JP5424795B2 - 帯電部材及びその製造方法、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
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Description
表面層3は、バインダー樹脂及び該バインダー樹脂に分散されている黒鉛粒子を含んでいる。該黒鉛粒子は、黒鉛(002)面の面間隔が0.3362nm以上0.3449nm以下である。該バインダー樹脂は、分子内にウレタン結合、シロキサン結合、又はウレタン結合及びシロキサン結合を有する樹脂を含んでいる。
コークス等のフィラーにピッチ等のバインダーを加えて成形し、その後焼成することにより得られる。フィラーとしては、石油蒸留における残渣油、又はコールタールピッチを500℃程度で加熱して得られる生コークスを、更に1200℃以上1400℃以下で焼成して得られるコークス等が使用できる。バインダーとしては、タールの蒸留残渣として得られるピッチ等が使用できる。
バルクメソフェーズピッチは、例えば、コールタールピッチ等から溶剤分別によりβ−レジンを抽出し、これを水素添加、重質化処理を行うことによって得ることができる。また、重質化処理後、微粉砕し、次いでベンゼン又はトルエン等により溶剤可溶分を除去することもできる。このバルクメソフェーズピッチはキノリン可溶分が95質量%以上であることが好ましい。95質量%未満のものを用いると、粒子内部が液相炭化しにくく、固相炭化するため粒子が破砕状のままとなる。長径/短径比を小さくするためには、上記制御を行うことが、より好ましい。
メソカーボンマイクロビーズを得る方法としては、石炭系重質油又は石油系重質油を300℃以上500℃以下の温度で熱処理し、重縮合させて粗メソカーボンマイクロビーズを生成させる。その後、反応生成物を濾過、静置沈降、遠心分離などの処理をしてメソカーボンマイクロビーズを分離した後、ベンゼン、トルエン、キシレン等の溶剤で洗浄し、さらに乾燥する方法等がある。
バインダー樹脂は、ウレタン結合、シロキサン結合、又はウレタン結合及びシロキサン結合を分子内に有することが必要である。先に述べたとおり、ウレタン結合部分及びシロキサン結合部分は、本発明に係る黒鉛粒子の層間へのバインダー樹脂のインターカレーションに重要な役割させるためである。具体的な樹脂としては、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂を例示することができる。
基体1は、導電性を有し、その上に設けられる弾性層及び表面層を支持する。その材質としては、鉄、銅、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属やその合金を挙げられる。また、樹脂製の基材の表面を金属等で被覆して表面導電性としたものや導電性樹脂組成物から製造されたものも使用可能である。
弾性層2は、帯電ローラと電子写真感光体との当接ニップ幅を十分に確保するために設けられる。弾性層2はエチレンオキサイド由来のユニットを有する重合体を含む。これにより弾性層が帯電ローラに適した導電性を付与されている。なお、帯電ローラの弾性層に求められている一般的な導電性とは、温度23℃、湿度50%RH環境下で測定したときの体積抵抗が102Ω・cm乃至1010Ω・cm程度である。なお、弾性層の体積抵抗率の測定は、弾性層に使用するすべての材料を厚さ1mmのシートに成型し、両面に金属を蒸着して電極とガード電極を形成して得た体積抵抗率測定試料を、前記した表面層の体積抵抗率測定方法と同様にして測定できる。また、帯電ローラの弾性層に求められている一般的な硬度は、マイクロ硬度(MD−1型)で30°乃至70°程度である。なお、「マイクロ硬度(MD−1型)」とは、アスカー マイクロゴム硬度計MD−1型(商品名、高分子計器株式会社製)を用いて測定される硬度である。ここでは、常温常湿(23℃、50%RH)の環境中に12時間以上放置した帯電部材に対して該硬度計を10Nのピークホールドモードで測定した値とする。
本発明に係る帯電部材は、弾性層2と表面層3の間に中間層を有していてもよい。弾性層中に含まれる軟化油、可塑剤等の低分子成分の帯電部材の表面へのブリードアウトの抑制に効果がある。また、基体1と弾性層2の間には導電性の接着層を設けてもよい。
帯電部材の製造方法は、前記した黒鉛粒子、バインダー樹脂の原料及び必要な他の成分を含む表面層形成用の塗布液を弾性層の表面又は表面層上に形成した中間層の表面に公知の方法で塗布し、該バインダー樹脂の原料を反応させる工程を含む。塗布方法の例は、静電スプレー塗布法、ディッピング塗布法などが挙げられる。又は、表面層形成用の塗布液を用いてシートやチューブを形成し、これらを弾性層等の表面に接着することによっても帯電部材を製造することができる。更には、内面に表面層形成用塗料の塗膜を形成した中空型の内部に後述する弾性層の原料を注入し、該弾性層の原料と該塗膜とを硬化させることによっても帯電部材を製造できる。
