JP2000177437A - 車両の走行感制御装置 - Google Patents

車両の走行感制御装置

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JP2000177437A
JP2000177437A JP10353231A JP35323198A JP2000177437A JP 2000177437 A JP2000177437 A JP 2000177437A JP 10353231 A JP10353231 A JP 10353231A JP 35323198 A JP35323198 A JP 35323198A JP 2000177437 A JP2000177437 A JP 2000177437A
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feeling
control device
turning
occupant
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JP10353231A
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Koichi Sawada
耕一 澤田
Shokichi Shiozawa
章吉 塩澤
Kunihito Sato
国仁 佐藤
Takahiro Furuhira
貴大 古平
Kozo Fujita
耕造 藤田
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、車両の走行感制御装置に関し、通
常時には体感することがない走行感覚を乗員に実感させ
ることを目的とする。 【解決手段】 無段変速機構を搭載する車両において、
乗員が操作できる操作スイッチ38,40を設ける。操
作スイッチ38,40が一回操作される毎に、アクセル
ペダル24の踏み込み量に対するスロットルバルブ32
の開度(開度ゲイン)を変更する。開度ゲインが変更さ
れると、スロットルバルブ32の開度がアクセルペダル
24の同一の踏み込み量に対して変更されることで、車
両に発生する駆動力が増減する。この場合、車両は、ア
クセルペダル24またはブレーキペダルが操作されるこ
となく、シフト変更が行われたように加速または減速さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の走行感制御
装置に係り、特に、走行状態が制御されている場合に該
走行状態から受ける走行感覚とは異なる走行感覚を乗員
が実感できるように車両を制御する車両の走行感制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平6−48225
号に開示される如く、自動変速機の制御装置が知られて
いる。かかる装置において、アップシフトおよびダウン
シフトの変速パターンは、スロットルバルブの開度と車
速との関係に応じて一義的に定められている。上記の装
置は、運転モードをオートとパワーとで切り替える選択
スイッチを備えている。運転モードがパワーモードであ
る場合、上記の変速パターンは変更される。上記の装置
において、車両は、設定された変速パターンに応じて自
動的に変速する。このため、上記の装置によれば、乗員
が何ら変速操作を行うことなく、車両を変速走行させる
ことが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の装
置において、運転モードをオートモードとパワーモード
との間で切り替えた場合でも、アップシフトおよびダウ
ンシフトの変速パターンは、スロットルバルブの開度と
車速との関係に応じて一義的に定められる。かかる場
合、車両は、乗員が変速操作を行うことなく、自動的に
変速することになる。このため、上記の装置では、乗員
が変速操作の感覚を実感することができず、運転操作が
単調なものとなる。
【0004】また、車両が旋回する場合に車両の旋回挙
動の安定化を図る旋回挙動制御(VSC制御)が公知で
ある。かかるVSC制御によれば、車両の旋回挙動を安
定化させることが可能となる。しかし、車両においてV
SC制御が実行されると、旋回中、乗員が車両のドリフ
ト感覚を実感することができず、運転操作を楽しむこと
ができない。
【0005】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、走行状態が制御されている場合に該走行状態で
受ける走行感覚と異なる走行感覚を乗員が実感すること
ができる車両の走行感制御装置を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、走行状態を制御する走行制御機構を有
する車両の走行感制御装置であって、前記走行状態が制
御されている場合に、該走行状態から受ける走行感覚と
異なる走行感覚を乗員に対して付与する感覚付与手段を
備えることを特徴とする車両の走行感制御装置により達
成される。
【0007】本発明において、車両は、走行状態を制御
する走行制御機構を有している。感覚付与手段は、上記
の制御が実行されている状況下で得られる走行感覚と異
なる走行感覚を、乗員に対して付与する。従って、本発
明によれば、技術進歩等によって乗員が体感することが
なくなった走行感覚を乗員に実感させることが可能とな
る。
【0008】上記の目的は、請求項2に記載する如く、
請求項1記載の車両の走行感制御装置において、前記走
行制御機構は、変速比を連続的に可変する無段変速機構
を有し、前記感覚付与手段は、乗員に対して変速感覚を
付与する変速感覚付与手段を有することを特徴とする車
両の走行感制御装置により達成される。
【0009】本発明において、車両は、変速比を連続的
に可変する無段変速機構を有している。感覚付与手段が
有する変速感覚付与手段は、上記の変速比の連続的な制
御で受ける変速感覚と異なる変速感覚を、乗員に対して
付与する。従って、本発明によれば、無段変速機構によ
って乗員が体感することがなくなった変速感覚を、乗員
に実感させることができる。
【0010】上記の目的は、請求項3に記載する如く、
請求項2記載の車両の走行感制御装置において、前記変
速感覚付与手段は、アクセル操作量に基づいてスロット
ルバルブ開度を制御するスロットル制御手段と、乗員に
