JP4576440B2 - 開閉弁 - Google Patents

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Description

本発明は、弁体を弁座に対して離接して弁の開閉を行う開閉弁に関するものである。
従来、弁本体に設けたプランジャチューブの周囲にソレノイドコイルを設け、プランジャチューブ内において弁本体側に可動吸引子、他側にプランジャを設け、可動吸引子とプランジャ間に弁開ばねで付勢された状態で、プランジャと弁体をかしめにより結合して収納した通電時閉型電磁弁が特許文献1として開示されている。
ところが、特許文献1に開示されているような従来の通電時閉型電磁弁は、弁本体の材質が真鍮であるので、弁本体の重量が重くなり、弁本体にプランジャチューブ及び弁座を切削加工により形成していたので、プランジャチューブ及び弁座の加工工数を要し、このため弁本体の製造コストが高価となっていた。また、弁本体のプランジャチューブの周囲にソレノイドコイルを配置するのに、ソレノイドコイルを囲む磁性材からなる外函を磁性ガイド(吸引子)に磁性材のボルトにより固定するものであるため、外函の磁性ガイドに対する取付けには、工具を用いるのでその取付けは簡単に行えないものであった。
また、弁本体と出入口銅パイプの溶接は、溶接部にフラックスを塗布し、バーナ加熱により銀ろう付けされるが、このフラックスを除去するのに湯洗いし、さらに、バーナ加熱した後に付く炭化物や変色を取り除くために酸洗いを行う必要がある。この酸洗い後の廃液は、環境に有害で処理が難しく、特別な管理が必要であった。さらに、弁本体のプランジャチューブと磁性ガイドは、プランジャやコイルばね等を組み込んだ後、磁性ガイド溶接部に銀ろうにフラックスを塗布し、高周波溶接による銀ろう付けしているので、湯洗いや酸洗いができず、ブラッシング等で処理することとなるが、フラックスが残ると腐蝕の原因となったり、フラックスが弁内部に流れ込み、プランジャの動作不良や冷房システムのコンタミでつまりの原因となるおそれを生じるという問題点があった。また、弁本体のプランジャチューブと磁性ガイドは、真鍮とステンレス鋼の溶接であり、銀ろう材は比較的低温で溶けて濡れ性の良い、人体には有害であるカドミウム入り銀ろう材を使用する必要があった。これらは、地域環境に悪影響を与え、弁本体のリサイクル化を困難にする要因になるという問題点があった。
特開2001−108136号公報
かかる問題点に鑑み本発明は、弁本体の簡素化を図って組立を容易に行えるようにすると共に、環境に配慮したリサイクル化に適した開閉弁を提供することを目的とする。
本発明の開閉弁は、弁本体と、前記弁本体に形成される弁室に配置される弁部を有する弁体と、前記弁体の弁部と離接する弁座を有する弁座シート部材と、前記弁本体に装着される第一及び第二のパイプとを有し、前記弁本体は、プレス加工により形成され、一端が開口端である円筒状部を有し、該円筒状部の周壁に横孔が設けられ、前記弁座シート部材は、プレス加工により形成され、一端中央に前記弁座を、他端にフランジ部を有し、前記弁本体の前記横孔に前記第一のパイプが接続され、前記弁本体の前記開口端と前記弁座シート部材の前記フランジ部とが前記弁座を内側に向けて接合され、前記弁座シート部材に前記第二のパイプを接続して構成されることを特徴とする。
さらに、本発明の開閉弁においては、前記弁座シート部材は、前記弁座の下方位置で前記第二のパイプを嵌合して接続するためのパイプ嵌合部を有することを特徴とする。
さらに、本発明の開閉弁においては、前記弁本体と前記弁座シート部材はステンレススチール材料よりなることを特徴とする。
さらに、本発明の開閉弁においては、前記弁座シート部材は弁本体に溶接により固着されていることを特徴とする。さらに、本発明の開閉弁においては、前記弁本体への前記第一のパイプの接続及び前記弁座シート部材への前記第二のパイプの接続に水素炉中ろう付が用いられることを特徴とする。
