JP3347623B2 - 帯電装置及び電子写真装置 - Google Patents

帯電装置及び電子写真装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電装置及び電子
写真装置に関し、詳しくは、特定の物性を有する磁性粒
子を用いた帯電装置及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては多数の方法が
知られているが、一般には光導電性物質を利用し、帯電
手段及び画像露光手段により感光体上に静電気的潜像を
形成し、次いで該潜像をトナ−で現像を行って可視像
(トナ−画像)とし、紙等の転写材にトナ−画像を転写
した後、熱・圧力等により転写材上にトナ−画像を定着
して複写物を得るものである。この際、転写材上に転写
されずに感光体上に残ったトナ−粒子はクリ−ニング工
程により感光体上より除去される。
【0003】近年、電子写真感光体の光導電性物質とし
て種々の有機光導電性物質が開発され、特に電荷発生層
と電荷輸送層を積層した機能分離型のものが実用化さ
れ、複写機やプリンタ−やファクシミリ等に搭載されて
いる。このような電子写真装置での帯電手段としては、
コロナ放電を利用した手段が用いられていたが、多量の
オゾンを発生することからフィルタ−を具備する必要が
あり、装置の大型化またはランニングコストの上昇等の
問題があった。
【0004】このような問題点を解決するための技術と
して、ロ−ラ−またはブレ−ド等の帯電部材を感光体表
面に当接させることにより、その接触部分近傍に狭い空
間を形成し所謂パッシェンの法則で解釈できるような放
電を形成することによりオゾン発生を極力抑えた帯電方
法が開発され、この中でも特に帯電部材として帯電ロ−
ラを用いたロ−ラ帯電方式が、帯電の安定性という点か
ら好ましく用いられている。この帯電は帯電部材から被
帯電体への放電によって行われるため、あるしきい値電
圧以上の電圧を印加することにより帯電が開始される。
【0005】例えば感光層の厚さが約25μmの有機光
導電性物質を含有する感光体に対して帯電ロ−ラを当接
させた場合には、約640V以上の電圧を印加すれば感
光体の表面電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧に対
して傾き1で線形に感光体表面電位が増加する。以後こ
のしきい値電圧を帯電開始電圧Vthと定義する。つま
り、感光体表面電位Vdを得るためには帯電ロ−ラには
Vd+Vthという必要とされる以上の直流電圧が必要
となる。
【0006】このため、更なる帯電の均一化を図るため
に特開昭63−149669号公報に開示されるよう
に、所望のVdに相当する直流電圧に2×Vth以上の
ピ−ク間電圧を持つ交流電圧を重畳した電圧を帯電ロ−
ラに印加するDC+AC帯電方式が用いられる。これは
交流による電位のならし効果を目的としたものであり、
被帯電体の電位は交流電圧の中央であるVdに収束し、
環境等の外乱には影響されにくい。
【0007】しかしながら、このような帯電方法におい
ても、その本質的な帯電機構は、帯電部材から感光体へ
の放電現象を用いているため、先に述べたように帯電に
必要とされる電圧は感光体表面電位以上の値が必要とさ
れる。また、交流電圧の電界に起因する帯電部材と感光
体の振動、騒音(以下交流帯電音)の発生、また放電に
よる感光体表面の劣化等が顕著になり、新たな問題点と
なっていた。
【0008】一方、特開昭61−57958号公報に開
示されるように、導電性保護膜を有する感光体を、導電
性微粒子を用いて帯電する画像形成方法がある。この公
報には、感光体として107〜1013Ωcmの抵抗を有
する半導電性保護膜を有する感光体を用い、この感光体
を1010Ωcm以下の抵抗を有する導電性微粒子を用い
て帯電することにより、感光層中に電荷を注入すること
なく、感光体をムラなく均一に帯電することができ、良
好な画像再現を行うことができる旨記載されている。こ
の方法によれば、交流帯電における問題であった振動、
騒音等は防止できるが帯電効率は悪く、また転写残トナ
−を帯電部材である導電性微粒子がかきとること等によ
って帯電部材にトナ−が付着し、その結果、帯電特性の
変化が起こる。
【0009】このため、感光体への電荷の直接注入によ
る帯電が望まれていた。
【0010】帯電ロ−ラ、帯電繊維ブラシ、帯電磁気ブ
ラシ等の接触帯電部材に電圧を印加し、感光体表面にあ
るトラップ準位に電荷を注入する注入帯電を行う方法
は、JapanHardcopy92年論文集P287
の「導電性ロ−ラを用いた接触帯電特性」等に記載があ
るが、これらの方法は、暗所絶縁性の感光体に対して、
電圧を印加した低抵抗の帯電部材で注入帯電を行う方法
であり、帯電部材の抵抗値が十分に低く、更に帯電部材
に導電性を持たせる材質(導電フィラ−等)が表面に十
分に露出していることが条件になっていた。このため、
前記の文献においても帯電部材としてはアルミ箔や、高
湿環境下で十分抵抗値が下がったイオン導電性の帯電部
材が好ましいとされている。本発明者等の検討によれば
感光体に対して十分な電荷注入が可能な帯電部材の抵抗
値は1×103Ωcm以下であり、これ以上では印加電
圧と帯電電位の間に差が生じ始め帯電電位の収束性に問
題が生じることが分かっている。
【0011】しかしながら、このような抵抗値の低い帯
電部材を実際に使用すると、感光体表面に生じた傷、ピ
ンホ−ル等に対して注入帯電部材から過大なリ−ク電流
が流れ込み、周辺の帯電不良や、ピンホ−ルの拡大、帯
電部材の通電破壊が生じ易い。
【0012】これを防止するためには帯電部材の抵抗値
を1×104Ωcm程度以上にする必要があるが、この
抵抗値の帯電部材では先に述べたように感光体への電荷
注入性が低下し、帯電が行われないという矛盾が生じて
しまう。
【0013】更に、帯電部材の抵抗値は、使用される環
境によって変化し易い。抵抗値が変化すると被帯電体へ
の電荷の注入性が変わり、その結果、帯電特性が変化し
てしまう。そこで、印加電圧や現像バイアス等を制御す
る必要があるが、その場合、温湿度センサ−や制御手段
等を装着しなければならず、コストが上昇してしまう。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、環境
変動による帯電特性の変化の少なく、良好に注入帯電を
行うことができる帯電装置及び電子写真装置を提供する
ことである。
【0015】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、導電性
支持体上に感光層を有する電子写真感光体、及び磁性粒
子からなり、該電子写真感光体に接触配置され、電圧を
印加されることにより該電子写真感光体を帯電する帯電
部材を有する帯電装置において、該電子写真感光体の導
電性支持体から最も離れた層が108Ω・cm〜1015
Ω・cmの体積抵抗率を有し、該磁性粒子が、親水基と
疎水基を有する化合物を含有する表面層を有し、かつ該
磁性粒子中に含まれる水分量の最大値Hと最小値Lの割
合H/Lが1以上4未満であるような吸湿特性を有する
ことを特徴とする帯電装置である。
【0016】また、本発明は上述の電子写真感光体、上
述の帯電部材、露光手段、現像手段及び転写手段を有す
る電子写真装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明においては、1≦H/L<
2.4であることが好ましい。
【0018】H/Lの値が4以上であると磁性粒子の体
積抵抗率、特に低電圧を印加したときの体積抵抗率の差
が10倍以上になってしまい、環境によって帯電特性が
著しく異なってしまう。
【0019】なお、本発明における水分量の最大値と
は、絶対湿度で0.03gH2O/gdryairの環
境(温度32℃、相対湿度85%に相当)において磁性
粒子が有する水分量のことであり、水分量の最小値と
は、絶対湿度で0.005gH2O/gdryairの
