JP2000176958A - 発泡成形用射出成形機及び溶解促進工程における樹脂圧の制御方法 - Google Patents

発泡成形用射出成形機及び溶解促進工程における樹脂圧の制御方法

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JP2000176958A
JP2000176958A JP10356755A JP35675598A JP2000176958A JP 2000176958 A JP2000176958 A JP 2000176958A JP 10356755 A JP10356755 A JP 10356755A JP 35675598 A JP35675598 A JP 35675598A JP 2000176958 A JP2000176958 A JP 2000176958A
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Toshiharu Fukushima
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクリュ回転数によらずに可塑化スクリュ先
端側の樹脂圧の制御を可能にする。 【解決手段】 スクリュ軸37を後退位置で回転させて
攪拌を促進する場合は、圧力センサ92により樹脂圧を
検知して、一定の設定圧力になるように射出システムコ
ントローラ111からの信号で基体樹脂供給量調整装置
100の調整モータの回転数を制御し、基体樹脂の供給
量を調整する。すなわち、樹脂圧が設定圧力を超えよう
としたら、調整モータの回転数を下げて基体樹脂の供給
量を少なくし、逆の場合は回転数を上げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、不活性ガ
ス等の発泡剤を溶融した合成樹脂と混合して成形する、
いわゆる発泡成形に用いて好適な射出成形機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、合成樹脂成形品において、軽量
化、断熱・吸音効果、同一重量での剛性向上のために、
発泡成形が行われている。この発泡成形は、炭酸ガスや
窒素ガス等の不活性ガスを溶融した合成樹脂中に十分溶
解させた後に、金型内に射出して樹脂内に微細な気泡を
無数に形成する成形方法である。
【0003】この種の発泡成形を行う射出成形機として
は、例えば、図17に示すもの(米国特許515898
6号)が提供されている。この図において、符号1は発
泡成形用射出成形機であり、符号2は金型である。射出
成形機1は、押出バレル3と、該押出バレル3内に配設
される混合スクリュ4と、混合スクリュ4により溶融さ
れる樹脂ペレット(図示せず)を供給するホッパ5と、
溶融された樹脂に炭酸ガスを供給するガス供給源6とを
備えた構成とされるものである。
【0004】押出バレル3の外周には、該押出バレル3
を加熱する加熱装置7が環装されると共に、その内部に
は、混合スクリュ4が配設される溶融空間8が形成され
ている。溶融空間8は、導入路9,10を介して、それ
ぞれホッパ5およびガス供給源6に連結されており、導
入路10にはフロー制御バルブ11が設けられている。
このフロー制御バルブ11は、ガス供給源6から供給さ
れた炭酸ガスが超臨界状態に転換する臨界温度および圧
力より大きな温度および圧力になるように導入路10内
を制御するものである。
【0005】混合スクリュ4には、ホッパ5から供給さ
れた樹脂ペレットを溶融状態にする螺旋状の溶融部12
と、溶融樹脂に対して導入路10から供給される超臨界
状態の炭酸ガスを混合して拡散および溶解させる混合部
13とが形成されている。この混合部13は、流線に対
して炭酸ガス/ポリマ−界面の配向を変化させることに
より、これらの混合を促進させるものである。
【0006】一方、金型2には、カウンタープレッシャ
ー装置25が備えられており、このカウンタープレッシ
ャー装置25は、気泡を含む溶融樹脂を金型2のキャビ
ティ26内に射出した際に、気泡が成長しないようにキ
ャビティ26にカウンタープレッシャーを与えて、該キ
ャビティ26内の圧力を制御するものである。
【0007】上記の構成の発泡成形用射出成形機1によ
れば、溶融空間8において、ホッパ5から供給された樹
脂ペレットは、混合スクリュ4の溶融部12により溶融
状態にされて、混合部13へ送られる。ここで、導入路
10から供給される超臨界状態の炭酸ガスと混合され
る。そして、炭酸ガスが拡散・溶解した溶融樹脂は、押
出バレル3のノズル14から金型2内へ射出される。
【0008】一方、上記の射出成型機と異なる構成のも
のとしては、例えば、図18に示すもの(特開平8−2
58096)が提供されている。この図において、符号
15は発泡成形用射出成形機である。この射出成形機1
5においては、高周波コイル16により急速加熱可能な
加熱筒17に樹脂ペレット18をメインスクリュ19に
よって移送し、該メインスクリュ19より小径のミキシ
ングスクリュ20の外周近傍から炭酸ガス等の不活性ガ
スを浸透させる。
【0009】ガスが浸透した溶融樹脂は、メインスクリ
ュ19により押し出され、高周波誘導加熱されたノズル
先端部21を通過した後に、金型(図示せず)内に射出
されるようになっている。
【0010】しかしながら、上述したような従来の発泡
成形用射出成形機には、以下のような問題が存在する。
図17に示す発泡成形用射出成形機においては、混合ス
クリュ4の溶融部12と混合部13との間に逆流防止機
構が設けられていないため、導入路10から高圧の炭酸
ガスが供給された際に、溶融空間8内の圧力上昇により
本来溶融部12から混合部13へ流れるべき溶融樹脂お
よび炭酸ガスが溶融部12側へ逆流してしまう虞があ
る。
【0011】また、溶融空間8内の圧力上昇において
は、炭酸ガスの供給を停止している間に、溶融樹脂が導
入路10内に浸入して冷却されて硬化してしまい、次工
程での炭酸ガス供給に支障を来す可能性がある。そし
て、混合スクリュ4の先端部においても、一般的な逆流
防止機構が設けられていないため、スクリュ回転を停止
した際には、カウンタープレッシャー装置25により高
圧になっているキャビティ26に対して溶融空間8内の
圧力が低下してしまい、キャビティ26内の溶融樹脂が
溶融空間8内に逆流してしまう虞がある。さらに、標準
的な射出成形機の制御によるスクリュ回転のみでは、炭
酸ガスの溶融樹脂への拡散および溶解が不十分であると
考えられる。
【0012】一方、図18に示す発泡成形用射出成形機
においては、ミキシングスクリュ20がメインスクリュ
19よりも小径であるため、ミキシングスクリュ20周
辺は不活性ガスの浸透が十分行われるが、ミキシングス
クリュ20より離間した位置、例えば、加熱筒17近傍
では滞留部分が発生してガスの浸透が不十分になってし
