JP2016014828A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】長期にわたり安定に保護剤供給量を維持することができ、白スジ、黒スジ等の異常画像の発生を防止できる画像形成装置の提供。
【解決手段】像担持体1と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤とを含有する前記像担持体1用の保護剤を、発泡体ローラを介して前記像担持体1上に保護層を形成する保護層形成手段2と、クリーニング手段4と、を備える画像形成要素の複数個を並置してなる画像形成装置100であって、最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体1上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量が、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体1上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量よりも、少なく設定されている画像形成装置100である。
【選択図】図3
【解決手段】像担持体1と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤とを含有する前記像担持体1用の保護剤を、発泡体ローラを介して前記像担持体1上に保護層を形成する保護層形成手段2と、クリーニング手段4と、を備える画像形成要素の複数個を並置してなる画像形成装置100であって、最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体1上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量が、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体1上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量よりも、少なく設定されている画像形成装置100である。
【選択図】図3
Description
本発明は、電子写真方式による画像形成装置及び画像形成方法に関する。
電子写真方式による画像形成装置は、一般的に、ドラム形状又はベルト形状をした像担持体(以下、「電子写真感光体」、「感光体」と称することもある)を、回転移動又は直線移動させながら、前記像担持体の表面を帯電手段により帯電し、レーザー光等により像担持体上に潜像パターンを形成し、前記潜像パターンを現像手段により可視像化し、更に可視像を転写体上に転写することにより画像を形成している。
近年、像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、保護層形成手段と、クリーニング手段とを有する画像形成要素を複数並列して備えた、タンデム型の画像形成装置が普及している。前記タンデム型の画像形成装置による像担持体上への保護層を形成するための動作としては、以下のようなものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
前記タンデム型の画像形成装置では、複数の画像形成要素において、保護剤ブロックと前記像担持体との両方に発泡体ローラを接しながら回転させる。そうすると、前記発泡体ローラが前記保護剤ブロックを摺擦し、得られる保護剤粉を前記発泡体ローラのセル内に担持する。前記担持された前記保護剤粉が前記像担持体上に供給され、ブレードで均すことにより前記像担持体上に所望の保護層を安定に形成することできる。
前記タンデム型の画像形成装置では、複数の画像形成要素において、保護剤ブロックと前記像担持体との両方に発泡体ローラを接しながら回転させる。そうすると、前記発泡体ローラが前記保護剤ブロックを摺擦し、得られる保護剤粉を前記発泡体ローラのセル内に担持する。前記担持された前記保護剤粉が前記像担持体上に供給され、ブレードで均すことにより前記像担持体上に所望の保護層を安定に形成することできる。
ところで、前記タンデム型の画像形成装置を稼働させると、逆転写トナーと転写残トナーが発生しうることが知られている(例えば、特許文献2参照)。
前記逆転写トナーは、像担持体から中間転写体へ転写されたトナーが、下流側の画像形成要素の像担持体の非画像部に逆転写してしまうトナーである。
前記転写残トナーは、トナー像が中間転写体へ転写されずに前記像担持体上に残留してしまうトナーである。
前記逆転写トナー及び前記転写残トナーのいずれも、最上流に位置する画像形成要素には発生しにくく、前記最上流より下流に位置する画像形成要素に発生し得るトナーである。
前記逆転写トナーは、像担持体から中間転写体へ転写されたトナーが、下流側の画像形成要素の像担持体の非画像部に逆転写してしまうトナーである。
前記転写残トナーは、トナー像が中間転写体へ転写されずに前記像担持体上に残留してしまうトナーである。
前記逆転写トナー及び前記転写残トナーのいずれも、最上流に位置する画像形成要素には発生しにくく、前記最上流より下流に位置する画像形成要素に発生し得るトナーである。
例えば、図1は、前記転写残トナーに関するものであり、前記像担持体の周面をクリーニングするクリーニング手段と前記像担持体の前記周面との間をすり抜ける、転写残トナーのすり抜け量(mg/cm2)と、前記保護剤供給手段からの保護剤供給量(g/km)との関係を示すグラフである。
ここで、図1のグラフは、以下のようにして得られたものである。
(1)ベタ画像を10枚通紙し、10枚目の時点で画像形成装置の電源を強制OFFとした。
(2)感光体ユニットを取り出し、クリーニングブレード直後の感光体上に乗った転写残トナーを一定面積吸引し重量を測定する。重量を面積で割った値をすり抜けトナー量とする。
(3)同条件にて500枚の通紙試験を実施し、保護剤の消費率(=保護剤重量減少分/感光体駆動距離)を測定する。
(4)ブレード当接圧を変化させて、前記(1)〜(3)を繰り返し行うことにより、図1のグラフが得られる。
ここで、図1のグラフは、以下のようにして得られたものである。
(1)ベタ画像を10枚通紙し、10枚目の時点で画像形成装置の電源を強制OFFとした。
(2)感光体ユニットを取り出し、クリーニングブレード直後の感光体上に乗った転写残トナーを一定面積吸引し重量を測定する。重量を面積で割った値をすり抜けトナー量とする。
(3)同条件にて500枚の通紙試験を実施し、保護剤の消費率(=保護剤重量減少分/感光体駆動距離)を測定する。
(4)ブレード当接圧を変化させて、前記(1)〜(3)を繰り返し行うことにより、図1のグラフが得られる。
図1の結果から、前記転写残トナーの前記すり抜け量が多いほど、前記保護供給手段からの前記保護剤供給量が多くなることが分かる。これは、前記すり抜けたトナーが、前記保護剤供給手段である発泡体ローラに担持されていくと、前記発泡体ローラの周面の硬度が高まっていく。この硬度が高まった前記発泡体ローラが前記保護剤ブロックを摺擦すると、前記トナーが前記保護剤ブロックの研削剤の役目を果たす。そのため、前記保護剤ブロックから前記像担持体への保護剤供給量が多くなると考えられる。
前記タンデム型の画像形成装置の稼働中に、前記逆転写トナー及び前記転写残トナーの少なくとも一方が前記発泡体ローラの前記セルに担持されていくにつれ、前記発泡体ローラの表面がトナーにより硬化されて前記保護剤ブロックに対する研削性能(以下、「対保護剤ブロック研削性」という)が増していく。そして、前記「対保護剤ブロック研削性」は、本来転写される箇所及び本来転写されるべき時に、転写されずに下流に流れていったトナーによるものであるため、最上流側よりも下流側で顕著に現れる。
タンデム型の画像形成装置の中間転写方式の場合には、更に、前記転写残トナーばかりでなく、中間転写体の回転方向かつ下流側の像担持体になればなるほど上流側の像担持体の画像の逆転写トナーがクリーニング手段と像担持体との間の隙間をすり抜ける量が多くなり、そのために前記保護剤供給量も多くなる傾向がある。一方、前記最上流側では、他の下流ステーションに比べて前記保護剤供給量は少なくなる。
また、前記タンデム型の画像形成装置の稼働中に、前記転写トナー及び前記転写残トナーの少なくともいずれかが前記発泡体ローラの前記セル内に侵入し担持されていくにつれ、前記発泡体ローラの表面が前記トナーにより硬化されると、前記下流側に位置される前記保護層を含む前記像担持体をブレード等のクリーニング手段でクリーニングする性能(以下、「像担持体に対するクリーニング性」という)が増す。同様に、前記「像担持体に対するクリーニング性」についても、前記最上流側と前記下流側との間でも差が生じる。その結果、前記保護剤ブロック研削性及び前記像担持体に対するクリーニング性に係る保護層の表面状態、表面物性等について、前記最上流側と前記下流側との間に差が生じる。
更に、前記タンデム型の画像形成装置の稼働により、前記発泡体ローラの前記セル内に侵入する前記逆転写トナー及び前記転写残トナーの少なくともいずれかによって、前記下流側の前記像担持体上にトナーフィルミングが発生し易くなることも知られている。前記トナーフィルミングの程度が増すと、前記像担持体の表面状態、及び表面物性が悪化し、転写対象上に白スジとなって現れ、低温環境下におけるクリーニング不良も発生し易くなり、黒スジが前記転写対象に現れることがある。
前記最上流側ではなく、前記下流側に位置する前記画像形成要素の前記像担持体上には、前記逆転写トナー及び前記転写残トナーの少なくとも一方が発生しうるため、前記トナーフィルミングも前記下流側で起こり易い。その結果、前記像担持体に対する前記クリーニング性に関し、前記最上流側とそれより前記下流側との間に差が生じる。
しかしながら、前記最上流側と前記下流側に生じる前記差を放置したままで、何らの手段を講じなければ、前記保護剤の安定供給量が確保されないばかりか、前記像担持体に対する前記クリーニング性の悪化が治癒せず、前記像担持体の表面状態、表面物性等に関し、前記最上流側と前記下流側で異なる現象が続き、前記転写対象に現れる前記白スジ又は前記黒スジ等の前記異常画像の不具合が発生するという問題も解決することができない。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、長期にわたり安定に保護剤供給量を維持することができ、白スジ、黒スジ等の異常画像の発生を防止できる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーによって現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を転写対象に転写する転写手段と、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤とを含有する前記像担持体用の保護剤を、発泡体ローラを介して前記像担持体上に保護層を形成する保護層形成手段と、前記像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段と、を備える画像形成要素の複数個を並置してなる画像形成装置であって、
最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量が、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量よりも、少なく設定されている。
最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量が、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量よりも、少なく設定されている。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、長期にわたり安定に保護剤供給量を維持することができ、白スジ、黒スジ等の異常画像の発生を防止できる画像形成装置を提供することができる。本発明において、前記長期とは、40,000枚以上通紙することを意味する。
(画像形成装置及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、保護層形成手段と、クリーニング手段とを有する画像形成要素を複数個、並列してなる。前記画像形成装置は、定着手段を有することが好ましく、更に必要に応じて、除電手段、リサイクル手段、制御手段等のその他の手段を有してなる。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、保護層形成手段と、クリーニング手段とを有する画像形成要素を複数個、並列してなる。前記画像形成装置は、定着手段を有することが好ましく、更に必要に応じて、除電手段、リサイクル手段、制御手段等のその他の手段を有してなる。
本発明の画像形成方法は、像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、保護層形成手段と、クリーニング手段とを備える画像形成要素を複数並置してなる前記画像形成装置を用いて画像を形成する。
前記画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、保護層形成工程と、クリーニング工程とを含み、定着工程を含むことが好ましく、更に必要に応じて、除電工程、リサイクル工程、制御工程等のその他の工程を含んでなる。
前記画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、保護層形成工程と、クリーニング工程とを含み、定着工程を含むことが好ましく、更に必要に応じて、除電工程、リサイクル工程、制御工程等のその他の工程を含んでなる。
本発明の画像形成方法の好適な実施形態は、本発明の前記画像形成装置の前記好適な実施形態により実施することができる。即ち、静電潜像形成工程は前記静電潜像形成手段により行うことができる。前記現像工程は前記現像手段により行うことができる。前記転写工程は前記転写手段により行うことができる。前記保護層形成工程は前記保護層形成手段により行うことができる。前記クリーニング工程は前記クリーニング手段により行うことができる。前記その他の工程は前記その他の手段により行うことができる。
ここで、本発明の画像形成装置としては、典型的にはタンデム型画像形成装置を用いることができる。
前記タンデム型画像形成装置は、例えば、イエロー(以下「Y」、マゼンタ「M」、シアン「C」、ブラック「K」とする。)用の4つの前記画像形成要素を搭載し、各々の可視像を4つの前記画像形成要素で並列に作成し、記録媒体又は中間転写体上で重ね合わせることから、より高速にフルカラー画像を形成できる。
前記タンデム型画像形成装置は、例えば、イエロー(以下「Y」、マゼンタ「M」、シアン「C」、ブラック「K」とする。)用の4つの前記画像形成要素を搭載し、各々の可視像を4つの前記画像形成要素で並列に作成し、記録媒体又は中間転写体上で重ね合わせることから、より高速にフルカラー画像を形成できる。
前記タンデム型の画像形成装置としては、(1)前記複数の前記画像形成要素の各静電潜像担持体との対向領域である転写位置を通過するように表面が移動する前記転写対象(記録媒体)に前記転写手段により、順次、前記各静電潜像担持体上に形成された可視像を転写する直接転写方式と、(2)複数の画像形成要素の各静電潜像担持体上の可視像を転写手段(一次転写手段)により一旦中間転写体に順次転写した後、中間転写体上の画像を二次転写手段により転写対象に一括転写する間接転写方式とがある。
なお、前記二次転写手段として転写搬送ベルトを用いているが、ローラ形状であってもよい。
なお、前記二次転写手段として転写搬送ベルトを用いているが、ローラ形状であってもよい。
前記(1)の前記直接転写方式と、前記(2)の前記間接転写方式とを比較すると、前記(1)の直接転写方式は、前記静電潜像担持体を並べた前記タンデム型画像形成部の上流側に給紙装置を、下流側に定着手段としての定着装置を配置しなければならず、前記転写対象の搬送方向に沿った方向に向けて大型化する。これに対し、前記(2)の前記間接転写方式は、前記二次転写位置を比較的自由に設置することができ、前記給紙装置及び前記定着装置を前記タンデム型画像形成部と重ねて配置することができ、小型化が可能となるという利点がある。
