JP2000181113A - 有機感光体ドラム - Google Patents

有機感光体ドラム

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JP2000181113A
JP2000181113A JP35201198A JP35201198A JP2000181113A JP 2000181113 A JP2000181113 A JP 2000181113A JP 35201198 A JP35201198 A JP 35201198A JP 35201198 A JP35201198 A JP 35201198A JP 2000181113 A JP2000181113 A JP 2000181113A
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conductive powder
powder dispersion
dispersion layer
srlr
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JP35201198A
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Masahiko Hozumi
正彦 穂積
Yasuaki Miyazawa
靖明 宮澤
Yuichi Yashiki
雄一 矢敷
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 干渉縞の発生を防止し、接触帯電時の放電破
壊にも十分耐えられるような多機能の導電粉分散層より
なる下引き層を有するOPCドラムを提供する。 【解決手段】 基体上に、少なくとも導電粉分散層と感
光層を有する有機感光体ドラムであって、導電粉分散層
がグラファイトを含み、該導電粉分散層の表面粗さが中
心線平均粗さRaにおいて0.1〜1.0μmであり、
表面の微少な凹凸が有効線長さSRlrにおいて104
%以下であり、かつ、凹凸の中心線山高さ(Rp)が
2.0μm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機や
レーザープリンタ等に搭載される有機感光体(OPC)
ドラムに関し、さらに詳細には、導電粉分散層を有する
OPCドラムに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を採用する画像形成装置に
は、感光ドラムが搭載されているが、現在ではその殆ど
がOPCドラムである。OPCドラムは、基本的には基
体上に感光層が塗布されて形成されている。しかしなが
ら、基体上に直接塗布により感光層を形成すると、基体
表面に存在する各種欠陥のために、感度や帯電性等の諸
特性が十分に発揮されなかったり、感光層形成用塗布液
が正常に塗布されないという問題が生じることがある。
そのために、基体上に先ず下引き層を形成することが行
われている。
【0003】ところで、下引き層は膜厚が厚いほど欠陥
隠蔽効果が向上するが、膜厚が厚い場合には、そこに蓄
積する残留電位のために感光特性が変動するので、実用
上の膜厚は0.5〜1μmである。下引き層を更に厚く
形成するには、例えば特公平2−43175号公報およ
び特公昭63−19869号公報に記載されているよう
に、下引き層に導電粉を分散して抵抗を下げる方法が知
られている。
【0004】一方、OPCドラムがレーザープリンタや
デジタル複写機に使用されている場合には、レーザーの
入射による干渉縞の発生を防止するために、例えば特公
平3−42665号公報および特公平5−5351号公
報に記載されているように、下引き層に粉体を分散し、
下引き層での反射光を散乱させる方法が知られている。
このような粉体分散下引き層は、上記目的を達成するに
は好適であるが、下引き層に蓄積する残留電位のために
膜厚を厚くすることができず、前述のように基体の欠陥
を隠蔽する効果は期待できない。
【0005】導電粉を分散した下引き層でも、例えば特
公平4−81185号公報および特公平4−78991
号公報に記載されているように、粗大な非導電性粉体を
