JP2000130624A - 流体の流量制御装置 - Google Patents

流体の流量制御装置

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JP2000130624A
JP2000130624A JP10319835A JP31983598A JP2000130624A JP 2000130624 A JP2000130624 A JP 2000130624A JP 10319835 A JP10319835 A JP 10319835A JP 31983598 A JP31983598 A JP 31983598A JP 2000130624 A JP2000130624 A JP 2000130624A
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JP
Japan
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flange
fluid
brazing
control device
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JP10319835A
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English (en)
Inventor
Tetsuhiko Hara
哲彦 原
Shingo Tanaka
眞吾 田中
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Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体の流量制御装置の本体部とこれに接合さ
れる部品との接合を水素還元炉などによるロウ付けによ
って可能としたものにおいて、接合品質の向上を可能と
する。 【解決手段】 この流体の流量制御装置1は、流体を流
入させる流入パイプ4および流体を流出させる流出パイ
プ5が接続され、流入パイプ4を通って内部に流入した
流体を流出パイプ5に導く流体流出路28を設けてなる
筒状の本体部2と、この本体部2内の中心軸方向に沿っ
て移動可能となるようにこの本体部2内に収納され、流
体流出路28の開閉を行うキャリッジ24と、本体部2
の後端面側に配置されキャリッジ24を本体部2内の中
心軸方向に沿って往復移動させる駆動軸34を有する駆
動源3と、この駆動源3を構成する部品を収納し、本体
部2の後端面側に取り付けられる駆動源収納体22,2
3とを有する。そして、駆動源収納体22,23は、本
体部2に対してロウ付けにて接合される鍔状プレート2
2を有し、この鍔状プレート22の本体部2側の表面で
本体部2と接しない部分に突起221を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステッピングモー
タなどを弁の開閉駆動源として用いた流体の流量制御装
置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】冷蔵庫や空調機の冷媒の流量を制御する
ものとして、従来は、電磁弁を用いたものやニードル弁
を用いたものがある。
【0003】しかし、電磁弁を用いた流量制御装置は、
一般には、開か閉のいずれかの設定を行うものであり、
流量を微調整するには不向きである。また、開閉動作時
の音が大きいいことも問題点の一つであり、さらに、開
あるい閉のいずれの状態にあっても、その状態を保持す
るには電磁弁を通電状態にしておく必要があり、消費電
力の面でも問題がある。
【0004】一方、ニードル弁を用いた流量制御装置
は、概略的には、流入パイプを通って内部に流入した流
体を流出パイプに導く流体流出路を先端面側に設けてな
る筒状の本体部と、この本体部内の中心軸方向に沿って
移動可能となるようにこの本体部内に収納され、上記流
体流出路の開閉を行うキャリッジと、本体部の後端面側
に配置されキャリッジを本体部内の中心軸方向沿って往
復移動させる駆動源を有した構成となっており、キャリ
ッジを往復移動力させて、その往復移動力をニードル弁
に伝えることで弁の開閉を行うものである。
【0005】具体的には、駆動源としてステッピングモ
ータなどを用い、そのステッピングモータの回転力を往
復運動に変換して出力し、キャリッジを往復移動させる
ことで、ニードル弁を作動させて流体の流量を制御する
ものであり、電磁弁によるものに比べると、動作音の問
題も少なく、また、流量を微調整することも可能であ
る。
【0006】しかしながら、このニードル弁を用いた流
量制御装置は、駆動源としてのモータのサイズが一般に
大きなサイズのものが多い。これは、主に、空調機など
の冷媒の流量制御に用いられているものが多いためと考
えられる。つまり、空調機の場合は、冷媒の流入側の圧
力と、その冷媒を遮断したときの流出側の圧力差が大き
いため、大きな推力でニードル弁を動かす必要がある。
これによって、必然的に弁を駆動するためのモータサイ
ズが大きいものとなる。
【0007】しかし、冷蔵庫などにおける冷媒の流量制
御装置に、このニードル弁を用いたものをそのまま使う
には、スペース的に問題がある。冷蔵庫の場合、特に、
食品庫内のスペースを大きくとるため、できる限り各部
品を小さくすることが要求される。したがって、冷媒の
流体制御装置も当然のことながら最大限の小型化が要求
される。ただし、モータサイズを小さくすれば、確実な
流量制御を行うために必要なトルクが得られないという
問題が生じてくる。
【0008】さらに、ニードル弁は、高精度な制御を行
わせるために、ニードル弁の移動方向の中心軸とこのニ
ードル弁が挿入される流体流出路の中心軸の位置関係な
どが微妙なものとなってくるため、高精度な設計技術や
組立時における経験的なノウハウが必要となってくると
いう問題点もある。
【0009】また、この種の流体制御装置は、耐久性や
耐食性などを考慮して、その材質に銅、真鍮、SUSと
呼ばれるステンレスなどをそれぞれの構成要素によって
使い分けていることが多い。たとえば、本体部は真鍮
製、流体を本体部に導いたり本体部から流出させるため
の流入パイプおよび流出パイプは銅製とし、駆動源を収
納する駆動源収納体はステンレス製とするするなど、そ
れぞれに適した材質としている。特に、本体部は形状が
複雑なものとなる場合もあり、切削性や価格を考慮して
真鍮が用いられ、駆動源収納体は耐久性や防錆性を考慮
してステンレス(SUS)が用いられ、流入・流出パイ
