JP3571938B2 - モータおよび流体の流量制御装置 - Google Patents

モータおよび流体の流量制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3571938B2
JP3571938B2 JP31983398A JP31983398A JP3571938B2 JP 3571938 B2 JP3571938 B2 JP 3571938B2 JP 31983398 A JP31983398 A JP 31983398A JP 31983398 A JP31983398 A JP 31983398A JP 3571938 B2 JP3571938 B2 JP 3571938B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
rotation
inner bottom
storage case
protrusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP31983398A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000130623A (ja
Inventor
哲彦 原
眞吾 田中
秀雄 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Sankyo Corp filed Critical Nidec Sankyo Corp
Priority to JP31983398A priority Critical patent/JP3571938B2/ja
Publication of JP2000130623A publication Critical patent/JP2000130623A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3571938B2 publication Critical patent/JP3571938B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Lift Valve (AREA)
  • Electrically Driven Valve-Operating Means (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロータが正回転または逆回転することにより、ロータ部分とこのロータに取り付けられた回転軸を直線的に往復運動可能とし、これによりアクチュエータ的な働きが可能となるモータおよびそのモータを利用した流体の流量制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷蔵庫や空調機の冷媒の流量を制御するものとして、従来は、電磁弁を用いたものやニードル弁を用いたものがある。
【0003】
しかし、電磁弁を用いた流量制御装置は、一般には、開か閉のいずれかの設定を行うものであり、流量を微調整するには不向きである。また、開閉動作時の音が大きいいことも問題点の一つであり、さらに、開あるい閉のいずれの状態にあっても、その状態を保持するには電磁弁を通電状態にしておく必要があり、消費電力の面でも問題がある。
【0004】
一方、ニードル弁を用いた流量制御装置は、たとえば、ステッピングモータなどを駆動源として用い、そのステッピングモータの回転力をニードル弁の推力に変えて流体の流量を制御するものであり、電磁弁によるものに比べると、動作音の問題も少なく、また、流量を微調整することも可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このニードル弁を用いた流量制御装置は、駆動源としてのモータのサイズが一般に大きなサイズのものが多い。これは、主に、空調機などの冷媒の流量制御に用いられているものが多いためと考えられる。つまり、空調機の場合は、冷媒の流入側の圧力と、その冷媒を遮断したときの流出側の圧力差が大きいため、大きな推力でニードル弁を動かす必要がある。これによって、必然的に弁を駆動するためのモータサイズが大きいものとなる。
【0006】
しかし、冷蔵庫などにおける冷媒の流量制御装置に、このニードル弁を用いたものをそのまま使うには、スペース的に問題がある。冷蔵庫の場合、特に、食品庫内のスペースを大きくとるため、できる限り各部品を小さくすることが要求される。したがって、冷媒の流体制御装置も当然のことながら最大限の小型化が要求される。ただし、モータサイズを小さくすれば、確実な流量制御を行うために必要なトルクが得られないという問題が生じてくる。
【0007】
さらに、ニードル弁は、高精度な制御を行わせるために、ニードル弁の移動方向の中心軸とこのニードル弁が挿入される流路の中心軸の位置関係などが微妙なものとなってくるため、高精度な設計技術や組立時における経験的なノウハウが必要となってくるという問題点もある。
【0008】
また、この種の流体制御装置に用いられるモータには、弁を閉じる方向に回転しているとき、弁が閉状態となったにも係わらずそれ以上の無理な負荷が加わろうとした場合、その力を吸収するためのフリクション機構が設けられるのが普通である。すなわち、ニードル弁あるいは他の弁であっても、モータの回転力を弁を動かす力に変えて、流路の中に弁の一部が挿入されることによって流路を閉じるように制御するものにあっては、弁が流路に密封した状態となっても、さらに弁を押し込む方向に力が加えられると、弁がロックした状態となって、弁を開動作させるとき、弁を動かして元の状態に復帰させることができなくなることがある。
【0009】
このような不都合を生じないようにするために、弁が閉状態となる位置に達すると同時に、それ以上、弁を動かす力を与えないようにするフリクション機構を設けて、弁が閉状態となったにも係わらず、それ以上の無理な負荷が加わろうとした場合、ロータの回転を空回りさせて弁をそれ以上駆動させないようにするなどの手段を施している。
【0010】
また、前述したように、ロータ部が正回転または逆回転することにより、ロータ部とこのロータ部に取り付けられた回転軸を直線的に往復運動させ、これによりアクチュエータ的な働きが可能となるモータにあっては、弁を閉じる方向にロータ部が回転(正回転とする)したあと、ロータ部を逆回転させて弁を開くように動作させる際、ロータ部を所定の回転数だけ逆回転させたのち、ロータ部が予め決めた位置にまで戻った状態でその回転を停止させる必要がある。
【0011】
つまり、ロータ部の回転に伴い、ロータ部と回転軸が弁を閉じる方向に直線的に移動し、弁を閉じる操作がなされたあと、弁を開くために、ロータ部を逆回転させると、ロータ部自身が弁を開く方向に直線的に戻って来るが、そのとき、予め決められた位置でロータ部の動きを確実に停止させる必要がある。たとえば、モータとしてステッピングモータを用いた場合、弁を閉とした状態からロータ部を逆回転させる際、ロータ部を逆回転駆動させるためのステップ数は予め決められていることが多く、ロータ部が決められた回転数だけ回転した位置で確実にロータ部の動きを停止させることが可能となる。
【0012】
しかし、ステップ数の電気的制御は、確実性に乏しいものである。すなわち、ロータ部が何らかの理由で動いたときには、その停止位置が変動することとなり、制御的に不安定なものとなる。また、この逆回転によって、ロータ部の回転軸に設けられたネジが案内用のネジとの間でロックしてしまう危険がある。
【0013】
この不安定さやネジ同士のロックを解消するためには、ストッパ機構を設ける必要があるが、従来のストッパ機構は、構造が複雑であったり、また、ストッパに当接する際の衝撃音が耳障りな音となって現れたりする問題がある。
【0014】
このように、この種の制御を行わせるためのモータは、前述のフリクション機構とともに、弁の開方向の制御におけるロータ部の動きを規制するためのストッパ機構が必須の要件となるが、このストッパ機構も、一般に、部品点数が多かったり、構造が複雑で組立作業性が悪いものが多いなど様々な問題点がある。特に、小型化が強く要求される装置においては、限られた小さいスペースの中にフリクション機構のみならずストッパ機構をも設ける必要があるため、構造が簡単でしかも組立時の作業性がよく、しかも、確実なストッパ機能を果たすストッパ機構を設けることが必要となってくる。
【0015】
そこで本発明は、構造が簡単かつ小型で確実なストッパ機能を果たし、かつ、ストッパ機構の動作時に発生する耳障りな衝撃音を極力抑えることが可能なモータおよびそのモータを利用した流体の流量制御を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明は、回転軸を保持したロータ部が金属製の有底のロータ収納ケースに収納され、ロータ収納ケースに環装され、かつ、ロータ部に対向配置されるようにステータ部を設け、ロータ部が正回転することにより、このロータ部および回転軸が、ロータ収納ケースの内底面から離れる方向に直線移動可能とし、ロータ部が逆回転することにより、このロータ部および回転軸が、ロータ収納ケースの内底面に向かう方向に直線移動可能としたモータにおいて、ロータ部には、ロータ収納ケースの内底面に対向する端面に突起を設け、ロータ収納ケースの内底面側には、弾性を有する板状のロータ規制部材を設け、このロータ規制部材は、その後端側をロータ収納ケースの内底面に固定し、先端側が突起の回転軌跡内で、かつ、ロータ収納ケースの内底面から所定の高さに位置するように設けられ、ロータ部が正回転する際は、その突起がロータ規制部材に沿ってそのロータ規制部材の先端方向にそのロータ規制部材を押し下げ可能に進み、ロータ部が逆回転する際は、ロータ部が所定の位置まで戻ると、その突起がロータ規制部材に当接して回転が阻止されるようにしている。