併用することにより下引き層の表面を粗面化し、干渉縞
の発生を防止することも知られている。しかしながら、
その場合は、非導電性粉体を用いるために残留電位が蓄
積するという問題がつきまとう。
【0006】近年、OPCドラムは帯電ロールや帯電ブ
ラシ等の接触帯電部材によって帯電されることが多くな
っているが、接触帯電方式では感光層に直接高電圧が印
加されるので、感光層が放電破壊されやすいという問題
がある。放電破壊されやすくなる場合としては、感光層
の膜厚が摩耗して絶縁耐圧が低下した場合はもちろんで
あるが、干渉縞の発生を防止するために基体または下引
き層を粗面化した場合も挙げられ、下引き層を粗面化す
る場合、上記のような副作用に十分な注意が必要であ
る。
【0007】更に基体表面に突起欠陥がある場合には特
に放電破壊が起きやすい。その理由は、基体の突起欠陥
は高さが低い場合であっても先端が鋭いことが多く、放
電リークが非常に起こりやすいためである。特に基体の
コストダウンのために使用される無切削アルミニウム管
の場合は、特開平4−326357号および特開平8−
82939号に記載されているように、表面にササクレ
状の微細凸状欠陥が多発しており、放電破壊がおきやす
いものとなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような基体表面
の欠陥を隠蔽するためには、下引き層を欠陥以上の十分
な厚みに形成するのが効果的であるが、残留電位が蓄積
することなく、さらに干渉縞の発生を防止し、接触帯電
時の放電破壊にも十分耐えられるような多機能の下引き
層を得ることははなはだ困難なことであった。したがっ
て本発明は、上記課題を一挙に解決するための多機能の
下引き層を有するOPCドラムを提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のOPCドラム
は、基体上に、少なくとも導電粉分散層と感光層を有す
るものであって、導電粉分散層がグラファイトを含み、
該導電粉分散層の表面粗さが中心線平均粗さRaにおい
て0.1〜1.0μmであり、表面の微少な凹凸が有効
線長さSRlrにおいて104%以下であり、かつ、凹
凸の中心線山高さ(Rp)が2μm以下であることを特
徴とする。本発明のOPCドラムにおいて、感光層は電
荷発生層と電荷輸送層からなり、導電粉分散層と感光層
の間には、導電粉を分散していない中間層が介在しても
よい。、本発明のOPCドラムは、接触帯電部材によっ
て帯電が行われる用途に好ましく供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のOPCドラムについて、
図面を参酌して説明する。図1はOPCドラムの一例の
拡大断面図であって、1はOPCドラムであり、円筒状
基体2の表面に、グラファイト6を含む導電粉分散層3
が形成され、その上に中間層4が設けられ、さらにその
上に感光層5が形成された構成を有している。
【0011】感光層は、電荷発生物質(CGM)が、所
望により電荷輸送物質(CTM)を含む結着樹脂に分散
されている単層型と、図示していない電荷発生層(CG
L)の上に電荷輸送層(CTL)が形成されている積層
型とに大別される。通常、単層型感光層の膜厚は10〜
30μm、積層型におけるCGLの膜厚は0.1〜1μ
m、CTLの膜厚は10〜30μmである。
【0012】単層型感光層は主に正帯電で使用され、積
層型感光層は負帯電で使用される。積層型感光層では、
CGLの膜厚が非常に薄いこと、および負帯電では下地
からの電荷注入を受けやすいことのために、導電粉を含
まない中間層4を設けるのが好ましい。この中間層に
は、特許2605299号公報記載のポリビニルアルコ
ール樹脂、特許2718044号公報記載のN−アルコ
キシメチル化ナイロン樹脂、特許2668992号公報
記載のポリアミド樹脂、カゼイン、ゼラチン、ポリビニ
ルブチラール、特許2689562号公報記載のシラン
カップリング剤、ジルコニウムアルコキシド、ジルコニ
ウムキレート等が用いられる。
【0013】CGLはフタロシアニン、ペリレン、ビス
アゾ顔料等のCGMが結着樹脂に分散された塗布液を塗
布することにより形成されており、CTLはヒドラゾン