プは耐食性を考慮して銅が用いられることが多い。
【0010】そして、これらを接合する場合は、機密性
や接合強度を考慮してロウ付けにより接合されるのが一
般的である。このようなロウ付けにより接合を行う場
合、従来では、接合部分にフラックスを塗布して手付け
によるロウ付けを行うのが殆どである。このロウ付けを
行う際、真鍮材とと銅材は特に問題はないが、真鍮材と
ステンレス材とをロウ付けする際は、幾つかの問題点が
ある。
【0011】すなわち、真鍮材とステンレス材とをロウ
付けする場合、ステンレス材の表面に存在するクローム
がロウ付けに悪影響を及ぼし良好な接合状態が得られな
いという問題がある。これに対処するためには、ロウ付
けの温度を1000度程度まで上げて行えばよいが、1
000度まで温度を上げると、真鍮材がその温度に耐え
きれず変形したり溶けたりする問題が生じる。
【0012】したがって、従来、真鍮材とステンレス材
とを手付けによってロウ付けするには、接合部分のみに
局所的に高温度が加わり、かつ、瞬時的にロウ付けを終
わらせるという熟練した作業によって行われているのが
実情である。これによれば、本体部全体には高温度が加
わることがなく、温度による悪影響は最小限に押さえら
れ、しかも、ステンレス材と真鍮材との接合が可能とな
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た手付けによるロウ付けの場合は、熟練した技術が必要
であるとともに、手作業であるので、接合部分の接合品
質のバラツキも多く、さらに、作業性も悪く生産効率の
点でも問題がある。加えて、手付けによるロウ付けの場
合は、接合部分にフラックスを塗布してロウ付けを行う
必要がある。フラックスを塗布してロウ付けを行うと、
そのフラックスの塗布部分がのちに酸化するため、酸化
膜を取り除くことが必要となってくる。
【0014】このように、従来では、手付けによるロウ
付け作業を行い、そのあとで、酸化膜を除去する作業も
行うので、多くの作業工程が必要となり、生産性が悪く
それがコストにも反映される結果となり、さらに、前述
したように、接合部分の接合品質のバラツキなどの点で
多くの問題点がある。
【0015】これに対処するためには、水素還元炉によ
るロウ付け(ここでは銀ロウ付けとする)によって自動
的に接合することが考えられる。しかし、この水素還元
炉による銀ロウ付けは、接合される部分だけではなく、
この場合、本体部に対し、流入・流出パイプと駆動源収
納体全体を取り付けた状態で、水素還元炉に浸して接合
部分に対して銀ロウ付けを行う。
【0016】そこで問題となるのは、真鍮製の本体部と
ステンレス製の駆動源収納体の接合である。つまり、前
述したように、ステンレス材の表面に存在するクローム
の影響を回避するためには、銀ロウ付けの温度を100
0度程度まで上げて行えばよいが、1000度まで温度
を上げると、真鍮材がその温度に耐えきれず変形したり
溶け出したりする問題が生じる。
【0017】このように、水素還元炉による銀ロウ付け
は、本体部全体に温度が加わるので、水素還元炉による
銀ロウ付け温度は、あまり高温にはできないことにな
る。真鍮は一般に800度以上で溶ける性質があるの
で、これより十分低い温度で銀ロウ付けを可能とする処
理を施す必要がある。ちなみに、水素還元炉による銀ロ
ウ付けは700〜780度程度の温度で可能となるの
で、この温度で銀ロウ付けを行えば、本体部に悪影響を
及ぼすことなく駆動源収納体との接合が行えることにな
る。
【0018】また、この種の流体の流量制御装置におい
て、水素還元炉による銀ロウ付けを行う際の他の課題と
して、水素還元炉による銀ロウ付け以外の方法で接合を
行う他の接合部分に対する配慮を行う必要があるという
ことがある。
【0019】すなわち、本出願人は、この種の流体の流
量制御装置における駆動源収納体を、本体部に対して水
素還元炉によって銀ロウ付される鍔状プレート(ステン
レス製)と、内部に駆動源の一部としてのロータ部を収
納するロータ収納ケース(ステンレス製)からなる構成
とする流体の流量制御装置を発明した。このような構成
を有する流体の流量制御装置を製造する際に行われる各
部の接合手順としては、まず、本体部に対して鍔状プレ
ート、流入パイプ、流出パイプを水素還元炉による銀ロ
ウ付けによって接合する。そして、その後、本体部内に
必要な部品を全て収納し、かつ、ロータ収納ケース内に
も駆動源を構成するロータなどを収納してから、このロ
ータ収納ケースを鍔状プレートに対してTIG溶接など
により接合することが行われる。
【0020】このような手順で各部の接合を行う際、水
素還元炉による銀ロウ付けをした後、銀ロウがTIG溶
接を行う部分にまで流れた状態となることが多い。この
ような状態のまま、TIG溶接が行われると、TIG溶
接の温度(1500度程度)は銀ロウの溶融点よりも十
分高いので、TIG溶接部分に存在する銀ロウが沸騰し
て泡だったり、銀ロウ付けされた部分にひびが生じたり
するという問題がでてくる。したがって、このような問
題にも対処する必要がある。
【0021】また、水素還元炉による銀ロウ付けを確実
に行わせるため、鍔状プレートにニッケル・リンメッキ
を施すことが必要に応じて採用されるが、このニッケル
・リンメッキが銀ロウ付けされる表面全体に精度良くな
されないと、銀ロウ付け後の強度が不十分となる。
【0022】本発明は、このような問題を解決するため
になされたものであり、流体の流量制御装置の本体部と
これに接合される部品との接合を水素還元炉などによる
ロウ付けによって可能としたものにおいて、接合品質の
向上を可能とした流体の流量制御装置を提供することを
目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、流体を流入させる流入パイ
プおよび流体を流出させる流出パイプが接続され、流入
パイプを通って内部に流入した流体を流出パイプに導く
流体流出路を設けてなる筒状の本体部と、この本体部内
の中心軸方向に沿って移動可能となるようにこの本体部
内に収納され、流体流出路の開閉を行うキャリッジと、
本体部の後端面側に配置されキャリッジを本体部内の中
心軸方向に沿って往復移動させる駆動軸を有する駆動源
と、この駆動源を構成する部品を収納し、本体部の後端
面側に取り付けられる駆動源収納体とを有する流体の流
量制御装置において、駆動源収納体は、本体部に対して
ロウ付けにて接合される鍔状プレートを有し、この鍔状
プレートの本体部側の表面で本体部と接しない部分に突
起を設けている。