さらに、本発明の開閉弁においては、前記弁本体の前記開口端にフランジが形成され、前記フランジは一体に成形されたリム部を有し、前記リム部の周縁に前記弁座シート部材のフランジ部の外周縁を嵌合して溶接されていることを特徴とする。
かかる本発明の開閉弁によれば、弁座シート部材を弁本体とは別体にしてともにプレス部品としたので、弁本体の小型・軽量化が図れ、組立性を向上した安価な開閉弁を実現できる。
さらに、弁本体と弁シート部材とをアーク溶接例えばTIG溶接等の方法で固着し、また弁本体と弁座シート部材へのパイプの接続に炉中ろう付けを用いるのでリサイクル化が容易な開閉弁を実現できる。
さらに本発明による開閉弁によれば、弁本体のフランジ部に形成されたリム部に弁座シート部材のフランジ部を嵌合させて溶接されるので、別体の両者の中心軸がずれるおそれがなく、正確な閉弁操作が実現できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態における電磁弁を示す断面図、図2は本発明の第1の実施の形態における電磁弁を示す斜視図、図3は図2の平面図、図4は図1の要部拡大図である。本発明の電磁弁は、図1に示すように、弁室11を有すると共に、一端を閉塞したパイプ部15を有する弁本体1と、弁本体1のパイプ部15の外周に装備された電磁コイル2と、弁本体1のパイプ部15の内部に固定された吸引子3と、吸引子3に弁本体1のパイプ部15の長手方向に摺動自在に設けた棒状の弁体4と、弁体4に連結されたプランジャ5と、弁本体1の開口端に設けた弁座シート部材6と、吸引子3とプランジャ5との間に配設された弁体4を弁座シート部材6と反対方向の開弁方向に向って付勢する開弁用付勢手段であるコイルスプリング7とを備えている。
弁座シート部材6には、図1に示すように、弁本体1の弁室11の内部に臨んで弁体4の離接する弁座61が形成され、弁座シート部材6が弁本体1に溶接により固着されている。
弁本体1と弁座シート部材6はステンレススチール材料よりなり、弁本体1及び弁座シート部材6はプレス加工により成形されている。
弁本体1のパイプ部15は、図1,図2及び図3に示すように、電磁コイル2を収容するコイルケース8が装備され、図4に示すように、コイルケース8に固定された押圧係止部材9が弁本体1のパイプ部15に形成した係止凹部16に係止され、コイルケース8が押圧係止部材9を介して弁本体1のパイプ部15に固定されている。
弁本体1の円筒状の周壁10の内部には、図1に示すように、弁室11が形成され、弁本体1の周壁10には垂直な中心軸線と直交する方向にパイプ嵌合孔12が設けられ、弁本体1の周壁10の下端には外方に向って張出したフランジ13が形成され、弁本体1の周壁10の上端には段部14を介して同一中心軸線上に上方に向って小径のパイプ部15が形成され、弁本体1のパイプ部15の上端部の外周には係止凹部16が形成され、弁本体1のパイプ部15の上端は閉塞されている。
弁本体1の周壁10には、図1に示すように、垂直な中心軸線と直交する方向に入口側銅パイプ100が接続され、弁本体1の周壁10のパイプ嵌合孔12には側方より入口側銅パイプ100の一端部が嵌入され、入口側銅パイプ100の一端部の外周面は弁本体1の周壁10のパイプ嵌合孔12に水素炉中銅ろう付けにより溶着されている。
弁本体1のパイプ部15の内部には、図1に示すように、弁本体1の弁室11の上側に円筒状の吸引子3が配設され、吸引子3の外周面には環状凹溝30が形成され、弁本体1のパイプ部15の一部を吸引子3の環状凹溝30にかしめ加工することにより、吸引子3は弁本体1のパイプ部15の内部に固定されている。
吸引子3には、図1に示すように、これを貫通する棒状の弁体4が弁本体1のパイプ部15の長手方向に沿って摺動自在に設けられ、弁体4の先端部には弁座シート部材6の弁座61に離接する弁部40が形成され、弁体4の基端寄りには小径部41が形成されている。なお、弁体4の材質は真鍮である。
