JP2000153580A - 導電性ロ―ル - Google Patents

導電性ロ―ル

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JP2000153580A
JP2000153580A JP9023699A JP9023699A JP2000153580A JP 2000153580 A JP2000153580 A JP 2000153580A JP 9023699 A JP9023699 A JP 9023699A JP 9023699 A JP9023699 A JP 9023699A JP 2000153580 A JP2000153580 A JP 2000153580A
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均 吉川
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明彦 加地
Kenichi Ookuwa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ロール性能のばらつきおよび電圧依存性が抑制
された導電性ロールを提供する。 【解決手段】軸体1の外周面に、最内層2と、中間層3
と、最外層4とがこの順で形成された導電性ロールであ
って、上記最内層2が、シリコーンゴムを主成分とし、
界面活性剤を含有する導電性ゴム組成物によって形成さ
れ、かつ上記導電性ロールの電気抵抗値が、1×104
〜2×109 Ωの範囲に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
ー等の電子写真装置に用いられる導電性ロールに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真複写機による複写はつ
ぎのようにして行われる。すなわち、軸中心に回転する
感光ドラムに原稿像を静電潜像として形成し、これにト
ナーを付着させてトナー像を形成する。ついで、このト
ナー像を複写紙に転写することにより複写が行われる。
この場合、上記感光ドラム表面に対して静電潜像を形成
させるためには、予め感光ドラム表面を帯電させ、この
帯電部分に対して原稿像を光学系を介して投射し、光の
当たった部分の帯電を打ち消すことにより静電潜像をつ
くるということが行われている。そして、上記静電潜像
の形成に先立って感光ドラム表面を帯電させる方式とし
ては、最近では、帯電ロールを感光ドラム表面に直接接
触させて感光ドラム表面を帯電させるロール帯電方式が
採用されている。さらに、このようにして感光ドラム表
面に形成された静電潜像にトナー像を形成させる方法と
しては、現像ロールを用いた方式(接触現像方式)が採
られている。すなわち、摩擦帯電して現像ロール表面に
トナーが付着し、このトナーが現像ロールから感光ドラ
ム表面の静電潜像に転写されることにより、感光ドラム
表面にトナー像が形成される。このトナー像が、複写紙
上に定着されることにより複写が行われる。
【0003】電子写真複写機における帯電ロールや現像
ロール等のロールとしては、例えば、軸体の外周に、最
内層、中間層、最外層がこの順で形成されたものが用い
られている。そして、最内層形成材料として導電性シリ
コーンゴムを主成分とするゴム組成物、中間層形成材料
として水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴムを主
成分とするゴム組成物、最外層形成材料としてシリコー
ングラフトアクリルポリマーを主成分とする樹脂組成物
をそれぞれ用いたものを、本出願人は、すでに提案して
いる(特願平10−47470号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記導
電性ロールは、ロール性能のばらつきが大きくなりやす
いという問題を有する。具体的には、導電性ロールを現
像ロールとして使用した場合、ロット毎で画像不良が生
じたり、生じなかったりするおそれがある。また、導電
性ロールに特定の電圧を印加した場合、全体での電気抵
抗値は良好であるが、1本のロール内で電気抵抗値のば
らつきがみられるという問題がある。さらに、上記導電
性ロールは、電圧依存性が高いため、電位差を設けたシ
ステム(例えば現像システム)において、微妙な電位調
整を行ないにくいという問題を有する。これらの問題
は、ロールに荷重がかかった状態で使用される場合、特
に顕著にみられる。したがって、さらなる高性能化を実
現すべく、すでに提案した導電性ロールについてさらに
改良することが求められている。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、ロール性能のばらつきおよび電圧依存性が抑制
された導電性ロールの提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の導電性ロールは、軸体の外周面に、最内層
と、中間層と、最外層とがこの順で形成された導電性ロ
ールであって、上記最内層が、シリコーンゴムを主成分
とし、界面活性剤を含有する導電性ゴム組成物によって
形成され、かつ上記導電性ロールの電気抵抗値が、1×
104 〜2×109 Ωの範囲に設定されているという構
成をとる。
【0007】すなわち、本発明者らは、ロール性能のば
らつきおよび電圧依存性が抑制された導電性ロールを得
るべく、一連の研究を重ねた。その結果、3層構造の導
電性ロールの最内層の形成材料として、シリコーンゴム
を主成分とし、界面活性剤を含有する導電性ゴム組成物
を用い、導電性ロールの電気抵抗値を特定の範囲に設定
すれば、所期の目的を達成できることを見いだし、本発
明に到達した。ロール性能のばらつきや電圧依存性が抑
制される理由は必ずしも明らかでないが、3層構造で、
かつ電気抵抗値が特定の範囲内であれば、導電性ロール
全体の電気的特性に大きな影響を及ぼす最内層中の導電
性付与物質(例えば導電剤)が、その層の内部で、界面
活性剤の作用により、均一分散状態になるためと考えら
れる。
【0008】特に、導電性ロールのMD−1硬度を特定
の範囲に設定すれば、ロール全体に均一かつ適度に荷重
がかかるため、より一層良好な結果が得られることを突
き止めた。
【0009】さらに、上記中間層が特定のゴム組成物に
よって形成され、最外層が特定の樹脂組成物によって形
成されておれば、ロール性能のばらつきおよび電圧依存
性が特に抑制され、同一性が高く、高品質な製品を提供
