JP2019028268A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロール状の帯電部材を備え、接触圧を均一にするとともに、長期にわたって安定的に、放電現象を可能にする画像形成装置を提供する。【解決手段】像担持体と、前記像担持体と接触するロール状の帯電部材と、接触圧を均一にするための押し当て部材を備え、前記押し当て部材による前記帯電部材への圧を耐久に応じて下げる機構と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真方式或いは静電記録方式の画像形成装置において、感光体(電子写真感光体)或いは静電記録誘電体とされる像担持体を帯電する帯電手段として、接触帯電装置が実用化されている。電子写真方式の画像形成装置について以下説明すると、接触帯電方式は、感光体に帯電部材を接触させて電圧を印加して帯電を行うものである。この接触帯電方式は、非接触式であるコロナ帯電方式に比べて、電源の低圧化が図れる、低コスト化できる、オゾンやNOx等の放電生成物の発生量が少ないという特徴がある。
ここで、接触帯電には、帯電部材に直流(DC)電圧のみを印加して被帯電体である感光体を帯電させる「DC帯電方式」がある。又、接触帯電には、交流(AC)電圧成分と直流(DC)電圧成分を有する振動電圧(時間と共に電圧値が周期的に変化する電圧)を印加して被帯電体である感光体を帯電させる「AC帯電方式」がある。
a)DC帯電方式
接触帯電部材(帯電ローラあるいはCローラなど)にDC電圧を印加し、そのDC電圧を大きくしていくと、ある印加電圧値から被帯電体である感光体(感光ドラムなど)の帯電が開始される。このように接触帯電部材にDC電圧を印加して感光体の帯電が開始するときの帯電部材に対する印加電圧値を、感光体の帯電開始電圧値Vthとする。それ以後は、印加したDC電圧と帯電処理された感光体の表面電位Vdは比例する。従って、感光体を所望の表面電位Vdに帯電するには、その所望の表面電位Vdに感光体の帯電開始電圧値Vthを加えた直流電圧Vd+Vthを帯電部材に印加して帯電を行えばよい。このように帯電部材に直流電圧のみを印加して感光体の帯電を行う方式をDC帯電方式とする。
b)AC帯電方式
帯電電位の均一性を増すために、所望の表面電位Vdに相当するDC電圧成分と、感光体の帯電開始電圧値Vthの2倍以上のピーク間電圧Vppを持つAC電圧成分と、を有する電圧を接触帯電部材に印加して帯電する方法がある。
帯電部材にDC電圧成分(Vd)とAC電圧成分とを有する電圧を印加することによって、感光体の表面の電位は振動するが、平均値はDC電圧に相当する電位Vdである。そのため、AC電圧成分の周波数を大きくすることによって、その電位振動によるムラは実質的に無くすことができる。AC帯電方式は、帯電電位の収束性、安定性に優れ、DC帯電方式に比べて、帯電部材の表面の微小な凹凸がある場合や、帯電部材に汚れが付着した場合にも、非常に均一な帯電を行うことができる。
これらの帯電方式において、DC帯電方式はAC帯電方式と比べて、交流電源が不要なので、装置の小型化、低コストに有利であり近年見直しがかけられている。特に、DC帯電方式では印加する電流が一方向になるため、電位の収束が不安定になる。特に帯電ローラが小さくなればなるほど、放電幅が狭くなり、電位のムラ「帯電横スジ」が顕著にあらわれ、安定的に放電し難くなる。つまり、小型化や低コスト化は可能であるが長寿命化(安定性)が達成できない問題があった。
特許文献1には、「DC帯電方式」で感光体を帯電させる際に発生する「帯電横スジ」を抑制するための構成が開示されている。具体的には、上流側帯電ギャップに光を照射することで(ニップ前露光)、上流側帯電ギャップにおいて感光体の帯電を打ち消して、下流側帯電ギャップにおいて感光体を帯電させる。これにより、下流側帯電ギャップにおける不安定な微小放電(剥離放電など)に起因する帯電横スジの発生を抑制する。
特開平5−341626号号公報
しかしながら、上記の上流側帯電ギャップ部に光を照射し、不安定な微小放電を無くす方法については、帯電ローラ前に露光装置を局所的に配置しなければならず、スペースの問題が発生し、どうしても小型化には不向きで、より単純な構成での抑制が難しいものとなる。
そもそも、電位の安定性については、DC帯電におけるCローラの放電ニップ幅に感度があり、極力放電ニップを均一しなければならなかった。そのためにはCローラの圧を上げればよいのだが、通常、Cローラは端部で押し当てられているので、端部のニップが広くなり、中央が狭くなるためニップのムラは逆にできやすくなる。Cローラの軸径を大きくすれば均一化は可能であるが、そのためには通常の軸径の倍以上の太さになり、そのため、Cローラ径も大きくなり、そのため装置自体も大きくなり、小型化が難しくなる。
また、圧を下げて、放電ニップムラを減少させればよいのだが、その場合、従動でCローラを回転させると、感光体とCローラがスリップしてしまい、Cローラに駆動装置を設けなければならず、それも大がかりな装置となってしまう。
そこで、本発明の目的は、ロール状の帯電部材を備え、接触圧を均一にするとともに、長期にわたって安定的に、放電現象を可能にする画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体と接触するロール状の帯電部材と、接触圧を均一にするための押し当て部材を備え、前記押し当て部材による前記帯電部材への圧を耐久に応じて下げる機構と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、ロール状の帯電部材を備え、接触圧を均一にするとともに、長期にわたって安定的に、放電現象を可能にする画像形成装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る帯電ローラの概略断面図である。 本発明の実施形態に係る別の帯電ローラの概略断面図である。 本発明の実施形態に係る押し当て部材の概略模式図である。 本発明の実施形態に係る別の押し当て部材(ブラシ系)の概略模式図である。 本発明の実施形態に係る別の押し当て部材(スポンジ系)の概略模式図である。 本発明の実施形態に係る押し当て部材(平板系)の構成の概略図である。 本発明の実施形態に係る感光ドラム表面の概略図である。 表面保護層に関する押し込み深さと荷重の関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る別の押し当て部材(枠対系)の構成の概略図である。 本発明の実施形態に係る放電ニップを説明するための概略図である。 本発明の実施形態に係るドラムトルクと耐久推移を示すための概略図である。 本発明の実施形態に係る注入電流量と耐久推移を示すための概略図である。 本発明の実施形態に係る電流制御を示すためのフローチャートの概略図である。
(第1の実施形態)
(画像形成装置)
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略の構成を示す模式図である。この画像形成装置は、静電潜像を形成するための回転可能な像担持体としてドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムあるいは感光体と記す)1を用いた接触帯電方式・転写方式の電子写真画像形成装置である。
感光ドラム1は、ドラム軸線を中心に回転自在に支持されて配設されており、駆動機構(不図示)により矢印106の時計方向に所定の速度で回転駆動される。また、感光体1の軸にドラムを回転させる駆動部105にトルク検出器103が設置させ、そのトルク電流がある一定の値を超えると、押し当て部材侵入量制御部102において帯電ローラ2と押し当て部材104の押し量(侵入量)を調整するように駆動回路101を動かせばよい。
侵入量を変化させる方法としては、押し当て部の端部にカムをつけて必要侵入量に応じて回転させればよい(図示せず)。このときの押し当て部材104の浸入量は0.01〜2mmの間であればよい。0.01よりも小さいとドラム表面のトルクが上がったとしてもスリップが発生し、帯電ローラ2と感光ドラム1の周速が発生し、ドラム表面が傷つきやすくなり、別の画像不良が発生してしまう。また2mmより浸入量を増やすには、かなりおおがかりな押し当て部材を投入しなくてはならなく、本実施形態における小型化とはかけ離れたものとなる。
図12は、一般的な耐久ドラムにおけるトルクの上昇を表すグラフを示す。トルクは耐久枚数に応じて振動をしながら徐々に上がっていき、あるレベルで安定するようになる。そのレベルのトルクに達すると、帯電ローラはスリップしなくなり、そのため圧(侵入量)を下げられる傾向になり、放電ニップは安定してくる。それによって、同時に電位ムラも発生しにくくなる(後述詳細説明)。
回転する感光ドラム1の表面は、帯電手段により所定の極性・電位に一様に帯電される。本例においてこの帯電手段は、帯電部材として帯電ローラ2を用いた接触帯電装置(ローラ帯電装置)である。帯電ローラ2は、ローラ軸体(導電性支持体、芯金)を有する導電性弾性ローラである。そして、ローラ軸体の両端部をそれぞれ軸受け部材を介して回転自在に支持させ、ローラ軸線を感光ドラム1のドラム軸線に対してほぼ並行に配列して感光ドラム1に対して所定の押圧力(本実施形態においては侵入量管理)で接触させて配設されている。本例において、この帯電ローラ2は感光ドラム1の回転に従動して回転する。
