JP3090039B2 - 低硬度導電性ロール - Google Patents

低硬度導電性ロール

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JP3090039B2
JP3090039B2 JP12161496A JP12161496A JP3090039B2 JP 3090039 B2 JP3090039 B2 JP 3090039B2 JP 12161496 A JP12161496 A JP 12161496A JP 12161496 A JP12161496 A JP 12161496A JP 3090039 B2 JP3090039 B2 JP 3090039B2
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conductive roll
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low
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均 吉川
昭二 有村
紀雄 神原
明彦 加地
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
プリンター等の現像ロール等に用いられる低硬度導電性
ロールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真複写機、プリンター
等の現像ロール等に用いられる導電性ロールの形成材料
としては、ウレタン樹脂が用いられている。このウレタ
ン樹脂は導電性に劣るため、ウレタン樹脂に導電性材料
を配合する等の方法により、ウレタン樹脂に導電性を付
与している。
【0003】また、最近の電子写真複写機等は小型化の
傾向にあり、モータの駆動力が弱いため、導電性ロール
に用いられるウレタン樹脂の硬度が高すぎると、スター
ト時にロールが円滑に回転しなかったり、クリック音が
発生する等の問題が生じる。そのため、低硬度のウレタ
ン樹脂を用いた導電性ロールが提案されている(特開平
5−323777号公報、特開平3−187732号公
報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、導電性ロー
ルに用いられているウレタン樹脂は摩擦係数が比較的大
きいため、熱的、物理的にトナーが導電性ロールの表面
に付着しやすく、トナーフィルミングが生じやすくな
る。その結果、充分な帯電性を得ることができなくな
り、画出枚数が増えるに従い、画質が低下するという問
題が生じる。
【0005】そこで、ウレタン樹脂の摩擦係数を下げる
方法としては、ウレタン樹脂の硬度を上げるか、あるい
はウレタン樹脂の結晶性を上げる等の方法が考えられ
る。しかしながら、ウレタン樹脂の硬度を上げれば、低
硬度化の要請に沿わなくなり、先に述べたように、スタ
ート時におけるロールの円滑な回転等が妨げられること
になる。また、ウレタン樹脂の結晶性を上げれば、ウレ
タン樹脂の溶剤への溶解性が低下するため、揮発の速い
もの等に溶剤の種類が限定されたり、あるいはウレタン
樹脂を塗布できない等の問題が生じ、導電性ロールを作
製する際の作業性が悪くなる。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、ウレタン樹脂の硬度や結晶性を上げることなく
摩擦係数を下げることにより、トナーの付着が防止でき
るとともに、長期にわたって安定したトナー帯電性を得
ることができる低硬度導電性ロールの提供をその目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の低硬度導電性ロールは、軸体の外周面に
一層もしくは多層の弾性層が形成された低硬度導電性ロ
ールであって、上記層のうち最外層が、下記の樹脂組成
物(X)によって形成されているという構成をとる。 (X)下記の(A)および(B)成分を含み、かつ
(A)成分100重量部に対して(B)成分が0.1〜
30重量部の割合で配合されている樹脂組成物。 (A)熱可塑性ポリウレタン樹脂。 (B)ジメチルシロキサンを主成分とする側鎖が、アク
リル系樹脂からなる主鎖にグラフト化しているポリマ
ー。
【0008】すなわち、本発明者らは、ウレタン樹脂の
硬度や結晶性を上げることなく、ウレタン樹脂の摩擦係
数を下げることが可能な低硬度導電性ロールを探究する
ため研究を重ねた。その結果、熱可塑性ポリウレタン樹