図3は、本発明に係る帯電ローラ5を備えた電子写真装置の断面を示す。電子写真感光体4は矢印の方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転される。帯電ローラ5は電子写真感光体4に対して所定の押圧力で当接している。帯電ローラ5は電子写真感光体4の回転に従動して回転する。そして、電源19から所定の直流電圧を帯電ローラ5に印加することにより、電子写真感光体4を所定の電位に帯電する。帯電された電子写真感光体4に対して、画像情報に応じて変調されたレーザー光11を照射して静電潜像が形成される。静電潜像は、電子写真感光体4に接触して配置されている現像ローラ6により現像される。転写装置は、接触式の転写ローラ8を有する。電子写真感光体4からトナー像を普通紙などの転写材7に転写する。クリーニング装置はクリーニングブレード10及び回収容器12を有し、電子写真感光体4上に残留する転写残トナーはクリーニングブレードによって掻き落とされ回収容器12に回収される。なお、現像装置にて転写残トナーを回収することによりクリーニングブレード10及び回収容器12を設けないようにすることもできる。定着装置9は、加熱されたロール等で構成され、転写されたトナー像を転写材7に定着する。本発明に係る電子写真装置において、帯電部材には直流電圧のみが印加され、それにより電子写真感光体を帯電できるように構成されていることが好ましい。
図4は、本発明に係る帯電ローラ5と、電子写真感光体4とが接触した状態で装着されているプロセスカートリッジの断面を示す。当該プロセスカートリッジは、電子写真装置の本体に着脱自在に構成されている。図4に示したプロセスカートリッジは、さらに、現像ローラ6及びクリーニングブレード10などを備えている。
後述する黒鉛粒子A1乃至A35の面間隔については、試料水平型強力X線回折装置(商品名:RINT/TTR−II;株式会社リガク社製)を用いて下記条件で測定し、X線回折チャートを得る。また、表面層に含まれる黒鉛粒子については、まず、表面層から約50mgの黒鉛粒子を採取する。これを上記の装置を用いてX線回折チャートを得る。
式(1) 黒鉛d(002)=λ/(2×sinθ)
試料重量 :50mg
線源 :CuKα線(波長λ=0.15418nm)
光学系 :平行ビーム光学系
ゴニオメータ :ローター水平型ゴニオメータ(TTR−2)
管電圧/電流 :50kV/300mA
測定法 :連続法
スキャン軸 :2θ/θ
測定角度 :10°乃至50°
サンプリング間隔 :0.02°
スキャン速度 :4°/min.
発散スリット :開放
発散縦スリット :10mm
散乱スリット :開放
受光スリット :1.00mm
表面層含有粒子については、表面層から切り取った黒鉛粒子を測定試料とする。また、黒鉛粒子は、そのまま測定試料とする。これらの試料を、ラマン分光器(商品名:LabRAM HR;堀場ジョバンイボン(HORIBA JOBIN YVON)社製)により、下記測定条件にて測定する。本測定において、1570cm-1乃至1630cm-1の領域に存在するピークの1/2に相当する高さにおけるラマンバンドのバンド幅を算出した。
レーザー :He−Neレーザー(ピーク波長632nm)
フィルター :D 0.3
ホール :1000μm
スリット :100μm
中心スペクトル :1500cm-1
測定時間 :1秒×16回
グレーティング :1800
対物レンズ :×50
各層のある任意の点を500μmにわたって、20nmずつ集束イオンビーム「FB−2000C」(商品名、株式会社日立製作所製)にて切り出し、その断面画像を撮影する。そして同じ粒子を撮影した画像を、20nm間隔で組み合わせ、立体的な粒子形状を算出する。この作業を、各層の任意の100点で行った。
上記で得られた立体的粒子形状から、投影面積を算出し、得られた面積の円相当径を計算する。この円相当径から体積平均粒子径を求め、それを平均粒子径Aとする。また、上記した黒鉛粒子の粒度分布は、この体積平均粒子径としての分布である。
上記立体的粒子形状の最大径/最小径の平均値である。
上記立体的粒子形状の体積の和が、バインダー体積全体に対して占める割合を算出し、その平均値を体積占有率とする。
上記黒鉛粒子の立体的粒子形状につき、各々重心を算出し、隣接する黒鉛粒子の重心と重心との距離を算出する。この平均値を、黒鉛粒子の存在間隔とする。
二次凝集した粒子を除いた1次粒子のみを透過型電子顕微鏡(TEM)にて100個観察し、その投影面積を求め、得られた面積の円相当径を計算し、体積平均粒径を求める。また、粒度分布は、この体積平均粒径を求めた時の分布である。
100個観察した粒子につき、最大径/最小径を算出し、その平均値を長径/短径の比とする
<製造例A1[黒鉛粒子1の作製]>
コールタールピッチから溶剤分別によりβ−レジンを抽出し、これを水素添加により重量化処理を行った。次に、トルエンにより溶剤可溶分を除去して、バルクメソフェーズピッチを得た。得られたバルクメソフェーズピッチを体積平均粒径が3μmとなるように機械粉砕した。次に、粉砕したバルクメソフェーズピッチを、空気中で昇温速度300℃/hで270℃まで昇温して酸化した。引き続いて、粉砕され、かつ酸化されたバルクメソフェーズピッチを窒素雰囲気下で昇温速度1500℃/hで3000℃まで昇温し、温度3000℃で15分間加熱した。その後に分級して黒鉛粒子1を得た。
