JP3862569B2 - 帯電部材、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

帯電部材、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は帯電部材、それを用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジに関し、詳しくは、電圧を印加して被帯電体である電子写真感光体表面を所定の電位に帯電処理するための帯電部材、それを用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法として多数の方法が知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像を粉末現像剤(トナー)で現像を行って可視像とし、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、熱や圧力等により転写材にトナー画像を定着して複写物を得るものである。また、転写材上に転写されずに感光体上に残ったトナー粒子はクリーニング工程により感光体上より除去される。
【0003】
また従来、電子写真の帯電装置としては、コロナ帯電器を用いたコロナ帯電装置が使用されてきたが、近年、これに代って接触帯電装置が実用化されている。接触帯電装置は、コロナ帯電装置に比べて、低い電圧を使用できる、オゾンの発生量が少ない、また装置を小型化できる等の利点を有している。なかでも接触帯電装置には、帯電部材として導電性ローラを用いたローラ帯電方式が、帯電の安定性という点から好ましく用いられている。
【0004】
図1に帯電ローラを用いた接触帯電装置の構成例を示す。
【0005】
ローラ帯電方式では、導電性の弾性ローラ(帯電ローラ)1を被帯電体である感光体2に加圧当接させ、これに電圧を印加することによって、感光体表面への帯電を行う。
【0006】
具体的には、帯電は帯電部材から被帯電体への放電によって行われるため、ある閾値電圧以上の電圧印加することによって帯電が開始される。例えば、厚さ25μmの有機感光体(OPC感光体)に対して帯電ローラを加圧当接させた場合には、約650V以上の電圧を印加すれば感光体の表面電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧に対して傾き1の直線上に感光体表面電位が増加する。以後、この閾値電圧を帯電開始電圧Vthと定義する。つまり、電子写真に必要とされる感光体電圧Vdを得るためには、帯電ローラにはVth+Vdという直流電圧が必要となる。このようにして、接触帯電部材に直流電圧のみを印加して感光体を所定の電位に帯電する方法を一般にDC帯電と称する。
【0007】
また、帯電の均一化を図るために特開昭63−149669号公報に開示されるように、所望の感光体表面電位Vdに相当する直流電圧にVthの2倍以上のピーク間電圧を持つ交流電圧との重畳電圧を接触帯電部材に印加する、いわゆるAC帯電方式が実用化されている。
【0008】
次に、接触帯電部材としての構成例を説明する。
【0009】
図2は帯電ローラの概略断面図である。帯電ローラは、導電性支持体(芯金)1aの上に被帯電体との均一な当接部を形成するために必要な弾性層1bと、更にその上に耐摩耗性や耐感光体汚染性の向上等の目的に応じて、抵抗層1cを設けた構成のものが使用される。
【0010】
弾性層1bは、EPDM、IR、SBR、シリコーンゴム及びウレタンゴム等の合成ゴムに導電性カーボンブラック等の導電剤が分散された構成になっている。
【0011】
抵抗層1cは、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂及びフッ素樹脂等の合成樹脂に抵抗調整のために導電性カーボンブラック、導電性酸化スズ及び導電性酸化チタン等の導電剤が分散された構成になっている。この際、抵抗層は粉末現像剤が感光ドラム表面に融着するのを防止する目的で、低硬度に調整されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、画像耐久により、帯電部材表面への汚れが付着し、帯電性を阻害されることによって、画像上に帯電部材ピッチの濃度ムラが発生することが少なくなかった。この帯電部材表面の汚れは、トナーやトナーの外添剤、紙粉、感光ドラムの削れ粉等である。とりわけ直流電圧のみを印加するDC帯電方式の場合は、帯電部材の表面汚れが画像不良として現れ易い傾向があった。
【0013】
従来、帯電部材の表面汚れを低減する目的で、表面を形成する材料にシリコーンオイルやフッ素系界面活性剤を含有させることが試みられている。しかしながら、いずれも表面に移行してしまい、帯電部材と接触する感光ドラム表面に付着したり、割れ(マイクロクラック)を発生させたりする原因となった。しかも、シリコーンオイルやフッ素系界面活性剤による表面汚れ低減の効果は、初期に限られ、長期にわたって安定した効果は得られなかった。
【0014】