できることを突き止めた。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0011】本発明の導電性ロールは、図1に示すよう
に、軸体1の外周面に沿って最内層2が形成され、その
外周面に中間層3が形成され、さらにその外周面に最外
層4が形成されて構成される。
【0012】上記軸体1は、特に制限するものではな
く、従来公知のどのようなものを用いても差し支えな
い。例えば、金属製の中実体からなる芯金や、内部を中
空にくり抜いた金属製の円筒体が用いられる。そして、
その材料としては、アルミニウム、ステンレス等があげ
られる。また、必要に応じ軸体1上に接着剤、プライマ
ー等を塗布することができる。なお、接着剤、プライマ
ー等は必要に応じて導電化してもよい。
【0013】上記軸体1の外周面に形成される最内層2
は、シリコーンゴムを主成分とし、界面活性剤を含有す
る導電性ゴム組成物によって形成される。ここで、主成
分とは、導電性ゴム組成物を構成する主たる成分のこと
であって、ゴムとしての特性を決定づけるものであるこ
とを意味する。
【0014】上記導電性ゴム組成物の主成分であるシリ
コーンゴムは、分子内にシロキサン単位を有するゴムで
ある。シリコーンゴムとしては、例えばその分子構造が
鎖状や分枝状等であるものがあげられるが、作業性の観
点から、液状シリコーンゴムが好適である。そして、液
状シリコーンゴムを用いる場合、低粘度であっても高粘
度であっても使用することができるが、より好ましく
は、粘度(25℃)が、100cps以上のものであ
る。そして、最適には、直鎖状で一分子中にアルケニル
基(ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、
ヘキセニル基等)を少なくとも2個有する液状シリコー
ンゴムである。
【0015】上記シリコーンゴムとともに用いられる界
面活性剤としては、下記に示す、非イオン系界面活性
剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両
イオン系界面活性剤があげられる。これらは単独である
いは2種以上併せて用いられる。このように、界面活性
剤を用いることにより、ロール性能のばらつき、特に電
気抵抗値のばらつきや、電圧依存性が抑制される。
【0016】〔非イオン系界面活性剤〕ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルケニル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレングリコ
ール、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンアル
キルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン
脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、ポリ
グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール−ペ
ンタエリスリトール脂肪酸エステル等の多価アルコール
脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン酸エステ
ル等のポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸部分エ
ステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリグリ
セリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン化ヒマシ
脂、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンア
ルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸部分エステ
ル、トリアルキルアミンオキサイド等。
【0017】また、非イオン系界面活性剤として、下記
に示す、繰り返し単位内にポリオキシアルキレン基を有
するオルガノポリシロキサン(W−1)、分子末端(両
末端または片末端)にポリオキシアルキレン基を有する
オルガノポリシロキサン(W−2)、繰り返し単位内お
よび分子末端(両末端または片末端)にポリオキシアル
キレン基を有するオルガノポリシロキサン(W−3)が
あげられる。
【0018】
【化2】
【0019】上記式(W−1)〜(W−3)におけるポ
リオキシアルキレン基を有する一価の有機基としては、
例えば下記に示すものがあげられる。
【0020】
【化3】-C3H6-(OC2H4)m-(OC3H6)n-OCH3(mは正数、n
は0または正数) -C3H6-(OC2H4)m-(OC3H6)n-OH (mは正数、nは0また
は正数)
【0021】〔カチオン系界面活性剤〕第一級脂肪族ア
ミン塩、第二級脂肪族アミン塩、第三級脂肪族アミン
塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジ
メチルアンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウム
塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピ
リジニウム塩、N,N′−ジアルキルモノホルホリニウ
ム塩、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド塩、塩化ス
テアリルトリメチルアンモニウム等。
【0022】〔アニオン系界面活性剤〕脂肪酸塩、アル
キルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホ
ン酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホ
ン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化
脂肪酸塩、N−アシル−N−メチルタウレート、アルキ
ル硫酸塩、硫酸化油脂、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンスチレン化フェニル
エーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアル
キルフェニルエーテルリン酸塩、ナフタレンスルホン酸
