JP2000159957A - 熱可塑性樹脂組成物および成形品 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物および成形品Info
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Abstract
び薄肉難燃性が改良された熱可塑性樹脂組成物およびそ
の成形品取得を課題とする。 【解決手段】 スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂から選ばれた1種以
上の熱可塑性樹脂(A)99.5〜70重量%とエステ
ル結合を有する液晶性樹脂であって、アセチル末端基濃
度が25×10-6当量/g以上の液晶性樹脂(B)0.
5〜30重量%とからなる熱可塑性樹脂組成物。
Description
性、表面外観、熱安定性および薄肉難燃性が改良された
熱可塑性樹脂組成物およびその成形品に関するものであ
る。
ト、ポリフェニレンエーテルなどの熱可塑性樹脂は、そ
の優れた諸特性を生かし、射出成形材料として機械機構
部品、電気電子部品、自動車部品などの幅広い分野に利
用されつつある。一方、成形品への要求が技術の進歩と
共に高くなり、より複雑形状のものが要求され、そのた
め流動性向上が望まれるようになってきた。
学異方性の液晶性ポリマーが優れた流動性と機械的性質
を有する点で注目され、熱可塑性樹脂の流動性および機
械特性を向上させるために数々のアロイ化技術が検討さ
れている。末端基濃度を規定したLCPの例として特開
平2−16150号公報がある。また、熱可塑性樹脂と
のアロイが数々検討されており、例えばPOLYMER ENGINE
ERING AND SCIENCE,1991,Vol.31,No.6やJournal of app
lied Polymer Science,Vol.62,(1996)などがある。
2−16150号公報のようにカルボキシル末端を増加
させたものを用いても衝撃強度が向上せず、逆に成形加
工時の熱安定性が悪くなる。
は、多量に液晶性樹脂を添加した場合には、確かに流動
性が向上するものの熱可塑性樹脂の従来の特性を損な
う。また、相溶性を上げすぎた場合、熱可塑性樹脂と反
応が起こるためと推察されるが、衝撃性の低下は抑制さ
れるものの、熱可塑性樹脂と混ざりすぎ流動性向上効果
が発現しないことがわかった。よって本発明は、上述の
問題を解消し、従来の熱可塑性樹脂の加工温度で加工可
能であり、かつ熱可塑性樹脂の従来の特性を損なうこと
なく、新規に良流動、高衝撃、熱安定性、得られた成形
物の良表面外観などの特性を付加した熱可塑性樹脂組成
物の取得を課題とする。
解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル
系樹脂から選ばれた1種以上の熱可塑性樹脂(A)9
9.5〜70重量%とエステル結合を有する液晶性樹脂
であって、アセチル末端基濃度が25×10-6当量/g
以上の液晶性樹脂(B)0.5〜30重量%とからなる
熱可塑性樹脂組成物、(2)液晶性樹脂(B)がエチレ
ンジオキシ単位を含有するものである上記(1)記載の
熱可塑性樹脂組成物、(3)液晶性樹脂(B)が下記構
造単位(I)、(II)、(III)および(IV)からなる液晶ポリエ
ステルである上記(1)または(2)記載の熱可塑性樹
脂組成物、
原子または塩素原子を示す。) (4)構造単位(I) および(II)の合計が構造単位(I) 、
(II)および(III) の合計に対して30〜95モル%、構
造単位(III) が構造単位(I) 、(II)および(III)の合計
に対して70〜5モル%であり、構造単位(I) と(II)の
モル比[(I)/(II)]が75/25〜95/5であり、構
造単位(IV)と構造単位(II)および(III) の合計とが実質
的に等モルである上記(3)記載の熱可塑性樹脂組成
物、(5)(A)成分と(B)成分の合計100重量部
に対して充填材を0.5〜300重量部をさらに含有し
てなる上記(1)〜(4)のいずれか記載の強化熱可塑
性樹脂組成物、(6)(A)成分と(B)成分の合計1
00重量部に対して導電率が0.1〜1000μS/c
mである赤リン(ただし、導電率は赤リン5gに純水1
00mLを加え、121℃で100時間抽出処理し、赤
リンをろ過した後ろ液を250mLに希釈した抽出水の
導電率とする。)および/または下記一般式(1)で表
される燐酸エステル0.1〜30重量部を配合せしめて
なる上記(1)〜(5)のいずれか記載の熱可塑性樹脂
組成物、
子または炭素数1〜5のアルキル基を表す。またA
r1、Ar2、Ar3、Ar4は同一または相異なる芳香族
基あるいはハロゲンを含有しない有機残基で置換された
芳香族基を表す。また、Yは直接結合、O、S、S
O2、C(CH3)2、CH2、CHPhを表し、Phはフ
ェニル基を表す。またnは0以上の整数である。また
k、mはそれぞれ0以上2以下の整数であり、かつk+
mは0以上2以下の整数である。) (7)スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ
フェニレンエーテル系樹脂から選ばれた1種以上の熱可
塑性樹脂(A)の一部もしくは全部、または液晶性樹脂
(B)の一部もしくは全部または、最終的に含有せしめ
る(A)および(B)のうちの一部と赤燐および/また
はリン酸エステルを一旦溶融混練して実際に熱可塑性樹
脂組成物に配合されるべき赤燐および/またはリン酸エ
ステル配合量よりも濃度の高い樹脂組成物を作製した
後、上記(6)記載の熱可塑性樹脂組成物を製造するこ
とを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法、および
(8)上記(1)〜(6)のいずれか記載の熱可塑性樹
脂組成物からなる成形品であって、該成形品が板状ある
いは箱形でかつ厚み1.2mm以下の薄肉部を成形品全
表面積に対して10%以上有することを特徴とする成形
品を提供するものである。
樹脂としてはスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂から選ばれた1種以
上のものである。
の誘導体から生成した単位を含有するものである。
芳香族ビニル系単量体と称する場合がある)から生成し
た単位の具体例としては、下記構造単位のものが挙げら
れる。
0の脂肪族基、芳香族基、脂環式、スルホニル基、ニト
ロ基などの基を示し、これらはそれぞれ同じであっても
異なっていてもよい。
素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、アリ
ル、ブチル、フェニル、ベンジル、メチルベンジル、ク
ロルメチル、シアノメチル、シアノメトキシ、エトキ
シ、フェノキシ、ニトロなどの基が挙げられ、これらは
それぞれ同じであっても異なっていてもよい。
て、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレンなどが挙
げられるが、特にスチレン、α−メチルスチレンが好ま
しい。また、これらを併用することもできる。
(共)重合体、ゴム強化スチレン(共)重合体が挙げら
れる。スチレン系(共)重合体としては芳香族ビニル系
単量体の1種または2種以上を重合した重合体、芳香族
ビニル系単量体の1種または2種以上とそれと共重合可
能な単量体の1種または2種以上を共重合した共重合体
が挙げられる。ゴム強化スチレン(共)重合体として
は、ゴム質重合体に芳香族ビニル系単量体の1種または
2種以上をグラフト重合したゴム強化グラフト重合体、
ゴム質重合体に芳香族ビニル系単量体の1種または2種
以上とそれと共重合可能な単量体の1種または2種以上