本発明の目的は、上記の課題を解決し、帯電部材表面の汚れを少なくし、しかも長期にわたって高品質の画像を安定して供給できる帯電部材、それを用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に従って、導電性支持体、該導電性支持体上に形成された弾性層、及び、該弾性層の表面を覆う抵抗層を有する帯電部材において、
該抵抗層が下記式(I)で示される単量体と重合性官能基を有する化合物とを共重合させて得られるシリコーン系くし型グラフトポリマーを含有することを特徴とする帯電部材が提供される。
【0016】
【化3】
Figure 0003862569
【0017】
(I)中、R1は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示し、R2は置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示し、Xはハロゲン原子又は置換基を有してもよいアルコキシ基を示す。nは1〜3の整数であり、mは0又は1であり、mが0のときpは0〜3の整数でありqは0〜10の整数であり、mが1のときpは2でありqは3である。
【0018】
本発明におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等が挙げられ、アルキル基としてはメチル基、エチル基及びプロピル基等が挙げられ、アリール基としてはフェニル基及びナフチル基等が挙げられ、アルコシキ基としてはメトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基等が挙げられる。また、これらが有してもよい置換基としては、上述のようなハロゲン原子、アルキル基及びアリール基等が挙げられる。
【0019】
また、本発明に従って、上記帯電部材を用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジが提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0021】
図1は本発明による画像形成装置の構成を示す模式図である。
【0022】
2は被帯電体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下感光ドラムと記す)であり、矢印方向に周速度(プロセススピード)をもって回転駆動され、該感光ドラム2のアルミニウムやステンレス等の導電性ドラム支持体、該支持体の外周面に形成された感光層から構成される。
【0023】
1は接触帯電部材であり、本例は感光ドラム2表面に感光ドラム母線方向に略平行にして所定の押圧力で当接させて配設したローラ体(帯電ローラ)で、感光ドラム2の回転に従動回転する。あるいは帯電部材1を機構手段を用いて駆動回転させても構わない。
【0024】
3は帯電部材2に対する電圧印加電源であり、この電源から帯電部材1の芯金1aに所定の電圧を印加することで、回転する感光ドラム2の外周表面が所定の極性、電位に帯電処理される。帯電部材1に対する印加電圧として、AC+DC帯電方式、電子写真感光体表面電位Vdに相当する直流電圧に帯電開始電圧Vthの2倍以上のピーク間電圧を持つ交流電圧との重畳電圧を帯電部材に印加することが好ましい。また、本発明の帯電部材は、表面の汚れ付着性に極めて優れているので、汚れの影響を受け易いDC帯電方式に好ましく適用される。
【0025】
帯電部材1により所定の表面電位に均一に一次帯電処理された感光ドラム2表面に対して、不図示のレーザースキャナ(露光手段)による目的画像情報のレーザービーム走査露光光4、現像手段5によるトナー現像、形成されたトナー像の転写手段6による転写材7(例えば紙)に対する転写工程が順次に実行され、トナー像転写を受けて感光ドラム1表面から分離された転写材7が不図示の定着手段へ導入されて画像形成物(プリント)として出力される。トナー像転写後の感光ドラム2表面は、クリーニング手段9で転写残りのトナーの付着汚損物の除去がなされて清浄面化され、繰り返し作像に供される。
【0026】
また、クリーニングブレードやクリーニングローラ、廃トナー容器等の独立したクリーニング手段を具備せず、転写残りの現像剤(トナー)を現像手段5で静電気的に回収する、いわゆる「クリーナーレスシステム」にも適用できる。図4にクリーナーレスシステムの画像形成装置の一実施例を示した。図中の番号はいずれも図1と同様のものを示している。
【0027】
また、本発明においては、感光ドラム2及び帯電部材1、更に必要に応じて現像手段5及びクリーニング手段9を一体に支持し、レール等の案内手段11により画像形成装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジとしてもよい。
【0028】
帯電部材(帯電ローラ)1は、電子写真感光体2と接触配置しており、該帯電部材に接続されている外部電源3から印加される直流電圧と交流電圧の重畳電圧、あるいは直流電圧により、感光体2に対して帯電を行う。
【0029】
図2及び図3に本発明の帯電部材(帯電ローラ)の層構成の例を示す。
【0030】
本発明の帯電部材1は図2のように、導電性支持体上1a上に少なくとも弾性層1bと、該弾性層を被覆してなる抵抗層1cから構成される。
【0031】
本発明の電子写真装置に用いられる帯電部材1(帯電ローラ)は、以下のように構成される。