化合物、スチルベン化合物、ベンジジン化合物、ブタジ
エン化合物、トリフェニルアミン化合物等のCTMを、
ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリメチルメタク
リレート、ポリエステルなどの結着樹脂と混合した塗布
液を塗布することにより形成されている。
【0014】導電粉分散層3には導電粉として少なくと
もグラファイト6が結着樹脂に分散されて含まれてい
る。グラファイトは平均粒径1〜10μmの導電粉であ
るが、偏平な形状であり、長径は数十μm程度まである
ものがある。このような粉体が結着樹脂に分散されてい
ると、被膜の表面は適度な粗面になり、干渉縞の防止効
果が生じる。すなわち、本発明においては、グラファイ
トを含有させることにより、導電粉分散層の表面を特定
の粗さの粗面にしたものであって、表面粗さを示す尺度
としての中心線平均粗さRaにおいて、0.1〜1.0
μmの範囲に設定する。Raは、触針式表面粗さ測定機
(商品名:サーフコム1400A、東京精密社製等)を
使用して測定される。測定条件はJIS94準拠で、評
価長さLn=4mm、基準長さL=0.8mm、カット
オフ値=0.8mmが好適である。Raが0.1μm未
満の場合は、導電粉分散層表面が平滑になりすぎて干渉
縞発生を防止することが困難となり、Raが1.0μm
を越えると、画像において下地のかぶりや細線の太り等
が生じ、画質劣化の原因となる。
【0015】一方、上記のようにグラファイトは偏平な
形状を有するので、その角が被膜表面に露出すると異常
突起となり、感光層が放電破壊に弱くなるという問題が
ある。放電破壊の原因となる異常突起は凹部が鋭い形状
のものであるため、表面粗さを示す尺度としてのRaで
は異常突起の有無の規定が不十分であるので、被膜の凹
凸の高周波成分を示すことが必要である。そのための新
たな指標としては、有効線長さSRlrという値が有効
であり、本発明においては、SRlrを104%以下に
設定している。
【0016】SRlrについては、特開平10−909
95号公報に記載されているが、図2に示すように、被
膜表面の断面形状から得られた粗さ曲線の全長(a)を
測定区間長(b)で割って百分率で表示したもので、次
のように定義される。 SRlr(%)=a/b×100 なお、図2は、被膜表面の低周波成分をカットオフした
後の粗さ曲線を示し、水平方向に対して垂直方向の長さ
を強調している。
【0017】SRlrを求めるには、導電粉分散層表面
の非常に微小な凹凸を測定する必要があるため、本発明
においては、測定機として、前記触針式表面粗さ測定機
に代えて、走査型電子顕微鏡(S4200:日立製作所
製)の反射電子信号を受けて、試料表面の形状を解析す
る三次元表面形状解析装置(RD500:電子工学研究
所製)を使用して、SRlr値を求めた。ところで、導
電粉分散層の表面には、多数の周波数成分を持つ凹凸が
形成されているが、小さな異常突起を少なくし、感光層
の放電破壊を防止するために必要なSRlrの値は、一
定以下の低周波成分をカットした高周波成分のSRlr
値であるので、本発明においては、上記測定機によっ
て、幅80μmにて21〜256Hzの条件で解析し
た。これは幅が3.8μm(=80/21)以上の緩や
かな凹凸をカットしたことに相当する。(なお、256
Hzは測定値の限界である。)
【0018】本発明における導電粉分散層において、小
さな異常突起を少なくし、感光層の放電破壊を防止する
ためには、上記の条件で測定したSRlrの値が104
%以下であることが必要である。また、中心線山高さ
(Rp)、すなわち凹凸(粗さ曲線)の中心線に平行で
最高の山頂を通る直線と中心線との間隔が2μm以下で
あることが必要である。
【0019】Ra、SRlrおよびRpは、結着樹脂の
種類とその分子量,グラファイトの粒子径とその配合量
や分散性,塗布条件等により調整することができる。例
えば、グラファイトの粒子径は大きいほど、またその配
合量は多いほど、Raを大きくすることができる。分散
条件は、強力に細かく分散するほど、RaとSRlrを
小さくすることができる。塗布条件においては、基体に