をグラフト共重合したグラフト共重合体が挙げられる。
単量体としては、(メタ)アクリル酸エステル、シアン
化ビニルなどが挙げられる。
は、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等が挙げ
られるが、メタクリル酸メチルが好ましく用いられる。
また、シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。
ム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ア
クリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)な
どのジエン系ゴム、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリ
ル系ゴムおよびエチレン−プロピレン−非共役ジエン三
元共重合体ゴム(EPDM)などのポリオレフィン系ゴ
ムが挙げられ、なかでもポリブタジエン、エチレン−プ
ロピレン−非共役ジエン三元共重合体ゴム(EPDM)
が好ましく用いられる。
を更に詳しく説明すると、ゴム状重合体(a)に芳香族
ビニル化合物(b)から選ばれる少なくとも一種、また
はそれと共単量体であるメタクリル酸エステル(c)お
よびシアン化ビニル化合物(d)から選ばれる少なくと
も1種とがグラフト重合したグラフト(共)重合体(重
合体(i))に芳香族ビニル化合物(b)、メタクリル
酸エステル(c)等から選ばれる少なくとも1種のビニ
ル化合物とシアン化ビニル化合物(d)が重合した共重
合体(重合体(ii))を配合した樹脂である。
(b)ならびに上記(c)および/または(d)とグラ
フト重合する場合、ゴム状重合体(a)の共重合量は5
〜80重量%が好適である。グラフト成分中、芳香族ビ
ニル化合物(b)、メタクリル酸エステル(c)などか
ら選ばれるビニル化合物の1種または2種以上の合計が
50〜97重量%であり、シアン化ビニル化合物(d)
が3〜50重量%が好ましい。
ず、塊状重合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合および塊
状−懸濁重合などの公知の方法を用いることができる。
化合物(d)の共重合量としては3〜50重量%が適当
である。
ず、塊状重合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合および塊
状−懸濁重合などの公知の方法を用いることができる。
脂は重合体(i)を必須成分とし、重合体(ii)を任
意の割合で配合して用いることができる。
しては、PS(ポリスチレン)等のスチレン系重合体、
HIPS(高衝撃ポリスチレン)等のゴム強化スチレン
系重合体、AS(アクリロニトリル/スチレン共重合
体)等のスチレン系共重合体、AES(アクリロニトリ
ル/エチレン・プロピレン・非共役ジエンゴム/スチレ
ン共重合体)、ABS(アクリロニトリル/ブタジエン
/スチレン共重合体)、MBS(メタクリル酸メチル/
ブタジエン/スチレン共重合体)などのゴム強化(共)
重合体等が挙げられ、なかでも特にPS(ポリスチレ
ン)等のスチレン系重合体、AS(アクリロニトリル/
スチレン共重合体)等のスチレン系共重合体、ABS
(アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体が
好ましい。
結合を有し、芳香族二価フェノール系化合物とホスゲ
ン、または炭酸ジエステルとを反応させることにより得
られる熱可塑性樹脂であり、該芳香族ホモまたはコポリ
カーボネート樹脂は、メチレンクロライド中1.0g/
dlの濃度で20℃で測定した対数粘度が0.2〜3.
0dl/g、特に0.3〜1.5dl/gの範囲ものが
好ましく用いられる。ここで二価フェノール系化合物と
しては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジフェニ
ル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−
ジエチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジエチルフェニル)プロパン、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1
−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
エタン等が使用でき、これら単独あるいは混合物として
使用することができる。
構造単位で表される熱可塑性樹脂であり、クロロホルム
中、30℃で測定した固有粘度が0.01〜0.80d
l/gの重合体が好ましく用いられる。
肪族基、芳香族基、脂環式、スルホニル基、ニトロ基な
どの基が挙げられ、これらはそれぞれ同じであっても異
なっていてもよい。
素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、アリ
ル、ブチル、フェニル、ベンジル、メチルベンジル、ク
ロルメチル、シアノメチル、シアノメトキシ、エトキ
シ、フェノキシ、ニトロなどの基が挙げられ、これらは
それぞれ同じであっても異なっていてもよい。
1,4−フェニレン)エーテル、2,6−ジメチルフェ
ノール/2,4,6−トリメチルフェノール共重合体、
2,6−ジメチルフェノール/2,3,6−トリエチル
フェノール共重合体などが挙げられる。
用してもよく、具体的には、ABSとポリカーボネート
の組合せ、ポリフェニレンエーテルとポリスチレンまた
は耐衝撃ポリスチレンなどの組合せの例を好ましく挙げ
ることができる。また、その他特性例えば耐薬品性等を
付与するために熱可塑性樹脂(A)の一部(通常、
(A)成分の70重量%以下、好ましくは60重量%以
下、特に好ましくは50%以下)を結晶性の熱可塑性樹
脂に置き換えることも可能である。このような結晶性の
熱可塑性樹脂としては例えばポリアミド樹脂、ポリエス
テル樹脂などが挙げられ、具体的には、ポリカーボネー
トとポリブチレンテレフタレートの併用、ポリカーボネ
ートとポリエチレンテレフタレートの併用、ポリフェニ
レンエーテルとナイロン6の併用、ポリフェニレンエー
テルとナイロン66の併用などが挙げられる。
異方性を形成し得るポリマーであって、エステル結合を
有するものであり、かつアセチル末端基濃度が25×1
0-6当量/g以上のものである。
テル、液晶ポリエステルアミド、液晶ポリカーボネー
ト、液晶ポリエステルエラストマーなどが挙げられ、特
に液晶ポリエステル、液晶ポリエステルアミドなどが好
ましく用いられる。
テルアミドとしては、エステル結合を有する異方性溶融
相を形成し得る樹脂であり、例えば芳香族オキシカルボ
ニル単位、芳香族ジオキシ単位、芳香族ジカルボニル単
位、エチレンジオキシ単位などから選ばれた構造単位か
らなり、かつ異方性溶融相を形成する液晶性ポリエステ
ル、あるいは、上記構造単位と芳香族イミノカルボニル
単位、芳香族ジイミノ単位、芳香族イミノオキシ単位な
どから選ばれた構造単位からなり、かつ異方性溶融相を
形成する液晶性ポリエステルアミドなどが挙げられる。
えば、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−
ナフトエ酸などから生成した構造単位、芳香族ジオキシ
単位としては、例えば、4,4´−ジヒドロキシビフェ
ニル、ハイドロキノン、3,3’,5,5’−テトラメ
チル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、t−ブチル
ハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、2,6−ジ
ヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
および4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルなど
から生成した構造単位、芳香族ジカルボニル単位として
は、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボ
ン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−
ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフェノキシ)
エタン−4,4’−ジカルボン酸および4,4’ジフェ
ニルエーテルジカルボン酸などから生成した構造単位、
芳香族イミノオキシ単位としては、例えば、4−アミノ
フェノールなどから生成した構造単位が挙げられる。
−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、6−ヒド
ロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位、芳香族
ジヒドロキシ化合物および/または脂肪族ジカルボン酸
から生成した構造単位からなる液晶性ポリエステル、p
−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、4,4’
−ジヒドロキシビフェニルから生成した構造単位、テレ
フタル酸から生成した構造単位からなる液晶性ポリエス
テル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成した構造単位、
エチレングリコールから生成した構造単位、テレフタル
酸およびイソフタル酸から生成した構造単位からなる液
晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成し
た構造単位、エチレングリコールから生成した構造単
位、4,4’−ジヒドロキシビフェニルから生成した構
造単位、テレフタル酸から生成した構造単位からなる液
晶性ポリエステル、p−ヒドロキシ安息香酸から生成し
た構造単位、エチレングリコールから生成した構造単
位、芳香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位、
テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸などの芳香族ジカルボン酸から生成した液晶性
ポリエステルなどが挙げられる。
ルの好ましい例としては、下記(I)、(II)、(III)
および(IV)の構造単位からなる液晶ポリエステル、ま
たは、(I)、(III) および(IV)の構造単位からなる
異方性溶融相を形成する液晶性ポリエステルなどが挙げ
られる。なかでも特に(I)、(II)、(III)および(IV)
の構造単位からなる液晶性ポリエステルが好ましい。
原子または塩素原子を示す。) 上記構造単位(I)はp−ヒドロキシ安息香酸から生成し
た構造単位であり、構造単位(II)は4,4’−ジヒドロ
キシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、
t−ブチルハイドロキノン、フェニルハイドロキノン、
メチルハイドロキノン、2,6−ジヒドロキシナフタレ
ン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび4,4’−
ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ばれた芳香族ジ
ヒドロキシ化合物から生成した構造単位を、構造単位(I
II)はエチレングリコールから生成した構造単位を、構
造単位(IV)はテレフタル酸、イソフタル酸、4,4’−
ジフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−4,4’−
ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロルフェノキシ)
エタン−4,4’−ジカルボン酸および4,4’−ジフ
ェニルエーテルジカルボン酸から選ばれた芳香族ジカル
ボン酸から生成した構造単位を各々示す。これらのうち
R1が
ステルは、上記構造単位(I)、(III)、(IV)および上記構
造単位(I)、(II)、(III)、(IV)からなる共重合体であ
り、上記構造単位(I)、(II)、(III)および(IV)の共重合
量は任意である。しかし、本発明の特性を発揮させるた
めには次の共重合量であることが好ましい。
I)、(IV)からなる共重合体の場合は、上記構造単位(I)
および(II)の合計は構造単位(I)、(II)および(III)の合
計に対して30〜95モル%が好ましく、40〜90モ
ル%がより好ましい。また、構造単位(III)は構造単位
(I)、(II)および(III)の合計に対して70〜5モル%が
好ましく、60〜10モル%がより好ましい。また、構
造単位(I)と(II)のモル比[(I)/(II)]は好ましくは7
5/25〜95/5であり、より好ましくは78/22
〜93/7である。また、構造単位(IV)は構造単位(II)
および(III)の合計と実質的に等モルであることが好ま
しい。
は流動性の点から上記構造単位(I)は構造単位(I)および
(III)の合計に対して40〜90モル%であることが
好ましく、60〜88モル%であることが特に好まし
く、構造単位(IV)は構造単位(III)と実質的に等モ
ルであることが好ましい。
上記構造単位(I)〜(IV)以外にp−アミノフェノールか
ら生成したp−イミノフェノキシ単位を含有した異方性
溶融相を形成するポリエステルアミドが好ましい。
リエステル、液晶性ポリエステルアミドは、上記構造単
位(I)〜(IV)を構成する成分以外に3,3’−ジフェニ
ルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルジカルボン酸な
どの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカルボン
酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの脂環式ジカルボン
酸、クロルハイドロキノン、3,4’−ジヒドロキシビ
フェニル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,4’−ジ
ヒドロキシビフェニル等の芳香族ジオール、プロピレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロ
ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル等の脂肪族、脂環式ジオールおよびm−ヒドロキシ安
息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒ
ドロキシカルボン酸およびp−アミノフェノール、p−
アミノ安息香酸などを液晶性を損なわない程度の範囲で
さらに共重合せしめることができる。
ンタフルオロフェノール中で対数粘度を測定することが
可能である。その際、0.1g/dlの濃度で60℃で
測定した値で0.5〜15.0dl/gが好ましく、
1.0〜3.0dl/gが特に好ましい。
溶融粘度は0.5〜200Pa・sが好ましく、特に1〜1
00Pa・sがより好ましい。また、流動性により優れた組
成物を得ようとする場合には、溶融粘度を50Pa・s以下
とすることが好ましい。