そして、帯電ローラ2のローラ軸体に対して、帯電バイアス印加電源部(不図示)から所定の直流電圧(DC帯電方式)が帯電バイアスとして印加される。これにより、回転する感光ドラム1の表面が所定の極性・電位に一様に接触帯電される。本例では、感光ドラム1の表面がマイナスの所定電位に帯電される。
そして、その感光ドラム1の帯電面に対して像露光手段3により像露光がなされる。これにより、感光ドラム表面の露光明部が電位減衰して、感光ドラム表面に像露光パターンに対応した静電潜像が形成される。像露光手段3は、原稿画像を結像投影露光するアナログ露光装置でもよいし、レーザスキャナやLEDアレイ等のデジタル露光装置であってもよい。本例では、波長λ=780nmのレーザ走査露光を行うレーザスキャナを像露光手段3として用いている。
上記のようにして感光ドラム表面に形成された静電潜像は現像手段によりトナー像として現像される。本例において、この現像手段は、現像剤として一成分磁性ネガ極性トナーを用いたジャンピング反転現像装置4を用いている。ただ、本実施形態においては、その他の現像方式のトナー粒子に対して磁性キャリアを混合したものを現像剤として用い、この現像剤を磁気力により搬送し、感光ドラムに対して接触状態で現像する方法(2成分接触現像)でもよいし、また、上記2成分現像剤を感光ドラム1に対して非接触状態で現像する方法(2成分非接触現像法)も好適に用いることが出来る。
現像装置4は、回転駆動される現像スリーブ5と、現像スリーブ5に現像剤を供給するためのホッパー部6を有し、現像スリーブ5と感光ドラム1との間に装置長手に渡り0.3mmの一定間隔を保つように配置されている。現像スリーブ5には現像バイアス印加電源部(不図示)から所定のAC成分とDC成分を重畳した電圧が印加される。これにより、感光ドラム表面の静電潜像が現像装置4によりジャンピング反転される。
感光ドラム表面に形成されたトナー像は引き続く感光ドラム1の回転により、感光ドラム1と転写ローラ7との当接ニップ部である転写部Tに至り、この転写部Tに給送された記録材Pに転写される。転写ローラ7は、ローラ軸体(導電性支持体、芯金)を有する導電性弾性ローラである。そして、ローラ軸体の両端部をそれぞれ軸受け部材を介して回転自在に支持させ、ローラ軸線を感光ドラム1のドラム軸線に対してほぼ並行に配列して感光ドラム1に対して所定の押圧力で接触させて配設されている。本例において、この転写ローラ7は感光ドラム1の回転に従動して回転する。
記録材Pは給紙機構部(不図示)から所定の制御タイニングで給送され、レジストレーションローラ8により感光ドラム1に対する画像形成と同期取りされて適正なタイミングをもって転写部Tに導入され、感光ドラム1と転写ローラ7により挟持搬送される。転写ローラ7には、記録材Pが転写部Tを通過している間、転写バイアス印加電源部(不図示)からトナーの帯電極性とは逆極性の所定電位の直流電圧が印加される。本例ではプラス極性の所定電位の直流電圧が印加される。これにより、転写部Tにおいて記録材Pの裏面側(感光ドラム対向面側とは反対面側)にプラスの電荷が付与されて感光ドラム表面のトナー像が順次に記録材Pの表面に静電的に転写される。
トナー像の転写を受けた記録材Pは転写部Tを出ると感光ドラムの表面から分離され、搬送ベルト10により定着装置11に導入される。本例の定着装置11はヒートローラ12と加圧ローラ13との圧接回転ローラ対を有する熱定着装置であり、定着装置11に導入された記録材Pはローラ対12・13の圧接ニップ部である定着部Nに進入して挟持搬送される。これにより、記録材P上の未定着のトナー像が記録材面に固着画像として熱と圧力により定着され、その後、記録材は画像形成物として装置本体外部に排出される。
一方、記録材分離後の感光ドラム1の表面はクリーニング装置14により転写残トナー・紙粉等の残留物の除去を受けて清掃され、繰り返して画像形成に供される。本例において、このクリーニング装置14はクリーニング部材としてウレタンゴムのクリーニングブレード15を用いたブレードクリーニング装置である。このクリーニングブレード15により感光ドラム表面が摺擦されることで感光ドラム表面から残留物が掻き取られる。掻き取られた残留物は回収トナー収容部16に収容される。
(感光体(感光ドラム))
以下、像担持体としての本実施形態に係る長寿命を達成するための感光ドラム1の一般的なことについて説明する。まずは、感光ドラム1の長寿命を意識した、表面保護層の特徴(一例)について図9で簡単に説明する。感光ドラム1の表面保護層56のHU(ユニバーサル硬さ値)、及び弾性変形率は、圧子に連続的に荷重をかけ、荷重下での押し込み深さを直読し連続的硬さを求められる微小硬さ測定装置フィシャースコープH100V(Fischer社製)を用いて測定した。圧子は対面角136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を使用した。荷重の条件は最終荷重6mNまで段階的に(各点0.1sの保持時間で273点)測定した。
出力チャートの概略を図9に示す。縦軸は荷重(mN)で横軸は押し込み深さh(μm)であり、段階的に荷重を増加させ6mNまで荷重をかけ、その後同様に段階的に荷重を減少させた結果である。
HUは、6mNで押し込んだ時の同荷重下での押し込み深さから下記式(1)によって規定される。
弾性変形率は圧子が膜に対して行った仕事量(エネルギー)、すなわち圧子の膜に対する荷重の増減によるエネルギーの変化より求めたものであり、下記式(2)からその値は求まる。全仕事量Wt(nW)は図9中のA−B−D−Aで囲まれる面積で表され、弾性変形の仕事量We(nW)はC−B−D−Cで囲まれる面積で表される。
弾性変形率=We/Wt×100(%) ・・・(2)
有機電子写真感光体に求められる性能として機械的劣化に対する耐久性の向上が挙げられる。一般的に膜の硬度は外部応力に対する変形量が小さいほど高く、電子写真感光体も当然の如く鉛筆硬度やビッカース硬度が高いものが機械的劣化に対する耐久性が向上すると考えられている。しかしながら、これらの測定により得られる硬度が高いものが必ずしも耐久性の向上を望めたわけではなかった。
我々は鋭意検討の末、HUと弾性変形率の値が、ある範囲の場合に表面保護層56の機械的劣化が起り難くなることを見出した。すなわち、ビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて硬度試験を行う。そして、最大荷重6mNで押し込んだ時のHUが150N/mm以上220N/mm以下であり、かつ、弾性変形率が40%以上65%以下である電子写真感光体を用いることによって飛躍的に向上した。また、更なる特性の向上にはHU値が160N/mm以上200N/mm以下であることがより好ましい。
HUと弾性変形率を切り離してとらえることはできないが、例えば、HUが220N/mmを超えるものであるとき、弾性変形率が40%未満であると、クリーニングブレードや帯電ローラに挟まれた紙粉やトナーが感光体の弾性力が不足している。そのために、結果として局部的に大きな圧力がかかり深い傷が発生してしまう。また、弾性変形率が65%より大きいと、弾性変形率は高くても弾性変形量は小さくなってしまうが故に、結果として局部的に大きな圧力がかかり深い傷が発生してしまう。よって、HUが高いものが必ずしも感光体として最適ではないと考えられる。
また、HUが150N/mm未満で、弾性変形率が65%を超えるものの場合、たとえ弾性変形率が高くても塑性変形量も大きくなってしまう。そのために、クリーニングブレードや帯電ローラに挟まれた紙粉やトナーが擦られることで削れたり細かい傷が発生したりしてしまう。
本例において用いられる感光ドラム1で、長寿命を考えると、少なくとも表面保護層56が重合または架橋して硬化された化合物を含有した電子写真感光体からなる。なお、この硬化手段としては、熱、可視光や紫外線などの光、更に放射線を用いることができる。
したがって、本例において、感光体の表面保護層56を形成する方法としては、表面保護層用として用いられる、重合または架橋により硬化可能な化合物を、融解または含有している塗布溶液を用いる。そして、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法、スピンコーティングなどにより塗布した後、この塗布された化合物を硬化手段により硬化する方法が採用される。
これらのうち、感光体を効率よく大量生産する方法としては、浸漬コーティング法がもっとも好ましく、この本例においても浸漬塗布法を採用することが可能である。この表面保護層56については、長寿命を意識したものであってこの限りではない。
ここで、感光ドラム1の概略構成を図8を用いて説明する。(a)は単層型の感光ドラム1の概略構成、(b)は積層型の感光ドラム1の概略構成である。(a)の単層型は、外径がたとえば30mmの導電性基体(支持体、ドラム基体)51に、電荷発生物質と電荷輸送物質の双方を同一の層(感光層)53に含有する層構成である。(b)の積層型は、電荷発生物質を含有する電荷発生層54と電荷輸送物質を含有合する電荷輸送層55を、順次または逆順に積層した構成である。層54+55が感光層である。さらに、感光層53又は54+55上に表面保護層56を形成することも可能である。
また、電子輸送層の膜厚を最適化させるために、膜厚の幅を持たせる意味で、表面保護層56を用いることが良い。少なくとも感光体の表面層が、熱や可視光、紫外線などの光、さらに放射線により重合または架橋し硬化させることができる化合物を含有していればよい。
そして、感光体としての特性、特に残留電位などの電気的特性及び耐久性の観点から、(b)の積層型の感光ドラムが好ましい。すなわち、電荷発生層54及び電荷輸送層55を順次積層した機能分離型の感光体構成、または、この機能分離型の感光体構成で積層された感光層上に、さらに表面保護層56を形成した構成とするのが好ましい。