【0017】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のモータにおいて、ロータ収納ケース側に設けられたロータ規制部材は、ロータ収納ケースの内底面の中心部に対してスポット溶接による取付を可能とする溶接用の小孔を有する板体部と、この板体部からロータ部側に設けられた突起の回転軌跡に沿って弧を描くように突出形成された角状接片とからなり、この角状接片の基部をロータ収納ケースの内底面に対して所定角度をなすように折り曲げるようにしている。
【0018】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載のモータにおいて、角状接片をその基部から所定角度だけ折り曲げる際、その角状接片は、基部とスポット溶接されるロータ収納ケースの内底面の中心部とを結ぶ線に沿って折り曲げ、その先端辺をロータ収納ケースの内底面に対して傾斜させ、ロータ部の突起には、その傾き角度に合わせて、その先端に傾斜を形成するようにしている。
【0019】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載のモータの回転軸を流体の流量を制御する筒状の本体部内に挿入し、前記ロータ部の回転とともに回転する前記回転軸の回転を、直線運動に変換する手段を上記本体部に設けるとともに、前記回転軸の直線的な動きに対応して流体の流量を制御する流量制御手段を上記本体部に設けるようにしている。
【0020】
このように、本発明のモータは、ロータ部が正回転して、ある位置にまでロータ部が直線運動した状態となってから、ロータ部逆回転させる際、予め決められた位置以上のロータ部の逆回転を規制するロータ規制部を有しているので、ロータ部が逆回転を継続しても、所定位置まで戻ると、ロータ部の動きを確実に規制することができ、ロータ部を所定位置で確実に止めることができる。
【0021】
そして、このロータ規制部は、ロータ部側に設けられた突起とロータ収納ケース側に設けられたロータ規制部材の2つの単純な部品のみで実現でき、かつ、確実な規制が行え、さらに、ロータ部の正回転時には両者の衝撃音は発生することがなく、ノイズを極力抑えることが可能となる。
【0022】
また、ロータ規制部材は、ロータ収納ケースの内底面に対しスポット溶接で取り付け可能とすると、取付作業をきわめて簡単なものとすることができ、また、ロータ部側に設けられた突起の回転軌跡に沿って弧を描くように突出された角(つの)状接片の基部をロータ収納ケース内底面に対して所定角度をなすように折り曲げただけの構造とすると、部品コストを大幅に削減することが可能で、生産性の向上にも寄与できる。しかも、ロータ部側に設けられた突起が角状接片に当接させることにより、ロータ部の動きを規制するようにすると、確実な規制動作を行うことができる。
【0023】
また、角状接片の先端部の傾きに合わせて、ロータ部側に設けられる突起の先端部に傾斜を形成すると、ロータ部の突起が角状接片の先端辺に当接する際、点接触状態ではなく、線状の接触による当接状態となり、確実な当接状態が得られると共に精度を上げることができ、ロータ部の動きの規制を確実に行うことができるようになる。
【0024】
このようなモータを、流体の流量制御装置における流量制御を行うための駆動源として用いることにより、流量制御を行う際、ロータ部が正回転して流体の流れを停止させる状態となってから、逆回転させ、流体の流れを開始させるような制御を行う場合、ロータ部が所定回転数だけ逆回転した後、さらに回転したとしても、ロータ部を所定位置で確実に止めることができる。これにより、流体の流量制御を安定的に行うことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を図1から図14に基づき説明する。
【0026】
図1から図3は、本発明のモータが適用された流体の流量制御装置の実施の形態の全体的な構成を示すもので、図1は側断面図、図2は外観構成を示す側面図、図3は図2を矢印A方向側から見た正面図である。
【0027】
この図1、図2、図3に示される流体の流量制御装置1は、その外観上の構成を大きく分けて説明すると、本体部2と、この本体部2の後端側に取り付けられ、弁(詳細は後述する)の開閉を駆動する駆動源としてのモータ(この実施の形態ではステッピングモータを用いているので、以下ではステッピングモータという)3と、本体部2の先端側に取り付けられた流体の流入側のパイプ(以下、流入パイプという)4、流体の流出側のパイプ(以下、流出パイプという)5により構成されている。
【0028】
ステッピングモータ3は、コイル31が巻装されたステータ部32、このステータ部32の内側にステータ部32と対向配置されたロータ部33、このロータ部33の中心軸方向に設けられた回転軸支持孔33aに回転自在に支持される回転軸34、一端がロータ部33に支持され他端をフリー状態とし、その内孔に回転軸34が挿通され、この回転軸34を自己の有する所期の締め付け力により保持するコイルバネ35を有した構成となっている。
【0029】
この状態で、電源供給部36からコイル31に電源を供給することにより、ロータ部33が回転するようになっている。なお、コイルバネ35は、フリクション機構の一部を構成するものであり、以下では、このコイルバネ35をフリクションバネ35という。このフリクション機構については後に説明する。また、コイル31が巻装されたステータ部32は、ステータ収納体38に収納され、このステータ収納体38は後述するホルダ40によって、本体部2に着脱自在に取り付け可能となっている。なお、ステータ部32は、コイル31を樹脂によってステータ部32の極歯等と一体化すると共にコイル31を封止した構造となっている。
【0030】
本体部2は、この実施の形態では、円筒状の真鍮で構成され、その後端側にステッピングモータ3の回転軸34を回転自在に指示する軸受け部21が内部に圧入された状態で固定される。また、本体部2の後端部分には、本体部2に対して水素還元炉による銀ロウ付けにより接合された鍔状プレート22が設けられ(接合部分をWとして示す)、その鍔状プレート22にはステッピングモータ3のロータ部33を収納するロータ収納ケース23が3本の固着ピン22aを利用して固定されている。
【0031】
この鍔状プレート22とロータ収納ケース23は、SUS(サス)と呼ばれる材質で形成され、以下これらをまとめてロータ部収納体と呼ぶこととする。また、このロータ収納ケース23は、その内底面に、ロータ部33の動き(回転軸34の中心軸方向の動きであって、この場合、特に、ロータ部33がロータ収納ケース23の内定面側に向かって移動するときの動き)を規制するロータ規制部材50が設けられる。
【0032】
このロータ規制部材50は、板バネで形成され、ロータ部33が回転しながらロータ収納ケース23の内側底面方向に向かって移動したとき、ロータ部33の下端部に設けられた突起33bがロータ規制部材50に当接することにより、その動きを規制するものである。なお、この突起33bと規制部材50とを併せてロータ規制部と呼ぶこととし、このロータ規制部については、のちに詳細に説明する。
【0033】
また、ステッピングモータ3の回転軸34は、本体部2の軸受け部21に対して回転自在に支持されているが、回転軸34の軸部にはネジが刻まれている。一方、軸受け部21の回転軸支持貫通孔21aにもネジ部が設けられていて、両者が螺合するようになっている。
【0034】
これにより、ロータ部33が回転すると、ロータ部33とその回転軸34は、回転軸34の中心軸方向に沿って、本体部2の内部を回転しながら軸方向に直線的に移動する。なお、回転軸34を本体部2の挿入方向(本体部2の先端方向)に進ませるロータ部33の回転方向を、ここでは正回転という。したがって、ロータ部33の回転が反転(逆回転)すると、ロータ部33とその回転軸34は、本体部2の後端側方向に移動する。この後端側に移動するときに、前述したロータ規制部の働きによってロータ部33の位置をステータ部32に対して適正な位置で停止させる。
【0035】
そして、回転軸34の先端部には、キャリッジ24が取り付けられている。このキャリッジ24は、ロータ部33の正逆回転に伴って回転軸34とともに本体部2内を移動するものである。このキャリッジ24の内部でかつキャリッジ24の先端付近には弁としての働きをする球体25が収納されるとともに、その球体25と前述の回転軸34との間には弾性部材となるコイル状の加圧バネ26が介在される。
【0036】
また、球体25と加圧バネ26の間には、プレート27が介在され、加圧バネ26の伸張力により、球体25にはキャリッジ24の先端方向に押しつけられる力が与えれている。なお、キャリッジ24の先端部は、球体25の球面の一部がキャリッジ24から露出するように開口されている。また、加圧バネ26の組み付け時の荷重を実使用の流体の圧力下において球体25が振動しない荷重に設定している。具体的には、流体としてフロンを使用する場合、加圧バネ26の組み付け時の荷重を160gとしている。
【0037】
また、本体部2の先端付近の側面には、流入パイプ4が取り付けらるとともに、先端部分には流出パイプ5が取り付けられ、流入パイプ4を通った流体(ここでは冷媒)は、一旦、本体部2内に入った後、本体部2の先端部分に設けられた細い流体流出路28を通って流出パイプ5に出るようになっている。なお、これら流入パイプ4と流出パイプ5は、本体部2に対して水素還元炉による銀ロウ付けによって接合される。各銀ロウ付け部分を符号Yとして示す。
【0038】
