JP4857573B2 - 車輌用の変速制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車輌に搭載されている変速機に対して変速制御を実行させる車輌用の変速制御装置に関する。
従来、車輌用の変速制御装置としては自動変速モード及び手動変速モードを有する変速機に対して変速制御を行うものがあり、この種の変速制御装置においては、夫々の変速モードに応じた変速制御を実行するように構成されている。
例えば、下記の特許文献1には、自動変速モードと手動変速モードとを備えた無段変速機の変速制御装置について開示されている。この特許文献1に開示された変速制御装置は、手動ダウンシフト操作時の操作態様を手動アップシフト操作時よりも多様性に富むように構成することによって、効果的なエンジンブレーキ力を発生させようとするものである。
特開2004−196166号公報
ここで、車輌の減速度(エンジンブレーキ力)は、変速段と車速(エンジン回転数)により一意に決定するものである。そして、その減速度(エンジンブレーキ力)は、低車速であれば小さく、高車速であれば大きく、変速段が低速段であればあるほど、低車速と高車速との間における差が大きくなっている。また、変速段間における減速度(エンジンブレーキ力)の差は、一般に、低車速であれば小さく、高車速であれば大きくなっている。
これが為、運転者は、所望の減速度(エンジンブレーキ力)の発生を期待して手動ダウンシフト操作を行うが、上述したが如く車速によって減速度が変化しているので、期待している減速度(エンジンブレーキ力)を体感できずに違和感を感じてしまう。更に、クロスレシオの有段自動変速機の場合には、例えば、1段のみの手動ダウンシフト操作では減速度(エンジンブレーキ力)の増加を体感し難い。
そこで、本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、手動ダウンシフト操作時に運転者が期待している減速度(エンジンブレーキ力)を車輌に発生させることが可能な車輌用の変速制御装置を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、請求項1記載の発明では、自動変速モード及び手動変速モードを有する変速機に対しての運転者による手動ダウンシフト操作を検出した際に、全車速域において運転者が減速度不足を感じないエンジンブレーキ力を発生させる目標減速度であり、変速段が低速側であるほど大きな減速度に予め設定してある手動変速モードの変速段毎の目標減速度の中から、その運転者による手動ダウンシフト操作に基づくダウンシフト後の目標減速度を設定する目標減速度設定手段と、車輌の減速度が前記目標減速度設定手段により設定された目標減速度となる前記変速機の変速比を当該目標減速度と車速に応じて設定する変速比設定手段と、この変速比設定手段が設定した変速比となるように前記変速機を変速制御する変速制御手段とを備えている。
また、上記目的を達成する為、請求項2記載の発明では、自動変速モード及び手動変速モードを有する変速機に対しての運転者による手動ダウンシフト操作を検出した際に、全車速域において運転者が減速度不足を感じないエンジンブレーキ力を発生させる目標減速度であり、変速段が低速側であるほど大きな減速度に予め設定してある手動変速モードの変速段毎の目標減速度の中から、その運転者による手動ダウンシフト操作に基づくダウンシフト後の目標減速度を設定する目標減速度設定手段と、車輌の減速度を前記目標減速度設定手段が設定した目標減速度にさせ得る前記変速機の変速比を当該目標減速度と車速に応じて算出する変速比算出手段と、この変速比算出手段が求めた変速比に基づいて前記変速機の変速段を設定する変速段設定手段と、この変速段設定手段が設定した変速段となるように前記変速機を変速制御する変速制御手段とを備えている。
これが為、その各請求項1及び2に記載の発明によれば、目標減速度に基づいた変速比又は変速段に変速機が変速制御されるので、その目標減速度相当のエンジンブレーキ力(減速度)を車輌に発生させることができる。
本発明に係る車輌用の変速制御装置は、上述したが如く目標減速度相当のエンジンブレーキ力(減速度)を車輌に発生させることができるので、手動ダウンシフト操作時に期待している減速度(エンジンブレーキ力)を運転者に体感させることができる。これが為、運転者に対する手動ダウンシフト操作時の減速度不足(エンジンブレーキ力不足)という違和感を解消することができる。更に、運転者にとっては、その減速度不足(エンジンブレーキ力不足)に伴う再度の手動ダウンシフト操作やブレーキ操作が必要なくなるので、煩わしさの解消をも図ることができる。
以下に、本発明に係る車輌用の変速制御装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
本発明に係る車輌用の変速制御装置の実施例1を図1から図5に基づいて説明する。
図1に本発明に係る車輌用の変速制御装置が適用される車輌について例示する。本車輌は、所謂FF(Front engine Front drive)車であって、原動機(以下、「エンジン」という。)1の動力が自動変速機2を介して最適な又は運転者が所望する変速比に変速され、更にディファレンシャル3を介して左右のドライブシャフト4L,4Rに伝達される。これにより、その夫々のドライブシャフト4L,4Rが各駆動輪(前輪)5L,5Rを回転駆動して、その夫々の駆動輪5L,5Rで本車輌の駆動力を発生させる。
ところで、自動変速機2は、有段式のものもあれば、無段式のものもあるが、本実施例1においては無段式の自動変速機について例示する。以下、本実施例1では「無段自動変速機2」という。
この無段自動変速機2は、変速比を無段階に切り替えるものであるが、便宜上、全範囲の変速比を所定の範囲毎に区切り、その範囲毎に複数の変速段が夫々割り当てられている。
また、この無段自動変速機2は、図1に示す変速制御装置6Aによって変速制御(変速比の切り替え)が行われる。本実施例1にあっては、その図1に示す如く、車輌に搭載されている電子制御装置(ECU)6の制御機能の1つとして変速制御装置6Aが用意されている。
一般に、この種の無段自動変速機2には自動変速モードと手動変速モードの2つの変速モードが用意されており、運転者は、その自動変速モード又は手動変速モードを適宜選択し、図1に示す変速操作手段(シフトレバーの操作やステアリングホイール等に設けたスイッチ)7を操作することによって切り替えることができる。その切り替えを行った際にはその切替信号がECU6に送信されるので、変速制御装置6Aは、これを検知して夫々の変速モードに応じた変速制御を無段自動変速機2に実行させる。
その自動変速モードにおいては、変速制御装置6Aが運転状態(エンジン回転数やエンジン負荷、アクセル開度、道路の勾配等)に応じた最適な変速比を選択し、その変速比となるように無段自動変速機2を変速制御する。
一方、手動変速モードにおいては、運転者による変速操作手段7の変速操作(手動アップシフト操作又は手動ダウンシフト操作)を契機に、その変速操作に応じた最適な変速比を変速制御装置6Aが選択し、その変速比となるように無段自動変速機2を変速制御する。