表面保護層56における、重合または架橋における化合物の硬化方法としては、感光体特性の劣化が少なく、残留電位の上昇が発生せず、十分な硬度を示すことができることから、好適には、放射線が用いられる。
この重合または架橋を発生させる際に使用する放射線としては、電子線またはガンマ線が望ましい。これらのうちの電子線を使用する場合、加速器として、スキャニング型、エレクトロンカーテン型、ブロードビーム型、パルス型及びラミナー型などのあらゆる形式を使用することが可能である。
また、電子線を照射する場合においては、感光体における電気特性及び耐久性能を発現するために、照射条件としては、加速電圧を250kV以下とするのが好ましく、150kV以下がより好ましい。また、照射線量を、10kJ/kg以上1000kJ/kg以下の範囲内にするのが好ましく、15kJ/kg以上500kJ/kg以下の範囲内とするのがより好ましい。
加速電圧が上述の範囲の上限より大きいと、感光体特性に対する電子線照射による損傷、いわゆるダメージが増加する傾向にある。また、照射線量が上述の範囲の下限より少ないと、硬化が不十分となりやすい。また、線量が多い場合には感光体特性の劣化が生じやすいため、この観点から、線量は、上述の範囲内から選択するのが望ましい。
また、重合または架橋が生じて硬化可能な表面層用の化合物としては、反応性の高さ、反応速度の速さ、及び硬化後に達成される硬度の高さの観点から、分子内に不飽和重合性官能基を含むものが好ましい。
さらに、不飽和重合性官能基を分子内に有する分子の中でも、特に、アクリル基、メタクリル基及びスチレン基を有する化合物が好ましい。
また、不飽和重合性官能基を有する化合物とは、その構成単位の繰り返しの状態により、モノマーとオリゴマーとに大別される。モノマーとは、不飽和重合性官能基を有する構造単位の繰り返しがなく、比較的分子量の小さいものを示す。他方、オリゴマーとは、不飽和重合性官能基を有する構造単位の繰り返し数が2〜20程度の重合体である。また、ポリマーまたはオリゴマーの末端のみに不飽和重合性官能基が結合した、いわゆるマクロノマーを、表層用の硬化性化合物として使用することも可能である。
また、不飽和重合性官能基を有する化合物は、表面層として必要とされる電荷輸送機能を満足させるために、化合物が電荷輸送化合物を採用することが、より好ましい。この電化輸送化合物の中でも、正孔輸送機能を持った不飽和重合性化合物であることがさらに好ましい。
電子写真感光体の支持体51としては、導電性を有するものであれば良い。具体的には、たとえばアルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛及びステンレスなどの金属や、これらの合金を、ドラムまたはシート状に形成したものを挙げることができる。また、アルミニウム及び銅などの金属箔をプラスチックフィルムにラミネートしたもの、アルミニウム、酸化インジウム及び酸化錫などをプラスチックフィルムに蒸着したものを挙げることができる。また、導電性物質を単独または結着樹脂とともに塗布することにより導電層を設けた金属、または、プラスチックフィルムや紙などを挙げることができる。
また、導電性支持体51の表面上には、バリアー機能と接着機能とを有する下引き層52を設けることができる。下引き層52は、感光層53又は54+55の接着性改良、塗工性改良、支持体51の保護、支持体51上の欠損の被覆、支持体51からの電荷注入性改良、または感光層53又は54+55の電気的破壊に対する保護などのために形成される層である。
この下引き層52の材料としては、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、カゼイン、ポリアミドを使用することができる。また、N−メトキシメチル化6ナイロン、共重合ナイロン、ニカワ及びゼラチンなどを使用することができる。これらの材料は、それぞれに適合した溶剤に溶解されて支持体51の表面に塗布される。そして、この下引き層52の膜厚は、好適には、0.1〜2μmである。
感光体が機能分離型の感光体である場合は、電荷発生層54及び電荷輸送層55を積層する。電荷発生層54に用いる電荷発生物質としては、セレン−テルル(Se−Te)、ピリピウム、チアピリリウム系染料を挙げることができる。また、各種の中心金属及び結晶系、具体的には、たとえばα、β、γ、ε、及びX型などの結晶型を有するフタロシアニン系化合物、アントアントロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、トリスアゾ顔料を挙げることができる。また、ジスアゾ顔料、モノアゾ顔料、インジゴ顔料、クナクリドン顔料、非対称キノシアニン顔料、キノシアニン及びアモルファスシリコンなどを挙げることができる。
また、機能分離型の感光体の場合、電荷発生層54は、電荷発生物質を0.3〜4倍量の結着樹脂及び溶剤とともに、ホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター及びロールミルなどの手段によって良好に分散する。そして、その分散液を塗布し、乾燥させて形成されるか、または電荷発生物質の蒸着膜など、単独組成の膜として形成される。ここで、この電荷発生層54の膜厚は、典型的には、5μm以下であり、好適には、0.1〜2μmである。
また、結着樹脂を用いる場合の例は、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、などのビニル化合物の重合体及び共重合体を挙げることができる。また、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリカーボネイト、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタン、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラニン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂などを挙げることができる。
不飽和重合性官能基を有する正孔輸送性化合物は、上述した電荷発生層54上に電荷輸送層55として用いることができる。または、電荷発生層54上に、電荷輸送層55と結着樹脂とからなる電荷輸送層55を形成した後に、表面保護層56として用いることもできる。
そして、正孔輸送性化合物を表面保護層56として用いた場合、その下層にあたる電荷輸送層55は、適当な電荷輸送物質を、上述の電荷発生層用樹脂から選択可能で適当な結着樹脂とともに溶剤に分散または溶解する。そして、その溶液を、上述の公知の方法によって塗布し、乾燥させて形成することができる。
電荷輸送物質としては、たとえば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリスチルアントラセンなどの複素環や縮合多環芳香族を有する高分子化合物を挙げることができる。また、ピラゾリン、イミダゾール、オキサドール、トリアゾール、またはカルバゾールなどの複素環化合物を挙げることができる。また、トリフェニルアミンなどのトリアリールアミン誘導体、フェニレジンアミン誘導体、N−フェニルカルバゾール誘導体、スチルベン誘導体、ヒドラゾン誘導体などの低分子化合物などを挙げることができる。
電荷輸送層55における電化輸送物質の重量が、これらの範囲より小さいと、電荷輸送能が低下し、感度低下や残留電位の上昇などの問題点が発生する。この場合に、本例における電荷輸送層55の厚みは、10〜30μmの範囲である。
いずれの場合も、表面保護層56の形成方法は、正孔輸送性化合物を含有する溶液を塗布後、重合または硬化反応させるのが一般的である。なお、あらかじめ正孔輸送性化合物を含む溶液を反応させることにより硬化物を得た後、再度溶剤中に分散または溶解させたものなどを用いて、表面層を形成することも可能である。
また、上述の溶液を塗布する方法としては、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法、及びスピンコーティングなどが知られている。そして、効率性/生産性の観点から、溶液を塗布する方法としては、浸漬コーティング法が望ましい。なお、蒸着やプラズマ処理などの、その他公知の製膜方法を適宜選択することが可能である。
また、表面保護層中56においては、導電性粒子を混入させることも可能である。この導電性粒子としては、金属、金属酸化物及びカーボンブラックなどを挙げることができる。
これらの導電性粒子としての金属は、具体的には、アルミニウム、亜鉛、銅、クロム、ニッケル、ステンレス及び銀を挙げることができ、さらに、導電性粒子としては、これらの金属をプラスチックの粒子の表面に蒸着したものなどを挙げることができる。
また、導電性粒子としての金属酸化物は、具体的には、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマスを挙げることができる。また、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化スズ及びアンチモンをドープした酸化ジルコニウムなどを挙げることができる。
また、これらの金属酸化物は、それぞれ単独で用いたり、2種類以上を組み合わせて用いたりすることが可能である。なお、2種以上を組み合わせる場合には、単に混合することも可能であり、固溶体や融着を施すことも可能である。