製造例A1において体積平均粒径が1μm程度になるように機械粉砕し、製造例A1の酸化工程における処理条件を昇温速度1000℃/hで2000℃までの昇温とした。また、加熱工程における処理条件を温度2000℃で10分間とした。さらに、その後の分級条件を変更した。それ以外は製造例A1と同様にして黒鉛粒子2を得た。
石炭系重質油を熱処理して生成した粗メソカーボンマイクロビーズを遠心分離し、ベンゼンで洗浄精製して乾燥した。得られた粗メソカーボンマイクロビーズをアトマイザーミルにて機械的に分散してメソカーボンマイクロビーズを得た。得られたメソカーボンマイクロビーズを窒素雰囲気下で昇温速度600℃/hで1200℃まで昇温して炭化した。次に、アトマイザーミルを用いて平均粒径が6μm程度になるように2次分散した。得られた分散物を窒素雰囲気下で昇温速度1400℃/hで2800℃まで昇温し、2800℃で15分間加熱した。更に分級処理して黒鉛粒子3を得た。
コールタールを蒸留して沸点270℃以下の軽油分を除去した。得られたタール分100質量部に対してアセトンを85質量部混合し、室温で撹拌した。その後、不溶分を濾過により除去した。濾液を蒸留してアセトンを分離して精製タールを得た。得られた精製タール100質量部に対し、濃硝酸を10質量部添加し、減圧蒸留釜内にて、350℃にて1時間、重縮合させ、更に、480℃で4時間加熱した。冷却後に反応物を蒸留釜から取り出して、反応物を平均粒径が4μmとなるように機械粉砕した。その後、粉砕物を窒素雰囲気下で昇温速度100℃/hで1000℃まで昇温し、1000℃で10時間加熱(1次加熱)した。引き続いて、加熱処理物を、窒素雰囲気下にて、昇温速度100℃/hで温度3000℃まで昇温し、温度3000℃で1時間間加熱(2次加熱)した。更に、分級して黒鉛粒子4を得た。
コールタールの減圧蒸留を480℃で行い、平均粒径を3μm程度になるように機械粉砕し、更に分級条件を変更した以外は製造例A4と同様にして黒鉛粒子5を得た。
製造例A3の2次分散を平均粒径が4μm程度になるように調整し、加熱を、昇温速度1000℃/hで温度2000℃までの昇温、温度2000℃で15分間加熱とし、かつ、分級条件を変更した以外は製造例A3と同様にして黒鉛粒子6を得た。
製造例A3の2次分散を平均粒径が2.5μm程度になるよう調整し、加熱を、昇温速度750℃/hで温度1500℃までの昇温、温度1500℃で15分間加熱とし、かつ、分級条件を変更した以外は製造例A3と同様にして黒鉛粒子7を得た。
機械粉砕を平均粒径が6μm程度になるように調整し、分級条件を変更した以外は製造例A1と同様にして黒鉛粒子8を得た。
機械粉砕を平均粒径が8μm程度になるように調整し、分級条件を変更した以外は製造例A1と同様にして黒鉛粒子9を得た。
製造例A1の加熱において、昇温速度500℃/hで温度1000℃までの昇温、温度1000℃で15分間加熱とし、分級条件を変更した以外は製造例A1と同様に作製して黒鉛粒子10を得た。
製造例A1の機械粉砕を平均粒径が7μm程度になるように調整し、分級条件を変更した以外は製造例A1と同様にして黒鉛粒子11を得た。
製造例A3の2次分散を平均粒径が9μm程度になるように調整し、2次加熱を、昇温速度750℃/hで温度1500℃までの昇温、温度1500℃で15分間加熱とし、かつ、分級条件を変更した以外は製造例A3と同様にして黒鉛粒子12を得た。
コークス粒子(平均粒径10.6μm)60質量部、タールピッチ20質量部及びフラン樹脂(日立化成工業株式会社製、VF303(商品名))20質量部を混合し、200℃で2時間撹拌した。これを、平均粒径が20μmとなるように機械粉砕した後、窒素雰囲気下で、昇温速度450℃/hで温度900℃まで昇温し加熱した。引き続いて、窒素雰囲気下にて、昇温速度1000℃/hで温度2000℃まで昇温し、温度2000℃で10分間加熱した。更に、平均粒径が11μm程度になるように、機械粉砕を行った後分級処理して黒鉛粒子13を得た。
製造例A1の機械粉砕を平均粒径が10μm程度になるように調整し、窒素雰囲気下での加熱を昇温速度1100℃/hで温度2200℃までの昇温、温度2200℃で15分間加熱にし、分級条件を変更した以外は製造例A1と同様にして黒鉛粒子14を得た。
製造例A3において、2次分散を、平均粒径が14μm、7μm又は2μm程度になるようにし、2次加熱を、昇温速度500℃/hで温度1000℃までの昇温、温度1000℃で10分間加熱とした。また、分級条件を変更した。それ以外は製造例A3と同様にして黒鉛粒子15乃至17を得た。
製造例A1において、機械粉砕を平均粒径が5μm又は3μm程度になるようにし、窒素雰囲気下での加熱を、昇温速度500℃/hで温度1800℃までの昇温、温度1800℃で8分間加熱とした。また、分級条件を変更した。それ以外は製造例A1と同様にして黒鉛粒子18、19を得た。