塩ホルムアルデヒド縮合物等。
【0023】〔両イオン系界面活性剤〕N,N−ジメチ
ル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウム
ベタイン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボ
ン酸塩、N,N,N−トリアルキル−N−スルホアルキ
レンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,
N−ビスポリオキシエチレンアンモニウム硫酸エステル
ベタイン、2−アルキル−1−カルボキシメチル−1−
ヒドロキシエチルオミダゾリニウムベタイン等。
【0024】そして、これら界面活性剤のなかでも、架
橋阻害となりにくく、分散性が良好であるという理由か
ら、非イオン系界面活性剤が好適に用いられる。さら
に、好適には、シリコーンゴムとの相溶性の観点から、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルケニルエーテル、ポリオキシアルキレン基を有
するオルガノポリシロキサンが用いられる。
【0025】上記界面活性剤の配合量は、シリコーンゴ
ム100重量部(以下「部」と略す)に対して、0.1
〜100部の範囲内であることが好ましく、好適には1
〜80部、最適には1〜50部の範囲である。すなわ
ち、0.1部未満であると、界面活性剤の配合量が少な
すぎて、ロール性能のばらつきおよび電圧依存性の抑制
効果が充分に得られないおそれがあるからであり、逆に
100部を超えると、形成される最内層2の強度が不充
分となったり、界面活性剤が分離して滲み出しが生じる
おそれがあるからである。
【0026】また、上記界面活性剤に代えて、あるいは
その界面活性剤とともに、予め上記界面活性剤で表面処
理された充填剤を用いてよい。表面処理される充填剤と
しては、特に制限するものではないが、シリカ、カーボ
ン等があげられる。このようなものを用いた場合には、
高温射出成形法〔LIM成形法(液状射出成形法)等〕
を採用したとしても電気抵抗値のばらつきが少なく、所
望の電気抵抗値以下に制御できる。そして、高温射出成
形法を採用できるため、作業の効率化を実現でき、生産
性を高めることができるという利点がある。このような
優れた効果が得られる理由は必ずしも明らかではない
が、界面活性剤で表面処理された充填剤の使用により、
高温時の導電剤の流れ性が均一化されているためと考え
られる。
【0027】そして、導電性ゴム組成物に導電性を付与
する物質としては、例えば導電性カーボンブラック(フ
ァーネスブラック、アセチレンブラック、チャンネルブ
ラック等)、導電性金属酸化物(c−TiO2 、c−Z
nO、c−SnO2 等)、金属系導電性化合物(金、
銀、銅、ニッケル等)等の各種の導電剤があげられる。
また、これら導電剤の表面をシラン化合物(メチルトリ
メトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等)で処理
したものがあげられる。この導電剤の配合量は、最内層
2に導電性を付与する目的や作業性等を考慮して、シリ
コーンゴム100部に対して、1〜500部の範囲内、
好適には5〜100部の範囲内である。
【0028】上記最内層2の形成材料である導電性ゴム
組成物には、シリコーンゴム、界面活性剤および導電剤
に加えて、その他の添加剤が適宜に配合される。その他
の添加剤としては、架橋剤、架橋促進剤、架橋遅延剤、
架橋助剤、スコーチ防止剤、老化防止剤、軟化剤、可塑
剤、熱安定剤、難燃剤、難燃助剤、紫外線吸収剤、防錆
剤等の各種のものがあげられる。
【0029】上記架橋剤としては、シリコーンゴムを架
橋することができるものであれば特に制限されるもので
はない。具体的には、珪素原子に結合した水素原子を有
するオルガノポリシロキサンおよび白金系触媒(白金の
アルケニルシロキサン錯体等)からなる架橋剤、有機過
酸化物(ヒドロパーオキサイド系、ジアルキルパーオキ
サイド系、ジアシルパーオキサイド系、パーオキシエス
テル系、パーオキシジカーボネート系等)からなる架橋
剤があげられる。これらは単独であるいは2種以上併せ
て用いられる。
【0030】上記最内層2形成用の導電性ゴム組成物
は、例えばつぎのようにして調製される。すなわち、ま
ず、シリコーンゴムと、界面活性剤と、導電剤と、必要
に応じて架橋剤を除く他の添加剤とからなる組成物を調
製する。この調製は、ヘンシェルミキサー、ロスミキサ
ー、プラネタリーミキサー、ホバートミキサー、ニーダ
ミキサー、2軸連続混練押出機等を用いて混合すること
により行うことができる。そして、調製された組成物
に、架橋剤を添加し、ロール等で混練することにより、
導電性ゴム組成物を調製することができる。なお、上記
調製方法において、シリコーンゴムの一部を架橋剤とと
もに添加するようにしてもよい。
【0031】上記最内層2の外周に形成される中間層3
の形成材料としては、特に制限されるものではなく、ゴ
ム成分を主成分とし、適宜の添加剤を配合したゴム組成
物が用いられる。ここで、主成分とは、ゴム組成物を構
成する主たる成分のことであって、ゴムとしての特性を
決定づけるものであることを意味する。そして、ゴム成
分の含有量は、ゴム組成物中に30〜99重量%程度で
あることが好ましい。ゴム成分としては、アクリロニト
リル−ブタジエンゴム(NBR)、水素添加アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム(H−NBR)、ポリウレタン
系エラストマー、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴ
ム、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)等
があげられる。なかでも、接着性、コーティング液の安
定性の観点から、H−NBRが好ましい。
【0032】上記H−NBRは、アクリロニトリル量が
40〜50%の範囲内で、かつヨウ素価が18〜50m
g/100mgの範囲内であるものが好ましく、特に好
ましくはアクリロニトリル量が45〜50%の範囲内
で、かつヨウ素価18〜45mg/100mgの範囲内
である。そして、このようなH−NBRは、例えばつぎ
のようにして得られる。まず、アクリロニトリルとブタ
ジエンとの乳化重合により、原料となるNBRを得る。
ついで、原料NBRをアセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン等の溶剤に溶