操作される操作対象物の操作量を検出する操作量検出手
段と、前記操作量検出手段の検出結果に応じてアクセル
操作量に対するスロットルバルブ開度の開度ゲインを変
更する開度ゲイン変更手段と、を有することを特徴とす
る車両の走行感制御装置により達成される。
【0011】本発明において、スロットルバルブ開度
は、アクセル操作量に基づいて制御される。アクセル操
作量に対するスロットルバルブ開度の開度ゲインは、乗
員に操作される操作対象物の操作量に応じて変更され
る。かかる変更が行われると、乗員は、アクセル操作お
よびブレーキ操作を行うことなく、車両を急加速または
急減速させることができる。この場合、乗員には変速感
覚が付与される。従って、本発明によれば、無段変速機
構により乗員が体感することがなくなった変速感覚を乗
員に実感させることができる。
【0012】上記の目的は、請求項4に記載する如く、
請求項1記載の車両の走行感制御装置であって、前記走
行制御機構は、各車輪の制動力を制御して旋回挙動の安
定化を図る旋回挙動制御を実行する旋回挙動制御機構を
有し、前記感覚付与手段は、乗員に対して、安定した旋
回挙動の走行感覚と異なる走行感覚を付与する旋回感覚
付与手段を有することを特徴とする車両の走行感制御装
置により達成される。
【0013】本発明において、車両は、各車輪の制動力
を制御して旋回挙動の安定化を図る旋回挙動制御を実行
する旋回挙動制御機構を有している。旋回感覚付与手段
は、旋回挙動制御で受ける安定した旋回挙動の走行感覚
と異なる旋回挙動の走行感覚を、乗員に対して付与す
る。従って、本発明によれば、旋回挙動制御によって乗
員が体感することがなくなった旋回感覚を乗員に実感さ
せることができる。
【0014】上記の目的は、請求項5に記載する如く、
請求項4記載の車両の走行感制御装置において、該車両
が、車輪側の車体と、該車輪側の車体とは別体の運転席
側の車体と、を有し、前記旋回感覚付与手段は、前記旋
回挙動制御が車輪側の車体で実行されている状況下で該
制御が運転席側の車体では実行されないように運転席側
の車体を車輪側の車体に対して回動させる駆動手段を有
することを特徴とする車両の走行感制御装置により達成
される。
【0015】本発明において、車両は、車輪側の車体
と、車輪側とは別体の運転席側に車体とを有している。
すなわち、車両の車体は、車輪側と運転席側とで分離さ
れている。かかる車両において旋回挙動制御が車輪側の
車体で実行されている場合、運転席側の車体は、旋回挙
動制御が実行されないように車輪側の車体に対して回動
される。この場合、車両が安定して旋回しつつ、乗員に
は、安定した旋回挙動の走行感覚と異なる旋回挙動の走
行感覚が付与される。従って、本発明によれば、旋回挙
動制御によって乗員が体感することがなくなった旋回感
覚を、乗員に実感させることができる。
【0016】また、上記の目的は、請求項6に記載する
如く、自動的に変速比を多段階に変更する自動変速機構
と、アクセル操作量に基づいて駆動力を発生させるアク
セル制御機構と、ブレーキ操作量に基づいて制動力を発
生させるブレーキ制御機構と、を有する車両の走行感制
御装置であって、前記自動変速機構は、更に、アクセル
操作およびブレーキ操作の双方が行われた場合に変速比
を変更する変速比変更手段を有することを特徴とする車
両の走行感制御装置により達成される。
【0017】本発明において、車両は、自動的に変速比
を多段階に変更する自動変速機構、アクセル操作に基づ
いて駆動力を発生させるアクセル制御機構、およびブレ
ーキ操作に基づいて制動力を発生させるブレーキ制御機
構を有している。ところで、アクセル操作およびブレー
キ操作の双方が行われた場合は、運転者がいわゆるトー
・アンド・ヒール操作を行ったと判断できる。この場
合、乗員は、車両を速やかに制動させた後、速やかに加
速させたいと望んでいると判断できる。
【0018】本発明において、自動変速機構は、アクセ
ル操作およびブレーキ操作の双方が行われた場合にも更
に変速比を変更する。この場合、乗員に対してトー・ア
ンド・ヒールの感覚が現実に付与される。従って、本発
明によれば、通常の自動変速機構では乗員が体感するこ
とがなくなったトー・アンド・ヒールの感覚を、乗員に
実感させることができる。尚、トー・アンド・ヒールの
感覚とは、コーナリング等で乗員がブレーキペダルを操
作した状態でアクセルペダルを操作することで、車両
を、速やかに制動させると共に、ダウンシフトを伴って
速やかに加速させる感覚をいう。また、ダウンシフトと
は、大きな減速比から小さな減速比に切り替えることを
いう。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施例であ
る走行感制御装置を搭載する車両のスロットル装置20
のシステム構成図を示す。スロットル装置20は、スロ
ットル電子制御ユニット(以下、スロットルECUと称
す)22を備えている。スロットル装置20は、スロッ
トルECU22に制御されることにより、アクセル操作
に応じた量の吸入空気を内燃機関に供給する。
【0020】スロットル装置20は、アクセルペダル2
4を備えている。アクセルペダル24は、作動軸26に
連結されている。アクセルペダル24が踏み込まれる
と、作動軸26が作動する。作動軸26には、アクセル
ポジションセンサ28が配設されている。アクセルポジ
ションセンサ28は、アクセルペダル24の踏み込み量
Aに応じた電気信号を出力する。アクセルポジションセ
ンサ28の出力信号は、スロットルECU22に供給さ
れている。スロットルECU22は、アクセルポジショ
ンセンサ28の出力信号に基づいてアクセルペダル24
の踏み込み量Aを検出する。
【0021】スロットル装置20は、内燃機関に吸入さ
れる吸入空気が流通するための吸気管30を備えてい
る。吸気管30の内部には、内燃機関に流通させる吸入
空気量を調整する機能を有するスロットルバルブ32が
配設されている。また、スロットルECU22には、ス
ロットルモータ34が接続されている。スロットルバル
ブ32は、スロットルモータ34がスロットルECU2
2からの指令信号に基づいて駆動されることにより開閉
する。従って、スロットル装置20は、スロットルバル
ブ32を適当に開閉することで、適当な量の吸入空気を
内燃機関に供給する。
【0022】本実施例において、車両は、ステアリング
