JP2000161520A - 電動弁 - Google Patents

電動弁

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JP2000161520A
JP2000161520A JP11220090A JP22009099A JP2000161520A JP 2000161520 A JP2000161520 A JP 2000161520A JP 11220090 A JP11220090 A JP 11220090A JP 22009099 A JP22009099 A JP 22009099A JP 2000161520 A JP2000161520 A JP 2000161520A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャン、蓋状部材、及び、前記弁本体の組立
溶接接合において、Tig溶接と炉中ロー溶接とを適宜
採用して、溶接作業を容易にかつ確実に行うことができ
ると共に、前記各溶接部分に高い溶接強度を確保できる
冷凍サイクル用の電動弁を提供する。 【解決手段】 電動弁が、弁本体と、有底筒状のキャン
と、前記弁本体と前記キャンとの間に介在して取付固定
される蓋状部材とを備え、前記蓋状部材が、前記弁本体
との接合部に銅拡散層を形成し、前記弁本体と前記蓋状
部材との前記接合部が、炉中ロー付け溶接により接合
し、前記キャンと前記蓋状部材との接合部が、TiG溶
接により接合してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、ヒートポ
ンプ式エアコンや冷凍機等を構成する冷凍サイクルに組
み込まれて使用される電動弁に係り、特に、ステッピン
グモータのキャン部分と、該キャンを弁本体に連結する
蓋状部材と、該蓋状部材を固定する弁本体との各溶接接
合部分を改善した電動弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の電動弁としては、図5に
示されるものが提案されている。図示例の電動弁1’
は、基本的には、ステッピングモータ10と、弁本体2
0と、ロータ軸35と、弁軸30とを具備しており、前
記ロータ軸35を前記ステッピングモータ10により回
転駆動してねじ送りにより昇降させ、それに伴って昇降
する弁軸30の弁体31で、前記弁本体20に形成され
た流体入出口(弁座)23を開閉する(開口面積を変化
させる)ことにより流量を調整するようになっている。
【0003】前記ステッピングモータ10は、前記弁本
体20に蓋状部材18を介して連結固定された円筒状の
キャン11の外周部に嵌装されたステータヨーク13
と、ボビン14と、このボビン14に巻装され、外部か
ら通電されるマグネットワイヤ15と、スリーブ40に
固定されたボンド磁石よりなるロータ39と、を備えた
構成とされている。
【0004】前記弁本体20は、弁室21を有し、該弁
室21に連通する導管24が接続される流体入出口22
が設けられ、その底面部に導管25が接続されるととも
に、前記弁軸30の弁体31により開閉される流体入出
口23が形成されている。前記弁本体20の弁室21上
方には、内周部に雌ねじ部が形成されたガイドブッシュ
26が内嵌固定されている。
【0005】前記キャン11は、有底の筒状をしてお
り、その開口端に下部鍔部11aを備えており、前記蓋
状部材18は、図6及び図7に示されているように、底
部18bに環状孔18dを備えると共に、上部に鍔部1
8aを備えた皿状をしており、前記底部18a裏面に例
えば四つの放射状の溶接溝18c、…を備えている。
【0006】前記キャン11、前記蓋状部材18、及
び、前記弁本体20との組立密封固定は、まず、前記弁
本体20の上部環状突出片20aに前記蓋状部材18の
内部孔18dを嵌合し、前記上部環状突出片20aを外
周方向にかしめると共に、前記弁本体20の外周上部2
0bと前記蓋状部材18の下面とをロー付け溶接Aを行
う。その後、前記キャン11と前記蓋状部材18内に前
記ガイドブッシュ26、ロータ39、スリーブ40、弁
軸30、軸35等を収納した後、前記蓋状部材18の上
