JP5786532B2 - 保護剤供給部材、保護層形成装置、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
この電子写真方式による画像形成の方式は、可視像化のためのトナー粒子を帯電させる方法により、トナー粒子とキャリア粒子の攪拌乃至混合による摩擦帯電を用いる、いわゆる二成分現像方式と、キャリア粒子を用いずにトナー粒子への電荷付与を行う、いわゆる一成分現像方式とに大別される。このうち一成分現像方式は、省スペース性、低コスト化に対して二成分現像方式よりも有利であることから、小型のプリンター、ファクシミリなどに多く採用されている。
また、前記記録媒体に可視像を転写した後の像担持体上には、転写されなかったトナー成分が残留する。この残留トナー成分が、そのまま帯電工程に搬送されると、像担持体の均等な帯電を阻害することがあるため、一般的には、転写工程を経た後に、前記像担持体上に残留するトナー成分などを、クリーニング工程にて除去し、前記像担持体表面を十分に清浄な状態とした上で、帯電が行われる。
前記AC重畳帯電による近接帯電方式は、装置の小型化及び高画質化を実現できると同時に、帯電均一性を保ちながら前記帯電手段と前記像担持体とを非接触にできることから、前記帯電手段の劣化を抑制することができる。
しかし、前記像担持体が有機感光体(OPC)である場合には、前記AC重畳帯電のエネルギーが前記像担持体表面の樹脂鎖を切断し、機械的強度を低下させ、前記像担持体の摩耗が著しく進む。また、前記AC重畳帯電は前記像担持体表面を活性化させるため、前記像担持体表面とトナーとの間の付着力が増加し、前記像担持体に対するクリーニング性が低下するという問題がある。
このように、前記電子写真方式による画像形成の各工程においては、電気的ストレス及び物理的ストレスが存在する。これらのストレスを受けた前記像担持体は、使用時間を経るに伴って表面状態が変化する。
前記像担持体上への保護剤ブロックの塗布は、像担持体上の摩擦係数を低下させてクリーニングブレードや像担持体の劣化を低減させるとともに、像担持体上に付着する未転写トナーなどの付着物の離脱性を向上させる。その結果、経時でのクリーニング不良、及びフィルミングの発生を抑止することができる。
しかし、これらの提案の技術では、ブラシ状回転部材の回転によって、保護剤ブロックから摺擦された保護剤の粉が大量に飛翔してしまい、大量の保護剤が無駄になるという問題がある。また、経時でブラシ繊維の毛倒れや劣化がおこり、保護剤の消費量が安定せず、長期に亘り一定の量で保護剤を供給できないという問題がある。
しかし、この提案の技術は、発泡体層を有するローラ状の保護剤供給部材が柔らかいために保護剤ブロックを削る力が小さい。そのため、保護剤を像担持体へ十分に供給できず、像担持体のフィルミングを十分に抑制することは困難であるという問題がある。また、保護剤ブロックを高い圧力で加圧し保護剤供給部材により保護剤ブロックを削る量を増やそうとすると、保護剤ブロックに大きな負荷がかかり、保護剤ブロックを長手方向に均一に削れず、保護剤ブロックの長手方向での保護剤供給量が変化してしまう。その結果、保護剤供給量が少ない像担持体の部位では、保護剤による保護効果がなく、フィルミングしてしまうという問題がある。
本発明の保護剤供給部材は、芯材と、該芯材の外周に形成された発泡体層とを有し、
ローラ状であり、前記発泡体層が、不規則に配置された凸部を表面に有し、
前記発泡体層の最大高さRyが、400μm〜1,630μmであることを特徴とする。
本発明の保護層形成装置は、保護剤ブロックと、
芯材と、該芯材の外周に形成された発泡体層とを有し、ローラ状であり、前記発泡体層が、不規則に配置された凸部を表面に有し、前記発泡体層の最大高さRyが、400μm〜1,630μmである保護剤供給部材とを有することを特徴とする。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、
前記像担持体表面を帯電する帯電手段と、
帯電した像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、
前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写した転写像を定着する定着手段と、
前記像担持体表面に残留するトナー成分を除去するクリーニング手段と、
前記像担持体表面に保護剤を付与して保護層を形成する保護層形成手段とを有し、
前記保護層形成手段が、保護剤ブロックと、
芯材と、該芯材の外周に形成された発泡体層とを有し、ローラ状であり、前記発泡体層が、不規則に配置された凸部を表面に有し、前記発泡体層の最大高さRyが、400μm〜1,630μmである保護剤供給部材とを有する保護層形成装置であることを特徴とする。
本発明の保護剤供給部材は、芯材と、発泡体層とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部を有する。
前記保護剤供給部材は、ローラ状である。
前記芯材の材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記芯材の材質としては、例えば、樹脂、金属などが挙げられる。前記樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。前記金属としては、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレスなどが挙げられる。
前記芯材の形状としては、例えば、円柱状、円筒状などが挙げられる。
前記発泡体層は、前記芯材の外周に形成される。
前記発泡体層は、その表面に凸部を有し、該凸部は前記発泡体層表面に不規則に配置されている(図1参照)。
前記発泡体層が、該発泡体層の表面に凸部を有することにより、前記保護剤供給部材と保護剤ブロックとの接触面積が小さくなる。これにより、像担持体への圧力が緩和され、像担持体に塗布された保護剤を除去する現象を抑制することができる。また、一度像担持体に塗布された保護剤が、再び削り取られる(回収されてしまう)ことを抑制できる。
そして、塗布された保護剤は、長時間削り取られることがなく、像担持体を保護し続けることができ、その結果、像担持体のフィルミングを抑制することができる。
前記最大高さRyが、400μm未満であると、像担持体上の保護剤を減少させフィルミングすることがあり、1,630μmを超えると、保護剤を像担持体へ十分に供給できずフィルミングすることがある。
前記最大高さRyは、JIS B 0601(1994)、JIS B 0031(1994)に基づいて測定することができる。
図4に示すように、基準となるストレートエッジ(基準フレーム)71を有するマイクロゲージ測定装置(非接触寸法測定器)で、ストレートエッジ71と発泡体層24表面との距離Xを保護剤供給部材の軸方向に移動しながら測定することで、発泡体層表面の凸部(表面粗さ)プロファイルを長手方向に測定することができる。
代表的な測定装置としては、例えば、東京光電子工業株式会社製のLMGシリーズなどが挙げられる。
前記発泡体層の表面粗さの標準偏差は、0.02μm〜6μmが好ましく、0.03μm〜0.3μmがより好ましい。前記標準偏差が、0.02μm未満であると、像担持体と発泡体表面とが接触しすぎて,塗布した保護剤を削り取ることでフィルミングとなることがあり、6μmを超えると、像担持体と発泡体表面とが接触確率が減り保護剤が像担持体に塗布する量が減ってしまうため、フィルミングとなることがある。