弁本体1のパイプ部15の上端寄りの内部には、図1及び図4に示すように、円筒状のプランジャ5が移動自在に配設され、プランジャ5の端壁には垂直な中心軸線上に沿って弁体4の小径部41を固定するための固定用孔50が設けられている。
プランジャ5の端壁の固定用孔50には、図1及び図4に示すように、下方より弁体4の小径部41が嵌入され、弁体4の小径部41の先端にかしめ止め加工K1を施すことにより、プランジャ5は弁体4の小径部41に連結されている。
弁体4の外側には、図1に示すように、吸引子3とプランジャ5との間に開弁用のコイルスプリング7が配設され、プランジャ5はコイルスプリング7の付勢力により吸引子3と離間する方向に常時付勢されている。
弁座シート部材6は、図1に示すように、弁本体1と同一中心軸線上に円筒状のシート本体60を有し、弁座シート部材6のシート本体60の上端には入口側銅パイプ100の中心軸線O1に近づけて弁座61が形成され、弁座シート部材6のシート本体60の下端には段部を介してパイプ嵌合部62が形成され、弁座シート部材6のパイプ嵌合部62の端縁には外方に向って張出したフランジ63が形成されている。
弁本体1の弁室11には、図1に示すように、弁体4の弁部40に臨んで弁座シート部材6の弁座61が配置され、弁本体1のフランジ13には弁座シート部材6のフランジ63が当接され、弁本体1のフランジ13と弁座シート部材6のフランジ63とはアーク溶接例えばTIG溶接によりW1にて溶着されている。
弁座シート部材6には、図1に示すように、出口側銅パイプ110が接続され、弁座シート部材6のパイプ嵌合部62には下方より出口側銅パイプ110の一端部が嵌入され、出口側銅パイプ110の一端部の外周面は弁座シート部材6のパイプ嵌合部62の内周面に水素炉中銅ろう付け手段により溶着されている。
弁座シート部材6の弁本体1に対する組付けは、まず、弁座シート部材6のシート本体60の中心軸線が弁本体1の周壁10の中心軸線と一致するように位置合わせし、弁座シート部材6の弁座61を弁本体1の弁室11の内部に下方より挿入すると共に、弁座シート部材6のフランジ63を弁本体1のフランジ13に当接し、その後、弁本体1のフランジ13の外周縁と弁座シート部材6のフランジ63の外周縁とをTIG溶接手段W1により溶着し、図1に示すように、弁座シート部材6は弁本体1の周壁10の開口端に対して組付けられる。
弁本体1のパイプ部15の外側には、図1に示すように、ボビン120が嵌合装着され、ボビン120の周囲には電磁コイル2が巻回され、ボビン120はコイルケース8の内部に収容されている。
ボビン120には、図1に示すように、2個のターミナル130を介して2本のリード線140,140が接続され、電磁コイル2にはリード線140,140を介して通電される。
弁本体1のパイプ部15には、図1,図2及び図3に示すように、電磁コイル2を収容するコイルケース8が装着され、コイルケース8の互いに対向する水平な上壁80及び下壁81には垂直な同一中心軸線上に沿って貫通孔82及び貫通孔83がそれぞれ設けられ、コイルケース8の上壁80の貫通孔82と垂直壁84との中間部の下面には、図4に示すように、下方に向って開口する凹部85が形成され、コイルケース8の上壁80の凹部85の内端と上面との間には嵌合孔86が設けられ、コイルケース8の上壁80の貫通孔82及び下壁81の貫通孔83には下方より弁本体1のパイプ部15が挿通されている。
コイルケース8の上壁80の上部には、図1,図2及び図3に示すように、板金製の押圧係止部材9が配設され、押圧係止部材9は、図4に示すように、平板状の本体90を有し、押圧係止部材9の本体90の中央にはコイルケース8の上壁80の嵌合孔86と連通する係止孔91が設けられ、押圧係止部材9の本体90の一端には下方に向って直角に折曲した垂下部92が形成され、押圧係止部材9の垂下部92の両側にはコイルケース8の垂直壁84に当接する当接片93,93がそれぞれ形成され、押圧係止部材9の本体90の他端には上方に向って直角に折曲した立上り部94が形成され、押圧係止部材9の立上り部94には弁本体1のパイプ部15の係止凹部16に係合する突起95が形成されている。
コイルケース8の上壁80の上部には、図4に示すように、押圧係止部材9の本体90が載置され、コイルケース8の垂直壁84の外側には押圧係止部材9の垂下部92の当接片93,93が当接され、コイルケース8の上壁80の嵌合孔86及び押圧係止部材9の本体90の係止孔91には下方よりリベット150が嵌入され、コイルケース8の上壁80の凹部85にはリベット150の頭部151が嵌合され、リベット150の先端を押圧係止部材9の本体90の係止孔91にかしめ止めすることにより、押圧係止部材9はリベット150を介してコイルケース8に固定されている。
コイルケース8の上壁80の貫通孔82,下壁81の貫通孔83及びボビン120には、図1に示すように、下方より弁本体1のパイプ部15が挿通され、弁本体1のパイプ部15の係止凹部16には、図4に示すように、押圧係止部材9の立上り部94の突起95が係合され、コイルケース8は押圧係止部材9を介して弁本体1のパイプ部15に着脱自在に係止されている。
次に、本発明の第1の実施の形態の作用について説明する。この電磁弁は、電磁コイル2に通電すると、吸引子3に電磁コイル2の通電により磁力が発生し、吸引子3がプランジャ5を下方に向って吸引し、プランジャ5が弁本体1のパイプ部15の内部を吸引子3の吸引によりコイルスプリング7の付勢力に抗しながら下方に向って移動すると同時に、弁体4が吸引子3に案内されながらプランジャ5と共に弁座シート部材6の弁座61に向って下方に移動し、弁体4の弁部40が弁座シート部材6の弁座61に密接し、弁体4が入口側銅パイプ100から出口側銅パイプ110への流体の流れを閉止し、電磁弁は閉弁操作を行う。
また、電磁コイル2への通電を遮断すると、吸引子3に磁力が発生せず、吸引子3は吸引力を失い、プランジャ5が弁本体1のパイプ部15の内部をコイルスプリング7の付勢力により吸引子3と反対方向の上方に向って移動すると同時に、弁体4が吸引子3に案内されながらプランジャ5と共に上方に向って移動し、図1に示すように、弁体4の弁部40が弁座シート部材6の弁座61から離間し、流体が入口側銅パイプ100から弁座シート部材6のシート本体60の内部を通って出口側銅パイプ110へと流通し、電磁弁は開弁操作を行う。
図5は本発明の第2の実施の形態における電磁弁を示す断面図、図6は弁座シート部材の弁本体に対する組付け前の要部拡大断面図、図7は弁座シート部材の弁本体に対する組付け時の要部拡大断面図、図8は弁座シート部材の弁本体に対する組付け後の要部拡大断面図である。本発明の電磁弁の弁本体1の円筒状の周壁10の内部には、図5に示すように、弁室11が形成され、弁本体1の周壁10には垂直な中心軸線と直交する方向にパイプ嵌合孔12が設けられ、弁本体1の周壁10の下端には、図6に示すように、外方に向って張出したフランジ13が形成され、弁本体1のフランジ13の外周縁にはハーフ抜き部17を介して弁座シート部材6のフランジ63の外周縁を嵌合するリング状のリム部18がプレス加工により形成されている。弁本体1の他の構造は、図1に示すものと全く同様のため、同一部位に同一符号を付して説明を省略する。
また、本発明の第2の実施の形態における電磁弁の構成は、弁本体1を除いて図1に示す第1の実施の形態と全く同様のため、同一部位に同一符号を付して説明を省略する。
本体1の弁室11には、図5に示すように、弁体4の弁部40に臨んで弁座シート部材6の弁座61が配置され、弁本体1のフランジ13には弁座シート部材6のフランジ63が当接され、弁本体1のリム部18の内周面には弁座シート部材6のフランジ63の外周縁の一部が嵌合され、弁本体1のリム部18の周縁と弁座シート部材6のフランジ63の外周縁とはTIG溶接手段W1により溶着されている。