まう。
【0013】また、樹脂ペレット18を急速加熱して小
径のミキシングスクリュ20で攪拌溶融しただけでは、
樹脂の混練が不十分であり、均一な溶融状態を得ること
は困難である。さらに、シリンダ22は、加熱筒17の
昇温や高温の溶融樹脂からメインスクリュ19を介して
の熱伝導により昇温する。この昇温により、シリンダ2
2内における、樹脂ペレット18の移送部23も昇温さ
れる。
【0014】移送部23の温度が上昇すると、樹脂ペレ
ット18は軟化して樹脂ペレット18同士が付着する、
いわゆる、おこし状態になり、特にチェックリング部2
7で詰まり、メインスクリュ19からミキシングスクリ
ュ20への樹脂供給に支障を来すことになる。また、金
型への溶融樹脂の射出は、メインスクリュ19により行
っているが、射出の際にミキシングフライト24間の樹
脂は射出されにくく、この近傍において、溶融樹脂は急
激な剪断を受けることで焼けが発生してしまうことも考
えられる。
【0015】そこで、本発明の出願人らは、図19に示
す発泡成形用射出成形機を開発した(特願平9−196
223号)。この発泡成形用射出成形機は、加熱筒35
の空間36内に射出方向に移動自在に、かつ軸線回りに
回転自在に配設されてホッパ5から供給通路97を通じ
て空間36内に供給された基体樹脂を可塑化する可塑化
スクリュ56と、可塑化スクリュ56により基体樹脂が
可塑化されて溶融した溶融樹脂に不活性ガス等の発泡剤
を供給する発泡剤供給装置40と、軸線回りに回転して
発泡剤供給装置40により供給された発泡剤を可塑化さ
れた溶融樹脂に溶解させる攪拌スクリュ57と、加熱筒
35の先端に設けられ、攪拌スクリュ57により溶融樹
脂に発泡剤が溶解した発泡剤溶解樹脂を射出する射出ノ
ズル38とを備え、攪拌スクリュ57は、加熱筒35の
空間36内において可塑化スクリュ56の前方にその軸
線を可塑化スクリュ56の軸線に合致させた状態で該可
塑化スクリュ56の回転および移動に追従するように連
結されて可塑化スクリュ56とともにスクリュ軸37を
構成し、可塑化スクリュ56と攪拌スクリュ57との間
に、攪拌スクリュ57から可塑化スクリュ56へ溶融樹
脂および発泡剤が逆流することを防止する第一の逆流防
止機構63が設けられ、射出ノズル38と攪拌スクリュ
57との間に、射出ノズル38から攪拌スクリュ57へ
発泡剤溶解樹脂が逆流することを防止する第二の逆流防
止機構69が設けた構成となっている。
【0016】この発泡成形用射出成形機においては、発
泡剤が供給された際に、攪拌スクリュ57における圧力
が上昇するが、第一の逆流防止機構63により溶融樹脂
および発泡剤の攪拌スクリュ57から可塑化スクリュ5
6への逆流を防止できる。また、第二の逆流防止機構6
9が発泡剤溶解樹脂の射出ノズル38から攪拌スクリュ
57への逆流を防止するため、射出ノズル38における
圧力低下を防止できる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この新しい発
泡成形用射出成形機には次のような課題があることが判
明した。すなわち、スクリュ軸37は、計量終了による
後退完了後も定位置を保持した状態で回転を継続できる
制御としており、撹拌動作を続けることで発泡剤(不活
性ガス)の溶融樹脂への溶解を促進させているが、この
溶解促進工程では、スクリュ軸37を定位置に保持して
いるため、可塑化スクリュ56の回転によりホッパ5か
ら供給された基体樹脂(ペレット)が可塑化・混練され
て撹拌スクリュ57側へ移送されることによって可塑化
スクリュ先端側の樹脂圧が上昇する。この射出成形機に
おいては、可塑化スクリュ56の回転に伴う推進流量と
溶融樹脂の圧力差による背圧流量(バックフロー量)と
の釣り合いを考慮して溶解促進工程を制御している。し
かし、この制御では、溶解促進工程中の撹拌スクリュ5
7の樹脂圧力はスクリュ回転数に関連し、樹脂圧と回転
数を個別に制御することができない。即ち、撹拌中の溶
融樹脂圧を設定すると回転数も決まってしまう。また、
推進流量が背圧流量と釣り合うスクリュ回転数は、スク
リュデザインにより異なるが一般的には低速回転数領域
であり、この制御法で発泡剤の撹拌を高速回転数で行う
ことは難しい。発泡剤を溶融樹脂中へ拡散して溶解し、
微細で均一なセルを有する発泡体を得るためには、適切
な圧力・スクリュ回転数で撹拌することが好ましい。そ
のためにも、溶解促進工程中に樹脂圧とスクリュ回転数
を任意に設定できる制御が望まれる。
【0018】本発明は、前述した課題を解決するために
なされたもので、可塑化スクリュの回転により移送され
る樹脂量を調整し、スクリュ回転数によらずに可塑化ス
クリュより先端側の樹脂圧を制御できることを可能と
し、溶融樹脂と発泡剤との溶融・撹拌を適切な条件下で
行うことで、均一に分布した微細なセルを有する発泡成
形体が得られる射出成形機及び溶解促進工程における樹
脂圧の制御方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに請求項1記載の発明は、加熱筒の空間内に射出方向
に移動自在に、かつ軸線回りに回転自在に配設されてホ
ッパから供給通路を通じて前記空間内に供給された基体
樹脂を可塑化する可塑化スクリュと、該可塑化スクリュ
により前記基体樹脂が可塑化されて溶融した溶融樹脂に
発泡剤を供給する発泡剤供給装置と、前記軸線回りに回
転して前記発泡剤供給装置により供給された前記発泡剤
を前記可塑化された溶融樹脂に溶解させる攪拌スクリュ
と、前記加熱筒の先端に設けられ、前記攪拌スクリュに
より前記溶融樹脂に発泡剤が溶解した発泡剤溶解樹脂を
射出する射出ノズルとを備え、前記攪拌スクリュは、前
記加熱筒の空間内において前記可塑化スクリュの前方に
その軸線を可塑化スクリュの軸線に合致させた状態で該
可塑化スクリュの回転および移動に追従するように連結
されて可塑化スクリュとともにスクリュ軸を構成したイ
ンラインスクリュ式の発泡成形用射出成形機において、
前記ホッパと加熱筒との間に、ホッパから供給通路を通
じて加熱筒に供給される基体樹脂の供給量を調整する基
体樹脂供給量調整装置を設けた構成とした。
【0020】上記の手段では、計量中に可塑化スクリュ
で溶融された樹脂が撹拌スクリュで発泡剤と混練されて
射出ノズル内へ移送される工程において、ホッパからの
基体樹脂供給量を調整することによりスクリュ軸の回転
数・背圧設定とは別個に後退速度が調整できることにな
る。このため、溶解を充分に行うために高速回転でスク
リュ軸を駆動しても、基体樹脂供給量を少なくすること
によりスクリュ軸の後退速度を遅く(計量時間を長く)
することが可能となり、溶解・撹拌を促進することがで
きる。また、計量によるスクリュ軸後退完了後の定位置
での溶解促進工程において、ホッパからの基体樹脂供給