また、導電性粒子の平均粒径は、表面保護層56の透明性の観点から、0.3μm以下にすることが好ましく、より好適には、0.1μm以下にすることが望ましい。さらに、上述した導電性粒子の材料において、透明性などの観点から金属酸化物を用いることが特に好ましい。
表面保護層56中における導電性金属酸化物粒子の割合は、直接的に表面保護層の抵抗を決定する要因の1つである。したがって、保護層の比抵抗は、10〜1013Ωm(1010〜1015Ωcm)の範囲にすることが望ましい。
また、表面保護層56中にはフッ素原子含有樹脂粒子を含有することも可能である。このフッ素原子含有樹脂粒子としては、4フッ化チレン樹脂、3フッ化塩化エチレン樹脂、6フッ化エチレンプロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、2フッ化2塩化エチレン樹脂及び、これらの共重合体などが挙げられる。そしてこれらの中から少なくとも1種類以上を適宜選択するのが好ましい。
そして、上述のフッ素原子含有樹脂粒子としては、特に、4フッ化エチレン樹脂及びフッ化ビニリデン樹脂が好ましい。なお、樹脂粒子の分子量や粒径は、適宜選択することが可能であり、必ずしも上述の分子量や粒径に限定されるものではない。
表面保護層56中におけるフッ素原子含有樹脂の割合は、表面層の全質量に対して、典型的には、5〜40重量%であり、好適には、10〜30重量%である。これは、フッ素原子含有樹脂粒子の割合が、40重量%より多いと表面層の機械的強度が低下し易くなり、5重量%より少ないと表面層の表面の離型性、表面層の耐磨耗性や耐傷性が不十分になる可能性があるためである。
分散性、結着性及び対候性をより向上させるために、表面保護層56中に、ラジカル補足剤や酸化防止剤などの添加物を加えることも可能である。表面保護層56の膜厚は、好適には、0.2〜10μmの範囲であり、より好適には、0.5〜6μmの範囲である。
(帯電ローラ)
図2に本例における帯電ローラ2の横断面模型図(模式図)の一般的なものを示す。この帯電ローラ2は、ローラ軸体(導電性支持体、芯金)21と、その外周にローラ状に同心一体に形成された導電性弾性体層22と、表面処理層(後加工処理層)23と、から構成されている。この帯電ローラ2は、高価な多層構成のものとは異なり、単純構成が特徴であり、表面の微調(後加工処理、ここでは研摩処理)で、使用要求を満たすように設計できる。軸体21としては、特に限定するものではなく、例えば金属製の円柱体からなる芯金や内部を中空にくり抜いた金属製の円筒体が用いられる。
導電性弾性体層22は、上記軸体21の外周に、直接に、あるいは、他の導電性下地層25(説明省略)を介して形成される。導電性弾性体層22は、特に限定するものではなく、従来から帯電部材の弾性体層として使用されるゴムや熱可塑性エストラマー等のソリッド体で形成することができる。具体的には、ポリウレタン、シリコーンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴムが挙げられる。また、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、ポリノルボルネンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンゴム及びエピクロルヒドリンゴム(CHR)、アクリルゴム(ACM)などが挙げられる。これ等を基材ゴムとするゴム組成物或いは熱可塑性エラストマーで、その種類としては特に制限はなく、汎用のスチレン系エラストマー及びオレフィン系エラストマー等から選ばれる1種あるいは複数種の熱可塑性エラストマーを好適に用いることができる。
導電性弾性体層22としては、エピクロルヒドリンゴム(CHR)系ゴム基材が好ましい。このエピクロルヒドリン系ゴム基材を更に詳細に述べると、エピクロルヒドリン単独重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル共重合体を挙げることができる。また、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体などを挙げることができる。そして、これから選択される一種又は二種以上のブレンドを挙げることができる。
このように、上記CHRと導電剤を含めた状態で帯電ローラの電気抵抗は10〜10Ωの範囲に調製する。この場合の帯電ローラの抵抗値は、次のように測定する。画像形成装置の感光ドラム1をアルミニウム製のドラムと入れ替える。その後、アルミニウム製ドラムと帯電ローラ2の芯金21との間に100Vの電圧を加える。そして、このときに流れる電流値を測定することにより、帯電ローラの抵抗値を求める。
上記導電剤としては、特に制限されず、ラウリルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム、オクタドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウムヘキサデシルトリメチルアンモニウムを挙げることができる。また、変性脂肪酸・ジメチルエチルアンモニウムの過塩素酸塩、塩素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、エトサルフェート塩、臭化ベンジル塩及び塩化ベンジル塩等のハロゲン化ベンジル塩等の第四級アンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤を挙げることができる。
また、脂肪族スルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加硫酸エステル塩、高級アルコール燐酸エステル塩及び高級アルコールエチレンオキサイド付加燐酸エステル塩等の陰イオン界面活性剤を挙げることができる。また、各種ベタイン等の両性イオン界面活性剤、高級アルコールエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル及び多価アルコール脂肪酸エステル等の非イオン性帯電防止剤等の帯電防止剤を挙げることができる。
また、LiCFSO、NaClO、LiAsF、LiBF、NaSCN、KSCN及びNaCl等のLi+、Na+及びK+等の周期律表第1族の金属塩あるいは第四級アンモニウム塩等の電解質を挙げることができる。また、Ca(ClO等のCa2+及びBa2+等の周期律表第2族の金属塩を挙げることができる。及びこれらの帯電防止剤が、少なくとも1個以上の水酸基、カルボキシル基及び一級ないし二級アミン基等のイソシアネートと反応する活性水素を有する基を持ったものが挙げられる。
更には、それらと、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール及びポリエチレングリコール等の多価アルコールとその誘導体等の錯体も可能である。あるいはエチレングリコールモノメチルエーテル及びエチレングリコールモノエチルエーテル等のモノオールとの錯体等のイオン導電剤も可能である。あるいはケッチェンブラックEC及びアセチレンブラック等の導電性カーボンも可能である。あるいはSuper Abrasion Furnace(SAF:超耐磨耗性)、Intermediate Super Abrasion Furnace(ISAF:準超耐磨耗性)のゴム用カーボンも可能である。High Abrasion Furnace(HAF:高耐磨耗性)のゴム用カーボンも可能である。
Fast Extruding Furnace(FEF:良押出性)、General Purpose Furnace(GPF:汎用性)、Semi Reinforcing Furnace(SRF:中補強性)のゴム用カーボンも可能である。Fine Thermal(FT:微粒熱分解)及びMedium Thermal(MT:中粒熱分解)等のゴム用カーボンも可能である。また、酸化処理を施したカラー(インク)用カーボン、熱分解カーボン、天然グラファイト、人造グラファイト、酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、ニッケル、銅、銀及びゲルマニウム等の金属及び金属酸化物も可能である。あるいはポリアニリン、ポリピロール及びポリアセチレン等の導電性ポリマー等も可能である。
尚、特に、第四級アンモニウム塩等のイオン導電剤が好ましく、更に環境変動が少ない導電性カーボン系のもの併せて用いられるほうが良い。なお、ここで、第四級アンモニウム塩とは、純粋な塩のみではなく第四級アンモニウム塩に過塩素酸塩がイオン結合しているものをも含む趣旨である。
上記導電剤の配合量は、CHR及びACMからなるゴム成分100重量部(以下「部」と略す)に対して0.5〜5部に設定することが好ましい。
また、導電性弾性体層22は、液状ゴムを含有する。ここで、液状ゴムは、数平均分子量が1000以上であると共に粘度が30℃で1000Pa・s以下である。且つ液状ポリオレフィン、液状ポリクロロプレン、液状ポリブタジエン−アクリロニトリル、液状ポリエステル、及び液状ポリエーテルからなる群から選択される少なくとも一種以上を用いることができる。
このような液状ゴムは、分子量がある程度大きくブリードし難いものであるが、混練ゴムのムーニー粘度を適度に低下させ得るものであり、これにより成形性が向上する。
このような液状ゴムは、エピクロルヒドリン系ゴム基材に対して、1〜20重量%、好ましくは2〜10重量%程度用いるのが望ましい。
導電性弾性体層22は、上述した配合のゴム組成物を加硫し、成形したものである。加硫方法は特に限定されず、過酸化物加硫でも硫黄加硫でもよいが、低抵抗を維持するためには、硫黄加硫の方が好ましい。