前記発泡ポリウレタンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオールと、ポリイソシアネートと、触媒と、発泡剤とを少なくとも混合し、更に必要に応じて、整泡剤などのその他の成分を混合し、反応させて得られる発泡ポリウレタンが挙げられる。
前記ポリオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールなどが挙げられる。これらの中でも、加工性、発泡体層の硬度などの調整が容易な点から、ポリエーテルポリオールが好ましい。
また、前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、一般に軟質ポリウレタンフォームの製造に用いられているポリエーテルポリエーテルポリオール、ポリエステルポリエーテルポリオール、ポリマーポリエーテルポリオールなどが挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールとしては、成形性の点から、エチレンオキシドが5モル%以上端末に結合したポリエーテルポリエーテルポリオールが好ましい。
また、前記ポリエステルポリオールとしては、ポリエチレンテレフタレート樹脂の廃材を、上記したグリコールで解重合することによって得られたものも用いることができる。
前記ポリオールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネートとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、カルボジイミド変性MDI、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリメリックポリイソシアネートなどが挙げられる。
前記ポリイソシアネートは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミン系触媒、有機金属系触媒などが挙げられる。
前記アミン系触媒としては、例えば、トリエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン、ビス(ジメチルアミノ)エチルエーテルなどが挙げられる。
前記有機金属系触媒としては、例えば、ジオクチルスズ、ジステアリルスズジブチレートなどが挙げられる。
前記触媒は、活性水素を有するジメチルアミノエタノールなどの反応性触媒であってもよい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記発泡剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば水、フロン系化合物、低沸点炭化水素系化合物などが挙げられる。
前記フロン系化合物としては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば、株式会社カネコ化学製のHCFC−141b、HFC−134a、HFC−245fa、HFC−365mfcなどが挙げられる。
前記低沸点炭化水素系化合物としては、例えば、シクロペンタン、n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ブタンなどが挙げられる。
これら発泡剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記発泡剤の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ポリオール100質量部に対して、5質量部〜50質量部が好ましい。
前記整泡剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリコーン系界面活性剤が挙げられる。
前記シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば、ジメチルシロキサン系整泡剤[例えば、トーレダウコーニングシリコーン社製の「SRX−253」、信越化学工業社製の「F−122」等]、ポリエーテル変性ジメチルシロキサン系整泡剤[例えば、日本ユニカー社製の「L−5309」、「SZ−1311」等]などが挙げられる。
前記整泡剤の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記ポリオール100質量部に対して、0.2質量部〜10質量部が好ましい。
前記その他の成分としては、独立気泡や連続気泡の生成を制御するための架橋剤、破泡剤などが挙げられる。
前記架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンなどが挙げられる。
前記破泡剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記整泡剤の中で破泡性の高いものが挙げられる。
なお、前記発泡体層が円筒状の場合には、円筒状の内周面と外接表面との距離を厚みとする。
ここで、前記平均厚みとは、前記発泡体層の前記厚みを任意に5点測定した際の平均値である。
なお、前記独立気泡型の発泡体層とは、孔(「セル」と称することがある)が独立しており、空気や水を通さない構造の発泡体層をいう。
前記連続気泡型の発泡体層とは、隣接するセルが互いにつながっており、空気や水を通す構造の発泡体層をいう。
前記セルの数が、20個/インチ(inch)未満であると、像担持体のフィルミングの抑制が困難となることがあり、300個/インチ(inch)を超えると、像担持体のフィルミングの抑制が困難となることがある。一方、前記セルの数が、前記より好ましい範囲であると、像担持体のフィルミングの抑制がより優れる点で有利である。
前記セルの数は、以下の方法によって測定される値の平均値である。
前記発泡体層の表面において前記保護剤供給部材の軸方向の両端部近傍と中央部とで測定箇所を任意に3箇所(図5A中、符号20、及び21)選択する。ここで、図5Aは、保護剤供給部材の正面図である。保護剤供給部材25は、芯材23の外周に発泡体層24を有している。図5A中、符号20が端部の測定箇所、符号21が中央部の測定箇所である。次に、各測定箇所において周方向に更に2箇所ずつ選択して(図5Aには図示せず)、合計9箇所の測定箇所を決定する。次に、マイクロスコープを用い、それぞれの測定箇所の写真画面を観察する。そして、図5Bに示すように、写真画面の中心部に実寸1インチ(inch)(約25mm)に対応する長さの線22を引き、その線内に何個のセルがあるかを数え、前記9箇所の平均値を求める。たとえ僅かでも1インチ(inch)の線22に接触したセルは1つとしてカウントする。例えば、図5Bに示すようなケースでは、セルの数は12個である。
前記硬度が、40N未満であると、像担持体のフィルミングの抑制が困難となることがあり、430Nを超えると、像担持体のフィルミングの抑制が困難となることがある。
一方、前記硬度が、前記より好ましい範囲であると、像担持体のフィルミングの抑制がより優れる点で有利である。
前記硬度は、JIS K 6400に基づいて測定することができ、前記発泡体層表面における任意の数点において測定し、それらの値の平均値である。
前記保護剤供給部材の製造方法の一例として、前記発泡ポリウレタンを前記発泡体層の材質とした場合の製造例を説明する。