℃の条件で、ずり速度1,000(1/秒)の条件下で
高化式フローテスターによって測定した値である。
おいて、重合を完了したポリマを室温から20℃/分の
昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温度(T
m1)の観測後、Tm1 +20℃の温度で5分間保持し
た後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却した
後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測され
る吸熱ピーク温度(Tm2 )を指す。
が、熱可塑性樹脂への分散性の点から好ましくは330
℃以下、より好ましくは320℃以下である。
基本的な製造方法は、特に制限がなく、公知のポリエス
テルの重縮合法に準じて製造できる。
いて、次の製造方法が好ましく挙げられる。
カルボニル単位形成性単量体を除く成分のみから得られ
たポリエステルとp−アセトキシ安息香酸とを乾燥窒素
気流下で加熱溶融し、アシドリシス反応によって共重合
ポリエステルフラグメントを生成させ、次いで減圧し増
粘させる方法。
4’−ジアセトキシビフェニル、ジアセトキシベンゼン
などの芳香族ジヒドロキシ化合物のジアシル化物と2,
6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸などの芳香族ジカルボン酸から脱酢酸縮重合反応に
よって製造する方法。
4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノンなどの
芳香族ジヒドロキシ化合物と2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカ
ルボン酸に無水酢酸を反応させて、フェノール性水酸基
をアシル化した後、脱酢酸重縮合反応によって製造する
方法。
エステルおよび4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハ
イドロキノンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物と2,6
−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル
酸などの芳香族ジカルボン酸のジフェニルエステルから
脱フェノール重縮合反応により製造する方法。
6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸などの芳香族ジカルボン酸に所定量のジフェニルカ
ーボネートを反応させて、それぞれジフェニルエステル
とした後、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイド
ロキノンなどの芳香族ジヒドロキシ化合物を加え、脱フ
ェノール重縮合反応により製造する方法。
ポリエステルのポリマー、オリゴマーまたはビス(β−
ヒドロキシエチル)テレフタレートなど芳香族ジカルボ
ン酸のビス(β−ヒドロキシエチル)エステルの存在下
で(2)または(3)の方法により製造する方法。
でも進行するが、酢酸第一錫、テトラブチルチタネー
ト、酢酸カリウムおよび酢酸ナトリウム、三酸化アンチ
モン、金属マグネシウムなどの金属化合物を使用するこ
ともできる。
チル末端基濃度が25×10-6当量/g以上であること
が必須であるが、かかるアセチル末端基濃度の液晶性樹
脂とするために好ましい方法としては(1)〜(6)の
方法で重合体を得る場合にアシル化剤のモル当量(原料
モノマー中のヒドロキシ基量(モル)に対するアシル化
剤のヒドロキシ基をアシル化可能な官能基の量(モル)
の比)が1.06以上となるようにアシル化剤を存在さ
せる方法が挙げられる。
ピオン酸、無水酪酸、無水安息香酸なぞが挙げられる
が、なかでも無水酢酸が反応性の点で好ましく用いられ
る。
ヒドロキシ基量(モル)に対するアシル化剤のヒドロキ
シ基をアシル化可能な官能基の量(モル)の比)がさら
に好ましくは、1.08以上、特に1.085以上とす
ることが好ましい。上限としては特に制限がないが、得
られる液晶性樹脂の色調および均質性の点から1.20
以下であることが好ましく、1.15以下であることが
より好ましく、1.13以下であることがさらに好まし
い。
立ち、アシル化反応を行うことが好ましい。アシル化反
応は窒素気流下、80〜300℃、好ましくは100〜
250℃で行う。
端基濃度が25×10-6当量/g以上となることが必須
であり、好ましくは30×10-6当量/g以上、より好
ましくは50×10-6当量/g以上である。アセチル末
端基濃度が少なすぎると、熱可塑性樹脂(A)の改良剤
としての効果が発揮されない。また、上限については特
に規定しないが液晶性樹脂の加工時の熱安定性から50
0×10-6当量/g以下が好ましい。
の測定方法は特に限定されないが、例えば、試料250
mgをNMR試料管にはかりとり、溶媒(テトラクロル
エタン−d2/ペンタフルオロフェノール=4ml/5
g)を2.5ml加え、加温(70〜90℃)溶解し、
観測周波数599.9MHzのNMR装置を用いて測定
を行う。
ボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂から選
ばれた1種以上の熱可塑性樹脂(A)と液晶性樹脂
(B)の配合比は(A)と(B)の合計に対し、(A)
99.5〜30重量%、(B)0.5〜70重量%、好
ましくは(A)97〜75重量%、(B)3〜25重量
%、より好ましくは(A)95〜80重量%、(B)5
〜20重量%である。
明の効果、特に流動性が発揮されず、液晶性樹脂が多す
ぎる場合、特に成形時に樹脂が会合するウエルド部の強
度が低下し、好ましくない。
難燃性などの特性を付与するために赤リンおよび/また
は下記一般式(1)で表される燐酸エステルを使用する
ことができる。
は不安定であり、また、水に徐々に溶解したり、水と徐
々に反応する性質を有するので、これを防止する処理を
施したものが好ましく用いられる。このような赤リンの
処理方法としては、特開平5−229806号公報に記
載の如く赤リンの粉砕を行わず、赤リン表面に水や酸素
との反応性が高い破砕面を形成させずに赤リンを微粒子
化する方法、赤リンに水酸化アルミニウムまたは水酸化
マグネシウムを微量添加して赤リンの酸化を触媒的に抑
制する方法、赤リンをパラフィンやワックスで被覆し、
水分との接触を抑制する方法、ε−カプロラクタムやト
リオキサンと混合することにより安定化させる方法、赤
リンをフェノール系、メラミン系、エポキシ系、不飽和
ポリエステル系などの熱硬化性樹脂で被覆することによ
り安定化させる方法、赤リンを銅、ニッケル、銀、鉄、
アルミニウムおよびチタンなどの金属塩の水溶液で処理
して、赤リン表面に金属リン化合物を析出させて安定化
させる方法、赤リンを水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム、水酸化チタン、水酸化亜鉛などで被覆する方
法、赤リン表面に鉄、コバルト、ニッケル、マンガン、
スズなどで無電解メッキ被覆することにより安定化させ
る方法およびこれらを組合せた方法が挙げられるが、好
ましくは、赤リンの粉砕を行わずに赤リン表面に破砕面
を形成させずに赤リンを微粒子化する方法、赤リンをフ
ェノール系、メラミン系、エポキシ系、不飽和ポリエス
テル系などの熱硬化性樹脂で被覆することにより安定化
させる方法、赤リンを水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム、水酸化チタン、水酸化亜鉛、などで被覆する
ことにより安定化させる方法であり、特に好ましくは、