また、特に、塩素を引き抜く架橋剤と、硫黄及び硫黄を含有する加硫促進剤からなる群から選択される少なくとも一種と、酸化亜鉛とで共架橋するのが好ましい。ここで、塩素を引き抜く架橋剤としては、チオウレア化合物、トリアジン化合物、キノキサリン化合物を挙げることができ、具体的には、エチレンチオウレアや2,3,6−トリメチルカプト−S−トリアジンを挙げることができる。
これにより、脱型性を向上させることができ、また、加工成形性を向上させることができる。また、二次加硫を少なくすることができ、初期から圧縮ひずみが小さな弾性体となる。さらに、研磨加工等の加工成形性が良好となるので、液状ゴムの添化による加工性の低下を補うことができるという利点がある。すなわち、成形後の研磨加工性が向上し、研磨後の表面平滑性が良好に保持され、さらに、金型汚染、芯金に対する防錆性、成形性が向上するという効果を奏する。また、酸化亜鉛を用いて共架橋することにより、低抵抗を維持することができるという利点がある。
このような架橋剤及び硫黄及び/又は硫黄を含む加硫促進剤の添加量は、前記エピクロルヒドリン系ゴム基材に対し、架橋剤が0.3〜5重量%、硫黄及び/又は硫黄を含む加硫促進剤が0.1〜5重量%の範囲で配合されているのが好ましい。また、酸化亜鉛は、0.1〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%の範囲で配合するのが好ましい。
そして、これらの導電性弾性体層22の厚みは、通常、1〜10mm、好適には2〜4mm程度に設定される。
上記導電性弾性体層22の外周に最表層として形成される表面処理層23は、帯電ローラ表面で用いられる公知のものでよい。具体的には、先に述べたN−メトキシメチル化ナイロンを主体とするものや、イソシアネート化合物を主成分として含有するものであればよい。有機感光体に接触しても汚染することはなく、電気特性の環境依存性が小さく、トナー成分の耐フィルミング性に優れた帯電部材を考慮し、イソシアネート化合物を主成分とするものが良い。このイソシアネート化合物を主成分として含有するものだけでもよいが、アクリルフッ素系ポリマー及びアクリルシリコーン系ポリマーから選択される少なくとも1種のポリマーと、導電性付与剤との少なくとも一方を添加するようにしてもよい。
ここで、イソシアネート化合物としては、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を挙げることができる。また、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)及び3,3−ジメチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート(TODI)及び前記記載の多量体及び変性体などを挙げることができる。
また、アクリルフッ素系ポリマー及びアクリルシリコーン系ポリマーは、所定の溶剤に可溶でイソシアネート化合物と反応して化学的に結合可能なものである。アクリルフッ素系ポリマーは、例えば、水酸基、アルキル基、又はカルボキシル基を有する溶剤可溶性のフッ素系ポリマーであり、例えば、アクリル酸エステルとアクリル酸フッ化アルキルのブロックコポリマーやその誘導体等を挙げることができる。また、アクリルシリコーン系ポリマーは、溶剤可溶性のシリコーン系ポリマーであり、例えば、アクリル酸エステルとアクリル酸シロキサンエステルのブロックコポリマーやその誘導体等を挙げることができる。
表面処理において、このようなポリマーを表面処理液中に一種又は二種以上混合して用いる場合には、表面処理液中のポリマーは、イソシアネート成分に対して2〜30重量%とするのが好ましい。少ないとカーボンブラックを表面処理層中に保持する効果が小さくなり、多すぎると相対的にイソシアネート成分が少なくなって有効な表面処理層が形成できないからである。
また、表面処理液には上述した導電剤としてカーボンブラックが用いられる。カーボンブラックの種類は特に限定されず、例えば、ケッチェンブラック(ライオン社製)、トーカブラック#5500(東海カーボン社製)などが挙げられる。表面処理液中のカーボンブラックは、イソシアネート成分に対して10〜40重量%であるのが好ましい。これより少ないと有効な導電特性が発揮できず、多すぎると脱落等の問題が生じ好ましくないからである。
さらに、表面処理液は、これらアクリルフッ素系ポリマー又はアクリルシリコーン系ポリマー及びイソシアネート化合物を溶解する溶剤を含有する。溶剤としては特に限定されないが、酢酸エチル、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン等の有機溶剤を用いればよい。このような表面処理層の厚みについては、通常、5〜30μmの厚みに設定されるのが好ましく、特に好適な範囲は7〜23μmである。
帯電ロール2の製造方法に関しては、上述の導電性弾性体層22の基となる材料を混練する。その混練物をゴム押出機で、例えば、外径16mm、内径7.5mmの円筒形に押出し(これは求める直径によってことなる)加硫し、導電性弾性体層22の1次加硫チューブを得る。
次に、上記、導電性弾性体層22の1次チューブに導電性支持体21の軸上に接着剤を塗布したものを挿入し、オーブンなどで2次加硫を行い、帯電ローラを得る。この帯電ローラ表面(導電性弾性体層表面)を回転砥石で研摩して所望の表面処理状態、即ち研摩目24がある表面処理状態にすることも可能である。このときの表面粗さはRzで1〜20μm(JIS B6101)がよい。1μmより小さくするのは、一般的な、砥石の精度では困難であるので、砥石自体の要求精度が高くなり、コストメリットを出すことができなくなる。また、20μmより粗れてしまうと、帯電ローラにこびり付いた外添剤が本発明でも取れなくなってしまう。
また、別の帯電ローラの層構成(図3)として、多層のものもある。図中の帯電ローラ2は、軸体21と、その外周に形成される導電性弾性体層202と、その外周に軟化剤移行防止層203さらにその外周に形成される抵抗調整層(あるいは誘電層)204、及び保護層205とから構成されている。
上記軸体21としては、上記軸体同様に特に限定するものではなく、例えば金属製の円柱体からなる芯金や内部を中空にくり抜いた金属製の円筒体が用いられる。そして、その金属材料としては、ステンレス、アルミニウム、銅、鉄にメッキを施したもの等があげられる。
上記軸体の外周に形成される導電性弾性体層202は、特に限定するものではなく、特に限定はなく、例えば、ポリウレタンフォーム、ポリノルボルネンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素化アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
特に好ましくは、通常のポリウレタンフォームの製造に用いられるポリオール成分およびイソシアネート成分が良い。上記ポリオール成分としては、例えば、ポリエーテルポリオール,ポリエステルポリオール,ポリマーポリオール等があげられ、これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。上記イソシアネート成分としては、2官能以上のポリイソシアネートであれば特に限定はなく、例えば、2,4−(または2,6−)トリレンジイソシアネート(TDI)、オルトトルイジンジイソシアネート(TODI)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、カーボジイミド変成MDI、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ポリメリックポリイソシアネート等があげられ、これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
なお、上記導電性弾性体層202用材料には、上記ゴムに加えて、発泡剤、導電剤、架橋剤、架橋促進剤、オイル等を必要に応じて配合してもよい。上記発泡剤としては、例えば、無機系発泡剤、有機系発泡剤等があげられ、単独でもしくは2種以上併せて用いられる。上記導電剤としては、例えば、カーボンブラック、グラファイト、チタン酸カリウム、酸化鉄、導電性酸化チタン、導電性酸化亜鉛、導電性酸化錫、イオン導電剤(第四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤等)等があげられる。上記架橋剤としては、例えば、硫黄、過酸化物等があげられる。
このような導電性弾性体層は、通常、その導電性が10‐1 〜10‐4 Ω程度に設定され抵抗調整層よりはかなり低く設定される。そして、その厚みは、通常、1〜10mm、好適には2〜4mm程度に設定される。
次に、上記導電性弾性体層202の外周に形成される軟化剤移行防止層203はとして、上記導電性弾性体層中に含有されるオイル等のような軟化剤の滲み出しの遮断防止のために、N−メトキシメチル化ナイロンを主体とする層が構成をとることが特に好ましい。上記軟化剤移行防止層203の厚みは、一般に3〜20μmに設定され、好適には4〜10μmに設定される。そして、この軟化剤移行防止層の電気抵抗は、10−2 Ω程度に設定される。
上記N−メトキシメチル化ナイロン(8−ナイロン)は、特に限定するものではなく、従来公知のものが用いられる。また、軟化剤移行防止層203にも導電剤として、ケッチェンブラック等のカーボンブラックが含有されている。