まず、公知の方法により発泡ポリウレタン原料を発泡硬化させてブロック状の発泡ポリウレタンを作製する。そして、必要な形状に切り出して、表面に開口したセルを有する円筒状に加工した後、円筒状の内部に前記芯材を挿入する。前記芯材には、発泡体層との接着性を高めるために、接着剤を塗布しておいてもよい。その後、微細加工が可能な研磨機、研削機、切削機などを用いて、前記発泡ポリウレタンの発泡体層表面を所望の平均厚みになるように削る。その際、前記発泡体層を回転させつつ研磨刃を当て、軸方向と平行な方向に前記刃を移動させて研削するトラバース研削を、回転速度や移動速度に変化をつけながら施し、発泡体層表面に不規則な凸部を形成する。これらの工程により、前記保護剤供給部材が製造される。
前記芯材を収納した保護剤供給部材成型用の成形型に発泡ポリウレタン原料を注入し、発泡硬化させて、前記保護剤供給部材が製造される。
前記成形型を用いる製造方法においては、複雑な加工を必要とせず、好適な開口性を有する前記発泡体層を形成できる点から、成形型内表面にフッ素樹脂コーティング剤、離型剤などによる離型層を設けておくことが好ましい。
本発明の保護層形成装置は、保護剤ブロックと、保護剤供給部材とを少なくとも有し、更に必要に応じて、押圧力付与部材、保護層形成部材などのその他の部材を有する。
前記保護剤ブロックは、脂肪酸金属塩を含有し、無機潤滑剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記脂肪酸金属塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステアリン酸金属塩、オレイン酸金属塩、パルミチン酸金属塩、カプリル酸金属塩、リノレン酸金属塩、リシノール酸金属塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記オレイン酸金属塩としては、例えば、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレイン酸銅、オレイン酸鉛、オレイン酸マンガンなどが挙げられる。
前記パルミチン酸金属塩としては、例えば、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸コバルト、パルミチン酸鉛、パルミチン酸マグネシウム、パルミチン酸アルミニウム、パルミチン酸カルシウムなどが挙げられる。
前記カプリル酸金属塩としては、例えば、カプリル酸鉛などが挙げられる。
前記リノレン酸金属塩としては、例えば、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウムなどが挙げられる。
前記リシノール酸金属塩としては、例えば、リシノール酸亜鉛、リシノール酸カドミウムなどが挙げられる。
これらの中でも、像担持体のフィルミングの抑制に優れる点で、ステアリン酸金属塩が好ましく、ステアリン酸亜鉛がより好ましい。
前記保護剤ブロックは、帯電手段の汚染を抑制できる点から、無機潤滑剤を含有することが好ましい。
前記無機潤滑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、マイカ、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、タルク、カオリン、モンモリロナイト、フッ化カルシウム、グラファイトなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、タルク、マイカ、及び窒化ホウ素が、帯電手段の汚染の抑制に優れる点から特に好ましい。
前記バー状としては、例えば、四角柱状、円柱状などが挙げられる。
前記圧縮成型の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。ここで、前記圧縮成型の方法の一例を、図を用いて説明する。
図6Aは、保護剤ブロックの製造装置を用い、圧縮成型により保護剤ブロックを形成する工程を示す斜視図である。図6Bは、図6Aに示した保護剤ブロックの製造装置の側断面図である。
以上の工程により、圧縮成型により図6Cに示すような四角柱状の保護剤ブロックが製造される。
前記保護剤供給部材は、保護剤ブロックから保護剤を削り取り該保護剤を像担持体表面に供給する本発明の前記保護剤供給部材である。
前記押圧力付与部材としては、前記保護剤ブロックを押圧して前記保護剤供給部材に前記保護剤ブロックを当接させる部材であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、加圧バネなどが挙げられる。
前記保護層形成部材としては、像担持体表面に供給された保護剤を薄層化して保護層を形成することができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブレードなどが挙げられる。
前記ブレードは、像担持体との接点部分を低摩擦係数材料で、コーティングや含浸処理してもよい。また、前記ブレードの硬度を調整するために、有機フィラー、無機フィラーなどの充填材を分散させてもよい。
また、前記ブレード支持体から突き出し、撓みを持たせることができるブレードの長さ、いわゆる自由長についても同様に押圧で加える力との兼合いで一義的に規定できるものではないが、1mm〜15mmが好ましく、2mm〜10mmがより好ましい。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリ塩化ビニリデン(PVdF)等のフッ素樹脂;フッ素系ゴム、メチルフェニルシリコーンエラストマー等のシリコーン系エラストマーなどが挙げられる。
像担持体である感光体ドラム1に対向して配設された保護層形成装置2は、保護剤ブロック13、保護剤供給部材14、押圧力付与部材15、保護層形成部材16から主に構成される。
像担持体表面に供給された保護剤は、物質種の選択によっては供給時に十分な保護層にならない場合があるため、より均一な保護層を形成するために、例えば、ブレード状の部材を持つ保護層形成部材16により薄層化されて保護層となる。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段と、クリーニング手段と、保護層形成手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、リサイクル手段、制御手段などを有する。
本発明で用いる画像形成方法は、帯電工程と、露光工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程と、クリーニング工程と、保護層形成工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、除電工程、リサイクル工程、制御工程などを含む。
前記像担持体(以下、「感光体」と称することがある。)としては、その材質、形状、構造、大きさなどについて特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体などが挙げられる。
ドラム状の支持体としては、直径が20mm〜150mmが好ましく、24mm〜100mmがより好ましく、28mm〜70mmが更に好ましい。前記ドラム状の支持体の直径が20mm未満であると、ドラム周辺に帯電、露光、現像、転写、クリーニングの各工程を配置することが物理的に困難となることがあり、150mmを超えると、画像形成装置が大きくなってしまうことがある。特に、画像形成装置がタンデム型の場合には、複数の感光体を搭載する必要があるため、直径は70mm以下が好ましく、60mm以下がより好ましい。また、特開昭52−36016号公報に開示されているようなエンドレスニッケルベルト、又はエンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