【0024】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の流体の流量制御装置において、突起は、鍔状プレー
トの表面に、本体部を中心として本体部から一定の距離
を置いて本体部を一周するように閉ループ状に形成され
た突起としている。
【0025】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の流体の流量制御装置において、突起は、鍔状プレー
トの表面に本体部を中心として本体部から一定の距離を
置いて本体部を囲むように断続的に形成された突起とし
ている。
【0026】また、請求項4記載の発明は、請求項1か
ら3のいずれか1項記載の流体の流量制御装置におい
て、ロウ付けは、水素還元炉による自動的な銀ロウ付け
としている。
【0027】さらに、請求項5記載の発明は、請求項1
から4のいずれか1項記載の流体の流量制御装置におい
て、駆動源収納体は、鍔状プレートの外周端部分に溶接
によって接合されるロータ収納ケースを有している。
【0028】このように、本発明は、駆動源により駆動
軸を往復移動させ、これによりキャリッジを本体部内で
往復移動させて、流体流出路を開閉制御する流体の流量
制御装置において、流量制御装置の本体部と、これに接
合される部品の1つとしての鍔状プレートとの接合品質
を向上させることができる。しかも、たとえば、水素還
元炉による銀ロウ付けにより本体部と鍔状プレートとの
接合を自動的に行うような場合、銀ロウが鍔状プレート
の表面上を鍔状プレートの周端部方向へ不必要に流れ出
て行くのを防止することが可能となる。
【0029】これを実現するために、鍔状プレートの表
面に突起を設けている。この突起は、一例として、鍔状
プレートの表面に円を描くように閉ループ状に形成され
ている。これにより、ニッケル・リンメッキが確実に施
され、ロウ付けされたとき、そのロウが鍔状プレートの
周端部にまで流れて行くのを防止できる。
【0030】この突起は、ロウが不必要に流れるのを規
制するだけではなく、後述の実施の形態で詳しく説明す
るが、鍔状プレートを本体部に対してロウ付けする際、
ロウ付けを確実に行うためのメッキを施すような場合、
メッキ漕に多数の鍔状プレートを浸したとき、メッキす
べき面同志が密着して良好なメッキが行えなくなるのを
防止する役目も果たしている。
【0031】つまり、鍔状プレートの面が全くの平面で
あると、面同志が接触したとき両者の間に空間ができず
にメッキが行えなくなるが、たとえ、面同志が重なり合
ったとしても、突起があればその突起によって空間が生
じるため、メッキが行えるようになる。また、この突起
は一面(表面)側だけに設けられるが、メッキは少なく
とも表面側(ロウ付けが行われる側の面)だけに施され
ればよいので、たとえ、裏面同志が密着するようなこと
があっても特に問題はない。
【0032】また、突起は、本体部を囲むようにして断
続的に形成されたものでもよい。このように、断続的に
突起が形成されている場合は、閉ループ状に形成された
ものに比べると、ロウの流れを規制する効果は多少劣る
が、ロウは粘性を有しているので、ロウの流れを規制す
る効果はある程度は得られる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図1から図6に基づき説明する。
【0034】図1から図3は、本発明の実施の形態であ
る流体の流量制御装置の全体的な構成を説明するもの
で、図1は側断面図、図2は外観構成を示す側面図、図
3は図2を矢印A方向側から見た正面図である。
【0035】この図1、図2、図3に示される流体の流
量制御装置1は、その外観上の構成を大きく分けて説明
すると、本体部2と、この本体部2の後端側に取り付け
られ、弁(詳細は後述する)の開閉を駆動する駆動源と
してのモータ(この実施の形態ではステッピングモータ
を用いているので、以下ではステッピングモータとい
う)3と、本体部2の先端側に取り付けられた流体の流
入側のパイプ(以下、流入パイプという)4、流体の流
出側のパイプ(以下、流出パイプという)5により構成
されている。なお、これら流入パイプ4と流出パイプ5
の材質は銅が用いられる。
【0036】ステッピングモータ3は、コイル31が巻
装されたステータ部32、このステータ部32の内側に
ステータ部32と対向配置されたロータ部33、このロ
ータ部33の中心軸方向に設けられた回転軸支持孔33
aに回転自在に支持される駆動軸としての回転軸34を
有した構成となっている。
【0037】この状態で、電源供給部36からコイル3
1に電源を供給することにより、ロータ部33が回転す
るようになっている。また、コイル31が巻装されたス
テータ部32は、ステータ収納体38に収納され、この
ステータ収納体38は後述するホルダ40によって、本
体部2に着脱自在に取り付け可能となっている。なお、
ステータ部32は、コイル31を樹脂によってステータ
部32の極歯等と一体化すると共にコイル31を封止し
た構造となっている。
【0038】本体部2は、この実施の形態では、その材
質に真鍮が用いられ円筒状をなしている。そして、本体
部2の後端側にステッピングモータ3の回転軸34を回
転自在に指示する軸受け部21が内部に圧入された状態
で固定される。また、本体部2の後端部分には、本体部
2に対して自動的なロウ付けにより接合される鍔状プレ
ート22が設けられる(接合部分をWとして示す)。な
お、自動的なロウ付けは、ここでは、水素還元炉による
銀ロウ付けが用いられる(場合によっては銅ロウ付けで
も可能となるが銀ロウ付けが好ましいので、ここでは銀
ロウ付けを用いるものとする)。
【0039】鍔状プレート22は、ステンレス製でな
り、この鍔状プレート22には、ステッピングモータ3
のロータ部33を収納するステンレス製のロータ収納ケ
ース23が3本のピン22aにより位置決めされ、その
あとで、TIG溶接により両者が接合される。
【0040】この鍔状プレート22とロータ収納ケース
23の接合は、本体部2に対して鍔状プレート22、流
入パイプ4、流出パイプ5の接合が終了し、かつ、本体
部2内に必要な部品が全て収納され、さらに、ロータ収
納ケース23内にもステッピングモータ3の構成部品の
一部が収納された最終段階の工程として行われる。な
お、鍔状プレート22とロータ収納ケース23をまとめ
て駆動源収納体と呼ぶ。
【0041】また、鍔状プレート22は、その表面22
0に図4に示すような突起221が形成される。図4
(A)は、鍔状プレート22を表面側から見た平面図、
