JP2001304445A - 電動式コントロールバルブ及びその組み立て方法 - Google Patents

電動式コントロールバルブ及びその組み立て方法

Info

Publication number
JP2001304445A
JP2001304445A JP2000119615A JP2000119615A JP2001304445A JP 2001304445 A JP2001304445 A JP 2001304445A JP 2000119615 A JP2000119615 A JP 2000119615A JP 2000119615 A JP2000119615 A JP 2000119615A JP 2001304445 A JP2001304445 A JP 2001304445A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
valve
needle
control valve
stopper
electric control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000119615A
Other languages
English (en)
Inventor
Morio Kaneko
守男 金子
Nobuo Tsubaki
信雄 椿
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Saginomiya Seisakusho Inc
Original Assignee
Saginomiya Seisakusho Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Saginomiya Seisakusho Inc filed Critical Saginomiya Seisakusho Inc
Priority to JP2000119615A priority Critical patent/JP2001304445A/ja
Publication of JP2001304445A publication Critical patent/JP2001304445A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrically Driven Valve-Operating Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ニードルのテ−パ部の角度を鋭角にして微妙な
流量調節を可能にしながら弁座への食い込みを防止で
き、かつ弁閉位置を精度良く確定できるようにした電動
式コントロールバルブを提供する。 【解決手段】完全弁閉時に弁座22に当接するストッパ
ー18にニードル16を摺動可能に保持させ、完全弁閉
時のニードル16の負荷を低減する構成により、テーパ
部の角度を鋭角にして微妙な流量調節を可能にしながら
弁座への食い込みを防止でき、完全弁閉時にステッピン
グモータの相合せを行うことにより弁閉位置を精度良く
確定できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒートポンプ式エ
アコンや冷凍機などの冷凍、冷蔵、空調設備に組み込ま
れ、冷媒流量制御に使用される電動式コントロールバル
ブに関し、特に駆動源としてステッピングモータを備え
るとともに流量制御弁としてニードル弁を備えた電動式
コントロールバルブとその組み立て方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前記のような電動式コントロール
バルブとして、図12に示すようなものが提案されてい
る。
【0003】図12において、電動式コントロールバル
ブの弁本体19には、その軸線方向直下に第1継手20
bの流路に接続する第1開口28が設けられ、その近傍
の側部に第2継手20aの流路に接続する第2開口29
が設けられて弁本体19の上方から第1開口28と第2
開口29とを接続するように弁室27が形成されてい
る。弁本体19の上部は下蓋19aを下部に設けられた
キャン1で被覆され、キャン1の内部には、マグネット
12とその内側に配設されるステッピングモータ31の
ロータ11が設けられている。ロータ11は、合成樹脂
製でその中心にピン12pが設けられており、ピン12
pは下方に延びて弁室27に挿入されている。ピン12