そして、流入パイプ4を通って本体部2に入り、流体流出路28を経て流出パイプ5へと流れる冷媒の流れは、キャリッジ24の動きに伴い、球体25が流体流出路28に対して当接状態または非当接状態となることによって制御される。なお、この実施の形態では、冷媒の流量を微調整的に変化させるという制御も可能であるが、冷媒を通過させる状態か、その流れを阻止する状態か、つまり、オン(冷媒を通過させる状態)かオフ(冷媒の流れを阻止する状態)かのいずれかの状態に設定する場合に使用して好適であり、このような場合に使用した例について説明する。
【0039】
ところで、本体部2の先端面に設けられた流体流出路28は、キャリッジ24に保持された球体25の球面が当接することで、冷媒の流れをオフするようになっているが、確実なオフ状態を得るために流体流出路28の球体25の当接部分は、球体25の球面と同じ曲率を有する曲面(凹面)となっている。これは、製造段階で球体25と同一の形状の球体を強く押しつけることでその曲面を得ることができる。
【0040】
また、前述した軸受け部21は、図4に示すように、その一方の端面21d側から他方の端面21e側に貫く連絡通路21cが、回転軸支持貫通孔21aと平行に設けられている。そして、先端側(本体部2への圧入方向先端側)の外径(端面21dの外径)d1は、後端側(ロータ部33側)の外径(端面21eの外径)d2よりもわずかに小さいものとなっている。
【0041】
この軸受け部21は、本体部2の内部空間をロータ部33側から完全に遮断する状態で取り付けられる必要があり、取り付ける際、本体部2に対してたたき込むようにして圧入される。すなわち、軸受け部21は、回転軸34が螺合され、しかもこの回転軸34の先端部には、キャリッジ24(キャリッジ24内には球体25、プレート27、加圧バネ26が収納された状態となっている)が既に取り付けられた状態で本体部2に圧入される。
【0042】
また、連絡通路21cは、ロータ収納ケース23内に入ったエステル油などのオイルを抜くために設けられるもので、図4で示すように、一方の端面21d側から他方の端面21e側に貫くように設けられているので、本体部2がロータ部収納体の下側となるようにすることで、ロータ収納ケース23内に入ったエステル油などのオイルを確実に抜き取ることができる。
【0043】
また、この連絡通路21cは、ロータ収納ケース23内に入ったオイルを抜くだけでなく、本体部2内に冷媒としてたとえばフロンガスを充填する際の導入路としても使用できる。なお、この軸受け部21の本体部2への取付操作時や、フロンガスの充填操作時においては、前述したように、すでに回転軸34は軸受け部21に取り付けられている状態であるが、回転軸34にはロータ部33が取り付けられていない状態で行う。この回転軸34にロータ部33を取り付ける操作は、きわめて簡単に行うことができるが、その取り付け操作については次のフリクション機構の説明の中で述べることとする。
【0044】
このフリクション機構について、図5、図6を参照しながら説明する。
【0045】
ロータ部33は、図5(A),(B)に示されるように、合成樹脂製の円筒部材331と、その周囲に装着されたマグネット332からなっている。そして、円筒部材331の中心部には回転軸34が着脱自在に挿入される回転軸支持孔33aが設けられ、その回転軸支持孔33aの軸受け部21側の端部33c側には、回転軸支持孔33aよりも内径の大きな大径部が形成されている。この大径部は、第1の大径孔333と、その第1の大径孔333と端部33cとの間に形成された第1の大径孔333よりも大径の第2の大径孔334により構成されている。そして、これら第1の大径孔333と第2の大径孔334の側壁には、第2の大径孔334から第1の大径孔333を直線的に通るスリット335が形成されている。
【0046】
一方、回転軸34にはフリクション機構の一部としてのフリクションバネ35が巻着される。このフリクションバネ35は、図6(A)に示すように、一端部がフリクションバネ35の円周の接線に対して直角方向に突出し(第1の突出部35aという)、他方の端部はフリクションバネ35の接線方向に突出している(第2の突出部35bという)。この第2の突出部35bは、図6(C)からもわかるように、わずかに下側(第1の突出部35a側)に折れ曲がっている。
【0047】
そして、このフリクションバネ35は、図6(A)に示すように、第2の突出部35b側を上にしてその上方から見たとき、第2の突出部35bを基点に右巻き(時計方向巻き)で第1の突出部35aに至るようになっている。
【0048】
なお、このフリクションバネ35の内径d0は、回転軸34の外径より小さいものとし、回転軸34をフリクションバネ35の第2の突出部35b側から、フリクションバネ35の径を押し広げるようにして挿入することで、フリクションバネ35を回転軸34に巻着するものとなっている。そして、通常の状態では、フリクションバネ35がもともと持っている所期の締め付け力によって回転軸34とフリクションバネ35とは一体化された状態となる。また、このフリクションバネ35の回転軸34に対する締め付け力は、ステッピングモータ3のトルク(ロータ部33のトルク)よりも小さくしている。
【0049】
また、図5と図6では図示されていないが、このフリクションバネ35の第2の突出部35b側には、回転軸34に固定されたEリング37によってフリクションバネ35が回転軸34の先端方向に動くのを規制している(図1参照)。
【0050】
そして、フリクションバネ35が巻着された回転軸34を、ロータ部33の円筒部材331の貫通孔33aに挿入する際、フリクションバネ35の第1の突出部35aがスリット335内に入り込むようにして、回転軸34を貫通孔33aに挿入して行く。これにより、フリクションバネ35の第1の突出部35aは、スリット335をガイドとして第1の大径孔333の終端部まで進み、そこで回転軸34のそれ以上の挿入が規制される。また、第2の突出部35bは、ロータ部33の円筒部材331には固定されることなく、第2の大径孔334の終端面上を自由に摺動可能となっている。
【0051】
なお、ロータ部33の円筒部材331に設けられたスリット335の溝の深さ(=径方向の長さ)は、第1の突出部35aを先端から根本まで保持できる深さとしている。これは、ロータ部33の回転力をフリクションバネ35に伝達する際、第1の突出部35a全体でロータ部33の回転力を受けることにより、確実な回転力の伝達を行うためと、フリクションバネ35の耐久性を向上させるためである。
【0052】
また、スリット335の溝の幅は、第1の突出部35aの太さ(フリクションバネ35を形成する部材の太さ)とほぼ同じとし、第1の突出部35aをスリット335に差し込んだ状態としたとき、ロータ部33の回転方向にがたつきがないようにしている。これは、もし、第1の突出部35aがスリット335に対し、がたつきのある状態で差し込まれていると、ロータ部33の回転に伴って、がたつきによる騒音が発生するおそれがあるからであり、それを防ぐためである。
【0053】
また、第2の突出部35bは、前述したように、動きが自由となっている。なお、この第2の突出部35bは特に設ける必要性はないが、フリクションバネ35の端部をそのままとしておくと、その端部が前述のEリング37に接触することによる摩擦などで、フリクショントルクに影響を与え、正常なフリクション作動が行えなくおそれがあるので、それを防止するために、フリクションバネ35の端部を少し突出させ、しかもそれを下方にわずかに折り曲げている。
【0054】
フリクション機構は、このような構造となっており、回転軸34とロータ部33は、このフリクション機構により係合されることになる。そして、回転軸34とロータ部33が係合された状態(このとき、キャリッジ24など本体部2内に収納されるべき部品はすべて取り付けられている)で、前述したロータ収納ケース23がロータ部33を覆うようにして、本体部2に取り付けられた鍔状プレート22に対し超音波溶接などによって接合される。
【0055】
次に、前述したロータ規制部について説明する。
【0056】
このロータ規制部は、前述したように、ロータ収納ケース23の内底面に設けられたロータ規制部材50とロータ部33側に設けられた突起33bにより構成されている。ロータ規制部材50は、弾性を有する薄い金属板によって形成されており、図7(A)の平面図(ロータ収納ケース23をその開口部側から見た図)に示すように、ほぼ円形状の板体部(以下、円形板体部という)50aと、この円形板体部50aから外周方向に円形板体部50aと同心円状に円形板体部50aを1/4周するように湾曲した形成された角(つの)状接片50bとによりなっている。
【0057】
そして、この角状接片50bは、円形板体部50aに対して、その基部50cで図示破線で示す折り曲げ線L1に沿って所定の角度αだけ上方に起こされるようにして折り曲げられる。なお、折り曲げ線L1は、基部50cと円形板体部50aの中心oを結ぶ線L2上にあり、角状接片50bは、この折り曲げ線L1を基点にして円形板体部50aを1/4周する。これにより、角状接片50bの先端辺50dと円形板体部50aの中心oとを結ぶ線L3は、前述の折り曲げ線L1の延長線(基部50cと円形板体部50aの中心oを結ぶ線L2)と直交するようになる。
【0058】
図7(B)は、図7(A)を矢印x1方向から見た側面図であり、円形板体部50a部分は断面図となっている。この図7(B)からもわかるように、角状接片50bの先端辺50dは、図7(A)を矢印x1方向から見た場合、水平面(円形板体部50a)に対して角度αの傾きを持った状態となる。
【0059】