図4(B)は、(A)のx−x矢視断面図であるが、こ
の図4(A),(B)では、ここでの説明に特に必要で
ないと思われる部分の図示を省略してある。
【0042】突起221は、図4(A),(B)からも
わかるように、鍔状プレート22の表面に、本体部2を
中心として本体部22から一定の距離を置いて本体部2
を一周するように閉ループ状に形成され、その高さは図
4(B)に示すように、鍔状プレートの表面220から
0.3mm程度としている。なお、この突起221は、図
1においては図面が繁雑になるので図示されていない。
【0043】この突起221は、水素還元炉による銀ロ
ウ付けを行ったとき、銀ロウが鍔状プレート22の周端
部にまで流れて行かないようにするためと、鍔状プレー
ト22を本体部2に対して銀ロウ付けを行う際、銀ロウ
付けを可能とするために後述するようなメッキを施す
が、このとき、メッキ漕に多数の鍔状プレートを浸す
と、メッキすべき面同志が密着して良好なメッキが行え
なくなることがあり、それを防止する役目も果たしてい
る。なお、これら銀ロウ付けやメッキについてはのちに
詳細に説明する。
【0044】ところで、鍔状プレート22は、上述した
ように、本体部2に対して水素還元炉による銀ロウ付け
により接合されるが、そのままでは水素還元炉による銀
ロウ付けは前述した理由から行うことはできない。
【0045】そこで、この実施の形態では、水素還元炉
による銀ロウ付けを可能とするために、ステンレス製の
鍔状プレート22に対してニッケル・リン(Ni・P)
メッキを施して、そのあとで、水素還元炉による銀ロウ
付け処理を行う。また、Ni・Pメッキを施しただけで
は銀ロウ付けしたあとの接合強度が特定の仕様に対して
は満足しない場合が生ずるので、Ni・Pメッキを施し
たのち、熱拡散処理を行うのが好ましい。この熱拡散処
理のあとで水素還元炉による銀ロウ付けを行う。
【0046】すなわち、鍔状プレート22に対し単にN
i・Pメッキを施したものを水素還元炉によって銀ロウ
付けした場合、銀ロウとNi・Pメッキの表面の接合強
度は十分な強度が得られるが、Ni・Pメッキとその母
材であるステンレス(鍔状プレート22)の接合強度が
特殊な仕様に対して満足しない程度の強度しか得られな
い場合が生ずるからである。この種の流体流量制御装置
は、用途によっては、本体部2の内部に数十気圧もの圧
力が加わる場合もあり、本体部2に接続される部分の接
合強度が非常に高レベルを要求される場合がある。
【0047】これに対処するために、鍔状プレート22
に対しNi・Pメッキを施したのち、熱拡散処理を行
う。この熱拡散処理を行うことにより、ステンレスを構
成する元素の一部がNi・Pメッキ側に拡散して金属同
志の結合が生じて一種の合金のような状態となり、両者
の接合強度をきわめて大きいものとすることができる。
【0048】なお、鍔状プレート22にNi・Pメッキ
を施す際、鍔状プレート22全体にNi・Pメッキを施
すことが好ましいが、部分的であってもよい。このよう
に部分的にNi・Pメッキを施す場合、最低限、銀ロウ
付けが施される部分にはNi・Pメッキを施す必要があ
る。このとき、接合強度を高めるために、表面に表れる
部分だけでなく、銀ロウが流れ込むと考えられる部分に
はNi・Pメッキを施す必要がある。
【0049】また、鍔状プレート22にNi・Pメッキ
を施す際、そのメッキ厚は3.5μm±0.5μmが最適である
ことが実験により確かめられた。つまり、Ni・Pメッ
キの厚みを3.5μm±0.5μmの範囲としたときに、本体部
2との接合強度が最も高いことが確かめられた。その理
由としては、メッキ厚を4.0μmよりも厚くすると、その
あと熱拡散処理を行っても熱拡散の進み具合が少なくな
ることから小さな応力でメッキ界面の剥離が生じてしま
う。また、3.0μmよりも薄くすると、ステンレス表面の
鉄やクロームがNi・Pメッキの表面にまで拡散してき
て、銀ロウの流れが悪くなり、ピンホールや強度低下が
起こることが考えられる。
【0050】ところで、本体部2と流入パイプ4および
流出パイプ5との接合は、流入パイプ4および流出パイ
プ5の材質が銅であるので、Ni・Pメッキを施すとい
った処理を行うことなく、そのまま水素還元炉による銀
ロウ付けが可能となる。
【0051】図5は、以上説明した本体部2に対する鍔
状プレート22、流入パイプ4、流出パイプ5の接合処
理工程を示すもので、まず、鍔状プレート22に対して
は、Ni・Pメッキ工程F1とその熱拡散処理工程F2
を行い、その後で、それを本体部2に取り付けて(この
とき、本体部2には流入パイプ4および流出パイプ5が
取り付けられた状態となっている)、それを水素還元炉
に浸すことによる銀ロウ付け工程F3を行う。この水素
還元炉による銀ロウ付け工程における銀ロウ付け温度は
700〜780度であり、銀ロウ付け処理時間は10分
から30分の間とした。
【0052】なお、図5で示されるNi・Pメッキ工程
F1は、さらに電解Niメッキ工程F11を施したのち
無電解Niメッキ工程F12を行うようにしているが、
電解Niメッキ(メッキ厚は0.3μm程度)工程F11は
密着性をよくするために行われるものであるが、この電
解Niメッキ工程F11は省略して、無電解Niメッキ
工程F12のみでもよい。なお、ここでいう無電解のN
iメッキとはNi・Pメッキのことである。
【0053】この図5に示されるような接合処理工程に
よって接合処理を行うことで好結果が得られ、特に、真
鍮製の本体部2とステンレス製の鍔状プレート22との
接合において、ステンレスのままでは難しかった700
〜780度という低温での銀ロウ付けによっても十分な
接合強度が得られることがわかった。
【0054】このように、真鍮材に悪影響を及ぼさない
700〜780度という温度で、真鍮製の本体部2とス
テンレス製の鍔状プレート22とを水素還元炉による銀
ロウ付けを可能としたのは、図5のような処理工程、つ
まり、鍔状プレート22に対しては、Ni・Pメッキ
(メッキ厚3.5μm±0.5μm)工程F1と、必要により行
われる熱拡散処理工程F2と、その後で、それを本体部
2に取り付けて、それを水素還元炉による銀ロウ付け工
程F3とを行うからである。
【0055】また、本体部2と銅製の流入パイプ4およ
び流出パイプ5の接続は、メッキなどを施さずにそのま
ま行うことができるが、水素還元炉に浸すことにより、
真鍮製の本体部2から亜鉛が放出され、それが銅製の流
入パイプ4および流出パイプ5の表面に付着し、流入パ
イプ4および流出パイプ5の表面が亜鉛と銅の合金であ
る真鍮に真鍮化される。