脂〔(A)成分〕に、ジメチルシロキサンを主成分とす
る側鎖がアクリル系樹脂からなる主鎖にグラフト化して
いるポリマー(以下「シリコーングラフトアクリルポリ
マー」という)〔(B)成分〕を特定の割合で配合すれ
ば、熱可塑性ポリウレタン樹脂の摩擦係数を下げること
ができるという知見を得た。そして、両者の配合割合に
ついてさらに研究を重ねた結果、(A)成分100重量
部(以下「部」と略す)に対して、(B)成分を0.1
〜30部の割合で配合してなる樹脂組成物(X)を用い
て最外層を形成した導電性ロールでは、熱可塑性ポリウ
レタン樹脂の硬度や結晶性を上げることなく、所望の摩
擦係数を得ることができ、その結果、トナーの付着が防
止できるとともに、長期にわたって安定したトナー帯電
性を得ることができるということを見出し、本発明に到
達した。
【0009】また、上記(B)成分が、分子量1,00
0〜1,000,000の範囲に設定されていれば、柔
軟性に優れ、低摩擦係数が得られることを突き止めた。
【0010】さらに、上記樹脂組成物(X)が、(A)
および(B)成分に加えて、導電剤を配合したものであ
れば、低硬度導電性ロールの導電性がより一層向上する
ことを突き止めた。
【0011】そして、上記樹脂組成物(X)が、(A)
および(B)成分に加えて、帯電制御剤を配合したもの
であれば、低硬度導電性ロールの帯電性がより一層向上
し、さらに優れた画像を得ることができることも突き止
めた。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0013】本発明の低硬度導電性ロールとしては、例
えば、図1に示すように、軸体1の外周面に沿って最内
層2が形成され、その外周面に中間層3が形成され、さ
らにその外周面に最外層4が形成された構造になったも
のをあげることができる。
【0014】上記軸体1は、特に制限するものではな
く、従来公知のどのようなものを使用しても差し支えな
い。例えば、金属製の中実体からなる芯金や、内部を中
空にくり抜いた金属製の円筒体等が用いられる。そし
て、その材料としては、アルミニウム、ステンレス、鉄
にメッキを施したもの等があげられる。
【0015】また、上記軸体1の外周面に形成される最
内層2およびその外周面に形成される中間層3の形成材
料も特に制限するものではなく、従来公知のどのような
ものを用いても差し支えない。例えば、上記最内層2の
形成材料として、エチレン−プロピレンジエンゴム(E
PDM)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、シリコ
ーンゴム、ポリウレタン系エラストマー等にカーボンブ
ラックを配合したものがあげられる。また、中間層3の
形成材料として、例えば、EPDM、SBR、ニトリル
ゴム、水素化ニトリルゴム、ポリウレタン系エラストマ
ー、ポリエステル、N−メトキシメチル化ナイロン等に
カーボンブラック、金属酸化物、四級アンモニウム塩、
ほう酸塩等の導電剤を配合したものがあげられる。そし
て、上記最内層2および中間層3の形成材料の調製方法
も、従来公知の方法が適用される。この例をあげると、
まず、最内層2の形成材料(コンパウンド状)は、上記
各成分をニーダー等の混練機により混練して調製するこ
とができる。また、中間層3の形成材料(コーティング
液)は、上記各成分を、ボールミルやロール等で混練
し、この混合物に溶剤を加えて混合攪拌することにより
調製することができる。
【0016】そして、上記中間層3の外周面に形成され
る最外層4は、特殊な樹脂組成物(X)によって形成さ
れている。この特殊な樹脂組成物(X)は、熱可塑性ポ
リウレタン樹脂(A成分)およびシリコーングラフトア
クリルポリマー(B成分)を用いて得られる。
【0017】上記A成分である熱可塑性ポリウレタン樹
脂(以下「TPU」という)は、特に制限するものでは
なく、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTM
G)系,ポリプロピレングリコール(PPG)系等のポ
リエーテル系、カプロラクトン系、アジペート系等のポ
リエステル系、ポリカーボネート系等の各種のものが使
用可能であり、なかでも、特性が優れている、摩擦係数
が低い、溶剤可溶性である等の点で、PTMG系やアジ
ペート系のものが好ましい。また、上記TPUは直鎖状
のものが好ましいが、必要に応じ、末端または側鎖に−
OH、−NCO、−NH2 等の官能基を持たせ、イソシ
アネート化合物、アミン化合物、エポキシ化合物等によ
り架橋するものであってもよい。