ホイール36を有している。車両は、ステアリングホイ
ール36が乗員に操作されることにより車輪を転舵させ
る構成を有している。ステアリングホイール36には、
アクセルペダル24の踏み込み量に対するスロットルバ
ルブ32の開度を変更するための操作スイッチ38,4
0が配設されている。操作スイッチ38が一回操作され
ると、アクセルペダル24の踏み込み量に対するスロッ
トルバルブ32の開度が所定の量だけ大きくなる。ま
た、操作スイッチ40が一回操作されると、踏み込み量
に対するスロットルバルブ32の開度が所定の量だけ小
さくなる。
【0023】操作スイッチ38,40の出力信号は、そ
れぞれ、スロットルECU22に供給されている。スロ
ットルECU22は、それらの出力信号に基づいて操作
スイッチ38,40の操作回数を特定し、それらの操作
回数に応じた量だけアクセルペダル24の踏み込み量に
対するスロットルバルブ32の開度を基準開度から変更
させる。すなわち、操作スイッチ38の操作回数が操作
スイッチ40の操作回数に比して大きいほど、アクセル
ペダル24の踏み込み量に対するスロットルバルブ32
の開度を基準開度から大きくし、また、操作スイッチ4
0の操作回数が操作スイッチ38の操作回数に比して大
きいほど、踏み込み量に対するスロットルバルブ32の
開度を基準開度から小さくする。そして、スロットルE
CU22は、検出した踏み込み量Aに対してスロットル
バルブ32が適当な量だけ開弁するように指令信号を供
給する。
【0024】図2は、本実施例の走行感制御装置を搭載
する車両の駆動装置50の構成図を示す。駆動装置50
は、内燃機関52、変速用モータ54、および遊星歯車
機構56を備えている。変速用モータ54は、上記のス
ロットルECU22に接続されている。変速用モータ5
4は、アクセルペダル24の踏み込み量Aに基づいてス
ロットルECU22から供給された指令信号に応じた量
だけ駆動する。また、遊星歯車機構56は、サンギヤ、
プラネタリギヤ、およびリングギヤにより構成されてい
る。遊星歯車機構56は、内燃機関52が作動すること
によって発生した力を、変速用モータ54が作動するこ
とによって発生した力だけ増幅する機能を有している。
【0025】また、駆動装置50は、車輪58が連結さ
れたドライブシャフト60を備えている。駆動装置50
は、遊星歯車機構56により増幅された駆動力を減速機
62を介してドライブシャフト60に伝達する。従っ
て、上記の構成によれば、内燃機関52のスロットルモ
ータ34に適当な指令信号を供給し、かつ、変速用モー
タ54に適当な指令信号を供給することで、車両に適当
な駆動力を発生させることができる。すなわち、かかる
構成によれば、変速比を連続的に可変することが可能な
無段変速機(Continuously Variable Transmission、C
VT)が実現される。
【0026】本実施例において、車両の変速装置は、上
述の如く、無段変速機により実現されている。このた
め、本実施例によれば、乗員が変速操作を行う必要がな
く、乗員の操作負担の軽減を図ることが可能となる。し
かし、無段変速機を搭載する車両においては、変速比が
連続的に可変されるので、乗員が実際に変速感覚を体感
することはなく、運転操作が単調なものとなり易い。乗
員によっては、車両を操っているという感覚を味わうた
めに上記の変速感覚を実感したいと望む場合がある。
【0027】そこで、本実施例の走行感制御装置は、無
段変速機を搭載することで運転操作の負担を軽減しつ
つ、所定の場合に乗員に変速感覚を実感させることが可
能な点に特徴を有している。以下、図3および図4を参
照して、本実施例の特徴部について説明する。図3は、
上記の機能を実現すべく、本実施例のスロットル装置2
0において実行される制御ルーチンの一例のフローチャ
ートを示す。図3に示すルーチンは、その処理が終了す
る毎に繰り返し起動されるルーチンである。図3に示す
ルーチンが起動されると、まずステップ200の処理が
実行される。
【0028】ステップ200では、操作スイッチ38,
40が基準位置から操作されているか否かが判別され
る。操作スイッチ38,40が操作されていないと判別
された場合は、次にステップ202の処理が実行され
る。ステップ202では、アクセルペダル24の踏み込
み量に対するスロットルバルブ32の開度を、すなわ
ち、スロットルバルブ32の開度ゲインGを基準ゲイン
G0 にする処理が実行される。
【0029】一方、上記ステップ200において、操作
スイッチ38,40が操作されていると判別された場合
は、次にステップ204の処理が実行される。ステップ
204では、スロットルバルブ32の開度ゲインGを、
基準ゲインG0 から操作スイッチ38の操作回数n1 お
よび操作スイッチ40の操作回数n2に応じた量(n1
−n2 )・G1 だけ変更して特定する処理が実行され
る。尚、G1 は、操作スイッチ38,40の一操作当り
の変更ゲイン量である。
【0030】図4は、アクセルペダル24の踏み込み量
Aと、スロットル開度Oとの関係を定めたマップを示
す。図4に示す如く、スロットルバルブ32の開度ゲイ
ンは、操作スイッチ38の操作回数が操作スイッチ40
の操作回数に比して大きいほど、基準ゲインから大きく
なり、一方、操作スイッチ40の操作回数が操作スイッ
チ38の操作回数に比して大きいほど、基準ゲインから
小さくなる。上記ステップ204では、図4に示すマッ
プを参照することによりスロットルバルブ32の開度ゲ
インが特定される。尚、図4に示すマップにおいては、
開度ゲインを5段階に切り替える場合が図示されてい
る。
【0031】ステップ206では、アクセルポジション
センサ28の出力信号に基づいて、アクセルペダル24
の踏み込み量Aが検出される。ステップ208では、上
記ステップ202または204の結果と、上記ステップ
206の検出結果とに基づいて、スロットルバルブ32
の目標開度が演算される。
【0032】ステップ210では、スロットルバルブ3
2の開度が上記ステップ208で演算された目標開度に
なるように、スロットルモータ34に指令信号が供給さ
れる。本ステップ210が実行されると、以後、スロッ
トルモータ34が指令信号に応じて駆動されることで、
スロットルバルブ32が開弁する。上記の処理によれ