同じ膜厚の塗膜を形成する場合、高粘度の塗料の中から
ゆっくり基体を引き上げるよりも、低粘度の塗料から高
速度で基体を引き上げる方が、形成される塗膜のRaは
大きくなる。
【0020】また、グラファイト以外にグラファイトよ
りも粒子径が小さい導電性粉体を併用し、その含有量と
粒子径を調整することにより、SRlrを104%以下
に抑えることもできる。併用することができる導電性粉
体としては、カーボンブラック、それを造粒したカーボ
ンビーズ、カーボンファイバー等の炭素系物質、銅、
銀,ニッケル等の金属または合金の微粉末、酸化錫、酸
化インジウム、酸化アンチモン、SnO2 −In2 3
複合酸化物等の導電性金属酸化物等をあげることができ
る。
【0021】結着樹脂としては、フェノール樹脂、メラ
ミン樹脂、尿素樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネ
ート、アクリル系樹脂等が用いられる。これらは単独あ
るいは複数混合して用いてもよい。SRlrを小さくす
るための結着樹脂として、フェノール樹脂が最適であ
り、なかでも、架橋前の重量平均分子量Mwが4500
以上であるものが特に好ましい。フェノール樹脂の架橋
前のMwが4500未満であると、グラファイト等の粉
体の分散性が悪くなりやすい。分散性が悪化すると、粉
体の二次凝集体の粒子径が大きくなり、導電粉分散層表
面に二次凝集体が露出し、小さい凹凸が増加してSRl
rが104%を越えやすい。
【0022】グラファイトの好ましい使用量(含有量)
は、粒径によっても異なるが、結着樹脂100重量部に
対して、5〜50重量部の範囲であり、他の導電性粉体
は50重量部までの範囲でグラファイトと併用すること
ができる。
【0023】本発明において、導電粉分散層は次のよう
にして形成することができる。まず、結着樹脂、グラフ
ァイト、溶剤および必要に応じて各種添加剤等を混合
し、サンドミル、ボールミル、ダイノミル等の分散機で
均一に分散して塗布液を調製する。この際、溶剤の混合
割合により塗布液の粘度を調節することができる。
【0024】溶剤としては、ヘキサン、トルエン、キシ
レン等の炭化水素類、アセトン、ブタノン、シクロヘキ
サノン等のケトン類、エタノール、イソプロパノール、
ブタノール等のアルコール類、ジブチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエー
テル等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酪酸エ
チル等のエステル類等が挙げられる。溶剤は単独でも2
種以上混合して用いてもよい。
【0025】次いで、基体上に上記塗布液を塗布して塗
膜を形成する。好ましい塗布方法は、塗布液に基体を浸
漬して引き上げる浸漬塗布方法である。その際の塗布条
件としては、塗布液の粘度が50〜200mPa・秒、
引き上げ速度が100〜500mm/分である。基体へ
の塗布後、適度に溶剤を乾燥させ、次いで130〜20
0℃で被膜を加熱し、乾燥または硬化させることによっ
て導電粉分散層を形成することができる。本発明におい
て、導電粉分散層の好ましい膜厚は、5〜50μmの範
囲である。また、好ましい体積抵抗値ρは、105 〜1
13Ωcmの範囲である。ρが低いと感光層への電荷注
入性が強すぎて帯電性が低下しやすく、ρが高すぎると
導電粉分散層に残留電位が蓄積する。
【0026】
【実施例】(OPCドラムの作製) 実施例1 重量平均分子量4800のフェノール樹脂(プライオー
フェン、大日本インキ化学社製、固型分43%)を用意
した。この233部(重量部、以下同様)に、平均粒径
4.5μmのグラファイト(CSP−E、日本黒鉛社
製)10部、および平均粒径24nmのカーボンブラッ
ク(商品名:C975、コロンビヤンカーボン製)20
部を混合した。固型分比は10:1:2であった。さら
にサンドミル分散機によって6時間分散を行い、アセト
ンを加えて粘度を80mPa・sに調整して塗布液を得
た。
【0027】基体として、押し出し工程と引き抜き工程
を順次経た30mmφ×334mmLのアルミニウム製
素管(無切削ED管)を用意した。表面のRaは約0.