【0018】上記B成分であるシリコーングラフトアク
リルポリマーとしては、下記の一般式(1)で表される
ものがあげられる。
【0019】
【化2】
【0020】上記式(1)で表されるシリコーングラフ
トアクリルポリマーは、アクリル系樹脂からなる主鎖
(繰り返し単位n部分)と、ジメチルシロキサンを主成
分とする側鎖を有する部分(繰り返し単位m部分)とか
らなる。
【0021】上記式(1)において、アクリル系樹脂か
らなる主鎖(繰り返し単位n部分)におけるアクリル系
モノマー部分(以下「アクリル成分」という)として
は、R 1 およびR2 がいずれもメチル基であるメタクリ
ル酸メチル(MMA)や、R1がメチル基で,R2 がエ
チル基であるメタクリル酸エチル(EMA)が好まし
い。
【0022】また、上記式(1)において、アクリル成
分における繰り返し数nの値は、1〜10,000であ
るが、特に1〜5,000であることが好ましく、なか
でも、1〜2,500の範囲に設定されていることが好
ましい。
【0023】本発明において、上記式(1)中、ジメチ
ルシロキサンを主成分とする側鎖を有する部分(以下
「シリコーン成分」という)としては、全重量中ジメチ
ルシロキサンが10重量%(以下「%」という)以上含
まれていることが好ましい。すなわち、ジメチルシロキ
サンの含有量が10%未満であれば、硬度を上げること
なく摩擦係数を下げるという効果や、安定したトナー帯
電性を得るという効果が少なくなるからである。
【0024】上記式(1)において、上記シリコーン成
分(繰り返し単位m部分)の分子量は、260〜40,
000の範囲に設定されているものが好適であり、特に
好ましくは1,000〜25,000の範囲である。す
なわち、シリコーン成分の分子量が260未満であれ
ば、柔軟性、低摩擦係数化等のシリコーンの効果が少な
くなるからであり、逆に、40,000を超えると、べ
たつきが生じ、低摩擦係数化に悪影響を及ぼすからであ
る。
【0025】また、上記シリコーングラフトアクリルポ
リマー(B成分)中におけるシリコーン成分の含有量
は、特に、10〜90%の範囲に設定されているものが
好ましく、なかでも20〜50%の範囲に設定されてい
るものが好適である。すなわち、シリコーン成分の含有
量が10%未満であれば、柔軟性、低摩擦係数化等のシ
リコーンの効果が少なくなるからであり、逆に、90%
を超えると、べたつきが生じ、低摩擦係数化に悪影響を
及ぼすからである。
【0026】さらに、上記式(1)において、シリコー
ン成分における繰り返し数mの値は、1〜3500であ
るが、特に10〜2000であることが好ましく、なか
でも、10〜1000の範囲に設定されていることが好
ましい。また、シリコーン成分におけるpの値は、1〜
500であるが、なかでも、10〜300の範囲に設定
されていることが好ましい。なお、アクリル成分におけ
る繰り返し数n、シリコーン成分における繰り返し数m
は、1分子中の各成分の合計セグメント数を表し、必ず
しも連続したモノマー数を示すものではない。
【0027】上記シリコーングラフトアクリルポリマー
(B成分)は、分子量が1,000〜1,000,00
0の範囲に設定されているものが好ましい。すなわち、
分子量が1,000未満であれば、柔軟性、低摩擦係数
化等のシリコーンの効果が少なくなるからであり、逆
に、1,000,000を超えると、べたつきが生じ、
低摩擦係数化に悪影響を及ぼすからである。
【0028】なお、上記シリコーングラフトアクリルポ
リマー(B成分)は、アクリル系樹脂からなる主鎖、ジ
メチルシロキサンを主成分とする側鎖を有する部分の他
に、下記の一般式(2)で表されるような反応基(OH
基)を有するアクリル成分を有するものであってもよ
い。
【0029】
【化3】
【0030】上記シリコーングラフトアクリルポリマー
(B成分)のTPU(A成分)に対する配合割合は、A
成分100部に対してB成分を0.1〜30部の範囲に
設定することが必要である。より好ましくは1〜20部
の範囲、特に好ましくは5〜15部の範囲である。すな
わち、B成分の配合割合が0.1部未満であれば、TP
Uの摩擦係数を充分に下げることができなくなり、トナ
ーが付着しやすく、長期にわたって安定したトナー帯電
性を得ることができなくなるからであり、逆に、30部
を超えるとTPUとしての強度が低下したり、硬度が上
がったりするからである。
【0031】そして、このようなシリコーングラフトア
クリルポリマー(B成分)は、上記ジメチルシロキサン