部鍔部18dと前記キャン11の下部鍔部11aとを当
接させて、その周囲をTiG溶接(タングステンイナー
トガス溶接)等で拝み溶接Bを行い、これによって、前
記キャン11内を密封状態としている。また、前記弁本
体20は、前記導管24、25を、その側面と底面とに
ロー付け溶接C、Dで接合固定している。
【0007】このような構成の電動弁1’においては、
前記マグネットワイヤ15を一方向に通電励磁すると、
ロータ39、スリーブ40、ロータ軸35、ホルダ28
等が一体的に回転し、前記雌ねじ部と雄ねじ部との螺合
によるねじ送りにより前記弁軸30が下降せしめられて
前記流体入出口(弁座)23を閉方向に調整する。ま
た、前記マグネットワイヤ15を他方向に通電励磁する
と、前記弁軸30が上昇して前記流体入出口23を開方
向に調整する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そして、前記電動弁
1’は、冷凍サイクルに組み込まれて使用される動作時
には、前記キャン11内にも冷媒が供給されものである
ので、該キャン11内は前記冷媒によって圧力状態に置
かれている。このため、前記弁本体20の外周部21b
と前記蓋状部材18の下面とのロー付け溶接部A、前記
キャン11と前記蓋状部材18とのTiG溶接等の拝み
溶接部B、及び、前記弁本体20と前記導管24,25
とのロー付け溶接部C、Dとは、その電動弁1’の前記
冷媒の圧力負荷状態の長期の使用に耐えるものでなけれ
ばならない。
【0009】また、近年、フロンガス等によるオゾン膚
の破壊等の環境上の問題から旧来のフロン系冷媒が規制
の対象となったことから旧来の冷媒に代えて代替冷媒例
えば所謂R410Aが採用されてきている。この代替冷
媒は、前記旧来からの冷媒に比べて、高圧状態(概ね
1.4〜1.5倍程度)で作動することになる。このた
め、前記電動弁1’の稼働中は、前記キャン11内も代
替冷媒R410Aの使用によって、旧来の冷媒に比べて
高圧状態となり、前記旧来の冷媒では、その強度にさほ
ど問題がなかった前記接合溶接部B及びロー付け溶接部
Aにおいても、前記高圧状態に耐える構造のものでなけ
ればならない。
【0010】ところで、前記弁本体20のロー付け溶接
部A、C、Dは、通常、バーナー等を用いてロー付け溶
接を行っているが、このバーナーを用いてロー付け溶接
を行うと、該溶接部分の湯洗いや酸洗い等を必要とする
と共に、溶接にはフラックスを必要とする。このため
に、バーナーを用いたロー付け溶接工程が複雑に成ると
共に時間もかかり、製造コストが高くなるとの不具合が
ある。
【0011】一般のロー付け溶接には、前記バーナーロ
ー付け溶接以外に、炉中ロー付け溶接があり、該炉中ロ
ー付け溶接は、溶接部分の湯洗いや酸洗い等を必要とし
ないと共に、フラックスも必要とせず、更に、溶接体を
均一に加熱することができることで、溶接時の熱変形を
防止できるので、溶接製品の歩留まりを向上させること
ができるとの利点を有する。
【0012】しかしながら、前記炉中ロー付け溶接を、
電動弁1’の前記弁本体20のロー付け溶接部A、C、
Dに用いた場合には、弁本体20の黄銅材料と蓋状部材
18のステンレス材料から成るロー付け溶接部Aの溶接
のヌレ性を向上させるために、該溶接部にニッケルメッ
キ等を前処理として施すことが必要となる。このため、
例えば、前記蓋状部材18の全面にニッケルメッキを形
成すると、前記キャン11と前記蓋状部材18との拝み
溶接部Bを、TiG溶接により行う時、前記蓋状部材1
8がニッケルメッキを形成しているために、ステンレス
材料の前記キャン11とのTiG溶接が充分に行えない
場合が生じることがある。
【0013】本発明は、前記のような問題に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところは、従来の電動弁に
大きな改造を施さずに、キャン、蓋状部材、及び、前記
弁本体の組立溶接接合において、Tig溶接と炉中ロー
溶接とを適宜採用して、溶接作業を従来通り容易にかつ
確実に行うことができると共に、これまでのバーナロー
付けの問題点を解決し、信頼性を向上した冷凍サイクル