製造例A1の機械粉砕を平均粒径が8μm程度になるように調整し、窒素雰囲気下での加熱を昇温速度500℃/hで温度2000℃までの昇温、温度2000℃で30分間加熱とし、分級条件を変更した以外は製造例A1と同様にして黒鉛粒子20を得た。
熔融軟化させたタールピッチ100質量部に対して、製造例A2で得た黒鉛粒子2を5質量部添加、混合した。次いで、窒素雰囲気下で、撹拌しながら420℃で12時間加熱した。得られた混合物を平均粒径が1μm程度になるよう機械粉砕し、さらに空気中で、昇温速度240℃/hで温度260℃まで昇温し、温度260℃で30分間加熱した。引き続いて、窒素雰囲気下で昇温速度500℃/hで温度1000℃まで昇温し、更に、アルゴン雰囲気下で昇温速度1000℃/hで温度3000℃まで昇温し、温度3000℃で10分間加熱処理した。最後に分級して黒鉛粒子21を得た。
製造例A13における分級条件を変更した以外は製造例A13と同様にして黒鉛粒子22を得た。
製造例A15の機械粉砕を平均粒径が0.7μm程度になるように調整し、分級条件を変更した以外は製造例A15と同様に作製して黒鉛粒子23を得た。
製造例A14の窒素雰囲気下での加熱を、昇温速度500℃/hで温度1500℃までの昇温、温度1500℃で15分間加熱にし、分級条件を変更した以外は製造例A14と同様にして黒鉛粒子24を得た。
製造例A2の機械粉砕を平均粒径が15μm程度になるように調整し、分級条件を変更した以外は製造例A2と同様にして黒鉛粒子25を得た。
製造例A1の機械粉砕を平均粒径が0.5μm程度になるように調整し、窒素雰囲気下にての加熱を、昇温速度1500℃/hで温度3000℃までの昇温、温度3000℃で1時間加熱にし、分級条件を変更した以外は製造例A1と同様にして黒鉛粒子26を得た。
製造例A3の2次分散を平均粒径15μm程度になるように調整し、分級条件変更した以外は製造例A3と同様にして黒鉛粒子27を得た。
製造例A27の2次分散を平均粒径10μm程度になるように調整し、加熱を、昇温速度100℃/hで温度800℃までの昇温、温度800℃で5分間加熱にし、分級条件を変更した以外は製造例A27と同様にして黒鉛粒子28を得た。
鱗片状黒鉛(伊藤黒鉛工業株式会社社製:CNP35(商品名))を平均粒径が10μmになるように粉砕した後、分級して黒鉛粒子29を得た。
平均粒径が17μmになるように粉砕した以外は製造例A29と同様にして黒鉛粒子30を得た。
平均粒径が0.5μmになるように粉砕した以外は製造例A29と同様にして黒鉛粒子31を得た。
平均粒径が11μm程度になるように粉砕し、分級条件を変更した以外は製造例A4と同様にして黒鉛粒子32を得た。
<製造例B1[弾性ローラ1の作製]>
直径6mm、長さ252.5mmのステンレス製棒に、カーボンブラックを15%含有させた熱硬化性接着剤を塗布し、乾燥したものを導電性基体として使用した。エピクロルヒドリンゴム(EO−EP−AGC三元共重合体、EO/EP/AGE=73mol%/23mol%/4mol%)100質量部に対して、下記成分を加えて、50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練して、原料コンパウンドを調製した。
・炭酸カルシウム 60質量部
・脂肪族ポリエステル系可塑剤 10質量部
・ステアリン酸亜鉛 1質量部
・2−メルカプトベンズイミダゾール(老化防止剤) 0.5質量部
・酸化亜鉛 2質量部
・四級アンモニウム塩 2質量部
・カーボンブラック(平均粒径:100nm、体積抵抗率:0.1Ωcm)5質量部
エピクロルヒドリンゴムとして、エピクロルヒドリンゴム(EO−EP−AGC三元共重合体、EO/EP/AGE=53mol%/40mol%/4mol%)を用いた以外は製造例37と同様にして弾性ローラ2を作製した。
エピクロルヒドリンゴムとして、エピクロルヒドリンゴム(EO−EP−AGC三元共重合体、EO/EP/AGE=40mol%/53mol%/4mol%)を用いた以外は製造例37と同様にして弾性ローラ3を作製した。
エピクロルヒドリンゴムとして、エピクロルヒドリンゴム(EO−EP−AGC三元共重合体、EO/EP/AGE=35mol%/61mol%/4mol%)を用いた以外は製造例37と同様にして弾性ローラ4を作製した。
<製造例C1[複合導電性微粒子C1の作製]>
シリカ粒子(平均粒子径15nm、体積抵抗率1.8×1012Ω・cm)7.0kgに、メチルハイドロジェンポリシロキサン140gを、エッジランナーを稼動させながら添加し、588N/cm(60kg/cm)の線荷重で30分間混合攪拌を行った。この時の攪拌速度は22rpmであった。その中に、カーボンブラック粒子(粒子径20nm、体積抵抗率1.0×102Ω・cm、pH8.0)7.0kgを、エッジランナーを稼動させながら10分間かけて添加し、更に588N/cm(60kg/cm)の線荷重で60分間混合攪拌を行った。このようにしてメチルハイドロジェンポリシロキサンを被覆したシリカ粒子の表面にカーボンブラックを付着させた後、乾燥機を用いて80℃で60分間乾燥を行い、複合導電性微粒子C1を得た。この時の攪拌速度は22rpmであった。複合導電性微粒子C1は、平均粒径が15nm、体積抵抗率は1.1×102Ω・cmであった。