を主成分とする側鎖を有する部分(アクリル変性シリコ
ーン)(繰り返し単位m部分)と、ラジカル重合性のア
クリル酸エステル系モノマーとを、アゾビスイソブチロ
ニトリル(AIBN)等のアゾ系重合開始剤の存在下
に、ラジカル共重合(重合条件:50〜100℃×3〜
100時間)させることにより製造することができる。
このような重合は、溶媒を用いる溶液重合法、バルク重
合法、エマルジョン重合法等によって行うことができ
る。
【0032】また、上記一般式(2)で表されるシリコ
ーングラフトアクリルポリマー(B成分)(OH基含
有)は、上記アクリル変性シリコーンとラジカル重合性
のアクリル酸エステル系モノマーおよびアクリル酸系モ
ノマーをラジカル共重合させることにより得られる。
【0033】本発明の低硬度導電性ロールの最外層4を
形成する特殊な樹脂組成物(X)には、TPU(A成
分)およびシリコーングラフトアクリルポリマー(B成
分)に加えて、さらに導電剤を配合することもできる。
この導電剤としては、従来から用いられているカーボン
ブラック、グラファイト、チタン酸カリウム、酸化鉄、
c−TiO2 、c−ZnO、c−SnO2 、イオン導電
剤(四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤等)等
があげられる。なお、上記「c−」は、導電性を有する
という意味を表すものである。
【0034】上記導電剤のTPU(A成分)に対する配
合割合は、A成分100部に対して導電剤を0.1〜1
50部の範囲に設定することが好ましく、なかでも0.
3〜100部の範囲に設定するのが好適である。すなわ
ち、導電剤の配合割合が0.1部未満であれば導電性を
付与する効果が少なくなるからであり、逆に、150部
を超えると物性の低下や、硬度の上昇が生じるからであ
る。
【0035】また、上記特殊な樹脂組成物(X)には、
さらに帯電制御剤を配合することもできる。この帯電制
御剤としては、従来から用いられている四級アンモニウ
ム塩、ホウ酸塩、アジン系(ニグロシン系)化合物、ア
ゾ化合物、オキシナフトエ酸金属錯体、界面活性剤(ア
ニオン系、カチオン系、ノニオン系)等があげられる。
【0036】上記帯電制御剤のTPU(A成分)に対す
る配合割合は、A成分100部に対して帯電制御剤を
0.1〜5部の範囲に設定することが好ましく、なかで
も0.3〜3部の範囲に設定するのが好適である。すな
わち、帯電制御剤の配合割合が0.1部未満であればト
ナーへの帯電性が不充分だからであり、逆に、5部を超
えると摩擦係数を下げる効果が少なくなるからである。
【0037】なお、上記特殊な樹脂組成物(X)には、
上記成分以外の他の添加剤を必要に応じて適宜に配合す
ることができる。上記他の添加剤としては、酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカ等の充填
剤、安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、補強剤、滑
剤、離型剤、染料、顔料、難燃剤、オイル等があげられ
る。
【0038】本発明の低硬度導電性ロールの最外層4を
形成する特殊な樹脂組成物(X)は、例えばつぎのよう
にして作製することができる。すなわち、まず、先に述
べたようにして、シリコーングラフトアクリルポリマー
(B成分)を作製する。ついで、TPU(A成分)をメ
チルエチルケトン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルイ
ソブチルケトン、シクロヘキサン等の溶剤に溶解する。
その後、シリコーングラフトアクリルポリマー(B成
分)、導電剤、帯電制御剤等を加え、サンドミル等で分
散し、塗工用のコーティング液を作製する。また、TP
U(A成分)、シリコーングラフトアクリルポリマー
(B成分)、導電剤、帯電制御剤等を2軸混練機等で分
散し、それを溶剤に溶解し、塗工用のコーティング液を
作製することもできる。このようにして、目的とする特
殊な樹脂組成物(X)を作製することができる。
【0039】本発明の低硬度導電性ロールは、つぎのよ
うにして作製することができる。例えば、図1に示すよ
うに、軸体1の外周面に最内層2が形成され、この最内
層2の外周面に中間層3が形成され、この中間層3の外
周面に最外層4が形成された低硬度導電性ロールは、上
記特殊な樹脂組成物(X)を用いて、つぎのようにして
作製することができる。
【0040】すなわち、まず、前記のようにして調製さ
れた最内層2および中間層3の形成材料を用い、常法に