量を制御することで、可塑化スクリュの回転に伴う撹拌
スクリュ側への溶融樹脂の移送量が調整され、スクリュ
軸を任意の回転数で駆動しても撹拌スクリュの樹脂圧を
個別に制御することが可能となる。即ち、高速回転でス
クリュ軸を駆動しても基体樹脂供給量を少なくすること
により樹脂圧の上昇を抑制することができる。
【0021】上記の発泡成形用射出成形機において、可
塑化スクリュと攪拌スクリュとの間に、該攪拌スクリュ
から該可塑化スクリュへ溶融樹脂および発泡剤が逆流す
ることを防止する第一の逆流防止機構を設け、射出ノズ
ルと攪拌スクリュとの間に、該射出ノズルから該攪拌ス
クリュへ発泡剤溶解樹脂が逆流することを防止する第二
の逆流防止機構を設けた構成とすることが好ましい(請
求項2)。この構成では、撹拌スクリュから可塑化スク
リュへ溶融樹脂および発泡剤が逆流するのを第一の逆流
防止機構が防止し、また、発泡剤溶解樹脂が射出ノズル
から撹拌スクリュへ逆流するのを第二の逆流防止機構が
防止する。
【0022】また、基体樹脂供給量調整装置を、基体樹
脂の供給通路に設けられた羽根車と、該羽根車を回転さ
せる調整モータとによって構成したり(請求項3)、基
体樹脂の供給通路に設けられたスクリュフィーダと、該
スクリュフィーダを回転させる調整モータとによって構
成したりすることができる(請求項4)。これらの構成
では、羽根車とスクリュフィーダの回転速度を上げる
と、基体樹脂の供給量が多くなり、逆に回転速度を低下
させると、基体樹脂の供給量が少なくなる。
【0023】請求項5記載の発明は、請求項1ないし4
のいずれか1つに記載の発泡成形用射出成形機におい
て、計量終了によるスクリュ軸後退完了後も定位置を保
持した状態でスクリュ軸を回転させて撹拌スクリュによ
る発泡剤の溶融樹脂への溶解を促進する場合に、基体樹
脂供給量調整装置で基体樹脂の供給量を調整することに
より樹脂圧を制御する構成とした。
【0024】この手段では、スクリュ軸を定位置で回転
させると、可塑化スクリュの回転によりホッパから供給
された基体樹脂が可塑化・混練されて撹拌スクリュ側へ
移送される。この推進流量が圧力差によるバックフロー
量より多くなると、可塑化スクリュより先端側での樹脂
圧が上昇する。したがって、ホッパからの基体樹脂供給
量を基体樹脂供給量調整装置によって調整することによ
り、推進流量を制御できることになり、スクリュ軸の回
転数にかかわらず推進流量と背圧流量が釣り合う樹脂圧
を任意に設定できることになる。
【0025】上記の溶解促進工程における樹脂圧の制御
方法において、射出ノズルと撹拌スクリュとの間の樹脂
圧を検知する圧力センサの出力信号によって基体樹脂供
給量調整装置の作動を制御する構成とすることができる
(請求項6)。この構成では、樹脂圧をより精度よくか
つ迅速に制御することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
1ないし図10を参照して説明する。ここでは、例え
ば、発泡剤として炭酸ガスを使用する場合の例について
説明する。これらの図において、従来例として示した図
17と図18、および図19と同一の構成要素には同一
符号を付し、その説明を省略する。
【0027】図1において、符号31は、射出成形機
(発泡成形用射出成形機)である。射出成形機31は、
基体樹脂(合成樹脂)の樹脂ペレットを溶融して射出す
る射出部32と、該射出部32を駆動させる駆動部33
とを備えている。射出部32は、外周に複数のバンドヒ
ータ34が装着された加熱筒35と、該加熱筒35の内
部に加熱筒35の軸線方向に沿って形成された溶融空間
(空間)36に配置されたスクリュ軸37と、該溶融空
間36内に樹脂ペレットを供給するホッパ5とを備えて
いる。
【0028】加熱筒35の射出方向先端には、前記溶融
空間36に内部が連通するシャットオフノズル(射出ノ
ズル)38が着脱可能に連結して設けられると共に、そ
の外周には、ノズルヒータ39が装着されている。シャ
ットオフノズル38は、内部に前記溶融空間36に連通
するノズル空間38aと、該ノズル空間38aを外部に
開口する射出口38bとが形成されると共に、上記ノズ
ル空間38aに射出口38bを開閉するニードル弁38
cが収納された構成とされている。ノズルヒータ39お
よびバンドヒータ34は、それぞれシャットオフノズル
38の内部、溶融空間36を加熱するものであり、図示
しない加熱制御部により制御されている。
【0029】また、加熱筒35の中間部には、溶融空間
36に発泡剤としての炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給
装置(発泡剤供給装置)40が設けられている。炭酸ガ
ス供給装置40は、炭酸ガス供給源(発泡剤供給源)4
1と、該炭酸ガス供給源41から供給される炭酸ガスを
昇圧する昇圧ポンプ42と、該昇圧ポンプ42により昇
圧された炭酸ガスを加熱筒35の溶融空間36へ導くガ
ス管(導入路)43とを備えている。
【0030】ガス管43の昇圧ポンプ42の下流には、
昇圧ポンプ42により昇圧された炭酸ガスの圧力を検知
して表示する表示部44が配設されており、表示部44
の下流側にはガス管43の開閉操作を行う開閉弁45が
設けられている。開閉弁45および昇圧ポンプ42に
は、これらの作動を制御するガス供給制御部46が接続
されている。
【0031】また、図2に示すように、ガス管43と溶
融空間36との間には、流入防止機構47が設けられて
いる。流入防止機構47は、溶融空間36からガス管4
3へ溶融した基体樹脂(溶融樹脂)が流入したり、溶融
空間36に流入した炭酸ガスが逆流することを防止する
ものであって、逆止弁機構48と温度制御部49とを備
えた構成とされるものである。
【0032】逆止弁機構48は、加熱筒35に螺着する
雄ネジ部50および該雄ネジ部50より大径に形成され
た大径部51を有し、内部に、連通孔52を介してガス
管43に連通し、かつ開口孔53を介して溶融空間36
に連通する弁室48aを設けた弁箱48bと、上記弁室
48aに収納され一端を弁室48aの開口孔53側段部
に当接するコイルスプリング54と、上記弁室48aに
収納されると共にコイルスプリング54の他端に当接し
て付勢され、連通孔52側の弁座48cに常時押し付け
られる弁ボール55とから構成されている。
【0033】弁ボール55は、常時コイルスプリング5
4に付勢されて連通孔52を閉塞しているが、炭酸ガス
供給装置40からの炭酸ガスがコイルスプリング54の
付勢力に抗して供給された際に、連通孔52への閉塞を
解除するものである。温度制御部49は、逆止弁機構4
8の大径部51の外周に装着されたものであって、該逆
止弁機構48を基体樹脂の融点以上の温度に維持するよ
うに制御するものである。
【0034】スクリュ軸37は、可塑化および射出の両