前記白色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛などの金属酸化物が挙げられ、これらの中でも、導電性支持体からの電荷の注入防止性が優れる酸化チタンが特に好ましい。
前記樹脂としては、例えば、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、メチルセルロース等の熱可塑性樹脂;アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記下引き層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1μm〜10μmが好ましく、1μm〜5μmがより好ましい。
前記帯電工程は、像担持体表面を帯電する工程である。
前記帯電工程は、前記帯電手段を用いて前記像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。前記帯電手段は、像担持体表面に接触乃至近接して配置される。
前記帯電手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を有したそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
前記帯電手段としては、交流成分を有する電圧を印加するものが好ましい。
前記露光工程は、前記像担持体の表面を帯電させた後、前記像担持体の表面を像様に露光して静電潜像を形成する工程であり、前記露光手段により行うことができる。
前記露光手段としては、例えば、前記帯電手段により帯電された前記像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系などの各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記現像工程は、前記静電潜像を、トナー乃至現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
前記トナーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、該プレポリマーと伸長又は架橋する化合物、ポリエステル、着色剤、及び離型剤を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させることにより作製するトナーが挙げられる。このようなトナーは、トナー表面を硬化させることで、ホットオフセットを少なくすることができる。
前記イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーとしては、ポリオールとポリカルボン酸の縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルを更にポリイソシアネートと反応させた物などが挙げられる。前記ポリエステルの有する活性水素基としては、例えば、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられる。これらの中でも、アルコール性水酸基が特に好ましい。
前記トナーにおける質量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)としては、1.0〜1.4が好ましい。
前記質量平均粒径と個数平均粒径との比(D4/D1)が、1.0未満であると、二成分現像剤では現像手段における長期の撹拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力の低下や、クリーニング性の悪化につながり易い。一成分現像剤では、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためブレードなどの部材へのトナー融着が発生し易くなることがある。また、前記比(D4/D1)が1.4を超えると、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなり、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなることがある。一方、質量平均粒径と個数平均粒径との比(D4/D1)を低くすることで、帯電量分布が均一になり、地肌かぶりを少なくすることができる。
前記トナーの平均円形度としては、0.93〜1.00が好ましい。前記平均円形度が、0.93未満であると、現像時の画像均一性が悪化したり、感光体から中間転写体もしくは中間転写体から記録媒体へのトナー転写効率が低下し均一転写が得られなくなる。
前記トナーの平均円形度は、円形度SR=(粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長/粒子投影像の周囲長)×100%で定義される。
前記現像器に収容させる現像剤は、前記トナーを含む現像剤であるが、該現像剤としては一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記像担持体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルトなどが好適に挙げられる。
前記中間転写体としては、体積抵抗値が1.0×105Ω・cm〜1.0×1011Ω・cmの導電性を示すものが好ましい。前記体積抵抗値が、1.0×105Ω・cmを下回る場合には、感光体から中間転写体上へトナー像の転写が行われる際に、放電を伴いトナー像が乱れるいわゆる転写チリが生じることがあり、1.0×1011Ω・cmを上回る場合には、中間転写体から紙などの記録媒体へトナー像を転写した後に、中間転写体上へトナー像の対抗電荷が残留し、次の画像上に残像として現れることがある。
中間転写体に表面層を設ける際には、上述の感光体の表面層に使用した表面層材料の内、電荷輸送材料を除く組成物に、適宜、導電性物質を併用して抵抗調整を行い、使用することができる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を前記定着手段を用いて定着させる工程であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、などが挙げられる。
前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記保護層形成工程は、転写後の前記像担持体表面に保護剤を付与して保護層を形成する工程である。
前記保護層形成手段としては、上述した、本発明の前記保護層形成装置を用いることができる。
前記クリーニング工程は、前記像担持体上に残留するトナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。
前記クリーニング手段は、転写手段より下流側かつ保護層形成手段より上流側に設けられることが好ましい。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナなどが好適に挙げられる。
前記除電工程は、前記像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプなどが好適に挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段などが挙げられる。
前記制御工程は、前記各工程を制御する工程であり、制御手段により好適に行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータなどの機器が挙げられる。
ドラム状の像担持体1Y,1M,1C,1Kの周囲に、それぞれ保護層形成装置2、帯電手段3、露光手段8、現像手段5、転写手段6、及びクリーニング手段4が配置され、以下の動作で画像形成が行われる。
有機光導電層を有する有機感光体(OPC)に代表される像担持体は、除電ランプ(図示せず)などで除電され、帯電手段3で均一にマイナスに帯電される。
帯電手段による像担持体の帯電が行われる際には、電圧印加機構(図示せず)から帯電手段3に、像担持体1Y,1M,1C,1Kを所望の電位に帯電させるに適した、適当な大きさの電圧又はこれに交流電圧を重畳した帯電電圧が印加される。
帯電された像担持体1Y,1M,1C,1Kは、レーザー光学系などの露光手段8によって照射されるレーザー光で潜像形成(露光部電位の絶対値は、非露光部電位の絶対値より低電位となる)が行われる。
レーザー光は半導体レーザーから発せられて、高速で回転する多角柱の多面鏡(ポリゴン)などにより像担持体1Y,1M,1C,1Kの表面を、像担持体の回転軸方向に走査する。
このようにして形成された潜像が、現像手段5にある現像剤担持体である現像スリーブ上に供給されたトナー、又はトナー及びキャリア粒子の混合物からなる現像剤により現像され、トナー可視像が形成される。
潜像の現像時には、電圧印加機構(図示せず)から現像スリーブに、像担持体1Y,1M,1C,1Kの露光部と非露光部の間にある、適当な大きさの電圧又はこれに交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。
このとき、転写手段6には、転写バイアスとして、トナー帯電の極性と逆極性の電位が印加されることが好ましい。その後、中間転写体60は、像担持体から分離され、転写像が得られる。
また、像担持体上に残留するトナーは、クリーニング手段によって、クリーニング手段4内のトナー回収室へ、回収される。
本発明で用いるプロセスカートリッジは、像担持体と、本発明の前記保護層形成手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段などのその他の手段を有してなる。
前記プロセスカートリッジは、各種画像形成装置本体に着脱可能に備えさせることができ、上述した本発明の前記画像形成装置本体に着脱可能に備えさせるのが好ましい。
前記プロセスカートリッジは、像担持体である感光体ドラム1に対向して配設された保護層形成装置2は、保護剤ブロック13、保護剤供給部材14、押圧力付与部材15、保護層形成部材16などから構成される。
また、像担持体は、転写工程後に部分的に劣化した保護剤ブロックやトナー成分などが残留した表面となっているが、クリーニング手段12により表面残留物が清掃され、クリーニングされる。
図10では、クリーニング手段12は、いわゆるカウンタータイプ(リーディングタイプ)に類する角度で当接されている。
クリーニング手段12により、表面の残留トナーや劣化した保護剤ブロックが取り除かれた像担持体表面へは、保護剤供給部材14から、保護剤が供給され、保護層形成部材16により被膜状の保護層が形成される。
このようにして保護層が形成された像担持体は、帯電後、レーザーなどの露光Lによって静電潜像が形成され、現像手段5により現像されて可視像化され、プロセスカートリッジ外の転写手段6などにより、記録媒体7へ転写される。
<保護剤ブロック1の製造>
ステアリン酸亜鉛(GF−200、日油社製)90質量部、及び窒化ホウ素(NX5、モメンティブパフォーマンスマテリアルズ社製)10質量部の混合物を所定の型に入れ均した後に、圧力130kN、圧縮時間10秒間で圧縮成型をし、高さ方向の長さ10mm、横方向の長さ8mm、長手方向の長さ320mmの四角柱状の保護剤ブロック1を得た。
<保護剤ブロック2の製造>
ステアリン酸亜鉛(GF−200、日油社製)90質量部、及びタルク(PFIタルク、三好化成社製)10質量部の混合物を所定の型に入れ均した後に、圧力130kN、圧縮時間10秒間で圧縮成型をし、高さ方向の長さ10mm、横方向の長さ8mm、長手方向の長さ320mmの四角柱状の保護剤ブロック2を得た。
<保護剤ブロック3の製造>
ステアリン酸亜鉛(GF−200、日油社製)90質量部、及びマイカ(SAマイカ、三好化成社製)10質量部の混合物を所定の型に入れ均した後に、圧力130kN、圧縮時間10秒間で圧縮成型をし、高さ方向の長さ10mm、横方向の長さ8mm、長手方向の長さ320mmの四角柱状の保護剤ブロック3を得た。
<保護剤ブロック4の製造>
ステアリン酸亜鉛(GF−200、日油社製)を所定の型に入れ均した後に、圧力130kN、圧縮時間10秒間で圧縮成型をし、高さ方向の長さ10mm、横方向の長さ8mm、長手方向の長さ320mmの四角柱状の保護剤ブロック4を得た。
<保護剤ブロック5の製造>
ステアリン酸亜鉛(GF−200、日油社製)90質量部、及び窒化ホウ素(NX5、モメンティブパフォーマンスマテリアルズ社製)10質量部の混合物を溶融させた後、所定の型に入れて保護剤ブロック5を得た。
得られた保護剤ブロック5の形状は、高さ方向の長さ10mm、横方向の長さ8mm、長手方向の長さ320mmの四角柱状であった。
<保護剤ブロック6の製造>
ステアリン酸亜鉛(GF−200、日油社製)を溶融させた後、所定の型に入れて保護剤ブロック6を得た。
得られた保護剤ブロック6の形状は、高さ方向の長さ10mm、横方向の長さ8mm、長手方向の長さ320mmの四角柱状であった。
<保護剤供給部材1の製造>
発泡ポリウレタン(エバーライトSF QZK−70、ブリヂストン化成品株式会社製)を所定の大きさに裁断した。続いて、裁断した前記発泡ポリウレタンに芯材(平均直径6mm、長さ365mm、ステンレス製)を挿入するための穴を開け、その穴に前記芯材を挿入して固着させた。その後、前記芯材を軸とするローラ状に切り出し、芯材の外周に発泡ポリウレタンからなる発泡体層を形成した。得られた発泡体層を回転させつつ、研削機の刃を当て、軸方向と平行な方向に移動させトラバース研削を施したことにより、発泡体層表面に不規則な凸部を形成し、保護剤供給部材1を製造した。なお、前記トラバース研削は、トラバース速度3,000mm/minで行った。
得られた保護剤供給部材1は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
次に、作製した保護剤供給部材1について、以下のようにして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を速敵した。結果を表2に示す。
発泡体層表面の最大高さRyは、JIS B 0601(1994)に基づいて測定した。
具体的には、図8に示すように、軸方向に可動するレーザー変位計(HLC−105B、SunX社製)70を用い、0.25mm間隔で発泡体層24の表面形状を測定した。次いで、得られた測定値から最大高さRyを算出した(図2参照)。
発泡体層の表面粗さの標準偏差は、以下のようにして測定した。
測定装置は、東京光電子工業株式会社製RSV−1560IICを使用した。
レーザーマイクロゲージは、非接触寸法測定器LMG1505PIIを使用した。
測定プログラムは、真直度測定モードを使用した。
保護剤供給部材の軸方向への移動スピードは、22mm/sで、1.4mm間隔でデータを取得した。また、円周方向に90度ずつ回転させて、計4回測定し、それぞれ表面粗さの標準偏差を求め、平均値を算出した。
発泡体層の表面において保護剤供給部材の軸方向の両端部近傍と中央部とで測定箇所を任意に3箇所選択した。次に、各測定箇所において周方向に更に2箇所ずつ選択して、合計9箇所の測定箇所を決定した。次に、マイクロスコープ(キーエンス社製、デジタルマイクロスコープ VHX−100)を用い、それぞれの測定箇所の写真画面を観察した。そして、写真画面の中心部に実寸1インチ(inch)(約25mm)に対応する長さの線を引き、その線内に何個のセルがあるかを数え、前記9箇所の平均値を求めた。たとえわずかでも1インチ(inch)の線に接触したセルは1つとしてカウントした。
発泡体層表面の任意の3点においてJIS K 6400に基づいて硬度(単位:N)を測定し、それらの値を平均して求めた。
次に、デジタルフルカラー複合機(imagio MP C5000、株式会社リコー製)の作像部に、前記複合機で使用されているステアリン酸亜鉛ブロックに代えて、保護剤ブロック1を配設した。また、前記複合機で使用されているブラシローラに代えて、保護剤供給部材1を配設した。
トナーとしては、株式会社リコー製imagio MP C5000の標準トナーを用いた。
このトナーの平均円形度は、0.965、トナーの質量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)の比(D4/D1)は、1.14であった。
上記のように改造した前記複合機における保護層形成装置の構成は図7に示すものである。
前記保護層形成装置において、保護剤供給部材1が像担持体と当接した際の前記保護剤供給部材1の食い込み量は1.0mmであった。前記食い込み量とは、保護剤供給部材が像担持体に当接した際の、発泡体層の厚み方向における発泡体層の最大の変形量である。
なお、実施例で用いたデジタルフルカラー複合機(imagio MP C5000、株式会社リコー製)には、保護剤ブロックを押圧して保護剤供給部材に当接させる押圧力付与部材として特開2007−293740号公報に記載の技術を採用しており、保護剤ブロックを経時においても定圧でかつ長手方向において均一な圧力で押圧することができる。なお、その圧力は、保護剤ブロックへの加圧力で5Nであった。
1,000枚連続通紙試験では、押圧力付与部材のバネ荷重を徐々に減らして保護剤消費率(g/km)を小さくしていき、フィルミングの発生が起こらない最小の保護剤消費率(g/km)を求めた。
求めたフィルミング未発生時の保護剤最小消費率(g/km)を、以下の基準で評価した。結果を表2に示す。
[評価基準]
◎:保護剤の最小消費率が、0.16g/km未満である
○:保護剤の最小消費率が、0.16g/km以上0.18g/km未満である
×:保護剤の最小消費率が、0.18g/km以上である
1,000枚連続通紙後の帯電手段の汚染を目視で観察し、以下の基準で評価した。結果を表2に示す。
[評価基準]
○:殆ど発生しておらず、良好である
△:発生しているが、許容できる範囲である
×:大きく発生しており許容できない
1,000枚連続通紙後のフィルミングによる像担持体の汚染を目視で観察し、以下の基準で評価した。結果を表2に示す。
〔評価基準〕
◎:全く発生しておらず、良好である
○:殆ど発生しておらず、良好である
△:発生しているが、許容できる範囲である
×:大きく発生しており、許容できない
<保護剤供給部材2−1の製造>
実施例1において、トラバース速度を3,000mm/minから2,500mm/minに変えてトラバース研削を行い、発泡体層表面に不規則な凸部を形成した以外は、実施例1と同様にして、保護剤供給部材2−1を製造した。
得られた保護剤供給部材2−1は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
作製した保護剤供給部材2−1について、実施例1と同様にして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を測定した。結果を表2に示す。
次に、実施例1において、保護剤供給部材1を保護剤供給部材2−1に代えた以外は、実施例1と同様にして、1,000枚連続通紙試験を行い、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<保護剤供給部材3の製造>
実施例1において、トラバース速度を3,000mm/minから2,000mm/minに変えてトラバース研削を行い、発泡体層表面に不規則な凸部を形成した以外は、実施例1と同様にして、保護剤供給部材3を製造した。
得られた保護剤供給部材3は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
作製した保護剤供給部材3について、実施例1と同様にして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を測定した。結果を表2に示す。
次に、実施例1において、保護剤供給部材1を保護剤供給部材3に代えた以外は、実施例1と同様にして、1,000枚連続通紙試験を行い、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<保護剤供給部材4の製造>
実施例1において、トラバース速度を3,000mm/minから1,000mm/minに変えてトラバース研削を行い、発泡体層表面に不規則な凸部を形成した以外は、実施例1と同様にして、保護剤供給部材4を製造した。
得られた保護剤供給部材4は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
作製した保護剤供給部材4について、実施例1と同様にして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を測定した。結果を表2に示す。
次に、実施例1において、保護剤供給部材1を保護剤供給部材4に代えた以外は、実施例1と同様にして、1,000枚連続通紙試験を行い、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<保護剤供給部材2−2の製造>
実施例1において、トラバース速度を3,000mm/minから2,500mm/minに変えてトラバース研削を行い、発泡体層表面に不規則な凸部を形成した以外は、実施例1と同様にして、保護剤供給部材2−2を製造した。
得られた保護剤供給部材2−2は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
作製した保護剤供給部材2−2について、実施例1と同様にして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を測定した。結果を表2に示す。
次に、実施例1において、保護剤供給部材1を保護剤供給部材2−2に代え、保護剤ブロック1を保護剤ブロック5に代えた以外は、実施例1と同様にして、1,000枚連続通紙試験を行い、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<保護剤供給部材5の製造>
実施例4において、発泡ポリウレタン(エバーライトSF QZK−70、ブリヂストン化成品株式会社製)を、発泡ポリウレタン(エバーライトSF EPT−50、ブリヂストン化成品株式会社製)に代えた以外は、実施例4と同様にして、保護剤供給部材5を製造した。
得られた保護剤供給部材5は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
作製した保護剤供給部材5について、実施例1と同様にして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を速敵した。結果を表2に示す。
次に、実施例1において、保護剤供給部材1を保護剤供給部材5に代えた以外は、実施例1と同様にして、1,000枚連続通紙試験を行い、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<保護剤供給部材6の製造>
実施例2において、発泡ポリウレタン(エバーライトSF QZK−70、ブリヂストン化成品株式会社製)を、発泡ポリウレタン(エバーライトSF HR−30、ブリヂストン化成品株式会社製)に代えた以外は、実施例2と同様にして、保護剤供給部材6を製造した。
得られた保護剤供給部材6は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
作製した保護剤供給部材6について、実施例1と同様にして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を速敵した。結果を表2に示す。
次に、実施例1において、保護剤供給部材1を保護剤供給部材6に代えた以外は、実施例1と同様にして、1,000枚連続通紙試験を行い、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<保護剤供給部材7の製造>
実施例2において、発泡ポリウレタン(エバーライトSF QZK−70、ブリヂストン化成品株式会社製)を、発泡ポリウレタン(エバーライトSF QZK−70、ブリヂストン化成品株式会社製)の発泡圧縮強度3倍品に代えた以外は、実施例2と同様にして、保護剤供給部材7を製造した。
得られた保護剤供給部材7は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
作製した保護剤供給部材7について、実施例1と同様にして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を速敵した。結果を表2に示す。
次に、実施例1において、保護剤供給部材1を保護剤供給部材7に代えた以外は、実施例1と同様にして、1,000枚連続通紙試験を行い、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<保護剤供給部材2−3の製造>
実施例1において、トラバース速度を3,000mm/minから2,500mm/minに変えてトラバース研削を行い、発泡体層表面に不規則な凸部を形成した以外は、実施例1と同様にして、保護剤供給部材2−3を製造した。
得られた保護剤供給部材2−3は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
作製した保護剤供給部材2−3について、実施例1と同様にして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を測定した。結果を表2に示す。
次に、実施例1において、保護剤供給部材1を保護剤供給部材2−3に代え、保護剤ブロック1を保護剤ブロック4に代えた以外は、実施例1と同様にして、1,000枚連続通紙試験を行い、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<保護剤供給部材2−4の製造>
実施例1において、トラバース速度を3,000mm/minから2,500mm/minに変えてトラバース研削を行い、発泡体層表面に不規則な凸部を形成した以外は、実施例1と同様にして、保護剤供給部材2−4を製造した。
得られた保護剤供給部材2−4は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
作製した保護剤供給部材2−4について、実施例1と同様にして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を測定した。結果を表2に示す。
次に、実施例1において、保護剤供給部材1を保護剤供給部材2−4に代え、保護剤ブロック1を保護剤ブロック2に代えた以外は、実施例1と同様にして、1,000枚連続通紙試験を行い、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<保護剤供給部材2−5の製造>
実施例1において、トラバース速度を3,000mm/minから2,500mm/minに変えてトラバース研削を行い、発泡体層表面に不規則な凸部を形成した以外は、実施例1と同様にして、保護剤供給部材2−5を製造した。
得られた保護剤供給部材2−5は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
作製した保護剤供給部材2−5について、実施例1と同様にして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を測定した。結果を表2に示す。
次に、実施例1において、保護剤供給部材1を保護剤供給部材2−5に代え、保護剤ブロック1を保護剤ブロック3に代えた以外は、実施例1と同様にして、1,000枚連続通紙試験を行い、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<保護剤供給部材2−6の製造>
実施例1において、トラバース速度を3,000mm/minから2,500mm/minに変えてトラバース研削を行い、発泡体層表面に不規則な凸部を形成した以外は、実施例1と同様にして、保護剤供給部材2−6を製造した。
得られた保護剤供給部材2−6は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
作製した保護剤供給部材2−6について、実施例1と同様にして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を測定した。結果を表2に示す。
次に、実施例1において、保護剤供給部材1を保護剤供給部材2−6に代え、保護剤ブロック1を保護剤ブロック6に代えた以外は、実施例1と同様にして、1,000枚連続通紙試験を行い、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<保護剤供給部材8−1の製造>
実施例1において、トラバース速度を3,000mm/minから500mm/minに変えた以外は、実施例1と同様にして、保護剤供給部材8−1を製造した。
得られた保護剤供給部材8−1は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
作製した保護剤供給部材8−1について、実施例1と同様にして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を測定した。結果を表2に示す。
次に、実施例1において、保護剤供給部材1を保護剤供給部材8−1に代えた以外は、実施例1と同様にして、1,000枚連続通紙試験を行い、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<保護剤供給部材8−2の製造>
実施例1において、トラバース速度を3,000mm/minから500mm/minに変えた以外は、実施例1と同様にして、保護剤供給部材8−2を製造した。
得られた保護剤供給部材8−2は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
作製した保護剤供給部材8−2について、実施例1と同様にして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を測定した。結果を表2に示す。
次に、実施例1において、保護剤供給部材1を保護剤供給部材8−2に代え、保護剤ブロック1を保護剤ブロック5に代えた以外は、実施例1と同様にして、1,000枚連続通紙試験を行い、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<保護剤供給部材9−1の製造>