08μmであった。素管の表面に付着している油分を除
去するために超音波で洗浄したところ、高さが5μm程
度のササクレ状凸状欠陥が部分的に生じた。この素管上
に上記塗布液を浸漬塗布装置によって膜厚20μmにな
るように塗布した。次いで5分間自然乾燥した後、15
0℃で30分間加熱処理をして樹脂を硬化させた。形成
された導電粉分散層の被膜表面のRaは0.2μm、S
Rlrは100.3%、Rpは1.0μm、ρは1010
Ωcmであった。
【0028】次いで8ナイロン(ラッカマイド、大日本
インキ化学社製)5部をメタノール40部および1−ブ
タノール60部の混合溶媒に溶解し、得られた中間層形
成用塗布液を上記基体の導電粉分散層上に浸漬塗布し、
135℃で10分間の乾燥をして、膜厚0.8μmの中
間層を形成した。
【0029】次に、ポリビニルブチラール樹脂(BM−
1、積水化学社製)1部をシクロヘキサノン19部に溶
解し、これにクロロガリウムフタロシアニン3部を加え
てサンドミルで分散した。分散液に更に2−ブタノン2
0部を加え、得られた塗布液を中間層上に浸漬塗布し、
膜厚0.12μmのCGLを形成した。
【0030】続いて、N,N′−ジフェニル−N,N′
−(m−トリル)ベンジジン36部とポリカーボネート
Z樹脂(ユーピロンZ300、三菱ガス化学社製)64
部をモノクロロベンゼン300部に溶解した。これを塗
布液としてCGL上に浸漬塗布し、135℃で40分間
の乾燥をして、膜厚25μmのCTLを形成した。
【0031】実施例2 実施例1において、グラファイトを20部に変えた以外
は、全て同様にして導電粉分散層を形成した。被膜表面
のRaは0.6μm、SRlrは101.0%、Rpは
2.0μm、ρは108 Ωcmであった。他は同様にし
てOPCドラムを作製した。
【0032】比較例1 実施例1において、素管に導電粉分散層を塗布せずに使
用し、他は同様にしてOPCドラムを作製した。
【0033】比較例2 実施例1において、グラファイトを使用せず、カーボン
ブラックのみを20部使用して導電粉分散層を形成し
た。被膜表面のRaは0.04μm、SRlrは10
0.1%、Rpは0.3μm、ρは1013Ωcmであっ
た。他は同様にしてOPCドラムを作製した。
【0034】比較例3 比較例2において、カーボンブラックを増量して30部
にして導電粉分散層を形成した。被膜表面のRaは0.
05μm、SRlrは100.2%、Rpは0.4μ
m、ρは1011Ωcmであった。他は同様にしてOPC
ドラムを作製した。
【0035】比較例4 実施例1において、グラファイトとして、平均粒径7μ
mのもの(CP、日本黒鉛社製)10部を使用して導電
粉分散層を形成した。被膜表面のRaは1.0μm、S
Rlrは104.5%、Rpは4μm、ρは108 Ωc
mであった。他は同様にしてOPCドラムを作製した。
【0036】比較例5 実施例1において、グラファイトに変えて、平均粒径1
0μmのアルミニウム粉体(アルペースト、東洋アルミ
ニウム社製)10部を使用して導電粉分散層を形成し
た。被膜表面のRaは1.5μm、SRlrは106
%、Rpは6μm、ρは107 Ωcmであった。他は同
様にしてOPCドラムを作製した。
【0037】(OPCドラムの評価)上記のようにして
作製した各OPCドラムを、デジタル複写機(Able
1405、富士ゼロックス社製)に組み込み、下記の条
件で複写試験を行った。 ・プロセススピード:173mm/秒 ・帯電方式:直流−430Vに交流2kVを重畳させた
バイアス電圧を印加した帯電ロールによる接触帯電 ・光源:5mW半導体レーザーをポリゴンミラーにより
偏向してデジタル露光 ・OPCドラムの電位:Vh=−420V、Vl=−1
00V ・現像剤:マグネタイト磁性粉とスチレン・n−ブチル
アクリレート共重合体を主成分とする磁性一成分トナー ・現像剤担持体とドラムとの周速比:1.03:1 ・現像剤担持体とドラムの間隔:200μm ・現像バイアス:直流−300Vに、1.8kV3kH
zの交流電圧を重畳させた電圧。但し、カブリが発生し