このようなロータ規制部材50は、円形板体部50aの中心部に溶接用の小孔50eが設けられ、この溶接用の小孔50eをロータ収納ケース23の内底面の中心位置に一致させて2つの溶接点P,Pの場所にスポット溶接を行う。このように、円形板体部50aとロータ収納ケース23のそれぞれの中心を一致させて両者を接合させるのは、ロータ収納ケース23の内底面における円形板体部50aの溶接位置の位置出しが容易に行えるのと、ロータ収納ケース23という狭い空間内での溶接をし易くするためである。
【0060】
一方、ロータ部33は、その合成樹脂製の円筒部材331の下端部に突起33bが設けられている。前述したように、この突起33bがロータ規制部材50に当接することにより、ロータ部33のそれ以上の回転が規制され、これにより、ロータ部33の直線的な移動(ロータ収納ケース23の内底面方向への移動)が規制される。すなわち、ロータ部33がロータ収納ケース23の内底面方向に移動してきたときに、突起33bが前述した角状接片50bの先端辺50dに当接することにより、それ以上の動きが規制される。
【0061】
ロータ部33側の突起33bは、図8に示すように、その先端33eが水平面(ロータ規制部材50の円形板体部50a)に対して角度αの傾きを有している。つまり、前述した角状接片50bの先端辺50dと同じ角度の傾きを有している。そして、この突起33bと角状接片50bの位置関係は、ロータ部33が回転する際の突起33bの回転軌跡内に角状接片50bの先端辺50dが位置するような配置とする。なお、この実施の形態では、角状接片50bは円形板体部50aから円弧を描くように形成されているため、その円弧は突起33の回転軌跡に沿うような円弧となる。
【0062】
このような構成とすることにより、ロータ部33が正回転することにより、ロータ部33が或る位置にまで移動している状態から、ロータ部33が逆回転しながらロータ収納ケース23の底部方向へ移動してきて、本来停止する位置より更に逆回転したとしても、やがて、ロータ部33に設けられた突起33bの先端33eが、角状接片50bの先端辺50dに当接するようになる。このときの突起33bの回転移動方向は図7の矢印z1方向である。
【0063】
このように、ロータ部33に設けられた突起33bの先端33eが、角状接片50bの先端辺50eに当接すると、ロータ部33のそれ以上の動きが規制される。
【0064】
また、この状態から今度は、ロータ部33が正回転しながらロータ収納ケース23の内底面から離れる方向へ移動する際は、突起33bの回転移動方向は、図7の矢印z2方向であり、このとき、突起33bの先端33eが角状接片50bに接触する場合は、突起33bの先端辺33eが角状接片50bを下方に押しながら進むことで、大きな抵抗もなくスムーズに移動できる。
【0065】
ロータ規制部については、ここでひとまず説明を終了し、次の説明に入る。なお、ロータ部33の動きを規制するタイミングや、突起33bの先端33eが角状接片50bの先端辺50dに当接する際の両者の接触関係などについては、後述の流量制御装置の全体的な動作の説明で述べることとする。
【0066】
ところで、前述のロータ部収納体の側面外周には、コイル31が巻装されたステータ部32が装着される。このステータ部32は、ステータ収納体38に収納された状態で本体部2に取り付けられる。なお、ステータ収納体38を本体部2に取り付ける際、スタータ収納体38は、ホルダ40によって本体部2に対し着脱自在に保持されるようになっている。
【0067】
このホルダ40は、図9(A),(B)に示すように、本体部2を弾性力により保持する湾曲した湾曲弾性片40a,40bと、これら湾曲弾性片40a,40bの分岐部から直角方向に伸び、先端に係止爪40cを有するステータ収納体保持弾性片40dからなっている。そして、湾曲弾性片40a,40bには、その湾曲弾性片40a,40bの一部をコの字状に切り欠いた残部を内方に折り曲げることにより突起40e,40fを形成している。
【0068】
一方、本体部2には、図1に示すように、この湾曲弾性片40a,40bが本体部2の外周に取り付けられたとき、その外周に沿って軸方向にスライドしないように、湾曲弾性片40a,40bが収まるような段部2aが形成されている。
【0069】
また、ステータ収納体38には、ステータ収納体保持弾性片40dの先端部に設けられた係止爪40cが引っかかるような段部38aが形成されている。
【0070】
このようなホルダ40は、本体部2に対してその湾曲弾性片40a,40bの弾性力により本体部2の外周を締め付けるような状態で保持される。そして、このとき、湾曲弾性片40a,40bに設けられた突起40e,40fが、本体部2に食い込むような状態となるので、周方向に動いたりすることがなく、また、本体部2に設けられた段部2aにより本体部2の軸方向、すなわち先端方向及び後端方向への動きが規制されるので、確実な保持状態が得られる。
【0071】
このように本体部2にホルダ40が取り付けられた状態で、ステータ部32が収納されたステータ収納体38を、本体部2に取り付ける。このとき、本体部2に既に接合されたロータ収納ケース23をステータ収納体38の中央の空間部に挿入するようにしてステータ収納体38を本体部2方向にスライドさせて行く。
【0072】
これにより、そのステータ収納体38に設けられた段部38aに、ホルダ40のステータ収納体保持弾性片40dの係止爪40cがその弾性力によって落ち込み、ステータ収納体保持弾性片40dの弾性力により、ステータ収納体38は本体部2に保持される。なお、このステータ収納体38を本体部2から取り外す際は、ステータ収納体38を本体部2から引き離す方向に強く引っ張ることにより外すことができる。
【0073】
このように、ステータ収納体38は、本体部2に対してワンタッチで着脱できるので、ステータ部32やコイル31部分、さらには、これらに接続された電源供給部36部分などのメンテナンス時には便利なものとなる。なお、ステータ部32とロータ部33とは、キャリッジ24が前進し、球体25が流体流出路28に当接したその瞬間が最もロータ部33の回転力を強くできるように、ステータ部32の極歯とロータ部33のマグネット332の各磁極中心をその当接時に一致させるようにしている。
【0074】
次に、このように構成された流体の流量制御装置における冷媒の流れのオン・オフ制御について説明する。
【0075】
まず、キャリッジ24内の球体25が本体部2の流体流出路28に当接していない状態では、流入パイプ4を流れる冷媒は、本体部2内に入った後、流体流出路28を通って流出パイプ5に流れ出て行く。この状態で、冷媒の流れをオフする動作を行うには、ステッピングモータ3のロータ部33を正回転させるようにコイル31を通電状態とする。これにより、ロータ部33が正回転する。
【0076】
ところで、ロータ部33が回転を開始するまでは、ロータ部33に設けられた突起33bは、通常、その先端33eがロータ収納ケース23側に設けられた角状接片50bの先端辺50dから軸方向に離れた状態となっている。しかし、前回の停止時にロータ部33が余分に逆回転し、突起33bが角状切片50bに突き当たって停止した場合は、突起33bが先端辺50dに当接している状態となっている(図8に示す状態)。この状態から、ロータ部33が正回転(図7(A)の矢印z2方向の回転)を開始すると、その突起33bも図7の矢印z2方向に回転し、やがて、角状接片50b上を通過して行く。
【0077】
このようにして、逆回転停止時に、先端辺50dとの当接によってロータ部33が停止させられたとしても、ロータ部33はスムーズに正回転する。すなわち、このロータ部33の正回転動作時には、ロータ部33の回転は、ロータ規制部(突起33bとロータ規制部材50により構成される)によって何等規制されることなくスムーズに回転を行うことができる。そして、このロータ部33の回転力は、フリクションバネ35を介して回転軸34に伝えられ、回転軸34も回転する。
【0078】
すなわち、フリクションバネ35は、回転軸34に対し一定の力(フリクションバネ35がもともと持っている所期の締め付け力)で締め付けた状態で巻着されており、また、第1の突出部35aがロータ部33の円筒部材331のスリット335に差し込まれているので、ロータ部33が回転することにより、その回転力が回転軸34に伝達される。これにより、回転軸34は、ロータ部33の回転とともに回転する。
【0079】
また、回転軸34に刻まれたネジと軸受け部21に刻まれたネジ部が螺合しているので、ロータ部33が回転(ここでは正回転)することにより、ロータ部33と回転軸34はともに直線的に本体部2内をその先端方向に向かって移動する。そして、やがて、回転軸34の先端部に取り付けられたキャリッジ24内の球体25が、本体部2の先端部に設けられた流体流出路28に当接する。なお、この球体25が流体流出路28に当接するに必要な移動距離、つまり、冷媒が流れる状態(オン状態)の位置から冷媒の流れを阻止する位置(オフ状態)までの移動距離は約1mm程度とほんのわずかな距離である。一方、回転軸34の移動距離は約2.5mmとされている。
【0080】
このようにして、球体25が本体部2の流体流出路28に当接すると、球体25の球面が流体流出路28に形成された曲面と面接触することにより、確実に冷媒の流れを阻止することができる。なお、この状態でステッピングモータ3の駆動をさせても良いが、組み立て誤差等を吸収させるため、通常は、さらに駆動を継続させる。しかし、球体25を押し付ける力は、加圧バネ26によって吸収される。そして、球体25には、その加圧バネ26の伸張力により流体流出路28を一定以上の力で押しつける力が働いて、確実な当接状態を得ることができる。
【0081】
なお、この加圧バネ26は、球体25を流体流出路28に押しつけることにより確実な当接状態を得る働きをするとともに、球体25に対し、常に、キャリッジ24の先端部に押しつける力を与えているので、球体25のがたつきが防止される。これにより、冷媒の圧力によって、球体25が振動するのを防止でき、球体25の振動によるノイズの発生を防止することができる。