解する。そして、Rh、Pd、Pt等の貴金属触媒の存
在下で、水素付加反応を行なった後(NBRに水素添加
処理を施した後)、脱溶剤することにより、目的とする
H−NBRが得られる。なお、アクリロニトリル量は原
料となるNBRにより調整され、ヨウ素価(水素添加
量)は反応させる水素濃度等により調整される。
【0033】上記中間層3の形成材料であるゴム組成物
には、適宜に他の添加剤が配合される。他の添加剤とし
ては、導電剤、架橋剤、架橋促進剤、架橋遅延剤、架橋
助剤、スコーチ防止剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、
熱安定剤、難燃剤、難燃助剤、紫外線吸収剤等の各種の
ものがあげられる。
【0034】上記中間層3形成用のゴム組成物は、例え
ばつぎのようにして調製される。すなわち、上記各材料
をロール等の混練機を用いて混練した後、有機溶剤を加
え、混合、攪拌することにより調製される。有機溶剤と
しては、メチルエチルケトン、トルエン、テトラヒドロ
フラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン、メタノ
ール、イソプロピルアルコール等があげられ、単独であ
るいは2種以上併せて用いられる。
【0035】上記中間層3の外周に形成される最外層4
の形成材料としては、特に制限されるものではなく、例
えば、特定のシリコーングラフトアクリルポリマー(A
成分)等の樹脂成分を主成分とする樹脂組成物が用いら
れる。ここで、主成分とは、樹脂組成物を構成する主た
る成分のことであって、樹脂としての特性を決定づける
ものであることを意味する。そして、樹脂成分の含有量
は、樹脂組成物中に30〜99重量%程度であることが
好ましい。
【0036】上記A成分のシリコーングラフトアクリル
ポリマーは、下記の一般式(1)で表わされる構造を備
えたものである。本発明におけるシリコーングラフトア
クリルポリマーとは、下記の一般式(1)において、
(Z)n部分と(Y)k部分とが共重合することによ
り、シリコーン部分が幹のアクリルポリマーにグラフト
化しているものをいう。
【0037】
【化4】
【0038】上記一般式(1)において、繰り返し数k
は1〜3000の正数であり、好ましくは1〜300の
正数である。また、繰り返し数nは1〜3000の正数
であり、好ましくは1〜300の正数である。
【0039】上記一般式(1)において、Yはアクリル
系単量体から誘導される直鎖状の構造部分である。上記
アクリル系単量体としては、具体的にはアクリル酸、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸オクチ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アク
リル酸イソブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリ
ル酸tert−ブチル、アクリル酸2,2−ジメチルプ
ロピル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−2−
tert−ブチルフェニル、アクリル酸2−ナフチル、
アクリル酸フェニル、アクリル酸4−メトキシフェニ
ル、アクリル酸2−メトキシカルボニルフェニル、アク
リル酸2−エトキシカルボニルフェニル、アクリル酸2
−クロロフェニル、アクリル酸4−クロロフェニル、ア
クリル酸ベンジル、アクリル酸2−シアノベンジル、ア
クリル酸4−シアノフェニル、アクリル酸p−トリル、
アクリル酸イソノニル、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2
−ヒドロキシブチル、アクリル酸2−シアノエチル、ア
クリル酸3−オキサブチル、メタクリル酸、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸オクチ
ル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘ
キシル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸sec−ブ
チル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸
2,2−ジメチルプロピル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、メタクリル酸−2−tert−ブチルフェニル、メ
タクリル酸2−ナフチル、メタクリル酸フェニル、メタ
クリル酸4−メトキシフェニル、メタクリル酸2−メト
キシカルボニルフェニル、メタクリル酸2−エトキシカ
ルボニルフェニル、メタクリル酸2−クロロフェニル、
メタクリル酸4−クロロフェニル、メタクリル酸ベンジ
ル、メタクリル酸2−シアノベンジル、メタクリル酸4
−シアノフェニル、メタクリル酸p−トリル、メタクリ
ル酸イソノニル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、
メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2
−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−シアノエチル、
メタクリル酸3−オキサブチル、γ−メタクリロイルオ
キシプロピルトリメトキシシラン、アクリルアミド、ブ
チルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミ
ド、ピペリジルアクリルアミド、メタクリルアミド、4
−カルボキシフェニルメタクリルアミド、4−メトキシ
カルボキシフェニルメタクリルアミド、メチルクロロア
クリレート、エチル−α−クロロアクリレート、プロピ
ル−α−クロロアクリレート、イソプロピル−α−クロ
ロアクリレート、メチル−α−フルオロアクリレート、
ブチル−α−ブトキシカルボニルメタクリレート、ブチ
ル−α−シアノアクリレート、メチル−α−フェニルア
クリレート、イソボニルアクリレート、イソボニルメタ
クリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等の
ラジカル重合性単量体があげられる。そして、これらア
クリル系単量体の1種が重合または2種以上が共重合す
ることにより、Yで表される直鎖状の構造部分が構成さ