弁座シート部材6の弁本体1に対する組付けは、図7に示すように、まず、弁座シート部材6の弁座61を弁本体1の弁室11の内部に下方より挿入すると共に、弁座シート部材6のフランジ63を弁本体1のフランジ13に当接し、弁座シート部材6のフランジ63の外周縁の一部を弁本体1のリム部18の内周面に嵌め込むことを行う。これにより図6に示すように、弁座シート部材6のシート本体60の中心軸線O2が弁本体1の周壁10の中心軸線O3と一致する。
その後、弁本体1のリム部18の周縁と弁座シート部材6のフランジ63の外周縁とをTIG溶接手段W1により溶着し、図8に示すように、弁座シート部材6は弁本体1の周壁10の開口端に対して組付けられる。
弁本体1のフランジ13には、図6に示すように、プレス成形によりリム部18が一体成形され、弁本体1のリム部18は弁座シート部材6のフランジ63の外径のガイドとなるようになっている。
弁本体1のリム部18の周縁と弁座シート部材6のフランジ63の外周縁とはアーク溶接例えばTIG溶接によりW1にて溶着され、弁本体1のリム部18と弁座シート部材6のフランジ63との外部シール及び接合強度をTIG溶接で確保することができる。
かかる構成により、弁本体1のリム部18と弁座シート部材6のフランジ63とのTIG溶接時に、弁座シート部材6のシート本体60の中心軸線O2が弁本体1の周壁10の中心軸線O3に対してずれるおそれがなく、弁座シート部材6のシート本体60の中心軸線O2と弁本体1の周壁10の中心軸線O3とが一致した状態を保てるので、電磁弁の閉弁操作時における、弁体4の弁部40と弁座シート部材6の弁座61との間からの弁洩れ量を可及的に低減させることができる。
弁本体1のフランジ13の外周縁にプレス加工により成形したハーフ抜き部17が残らないように、弁本体1のリム部18の先端部をTIGで溶かして強度アップを図れ、弁本体1のリム部18と弁座シート部材6のフランジ63との接合部分がTIG溶接手段W1により覆われるので外観が良くなる。
次に、本発明の第2の実施の形態の作用について説明する。この電磁弁は、電磁コイル2に通電すると、吸引子3に電磁コイル2の通電により磁力が発生し、吸引子3がプランジャ5を下方に向って吸引し、プランジャ5が弁本体1のパイプ部15の内部を吸引子3の吸引によりコイルスプリング7の付勢力に抗しながら下方に向って移動すると同時に、弁体4が吸引子3に案内されながらプランジャ5と共に弁座シート部材6の弁座61に向って下方に移動し、弁体4の弁部40が弁座シート部材6の弁座61に密接し、弁体4が入口側銅パイプ100から出口側銅パイプ110への流体の流れを閉止し、電磁弁は閉弁操作を行う。
また、電磁コイル2への通電を遮断すると、吸引子3に磁力が発生せず、吸引子3は吸引力を失い、プランジャ5が弁本体1のパイプ部15の内部をコイルスプリング7の付勢力により吸引子3と反対方向の上方に向って移動すると同時に、弁体4が吸引子3に案内されながらプランジャ5と共に上方に向って移動し、図5に示すように、弁体4の弁部40が弁座シート部材6の弁座61から離間し、流体が入口側銅パイプ100から弁座シート部材6のシート本体60の内部を通って出口側銅パイプ110へと流通し、電磁弁は開弁操作を行う。
なお、上述した実施の形態においては、弁体4の材質を真鍮としたが、弁体4はステンレススチール材とすることも可能であり、入口側銅パイプ100,出口側銅パイプ110はステンレススチール材としても良い。
以上に述べたように、本発明によれば、弁座シート部材を弁本体とは別体にするとともに両者をともにプレス部品としたので、弁本体の小型化、組立性の向上、製造コストの低減を図ることができる。
さらに本発明によれば、弁本体及び弁座シート部材をステンレススチール材料とすることで、弁本体及び弁座シート部材の重量の軽量化を図ることができる。