針状ルチル型酸化チタン粒子(平均粒径15nm、縦:横=3:1、体積抵抗率2.3×1010Ω・cm)1000gに、表面処理剤としてイソブチルトリメトキシシラン110g及び溶媒としてトルエン3000gを配合してスラリーを調製した。このスラリーを、攪拌機で30分間混合した後、有効内容積の80%が平均粒子径0.8mmのガラスビーズで充填されたビスコミルに供給し、温度35±5℃で湿式解砕処理を行ってスラリーを得た。このスラリーを、ニーダーを用いて減圧蒸留(バス温度:110℃、製品温度:30℃乃至60℃、減圧度:約100Torr(13300Pa))によりトルエンを除去し、120℃で2時間表面処理剤の焼付け処理を行った。焼付け処理した粒子を室温まで冷却した後、ピンミルを用いて粉砕して、表面処理酸化チタン粒子C2を得た。
[表面層用塗布液の調製]
ε−カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液(商品名:プラクセルDC2016;ダイセル化学工業株式会社製)を用意した。上記ε−カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液は、ε−カプロラクトン変性アクリルポリオール70%、キシレン30%の溶液である。上記ε−カプロラクトン変性アクリルポリオールは、下記構造式(III)で示され、数平均分子量が4500、重量平均分子量が9000、水酸基価(KOH・mg/g)が80である。
・複合導電性微粒子C1 45 質量部
・表面処理酸化チタン粒子C2 20 質量部
・変性ジメチルシリコーンオイル(*1) 0.08質量部
・ブロックイソシアネート混合物(*2) 80.14質量部
このとき、ブロックイソシアネート混合物は、イソシアネート量としては「NCO/OH=1.0」となる量であった。上記(*1)は、変性ジメチルシリコーンオイル「SH28PA」(商品名、東レ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)である。また、(*2)は、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とイソホロンジイソシアネート(IPDI)の各ブタノンオキシムブロック体の7:3混合物である。
上記表面層用塗布液を用いて、製造例37で作製した弾性ローラに1回ディッピング塗布した。常温で30分間以上風乾した後、熱風循環乾燥機にて80℃で1時間、更に160℃で1時間乾燥して弾性層上に表面層を形成し、帯電ローラを得た。ディッピング塗布に関して、浸漬時間は9秒、ディッピング塗布引き上げ速度は初期速度20mm/s、最終速度2mm/s、その間は時間に対して直線的に速度を変化させた。
図2に示す電気抵抗値測定用の機器を用いて、帯電ローラの抵抗を測定した。まず、帯電ローラを軸受け33aと33bにより、円柱形金属32(直径30mm)に対して帯電ローラが平行になるように当接させる(図2(a))。ここで、当接圧はバネによる押し圧力により一端が4.9N、両端で合計9.8Nに調整した。次に、図示しないモータにより周速45mm/secで駆動回転される円柱形金属32に従い帯電ローラが従動回転する。従動回転中、図2(b)の様に、安定化電源34から直流電圧−200Vを印加し、帯電ローラに流れる電流値を電流計35で測定する。印加電圧、電流値から、帯電ローラの電気抵抗を算出した。作製した帯電ローラは、N/N(常温常湿:23℃、55%RH)環境に24時間放置した後に電気抵抗値を測定した。これを初期の電気抵抗とした。次いで、この帯電ローラを温度40℃、湿度95%RHの環境に30日間置いた。次いで、N/N環境に7日間置いた。この帯電ローラの電気抵抗を測定した。これを環境試験後の電気抵抗とする。初期の電気抵抗、環境試験後の電気抵抗及びその変化率を表4に示す。なお、変化率は、初期の電気抵抗と環境試験後の電気抵抗の差の絶対値を初期の電気抵抗で除した値をパーセントで示した。
図3に示す構成を有する電子写真装置として、カラーレーザプリンター(商品名:サテラLBP5400、キャノン株式会社製)を用い、150mm/sec及び100mm/sec(A4縦出力)で記録メディアが出力できるよう改造して使用した。画像の解像度は、600dpi、1次帯電の出力は直流電圧−1100Vである。図4に示す構成を有するプロセスカートリッジとして、上記プリンター用のプロセスカートリッジを用いた(ブラック用)。上記プロセスカートリッジの帯電ローラを、40℃、95%RH環境1ヶ月放置後の帯電ローラに交換した。帯電ローラは、電子写真感光体に対し、一端で4.9N、両端で合計9.8Nのバネによる押し圧力で当接させた。このプロセスカートリッジを温度15℃、湿度10%RH環境(環境1)、温度23℃、湿度50%RH環境(環境2)及び温度30℃、湿度80%RH環境(環境3)に24時間放置後、各々の環境にて、耐久評価を行った。具体的には、印字濃度1%E文字画像をプロセススピード150mm/secで2枚間欠耐久試験(2枚ごとにプリンターの回転を3秒停止して耐久)を行った。また、各環境で、1000枚、10000枚及び20000枚の画像出し後に、それぞれハーフトーン画像を出力した。ここでのハーフトーン画像は電子写真感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描くような画像とした。なお、画像チェックは2種類のプロセススピードで画像を出力し、評価を行った。得られた画像を目視にて観察し、帯電ムラが原因で発生する細かいスジ状画像、ポチ状画像を評価した。評価結果を表5に示す。ここで、評価の基準は以下の通りである。本実施例の帯電ローラは、スジ状画像及びポチ状画像が発生せず、良好な画像が得られた。