ば、スロットルバルブ32の開度ゲインを、操作スイッ
チ38,40の操作回数に応じて変更することができ
る。これにより、スロットルバルブ32は、アクセルペ
ダル24の同一の踏み込み量に対して、開度ゲインが大
きいほど大きく開弁し、開度ゲインが小さいほど大きく
開弁しなくなる。従って、本実施例によれば、操作スイ
ッチ38,40の操作回数に応じて、スロットルバルブ
32の開度を、アクセルペダル24の同一の踏み込み量
に対して増減させることができる。
【0033】スロットルバルブ32の開度がアクセルペ
ダル24の同一の踏み込み量に対して増減する場合、内
燃機関の回転数が増減する。かかる増減が発生すると、
車両に発生する駆動力およびその変化度合いが増減す
る。すなわち、車両は、スロットルバルブ32の開度に
応じて加速または減速される。従って、本実施例によれ
ば、乗員は、加速感および減速感の変化を味わうことが
できる。ところで、車両の変速感覚は、乗員が加速感お
よび減速感の変化を実感することで実現することが可能
である。従って、本実施例の走行感制御装置によれば、
無段変速機を搭載する車両を運転する乗員に変速感覚を
実感させることができる。これにより、乗員の走行感の
向上が図られる。
【0034】尚、上記の実施例においては、変速用モー
タ54および遊星歯車機構56が請求項1記載の「走行
制御機構」および請求項2記載の「無段変速機構」に、
操作スイッチ38,40が請求項3記載の「操作対象
物」に、それぞれ相当していると共に、スロットルEC
U22が、操作スイッチ38,40の操作回数に応じて
スロットルバルブ32の開度ゲインを大きくすることに
より請求項1記載の「感覚付与手段」および請求項2記
載の「変速感覚付与手段」が、アクセルペダル24の踏
み込み量Aに応じてスロットルバルブ32の開度を制御
することにより請求項3記載の「スロットル制御手段」
が、操作スイッチ38,40の操作回数を特定すること
により請求項3記載の「操作量検出手段」が、上記ステ
ップ204の処理を実行することにより請求項3記載の
「開度ゲイン変更手段」が、それぞれ実現されている。
【0035】ところで、上記の実施例においては、無段
変速機を構成する機構として遊星歯車機構56が用いら
れているが、無段変速機を構成する機構はこれに限定さ
れるものではなく、遊星歯車機構56以外の機構を用い
ることとしてもよい。次に、本発明の第2実施例である
走行感制御装置について説明する。図5は、本実施例
の、旋回挙動制御装置(以下、VSC装置と称す)70
を搭載する車両の走行感制御装置のシステム構成図を示
す。VSC装置70は、旋回挙動用電子制御ユニット
(以下、旋回ECUと称す)72を備えている。VSC
装置70は、旋回ECU72に制御されることにより、
車両の旋回中の挙動を制御する(VSC制御)。
【0036】旋回ECU72には、車速センサ74、横
加速度センサ76、ヨーレートセンサ78、および操舵
角センサ80が接続されている。車速センサ74は、各
車輪毎に設けられており、それらの車輪の回転数に応じ
た周期でパルス信号を発生する。横加速度センサ76
は、車両の重心付近に作用する車幅方向の加速度に応じ
た信号を発生する。ヨーレートセンサ78は、車両の重
心回りの回転角速度に応じた信号を発生する。操舵角セ
ンサ80は、乗員が操作するステアリングホイールの操
舵角に応じた信号を発生する。旋回ECU72は、上記
の各種センサの出力信号に基づいて、車速V、横加速度
Gy 、ヨーレートγ、および操舵角δを検出する。
【0037】本実施例において、旋回ECU72には、
ブレーキアクチュエータ82が接続されている。ブレー
キアクチュエータ82は、通常時、乗員が操作するブレ
ーキペダルの操作量に応じて駆動され、また、VSC制
御の実行時、旋回ECU72からの指令信号により駆動
される。ブレーキアクチュエータ82が駆動されると、
各車輪のホイルシリンダに適当な液圧が供給されること
で、車輪には制動力が発生する。
【0038】以下では、図6を参照して、VSC制御に
ついて説明する。図6は、左旋回する車両を上面視で表
した図を示す。尚、同図において“G”は、車両の重心
を表す。図6に示す如く、車両が左旋回を行っている場
合、車両の重心G回りには、反時計回り方向にヨーレー
トγが生ずる。かかるヨーレートγが車速Vや操舵角δ
に応じた適切な値を発生している場合は、車両は安定し
て旋回走行していると判断できる。これに対して、ヨー
レートγが車速Vや操舵角δに応じた値に比して過剰で
ある場合は、車両の旋回速度が過剰である、すなわち、
車両がスピン傾向の状態にあると判断できる。また、ヨ
ーレートγが車速Vや操舵角δに応じた値に比して不足
している場合は、車両が適切に旋回していない、すなわ
ち、車両がドリフトアウト傾向の状態にあると判断でき
る。
【0039】ところで、車両の旋回中に、図6中に実線
矢線で示す如く、旋回外輪側の前輪FRに制動力FBRK
が発生すると、その制動力FBRK は、車両重心Gに対し
て車両の旋回を妨げる方向のトルクとして作用する。従
って、車両の旋回中に旋回外輪側の前輪FLまたはFR
に制動力を発生させれば、車両に生じているヨーレート
γを抑制することができる。
【0040】一方、車両の旋回中に、図6中に破線矢線
で示す如く、後輪RL,RRに制動力FBRK が発生する
と、車両の重心が前輪側に移動することで、旋回方向へ
向かう求心力が増加する。また、旋回内輪側の後輪RL
に生じる制動力FBRK は、重心Gに対して車両の旋回を
助勢する方向のトルクとして作用する。従って、車両の
旋回中に後輪RL,RRに制動力を発生させれば、ヨー
レートγを助勢することができる。
【0041】本実施例においては、車両旋回中の旋回挙
動の推定を行い、その推定した挙動と実際の挙動とを比
較して車両の旋回挙動が安定しているか否かを判断す
る。そして、その判断結果に応じて、車両がスピン傾向
の状態にある場合は旋回外輪側の前輪FLまたはFRの
ホイルシリンダに適当な液圧を供給し、また、車両がド
リフトアウト傾向の状態にある場合は後輪RL,RRの
ホイルシリンダに適当な液圧を供給する。具体的には、
旋回ECU72が、上記の液圧が実現されるようにブレ
ーキアクチュエータ82を駆動する。これにより、本実
施例においては、車両の旋回挙動の安定化が図られてい
る。
【0042】図5に示す如く、本実施例において、旋回