従って、軸体1の外周面に最内層2および中間層3をこ
の順序で形成し、ロール基体を作製する。例えば、図2
に示すように、軸体1をセットした下蓋5および円筒型
6内に、コンパウンド状の最内層形成材料を注型し、上
蓋7を円筒型6に外嵌する。この状態で、ロール型全体
を加熱(加硫処理、条件:150〜200℃×20〜4
0分)し、最内層2を形成する。ついで、最内層2が形
成された軸体1を脱型し、必要に応じ加硫剤の残渣を蒸
発除去する。そして、上記最内層2の外周面に中間層形
成材料(コーティング液)を塗工し、乾燥および加熱処
理(加硫処理、条件:120〜200℃×10〜30
分)を行って中間層3を形成する。上記塗工は、ディッ
ピング法、スプレー法、ロールコート法等の従来公知の
塗工法を適用できる。このようにして軸体1の外周に最
内層2および中間層3が形成されたロール基体を作製す
る。
【0041】つぎに、上記ロール基体の中間層3の外周
面に、上記特殊な樹脂組成物(X)を塗工する。この塗
工法は、特に制限するものではなく、ディッピング法、
スプレー法、ロールコート法等の従来公知の塗工法が適
用できる。そして、塗工後、乾燥処理(80〜180℃
×5〜60分)を行うことにより、樹脂組成物(X)中
の溶剤の蒸発除去を行う。このようにして、図1に示す
ような三層構造のロールを作製することができる。な
お、このロールにおいて、各層の厚みは、適宜に決定さ
れる。例えば、現像ロールでは、最内層の厚みは、通
常、2〜10mmの範囲に設定することが好ましく、特
に好ましくは3〜6mmである。また、中間層の厚み
は、通常、1〜90μmの範囲に設定することが好まし
く、特に好ましくは3〜15μmである。そして、最外
層の厚みは、特に10〜100μmの範囲に設定するこ
とが好ましく、なかでも10〜50μmの範囲に設定す
ることが好ましい。
【0042】本発明の低硬度導電性ロールにおける「低
硬度」とは、JIS Aによる硬度の測定値が、特に5
0(Hs:JIS A)以下の範囲にあるものをいい、
なかでも40以下の範囲にあるものをいう。
【0043】このようにして得られた低硬度導電性ロー
ルは、現像ロールに好適であるが、必ずしも現像ロール
に限定するものではなく、転写ロール、帯電ロール等に
も適用することができる。また、本発明の低硬度導電性
ロールの例として、図1において三層構造のものをあげ
たが、軸体1の外周に形成される層は必ずしも三層でな
くてもよく、ロールの用途等に応じ、適宜の数の層が形
成される。ただし、必ず最外層(単層の場合にはその
層)が、上記特殊な樹脂組成物(X)で形成されていな
ければならない。
【0044】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0045】まず、実施例および比較例に先立ち、下記
の表1および表2に示すシリコーングラフトアクリルポ
リマーA〜Iを準備した。なお、シリコーングラフトア
クリルポリマーCは、前述の一般式(2)で表されるシ
リコーングラフトアクリルポリマーである。このシリコ
ーングラフトアクリルポリマーはOH基を含有するもの
であり、q/(n+q)=0.1(モル比)のものを用
いた。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】また、軸体となる芯金(直径10mm、S
US304製)と、最内層形成材料として液状シリコー
ンゴムにカーボンブラックを添加したものと、中間層形
成材料として水素化ニトリルゴムにカーボンブラックを
添加したものとを準備した。そして、前述の方法に準じ
て、軸体の外周に最内層および中間層を形成し、ロール
基体を作製した。
【0049】
【実施例1〜15、比較例4,5】下記の表3〜5に示
す各成分を同表に示す割合で配合し、樹脂組成物を作製
した。これを上記ロール基体の中間層の外周面にディッ
ピング法により塗布した後、乾燥(150℃×30分)
して、目的とする導電性ロールを作製した(図1参
照)。このようにして得られた導電性ロールの各層の厚
みは、最内層の厚みが5mmであり、中間層の厚みが5
μmであり、最外層の厚みが20μmであった。また、
最内層の硬度は30(Hs:JIS A)であった。
【0050】
【比較例1】下記の表5に示す各成分を同表に示す割合
で配合し、ペレット状の樹脂組成物を作製した。つい
で、図2に示すように、軸体1をセットした金型にペレ
ット状の樹脂組成物を射出成形することにより、厚みが
5mmの導電性ロールを作製した。
【0051】