環境(温度15℃、相対湿度10%に相当)において磁
性粒子が有する水分量のことである。
【0020】上記のような吸湿特性を得るために、磁性
粒子は、該磁性粒子の表面が親水基である加水分解基と
疎水基である有機基とを含有する化合物により被覆され
ている。このような化合物で被覆することにより、磁性
粒子表面と親水基が化学的に結合し、有機質の極薄い被
膜を形成することができ、その有機質の被膜によって高
湿環境下における磁性粒子表面の水分の吸着を抑制する
ことが可能になり、それだけ環境による水分量の変化も
少なく、磁性粒子の抵抗値変化も少ないことから、環境
変化による帯電特性の変化も抑制できる。
【0021】上記のような親水基である加水分解基と疎
水基である有機基とを有する化合物としては、チタネー
ト系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、
及びシラン系カップリング剤であることが好ましい。具
体的には、味の素(株)製のKRTTS、KR46B、
KR55、KR41B、KR38S、KR138S、K
R238S、338X、KR44、KR9SA(チタネ
−ト系カップリング剤)、AL−M、FA−21、FA
−23、FC−2(アルミニウム系カップリング剤)や
東レ・ダウコ−ニング(株)製のSH602、SZ60
2、SH6026、SZ6030、SZ6032、SH
6040、SZ6050、SH6062、SZ607
0、SZ6075、SH6076、SZ6079、SZ
6083、SZ6300、AY43−021、PRX1
1、PRX19、PRX24(シラン系カップリング
剤)等が用いられる。
【0022】上記化合物を磁性粒子表面に被覆する方法
としては、磁性粒子に上記化合物を適量添加し、加温
下、高速撹拌により被覆する方法(乾式法)や上記化合
物を溶媒に溶解させ、その中に磁性粒子を添加し、撹拌
して磁性粒子を取り出し、加熱乾燥により溶媒を除去す
る方法(湿式法)や磁性粒子と上記化合物を同時に添加
する方法(インテグラルブレンド法)等が用いられる。
【0023】上記のような化合物を用いると、磁性粒子
表面に分子レベルでの極薄い有機質の被膜を形成するこ
とができるので、磁性粒子表面への水分の吸着を抑制す
ることが可能になる。その結果、環境による磁性粒子の
抵抗値の変化も少なくなる。また、分子レベルでの極薄
い被膜であるので、母体の磁性粒子の抵抗を殆ど阻害す
ることなく、帯電性も殆ど同じレベルで保てることが可
能である。
【0024】また、本発明における帯電部材である磁性
粒子の体積抵抗率は、絶対湿度0.005〜0.03g
2O/gdryair環境において104Ωcm〜10
9Ωcmであることが必要で、特には104Ωcm〜10
7Ωcmであることが好ましい。帯電部材の体積抵抗率
が104Ωcm未満では感光体上に生じたピンホ−ル等
の欠陥に帯電電流が集中してしまい、帯電部材及び感光
体の通電破壊が生じ易くなる傾向があり、109Ωcm
を超えると良好な電荷の注入が行われなくなる傾向にあ
り、帯電不良を生じ易い。
【0025】磁性粒子の体積抵抗率の測定は、図2に示
すセルを用いて測定した。即ち、セルAに磁性粒子17
を充填し、該磁性粒子に接するように電極11及び12
を配し、該電極間に電圧を印加し、その時流れる電流を
測定することにより求めた。その測定条件は、温度32
℃、湿度85%と温度15℃、湿度10%の2環境、充
填磁性粒子のセルとの接触面積S=2cm2、厚みt=
1mm、上部電極の荷重2kg、印加電圧10〜100
Vの範囲である。なお、図2中、11は主電極、12は
上部電極、13は絶縁物、14は電流計、15は電圧
計、16は定電圧装置、17は磁性粒子、16はガイド
リングを示す。
【0026】磁性粒子の平均粒径は5〜200μmが好
ましい。5μmより小さいと、感光体への磁気ブラシの
付着が生じ易く、また、200μmより大きいと、スリ
−ブ上での磁気ブラシの穂立ちの密度を密にしにくく、
感光体への注入帯電性が悪くなる傾向にある。更に好ま
しくは10〜100μm、更には10〜50μmが適当
である。
【0027】なお、本発明においては、レ−ザ−回折式
粒度分布測定装置HEROS(日本電気(株)製)を用
いて、0.05〜200μmの範囲を32対数分割して
測定し、50%平均粒径を以て平均粒径とする。
【0028】また、磁性粒子の比表面積は0.5m2
g以下であることが好ましい。特に好ましくは0.16
2/g以下である。磁性粒子の比表面積が0.5m2
gを越えると比表面積が大きいために、高湿環境下では
磁性粒子表面に吸着する水分量が多くなり、逆に低湿環
境下では水分量が減少するために、高湿環境下で多く吸
着した水分量だけ、環境による水分量の変化が大きく、
その分、磁性粒子の抵抗の変化も大きいために、環境に
よって帯電特性が著しく異なってしまう。
【0029】なお、本発明における比表面積は、BET
多点法に従って比表面積測定機(オートソーブ1、Qu
antachromeCo.製)を用いて測定される。
【0030】本発明においては、磁性粒子を磁気によっ
て穂立ちさせることにより形成した磁気ブラシ(帯電部
材)を感光体に接触配置するために、磁性粒子の材質と
しては例えば鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性を示す
元素を含む合金あるいは化合物、また酸化処理、還元処
理等を行って抵抗値を調整した、例えば組成調整したフ
ェライト、水素還元処理したZn−Cuフェライト等が
用いられる。フェライトの抵抗値を上述のような範囲内
に収めるには、金属の組成を調整すればよく、一般に2
価の鉄以外の金属が増すと抵抗は下がり、急激な抵抗低
下を起こし易くなる。
【0031】また、磁気ブラシを保持する保持部材(ス
リーブ)と感光体との間隙は0.2〜2mmの範囲が好
ましい。0.2mmより小さいと磁性粒子がその間隙を
通りにくくなり、スムースに保持部材上を磁性粒子が搬
送されずに帯電不良が生じたり、ニップ部に磁性粒子が
過剰にたまり、感光体への付着が生じ易くなり、2mm
を越えると感光体と磁性粒子のニップ幅を広く形成しに
くいので好ましくない。更に好ましくは0.2〜1m
m、更には0.3〜0.7mmか好ましい。
【0032】本発明においては、帯電性の更なる向上及
びピンホールリークの防止といった点から、帯電部材の
動的抵抗測定方法によって測定される体積抵抗率が10
4Ωcm〜1010Ωcmであることが好ましい。
【0033】上記動的抵抗測定方法は、以下の通りであ
る。帯電部材に印加する印加電圧をV(V)、該感光体
と該接触帯電部材のニップ部に突入する(ニップ部から
見て感光体移動方向の上流側)際の感光体上の電位VD
(V)、帯電部材の電圧印加部分と該感光体との距離を
d(cm)とし(V−VD)/dの絶対値とV/dの絶
対値のどちらか大きい方の値を電界E(V/cm)と
し、20〜E(V/cm)の印加電界範囲における体積
抵抗率を次のようにして測定する。
【0034】本実施例における体積抵抗率の測定方法
は、図3に示すような装置を用いて測定した。即ち、導
電性支持体であるアルミニウムドラム19と0.5mm
の間隙20を有した帯電部材21の保持部材であるマグ
ネット22内包スリ−ブ23に帯電部材21をアルミニ
ウムドラム19とのニップ24が5mmになるように装
着させ、実際に画像形成を行う際の回転速度、回転方向
で帯電部材21及びアルミニウムドラム19を回転さ
せ、帯電部材に電源25から直流電圧を印加し、その系
に流れた電流を電流計26で測定することにより抵抗を
求め、更に間隙20とニップ24及び帯電部材21とア
ルミニウムドラム19とが接触している幅より体積抵抗
率を算出した。
【0035】帯電部材の抵抗値は、一般的に、帯電部材
に印加される印加電界によって変動し、特に高い印加電
界では抵抗が低く、低い印加電界では抵抗が高くなると
いう挙動を示し、印加電界の依存姓が認められる。
【0036】該感光体に電荷を注入することにより帯電
を行う場合において、該感光体と帯電部材のニップ部
