんだめっき層(図示
せず)を最外層として形成して、抵抗器を製造するもの
である。
【0095】以上のように構成、かつ製造された本発明
の実施の形態4における抵抗器を実装基板にはんだ付け
をした場合の効果については、前述した本発明の実施の
形態1と同じであるため、説明を省略する。
【0096】また、本発明の実施の形態4において、第
1の上面電極層92、保護層94および第2の上面電極
層95を(表4)に示す組み合わせとしたときには、
(表43)に示すような他の特性を向上させることがで
きるものである。また、この場合、第3の上面電極層9
6は銀系の導電粉体+樹脂を含有するペーストを印刷
し、約200℃の温度で硬化して形成するものである。
【0097】
【表4】
【0098】
【発明の効果】以上のように本発明は、基板の側面全体
ではなく側面の一部に第1の上面電極層が設けられてい
るため、この抵抗器をプリント基板等の実装基板にはん
だ付けした場合、基板の側面のはんだ付けに必要なフィ
レットの量を減らすことができる。このため、はんだ付
けのフィレットを形成するための面積を小さくすること
ができ、実装基板上のはんだ付け部を含む実装面積を低
減することができる抵抗器およびその製造方法を提供で
きるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における抵抗器の断面図
【図2】(a)〜(c)同抵抗器の製造方法を示す工程
【図3】(a)(b)同抵抗器の製造方法を示す工程図
【図4】(a)〜(c)同抵抗器の製造方法を示す工程
【図5】(a)同抵抗器の実装状態を示す断面図 (b)同抵抗器の実装状態を示す上面図
【図6】本発明の実施の形態2における抵抗器の断面図
【図7】(a)〜(c)同抵抗器の製造方法を示す工程
【図8】(a)(b)同抵抗器の製造方法を示す工程図
【図9】(a)〜(c)同抵抗器の製造方法を示す工程
【図10】本発明の実施の形態3における抵抗器の断面
【図11】(a)〜(c)同抵抗器の製造方法を示す工
程図
【図12】(a)(b)同抵抗器の製造方法を示す工程
【図13】(a)〜(c)同抵抗器の製造方法を示す工
程図
【図14】本発明の実施の形態4における抵抗器の断面
【図15】(a)〜(c)同抵抗器の製造方法を示す工
程図
【図16】(a)(b)同抵抗器の製造方法を示す工程
【図17】(a)〜(c)同抵抗器の製造方法を示す工
程図
【図18】従来の抵抗器の断面図
【図19】(a)〜(f)同抵抗器の製造方法を示す工
程図
【図20】(a)同抵抗器の実装状態を示す断面図 (b)同抵抗器の実装状態を示す上面図
【符号の説明】
31 基板 32 第1の上面電極層 33 抵抗層 34 保護層 35 第2の上面電極層 36 第3の上面電極層

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、前記基板の上面の側部から側面
    の一部にかけて設けられた第1の上面電極層と、前記第
    1の上面電極層に電気的に接続するように設けられた抵
    抗層と、少なくとも前記第1の上面電極層の上面に設け
    られた第2の上面電極層と、少なくとも前記第2の上面
    電極層の上面に設けられた第3の上面電極層と、少なく
    とも前記抵抗層の上面を覆うように設けられた保護層と
    を備えた抵抗器。
  2. 【請求項2】 基板と、前記基板の上面の側部のみに設
    けられた第1の上面電極層と、前記第1の上面電極層に
    電気的に接続するように設けられた抵抗層と、少なくと
    も前記第1の上面電極層の上面の側部から前記基板の側
    面の一部にかけて設けられた第2の上面電極層と、少な
    くとも前記第2の上面電極層の上面に設けられた第3の
    上面電極層と、少なくとも前記抵抗層の上面を覆うよう
    に設けられた保護層とを備えた抵抗器。
  3. 【請求項3】 基板の側面に設けられた第1または第2
    の上面電極層を前記基板の高さ方向の抵抗体層側に設け
    られた請求項1または2記載の抵抗器。
  4. 【請求項4】 基板の側面に設けられた第1または第2
    の上面電極層の面積を前記基板の側面の面積に対して半
    分以下とした請求項1または2記載の抵抗器。
  5. 【請求項5】 露出している第1、第2まはた第3の上
    面電極層をめっき層により覆うとともに、前記めっき層
    と保護層とは面一または前記保護層よりも前記めっき層
    の高さが高くなるようにした請求項1または2記載の抵
    抗器。
  6. 【請求項6】 第1の上面電極層を銀系または金系の導
    電粉体とガラスとにより構成するか、または金系の有機
    金属化合物を焼成してなる金属材料で構成した請求項1
    または2記載の抵抗器。
  7. 【請求項7】 第1の上面電極層をニッケル系または金
    系のスパッタリング法にて形成される金属材料で構成し
    た請求項1または2記載の抵抗器。
  8. 【請求項8】 第2および第3の上面電極層を銀系また
    は金系の導電粉体とガラスとにより構成し、かつ保護層
    をガラス系の材料で構成した請求項6記載の抵抗器。