【比較例2〜3】下記の表5に示す各成分を同表に示す
割合で配合し、樹脂組成物を作製した。ついで図2に示
すように、軸体1をセットした下蓋5および円筒型6内
にこの樹脂組成物を注型し、上蓋7を円筒型6に外嵌す
る。この状態でロール型全体を加熱することにより、厚
みが5mmの導電性ロールを作製した。
【0052】上記導電性ロールの最外層の電気抵抗を以
下のようにして測定し、その結果を下記の表3〜5に併
せて記載する。すなわち、上記電気抵抗は、図3(A)
に示す形状の電極11をロール表面上に20箇所形成し
て、図3(B)に示す測定系により測定した。図におい
て、10はロール、11aは主電極、11bはガード電
極である。そして、実施例および比較例における電気抵
抗値は20箇所の測定値の中央値である。
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】
【表5】
【0056】このようにして得られた実施例品および比
較例品の導電性ロールについて、下記の方法に従い、摩
擦係数、硬度、トナー帯電性、ロール回転トルク、複写
画像濃度、複写画像について測定評価を行った。これら
の結果を、下記の表6〜8に示す。
【0057】〔摩擦係数〕摩擦係数は、図4に示すよう
な、静動摩擦係数計(協和界面科学社製)を用いて測定
した。すなわち、厚み50〜100μmの塗膜21を作
製し、これを固定台22の上にセットし、移動速度0.
3cm/秒、荷重100gの条件下で測定した。なお、
図において、23は鋼球(直径3mm)、24は零点調
整用天秤、25はロードセル、26は荷重(100g)
を示す。
【0058】〔硬度〕先に述べたように、JIS Aに
よる硬度の測定値が50以下(Hs:JISA)の範囲
にあれば、本発明の低硬度導電性ロールにおける「低硬
度」の範囲にある。
【0059】〔トナー帯電性〕トナー帯電性は、導電性
ロールにおける帯電量を20℃×50%RHの条件下に
おいてつぎのようにして測定した。すなわち、図5に示
すように、導電性ロール30表面上に現像剤(トナー)
32層を形成し、吸引ポンプ33により現像剤32を吸
引しファラデーケージ34により測定した(ファラデー
ケージ法)。なお、図において、35はフィルター、3
6は絶縁体パイプ、37は電位計、38・39は導体で
互いに分離している。
【0060】〔ロール回転トルク〕各現像ロールを固定
された感光体に対して、接触部が径方向に1mm凹む程
度の圧力で押圧接触させて、各ロールをトルクモータで
回転させ、その動き始めの電流値をそれぞれ測定した。
そして得られた測定値をトルクに換算し、その算出値が
常に3kgf−cm未満の場合を○、3kgf−cm未
満を示すが初期等に3kgf−cm以上の場合を△、3
kgf−cm以上を×として評価した。
【0061】〔複写画像濃度の評価〕上記で得られた導
電性ロールを現像ロールとして電子写真複写機に組み込
み、20℃×50%RHの条件下において画像出しを行
った。そして、3000枚複写後において、べた黒画像
において濃度が充分で画像むらや白斑点ぬけの無いもの
を○、濃度不充分、画像むら、白斑点のいずれか一つで
も発生したものを×として評価した。
【0062】〔複写画像の評価〕上記で得られた導電性
ロールを現像ロールとして電子写真複写機に組み込み、
実際に複写を行った。そして、3000枚複写後の複写
画像の画質を目視評価した。すなわち、文字を印刷し、
複写画像に問題がなく、細線が鮮明に複写されたものを
○とし、かすれやかぶり等が発生したものは、×とし
た。なお、かすれとは、細線がとぎれたものをいい、か
ぶりとは、イメージのないところにトナーが飛んでいる
ものをいう。
【0063】
【表6】
【0064】
【表7】
【0065】
【表8】
【0066】上記表6〜8より、実施例1〜15品の導
電性ロールは、摩擦係数が低く、低硬度で、トナー帯電
性に優れ、ロール回転トルクも小さく、しかも複写画像
濃度および複写画像が優れていることが確認された。特
に、分子量が1,000〜1,000,000の範囲に
あるシリコーングラフトアクリルポリマー(B成分)を
配合して形成された実施例1〜11品、実施例14品お
よび実施例15品の導電性ロールは、摩擦係数が低く、
ロール回転トルクが小さい点がより一層優れていること
が確認された。そして、帯電制御剤を配合してなる実施
例6品の導電性ロールは、トナー帯電性がより一層向上
しているのが確認された。これに対して、比較例品の導
電性ロールでは、全ての項目において実施例品よりも劣
っていることが確認された。