更に、上記軟化剤移行防止層203の外周に形成される抵抗調整層204は、エピクロルヒドリンゴム(CHR)およびアクリルゴム(ACM)の片方もしくは双方と、導電剤を主体とする組成物を用いて形成されるものである。そして、その厚みは、本実施形態に係わる部分であり、通常、50〜400μm、特に好ましくは、200〜350μmに設定される必要がある。50μmより小さくなると、抵抗調整層204の影響が少なく、帯電ローラとして機能が成され難くなる。また、400μmより大きくなると、抵抗調整層204の影響が大きくなりすぎて、電圧をかなり高い状態で使用しなければならないため、電子写真装置の電源の使用が一般的なものを使用し難くなる。
なお、ここで、上記エピクロルヒドリンゴムとは、共重合成分としてのエチレンオキシドを含有しない単独重合体もしくは共重合体のことである。そして、この発明において主体とするとは、全体が主体のみからなる場合も含める趣旨である。
このように、上記CHRとACMの片方もしくは双方と導電剤は、前記軟化剤移行防止層203を含めた形で使用し、帯電ムラの原因にもなるが、帯電の特性を生かすためには欠かせないものである。この抵抗調整層204の電気抵抗は10〜10Ωの範囲のものが用いられる。
上記導電剤としては、特に制限されず、ラウリルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム、オクタドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム及び変性脂肪酸・ジメチルエチルアンモニウムの過塩素酸塩、塩素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、エトサルフェート塩、臭化ベンジル塩及び塩化ベンジル塩等のハロゲン化ベンジル塩等の第四級アンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤、脂肪族スルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加硫酸エステル塩、高級アルコール燐酸エステル塩及び高級アルコールエチレンオキサイド付加燐酸エステル塩等の陰イオン界面活性剤、各種ベタイン等の両性イオン界面活性剤、高級アルコールエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル及び多価アルコール脂肪酸エステル等の非イオン性帯電防止剤等の帯電防止剤、LiCF3SO3、NaClO4、LiAsF6、LiBF4、NaSCN、KSCN及びNaCl等のLi+、Na+及びK+等の周期律表第1族の金属塩あるいは第四級アンモニウム塩等の電解質、また、Ca(ClO4)2等のCa2+及びBa2+等の周期律表第2族の金属塩及びこれらの帯電防止剤が、少なくとも1個以上の水酸基、カルボキシル基及び一級ないし二級アミン基等のイソシアネートと反応する活性水素を有する基を持ったものが挙げられる。
更には、それらと1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール及びポリエチレングリコール等の多価アルコールとその誘導体等の錯体、あるいはエチレングリコールモノメチルエーテル及びエチレングリコールモノエチルエーテル等のモノオールとの錯体等のイオン導電剤、あるいはケッチェンブラックEC及びアセチレンブラック等の導電性カーボン、あるいはSuper Abrasion Furnace(SAF 超耐磨耗性)、Intermediate Super Abrasion Furnace(ISAF 準超耐磨耗性)、High Abrasion Furnace(HAF 高耐磨耗性)、Fast Extruding Furnace(FEF 良押出性)、General Purpose Furnace(GPF 汎用性)、Semi Reinforcing Furnace(SRF 中補強性)、Fine Thermal(FT 微粒熱分解)及びMedium Thermal(MT 中粒熱分解)等のゴム用カーボン、酸化処理を施したカラー(インク)用カーボン、熱分解カーボン、天然グラファイト、人造グラファイト、酸化錫、酸化チタン、酸化亜鉛、ニッケル、銅、銀及びゲルマニウム等の金属及び金属酸化物、あるいはポリアニリン、ポリピロール及びポリアセチレン等の導電性ポリマー等も可能である。
尚、本実施形態で特に、第四級アンモニウム塩等のイオン導電剤が好ましく、更に環境変動が少ない導電性カーボン系のもの併せて用いられるほうが良い。なお、ここで、第四級アンモニウム塩とは、純粋な塩のみではなく第四級アンモニウム塩に過塩素酸塩がイオン結合しているものをも含む趣旨である。
上記導電剤の配合量は、CHRおよびACMからなるゴム成分100重量部(以下「部」と略す)に対して0.5〜5部に設定することが好ましい。すなわち、導電剤の配合量が0.5部未満ではムラには非常に良いが、電気抵抗が調整できず、これも過剰に電圧をかけなければならなくなる。また、5部を超えると逆に導電剤ムラが抵抗ムラにつながり本発明の範囲では、画像ムラが発生しやすくなる。
上記抵抗調整層204の形成材料には、上記導電剤以外に、加硫剤,充填剤等が適宜に配合される。上記加硫剤としては、特に限定するものではなく、従来公知のもの、例えばチオウレア,トリアジン,イオウ等があげられる。また、上記充填材としては、シリカ,タルク,クレー,酸化チタン等の絶縁性の充填剤があげられ、単独でもしくは併せて用いられる。なお、カーボンブラック等の導電性充填剤は高電圧下での使用においては絶縁破壊を招き易いため、ゴム成分に対して10容量%以下の使用量にとどめるべきである。
上記抵抗調整層204の外周に最外層として形成される保護層205は、帯電ローラ表面で用いられる公知のものでよい。具体的には、先に述べたN−メトキシメチル化ナイロンを主体とするものや、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂等従来公知のものをそのまま使用することができるものや、イソシアネート化合物を主成分として含有するものであればよいが、アクリルフッ素系ポリマー及びアクリルシリコーン系ポリマーから選択される少なくとも1種のポリマーと、導電性付与剤との少なくとも一方を添加するようにしてもよい。そして、この保護層にカーボンブラックのような導電剤を混合分散させると、低温低湿時の導電性が良好となり低温低湿環境下でも良好な性能が発揮されるようになる。
このような保護層205は、通常、1〜25μmの厚みに設定されるのが好ましく、特に好適な範囲は3〜20μmである。また、この保護層205の電気抵抗値は10 〜1011Ω・cmに設定される。なお、上記導電剤としては、カーボンブラックに限定されるものではなく、従来公知の導電剤を上記カーボンブラックに代えて使用することができる。
ここで、イソシアネート化合物としては、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)及び3,3−ジメチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート(TODI)および前記記載の多量体および変性体などを挙げることもできる。
また、アクリルフッ素系ポリマー及びアクリルシリコーン系ポリマーは、所定の溶剤に可溶でイソシアネート化合物と反応して化学的に結合可能なものである。アクリルフッ素系ポリマーは、例えば、水酸基、アルキル基、又はカルボキシル基を有する溶剤可溶性のフッ素系ポリマーであり、例えば、アクリル酸エステルとアクリル酸フッ化アルキルのブロックコポリマーやその誘導体等を挙げることができる。また、アクリルシリコーン系ポリマーは、溶剤可溶性のシリコーン系ポリマーであり、例えば、アクリル酸エステルとアクリル酸シロキサンエステルのブロックコポリマーやその誘導体等を挙げることができる。
そして、この保護層205にも前記記載のカーボンブラックのような導電剤を混合分散させると、低温低湿時の導電性を含む環境特性が良好となり低温低湿環境下でも良好な性能が発揮されるようになる。このような保護層205は、通常、5〜30μmの厚みに設定されるのが好ましく、特に好適な範囲は7〜23μmである。また、この保護層の電気抵抗は、10 〜10Ωに設定される。なお、上記導電剤としては、カーボンブラックに限定されるものではなく、従来公知の導電剤を上記カーボンブラックに代えて使用することができる。
またこの保護層205で表面の凹凸を形成するために、樹脂粒子301を混入することが本発明の特徴である。樹脂粒子301を混入し、表層の凹凸感を出し、感光ドラムとの接触面積を減らすことで、感光ドラムの貼り付き防止や、あるいは外添剤などの汚れを防止する。
このときの樹脂粒子301とていては、例えば、シリカ、ウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、尿素樹脂、シリコン樹脂、ポリメチルメタクリル酸メチル微粒子、シリコーンゴム微粒子、ポリウレタン微粒子、ポリスチレン微粒子、アミノ樹脂微粒子又はフェノール樹脂微粒子等のプラスチックピグメント、更にポリメチルメタクリル酸メチル微粒子、ポリウレタン微粒子又はシリコーンゴム微粒子等があげられる。これらは、単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