【0056】この実施の形態では、このような現象を有
効利用している。すなわち、この流体の流量制御装置を
実際にプラントなどに取り付ける場合、流入パイプ4お
よび流出パイプ5の先端部は、配管用の銅製パイプに接
続されることになるため、その接続部は真鍮化されない
ことが望ましいが、その他の部分は、強度アップさせる
ことが望ましい。したがって、その接続される先端部分
のみに予めマスキングを施しておくなどの処置を行って
から水素還元炉に浸すようにする。
【0057】ところで、鍔状プレート22は、前述した
ように、その表面に突起221が形成される。この突起
221は、水素還元炉による銀ロウ付けを行う際、銀ロ
ウが鍔状プレート22の周端部にまで流れて行かないよ
うにするためと、鍔状プレート22に対しNi・Pメッ
キを施す場合、メッキ漕に多数の鍔状プレートを浸し
て、一度に多数枚の鍔状プレート22にNi・Pメッキ
を行うが、このとき、メッキすべき面同志が密着して良
好なメッキが行えなくなるのを防止する役目も果たして
いることは前述したとおりである。以下、これについて
説明する。
【0058】鍔状プレート22を水素還元炉により銀ロ
ウ付けを行うと、銀ロウが鍔状プレート22の周端部ま
で流れて行く可能性がある。このように、銀ロウが鍔状
プレート22の周端部まで流れた状態となると、後に行
われる鍔状プレート22とロータ収納ケース23とのT
IG溶接に問題が出てくる。
【0059】すなわち、鍔状プレート22とロータ収納
ケース23の接合は、本体部2に対して鍔状プレート2
2、流入パイプ4、流出パイプ5の接合が終了し、か
つ、本体部2内に必要な部品が全て収納され、さらに、
ロータ収納ケース23内にもステッピングモータ3の構
成部品の一部であるロータ部33などが収納された最終
段階の工程として行われる。この工程では、鍔状プレー
ト22とロータ収納ケース23をTIG溶接する。この
際、その溶接部分V(鍔状プレート22の周端部分とロ
ータ収納ケース23の上端部分)に銀ロウが付着した状
態のまま、TIG溶接が行われると、TIG溶接の温度
(1500度程度)が銀ロウの溶融点よりも十分高いの
で、TIG溶接部分に存在する銀ロウが沸騰して泡だっ
たり、銀ロウ付けが施された部分にひびが生じたりする
問題がでてくる。
【0060】これに対処するために突起221が設けら
れている。この突起221により、銀ロウが鍔状プレー
ト22の周端部にまで流れ出るのを防止することができ
る。
【0061】また、この鍔状プレート22に設けられた
突起221は、鍔状プレート22にNi・Pメッキを施
す際、メッキ漕に多数の鍔状プレートを浸したとき、メ
ッキすべき面同志が密着して良好なメッキが行えなくな
るのを防止する役目も果たしている。つまり、鍔状プレ
ート22の表面が全くの平面であると、面同志が接触し
たとき両者の間に空間ができずに、Ni・Pメッキが行
えなくなるが、面同志が重なり合っても突起221によ
って空間が生じるため、Ni・Pメッキが行えるように
なる。また、この突起は鍔状プレート22の表面側だけ
に設けられるが、Ni・Pメッキは銀ロウ付けが行われ
る側の面だけに施されればよいので、たとえ、突起22
1の設けられていない裏面同志が密着してNi・Pメッ
キが施されなくても特に問題とはならない。
【0062】以上で本体部2に対する鍔状プレート2
2、流入パイプ4、流出パイプ5の接合についての説明
は終了し、再び、この流体の流量制御装置としての構成
についての説明に戻る。
【0063】ステッピングモータ3の回転軸34は、本
体部2の軸受け部21に対して回転自在に支持されてい
るが、回転軸34の軸部にはネジが刻まれている。一
方、軸受け部21の回転軸支持貫通孔21aにもネジ部
が設けられていて、両者が螺合するようになっている。
【0064】これにより、ロータ部33が回転すると、
ロータ部33とその回転軸34は、回転軸34の中心軸
方向に沿って、本体部2の内部を回転しながら軸方向に
直線的に移動する。なお、回転軸34を本体部2の挿入
方向(本体部2の先端方向)に進ませるロータ部33の
回転方向を、ここでは正回転という。したがって、ロー
タ部33の回転が反転(逆回転)すると、ロータ部33
とその回転軸34は、本体部2の後端側方向に移動す
る。
【0065】回転軸34の先端部には、キャリッジ24
が取り付けられている。このキャリッジ24は、ロータ
部33の正逆回転に伴って回転軸34とともに本体部2
内を移動するものである。このキャリッジ24の内部で
かつキャリッジ24の先端付近には弁としての働きをす
る球体25が収納されるとともに、その球体25と前述
の回転軸34との間には弾性部材となるコイル状の加圧
バネ26が介在される。
【0066】また、球体25と加圧バネ26の間には、
プレート27が介在され、加圧バネ26の伸張力によ
り、球体25にはキャリッジ24の先端方向に押しつけ
られる力が与えれている。なお、キャリッジ24の先端
部は、球体25の球面の一部がキャリッジ24から露出
するように開口されている。また、加圧バネ26の組み
付け時の荷重を実使用の流体の圧力下において球体25
が振動しない荷重に設定している。具体的には、流体と
してフロンを使用する場合、加圧バネ26の組み付け時
の荷重を160gとしている。
【0067】また、本体部2の先端付近の側面には、流
入パイプ4が取り付けらるとともに、先端部分には流出
パイプ5が取り付けられ、流入パイプ4を通った流体
(ここでは冷媒)は、一旦、本体部2内に入った後、本
体部2の先端部分に設けられた細い流体流出路28を通
って流出パイプ5に出るようになっている。なお、これ
ら流入パイプ4と流出パイプ5も、前述の鍔状プレート
22と本体部2との接合と同様に、本体部2に対して水
素還元炉による銀ロウ付けによって接合される。これら
流入パイプ4および流出パイプ5と本体部2との銀ロウ
付け部分をそれぞれ符号Yとして示す。
【0068】そして、流入パイプ4を通って本体部2に
入り、流体流出路28を経て流出パイプ5へと流れる冷
媒の流れは、キャリッジ24の動きに伴い、球体25が
流体流出路28に対して当接状態または非当接状態とな
ることによって制御される。なお、この実施の形態で
は、冷媒の流量を微調整的に変化させるという制御も可
能であるが、冷媒を通過させる状態か、その流れを阻止
する状態か、つまり、オン(冷媒を通過させる状態)か
オフ(冷媒の流れを阻止する状態)かのいずれかの状態
に設定する場合に使用して好適であり、このような場合
に使用した例について説明する。
【0069】ところで、本体部2の先端面に設けられた
流体流出路28は、キャリッジ24に保持された球体2
5の球面が当接することで、冷媒の流れをオフするよう
になっているが、確実なオフ状態を得るために流体流出
路28の球体25の当接部分は、球体25の球面と同じ
曲率を有する曲面(凹面)となっている。これは、製造
段階で球体25と同一の形状の球体を強く押しつけるこ
とでその曲面を得ることができる。
【0070】回転軸34とロータ部33は、回転軸34
に設けた係合手段(図示省略)により一体化されてい
る。そして、回転軸34とロータ部33が一体化した状
態(このとき、キャリッジ24など本体部2内に収納さ
れるべき部品はすべて取り付けられている)で、前述し
たロータ収納ケース23がロータ部33を覆うようにし
て、本体部2に取り付けられた鍔状プレート22に対
し、前述したように、TIG溶接によって接合される。
【0071】そして、さらに、駆動源収納体の側面外周
を覆うようしてにコイル31が巻装されたステータ部3
2が装着される。このステータ部32は、ステータ収納
体38に収納された状態で本体部2に取り付けられる。
なお、ステータ収納体38を本体部2に取り付ける際、
スタータ収納体38は、ホルダ40によって本体部2に
対し着脱自在に保持されるようになっている。
【0072】このように、ステータ収納体38は、本体
部2に対してワンタッチで着脱できるので、ステータ部
32やコイル31部分、さらには、これらに接続された
電源供給部36部分などのメンテナンス時には便利なも
のとなる。なお、ステータ部32とロータ部33とは、
キャリッジ24が前進し、球体25が流体流出路28に
当接したその瞬間が最もロータ部33の回転力を強くで
きるように、ステータ部32の極歯とロータ部33のマ
グネットの各磁極中心をその当接時に一致させるように
している。
【0073】次に、このように構成された流体の流量制
御装置における冷媒の流れのオン・オフ制御について説
明する。
【0074】まず、キャリッジ24内の球体25が本体
部2の流体流出路28に当接していない状態では、流入
パイプ4を流れる冷媒は、本体部2内に入った後、流体
流出路28を通って流出パイプ5に流れ出て行く。この
状態で、冷媒の流れをオフする動作を行うには、ステッ
ピングモータ3のロータ部33を正回転させるようにコ
イル31を通電状態とする。これにより、ロータ部33
が正回転し、このロータ部33の回転力は、回転軸34
に伝えられ、回転軸34も正回転する。
【0075】また、回転軸34に刻まれたネジと軸受け
部21に刻まれたネジ部が螺合しているので、ロータ部
33が回転(ここでは正回転)することにより、ロータ
部33と回転軸34はともに直線的に本体部2内をその
先端方向に向かって移動する。そして、やがて、回転軸
34の先端部に取り付けられたキャリッジ24内の球体
25が、本体部2の先端部に設けられた流体流出路28
に当接する。なお、この球体25が流体流出路28に当
接するに必要な移動距離、つまり、冷媒が流れる状態
(オン状態)の位置から冷媒の流れを阻止する位置(オ
フ状態)までの移動距離は約1mm程度とほんのわずか
な距離である。一方、回転軸34の移動距離は約2.5
mmとされている。
【0076】このようにして、球体25が本体部2の流
体流出路28に当接すると、球体25の球面が流体流出
路28に形成された曲面と面接触することにより、確実
に冷媒の流れを阻止することができる。なお、この状態
でステッピングモータ3の駆動をさせても良いが、組み
立て誤差等を吸収させるため、通常は、さらに駆動を継
続させる。しかし、球体25を押し付ける力は、加圧バ
ネ26によって吸収される。そして、球体25には、そ
の加圧バネ26の伸張力により流体流出路28を一定以
上の力で押しつける力が働いて、確実な当接状態を得る
ことができる。
【0077】なお、この加圧バネ26は、球体25を流
体流出路28に押しつけることにより確実な当接状態を
得る働きをするとともに、球体25に対し、常に、キャ
リッジ24の先端部に押しつける力を与えているので、
球体25のがたつきが防止される。これにより、冷媒の
圧力によって、球体25が振動するのを防止でき、球体
25の振動によるノイズの発生を防止することができ
る。
【0078】このような冷媒の流れをオフした状態から
今度は、冷媒の流れをオン状態とするために、ロータ部
33の回転を逆回転させるように、コイル31に通電し
たとする。すると、ロータ部33は、逆回転し始める。
これにより、ロータ部33の回転力は、回転軸34に伝
達され、回転軸34はロータ部33とともに逆回転動作
を行い、本体部2から抜け出るような方向に動き、ステ
ッピングモータ3が所定のステップ数だけ動作すると、
球体25はキャリッジ24の先端に係合する。その後、
さらにロータ部33が逆回転すると、球体25は、キャ
リッジ24と共に移動し始め、本体部2の流体流出路2
8から離れ、冷媒が流れる状態(オン状態)となる。
【0079】なお、ステッピングモータ3の回転によ
り、キャリッジ24がある程度移動(ここでは、キャリ
ッジ24が流体流出路25から離れる方向に移動)して
も球体25が加圧バネ26の付勢力で流体流出路28に
当接しているため、オフ状態が維持される。そして、球
体25がキャリッジ24と係合し、流体流出路28から
わずかでも離れると、球体25による弁が全開状態とな
って冷媒が一気に流れる。つまり、冷媒の流れをオフ状
態からオン状態にデジタル的に切り替えることができ
る。この全開状態となる際には、流入パイプ4側の高圧
の冷媒が負圧となる流出パイプ5側に急激に流れ込むこ
とにより、球体25はころがされる運動をする。このこ
ろがりにより、冷媒の流入が一層スムーズに行われる。
【0080】以上のように、この実施の形態では、ステ
ッピングモータ3によりキャリッジ24を本体部2の流
体流出路28方向に移動させることにより、キャリッジ
24に保持された球体25の球面が本体部2に設けられ
た流体流出路28に当接して流体流出路28を閉状態と
する。一方、キャリッジ24を本体部2の先端部から離
れるように移動させることにより、球体25の球面が流
体流出路28に対し非当接状態となり、流体流出路28
を開状態とする動作を行う。このように、簡単な構造で
確実な流体の流れの制御を行うことができる。
【0081】また、この実施の形態では、本体部2と流
入パイプ4および流出パイプ5の接合、さらには、本体
部2と鍔状プレート22との接合は、それぞれ水素還元
炉による銀ロウ付けによって行っている。そして、この
とき、鍔状プレート22はステンレス製であるので、水