また、前記(1)の前記直接転写方式では、前記転写対象の前記搬送方向に沿った方向に向けて大型化しないためには、前記定着装置を前記タンデム型画像形成部に接近して配置することとなる。そのため、前記転写対象が撓むことができる十分な余裕をもって前記定着装置を配置することができず、前記転写対象の先端が前記定着装置に進入するときの衝撃(特に厚い転写対象で顕著となる)や、前記定着装置を通過するときの前記転写対象の搬送速度と、転写搬送ベルトによる前記転写対象の搬送速度との速度差により、前記定着装置が前記上流側の画像形成に影響を及ぼしやすい。
これに対し、前記(2)の前記間接転写方式は、前記転写対象が撓むことができるような十分余裕のあるスペースをもって前記定着装置を配置することができるので、前記定着装置はほとんど画像形成に影響を及ぼさない。
以上のようなことから、最近では、特に前記間接転写方式のものが注目されている。このようなカラー画像形成装置では、前記一次転写後に前記静電潜像担持体上に残留する転写残トナーを、前記クリーニング手段としてのクリーニング装置で除去して前記静電潜像担持体表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えている。また、前記二次転写後に前記中間転写体上に残留する前記転写残トナーを、前記中間転写体クリーニング装置で除去して前記中間転写体表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えている。
以上のようなことから、最近では、特に前記間接転写方式のものが注目されている。このようなカラー画像形成装置では、前記一次転写後に前記静電潜像担持体上に残留する転写残トナーを、前記クリーニング手段としてのクリーニング装置で除去して前記静電潜像担持体表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えている。また、前記二次転写後に前記中間転写体上に残留する前記転写残トナーを、前記中間転写体クリーニング装置で除去して前記中間転写体表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えている。
本発明においては、前記「タンデム型の画像形成装置」において、前記「上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量が、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量よりも、少なく設定されている」ことを必須の条件としている。
前記上流側から前記下流側に向けて、Y、M、C、Kの順で画像形成要素が並列してなる、前記タンデム型画像形成装置において、前記上流側のYに対応する前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記無機潤滑剤の含有量を、前記下流側のM、C、Kに対応する前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記無機潤滑剤の含有量よりも相対的に小さく設定するということを意味する。
前記上流側から前記下流側に向けて、Y、M、C、Kの順で画像形成要素が並列してなる、前記タンデム型画像形成装置において、前記上流側のYに対応する前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記無機潤滑剤の含有量を、前記下流側のM、C、Kに対応する前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記無機潤滑剤の含有量よりも相対的に小さく設定するということを意味する。
ここで、前記「上流側」及び前記「下流側」とは、前記画像形成装置において、それぞれ前記転写対象の前記搬送方向の前方側と、前記搬送方向の後方側を意味する。前記転写対象である記録媒体が搬送される動作を、川の流れに例えて、搬送箇所を特定する語句であり、川上側が前記「上流側」であり、川下側が「下流側」である。
本発明においては、前記「最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記無機潤滑剤は、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の100質量部に対して、70質量部以上95質量部以下」であることが好ましい。これは、前記「前記保護層中の前記無機潤滑剤の比率を、下流側のM、C、Kに対応する前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記無機潤滑剤の比率よりも相対的に小さくする」と規定したものを、具体的に数値限定したものである。換言すると、「最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記無機潤滑剤は、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の1に対して、0.7を乗算した量以上で0.95を乗算した量以下となるように」、前記無機潤滑剤を添加することを規定したものである。前記数値範囲を満たすことにより、前記保護剤を、前記複数個の前記画像形成要素のそれぞれについて、安定に供給することができる。
本発明においては、「前記転写対象は、前記像担持体上に形成される可視像が一次転写する中間転写体及び該中間転写体に担持される可視像を二次転写する記録媒体の少なくともいずれかである」としている。これは、本発明では、前記タンデム型画像形成装置を好ましい実施形態としているが、この実施形態では、前記転写対象には2つの種類があることを規定したものである。
本発明においては、前記保護剤は、ステアリン酸亜鉛と窒化ホウ素15質量%以上とからなる圧縮成形体であり、
前記発泡体ローラのセル数が70[個/インチ]以上であり、
前記最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記窒化ホウ素の含有量が、前記下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の窒化ホウ素の含有量100質量部に対して、85質量部以上90質量部以下であることが好ましい。
前記発泡体ローラのセル数が70[個/インチ]以上であり、
前記最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記窒化ホウ素の含有量が、前記下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の窒化ホウ素の含有量100質量部に対して、85質量部以上90質量部以下であることが好ましい。
<静電潜像形成工程及び静電潜像形成手段>
前記静電潜像形成工程は、像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
前記静電潜像形成工程は、像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
−像担持体−
前記像担持体としては、その材質、形状、構造、大きさなどについて特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体などが挙げられる。
前記像担持体としては、その材質、形状、構造、大きさなどについて特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体などが挙げられる。
本発明の画像形成装置に用いる像担持体は、導電性支持体と、該導電性支持体上に少なくとも感光層を有してなり、更に必要に応じて、下引き層、最表面層等のその他の層を有してなる。
前記感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質を混在させた単層型のもの、電荷発生層の上に電荷輸送層を設けた順層型のもの、又は電荷輸送層の上に電荷発生層を設けた逆層型のものがある。また、感光体の機械的強度、耐摩耗性、耐ガス性、クリーニング性等を向上させるため、前記感光層の上に最表面層を設けることもできる。また、前記感光層と前記導電性支持体との間に下引き層を設けることもできる。
なお、必要に応じて、各層には可塑剤、酸化防止剤、レベリング剤等を適量添加することもできる。
なお、必要に応じて、各層には可塑剤、酸化防止剤、レベリング剤等を適量添加することもできる。
前記導電性支持体は、体積抵抗値が1.0×1010Ω・cm以下の導電性を示すものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、前記導電性支持体は、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金等の金属、酸化スズ、酸化インジウムの金属酸化物を、蒸着又はスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙等に被覆したものでよい。或いは、前記導電性支持体は、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス等の板、及びそれらを押出し加工、引抜き加工等の加工法でドラム状に素管化し、その後、切削、超仕上げ、研摩(研磨)などの表面処理した管等を使用してもよい。
ドラム状の前記支持体は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、その直径は20mm以上150mm以下が好ましく、24mm以上100mm以下がより好ましく、28mm以上70mm以下が更に好ましい。前記ドラム状の前記支持体の直径が、20mm未満であると、前記ドラムの周辺に帯電、露光、現像、転写、クリーニングの各工程を配置することが物理的に困難となることがあり、一方、150mmを超えると、前記画像形成装置が大きくなってしまう不具合が発生することがある。特に、前記画像形成装置が、画像形成箇所が複数、並行に配置されている、前記タンデム型の場合には、複数の感光体を搭載する必要がある。そのため、前記ドラム状の前記支持体は、直径は70mm以下が好ましく、60mm以下がより好ましい。前記直径が70mmを超えると、前記画像形成装置が小型化の妨げになるからである。
また、特開昭52−36016号公報に開示されているような、ニッケル製又はステンレス鋼製のエンドレスベルトを前記導電性支持体に用いることもできる。
また、特開昭52−36016号公報に開示されているような、ニッケル製又はステンレス鋼製のエンドレスベルトを前記導電性支持体に用いることもできる。
前記感光体の下引き層は、1層であっても複数の層で構成してもよい。例えば(1)樹脂を主成分としたもの、(2)白色顔料と樹脂を主成分としたもの、(3)導電性基体表面を化学的又は電気化学的に酸化させた酸化金属膜が挙げられる。これらの中でも、前記白色顔料と前記樹脂を主成分とするものが好ましい。
前記白色顔料は、例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛の金属酸化物が挙げられる。これらの中でも、前記導電性支持体からの電荷の注入防止性が優れる前記酸化チタンが特に好ましい。
前記樹脂としては、例えば、ポリアミド、ポリビニルアルコール、カゼイン、メチルセルロース等の熱可塑性樹脂;アクリル、フェノール、メラミン、アルキッド、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記下引き層の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1μm以上10μm以下が好ましく、1μm以上5μm以下がより好ましい。
前記白色顔料は、例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛の金属酸化物が挙げられる。これらの中でも、前記導電性支持体からの電荷の注入防止性が優れる前記酸化チタンが特に好ましい。
前記樹脂としては、例えば、ポリアミド、ポリビニルアルコール、カゼイン、メチルセルロース等の熱可塑性樹脂;アクリル、フェノール、メラミン、アルキッド、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記下引き層の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1μm以上10μm以下が好ましく、1μm以上5μm以下がより好ましい。
前記感光層における前記電荷発生物質は、例えば、モノアゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料、テトラキスアゾ顔料等のアゾ顔料、トリアリールメタン系染料、チアジン系染料、オキサジン系染料、キサンテン系染料、シアニン系色素、スチリル系色素、ピリリウム系染料、キナクリドン系顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、多環キノン系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料、インダスロン系顔料、スクアリリウム系顔料、フタロシアニン系顔料等の有機系顔料又は染料;セレン、セレン−ヒ素、セレン−テルル、硫化カドミウム、酸化亜鉛、酸化チタン、アモルファスシリコンの無機材料が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感光層における前記電荷輸送物質は、例えば、アントラセン誘導体、ピレン誘導体、カルバゾール誘導体、テトラゾール誘導体、メタロセン誘導体、フェノチアジン誘導体、ピラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチリルヒドラゾン化合物、エナミン化合物、ブタジエン化合物、ジスチリル化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、チアゾール化合物、イミダゾール化合物、トリフェニルアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アミノスチルベン誘導体、トリフェニルメタン誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感光層を形成するのに使用する前記樹脂は、電気絶縁性であり、それ自体公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂もしくは光導電性樹脂等を使用することができる。前記結着樹脂は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネ−ト、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化性アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感光体の前記最表面層は、前記感光体の機械的強度、耐摩耗性、耐ガス性、クリーニング性等を向上させるために設けられる。
前記最表面層は、前記感光層よりも機械的強度の高い高分子、高分子に無機フィラーを分散させたものが好ましい。また、前記最表面層に用いる樹脂は、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂のいずれであってもよいが、前記熱硬化性樹脂が、機械的強度が高く、クリーニングブレードとの摩擦による摩耗を抑える能力が極めて高いため特に好ましい。前記感光体の前記表面層は薄い厚みであれば、前記電荷輸送能力を有していなくても支障はないが、前記電荷輸送能力を有しない前記表面層を厚く形成すると、前記感光体の感度低下、露光後電位上昇、残留電位上昇を引き起こしやすいため、前記表面層中に前記電荷輸送物質を含有させたものや、前記表面層に用いる高分子として前記電荷輸送能力を有するものを用いることが好ましい。
前記最表面層は、前記感光層よりも機械的強度の高い高分子、高分子に無機フィラーを分散させたものが好ましい。また、前記最表面層に用いる樹脂は、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂のいずれであってもよいが、前記熱硬化性樹脂が、機械的強度が高く、クリーニングブレードとの摩擦による摩耗を抑える能力が極めて高いため特に好ましい。前記感光体の前記表面層は薄い厚みであれば、前記電荷輸送能力を有していなくても支障はないが、前記電荷輸送能力を有しない前記表面層を厚く形成すると、前記感光体の感度低下、露光後電位上昇、残留電位上昇を引き起こしやすいため、前記表面層中に前記電荷輸送物質を含有させたものや、前記表面層に用いる高分子として前記電荷輸送能力を有するものを用いることが好ましい。