【0032】
導電性支持体(芯金)1aとしては、鉄、銅、ニッケル、ステンレス及び真鍮等の金属丸棒をそのまま用いてもよいし、表面に防錆や耐摩耗性を目的に化学ニッケルメッキやクロムメッキ等の表面処理を施しても差し支えない。ただし表面処理をする場合は、導電性を損なわないことが必要である。
【0033】
更に、本発明における帯電部材の導電性弾性層1bは、帯電部材と電子写真感光体との接触部分を均一にするために低硬度の弾性材料を用いて形成される。弾性層1bは、加硫ゴム又は熱可塑エラストマーの中に導電剤を分散混合させて抵抗調整した弾性材料から構成される。
【0034】
加硫ゴムとしては、エチレン・プロピレンゴム(EPR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム又はウレタンゴム等を使用できる。
【0035】
また、熱可塑性エラストマーとしては、ポリウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー又はポリ塩化ビニル系エラストマー等を用いることができる。
【0036】
上記材料のなかでも、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、エピクロルヒドリンゴム(エピクロルヒドリン単独重合体(CO)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体(ECO)、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体(GCO)及びエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(GECO)はそれ自体が中抵抗を有しており、抵抗調整の容易さの観点からより好ましく用いることができる。
【0037】
また、導電剤としては、導電性カーボンブラックや導電性カーボングラファイト、導電性酸化チタン、導電性酸化スズ及び導電性酸化亜鉛等の金属酸化物、導電性硫酸バリウム、導電性チタン酸カリウム、あるいは金、銀、銅、ニッケル、真鍮等の金属粉、あるいは四級アンモニウム塩、アルカリ金属塩、スルホン酸塩、ポリアルキレングリコール等のイオン導電剤を使用できる。また、これらの導電剤を単独又は2種類以上組み合わせて使用しても差し支えない。
【0038】
弾性層1bは、例えば次のような方法で導電性支持体(芯金)1a上に形成される。上記ゴムあるいは熱可塑性エラストマー原料中に導電剤、可塑剤のほか充填剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、分散剤及び離型剤等の配合剤を加え、加圧ニーダー、バンバリーミキサー及びオープンロール等の一般的な混練機を用いて分散混練する。次いで、押出成形、射出成形又は圧縮成形等の成形方法で導電性支持体(芯金)1a上に被覆される。更に、加硫缶、連続加硫又はプレス加硫等の方法で加硫して、弾性層1bとして形成される。更に、必要に応じて、湿式研磨、乾式研磨、研削ブラスト等の方法で外径寸法や表面粗さを調整することができる。
【0039】
弾性層1bの体積抵抗率は、1×1010Ω・cm以下であることが好ましい。弾性層の体積抵抗率が1×1010Ω・cmを超える場合は、弾性層1b中で印加電圧が降下して、必要な放電電流が得られず、感光ドラムの帯電性が悪くなり易い。
【0040】
弾性層1bの形態としては、上記弾性材料のソリッド体(無発泡)あるいは発泡体のどちらで形成しても構わない。
【0041】
本発明の帯電部材の抵抗層1cは結着樹脂中に、式(I)と、重合性官能基を有する化合物とを共重合させて得られるシリコーン系くし型グラフトポリマーを含有させることで得られる。結着樹脂中にシリコーン系くし型グラフトポリマーを含有することによって、帯電部材表面の汚れの付着性が低下し、帯電部材の耐久性が向上する。
【0042】
本発明で用いられるシリコーン系グラフトポリマーは、ケイ素原子を側鎖に有し、末端に重合性の官能基を有する単量体(I)と、ケイ素原子を持たない重合性の官能基を有する単量体もしくは末端に重合性の官能基を有する分子量1000から10000程度の比較的低分子量のポリマーからなるマクロモノマーとを共重合して得られるものであり、主鎖に対してシリコーンを含有する側鎖が枝状にぶら下がった構造を有している。
【0043】
式(I)で表わされるシリコーンを側鎖に有する単量体としては、具体例的には次のような化合物が挙げられる。
【0044】
化4
Figure 0003862569
【0045】
化5
Figure 0003862569
【0046】
【化
Figure 0003862569
【0047】
【化
Figure 0003862569
【0048】
【化
Figure 0003862569
【0049】
【化
Figure 0003862569
【0050】
【化10
Figure 0003862569
【0051】
【化11
Figure 0003862569
【0052】
【化12
Figure 0003862569
【0053】
一方の重合性官能基を有する化合物の具体例としては、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、スチレン、イタコン酸、フマル酸及びマレイン酸等のビニルモノマーが挙げられる。