【0082】
そして、このように球体25が本体部2の流体流出路28に当接した状態で、さらにロータ部33が回転を続けようとした場合、フリクション機構が働く。すなわち、球体25が本体部2の流体流出路28に当接した状態で、さらにロータ部33が回転すると、その回転力によってフリクションバネ35の第1の突出部35aも一緒に回転し、それに伴いフリクションバネ35も回転して、回転軸34も回転しようとする。しかし、このとき、回転軸34は、球体25が本体部2の流体流出路28に一定以上の力で当接状態となっていることにより、その動きが規制され、前進できない状態となっている。
【0083】
このような状態でロータ部33がさらに回転しようとすると、ロータ部33の回転トルクは、フリクションバネ35の回転軸34に対する滑りトルクよりも大きいので、フリクションバネ35は、回転軸34上を滑って回転し、ロータ部33は空回りの状態となり、回転軸34をそれ以上回転させるのを防止できる。
【0084】
このような冷媒の流れをオフした状態から今度は、冷媒の流れをオン状態とするために、ロータ部33の回転を逆回転させるように、コイル31に通電したとする。すると、ロータ部33は、逆回転し始める。このとき、球体25が本体部2の流体流出路28に一定以上の力で当接状態となっていることにより、回転軸34は前進できない状態となっている。この状態で後進させようとすると、ロータ部33の回転力をフリクションバネ35を介して回転軸34に伝達できない状態(フリクション機構が働いてロータ部33が空回りする状態)となりがちであるが、このフリクション機構では、確実に後進が可能となる。
【0085】
すなわち、このフリクション機構では、ロータ部33が逆回転すると、その円筒部材331のスリット335に差し込まれたフリクションバネ35の第1の突出部35aも共に逆回転方向に動こうとする。このフリクションバネ35は、図6で説明したように、右巻きのコイルバネであるので、ロータ部33が逆回転すると、第1の突出部35aはフリクションバネ35の内径d0を小さくしようとする動作、つまり、フリクションバネ35が回転軸34を、より大きく締め付けるような動作を行う。
【0086】
これにより、ロータ部33の回転力は、回転軸34に伝達され、回転軸34はロータ部33とともに逆回転動作を行い、本体部2から抜け出るような方向に動き、ステッピングモータ3が所定のステップ数だけ動作すると、球体25はキャリッジ24の先端に係合する。その後、さらにロータ部33が逆回転すると、球体25は、キャリッジ24と共に移動し始め、本体部2の流体流出路28から離れ、冷媒が流れる状態(オン状態)となる。
【0087】
このように、ロータ部33が所定数だけ逆回転し、冷媒が流れる状態となったあと、ロータ部33のそれ以上の回転(逆回転)は、前述したロータ規制部によって規制される。すなわち、球体25が流体流出路28に当接している状態から、球体25が流体流出路28から離れ、冷媒が流れる状態(オン状態)となり、さらに逆回転を継続して停止するまでの間のロータ部33の回転数は予め設定されている。
【0088】
この実施の形態では、ロータ部33が5回転し、回転軸34が2.5mm移動した時点で、ロータ部33の回転は停止するように設定されている。しかし、何らかの理由で、ロータ部33が回転を継続したり、5回転する以前に回転軸34がロータ収納ケース23の内底面側に移動しすぎている状態が発生し得る。そのような場合、ロータ部33が、それ以上、回転(逆回転)を行おうとしても、その回転が規制されるようになっている。具体的には、ロータ部33が所定の軸方向位置まで戻った時点で、ロータの突起33bの先端33eが角状接片50bの先端辺50dに当接するように設定している。
【0089】
このとき、前述したように、ロータ部33の突起33bの先端33eと角状接片50bの先端辺50dは、同じ角度の傾斜を有しているので、図8に示したように、突起部33bの先端辺33eと角状接片50bの先端辺50dがほぼ全体で当接する状態となる。このため、確実な当接状態が得られると共にその当接位置の設定精度を高くでき、ロータ部33の回転を確実かつ正確に規制することができる。
【0090】
このように、確実な当接状態を得るために、ロータ部33の突起33bの先端33eと角状接片50bの先端辺50dを、同じ角度の傾斜としているのである。つまり、もし、ロータ部33の突起33bの先端33eが傾斜を持たない形状とすると、図10に示すように、ロータ部33が所定回数の逆回転をしたとき、その突起33bの角状接片50bに対する当接状態は、突起33bのかど部だけによる点接触に近い当接状態となり、確実な当接状態が得られない。
【0091】
しかも角状切片50bの先端のわずかな位置ずれによって回転停止位置がずれることとなり、停止位置の精度が確保しづらいものとなる。このため、ロータ部33の回転を確実かつ精度良く規制することができない可能性が生ずる。これらを防止するために、ロータ部33の突起33bの先端33eと角状接片50bの先端辺50dは、同じ角度の傾斜を持たせるようにしている。
【0092】
図11は、この実施の形態で用いたステッピングモータ3のステップ数およびキャリッジ24の移動距離(回転軸34のネジストローク)と冷媒の流量の関係を示す図である。この図11には、球体25が流体流出路28を閉じていて、冷媒の流れが阻止されている状態(完全オフ状態)から、ステッピングモータ3の回転により流体流出路28が開かれて冷媒が流れる状態(完全オン状態)となる様子が示されている。
【0093】
この図11からわかるように、ステッピングモータ3の回転により、キャリッジ24がある程度移動(ここでは、キャリッジ24が流体流出路25から離れる方向に移動)しても球体25が加圧バネ26の付勢力で流体流出路28に当接しているため、オフ状態が維持される。そして、球体25がキャリッジ24と係合し、流体流出路28からわずかでも離れると、球体25による弁が全開状態となって冷媒が一気に流れる。つまり、冷媒の流れをオフ状態からオン状態にデジタル的に切り替えることができる。この全開状態となる際には、流入パイプ4側の高圧の冷媒が負圧となる流出パイプ5側に急激に流れ込むことにより、球体25はころがされる運動をする。このころがりにより、冷媒の流入が一層スムーズに行われる。
【0094】
以上のように、この実施の形態では、ステッピングモータ3によりキャリッジ24を本体部2の流体流出路28方向に移動させることにより、キャリッジ24に保持された球体25の球面が本体部2に設けられた流体流出路28に当接して流体流出路28を閉状態とする。一方、キャリッジ24を本体部2の先端部から離れるように移動させることにより、球体25の球面が流体流出路28に対し非当接状態となり、流体流出路28を開状態とする動作を行う。このように、簡単な構造で確実な流体の流れの制御を行うことができる。
【0095】
しかも、この実施の形態で用いたステッピングモータ3は、ロータ部33が正回転して流体の流れを停止させる状態となってから、逆回転させる際、予め決められた回転数以上の逆回転、すなわちロータ部33の軸方向の所定量以上の動きを規制するロータ規制部を有している。これにより、ロータ部33が許容される移動量分だけ軸方向に移動したあとは、それに伴うロータ部33の動きを確実に規制することができ、ロータ部33を所定位置で確実に止めることができる。
【0096】
そして、このロータ規制部は、ロータ部33側に設けられた突起33bとロータ収納ケース23側に設けられたロータ規制部材50の2つの単純な構成の部品のみで実現でき、かつ、確実で正確な規制が行え、さらに、少なくとも、ロータ部33の正回転時には両者の衝撃音は発生することはない。また、逆回転時においては、確かに、突起33bと角状接片50bは当接する可能性があるが、これは、常に当接するとは限らない。つまり、両者が当接する以前にロータ部33の回転は停止するように設定しており、仮にそれ以上回転を続けたときの備えとしての規制であるので、常に、逆回転時に衝撃音が発生するとは限らない。したがって、規制動作時における衝撃音によるノイズを最小限に抑えることができる。
【0097】
また、この実施の形態では、ステッピングモータ3のフリクション機構として、コイルバネをフリクションバネ35として用い、ロータ部33が正回転方向に回転する際は、フリクションバネ35の持つ所期の締め付け力によってロータ部33の回転力が回転軸34に伝達され、回転軸34を回転させることができる。そして、その回転状態において、回転軸34に大きな負荷が加わったときは、フリクションバネ35がロータ部33の回転に伴って回転軸34上を滑って回転し、ロータ部33が空回りする状態となり、回転軸34がそれ以上無理に動くのを防止できる。このため、回転軸34が正方向に移動した際にロック状態となるのを回避できる。
【0098】
一方、このような状態から回転軸34を元に復帰させようとして、ロータ部33を逆回転させると、フリクションバネ35が回転軸34を大きな力で締め付けるので、ロータ部33の回転力を確実に回転軸34に伝達することができる。したがって、回転軸34が仮にロックされていても、その状態から、その回転軸34を元の位置に復帰させようとする場合、ロータ部33の回転力を確実に回転軸34に伝達することができ、ロック状態を外すことができる。
【0099】
以上のように、この実施の形態で示すモータは、ロータ部33を正回転させ、それに伴う回転軸34の動きを利用して何らかの動作を行った後、ロータ部33を逆回転させて元の状態に戻すという一連の動作を行わせる際の駆動源として最適なモータであるといえる。