さらに本発明によれば、弁座シート部材を弁本体にアーク溶接例えばTIG溶接により溶着することにより、従来のような人体に有害なカドミウム入り銀ろう材の使用を廃止することができる。
さらに本発明によれば、弁本体と弁座シート部材への出入口パイプの接続を炉中ろう付けにて行うことにより、ろう付け後の湯洗い,酸洗いが不要となり、製造コストの低減を図ることができると共にリサイクル化を容易に行える。
本発明の第1の実施の形態を示す断面図。 本発明の第1の実施の形態の斜視図。 図2の平面図。 図1の要部拡大図。 本発明の第2の実施の形態の要部断面図。 弁座シート部材の弁本体に対する組付け前の要部拡大断面図。 弁座シート部材の弁本体に対する組付け時の要部拡大断面図。 弁座シート部材の弁本体に対する組付け後の要部拡大断面図。
符号の説明
1 弁本体
2 電磁コイル
3 吸引子
4 弁体
5 プランジャ
6 弁座シート部材
7 コイルスプリング
8 コイルケース
9 押圧係止部材
10 周壁
11 弁室
12 パイプ嵌合孔
13 フランジ
14 段部
15 パイプ部
16 係止凹部
17 ハーフ抜き部
18 リム部
30 環状凹溝
40 弁部
41 小径部
50 固定用孔
60 シート本体
61 弁座
62 パイプ嵌合部
63 フランジ
80 上壁
81 下壁
82 貫通孔
83 貫通孔
84 垂直壁
85 凹部
86 嵌合孔
90 本体
91 係止孔
92 垂下部
93 当接片
94 立上り部
95 突起
100 入口側銅パイプ
110 出口側銅パイプ
120 ボビン
130 ターミナル
140 リード線
150 リベット
151 頭部
K1 かしめ止め加工
O1 入口側銅パイプの中心軸線
O2 弁座シート部材のシート本体の中心軸線
O3 弁本体の周壁の中心軸線
W1 TIG溶接手段

Claims (6)

  1. 弁本体と、前記弁本体に形成される弁室に配置される弁部を有する弁体と、前記弁体の弁部と離接する弁座を有する弁座シート部材と、前記弁本体に装着される第一及び第二のパイプとを有し、
    前記弁本体は、プレス加工により形成され、一端が開口端である円筒状部を有し、該円筒状部の周壁に横孔が設けられ、
    前記弁座シート部材は、プレス加工により形成され、一端中央に前記弁座を、他端にフランジ部を有し、
    前記弁本体の前記横孔に前記第一のパイプが接続され、前記弁本体の前記開口端と前記弁座シート部材の前記フランジ部とが前記弁座を内側に向けて接合され、
    前記弁座シート部材に前記第二のパイプを接続して構成される
    ことを特徴とする開閉弁
  2. 請求項1において、
    前記弁座シート部材は、前記弁座の下方位置で前記第二のパイプを嵌合して接続するためのパイプ嵌合部を有することを特徴とする開閉弁
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記弁本体と前記弁座シート部材はステンレススチール材料よりなることを特徴とする開閉弁
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項において、
    前記弁座シート部材と前記弁本体とは溶接により固着されていることを特徴とする開閉弁
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項において、
    前記弁本体への前記第一のパイプの接続及び前記弁座シート部材への前記第二のパイプの接続に炉中ろう付けが用いられることを特徴とする開閉弁
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項において、
    前記弁本体の前記開口端にフランジが形成され、前記フランジは一体に成形されたリム部を有し、前記リム部の周縁に前記弁座シート部材のフランジ部の外周縁を嵌合して溶接されていることを特徴とする開閉弁
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