【0054】
また、抵抗層1cの結着樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、アクリル−スチレン共重合樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂又はポリイミド樹脂等の合成樹脂を用いることができ、これら結着樹脂中に弾性層1bで挙げた各種導電剤を分散して抵抗調整して形成される。結着樹脂としては、柔軟性、耐摩耗性及び機械強度を併せ持ち、しかも前記シリコーン系くし型グラフトポリマーとの相溶性に優れているε−カプロラクトン変性水酸基含有アクリルポリマーを主体としてなるポリマーを結着樹脂に用いることがより好ましい。
【0055】
ε−カプロラクトン変性水酸基含有アクリルポリマー(式(II))としては、ヒドロキシアルキルアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルにε−カプロラクトンを開環重合させたポリカプロラクトン変性ヒドロキシアルキルアクリル酸エステルの重合体又はポリカプロラクトン変性メタクリル酸エステルの重合体、又はビニルモノマーとの共重合体である。
【0056】
【化13
Figure 0003862569
【0057】
(II)中、R3は水素原子又はメチル基を示し、R4はメチル基、エチル基又はプロピル基を示し、mは整数、nは平均0.3〜5である。
【0058】
これらのポリマーをそのまま結着樹脂として用いても好ましいが、表面汚れ付着低減には側鎖の活性水酸基を架橋剤で架橋することがより好ましい。
【0059】
架橋剤としては、イソシアネート化合物あるいはメラミン化合物を用いることが好ましい。
【0060】
イソシアネート化合物としては、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、ポリイソシアネート及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
【0061】
脂肪族ジイソシアネートとしては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレート、ビス(2−イソシアネートエチル)カーボネート及びテトラメチレンキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等が挙げられる。
【0062】
脂環式ジイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)及びビス(2−イソシアネートエチル)4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート等が挙げられる。
【0063】
芳香族ジイソシアネートとしては1,3−及び/又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン−2,4’−及び/又は4,4’−ジイソシアネート(MDI)、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、及びm−及び/又はp−イソシアネートフェニルスルホニルイソシアネート等)が挙げられる。
【0064】
ポリイソシアネートとしては、HDIの三量体、IPDIの三量化物、ポリトリレンジイソシアネート(粗製TDI)、ポリフェニルメタンポリイソシアネート(粗製MDI)及び変性MDI(カーボジイミド変性MDI等)等が挙げられる。
【0065】
また、これらイソシアネート化合物の活性NCO基にカプロラクタム、フェノール、三級アルコール、オキシム等のブロック化剤を付加したブロックイソシアネートを用いることもできる。
【0066】
また、メラミン化合物としては、メチル化メラミン、n−ブチル化メラミン及びiso−ブチル化メラミン等が挙げられる。
【0067】
抵抗層1cにおけるシリコーン系くし型グラフトポリマーの含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.05質量部〜10質量部の割合であることが好ましい。シリコーン系くし型グラフトポリマーの含有量が0.05質量部未満の場合は、抵抗層表面の表面改質が十分に行われず、その結果、表面汚れ低減の効果が期待できない。また、シリコーン系くし型グラフトポリマーの含有量が10質量部を超えると、結着樹脂との相溶性が低下したり、抵抗層の塗膜強度が低下したりする。
【0068】
抵抗層1cの体積抵抗率は、1×107〜1×1012Ω・cmの範囲にあることが好ましい。抵抗層の体積抵抗率が1×107Ω・cmよりも低い場合には、感光体にピンホールや傷等の表面欠陥が存在すると、接触帯電域全面にわたって帯電電荷が乗らなくなるいわゆる「電荷抜け」が生じ易くなる。電荷抜けが発生すると、出力画像はその電荷抜け部分に対応して、正規現像の場合は白抜けし、反転現像の場合は黒抜けし、画像品位が低下する。また、体積抵抗率が1×1012Ω・cmを超えると、印加電圧が降下して適正な放電電流が得られず、感光体の帯電性が悪化する。直流のみを印加するDC帯電方式の場合は、帯電の不均一に起因する微小な横スジや微小な横白スジが発生し易くなる。