【0100】
また、軸受け部21に連絡通路21cを設けたので、ロータ収納ケース23内に入ったエステル油などのオイルを簡単に抜くことができる。さらに、この連絡通路21cは、オイルを抜くだけでなく、本体部2内に冷媒、たとえばフロンガスを充填する際の導入路としても使用できる。
【0101】
また、この実施の形態では、本体部2と流入パイプ4、流出パイプ5の接合、本体部2と鍔状プレート22の接合は、それぞれ水素還元炉による銀ロウ付けによって行っているので、フラックスの塗布および銀ロウ付け後の酸化膜を取り除くための後処理を無くすことができる。
【0102】
なお、この実施の形態の流体の流量制御装置1は、回転軸34の球体25側の先端が、キャリッジ24の加圧バネ26が挿入されている細径孔部24aから突出し太径孔部24bまで届いている。また、細径孔部24aと太径孔部24bとの間に傾斜面を設けている。
【0103】
このため、球体25がキャリッジ24内に沈み込んだとき、プレート27が回転軸34の先端に当たることとなり、加圧バネ26が圧縮されたときの不具合、例えば、加圧バネ26が細径孔部24a内に入り込み、復帰できなくなったり、プレート27が太径孔部24b内で傾いた位置に固定される等の不具合を回避することができる。なお、この実施の形態では、球体25がキャリッジ24の先端に当接した状態のときのプレート27と回転軸34の先端との距離を約0.84mmとしている。
【0104】
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施可能である。たとえば、上述の実施の形態では、フリクションバネ35の一端をロータ部33に係合させ、他端をフリーにしているが、他端を回転軸34に係合させるようにしても良い。また、フリクションバネ35の第1の突出部35aや第2の突出部35bは、図12に示すように、高さ方向外方に伸びた突出部35cとしても良い。
【0105】
また、上述の実施の形態では、ロータ部33にフリクションバネ35の外径よりも大きな径を有する大径部が回転軸支持孔33aに形成されているが、図13に示すようなロータ部33としても良い。すなわち、フリクションバネ35の第1の突出部35aが入り込む2つのスリット形成用突起33dをロータ部33の軸方向端面に設けるようにしても良い。
【0106】
さらに、上述の実施の形態では、弁としての働きをする球体25の駆動を行うモータとしてステッピングモータ3を使用した例について説明したが、ステッピングモータ以外のモータを採用したり、駆動源としてソレノイド等モータ以外の機構を採用しても良い。
【0107】
また、球体25をキャリッジ24の先端部に押しつける力を与えるバネとして、上述の実施の形態ではコイル状の加圧バネ26を用いたが、この加圧バネはコイル状のバネでなくてもよい。たとえば、板バネを用い、この板バネの弾性力により球体25をキャリッジ24の先端部に押しつけることも可能である。
【0108】
また、軸受け部21に設けられた連絡通路21cは、断面が円形の孔でなくてもよく、たとえば、図14(A)に示すように断面が四角形などでもよい。さらに、この連絡通路21cは、図14(B)に示すように、軸受け部21の側面に一方の端面21d側から他方の端面21e側に連続する溝としても良い。
【0109】
さらに、本体部2にステータ収納体38を保持するためのホルダ40は、上述の実施の形態の構造に限られるものではなく、ステータ収納体保持弾性片40dとステータ収納体38とがワンタッチ的に確実に保持されるような係合関係を得ることができるものであれば他の構造のものとしてもよい。また、ホルダ40の突起40e,40fを爪形状とせず凸状としたり、ホルダ40の係止爪40cを鋭角状のもの等他の形状に変更しても良い。
【0110】
さらに、ロータ収納ケース23側に設けられるロータ規制部材50の形状は、上述の実施の形態で示した形状に限られるものではなく、弾性を有する薄い板状のロータ規制部材の一端部をロータ収納ケース23に固定し、他端部(先端辺50d)をロータ部33の回転軌跡内の所定高さとなるように位置させるようにしたものであれば、他の形状のものを採用しても良い。また、ロータ規制部材50の固定は、スポット溶接以外に、接着剤固定、圧入固定等他の固定手段を採用することができる。
【0111】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のモータは、ロータ部の逆回転方向の移動を規制するロータ規制部を有しているので、ロータ部が所定量移動したあとは、それに伴うロータ部の動きを確実に規制することができ、ロータ部を所定位置で確実に止めることができる。そして、このロータ規制部は、ロータ部側に設けられた突起とロータ収納ケース側に設けられたロータ規制部材の2つの単純な部品のみで実現できる。
【0112】
また、請求項2記載の発明によれば、ロータ規制部材は、上記ロータ収納ケースの内底面に対しスポット溶接で取り付け可能であるため、取付作業をきわめて簡単なものとすることができ、また、ロータ部側に設けられた突起の回転軌跡に沿って弧を描くように突出された角(つの)状接片の基部をロータ収納ケースの内底面に対して所定角度をなすように折り曲げただけのきわめて単純な構造であるので、部品コストを大幅に削減することが可能で、生産性の向上にも寄与できる。しかも、ロータ部側に設けられた突起を角状接片に当接させることにより、ロータの動きを規制するようにしているので、確実な規制動作を行うことができる。
【0113】
また、請求項3記載の発明によれば、角状接片の先端部の傾きに合わせて、ロータ側に設けられる突起の先端部に傾斜を形成しているので、ロータ部の突起が角状接片の先端辺に当接する際、点接触状態ではなく、線状の接触による当接状態となるので、確実で精度の良い当接状態が得られ、ロータ部の動きの規制を確実に行うことができる。
【0114】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のモータを、流体の流量制御装置における流量制御を行うための駆動源として用いるようにしたので、流量制御を行う際、ロータ部が正回転して、流体の流れを停止させる状態となってから、逆回転させ、流体の流れを開始させるような制御を行う場合、ロータ部が所定量軸方向に移動したあとは、それに伴うロータ部の動きを確実に規制することができ、ロータ部を所定位置で確実に止めることができる。これにより、流体の流量制御を安定的かつ効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である流体の流量制御装置の側断面図である。
【図2】本発明の実施の形態である流体の流量制御装置の外観を示す側面図である。
【図3】図2を矢印A方向から見た正面図である。
【図4】図1の流体の流量制御装置の本体部に取り付けられる軸受け部を示す側断面図である。
【図5】図1の流体の流量制御装置に用いられるステッピングモータのロータ部を示す図であり、(A)は平面図、(B)は側断面図である。
【図6】図1の流体の流量制御装置に用いられるステッピングモータに使用されるフリクションバネを示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢示B方向から見た側面図、(C)は(A)の矢示C方向から見た正面図である。
【図7】図1のステッピングモータに用いられるロータ規制部材の実施の形態を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)を矢印x1方向から見た側面図である。
【図8】図7(B)で示されるロータ規制部材にロータ部の突起が当接した状態を示す一部断面側面図である。
【図9】図1の流体の流量制御装置に用いられるホルダを示す図で、(A)は平面図、(B)は(A)の矢示B方向から見た側面図である。
【図10】図7(B)で示されるロータ規制部材にロータ部の突起が当接した状態を簡略化して示す一部側面図であり、ロータの突起部の先端に傾斜を設けない場合の問題点を説明する図である。
【図11】図1の流体の流量制御装置で用いたモータ(ステッピングモータ)のステップ数およびキャリッジの移動距離(回転軸34のネジストローク)と冷媒の流量の関係を示す図である。
【図12】図1の流体の流量制御装置に使用されているフリクション機構付きモータに用いられるフリクションバネの変形例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【図13】図1の流体の流量制御装置に使用されているフリクション機構付きモータのロータ部の変形例を示す図であり、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【図14】図1の流体の流量制御装置に使用されている軸受け部の連絡通路の2種類の変形例を説明するための図で、(A),(B)は共に軸受け部を一方の端面側から見た図である。
【符号の説明】
1 流体の流量制御装置
2 本体部
3 ステッピングモータ(駆動源)
21 軸受け部
21a 回転軸支持貫通孔
21c 連絡通路
22 鍔状プレート(ロータ部収納体の一部)
23 ロータ収納ケース(ロータ部収納体の一部)
24 キャリッジ
25 球体
26 加圧バネ(弾性部材)
28 流体流出路
31 コイル
32 ステータ部
33 ロータ部
33a 回転軸支持孔
33b 突起(ロータ規制部の一部)
33e 突起の先端
34 回転軸
35 フリクションバネ(コイルバネ)
38 ステータ収納体
40 ホルダ
50 ロータ規制部材(ロータ規制部の一部)
50a 円形板体部
50b 角状接片
50c 角状接片の基部
50d 角状接片の先端辺
50e 溶接用の小孔