赤リンの粉砕を行わず、表面に破砕面を形成させずに赤
リンを微粒子化する方法、赤リンをフェノール系、メラ
ミン系、エポキシ系、不飽和ポリエステル系などの熱硬
化性樹脂で被覆することにより安定化させる方法あるい
はこれらの両者を組み合わせた方法である。これらの熱
硬化性樹脂の中で、フェノール系熱硬化性樹脂、エポキ
シ系熱硬化性樹脂で被覆された赤リンが耐湿性の面から
好ましく使用することができ、特に好ましくはフェノー
ル系熱硬化性樹脂で被覆された赤リンである。
ましい赤燐である未粉砕赤燐は、破砕面を形成させずに
製造された赤燐を指す。
径は、難燃性、機械特性、耐湿熱特性およびリサイクル
使用時の粉砕による赤燐の化学的・物理的劣化を抑える
点から35〜0.01μmのものが好ましく、さらに好
ましくは、30〜0.1μmのものである。
回折式粒度分布測定装置により測定することが可能であ
る。粒度分布測定装置には、湿式法と乾式法があるが、
いずれを用いてもかまわない。湿式法の場合は、赤リン
の分散溶媒として、水を使用することができる。この時
アルコールや中性洗剤により赤リン表面処理を行っても
よい。また分散剤として、ヘキサメタ燐酸ナトリウムや
ピロ燐酸ナトリウムなどの燐酸塩を使用することも可能
である。また分散装置として超音波バスを使用すること
も可能である。
は上記のごとくであるが、赤リン中に含有される粒径の
大きな赤リン、すなわち粒径が75μm以上の赤リン
は、難燃性、機械的特性、耐湿熱性、リサイクル性を著
しく低下させるため、粒径が75μm以上の赤リンは分
級とうにより除去することが好ましい。粒径が75μm
以上の赤リン含量は、難燃性、機械的特性、耐湿熱性、
リサイクル性の面から、10重量%以下が好ましく、さ
らに好ましくは8重量%以下、特に好ましくは5重量%
以下である。下限に特に制限はないが、0に近いほど好
ましい。
以上の赤リン含量は、75μmのメッシュにより分級す
ることで測定することができる。すなわち赤リン100
gを75μmのメッシュで分級した時の残さ量A(g)
より、粒径が75μm以上の赤リン含量はA/100×
100(%)より算出することができる。
熱水中で抽出処理した時の導電率(ここで導電率は赤リ
ン5gに純水100mLを加え、例えばオートクレーブ
中で、121℃で100時間抽出処理し、赤リンろ過後
のろ液を250mLに希釈した抽出水の導電率を測定す
る)は、得られる成形品の耐湿性、機械的強度、耐トラ
ッキング性、およびリサイクル性の点から0.1〜10
00μS/cmが好ましく、より好ましくは0.1〜8
00μS/cm、さらに好ましくは0.1〜500μS
/cmである。
は、燐化学工業社製“ノーバエクセル”140、“ノー
バエクセル”F5が挙げられる。
記式(1)で表されるものである。
について説明する。前記式(1)の式中nは0以上の整
数であり、好ましくは0〜10、特に好ましくは0〜5
である。上限は難燃性の点から40以下が好ましい。
数であり、かつk+mは、0以上2以下の整数である
が、好ましくはk、mはそれぞれ0以上1以下の整数、
特に好ましくはk、mはそれぞれ1である。
一または相異なる水素または炭素数1〜5のアルキル基
を表す。ここで炭素数1〜5のアルキル基の具体例とし
ては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−
ブチル基、n−イソプロピル、ネオペンチル、tert
−ペンチル基、2ーイソプロピル、ネオペンチル、te
rt−ペンチル基、3−イソプロピル、ネオペンチル、
tert−ペンチル基、ネオイソプロピル、ネオペンチ
ル、tert−ペンチル基などが挙げられるが、水素、
メチル基、エチル基が好ましく、とりわけ水素が好まし
い。
たは相異なる芳香族基あるいはハロゲンを含有しない有
機残基で置換された芳香族基を表す。かかる芳香族基と
しては、ベンゼン骨格、ナフタレン骨格、インデン骨
格、アントラセン骨格を有する芳香族基が挙げられなか
でもベンゼン骨格、あるいはナフタレン骨格を有するも
のが好ましい。これらはハロゲンを含有しない有機残基
(好ましくは炭素数1〜8の有機残基)で置換されてい
てもよく、置換基の数にも特に制限はないが、1〜3個
であることが好ましい。具体例としては、フェニル基、
トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ナフ
チル基、インデニル基、アントリル基などの芳香族基が
挙げられるが、フェニル基、トリル基、キシリル基、ク
メニル基、ナフチル基が好ましく、特にフェニル基、ト
リル基、キシリル基が好ましい。
(CH3)2、CH2、CHPhを表し、Phはフェニル
基を表す。
学社製PX−200、PX−201、PX−130、C
R−733S、TPP、CR−741、CR747、T
CP、TXP、CDPから選ばれる1種または2種以上
が使用することができ、好ましくはPX−200、TP
P、CR−733S、CR−741、CR747から選
ばれる1種または2種以上、特に好ましくはPX−20
0、CR−733S、CR−741を使用することがで
きるが、この中で特に好ましくはPX−200である。
いずれか1種、または2種以上の混合物であってもよ
い。
加量は、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に
対して0.1〜30重量部、好ましくは0.1〜25重
量部、より好ましくは1〜20重量部、さらに好ましく
は2〜20重量部である。なかでも4〜15重量部が、
特に好ましい。
り、少なすぎた場合、添加による難燃性付与効果が小さ
くなる傾向にあり、かえって燃焼促進剤として働く、ま
たは機械物性が低下する傾向がある。
多すぎる場合、機械物性の低下およびガス発生による噛
み込み不良あるいはガス焼け等が発生し、少なすぎる場
合、添加による難燃性の付与効果が小さくなる傾向にあ
る。
成形時の熱安定性が向上するなどの効果も同時に発現
し、燐酸エステルを添加した場合には、流動性がさらに
向上する。
の安定剤として金属酸化物を添加することにより、押出
し、成形時の安定性や強度、耐熱性、成形品の端子腐食
性などを向上させることができる。このような金属酸化
物の具体例としては、酸化カドミウム、酸化亜鉛、酸化
第一銅、酸化第二銅、酸化第一鉄、酸化第二鉄、酸化コ
バルト、酸化マンガン、酸化モリブデン、酸化スズおよ
び酸化チタンなどが挙げられるが、なかでも酸化カドミ
ウム、酸化第一銅、酸化第二銅、酸化チタンなどのI族
および/またはII族の金属以外の金属酸化物が好まし
く、特に酸化第一銅、酸化第二銅、酸化チタンが好まし
いが、I族および/またはII族の金属酸化物であっても
よい。押出し、成形時の安定性や強度、耐熱性、成形品
の端子腐食性の他に、非着色性をさらに向上させるため
には酸化チタンが最も好ましい。
面からスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ
フェニレンエーテル系樹脂から選ばれた1種以上の熱可
塑性樹脂(A)と液晶性樹脂(B)との合計100重量
部に対して0.01〜20重量部が好ましく、特に好ま
しくは0.1〜10重量部である。
強度その他の特性を付与するために充填剤を使用するこ
とが可能であり、特に限定されるものではないが、繊維
状、板状、粉末状、粒状など非繊維状の充填剤を使用す
ることができる。具体的には例えば、ガラス繊維、PA
N系やピッチ系の炭素繊維、ステンレス繊維、アルミニ
ウム繊維や黄銅繊維などの金属繊維、芳香族ポリアミド
繊維などの有機繊維、石膏繊維、セラミック繊維、アス
ベスト繊維、ジルコニア繊維、アルミナ繊維、シリカ繊
維、酸化チタン繊維、炭化ケイ素繊維、ロックウール、