用の電動弁を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成すべ
く、本発明に係る電動弁は、基本的には、弁本体と、有
底筒状のキャンと、前記弁本体と前記キャンとの間に介
在される蓋状部材とを備え、前記蓋状部材が、前記弁本
体との接合部に銅拡散層を形成し、前記弁本体と前記蓋
状部材との前記接合部が、炉中ロー付け溶接により接合
し、前記キャンと前記蓋状都材との接合部が、TiG溶
接により接合したことを特徴としている。
【0015】また、本発明の電動弁の好ましい具体的な
態様は、前記蓋状部材が、その環状平板の中心に前記弁
本体の上部環状突出片を嵌合接合する内部孔と、その下
面に前記弁本体の上面に接触接合する内側下面と、その
外周に前記キャンの開口瑞部を係合接合する外周部とを
備え、前記内部孔と前記内側下面のみに銅拡散層を形成
し、前記弁本体の上部環状突出片と前記蓋状部材の内部
孔との接合部及び前記弁本体の上面と前記蓋状部材の内
側下面との接合部を、炉中ロー付け溶接により接合し、
前記キャンの開口端部と前記蓋状部材の外周部とをTi
G溶接により接合したことを特徴としている。
【0016】このような構成とされた本発明に係る電動
弁においては、特に、黄銅の弁本体、ステンレスのキャ
ンと蓋状部材、及び、銅の導管の場合に、蓋状部材の一
部分、即ち、該蓋状部材と弁本体との接合溶接部分のみ
に、メタライズ処理等によって銅拡散層を形成してロー
溶接のヌレ性を向上させ、前記蓋状部材と前記キャンと
の接合溶接部分には、前記拡散層を形成しない構成とし
てTig溶接を行うことができるので、蓋状部材と弁本
体とを、(導管も含めて)同時に、炉中ロー付け溶接で
行うことができると共に、該炉中ロー付け溶接を行って
も、前記蓋状部材と前記キャンとの接合部分をTig溶
接で良好に接合固定することができ、かつバーナーによ
るロー付けの問題点を解決でき、信頼性の高いものとす
ることができる。即ち、蓋状部材、導管、及び弁本体と
を炉中ロー付け溶接することによって、溶接部分の湯洗
いや酸洗いを必要としない。
【0017】更に、炉中ロー付け溶接は、前記蓋状部
材、前記導管、及び前記弁本体を一体として、均一に加
熱して溶接するので、溶接時の前記各部材の熱変形を防
止でき、結果として、前記弁本体、前記蓋状部材、及
び、前記キャンの同軸度、直角度等の精度を挙げること
ができるので、前記電動弁の信頼性及び性能を向上させ
ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電動弁の一実施形
態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。該実施形
態を説明するに当たって、前記従来例と同一機能を奏す
るものは同じ符号を付して説明する。図1は、本実施形
態の電動弁1の縦断面図である。該図1に示す電動弁1
は、基本的には、ステッピングモータ10と、弁本体2
0と、ロータ軸35及び弁軸30とを具備しており、前
記ロータ軸35を前記ステッピングモータ10により回
転駆動してねじ送りにより昇降させ、それに伴って昇降
する弁軸30の弁体31で前記弁本体20に形成された
流体入出口23を開閉する(開口面積を変化させる)こ
とにより流量を調整するようになっている。
【0019】前記ステッピングモータ10は、前記弁本
体20に環状平板の蓋状部材33を介して連結固定され
た円筒状のキャン32の外周部に嵌装されたステータヨ
ーク13と、ボビン14と、該ボビン14に巻装され、
外部から通電されるマグネットワイヤ15と、前記ステ
ータヨーク13、ボビン14及びマグネットワイヤ15
の外周を封止するモールド12と、前記キャン32の内
部に配置され、後述するスリーブ40に固定されたボン
ド磁石よりなるロータ39と、を備えて構成されてい
る。
【0020】前記モールド12、ステータヨーク13、
ボビン14、及びマグネットワイヤ15は、キャン32
の外周に一体的に嵌装され、それらはモールド12にビ
ス16で取り付けられた押圧係止具17の係止凸部17
aを前記キャン32の外周に、例えば90度間隔で4箇
所設けられた凹部19のいずれかに嵌合させることによ
り位置決め及び抜止めを行うようになっている。