に、該感光体を帯電をさせる面が突入(帯電部材から見
て上流側)した場合、突入前の感光体の帯電電位と帯電
部材に印加される電圧の電圧差は大きく、そのために帯
電部材にかかる印加電界は高くなる。しかし、感光体が
ニップ部を通過することにより、感光体に電荷が注入さ
れ、ニップ部内において帯電が徐々に行われることによ
り、感光体上の電位が、帯電部材に印加される印加電圧
に徐々に近付き、電圧印加部分に印加される印加電圧と
感光体上との電位の差が小さく、0Vの方向に近付くた
め、それだけ、帯電部材にかかる印加電界は小さくな
る。即ち、感光体を帯電させる工程において帯電部材に
かかる印加電界が帯電部材のニップ部の上流側と下流側
では異なり、上流側では帯電部材にかかる印加電界は高
く、下流側では低いということになる。
【0037】従って、帯電工程を行う前に前露光等の電
荷を除去する工程を経た場合は、帯電部材のニップ部に
突入する際の感光体上の電位はほぼ0Vであるため、上
流側の印加電界は、ほぼ帯電部材に印加される印加電圧
によって決定されるが、そのような電荷を除去する工程
を経ない場合は、帯電と転写の印加電圧、極性により、
即ち、転写後の感光体上の電位と、帯電部材に印加され
る印加電圧によって決定される。
【0038】即ち、感光体上に電荷を注入して帯電を行
う場合においては、帯電部材の体積抵抗率が、ある一点
の印加電界において、104Ωcm〜1010Ωcmの範
囲であっても、例えば帯電部材に印加される印加電圧の
30%の印加電圧によって形成される印加電界0.3×
V/d(V/cm)以下の範囲で1010Ωcmを越える
抵抗率になってしまうと、帯電部材のニップ部の下流側
での注入による帯電が著しく低下してしまい、印加電圧
の70%迄の帯電は良好であるが、残り30%は電荷の
注入性が悪化し、電荷を感光体上に注入しにくくなり、
所望の電位迄帯電できず、帯電不良になってしまう。即
ち、より低電界印加時の抵抗率が感光体への電荷の注入
性、感光体への帯電性には大きな影響を及ぼすというこ
とである。
【0039】従って、動的抵抗測定方法によって測定さ
れる帯電部材の体積抵抗率が1010Ωcm以下であるこ
とが、ほぼ感光体上に印加電圧と同等の電位を得ること
ができるので好ましい。
【0040】一方、帯電部材に印加される印加電圧によ
って形成される印加電界で帯電部材の体積抵抗率が10
4Ωcmに満たなくなってしまうと感光体表面に存在す
る傷、ピンホ−ル等に対して帯電部材から過大なリ−ク
電流が流れ込み、周辺の帯電不良やピンホ−ルの拡大、
帯電部材の通電破壊が生じ易くなる。傷やピンホ−ルが
存在する箇所において感光体の導電層(導電性支持体)
が表面に露出している場合、帯電部材にかかる最大印加
電界は帯電部材に印加される印加電圧により決定され
る。即ち、帯電部材の体積抵抗率をある一点の印加電界
において104Ωcm以上としても、帯電不良、耐圧性
が悪いという結果になってしまうことがある。
【0041】また、帯電部材と感光体とのニップ幅を広
くすればする程帯電部材と感光体との接触面積が増し、
接触時間も増すことから、感光体表面への電荷注入は良
好に行われ、帯電が良好に行われる。しかし、ニップ幅
を狭くしても十分な電荷注入性を得るためには、帯電部
材の、体積抵抗率の最大値R1と最小値R2の割合R1
/R2は、前記印加電界の範囲内において、1000以
下であることが好ましい。ニップ内で急激に抵抗が変化
すると、感光体への電荷の注入性が追随せず、十分な帯
電が行われる前に帯電部材がニップ部を通過してしまう
場合があるためである。
【0042】更に、該磁性粒子に含まれる水分量を乾燥
空気1g当りに含まれる水分量で表される絶対温度0.
005〜0.03gH2O/gdryair環境におい
て、0.1重量%以下にすることで特に高圧電界におけ
る抵抗低下を防止できる。水分量が0.1重量%以上で
あると、高圧電界印加における抵抗値が104Ω・cm
以下になってしまい、感光体表面にピンホ−ルが生じた
場合に、そこに電流が集中してしまうことによるリ−ク
画像が防止できない。
【0043】本発明に用いられる感光体としては、支持
体より最も離れた層に、十分な帯電性と画像流れを起こ
さない条件を満足するために体積抵抗率が1×108 Ω
・cm〜1×1015Ω・cmの範囲である電荷注入層を
設けた感光体を用いなければならない。画像流れ等の点
から、体積抵抗率が1×1011Ω・cm〜1×1014Ω
・cmであることが好ましく、更に体積抵抗率の環境変
動等も考慮すると、体積抵抗率が1×1012Ω・cm〜
1×1014Ω・cmであることが好ましい。1×108
Ω・cm未満では高湿環境で帯電電荷が表面方向に保持
されないため画像流れを生じ、1×1015Ωcmを超え
ると帯電部材からの帯電電荷を十分注入、保持できず、
帯電不良を生じる。このような機能層は、帯電部材から
注入された帯電電荷を保持する役割を果し、更に光露光
時にこの電荷を感光体基体に逃がす役割を果し、残留電
位を低減させる。
【0044】また、本発明の帯電部材と感光体を用いる
ことによって、帯電開始電圧Vthが小さく、感光体帯
電電位を帯電部材に印加する電圧の殆ど90%以上まで
に帯電させることが可能になった。例えば、本発明にお
ける帯電部材に絶対値で100〜2000Vの直流電圧
を印加した時、本発明における表面層を有する電子写真
感光体の帯電電位を印加電圧の80%以上、更には90
%以上にすることができる。これに対し、従来の放電を
利用した帯電によって得られる感光体の帯電電位は、印
加電圧が640V以下では殆ど0Vであり、640Vを
越えると印加電圧から640Vを引いた値の帯電電位程
度しか得られなかった。
【0045】本発明におけるように、効率よく電荷を注
入させ保持する層を電荷注入層と称する。
【0046】電荷注入層の体積抵抗率の測定方法は、表
面に白金を蒸着させたポリエチレンテレフタレ−ト(P
ET)フィルム上に電荷注入層を作成し、これを体積抵
抗測定装置(ヒュ−レットパッカ−ド社製4140Bp
AMATER)にて、23℃、65%の環境で100V
の電圧を印加して測定するというものである。
【0047】この電荷注入層は金属蒸着膜等の無機の層
あるいは導電性微粒子を結着樹脂中に分散させた導電粉
樹脂分散層等によって構成され、蒸着膜は蒸着、導電粉
樹脂分散膜はディッピング塗工法、スプレ−塗工法、ロ
−ル塗工法及びビ−ム塗工法にて塗工することによって
形成される。また、絶縁性のバインダ−に光透過性の高
いイオン導電性を持つ樹脂を混合もしくは共重合させて
構成するもの、または中抵抗で光導電性のある樹脂単体
で構成するものでもよい。導電性微粒子分散膜の場合、
導電性微粒子の添加量は結着樹脂に対して2〜250質
量%、より好ましくは2〜190質量%であることが好
ましい。2質量%より少ない場合には、所望の体積抵抗
率は得にくくなり、また、250質量%より多い場合に
は、膜強度が低下してしまい電荷注入層が削りとられ易
くなり、感光体の寿命が短くなる傾向になり、また、抵
抗が低くなってしまい、潜像電位が流れることによる画
像不良を生じ易くなる。
【0048】電荷注入層の結着樹脂は下層の樹脂と同じ
にすることも可能であるが、この場合には、電荷注入層
の塗工時に電荷輸送層の塗工面を乱してしまう可能性が
あるため、被覆方法を特に選択する必要がある。
【0049】また、本発明においては、電荷注入層が滑
材粒子を含有することが好ましい。その理由は、帯電時
に感光体と帯電部材の摩擦が低減されるために帯電ニッ
プが拡大し、帯電特性が向上するためである。特に滑材
粒子として臨界表面張力の低いフッ素系樹脂、シリコ−
ン系樹脂またはポリオレフィン系樹脂を用いるのがより
好ましい。更に好ましくは四フッ化エチレン樹脂(PT
FE)が用いられる。この場合、滑材粒子の添加量は、
結着樹脂に対して2〜50質量%であることが好まし
く、特には5〜40質量%であることが好ましい。2質
量%より少ない場合には、滑材粉末の量が十分ではない
ために、帯電特性の向上が十分でなく、また50質量%