前記感光層と前記最表面層とでは、二層の機械的強度は一般に大きく異なるため、前記最表面層と前記クリーニングブレードと間の摩擦により前記最表面層が摩耗し消失すると、すぐに前記感光層は摩耗して不具合を生じる。そのため、前記最表面層を設ける場合は、前記最表面層は十分な厚みとすることが好ましい。
前記最表面層の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1μm以上12μm以下が好ましく、1μm以上10μm以下がより好ましく、2μm以上8μm以下が特に好ましい。前記平均厚みが、0.1μm未満であると、薄すぎてクリーニングブレードとの摩擦により部分的に消失しやすく、消失した部分から前記感光層の摩耗が進んでしまうことがあり、12μmを超えると、感度低下、露光後電位上昇、残留電位上昇が生じ易くい。特に電荷輸送能力を有する高分子を用いる場合には、前記電荷輸送能力を有する前記高分子のコストが高くなり好ましくないためである。
前記最表面層の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1μm以上12μm以下が好ましく、1μm以上10μm以下がより好ましく、2μm以上8μm以下が特に好ましい。前記平均厚みが、0.1μm未満であると、薄すぎてクリーニングブレードとの摩擦により部分的に消失しやすく、消失した部分から前記感光層の摩耗が進んでしまうことがあり、12μmを超えると、感度低下、露光後電位上昇、残留電位上昇が生じ易くい。特に電荷輸送能力を有する高分子を用いる場合には、前記電荷輸送能力を有する前記高分子のコストが高くなり好ましくないためである。
前記最表面層に用いる樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、画像形成時の書き込み光に対して透明であり、絶縁性、機械的強度、接着性に優れたものが好ましく、例えば、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの高分子は熱可塑性樹脂であってもよいが、高分子の機械的強度を高めるため、多官能のアクリロイル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基等を持つ架橋剤により架橋することによって熱硬化性樹脂とすることで、前記最表面層の機械的強度は増大し、前記最表面層と前記クリーニングブレードとの間の摩擦による摩耗を大幅に減少させることができる。
前記最表面層は、前記電荷輸送能力を有していることが好ましい。前記最表面層に前記電荷輸送能力を持たせるためには、前記最表面層に用いる高分子と前記電荷輸送物質を混合して用いる方法、又は前記電荷輸送能力を有する前記高分子を前記最表面層に用いる方法を採用することが考えられるが、後者の方法が、高感度で露光後電位上昇、残留電位上昇が少ない前記感光体を得ることができるので好ましい。
前記最表面層中に、前記最表面層の機械的強度を高めるために金属微粒子、金属酸化物微粒子、その他の微粒子など含有させることが好ましい。前記金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化錫、チタン酸カリウム、窒化チタン、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化アンチモンが挙げられる。前記その他の微粒子は、耐摩耗性を向上する目的でポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、シリコーン樹脂、又はこれらの樹脂に無機材料を分散したものが挙げられる。前記最表面層上に、本発明の保護層を形成することができる。
前記静電潜像の形成は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、前記静電潜像形成手段により行うことができる。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記帯電は、例えば、前記帯電器を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
前記露光は、例えば、前記露光器を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
<現像手段及び現像工程>
前記現像工程は、前記静電潜像を、トナー乃至現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
前記現像工程は、前記静電潜像を、トナー乃至現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
−トナー−
前記トナーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、該プレポリマーと伸長又は架橋する化合物、ポリエステル、着色剤、及び離型剤を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させることにより作製するトナーが挙げられる。このようなトナーは、トナー表面を硬化させることで、ホットオフセットを少なくすることができる。
前記トナーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、該プレポリマーと伸長又は架橋する化合物、ポリエステル、着色剤、及び離型剤を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させることにより作製するトナーが挙げられる。このようなトナーは、トナー表面を硬化させることで、ホットオフセットを少なくすることができる。
前記窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマーとしては、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーが挙げられ、また、該プレポリマーと伸長又は架橋する化合物としては、アミン類が挙げられる。
前記イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーとしては、ポリオールとポリカルボン酸の縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルを更にポリイソシアネートと反応させた物などが挙げられる。前記ポリエステルの有する活性水素基としては、例えば、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられる。これらの中でも、アルコール性水酸基が特に好ましい。
前記イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーとしては、ポリオールとポリカルボン酸の縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルを更にポリイソシアネートと反応させた物などが挙げられる。前記ポリエステルの有する活性水素基としては、例えば、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられる。これらの中でも、アルコール性水酸基が特に好ましい。
前記ポリオールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジオール、3価以上のポリオールが挙げられる。これらの中でも、ジオール単独、ジオールと少量の3価以上のポリオールとの混合物が好ましい。
前記ポリカルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジカルボン酸、3価以上のポリカルボン酸が挙げられる。これらの中でも、ジカルボン酸単独、ジカルボン酸と少量の3価以上のポリカルボン酸との混合物が好ましい。
前記ポリオールとポリカルボン酸の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]は、2/1〜1/1が好ましく、1.5/1〜1/1がより好ましく、1.3/1〜1.02/1が更に好ましい。
前記ポリイソシアネートとしては、例えば、脂肪族ポリイソシアネート(例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート等);脂環式ポリイソシアネート(例えば、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート等);芳香族ジイソシアネート(例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート等);芳香脂肪族ジイソシアネート(例えば、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等);イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネートの比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]は、5/1〜1/1が好ましく、4/1〜1.2/1がより好ましく、2.5/1〜1.5/1が更に好ましい。前記[NCO]/[OH]が5を超えると、低温定着性が悪化することがあり、[NCO]のモル比が1未満であると、変性ポリエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
前記アミン類としては、例えば、ジアミン、3価以上のポリアミン、アミノアルコール、アミノメルカプタン、アミノ酸、これらのアミノ基をブロックしたものなどが挙げられる。これらアミン類のうち好ましいものは、ジアミン、ジアミンと少量の3価以上のポリアミンとの混合物である。
更に、必要により伸長停止剤を用いてウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。伸長停止剤としては、モノアミン(例えば、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミン等)、又はそれらをブロックしたもの(例えば、ケチミン化合物等)などが挙げられる。
前記トナーは、以下のような、質量平均粒径(D4)/個数平均粒径(D1)、平均円形度、などを有していることが好ましい。
−重量平均粒径と個数平均粒径との比−
前記トナーにおける重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)としては、1.0〜1.4が好ましい。
前記重量平均粒径と個数平均粒径との比(D4/D1)が、1.0未満であると、二成分現像剤では現像手段における長期の撹拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力の低下や、クリーニング性の悪化につながり易い。一成分現像剤では、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためブレードなどの部材へのトナー融着が発生し易くなることがある。また、前記比(D4/D1)が1.4を超えると、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなり、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなることがある。一方、前記重量平均粒径と個数平均粒径との比(D4/D1)を低くすることで、帯電量分布が均一になり、地肌かぶりを少なくすることができる。
前記トナーにおける重量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)との比(D4/D1)としては、1.0〜1.4が好ましい。
前記重量平均粒径と個数平均粒径との比(D4/D1)が、1.0未満であると、二成分現像剤では現像手段における長期の撹拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力の低下や、クリーニング性の悪化につながり易い。一成分現像剤では、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためブレードなどの部材へのトナー融着が発生し易くなることがある。また、前記比(D4/D1)が1.4を超えると、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなり、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなることがある。一方、前記重量平均粒径と個数平均粒径との比(D4/D1)を低くすることで、帯電量分布が均一になり、地肌かぶりを少なくすることができる。
また、トナーの重量平均粒径と個数平均粒径との比(D4/D1)が、前記好ましい範囲であると、保存安定性、低温定着性、及び耐ホットオフセット性のいずれにも優れたトナーとなりやすい。特に、フルカラー複写機に使用した場合に画像の光沢性に優れる。二成分現像剤では長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なく、現像手段における長期の攪拌においても良好で安定した現像性が得られ、一成分現像剤ではトナーの収支が行われてもトナーの粒子径の変動が少なくなるとともに、現像ローラへのトナーのフィルミングやトナーを薄層化するブレードなどへの部材へのトナーの融着がなく、現像手段の長期使用(攪拌)においても良好で安定した現像性が得られ、高画質の画像を得ることが可能となる。
前記トナーの重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)は、例えば、粒度測定器(マルチサイザーIII、ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定し、解析ソフト(Beckman Coulter Mutlisizer 3 Version3.51)にて解析を行うことにより求めることができる。
−平均円形度−
前記トナーの平均円形度としては、0.93〜1.00が好ましい。前記平均円形度が、0.93未満であると、現像時の画像均一性が悪化したり、感光体から中間転写体もしくは中間転写体から記録媒体へのトナー転写効率が低下し均一転写が得られなくなる。
前記トナーの平均円形度は、円形度SR=(粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長/粒子投影像の周囲長)×100%で定義される。
前記トナーの平均円形度としては、0.93〜1.00が好ましい。前記平均円形度が、0.93未満であると、現像時の画像均一性が悪化したり、感光体から中間転写体もしくは中間転写体から記録媒体へのトナー転写効率が低下し均一転写が得られなくなる。
前記トナーの平均円形度は、円形度SR=(粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長/粒子投影像の周囲長)×100%で定義される。
また、前記画像形成方法及び画像形成装置には、上述のような、高品質な画像を得るに適した構成の重合法トナーばかりではなく、粉砕法による不定形のトナーに対しても適用でき、この場合にも、装置寿命を大幅に延ばすことができる。このような粉砕法のトナーを構成する材料としては、通常、トナーとして使用されるものが、特に制限なく、適用可能である。
前記現像器は、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよく、また、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有してなるもの、などが好適に挙げられる。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。該マグネットローラは、前記像担持体近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該像担持体の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該像担持体の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記現像器に収容させる現像剤は、前記トナーを含む現像剤であるが、該現像剤としては一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。