ECU72には、また、走行感電子制御ユニット(以
下、走行感ECUと称す)84が接続されている。走行
感ECU84には、旋回ECU72からVSC制御が実
行されているか否かを判断するための信号が供給され
る。走行感ECU84は、その信号に基づいてVSC制
御の実行の有無を判断する。また、走行感ECU84に
は、旋回ECU72が演算した実際に車体に生じている
車軸に対する重心の進行方向角度(以下、実スリップ角
と称す)、旋回ECU72がヨーレートセンサ78の出
力信号に基づいて検出した実ヨーレート、および、旋回
ECU72が各種センサの出力信号に基づいて推定した
推定ヨーレートに応じた信号が供給される。走行感EC
U84は、それらの信号に基づいて実スリップ角、実ヨ
ーレート、および推定ヨーレートを検出する。走行感E
CU84には、車体アクチュエータ86が接続されてい
る。
【0043】図7は、本実施例の走行感制御装置を搭載
する車両を模式的に表した図を示す。図7に示す如く、
本実施例の車両は、車輪FL,FR,RL,RRが連結
された下部車体90と、乗員が乗り込む上部車体92と
を有している。下部車体90と上部車体92との間に
は、上記の車体アクチュエータ86が配設されている。
車体アクチュエータ86には、上部車体92を下部車体
90に対して回動させるモータが内蔵されている。車体
アクチュエータ86は、モータが走行感ECU84に制
御されることにより、電気的に上部車体92を下部車体
90に対して回動させる機能を有している。
【0044】上述の如く、VSC制御が実行される場
合、車両は安定しながら旋回することができる。すなわ
ち、車両の車輪は、地面に対して横滑りを引き起こすこ
となく回転することができる。しかし、この場合、乗員
は、車両がドリフトする感覚を、すなわち、車輪が大き
く横滑りしていく感覚を味わうことはなく、運転操作を
楽しむことができない。乗員によっては、旋回中、車両
は安定しながら走行しつつ、上記のドリフト感覚を実感
したいと望む場合がある。
【0045】そこで、本実施例の走行感制御装置は、V
SC制御を実行することによって車両の旋回挙動を安定
させつつ、VSC制御の実行中、乗員には、安定した旋
回挙動の走行感覚と異なる走行感覚を与えることが可能
である点に特徴を有している。以下、図8および図9を
参照して、本実施例の特徴部について説明する。図8
は、上記の機能を実現すべく、本実施例の走行感ECU
84において実行される制御ルーチンの一例のフローチ
ャートを示す。図8に示すルーチンは、その処理が終了
する毎に繰り返し起動されるルーチンである。図8に示
すルーチンが起動されると、まずステップ220の処理
が実行される。
【0046】ステップ220では、旋回ECU72から
供給される信号に基づいて、車両においてVSC制御が
実行されているか否かが判別される。その結果、VSC
制御が実行されていないと判別された場合は、何ら処理
が実行されることなく、今回のルーチンは終了される。
一方、VSC制御が実行されていると判別された場合
は、次にステップ222の処理が実行される。
【0047】ステップ222では、旋回ECU72から
供給される信号に基づいて、車両に実際に生じている実
スリップ角,実ヨーレート、および、推定される推定ヨ
ーレートが検出される。ステップ224では、上部車体
92でVSC制御が実行されないように、車体アクチュ
エータ86に対して指令信号が供給される。本ステップ
224の処理が行われると、以後、上部車体92は、そ
の指令信号に応じて、VSC制御が実行されている下部
車体90に対して回動される。
【0048】図9は、本実施例を搭載する車両の上部車
体92が下部車体90に対して左旋回方向に回動された
状態を模式的に表した図を示す。図9に示す如く、左旋
回時にVSC制御が実行されると、車両は、上部車体9
2を下部車体90に対して左旋回方向または右旋回方向
に回動させつつ走行する。また、右旋回時にVSC制御
が実行される場合も同様に、車両は、上部車体92を下
部車体90に対して左旋回方向または右旋回方向に回動
させつつ走行する。
【0049】上記の処理によれば、下部車体90ではV
SC制御が実行されることにより安定した旋回挙動が実
現されると共に、上部車体92ではVSC制御が実行さ
れないように車体アクチュエータ86が駆動されること
により、安定した旋回挙動と異なる旋回挙動が実現され
る。従って、本実施例の走行感制御装置によれば、車両
が安定して旋回しつつ、乗員には車両がドリフトしてい
るように、安定した旋回挙動の旋回感覚と異なる旋回感
覚を体感させることができる。
【0050】尚、上記の実施例においては、VSC装置
70が請求項1記載の「走行制御機構」および請求項4
記載の「旋回挙動制御機構」に相当していると共に、走
行感ECU84が上記ステップ224の処理を実行する
ことにより請求項1記載の「感覚付与手段」、請求項4
記載の「旋回感覚付与手段」、および請求項5記載の
「駆動手段」が、それぞれ実現されている。
【0051】また、上記の実施例においては、ホイルシ
リンダに液圧を供給することにより、車輪に制動力を発
生させることとしているが、車輪に制動力を発生させる
手法はこれに限定されるものではなく、ブレーキモータ
に電流を供給することにより、ブレーキパッドをディス
クロータに押圧して制動力を発生させることとしてもよ
い。
【0052】次に、本発明の第3実施例である走行感制
御装置について説明する。図10は、本実施例である走
行感制御装置を搭載する車両の変速装置100のシステ
ム構成図を示す。変速装置100は、変速電子制御ユニ
ット(以下、変速ECUと称す)102を備えている。
変速装置100は、変速ECU102に制御されること
により、内燃機関からドライブシャフトに駆動力を伝達
する際の入力軸と出力軸との回転比(変速比)を変更す
る。
【0053】本実施例において、車両は、アクセル装置
を有している。アクセル装置は、図10に示されたアク
セルペダル104を備えている。アクセルペダル104
は、作動軸106に連結されている。アクセルペダル1
04が踏み込まれると、作動軸106が作動する。アク
セル装置は、アクセルペダル104の踏み込み量に応じ
てスロットルバルブ(図示せず)を開閉することで、適
量の吸入空気を内燃機関に供給する機能を有している。
【0054】アクセルペダル104の近傍には、アクセ
ルペダルスイッチ108が配設されている。アクセルペ
ダルスイッチ108は、アクセルペダル104の踏み込
みが解除されている場合にオフ状態を維持し、アクセル
ペダル104が踏み込まれることによりオン信号を出力
する。アクセルペダルスイッチの出力信号は、変速EC
U102に供給されている。変速ECU102は、アク
セルペダルスイッチ108の出力信号に基づいてアクセ
ル操作が行われているか否かを判断する。
【0055】また、本実施例において、車両は、ブレー
キ装置を有している。ブレーキ装置は、図10に示され
たブレーキペダル110を備えている。ブレーキペダル
110は、作動軸112を介してストロークシミュレー
タに連結されている。ブレーキペダル110が踏み込ま
れると、作動軸112がストロークシミュレータに進入
する。ストロークシミュレータは、作動軸112の進入
量に応じた反力を発生する。このため、ブレーキペダル
110には、ブレーキペダルストロークに応じた反力が
伝達される。ブレーキ装置は、ブレーキペダル110の
踏み込み量に応じて、ブレーキパッドを車輪と共に回転
するディスクロータに対して押圧することで、車両を停
止させる制動力を発生させる機能を有している。
【0056】ブレーキペダル110の近傍には、ブレー
キペダルスイッチ114が配設されている。ブレーキペ
ダルスイッチ114は、ブレーキペダル110の踏み込
みが解除されている場合にオフ状態を維持し、ブレーキ
ペダル110が踏み込まれることによりオン信号を出力
する。ブレーキペダルスイッチ114の出力信号は、変
速ECU102に供給されている。変速ECU102
は、ブレーキペダルスイッチの出力信号に基づいてブレ
ーキ操作が行われているか否かを判断する。
【0057】変速ECU102には、車速センサ116
およびスロットル開度センサ118が接続されている。
車速センサ116は、車速Vに応じた周期でパルス信号
を出力する。変速ECU102は、車速センサ116の
出力信号に基づいて車速Vを検出する。また、スロット
ル開度センサ118は、内燃機関120に吸入される吸
入空気量を調整するスロットルバルブ122の近傍に配
設されており、スロットルバルブ122の開度Oに応じ
た信号を出力する。変速ECU102は、スロットル開
度センサ118の出力信号に基づいてスロットル開度O
を検出する。
【0058】また、変速ECU102には、変速機12
4が接続されている。変速機124には、入力側に内燃
機関120が接続されており、出力側にドライブシャフ
ト126が接続されている。また、変速機124は、内
部に複数のシフトソレノイド(図示せず)を備えてい
る。シフトソレノイドは、変速ECU102から供給さ
れる指令信号に応じて駆動する。変速装置100は、こ
れらのシフトソレノイドを適当に駆動することで、内燃
機関120からドライブシャフト126に駆動力を伝達
する際の回転比を適当に変更する。尚、本実施例におい
て、変速機124には、前進側に4段,後退側に1段の
変速比が設けられている。
【0059】図11は、本実施例の変速装置100にお
いてアップシフトおよびダウンシフトを行うために適用
される車速Vとスロットル開度Oとの関係を定めたマッ
プを示す。本実施例において、上述の如く、変速ECU
102は、車速Vを検出していると共に、スロットル開
度Oを検出している。従って、変速ECU102は、図
11に示すマップに従って変速機124のシフトソレノ
イドを適当に駆動することができる。
【0060】上述の如く、本実施例において、変速EC
U102は、図11に示すマップに従って変速機124
のシフトソレノイドを駆動する。このため、車両は、乗
員のシフト操作によることなく、自動的にシフト変更を
行うことができる。この場合、かかる車両ではA/T車
が実現される。しかし、シフト変更が上述のように車速
Vとスロットル開度Oとに基づいて自動的に実行される
場合、乗員は、自己の意思で直ちにシフト変更を行うこ
とはできない。かかる場合にシフト変更を行うために
は、アクセルペダルを大きく踏み込むことでスロットル
バルブを大きく開弁させる必要があるが、かかる手法で
は、シフト変更が行われるまでにある程度の時間が必要
となり、応答性に欠けるという不都合がある。
【0061】ところで、コーナーリング等において車両
を速やかに制動させ、その立ち上がりで速やかに加速さ
せる運転操作としていわゆるトー・アンド・ヒール操作
が知られている。かかる操作は、一般に、ブレーキペ
ダルを踏み込む、クラッチを切る、つま先でブレー
キペダルを踏み込んだまま踵でアクセルペダルを踏み込
む、ことにより実現される。かかる操作が実行される
と、ブレーキペダルによる制動力が発生しつつ大きなエ
ンジンブレーキが発生することで大きな制動力が得られ
ると共に、機関回転数を大きなトルクが得られる状態で
維持したまま変速機を所望のシフトポジションに切り替
えて車両を駆動させることが可能となる。従って、トー
・アンド・ヒール操作によれば、車両を速やかに制動さ
せると共に速やかに加速させることが可能となる。
【0062】かかるトー・アンド・ヒール操作は、通
常、マニュアルミッション車(M/T車)において行わ
れ、シフト変更が車速およびスロットル開度に基づいて
自動的に行われるA/T車において行われない。仮に、
A/T車においてトー・アンド・ヒール操作が行われた
場合でも、車両は、シフト変更が応答性よく行われない
ことで、速やかに制動することはなく、また、速やかに
加速することはない。従って、A/T車を運転する乗員
は、通常、トー・アンド・ヒール操作によって得られる
感覚(以下、この感覚を「トー・アンド・ヒール感覚」
と称す)を体感することはなかった。しかし、A/T車
を運転する乗員によっては、トー・アンド・ヒール感覚
を適切に実感したいと望む場合がある。
【0063】そこで、本実施例の走行感制御装置は、A
/T車として機能する車両においても、トー・アンド・
ヒール感覚を適切に実感させることができる点に特徴を
有している。以下、図12を参照して、本実施例の特徴
部について説明する。図12は、上記の機能を実現すべ
く、本実施例の変速装置100において実行される制御
ルーチンの一例のフローチャートを示す。図12に示す
ルーチンは、そのルーチンが終了する毎に繰り返し起動
される。図12に示すルーチンが起動されると、まずス
テップ240の処理が実行される。
【0064】ステップ240では、車速センサ116お
よびスロットル開度センサ118の出力信号に基づいて
検出された車速Vおよびスロットル開度Oから、図11
に示すマップを参照しつつ、シフト状態が検出される。
ステップ242では、上記ステップ240で検出された
シフト状態に基づいて、そのシフト状態からダウンシフ
トを行うことが可能か否かが判別される。具体的には、
現時点での車両の変速段が第1段以外の前進段であるか
否かが判別される。その結果、第1段以外の前進段であ
ると判別された場合は、何ら処理が実行されることな
く、今回のルーチンは終了される。一方、第1段以外の
前進段でない、すなわち、第1段であると判別された場
合は、次にステップ244の処理が実行される。
【0065】ステップ244では、アクセルペダルスイ
ッチ108の出力信号に基づいて、アクセルペダルスイ
ッチ108がオン状態であるか否かが判別される。その
結果、アクセルペダルスイッチ108がオン状態である
と判別される場合は、次にステップ246の処理が実行
される。一方、アクセルペダルスイッチ108がオン状
態でないと判別される場合は、次にステップ248の処
理が実行される。
【0066】ステップ246では、ブレーキペダルスイ
ッチONフラグFrがオン状態であるか否かが判別され
る。尚、ブレーキペダルスイッチONフラグFrは、ブ
レーキペダルスイッチ108がオン状態である場合にセ
ットされるフラグである。上記ステップ244の処理が
上記ステップ242の処理後に実行された場合は、フラ
グFrがオン状態であることはない。従って、かかる場
合は、本ステップ246においてフラグFrがオン状態
でないと判別される。そして、フラグFrがオン状態で
ないと判別された場合は、以後、何ら処理が実行される
ことなく、今回のルーチンは終了される。
【0067】ステップ248では、ブレーキペダルスイ
ッチ114の出力信号に基づいて、ブレーキペダルスイ
ッチ114がオン状態であるか否かが判別される。その
結果、ブレーキペダルスイッチ114がオン状態でない
と判別された場合は、次にステップ250の処理が実行
される。一方、ブレーキペダルスイッチ114がオン状
態であると判別された場合は、次にステップ252の処
理が実行される。
【0068】ステップ250では、ブレーキペダルスイ
ッチONフラグFrをオフ状態にする処理が実行され
る。本ステップ250の処理が終了すると、今回のルー
チンは終了される。ステップ252では、ブレーキペダ
ルスイッチONフラグFrをオン状態にする処理が実行
される。
【0069】また、上記ステップ244の処理が上記ス
テップ252の処理後に実行された場合は、フラグFr
はオン状態に維持されている。従って、かかる場合は、
上記ステップ246においてフラグFrがオン状態であ
ると判別される。そして、フラグFrがオン状態である
と判別された場合は、次にステップ254の処理が実行
される。
【0070】ステップ254では、ダウンシフトを行う
処理が実行される。本ステップ254の処理が実行され
ると、車両ではダウンシフトが行われる。本ステップ2
54の処理が終了すると、次に上記ステップ250の処
理が実行されて、本ルーチンの処理が終了される。上記
の処理によれば、アクセルペダル104とブレーキペダ
ル110とが共に操作された場合、すなわち、トー・ア
ンド・ヒール操作が行われた場合、ダウンシフトを実行
することができる。この場合、車両では、ブレーキペダ
ル操作に応じてフットブレーキとしての制動力が発生す
ると共に、ダウンシフトに応じてエンジンブレーキとし
ての制動力が発生することになる。また、この場合、ダ
ウンシフトが行われることで、車両は、大きな駆動力を
伴って速やかに加速することができる。従って、本実施
例によれば、シフト変更が乗員の操作によることなく自
動的に行われる車両においても、乗員に“トー・アンド
・ヒール”の感覚を実感させることが可能となる。
【0071】尚、上記の実施例においては、変速装置1
00が請求項1記載の「走行制御機構」および請求項6
記載の「多段変速機構」に、アクセル装置が請求項6記
載の「アクセル制御機構」に、ブレーキ装置が請求項6
記載の「ブレーキ制御機構」に、それぞれ相当している
と共に、変速ECU102が上記ステップ254の処理
を実行することにより請求項6記載の「変速比変更手
段」が、実現されている。
【0072】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、技術進歩によって乗員が体感することがなくなった
走行感覚を乗員に実感させることができる。請求項2お
よび3記載の発明によれば、変速比が連続的に可変され
る制御によって乗員が体感することがなくなった変速感
覚を、乗員に実感させることができる。
【0073】請求項4および5記載の発明によれば、旋
回挙動制御によって乗員が体感することがなくなった旋
回挙動の走行感覚を、乗員に実感させることができる。
また、請求項6記載の発明によれば、変速比が自動的に
変更される制御によって乗員が体感することがなくなっ
たトー・アンド・ヒール感覚を乗員に実感させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である走行感制御装置を搭
載する車両のスロットル装置のシステム構成図である。
【図2】本実施例の走行感制御装置を搭載する車両の駆
動装置のシステム構成図である。
【図3】本実施例のスロットル装置において実行される
制御ルーチンの一例のフローチャートである。
【図4】アクセルペダルポジションと、スロットル開度
との関係を定めたマップを示す図である。
【図5】本発明の第2実施例の、旋回挙動装置を搭載す
る車両の走行感制御装置のシステム構成図である。
【図6】左旋回する車両を上面視で表した図である。
【図7】本実施例の走行感制御装置を搭載する車両を模
式的に表した図である。
【図8】本実施例の走行感制御装置において実行される
制御ルーチンの一例のフローチャートである。
【図9】本実施例を搭載する車両の上部車体が下部車体
に対して左旋回方向に回動された状態を模式的に表した
図である。
【図10】本発明の第3実施例である走行感制御装置を
搭載する車両の変速装置のシステム構成図である。
【図11】本実施例の変速装置においてアップシフトお
よびダウンシフトを行うために用いられる車速とスロッ
トルバルブ開度との関係を定めたマップである。
【図12】本実施例の変速装置において実行される制御
ルーチンの一例のフローチャートである。
【符号の説明】
10 スロットル装置 22 スロットル電子制御ユニット(スロットルEC
U) 24 アクセルペダル 32 スロットルバルブ 34 スロットルモータ 38,40 操作スイッチ 50 駆動装置 52 内燃機関 54 変速用モータ 56 遊星歯車機構 70 VSC装置 72 旋回電子制御ユニット(旋回ECU) 84 走行感電子制御ユニット(走行感ECU) 86 車体アクチュエータ 90 下部車体 92 上部車体 100 変速装置 102 変速電子制御ユニット(変速ECU) 124 変速機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 11/10 F02D 11/10 K 3G301 29/00 29/00 H 41/04 310 41/04 310G 310C 41/14 320 41/14 320C (72)発明者 佐藤 国仁 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 古平 貴大 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 藤田 耕造 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D041 AA31 AA32 AA33 AA40 AA69 AB01 AC04 AC15 AC19 AC26 AC30 AD00 AD10 AD31 AD41 AD51 AE00 AE04 AE30 AE32 AE40 AF09 3D045 BB40 EE21 GG10 GG25 GG26 GG27 3D046 BB21 EE01 GG02 GG06 HH08 HH21 HH22 HH25 3G065 CA21 DA05 DA06 GA11 GA29 GA46 KA02 KA36 3G093 AA05 AA06 BA01 CB08 CB09 DA06 DB00 DB05 DB11 DB15 DB21 EA09 EB03 EB04 EC01 EC02 FA05 FA10 FA12 3G301 JA00 LA03 LC03 NB06 NB18 NC02 PA11A PA11Z PF00Z PF01Z PF03Z PF05Z PF07Z PF15Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行状態を制御する走行制御機構を有す
    る車両の走行感制御装置であって、 前記走行状態が制御されている場合に、該走行状態から
    受ける走行感覚と異なる走行感覚を乗員に対して付与す
    る感覚付与手段を備えることを特徴とする車両の走行感
    制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両の走行感制御装置に
    おいて、 前記走行制御機構は、変速比を連続的に可変する無段変
    速機構を有し、 前記感覚付与手段は、乗員に対して変速感覚を付与する
    変速感覚付与手段を有することを特徴とする車両の走行
    感制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の車両の走行感制御装置に
    おいて、 前記変速感覚付与手段は、アクセル操作量に基づいてス
    ロットルバルブ開度を制御するスロットル制御手段と、 乗員に操作される操作対象物の操作量を検出する操作量
    検出手段と、 前記操作量検出手段の検出結果に応じてアクセル操作量
    に対するスロットルバルブ開度の開度ゲインを変更する
    開度ゲイン変更手段と、 を有することを特徴とする車両の走行感制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の車両の走行感制御装置で
    あって、 前記走行制御機構は、各車輪の制動力を制御して旋回挙
    動の安定化を図る旋回挙動制御を実行する旋回挙動制御
    機構を有し、 前記感覚付与手段は、乗員に対して、安定した旋回挙動
    の走行感覚と異なる走行感覚を付与する旋回感覚付与手
    段を有することを特徴とする車両の走行感制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の車両の走行感制御装置に
    おいて、 該車両が、車輪側の車体と、該車輪側の車体とは別体の
    運転席側の車体と、を有し、 前記旋回感覚付与手段は、前記旋回挙動制御が車輪側の
    車体で実行されている状況下で該制御が運転席側の車体
    では実行されないように運転席側の車体を車輪側の車体
    に対して回動させる駆動手段を有することを特徴とする
    車両の走行感制御装置。
  6. 【請求項6】 自動的に変速比を多段階に変更する自動
    変速機構と、アクセル操作量に基づいて駆動力を発生さ
    せるアクセル制御機構と、ブレーキ操作量に基づいて制
    動力を発生させるブレーキ制御機構と、を有する車両の
    走行感制御装置であって、 前記自動変速機構は、更に、アクセル操作およびブレー
    キ操作の双方が行われた場合に変速比を変更する変速比
    変更手段を有することを特徴とする車両の走行感制御装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011099382A (ja) * 2009-11-06 2011-05-19 Kokusan Denki Co Ltd 自動二輪車用エンジン制御装置
JP2012047542A (ja) * 2010-08-25 2012-03-08 Advics Co Ltd 車両の前進判定装置及び車両の前進判定方法
JP2013121753A (ja) * 2011-12-09 2013-06-20 Toyota Motor Corp ハイブリッド車両の制御装置

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