素還元炉により、700〜780度程度の温度(真鍮に
悪影響を及ぼさない温度)での銀ロウ付けを可能とする
ために、図5に示されるように、ステンレス材の表面に
Ni・Pメッキを施すNi・Pメッキ工程F1を行い、
Ni・Pメッキを施したのちに、熱拡散処理工程F2を
行って、水素還元炉による銀ロウ付け工程F3を行う。
【0082】このように、ステンレス材の表面にNi・
Pメッキを施すことにより、ステンレスの表面のクロー
ム影響を受けることがなくなり、また、そのあと、熱拡
散処理を行うことで、接合強度を大幅に向上させること
ができる。なお、Ni・Pメッキのメッキの厚みを3.5
μm±0.5μmとすることで、接合強度をより一層大きく
することができる。
【0083】このような処理を施すことにより、水素還
元炉による自動的な銀ロウ付け処理が可能となり、従
来、手付けでロウ付けするときには必ず用いられていた
フラックスの塗布が不要となり、フラックスによって生
じる酸化膜を取り除くための面倒な後処理を無くすこと
ができ、作業工程を少なくすることができる。しかも、
水素還元炉による自動的なロウ付けであるため、生産性
の大幅な向上と接合部分の接合品質の均一化が図れる。
【0084】さらに、鍔状プレート22の表面に突起2
21を設けることで、本体部2に対し鍔状プレート22
を水素還元炉により銀ロウ付けしたとき、銀ロウが鍔状
プレート22の周端部まで流れて行くのを防止できる。
これにより、鍔状プレート22とロータ収納ケース23
をTIG溶接する際、その溶接部分Vに銀ロウが付着す
ることがなくなる。したがって、突起221を設けてい
ない場合のように、TIG溶接による高温によって銀ロ
ウが沸騰して泡だったり、銀ロウ付け部分にひびが生じ
たりする問題をなくすことができる。
【0085】また、この鍔状プレート22に設けられた
突起221は、鍔状プレート22にNi・Pメッキを施
す際、メッキ漕に多数の鍔状プレートを浸したとき、メ
ッキすべき面同志が密着して良好なメッキが行えなくな
るのを防止する役目も果たしている。つまり、鍔状プレ
ート22の面が全くの平面であると、面同志が接触した
とき両者の間に空間ができずに、Ni・Pメッキが行え
なくなるが、面同志が重なり合っても突起221によっ
て空間が生じるため、Ni・Pメッキが行えるようにな
る。
【0086】なお、この実施の形態の流体の流量制御装
置1は、回転軸34の球体25側の先端が、キャリッジ
24の加圧バネ26が挿入されている細径孔部24aか
ら突出し太径孔部24bまで届いている。また、細径孔
部24aと太径孔部24bとの間に傾斜面を設けてい
る。このため、球体25がキャリッジ24内に沈み込ん
だとき、プレート27が回転軸34の先端に当たること
となり、加圧バネ26が圧縮されたときの不具合、例え
ば、加圧バネ26が細径孔部24a内に入り込み、復帰
できなくなったり、プレート27が太径孔部24b内で
傾いた位置に固定される等の不具合を回避することがで
きる。なお、この実施の形態では、球体25がキャリッ
ジ24の先端に当接した状態のときのプレート27と回
転軸34の先端との距離を約0.84mmとしている。
【0087】なお、上述の実施の形態は、本発明の好適
な実施の形態の例であるが、これに限定されるものでは
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変
形実施可能である。たとえば、上述の実施の形態では、
弁としての働きをする球体25の駆動を行うモータとし
てステッピングモータ3を使用した例について説明した
が、ステッピングモータ以外のモータを採用したり、駆
動源としてソレノイド等モータ以外の機構を採用しても
良い。
【0088】また、球体25をキャリッジ24の先端部
に押しつける力を与えるバネとして、上述の実施の形態
ではコイル状の加圧バネ26を用いたが、この加圧バネ
はコイル状のバネでなくてもよい。たとえば、板バネを
用い、この板バネの弾性力により球体25をキャリッジ
24の先端部に押しつけることも可能である。
【0089】また、鍔状プレート22の突起221は、
上述の実施の形態で示したような本体部2を一周するよ
うな閉ループ状のものでなくてもよい。たとえば、所定
の間隔を置いて断続的に形成された突起221であって
もよく、断続的に形成する場合は、図6(A)に示すよ
うに点状に設けられた突起であってもよく、図6(B)
に示すように線状に設けられた突起であってもよい。こ
れによっても、銀ロウの流れを規制する効果はある程度
は得られ、また、面同志が密着するのを防止して良好な
Ni・Pメッキが可能とするという効果は十分得られ
る。また、面同志が密着するのを防止して良好なNi・
Pメッキが可能とするという効果のみを得ようとする場
合には、突起は点状で、しかも、その数は数個でも十分
なものとなる。
【0090】さらに、前述した実施の形態の中で説明し
た真鍮材とステンレス材との接合についての接合処理工
程や突起の形成は、流体の流量制御装置に限定されるも
のではなく、接合処理が必要な他の分野においても適用
できるものである。さらに、本体部2としては、真鍮材
が好ましいが、他の金属材としても良い。また、鍔状プ
レートもステンレス材が好ましいが、本体部2にロウ付
けされるものであれば他の材料としても良い。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の流体の流
量制御装置は、駆動源により駆動軸を往復移動させ、こ
れによりキャリッジを本体部内で往復移動させて流体流
出路を開閉制御する流体の流量制御装置において、流量
制御装置の本体部とこれに接合される部品の1つとして
の鍔状プレートの接合品質を向上させることができる。
しかも、ロウ付け後のロウは、突起によって流れが規制
されるので、ロウが鍔状プレートの周端部までに達する
のを未然に防止することができる。このため、たとえ
ば、その後に行われる鍔状プレートとロータ収納ケース
との接合(TIG溶接などによる接合)において、ロウ
が付着していることによる様々な問題の発生を未然に防
ぐことができる。
【0092】また、請求項2記載の発明では、鍔状プレ
ートの表面に円を描くように閉ループ状に形成された突
起を形成しているので、ロウ付けするときに流れ出るロ
ウはその閉ループ内に封じ込められ、そこから外には流
れ出ることは少なく、ロウの流れを規制する点において
大きな効果が得られる。
【0093】また、請求項3記載の発明では、鍔状プレ
ートの表面に円を描くように断続的に設けられた突起を