Claims (4)

  1. 回転軸を保持したロータ部が金属製の有底のロータ収納ケースに収納され、上記ロータ収納ケースに環装され、かつ、上記ロータ部に対向配置されるようにステータ部を設け、上記ロータ部が所定方向への回転(正回転という)を行うことにより、このロータ部および上記回転軸が、上記ロータ収納ケースの内底面から離れる方向に直線移動可能とし、上記ロータ部が上記所定方向とは逆方向に回転(逆回転という)することにより、このロータ部および上記回転軸が、上記ロータ収納ケースの内底面に向かう方向に直線移動可能としたモータにおいて、
    上記ロータ部には、上記ロータ収納ケースの内底面に対向する端面に突起を設け、上記ロータ収納ケースの内底面側には、弾性を有する板状のロータ規制部材を設け、このロータ規制部材は、その後端側を上記ロータ収納ケースの内底面に固定し、先端側が上記突起の回転軌跡内で、かつ、上記ロータ収納ケースの内底面から所定の高さに位置するように設けられ、
    上記ロータ部が正回転する際は、その突起が上記ロータ規制部材に沿ってそのロータ規制部材の先端方向にそのロータ規制部材を押し下げ可能に進み、
    上記ロータ部が逆回転する際は、上記ロータ部が所定の位置まで戻ると、上記の突起が上記ロータ規制部材に当接して回転が阻止されることを特徴とするモータ。
  2. 前記ロータ収納ケース側に設けられた前記ロータ規制部材は、前記ロータ収納ケースの内底面の中心部に対してスポット溶接による取付を可能とする溶接用の小孔を有する板体部と、この板体部から前記ロータ部側に設けられた突起の回転軌跡に沿って弧を描くように突出形成された角(つの)状接片とからなり、この角状接片の基部を上記ロータ収納ケースの内底面に対して所定角度をなすように折り曲げてなることを特徴とする請求項1記載のモータ。
  3. 前記角状接片をその基部から所定角度だけ折り曲げる際、その角状接片は、上記基部と前記スポット溶接される前記ロータ収納ケースの内底面の中心部とを結ぶ線に沿って折り曲げ、その先端辺を前記ロータ収納ケースの内底面に対して傾斜させ、前記ロータ部の突起には、その傾き角度に合わせて、その先端に傾斜を形成してなることを特徴とする請求項2記載のモータ。
  4. 前記請求項1から3のいずれか1項に記載のモータの回転軸を流体の流量を制御する筒状の本体部内に挿入し、前記ロータ部の回転とともに回転する前記回転軸の回転を、直線運動に変換する手段を上記本体部に設けるとともに、前記回転軸の直線的な動きに対応して流体の流量を制御する流量制御手段を上記本体部に設けたことを特徴とする流体の流量制御装置。
JP31983398A 1998-10-22 1998-10-22 モータおよび流体の流量制御装置 Expired - Fee Related JP3571938B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31983398A JP3571938B2 (ja) 1998-10-22 1998-10-22 モータおよび流体の流量制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31983398A JP3571938B2 (ja) 1998-10-22 1998-10-22 モータおよび流体の流量制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000130623A JP2000130623A (ja) 2000-05-12
JP3571938B2 true JP3571938B2 (ja) 2004-09-29