【0021】前記弁本体20は、黄銅で形成され、弁室
21を有し、該弁室21に連通する銅製の導管24が接
続される流体入出口22が設けられ、その底面部に同じ
く銅製の導管25が接続されるとともに、前記弁軸30
の弁体31により開閉される流体入出口(弁座)23が
形成されている。前記弁本体20の弁室21の上方に
は、内周部に雌ねじ部27が形成されたガイドブッシュ
26が、内嵌固定されている。
【0022】前記ガイドブッシュ26の雌ねじ部27に
は、ホルダ28の外周に形成された雄ねじ部29が螺合
せしめられ、該ホルダ28の内周下部にフランジ付きの
弁軸30が摺動可能に嵌挿され、また、前記ホルダ28
の下部には、前記弁軸30のフランジ30aを受けるカ
ラー34が圧入固定されていて、前記弁軸30は、前記
ホルダ28内に縮装されたコイルスプリング37により
常時下方に付勢されている。前記ホルダ28の上部に
は、ロータ軸35がそれと一体的に回転移動できるよう
に内嵌固定されており、前記ホルダ28の上部外周に
は、合成樹脂製のスリーブ40が一体的に回転移動でき
るように成形固定されている。さらに合成樹脂性のスリ
ーブ40の外周には、凸状の可動側ストッパ45が下向
きに突設して一体に形成されている。また、前記ロータ
軸35の上部には、コイルスプリング36が装填されて
いる。このコイルスプリング36は、ロータ39が回転
(逆転)せしめられてロータ軸35やスリーブ40等が
前記雌ねじ部27と雄ねじ部29との螺合によるねじ送
りにより上昇せしめられて、前記ねじ部27,29の螺
合が外れたとき、前記ホルダ28をガイドブッシュ26
側に押圧して再螺合し易くするためのものである。
【0024】前記ガイドブッシュ26の上部外周には、
前記可動側ストッパ45が衝接せしめられる凸状の固定
側ストッパ55が上向きに突設された合成樹脂製の固定
受け座50が成形固定されている。前記キャン32は、
ステンレス材料で形成され、一端に開口部32aを備え
た有底筒状形状をしており、底部(上方部)32bが球
面状に形成されると共に、前記開口部32aが拡大径と
されている。
【0025】また、前記蓋状部材33は、ステンレス材
料で形成され、図2〜図4に示すように、環状平板とし
て形成され、内部に前記弁本体20の上部環状突出片2
0aに嵌合する内部孔33aを有すると共に、その外周
部に上部の段差形状部33bと下部の段差形状部33c
とを有し、かつ上面33dと下面33eとを有してい
る。該下面33eは、環状溝33fを形成しており、該
環状溝33fを境として内側下面33e1と外側下面3
3e2とに区画されている
【0026】前記蓋状部材33、その内部孔33aと下
面33eの内側下面33e1とにメタライズ処理等によ
り銅の拡散層Cuが形成されている。該銅の拡散層Cu
が形成される部分である前記内部孔33aと下面33e
の内側下面33e1は、前記弁本体20とロー付け溶接
を行う部分である。上記メタライズ処理による銅の拡散
層Cuの形成は、次のようにして行われる。即ち、蓋状
部材33の内部孔33aと下面33e1とに市販のペー
スト状銅ろうを塗布し、塗布後、水素雰囲気中で約11
50℃程度の炉にて加熱することにより、ステンレス材
の蓋状部材33に銅の拡散層Cuを形成するのである。
更に、前記弁本体20は、その上面に上部環状突出片2
0aを備え、該上部環状突出片20aと外周上部20b
との間の上面に、前記上部環状突出片20aから放射外
方向に延びる例えば四個のV字状の溶接溝20c、…が
形成されている。次に、本実施形態の電動弁1の前記キ
ャン32、前記蓋状部材33、前記導管24,25、及
び、前記弁本体20の組立密封溶接固定手段について説
明する。
【0027】まず、前記弁本体20の上部環状突出片2
0aに前記蓋状部材33の内部孔33aを嵌合して、前
記弁本体20の前記溶接溝20c、…を備えた上面と前
記蓋状部材33の内側下面33e1とを接触(ロー付け
溶接部A1となる部分)すると共に、前記弁本体20の
上部環状突出片20aの外周部と前記蓋状部材33の内
部孔33aとを接触(ロー付け溶接部A2となる部分)
させた状態で、前記上部環状突出片20aを外周方向に