pの下端にニードル16が設けられ、このニードル16
は弁座としての第1開口28と協働してニードル弁を構
成している。符号12qは回り止め用段部を示してい
る。
【0004】ロータ11の下方に延びる突出部11sの
外周に雄ねじ15が形成され、この雄ねじ15に螺合す
る雌ねじ14が弁本体19の内壁に形成されている。し
たがって、ロータ11が回転すると、雌ねじ14は固定
されているので、ロータ11すなわちニードル16が第
1開口28内を上下動し、冷媒流量の制御を行うことが
できる。
【0005】キャン1の上蓋部33の中心に支持凹部3
7が設けられ、この支持凹部37にガイド部材38の上
部突起43が嵌合し、また、ガイド部材38の中心孔3
9とピン12pの上端部とはセレーション結合により上
下動可能に嵌合されている。
【0006】ガイド部材38の外周にスプリング受け4
2が形成され、このスプリング受け42とロータ11の
凹嵌部の下面との間にスプリング41が縮設されてい
る。更に、キャン1の円筒状外周に、ステッピングモー
タ31のコイル21が固定されコネクタ23により外部
と接続されている。コイル21は上側コイル21aと下
側コイル21bとで形成されている。
【0007】前記の構成のニードル弁タイプの電動膨張
弁において、コイル21への通電によりマグネット12
が回転してロータ11も回転する。ロータ11の突出部
11sに形成された雄ねじ15と弁本体内壁に形成され
た雌ねじ14との螺合により、ロータ11と一体形成の
ピン12pも共に回転しながら上下動する。それによ
り、ピン12pに形成されたニードル16が上下動し、
第1開口28内を上下動し、冷媒流量の制御を行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来の電動式コ
ントロールバルブでは、冷媒流量の制御(膨張弁)に電
動式のニードル弁を使用している。
【0009】ところで、ニードル弁タイプの電動膨張弁
では、全閉機能を有する場合はニードル弁のテーパ部を
弁座に当接させる必要があり、ニードル弁が垂直方向の
力によって弁座に食い込みを防ぐためには、そのテーパ
部を例えば60°と充分大きくする必要がある。さら
に、ニードル付け根径D1は弁孔の径D0よりも小さく
しなければならない(D0>D1)。
【0010】その結果、ニードル弁タイプのものでは、
弁開き始めの弁特性は急激な立ち上がりとなってしま
う。また、前記食い込みを防ぐために、ニードルと弁座
との間に若干のクリアランスを設けると、そのクリアラ
ンスだけで、微小冷媒流量の制御範囲を越えてしまうお
それがある。
【0011】このような理由から、ニードル弁タイプの
ものは、微小冷媒流量制御を必要とする冷凍サイクルに
は適用できないという問題点がある。
【0012】本発明は、従来例のこのような問題点の解
決を図ろうとするもので、ニードルのテ−パ部の角度を
鋭角にして微妙な流量調節を可能にしながら弁座への食
い込みを防止でき、かつ弁位置を精度良く確定できるよ
うにした電動式コントロールバルブと、その組み立て方
法を提供しようとするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために、ケースとしてのキャンと、該キャンの内
部に配設される弁室および弁座を備えた弁本体と、該弁
本体に取り付けられたステッピングモータと、該ステッ
ピングモータにより前記弁座に接離する方向に駆動され
てニードル弁として機能するニードルを備えた電動式コ
ントロールバルブにおいて、前記ステッピングモータの
ロータの内面に、互いに螺合する二つの部材が設けら
れ、該部材の一方の部材に応動するストッパーが設けら
れるとともに前記ニードルが、その本体部を該ストッパ
ーの内筒部に密接かつ摺動可能に嵌入して、前記ニード
ル弁の弁閉行程時に、前記ストッパーの平坦状の下端面
が前記弁座に当接したニードル弁完全弁閉状態となる前
に前記ニードルが前記弁座に当接してニードル弁弁閉状
態となるように構成している。
【0014】また、本発明の電動式コントロールバルブ
の組み立て方法では、弁本体にステッピングモータのロ
ータ組立体を予め取り付け、かつニードルおよびストッ
パーを完全弁閉状態にセットし、一方、回転停止機構が
回転停止状態となるキャン凹部位置を前記弁本体に対し
確定させ、前記キャン凹部の確定位置に対し前記ステッ
ピングモータのマグネットの着磁基点を合わせて該マグ
ネットを固定し、次いで前記ロータ組立体の上方から、