れる。
【0040】上記一般式(1)において、Zはアクリル
系単量体から誘導される構造部分であって、シロキサン
から誘導される構造部分を有するものである。これは、
下記の一般式(2)または一般式(3)で表されるもの
から誘導される。
【0041】
【化5】
【0042】
【化6】
【0043】そして、上記一般式(2)または一般式
(3)の好ましい具体例としては、下記の構造式(a)
〜(r)に示すものがあげられる。
【0044】
【化7】
【0045】
【化8】
【0046】
【化9】
【0047】
【化10】
【0048】上記一般式(1)で表される構造を備えた
シリコーングラフトアクリルポリマー(A成分)は、シ
ロキサンから誘導される構造部分を除いたアクリルポリ
マー部分のガラス転移温度が、−35〜30℃の範囲内
であることが好ましく、より好ましくは−30〜0℃の
範囲内である。すなわち、上記ガラス転移温度が−35
℃未満であると、粘着性が大きくなり摩擦係数も大きく
なるためトナーフィルミングが生じ、複写画像が悪くな
るおそれがあり、逆に30℃を越えると硬くなりすぎ、
スタート時にロールが円滑に回転しなかったり、クリッ
ク音が発生する等の問題が生じるおそれがあるからであ
る。また、他部品との圧接時に跡がロールに残りやすい
という問題もある。
【0049】上記アクリルポリマー部分のガラス転移温
度は、例えばつぎのようにして設定することができる。
すなわち、上記アクリルポリマー部分のガラス転移温度
が−35〜30℃の範囲内となるように、下記のFox
式に従い、各アクリル系重合体の重量比率を設定するこ
とにより行われる。
【0050】
【数1】 1/Tg =(W1/Tg1)+(W2/Tg2)+…+(Wm/Tgm) W1 +W2 +…+Wm =1 〔式中、Tg はアクリルポリマー部分のガラス転移温度
であり、Tg1,Tg2,…,Tgm は各アクリル系単量体
のガラス転移温度である。また、W1 ,W2 ,…,Wm
は各アクリル系単量体の重量比率である。〕
【0051】上記ガラス転移温度(Tg )は、DSC
(示差走査熱量測定)または動的粘弾性のtanδピー
クにより測定することができる。
【0052】前記一般式(1)で表される構造を備えた
シリコーングラフトアクリルポリマー(A成分)の数平
均分子量は、10,000〜300,000の範囲に設
定することが好ましく、特に好ましくは30,000〜
100,000の範囲である。すなわち、上記数平均分
子量が10,000未満であると最外層4の強度が劣る
傾向が見られ、300,000を超えると最外層4の形
成が困難になるおそれがあるからである。なお、上記数
平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー(GPC)法によるポリスチレン換算の数平均分子量
を意味する。
【0053】前記一般式(1)で表される構造を備えた
シリコーングラフトアクリルポリマー(A成分)におけ
る(Z)n 部分の数平均分子量は、260〜100,0
00の範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは
2,000〜50,000の範囲である。すなわち、上
記数平均分子量が260未満であると、柔軟性、低摩擦
係数化、離型性等のシリコーンの効果が少なくなり、1
00,000を超えると、べたつきが生じるおそれがあ
るからである。
【0054】上記(Z)n 部分の含有率は、上記シリコ
ーングラフトアクリルポリマー(A成分)全重量の5〜
60重量%の範囲になるよう設定することが好ましい。
すなわち、上記(Z)n 部分の含有率が5重量%を下回
ると、柔軟性、低摩擦係数化、離型性等のシリコーンの
効果が少なくなり、60重量%を超えるとシリコーン特
有のべたつきが生じるからである。
【0055】上記特定のシリコーングラフトアクリルポ
リマー(A成分)は、例えばつぎのようにして製造する
ことができる。すなわち、上記(Y)k 部分と(Z)n
部分を、アゾ系重合開始剤の存在下に、ラジカル共重合
させることにより製造することができる。このような重
合は、溶媒を用いる溶液重合法、バルク重合法、エマル
ジョン重合法等によって行うことが好ましく、特に好ま
しくは溶液重合法である。
【0056】上記アゾ系重合開始剤としては、アゾビス
イソブチロニトリル(AIBN)、アゾビス−4−シア
ノバレリン酸、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル)、アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバ
レロニトリル)、ジメチル−2,2′−アゾビスイソブ
チレート、アゾビス−1−シクロヘキサカルボニトリル
等があげられ、特にAIBNが好ましい。
【0057】上記ラジカル共重合の際の重合温度は50
〜150℃が好ましく、特に好ましくは60〜100℃
である。また、重合時間は3〜100時間が好ましく、
特に好ましくは5〜10時間である。
【0058】なお、上記A成分のシリコーングラフトア
クリルポリマーは、前記一般式(1)で表される構造を
備えたものであるが、この構造にさらに別のアクリル系
単量体から誘導される直鎖状の構造部分〔(X)m 部
分〕が連結された、下記の一般式(4)で表される構造
を備えたものであってもよい。
【0059】
【化11】
【0060】上記一般式(4)において、Xはアクリル
系単量体から誘導される直鎖状の構造部分であり、上記
アクリル系単量体としては、前記一般式(1)において
例示したものと同様のものがあげられる。ただし、Yと
Xは、互いに異なるものでなければならない。また、繰
り返し数mは1〜10,000の正数であり、好ましく
は100〜3,000の正数である。
【0061】上記最外層4の形成材料である樹脂組成物
には、上記シリコーングラフトアクリルポリマーに加え
て、さらに前述の導電剤を適宜に添加してもよく、また
硬化剤、帯電制御剤、安定剤、紫外線吸収剤、補強剤、
滑剤、離型剤、染料、顔料、難燃剤、オイル等を必要に
応じて適宜に添加することもできる。硬化剤としては、
シリコーングラフトアクリルポリマーを硬化させること
が可能であれば特に制限はなく、例えばイソシアネート
基、アミノ基、エポキシ基、カルボキシ基または−SH
基を有する化合物からなるものがあげられる。また、帯
電制御剤としては、四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、ア