ランク1:スジ状及びポチ状の画像は発生しない。
ランク2:軽微なスジ状及びポチ状の画像が認められるが、帯電ローラのピッチでは確認できない。
ランク3:一部にスジ状及びポチ状の画像が帯電ローラのピッチで確認できるが、実用上問題の無い画質である。
ランク4:スジ状及びポチ状の画像が目立ち、画質の低下が認められる。
ε−カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液(商品名)を、固形分が22質量%となるように希釈した以外は実施例1と同様にして希釈溶液を調製した。この希釈溶液454.54質量部(アクリルポリオール固形分100質量部)に対して下記成分を加え、混合溶液を調整した。
・カーボンブラック「#52」(商品名、三菱化学株式会社製)50 質量部
・変性ジメチルシリコーンオイル(*1) 0.08質量部
・ブロックイソシアネート混合物(*2) 80.14質量部
このとき、ブロックイソシアネート混合物は、イソシアネート量としては「NCO/OH=1.0」となる量であった。また、(*1)及び(*2)は、実施例1と同じである。
平均粒径が10μmのポリメチルメタクリレート樹脂粒子2.85gを更に添加した以外は実施例1と同様にして表面層用塗布液を調製した。この塗布液は、アクリルポリオール固形分100質量部に対して、黒鉛粒子及びポリメチルメタクリレート樹脂粒子を各々10質量部含む。以下、この塗布液を用い、実施例1と同様にして帯電ローラを作製した。本実施例に係る帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
アルコール変性シリコーンオイル(商品名:FZ−3711;東レ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)を2官能イソシアネートによってプレポリマーとした。HEMAを含有したアクリル樹脂(ガラス転移温度:27℃)をメチルエチルケトンに溶かし、上記のプレポリマーをアクリル樹脂100質量部に対し、30質量部添加した。メチルエチルケトンは、固形分が19質量%となるように混合溶液を調整した。この溶液526.3質量部(固形分100質量部)に対して、カーボンブラック「#52」(商品名)40質量部を加え、混合溶液を調整した。
黒鉛粒子として表2に示す黒鉛粒子を用い、添加量を表2に示したように変更した以外は実施例2と同様にして表面層用塗布液を調製した。各表面層用塗布液を用い、弾性ローラ1を弾性ローラ2に変更した以外は実施例1と同様にして帯電ローラを作製した。得られた帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
黒鉛粒子として表2に示す黒鉛粒子を用い、添加量を表2に示したように変更した以外は実施例4と同様にして表面層用塗布液を調製した。この塗布液を用い、弾性ローラ1を弾性ローラ3に変更した以外は実施例1と同様にして帯電ローラを作製した。得られた帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
ペイントシェーカー分散時間を48時間に変更し、また、黒鉛粒子を表2に示す黒鉛粒子に変更し、かつ、その添加量を表2に示したように変更した以外は実施例1と同様にして表面層用塗布液を調製した。以下、この表面層塗布液を用い、実施例8と同様にして帯電ローラを作製した。本実施例に係る帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
固形分が、17%となるように、シリコーン樹脂「SR2360」(商品名、東レ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)をトルエンに溶解した。この溶液588.3質量部(固形分100質量部)に対して、カーボンブラック「#52」(商品名)40質量部加え、混合溶液を得た。
黒鉛粒子を表2に示す黒鉛粒子に変更し、添加量を表2に示したように変更した以外は実施例4と同様にして表面層用塗布液を調製した。この塗布液を用い、かつ、弾性ローラ1を弾性ローラ4に変更した以外は実施例1と同様にして帯電ローラを作製した。本実施例に係る帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
ペイントシェーカー分散時間を24時間に変更し、黒鉛粒子を表2に示す黒鉛粒子に変更し、更に、添加量を表2に示したように変更した以外は実施例4と同様にして表面層用塗布液を調製した。以下、この塗布液を用い、実施例11と同様にして帯電ローラを作製した。本実施例に係る帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
黒鉛粒子として表2に示す黒鉛粒子を用い、添加量を表2に示したようにした以外は実施例2と同様にして表面層塗布液を調製した。以下、これらの塗布液を用い、実施例1と同様にして帯電ローラを作製した。本実施例に係る帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
ペイントシェーカー分散時間を48時間に変更し、黒鉛粒子として表2に示す黒鉛粒子を用い、更に、添加量を表2に示したようにした以外は実施例10と同様にして表面層用塗布液を調製した。以下、これらの塗布液を用い、実施例1と同様にして帯電ローラを作製した。本実施例に係る帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
黒鉛粒子を表2に示す黒鉛粒子に変更し、添加量を表2に示したように変更し、更に、ポリメチルメタクリレート粒子を添加しない以外は実施例4と同様にして表面層用塗布液を調製した。以下、この塗布液を用い、実施例8と同様にして帯電ローラを作製した。本実施例に係る帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
黒鉛粒子として表2に示す黒鉛粒子を用い、添加量を表2に示したようにした以外は実施例1と同様にして表面層用塗布液を調製した。以下、これらの塗布液を用い、実施例1と同様にして帯電ローラを作製した。本実施例に係る帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
黒鉛粒子を表2に示す黒鉛粒子に変更し、添加量を表2に示したように変更した以外は実施例1と同様にして表面層用塗布液を調製した。以下、この塗布液を用いて、実施例8と同様にして帯電ローラを作製した。本実施例に係る帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
ペイントシェーカー分散時間を48時間に変更し、黒鉛粒子を表2に示す黒鉛粒子に変更し、更に、添加量を表2に示したように変更した以外は実施例10と同様にして表面層用塗布液を調製した。以下、この塗布液を用い、実施例11と同様にして帯電ローラを作製した。本実施例に係る帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
黒鉛粒子を表2に示す黒鉛粒子に変更し、添加量を表2に示したように変更した以外は実施例17と同様にして表面層用塗布液を調製した。以下、この塗布液を用い、実施例1と同様にして帯電ローラを作製した。本実施例に係る帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
黒鉛粒子を表2に示す黒鉛粒子に変更し、添加量を表2に示したように変更した以外は実施例17と同様にして表面層用塗布液を調製した。以下、この塗布液を用い、実施例1と同様にして帯電ローラを作製した。本実施例に係る帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
黒鉛粒子を添加しない以外は実施例13と同様にして帯電ローラを作製した。本比較例に係る帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
黒鉛粒子として表2に示す黒鉛粒子を用い、添加量を表2に示したようにした以外は実施例2と同様にして帯電ローラを得た。本比較例に係る帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
黒鉛粒子を表2に示す黒鉛粒子に変更し、添加量を表2に示したように変更した以外は比較例2と同様にして表面層用塗布液を調製した。この表面層塗布液を用い、かつ、弾性ローラ1を弾性ローラ3に変更した以外は比較例2と同様にして帯電ローラを作製した。本比較例に係る帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
黒鉛粒子を表2に示す黒鉛粒子に変更し、添加量を表2に示したように変更した以外は実施例17と同様にして表面層用塗布液を調製した。この表面層塗布液を用い、かつ、弾性ローラ1を弾性ローラ3に変更した以外は実施例17と同様にして帯電ローラを作成した。本比較例に係る帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
[表面層用塗布液の調製]