前記現像器に収容させる現像剤は、前記トナーを含む現像剤であるが、該現像剤としては一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。
<転写手段及び転写工程>
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記像担持体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルトなどが好適に挙げられる。
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記像担持体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルトなどが好適に挙げられる。
前記像担持体は、該像担持体上に形成されたトナー像を一次転写して色重ねを行い、更に記録媒体へ転写を行う、いわゆる中間転写方式による画像形成を行う際に使用する、中間転写体であってもよい。
−中間転写体−
前記中間転写体としては、体積抵抗値が1.0×105Ω・cm〜1.0×1011Ω・cmの導電性を示すものが好ましい。前記体積抵抗値が、1.0×105Ω・cmを下回る場合には、感光体から中間転写体上へトナー像の転写が行われる際に、放電を伴いトナー像が乱れるいわゆる転写チリが生じることがあり、1.0×1011Ω・cmを上回る場合には、中間転写体から紙などの記録媒体へトナー像を転写した後に、中間転写体上へトナー像の対抗電荷が残留し、次の画像上に残像として現れることがある。
前記中間転写体としては、体積抵抗値が1.0×105Ω・cm〜1.0×1011Ω・cmの導電性を示すものが好ましい。前記体積抵抗値が、1.0×105Ω・cmを下回る場合には、感光体から中間転写体上へトナー像の転写が行われる際に、放電を伴いトナー像が乱れるいわゆる転写チリが生じることがあり、1.0×1011Ω・cmを上回る場合には、中間転写体から紙などの記録媒体へトナー像を転写した後に、中間転写体上へトナー像の対抗電荷が残留し、次の画像上に残像として現れることがある。
前記中間転写体としては、例えば、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物やカーボンブラック等の導電性粒子や導電性高分子を、単独又は併用して熱可塑性樹脂と共に混練後、押出し成型したベルト状もしくは円筒状のプラスチックなどを使用することができる。この他に、熱架橋反応性のモノマーやオリゴマーを含む樹脂液に、必要により上述の導電性粒子や導電性高分子を加え、加熱しつつ遠心成型を行い、無端ベルト上の中間転写体を得ることもできる。
中間転写体に表面層を設ける際には、上述の感光体の表面層に使用した表面層材料の内、電荷輸送材料を除く組成物に、適宜、導電性物質を併用して抵抗調整を行い、使用することができる。
中間転写体に表面層を設ける際には、上述の感光体の表面層に使用した表面層材料の内、電荷輸送材料を除く組成物に、適宜、導電性物質を併用して抵抗調整を行い、使用することができる。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記像担持体上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写手段は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
<保護層形成手段>
前記保護層形成手段は、前記脂肪酸金属塩と前記無機潤滑剤とを含有する前記像担持体用の保護剤を、前記発泡体ローラを介して前記像担持体上に前記保護層を形成する手段であって、更に必要に応じて、押圧力付与部材、保護層形成部材などのその他の部材を有してなる。
前記保護層形成手段は、前記脂肪酸金属塩と前記無機潤滑剤とを含有する前記像担持体用の保護剤を、前記発泡体ローラを介して前記像担持体上に前記保護層を形成する手段であって、更に必要に応じて、押圧力付与部材、保護層形成部材などのその他の部材を有してなる。
<<保護剤>>
前記保護剤は、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤とを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記保護剤は、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤とを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−脂肪酸金属塩−
前記脂肪酸金属塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレイン酸銅、オレイン酸鉛、オレイン酸マンガン、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸コバルト、パルミチン酸鉛、パルミチン酸マグネシウム、パルミチン酸アルミニウム、パルミチン酸カルシウム、カプリル酸鉛、カプリン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、リシノール酸亜鉛、リシノール酸カドミウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。これらの中でも、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛が好ましく、前記像担持体の保護性に優れる点から、ステアリン酸亜鉛が特に好ましい。
前記脂肪酸金属塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレイン酸銅、オレイン酸鉛、オレイン酸マンガン、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸コバルト、パルミチン酸鉛、パルミチン酸マグネシウム、パルミチン酸アルミニウム、パルミチン酸カルシウム、カプリル酸鉛、カプリン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、リシノール酸亜鉛、リシノール酸カドミウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。これらの中でも、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛が好ましく、前記像担持体の保護性に優れる点から、ステアリン酸亜鉛が特に好ましい。
−無機潤滑剤−
前記無機潤滑剤は、その化合物自体が劈開して潤滑する化合物か、又は内部滑りを起こす化合物である。
前記無機潤滑剤は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、マイカ、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、タルク、カオリン、モンモリロナイト、フッ化カルシウム、グラファイトなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、窒化ホウ素、マイカ、タルクが好ましく、原子が強固に組み合った六角網面が広い間隔で重なっており、また、層と層とをつなげるのは弱いファンデルワールス力のみであるため、その層間で容易に劈開が起こることにより潤滑する性質を持つ点から、窒化ホウ素が特に好ましい。
前記無機潤滑剤は、その化合物自体が劈開して潤滑する化合物か、又は内部滑りを起こす化合物である。
前記無機潤滑剤は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、マイカ、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、タルク、カオリン、モンモリロナイト、フッ化カルシウム、グラファイトなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、窒化ホウ素、マイカ、タルクが好ましく、原子が強固に組み合った六角網面が広い間隔で重なっており、また、層と層とをつなげるのは弱いファンデルワールス力のみであるため、その層間で容易に劈開が起こることにより潤滑する性質を持つ点から、窒化ホウ素が特に好ましい。
前記保護剤における前記脂肪酸金属塩と前記無機潤滑剤の配合割合としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、質量比率(脂肪酸金属塩:無機潤滑剤)は、100:0〜50:50が好ましく、95:5〜60:40がより好ましい。前記質量比率(脂肪酸金属塩:無機潤滑剤)が、50:50よりも脂肪酸金属塩が少なくなると、像担持体上に保護層を形成することが困難になることがある。前記質量比率が、前記より好ましい範囲であると、像担持体のフィルミングの抑制及び帯電手段の汚染の抑制に優れる点で利点がある。
前記保護剤の大きさ、形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記形状としては、例えば、ブロック状、バー状が挙げられる。
前記ブロック状としては、例えば、四角柱状、円柱状などが挙げられる。
前記ブロック状としては、例えば、四角柱状、円柱状などが挙げられる。
前記保護剤は、前記脂肪酸金属塩と前記無機潤滑剤とを混合して作製する。前記混合は、例えば、ワンダーブレンダー、オスターミキサー、ヘンシェルミキサー等の混合機を用い、混合に適切な、回転速度、混合時間等によって、前記脂肪酸金属塩と前記無機潤滑剤とが十分に均一に混合されるようにする。
前記保護剤の形成方法は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶融成形法、圧縮成形法などが挙げられる。なお、一般的に、前記溶融成形法で成形された保護剤は、半透明であり、前記圧縮成形法で成形された保護剤は、白色であるため、これらは目視により判別が可能である。
これらの中でも、前記保護剤の形成方法としては、前記圧縮成形法が好ましい。
これらの中でも、前記保護剤の形成方法としては、前記圧縮成形法が好ましい。
前記圧縮成形法の好ましい実施形態を以下説明する。
前記保護剤を前記圧縮成形法によって製造する装置は、下型と、前記下型を挟むように配置され前記保護剤の長手方向に延在する側面を形成する一対の横型と、前記下型及び前記横型を挟むように配置され前記保護剤ブロックの長手方向における端面を形成する一対の端型と、上型とを有してなる。
前記保護剤を前記圧縮成形法によって製造する装置は、下型と、前記下型を挟むように配置され前記保護剤の長手方向に延在する側面を形成する一対の横型と、前記下型及び前記横型を挟むように配置され前記保護剤ブロックの長手方向における端面を形成する一対の端型と、上型とを有してなる。
前記端型の一方は分解した状態を示しているが、実際には、他方の前記端型に対向する位置を占めており、次に述べる前記保護剤の圧縮成形時には、これら前記端型、前記下型、前記横型により、前記上型が進入する空間を除いて密閉空間を形成する。また、前記上型が移動してかかる密閉空間に進入すると、前記下型、前記横型、前記端型、前記上型により、完全な密閉空間が形成される。
前記上型が外された状態で、形成された空間に、前記保護剤の原材料となる粉体が充填される。前記粉体は、粒状であってもよいし、顆粒状であってもよいし、これらの混合物であってもよい。
前記粉体の投入が終了すると、前記上型をかかる密閉空間に向けて進入させ、完全な密閉空間を形成しつつ、プレスを行い、圧縮成形体が形成される。
以上により、圧縮成形により四角柱状の保護剤ブロックが成形される。このように成形された保護剤ブロックは、ホルダーに固定され、保護剤形成装置に配される。
以上により、圧縮成形により四角柱状の保護剤ブロックが成形される。このように成形された保護剤ブロックは、ホルダーに固定され、保護剤形成装置に配される。
<<発泡体ローラ>>
前記発泡体ローラは、芯材と、発泡体層とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部を有する。
前記発泡体ローラは、芯材と、発泡体層とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部を有する。
−芯材−
前記芯材の材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記芯材の材質としては、例えば、樹脂、金属などが挙げられる。前記樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。前記金属としては、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレスなどが挙げられる。
前記芯材の形状としては、例えば、円柱状、円筒状などが挙げられる。
前記芯材の材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記芯材の材質としては、例えば、樹脂、金属などが挙げられる。前記樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。前記金属としては、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレスなどが挙げられる。
前記芯材の形状としては、例えば、円柱状、円筒状などが挙げられる。
−発泡体層−
前記発泡体層は、前記芯材の外周に形成される。前記発泡体層の材質は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、発泡ポリウレタンなどが挙げられる。
前記発泡体層は、前記芯材の外周に形成される。前記発泡体層の材質は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、発泡ポリウレタンなどが挙げられる。
前記発泡ポリウレタンは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオールと、ポリイソシアネートと、触媒と、発泡剤とを少なくとも混合し、更に必要に応じて、整泡剤等のその他の成分を混合、反応させて得られる発泡ポリウレタンが挙げられる。
前記ポリオールは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールなどが挙げられる。これらの中でも、加工性、発泡体層の硬度などの調整が容易な点から、前記ポリエーテルポリオールが好ましい。
前記ポリエーテルポリオールは、例えば、2個〜8個の活性水素基を有する低分子ポリオール及び低分子ポリアミンの少なくともいずれかを開始剤として、これにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドの少なくともいずれかを開環付加重合させることにより得られる前記ポリエーテルポリオールが挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールは、例えば、一般に軟質ポリウレタンフォームの製造に用いられているポリエーテルポリエーテルポリオール、ポリエステルポリエーテルポリオール、ポリマーポリエーテルポリオールなどが挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールとしては、成形性を良くする点を考えると、エチレンオキシドが5モル%以上端末に結合したポリエーテルポリエステルポリオールが好ましい。
前記ポリエーテルポリオールは、例えば、一般に軟質ポリウレタンフォームの製造に用いられているポリエーテルポリエーテルポリオール、ポリエステルポリエーテルポリオール、ポリマーポリエーテルポリオールなどが挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールとしては、成形性を良くする点を考えると、エチレンオキシドが5モル%以上端末に結合したポリエーテルポリエステルポリオールが好ましい。