ジン系(ニグロシン系)化合物、アゾ化合物、オキシナ
フトエ酸金属錯体、界面活性剤(アニオン系、カチオン
系、ノニオン系)等の各種のものがあげられる。
【0062】上記最外層4形成用の樹脂組成物は、例え
ばつぎのようにして調製される。すなわち、まずシリコ
ーングラフトアクリルポリマーおよび硬化剤を準備し、
これらを有機溶剤に溶解する。そして、必要に応じて、
導電剤、帯電制御剤等を加え、サンドミル等で分散する
ことにより調製することができる。有機溶剤としては、
メチルエチルケトン、トルエン、テトラヒドロフラン、
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサン、メタノール、イソ
プロピルアルコール等があげられ、単独であるいは2種
以上併せて用いられる。
【0063】本発明の導電性ロールは、例えばつぎのよ
うにして作製することができる。すなわち、先に述べた
ようにして、最内層2形成用の導電性ゴム組成物、中間
層3形成用のゴム組成物(コーティング液)、最外層4
形成用の樹脂組成物(コーティング液)を準備する。つ
ぎに、図2に示すように、軸体1を準備し、その外周面
に必要に応じて接着剤、プライマー等を塗布した後、下
蓋5を外嵌した円筒型6内に上記軸体1をセットする。
そして、最内層2形成用の導電性ゴム組成物を注型等し
た後、上記円筒型6に上蓋7を外嵌する。その後、上記
円筒型6全体を加熱して上記最内層2形成用の導電性ゴ
ム組成物を架橋し(架橋条件:150〜220℃、30
分)、脱型後、必要に応じて架橋反応を完結させ(例え
ば200℃×4時間)、最内層2を形成する。ついで、
必要に応じて、最内層2表面に、コロナ放電、プラズマ
処理等の表面活性化処理を行う。さらに、必要に応じ
て、最内層2表面に、カップリング剤の塗布を行う。そ
して、上記最内層2の外周に中間層3形成用のコーティ
ング液を塗布し、もしくは上記最内層2形成済みのロー
ルを前記コーティング液中に浸漬して引き上げた後、乾
燥および加熱処理を行うことにより、最内層2の外周に
中間層3を形成する。さらに、上記中間層3の外周に最
外層4形成用のコーティング液を塗布し、もしくは上記
中間層3形成済みのロールを前記コーティング液中に浸
漬して引き上げた後、乾燥および加熱処理を行うことに
より、中間層3の外周に最外層4を形成する。上記コー
ティング液の塗布方法は、特に制限するものではなく、
ディッピング法、スプレーコーティング法、ロールコー
ト法等の各種の方法が採用される。このようにして、軸
体1の外周面に、最内層2、中間層3、最外層4が形成
された導電性ロールを得ることができる。
【0064】なお、上記製法において、最内層2の形成
方法として、LIM成形法等の高温射出成形法を採用す
ることもできる。LIM成形法では、下蓋5を外嵌した
円筒型6を予め130〜200℃に予熱し、導電性ゴム
組成物を注型する。なお、成形温度は、130〜200
℃の範囲に設定することが好ましく、成形時間は30〜
180秒の範囲に設定することが好ましい。
【0065】このようにして得られた本発明の導電性ロ
ールにおいて、その電気抵抗値は、1×104 〜2×1
9 Ωの範囲内になるよう調整しなければならない。特
に、1×105 〜1×108 Ωの範囲内になっているこ
とが好ましい。すなわち、その電気抵抗値が上記範囲内
でなければ、ロール性能、特に電気抵抗値のばらつきが
抑制できなくなったり、また導電性ロールを複写機等に
組み込んで使用する場合、複写画像を高画質にすること
ができなくなるからである。
【0066】なお、上記電気抵抗値は、図3に示す装置
を用い、金属ロール法により測定する。すなわち、ま
ず、ステンレス製の金属ロール61上に導電性ロール6
2を接触させ、導電性ロール62の両端を荷重700g
で押圧する。そして、その状態のまま、上記導電性ロー
ル62の一端に100Vの電圧を印加し、導電性ロール
62の電気抵抗値を測定する。
【0067】また、上記導電性ロールにおいて、MD−
1硬度は、55〜65度の範囲内に調整されていること
が好ましい。このような範囲内であれば、適度の硬度で
あるため、接触部材(感光ドラム等)を損傷させたり、
導電性ロール自体が傷ついたりせず、また荷重をかけて
使用した場合、ロール全体に均一かつ適度に荷重がかか
り、より一層良好な結果が得られるからである。なお、
MD−1硬度は、最内層2:4mm、中間層3:15〜
30μm、最外層4:10〜20μmである導電性ロー
ルの表面から、高分子計器社製のマイクロゴム硬度計M
D−1型(Aタイプ)によって測定される。
【0068】本発明の導電性ロールにおいて、各層の厚
みは、導電性ロールの用途に応じて適宜に決定される。
例えば、現像ロールとして用いる場合、最内層2の厚み
は、通常0.5〜10mmの範囲に設定することが好ま
しく、特に好ましくは3〜6mmの範囲である。また、
中間層3の厚みは、通常1〜90μmの範囲に設定する
ことが好ましく、特に好ましくは3〜50μmの範囲で
ある。そして、最外層4の厚みは、通常1〜100μm
の範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは3〜
50μmの範囲である。
【0069】本発明の導電性ロールは、現像ロールに好
適であるが、必ずしも現像ロールに限定するものではな
く、転写ロール、帯電ロール、給紙ロール等の各種のロ
ールに適用することができる。
【0070】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0071】まず、実施例および比較例に先立ち、下記
に示すようにして、中間層形成用のコーティング液およ
び最外層形成用のコーティング液を準備した。
【0072】〔中間層形成用のコーティング液〕H−N
BR(アクリロニトリル量50%、ヨウ素価23mg/
100mg)100部と、ステアリン酸0.5部と、亜
鉛華(ZnO)5部と、デンカブラックHS−100
(電気化学工業社製)40部と、加硫促進剤BZを1部
と、加硫促進剤CZを2部と、硫黄1部とを有機溶剤に
分散させて中間層形成用のコーティング液を調製した。
【0073】〔最外層形成用のコーティング液〕下記の
繰り返し単位から構成されたシリコーングラフトアクリ
ルポリマー100部と、デンカブラックHS−100
(電気化学工業社製)10部と、硬化剤(大日本インキ
化学工業社製のバーノックDN955)20部とを有機
溶剤に分散させて最外層形成用のコーティング液を調製
した。
【0074】
【化12】