より多い場合には、画像の分解能、感光体の感度が大き
く低下してしまうことがある。
【0050】本発明における電荷注入層の膜厚は0.1
〜10μmであることが好ましく、特には1〜7μmで
あることが好ましい。
【0051】以下に本発明に使用される部材の構成、材
質、製造方法等を例示する。
【0052】感光体製造例1感光体は負帯電用の有機光
導電性物質を用いた感光体(以下OPC感光体)であ
り、φ30mmのアルミニウム製のシリンダ−上に機能
層を5層設ける。
【0053】第1層は導電層であり、アルミニウムシリ
ンダ−の欠陥等をならすため、またレ−ザ露光の反射に
よるモアレの発生を防止するために設けられている厚さ
約20μmの導電性粒子分散樹脂層である。
【0054】第2層は正電荷注入防止層(下引き層)で
あり、アルミニウム支持体から注入された正電荷が感光
体表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割
を果し、6−66−610−12−ナイロン樹脂とメト
キシメチル化ナイロンによって106 Ωcm程度に抵抗
調整された厚さ約1μmの中抵抗層である。
【0055】第3層は電荷発生層であり、ジスアゾ系の
顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であり、レ
−ザ露光を受けることによって正負の電荷対を発生す
る。
【0056】第4層は電荷輸送層であり、ポリカ−ボネ
−ト樹脂にヒドラゾンを分散した厚さ約25μmの層で
あり、P型半導体である。従って、感光体表面に帯電さ
れた負電荷はこの層を移動することはできず、電荷発生
層で発生した正電荷のみを感光体表面に輸送することが
できる。
【0057】第5層は電荷注入層であり、光硬化性のア
クリル樹脂にSnO2超微粒子、更に接触帯電部材と感
光体との接触時間を増加させて、均一な帯電を行うため
に粒径約0.25μmの四フッ化エチレン樹脂粒子を分
散したものである。具体的には、アンチモンをド−ピン
グし、低抵抗化した粒径約0.03μmのSnO2粒子
を樹脂に対して100質量%、更に四フッ化エチレン樹
脂粒子を20質量%、分散剤を1.2質量%分散したも
のである。このようにして調製した塗工液をスプレ−塗
工法にて厚さ約2.5μmに塗工して電荷注入層とし
た。
【0058】これによって感光体表面層の体積抵抗率
は、電荷輸送層単体の場合1×1015Ω・cmであった
のに比べ、2×1013Ω・cmにまで低下した。
【0059】感光体製造例2アンチモンをド−ピング
し、低抵抗化した粒径約0.03μmのSnO2 粒子を
樹脂に対して167質量%分散した以外は、感光体製造
例1と同様にして感光体を作成した。これによって感光
体表面層の体積抵抗率は、5×1012Ω・cmにまで低
下した。
【0060】感光体製造例3アンチモンをド−ピング
し、低抵抗化した粒径約0.03μmのSnO2 粒子を
樹脂に対して300質量%分散した以外は、感光体製造
例1と同様にして感光体を作成した。これによって、感
光体表面層の体積抵抗率は、2×107Ω・cmにまで
低下した。
【0061】帯電部材製造例1 磁性粒子として、平均粒径25μm、比表面積0.12
2 /gのZn−Cuフェライトを、上記磁性粒子10
0重量部に対して0.05重量部のチタネ−ト系カップ
リング剤KRTTS(味の素(株)製)をメチルエチル
ケトン溶媒に溶解した溶液中に添加し、撹拌することに
よって磁性粒子の表面に有機質の被膜を形成した。加
熱、撹拌しながら溶媒を除去した。得られた磁性粒子の
比表面積を測定したところ、母体の比表面積と殆ど変わ
らなかった。
【0062】帯電部材製造例2 Zn−Cuフェライトの磁性粒子表面に被覆する化合物
をアルミニウム系カップリング剤AL−M(味の素
(株)製)とした以外は帯電部材製造例1と同様にして
磁性粒子を処理した。得られた磁性粒子の比表面積を測
定したところ、母体の比表面積と殆ど変わらなかった。
【0063】帯電部材製造例3 Zn−Cuフェライトの磁性粒子表面に被覆する化合物
の量を0.5重量部とした以外は帯電部材製造例2と同
様にして磁性粒子を処理した。得られた磁性粒子の比表
面積を測定したところ、母体の比表面積と殆ど変わらな
かった。
【0064】帯電部材製造例4 KRTTS0.025重量部をAL−M0.025重量
部と混合して溶解させた溶液中に磁性粒子を添加した以
外は帯電部材製造例1と同様にして磁性粒子を処理し
た。得られた磁性粒子の比表面積を測定したところ、母
体の比表面積と殆ど変わらなかった。
【0065】帯電部材製造例5 熱硬化性のシリコ−ン樹脂にガラスビ−ズを用いたペイ
ントシェ−カ−でカ−ボンブラックを分散させた導電性
キシレン溶液(磁性粒子100重量部に対してシリコ−
ン樹脂2重量部、カ−ボンブラック0.02重量部)中
に磁性粒子を添加した以外は帯電部材製造例1と同様に
して磁性粒子を処理した。得られた磁性粒子の比表面積
を測定したところ、0.1m2/gであった。
【0066】帯電部材製造例6 帯電部材製造例1で用いた表面被覆処理を施していない
Zn−Cuフェライトを磁性粒子として用いた。
【0067】帯電部材製造例7 平均粒径26μm、比表面積0.06m2/gの表面被
覆処理を施していないZn−Cuフェライトを磁性粒子
として用いた。
【0068】帯電部材製造例8 平均粒径50μm、比表面積0.24m2/gの表面被
覆処理を施していないZn−Cuフェライトを磁性粒子
として用いた。
【0069】帯電部材製造例9 平均粒径6μm、比表面積0.77m2/gの表面被覆
処理を施していないZn−Cuフェライトを磁性粒子と
して用いた。
【0070】帯電部材製造例10 メチルエチルケトンとメタノ−ルの混合溶媒に溶解させ
た15%のN−メトキシメチル化ナイロン(商品名トレ
ジン、帝国化学(株)製)溶液を、流動床型の塗布機
(スピロコ−タ−、岡田精工(株)製)を用いて帯電部
材製造例1で用いたZn−Cuフェライトの磁性粒子表
面に塗布した。得られた磁性粒子の比表面積を測定した
ところ、殆ど変化がなかった。
【0071】実施例1 前記感光体と接触帯電部材を用いて帯電を行う際の原理
について説明する。
【0072】本発明においては、中抵抗の接触帯電部材
で、中抵抗の表面抵抗を持つ感光体表面に電荷注入を行
うものであるが、本実施例は感光体表面材質の持つトラ
ップ電位に電荷を注入するものではなく、電荷注入層の
導電性粒子に電荷を充電して帯電を行うものである。
【0073】具体的には、アルミニウムシリンダーと電
荷注入層内の導電粒子を両電極板とする微小なコンデン
サ−に、帯電部材で電荷を充電するものである。この
際、導電性粒子は互いに電気的には独立であり、一種の
微小なフロ−ト電極を形成している。このため、マクロ
的には感光体表面は均一な電位に充電、帯電されている
ように見えるが、実際には微小な無数の充電されたSn
2が感光体表面を覆っているような状況となってい
る。このため、レ−ザ−によって画像露光を行ってもそ
れぞれのSnO2粒子は電気的に独立であるため、静電
潜像を保持することが可能になる。
【0074】次に、本実施例で用いた電子写真方式のプ
リンタ−について図1を用いて説明する。プロセススピ
−ドは100mm/secであり、感光体1は感光体製
造例1で製造されたものを用い、帯電部材2は、帯電部
材製造例1で製造された磁性粒子2aからなり、これを
磁気ブラシとして穂立ちさせるための非磁性の表面をブ
ラスト処理したアルミニウム製の導電スリ−ブ3と、こ
れに内包されるマグネットロ−ル4を用い、該磁性粒子
保持スリ−ブと感光体との間隙は約500μmとし、上
記磁性粒子を感光体との間に幅約5mmの帯電ニップを
形成させるようにスリ−ブ上にコ−トした。また、マグ
ネットロ−ルは固定、スリ−ブ表面が感光体表面の周速
に対して1倍の速さで逆方向に回転するようにし、感光
体と磁気ブラシが均一に接触するようにした。なお磁気
ブラシと感光体の間に周速差を設けない場合には、磁気