チタン酸カリウムウィスカー、チタン酸バリウムウィス
カー、ほう酸アルミニウムウィスカー、窒化ケイ素ウィ
スカーなどの繊維状、ウィスカー状充填剤、マイカ、タ
ルク、カオリン、シリカ、炭酸カルシウム、ガラスビー
ズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、クレ
ー、二硫化モリブデン、ワラステナイト、酸化チタン、
酸化亜鉛、ポリリン酸カルシウム、グラファイトなどの
粉状、粒状あるいは板状の充填剤が挙げられる。上記充
填剤中、ガラス繊維、炭素繊維が好ましく使用される。
また、ガラス繊維および炭素繊維の種類は、一般に樹脂
の強化用に用いるものなら特に限定はなく、例えば長繊
維タイプや短繊維タイプのチョップドストランド、ミル
ドファイバーなどから選択して用いることができる。炭
素繊維では特にPAN系炭素繊維が好ましく用いられ
る。
使用することもできる。なお、本発明に使用する上記の
充填剤はその表面を公知のカップリング剤(例えば、シ
ラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤な
ど)、その他の表面処理剤で処理して用いることもでき
る。
共重合体などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬
化性樹脂で被覆あるいは集束されていてもよい。
(B)成分の合計100重量部に対し0.5〜300重
量部であり、好ましくは10〜250重量部、より好ま
しくは20〜150重量部である。
は、酸化防止剤および熱安定剤(たとえばヒンダードフ
ェノール、ヒドロキノン、ホスファイト類およびこれら
の置換体など)、紫外線吸収剤(たとえばレゾルシノー
ル、サリシレート、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノ
ンなど)、亜リン酸塩、次亜リン酸塩などの着色防止
剤、滑剤、染料(たとえばニグロシンなど)および顔料
(たとえば硫化カドミウム、フタロシアニンなど)を含
む着色剤、滑剤および離型剤(モンタン酸およびその
塩、そのエステル、そのハーフエステル、ステアリルア
ルコール、ステアラミドおよびポリエチレンワックスな
ど)、導電剤あるいは着色剤としてカーボンブラック、
結晶核剤、可塑剤、難燃剤としては赤燐および/または
燐酸エステルが好ましく用いられるが他の難燃剤(例え
ばブロム化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテ
ル、臭素化ポリカーボネート、水酸化マグネシウム、メ
ラミンおよびシアヌール酸またはその塩など)、難燃助
剤、摺動性改良剤(グラファイト、フッ素樹脂)、帯電
防止剤などの通常の添加剤を添加して、所定の特性をさ
らに付与することができる。
水マレイン酸などによる酸変性オレフィン系重合体、エ
チレン/プロピレン共重合体、エチレン/1−ブテン共
重合体、エチレン/プロピレン/非共役ジエン共重合
体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/
メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/酢酸ビニ
ル/メタクリル酸グリシジル共重合体およびエチレン/
プロピレン−g−無水マレイン酸共重合体、ABSなど
のオレフィン系共重合体、ポリエステルポリエーテルエ
ラストマー、ポリエステルポリエステルエラストマー等
のエラストマーから選ばれる1種または2種以上の混合
物を添加して所定の特性をさらに付与することができ
る。
時の液滴の落下(ドリップ)抑制剤としてフェノール系
樹脂、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂を用いてさらに難
燃性を付与することができる。特にフッ素系樹脂がその
効果を好ましく発揮する。そのようなフッ素系樹脂とし
ては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオ
ロプロピレン、(テトラフルオロエチレン/ヘキサフル
オロプロピレン)共重合体、(テトラフルオロエチレン
/パーフルオロアルキルビニルエーテル)共重合体、
(テトラフルオロエチレン/エチレン)共重合体、(ヘ
キサフルオロプロピレン/プロピレン)共重合体、ポリ
ビニリデンフルオライド、(ビニリデンフルオライド/
エチレン)共重合体などが挙げられるが、中でもポリテ
トラフルオロエチレン、(テトラフルオロエチレン/パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル)共重合体、(テト
ラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン)共重
合体、(テトラフルオロエチレン/エチレン)共重合
体、ポリビニリデンフルオライドが好ましく、特にポリ
テトラフルオロエチレン、(テトラフルオロエチレン/
エチレン)共重合体が好ましい。
は、(A)成分と(B)成分の合計100重量部に対し
て、0.01〜30重量部、好ましくは0.05〜25
重量部が好ましく、中でもフッ素系樹脂を用いる場合に
は、好ましくは0.05〜5重量部、より好ましくは
0.1〜3重量部である。
方法で製造される。例えば、熱可塑性樹脂(A)および
液晶性樹脂(B)成分、および必要であれば任意成分と
して赤燐および/またはリン酸エステルなどその他の必
要な添加剤および充填材を予備混合して、またはせずに
押出機などに供給して十分溶融混練することにより調製
される。また、赤燐および/または燐酸エステルを配合
する場合には、いわゆる赤燐および/または燐酸エステ
ルのマスターチップをあらかじめ作製して製造すること
が好ましい。具体的には、ハンドリング性や生産性の面
から、熱可塑性樹脂(A)、液晶性樹脂(B)の一部
(例えば(A)の一部もしくは全部、、(B)成分の一
部もしくは全部、または、最終的に含有せしめる(A)
および(B)のうちの一部)を一旦溶融混練して実際に
熱可塑性樹脂組成物に配合されるべき赤燐および/また
はリン酸エステル添加量よりも濃度の高い樹脂組成物
(D)を製造し、残りの熱可塑性樹脂(A)もしくは液
晶性樹脂(B)成分中に赤燐および/またはリン酸エス
テル濃度の高い樹脂組成物(D)およびその他の任意に
用いることができる添加剤および充填材を溶融混練する
ことにより調製される。
は全部、液晶性樹脂(B)成分の一部もしくは全部、ま
たは、最終的に含有せしめる(A)および(B)のうち
の一部と赤燐およびその他の任意に用いることができる
添加剤を一旦溶融混練して、実際に熱可塑性樹脂組成物
に配合されるべき赤燐および/またはリン酸エステル添
加量よりも濃度の高い樹脂組成物(D)を製造し、残り
の熱可塑性樹脂(A)もしくは液晶性樹脂(B)成分中
および赤燐および/またはリン酸エステル添加量よりも
濃度の高い樹脂組成物(D)の段階で添加した任意に用
いることができる添加剤以外の添加剤および充填材を溶
融混練することにより調製される。
配合されるべき赤燐および/またはリン酸エステル添加
量よりも濃度の高い樹脂組成物(D)を製造する段階
で、その他の任意に用いることができる添加剤を配合す
る場合、これらの任意に用いることができる添加剤はあ
らかじめ赤燐および/またはリン酸エステルと混合して
おくことが好ましい。
でも、赤燐の安定剤として使用される金属酸化物、特に
酸化チタンを添加する場合、酸化チタンは赤燐の高濃度
品を製造する段階で配合することが好ましく、さらにあ
らかじめ赤燐と酸化チタンをヘンシェルミキサー等の機
械的な混合装置を用いて混合しておくと、赤燐の安定
性、赤燐の分散性や得られる樹脂組成物の非着色性を向