ないよう直流分を制御する。 ・転写方式:転写ロールによる接触帯電転写 ・転写後の分離方式:4本のポリカーボネート樹脂製分
離爪をドラムに当接させて分離 ・クリーニング部材の材質:ポリウレタンゴム ・クリーニング部材の押し付け圧:0.3N/cm
【0038】画質評価は、文字画像が形成された複写物
によって行った。画像濃度はX−Rite404A濃度
計(アムテック社製)にて測定し、画像濃度が1.4未
満である場合を濃度が不足であると評価した。干渉縞は
画像のハーフトーン部で観察し、発生していないものを
○、発生しているものを×として評価した。また、放電
破壊については、画像の黒点、黒点の発生の観察によっ
て行った。すなわち、OPCドラムに放電破壊が生じた
場合は、画像には黒点が発生し、さらにひどい場合には
ドラムの長手方向に黒線が発生するので、それを評価し
た。
【0039】上記の条件で複写を連続的に行って1万枚
目の画質およびその他の評価を行った。CTLの膜厚測
定を行ったところ、いずれも膜厚は20μmに摩耗して
おり、絶縁耐圧は低下していた。評価の結果を表1に示
す。
【0040】
【表1】
【0041】表1に示す結果から明らかなように、実施
例1および2の場合は良好な結果が得られた。これに対
して、比較例1のOPCドラムは、上記の使用条件で
は、干渉縞が発生し、放電破壊が発生した。比較例2お
よび3の場合は、放電破壊の点は良好であるが、干渉縞
の発生は防止できず、比較例2の場合は、高抵抗による
残留電位の上昇によって濃度低下とカブリが発生した。
比較例4の場合は、SRlrが104%を越えているの
で、放電破壊が起こった。この放電破壊は、OPCドラ
ムの初期状態では起こっていなかったので、CTLの膜
厚の低下が引き金になっていると思われる。比較例5の
場合は、Raが大きいためか画質が劣化し、放電破壊も
発生した。
【0042】
【発明の効果】本発明のOPCドラムは、上記特定の導
電粉分散層を有しているので、OPCドラムの基体とし
て無切削の素管が使用されていても素管の表面欠陥によ
る放電破壊が発生しない。したがって、OPCドラムの
コストダウンを図ることができる。また、導電粉分散層
の表面は突起がない状態で粗面になっているので、放電
破壊の発生防止と共に、干渉縞の発生も防止することが
できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のOPCドラムの拡大断面図である。
【図2】 SRlrの説明図である。
【符号の説明】
1…OPCドラム、2…基体、3…導電粉分散層、4…
中間層、5…感光層、6…グラファイト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢敷 雄一 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H003 AA15 CC04 2H068 AA21 AA45 AA48 AA49 AA50 CA01 FA19 FA30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に、少なくとも導電粉分散層と感
    光層を有する有機感光体ドラムにおいて、導電粉分散層
    がグラファイトを含み、該導電粉分散層の表面粗さが中
    心線平均粗さRaにおいて0.1〜1.0μmであり、
    表面の微少な凹凸が有効線長さSRlrにおいて104
    %以下であり、かつ、凹凸の中心線山高さ(Rp)が2
    μm以下であることを特徴とする有機感光体ドラム。
  2. 【請求項2】 感光層が電荷発生層と電荷輸送層からな
    り、導電粉分散層と感光層の間に中間層が設けられた請
    求項1記載の有機感光体ドラム。
  3. 【請求項3】 接触帯電部材によって帯電を行う電子写
    真方式に使用するための請求項1記載の有機感光体ドラ
    ム。
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