帯電ロール2は、例えばつぎのようにして製造することができる。すなわち、芯金201の外周面に、接着剤を塗布し、先に述べたゴム組成物を用い金型加硫を利用して、導電性弾性体層202を形成する。つぎに、予めN−メトキシメチル化ナイロンと導電剤とを混合した混合樹脂液を作製し、これを上記導電性弾性体層202の表面を必要に応じて研磨して、そのうえにスプレー,ディッピング等でコーティングして乾燥し、必要な場合には熱処理して架橋させ軟化剤移行防止層化13する。
そして、このようにして形成された導電剤含有の軟化剤移行防止層203の上に抵抗調整層204を形成する。この抵抗調整層204の形成は、CHRとACMの片方もしくは双方とイオン導電剤に、補強剤,加工助剤,加硫剤,充填剤等を、通常のゴム加工方法(バンバリーミキサー,ロール等)により混練して未加硫ゴム組成物化し、この未加硫ゴム組成物を適当な溶剤(例えばメチルエチルケトン,メチルイソブチルケトン等)に溶解し、前記導電性弾性体層の外周面に塗工したのち乾燥し、ついで加熱加硫することによって形成することができる。上記塗工に際してはディップ方式によることが好適である。ディップ方式とは、溶液などのジャブ漬けし、引き抜き速度で膜厚を管理しつつ、乾燥させる方式である。
つぎに、導電性弾性体層202が形成されたロールをディップ方式で、繰り返し浸漬することにより、導電性弾性体層202の外周面に導電剤を主体とするゴム膜を形成させる。このときのディップ溶液粘度,昇降速度,昇降回数,乾燥時間等の条件は、上記導電剤を主体とする溶液の液膜が乾燥時に50〜400μmの範囲になるような条件に設定することが好ましい。このような液膜が形成されたものについて25〜80℃の温度で0.5〜4時間乾燥を施して溶剤を除去し、続いて150〜200℃の温度で10分〜2時間加熱することにより導電剤成分を主体とするゴム膜を加硫し抵抗調整層化させる。
つぎに、上記のように抵抗調整層204を形成したのち、その上にフッ素樹脂からなる樹脂液、場合によってはそれに導電剤等を混合した樹脂液をスプレー,ディッピング等でコーティングして乾燥し、必要な場合には熱処理して架橋させ保護層化させる。このようにして、図3に示すような層構成が可能となる。なお、この層構成においては、好ましい構成であり、途中、塗工乾燥を繰り返し、4層構成以上を形成しても良い。また、最外層の保護層と抵抗調整層を一同に構成する3層、更に軟化剤移行防止層も一同に構成する2層についても適応可能であるが、好ましくは4層構成以上が良い。
このようにして得られる帯電ロール2は、ロール全体の電気抵抗が10〜10 Ω程度に設定される。前述で示したように、電気抵抗の大半は抵抗調整層204と保護層205の導電剤の量で決まる。更に膜厚から考えると基本的には抵抗調整層205がほとんどであるがこの限りではない。
因みに、本実施形態に係る帯電ローラの抵抗値は、次のように測定する。画像形成装置の感光ドラムをアルミニウム製のドラムと入れ替える。その後、アルミニウム製ドラムと帯電ローラ2の芯金201との間に100Vの電圧を加える。そして、このときに流れる電流値を測定することにより、帯電ローラ2の抵抗値を求める。
また、本実施形態に係わる、帯電ローラ2表面の凹凸については表面粗さRz(JIS B0601−1982)は1〜10μmであることがよい。Rzが1μm未満だと樹脂粒子の効果がでない。またRzが10μmより大きいと逆に清掃部材でも取り難くなる。
(押し当て部材)
図4に関し、本実施形態に関わる帯電ローラ2に外部から押し当て部材104をあてて帯電ローラの放電ニップムラを減少させることについて説明する。押し当て部材104としては帯電ローラ2の軸体21と同様に特に限定するものではなく、例えば金属製の円柱体からなる芯金や内部を中空にくり抜いた金属製の円筒体が用いたりしてもよい。ただし、この場合、金属から電流が流れてしまわないように帯電ローラと同電位にする必要はある。
また、径としてはあまり大きくなく、かといって小さすぎないものがよい。具体的にはφ6−φ16が好ましい。φ6より小さくなると圧が均一に押し当てられず、意味のないものとなってしまう。またφ16より大きいものを使用すると圧の均一性はよくなるが、帯電ローラ装置として大きいものとなってしまう。
また、押し当て部材として、清掃部材を兼ねてもよい(図5)。その際、のブラシとしては軸体(回転軸)43に対して、基布42に所定の太さと密度の繊維(ブラシの毛)44を植毛してなるブラシパイル地を螺旋状に巻き付けて固定し、全体として外径を整えてブラシローラの形態にしてもよいし、また、軸体上に接着剤を塗布して静電植毛を行ってもよい。
また、同様に回転ブラシを回転ローラとしてもよい。その場合、一般的に清掃ローラと使用している図6に弾性多孔質部材(スポンジ部材)61について説明する。弾性多孔質部材61としては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、尿素樹脂、ポリアミド樹脂等の合成樹脂、エチレン−プロピレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム等の合成ゴム、あるいは上記合成樹脂や合成ゴムの発泡体等が使用される。なかでもポリウレタン樹脂の発泡体は、比較的容易に採用することができる。
また、この弾性多孔質部材(スポンジ部材)61には、導電性を付与するためのカーボンブラック、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化スズ被覆硫酸バリウム等の導電性フィラーおよび/または第4級アンモニウム塩等のイオン性化合物等の1種または2種以上が混合されており、更に必要に応じてタルク、アルミナ、シリカ等の無機充填材、フッ素樹脂やシリコンゴムの微粉等の有機充填材の1種または2種以上が混合される。
また、この弾性多孔質部材104cのコート膜の形成に使用される塗料としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、尿素樹脂、ポリアミド樹脂等の合成樹脂が用いられ、更に当該コート膜に導電性を付与するために弾性体層と同様カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化スズ被覆硫酸バリウム等の導電性フィラーおよび/またはイオン導電性を発現する第4級アンモニウム塩等のイオン性化合物等の1種または2種以上が混合されている。更に必要に応じてタルク、アルミナ、シリカ等の無機充填材、フッ素樹脂やシリコン樹脂の微粉等の有機充填材の1種または2種以上が混合され、また界面活性剤や帯電制御剤、発泡助剤、整泡剤、触媒等も必要に応じて添加される。
また、その弾性多孔質部材(スポンジ部材)61は、セル数62が40〜80個/25mmであることが好ましく、45〜75個/25mmであることがより好ましい。すなわち、このようなセル数に設定することで、セルの中にトナーや外添剤などの付着物を取り込みやすくなり、かつその取り込んだ外添剤などの付着物が、帯電ロール2や感光体ドラム1へ転移しやすくなるからであり、セル数が80個/25mmより多いとセル径が小さいために外添剤の取り込み性が低下し、逆にセル数が40個/25mmより少ないとセル径が大きくなりすぎ、取り込んだ外添剤を帯電ロール103へ転移させる適度な大きさまで固めることが困難となるからである。
さらに、押し当て部材としては、平板でもよい。さらにそこにブラシなどをつけてもよい(図7)。平版の幅702は帯電ローラの幅より1.5倍以内ならよい。また、平版の幅としては、0.5倍以上はほしい。1.5倍以上あるとこれもスペースとしては大きくなり、また、0.5倍より小さくなると押し当てが安定しなくなる。また厚み703については1mm以上あればよく、また、20mm以内ならよい。1mm未満の厚みだと押し圧力が安定しなく、また、20mmより大きいとスペースが大きくなってしまう。
また、ハウジング(枠体)710で直接圧を押し当てる構成も可能である(図10)。枠体については、絶縁性の一般的モールド(樹脂材料)なものでよい。この場合、枠体の厚み711は特に規定はしないが、一般的に2mmの厚みがよい。
(放電ニップ部)
本実施形態における帯電ローラの放電ニップ部42について、説明する。図4に示すように放電ニップ部とは接触ニップ41前後のことをいう。実際、感光ドラム1に帯電ローラ2を固定させてある電圧で放電させたときの写真も同時にのせておく(図4a)。帯電ローラ接触部つまり帯電ローラニップ41の前後でドラムが放電によって焼きつけられているのがわかる。それが放電ニップ部42である。
また、図11に感光ドラム1に帯電ローラ2接触させ放電させたときのスラストでの状態を示す。帯電ローラの圧が高い(図11a)と帯電ローラの中央1101と端部1102で放電ニップ42が異なり、帯電ローラ圧を下げる(図11b)と放電ニップ差がすくなることがわかる。主に放電ニップ差は端部と中央部30μm以下が好ましいが、感光ドラム初期状態では、電位ムラが発生し難く、この限りではない。
(押し当て部材加圧ダウンタイミング)
図12に示すように、耐久が進むと長寿命ドラムにおいては、ドラムが削れ難く、表面の放電生成物が付着したままなのでドラムのトルクが上昇しやすい。例えば、耐久スタートから1201までの位置ではあまり、トルクが上昇していないことが分かる。このとき、まだ、放電生成物の生成が少ないのとトルクの上昇はみられない1204。しかし、耐久が進むにつれて(1202)、トルクが急激に上昇し(1205)、最終的には耐久枚数が1203のとき、トルクが1206の位置で落ち着く。
本実施形態ではこれらを踏まえて、侵入量を3段階で調整する。ただ、もっと細かくすれば、より良い精度は可能なのでこの限りではない。