用に使用される、いわゆるインラインスクリュ式とさ
れ、溶融空間36に射出方向に移動自在に、かつ軸線回
りに回転自在に挿入されており、可塑化スクリュ56と
攪拌スクリュ57とスクリュヘッド58とを備えた構成
とされている。
【0035】可塑化スクリュ56は、ホッパ5から供給
された基体樹脂の樹脂ペレットを溶融させて、溶融樹脂
を前方へ移送するものであって、その外周には螺旋状に
形成されたフライト61が設けられており、隣接するフ
ライト61および上記外周により螺旋溝66が形成され
ている。この可塑化スクリュ56の前端部には、その軸
線を合致させると共に可塑化スクリュ56の回転および
移動に追従するように攪拌スクリュ57がネジ締結部を
介して分離可能なように一体的に連結されている。
【0036】攪拌スクリュ57は、炭酸ガス供給装置4
0から供給された炭酸ガスと可塑化スクリュ56により
移送されてきた溶融樹脂とを攪拌して、該炭酸ガスを溶
融樹脂に溶解させるものであって、図3に示すように、
攪拌スクリュ57の外周面には、断面視矩形とされた攪
拌ピン59が軸線回りに複数環状に、かつ軸線方向に一
定の間隔をおいて突設されている。
【0037】可塑化スクリュ56と攪拌スクリュ57と
の間には、該攪拌スクリュ57により攪拌される上記溶
融樹脂および上記炭酸ガスが可塑化スクリュ56へ逆流
することを防止する攪拌−可塑逆流防止機構(第一の逆
流防止機構)63が設けられている。
【0038】攪拌−可塑逆流防止機構63は、攪拌スク
リュ57の後端側に設けた弁ヘッド部57aと、弁ヘッ
ド部57aに形成された流入溝64と、可塑化スクリュ
56、攪拌スクリュ57の外径よりも小径に形成され弁
ヘッド部57aより更に後端部側に位置するように攪拌
スクリュ57に設けられた小径軸部62と、可塑化スク
リュ56の側に位置して攪拌スクリュ57の後端軸部に
嵌合して支持されている弁座リング56aと、逆流防止
リング65とから構成されるものである。
【0039】逆流防止リング65は、可塑化スクリュ5
6の側に配置された弁座リング56aと攪拌スクリュ5
7の弁ヘッド部57aとの間に、隙間67を隔てて配置
されたものであって、その外周部は加熱筒35の溶融空
間36に嵌合して、内周部は小径軸部62との間に流入
路68を形成するように、かつ近接する可塑化スクリュ
56の外径よりも小径になるように設定されている。
【0040】また、この逆流防止リング65は、スクリ
ュ軸37に対して隙間67のストロークにて前記軸線方
向に移動自在とされている。前記流入溝64は、溶融空
間36と流入路68とを連通するように形成されてお
り、攪拌スクリュ57の弁ヘッド部57aの外周に、軸
線回りに複数環状に配置されている。
【0041】スクリュヘッド58は、平面視略円錐形状
をなしており、このスクリュヘッド58と攪拌スクリュ
57との間には、ヘッド−攪拌逆流防止機構(第二の逆
流防止機構)69が設けられている。ヘッド−攪拌逆流
防止機構69は、シャットオフノズル38のノズル空間
38aにおけるスクリュヘッド58の前方に形成された
貯留部70に貯留された発泡剤溶解樹脂が攪拌スクリュ
57へ逆流することを防止するものであって、図4に示
すように、スクリュヘッド58と、該スクリュヘッド5
8に形成した流入溝60と、スクリュヘッド58および
攪拌スクリュ57の外径よりも小径に形成され、前記ス
クリュヘッド58を攪拌スクリュ57に着脱可能に連結
している小径軸部71と、逆流防止リング72とから構
成されている。
【0042】逆流防止リング72は、スクリュヘッド5
8と攪拌スクリュ57との間に、隙間73を隔てて配置
されたものであって、その外周部は加熱筒35の溶融空
間36に嵌合して、内周部は小径軸部71との間に流入
路74を形成するように、かつ近接する攪拌スクリュ5
7の外径よりも小径になるように設定されている。
【0043】また、この逆流防止リング72は、スクリ
ュ軸37に対して隙間73のストロークにて前記軸線方
向に移動自在とされている。流入溝60は、貯留部70
と流入路74とを連通するように形成されており、図5
に示すように、スクリュヘッド58の外周に、軸線回り
に複数環状に配置されている。
【0044】駆動部33は、射出部32を駆動させるも
のであって、スクリュ回転駆動機構75とスクリュ移動
駆動機構76とを備えた構成とされている。
【0045】スクリュ回転駆動機構75は、ホッパ5か
ら供給通路97を通じて供給された基体樹脂の樹脂ペレ
ットを溶融させるためにスクリュ軸37(可塑化スクリ
ュ56)を回転させるものであって、サーボモータ78
と、該サーボモータ78の出力軸に固定して取り付けら
れた駆動プーリ79と、該駆動プーリ79からタイミン
グベルト80を介して駆動力が伝達される従動プーリ8
1とを備えており、この従動プーリ81は可塑化スクリ
ュ56に一体的に連結されている。
【0046】スクリュ移動駆動機構76は、射出および
射出完了後の計量等でスクリュ軸37を軸線方向に移動
させるものであって、サーボモータ82と、該サーボモ
ータ82の出力軸に固定して取り付けられた駆動プーリ
83と、該駆動プーリ83からタイミングベルト84を
介して駆動力が伝達される従動プーリ85と、ボールネ
ジ軸86と、移動盤87と、固定盤88、89とを備え
た構成とされている。
【0047】固定盤88は、加熱筒35の後方端部に固
定されており、その中心には、スクリュ軸37が貫通す
る貫通孔90が形成されている。また、固定盤88に
は、一定間隔を隔てて固定盤89が対向配置されてお
り、これら固定盤88,89の間には、加熱筒35の軸
線方向に平行に懸架されたガイド軸91が複数本配設さ
れており、ガイド軸91には、移動盤87が前記加熱筒
35の軸線方向に移動自在に支持されている。
【0048】ボールネジ軸86は、一端側が従動プーリ
85に一体的に連結されると共に、固定盤89に対して
回転自在に、かつ射出方向に移動不能に取り付けられて
おり、その外周にはボールネジが形成されている。移動
盤87には、ボールネジ軸86のボールネジの他端側に
螺合するボールナット96が固定して設けられると共
に、スクリュ回転駆動機構75が該移動盤87の移動に
追従するように設置されている。
【0049】符号100は基体樹脂供給量調整装置であ
る。基体樹脂供給量調整装置100は、ホッパ5から供
給通路97を通じて加熱筒35に供給される基体樹脂の
供給量を調整するものであり、その一例は図6と図7に
示されている。この基体樹脂供給量調整装置100は、
回転軸101aに多数の羽根101bを放射状に取り付
けて供給通路97に設けられた羽根車101と、該羽根
車101を減速機102を介して回転させるサーボモー
タ等の調整モータ103とよって構成され、調整モータ
103による羽根車101の回転速度を変えることによ
り基体樹脂の供給量を調整することができるようになっ