  9. 【請求項9】 第2および第3の上面電極層を銀系また
    はニッケル系の導電粉体と樹脂とにより構成し、かつ保
    護層を樹脂系の材料で構成した請求項6記載の抵抗器。
  10. 【請求項10】 第1の上面電極層をニッケル系または
    金系のスパッタリング法にて形成される金属材料で構成
    し、かつ第2の上面電極層を銀系またはニッケル系の導
    電粉体と樹脂とにより構成し、さらに保護層を樹脂系の
    材料で構成した請求項1または2記載の抵抗器。
  11. 【請求項11】 第3の上面電極層の稜線に丸みをもた
    せた請求項1または2記載の抵抗器。
  12. 【請求項12】 第2の上面電極層をニッケル系または
    金系のスパッタリング法にて形成される金属材料で構成
    し、かつ保護層を樹脂系の材料で構成した請求項6記載
    の抵抗器。
  13. 【請求項13】 分割溝を有するシート状基板の前記分
    割溝を跨いで前記シート状基板の上面および前記分割溝
    内に印刷工法により第1の上面電極層を形成する工程
    と、前記第1の上面電極層管を電気的に接続するように
    抵抗層を形成する工程と、少なくとも前記第1の上面電
    極層の側部と抵抗層の上面とを覆うように保護層を形成
    する工程と、少なくとも前記第1の上面電極層と電気的
    に接続する第2の上面電極層を形成する工程と、少なく
    とも前記第2の上面電極層の上面に重なるように第3の
    上面電極層を形成する工程と、前記第3の上面電極層が
    形成された前記シート状基板を前記分割溝で分割し短冊
    状基板を形成する工程と、前記短冊状基板を個片に分割
    する工程とを備えた抵抗器の製造方法。
  14. 【請求項14】 分割溝を有するシート状基板の前記分
    割溝を跨いで前記シート状基板の上面および前記分割溝
    内にスパッタリング法により第1の上面電極層を形成す
    る工程と、前記第1の上面電極層間を電気的に接続する
    ように抵抗層を形成する工程と、少なくとも前記第1の
    上面電極層の側部と抵抗層の上面とを覆うように保護層
    を形成する工程と、少なくとも前記第1の上面電極層と
    電気的に接続する第2の上面電極層を形成する工程と、
    少なくとも前記第2の上面電極層の上面に重なるように
    第3の上面電極層を形成する工程と、前記第3の上面電
    極層が形成された前記シート状基板を前記分割溝で分割
    し短冊状基板を形成する工程と、前記短冊状基板を個片
    に分割する工程とを備えた抵抗器の製造方法。
  15. 【請求項15】 分割溝を有するシート状基板の前記分
    割溝を跨いで前記シート状基板の上面のみに印刷工法に
    より第1の上面電極層を形成する工程と、前記第1の上
    面電極層間を電気的に接続するように抵抗層を形成する
    工程と、少なくとも前記第1の上面電極層の側部と抵抗
    層の上面とを覆うように保護層を形成する工程と、少な
    くとも前記第1の上面電極層の上面と前記分割溝内に前
    記第1の上面電極層と電気的に接続する第2の上面電極
    層を印刷工法により形成する工程と、少なくとも前記第
    2の上面電極層の上面に重なるように第3の上面電極層
    を形成する工程と、前記第3の上面電極層が形成された
    前記シート状基板を前記分割溝で分割し短冊状基板を形
    成する工程と、前記短冊状基板を個片に分割する工程と
    を備えた抵抗器の製造方法。
  16. 【請求項16】 分割溝を有するシート状基板の前記分
    割溝を跨いで前記シート状基板の上面のみにスパッタリ
    ング法により第1の上面電極層を形成する工程と、前記
    第1の上面電極層間を電気的に接続するように抵抗層を
    形成する工程と、少なくとも前記第1の上面電極層の側
    部と抵抗層の上面とを覆うように保護層を形成する工程
    と、少なくとも前記第1の上面電極層の上面と前記分割
    溝内に前記第1の上面電極層と電気的に接続する第2の
    上面電極層をスパッタリング法により形成する工程と、
    少なくとも前記第2の上面電極層の上面に重なるように
    第3の上面電極層を形成する工程と、前記第3の上面電
    極層が形成された前記シート状基板を前記分割溝で分割
    し短冊状基板を形成する工程と、前記短冊状基板を個片
    に分割する工程とを備えた抵抗器の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002299102A (ja) * 2001-03-29 2002-10-11 Koa Corp チップ抵抗器
JP2002313602A (ja) * 2001-04-10 2002-10-25 Koa Corp チップ抵抗器およびその製造方法
JP2007150197A (ja) * 2005-11-30 2007-06-14 Rohm Co Ltd チップ型電子部品

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