前記キャンを、前記キャン凹部確定位置に合わせるよう
に被せるようにして課題解決の手段としている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図11により本発
明の実施の形態について説明する。なお、図1乃至図1
1において、図12と同じ部材には同一符号を付し、そ
れらについては説明を省略することがある。
【0016】図1は、本発明の実施形態にかかる電動式
コントロールバルブの全体を示しており、この電動式コ
ントロールバルブも、前記の従来のものと同様に、キャ
ン1、コイル21、第1継手20a、第2継手20b、
弁本体19、ニードル16、弁座22、雄ねじ15、雌
ねじ14、コネクタ23などを備えて構成されるととも
にロータ11とマグネット12とが波ワッシャ8、止め
輪6により連結されている。さらにそのほか、ステム
3、ガイド2、スライダー4、ストッパーピン5からな
る回転停止機構30が設けられている。
【0017】この回転停止機構30は、従来からステッ
ピングモータ式の膨張弁には通常装着されているもので
あるが、その構成を説明すると、ステム3はキャン1に
固着され、ステム3の外周にガイド2がコイルばねのよ
うに巻き付けられている。スライダー4はロータ11に
垂直状に植設されたスプリングピン5に当接するように
ガイド2に捲掛けられていて、ロータ11が図1で上方
から見て時計方向に回転したとき、スプリングピン5に
押されて、図3において手前方向に回転し、かつガイド
2に案内されて下降する。そしてスライダー4の端部4
a(図3参照)とガイド2の端部2aが接触したとき、
ロータ11の回転が停止する。このときニードル弁が弁
閉となるように設計されている。符号2bはガイド2の
端部を示しており、この端部2bはロータ11の前記と
逆回転時のストッパーとして作用する。
【0018】このほか、この実施形態の電動式コントロ
ールバルブは、次の構成で前記従来のものと相違する。
すなわち、雌ねじ14はロータ11の中心部に一体に形
成された円筒状の雌ねじ部材14aの内面に形成され、
一方、雄ねじ15を外周面に形成された円筒状の雄ねじ
部材15aは弁本体19に固定されている。
【0019】雌ねじ部材14aの上面中心部にニードル
16の挿通用孔14bが形成されており(図2参照)、
この挿通用孔14bに挿入されるニードル16を吊り下
げ状に支持する固定金具9が雌ねじ部材14aの上面に
配設され、この固定金具9の中心孔にニードル16の上
端部が取り付けられている。
【0020】雄ねじ部材15aの内部に、円筒状のスト
ッパー18が緊密かつスライド可能に嵌入されており、
このストッパー18の内部に、ニードル16の本体部1
6aがスライド可能に嵌入されている。このニードル1
6の本体部16aは、固定金具9の中心孔に取り付けら
れる上端部16bよりも大径で、ストッパー18の内径
とほぼ同径に形成されている。
【0021】ニードル16の本体部16aと本体部16
aよりも小径の上端部16bとの間に段部16cが形成
され、この段部16cとストッパー18の上部内面との
間に、ばね力の弱いコイル状の弁ばね13が介設されて
いる。
【0022】ステッピングモータ31のステ−タ部は、
図10に示すように、上下1組のコイル21a,21b
と、各コイルにより磁化される複数の磁極24a,24
bを備えている。なおコイル21および磁極24は、ス
テッピングモータ31の組み立て時、予めキャン1と一
体構造化される。
【0023】ストッパー18の上面と雌ねじ部材14a
の上部内側面との間に、波型板ばね10が介設されてい
る。また、キャン1には等間隔で複数個の凹部1aが形
成されている。この実施形態では凹部1aは36°間隔
で10ヵ所設けられている。凹部1aに弁本体側のブラ
ケット7の突部7aが嵌入してキャン1の位置決めが行
われるようになっている。
【0024】前記の構成において、マグネット12、ロ
ータ11が回転すると、雄ねじ15(固定)に対し雌ね
じ14と一体に連動した形でニードル16が上下動して
制御弁としての弁開口面積が変わる。図4は、ニードル
弁16が弁座22から弁リフトLv上昇した「弁開」状
態を示している。
【0025】この状態からロータ11を弁閉方向に回転
させると、ニードル16は下降し弁座22に当接して、
図5に示す「弁閉」状態となる。この時、弁ばね13の
弱い荷重がニードル弁の弁座22に作用することになる
が、この実施形態のものではその荷重は、ニードルの角