Family

ID=18114733

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31983398A Expired - Fee Related JP3571938B2 (ja) 1998-10-22 1998-10-22 モータおよび流体の流量制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3571938B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4822623B2 (ja) * 2000-11-29 2011-11-24 株式会社不二工機 電動流量制御弁
JP4377556B2 (ja) * 2001-03-29 2009-12-02 株式会社不二工機 電動流量制御弁
JP4114452B2 (ja) * 2002-09-25 2008-07-09 株式会社ノーリツ 閉止機能付き流量制御弁及びこの流量制御弁を備えた給湯装置
JP2005299741A (ja) * 2004-04-08 2005-10-27 Fuji Koki Corp 電動弁、及び、電動弁における固定ストッパ片の位置設定方法
KR101516220B1 (ko) * 2008-11-20 2015-05-11 주식회사 모아텍 전동 밸브의 조립 구조
CN107166044A (zh) * 2017-05-23 2017-09-15 湖州师范学院 一种饮用水储水器的电动水量调节机构

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000130623A (ja) 2000-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7793913B2 (en) Valve element opening/closing device
JP2761355B2 (ja) ソレノイド弁およびその製造・調整方法
JP3571938B2 (ja) モータおよび流体の流量制御装置
US11156306B2 (en) Motor and valve drive device
JP2007024274A (ja) 弁装置
JP2001004051A (ja) バルブ駆動装置
JP3886084B2 (ja) 流量制御装置
US6935611B2 (en) Motor control device for flow control device
JP4871667B2 (ja) 弁体開閉装置
CN109373042B (zh) 电动阀及其制造方法
KR100387974B1 (ko) 유체의 유량제어장치
JP2000220762A (ja) 電磁弁
JP2000179731A (ja) 電動弁
JP2001187977A (ja) 電動膨張弁
JP2001304445A (ja) 電動式コントロールバルブ及びその組み立て方法
JP3620816B2 (ja) フリクション機構付きモータおよびこのモータを用いた流体の流量制御装置
JPH08312823A (ja) 電動式コントロールバルブのステータ取付構造
JP3645438B2 (ja) 流体の流量制御装置
JP2002031261A (ja) 排水バルブ
US6981688B2 (en) Flow control device
JP4615693B2 (ja) 電動式コントロールバルブ
JP2000356278A (ja) 電動流量制御弁
JP4796452B2 (ja) 弁体開閉装置
JPH10332024A (ja) 電動弁
JP5455702B2 (ja) リニアアクチュエータおよびリニアアクチュエータを用いたバルブ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040603

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040615

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040625

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070702

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080702

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090702

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100702

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110702

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120702

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120702

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees