JP3645438B2 - 流体の流量制御装置 - Google Patents

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  • Mechanically-Actuated Valves (AREA)
  • Sliding Valves (AREA)
  • Electrically Driven Valve-Operating Means (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステッピングモータなどを弁の開閉駆動源として用いた流体の流量制御装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷蔵庫や空調機の冷媒の流量を制御するものとして、従来は、電磁弁を用いたものやニードル弁を用いたものがある。
【0003】
しかし、電磁弁を用いた流量制御装置は、一般には、開か閉のいずれかの設定を行うものであり、流量を微調整するには不向きである。また、開閉動作時の音が大きいいことも問題点の一つであり、さらに、開あるい閉のいずれの状態にあっても、その状態を保持するには電磁弁を通電状態にしておく必要があり、消費電力の面でも問題がある。
【0004】
一方、ニードル弁を用いた流量制御装置は、たとえば、ステッピングモータなどを駆動源として用い、そのステッピングモータの回転力をニードル弁の推力に変えて流体の流量を制御するものであり、電磁弁によるものに比べると、動作音の問題も少なく、また、流量を微調整することも可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このニードル弁を用いた流量制御装置は、駆動源としてのモータのサイズが一般に大きなサイズのものが多い。これは、主に、空調機などの冷媒の流量制御に用いられているものが多いためと考えられる。つまり、空調機の場合は、冷媒の流入側の圧力と、その冷媒を遮断したときの流出側の圧力差が大きいため、大きな推力でニードル弁を動かす必要がある。これによって、必然的に弁を駆動するためのモータサイズが大きいものとなる。
【0006】
しかし、冷蔵庫などにおける冷媒の流量制御装置に、このニードル弁を用いたものをそのまま使うには、スペース的に問題がある。冷蔵庫の場合、特に、食品庫内のスペースを大きくとるため、できる限り各部品を小さくすることが要求される。したがって、冷媒の流体制御装置も当然のことながら最大限の小型化が要求される。ただし、モータサイズを小さくすれば、確実な流量制御を行うために必要なトルクが得られないという問題が生じてくる。
【0007】
さらに、ニードル弁は、高精度な制御を行わせるために、ニードル弁の移動方向の中心軸とこのニードル弁が挿入される流路の中心軸の位置関係などが微妙なものとなってくるため、高精度な設計技術や組立時における経験的なノウハウが必要となってくるという問題点もある。
【0008】
また、この種の冷媒バルブは、低ノイズ、低コストが要求され、さらに、冷媒遮断時は完全な閉状態を得ることが要求される。その他、冷媒の流れを閉または開の2つの制御だけではなく、冷媒の流量を数段階に制御できることが必要とななる場合もある。
【0009】
そこで本発明は、構造が簡単かつ小型で、確実な流体の流量制御を可能とできる流体の流量制御装置を提供することを目的とする。また、完全開状態と完全閉状態さらには開状態における流量の調整をも可能とし、しかも、開閉動作時における動作音についての改善も図れる流体の流量制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、本発明の流体の流量制御装置は、流体の流通経路上に設けられ、側面には側面側流体流通パイプが接合され、先端面には先端面側流体流通パイプが接続され、内部に中空部を有する筒状の本体部と、側面側流体流通パイプと本体部との接合部に設けられ、当該側面側流体流通パイプと本体部との間で流体を流通させるための側面側流体流通孔を有する仕切板と、表面の一部が上記本体部内の中空部に突出し、それとは反対側の表面の一部が仕切板の側面側流体流通孔に当接可能に設けられた閉鎖部材と、本体部内中空部の中心軸方向に沿って挿入され、その中心軸を中心として回動可能な流体制御用回動部材と、この流体制御用回動部材に設けられ、当該流体制御用回動部材が予め設定された初期状態を基点に所定角度回動した時点で閉鎖部材に対し側面側流体流通孔側への押圧力を与える弾性部材と、先端面側流体流通パイプと本体部との接合部に設けられ、当該先端面側流体流通パイプと本体部との間で流体を流通させるための先端面側流体流通孔に、その表面が当接可能に配置され、流体制御用回動部材の回動に伴って上記先端面側流体流通孔の開度を変化させることが可能な流通孔開度設定部と、流体制御回動部材を回動させる駆動源とを有する構成としている。
【0014】
また、他の発明は、上述の流体の流量制御装置に加え、弾性部材の閉鎖部材に対する押圧力付与動作と流通孔開度設定部の先端側流体流通孔に対する開度設定動作は、流体の流れが全開状態であるときを初期状態としたとき、その初期状態から、駆動源により流体制御用回動部材を回動させ、この流体制御用回動部材が予め定めた回動角度に達すると、流通孔開度設定部が先端面側流体流通孔を覆い始めて徐々にその開度を小さくし、流体制御用回動部材がさらに回動して予め定めた回動角度に達すると、先端面側流体流通孔を全閉状態とするとともに、弾性部材が閉鎖部材を押圧して、この閉鎖部材によって側面側流体流通孔を閉状態として、その後、流体制御用回動部材がさらに回動することによって、側面側流体流通孔を全閉状態とするようにしている。
【0015】
さらに、他の発明では、上述の各発明の流体の流量制御装置に加え、閉鎖部材を球体とし、弾性部材は、リーフスプリングであって、そのリーフスプリングの一端部は流体制御用回動部材の側面部に接合され、その他端部が当該流体制御用回動部材の側面部と本体部の内側面との間に形成される空間内にフリー端として位置するようにしている。
【0016】
さらに、他の発明では、上述の各発明の流体の流量制御装置に加え、流通孔開度設定部は、流体制御用回動部材の先端面の断面形状がほぼ半円状をなすようにその流体制御用回動部材を切り欠くことで形成され、当該流体制御用回動部材の回動に伴い、その回動角度によってその先端面が先端面側流体流通孔を覆う動作を行うことで、当該先端面側流体流通孔の開度を変化せるようにしている。
【0017】
さらに、駆動源としてのモータは、フリクション機構を有するモータとしてもよく、そのフリクション機構はモータのロータ部と流体制御用回動部材との間に設けられ、流体の流量制御を予め定めた所定の状態とした以降の上記ロータの回転力を前記流体制御用回動部材に伝達しないようにするのが好ましい。また、上述の側面側流体流通パイプを、流体の流入パイプとし、先端面側流体流通パイプを、流体の排出パイプとしても良い。
【0018】
このように、本発明の流体の流量制御装置は、閉鎖部材に対する押圧力の付与とその解除によって流路を閉鎖したり開口したりする。また、発明では、側面側流体流通孔の開閉を行い、流体制御用回動部材の回動に伴って先端面側流体流通孔の開度を変化させるようにしている。このため、流体の流れを制御する弁を、全開状態または全閉状態のいずれかの状態に設定できることは勿論、流体を流す開状態においては、その流量の調整をも可能としている。
【0019】
しかも、本発明は、電磁弁のように流体の流れを制御する際に大きな衝撃音が発生することなく、静かな動作を行うことができる。また、ニードル弁のように、ニードル弁の先端と流体流出路の中心軸を同軸上に位置させるというような微妙な調整の必要がないため、組立時における調整作業などが軽減され、生産性の向上を図ることができる。
【0020】
また、駆動源としてモータを用い、ロータの回転力をそのまま受けて流体の流れを制御する構造とすると、回転力の伝達効率が高く、小さいトルクでも確実な動作が可能となり、しかも、部品点数が少なく構造も簡単なものとすることができ、組立工数の削減やコストの低減をも図れる。
【0021】
このように、本発明の流体の流量制御装置は、構造が簡単かつ小型で確実な流体の流量制御が行える。特に、確実な全閉状態と全開状態が可能となるとともに、流量調整をも可能となり、これらの制御を1つの駆動源で行うことができるのが特徴である。しかも、制御時における動作音を殆ど生じることなく、また、コスト面や組立のし易さなどの面で優れたものとすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例を図1から図14に基づき説明する。
【0023】
本発明の実施の形態である流体の流量制御装置1は、その外観上の構成を大きく分けて説明すると、内部に中空部2aを有し真鍮製でなる円筒状の本体部2と、この本体部2の後端側に取り付けられ、弁(詳細は後述する)の開閉を駆動する駆動源としてのモータ(この実施の形態ではステッピングモータを用いているので、以下ではステッピングモータという)3と、本体部2の側面に設けられた側面側流体流通パイプ4と、本体部2の先端面に設けられた先端面側流体流通パイプ5により構成されている。
【0024】
なお、この実施の形態では、側面側流体流通パイプ4は流体を流入させるためのパイプであるため、以下では、単に流入パイプ4といい、先端面側流体流通パイプ5は流体を排出させるためのパイプであるため、以下では、単に排出パイプ5という。また、この実施の形態での流体は、冷蔵庫用の冷媒となっている。
【0025】
ステッピングモータ3は、コイル31が巻装されたステータ部32、このステータ部32の内側にステータ部32と対向配置されたロータ部33を有した構成となっている。ロータ部33は、合成樹脂製の円筒部材331と、その周囲に装着されたマグネット332からなる。円筒部材331の端面中心部からは細長い棒状で樹脂製(PBT製)の円筒体34が突出し、この棒状の円筒体34は本体部2の中空部2aに挿入された状態で設けられ、ロータ部33の回動とともに回動して流体の流れを制御する働きを行うものであるため、以下では、流体制御用回動部材34という。
【0026】
そして、このロータ部33は、その中心軸方向に設けられた中心軸35を中心にして回動自在となっている。この中心軸35は、一端35aが本体部2に圧入されることにより固定され、他端35bがロータ収納ケース36の底面に設けられた軸受け部36aによって支持されている。
【0027】
また、ロータ部33の下端部とロータ収納ケース36の底面との間には、流体制御用回動部材34の先端面34aを本体部2の内部先端面に押し付けるためのコイルバネ37が介在される。なお、流体制御用回動部材34の先端面34aを本体部2の内部先端面に押し付けるのは、流体の流量調整を行う際、確実な流量調整動作を行うためである。この流体の流量調整については後に説明する。
【0028】
そして、本体部2の後端部分には、本体部2に対して水素還元炉による銀ロウ付けにより接合された鍔状プレート21が設けられ(接合部分をWとして示す)、その鍔状プレート21には前述のロータ収納ケース36がTIG溶接などによって接合されるようになっている。なお、この鍔状プレート21とロータ収納ケース36は、SUS(サス)と呼ばれるステンレス材で形成されている。
【0029】
また、本体部2の側面に取り付けられる流入パイプ4は、本体部2に対し流入パイプ取付体22によって取り付けられる。この流入パイプ取付体22は、真鍮製でなり円筒形状をなし、その縦断面は、H型状となっている。つまり、流入パイプ取付体22の内部中央部付近には仕切板23が存在する形状となっている。そして、この仕切板23の中心部には、流入パイプ4を流れる流体を本体部2内へ導くための側面側流体流通孔24(この実施の形態では、この側面側流体流通孔24は、流体の流入孔であるため、以下では、単に流体流入孔24という)が設けられている。
【0030】
そして、この流入パイプ取付体22は、その外側面の約半分が本体部2に挿入されて本体部2に固定される。そして、流入パイプ取付体22の先端方向の内部には流入パイプ4が仕切板23に当接する位置まで挿入され、本体部2と流入パイプ取付体22、さらには、流入パイプ4と流入パイプ取付体22はそれぞれ水素還元炉による銀ロウ付けによって接合される。これら各銀ロウ付け部分を符号Yとして示す。
【0031】
そして、この流入パイプ取付体22の本体部2側には、弁としての働きをする閉鎖部材となる球体25が収納される。この球体25は、その表面で流体流入孔24を開状態または閉状態とするものである。そして、流体流入孔24の流体流出側(球体25が接する側の面)には、球体25の球面と同じ曲率を有する曲面(凹面)が形成され、球体25が流体流入孔24に押しつけられた状態となったとき、高い密封度が得られるようにしてある。
【0032】
また、この球体25の外径と流入パイプ取付体22の内径はほぼ同じとしている。これは、流体が流れる状態となったとき、球体25が流体の流れによって流入パイプ取付体22内で振動するのを防止するためである。しかし、球体25の外径と流入パイプ取付体22の内径をほぼ同じとすると、流体の通り道がなくなるため、図2で示すように、流入パイプ取付体22の内側面の少なくとも1箇所に流体の流通が可能となる溝22aが流入パイプ取付体22の開口面側から仕切板23までの間に設けられている。
【0033】
球体25は、流体制御用回動部材34に設けられた弾性部材(付勢手段ともなる)としてのリーフスプリング26によって仕切板23方向への押圧力が与えらるようになっている。つまり、このリーフスプリング26は、図3に示すように、その一端部26aが流体制御用回動部材34の側面部に接合され、その他端部26bが当該流体制御用回動部材34の側面部と本体部2の内側面との間に形成される空間内にフリー端として位置するようになっていて、一端部26aと本体部2の内側面との間隙に対し、フリー端である他端部26bと本体部2の内側面との間隙の方が小さくなるような円弧を描いている。なお、このリーフスプリング26は、閉鎖部ともなっている。
【0034】
そして、このリーフスプリング26は、流体制御用回動部材34の回動とともに回動し、流体制御用回動部材34が予め定めた回動角度に達すると、球体25に対して押圧力を与えて、球体25が流体流入孔24を閉状態とする。この具体的な動作については後に詳細に説明する。
【0035】
このように、球体25の動きによって、本体部2内部への流体の流入が阻止されたり、流入状態となったりするが、流体が流入状態となって、本体部2内に流入された流体は、本体部2の先端部分に設けられた先端面側流体流通孔27(この実施の形態では、この先端面側流体流通孔27は、流体の流出孔であるため、以下では、単に流体流出孔27という)を通って排出パイプ5に出るようになっている。この流体流出孔27は、本体部2の内部先端面の中心位置ではなく、中心位置より外側に位置する部分に設けられている。
【0036】
そして、この流体流出孔27は、流体制御用回動部材34の先端面34aによって、その開度が変化させられる。つまり、流体制御用回動部材34の先端面34aは、流通孔開度設定部としての働きを行うもので、その断面形状は、図3からもわかるように、円形ではなくほぼ半円形をなすように形成され、流体制御用回動部材34の回動によって、流体流出孔27の孔を完全に塞ぐ状態(全閉状態)から、完全に解放する状態(全開状態)まで徐々にのその開度を変化させることができるようになっている。この動作については後に詳細に説明する。
【0037】
また、流体制御用回動部材34のロータ部33側の端部付近には、翼状のストッパ38が設けられている。このストッパ38は、流体制御用回動部材34の一定以上の回動を規制するためのもので、本体部2の後端面側に突出して設けられたピン28に当接することによってその動きが規制されるようになっている。
【0038】
ところで、ステータ部32は、ステータ収納体39に収納された状態で本体部2に取り付けられる。なお、ステータ収納体39を本体部2に取り付ける際、ステータ収納体39は、ホルダ40によって本体部2に対し着脱自在に保持されるようになっている。
【0039】
すなわち、ステータ収納体39には、ホルダ40に設けられた係止爪40aが引っかかるような段部39aが形成されており、ステータ部32が収納されたステータ収納体39を本体部2に取り付ける際は、本体部2に既に接合されたロータ収納ケース36をステータ収納体39の中央の空間部に挿入するようにしてステータ収納体39を本体部2方向にスライドさせて行く。これにより、そのステータ収納体39に設けられた段部39aに、ホルダ40の係止爪40aがその弾性力によって落ち込み、ステータ収納体39は本体部2に保持される。なお、このステータ収納体39を本体部2から取り外す際は、ステータ収納体39を本体部2から引き離す方向に強く引っ張ることにより外すことができる。
【0040】
このように、ステータ収納体39は、本体部2に対してワンタッチで着脱できるので、ステータ部32やコイル31部分、さらには、これらに接続された電源供給部41部分などのメンテナンス時には便利なものとなる。このように構成された状態で、電源供給部41からコイル31に電源を供給することにより、ロータ部33が中心軸34を中心に回転するようになっている。
【0041】
次に、流体制御用回動部材34、球体25、リーフスプリング26、流体流通孔24、流体流出孔27などの関係について図3を参照しながら説明する。
【0042】
この図3は、図1のA−A線矢視断面図であるが、説明の都合上、流体制御用回動部材34の先端面34a部分、本体部2の中空部先端面に設けられた流体流出孔27、さらには、ストッパ38やピン28など、図1のA−A線断面図では本来見えない部分についても重ね合わせた状態で図示されている。
【0043】
この図3からもわかるように、流体制御用回動部材34は、ロータ部33の付け根部分とそれより先端側とが異なった形状をしている。つまり、流体制御用回動部材34を先端面34aから中心軸に沿って縦方向にほぼ半割り状態とし、半割りされて残った部分の1/2に相当する部分の側面をさらに切り欠く。これを先端面34a側から見た平面図として説明すると、図3からもわかるように、半割りされて残った部分の1/2(元の円周の1/4の部分)は元の円の半径と同じで、あとの半分は、半径を小さくしながら中心に向かう渦巻きの一部を形成するような形状となっている。この径が小さくなる渦巻き部は、開口部を形成している。
【0044】
したがって、この流体制御用回動部材34の先端面34aの形状は、ほぼ半円形をなし、このほぼ半円形をなす先端面34aと中心軸35の関係は、中心軸35が、ほぼ半円形をなす先端面34aの中心位置から少し円周側にずれた位置に存在する。したがって、この先端面34aは中心軸35を中心に偏心回動を行うようになっている。この流体制御用回動部材34の先端面34aは、前述したように、流通孔開度設定部としての働きをするもので、ロータ部33が回動することによって、流体流出孔27を全開から全閉までその開度を少しづつ変化させる働きを行う。
【0045】
また、リーフスプリング26は、流体制御用回動部材34の切り欠かれて残った部分の外周面から元の流体制御用回動部材34の径よりも大きな径を有する円弧を描くように形成される。つまり、リーフスプリング26の一端部26aは、流体制御用回動部材34の側面部に接合され、その他端部26bは、前述したように、当該流体制御用回動部材34の側面部と本体部2の内側面との間に形成される空間内にフリー端として位置するようになっていて、本体部2内側面方向へ広がるような弾性力を有している。
【0046】
このリーフスプリング26は、ロータ部33の回動に伴い、ロータ部33が所定の回動角度に達すると、球体25を押圧し始め、さらにある角度回動したところで、より一層、球体25を強く押圧して球体25の表面が流体流入孔24を強い押圧力で塞ぐことによって、流体流入孔24を完全閉状態とする。
【0047】
次に、このように構成された流体の流量制御装置によって流体の流れを制御する動作について図4から図9を参照しながら説明する。
【0048】
図4から図9は、図3と同じく、図1のA−A線矢視断面図であり、前述したように、説明をわかりやすくするために便宜的に、流体制御用回動部材34の先端面34a部分や本体部2の内部先端面に設けられた流体流出孔27、さらには、ストッパ38、ピン28など、図1のA−A線矢視断面図では本来見えない部分についても重ね合わせた状態で図示されている。
【0049】
まず、初期状態として、図4に示すように、球体25は流体流入孔24に当接していない状態であり、また、流体流出孔27は流体制御用回動部材34の先端面34aによって塞がれていない状態であるとし、この初期状態は、流体流入孔24と流体流出孔27は共に全開状態にあるものとする。
【0050】
すなわち、この初期状態では、リーフスプリング26は、球体25を押圧していない位置にあり、また、流体制御用回動部材34の先端面34aは、流体流出孔27を全く塞いでいない位置にある。このときはまだステッピングモータは駆動されておらず、このときのステップ数を0(0ステップ)とする。この状態は、流体が最大量流入し、排出している状態である。なお、このとき、ストッパ38は、当然のことながらピン28から離れた位置にある。
【0051】
このような初期状態からロータ部33が12ステップ回動した状態が図5である。この図5では、リーフスプリング26は、まだ、球体25を押圧していない位置にあり、流体の流入量は図4のときと同じ最大量が流入可能な状態である。一方、流体制御用回動部材34の先端面34aは流体流出孔27をわずかに塞ぐ位置となっている。したがって、この状態では本体部2から流出される流体の量はわずかに少なくなる状態である。
【0052】
さらに、初期状態からロータ部33が24ステップ回動した状態が図6である。この図6では、リーフスプリング26は、まだ、球体25を押圧していない位置にあり、流体の流入量は図4のときと同じ最大量が流入可能な状態である。一方、流体制御用回動部材34の先端面34aは、流体流出孔27を1/2程度塞ぐ位置となっている。したがって、この状態では本体部2から流出される流体の量は1/2程度に制限された状態である。
【0053】
さらに、初期状態からロータ部33が36ステップ回動した状態が図7である。この図7では、リーフスプリング26は、球体25に対し押圧力を与える状態となり、球体25の表面で流体流入孔24を塞いだ状態となる。しかし、流体となる冷媒の圧力が高いため、わずかに流入できる状態となっている。一方、流体制御用回動部材34の先端面34aは、流体流出孔27を殆ど塞いだ状態となっている。したがって、この状態では本体部2から流体はわずかに排出される状態である。
【0054】
さらに、初期状態からロータ部33が48ステップ回動した状態が図8である。この図8では、リーフスプリング26は、球体25に対し、より強く押圧力を与える状態となり、球体25の表面は流体流入孔24に強く押しつけられる状態となる。一方、流体制御用回動部材34の先端面34aは、流体流出孔27を全閉状態とした状態となっている。したがって、この状態では、流体流入孔24は完全閉状態となり、かつ、流体流出孔27も完全閉状態となり。
【0055】
さらに、初期状態からロータ部33が59ステップ回動した状態が図9である。この図9では、リーフスプリング26は、球体に対し最大限の押圧力を与える状態となり、球体25の表面が流体流入孔をより一層強く押しつけられる状態となる。このため、流入してくる冷媒の圧力が高い場合でも確実に流体流入孔24が塞がれた状態となる。一方、流体制御用回動部材34の先端面34aは、流体流出孔27を全閉状態としたままの状態となっている。この状態で、ストッパ38はピン28に対当接しロータ部33のそれ以上の回動が規制される。この状態では流体の流通は完全に遮断された状態である。
【0056】
以上の動作例において、ステッピングモータ3のステップ数が0から24ステップまでは、球体25は流体流入孔24を塞がない状態であり、流体流出孔27のみがその開度を変化させている。したがって、この状態では、流入パイプ4から本体部2を通って排出パイプ5へと流れる流体の流出量を流体流出孔27の開度によって調整することができる。そして、ステッピングモータ3のステップ数が24から48ステップまでは、球体25が流体流入孔24を塞ごうとするが、冷媒の圧力で、流体である媒体は依然として流入してくる。一方、流体流出孔27は、徐々に開度が0となり、流量が減少していく。このように、0から48ステップまでは流体流出孔27の開度によって流体の排出量が調整される。
【0057】
そして、48〜59ステップでは、リーフスプリング26が球体25を強く押しつけ流量は零となる。特に、ステップ数が59まで進むとリーフスプリング26は、球体25に対し最大限の押圧力を与える状態となり、球体25の表面が流体流入孔24を強く押しつける状態となり、完全閉状態を得ることができる。
【0058】
このように、この実施の形態による流量制御装置は、流体の流れを制御する弁としての働きを行うものと考えたとき、その弁の完全開状態と完全閉状態を得ることができるとともに、流体の流れる量の調整をも可能とすることができる。
【0059】
なお、図9の完全閉状態からステッピングモータ3を逆回転させれば、図8、図7、図6、図5、図4という順序で開動作させることができる。すなわち、この逆回転では、図8を過ぎた当たりから流体が流入し始め、図6の状態で、流体流入孔24が完全な全開状態となり、流体がスムーズに流入してくる。そして、このときの流体流出孔27は、開度がほぼ1/2である。以降、流体流出孔27の開度が徐々に大きくなって、図4で完全開状態とすることができる。
【0060】
ところで、以上説明した実施の形態では、ステッピングモータ3としては、フリクション機構を設けていない例について示したが、フリクション機構を設けるようにしてもよい。このフリクション機構を設けた例を図10によって説明する。なお、図10に示す構成は、その殆どがこれまでの説明で用いた図1と同じであり、ロータ部33と流体制御用回動部材34との間にフリクション機構が設けられた点が異なるだけであるので、同一部分には同一符号を付し、同一部分の説明は省略する。
【0061】
このフリクション機構について、図10から図12を参照しながら説明する。図10に示されるロータ部33を構成する合成樹脂製の円筒部材331は、その中心に中空軸42が回転自在に設けられており、その中空軸42の中心に中心軸35が設けられる。そして、この中空軸42の延長上に流体制御用回動部材34が設けられている。この流体制御用回動部材34は、中空軸42とともに回動するようになっている。つまり、中空軸42にはコイルバネ43(以下ではフリクションバネ43という)が巻着され、ロータ部33の回転力をこのフリクションバネ43を介して中空軸42に伝達し、これによって流体制御用回動部材34を回動させるようになっている。また、この場合は、ストッパ38は流体制御用回動部材34に取り付けられている。以下、このフリクション機構について説明する。
【0062】
この場合のロータ部33は、図11(A),(B)に示すように、合成樹脂製の円筒部材331と、その周囲に装着されたマグネット332からなり、円筒部材331の中心部には中空軸42を回転自在に支持する中空軸支持孔33aが設けられ、その中空軸支持孔33aの端部33c側には、中空軸支持孔33aよりも内径の大きな大径部が形成されている。この大径部は、第1の大径孔333と、その第1の大径孔333と端部33cとの間に形成された第1の大径孔333よりも大径の第2の大径孔334により構成されている。そして、これら第1の大径孔333と第2の大径孔334の側壁には、第2の大径孔334から第1の大径孔333を直線的に通るスリット335が形成されている。
【0063】
一方、中空軸42にはフリクションバネ43が巻着される。このフリクションバネ43は、図12(A)に示すように、一端部がフリクションバネ43の円周の接線に対して直角方向に突出し(第1の突出部43aという)、他方の端部はフリクションバネ43の接線方向に突出している(第2の突出部43bという)。この第2の突出部43bは、図12(C)からもわかるように、わずかに下側(第1の突出部43a側)に折れ曲がっている。
【0064】
なお、このフリクションバネ43の内径dは、中空軸42の外径より小さいものとし、中空軸42をフリクションバネ43の第2の突出部43b側から、フリクションバネ43の径を押し広げるようにして挿入することで、フリクションバネ43を中空軸42に巻着するものとなっている。そして、通常の状態では、フリクションバネ43がもともと持っている所期の締め付け力によって中空軸42とフリクションバネ43とは一体化された状態となる。また、このフリクションバネ43の中空軸42に対する締め付け力は、ステッピングモータ3のトルク(ロータ部33のトルク)よりも小さくしている。
【0065】
また、図11と図12では図示されていないが、このフリクションバネ43の第2の突出部43b側には、中空軸42に固定されたEリング44によってフリクションバネ43が中空軸42の先端方向に動くのを規制している(図10参照)。
【0066】
そして、フリクションバネ43が巻着された中空軸42を、ロータ部33の円筒部材331の貫通孔33aに挿入する際、フリクションバネ43の第1の突出部43aがスリット335内に入り込むようにして、中空軸42を中空軸支持孔33aに挿入して行く。これにより、フリクションバネ43の第1の突出部43aは、スリット335をガイドとして第1の大径孔333の終端部まで進み、そこで中空軸42のそれ以上の挿入が規制される。また、第2の突出部43bは、ロータ部33の円筒部材331には固定されることなく、第2の大径孔334の終端面上を自由に摺動可能となっている。
【0067】
なお、ロータ部33の円筒部材331に設けられたスリット335の溝の深さ(径方向の長さ)は、第1の突出部43aを先端から根本まで保持できる深さとしている。これは、ロータ部33の回転力をフリクションバネ43に伝達する際、第1の突出部43a全体でロータ部33の回転力を受けることにより、確実な回転力の伝達を行うためと、フリクションバネ43の耐久性を向上させるためである。
【0068】
また、スリット335の溝の幅は、第1の突出部43aの太さ(フリクションバネ43を形成する部材の太さ)とほぼ同じとし、第1の突出部43aをスリット335に差し込んだ状態としたとき、ロータ部33の回転方向にがたつきがないようにしている。これは、もし、第1の突出部43aがスリット335に対し、がたつきのある状態で差し込まれていると、ロータ部33の回転に伴って、がたつきによる騒音が発生するおそれがあるからであり、それを防ぐためである。
【0069】
また、第2の突出部43bは、前述したように、動きが自由となっている。なお、この第2の突出部43bは特に設ける必要性はないが、フリクションバネ43の端部をそのままとしておくと、その端部が前述のEリング44に接触することによる摩擦などで、フリクショントルクに影響を与え、正常なフリクション動作が行えなくおそれがあるので、それを防止するために、フリクションバネ43の端部を少し突出させ、しかもそれを下方にわずかに折り曲げている。
【0070】
フリクション機構は、このような構造となっており、中空軸42とロータ部33は、このフリクション機構により係合されることになる。そして、中空軸42とロータ部33が係合された状態(このとき、球体25など本体部2内に収納されるべき部品はすべて取り付けられている)で、前述したロータ収納ケース36がロータ部33を覆うようにして、本体部2に取り付けられた鍔状プレート21に対し前述したようにTIG溶接などによって接合される。
【0071】
このように、フリクションバネ43は、中空軸42に対し一定の力(フリクションバネ43がもともと持っている所期の締め付け力)で締め付けた状態で巻着されており、また、第1の突出部43aがロータ部33の円筒部材331のスリット335に差し込まれているので、ロータ部33が回転することにより、その回転力が中空軸42に伝達される。
【0072】
これにより、中空軸42は、ロータ部33の回転とともに回転する。これによって、流体制御用回動部材34も回動する。この流体制御用回動部材34の回動による流体の制御については、図4から図9によってすでに説明したのでここではその説明については省略する。
【0073】
なお、このようなフリクション機構が設けられている場合、図9の状態、つまり、ストッパ38がピン28に当接した状態となって、さらに、ロータ部33が回転を続けようとした際に、フリクション機構が働く。すなわち、ストッパ38がピン28に当接した状態で、さらにロータ部33が回転しようとすると、その回転力によってフリクションバネ43の第1の突出部43aも一緒に回動し、それに伴いフリクションバネ43も回動して、中空軸42も回動しようとする。しかし、このとき、中空軸42はストッパ38がピン28に当接していることによって、その動きが規制され、それ以上の回動ができない状態となっている。
【0074】
このような状態でロータ部33がさらに回転しようとすると、ロータ部33の回転トルクは、フリクションバネ43の中空軸42に対する滑りトルクよりも大きいので、フリクションバネ43は、中空軸42上を滑って回転し、ロータ部33は空回りの状態となり、中空軸42をそれ以上回動させるのを防止できる。
【0075】
これによって、ストッパ38がピン28に当接した以降は、ロータ部33のみが空回りする状態となり、中空軸42や流体制御用回動部材34にはロータ部33から回動力は伝達されないので、ストッパ38がピン28に当接した状態に対して、それ以上の無理な力が加わることがなくなる。これによって、ストッパ38がピン28に対して衝突を繰り返すことによる振動の発生がなくなり、静かな停止状態が得られる。
【0076】
また、フリクション機構を設けない場合には、ストッパ38がピン28に当接した以降もモータの駆動が継続されていると、上述したように、ストッパ38とピン28の間で振動が生じたりして騒音の発生源ともなるおそれがあるため、これを防止するために、ストッパ38がピン28に当接するタイミングを予め検出して、ストッパ38がピン28に当接すると同時にモータの駆動を停止させるという制御を正確に行う必要がある。しかし、このようなフリクション機構を設けることで、モータの停止制御が多少遅れても大きな支障はなくなり、制御にそれほどの精度を出す必要がなくなる。
【0077】
一方、このような流体の流れを全閉とした状態から今度は、流体の流れを全開状態とするために、ロータ部33の回転を逆回転させるように、コイル31に通電したとする。すると、ロータ部33は、逆回転し始める。ロータ部33が逆回転すると、その円筒部材331のスリット335に差し込まれたフリクションバネ43の第1の突出部43aも共に逆回転方向に動こうとする。これによって、フリクションバネ43がもともと持っている所期の締め付け力によって、ロータ部33の回転力は、中空軸42に伝達され、中空軸42はロータ部33とともに逆回転動作を行い、流体制御用回動部材34も共に逆方向に回動し、やがて、図4の状態となる。
【0078】
なお、上述のそれぞれの実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施可能である。たとえば、上述の実施の形態では、流入パイプ4と排出パイプ5をそれぞれ1本ずつとし、その間の流体の流れを制御する例について説明したが、本体部2の側面側に接合される側面側流体流通パイプを複数本設けた場合にも適用できる。
【0079】
このように、側面側流体流通パイプを複数本設けた例を図13により説明する。この図13の例では、ステッピングモータ3にフリクション機構が設けられていない例について示されているが、フリクション機構を設けたものに対しても、側面側流体流通パイプを複数本設けることは勿論可能である。
【0080】
図13は、本体部2の側面側に接合される側面側流体流通パイプとして2本の流入パイプを設けた例を示すもので、図1の構成のものに、もう1本の流入パイプ51を設けた例を示している。この流入パイプ51側も流入パイプ4側と同じように、閉鎖部材となる球体52と流入パイプ取付体53から構成され、この流入パイプ取付体53には、仕切板54とこの仕切板54に設けられた流体流入孔55が設けられている。その他、これまでの説明に用いた図1と同じ部分には同一符号が付されている。
【0081】
図14は、図13のA−A線矢視図であり、この図14に示される状態は、球体52がリーフスプリング26によって押圧された状態にあり、球体25は押圧力が与えられていない状態にある。したがって、この状態では、流入パイプ4側は全開状態、流入パイプ51側は全閉状態である。そして、この状態から、流体制御用回動部材34が回動して行き、ほぼ180度回動すると、球体25がリーフスプリング26によって押圧された状態となり、球体52は押圧力が解除された状態となる。したがって、この状態では、流入パイプ51側は全開状態、流入パイプ4側は全閉状態となる。
【0082】
このように、図13および図14に示す流量制御装置は3方弁として用いることもできる。また、この場合、流入パイプ4と流入パイプ51を本体部2の中心軸方向に段違い設けることも可能であり、さらに、流入パイプを3本以上設けることも可能である。また、リーフスプリング26は、それぞれの流入パイプ対応に設けるようにしてもよい。
【0083】
また、前述の実施の形態で説明したフリクション機構は、前述の実施の形態で説明した機構に限られるものではなく、種々のフリクション機構が採用できる。
【0084】
また、前述の実施の形態では、流体制御用回動部材34の先端部34aそのものが流通孔開度設定部としての働きを行う例について説明したが、これは、先端部34aに違う部材を接着するなどして形成するようにしてもよい。さらに、その形状は、図3などに示されるような形状に限られるものではなく、要は、流体流流出孔27の開度を徐々に変化できるような形状であればよい。
【0085】
また、前述の実施の形態では、弁としての働きをする球体25の駆動を行うモータとしてステッピングモータ3を使用した例について説明したが、ステッピングモータ以外のモータを採用したり、駆動源としてソレノイド等モータ以外の機構を採用してもよい。
【0086】
さらにまた、前述の実施の形態では、側面側流体流通パイプ4,51を流入パイプとし、先端面側流体流通パイプ5を排出パイプとして説明したが、これを反対とし、先端面側流体流通パイプ5を流入パイプとし、側面側流体流通パイプ4,51を排出パイプとしてもよい。また、冷蔵庫用の冷媒制御ではなく、エアコン等の冷媒制御や他の流体の制御にも適用できる。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の流体の流量制御装置では、球体に対する押圧力の付与とその解除によって側面側流体流通孔の開閉を行い、流体制御用回動部材の回動に伴って先端面側流体流通孔の開度を変化させるようにしているので、1つの駆動源で、弁としての開閉動作を、全開状態と全閉状態のいずれかの状態とすることは勿論、流量を調整することも可能としている。しかも、この流体の流量制御装置は、部品点数も少なく、構造が簡単であるため、組立が容易で低コスト化が図れ、かつ確実な流体の流量制御を行うことができる。さらに、本発明は、電磁弁のように流体の流れを制御する際に大きな衝撃音が発生することなく、静かな動作を行うことができる。
【0090】
また、請求項記載の発明は、流体制御用回動部材が予め定めた回動角度に達すると、流通孔開度設定部が先端面側流体流通孔を覆い始めて徐々にその開度を小さくする。そして、流体制御用回動部材がさらに回動して予め定めた回動角度に達すると、先端面側流体流通孔を全閉状態とするとともに、弾性部材が球体を押圧して、閉鎖部材によって側面側流体流通孔を閉状態として、その後、流体制御用回動部材がさらに回動することによって、側面側流体流通孔を全閉状態とするようにしている。このため、流体の流れを全開状態から全閉状態にする際、あるいは、流体の流れを全閉状態から全開状態にする際、流体の流量の調整を可能としつつ、確実な全閉状態あるいは全開状態が得られる。特に、全閉状態においては、閉鎖部材が強く押圧されて流体流通孔を塞ぐ状態となるので、漏れのない完全閉状態を得ることができる。
【0091】
また、請求項記載の発明は、閉鎖部材となる球体に対して押圧力を与える弾性部材としてリーフスプリングを用いているので、構造が簡単で組み立てを容易なものとすることができ、しかも、球体に対して確実な押圧力を与えることができる。
【0092】
また、請求項記載の発明は、流通孔開度の設定は、流体制御用回動部材の先端面で行うようにしているので、それを行うための別な部品を必要とせず、部品点数の削減が図れ、これによっても組み立てを容易なものとすることができ、低コスト化をはかることができる。
【0093】
また、請求項記載の発明は、駆動源としてのモータにフリクション機構を設けるようにしている。このため、予め設定した所定の状態が得られたあと、モータが回転し続けても、その回転力は流体制御用回動部材に伝達されず、ロータ部が空回りするようになる。この結果、ストッパなどが設けられた場合、ストッパ部分での衝撃音などの発生を小さく抑えることが可能となると共に、モータの制御(特に停止のタイミング制御)を容易なものとすることができる。
【0094】
また、請求項記載の発明は、側面側流通パイプを流体の流入パイプとし、先端面側流通パイプを流体の排出パイプとしたので、球体による全開および全閉動作と流通開度設定部による流量制御が確実に行える。特に、全開状態とする際、球体への押圧力を解除すれば、流体の流れで球体が本体部の内部方向へ押されることにより容易に全開状態を作り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である流体の流量制御装置の側断面図である。
【図2】図1のB−B線矢視断面図である。
【図3】図1のA−A線矢視断面図である。
【図4】図1のA−A線矢視断面図であり、図1の流体の流量制御装置の動作をステッピングモータの複数段階(6段階)のステップ数ごとに説明する状態遷移図の1つであり、0ステップの状態を示す図である。
【図5】図1のA−A線矢視断面図であり、図1の流体の流量制御装置の動作をステッピングモータの複数段階(6段階)のステップ数ごとに説明する状態遷移図の1つであり、12ステップの状態を示す図である。
【図6】図1のA−A線矢視断面図であり、図1の流体の流量制御装置の動作をステッピングモータの複数段階(6段階)のステップ数ごとに説明する状態遷移図の1つであり、24ステップの状態を示す図である。
【図7】図1のA−A線矢視断面図であり、図1の流体の流量制御装置の動作をステッピングモータの複数段階(6段階)のステップ数ごとに説明する状態遷移図の1つであり、36ステップの状態を示す図である。
【図8】図1のA−A線矢視断面図であり、図1の流体の流量制御装置の動作をステッピングモータの複数段階(6段階)のステップ数ごとに説明する状態遷移図の1つであり、48ステップの状態を示す図である。
【図9】図1のA−A線矢視断面図であり、図1の流体の流量制御装置の動作をステッピングモータの複数段階(6段階)のステップ数ごとに説明する状態遷移図の1つであり、59ステップの状態を示す図である。
【図10】本発明の他の実施の形態としてステッピングモータにフリクション機構を設けた流体の流量制御装置の側断面図である。
【図11】図10の流体の流量制御装置に用いられるステッピングモータのロータ部を示す図であり、(A)は平面図、(B)は側断面図である。
【図12】図10の流体の流量制御装置に用いられるステッピングモータに使用されるフリクションバネを示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)の矢示B方向から見た側面図、(C)は(A)の矢示C方向から見た正面図である。
【図13】本発明の変形例として流入パイプを2本設けた流体の流量制御装置の側断面図である。
【図14】図13のA−A線矢視断面図である。
【符号の説明】
1 流体の流量制御装置
2 本体部
2a 中空部
3 ステッピングモータ(駆動源)
4 流入パイプ(側面側流体流通パイプ)
5 排出パイプ(先端面側流体流通パイプ)
22 流入パイプ取付体
23 仕切板
24 流体流入孔(側面側流体流通孔)
25 球体(閉鎖部材)
26 リーフスプリング(弾性部材、付勢手段)
27 流体流出孔(先端面側流体流通孔)
28 ピン
31 コイル
32 ステータ部
33 ロータ部
34 流体制御用回動部材
34a 流通孔開度設定部
38 ストッパ
42 中空軸
43 フリクションバネ

Claims (6)

  1. 流体の流通経路上に設けられ、側面には側面側流体流通パイプが接合され、先端面には先端面側流体流通パイプが接続され、内部に中空部を有する筒状の本体部と、
    上記側面側流体流通パイプと本体部との接合部に設けられ、当該側面側流体流通パイプと本体部との間で流体を流通させるための側面側流体流通孔を有する仕切板と、
    表面の一部が上記本体部内の中空部に突出し、それとは反対側の表面の一部が上記仕切板の側面側流体流通孔に当接可能に設けられた閉鎖部材と、
    上記本体部内中空部の中心軸方向に沿って挿入され、その中心軸を中心として回動可能な流体制御用回動部材と、
    この流体制御用回動部材に設けられ、当該流体制御用回動部材が予め設定された初期状態を基点に所定角度回動した時点で上記閉鎖部材に対し上記側面側流体流通孔側への押圧力を与える弾性部材と、
    上記先端面側流体流通パイプと本体部との接合部に設けられ、当該先端面側流体流通パイプと本体部との間で流体を流通させるための先端面側流体流通孔に、その表面が当接可能に配置され、上記流体制御用回動部材の回動に伴って上記先端面側流体流通孔の開度を変化させることが可能な流通孔開度設定部と、
    上記流体制御回動部材を回動させる駆動源と、を有する流体の流量制御装置。
  2. 前記弾性部材の前記閉鎖部材に対する押圧力付与動作と前記流通孔開度設定部の前記先端側流体流通孔に対する開度設定動作は、流体の流れが全開状態であるときを初期状態としたとき、その初期状態から、前記駆動源により前記流体制御用回動部材を回動させ、
    この流体制御用回動部材が予め定めた回動角度に達すると、前記流通孔開度設定部が前記先端面側流体流通孔を覆い始めて徐々にその開度を小さくし、
    前記流体制御用回動部材がさらに回動して予め定めた回動角度に達すると、前記先端面側流体流通孔を全閉状態とするとともに、前記弾性部材が前記閉鎖部材を押圧して、この閉鎖部材によって前記側面側流体流通孔を閉状態として、
    その後、前記流体制御用回動部材がさらに回動することによって、前記側面側流体流通孔を全閉状態とすることを特徴とする請求項記載の流体の流量制御装置。
  3. 前記閉鎖部材を球体とし、前記弾性部材は、リーフスプリングであって、そのリーフスプリングの一端部は前記流体制御用回動部材の側面部に接合され、その他端部が当該流体制御用回動部材の側面部と前記本体部の内側面との間に形成される空間内にフリー端として位置することを特徴とする請求項または記載の流体の流量制御装置。
  4. 前記流通孔開度設定部は、前記流体制御用回動部材の先端面の断面形状がほぼ半円状をなすようにその流体制御用回動部材を切り欠くことで形成され、当該流体制御用回動部材の回動に伴い、その回動角度によってその先端面が前記先端面側流体流通孔を覆う動作を行うことで、当該先端面側流体流通孔の開度を変化せるようにしたことを特徴とする請求項からのいずれか1項記載の流体の流量制御装置。
  5. 前記駆動源としてのモータは、フリクション機構を有するモータであって、そのフリクション機構はモータのロータ部と前記流体制御用回動部材との間に設けられ、流体の流量制御を予め定めた所定の状態とした以降の上記ロータの回転力を前記流体制御用回動部材に伝達しないようにしたことを特徴とする請求項からのいずれか1項記載の流体の流量制御装置。
  6. 前記側面側流体流通パイプは、流体の流入パイプであって、前記先端面側流体流通パイプは、流体の排出パイプであることを特徴とする請求項からのいずれか1項記載の流体の流量制御装置。
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