前記ポリエステルポリオールは、例えば、アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水マレイン酸等の二塩基酸又はその無水物と、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパンのグリコールやトリオールとを重合させることにより得られるポリエステルポリオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリエステルポリオールは、ポリエチレンテレフタレート樹脂の廃材を、上記したグリコールで解重合することによって得られたものも用いることができる。
前記ポリイソシアネートは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、カルボジイミド変性MDI、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリメリックポリイソシアネートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネートの含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリオールの水酸基に対する前記ポリイソシアネートのイソシアネート基の当量比(NCO/OH)は、1.0以上3.0以下が好ましい。
前記触媒は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミン系触媒、有機金属系触媒、などが挙げられる。
前記アミン系触媒は、例えば、トリエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン、ビス(ジメチルアミノ)エチルエーテル、などが挙げられる。
前記有機金属系触媒は、例えば、ジオクチルスズ、ジステアリルスズジブチレートなどが挙げられる。
前記触媒は、活性水素を有するジメチルアミノエタノールなどの反応性触媒であってもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記アミン系触媒は、例えば、トリエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン、ビス(ジメチルアミノ)エチルエーテル、などが挙げられる。
前記有機金属系触媒は、例えば、ジオクチルスズ、ジステアリルスズジブチレートなどが挙げられる。
前記触媒は、活性水素を有するジメチルアミノエタノールなどの反応性触媒であってもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記触媒の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリオール100質量部に対して、0.01質量部以上20質量部以下が好ましい。
前記発泡剤は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、フロン系化合物、低沸点炭化水素系化合物などが挙げられる。
前記フロン系化合物は、例えば、HCFC−141b、HFC−134a、HFC−245fa、HFC−365mfcなどが挙げられる。
前記低沸点炭化水素系化合物は、例えば、シクロペンタン、n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ブタンが挙げられる。
前記発泡剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記発泡剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリオール100質量部に対して、5質量部以上50質量部以下が好ましい。
前記フロン系化合物は、例えば、HCFC−141b、HFC−134a、HFC−245fa、HFC−365mfcなどが挙げられる。
前記低沸点炭化水素系化合物は、例えば、シクロペンタン、n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ブタンが挙げられる。
前記発泡剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記発泡剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリオール100質量部に対して、5質量部以上50質量部以下が好ましい。
前記整泡剤は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、シリコーン系界面活性剤が挙げられる。
前記シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、ジメチルシロキサン系整泡剤[例えば、東レ・ダウコーニングシリコーン社製の「SRX−253」、信越化学工業株式会社製の「F−122」等]、ポリエーテル変性ジメチルシロキサン系整泡剤[例えば、日本ユニカー株式会社製の「L−5309」、「SZ−1311」等]が挙げられる。
前記整泡剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリオール100質量部に対して、0.2質量部以上10質量部以下が好ましい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、ジメチルシロキサン系整泡剤[例えば、東レ・ダウコーニングシリコーン社製の「SRX−253」、信越化学工業株式会社製の「F−122」等]、ポリエーテル変性ジメチルシロキサン系整泡剤[例えば、日本ユニカー株式会社製の「L−5309」、「SZ−1311」等]が挙げられる。
前記整泡剤の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ポリオール100質量部に対して、0.2質量部以上10質量部以下が好ましい。
前記その他の成分としては、前記独立気泡型、前記連続気泡型の生成を制御するための架橋剤、破泡剤などが挙げられる。
前記架橋剤は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンが挙げられる。
前記破泡剤は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、整泡剤の中で破泡性の高いものが挙げられる。
前記架橋剤は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンが挙げられる。
前記破泡剤は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、整泡剤の中で破泡性の高いものが挙げられる。
前記発泡体ローラの発泡体層の前記発泡ポリウレタンを製造する際には、通常、ポリイソシアネート以外の発泡ポリウレタンの原料を予め混合し、成形の直前にその混合物とポリイソシアネートとを混合する方法が用いられる。
前記発泡体層の形状は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、円筒状が挙げられる。
前記発泡体層の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1mm以上4mm以下が好ましい。前記平均厚みが、1mm未満であると、芯材の影響を拾いやすくなることがある。一方、前記平均厚みが、4mmを超えると、発泡体層の強度が低くなり、保護剤ブロックの研削量が十分でなくなる場合がある。
なお、前記発泡体層が円筒状の場合には、円筒状の内周面と外周面との距離を厚みとする。
ここで、前記平均厚みとは、発泡体層の厚みを任意に3点測定した際の平均値である。
なお、前記発泡体層が円筒状の場合には、円筒状の内周面と外周面との距離を厚みとする。
ここで、前記平均厚みとは、発泡体層の厚みを任意に3点測定した際の平均値である。
前記発泡体層の構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、独立気泡型、連続気泡型が挙げられる。これらの中でも、連続気泡型が、圧縮残留ひずみが小さく、圧縮させても元の形状に戻りやすいため、長期間の使用においてもほとんど変形しない点で好ましい。
なお、前記独立気泡型の発泡体層とは、孔(「セル」と称することがある)が独立しており、空気や水を通さない構造の発泡体層をいう。
前記連続気泡型の発泡体層とは、隣接するセルが互いにつながっており、空気や水を通す構造の発泡体層をいう。
なお、前記独立気泡型の発泡体層とは、孔(「セル」と称することがある)が独立しており、空気や水を通さない構造の発泡体層をいう。
前記連続気泡型の発泡体層とは、隣接するセルが互いにつながっており、空気や水を通す構造の発泡体層をいう。
前記発泡体層のセル数は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、25個/インチ(25.4mm)以上300個/インチ(25.4mm)以下が好ましく、50個/インチ(25.4mm)以上150個/インチ(25.4mm)以下がより好ましい。前記セル数が、25個/インチ未満であると、前記像担持体の汚染の抑制が困難となることがあり、300個/インチを超えると、前記像担持体の汚染の抑制が困難となることがある。前記セル数が、上記のより好ましい範囲であると、前記像担持体の汚染の抑制がより優れる点で有利である。
前記セル数は、以下の方法によって測定される値の平均値である。
前記発泡体層の表面において前記保護剤供給部材の軸方向の両端部近傍と中央部とで測定箇所を任意に3箇所(図4A中、符号20、及び21)選択する。ここで、図4Aは、保護剤供給部材の正面図である。保護剤供給部材25は、芯材23の外周に発泡体層24を有している。図4A中、符号20が端部の測定箇所、符号21が中央部の測定箇所である。次に、各測定箇所において周方向に更に2箇所ずつ選択して(図4Aには図示せず)、合計9箇所の測定箇所を決定する。次に、マイクロスコープを用い、それぞれの測定箇所の写真画面を観察する。そして、図4Bに示すように、写真画面の中心部に実寸1インチ(inch)(約25mm)に対応する長さの線22を引き、その線内に何個のセルがあるかを数え、前記9箇所の平均値を求める。たとえ僅かでも1インチ(inch)の線22に接触したセルは1つとしてカウントする。例えば、図4Bに示すようなケースでは、セルの数は12個である。
前記発泡体層の表面において前記保護剤供給部材の軸方向の両端部近傍と中央部とで測定箇所を任意に3箇所(図4A中、符号20、及び21)選択する。ここで、図4Aは、保護剤供給部材の正面図である。保護剤供給部材25は、芯材23の外周に発泡体層24を有している。図4A中、符号20が端部の測定箇所、符号21が中央部の測定箇所である。次に、各測定箇所において周方向に更に2箇所ずつ選択して(図4Aには図示せず)、合計9箇所の測定箇所を決定する。次に、マイクロスコープを用い、それぞれの測定箇所の写真画面を観察する。そして、図4Bに示すように、写真画面の中心部に実寸1インチ(inch)(約25mm)に対応する長さの線22を引き、その線内に何個のセルがあるかを数え、前記9箇所の平均値を求める。たとえ僅かでも1インチ(inch)の線22に接触したセルは1つとしてカウントする。例えば、図4Bに示すようなケースでは、セルの数は12個である。
なお、前記気泡の数を測定する際の1インチとは、前記測定方法において、平面写真から算出する関係で、図4Aの測定箇所(20、21)に示すように、軸方向の1インチであるが、後述の保護剤供給部材の製造方法に示すように、前記保護剤供給部材は、予め作製した発泡体の一部を切り出して前記芯材に巻きつけたものであるため、前記保護剤供給部材における軸方向の1インチあたりの気泡の数と、前記保護剤供給部材における周方向の1インチあたりの気泡の数とは、実質的に同じである。
前記発泡体層の硬度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、40N以上430N以下が好ましく、40N以上300N以下がより好ましい。
前記硬度が、40N未満であると、像担持体のフィルミングの抑制が困難となることがあり、430Nを超えると、像担持体のフィルミングの抑制が困難となることがある。
一方、前記硬度が、前記より好ましい範囲であると、像担持体のフィルミングの抑制がより優れる点で有利である。
前記硬度は、JIS K 6400に基づいて測定することができ、前記発泡体層表面における任意の数点において測定し、それらの値の平均値である。
前記硬度が、40N未満であると、像担持体のフィルミングの抑制が困難となることがあり、430Nを超えると、像担持体のフィルミングの抑制が困難となることがある。
一方、前記硬度が、前記より好ましい範囲であると、像担持体のフィルミングの抑制がより優れる点で有利である。
前記硬度は、JIS K 6400に基づいて測定することができ、前記発泡体層表面における任意の数点において測定し、それらの値の平均値である。
前記発泡体層における、前記独立気泡型、前記連続気泡型、前記セルの数、及び前記硬度等は、前記発泡ポリウレタンを製造する際の、前記発泡ポリウレタン原料の種類、発泡剤の量、反応条件等を適宜調整することにより、制御することができる。
前記発泡体ローラの製造方法は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記発泡体ローラの製造方法の一例として、前記発泡ポリウレタンを前記発泡体層の材質とした場合の製造例を説明する。
まず、公知の方法により発泡ポリウレタン原料を発泡硬化させてブロック状の発泡ポリウレタンを作製する。そして、必要な形状に切り出して、表面に開口したセルを有する円筒状に加工した後、円筒状の内部に前記芯材を挿入する。前記芯材には、発泡体層との接着性を高めるために、接着剤を塗布しておいてもよい。その後、微細加工が可能な研磨機、研削機、切削機などを用いて、前記発泡ポリウレタンの発泡体層表面を所望の平均厚みになるように削る。その際、前記発泡体層を回転させつつ研磨刃を当て、軸方向と平行な方向に前記刃を移動させて研削するトラバース研削を、回転速度や移動速度に変化をつけながら施し、発泡体層表面に不規則な凸部を形成する。これらの工程により、前記発泡体ローラが製造される。
前記発泡体ローラの製造方法の一例として、前記発泡ポリウレタンを前記発泡体層の材質とした場合の製造例を説明する。
まず、公知の方法により発泡ポリウレタン原料を発泡硬化させてブロック状の発泡ポリウレタンを作製する。そして、必要な形状に切り出して、表面に開口したセルを有する円筒状に加工した後、円筒状の内部に前記芯材を挿入する。前記芯材には、発泡体層との接着性を高めるために、接着剤を塗布しておいてもよい。その後、微細加工が可能な研磨機、研削機、切削機などを用いて、前記発泡ポリウレタンの発泡体層表面を所望の平均厚みになるように削る。その際、前記発泡体層を回転させつつ研磨刃を当て、軸方向と平行な方向に前記刃を移動させて研削するトラバース研削を、回転速度や移動速度に変化をつけながら施し、発泡体層表面に不規則な凸部を形成する。これらの工程により、前記発泡体ローラが製造される。
−押圧力付与部材−
前記押圧力付与部材としては、前記保護剤を押圧して前記発泡体ローラに前記保護剤を当接させる部材であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、加圧バネなどが挙げられる。
前記押圧力付与部材としては、前記保護剤を押圧して前記発泡体ローラに前記保護剤を当接させる部材であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、加圧バネなどが挙げられる。
−保護層形成部材−
前記保護層形成部材としては、像担持体表面に供給された保護剤を薄層化して保護層を形成することができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブレードなどが挙げられる。
前記保護層形成部材は、クリーニング手段を兼ねてもよいが、より確実に保護層を形成するには、予めクリーニング手段により像担持体上のトナーを主成分とする残留物を除去し、残留物が保護層内に混入しないようにすることが好ましい。
前記保護層形成部材としては、像担持体表面に供給された保護剤を薄層化して保護層を形成することができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ブレードなどが挙げられる。
前記保護層形成部材は、クリーニング手段を兼ねてもよいが、より確実に保護層を形成するには、予めクリーニング手段により像担持体上のトナーを主成分とする残留物を除去し、残留物が保護層内に混入しないようにすることが好ましい。