度が鋭角であっても弁座22に食い付き現象が生じない
ように設計されている。そして、この荷重により、ニー
ドル16が弁座22に当接後、ロータ11の回転を停止
させるまでの間、弁閉状態を保つように作用する。この
時、ストッパー18の平坦状の下端面と弁座22の上面
(弁座面)との間に若干の間隙Lcが形成されるように
なっている。
【0026】ニードル弁が、図5に示す「弁閉」状態と
なった後、更にロータ11を弁閉方向に回転させると、
ストッパー18の下端面が弁座面と当接して、図6に示
す「完全弁閉」の状態となる。ついで、波型板ばね10
が変形してストッパー18に強い荷重を付与する状態に
いたる。
【0027】この波型板ばね10が変形してストッパー
18に付与された強い荷重は、更に弁閉方向の回転を与
えた時、回転停止機構であるスライダー4とスプリング
ピン5との当接音を低減するよう作用する。
【0028】図7は、上下の各ステ−タの歯数を2つづ
つ、計8つ、ロータ11の極数を4極としたステッピン
グモータの磁極配置例である。この例では、ロータ11
とコイル21の位置関係は、8パルス毎に同じ状態にも
どる。ここで、ロータ11のスプリングピン5の位置
を、N極の中心に設けた場合を例にし、ロータ11を止
める時の励磁相をA相と仮定すると、僅かの差でロータ
11のスプリングピン5の止まる位置(基点)は、図7
(b),(c)に示すの2種類のいづれかの位置とな
る。なお、図7(a)はAB磁相時を示している。
【0029】図7(b)の位置は、(a)の位置と同じ
であって、モータの動作としては正常ではない。図
(c)は、たまたま正常な動きをしてロータ11は4パ
ルス分戻った位置を示している。
【0030】このように、基点出しによってロータ11
を止める時の励磁相をA相と決めた場合に、磁力の釣合
いが最も不安定な位置がA相であると、基点出し毎のA
相の位置(基点)が決まらず、ステッピングモータを膨
張弁の駆動源としたとき、流量特性ばらつきの原因とな
る。この現象が一般に「8パルスずれ」と呼ばれてい
る。
【0031】前記の「弁開」状態から「弁閉」状態にい
たる間、及びその後の行程時、ロータ11が図4乃至図
6で上方から見て時計方向に回転する。この間、スライ
ダー4はスプリングピン5に押されて図3において手前
方向に回転し、かつガイド2に案内されて下降する。な
お、ガイド2の端部はステム3の下端部に形成したスリ
ワリ部に挿入固定されている。そして、ステム3の上方
より見てスライダ−4が時計方向に回転し、スライダー
4の端部とガイド2の端部が接触したところがロータ1
1の停止位置となることは、前記の通りであるが、コイ
ル21を取付けた時の上側コイル21aの下向き磁極2
4aの中心は、常にキャン1の凹部1aの中心線上にく
るように設計されているため、ロータ11側スプリング
ピン5の中心線上にS極を配置したスプリングピン5の
中心が、キャン1の凹部1aの中心線上に来た時にロー
タ11の回転が停止するように、回転停止機構がキャン
1に固定されておればよい(「8パルスずれ」現象は発
生しない)のであるが、スライダー4がばね材製である
こと、その端部の切断面の形状が一定していないこと、
ガイド2とのガタツキが大きいこと、ロータ11の回転
をニードル16の上下動に変換するねじ機構のガタ等の
理由によって、スライダー4の端部とガイド2の端部と
が接触する毎に僅かな差が生じ、ロータ11のスプリン
グピン5と接触する位置について見ると大きなズレとし
て現れる。
【0032】また、組立て上においても、回転停止機構
を予めキャン1に位置合わせの上固定すると、固定用治
具との間のクリアランス分位置精度にばらつきを生じて
しまい、ロータ11側もマグネット12への着磁治具と
のクリアランス分スプリングピン5の中心と磁極の中心
にズレが生じてしまう。そして、これらが「8パルスず
れ」の原因となっている。
【0033】この実施形態では、「8パルスずれ」を次
に述べる手段で解決している。すなわち、この実施形態
では、弁本体19上に、マグネット12、ロータ11
(雌ねじ部材を含む)、雄ねじ部材15a、ストッパー
18、ニードル16を組込み、ロータ組立体40(図8
参照)を予め構成し、かつ、ニードル16およびストッ
パー18を図6に示す状態に設定した完全弁閉状態、す
なわち、図6に示した状態から、キャン1、回転停止機
構30、コイル21を取り除いた状態を想定するとこの
状態となるようにセットしておく。