かしめると共に、前記導管24、25を前記弁本体20
側面と下面の挿入嵌合(ロー溶接部C、Dとなる部分)
する。その後、前記蓋状部材33と前記導管24,25
とを保持した前記弁本体20を、銀と銅の二元共晶合金
をベースとした銀ろうをロー溶接部に前もってセット
(置ろう)し、無酸素雰囲気の炉内に導き、炉中ロー付
け溶接を行う。これによって、前記弁本体20、前記蓋
状部材33及び前記導管24,25の前記ロー溶接部A
1,A2、C、D部分が銀ロー溶接で一体になる。
【0028】その後、前記キャン32と前記蓋状部材3
3内に前記ガイドブッシュ26、ロータ39、スリーブ
40、弁軸30、ロータ軸35等を収納した後、前記蓋
状部材33の上部段差形状部33bに前記キャン32の
前記開口部32aの端部を係合させ、その周囲BをTi
G溶接(タングステンイナートガス溶接)を行うこと
で、前記キャン11内を密封状態としている。
【0029】前記蓋状部材33側の前記内部孔33aと
下面33eの内側下面33e1の前記ロー付溶接部A
1,A2には、銅の拡散層Cuが形成されているので、
銀ロー溶接がしっかりと確実に行われ、溶接接合強度が
高いものとなる。また、銀ロー付溶接時に、該溶接溝2
0c,…を介して溶接ローが内部の上部環状突出片20
a部まで浸透するので、前記ロー付溶接部A1、A2の
溶接強度が一層増加される。なお、本実施形態では、溶
接溝20cを設ける場合を示したが、設けなくともよい
のは勿論である。
【0030】前記蓋状部材33、前記導管24,25、
及び、前記弁本体20を炉中ロー付け溶接手段によって
溶接固定するために前記弁本体20と前記蓋状部材33
とのロー付け溶接部分A1、A2部分は、メタライズ処
理等によって銅の拡散層Cuが形成されているが、前記
蓋状部材33の前記Tig溶接部Bには、該銅の拡散層
Cuが形成されていないので、前記キャン32と前記蓋
状部材33との前記溶接部BでのTig溶接が容易に、
かつしっかりと行われ、該Tig溶接部Bの溶接信頼性
は、高いものとなる。
【0031】このような構成の本実施形態の電動弁1に
おいては、前記マグネットワイヤ15を一方向に通電励
磁すると、ロータ39、スリーブ40、ロータ軸35、
ホルダ28等が一体的に回転し、前記雌ねじ部27と雄
ねじ部29との螺合によるねじ送りにより前記弁軸30
が下降せしめられて、前記弁体31により、前記流体入
出口23が閉じられる。
【0032】前記流体入出口23が弁体31で閉じられ
た時点では、前記可動側ストッバ45が固定側ストッパ
55に未だ衝接しておらず、前記弁軸30の弁体31が
前記流体入出口23を閉じたまま、前記ホルダ28等は
さらに回転下降せしめられる。このときの前記弁軸30
に対する前記ホルダ28の下降量は、前記コイルスプリ
ング37が圧縮されることにより吸収される。
【0033】その後さらに、前記ホルダ28等が回転下
降せしめられると、前記可動側ストッパ45が固定側ス
トッバ55に衝接し、これにより、前記ロータ39への
通電励磁が続行されていても、前記スリーブ40、軸3
5、ホルダ28等の回転下降運動が強制的に停止せしめ
られる。
【0034】また、流体入出口23を開くときは、マグ
ネットワイヤ15を前記流体入出口23を閉じるときと
は逆方向に通電励磁することにより、弁体31を逆回転
させて、前記流体入出口23を開口する。
【0035】このように、本実施形態の電動弁1は、黄
銅の弁本体20と、ステンレスのキャン32と、該キャ
ン32を弁本体20に連結固定するステンレスの蓋状部
材33とを、前記説明した構造とし、前記蓋状部材33
と前記弁本体20とのロー付け溶接部A1、A2を、メ
タライズ処理等によって銅の拡散層Cuとして溶接ヌレ
性を向上させ、該弁本体20に溶接藩20c、…を形成
して接合したので、炉中ロー溶接手段によって、前記蓋
状部材33、前記導管24,25、及び、前記弁本体2
0を、同時に容易に溶接固定することができると共に、
その溶接接合部分の信頼性を高いものとすることができ
る。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明の電動弁は、前記蓋状部材に、該蓋状部材と前記弁本
体との接合溶接部分のみに、メタライズ処理等によって