ブラシ自体は物理的な復元力を持たないため、感光体の
フレ、偏心等で磁気ブラシが押し退けられた場合、磁気
ブラシのニップが確保できなくなりやすく、帯電不良を
起こすことがある。このため、常に新しい磁気ブラシの
面を当てることが好ましいので、本実施例では1倍の速
さで逆方向に回転させるようにした帯電装置を用いて帯
電を行う。
【0075】上記の構成で感光体表面電位を測定し、ま
た帯電部材を構成する磁性粒子の体積抵抗率と水分量を
32℃/85%(以下H/H)、15℃/10%(以下
L/L)の2環境下で、以下の評価項目に従って評価し
た。結果を表1に示す。
【0076】評価1 帯電部材を構成する磁性粒子を2つの環境下にそれぞれ
1週間放置し、それぞれの環境下で磁性粒子中に含まれ
る水分量をカ−ルフィッシャ−(AQ−6,SE−2
4、平沼産業(株)製)を用いて測定し、H/Hの水分
量をL/Lの水分量で割った値を求めた。
【0077】評価2 帯電部材を構成する磁性粒子を2つの環境下にそれぞれ
1週間放置し、それぞれの環境下で体積抵抗率を測定
し、L/Lの抵抗率をH/Hの抵抗率で割った値を求め
た。抵抗値の測定はより帯電性に影響を与えると思われ
る低電界印加電圧を考慮し10Vと100Vの2つの電
圧で行った。抵抗率の測定は前記に示した方法(図2)
で測定した。
【0078】評価3 帯電部材に−700Vの直流電圧を印加し、0Vであっ
た感光体の表面電位の立ち上がり(感光体1周目の電
位)を2つの環境で測定し、2つの環境での表面電位の
差を求めた。
【0079】実施例2 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例2で製造した磁性
粒子に代えた以外は実施例1と同様とし、評価を行っ
た。
【0080】実施例3 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例3で製造した磁性
粒子に代えた以外は実施例1と同様とし、評価を行っ
た。
【0081】実施例4 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例4で製造した磁性
粒子に代えた以外は実施例1と同様とし、評価を行っ
た。
【0082】比較 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例5で製造した磁性
粒子に代えた以外は実施例1と同様とし、評価を行っ
た。
【0083】比較 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例6で製造した磁性
粒子に代えた以外は実施例1と同様とし、評価を行っ
た。
【0084】比較 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例7で製造した磁性
粒子に代えた以外は実施例1と同様とし、評価を行っ
た。
【0085】比較 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例8で製造した磁性
粒子に代えた以外は実施例1と同様とし、評価を行っ
た。
【0086】比較 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例6で製造した磁性
粒子に、感光体を感光体製造例2で製造した感光体に代
えた以外は実施例1と同様とし、評価を行った。
【0087】比較例 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例9で製造した磁性
粒子に代えた以外は実施例1と同様とし、評価を行っ
た。
【0088】比較例 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例10で製造した磁
性粒子に代えた以外は実施例1と同様とし、評価を行っ
た。この磁性粒子はH/H環境下では感光体上に傷が存
在した場合、リ−ク画像の発生を防止できなかった。
【0089】比較例 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例4で製造した磁性
粒子に、感光体を感光体製造例3で製造した感光体に代
えた以外は実施例1と同様とし、評価を行った。しか
し、感光体上の潜像電位が流れてしまい、正確な測定、
評価が行えなかった。
【0090】
【表1】
【0091】上述のように、帯電部材を構成する磁性粒
子中に含まれる水分量の環境による変化が少ないと、環
境による感光体上の表面電位の差も小さくなっているこ
とが分かり、それだけ、環境によらず同一のプロセス条
件で良好な画像が得られるということが分かった。ま
た、水分量の変化を小さくする方法として、該磁性粒子
の表面に親水基である加水分解性基と疎水基である有機
基とを含有する化合物を被覆することが特に有効である
ということが分かった。
【0092】トナ−製造例 スチレンアクリル樹脂100質量部 アゾ染料の金属錯体2質量部 カ−ボンブラック6質量部 低分子量プロピレン−エチレン共重合体4質量部 上記材料を乾式混合した後に、130℃に設定した2軸
混練押出機にて混練した。得られた混練物を冷却し、気
流式粉砕機により微粉砕した後に多分割分級機により分
級して粒度分布を調整された重量平均径5.2μmのト
ナ−粒子を得、これに疎水性コロイダルシリカ微粒子
2.0wt%を外添してトナ−粒子を得た。
【0093】感光体製造例4 SnO2粒子を167質量%用いた以外は、感光体製造
例1と同様にして感光体を作成した。
【0094】これによって感光体表面層の体積抵抗率は
電荷輸送層単体の場合1×1015Ω・cmであったのに
比べ、5×1012Ω・cmにまで低下した。
【0095】感光体製造例5 四フッ化エチレン樹脂粒子と分散剤を分散しなかったこ
と以外は、感光体製造例4と同様にして感光体を作成し
た。この感光体表面層の体積抵抗率は、2×1012Ω・
cmであった。
【0096】感光体製造例6 アンチモンをド−ピングし、低抵抗化した粒径約0.0
3μmのSnO2粒子を樹脂に対して300質量%分散
したものを加えた以外は、感光体製造例4と同様にして
感光体を作成した。これにより、感光体表面層の体積抵
抗率は、2×107Ω・cmにまで低下した。
【0097】感光体製造例7 鏡面加工を施したアルミニウムシリンダ−にグロ−放電
法を用いて、阻止層、光導電層及び表面層を順次形成し
た。
【0098】まず、反応室を約7.5×10-3Paにし
た後、アルミニウムシリンダ−を250℃に保ちつつ、
SiH4、B26、NO及びH2ガスを反応室に送り込む
一方、反応室よりガスを流失させ、30Pa程度の内圧
にした後にグロ−放電を生起させ、5μmの阻止層を形
成した。
【0099】次に、阻止層の形成と同様な方法を用い、
SiH4及びH2ガスを用い、50Paの内圧にした後
に、20μmの光導電層を形成し、更に、SiH4、C
4及びH2ガスを用い、55Paの圧力下でグロ−放電
により膜厚0.5μmのSiとCからなる表面層を形成
し、アモルファスシリコン感光体を作成した。
【0100】帯電部材製造例11 平均粒径が25μmで、比表面積が0.12m2/gで
ある(Fe232.3(CuO)1(ZnO)1で表され
る組成のZn−Cuフェライトを磁性粒子として用い
た。この磁性粒子を用いた帯電部材の体積抵抗率の印加
電界依存性を23℃、65%の環境下で測定したとこ
ろ、図4に示すAの挙動を示した。この体積抵抗率は前
述のアルミニウムドラムを用いた動的抵抗測定装置によ
り測定した。
【0101】帯電部材製造例12 帯電部材製造例11の磁性粒子を、該磁性粒子100質
量部に対してカ−ボンブラックを分散させた1質量部の
シリコ−ン樹脂をトルエン溶媒に溶解した溶液中に添加
し、撹拌することによって磁性粒子表面に導電性樹脂の
被膜を形成した。撹拌しながら加熱乾燥して溶媒を除去
した。得られた磁性粒子を用いた帯電部材の体積抵抗率
の印加電界依存性を上述の方法で測定したところ、図4
のBの挙動を示した。なお、磁性粒子の平均粒径は0.