【0034】一方、回転停止機構30のスライダー4の
端部4aとガイド2の端部2aとが接触した回転停止状
態となるキャン凹部1a位置、すなわち、図9に符号1
Aで示すコイル基点となる特定の凹部を、弁本体19に
対し確定させる。これは、キャン1の凹部1aで回転操
作することでその位置を確定できる。
【0035】前記確定位置に対し、マグネット12の着
磁基点を合わせて(図9参照)マグネット12を固定す
る。マグネット12の固定は、波型板ばね10に荷重を
負荷した状態で止め輪をロータ11に強制挿入すること
で行うことができる。
【0036】そして、ロータ組立体40の上方から、キ
ャン1を、前記手段で確定したキャン確定位置に合わせ
るように被せる。図9は、前記のマグネット12の着磁
基点合わせの説明図で、図9にはA相励磁時の磁極配列
の例を示している。前記手順でキャン1を被せた時、ロ
ータ11及びステ−タの各磁極は、図9に示す状態、す
なわち、マグネット12とコイル21(キャン1)との
相合せが完了した状態となる。つまり、キャン1、コイ
ル21、回転停止機構30は一体構造となっており、凹
部1Aを、弁本体19に位置合わせすることで、図9に
示す磁極配列に組み立てることができることとなる。そ
して最後に、キャン1を弁本体19に溶接する。
【0037】このような組立て手段で電動式コントロー
ルバルブを組立てることにより、弁閉基点の設定をスト
ッパー18を弁座22に当接させた状態で行うことがで
き、その結果、回転停止機構30の構造上から必然的に
現れる基点誤差、すなわち、スライダー4がばね材製で
あること、その端部の切断面の形状が一定していないこ
と、ガイド2とのガタツキが大きいこと等の理由による
誤差や、ねじ機構のガタに伴う基点誤差の発生をなくす
ことが可能となる。
【0038】この実施形態の場合、ニードル弁の「完全
弁閉」状態時、ストッパー18の先端(下端)平坦面が
弁座22に当接する構成となっている。したがって、ニ
ードル16の先端弁部16eの角度θs(図2参照)を
小さく,例えば8°に設定して、微少流量制御が行える
ようにしても、弁座への食い込みを防止することが可能
となる。
【0039】この実施形態では、ニードル弁の「完全弁
閉」状態時、ストッパー18が弁座22に当接してニー
ドル弁に作用する荷重をストッパー18が負担する構成
であるため、ニードル弁の「完全弁閉」状態時のニード
ル弁荷重を小さな荷重(「弁ばね13のばね力」)に抑
えることができ、その結果、ニードル16の弁座22へ
の食い込みを防止することが可能となる。
【0040】図11の曲線はθs=8°の場合のニー
ドル弁の荷重特性を示しており、線は「ニードル弁当
接荷重」Wi=「弁引抜き荷重」Woを示している。ま
た線はステッピングモータ31の発生推力を、線は
ニードル弁への当接(負荷)荷重をそれぞれ示してい
る。ここで、ニードル弁への当接(負荷)荷重は、「弁
ばね13のばね力」である。点は変曲点を示してい
る。
【0041】この実施形態では、前記のように、ニード
ル弁の「完全弁閉」状態時、ストッパー18が弁座22
に当接してニードル弁に作用する荷重をストッパー18
が負担する構成であるため、ニードル弁の「完全弁閉」
状態時のニードル弁荷重を、符号Sで示す点に設定する
ことが可能となる。その結果、「弁引抜き荷重」Woを
小さな荷重に抑えることができ、ニードル16の先端弁
部を鋭角に設定して、微少流量制御が行えるようにして
もニードル16の弁座22への食い込みを防止すること
ができる。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
次のような効果が得られる。 (1)ニードルの先端弁部を鋭角に設定して、微少流量
制御が行えるようにしても、ニードルの弁座への食い込
みを防止することが可能となる。 (2)ステッピングモータに「8パルスずれ」現象が発
生せず、基点相にてロータ、すなわち弁位置を一定にで
きる。 (3)ステッピングモータの反転相も一定となることか
ら、回転停止機構における衝突音を低減でき、また波型
板ばねにより、電動式コントロールバルブの騒音を更に
低減することができる。 (4)ステッピングモータの基点の設定時、ストッパー
の平坦面が基準となるため、耐久性に富み、劣化がな
い。 (5)回転停止機構の停止位置合わせも同時に行うこと
ができるので、組み立て工程を省略することができる。 (6)前記効果を奏する電動式コントロールバルブを簡