【0069】
抵抗層1cは、例えば次のような方法で作製される。
【0070】
前記合成樹脂(結着樹脂)を溶剤に溶解した溶液中に所定量の導電剤を加え、ビーズミル、サンドミル、ボールミル、3本ロール、ペイントシェーカー、高圧衝突分散機、羽型攪拌機又はホモジナイザー等の塗料分散機を用いて導電剤を分散する。次いで、この導電剤分散液を導電性弾性層1b上に、浸漬塗工法、スプレー塗工法、ロールコート法、カーテンコート法又はグラビア印刷等の塗工方法で塗布する。更に、熱風循環乾燥機や赤外線乾燥炉等を用いて溶剤を除去し、導電性弾性層1b上に乾燥塗膜として抵抗層1cを形成する。
【0071】
抵抗層1cの膜厚は、2〜1000μmの範囲が好ましい。膜厚が2μm未満の場合は耐電圧性が低下し易い。すなわち、感光体にピンホールや傷等の表面欠陥が存在すると、抵抗層が絶縁破壊し易くなる。また、弾性層1aの表面粗さの影響を少なくするためには抵抗層1bの膜厚は5μm以上が好ましい。一方、膜厚が1000μmを超えると、溶剤を揮発させるのに時間がかかり、生産性が悪くなり易い。
【0072】
また、直流帯電方式の場合は、抵抗層1bの膜厚は50μm以下が好ましい。膜厚が50μmを超えると、体積抵抗率が1×107〜1×1012Ω・cmの範囲にあっても、帯電の不均一に起因する微小な横スジや微小な横白スジがわずかではあるが発生し易くなる。
【0073】
帯電部材表面への汚れの付着性は、帯電部材表面の動摩擦係数と相関がある。帯電部材表面の汚れを低減させるためには、弾性層1aの表面に抵抗層1bを設けた帯電ローラの場合は、「オイラーベルト方式」で求めたステンレスフィルム(厚み20μm)表面との動摩擦係数が0.20以下にすることが好ましい。更に、耐久性の点から0.15以下にすることがより好ましい。このオイラーベルト方式の動摩擦係数の測定方法は、ローラ自身を測定しているので、試験片やシートサンプル、塗膜サンプルでの摩擦係数測定よりも実用的であり、表面汚れの付着性との相関関係が見られる。
【0074】
また、図3に示すように抵抗調整や弾性層からの低分子量成分がしみ出すのを防止する目的で、弾性層1bと抵抗層1cの間に中間層1dを設けた構成にしても構わない。
【0075】
【実施例】
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。
【0076】
(実施例1)
帯電部材の作製
<帯電部材の弾性層の作製>
以下の原料を20℃に温調した加圧ニーダーで15分間混練した。
【0077】
エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−
アリルグリシジルエーテル共重合体(GECO) 100質量部
炭酸カルシウム 30質量部
酸化亜鉛 5質量部
ステアリン酸亜鉛 1質量部
ポリエステル系可塑剤(セバシン酸系ポリエステル) 10質量部
老化防止剤 1質量部
過塩素酸のテトラアルキルアンモニウム塩 1質量部
【0078】
更に、上記混合物を60℃に温調した2本ロールを用い、加硫促進剤(ベンゾチアジルジスルフィド(DM))2質量部及び加硫促進剤(テトラチウラムモノスルフィド(TS))0.5質量部を加えて、5分間混練して弾性層用コンパウンドを作製した。
【0079】
次いで、外径6mm、長さ258mmのステンレス棒を導電性支持体(芯金)とし、この外周に前記コンパウンドを押出成形法により成形したのち、加硫缶中で加圧水蒸気により160℃、30分間加熱して加硫した。
【0080】
更に、表面を乾式研磨して外径12mm(弾性層厚み3mm)、面長230mmの弾性層を有するローラを得た。
【0081】
弾性層材料の体積抵抗率は、同じ材料で厚み2mmの加硫シートを作製し、JIS−K6911にしたがって測定した。測定は、温度23℃/相対湿度55%環境下で行い、抵抗率測定機(商品名:ハイレスタUP、三菱化学(株)製)を使用した(印加電圧10V、測定時間1分間)。得られた弾性層材料の体積抵抗率は、4×107Ω・cmであった。
【0082】
<抵抗層材料の作製>
実施例に用いたシリコーン系くし型ポリマー(試料No.A〜E)の組成を表1に示した。いずれも式(I)とラジカル重合性モノマーを共重合して得られたものである。
【0083】
【表1】
Figure 0003862569
【0084】
<抵抗層材料>
スチレン−εカプロラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレート
共重合体溶液(主溶剤MIBK、固形分30%) 100質量部
導電性酸化スズ(平均粒径0.02μm) 24質量部
シリコーン系くし型ポリマー(試料A) 変量
【0085】
この混合液をガラスビーズ(平均粒径φ0.8mm)を分散メディアとして、竪型サンドミルで5時間分散した。ビーズを分離した分散液にヘキサメチレンジイソシアネート三量体(イソシアヌレート体)をNCO/OH=1.0になるように加え、抵抗層用塗料を調整した。
【0086】
前記弾性層を有するローラの表面に抵抗層塗料を浸漬コートしたのち、熱風循環乾燥炉中で、温度140℃で1時間乾燥した。乾燥後の抵抗層の厚みは18μmであった。