10m2/gであった。
【0102】帯電部材製造例13 帯電部材製造例11のZn−Cuフェライトに酸化処理
を施した。得られた磁性粒子を用いた帯電部材の体積抵
抗率の印加電界依存性を上述の方法で行ったところ、図
4のCの挙動を示した。なお、磁性粒子の平均粒径は
0.13m2/gであった。
【0103】帯電部材製造例14 帯電部材製造例11のZn−Cuフェライトに酸化処理
を施した磁性粒子の表面にシリコ−ン樹脂にカ−ボンブ
ラック3%を分散させた導電性樹脂を被覆した。得られ
た磁性粒子を用いた帯電部材の体積抵抗率の印加電界依
存性を図4のDの挙動を示した。なお、磁性粒子の比表
面積は、0.10m2/gであった。
【0104】帯電部材製造例15 平均粒径45μmを有する(Fe232.4(MnO)1
(ZnO)1.1で表される組成のMn−Znフェライト
の磁性粒子の表面にシリコ−ン樹脂を被覆した。得られ
た磁性粒子を用いた帯電部材の体積抵抗率の印加電界依
存性を上述の方法で測定したところ、図4のEの挙動を
示した。なお、磁性粒子の比表面積は、0.09m2
gであった。
【0105】帯電部材製造例16 平均粒径が45μmで、比表面積が0.14m2/gで
ある(Fe232.4(MnO)1(ZnO)1.1で表さ
れる組成のMn−Znフェライトを磁性粒子として用い
た。この磁性粒子を用いた帯電部材の体積抵抗率の印加
電界依存性を上述の方法で測定したところ、図4のFの
挙動を示した。
【0106】帯電部材製造例17 帯電部材製造例11のZn−Cuフェライトを、該磁性
粒子100質量部に対して0.05質量部のチタネ−ト
カップリング剤KRTTS(味の素(株)製)をメチル
エチルケトン溶媒に溶解した溶液中に添加し、撹拌する
ことによって磁性粒子表面に有機質の被膜を形成した。
その後、撹拌しながら加熱乾燥を行い溶媒を除去した。
得られた磁性粒子の平均粒径を測定したところ、母体の
磁性粒子と殆ど変わらなかった。また、得られた磁性粒
子を用いた帯電部材の体積抵抗率の印加電界依存性を上
述の方法で測定したところ、図4のGの挙動を示した。
なお、磁性粒子の比表面積は、0.12m2/gであっ
た。
【0107】帯電部材製造例18 帯電部材製造例12の樹脂被覆のZn−Cuフェライト
を、該磁性粒子100質量部に対して0.05質量部の
チタネ−トカップリング剤KRTTS(味の素(株)
製)をメチルエチルケトン溶媒に溶解した溶液中に添加
し、撹拌しながら溶媒を留去することによって、磁性粒
子表面に有機質の被膜を形成した。得られた磁性粒子の
平均粒径を測定したところ、母体の磁性粒子と殆ど変わ
らなかった。また、得られた磁性粒子を用いた帯電部材
の体積抵抗率の印加電界依存性を上述の方法で測定した
ところ、図4のBの挙動を示した。なお、磁性粒子の比
表面積は、0.10m2/gであった。
【0108】帯電部材製造例19 帯電部材製造例11のZn−Cuフェライトを用い、該
磁性粒子100質量部に対してカ−ボンブラックを分散
させた1質量部のシリコ−ン樹脂と0.1質量部のフッ
素炭素鎖含有アルミニウム化合物であるFA−21(味
の素(株)製)をトルエン溶媒に溶解した溶液中に添加
し、撹拌することによって磁性粒子の表面にフッ素炭素
鎖含有アルミニウム化合物を含有する導電性樹脂の被膜
を形成した。撹拌しながら加熱乾燥を行い溶媒を除去し
た。得られた磁性粒子を用いた帯電部材の体積抵抗率の
印加電界依存性を上述の方法で測定したところ、図4の
Hの挙動を示した。なお、磁性粒子の比表面積は、0.