実施例1において、トラバース速度を3,000mm/minから4,500mm/minに変えた以外は、実施例1と同様にして、保護剤供給部材9−1を製造した。
得られた保護剤供給部材9−1は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
作製した保護剤供給部材9−1について、実施例1と同様にして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を測定した。結果を表2に示す。
次に、実施例1において、保護剤供給部材1を保護剤供給部材9−1に代えた以外は、実施例1と同様にして、1,000枚連続通紙試験を行い、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<保護剤供給部材10の製造>
実施例1において、トラバース速度を3,000mm/minから800mm/minに変えた以外は、実施例1と同様にして、保護剤供給部材10を製造した。
得られた保護剤供給部材10は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
作製した保護剤供給部材10について、実施例1と同様にして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を測定した。結果を表2に示す。
次に、実施例1において、保護剤供給部材1を保護剤供給部材10に代えた以外は、実施例1と同様にして、1,000枚連続通紙試験を行い、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<保護剤供給部材8−3の製造>
実施例1において、トラバース速度を3,000mm/minから500mm/minに変え、発泡ポリウレタン(エバーライトSF QZK−70、ブリヂストン化成品株式会社製)を発泡ポリウレタン(エバーライトSF QZK−70、ブリヂストン化成品株式会社製)の発泡圧縮強度3倍品に代えた以外は、実施例1と同様にして、保護剤供給部材8−3を製造した。
得られた保護剤供給部材8−3は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
作製した保護剤供給部材8−3について、実施例1と同様にして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を測定した。結果を表2に示す。
次に、実施例1において、保護剤供給部材1を保護剤供給部材8−3に代えた以外は、実施例1と同様にして、1,000枚連続通紙試験を行い、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<保護剤供給部材9−2の製造>
実施例1において、トラバース速度を3,000mm/minから4,500mm/minに変え、発泡ポリウレタン(エバーライトSF QZK−70、ブリヂストン化成品株式会社製)を発泡ポリウレタン(エバーライトSF HR−30、ブリヂストン化成品株式会社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、保護剤供給部材9−2を製造した。
得られた保護剤供給部材9−2は、発泡体層が連続気泡型であり、平均厚みが3mmであった。
作製した保護剤供給部材9−2について、実施例1と同様にして、発泡体層表面の最大高さRy、発泡体層の表面粗さの標準偏差、発泡体層のセルの数、及び発泡体層の硬度を測定した。結果を表2に示す。
次に、実施例1において、保護剤供給部材1を保護剤供給部材9−2に代えた以外は、実施例1と同様にして、1,000枚連続通紙試験を行い、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
また、実施例1〜12は、発泡体層の表面に凸部を有することにより、前記保護剤供給部材と保護剤ブロックとの接触面積が小さくなり、実使用範囲内の加圧条件においても、前記保護剤供給部材は保護剤ブロックを十分に削り取ることができた。更に、凸部を有することにより前記発泡体層が大きく撓むことで、多くの保護剤を像担持体へ供給することができた。これらにより、必要な量の保護剤を像担持体に供給でき、像担持体のフィルミングを抑制することができた。
これに対し、比較例5のように、発泡体層表面に凸部が均一に形成され、発泡体層の表面粗さの標準偏差が極端に小さいと、像担持体とローラ表面の密着性が高くなりすぎて、像担持体に大きなストレスを与えてしまう。そのため、一度像担持体に塗布された保護剤が,再び削り取られてしまう(回収されてしまう)。結果として、像担持体を保護できず、フィルミングが発生してしまう。
また、比較例6のように、発泡体層表面に凸部が大きく形成され、発泡体層の表面粗さの標準偏差が極端に大きいと、像担持体とローラ表面の密着性が低くなりすぎて、削った保護剤が像担持体に供給できなくなる。
2 保護層形成装置
3 帯電手段
4 クリーニング手段
5 現像手段
6 転写手段
7 記録媒体
8 露光手段
12 クリーニング手段
13 保護剤ブロック
14 保護剤供給部材
15 押圧力付与部材
16 保護層形成部材
20 端部の測定箇所
21 中央部の測定箇所
22 線
23 芯材
24 発泡体層
25 保護剤供給部材
50 製造装置
51 下型
52 横型
53 端型
54 上型
60 中間転写体
70 レーザー変位計
71 基準フレーム
100 画像形成装置
200 給紙機構
G 粉体
Claims (9)
- 芯材と、
該芯材の外周に形成された発泡体層とを有し、
ローラ状であり、
前記発泡体層が、不規則に配置された凸部を表面に有し、
前記発泡体層の最大高さRyが、400μm〜1,630μmであり、
前記発泡体層の表面粗さの標準偏差が0.02μm〜6μmであることを特徴とする保護剤供給部材。 - 発泡体層が、発泡ポリウレタンを含有する請求項1に記載の保護剤供給部材。
- 発泡体層が、連続気泡型の発泡体層である請求項1から2のいずれかに記載の保護剤供給部材。
- 発泡体層が、20個/インチ〜300個/インチのセルを有し、かつ40N〜430Nの硬度である請求項1から3のいずれかに記載の保護剤供給部材。
- 保護剤ブロックと、請求項1から4のいずれかに記載の保護剤供給部材とを有することを特徴とする保護層形成装置。
- 保護剤ブロックが、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤とを含有する請求項5に記載の保護層形成装置。
- 脂肪酸金属塩が、少なくともステアリン酸亜鉛を含む請求項6に記載の保護層形成装置。
- 無機潤滑剤が、タルク、マイカ、及び窒化ホウ素から選択される少なくとも1種を含む請求項6から7のいずれかに記載の保護層形成装置。
- 像担持体と、
前記像担持体表面を帯電する帯電手段と、
帯電した像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、
前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写した転写像を定着する定着手段と、
前記像担持体表面に残留するトナーを除去するクリーニング手段と、
前記像担持体表面に保護剤を付与して保護層を形成する保護層形成手段とを有し、
前記保護層形成手段が、請求項5から8のいずれかに記載の保護層形成装置であることを特徴とする画像形成装置。
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