【0075】
【実施例1〜7、比較例1〜4】まず、下記の表1およ
び表2に示す最内層形成用の各材料を同表に示す割合で
配合し、前述の方法に従い、最内層形成用の導電性ゴム
組成物を調製した。そして、軸体となる芯金(直径10
mm、SUS304製)を準備し、下蓋を外嵌した円筒
型内に軸体をセットした。そして、最内層形成用の導電
性ゴム組成物を注型した後、円筒型に上蓋を外嵌した。
その後、円筒型全体を加熱して最内層形成用の導電性ゴ
ム組成物を架橋し(架橋条件:200℃×30分)、脱
型後架橋反応を完結させ(200℃×4時間)、上記芯
金上に最内層を形成した。ついで、最内層の表面にコロ
ナ放電処理を行った後、カップリング剤を塗布した。そ
して、上記中間層形成用のコーティング液および最外層
形成用のコーティング液を順次塗布したのち、乾燥およ
び加熱処理を行うことにより、上記最内層の外周に中間
層および最外層を形成して3層構造の導電性ロールを作
製した。このとき、最内層の厚みは4mmであり、中間
層の厚みは17μmであり、最外層の厚みは表1および
表2に示すとおりであった。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】このようにして得られた実施例1品〜7品
および比較例1品〜4品の導電性ロールについて、下記
の方法により、MD−1硬度、JIS A硬度、最内層
形成用の導電性ゴム組成物からなるゴムシートの電気抵
抗値のばらつき、このゴムシートの電圧依存性、荷重ロ
ール抵抗のばらつき、導電性ロールの電圧依存性、複写
画像の画質を測定・評価した。その結果を、下記の表3
および表4に示した。
【0079】〔MD−1硬度〕高分子計器社製のマイク
ロゴム硬度計MD−1型(Aタイプ)を用いて測定し
た。
【0080】〔JIS A硬度〕導電性ロールを用いて
JIS Aによる硬度を測定した。
【0081】〔ゴムシートの電気抵抗値のばらつき〕ま
ず、最内層形成用の導電性ゴム組成物からなるゴムシー
トを5枚作製し、このシート外表面上に銀ペーストで1
0mm四方の電極を描き(ガード電極付)、シートの反
対側の面に対向電極を設け、電極間(印加電圧:100
V)の電気抵抗値を測定した。そして、最大(ma
x)、最小(min)、中間(mid)のものを下記の
表3および表4に示した。
【0082】〔ゴムシートの電圧依存性〕最内層形成用
の導電性ゴム組成物からなるゴムシートを作製し、この
シート外表面上に銀ペーストで10mm四方の電極を描
き(ガード電極付)、シートの反対側の面に対向電極を
設け、電極間に10V、100V、500Vの電圧を順
次かけて、各々の電圧での電気抵抗値を測定した。
【0083】〔荷重ロール抵抗のばらつき〕各導電性ロ
ールを、それぞれ5本準備し、図3に示すような装置を
用いて金属ロール法により測定した。すなわち、ステン
レス製の金属ロール61上に導電性ロール62を接触さ
せ、導電性ロール62の両端を荷重700gで押圧し
た。ついで、上記導電性ロール62の一端に100Vの
電圧を印加し、各導電性ロールの電気抵抗値を測定し
た。そして、最大(max)、最小(min)、中間
(mid)のものを下記の表3および表4に示した。
【0084】〔導電性ロールの電圧依存性〕図3に示す
装置を用い、印加電圧(10V、250V)を変えた以
外は同様にして、導電性ロールの電気抵抗値を測定し
た。
【0085】〔複写画像の画質〕 *1:濃度むら 導電性ロールを現像ロールとして電子写真複写機に組み
込み、ハーフトーンの画像出しを行った。そして、マク
ベス濃度計で濃度を測定し、最大値と最小値との差が
0.1以下であれば、濃度むらがないといえるが、より
詳細な規準で評価することにした。すなわち、差が0.
05未満の場合を○、0.05〜0.10の場合を△、
0.10を超える場合を×としてそれぞれ表示した。 *2:細線再現性 導電性ロールを現像ロールとして電子写真複写機に組み
込み、文字画像の画像出しを行った。そして、複写画像
に問題がなく、細線が鮮明に複写されたものを○、かす
れやかぶり等がわずかに発生したが充分高画質であると
いいうるものを△、かすれやかぶり等が多量に発生した
ものを×としてそれぞれ表示した。なお、かすれとは細
線がとぎれたものをいい、かぶりとはイメージのないと
ころにトナーが飛んでいるものをいう。
【0086】
【表3】
【0087】
【表4】
【0088】上記結果から、実施例1品〜7品の導電性
ロールは、電気抵抗値の最大値と最小値との差が1桁以
内に抑えられており、ばらつきが抑制されていることが
確認できた。また、印加電圧を10Vおよび250Vに
変えた場合、大きく電気抵抗値が変わらず、電圧依存性
が抑制されていることが確認できた。そして、実施例1
品〜7品の導電性ロールを現像ロールとして用いた場
合、複写画像に濃度むらがなく、細線再現性に優れてい
た。
【0089】これに対し、比較例1品〜3品の導電性ロ
ールは、電気抵抗値の最大値と最小値との差が1桁以上
であり、ばらつきが大きかった。また、印加電圧を10
Vおよび250Vに変えた場合、大きく電気抵抗値が変
動しており、電圧依存性が高いことが確認できた。ま
た、比較例3品の導電性ロールは電気抵抗値が低すぎ、
比較例4品の導電性ロールは電気抵抗値が高すぎて、と
もに良好な複写画像が得られなかった。そして、比較例
1品、2品の導電性ロールを現像ロールとして用いた場
合、複写画像に濃度むらが発生し、細線再現性も悪かっ
た。
【0090】
【実施例8】つぎに、上記実施例1で調製した最内層形
成用の導電性ゴム組成物を用いて、軸体となる芯金(直
径10mm、SUS304製)の外周面に、LIM成形
法(170℃×80秒)で最内層を形成した他は、実施
例1と同様にして導電性ロールを作製した。
【0091】
【実施例9】上記実施例2で調製した最内層形成用の導
電性ゴム組成物を用いた他は、実施例8と同様にして導
電性ロールを作製した。
【0092】
【実施例10】上記実施例3で調製した最内層形成用の
導電性ゴム組成物を用いた他は、実施例8と同様にして
導電性ロールを作製した。
【0093】
【実施例11】上記実施例4で調製した最内層形成用の
導電性ゴム組成物を用いた他は、実施例8と同様にして
導電性ロールを作製した。
【0094】
【実施例12】上記実施例5で調製した最内層形成用の
導電性ゴム組成物を用いた他は、実施例8と同様にして
導電性ロールを作製した。
【0095】
【実施例13】上記実施例6で調製した最内層形成用の
導電性ゴム組成物を用いた他は、実施例8と同様にして
導電性ロールを作製した。