【0087】
抵抗層材料の体積抵抗率は、抵抗層用塗料をアルミニウム箔(厚み100μm)上にバーコータで塗工したサンプルを用いて測定した。測定は温度23℃/相対湿度55%環境下で行い、抵抗率測定機(商品名:ハイレスタUP、三菱化学(株)製)を使用した(印加電圧10V、測定時間1分間)。得られた抵抗層の体積抵抗率は、5×1011Ω・cmであった。
【0088】
このようにして得られたローラを実施例1の帯電ローラとした。
【0089】
(画像耐久評価方法)
前記帯電ローラをレーザビームプリンタ(商品名:LBP−1660、キヤノン(株)製)に使用するプロセスカートリッジ(商品名:EP−52カートリッジ、キヤノン(株)製)に装着した。次いで、このプリンターに1次帯電用電源として外部から高圧電源を接続して使用し、感光体の暗部電位が−600Vになるように直流電圧を印加した。
【0090】
画像耐久試験は、前記評価装置を用い、低温低湿環境(温度15℃、相対湿度10%)下で、A4紙サイズ文字画像(画像印字比率5%原稿)を10000枚出力して実施した。画像評価は、耐久試験前後に同環境下で横ハーフトーン画像(1200dpi、1ドット2スペース・ハーフトーン)を10枚出力して行った。画像評価は次のようにした。
○:均一な画像が得られた。
△:画像上にごくわずかに帯電ローラ周期(38mmピッチ)の濃度ムラが発生した。
×:画像上に帯電ローラ周期(38mmピッチ)の濃度ムラが発生した。
【0091】
前記の方法で画像耐久試験を行った結果、10000枚通紙後にも安定した高品位の画像が得られた。画像ランクは○であった。
【0092】
<帯電ローラ表面の動摩擦係数の測定方法>
帯電ローラの動摩擦係数は、図5に示したような方法で測定した。
【0093】
一端がロードセルあるいはテンションゲージ51に接続されるとともに他端に一定荷重Wが与えられたシート状体52(例えば、ステンレスフィルムやプラスチックフィルム)を、軸固定した帯電ローラの表面に所定の巻付け角度θ(実施例では90°)で接触させておき、該ローラを矢印方向に一定速度で回転させることによりシート状体を該ローラ表面で摺動させるときの張力Tを検出するようにしたローラ摩擦係数測定機で評価した。このとき検出した張力Tを、次のオイラーの式に適用して動摩擦係数μを求めた。
【0094】
μ=(1/θ)・ln(T/W)
μ:動摩擦係数
θ:巻付け角(ラジアン)
W:荷重(g)
T:張力(g)
【0095】
帯電ローラ表面の動摩擦係数測定は、ステンレスフィルム(厚み25μm、幅20mm)を用い、総荷重W=100gの条件で、画像耐久試験の前後で測定した。耐久後の測定は、帯電ローラ表面を乾拭きしたのち実施した。結果を表2に示した。
【0096】
(帯電ローラ表面の汚れの付着量測定)
画像耐久後、帯電ローラ表面に付着した汚れの量を図6に示した通りの装置で測定した。
【0097】
測定は、内径5mm程度の筒状の吸い口61の先端を帯電部材表面に軽く当て、長手方向にスライドさせて、トナー等の表面の付着物をホース63の先の吸引ポンプで吸い取る。吸い口61から吸い込まれたトナー等の付着物は、精密フィルター部62に捕獲される。付着物量の測定は、付着物吸引前後のフィルター部62の質量差すなわち吸い込まれた付着物量Mと、帯電ローラ表面の吸引面積Sを測り、M/S(mg/cm2)として求めた。結果を表2に示した。
【0098】
<感光体との当接試験>
前記と同様の方法で作製した帯電ローラをプロセスカートリッジ(商品名:EP−52カートリッジ、キヤノン(株)製)に組み込んで、温度40℃/相対湿度95%の環境下に30日間放置した。次いで、プロセスカートリッジから帯電ローラを取り外す際に感光ドラムとの貼り付き性を観察した。更に、帯電ローラが当接していた感光体の表面を光学顕微鏡で詳しく観察した。
【0099】
(1)貼り付き性のレベル
感光ドラムと帯電ローラとの間に、
貼り付きが全くなかった:A
わずかに貼り付きがあった:B
強い貼り付きがあった:C
【0100】
(2)感光体汚染性のレベル
感光ドラムの帯電ローラ当接部表面に、
全く変化がなかった:○
付着物が存在した:△
微小な割れが発生した:×
【0101】
実施例1において抵抗層中のシリコーン系くし型ポリマー(試料A)の添加量を振った実験結果を表2に示した。
【0102】
(実施例2)
抵抗層材料を以下のようにした以外は、実施例1と同様に帯電ローラを作製し、各評価を実施した。実験結果を表2に示した。
【0103】
<抵抗層材料>
スチレン−εカプロラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレート
共重合体溶液(主溶剤MIBK、固形分30%) 100質量部
導電性酸化スズ(平均粒径0.02μm) 24質量部
シリコーン系くし型ポリマー(試料B) 変量
架橋剤 なし
【0104】
(実施例3)
抵抗層材料を以下のようにした以外は、実施例1と同様に帯電ローラを作製し、各評価を実施した。実験結果を表2に示した。
【0105】
<抵抗層材料>
スチレン−εカプロラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレート
共重合体溶液(主溶剤MIBK、固形分30%) 100質量部
導電性酸化スズ(平均粒径0.02μm) 24質量部
シリコーン系くし型ポリマー(試料B) 変量
架橋剤 イソホロンジイソシアネート三量体(イソシアヌレート体)
【0106】
(実施例4)
抵抗層材料を以下のようにした以外は、実施例1と同様に帯電ローラを作製し、各評価を実施した。実験結果を表2に示した。
【0107】
<抵抗層材料>
スチレン−εカプロラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレート
共重合体溶液(主溶剤MIBK、固形分30%) 100質量部
導電性酸化スズ(平均粒径0.02μm) 24質量部
シリコーン系くし型ポリマー(試料C) 変量
架橋剤 ヘキサメチレンジイソシアネート三量体(イソシアヌレート体)
【0108】
(実施例5)
抵抗層材料を以下のようにした以外は、実施例1と同様に帯電ローラを作製し、評価を実施した。実験結果を表2に示した。
【0109】
<抵抗層材料>
εカプロラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレート−
アクリル酸メチル−アクリル酸ブチル共重合体溶液
(主溶剤MIBK、固形分20%) 100質量部
導電性酸化スズ(平均粒径0.02μm) 20質量部
シリコーン系くし型ポリマー(試料D) 変量
架橋剤 ヘキサメチレンジイソシアネート三量体(イソシアヌレート体)
【0110】
(実施例6)
抵抗層材料を以下のようにした以外は、実施例1と同様に帯電ローラを作製し、評価を実施した。実験結果を表3に示した。
【0111】
<抵抗層材料>
εカプロラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレート−
アクリル酸メチル−アクリル酸ブチル共重合体溶液
(主溶剤MIBK、固形分20%) 100質量部
導電性酸化スズ(平均粒径0.02μm) 20質量部
シリコーン系くし型ポリマー(試料E) 変量
架橋剤 イソホロンジイソシアネート三量体(イソシアヌレート体)
【0112】
(実施例7)
抵抗層材料を以下のようにした以外は、実施例1と同様に帯電ローラを作製し、評価を実施した。実験結果を表3に示した。
【0113】
<抵抗層材料>
εカプロラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレート−
アクリル酸メチル−アクリル酸ブチル共重合体溶液
(主溶剤MIBK、固形分20%) 100質量部
導電性酸化スズ(平均粒径0.02μm) 20質量部
シリコーン系くし型ポリマー(試料C) 変量
架橋剤 ヘキサメチレンジイソシアネート三量体(イソシアヌレート体)
【0114】
(実施例8)
抵抗層材料を以下のようにした以外は、実施例1と同様に帯電ローラを作製し、評価を実施した。実験結果を表3に示した。
【0115】
<抵抗層材料>
εカプロラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレート−
アクリル酸メチル−アクリル酸ブチル共重合体溶液
(主溶剤MIBK、固形分20%) 100質量部
導電性酸化スズ(平均粒径0.02μm) 20質量部
シリコーン系くし型ポリマー(試料C) 変量
架橋剤 n−ブチル化メラミン
【0116】
(比較例1)
抵抗層材料を以下のようにした以外は、実施例1と同様に帯電ローラを作製し、評価を実施した。実験結果を表4に示した。
【0117】
<抵抗層材料>
εカプロラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレート−
スチレン共重合体溶液(主溶剤MIBK、固形分20%) 100質量部
導電性酸化スズ(平均粒径0.02μm) 20質量部
架橋剤 ヘキサメチレンジイソシアネート三量体(イソシアヌレート体)
【0118】
初期画像は良好であったものの、画像耐久試験10000枚通紙後にハーフトーン画像に帯電ローラ周期(38mmピッチ)の濃度ムラが発生した。
【0119】
(比較例2)
抵抗層材料を以下のようにした以外は、実施例1と同様に帯電ローラを作製し、評価を実施した。実験結果を表4に示した。
【0120】
<抵抗層材料>
εカプロラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレート−
スチレン共重合体溶液(主溶剤MIBK、固形分20%) 100質量部
導電性酸化スズ(平均粒径0.02μm) 20質量部
側鎖変性ジメチルシリコーンオイル 0.1質量部
架橋剤 ヘキサメチレンジイソシアネート三量体(イソシアヌレート体)
【0121】
画像耐久試験10000枚通紙後にハーフトーン画像に帯電ローラ周期(38mmピッチ)の濃度ムラが発生した。
【0122】
(比較例3)
抵抗層材料を以下のようにした以外は、実施例1と同様に帯電ローラを作製し、評価を実施した。実験結果を表4に示した。
【0123】
<抵抗層材料>
εカプロラクトン変性ヒドロキシエチルメタクリレート−
スチレン共重合体溶液(主溶剤MIBK、固形分20%) 100質量部
導電性酸化スズ(平均粒径0.02μm) 20質量部
含フッ素非イオン系界面活性剤(商品名:モディパーF200(日本油脂(株))
0.5質量部
架橋剤 ヘキサメチレンジイソシアネート三量体(イソシアヌレート体)
【0124】
画像耐久試験10000枚通紙後にハーフトーン画像に帯電ローラ周期(38mmピッチ)の濃度ムラが発生した。
【0125】
【表2】
Figure 0003862569
【0126】
【表3】
Figure 0003862569
【0127】
【表4】
Figure 0003862569
【0128】
【発明の効果】
上述したように、本発明によって、表面の抵抗層が前記式(I)と、重合性官能基を有する化合物とを共重合させて得られるシリコーン系くし型グラフトポリマーを含有しているので、表面の汚れ付着が極めて少ない帯電部材を提供することが可能となった。
【0129】
従って、本発明の帯電部材を用いた画像形成装置及びプロセスカートリッジは、長期にわたって均一で高品位な画像が得ることが可能となった。
【0130】
更に、本発明の帯電部材は、表面汚れの影響を受け易いDC帯電に効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像形成装置の構成例を示す図である。
【図2】 本発明の帯電部材の構成例を示す図である。
【図3】 本発明の帯電部材の別の構成例を示す図である。
【図4】 本発明の画像形成装置の別の構成例を示す図である。
【図5】 本発明の実施例で行った帯電部材の動摩擦係数測定方法を示す概略図である。
【図6】 本発明の実施例で行った帯電部材表面の汚れ付着量測定方法の概略図である。
【符号の説明】
1 帯電部材
1a 芯金
1b 弾性層
1c 抵抗層
1d 中間層
2 電子写真感光体
3 外部電源
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 プロセスカートリッジ
11 案内手段
51 テンションゲージ
52 シート状体
61 吸い口
62 フィルター部
63 ホース

Claims (11)

  1. 導電性支持体、該導電性支持体上に形成された弾性層、及び、該弾性層の表面を覆う抵抗層を有する帯電部材において、
    該抵抗層が下記式(I)で示される単量体と重合性官能基を有する化合物とを共重合させて得られるシリコーン系くし型グラフトポリマーを含有することを特徴とする帯電部材:
    Figure 0003862569
    (式(I)中、R1は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示し、R2は置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示し、Xはハロゲン原子又は置換基を有してもよいアルコキシ基を示す。nは1〜3の整数であり、mは0又は1であり、mが0のときpは0〜3の整数でありqは0〜10の整数であり、mが1のときpは2でありqは3である)。
  2. 前記重合性官能基を有する化合物が、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、イタコン酸、フマル酸及びマレイン酸から選ばれる何れかである請求項1に記載の帯電部材。
  3. 前記抵抗層において、結着樹脂100質量部に対して、前記シリコーン系くし型グラフトポリマーが0.05質量部〜10質量部含有されている請求項1に記載の帯電部材。
  4. 前記結着樹脂がε−カプロラクトン変性水酸基含有アクリルポリマーを主体としてなる請求項3に記載の帯電部材。
  5. 前記結着樹脂がε−カプロラクトン変性水酸基含有アクリルポリマーと、イソシアネート化合物あるいはメラミン化合物の反応物を主体としてなる請求項3に記載の帯電部材。
  6. 前記ε−カプロラクトン変性水酸機含有アクリルポリマーが下記式(II)で示されるものである請求項5に記載の帯電部材:
    Figure 0003862569
    (式(II)中、R3は水素原子又はメチル基を示し、R4はメチル基、エチル基又はプロピル基を示し、mは整数、nは平均0.3〜5である)。
  7. 前記帯電部材の動摩擦係数が0.20以下である請求項1〜6のいずれかに記載の帯電部材。
  8. 前記抵抗層の膜厚が5μm〜50μmである請求項1〜7のいずれかに記載の帯電部材。
  9. 電子写真感光体と、該電子写真感光体に接触配置される帯電部材、露光手段、現像手段及び転写手段を備える画像形成装置において、該帯電部材が請求項1〜8のいずれかに記載の帯電部材であることを特徴とする画像形成装置。
  10. 前記帯電部材に印加される電圧が直流電圧のみである請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 電子写真感光体及び該電子写真感光体に接触配置された帯電部材を備え、画像形成装置に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、該帯電部材が請求項1〜8のいずれかに記載の帯電部材であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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