ここで、本発明で用いられる保護層形成装置について、図2を参照しながら説明する。
図2は、本発明の画像形成装置に搭載されるカートリッジ状の画像形成要素(いわゆるプロセスカートリッジ)の概略図である。
像担持体1に対向するように配設された保護層形成手段2は、ブロック状の保護剤21(保護剤ブロック21)と、発泡体ローラ22と、押圧力付与手段23と、ブレード25を備えた保護層形成手段24とから構成される。
図2は、本発明の画像形成装置に搭載されるカートリッジ状の画像形成要素(いわゆるプロセスカートリッジ)の概略図である。
像担持体1に対向するように配設された保護層形成手段2は、ブロック状の保護剤21(保護剤ブロック21)と、発泡体ローラ22と、押圧力付与手段23と、ブレード25を備えた保護層形成手段24とから構成される。
保護剤ブロック21は、押圧力付与手段23から押圧されながら、発泡体ローラ22と接している。発泡体ローラ22は、保護剤ブロック21の供給速度と像担持体1の回転の速度との間に所定の線速差をもって回転しながら、発泡体ローラ22の周面が像担持体1の周面と接している。
これにより、発泡体ローラ22の表面に保持された保護剤ブロック21を粉体にしつつその粉体を、発泡体ローラ22を介して像担持体1の表面に供給し発泡体ローラ22のセル内に保護剤の粉体を担持させながら付与し、その後に像担持体1の表面上に前記保護剤の粉体を供給することができる。また、像担持体1の表面上に、転写工程後に部分的に劣化した保護剤やトナー成分等が残存するが、これらの残存物はクリーニング手段4のブレード41により除去され、清浄化される。
これにより、発泡体ローラ22の表面に保持された保護剤ブロック21を粉体にしつつその粉体を、発泡体ローラ22を介して像担持体1の表面に供給し発泡体ローラ22のセル内に保護剤の粉体を担持させながら付与し、その後に像担持体1の表面上に前記保護剤の粉体を供給することができる。また、像担持体1の表面上に、転写工程後に部分的に劣化した保護剤やトナー成分等が残存するが、これらの残存物はクリーニング手段4のブレード41により除去され、清浄化される。
クリーニング手段4は、像担持体1が、像担持体1の回転方向に抗するようにブレード41が配置されたカウンタータイプとなっており、適切な角度で像担持体1の表面に対して配置され、主に像担持体1の表面の保護層を清浄化しつつ、それ以外の物質を掻き取る等の機能を有する。
保護層形成手段2は、像担持体1の回転方向に対し抗しないようにブレード25が配置されたリーディデングタイプとなっており、適切な角度で像担持体1の表面に対して配置され、主に保護剤の粉体が付与された後に保護剤の粉体を発泡体ローラ22のセル内に担持させながら供給し、前記保護層を像担持体1の上に形成する機能を持つ。
保護層形成手段2は、像担持体1の回転方向に対し抗しないようにブレード25が配置されたリーディデングタイプとなっており、適切な角度で像担持体1の表面に対して配置され、主に保護剤の粉体が付与された後に保護剤の粉体を発泡体ローラ22のセル内に担持させながら供給し、前記保護層を像担持体1の上に形成する機能を持つ。
前記保護層が形成された像担持体1は、その周面が帯電された後、レーザー等によって露光される結果、前記静電線像が形成され、現像装置5により現像されて可視像化され、前記画像形成要素の外に配置された転写ローラ6により、紙等の転写対象7に転写される。
本発明においては、放電による像担持体1の帯電に起因する電気的ストレスから像担持体1を保護することが可能な保護剤を使用することを前提とする。この理由は、像担持体1の表面に接触又は近接して帯電を行う帯電ローラ3は、放電が像担持体1の表面近傍の領域で行われる。そのため、像担持体1への電気的ストレスが大きくなることに備える必要があるからである。
略均一に前記像担持体表面に保護剤ブロック21からの粉体が像担持体1上で延展し、その結果、像担持体1の表面を保護すると同時に、クリーニング手段41のブレードを傷めないような潤滑性を付与する働きを備えたものが好ましい。本発明では保護剤ブロック21の好適な材料は、前記脂肪酸金属塩及び前記無機潤滑剤の混合物からなる保護剤ブロックを用いる。
このブロック化の方法としては、材料を溶融して型に流し込んだ後、冷却固化させる溶融成形法、粉体材料を金型により圧縮して成形する圧縮成形法等を用いることができる。前記圧縮成形法によれば、成形圧により成形品の硬度の調整が容易であることから、成形後、より弱い力で研削できるように調整しながら像担持体上に供給できる点で有利である。したがって、前記保護剤のブロック化は前記圧縮成形によるものが好ましい。
通常の画像形成プロセスでは、転写後の残トナーを像担持体1上から除去する手段として、ブレード41を前記転写後の前記残トナーの掻き取り手段としたブレードクリーニング方式が採用されている。ところが、前記ステアリン酸亜鉛を使用すると、ブレード41に帯電ハザードが加わるときがある。このときブレード41からトナーがすり抜け易くなる傾向にある。
この場合、ブレード41と像担持体1の間から前記トナーがすり抜け、前記トナーが自由落下する。そうすると、前記トナーに起因する汚れが直接画像に現れ又はそのトナーにより帯電されている部材の汚染を更に加速する。前記トナーのすり抜け現象は、トナーの粒径が小さいほど、更に帯電ハザードが強くなるほど顕著に発生する。加えて、前記トナーすり抜け現象が多いと、ブレード41を摩耗させ易くなり、装置寿命を短くさせる。
この場合、ブレード41と像担持体1の間から前記トナーがすり抜け、前記トナーが自由落下する。そうすると、前記トナーに起因する汚れが直接画像に現れ又はそのトナーにより帯電されている部材の汚染を更に加速する。前記トナーのすり抜け現象は、トナーの粒径が小さいほど、更に帯電ハザードが強くなるほど顕著に発生する。加えて、前記トナーすり抜け現象が多いと、ブレード41を摩耗させ易くなり、装置寿命を短くさせる。
上記の現象等を解決するために、保護剤ブロック21では、好適には、前記脂肪酸金属塩としてステアリン酸亜鉛を主成分として含有するが、前記ステアリン酸亜鉛に前記無機潤滑剤を一定の比で添加して混合したものを用いている。
前記無機潤滑剤は、それ自身が劈開することにより潤滑する物性又は内部滑りを起こすような物性を持っている窒化ホウ素が好ましいとする。
前記無機潤滑剤は、それ自身が劈開することにより潤滑する物性又は内部滑りを起こすような物性を持っている窒化ホウ素が好ましいとする。
前記像担持体の表面状に供給された保護剤ブロック21の粉体は、当該供給中に前記像担持体1の表面を保護するための十分な前記保護層にならない場合がある。よって、より均一な保護層を形成するために前記保護層形成手段により前記保護層をブレード25を用いてならすことにより、薄層化された均一な前記保護層を形成することができる。
前記保護層が形成された像担持体1は、例えば、図示しない高電圧電源により直流電圧又はこれに交流電圧を重畳させた電圧が印加された帯電ローラ3を像担持体1に接触又は近接させながら、微小空隙で放電による像担持体1の帯電を行う。この際、前記保護層の一部は電気的ストレスにより分解されたり、酸化が生じたり、或いは前記保護層の表面上に放電生成物が付着する。
このように劣化した前記保護剤は、クリーニング手段4により、像担持体1に残存したトナー又はトナーと他の成分と共に除去される。クリーニング手段4は、保護層形成手段2と兼用する構成例もあるが、クリーニング手段4による像担持体1の前記表面の前記残存物を除去する機能と、保護層形成手段2による前記保護層を形成する機能とでは、対象により摺擦性能に差がある。前記差をなくすためには、上記の2つの機能を分離し、前記保護剤形成手段より上流側に、ブレード41及びクリーニング押圧手段42等を設けたクリーニング手段4を設けることが好ましい。これにより、通常状態では、保護層形成装置2の内部にトナーが侵入しにくい構成となる。
保護層形成手段2に用いるブレード25の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタンゴム、ヒドリンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ゴムブレードは、像担持体1と接する箇所に低摩擦係数材料を用いることにより、コーティング処理や含浸処理を施してもよい。また、前記弾性体の硬度を調整するために、他の有機又は無機のフィラーに代表される充填材を分散してもよい。
前記ゴムブレードは、像担持体1と接する箇所に低摩擦係数材料を用いることにより、コーティング処理や含浸処理を施してもよい。また、前記弾性体の硬度を調整するために、他の有機又は無機のフィラーに代表される充填材を分散してもよい。
ブレード25は、ブレード支持体24に対して、先端部が像担持体1表面にブレード25を押圧かつ当接できるように、接着や融着等の任意の方法によって固定される。ブレード25の厚みは、押圧で加える力との兼ね合いで一義的に定義できないが、0.5mm以上5mm以下が好ましく、1mm以上3mm以下より好ましい。
また、ブレード支持体24から突き出し、かつ可撓性を持たせることができるブレード25の長さ、即ちいわゆる自由長についても、同様に押圧で加える力との兼ね合いで一義的に定義できないが、1mm以上15mm以下が好ましく、2mm以上10mm以下がより好ましい。
ブレード25の他の構成としては、バネ板等の可撓性のある弾性金属ブレードの表面に、必要に応じてカップリング剤、プライマー成分等を添加して、樹脂、ゴム、エラストマー等の層をコーティング処理、ディッピング処理等の表面処理によって形成し、更に必要により熱硬化等を行い、更に必要であれば表面研摩等を施してもよい。
弾性金属製であるときのブレード25の厚みは、0.05mm以上3mm以下が好ましく、0.1mm以上1mm以下がより好ましい。また、前記弾性金属製のブレード25が捻じられることを抑止するために、ブレード25取付け後に、ブレード25の曲げ部と支軸44の中心軸とが略平行になるように維持しつつ曲げ加工等を施してもよい。
ブレード25上の表面層を形成する材料は、以下に限るものではないが、PFA、PTFE、FEP、PVDF等のフッ素樹脂、フッ素系ゴム、メチルフェニルシリコーンエラストマー等のシリコーン系エラストマー等を、必要により充填剤と共に用いる。
また、保護層形成手段2のブレード25が像担持体1を押圧する力は、保護剤ブロック21からの粉体が延展し、かつ前記保護層として機能する状態の力で十分であり、線圧として5gf/cm以上80gf/cm以下が好ましく、10gf/cm以上60gf/cm以下がより好ましい。
本発明においては、最上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量を、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量100質量部に対して、80質量部以上90質量部以下に設定することが好ましい。
ここで、最上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記無機潤滑剤は、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の100質量部に対して、70質量部未満であると、最上流ステーションの保護剤供給量が多くなることがあり、95質量部を超えると、最上流ステーションの保護剤供給量が増加せず、本発明の効果が十分に得られないことがある。
ここで、最上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記無機潤滑剤は、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の100質量部に対して、70質量部未満であると、最上流ステーションの保護剤供給量が多くなることがあり、95質量部を超えると、最上流ステーションの保護剤供給量が増加せず、本発明の効果が十分に得られないことがある。
また、最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記無機潤滑剤は、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の100質量部に対して、80質量部以上90質量部以下であることがより好ましい。前記より好ましい数値範囲であれば、最上流ステーションとそれ以外のステーションにおける保護剤供給量がほぼ同じとなり、より良好な結果が得られる。
<定着手段及び定着工程>
前記定着手段は、前記転写対象に転写された可視像を定着させる手段であり、各色のトナーに対し像転写対象に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段を使用することが好適である。前記加熱加圧手段は、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、前記加熱ローラと前記加圧ローラとエンドレスベルトとの組合せ等が挙げられる。
前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃以上200℃以下が好ましい。
なお、本発明では、目的に応じて適宜、前記定着手段及び前記定着工程と共に、あるいはこれらに代えて、例えば公知の光定着器を用いてもよい。
前記定着手段は、前記転写対象に転写された可視像を定着させる手段であり、各色のトナーに対し像転写対象に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段を使用することが好適である。前記加熱加圧手段は、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、前記加熱ローラと前記加圧ローラとエンドレスベルトとの組合せ等が挙げられる。
前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃以上200℃以下が好ましい。
なお、本発明では、目的に応じて適宜、前記定着手段及び前記定着工程と共に、あるいはこれらに代えて、例えば公知の光定着器を用いてもよい。
<クリーニング手段及びクリーニング工程>
前記クリーニング手段は、前記像担持体上に残留する前記トナーを除去する手段である。
前記クリーニング手段は、前記転写部より下流側かつ保護層形部より上流側に設けられることが好ましい。
前記クリーニング手段は、特に制限はなく、前記像担持体上に残留する電子写真トナーを除去することができればよい。公知のクリーナの中から適宜選択することができる。前記クリーニング手段は、例えば、ブレード、磁気ブラシ、静電ブラシ、磁気ローラ、ブラシ、ウエブなどが好適に挙げられる。
前記クリーニング手段は、前記像担持体上に残留する前記トナーを除去する手段である。
前記クリーニング手段は、前記転写部より下流側かつ保護層形部より上流側に設けられることが好ましい。
前記クリーニング手段は、特に制限はなく、前記像担持体上に残留する電子写真トナーを除去することができればよい。公知のクリーナの中から適宜選択することができる。前記クリーニング手段は、例えば、ブレード、磁気ブラシ、静電ブラシ、磁気ローラ、ブラシ、ウエブなどが好適に挙げられる。
<その他の手段及びその他の工程>
その他の手段は、例えば、除電手段、リサイクル手段、制御手段である。更にその他の工程は、例えば、除電工程、リサイクル工程、制御工程が挙げられる。
その他の手段は、例えば、除電手段、リサイクル手段、制御手段である。更にその他の工程は、例えば、除電工程、リサイクル工程、制御工程が挙げられる。
−除電手段及び除電工程−
前記除電手段は、前記像担持体に対して除電バイアスを印加し、前記像担持体の電荷を除去するための除電を行う手段である。
前記除電手段は、特に制限はないが、前記像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプが好適に挙げられる。
前記除電手段は、前記像担持体に対して除電バイアスを印加し、前記像担持体の電荷を除去するための除電を行う手段である。
前記除電手段は、特に制限はないが、前記像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプが好適に挙げられる。
−リサイクル手段及びリサイクル工程−
前記リサイクル手段は、前記クリーニング手段により除去したトナーを再利用できるようにリサイクルさせる手段である。