単に組み立てることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施の形態に係る電動式コントロー
ルバルブの断面図である。
【図2】図1の実施の形態に係る電動式コントロールバ
ルブの要部拡大断面図である。
【図3】(a)は同回転停止機構の側面図、(b)は同
平面図である。
【図4】弁開状態時の図2に対応する断面図である。
【図5】弁閉状態時の図2に対応する断面図である。
【図6】完全弁閉状態時の図2に対応する断面図であ
る。
【図7】(a),(b),(c)はステッピングモータ
の「8パルスずれ」現象の説明用模式図である。
【図8】本発明の組立て方法の説明用一部切断斜視図で
ある。
【図9】同相合わせ方法の模式説明図である。
【図10】図1の電動式コントロールバルブにおけるス
テッピングモータのステータ部の一部切断側面図であ
る。
【図11】図1の電動式コントロールバルブのニードル
弁の当接荷重(横軸)と弁引抜き荷重(縦軸)との関係
を示すグラフである。
【図12】従来の電動式コントロールバルブの断面図で
ある。
【符号の説明】
1 キャン 2 ガイド 3 ステム 4 スライダー 5 スプリングピン 6 止め輪 7 ブラケット 8 波ワッシャ 9 固定金具 10 波型板ばね 11 ロータ 12 マグネット 13 弁ばね 14 雌ねじ 14a 雌ねじ部材 15 雄ねじ 15a 雄ねじ部材 16 ニードル 17 下蓋 18 ストッパー 19 弁本体 20a 第1継手 20b 第2継手 21 コイル 21a 上側コイル 21b 下側コイル 22 弁座 24 磁極 24a 下向き磁極 24b 上向き磁極 27 弁室 30 回転停止機構 31 ステッピングモータ 40 ロータ組立体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月20日(2000.4.2
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】 図7は、上下の各ステ−タの歯数を2つ
づつ、計8つ、ロータ11の極数を4極としたステッピ
ングモータの磁極配置例である。この例では、ロータ1
1とコイル21の位置関係は、8パルス毎に同じ状態に
もどる。ここで、ロータ11のスプリングピン5の位置
を、N極の中心に設けた場合を例にし、ロータ11を止
める時の励磁相をA相と仮定すると、僅かの差でロータ
11のスプリングピン5の止まる位置(基点)は、図7
(b),(c)に示す2種類のいづれかの位置となる。
なお、図7(a)はAB磁相時を示している。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースとしてのキャンと、該キャンの内
    部に配設される弁室及び弁座を備えた弁本体と、該弁本
    体に取り付けられたステッピングモータと、該ステッピ
    ングモータにより前記弁座に接離する方向に駆動されて
    ニードル弁として機能するニードルを備えた電動式コン
    トロールバルブにおいて、前記ステッピングモータのロ
    ータの内面に、互いに螺合する二つの部材が設けられ、
    該部材の一方の部材に応動するストッパーが設けられる
    とともに前記ニードル弁の弁閉行程時に、前記ストッパ
    ーが前記弁座に当接して前記ニードル弁を完全弁閉状態
    にする前に前記ニードルが前記弁座に当接して前記ニ−
    ドル弁を弁閉状態にするにように構成されていることを
    特徴とする電動式コントロールバルブ。
  2. 【請求項2】 前記ストッパーの下端面は平坦状をなし
    て弁座に当接している請求項1に記載の電動式コントロ
    ールバルブ。
  3. 【請求項3】 前記ステッピングモータのロータの内面
    に、内周面に雌ねじを形成した円筒状雌ねじ部材が固定
    され、該雌ねじ部材に螺合する雄ねじを外周面に形成し
    た円筒状雄ねじ部材が前記弁本体に取り付けられてなる
    請求項1又は請求項2に記載の電動式コントロールバル
    ブ。
  4. 【請求項4】 前記円筒状雄ねじ部材の内面に円筒状の
    ストッパーが摺動可能に嵌入され、前記ニードルの本体
    部が前記ストッパーの内筒部に密接かつ摺動可能に嵌入
    されてなる請求項3に記載の電動式コントロールバル
    ブ。
  5. 【請求項5】 前記ストッパーの上端部と前記雌ねじ部