ここで、上述した変速操作手段7としては、例えば、図2−1に示す所謂シーケンシャルシフト機構付きのストレート式シフトレバー7Aや図2−2に示すシーケンシャルシフト機構付きのゲート式シフトレバー7Bがある。その夫々には、シフト位置としてパーキングポジション「P」,リバースポジション「R」,ニュートラルポジション「N」,ドライブポジション「D」,手動変速ポジション「M」,アップシフト「+」及びダウンシフト「−」が設けられている。
この種のシフトレバー7A,7Bにおいては、ドライブポジション「D」に操作することによって自動変速モードへと切り替わり、手動変速ポジション「M」に操作することによって手動変速モードへと切り替わる。更に、手動変速モードの場合、シフトレバー7A,7Bを手動変速ポジション「M」からアップシフト「+」へと操作する度に変速段が1段ずつアップシフトし、手動変速ポジション「M」からダウンシフト「−」へと操作する度に変速段が1段ずつダウンシフトする。
また、上述した変速操作手段7としては、図3に示すステアリングホイール8に設けたシフトスイッチ7Cがある。例えば、このシフトスイッチ7Cとしては、ステアリングホイール8の正面と背面に夫々ダウンシフト用とアップシフト用とに分けて設けたものもあれば、アップシフト側とダウンシフト側とに可動軸を中心にして作動し得るものもある。
この種のシフトスイッチ7Cは、上述したシフトレバー7A,7Bを手動変速ポジション「M」に操作して手動変速モードへと切り替えることにより手動変速が可能になる。例えば、ステアリングホイール8の背面に設けたシフトスイッチ7Cを操作する度に変速段が1段ずつアップシフトし、ステアリングホイール8の正面に設けたシフトスイッチ7Cを操作する度に変速段が1段ずつダウンシフトする。ここで、自動変速モードの状態でシフトスイッチ7Cを操作することにより手動変速モードへの切り替えができるように構成することもできる。
尚、そのようなシフトレバー7A,7Bによる手動変速とシフトスイッチ7Cによる手動変速とを併用し得るように構成された車輌もあれば、シフトスイッチ7Cのみでしか手動変速ができない車輌もある。後者の場合、例えば、上述したシフトレバー7A,7Bからシーケンシャルシフト機構(即ち、アップシフト「+」及びダウンシフト「−」)を取り除いたシフトレバーが車輌に適用される。
また、ステアリングホイール8には直接設けてはいないが、その背面側にシフトスイッチ7Cと同様の機能を有するパドルスイッチを設け、これを変速操作手段7としたもの(所謂パドルシフト)もある。
更に、上述した変速操作手段7としては、シーケンシャルシフト機構の無い図4−1に示すストレート式シフトレバー7Dや図4−2に示すゲート式シフトレバー7Eがある。その夫々には、シフト位置としてパーキングポジション「P」,リバースポジション「R」,ニュートラルポジション「N」,ドライブポジション「D」が設けられている。このシフトレバー7D,7Eにおいても、ドライブポジション「D」に操作することによって自動変速モードとなる。
ここで、そのストレート式シフトレバー7Dには、更に2速ポジション「2」と1速ポジション「L」が設けられている。例えば、無段自動変速機2においては、その2速ポジション「2」にシフトレバー7Dを操作すると、1速と2速に割り当てられている夫々の変速比の範囲内で最適な変速比が選択され、1速ポジション「L」にシフトレバー7Dを操作すると、1速に割り当てられている変速比の範囲内で最適な変速比が選択される。尚、その2速ポジション「2」は、2速に割り当てられている変速比のみに固定するよう設定される場合もある。
このようなことから、その2速ポジション「2」と1速ポジション「L」は、手動ダウンシフト操作時の手動変速ポジションとして位置付けることができ、ドライブポジション「D」と2速ポジション「2」又は1速ポジション「L」との間でシフトレバー7Dを操作することによって、自動変速モードと手動変速モードとの間の切り替えを行うことができる。
また、上述したゲート式シフトレバー7Eにおいても、手動ダウンシフト操作時の手動変速ポジションとして機能する4速ポジション「4」,3速ポジション「3」,2速ポジション「2」及び1速ポジション「L」が設けられており、これらとドライブポジション「D」との間でシフトレバー7Eを操作することによって、手動変速モードと自動変速モードとを切り替えることができる。
次に、ECU6の変速制御装置6Aについて詳述する。
本実施例1の変速制御装置6Aには、無段自動変速機2の変速比を設定する変速比設定手段6aと、設定された変速比へと無段自動変速機2を変速させる変速制御手段6bとが設けられている。
その変速比設定手段6aは、前述したが如く、自動変速モードであれば、運転状態に応じた最適な変速比の選択を行って、これを変速制御手段6bが変速制御する際の変速比として設定する。一方、この変速比設定手段6aは、手動変速モードであれば、運転者による変速操作手段7の変速操作(手動アップシフト操作又は手動ダウンシフト操作)に応じた最適な変速比を選択し、これを変速制御手段6bが変速制御する際の変速比として設定する。
その手動変速モードにおいては、変速操作手段7が運転者によって変速操作(手動アップシフト操作又は手動ダウンシフト操作)された際に、その変速操作量(手動アップシフト操作量又は手動ダウンシフト操作量)の情報がECU6に送信されるので、この変速操作量の情報に基づいて変速比設定手段6aが変速比の設定を行う。
ここで、その変速操作量(手動アップシフト操作量又は手動ダウンシフト操作量)とは、運転者が変速操作手段7を手動変速操作した際の操作量のことをいう。
例えば、前述したシーケンシャルシフト機構付きのストレート式シフトレバー7Aやゲート式シフトレバー7Bにおいては、手動変速ポジション「M」からアップシフト「+」へと操作した際の操作回数(1段アップシフト、2段アップシフト等)のことを手動アップシフト操作量といい、手動変速ポジション「M」からダウンシフト「−」へと操作した際の操作回数(1段ダウンシフト、2段ダウンシフト等)のことを手動ダウンシフト操作量という。前述したシフトスイッチ7Cやパドルスイッチについても、そのストレート式シフトレバー7Aやゲート式シフトレバー7Bの場合と同様である。
一方、前述したシーケンシャルシフト機構の無いストレート式シフトレバー7Dやゲート式シフトレバー7Eの場合には、ドライブポジション「D」から2速ポジション「2」等の手動変速ポジションに操作した際のシフトレバー7D,7Eの移動量(1段ダウンシフト、2段ダウンシフト等)のことを手動ダウンシフト操作量という。
ここで、本実施例1にあっては、運転者の意に沿った,即ち手動ダウンシフト操作量に応じた減速度(エンジンブレーキ力)で車輌が減速できるように変速比の最適化を行う。
そこで、先ず、本実施例1においては、無段自動変速機2の夫々の変速段毎に目標となる車輌の減速度を予め設定しておき、その夫々を手動ダウンシフト操作時における各変速段の目標減速度とする。
その目標減速度は、例えば、車速、エンジン1の回転数、各変速段に割り当てられた変速比、ディファレンシャル3の最終減速比や車輌重量等を考慮して実車による車輌実験やシミュレーションを行い、車輌の挙動が不安定になることなく且つ全車速域において運転者が期待するエンジンブレーキ力を発生させ得る減速度を変速段毎に求めて設定する。尚、運転者が期待するエンジンブレーキ力は、運転者の感性によるところが大きいので、車輌毎に対象となる一般的な運転者を想定して判断する。