前記リサイクル手段は、特に制限はないが、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記リサイクル手段は、前記クリーニング手段により除去したトナーを再利用できるようにリサイクルさせる手段である。
前記リサイクル手段は、特に制限はないが、公知の搬送手段等が挙げられる。
−制御手段及び制御工程−
前記制御手段は、各手段を制御する手段である。
前記制御手段は、各手段の動きを制御することができる限り特に制限はないが、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シーケンエンサー、コンピューターが挙げられる。
前記制御手段は、各手段を制御する手段である。
前記制御手段は、各手段の動きを制御することができる限り特に制限はないが、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シーケンエンサー、コンピューターが挙げられる。
ここで図3は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略図である。この図3を参照して本発明の画像形成装置100について説明する。
前記画像形成装置100は、ドラム状の像担持体1Y、1M、1C、1Kの各周囲に、保護層形成装置2、帯電装置3、潜像形成装置8、現像装置5、転写装置6、及びクリーニング装置4が配置されている。
前記画像形成装置100は、ドラム状の像担持体1Y、1M、1C、1Kの各周囲に、保護層形成装置2、帯電装置3、潜像形成装置8、現像装置5、転写装置6、及びクリーニング装置4が配置されている。
画像形成装置100により以下のように画像形成が行われる。
ここでは、ネガ−ポジプロセスを代表例にして画像形成のための一連のプロセスを説明する。
有機光導電層を有する有機感光体(OPC)に代表される前記像担持体は、除電ランプ(図示せず)等により除電され、かつ、帯電部材を有する帯電装置3で均一にマイナスに帯電される。
帯電装置による像担持体1Y、1M、1C、1Kの帯電が行われる際には、電圧印加機構(図示せず)から帯電部材に、前記像担持体1Y、1M、1C、1Kを所望の電位に帯電させるのに適した、大きさの電圧又はこれに交流電圧を重畳した帯電電圧が印加される。
ここでは、ネガ−ポジプロセスを代表例にして画像形成のための一連のプロセスを説明する。
有機光導電層を有する有機感光体(OPC)に代表される前記像担持体は、除電ランプ(図示せず)等により除電され、かつ、帯電部材を有する帯電装置3で均一にマイナスに帯電される。
帯電装置による像担持体1Y、1M、1C、1Kの帯電が行われる際には、電圧印加機構(図示せず)から帯電部材に、前記像担持体1Y、1M、1C、1Kを所望の電位に帯電させるのに適した、大きさの電圧又はこれに交流電圧を重畳した帯電電圧が印加される。
前記帯電された前記像担持体1Y、1M、1C、1Kは、レーザー光学系等の潜像形成装置8によって照射されるレーザー光によって潜像形成が行われる。このとき露光部電位の絶対値は、非露光部電位の絶対値より低電位となる。前記レーザー光は、半導体レーザーから発生し、高速で回転する多角柱の多面鏡(ポリゴンミラー)等により反射されながら、前記像担持体1Y、1M、1C、1Kの表面を、前記像担持体の回転軸方向に走査する。
このようにして形成された潜像が、現像装置5にある現像剤の担持体である現像スリーブ51上に供給されたトナー、又は、トナーとキャリア粒子との混合物を含む現像剤により現像され、もってトナー可視像が形成される。
潜像の現像時には、前記像担持体1Y、1M、1C、1Kの露光部と非露光部との間に、電圧印加機構(図示せず)から現像スリーブに適当な大きさの電圧又はこれに交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。
このようにして形成された潜像が、現像装置5にある現像剤の担持体である現像スリーブ51上に供給されたトナー、又は、トナーとキャリア粒子との混合物を含む現像剤により現像され、もってトナー可視像が形成される。
潜像の現像時には、前記像担持体1Y、1M、1C、1Kの露光部と非露光部との間に、電圧印加機構(図示せず)から現像スリーブに適当な大きさの電圧又はこれに交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。
各Y、M、C、Kの色に対応した像担持体1Y、1M、1C、1K上に形成されたトナー像は、転写装置6において中間転写体60(図3参照)上に転写され、給紙機構200から給送された、紙等の転写対象にトナー像が転写される。
このとき、転写装置5に、転写バイアスとして、トナー帯電の極性と逆の極性の電圧が印加されることが好ましい。その後、中間転写体60は、像担持体1Y、1M、1C、1Kから分離されて転写像が得られる。
このとき、転写装置5に、転写バイアスとして、トナー帯電の極性と逆の極性の電圧が印加されることが好ましい。その後、中間転写体60は、像担持体1Y、1M、1C、1Kから分離されて転写像が得られる。
像担持体1Y、1M、1C、1K上に残存するトナーは、クリーニング部材によって、クリーニング装置4内のトナー回収室内において回収される。
画像形成装置100は、前記現像装置5が複数個、並置されたものを用いる。これらの複数の現像装置5によって順次作製された色が異なる複数トナー像が順次転写材に転写される。その後、定着機構へ送られるが、熱等によってトナーを定着する装置であってもよく、あるいは同様に作製された複数のトナー像を、順次一旦中間転写体上に順次転写した後、これらを一括して紙等の前記転写対象に転写後に、同様に定着する装置であってもよい。
画像形成装置100は、前記現像装置5が複数個、並置されたものを用いる。これらの複数の現像装置5によって順次作製された色が異なる複数トナー像が順次転写材に転写される。その後、定着機構へ送られるが、熱等によってトナーを定着する装置であってもよく、あるいは同様に作製された複数のトナー像を、順次一旦中間転写体上に順次転写した後、これらを一括して紙等の前記転写対象に転写後に、同様に定着する装置であってもよい。
帯電装置3としては、前記像担持体1の表面に接触又は近接して配設された前記帯電ロール3であることが好ましく、前記放電ワイヤを用いることができる。これにより、いわゆるコロトロンやスコロトロンと称されるコロナ放電器と比較して、帯電時に発生するオゾン量を大幅に抑制することが可能となる。
<プロセスカートリッジ>
本発明で用いるプロセスカートリッジは、像担持体と、本発明の前記保護層形成手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段などのその他の手段を有してなる。
前記プロセスカートリッジは、各種画像形成装置本体に着脱可能に備えさせることができ、上述した本発明の前記画像形成装置本体に着脱可能に備えさせるのが好ましい。
本発明で用いるプロセスカートリッジは、像担持体と、本発明の前記保護層形成手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段などのその他の手段を有してなる。
前記プロセスカートリッジは、各種画像形成装置本体に着脱可能に備えさせることができ、上述した本発明の前記画像形成装置本体に着脱可能に備えさせるのが好ましい。
図2は、本発明に適用可能な前記プロセスカートリッジの一例を示す概略図である。
前記プロセスカートリッジは、像担持体1に対向するようにして配設された保護層形成装置2が、発泡体ローラ22、保護剤ブロック21と、保護層形成部材23、24とを備わるように構成されている。
また、像担持体1は、前記転写工程後には部分的に劣化した前記像担持体保護剤や前記トナー成分等が残存した表面となっているが、クリーニング装置4によりこれらの表面に残存する物が像担持体である感光体ドラム1から除去されてクリーニングされる。
前記プロセスカートリッジは、像担持体1に対向するようにして配設された保護層形成装置2が、発泡体ローラ22、保護剤ブロック21と、保護層形成部材23、24とを備わるように構成されている。
また、像担持体1は、前記転写工程後には部分的に劣化した前記像担持体保護剤や前記トナー成分等が残存した表面となっているが、クリーニング装置4によりこれらの表面に残存する物が像担持体である感光体ドラム1から除去されてクリーニングされる。
図2に示すように、クリーニング装置4は、カウンタータイプに適するような角度によって像担持体1の表面と面接触している。
クリーニング装置4によってその表面の前記残留トナーや劣化した前記像担持体1上の保護剤、その他の残存物が取り除かれた像担持体1表面に対して、発泡体ローラ22から、粉体状の保護剤が供給され、保護層形成部材25により前記保護層が像担持体1上に形成される。
このようにして前記保護層が形成された像担持体1は、帯電された後で、レーザー等の露光Lによって静電潜像(図示せず)が形成され、現像装置5により現像されて可視像化され、前記プロセスカートリッジ外の転写装置6などにより、記録媒体7へ転写される。以上により、画像形成が実行される。
クリーニング装置4によってその表面の前記残留トナーや劣化した前記像担持体1上の保護剤、その他の残存物が取り除かれた像担持体1表面に対して、発泡体ローラ22から、粉体状の保護剤が供給され、保護層形成部材25により前記保護層が像担持体1上に形成される。
このようにして前記保護層が形成された像担持体1は、帯電された後で、レーザー等の露光Lによって静電潜像(図示せず)が形成され、現像装置5により現像されて可視像化され、前記プロセスカートリッジ外の転写装置6などにより、記録媒体7へ転写される。以上により、画像形成が実行される。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(発泡体ローラの製造例1)
−発泡体ローラ1の製造−
発泡ポリウレタン(BS化成株式会社製の試作品1)を所定の大きさで四角柱状に裁断し、芯材(直径6mm、長さ365mm、ステンレス鋼製)を挿入するための孔を開け、その孔に前記芯材を挿入して固着させた。その後、前記芯材を軸とするローラ状に切り出し、前記芯材の外周に発泡ポリウレタンからなる平均厚み3mmの発泡体層を形成した。得られた発泡体ローラ1の直径は12mmであった。
−発泡体ローラ1の製造−
発泡ポリウレタン(BS化成株式会社製の試作品1)を所定の大きさで四角柱状に裁断し、芯材(直径6mm、長さ365mm、ステンレス鋼製)を挿入するための孔を開け、その孔に前記芯材を挿入して固着させた。その後、前記芯材を軸とするローラ状に切り出し、前記芯材の外周に発泡ポリウレタンからなる平均厚み3mmの発泡体層を形成した。得られた発泡体ローラ1の直径は12mmであった。
(発泡体ローラの製造例2)
−発泡体ローラ2の製造−
発泡ポリウレタン(BS化成株式会社製の試作品1)を、発泡ポリウレタン(BS化成株式会社製の試作品2)に代えた以外は、発泡体ローラの製造例1と同様にして、発泡体ローラ2を作製した。
−発泡体ローラ2の製造−
発泡ポリウレタン(BS化成株式会社製の試作品1)を、発泡ポリウレタン(BS化成株式会社製の試作品2)に代えた以外は、発泡体ローラの製造例1と同様にして、発泡体ローラ2を作製した。
(発泡体ローラの製造例3)
−発泡体ローラ3の製造−
発泡ポリウレタン(BS化成株式会社製の試作品1)を、発泡ポリウレタン(BS化成株式会社製の試作品3)に代えた以外は、発泡体ローラの製造例1と同様にして、発泡体ローラ3を作製した。
−発泡体ローラ3の製造−
発泡ポリウレタン(BS化成株式会社製の試作品1)を、発泡ポリウレタン(BS化成株式会社製の試作品3)に代えた以外は、発泡体ローラの製造例1と同様にして、発泡体ローラ3を作製した。
次に、得られた発泡体ローラ1〜3について、以下のようにしてセル数、及び硬度を測定した。結果を表1に示した。
<セル数>
各発泡体ローラの表面において、前記発泡体ローラの軸方向の両端部付近2箇所と中央部とで測定箇所を任意に3点選択した。次いで、各測定箇所において、発泡体ローラを周方向に軸を中心に回転させながら更に3点ずつ2回選択して、合計9点の測定箇所を決定した。次に、マイクロスコープ(デジタルマイクロスコープ VHX−100、キーエンス社製)を用い、それぞれの測定箇所の写真画面を観察した。
そして、写真画面の中心部に実寸1インチ(25.4mm)に対応する長さの線を引き、前記線上に存在する気泡の数をカウントし、測定箇所9点の平均値を求め、これを気泡の数(個/インチ)とした。
ここで、前記線上に存在する気泡とは、前記線が、気泡内部を突き抜けている場合だけでなく、線と気泡の外周の一部とが、たとえわずかであっても接触したものを全て含み、これを1つの気泡としてカウントした。
各発泡体ローラの表面において、前記発泡体ローラの軸方向の両端部付近2箇所と中央部とで測定箇所を任意に3点選択した。次いで、各測定箇所において、発泡体ローラを周方向に軸を中心に回転させながら更に3点ずつ2回選択して、合計9点の測定箇所を決定した。次に、マイクロスコープ(デジタルマイクロスコープ VHX−100、キーエンス社製)を用い、それぞれの測定箇所の写真画面を観察した。
そして、写真画面の中心部に実寸1インチ(25.4mm)に対応する長さの線を引き、前記線上に存在する気泡の数をカウントし、測定箇所9点の平均値を求め、これを気泡の数(個/インチ)とした。
ここで、前記線上に存在する気泡とは、前記線が、気泡内部を突き抜けている場合だけでなく、線と気泡の外周の一部とが、たとえわずかであっても接触したものを全て含み、これを1つの気泡としてカウントした。
<硬度>
各発泡体ローラの表面の任意の3点において、JIS K6400に基づいて硬度(単位:N)を測定し、それらの値を平均して、平均硬度を求めた。
各発泡体ローラの表面の任意の3点において、JIS K6400に基づいて硬度(単位:N)を測定し、それらの値を平均して、平均硬度を求めた。
(保護剤の製造例1〜10)
−保護剤ブロック1〜10の作製−
表2に示す保護剤処方1〜10にしたがって、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤との混合比(質量基準)となるようにそれぞれ混合した。前記混合は、ワンダーブレンダー(WB−1、大阪ケミカル株式会社製)を用いて、25,000rpmの回転速度で10秒間の混合を2度行い、混合粉を作製し、保護剤1〜9の試料を作製した。
なお、保護剤10は、脂肪酸金属塩のみからなる処方であるため上記の混合は行わず、固まっている部分がなくなるように前記ワンダーブレンダーを用いて撹拌し、保護剤10の試料を作製した。
−保護剤ブロック1〜10の作製−
表2に示す保護剤処方1〜10にしたがって、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤との混合比(質量基準)となるようにそれぞれ混合した。前記混合は、ワンダーブレンダー(WB−1、大阪ケミカル株式会社製)を用いて、25,000rpmの回転速度で10秒間の混合を2度行い、混合粉を作製し、保護剤1〜9の試料を作製した。
なお、保護剤10は、脂肪酸金属塩のみからなる処方であるため上記の混合は行わず、固まっている部分がなくなるように前記ワンダーブレンダーを用いて撹拌し、保護剤10の試料を作製した。
次に、保護剤1〜10の試料を、深さ20mm×幅8mm×長さ350mmのアルミニウム製の金型内に供給し、ヘラで表面を平坦化して均一にならした後、鉛直方向に沿って、押し型で押圧して圧縮成形体の高さが8mmとなるように成形した。このとき充填率が90%となるように、金型に投入する粉体の重量(=金型の体積×粉体の真比重×0.9)を調整した。成形後、得られた圧縮成形体を前記金型から取り外し、8mm×8mm×320mmに切削加工し、得られた加工物を金属製支持体に両面テープで貼り付けた。
(保護剤の製造例11及び12)
−保護剤ブロック11及び12の作製−
表2に示す保護剤処方11及び12にしたがって、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤との混合比(質量基準)となるように、それぞれ保護剤の製造例1〜9と同様にして混合した。
次に、保護剤11及び12の試料を、ステンレス鋼製のカップ内で約150℃に加熱し、前記脂肪酸金属塩を溶融させ、それと同時に十分に撹拌し、溶融した脂肪酸金属塩に均一に前記無機潤滑剤を分散させた液を作製した。この溶融分散液を深さ8mm×幅8mm×長さ320mmのアルミニウム製の金型にゆっくりと流し込み、室温にて自然冷却し固化させた。得られた成形物を金属製支持体上に両面テープで貼り付けた。