    材の天井面内側との間に波型板ばねが介設され、前記ニ
    ードル弁の完全弁閉状態時に該波型板ばねが弾性変形し
    て前記ステッピングモータの回転トルクを吸収するよう
    構成されている請求項3又は請求項4に記載の電動式コ
    ントロールバルブ。
  6. 【請求項6】 前記ニードルを前記弁座方向に付勢する
    弱いばね力の弁ばねが設けられている請求項1乃至請求
    項5のいずれかに記載の電動式コントロールバルブ。
  7. 【請求項7】 前記キャンに取り付けられたステムと、
    該ステムの捲回されたガイドと該ガイドに案内されて上
    下方向に移動可能なスライダーと、前記ロータに取り付
    けられ前記スライダーに接離可能なスプリングピンとに
    より形成された回転停止機構が設けられている請求項1
    乃至請求項6のいずれかに記載の電動式コントロールバ
    ルブ。
  8. 【請求項8】 弁本体にステッピングモータのロータ組
    立体を予め取り付けかつニードルおよびストッパーを完
    全弁閉状態にセットし、回転停止機構が回転停止状態と
    なるキャン凹部位置を前記弁本体に対し確定させ、前記
    キャン凹部の確定位置に対し前記ステッピングモータの
    マグネットの着磁基点を合わせて該マグネットを固定
    し、次いで前記ロータ組立体の上方から、前記キャン
    を、キャン凹部確定位置に合わせるように被せるように
    したことを特徴とする電動式コントロールバルブの組み
    立て方法。
JP2000119615A 2000-04-20 2000-04-20 電動式コントロールバルブ及びその組み立て方法 Withdrawn JP2001304445A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000119615A JP2001304445A (ja) 2000-04-20 2000-04-20 電動式コントロールバルブ及びその組み立て方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000119615A JP2001304445A (ja) 2000-04-20 2000-04-20 電動式コントロールバルブ及びその組み立て方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001304445A true JP2001304445A (ja) 2001-10-31

Family

ID=18630563

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000119615A Withdrawn JP2001304445A (ja) 2000-04-20 2000-04-20 電動式コントロールバルブ及びその組み立て方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001304445A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003207065A (ja) * 2002-01-15 2003-07-25 Saginomiya Seisakusho Inc 電動弁
JP2006200663A (ja) * 2005-01-21 2006-08-03 Saginomiya Seisakusho Inc 電動式コントロールバルブ
KR100831163B1 (ko) 2006-11-28 2008-05-20 한국하니웰 주식회사 미세유량조절이 가능한 온도조절밸브
JP2008196612A (ja) * 2007-02-14 2008-08-28 Fuji Koki Corp ソレノイドハウジング及びソレノイドバルブ
CN100420889C (zh) * 2003-05-28 2008-09-24 株式会社不二工机 电动流量控制阀
JP2012013197A (ja) * 2010-07-05 2012-01-19 Fuji Koki Corp 電動弁
WO2014023014A1 (zh) * 2012-08-10 2014-02-13 浙江三花股份有限公司 一种电子膨胀阀
EP3026373A1 (en) 2014-11-25 2016-06-01 TGK CO., Ltd. Motor operated valve