銅の拡散層を形成し、前記蓋状部材と前記キャンとの接
合溶接部分には、前記拡散層を形成しない構成としたの
で、蓋状部材、導管及び弁本体とを、炉中ロー付け溶接
を行うことができると共に、前記蓋状部材と前記キャン
との接合溶接部分をTig溶接で接合固定することがで
きる。
【0037】また、本発明の電動弁は、キャン、蓋状部
材、導管、及び弁本体との接合に当たって、前記炉中ロ
ー付け溶接とTig溶接とを適宜採用することで、組立
溶接工程を容易にし、製造コストを低減できると共に、
信頼性の高いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動弁の一実施形態の断面図。
【図2】図1に示される電動弁のキャンと、蓋状部材
と、弁本体と溶接接合部の拡大断面図。
【図3】図2の電動弁のキャンと、蓋状部材と、弁本体
との分解斜視図。
【図4】図1の電動弁の蓋状部材の断面図。
【図5】従来の電動弁の一例を示す断面図。
【図6】図5の従釆の電動弁における蓋状部材と弁本体
の溶接接合部を示す拡大断面図。
【図7】図6の電動弁のキャンと、蓋状部材と、弁本体
との分解斜視図。
【符号の説明】
1 電動弁 10 ステッピングモータ 20 弁本体 20a 上部環状突出部 20c 溶接溝(V字状) 23 流体入出口 30 弁軸 32 キャン 32a 開口部 33 蓋状部材 33a 内部孔 33b 上部環状段差形状部 33c 下部環状段差形状部 33d 上面 33e 下面 33e1 内側下面 33e2 外側下面 A1 ロー付溶接部(内側下面) A2 ロー付溶接部(内孔) B TiG溶接部(環状段差形状部) C ロー付溶接部(導管24と弁本体) D ロー付溶接部(導管25と弁本体)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁本体と、有底筒状のキャンと、前記弁
    本体と前記キャンとの間に介在される蓋状部材と、を備
    えた電動弁において、 前記蓋状部材は、前記弁本体との接合部に銅拡散層を形
    成したことを特徴とする電動弁。
  2. 【請求項2】 上記銅拡散層は、上記接合部に塗布され
    た銅ろうを過熱することによって形成されることを特徴
    とする請求項1記載の電動弁。
  3. 【請求項3】 前記弁本体と前記蓋状部材との前記接合
    部は、炉中ロー付け溶接により接合し、前記キャンと前
    記蓋状部材との接合部は、TiG溶接により接合したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の電動弁。
  4. 【請求項4】 前記蓋状部材は、その環状平板の中心に
    前記弁本体の上部環状突出片を嵌合接合する内部孔と、
    その下面に前記弁本体の上面に接触接合する内側下面
    と、その外周に前記キャンの開口端部を係合接合する外
    周部と、を備え、前記内部孔と前記内側下面に銅拡散層
    を形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の電
    動弁。
  5. 【請求項5】 前記弁本体の上部環状突出片と前記蓋状
    部材の内部孔との接合部及び前記弁本体の上面と前記蓋
    状部材の内側下面との接合部を、炉中ロー付け溶接によ
    り接合し、前記キャンの開口端部と前記蓋状部材の外周
    部とをTiG溶接により接合したことを特徴とする請求
    項3に記載の電動弁。
  6. 【請求項6】 弁本体と、有底筒状のキャンと、前記弁
    本体と前記キャンとの間に介在される蓋状部材と、前記
    弁本体に取付固定される導管と、を備えた電動弁におい
    て、 前記蓋状部材は、前記弁本体との接合部に銅拡散層を形
    成し、前記弁本体と前記蓋状部材との接合部及び前記弁
    本体と前記導管との接合部は、炉中ロー付け溶接により
    接合し、前記キャンと前記蓋状部材との接合部は、Ti
    G溶接により接合したことを特徴とする電動弁。
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