【0096】
【実施例14】上記実施例7で調製した最内層形成用の
導電性ゴム組成物を用いた他は、実施例8と同様にして
導電性ロールを作製した。
【0097】
【比較例5】上記比較例1で調製した最内層形成用の導
電性ゴム組成物を用いた他は、実施例8と同様にして導
電性ロールを作製した。
【0098】
【比較例6】上記比較例2で調製した最内層形成用の導
電性ゴム組成物を用いた他は、実施例8と同様にして導
電性ロールを作製した。
【0099】
【比較例7】上記比較例3で調製した最内層形成用の導
電性ゴム組成物を用いた他は、実施例8と同様にして導
電性ロールを作製した。
【0100】
【比較例8】上記比較例4で調製した最内層形成用の導
電性ゴム組成物を用いた他は、実施例8と同様にして導
電性ロールを作製した。
【0101】このようにして得られた実施例8品〜14
品および比較例5品〜8品の導電性ロールについて、下
記の方法により、最内層形成用の導電性ゴム組成物から
なるゴムシートの電気抵抗値のばらつき、荷重ロール抵
抗のばらつきを測定した。その結果を、下記の表5およ
び表6に示した。
【0102】〔ゴムシートの電気抵抗値のばらつき〕ま
ず、最内層形成用の導電性ゴム組成物からなるゴムシー
トをLIM成形法(170℃×80秒)にて5枚作製
し、これらを用いて上述の方法と同様にして、電気抵抗
値を測定した。そして、最大(max)、最小(mi
n)、中間(mid)のものを下記の表5および表6に
示した。
【0103】〔荷重ロール抵抗のばらつき〕各導電性ロ
ールを、それぞれ5本準備し、上述の方法と同様にし
て、電気抵抗値を測定した。そして、最大(max)、
最小(min)、中間(mid)のものを下記の表5お
よび表6に示した。
【0104】
【表5】
【0105】
【表6】
【0106】上記結果から、実施例8品〜14品の導電
性ロールは、電気抵抗値の最大値と最小値との差が1桁
以内に抑えられており、ばらつきが抑制されていること
が確認できた。これに対し、比較例5品〜7品の導電性
ロールは、電気抵抗値の最大値と最小値との差が1桁を
超えており、ばらつきが大きいことが確認できた。ま
た、比較例8品の導電性ロールは、電気抵抗値が高す
ぎ、ロールとしての満足な特性が得られなかった。
【0107】
【発明の効果】以上のように、本発明の導電性ロール
は、軸体の外周面に、最内層、中間層、最外層がこの順
で形成されたものであって、上記最内層が、シリコーン
ゴムを主成分とし、界面活性剤を含有する導電性ゴム組
成物によって形成され、導電性ロールの電気抵抗値が特
定の範囲に設定されたものである。そのため、ロール性
能のばらつきや、電圧依存性が抑制された優れたものと
なる。したがって、高品質な導電性ロールの同一性を確
保することができ、信頼性が高い製品を提供することが
できるようになる。また、電位差を設けたシステム(例
えば現像システム)を有する複写機において、微妙な電
位調整にも対応できるものになるという利点がある。
【0108】また、導電性ロールのMD−1硬度を特定
の範囲に設定した場合には、ロール全体に均一かつ適度
に荷重がかかるため、より一層良好な結果が得られる。
【0109】さらに、上記中間層が特定のゴム組成物に
よって形成され、最外層が特定の樹脂組成物によって形
成されている場合、ロール性能のばらつきおよび電圧依
存性が特に抑制され、非常に同一性が高い高品質な製品
を提供できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性ロールの一例を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の導電性ロールの製法の一例を示す断面
図である。
【図3】荷重(700g)をかけた時の電気抵抗値の測
定方法を説明するための説明図である。 1 軸体 2 最内層 3 中間層 4 最外層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加地 明彦 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (72)発明者 大鍬 憲一 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 2H003 CC05 2H077 AD02 AD06 FA11 FA25 3J103 AA02 AA15 AA23 FA30 GA02 GA52 GA57 GA58 HA03 HA12 HA20 HA41 HA53 4F100 AA37 AC05 AK25C AK25J AK25K AK27B AK29B AK29J AK29K AK52A AK52C AK52J AL01B AL04C AL05A AN02A AN02B AN02C BA03 BA07 BA10A BA10B BA14 CA18A GB41 JA05C JG01 JG01A JG04 JK12 YY00 YY00C

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸体の外周面に、最内層と、中間層と、
    最外層とがこの順で形成された導電性ロールであって、
    上記最内層が、シリコーンゴムを主成分とし、界面活性
    剤を含有する導電性ゴム組成物によって形成され、かつ
    上記導電性ロールの電気抵抗値が、1×104 〜2×1
    9 Ωの範囲に設定されていることを特徴とする導電性
    ロール。
  2. 【請求項2】 上記導電性ロールのMD−1硬度が、5
    5〜65度の範囲に設定されている請求項1記載の導電
    性ロール。
  3. 【請求項3】 上記最外層が、下記の(A)成分を主成
    分とする樹脂組成物によって形成され、上記中間層が、
    水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴムを主成分と
    するゴム組成物によって形成されている請求項1または
    2記載の導電性ロール。 (A)下記の一般式(1)で表わされる繰り返し単位か
    ら構成されたシリコーングラフトアクリルポリマーであ
    って、シロキサンから誘導される構造部分を除いたアク
    リルポリマー部分のガラス転移温度が−35℃〜30℃
    の範囲に設定されたシリコーングラフトアクリルポリマ
    ー。 【化1】
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