本実施例1にあっては、その目標減速度を図5に示すマップデータ(以下、「目標減速度マップ」という。)としてECU6の記憶装置等に予め用意しておく。本実施例1の目標減速度マップは、目標減速度と車速を縦軸と横軸のパラメータとし、車速に応じた目標減速度を変速段毎に表している。ここでは、変速段が低速側へと移るにつれて目標減速度が大きくなるように設定する一方、車速によって夫々の変速段の目標減速度を変化させないよう一定の値に設定する。尚、この図5に示す目標減速度マップは、7つの変速段を有する無段自動変速機2について例示したものであるが、変速段の段数が異なる場合であっても、その段数に応じた同様のものが用意される。
ここで、本実施例1の変速制御装置6Aには、運転者による手動ダウンシフト操作に基づくダウンシフト後の目標減速度を設定する目標減速度設定手段6cが設けられている。
例えば、上述した本実施例1の目標減速度マップは、車速に拘わらず変速段毎に一定の目標減速度が設定されている。これが為、その目標減速度設定手段6cは、運転者による手動ダウンシフト操作量(現在の変速段から何段ダウンシフトされたのか)を検出し、この手動ダウンシフト操作量に応じた目標減速度を上記の目標減速度マップから求め、これを手動ダウンシフト操作時に運転者が要求している減速度として設定する。また、この目標減速度設定手段6cは、運転者による手動ダウンシフト操作時に、その運転者が要求しているダウンシフト先の変速段を検出し、このダウンシフト先の変速段に対応する目標減速度を上記の目標減速度マップから求め、これを手動ダウンシフト操作時に運転者が要求している減速度として設定してもよい。
更に、この目標減速度設定手段6cは、運転者による手動ダウンシフト操作時の車速も考慮してダウンシフト後の目標減速度を設定することもできる。即ち、本実施例1にあっては車速に拘わらず変速段毎に一定の目標減速度が設定された目標減速度マップを使用するが、車速の変化に応じて各変速段の目標減速度を変えている目標減速度マップ(例えば、後述する図15に示す目標減速度マップ)を用いる場合には、車速をも考慮に入れなければ正確なダウンシフト後の目標減速度を得ることができないからである。
例えば、かかる場合の目標減速度設定手段6cは、運転者による手動ダウンシフト操作量(現在の変速段から何段ダウンシフトされたのか)と手動ダウンシフト操作時の車速とを検出し、その手動ダウンシフト操作量と車速に応じた目標減速度を目標減速度マップから求め、これを手動ダウンシフト操作時に運転者が要求している減速度として設定する。また、この目標減速度設定手段6cは、運転者による手動ダウンシフト操作時に、その運転者が要求しているダウンシフト先の変速段と手動ダウンシフト操作時の車速とを検出し、そのダウンシフト先の変速段と車速に対応する目標減速度を目標減速度マップから求め、これを手動ダウンシフト操作時に運転者が要求している減速度として設定してもよい。尚、かかる場合、ECU6に送信されている車速センサ9の検出信号に基づいて変速制御装置6Aに車速を算出させることも可能であるが、車速は、一般に、車輌の挙動安定化制御等でECU6が算出しているので、これを利用する。
そのようにして目標減速度が設定されれば、この目標減速度となるように車輌の減速度を制御することによって、運転者が手動ダウンシフト操作によって期待するエンジンブレーキ力を発生させることができる。
ところで、運転者が手動ダウンシフト操作を行う際、その運転者は、一般にアクセルペダルから足を離してアクセル全閉にする。このことから、その際の車輌の減速度は、車速と無段自動変速機2の変速比によって決められる。
そこで、アクセル全閉時における三者の対応関係を予め実車による車輌実験やシミュレーションを行って求め、これをECU6の記憶装置等に用意しておく。例えば、本実施例1にあっては、図6に示すマップデータ(以下、「変速比選択マップ」という。)を作成する。この変速比選択マップは、車輌の減速度と車速を縦軸と横軸のパラメータとしてその車輌の減速度と車速に対応する変速比を表したものであり、更に、無段自動変速機2の夫々の変速段に割り当てた変速比の範囲を示すものである。
これが為、本実施例1の手動ダウンシフト操作時においては、設定された目標減速度と手動ダウンシフト操作時の車速と変速比選択マップとに基づいて上述した変速比設定手段6aに変速比を選択させる。そして、その変速比設定手段6aにより設定された変速比となるように、前述した変速制御手段6bが無段自動変速機2に対してダウンシフトを実行させる。
ここで、そのようにして変速比の選択を行わせるのであれば、本実施例1の変速制御装置6Aは、まず初めにアクセル全閉か否かの判断を行う必要がある。これが為、本実施例1の変速制御装置6Aには、図1に示すアクセル開度検出手段10の検出信号に基づいてアクセル全閉か否かの判断を行うアクセルON/OFF判定手段6dが設けられている。例えば、そのアクセル開度検出手段10としては、アクセルペダル11のペダル位置(踏み込み量)を検出するアクセルペダル位置検出センサが考えられ、その検出信号から判断することができる。また、そのアクセル開度検出手段10の他の例としては、スロットルセンサがあり、そのアイドル接点の開閉状態(ON/OFF信号)から判断することもできる。
更に、本車輌には、車輌に制動力を発生させる制動力発生手段が設けられている。
本実施例1の制動力発生手段は、前輪(駆動輪)5L,5R及び後輪12L,12Rに各々配備された制動装置(ブレーキ)13と、各制動装置13に繋がれた油圧配管14と、運転者のブレーキ踏力(換言すればブレーキペダル15の踏み込み量)に応じて各油圧配管14の作動油に油圧を発生させるマスターシリンダや倍力装置等の油圧発生装置16と、各制動装置13へと供給される各油圧配管14内の作動油の油圧を調整するブレーキアクチュエータ17とが具備された車輌の減速や停止等を行う所謂ブレーキシステムである。
ここで、本実施例1のECU6には、上述した制動力発生手段の制動力を制御する制動力制御装置6Bが設けられている。この制動力制御装置6Bは、例えば、ブレーキペダル位置検出センサ18から得たブレーキペダル15の踏み込み量や踏み込み速度の情報に基づいて各制動装置13に掛ける夫々の油圧配管14内の油圧を算出し、その算出した油圧を各油圧配管14内に発生させるようブレーキアクチュエータ17に指示するものである。
従って、そのブレーキペダル位置検出センサ18の検出信号を用いれば、運転者によるブレーキON/OFFを判断することができる。これが為、本実施例1の変速制御装置6Aには、ブレーキペダル位置検出センサ18の検出信号に基づいて運転者によるブレーキON/OFFを判定するブレーキON/OFF判定手段6eが設けられている。
以下に、本実施例1における車輌用の変速制御装置の制御動作の一例について図7のフローチャートに基づき説明する。
先ず、変速制御装置6Aは、そのアクセルON/OFF判定手段6dがアクセル開度検出手段10の検出信号に基づいてアクセル全閉か否か(換言すれば、運転者に減速意思があるか否か)の判定を行う(ステップST1)。
ここで、アクセル全閉でなければ本制御を終了し、その一方でアクセル全閉であれば、変速制御装置6Aは、運転者により手動ダウンシフト操作が行われたか否かを判定する(ステップST2)。かかる判定においては、前述したが如く、手動ダウンシフト操作が行われた際の1段ダウンシフトや2段ダウンシフト等の手動ダウンシフト操作量の情報をECU6が受信することによって、手動ダウンシフト操作の有無を検知して判断する。