ている。
【0050】図8は他の基体樹脂供給量調整装置100
の例を示す。この基体樹脂供給量調整装置100は、供
給通路97に設けられたスクリュフィーダ105と、該
スクリュフィーダ105を減速機102を介して回転さ
せる調整モータ103とによって構成され、この場合
も、調整モータ103によるスクリュフィーダ105の
回転速度を変えることにより基体樹脂の供給量を調整す
ることができるようになっている。なお、羽根車101
とスクリュフィーダ105のいずれの場合も、それらの
回転速度を上げると、基体樹脂の供給量が増加する。
【0051】また、符号110は制御装置である。制御
装置110は、スクリュ回転駆動機構75とスクリュ移
動駆動機構76および基体樹脂供給量調整装置100を
制御するものであって、圧力センサ(圧力検知具)92
と射出システムコントローラ111とを備えている。
【0052】圧力センサ92は、射出ノズル38に取り
付けられ、貯留部70内の発泡剤溶解樹脂の圧力を検知
するものであって、検知した結果を常時射出システムコ
ントローラ111へ送信するように該コントローラ11
1に接続されている。射出システムコントローラ111
は、圧力センサ92の検知した結果に基づいて、貯留部
70内の溶融樹脂圧を一定に維持するようにモータ7
8,82,103を制御するものである。
【0053】上記構成の発泡成形用射出成形機により、
発泡成形を行う手順を以下に説明する。まず、樹脂供給
工程における計量が開始される。即ち、制御装置110
の射出システムコントローラ111の指令により、サー
ボモータ78が作動して、その回転が駆動プーリ79か
らタイミングベルト80を介して従動プーリ81に伝達
される。
【0054】この従動プーリ81の回転によって、従動
プーリ81に対して一体的に連結された可塑化スクリュ
56も回転する。この可塑化スクリュ56には、攪拌ス
クリュ57が追従して回転するように連結されているた
め、可塑化スクリュ56の回転により攪拌スクリュ57
が回転する。
【0055】また、サーボモータ78の作動の際には、
上記射出システムコントローラ111の指令によりサー
ボモータ82も作動して、その回転が駆動プーリ83か
らタイミングベルト84を介して従動プーリ85に伝達
される。この従動プーリ85の回転によって、一端側が
従動プーリ85に対して一体的に連結されたボールネジ
軸86も回転するので、このボールネジ軸86に螺合す
るボールナット96を介して、移動盤87がガイド軸9
1に案内されて射出方向後方側へ後退する。そして、移
動盤87の射出方向後方側への後退により可塑化スクリ
ュ56も同方向に移動する。
【0056】一方、基体樹脂供給量調整装置100の調
整モータ103もモータ78,82と一緒に作動する。
調整モータ103の作動により、ホッパ5内の樹脂ペレ
ットは、可塑化スクリュ56に形成された螺旋溝66に
供給された後、螺旋に沿って射出方向に移送される。こ
のとき、可塑化スクリュ56には、移送される溶融樹脂
の反力により後退する側へ押圧されるが、制御装置11
0によってスクリュ移動駆動機構76による後退駆動が
制御されて、上記溶融樹脂に対して一定の圧力を与えた
状態で、即ち背圧をかけた状態で後退する。
【0057】この移送の過程においては、バンドヒータ
34に与えられる熱および可塑化スクリュ56で混練さ
れる際のせん断による内部発熱により、基体樹脂は溶融
状態になり該可塑化スクリュ56の先端に到達する。こ
の溶融樹脂の供給により、溶融空間36内においては、
攪拌スクリュ57に対して可塑化スクリュ56部の内圧
が高くなり、この圧力により、図2に示すように、逆流
防止リング65が射出方向前方に移動して攪拌スクリュ
57の弁ヘッド部57aに当接する。
【0058】このとき、逆流防止リング65には、可塑
化スクリュ56との間に隙間67が形成され、小径軸部
62との間に流入路68が形成されているので、可塑化
スクリュ56の先端に到達した溶融樹脂は、隙間67、
流入路68、流入溝64を通って攪拌スクリュ57へ到
達することができる。
【0059】攪拌スクリュ57へ到達した溶融樹脂に対
しては、炭酸ガス供給装置40が作動して発泡剤として
加圧された炭酸ガスを所定量供給する。即ち、先ず、ガ
ス供給制御部46が昇圧ポンプ42を制御して炭酸ガス
供給源41から供給された炭酸ガスを昇圧させた後に、
開閉弁45を制御して昇圧された炭酸ガスをガス管43
を通して流入防止機構47へ送出する。
【0060】昇圧された炭酸ガスは、ガス管43に連通
する連通孔52を経由して弁ボール55へ到達する。弁
ボール55は、コイルスプリング54によって、連通孔
52を閉塞するように付勢されているが、この付勢力に
抗するように昇圧されている炭酸ガスにより連通孔52
への閉塞を解除する。
【0061】これにより、連通孔52と開口孔53とが
連通し、昇圧された炭酸ガスは、これら連通孔52、弁
室48a、開口孔53を経由して溶融空間36へと導入
される。この溶融空間36において炭酸ガスは、攪拌ス
クリュ57の回転により溶融樹脂と攪拌されて該溶融樹
脂内に溶解する。以下、この炭酸ガス(発泡剤)の溶解
した溶融樹脂を発泡剤溶解樹脂と呼ぶことにする。この
際、炭酸ガスの供給圧力は、上記スクリュ軸37の後退
時にかけられる背圧よりも高く設定されているため、炭
酸ガスは支障なく溶融空間36内へ導入される。
【0062】この炭酸ガスは、昇圧された状態で溶融空
間36へ導入されるため、攪拌スクリュ57部の内圧が
高くなる。この圧力は、流入溝64を介して逆流防止リ
ング65へ伝えられると共に、この圧力により逆流防止
リング65が射出方向後方(図2中右方向)へ移動して
可塑化スクリュ56の弁座リング56aに当接する。
【0063】このとき、逆流防止リング65の外径は、
加熱筒35に嵌合しており、内径は近接する可塑化スク
リュ56の外径よりも小径に設定されているため、攪拌
スクリュ57から流入溝64を経由して流入路68内へ
流入した溶融樹脂が可塑化スクリュ56へ流出すること
が阻止される。即ち、攪拌−可塑逆流防止機構63によ
り、溶融樹脂および上記炭酸ガスが攪拌スクリュ57か
ら可塑化スクリュ56へ逆流することが防止される。
【0064】一方、可塑化スクリュ56の回転による攪
拌スクリュ57への溶融樹脂の供給により、攪拌スクリ
ュ57部内の発泡剤溶解樹脂の圧力は上昇し、図4に示
すように、逆流防止リング72が射出方向前方に移動し
てスクリュヘッド58に当接する。
【0065】このとき、逆流防止リング72には、攪拌
スクリュ57との間に隙間73が形成され、小径軸部7
1との間に流入路74が形成され、この流入路74がス
クリュヘッド58の流入溝60を介して貯留部70に連
通するようになる。そのため、攪拌スクリュ57の先端
に到達した発泡剤溶解樹脂は、上記隙間73、流入路7