10m2/gであった。
【0109】帯電部材製造例20 メチルエチルケトンとメタノ−ルの混合溶媒に溶解させ
た15%のN−メトキシメチル化ナイロン(商品名トレ
ジン、帝国化学(株)製)溶液を流動床型の塗布機(ス
ピロコ−タ−、岡田精工(株)製)を用いて帯電部材製
造例11のZn−Cuフェライトの磁性粒子表面に塗布
した。得られた磁性粒子を用いた帯電部材の体積抵抗率
の印加電界依存性を上述の方法で測定したところ、図4
のIの挙動を示した。なお、磁性粒子の比表面積は、
0.12m2/gであった。
【0110】帯電部材製造例21 平均粒径を6μmとした以外は帯電部材製造例11のZ
n−Cuフェライトと同様のフェライトを磁性粒子とし
て用いた。得られた磁性粒子を用いた帯電部材の体積抵
抗率の印加電界依存性を上述の方法で測定したところ、
図4のJの挙動を示した。なお、磁性粒子の比表面積
は、0.77m2/gであった。
【0111】比較例10 本実施例で用いた電子写真方式のプリンタ−について図
1によって説明する。プロセススピ−ドは100mm/
secであり、感光体1は感光体製造例4で作成した感
光体を用い、帯電部材2は帯電部材製造例11で作成さ
れた磁性粒子2aからなり、これを磁気ブラシとして穂
立ちさせるための非磁性の表面をブラスト処理したアル
ミニウム製の導電スリ−ブ3と、これに内包されるマグ
ネットロ−ル4を用い、該磁性粒子保持スリ−ブと感光
体との間隙は約500μmとし、該磁性粒子を感光体と
の間に幅約5mmの帯電ニップを形成させるようにスリ
−ブ上にコ−トした。また、マグネットロ−ルは固定、
スリ−ブ表面が感光体表面の周速に対して1倍の速さで
逆方向に回転するようにし、感光体と磁気ブラシが均一
に接触するようにした。なお、磁気ブラシと感光体の間
に周速差を設けない場合には、磁気ブラシ自体は物理的
な復元力を持たないため、感光体のフレ、偏心等で磁気
ブラシが押し退けられた場合、磁気ブラシのニップが確
保できなくなりやすく、帯電不良を起こすことがある。
このため、常に新しい磁気ブラシの面を当てることが好
ましいので、本実施例では1倍の速さで逆方向に回転さ
せるようにした帯電装置を用いて帯電を行う。
【0112】次に、露光部で画像露光を受ける。これは
例えば画像信号に従って強度変調を受けたレ−ザ−ダイ
オ−ドからレ−ザ−光5をポリゴンミラ−を用いて走査
することにより、感光体にレ−ザ−光を照射し静電潜像
を形成する。
【0113】次に、前記トナ−製造例で製造されたトナ
−を用いて反転現像を行う。トナ−担持体であるステン
レススリ−ブ6の回転周速は、感光体との接触部分にお
いて同方向であり、該感光体回転周速に対し180%と
なるように駆動する。
【0114】現像剤の量を制御するためにトナ−担持体
上に500μmのギャップを設けて非磁性のステンレス
製ブレ−ドを取り付けた。また、トナ−容器部を二分
し、現像スリ−ブ後方に現像剤を撹拌する部材及び現像
剤のトナ−/キャリア比率(トナ−濃度)を検知する部
材を設けた。更に、現像剤撹拌部の後方をトナ−ホッパ
−とし、容器部を二分する仕切りに検知されたトナ−濃
度信号に応じてトナ−を供給する部材を取り付けた。
【0115】これ等の画像形成プロセスに適合するよう
に電子写真装置に改造及びプロセス条件設定を行った。
転写部材については感光体に従動して回転するようにし
た。
【0116】現像剤はトナ−製造例で製造したトナ−を
用い、フェライトキャリアとトナ−を100:5の比率
で混合した。電圧は−550Vの直流電圧と周波数30
00Hz,ピ−ク間電圧2000Vの矩形の交流電圧を
重畳したものを用い、スリ−ブと感光体の間で接触2成
分現像を行う。
【0117】このようにしてトナ−で顕現化された像
は、次に転写材8に転写される。転写手段としては中抵
抗の転写ロ−ラ−7を用いる。本実施例ではロ−ラ−抵
抗値は5×10Ωのものを用い、+2500Vの直流
電圧を印加して転写を行った。
【0118】転写材上にトナ−像を転写されたプリント
画像は、その後熱定着ロ−ラ−10によって定着を受
け、機外に排出される。また、転写されなかったトナ−
はクリ−ニングブレ−ド9で感光体表面からかき落とさ
れ、次の画像形成に備えられる。
【0119】以上のような構成のプリンタ−を用い、実
施例1と同様の評価を行った(評価1及び)。更に、
感光体の表面電位と画像の評価を23℃、65%の環境
下で、次の評価項目4〜8に従って行った。結果を表2
に示す。
【0120】評価4 帯電部材に−700Vの直流電圧を印加し、0Vであっ
た感光体の表面電位の立ち上がり(感光体1周目の電
位)を測定した。
【0121】評価5 印加電圧が−700Vのときに得られる画像を評価し
た。画像評価は、A4縦画像において感光体一周分(本
実施例では約94mm)がベタ黒(電位低)でもその直
後がベタ白(電位高)である画像をプリントし、得られ
た画像の帯電ゴ−ストを評価することで行った。帯電不
良が生じれば、ベタ黒直後に電位が十分に上がらず、反
転現像においてはかぶりとなって現れる。なお、今回の
系においては、帯電部材に突入する際の感光体上の表面
電位は約+1000Vであった。即ち、帯電部材に34
000V/cmの電界がかかっていることになる。
【0122】かぶりの程度は次の評価項目に従って評価
した。かぶりは反射式濃度計(TOKYODENSHO
KUCO.,LTD社製、REFLECTOMETER
MODELTC−6DS)を用いて測定(プリント後の
白地部反射濃度最悪値をD、プリント前の用紙の反射
濃度平均値をD、D−Dをかぶり量とした)し
た。 ○:良好(3%未満)、△:実用下限(3〜5%)、
×:実用不可、帯電不良によるかぶり画像発生(5%を
超える)。
【0123】評価6 電位が横方向に流れることによる画像流れの評価を文字
画像によって、次の評価項目に従って評価を行った(目
視)。 ○:優秀(画像流れ未発生)、×:実用不可(画像流れ
発生) 評価7 感光体製造例11で作成した感光体を使用し、感光体上
の感光層を1mm程度剥ぎ取りアルミ基層を露出させた
状態の欠陥感光体を用いて、−1kVの直流電圧を印加
で画出しを行い、絶縁破壊による帯電不良に起因した画
像不良の程度を次の評価項目に従って評価した(目
視)。 ○:優秀(画像不良が感光体の欠陥部分にとどまってい
る)、△:実用下限(画像不良が感光体の欠陥部分から
30mm程度の範囲のもの)、×:実用不可(画像不良
が画像全体に広がっているもの) 評価8 耐久性の促進評価として帯電部材中にトナ−製造例で示
したトナ−粒子を1質量部添加して、帯電器に装着し、
30分間の空回転を行い、空回転後、感光体製造例1で
作成した感光体を装着し、感光体と帯電器を回転させな
がら、直流電圧を印加することによって、キャリア中の
混入トナ−を感光体に移行させてキャリア中のトナ−を
除去した後、トナ−を除去した空回転後のキャリアを用
いて、感光体製造例11で作成した感光体を用いて画出
しを行い、評価5と同様の評価項目に従って評価を行っ
た。
【0124】比較例11 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例12で製造した磁
性粒子に代えた他は、比較例10と同様の評価を行っ
た。
【0125】比較例12 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例14で製造した磁
性粒子に代えた他は、比較例10と同様の評価を行っ
た。
【0126】比較例13 感光体を感光体製造例5で作成した感光体に代えた他
は、比較例10と同様の評価を行った。
【0127】実施例 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例17で製造した磁
性粒子に代えた他は、比較例10と同様の評価を行っ
た。
【0128】実施例 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例18で製造した磁
性粒子に代えた他は、比較例10と同様の評価を行っ
た。
【0129】実施例 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例19で製造した磁
性粒子に代えた他は、比較例10と同様の評価を行っ
た。
【0130】比較14 キヤノン(株)製複写機、NP6060を用意し、一次
帯電部分のみ改造し、次に説明する帯電部材を設置し
た。また、感光体は感光体製造例7を用いた接触帯電部
材は帯電部材製造例11で製造された磁性粒子を用い、
これを保持するために、非磁性の導電スリ−ブとこれに
内包されるマグネットロ−ルによって構成され、該被覆
磁性粒子をスリ−ブ上に厚さ1mmで被覆して感光体と
の間に幅約8mmの帯電ニップを形成させるようにし
た。該磁性粒子保持スリ−ブと感光体との間隙は約50
0μmとした。また、マグネットロ−ルは固定、スリ−
ブ表面が感光体表面の周速に対して2倍の速さで逆方向
に摺擦するように回転させ、感光体と磁気ブラシが均一
に接触するように調整を行った。この複写機を用いて
例10と同様な評価を行った。
【0131】ここで評価4の帯電部材に印加される直流
電圧は+450Vとし、評価5の画像評価も上記の複写