この変速制御装置6Aは、そのステップST2において手動ダウンシフト操作が行われていないと判定すれば本制御を終了する。
一方、そのステップST2において手動ダウンシフト操作が行われたと判定した場合、その変速制御装置6Aの目標減速度設定手段6cは、現在の変速段の情報とステップST2の判定時に用いた手動ダウンシフト操作量の情報とから運転者が要求している要求変速段を判断する。そして、この目標減速度設定手段6cは、その要求変速段の情報を図5に示す目標減速度マップに照らし合わせて目標減速度を求め、これを次の演算処理で使用する目標減速度として設定する(ステップST3)。
しかる後、変速制御装置6Aの変速比設定手段6aは、ECU6により算出されている手動ダウンシフト操作時の車速の情報を読み込み、この車速の情報と上記ステップST3で設定した目標減速度の情報を図6に示す変速比選択マップに照らし合わせて変速比を求め、これを無段自動変速機2の変速制御時の変速比として設定する(ステップST4)。
続いて、この変速制御装置6Aは、その変速制御手段6bが上記ステップST4で設定した変速比となるよう無段自動変速機2に対して変速制御指令を送り、その無段自動変速機2にダウンシフトを実行させる(ステップST5)。これに伴い、その無段自動変速機2は、プライマリプーリの可動シーブを軸線方向に摺動させて上記ステップST4で設定した変速比に固定する。
これにより、車輌には目標減速度相当のエンジンブレーキ力(減速度)が発生し、運転者による手動ダウンシフト操作量に応じた適切な減速度の増加が図れるので、手動ダウンシフト操作時に期待している減速度(エンジンブレーキ力)を運転者に体感させることができ、運転者が従来感じていた減速度不足(エンジンブレーキ力不足)という違和感を解消することができる。特に、従来は低車速域においての減速度不足(エンジンブレーキ力不足)を運転者が感じていたが、本実施例1の目標減速度は全車速域において運転者が期待するエンジンブレーキ力を発生させることのできる値に設定されているので、低車速域の減速度不足(エンジンブレーキ力不足)を大幅に改善することができる。これが為、運転者にとっては、その減速度不足(エンジンブレーキ力不足)に伴う再度の手動ダウンシフト操作やブレーキ操作が必要なくなるので、煩わしさの解消をも図ることができる。
また、本実施例1にあっては、車速によって夫々の変速段の目標減速度を変化させないよう一定の値に設定しているので、同じ手動ダウンシフト操作であれば、車速に影響されることなく同等の減速度(エンジンブレーキ力)を車輌に発生させることができる。
ここで、本実施例1の変速制御装置6Aは、上記ステップST5のダウンシフト制御を実行した後に、そのアクセルON/OFF判定手段6dが再びアクセル開度検出手段10の検出信号に基づいてアクセル全閉か否かの判定を行う(ステップST6)。
このステップST6にてアクセル全閉であると判定した場合、変速制御装置6Aは、そのブレーキON/OFF判定手段6eがブレーキONか否かの判定を行い(ステップST7)、ブレーキONでなければ、続いて、運転者により変速操作手段7が操作(シフト操作)されたか否かの判定を行う(ステップST8)。
例えば、そのステップST8においては、その変速操作手段7が前述したシーケンシャルシフト機構付きのストレート式シフトレバー7Aやゲート式シフトレバー7Bであれば、現在の手動変速ポジション「M」から自動変速モード(ドライブポジション「D」)への切替操作又は現在の手動変速ポジション「M」からの手動アップシフト操作(アップシフト「+」)若しくは手動ダウンシフト操作(ダウンシフト「−」)が行われたのか、現在の手動変速ポジション「M」のままであるのかを判定する。
ここで、上記ステップST8にて変速操作手段7が操作されていないと判定した場合には上記ステップST6に戻り、変速操作手段7の操作があったと判定した場合には、その操作の種別(手動ダウンシフト操作であるのか、手動アップシフト操作であるのか、それとも自動変速モードへの切替操作であるのか)について変速制御装置6Aが判定する(ステップST9)。
そして、そのステップST9にて再び手動ダウンシフト操作が行われたと判定した場合には、上記ステップST3に進んで再び目標減速度に基づくダウンシフト制御を実行する。
一方、上記ステップST6にてアクセル全閉でない(即ち、アクセルON)と判定された場合、上記ステップST7にてブレーキONと判定された場合、又は上記ステップST9にて手動アップシフト操作若しくは自動変速モードへの切替操作と判定された場合、変速制御装置6Aは、無段自動変速機2の変速制御を通常の変速制御へと復帰させて(ステップST10)、本制御を終了する。
即ち、そのステップST6におけるアクセル全閉か否か、ステップST7におけるブレーキONか否か、ステップST9におけるシフト操作種別は、何れも上述した目標減速度に基づくダウンシフト制御から通常の変速制御への復帰条件である。
ここで、その通常の変速制御とは、手動アップシフト操作又は自動変速モードへの切替操作を切っ掛けとするものであれば、それに応じた変速制御のことであり、言うなれば、従来から行われている手動アップシフト操作時又は自動変速モード時の変速制御のことである。また、アクセルONに伴って復帰する通常の変速制御については、例えば、そのアクセルONによってエンジン1の回転数が上昇し続けると、いずれ手動又は自動に拘わらずアップシフトを余儀なくされるので、その際に従来から行われている手動アップシフト操作時の変速制御や手動変速モードにおけるフェイルセーフ(具体的には、オーバーレブ回避)の為のアップシフト制御がある。
一方、ブレーキONに伴って復帰する通常の変速制御については、そのブレーキONによってエンジン1の回転数が低下し続けると、いずれ手動又は自動に拘わらずダウンシフトを余儀なくされるので、その際に従来から行われている手動変速モードにおけるフェイルセーフ(具体的には、エンジン出力低下の抑制やエンジン停止の回避)の為のダウンシフト制御がある。尚、通常の変速制御への復帰後にエンジン1の回転数の低下に伴って運転者が手動ダウンシフト操作を行う場合もあり、かかる場合には、上記ステップST1から本制御を実行することが好ましい。
以上示した如く、本実施例1によれば、運転者が手動ダウンシフト操作時に期待している減速度(エンジンブレーキ力)を手動ダウンシフト操作時の車速に拘わらず体感することができるので、手動ダウンシフト操作時のドライバビリティの向上を図ることができる。
次に、本発明に係る車輌用の変速制御装置の実施例2を図8から図10に基づいて説明する。
本実施例2の車輌は、前述した実施例1における車輌の自動変速機(無段自動変速機)2を有段式へと変更したものであり、これに伴い変速制御装置6Aの構成に変更を加えたものである。以下、本実施例2では「有段自動変速機2」という。
この有段自動変速機2においても、実施例1の無段自動変速機2と同様に自動変速モードと手動変速モードの2つの変速モードが用意されているものがあり、運転者が実施例1と同様の変速操作手段7を操作することによって夫々の変速モードを切り替えることができる。
ここで、有段自動変速機2は、無段自動変速機2とは異なり、夫々の変速段毎に固有の変速比が割り当てられている。これが為、この有段自動変速機2の自動変速モードにおいては、変速制御装置6Aが運転状態(エンジン回転数やエンジン負荷、アクセル開度、道路の勾配等)に応じた最適な変速段を選択し、その変速段となるように変速制御を実行する。一方、手動変速モードにおいては、運転者による変速操作手段7の変速操作(手動アップシフト操作又は手動ダウンシフト操作)を契機に、その変速操作量(手動アップシフト操作量又は手動ダウンシフト操作量)に応じた変速段となるように変速制御装置6Aが変速制御を行う。
尚、その変速操作手段7が実施例1で例示したシーケンシャルシフト機構の無い図4−1に示すストレート式シフトレバー7Dや図4−2に示すゲート式シフトレバー7Eの場合、2速ポジション「2」等の夫々の手動変速ポジションは、複数の変速段(例えば1速と2速)を割り当てるように設定されていることもあれば、ある特定の1段のみの変速段(例えば2速)を割り当てるように設定されていることもある。これが為、かかる場合の変速制御装置6Aは、その手動変速ポジションの設定如何で、複数の変速段の内の何れかを選択して変速制御を行うこともあれば、特定の変速段のみに変速制御を行うこともある。
続いて、本実施例2の変速制御装置6Aについて詳述する。
先ず、本実施例2の変速制御装置6Aには、図8に示す如く、有段自動変速機2の変速段を設定する変速段設定手段26aと、設定された変速段へと有段自動変速機2を変速させる変速制御手段26bとが設けられている。
その変速段設定手段26aは、自動変速モードであれば、運転状態に応じた最適な変速段の選択を行って、これを変速制御手段26bが変速制御する際の変速段として設定する。
ここで、本実施例2の変速制御装置6Aには、手動ダウンシフト操作時の車速,手動ダウンシフト操作量及び例えば図5に示す目標減速度マップに基づいて目標減速度を設定する実施例1と同様の目標減速度設定手段26cが設けられており、更に、その目標減速度を用いることによって、手動ダウンシフト操作時に運転者の期待するエンジンブレーキ力(車輌の減速度)を発生させ得る変速比の算出を行う変速比算出手段26dが設けられている。
例えば、本実施例2の変速比算出手段26dは、実施例1と同様の変速比選択マップを使用して、目標減速度設定手段26cにより設定された目標減速度と手動ダウンシフト操作時の車速とから変速比を算出する。本実施例2の変速比選択マップは、図9に示す如く、車輌の減速度と車速を縦軸と横軸のパラメータとしてその車輌の減速度と車速に対応する変速比を表したものであり、更に、有段自動変速機2の夫々の変速段に対応する変速比を示すものである。
ところで、本実施例2にあっては有段自動変速機2が用いられているので、変速比算出手段26dが求めた変速比がそのまま何れかの変速段の変速比と一致することは稀である。これが為、本実施例2にあっては、その変速比算出手段26dが求めた変速比に基づいて上述した変速段設定手段26aに変速段を選択させ、これを変速制御手段26bが変速制御する際の変速段として設定する。その変速段設定手段26aにおける変速段の選択方法としては次のようなものが考えられる。
例えば、変速比算出手段26dが求めた変速比に最も近い変速比の変速段を選択してもよく、変速比算出手段26dが求めた変速比よりも高速段側の変速比の変速段を選択してもよい。
その後者の選択方法によれば、変速比算出手段26dが求めた変速比よりも低速段側に変速されて、運転者が期待する以上のエンジンブレーキ力(車輌の減速度)が発生してしまう、という不都合を回避することができる。特に、この後者の選択方法は、隣り合う変速段同士がクロスレシオの場合に有用である。
一方、隣り合う変速段同士がクロスレシオとなっていない場合で且つ変速比算出手段26dにより求められた変速比が低速段側の変速比に近い場合に高速段側へと変速されてしまうと、運転者が期待しているエンジンブレーキ力(車輌の減速度)を発生させることができなくなってしまう。
そこで、かかる場合には、例えば、変速比算出手段26dにより求められた変速比が変速段の変速比の±10%や±20%等の所定範囲内にあれば、その変速段を選択し、求められた変速比がその範囲内になければ高速段側の変速比の変速段を選択するように変速段設定手段26aを構成してもよい。これにより、運転者が期待しているエンジンブレーキ力(車輌の減速度)を有効に発生させることが可能になる。
ここで、上述したシーケンシャルシフト機構の無いストレート式シフトレバー7D等の場合で且つ手動変速ポジションに複数の変速段が割り当てられている場合の変速段設定手段26aには、運転者が手動変速ポジションへと手動ダウンシフト操作した際に、その手動変速ポジションにおける複数の変速段の中から上記の選択方法を用いて最適な変速段を選択させる。
更に、本実施例2の変速制御装置6Aには、図8に示す如く、実施例1と同様のアクセルON/OFF判定手段26eとブレーキON/OFF判定手段26fも設けられている。
以下に、本実施例2における車輌用の変速制御装置の制御動作の一例について図10のフローチャートに基づき説明する。
先ず、本実施例2の変速制御装置6Aは、実施例1と同様に、そのアクセルON/OFF判定手段26eがアクセル全閉か否かの判定を行い(ステップST11)アクセル全閉でなければ本制御を終了する一方、アクセル全閉であれば、運転者により手動ダウンシフト操作が行われたか否かを判定する(ステップST12)。
ここで、この変速制御装置6Aは、手動ダウンシフト操作が行われていないと判定すれば本制御を終了し、手動ダウンシフト操作が行われたと判定すれば、その目標減速度設定手段26cが実施例1と同様にして目標減速度の設定を行う(ステップST13)。
しかる後、変速制御装置6Aは、その変速比算出手段26dが上記ステップST13で設定した目標減速度の情報と手動ダウンシフト操作時の車速の情報を図9に示す変速比選択マップに照らし合わせて変速比を求め(ステップST14)、この変速比に基づいて変速段設定手段26aが変速段の設定を行う(ステップST15)。
続いて、この変速制御装置6Aは、その変速制御手段26bが上記ステップST15で設定した変速段となるよう有段自動変速機2に対して変速制御指令を送り、その有段自動変速機2にダウンシフトを実行させる(ステップST16)。
これにより、車輌には目標減速度相当のエンジンブレーキ力(減速度)が発生し、運転者による手動ダウンシフト操作量に応じた適切な減速度の増加が図れる。これが為、実施例1と同様に、手動ダウンシフト操作時に期待している減速度(エンジンブレーキ力)を運転者に体感させることができ、運転者が従来感じていた減速度不足(エンジンブレーキ力不足)という違和感を解消することができる。更に、運転者にとっては、その減速度不足(エンジンブレーキ力不足)に伴う再度の手動ダウンシフト操作やブレーキ操作が必要なくなるので、煩わしさの解消をも図ることができる。
また、本実施例2にあっても、車速によって夫々の変速段の目標減速度を変化させないよう一定の値に設定しているので、同じ手動ダウンシフト操作であれば、車速に影響されることなく同等の減速度(エンジンブレーキ力)を車輌に発生させることができる。
ここで、その有段自動変速機2は、上記ステップST16において、上記ステップST15で設定された変速段如何で現在の変速段を維持する場合もある。即ち、そのステップST15にて、変速比算出手段26dが求めた変速比よりも高速段側の変速比の変速段を選択するように変速段設定手段26aが構成されていれば、現在の変速段が維持される場合もあり得る。しかしながら、かかる場合にあっても、その現在の変速段は、目標減速度相当のエンジンブレーキ力(減速度)を発生させる変速段として判断されたものである為、上記と同様に運転者による手動ダウンシフト操作量に応じた適切な減速度の増加を図ることができる。
ところで、本実施例2の変速制御装置6Aにおいても、上記ステップST16の変速制御を実行した後に、実施例1と同様に通常の変速制御への復帰条件の判定(アクセル全閉か否か、ブレーキONか否か等)を行い(ステップST17〜ST20)、その判定結果如何で通常の変速制御へと復帰するが(ステップST21)、これらは前述した実施例1のステップST6〜ST10と同様にして行われるので、ここでの説明は省略する。
以上示した如く、本実施例2によれば、実施例1と同様に、運転者が手動ダウンシフト操作時に期待している減速度(エンジンブレーキ力)を手動ダウンシフト操作時の車速に拘わらず体感することができるので、手動ダウンシフト操作時のドライバビリティの向上を図ることができる。
次に、本発明に係る車輌用の変速制御装置の実施例3を図11及び図12に基づいて説明する。
本実施例3は、前述した実施例1において、ステップST3で目標減速度設定手段6cが設定した目標減速度とステップST5における無段自動変速機2のダウンシフト実行後の実際の車輌の減速度(以下、「実減速度」という。)との間に偏差があれば、この偏差に基づいて変速比の補正制御を行うものである。
そこで、本実施例3の変速制御装置6Aには、図11に示す如く、実施例1の変速比設定手段6a,変速制御手段6b,目標減速度設定手段6c,アクセルON/OFF判定手段6d及びブレーキON/OFF判定手段6eに加えて、車輌の実減速度を検出する実減速度検出手段6fと、上記の如き偏差の有無を判定する目標減速度/実減速度偏差判定手段6gと、その偏差に基づいて無段自動変速機2に変速比を補正させる変速比補正手段6hとが設けられている。
先ず、本実施例3の実減速度検出手段6fは、例えば、車輌の前後方向の加速度を検出可能な図11に示す前後方向加速度センサ19の検出信号に基づいて実減速度を検出するものである。尚、この実減速度検出手段6fは、例えば、車速センサ9の検出信号の変化率に基づいて実減速度の算出を行うものであってもよい。
また、目標減速度/実減速度偏差判定手段6gは、目標減速度設定手段6cが設定した目標減速度とダウンシフト実行後の実減速度との差分を求め、その目標減速度と実減速度との間の偏差の有無を判定するものである。
また、変速比補正手段6hは、目標減速度/実減速度偏差判定手段6gが「偏差有り」と判定した場合に、その偏差に基づいて目標減速度となり得る変速比へと無段自動変速機2を変速制御させるものである。
例えば、無段自動変速機2においてプライマリプーリの可動シーブの軸線方向における移動量や位置が何らかの理由でずれてしまうと、変速比設定手段6aが設定した変速比にならず、目標減速度と実減速度との間にもずれが生じてしまう。これが為、かかる場合であれば、変速比補正手段6hは、変速比設定手段6aが設定した変速比になるように無段自動変速機2に対して再び変速制御を実行させることによって、無段自動変速機2を適正な変速比へと補正することができる。
しかしながら、可動シーブのずれの原因が無段自動変速機2固有のものであるのか、何らかの外乱によるものであるのかは明らかにし難く、また、無段自動変速機2の変速比は変速比設定手段6aが設定した変速比になっているにも拘わらず、トルクコンバータの影響等、種々の要因によって目標減速度と実減速度との間に偏差が生じてしまうことも考えられる。
そこで、本実施例3の変速比補正手段6hにおいては、例えば、目標減速度と実減速度との間の偏差に対応するプライマリプーリの可動シーブの軸線方向への移動量(実減速度を目標減速度へと近づけさせる可動シーブの軸線方向への補正量)を予め求めておき、その対応関係から算出した可動シーブの移動量に基づいて無段自動変速機2を変速制御させる。例えば、本実施例3にあっては、その対応関係からなる変速比補正マップをECU6の記憶装置等に用意しておく。
以下に、本実施例3における車輌用の変速制御装置の制御動作の一例について図12のフローチャートに基づき説明する。尚、この図12のステップST31〜ST35は、実施例1のステップST1〜ST5と同様にして行われるので、ここでの説明は省略する。
本実施例3の変速制御装置6Aは、ステップST35でダウンシフト制御が行われた後、その実減速度検出手段6fが車輌の実減速度を算出し、その目標減速度/実減速度偏差判定手段6gにより、算出された実減速度とステップST33で目標減速度設定手段6cが設定した目標減速度との差分を求め、その間の偏差の有無を判定する(ステップST36)。
ここで、目標減速度と実減速度との間に偏差がある場合、変速制御装置6Aの変速比補正手段6hは、その偏差と変速比補正マップに基づいて可動シーブの軸線方向への移動量を算出し、この移動量分だけ可動シーブの軸線方向へと摺動させるよう無段自動変速機2に対して変速制御指令を送り、その無段自動変速機2に変速比の補正制御を実行させる(ステップST37)。
しかる後、この変速制御装置6Aは、実施例1のステップST6〜ST9と同様に通常の変速制御への復帰条件の判定(アクセル全閉か否か、ブレーキONか否か、シフト操作の有無)を行う(ステップST38)。
ここで、この変速制御装置6Aは、通常の変速制御への復帰条件になっていない場合、その判定の際に手動ダウンシフト操作と判定したか否かを判断し(ステップST39)、手動ダウンシフト操作であればステップST33に進み、手動ダウンシフト操作でなければステップST36に戻って変速比の補正に関してのフィードバック制御を行う。
一方、上記ステップST38にて通常の変速制御への復帰条件になっていれば、変速制御装置6Aは、その変速比補正手段6hによる変速比の補正制御を中止させ(ステップST40)、無段自動変速機2の変速制御を通常の変速制御へと復帰させて(ステップST41)、本制御を終了する。
ところで、本実施例3にあっては、上記ステップST36にて目標減速度と実減速度との間に偏差がないと判定した際に、上記ステップST38に進んで通常の変速制御への復帰条件の判定を行うが、かかる場合においてそのステップST38で通常の変速制御への復帰条件を満たしているときには、そのままステップST41に進んで通常の変速制御へと復帰させる。
このように、本実施例3によれば、車輌の実減速度と目標減速度とを対比して所望の変速制御が為されているか否かの判断を行い、適正な変速比になっていなければその補正を行うので、より確実に目標減速度相当のエンジンブレーキ力(減速度)を車輌に発生させることができ、運転者による手動ダウンシフト操作量に応じた適切な減速度の増加を図ることができる。これが為、可動シーブの移動量不足や外乱等の悪条件に見舞われたとしても、手動ダウンシフト操作時に期待している減速度(エンジンブレーキ力)を運転者に対して効果的に体感させることができ、運転者が従来感じていた減速度不足(エンジンブレーキ力不足)という違和感を確実に解消することができる。更に、運転者にとっては、その減速度不足(エンジンブレーキ力不足)に伴う再度の手動ダウンシフト操作やブレーキ操作が車速の低下に拘わらず必要なくなるので、煩わしさの効果的な解消をも図ることができる。
また、本実施例3にあっても、車速によって夫々の変速段の目標減速度を変化させないよう一定の値に設定しているので、同じ手動ダウンシフト操作であれば、車速に影響されることなく同等の減速度(エンジンブレーキ力)を発生させることができる。そして、更に、変速比をフィードバック制御して適宜目標減速度へと補正するので、ダウンシフト後の車速の低下に伴う車輌の減速度の低下を大幅に解消することができる。即ち、本実施例3によれば、従来発生していた車速の変化による車輌の減速度の大きな相違を無くすことができる。
以上示した如く、本実施例3によれば、運転者が手動ダウンシフト操作時に期待している減速度(エンジンブレーキ力)を手動ダウンシフト操作時の車速に拘わらず、また、その後の車速の低下に拘わらず体感することができるので、実施例1と比して手動ダウンシフト操作時のドライバビリティの更なる向上を図ることができる。
次に、本発明に係る車輌用の変速制御装置の実施例4を図13及び図14に基づいて説明する。
本実施例4は、前述した実施例2において、ステップST13で目標減速度設定手段26cが設定した目標減速度とステップST16における有段自動変速機2のダウンシフト実行後の車輌の実減速度との間に偏差があれば、この偏差に基づいて変速段の補正制御を行うものである。
そこで、本実施例4の変速制御装置6Aには、図13に示す如く、実施例2の変速段設定手段26a,変速制御手段26b,目標減速度設定手段26c,変速比算出手段26d,アクセルON/OFF判定手段26e及びブレーキON/OFF判定手段26fに加えて、車輌の実減速度を検出する実減速度検出手段26gと、上記の如き偏差の有無を判定する目標減速度/実減速度偏差判定手段26hと、その偏差に基づいて有段自動変速機2に変速段の補正制御を行う変速段補正手段26iとが設けられている。
ここで、その実減速度検出手段26g及び目標減速度/実減速度偏差判定手段26hは、前述した実施例3の実減速度検出手段6f及び目標減速度/実減速度偏差判定手段6gと同様に構成されている。
ところで、有段自動変速機2は、変速段毎に一定の変速比が割り当てられているので、目標減速度と実減速度との間に偏差があったとしても、その偏差の大小如何で現状の変速段を維持する方が好ましい場合がある。例えば、その偏差が小さければ、結局の所、運転者が期待する以上のエンジンブレーキ力(車輌の減速度)の発生を回避する為に、現状の変速段を維持することが好ましい。一方、その偏差が大きければ、適切なエンジンブレーキ力(車輌の減速度)を保つ為に、ダウンシフト制御を実行することが好ましい。
そこで、本実施例4の変速段補正手段26iは、目標減速度/実減速度偏差判定手段26hが「偏差有り」と判定した場合に、その偏差の大小如何で目標減速度となり得る変速段へと有段自動変速機2を変速制御させる。
例えば、変速段の補正制御の実行要否を判断する閾値として目標減速度又は実減速度に対する偏差の割合(以下、「偏差割合」という。)を予め設定し、その偏差割合が閾値を超えている場合に現状の変速段から1段ダウンシフトさせる。ここで、その閾値は、より精度を高める為に、変速段毎に設定しておくことが好ましい。
以下に、本実施例4における車輌用の変速制御装置の制御動作の一例について図14のフローチャートに基づき説明する。尚、この図14のステップST51〜ST56は、実施例2のステップST11〜ST16と同様にして行われるので、ここでの説明は省略する。
本実施例4の変速制御装置6Aは、ステップST56で変速制御が行われた後、実施例3と同様に、その実減速度検出手段26gが車輌の実減速度を算出し、その目標減速度/実減速度偏差判定手段26hにより、算出された実減速度とステップST53で目標減速度設定手段26cが設定した目標減速度との差分を求め、その間の偏差の有無を判定する(ステップST57)。
ここで、目標減速度と実減速度との間に偏差がある場合、変速制御装置6Aの変速段補正手段26iは、その偏差と目標減速度又は実減速度から偏差割合を算出し、この偏差割合が前述した閾値を超えているか否か判定する(ステップST58)。
そして、偏差割合が前述した閾値を超えていれば、その変速段補正手段26iは、有段自動変速機2に対して1段ダウンシフトするよう変速制御指令を送り、その有段自動変速機2に変速段の補正制御を実行させる(ステップST59)。
しかる後、この変速制御装置6Aは、実施例2のステップST17〜ST20と同様に通常の変速制御への復帰条件の判定(アクセル全閉か否か、ブレーキONか否か、シフト操作の有無)を行う(ステップST60)。
ここで、この変速制御装置6Aは、通常の変速制御への復帰条件になっていない場合、その判定の際に手動ダウンシフト操作と判定したか否かを判断し(ステップST61)、手動ダウンシフト操作であればステップST53に進み、手動ダウンシフト操作でなければステップST57に戻って変速段の補正に関してのフィードバック制御を行う。
一方、上記ステップST60にて通常の変速制御への復帰条件になっていれば、変速制御装置6Aは、その変速段補正手段26iによる変速段の補正制御を中止させ(ステップST62)、有段自動変速機2の変速制御を通常の変速制御へと復帰させて(ステップST63)、本制御を終了する。
ところで、本実施例4にあっては、上記ステップST57にて目標減速度と実減速度との間に偏差がないと判定した際、又は上記ステップST58にて偏差割合が前述した閾値を超えていないと判定した際に、上記ステップST60に進んで通常の変速制御への復帰条件の判定を行うが、かかる場合においてそのステップST60で通常の変速制御への復帰条件を満たしているときには、そのままステップST63に進んで通常の変速制御へと復帰させる。
このように、本実施例4によれば、車輌の実減速度と目標減速度とを対比して所望の変速制御が為されているか否かの判断を行い、適正な変速段になっていなければその補正を適宜行うので、より確実に目標減速度相当のエンジンブレーキ力(減速度)を車輌に発生させることができ、運転者による手動ダウンシフト操作量に応じた適切な減速度の増加を図ることができる。これが為、可動シーブの移動量不足や外乱等の悪条件に見舞われたとしても、手動ダウンシフト操作時に期待している減速度(エンジンブレーキ力)を運転者に対して効果的に体感させることができ、運転者が従来感じていた減速度不足(エンジンブレーキ力不足)という違和感を確実に解消することができる。更に、運転者にとっては、その減速度不足(エンジンブレーキ力不足)に伴う再度の手動ダウンシフト操作やブレーキ操作が車速の低下に拘わらず必要なくなるので、煩わしさの効果的な解消をも図ることができる。
また、本実施例4にあっても、車速によって夫々の変速段の目標減速度を変化させないよう一定の値に設定しているので、同じ手動ダウンシフト操作であれば、車速に影響されることなく同等の減速度(エンジンブレーキ力)を発生させることができる。そして、更に、変速段をフィードバック制御して適宜目標減速度へと補正するので、ダウンシフト後の車速の低下に伴う車輌の減速度の低下を大幅に解消することができる。即ち、本実施例4によれば、従来発生していた車速の変化による車輌の減速度の大きな相違を無くすことができる。
以上示した如く、本実施例4によれば、運転者が手動ダウンシフト操作時に期待している減速度(エンジンブレーキ力)を手動ダウンシフト操作時の車速に拘わらず、また、その後の車速の低下に拘わらず体感することができるので、実施例2と比して手動ダウンシフト操作時のドライバビリティの更なる向上を図ることができる。
ここで、上述した各実施例1〜4においては車速に拘わらず夫々の変速段の目標減速度が一定の値からなる図5に示す目標減速度マップを用いて目標減速度の設定を行っているが、その目標減速度マップは、図15に示す如きものであってもよい。
この図15に示す目標減速度マップは、車速が高まるにつれて各変速段の目標減速度を大きくしたものであり、その車速に応じた目標減速度の傾きを夫々の変速段で略一定にすると共に特に低速段側の傾きを自動変速機2の変速比の傾きよりも小さくしたものである。このような目標減速度マップによっても、前述した各実施例1〜4と同様に、運転者が従来感じていた減速度不足(エンジンブレーキ力不足)という違和感を解消することができ、更に、従来発生していた車速による車輌の減速度の大きな相違を小さくすることができる。
そのような目標減速度マップを用いた場合、目標減速度設定手段6c,26cは、例えば、ECU6により算出されている手動ダウンシフト操作時の車速の情報を読み込むと共に、現在の変速段の情報と手動ダウンシフト操作量の情報とから運転者が要求している要求変速段を判断する。そして、この目標減速度設定手段6c,26cは、その車速と要求変速段の情報を図15に示す目標減速度マップに照らし合わせて目標減速度を求め、これを次の演算処理で使用する目標減速度として設定する(上記ステップST3,ST13,ST33,ST53)。
更に、そのような図5や図15に示す目標減速度マップを用いずとも、以下の如くして目標減速度を設定してもよい。例えば、運転者が手動ダウンシフト操作を行った時点の車輌の減速度を検出し、この減速度を目標減速度として設定する。そして、前述した実施例3又は実施例4と同様に、その目標減速度と車輌の減速度との偏差に基づく変速比又は変速段のフィードバック制御を実行する。これにより、ダウンシフト後の車速の低下に伴う車輌の減速度の低下を解消することができるので、従来発生していた車速の変化による車輌の減速度の大きな相違を無くすことができる。
また、上述した各実施例1〜4においては無段自動変速機2又は有段自動変速機2について例示したが、自動変速モード付きの手動変速機についても同様に本発明を適用することができる。尚、この種の自動変速モード付きの手動変速機においては、実施例2の有段自動変速機2と同様の制御を行うことが好ましい。
更にまた、上述した各実施例1〜4においては本装置をFF車に適用した場合について例示したが、本装置は、所謂FR(Front engine Rear drive)車や4輪駆動車等の如何なる車輌にも適用することができる。
以上のように、本発明に係る車輌用の変速制御装置は、自動変速モードと手動変速モードとを有する変速機に対しての変速制御に有用であり、特に、手動ダウンシフト操作時に運転者が期待している減速度(エンジンブレーキ力)を車輌へと発生させる技術に適している。
本発明に係る車輌用の変速制御装置の実施例1の構成を示す図である。 変速操作手段7の一例であって、シーケンシャルシフト機構付きのストレート式シフトレバーを示す図である。 変速操作手段7の一例であって、シーケンシャルシフト機構付きのゲート式シフトレバーを示す図である。 変速操作手段7の一例であって、ステアリングホイールのシフトスイッチを示す図である。 変速操作手段7の一例であって、シーケンシャルシフト機構無しのストレート式シフトレバーを示す図である。 変速操作手段7の一例であって、シーケンシャルシフト機構無しのゲート式シフトレバーを示す図である。 目標減速度マップの一例を示す図である。 無段自動変速機における変速比選択マップの一例を示す図である。 実施例1における車輌用の変速制御装置の制御動作について説明するフローチャートである。 本発明に係る車輌用の変速制御装置の実施例2の構成を示す図である。 有段自動変速機における変速比選択マップの一例を示す図である。 実施例2における車輌用の変速制御装置の制御動作について説明するフローチャートである。 本発明に係る車輌用の変速制御装置の実施例3の構成を示す図である。 実施例3における車輌用の変速制御装置の制御動作について説明するフローチャートである。 本発明に係る車輌用の変速制御装置の実施例4の構成を示す図である。 実施例4における車輌用の変速制御装置の制御動作について説明するフローチャートである。 目標減速度マップの他の例を示す図である。
符号の説明
2 自動変速機(無段自動変速機、有段自動変速機)
6A 変速制御装置
6a 変速比設定手段
6b 変速制御手段
6c 目標減速度設定手段
6d アクセルON/OFF判定手段
6e ブレーキON/OFF判定手段
6f 実減速度検出手段
6g 目標減速度/実減速度偏差判定手段
6h 変速比補正手段
7 変速操作手段
9 車速センサ
10 アクセル開度検出手段
18 ブレーキペダル位置検出センサ
19 前後方向加速度センサ
26a 変速段設定手段
26b 変速制御手段
26c 目標減速度設定手段
26d 変速比算出手段
26e アクセルON/OFF判定手段
26f ブレーキON/OFF判定手段
26g 実減速度検出手段
26h 目標減速度/実減速度偏差判定手段
26i 変速段補正手段

Claims (2)

  1. 自動変速モード及び手動変速モードを有する変速機に対しての運転者による手動ダウンシフト操作を検出した際に、全車速域において運転者が減速度不足を感じないエンジンブレーキ力を発生させる目標減速度であり、変速段が低速側であるほど大きな減速度に予め設定してある手動変速モードの変速段毎の目標減速度の中から、その運転者による手動ダウンシフト操作に基づくダウンシフト後の目標減速度を設定する目標減速度設定手段と、
    車輌の減速度が前記目標減速度設定手段により設定された目標減速度となる前記変速機の変速比を当該目標減速度と車速に応じて設定する変速比設定手段と、
    この変速比設定手段が設定した変速比となるように前記変速機を変速制御する変速制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車輌用の変速制御装置。
  2. 自動変速モード及び手動変速モードを有する変速機に対しての運転者による手動ダウンシフト操作を検出した際に、全車速域において運転者が減速度不足を感じないエンジンブレーキ力を発生させる目標減速度であり、変速段が低速側であるほど大きな減速度に予め設定してある手動変速モードの変速段毎の目標減速度の中から、その運転者による手動ダウンシフト操作に基づくダウンシフト後の目標減速度を設定する目標減速度設定手段と、
    車輌の減速度を前記目標減速度設定手段が設定した目標減速度にさせ得る前記変速機の変速比を当該目標減速度と車速に応じて算出する変速比算出手段と、
    この変速比算出手段が求めた変速比に基づいて前記変速機の変速段を設定する変速段設定手段と、
    この変速段設定手段が設定した変速段となるように前記変速機を変速制御する変速制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車輌用の変速制御装置。
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