【0067】
【発明の効果】以上のように、本発明の低硬度導電性ロ
ールは、熱可塑性ポリウレタン樹脂(A成分)と、シリ
コーングラフトアクリルポリマー(B成分)とを特定の
割合で配合してなる特殊な樹脂組成物(X)によって最
外層が形成されている。そのため、従来のように、熱可
塑性ポリウレタン樹脂の硬度や結晶性を上げることな
く、所望の値にまで摩擦係数を下げることができる。そ
の結果、トナーの付着が防止できるとともに、長期にわ
たって安定したトナー帯電性を得ることができるため、
画質の向上を図ることができるという優れた効果を奏す
る。
【0068】また、上記B成分が、分子量1,000〜
1,000,000の範囲に設定されていれば、摩擦係
数を下げることにより、トナーの付着が防止でき、長期
にわたって安定したトナー帯電性を得ることができると
いう効果を奏する。
【0069】さらに、上記樹脂組成物(X)が、(A)
および(B)成分に加えて、導電剤を配合したものであ
れば、低硬度導電性ロールの導電性がより一層向上す
る。
【0070】そして、上記樹脂組成物(X)が、(A)
および(B)成分に加えて、帯電制御剤を配合したもの
であれば、低硬度導電性ロールの帯電性がより一層向上
し、さらに優れた画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低硬度導電性ロールの一実施例を示す
断面図である。
【図2】本発明の一実施例である低硬度導電性ロールの
製法を示す断面図である。
【図3】(A)は導電性ロールの電気抵抗を測定する際
にロール表面に形成する電極の形状を示す説明図であ
り、(B)はそれを用いての導電性ロールの電気抵抗値
の測定系を示す説明図である。
【図4】静動摩擦係数計による摩擦係数の測定状態を示
す説明図である。
【図5】トナー帯電量を測定するファラデーケージ法の
測定状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 軸体 2 最内層 3 中間層 4 特殊な樹脂組成物(X)によって形成されてなる最
外層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加地 明彦 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−61346(JP,A) 特開 平6−64355(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/08 G03G 15/02 101 G03G 15/16 103 G03G 21/06 G03G 21/10 - 21/12 F16C 13/00 C08K 3/00 - 13/08 C08B 1/00 - 101/16 B29C 71/04 C08J 7/00 - 7/02 C08J 7/12 - 7/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸体の外周面に一層もしくは多層の弾性
    層が形成された低硬度導電性ロールであって、上記層の
    うち最外層が、下記の樹脂組成物(X)によって形成さ
    れていることを特徴とする低硬度導電性ロール。 (X)下記の(A)および(B)成分を含み、かつ
    (A)成分100重量部に対して(B)成分が0.1〜
    30重量部の割合で配合されている樹脂組成物。 (A)熱可塑性ポリウレタン樹脂。 (B)ジメチルシロキサンを主成分とする側鎖が、アク
    リル系樹脂からなる主鎖にグラフト化しているポリマ
    ー。
  2. 【請求項2】 上記(B)成分が、下記の一般式(1)
    で表されるものである請求項1記載の低硬度導電性ロー
    ル。 【化1】
  3. 【請求項3】 上記(B)成分が、分子量1,000〜
    1,000,000の範囲に設定されている請求項1ま
    たは2記載の低硬度導電性ロール。
  4. 【請求項4】 上記樹脂組成物(X)が、上記(A)お
    よび(B)成分に加えて、さらに導電剤を配合したもの
    である請求項1〜3のいずれか一項に記載の低硬度導電
    性ロール。
  5. 【請求項5】 上記樹脂組成物(X)が、上記(A)お
    よび(B)成分に加えて、さらに帯電制御剤を配合した
    ものである請求項1〜4のいずれか一項に記載の低硬度
    導電性ロール。
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