上することができる。
品(D)としては、(1)熱可塑性樹脂(A)のみから
なる赤燐高濃度品、(2)液晶性樹脂(B)のみからな
る赤燐高濃度品、(3)熱可塑性樹脂(A)および液晶
性樹脂(B)からなる赤燐高濃度品のいずれも、本効果
を発現する。好ましくは液晶性樹脂(B)のみからなる
赤燐高濃度品を用いたものが熱可塑性樹脂組成物中での
赤燐の分散性が高く、薄肉難燃性、耐熱性が向上する。
テル高濃度品(D)の熱可塑性樹脂(A)および液晶性
樹脂(B)の配合量は、赤燐および/またはリン酸エス
テル高濃度品の製造時の製造性の面、分散性の面、およ
び最終的に得られる樹脂組成物の難燃性、機械物性、成
形性、耐熱性の面から、熱可塑性樹脂(A)および液晶
性樹脂(B)100重量部に対して、0.5〜200重
量部が好ましく、さらに好ましくは1〜180重量部、
より好ましくは1〜150重量部である。
えば“ユニメルト”タイプのスクリューを備えた単軸押
出機、二軸、三軸押出機およびニーダタイプの混練機な
どを用いて180〜350℃で溶融混練して組成物とす
ることができる。
流動性、薄肉難燃性および耐衝撃性に優れた組成物であ
るが、特に薄肉難燃性においては、多くの場合、1/3
2インチ厚でもUL−94規格V−0を達成することが
可能である。
方法は通常の成形方法(射出成形、押出成形、ブロー成
形、プレス成形、インジェクションプレス成形など)に
より、三次元成形品、シート、容器パイプなどに加工す
ることができ、なかでも射出成形品用途に特に好適であ
り、各種機械機構部品、電気電子部品または自動車部品
に好適である。特にその優れた流動性を生かし、薄肉部
を有する成形品(例えば板状成形品あるいは箱形成形
品)、特に1.2mm以下の薄肉部を有する成形品に好
ましく適用できる。具体的には厚みが1.2mm以下の
部分を成形品の全表面積に対して、10%以上有する成
形品、より好ましくは1.2mm以下の部分を15%以
上有する成形品に、さらに好ましくは1.0mm以下の
部分を10%以上有する成形品に有効である。また、成
形方法としては射出成形あるいはインジェクションプレ
ス成形等が好ましい。
各種ケース、センサー、LEDランプ、コネクター、ソ
ケット、用紙用分離爪、抵抗器、リレーケース、スイッ
チ、コイルボビン、コンデンサー、バリコンケース、光
ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、
プリント配線板、チューナー、スピーカー、マイクロフ
ォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベー
ス、パワーモジュール、ハウジング、半導体、液晶ディ
スプレー部品、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、H
DD部品、モーターブラッシュホルダー、パラボラアン
テナ、コンピューター関連部品などに代表される電気・
電子部品;VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアー
ドライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、
オーディオ・レーザーディスク・コンパクトディスクな
どの音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部
品、タイプライター部品、ワードプロセッサー部品など
に代表される家庭、事務電気製品部品、オフィスコンピ
ューター関連部品、電話機関連部品、ファクシミリ関連
部品、複写機関連部品、洗浄用治具、オイルレス軸受、
船尾軸受、水中軸受、などの各種軸受、モーター部品、
ライター、タイプライターなどに代表される機械関連部
品、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計などに代表される光
学機器、精密機械関連部品、オルタネーターターミナ
ル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、
ライトディヤー用ポテンショメーターベース、排気ガス
バルブなどの各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気系各
種パイプ、エアーインテークノズルスノーケル、インテ
ークマニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイ
ント、キャブレターメインボディー、キャブレタースペ
ーサー、排気ガスセンサー、冷却水センサー、油温セン
サー、スロットルポジションセンサー、クランクシャフ
トポジションセンサー、エアーフローメーター、ブレー
キバット磨耗センサー、エアコン用サーモスタットベー
ス、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーター
モーター用ブラッシュホルダー、ウォーターポンプイン
ペラー、タービンべイン、ワイパーモーター関係部品、
デュストリビュター、スタータースィッチ、スターター
リレー、トランスミッション用ワイヤーハーネス、ウィ
ンドウオッシャーノズル、エアコンパネルスィッチ基
板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒューズ用コネクタ
ー、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ステップモー
ターローター、ランプソケット、ランプリフレクター、
ランプハウジング、ブレーキピストン、ソレノイドボビ
ン、エンジンオイルフィルター、パワーシートギアハウ
ジング、イグニッションコイル用部品、点火装置ケース
などの自動車・車両関連部品、その他各種用途に有用で
ある。各種ケース、スイッチ、ボビン、コネクター、ソ
ケット類コネクターおよび携帯電話用ハウジング等の筐
体およびパソコンハウジング等、各種機器の筐体(ハウ
ジング)として特に有用であり、なかでも成形品全体の
10%以上の1.0mm以下の薄肉部を有する筐体として
極めて有用である。
るが、本発明の骨子は以下の実施例にのみ限定されるも
のではない。
ドロキシビフェニル126重量部、テレフタル酸112
重量部、固有粘度が約0.6dl/gのポリエチレンテ
レフタレ−ト346重量部及び無水酢酸884重量部を
撹拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、100〜2
50℃で5時間、250〜300℃で1.5時間反応さ
せた後、280℃、1.5時間で0.5mmHgに減圧し、
さらに1時間反応させ重縮合を行った結果、芳香族オキ
シカルボニル単位72.5モル当量、芳香族ジオキシ単
位7.5モル当量、エチレンジオキシ単位20モル当
量、芳香族ジカルボン酸単位27.5モル当量からなる
アセチル末端基濃度55×10-6当量/g、融点256
℃、16Pa・s(266℃、オリフィス0.5φ×10m
m、ずり速度1,000(1/秒))の液晶性樹脂が得
られた。
ドロキシビフェニル126重量部、テレフタル酸112
重量部、固有粘度が約0.6dl/gのポリエチレンテ
レフタレ−ト216重量部及び無水酢酸969重量部を
撹拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、100〜2
50℃で5時間、250〜325℃で1.5時間反応さ
せた後、325℃、1.5時間で0.5mmHgに減圧し、
さらに1時間反応させ重縮合を行った重合を行った。芳
香族オキシカルボニル単位80モル%、芳香族ジオキシ
単位7.5モル%、エチレンジオキシ単位12.5モル
%、芳香族ジカルボン酸単位20モル%からなるアセチ
ル末端基濃度80×10-6当量/g、融点314℃、2
0Pa・s(324℃、オリフィス0.5φ×10mm、ずり
速度1,000(1/秒))のペレットを得た。
ドロキシビフェニル126重量部、テレフタル酸112
重量部、固有粘度が約0.6dl/gのポリエチレンテ
レフタレ−ト216重量部及び無水酢酸899重量部を
撹拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、100〜2
50℃で5時間、250〜325℃で1.5時間反応さ
せた後、325℃、1.5時間で0.5mmHgに減圧し、
さらに3時間反応させ重縮合を行った重合を行った。芳
香族オキシカルボニル単位80モル%、芳香族ジオキシ
単位7.5モル%、エチレンジオキシ単位12.5モル
%、芳香族ジカルボン酸単位20モル%からなるアセチ
ル末端基濃度15×10-6当量/g、融点314℃、2
0Pa・s(324℃、オリフィス0.5φ×10mm、ずり
速度1,000(1/秒))のペレットを得た。
キシナフトエ酸457重量部及び無水酢酸872重量部
を撹拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、100〜
250℃で5時間、250〜300℃で1.5時間反応
させた後、300℃、1.5時間で0.5mmHgに減圧
し、さらに1時間反応させ重縮合を行った重合を行っ
た。芳香族オキシカルボニル単位100モル%からなる
アセチル末端基濃度15×10-6当量/g、融点283
℃、18Pa・s(293℃、オリフィス0.5φ×10m
m、ずり速度1,000(1/秒))のペレットを得
た。
がって測定した。
せ、射出速度99%、射出圧力500kgf/cm2の
条件で0.8mm厚×12.7mm巾の試験片の流動長
(棒流動長)を測定した。
形し、ASTM D256に従い評価した。
箱形成形品(1.0mm厚、そとのり寸法70mm×7
0mm×高さ20mm)を成形し、樹脂の会合部(ウエ
ルド部の盛り上がりを目視で観察した。評価は、○:表
面が平らなもの、×:盛り上がりのあるものとした。
を行った。
(B)およびガラス繊維(9μm径、3mm長)をドラ
イブレンドし、30mmφの2軸押出機を用いて表1の
温度で溶融混練してペレットとした。次いでこのペレッ
トを東芝IS55EPN射出成形機(東芝機械(株)
製)に供し、シリンダー温度および金型温度を表1の温
度条件で各評価項目ごとの方法で試験片を成形した。
は比較例に比べ、優れた流動性および滞留による流動性
低下がなく、かつ成形品の樹脂会合部(ウエルド部)が
目立たず表面外観が良好で、また、得られた成形品は衝
撃性が高いため、薄肉部を有する成形品を取得する場合
に非常に優れていることがわかる。
140)を100重量部ドライブレンドし、30mmφ
の2軸押出機を用いて液晶性ポリエステルの融点+15
℃で溶融混練して赤燐高濃度品(D1)を得た。また、
上記方法と同様にLCP1で赤燐高濃度品(D2)を得
た。
(A)、液晶性樹脂(B)、赤燐高濃度品(D1、D
2)または燐酸エステル(大八化学社製(レゾルシン型
ビスホスフェート”PX−200”)とポリテトラフル
オロエチレン(三井デュポンフロロケミカル社製“テフ
ロン6J”)、ガラス繊維(9μm径、3mm長)をド
ライブレンドし、30mmφの2軸押出機を用いて表2
の温度で溶融混練してペレットとした。次いでこのペレ
ットを東芝IS55EPN射出成形機(東芝機械(株)
製)に供し、シリンダー温度および金型温度を表1の温
度条件で各評価項目ごとの方法で試験片を成形した。
ることで本組成物に新たに薄肉難燃性に優れ、特性低下
も参考例に比べほとんどないことがわかる。
流動性、耐衝撃性、表面外観、熱安定性および薄肉難燃
性が得られることから、これらの特性が要求される電機
・電子関連機器、精密機械関連機器、事務用機器、自動
車などその他各種用途に好適な材料である。
Claims (8)
- 【請求項1】スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂から選ばれた1種以
上の熱可塑性樹脂(A)99.5〜70重量%とエステ
ル結合を有する液晶性樹脂であって、アセチル末端基濃
度が25×10-6当量/g以上の液晶性樹脂(B)0.
5〜30重量%とからなる熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項2】液晶性樹脂(B)がエチレンジオキシ単位
を含有するものである請求項1記載の熱可塑性樹脂組成
物。 - 【請求項3】液晶性樹脂(B)が下記構造単位(I)、(I
I)、(III)および(IV)からなる液晶ポリエステルである
請求項1または2記載の熱可塑性樹脂組成物。 【化1】 (ただし式中のR1は 【化2】 から選ばれた1種以上の基を示し、R2は 【化3】 から選ばれた1種以上の基を示す。ただし式中Xは水素
原子または塩素原子を示す。) - 【請求項4】構造単位(I) および(II)の合計が構造単位
(I) 、(II)および(III)の合計に対して30〜95モル
%、構造単位(III) が構造単位(I) 、(II)および(III)
の合計に対して70〜5モル%であり、構造単位(I) と
(II)のモル比[(I)/(II)]が75/25〜95/5であ
り、構造単位(IV)と構造単位(II)および(III) の合計と
が実質的に等モルである請求項3記載の熱可塑性樹脂組
成物。 - 【請求項5】(A)成分と(B)成分の合計100重量
部に対して充填材を0.5〜300重量部をさらに含有
してなる請求項1〜4のいずれか記載の強化熱可塑性樹
脂組成物。 - 【請求項6】(A)成分と(B)成分の合計100重量
部に対して導電率が0.1〜1000μS/cmである
赤リン(ただし、導電率は赤リン5gに純水100mL
を加え、121℃で100時間抽出処理し、赤リンをろ
過した後ろ液を250mLに希釈した抽出水の導電率と
する。)および/または下記一般式(1)で表される燐
酸エステル0.1〜30重量部を配合せしめてなる請求
項1〜5のいずれか記載の熱可塑性樹脂組成物。 【化4】 (上記式中、R3〜R10は、同一または相異なる水素原
子または炭素数1〜5のアルキル基を表す。またA
r1、Ar2、Ar3、Ar4は同一または相異なる芳香族
基あるいはハロゲンを含有しない有機残基で置換された
芳香族基を表す。また、Yは直接結合、O、S、S
O2、C(CH3)2、CH2、CHPhを表し、Phはフ
ェニル基を表す。またnは0以上の整数である。また
k、mはそれぞれ0以上2以下の整数であり、かつk+
mは0以上2以下の整数である。)。 - 【請求項7】スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂から選ばれた1種以
上の熱可塑性樹脂(A)の一部もしくは全部、または液
晶性樹脂(B)の一部もしくは全部または、最終的に含
有せしめる(A)および(B)のうちの一部と赤燐およ
び/またはリン酸エステルを一旦溶融混練して実際に熱
可塑性樹脂組成物に配合されるべき赤燐および/または
リン酸エステル配合量よりも濃度の高い樹脂組成物を作
製した後、請求項6記載の熱可塑性樹脂組成物を製造す
ることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。 - 【請求項8】請求項1〜6のいずれか記載の熱可塑性樹
脂組成物からなる成形品であって、該成形品が板状ある
いは箱形でかつ厚み1.2mm以下の薄肉部を成形品全
表面積に対して10%以上有することを特徴とする成形
品。
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