また、図13には耐久枚数と帯電ローラからドラムに流れる電流量を示す。これも耐久枚数が進むにつれて、ドラムの放電生成物がひっつき、その放電生成物は基本的に空気中に水分を吸着しやすく、そのためドラムの低抵抗化が発生し、帯電ローラの電流が流れ込みやすく、放電現象が少なくなり、よって電位ムラが発生しやすくなる。これも上記と同様に、耐久枚数をそれぞれ1301、1302、1303と3段階に分け、さらにそれぞれによって注入電流量がどれくらい1304、1305、1306流れ込むかを表す。
次に、それを防ぐためのタイミングチャートを以下に示す(図14)。図14は本体の動作を示すフローチャートである。まず、画像形成装置の電源がONされた場合、もしくは、画像形成装置がプリント指示された後(1401)、画像形成装置の空回転動作(1402)が開始される、その際、ドラムのトルク値が検出され(1403)、そのトルク値を判断し、初期値より0.1N・mより低ければそのままプリントアウトを行う(1408)。また、トルク値が初期値より0.1N・m高いと判断される、さらに次に、初期値より0.2N・m以下と判断されれば押し当て部材の侵入量を0.1mm少なくし(1406)、プリント開始を行う(1408)。さらに、トルク値が初期値より0.2N・mより高い場合(1405)、すると初期値より侵入量を0.2mm少なくし(1407)、プリント開始を行う(1408)。
(感光ドラム1の調製)
次に、長寿命を意識した感光ドラム1は、以下のようにして作成した。図8を用いて示すように、支持体(ドラム基体)51として、30φのアルミニウムシリンダー(スラスト長360mm)を用いた。導電層用の塗料を以下の手順で調整した。
10%の酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した導電性酸化チタン
粉体 ・・・・・・50部(重量部、以下同様)
フェノール樹脂 ・・・・・・25部
メチルセロソルブ ・・・・・・20部
メタノール ・・・・・・・5部
シリコーンオイル(ポリジメチルシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、平均分
子量3000) ・・・0.002部
をφ1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散して調整した。この塗料を上記のシリンダー51上に浸漬塗布方法で塗布し、140℃で30分乾燥して、膜厚20μmの導電層を形成した。
次に、N−メトキシメチル化ナイロン5部をメタノール95部中に溶解し、中間層用塗料を調整した。この塗料を上記の導電層上に浸漬コーティング法によって塗布し、100℃で20分間乾燥して、0.6μmの中間層を形成した。上記の導電層と中間層は下引き層52である。電荷発生層用塗料を以下の手順で調製した。
CuKαのX線回折におけるブラック角2θ±0.2度が9.0度、14.2度、
23.9度及び27.1度に強いピ−クを有するオキシチタニウムフタロシアニン
・・・・・・・・・3部
ポリビニルブチラ−ル(商品名エスレックBM2、積水化学(株)製)
・・・・・・・・・3部
シクロヘキサノン ・・・・・・・・35部
をφ1mmガラスビ−ズを用いたサンドミル装置で2時間分散して、その後に酢酸エチル60部を加えて電荷発生層用塗料を調製した。この塗料を前記の中間層の上に浸漬塗布方法で塗布して50℃で10分間乾燥し、膜厚0.2μmの電荷発生層54を形成した。
電荷輸送層用塗料を以下の手順で調製した。
下記構造式(1)のスチリル化合物 ・・・・・10部
下記構造式(2)の繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂
・・・・・10部
を、モノクロロベンゼン50部、ジクロロメタン30部の混合溶媒中に溶解し、電荷輸送層用塗布液を調整した。
この塗布液を前記の電荷発生層54上に浸漬コーティングし、120℃で一時間乾燥することによって膜厚が20μmの電荷輸送層55を形成した。
表面保護層用塗料を以下の手順で調製した。
下記構造式(3)のの正孔輸送性化合物・・・・・60部
をモノクロロベンゼン50部及びジクロロメタン50部の混合溶媒中に溶解し表面保護層用塗料を調整した。この表面保護層用塗料には、フッ素原子含有樹脂粒子として4フッ化エチレン樹脂を表面保護層の全重量に対して30重量%を含有させた。
この塗料を前記の電荷輸送層55上にコーティングしたあと、酸素濃度10ppmの雰囲気下で加速電圧150KV、照射線量50KGyの条件で電子線を照射した。引き続いて、同雰囲気下で感光体の温度が100℃になる条件で10分加熱処理をおこない、膜厚5μmの表面保護層56を形成して、機能分離型の電子写真感光ドラム1を得た。
(帯電ローラ2の調製)
直径8mmの芯がねに230℃×3分の加硫条件で3.8mm厚の発泡層を形成した。
〔発泡層形成材料の調整〕
エチレンプロピレンゴム 100重量部
オイル 70重量部
ポリエチレングリコール 1重量部
発泡剤 3重量部
次に、発泡層上に、アジピン酸と1,4ブタンジオールのポリエステルジオールをMDI(メチレンジフェニルイソシアネート)で鎖延長したウレタン100重量部にカーボンを30重量部分散させてなる下塗層を200μm厚に形成し、更に旭硝子(株)のルミフロンを塗料化したものである日本油脂(株)製のベルフロン100重量部に対して導電性酸化錫を170重量部分散させて導電性を付与し、これを上記発泡層と下塗層からなるロールにディップし、ロール表面に厚さ10μmの導電膜層を形成して帯電ロールを得た。このときの帯電ローラーの硬度はアスカーCで45°となった。
(押し当て部材)
今回は芯金φ8の金属棒(SUS)を用いた。
(耐久試験)
上記の感光ドラム1、押し当て部材104を、侵入量0.3mmスタートキヤノン製の複写機iR2270に組み込んだ。そして、高湿環境(22℃、80%)で200K枚の耐久試験を行った。初期トルクは0.3N・mだった。耐久スタート後10,000枚通紙した後トルクが0.4N・mを超えたので侵入量を0.2mmにし、耐久をおこない、さらに耐久スタート後50,00枚を超えたあたりでトルクが0.5N・mを超えたので侵入量を0.1mmにし、耐久を行い200K枚が終了した。構成としては、省スペースで、画像ムラの問題もなく、帯電ローラがスリップし、ドラム傷が発生しることもなかった。
上述した本実施形態によれば、小型化や低コスト化を可能にしつつ、長寿命化が可能となる。
(第2の実施形態)
感光ドラム1に接触させる押し当て部材104を清掃部材に変更する以外、第1の実施形態と同様の評価を行った。また、ここでは、回転ブラシ104は、次のように調製した。基布(厚み0.5mm)22に、ブラシ繊維として、太さ30μm、密度160kF/inch、長さ2mm、材質アクリルを植毛したブラシパイル地(基材)帯状体に裁断する。この帯状の基材42を、10Φの芯金43に、図5(断面図)のように、螺旋状に重なることなく巻きつけて、外径として15Φのブラシローラを作製する。回転ブラシ104の製造以外、第1の実施形態と同様の製造及び耐久試験を行った。
その結果、省スペースで長期にわたる安定した画像が出てくるとともに、帯電ローラーが止まったり、ドラムの傷が発生することはなかった。
(第3の実施形態)
押し当て部材に関し、図7に示すような金属の平板厚み703を2mm、幅702を5mmで押す以外、第1の実施形態と同様の試験を行った。その結果、省スペースで長期にわたる安定した画像が出てくるとともに、帯電ローラーが止まったり、ドラムの傷が発生することはなかった。
(第4の実施形態)
押し当て部材に関し、図10に示すような帯電ローラの外側の枠を作成し、帯電ローラの外側から押しつける以外、実施形態1と同様の試験を行った。その結果、省スペースで長期にわたる安定した画像が出てくるとともに、Cローラーが止まったり、ドラムの傷が発生することはなかった。
(比較例1)
第1の実施形態の押し当て部材をなしで第1の実施形態と同様の検討を行った。やはり、圧が安定せず、数千枚で、端部で画像ムラが発生した。
(比較例2)
第1の実施形態の押し当て部材の圧可変をなしで第1の実施形態と同様の検討を行った。やはり、初期はよかったが、やはり20,000枚あたりで、画像ムラが発生し、安定した画像はできなかった。
(比較例3)
第1の実施形態の侵入量を初期から0.1mmにして耐久試験を行った。ドラムにみるみる傷がはいり100,000枚で画像にでるようになった。
1・・感光ドラム、2・・帯電ローラ、104・・押し当て部材

Claims (4)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体と接触するロール状の帯電部材と、
    接触圧を均一にするための押し当て部材を備え、前記押し当て部材による前記帯電部材への圧を耐久に応じて下げる機構と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記帯電部材は帯電ローラであり、前記押し当て部材の軸径が前記帯電ローラの軸径より大きいことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記押し当て部材が金属の平板であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記帯電部材は帯電ローラであり、前記押し当て部材が前記帯電ローラのユニットの一部であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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