形成している。このように、断続的に設けられた突起で
あっても、鍔状プレート同志の面での当接を防止でき、
メッキが確実になされると共に、ロウは粘性を有してい
るので、突起から外には流れ出にくい状態となり、これ
によってもロウの流れを規制することができる。
【0094】また、請求項4記載の発明は、ロウ付けと
して水素還元炉による自動的な銀ロウ付けとしている。
本発明の流体の流量制御装置のように、真鍮製等の本体
部とこれに接合される部品(流体の流入パイプや流出パ
イプ、さらには、駆動源収納体の一部としての鍔状プレ
ート)との接合を、水素還元炉による銀ロウ付けにより
行うことで、手付けによるロウ付けのときに必要として
いたフラックスの塗布が不要となる。このため、従来行
っていた酸化膜の除去作業などの煩わしい作業工程を無
くすことができ、生産性の大幅な向上が図れる。さら
に、自動的なロウ付け作業であるので、品質の均一化が
可能となる。
【0095】また、前述の請求項1から3の発明は、ロ
ウ付けとして水素還元炉による自動的な銀ロウ付けを行
う場合に、特に有効なものとなる。つまり、水素還元炉
による銀ロウ付けを行う際、ステンレス製の鍔状プレー
トはNi・Pメッキを施す必要があるが、このNi・P
メッキを施す際に、前述したように、メッキ漕の中で鍔
状プレートの表面(メッキを施さなくてはならない面)
同志が密着するのを請求項1から3のいずれかの発明を
採用することにより解消できる。
【0096】また、本体部と鍔状プレートとを水素還元
炉による銀ロウによって接合し、そのあとで、他の接
合、たとえば鍔状プレートとロータ収納ケースとを高温
のTIG溶接などで行おうとするとき、銀ロウがTIG
溶接を行う部分にまで流れた状態のまま、TIG溶接が
行われると、TIG溶接の温度は銀ロウの溶融点よりも
十分高いので、TIG溶接部分に存在する銀ロウが沸騰
して泡だったり、銀ロウ付け部分にひびが生じたりする
という問題が出てくる。これに対処するために請求項1
から3の発明が有効となり、請求項1から3のいずれか
を採用することによりその問題を解消することができ
る。
【0097】さらに、請求項5記載の発明では、ロータ
収納ケースが鍔状プレートの外周端部分で溶接によって
接合される。この接合に当たり、ロウがその溶接部分に
流れてこないので、溶接が確実に行われると共にロウ付
け部分に悪影響を与えないものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である流体の流量制御装置
の側断面図である。
【図2】本発明の実施の形態である流体の流量制御装置
の外観を示す側面図である。
【図3】図2を矢印A方向から見た正面図である。
【図4】図1の流体の流量制御装置に使用される鍔状プ
レートの表面に設けられた突起を説明する図であり、
(A)は鍔状プレートを表面側から見た平面図、(B)
は(A)の矢視断面図である。
【図5】図1に示される流体の流量制御装置の本体部に
対する鍔状プレート、流入パイプ、流出パイプの接合処
理工程を示す図である。
【図6】図1の流体の流量制御装置に使用されている鍔
状プレートの表面に設けられた突起の変形例として突起
を断続的に設けた例を示す図であり、(A)は点状の突
起を断続的に設けた例を示す平面図、(B)は線状の突
起を断続的に設けた例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 流体の流量制御装置 2 本体部 3 ステッピングモータ(駆動源) 21 軸受け部 21a 回転軸支持貫通孔 22 鍔状プレート(駆動源収納体の一部) 23 ロータ収納ケース(駆動源収納体の一部) 24 キャリッジ 25 球体 26 加圧バネ(弾性部材) 28 流体流出路 31 コイル 32 ステータ部 33 ロータ部 33a 回転軸支持孔 34 回転軸(駆動軸) 38 ステータ収納体 40 ホルダ 220 鍔状プレートの表面 221 突起 F1 Ni・Pメッキ工程 F2 熱拡散処理工程 F3 水素還元炉による銀ロウ付け工程

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を流入させる流入パイプおよび流体
    を流出させる流出パイプが接続され、上記流入パイプを
    通って内部に流入した流体を上記流出パイプに導く流体
    流出路を設けてなる筒状の本体部と、この本体部内の中
    心軸方向に沿って移動可能となるようにこの本体部内に
    収納され、上記流体流出路の開閉を行うキャリッジと、
    上記本体部の後端面側に配置されキャリッジを上記本体
    部内の中心軸方向に沿って往復移動させる駆動軸を有す
    る駆動源と、この駆動源を構成する部品を収納し、上記
    本体部の後端面側に取り付けられる駆動源収納体とを有
    する流体の流量制御装置において、 上記駆動源収納体は、上記本体部に対してロウ付けにて
    接合される鍔状プレートを有し、この鍔状プレートの上
    記本体部側の表面で本体部と接しない部分に突起を設け
    たことを特徴とする流体の流量制御装置。
  2. 【請求項2】 前記突起は、前記鍔状プレートの表面
    に、前記本体部を中心として本体部から一定の距離を置
    いて本体部を一周するように閉ループ状に形成された突
    起であることを特徴とする請求項1記載の流体の流量制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記突起は、前記鍔状プレートの表面
    に、前記本体部を中心として本体部から一定の距離を置
    いて本体部の回りに断続的に形成される突起であること
    を特徴とする請求項1記載の流体の流量制御装置。
  4. 【請求項4】 前記ロウ付けは、水素還元炉による自動
    的な銀ロウ付けであることを特徴とする請求項1から3
    のいずれか1項記載の流体の流量制御装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動源収納体は、前記鍔状プレート
    の外周端部分に溶接によって接合されるロータ収納ケー
    スを有していることを特徴とする請求項1から4のいず
    れか1項記載の流体の流量制御装置。
JP10319835A 1998-10-22 1998-10-22 流体の流量制御装置 Pending JP2000130624A (ja)

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