US9810461B2 (en) 2012-06-20 2017-11-07 Zhejiang Sanhua Intelligent Controls Co., Ltd. Electronic expansion valve
JP7440107B2 (ja) 2022-01-19 2024-02-28 株式会社不二工機 電動弁

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003207065A (ja) * 2002-01-15 2003-07-25 Saginomiya Seisakusho Inc 電動弁
CN100420889C (zh) * 2003-05-28 2008-09-24 株式会社不二工机 电动流量控制阀
JP2006200663A (ja) * 2005-01-21 2006-08-03 Saginomiya Seisakusho Inc 電動式コントロールバルブ
KR100831163B1 (ko) 2006-11-28 2008-05-20 한국하니웰 주식회사 미세유량조절이 가능한 온도조절밸브
JP2008196612A (ja) * 2007-02-14 2008-08-28 Fuji Koki Corp ソレノイドハウジング及びソレノイドバルブ
JP2012013197A (ja) * 2010-07-05 2012-01-19 Fuji Koki Corp 電動弁
US9810461B2 (en) 2012-06-20 2017-11-07 Zhejiang Sanhua Intelligent Controls Co., Ltd. Electronic expansion valve
WO2014023014A1 (zh) * 2012-08-10 2014-02-13 浙江三花股份有限公司 一种电子膨胀阀
US9541315B2 (en) 2012-08-10 2017-01-10 Zhejiang Sanhua Co., Ltd. Electronic expanding valve
KR20160062722A (ko) 2014-11-25 2016-06-02 가부시키가이샤 테지케 전동 밸브
US9803770B2 (en) 2014-11-25 2017-10-31 Tgk Co., Ltd. Motor operated valve
EP3026373A1 (en) 2014-11-25 2016-06-01 TGK CO., Ltd. Motor operated valve
JP7440107B2 (ja) 2022-01-19 2024-02-28 株式会社不二工機 電動弁

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN114458782B (zh) 电动阀以及冷冻循环系统
JP6481155B2 (ja) 電動弁
KR101165314B1 (ko) 전동밸브
JP4669051B2 (ja) 電動弁
JP5632406B2 (ja) 流量制御弁
KR20060043634A (ko) 전동밸브
JP2001304445A (ja) 電動式コントロールバルブ及びその組み立て方法
JP3328530B2 (ja) 電動弁のストッパー構造
JP2009162366A (ja) 電動弁及びその組立方法
JP2003074730A (ja) 電動弁
KR100552942B1 (ko) 전동 밸브
CN114857288A (zh) 电动阀以及冷冻循环系统
JP2003148645A (ja) バルブ開閉駆動装置
KR20010007231A (ko) 밸브구동장치
JP2004312821A (ja) ステップモータとそのステップモータを備えた流量制御弁
JP6945860B2 (ja) 電動弁の組立方法、及び電動弁
JP4680658B2 (ja) 電動弁
JP5707073B2 (ja) 電動弁
JP2003097755A (ja) 電動弁とその組立方法
JP2001343083A (ja) 電動式コントロールバルブ
JP4615693B2 (ja) 電動式コントロールバルブ
JP2000291817A (ja) 流量制御装置
JP4092720B2 (ja) 電動式制御弁
JP2007010015A (ja) 電動流量制御弁
JP4627116B2 (ja) ソレノイドバルブ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070703