ポリビニルブチラールをエタノールで固形分20質量%となるように溶解した溶液500質量部(ポリビニルブチラール固形分100質量部)に対して、カーボンブラック「MA100」(商品名、三菱化学株式会社製)20質量部を加え、混合溶液を調製した。内容積450mLのガラス瓶に上記混合溶液185.6gを、メディアとしての平均粒径0.8mmのガラスビーズ200gと共に入れ、ペイントシェーカー分散機を用いて12時間分散した後、黒鉛粒子32を3.0g添加した。なお、これは、ポリビニルブチラール固形分100質量部に対して、黒鉛粒子10質量部相当量である。その後、24時間分散した。その後、ガラスビーズを除去して表面層用塗布溶液を得た。以下、この塗布液を用い、実施例1と同様にして帯電ローラを得た。本比較例に係る帯電ローラを実施例1と同様にして評価した。結果を表3乃至5に示す。
2 弾性層
3 表面層
4 電子写真感光体(被帯電体)
5 帯電部材(帯電ローラ)
Claims (15)
- 導電性の基体、及び該基体上に形成された導電性の弾性層及び導電性の表面層を有する帯電部材であって、
該弾性層は、エチレンオキサイド由来のユニットを有する重合体を含有し、
該表面層はバインダー樹脂及び黒鉛粒子を含有し、
該バインダー樹脂は、ウレタン結合、シロキサン結合、又はウレタン結合及びシロキサン結合を分子内に有している樹脂を含み、
該黒鉛粒子は、黒鉛(002)面の面間隔が0.3362nm以上0.3449nm以下である
ことを特徴とする帯電部材。 - 前記ウレタン結合、シロキサン結合、又はウレタン結合及びシロキサン結合を分子内に有している樹脂がグラフトポリマーであって、グラフト部分にウレタン結合、シロキサン結合、又はウレタン結合及びシロキサン結合を有しているものである請求項1に記載の帯電部材。
- 前記バインダー樹脂が前記黒鉛粒子にインターカレートしている請求項1又は2に記載の帯電部材。
- 導電性の基体、及び該基体上に形成された導電性の弾性層及び導電性の表面層を有する帯電部材であって、
該弾性層は、エチレンオキサイド由来のユニットを有する重合体を含有し、
該表面層は、バインダー樹脂及び黒鉛粒子を含有し、
該バインダー樹脂は、側鎖にウレタン結合を有しているグラフトポリマーを含み、
該黒鉛粒子は、黒鉛(002)面の面間隔が0.3362nm以上0.3449nm以下である
ことを特徴とする帯電部材。 - 前記グラフトポリマーが、アクリル樹脂又はスチレン樹脂からなる主鎖を有し、ヒドロキシル基を側鎖に有するポリオールと、イソシアネート基を有する化合物との反応物である請求項4に記載の帯電部材。
- 前記グラフトポリマーは、アクリル樹脂又はスチレン樹脂から形成された主鎖を有し、該主鎖と前記側鎖との結合がエステル結合であり、該エステル結合と前記側鎖中のウレタン結合との間に炭素数2以上のアルキレン基を有するものである請求項4又は5に記載の帯電部材。
- 導電性の基体、及び該基体上に形成された導電性の弾性層及び導電性の表面層を有する帯電部材であって、
該弾性層は、エチレンオキサイド由来のユニットを有する重合体を含有し、
該表面層はバインダー樹脂及び黒鉛粒子を含有し、
該バインダー樹脂は、側鎖に下記構造式で示されるシロキサンを有しているグラフトポリマーを含み、
−SiO 3/2
該黒鉛粒子は、黒鉛(002)面の面間隔が0.3362nm以上0.3449nm以下である
ことを特徴とする帯電部材。 - 前記グラフトポリマーは、アクリル樹脂またはスチレン樹脂からなる主鎖を有し、該主鎖と前記側鎖との結合部分がエステル結合であり、前記側鎖において、該エステル結合と前記シロキサン結合との間に炭素数2以上のアルキレン基を有する請求項7に記載の帯電部材。
- 前記グラフトポリマーが前記黒鉛粒子にインターカレートしている請求項4〜8のいずれか1項に記載の帯電部材。
- 請求項1〜9の何れか1項に記載の帯電部材及び電子写真感光体を有し、かつ、電子写真装置の本体に着脱自在に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜9の何れか1項に記載の帯電部材及び該帯電部材により帯電される電子写真感光体を有していることを特徴とする電子写真装置。
- 前記帯電部材に直流電圧のみを印加して、電子写真感光体を帯電する請求項11に記載の電子写真装置。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載の帯電部材の製造方法であって、
ウレタン結合、シロキサン結合、又はウレタン結合及びシロキサン結合を分子内に有している樹脂の原料と、黒鉛(002)面の面間隔が0.3362nm以上0.3449nm以下である黒鉛粒子とを含有している表面層形成用の塗布液を弾性層上に塗布し、該樹脂の原料を反応させて前記表面層を形成する工程を含むことを特徴とする帯電部材の製造方法。 - 前記塗布液が、ウレタン結合、シロキサン結合、又はウレタン結合及びシロキサン結合を分子内に有している樹脂の原料としてポリオールとイソシアネート基を有する化合物とを含む請求項13に記載の帯電部材の製造方法。
- 前記塗布液が、ウレタン結合、シロキサン結合、又はウレタン結合及びシロキサン結合を分子内に有している樹脂の原料として加水分解性のオルガノシロキサンを含む請求項13又は14に記載の帯電部材の製造方法。
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