4、流入溝60を通って貯留部70へ到達することがで
きる。
【0066】貯留部70へ到達した発泡剤溶解樹脂は、
シャットオフノズル38のニードル弁38cが射出口3
8bを閉じているため、貯留部70に貯留された状態で
ノズルヒータ39に加熱される。
【0067】一方、図9中(A)のタイミングチャート
に示すように、炭酸ガスを所定量、溶融空間36へ供給
した後に、ガス供給制御部46が炭酸ガスの供給を停止
させるために、開閉弁45を操作してガス管43を閉塞
する。これにより、連通孔52への炭酸ガス供給が停止
され、弁ボール55がコイルスプリング54の付勢力に
より弁座48cに押し付けられて連通孔52を閉塞す
る。
【0068】このとき、開口孔53内の圧力は、溶融空
間36内の圧力に対して相対的に低くなるため、溶融空
間36内の溶融樹脂が開口孔53内に浸入するが、弁ボ
ール55に対するコイルスプリング54の付勢力は上記
開口孔53内に溶融樹脂が浸入してくる方向と同一なの
で、弁ボール55による連通孔52の閉塞は維持され
る。従って、開口孔53内に浸入した溶融樹脂が連通孔
52を経てガス管43へ流入することが防止される。
【0069】また、開口孔53が形成された逆止弁機構
48の弁箱48bの外周には、温度制御部49が装着さ
れており、この温度制御部49は、該逆止弁機構48を
基体樹脂の融点以上の温度に維持するように制御してい
るので、浸入した溶融樹脂が開口孔53内で冷却固化し
てしまうことを未然に防ぐことができる。この炭酸ガス
を供給する工程は、図9中(B)に示すように、計量工
程中に一定時間で所定量を供給する制御にしてもよい。
スクリュ軸37が所定位置(射出量によって調整する)
まで後退した時点で計量工程が終了する。
【0070】上記の計量工程におけるスクリュ軸37の
後退速度は、基体樹脂の供給量を調整することで任意に
調整することができる。この制御法を図1と図9を参照
して説明する。
【0071】基体樹脂の供給開始と同時に射出システム
コントローラ111からの信号でサーボモータ78が設
定された回転数で駆動して、基体樹脂を可塑化スクリュ
56に供給する。供給された基体樹脂が可塑化され、発
泡剤が溶解して貯留部70に送られた樹脂圧を圧力セン
サ92で検出し、設定された背圧値に保持するように射
出システムコントローラ111からの信号でサーボモー
タ82が回転(射出時とは逆回転)してスクリュ軸37
を後退させる。このサーボモータ82の回転数がスクリ
ュ軸37の後退速度に相当する。サーボモータ82の回
転を低下させてスクリュ軸37の後退速度を遅くするに
は、溶融樹脂の供給による樹脂圧の上昇を抑えることが
必要となる。すなわち、サーボモータ82の回転数を検
出し、射出システムコントローラ111からの信号で基
体樹脂供給量調整装置100の調整モータ103の回転
速度を低くして貯留部70への樹脂供給量を少なくする
ことにより制御できる。
【0072】したがって、発泡剤と溶融樹脂の撹拌を促
進するために、スクリュ軸37を高速度で回転駆動して
も、基体樹脂の供給量を少なくすることにより、スクリ
ュ軸37の後退速度を低下させることが可能となり、充
分な撹拌をしながら計量が行えることになる。
【0073】一方、計量による可塑化スクリュ56の後
退が完了すると、制御装置110の継続した指令により
スクリュ軸37が回転を継続している状態で、射出シス
テムコントローラ111が、サーボモータ82を制御し
てその作動を停止させる。これにより、ボールネジ軸8
6の回転も停止され、該ボールネジ軸86の回転で移動
する移動盤87も停止するので、移動盤87に連結され
ているスクリュ軸37の後退が停止される。
【0074】このとき、制御装置110の射出システム
コントローラ111は、サーボモータ78を制御してそ
の作動を継続させる。このサーボモータ78の作動継続
により、スクリュ軸37が後退完了位置にて回転を続け
ているので、攪拌スクリュ57の攪拌も継続され、炭酸
ガスの溶融樹脂への溶解が促進される。
【0075】溶解促進工程により撹拌を促進させる場合
は、計量中の基体樹脂供給量を調整し、スクリュ軸37
の後退速度を制御して撹拌を促進させる必要は特にない
が、図10のように組み合わせる制御にしてもよい。
【0076】この溶解促進工程について更に詳しく説明
する。計量が終了してスクリュ軸37が回転を停止する
と、可塑化スクリュ56より先端に貯められた溶融樹脂
の圧力により、逆流防止機構63,69から可塑化スク
リュ56側へ逆流する微少量の漏れが生じ、そのままで
は貯留部70の樹脂圧は降下してしまう。溶融樹脂の漏
れ量と釣り合う量を可塑化スクリュ56の回転により補
充することにより、圧力降下を防止して一定圧に保つこ
とができる。圧力降下は、スクリュ軸37を回転させて
いても、送り能力が先端側の圧力に負けると生じてしま
う。特に、高圧下では溶融樹脂の背圧流(圧力差による
流れ)によるバックフロー量が多くなるため、可塑化ス
クリュ56からの樹脂送りは、この流量と釣り合うよう
に推進流量を生じるようにする必要がある。そのため、
圧力を一定に維持するように基体樹脂の供給量を調整し
て推進流量を制御する。
【0077】ここで、溶解促進工程中の制御について図
1と図9及び図10を参照して説明する。計量工程で
は、樹脂の可塑化・混練に最適な背圧(第1圧力)を負
荷した状態でスクリュ軸37を回転させるが、この第1
圧力は、発泡剤を供給するために発泡剤供給圧力よりも
低く設定しなければならない。計量によるスクリュ軸3
7の後退が完了した時点で、サーボモータ82を停止さ
せてスクリュ軸37の位置を固定し、サーボモータ78
を設定回転数で回転させる。
【0078】この際圧力センサ92により樹脂圧を検知
して、一定の設定圧力(第2圧力)になるように射出シ
ステムコントローラ111からの信号で基体樹脂供給量
調整装置100の調整モータ103の回転数を制御し、
基体樹脂の供給量を調整する。すなわち、樹脂圧が設定
圧力を超えようとしたら、調整モータ103の回転数を
下げて基体樹脂の供給量を少なくし、逆の場合は回転数
を上げる。基体樹脂供給量は、第2圧力の設定値及びス
クリュ軸37の回転数により異なる。また、第2圧力
は、発泡剤の樹脂中への溶解を促進するために第1圧力
よりも高く設定することが好ましい。溶解促進工程は設
定時間行われ、その後射出工程に移行する。
【0079】射出工程においては、先ず、シャットオフ
ノズル38の射出口38bが開くことによって、貯留部
70に貯留されている発泡剤溶解樹脂が図示しない金型
へ向けて射出可能状態になる。
【0080】射出工程が開始されると、シャットオフノ
ズル38のニードル弁38cが射出口38bを開くと同
時に、サーボモータ82が上記計量による後退時と逆方
向に作動して、その回転が駆動プーリ83からタイミン
グベルト84を介して従動プーリ85に伝達される。こ
れにより、後退時と同様の作用によりスクリュ軸37が
射出方向前方に移動して、スクリュ軸37の先端部に設
けられたスクリュヘッド58が貯留部70の発泡剤溶解
樹脂を押圧する。
【0081】この押圧とシャットオフノズル38のニー
ドル弁38cが射出口38bを開けていることにより、
発泡剤溶解樹脂はシャットオフノズル38の射出口38
bから金型内のキャビティへ所定の射出圧力で所定量充
填される。射出工程開始と同時に、充填した発泡剤溶解
樹脂の反力により、逆流防止リング72が、射出方向後
方へ移動して攪拌スクリュ57に当接する。
【0082】このとき、逆流防止リング72の外径は、
加熱筒35に嵌合しており、内径は近接する攪拌スクリ
ュ57の外径よりも小径に設定されているため、貯留部
70から流入溝60を経由して流入した流入路74内の
溶融樹脂が攪拌スクリュ57へ流出することが阻止され
る。即ち、ヘッド−攪拌逆流防止機構69により、発泡
剤溶解樹脂が貯留部70から攪拌スクリュ57へ逆流す
ることが防止される。この後、キャビティ内に充填され
た発泡剤溶解樹脂は、所定時間、保圧されて射出工程が
完了する。
【0083】射出工程が完了すると、シャットオフノズ
ル38のニードル弁38cが射出口38bを閉じ、金型
においては冷却工程に移行し、射出成形機においては再
び樹脂供給工程へ移行して計量が開始される。かくし
て、発泡成形の一工程が完了する。
【0084】本実施の形態の発泡成形用射出成形機によ
れば、攪拌−可塑逆流防止機構63およびヘッド−攪拌
逆流防止機構69が設けられているので、炭酸ガス導入
時には攪拌スクリュ57部から可塑化スクリュ56部へ
溶融樹脂および炭酸ガスが逆流することを防止でき、射
出時には、貯留部70から攪拌スクリュ57部へ発泡剤
溶解樹脂が逆流して圧力が低下することを防止できる。
また、スクリュ軸37が、制御装置110により、スク
リュ後退完了後においても回転を継続するため、この間
に炭酸ガスの溶解が促進される。
【0085】さらに、基体樹脂供給量調整装置100に
よって基体樹脂の供給量を自由に調整することができる
ので、基体樹脂の供給量調整で、スクリュ軸37の回転
数・背圧設定とは別個にスクリュ軸37の後退速度を調
整して計量を良好に行うことができる。また、溶解促進
工程において、貯留部70内の樹脂圧を、スクリュ軸3
7の回転数によらずに、基体樹脂の供給量を調整して制
御することができるので、発泡剤の溶解をより良好に促
進することができる。
【0086】さらにまた、逆止弁機構48の外周には、
温度制御部49が装着されているので、開口孔53内に
浸入した溶融樹脂が開口孔53内で冷却固化してしまう
ことを未然に防ぐこともできる。一方、射出システムコ
ントローラ111が、圧力センサ92の検知結果に基づ
いてスクリュ軸37の回転を制御するため、貯留部70
内の圧力を所定の一定値に維持することができる。
【0087】なお、図の発泡成形用射出成形機は、攪拌
スクリュ57の外周面に断面視矩形の攪拌ピン59が軸
線回りに複数環状に、かつ軸線方向に一定の間隔をおい
て突設される構成としたが、これに限られることなく、
例えば、以下に示すような構成であってもよい。
【0088】(1) 図11に示すように、攪拌スクリ
ュ57の外周面に断面視円形の攪拌ピン59aが軸線回
りに複数環状に、かつ軸線方向に一定の間隔をおいて突
設される構成。 (2) 図12に示すように、攪拌スクリュ57の外周
面に断面視円形の攪拌ピン59bが一定のリードを持っ
て螺旋状に突設される構成。 (3) 攪拌スクリュ57の外周面に断面視矩形の攪拌
ピンが一定のリードを持って螺旋状に突設される構成。 (4) 攪拌スクリュ57の外周面に断面視矩形または
円形の攪拌ピンが不規則に突設される構成。 (5) 図13に示すように、攪拌スクリュ57の外周
面に断面視円形の攪拌ピン59が軸線回りに複数環状
に、かつ軸線方向に一定の間隔をおいて突設され、これ
ら攪拌ピン59とスクリュヘッド58との間にダルメー
ジ部95が設けられる構成。 この場合、より均一な攪拌が実現できる。
【0089】また、溶融空間36に炭酸ガスを供給する
に際して、上記実施の形態においては、一カ所から供給
する構成としたが、図14および図15に示すように、
加熱筒35の周囲に設けた複数の開口孔53から供給す
る構成であってもよい。この場合、炭酸ガスの分散が一
層促進される。さらに、流入防止機構47においても、
図16に示すように、シャットオフノズル38と同様に
ニードル弁55aによるチェック機構を設けるような構
成でもよく、溶融樹脂のガス管43への浸入が防止可能
な機構であればこれに限るものではない。
【0090】一方、スクリュ回転駆動機構75とスクリ
ュ移動駆動機構76及び基体樹脂供給量調整装置100
においては、駆動源としてサーボモータ78,82,1
03による電動駆動源を用いる構成としたが、これに限
られることなく、例えば、油圧駆動源を用いるような構
成であってもよい。また基体樹脂供給量調整装置100
の構造は、図6ないし図8のものに限らず任意である。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、基体樹脂供給量調整装置で基体樹脂の供給
量を調整することによって、スクリュ軸の回転数によら
ずに可塑化スクリュ先端側の溶融樹脂圧を制御すること
ができる。したがって、溶融樹脂と発泡剤との溶融・撹
拌を最適な条件下で行って、均一に分布した微細なセル
を有する良好な発泡製品を得ることができる。
【0092】請求項1記載の発泡成形用射出成形機にお
いて、可塑化スクリュと攪拌スクリュとの間に、該攪拌
スクリュから該可塑化スクリュへ溶融樹脂および発泡剤
が逆流することを防止する第一の逆流防止機構が設けら
れ、射出ノズルと攪拌スクリュとの間に、該射出ノズル
から該攪拌スクリュへ発泡剤溶解樹脂が逆流することを
防止する第二の逆流防止機構が設けられている構成とす
ると、撹拌スクリュから可塑化スクリュへの溶融樹脂及
び発泡剤の逆流と、射出ノズルから撹拌スクリュへの発
泡剤溶解樹脂の逆流が、二つの逆流防止機構によって防
止されるので、一層良好な射出成形が可能となる。
【0093】また、基体樹脂供給量調整装置を、基体樹
脂の供給通路に設けられた羽根車と、該羽根車を回転さ
せる調整モータとによって構成したり、基体樹脂の供給
通路に設けられたスクリュフィーダと、該スクリュフィ
ーダを回転させる調整モータとによって構成すると、構
造が簡単で実施が容易である上、基体樹脂の供給量を精
度よく制御することができる。
【0094】請求項5記載の発明によれば、スクリュ軸
の回転数とは無関係に、推進流量と背圧流量が釣り合う
樹脂圧に制御して、均一に分布した微細セルの良好な発
泡製品を得ることができる。
【0095】請求項5記載の溶解促進工程における樹脂
圧の制御方法において、射出ノズルと撹拌スクリュとの
間の樹脂圧を検知する圧力センサの出力信号によって基
体樹脂供給量調整装置の作動を制御する とした場合
は、樹脂圧をより精度よくかつ迅速に制御することがで
きるようになり、一層良好な製品の成形が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す図であって、逆流
防止機構、炭酸ガス供給装置、基体樹脂供給量調整装
置、制御装置が設けられた発泡成形用射出成形機の概略
構成図である。
【図2】 本発明の実施の形態を示す図であって、溶融
空間とガス管との間に流入防止機構が設けられた断面図
である。
【図3】 本発明の発泡成形用射出成形機を構成するス
クリュ軸の正面図である。
【図4】 本発明の実施の形態を示す図であって、スク
リュヘッドと攪拌スクリュとの間に、ヘッド−攪拌逆流
防止機構が設けられた断面図である。
【図5】 ヘッド−攪拌逆流防止機構の左側面図であ
る。
【図6】 基体樹脂供給量調整装置の一例を示す断面図
である。
【図7】 図6の(VII−VII)部分の断面図である。
【図8】 基体樹脂供給量調整装置の他の例を示す断面
図である。
【図9】 本発明の実施の形態におけるタイミングチャ
ートを示す図表である。
【図10】 本発明の実施の形態の各工程における各モ
ータの回転数等と溶融樹脂圧力を示す図である。
【図11】 本発明の発泡成形用射出成形機を構成する
スクリュ軸の他の形態を示す断面図である。
【図12】 本発明の発泡成形用射出成形機を構成する
スクリュ軸の別の形態を示す断面図である。
【図13】 本発明の発泡成形用射出成形機を構成する
スクリュ軸の更に他の形態を示す断面図である。
【図14】 本発明の発泡成形用射出成形機を構成する
ガス導入部の他の形態を示す断面図である。
【図15】 図14におけるXV−XV線視断面図である。
【図16】 本発明の発泡成形用射出成形機を構成する
流入防止機構の他の形態を示す断面図である。
【図17】 従来の発泡成形用射出成形機の一例を示す
断面図である。
【図18】 従来の発泡成形用射出成形機の他の例を示
す断面図である。
【図19】 本発明の出願人らが開発した新しい発泡成
形用射出成形機の概略構成図である。
【符号の説明】
5 ホッパ 31 発泡成形用射出成形機 35 加熱筒 36 溶融空間(空間) 37 スクリュ軸 38 シャットオフノズル(射出ノズル) 40 炭酸ガス供給装置(発泡剤供給装置) 56 可塑化スクリュ 57 攪拌スクリュ 63 攪拌−可塑逆流防止機構(第一の逆流防止機構) 69 ヘッド−攪拌逆流防止機構(第二の逆流防止機
構) 92 圧力センサ(圧力検知具) 97 供給通路 100 基体樹脂供給量調整装置 101 羽根車 103 調整モータ 105 スクリュフィーダ
フロントページの続き (72)発明者 寺山 正志 新潟県新潟市岡山1300番地 株式会社新潟 鉄工所新潟精機工場内 (72)発明者 福島 敏晴 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 (72)発明者 平工 達也 静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式 会社内 Fターム(参考) 4F206 AL16 AP032 AR032 AR14 JA04 JD03 JF04 JF12 JF22 JF47 JL02 JM01 JN01 JN03 JQ15 JQ26

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱筒の空間内に射出方向に移動自在
    に、かつ軸線回りに回転自在に配設されてホッパから供
    給通路を通じて前記空間内に供給された基体樹脂を可塑
    化する可塑化スクリュと、 該可塑化スクリュにより前記基体樹脂が可塑化されて溶
    融した溶融樹脂に発泡剤を供給する発泡剤供給装置と、 前記軸線回りに回転して前記発泡剤供給装置により供給
    された前記発泡剤を前記可塑化された溶融樹脂に溶解さ
    せる攪拌スクリュと、 前記加熱筒の先端に設けられ、前記攪拌スクリュにより
    前記溶融樹脂に発泡剤が溶解した発泡剤溶解樹脂を射出
    する射出ノズルとを備え、 前記攪拌スクリュは、前記加熱筒の空間内において前記
    可塑化スクリュの前方にその軸線を可塑化スクリュの軸
    線に合致させた状態で該可塑化スクリュの回転および移
    動に追従するように連結されて可塑化スクリュとともに
    スクリュ軸を構成したインラインスクリュ式の発泡成形
    用射出成形機であって、 前記ホッパと加熱筒との間に、ホッパから供給通路を通
    じて加熱筒に供給される基体樹脂の供給量を調整する基
    体樹脂供給量調整装置が設けられたことを特徴とする発
    泡成形用射出成形機。
  2. 【請求項2】 可塑化スクリュと攪拌スクリュとの間
    に、該攪拌スクリュから該可塑化スクリュへ溶融樹脂お
    よび発泡剤が逆流することを防止する第一の逆流防止機
    構が設けられ、 射出ノズルと攪拌スクリュとの間に、該射出ノズルから
    該攪拌スクリュへ発泡剤溶解樹脂が逆流することを防止
    する第二の逆流防止機構が設けられていることを特徴と
    する請求項1記載の発泡成形用射出成形機。
  3. 【請求項3】 基体樹脂供給量調整装置は、基体樹脂の
    供給通路に設けられた羽根車と、該羽根車を回転させる
    調整モータとを具備したことを特徴とする請求項1又は
    2記載の発泡成形用射出成形機。
  4. 【請求項4】 基体樹脂供給量調整装置は、基体樹脂の
    供給通路に設けられたスクリュフィーダと、該スクリュ
    フィーダを回転させる調整モータとを具備したことを特
    徴とする請求項1又は2記載の発泡成形用射出成形機。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1つに記載
    の発泡成形用射出成形機において、 計量終了によるスクリュ軸後退完了後も定位置を保持し
    た状態でスクリュ軸を回転させて撹拌スクリュによる発
    泡剤の溶融樹脂への溶解を促進する場合に、基体樹脂供
    給量調整装置で基体樹脂の供給量を調整することにより
    樹脂圧を制御することを特徴とする溶解促進工程におけ
    る樹脂圧の制御方法。
  6. 【請求項6】 射出ノズルと撹拌スクリュとの間の樹脂
    圧を検知する圧力センサの出力信号によって基体樹脂供
    給量調整装置の作動を制御することを特徴とする請求項
    5記載の溶解促進工程における樹脂圧の制御方法。
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