機は正規現像法を用いているため、ベタ黒画像の評価を
行った(帯電不良はベタ黒上に白すじ、ポチとして現れ
る、○:良好(白すじ、ポチの発生なし)、×:実用不
可(帯電不良による白すじ、白ポチ画像発生))。ま
た、帯電部材にかかる最大印加電界は、帯電部前に前露
光を設置し、感光体上の表面電荷を除去しているので、
帯電部材に印加される印加電圧によって決定される。今
回の場合は9000V/cmということになる。評価8
も+450V印加での評価を行った。
【0132】比較15 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例15で製造した磁
性粒子に代えた他は、比較14と同様の評価を行っ
た。
【0133】比較16 接触帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例16で製造し
た磁性粒子に代えた他は、比較14と同様の評価を行
った。
【0134】比較例19 感光体を感光体製造例6で製造した感光体に代えた他
は、比較例10と同様の評価を行った。
【0135】比較17 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例15で製造した磁
性粒子に代えた他は、比較例10と同様の評価を行っ
た。
【0136】比較18 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例13で製造した磁
性粒子に代えた他は、比較例10と同様の評価を行っ
た。
【0137】比較例20 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例20で製造した磁
性粒子に代えた他は、比較例10と同様の評価を行っ
た。
【0138】比較例21 帯電部材の磁性粒子を帯電部材製造例21で製造した磁
性粒子に代えた他は、比較例10と同様の評価を行っ
た。
【0139】
【表2】
【0140】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、環境変
動によらず帯電特性の変化が少なく、良好に注入帯電を
行うことができる帯電装置及び電子写真装置を提供する
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真帯電装置の構成の例を示す図
である。
【図2】本発明における磁性粒子の体積抵抗率を測定す
る装置の概略構成を示す断面図である。
【図3】本発明における帯電部材の体積抵抗率を測定す
る動的抵抗測定装置の構成を示す図である。
【図4】帯電部材の体積抵抗率を印加電界との関係を示
す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 溝江 希克 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 久木元 力 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−110603(JP,A) 特開 平7−5748(JP,A) 特開 平7−72667(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/02

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体、及び磁性粒子からなり、該電子写真感光体に
    接触配置され、電圧を印加されることにより該電子写真
    感光体を帯電する帯電部材を有する帯電装置において、 該電子写真感光体の導電性支持体から最も離れた層が1
    Ω・cm〜1015Ω・cmの体積抵抗率を有し、 該磁性粒子が、親水基と疎水基を有する化合物を含有す
    る表面層を有し、かつ該磁性粒子中に含まれる水分量の
    最大値Hと最小値Lの割合H/Lが1以上4未満である
    ような吸湿特性を有することを特徴とする帯電装置{但
    し、水分量の最大値Hとは、絶対湿度で0.03gH
    O/gdryairの環境(温度32℃、相対湿度85
    %に相当)において磁性粒子が有する水分量のことであ
    り、水分量の最小値Lとは、絶対湿度で0.005gH
    O/gdryairの環境(温度15℃、相対湿度1
    0%に相当)において磁性粒子が有する水分量のことで
    ある}
  2. 【請求項2】 H/Lが1以上2.4未満である請求項
    1記載の帯電装置。
  3. 【請求項3】 親水基と疎水基を有する化合物がチタネ
    ート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤
    及びシラン系カップリング剤からなる群より選ばれる少
    なくともひとつの化合物である請求項記載の帯電装
    置。
  4. 【請求項4】 磁性粒子が104Ω・cm〜109Ω・c
    mの体積抵抗率を有する請求項1乃至のいずれかに記
    載の帯電装置。
  5. 【請求項5】 磁性粒子が5μm〜200μmの平均粒
    径を有する請求項1乃至のいずれかに記載帯電装置。
  6. 【請求項6】 磁性粒子が0.5m2/g以下の比表面
    積を有する請求項1乃至のいずれかに記載の帯電装
    置。
  7. 【請求項7】 帯電部材が104Ω・cm〜1010Ω・
    cmの動的抵抗測定方法によって測定される体積抵抗率
    を有する請求項1乃至のいずれかに記載の帯電装置。
  8. 【請求項8】 帯電部材が、体積抵抗率の最大値R1と
    最小値R2の割合R1/R2が1000以下であるよう
    な抵抗特性を有する請求項1乃至のいずれかに記載の
    帯電装置。
  9. 【請求項9】 電子写真感光体の導電性支持体から最も
    離れた層が導電性粒子及び結着樹脂を含有する請求項1
    乃至のいずれかに記載の帯電装置。
  10. 【請求項10】 電子写真感光体の導電性支持体から最
    も離れた層が更に滑材粒子を含有する請求項記載の帯
    電装置。
  11. 【請求項11】 導電性支持体上に感光層を有する電子
    写真感光体、及び磁性粒子からなり、該電子写真感光体
    に接触配置され、電圧を印加されることにより該電子写
    真感光体を帯電する帯電部材、露光手段、現像手段及び
    転写手段を有する電子写真装置において、 該電子写真感光体の導電性支持体から最も離れた層が1
    Ω・cm〜1015Ω・cmの体積抵抗率を有し、 該磁性粒子が、親水基と疎水基を有する化合物を含有す
    る表面層を有し、かつ該磁性粒子中に含まれる水分量の
    最大値Hと最小値Lの割合H/Lが1以上4未満である
    ような吸湿特性を有することを特徴とする電子写真装置
    {但し、水分量の最大値Hとは、絶対湿度で0.03g
    O/gdryairの環境(温度32℃、相対湿度
    85%に相当)において磁性粒子が有する水分量のこと
    であり、水分量の最小値Lとは、絶対湿度で0.005
    gH O/gdryairの環境(温度15℃、相対湿
    度10%に相当)において磁性粒子が有する水分量のこ
    とである}
  12. 【請求項12】 H/Lが1以上2.4未満である請求
    11記載の電子写真装置。
  13. 【請求項13】 親水基と疎水基を有する化合物がチタ
    ネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング
    剤及びシラン系カップリング剤からなる群より選ばれる
    少なくともひとつの化合物である請求項11記載の電子
    写真装置。
  14. 【請求項14】 磁性粒子が104Ω・cm〜109Ω・
    cmの体積抵抗率を有する請求項11乃至13のいずれ
    かに記載の電子写真装置。
  15. 【請求項15】 磁性粒子が5μm〜200μmの平均
    粒径を有する請求項11乃至14のいずれかに記載の電
    子写真装置。
  16. 【請求項16】 磁性粒子が0.5m2/g以下の比表
    面積を有する請求項11乃至15のいずれかに記載の電
    子写真装置。
  17. 【請求項17】 帯電部材が104Ω・cm〜1010Ω
    ・cmの動的抵抗測定方法によって測定される体積抵抗
    率を有する請求項11乃至16のいずれかに記載の電子
    写真装置。
  18. 【請求項18】 帯電部材が、体積抵抗率の最大値R1
    と最小値R2の割合R1/R2が1000以下であるよ
    うな抵抗特性を有する請求項11乃至17のいずれかに
    記載の電子写真装置。
  19. 【請求項19】 電子写真感光体の導電性支持体から最
    も離れた層が導電性粒子及び結着樹脂を含有する請求項
    11乃至18のいずれかに記載の電子写真装置。
  20. 【請求項20】 電子写真感光体の導電性支持体から最
    も離れた層が更に滑材粒子を含有する請求項19記載の
    電子写真装置。
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