−保護剤ブロック11及び12の作製−
表2に示す保護剤処方11及び12にしたがって、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤との混合比(質量基準)となるように、それぞれ保護剤の製造例1〜9と同様にして混合した。
次に、保護剤11及び12の試料を、ステンレス鋼製のカップ内で約150℃に加熱し、前記脂肪酸金属塩を溶融させ、それと同時に十分に撹拌し、溶融した脂肪酸金属塩に均一に前記無機潤滑剤を分散させた液を作製した。この溶融分散液を深さ8mm×幅8mm×長さ320mmのアルミニウム製の金型にゆっくりと流し込み、室温にて自然冷却し固化させた。得られた成形物を金属製支持体上に両面テープで貼り付けた。
(実施例1)
画像形成装置としては、株式会社リコー製のカラーMFP(imagio MP C5000)(以下、「C5000」と略す)を使用した。
ここで、前記C5000は、下記(1)〜(3)の特徴を備えている。
(1)タンデム型の中間転写システムを用いており、4つの画像形成要素(4つのステーション)は中間転写体の移動方向に対して上流側から下流側に向けてY、M、C、及びKのステーションの順の配置形態となっている。
(2)前記保護剤の目標供給量として0.20g/km前後が必要である。
(3)前記保護剤ブロックを加圧する手段としては、特開2007−293240号公報に開示されている技術を採用しており、加圧力は経時的にほぼ一定である。従って、画像形成装置のランニングに伴う保護剤供給量の変化は、前記保護剤の加圧手段には影響されないようになっている。
画像形成装置としては、株式会社リコー製のカラーMFP(imagio MP C5000)(以下、「C5000」と略す)を使用した。
ここで、前記C5000は、下記(1)〜(3)の特徴を備えている。
(1)タンデム型の中間転写システムを用いており、4つの画像形成要素(4つのステーション)は中間転写体の移動方向に対して上流側から下流側に向けてY、M、C、及びKのステーションの順の配置形態となっている。
(2)前記保護剤の目標供給量として0.20g/km前後が必要である。
(3)前記保護剤ブロックを加圧する手段としては、特開2007−293240号公報に開示されている技術を採用しており、加圧力は経時的にほぼ一定である。従って、画像形成装置のランニングに伴う保護剤供給量の変化は、前記保護剤の加圧手段には影響されないようになっている。
実施例1では、表3に示すように前記C5000を改造した。即ち、最上流側に位置するYステーションの前記像担持体上に保護層を形成する保護剤を保護剤3とし、下流側に位置するMステーション、Cステーション、及びKステーションの前記像担持体上に保護層を形成する保護剤を保護剤1とした。
前記C5000に搭載されているブラシローラを発泡体ローラ1に交換した。
前記保護剤の前記発泡体ローラ1に対する加圧力を6N(計算値)に設定した。
また、下流に位置するMステーション、Cステーション、及びKステーションにも各像担持体上には、前記保護剤を発泡体ローラにより、前記像担持体上に供給し、その後ブレードで前記像担持体の表面に均すことで、前記像担持体上に保護層を形成した。
前記C5000に搭載されているブラシローラを発泡体ローラ1に交換した。
前記保護剤の前記発泡体ローラ1に対する加圧力を6N(計算値)に設定した。
また、下流に位置するMステーション、Cステーション、及びKステーションにも各像担持体上には、前記保護剤を発泡体ローラにより、前記像担持体上に供給し、その後ブレードで前記像担持体の表面に均すことで、前記像担持体上に保護層を形成した。
作製した実施例1の画像形成装置を用いて、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表4及び表5に示した。
<保護剤供給量、クリーニング性、並びに帯電ローラ及び感光体の汚染状況>
上記のように改造した画像形成装置C5000を10℃、15%RHの低温低湿環境(10℃、15%RH)に設置し、A4サイズ版、画像面積率20%チャートを用いて1,000枚連続通紙を行い、各ステーションの初期の保護剤供給量(感光体駆動距離に対する保護剤減少量:単位g/km)を測定した。続いて、同一条件でランニング試験を10,000枚まで継続し、クリーニング不良に基づく縦スジ画像の有無を500枚毎にチェックした。
クリーニング不良が発生した場合は、最初に縦スジ画像が確認できた時点の枚数を記録した。
一方、クリーニング不良が発生しなかったサンプルについては、更に合計80,000枚までランニング試験を継続し、ラン終了前1,000枚(79,000〜80,000枚)の各走行距離間での保護剤供給量(感光体駆動距離に対する保護剤減少量:単位g/km)の測定を行った。
更に、ラン終了時のYステーションの感光体ユニットについて、帯電ローラ及び感光体の汚染度合いを目視で観察し、異常がある場合は対応箇所に異常画像が発生しているかどうか別途確認を行った。なお、帯電ローラ汚染は低温低湿環境(10℃、15%RH)下にて、感光体汚染は高温高湿環境(27℃、80%RH)下にてハーフトーン画像を出力することにより、それぞれ黒スジ、白スジ等の異常画像の有無を観察し、下記の基準で評価した。
[帯電ローラ及び感光体の汚染状況の評価基準]
◎:部材に汚染がない
○:部材に汚染はあるが、前記転写対象(紙)上に現れない
△:部材に汚染が紙に現れているが、許容レベル
×:部材に汚染が紙に現れており、かつ、問題となるレベル
上記のように改造した画像形成装置C5000を10℃、15%RHの低温低湿環境(10℃、15%RH)に設置し、A4サイズ版、画像面積率20%チャートを用いて1,000枚連続通紙を行い、各ステーションの初期の保護剤供給量(感光体駆動距離に対する保護剤減少量:単位g/km)を測定した。続いて、同一条件でランニング試験を10,000枚まで継続し、クリーニング不良に基づく縦スジ画像の有無を500枚毎にチェックした。
クリーニング不良が発生した場合は、最初に縦スジ画像が確認できた時点の枚数を記録した。
一方、クリーニング不良が発生しなかったサンプルについては、更に合計80,000枚までランニング試験を継続し、ラン終了前1,000枚(79,000〜80,000枚)の各走行距離間での保護剤供給量(感光体駆動距離に対する保護剤減少量:単位g/km)の測定を行った。
更に、ラン終了時のYステーションの感光体ユニットについて、帯電ローラ及び感光体の汚染度合いを目視で観察し、異常がある場合は対応箇所に異常画像が発生しているかどうか別途確認を行った。なお、帯電ローラ汚染は低温低湿環境(10℃、15%RH)下にて、感光体汚染は高温高湿環境(27℃、80%RH)下にてハーフトーン画像を出力することにより、それぞれ黒スジ、白スジ等の異常画像の有無を観察し、下記の基準で評価した。
[帯電ローラ及び感光体の汚染状況の評価基準]
◎:部材に汚染がない
○:部材に汚染はあるが、前記転写対象(紙)上に現れない
△:部材に汚染が紙に現れているが、許容レベル
×:部材に汚染が紙に現れており、かつ、問題となるレベル
(実施例2〜9及び比較例1〜3)
実施例1において、表3に示すようにC5000の各ステーションに搭載する前記保護剤の組み合わせ、及び前記保護剤供給部材(発泡体ローラ、ブラシローラ)を変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜9及び比較例1〜3の画像形成装置を組み立てた。
次に、作製した各画像形成装置について、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表4及び表5に示した。
実施例1において、表3に示すようにC5000の各ステーションに搭載する前記保護剤の組み合わせ、及び前記保護剤供給部材(発泡体ローラ、ブラシローラ)を変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜9及び比較例1〜3の画像形成装置を組み立てた。
次に、作製した各画像形成装置について、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表4及び表5に示した。
表4及び表5の結果から、実施例1〜9では、最上流ステーションYに設置された画像形成要素において保護剤供給量を確保することができた。そのため、いずれのステーションY、M、C、及びKの画像形成要素においても前記保護剤供給量が安定しており、クリーニング不良が発生しなかった。
また、実施例1〜9では、帯電ローラ汚れ、及び感光体汚れがいずれも少なく、長期にわたって良好な品質を維持できた。
また、実施例1〜9では、帯電ローラ汚れ、及び感光体汚れがいずれも少なく、長期にわたって良好な品質を維持できた。
また、実施例1、2と実施例3、4との比較から、最上流ステーションYに設置された画像形成要素の保護剤ブロックに含有される無機潤滑剤の含有量100質量部とし、それ以外のステーションの画像形成要素の保護剤ブロックに含有される無機潤滑剤の含有量を70質量部以上95質量部以下とすることで、最上流ステーションYの画像形成要素における前記保護剤供給量が安定となり、帯電ローラ汚れ及び感光体汚れが防止でき、クリーニング性が向上することがわかった。
また、実施例1と実施例5及び実施例6との比較から、保護剤ブロック中の脂肪酸金属塩としてステアリン酸亜鉛を用い、無機潤滑剤として窒化ホウ素を用いることにより、帯電ローラ汚れ及び感光体汚れが防止できることがわかった。
また、実施例1と実施例7との比較から、保護剤ブロックとして圧縮成形体を使用することにより、保護剤供給量をより安定に確保できることがわかった。
また、実施例1と実施例7との比較から、保護剤ブロックとして圧縮成形体を使用することにより、保護剤供給量をより安定に確保できることがわかった。
比較例1は、全てのステーションY、M、C、及びKの前記画像形成要素において前記保護剤中の前記無機潤滑剤の含有量が同じであるため、最上流であるYステーションの画像形成要素における保護剤供給量が低く推移し、経時的に観察すると感光体汚れが悪化することが分かった。
比較例2は、Yステーションの画像形成要素において保護剤中に無機潤滑剤を含有しないため像担持体に対するクリーニング性が悪くなり、早い段階でクリーニング不良が発生することが分かった。
比較例3では、前記保護剤供給部材としてブラシローラを用いているので、初期の前記保護剤供給量が非常に多くなってしまい、ランニング後の保護剤供給量も低下し、異常画像の発生を防止できないことが分かった。
比較例2は、Yステーションの画像形成要素において保護剤中に無機潤滑剤を含有しないため像担持体に対するクリーニング性が悪くなり、早い段階でクリーニング不良が発生することが分かった。
比較例3では、前記保護剤供給部材としてブラシローラを用いているので、初期の前記保護剤供給量が非常に多くなってしまい、ランニング後の保護剤供給量も低下し、異常画像の発生を防止できないことが分かった。
また、実施例1〜9では、最上流に位置するYステーションの画像形成要素の保護剤ブロック中の無機潤滑剤の含有量を他の下流側のステーションにおける保護剤ブロック中の無機潤滑剤の含有量よりも少なくした。即ち、最上流のYステーションの画像形成要素のみ、下流側に位置する他のM、C、及びKステーションの画像形成要素よりも保護剤ブロック中の脂肪酸金属塩を一定の比率で多くすることにより、最上流側のYステーションの保護剤供給量を確保した。同時に、下流側に位置するM、C、及びKステーションの画像形成要素では保護剤ブロック中の無機潤滑剤の含有量が最上流のYステーションの画像形成要素よりも多くなるように設定することにより、他の下流側のステーションの保護剤供給量を確保した。その結果、最上流側から下流側のすべての前記像担持体に対応する前記保護剤供給量を略同一量に長期にわたり確保することができ、クリーニング性も向上することが分かった。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 像担持体と、前記像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーによって現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を転写対象に転写する転写手段と、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤とを含有する前記像担持体用の保護剤を、発泡体ローラを介して前記像担持体上に保護層を形成する保護層形成手段と、前記像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段と、を備える画像形成要素の複数個を並置してなる画像形成装置であって、
最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量が、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量よりも、少なく設定されていることを特徴とする画像形成装置である。
<2> 最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記無機潤滑剤の含有量が、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量100質量部に対して、70質量部以上95質量部以下である前記<1>に記載の画像形成装置である。
<3> 前記転写対象が、前記像担持体上に形成される可視像を一次転写する中間転写体及び該中間転写体に担持される可視像を二次転写する記録媒体の少なくともいずれかである前記<1>から<2>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<4> 無機潤滑剤が、窒化ホウ素である前記<1>から<3>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<5> 脂肪酸金属塩が、ステアリン酸亜鉛を含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<6> 前記保護剤が、脂肪酸金属塩及び無機潤滑剤を含有する組成物を圧縮成形したものである前記<1>から<5>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<7> 前記保護剤は、ステアリン酸亜鉛と窒化ホウ素15質量%以上とからなる圧縮成形体であり、
前記発泡体ローラのセル数が70[個/インチ]以上であり、
前記最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記窒化ホウ素の含有量が、前記下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の窒化ホウ素の含有量100質量部に対して、85質量部以上90質量部以下である前記<1>から<6>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<8> 像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーによって現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を転写対象に転写する転写手段と、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤とを含有する前記像担持体用の保護剤を、発泡体ローラを介して前記像担持体上に保護層を形成する保護層形成手段と、前記像担持体をクリーニングするクリーニング手段と、を備える画像形成要素の複数個を並置した画像形成装置を用いて画像を形成する方法であって、
最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量が、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量より、少なくなるように設定することを特徴とする画像形成方法である。
<9> 最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量を、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量100質量部に対して、80質量部以上90質量部以下に設定する前記<8>に記載の画像形成方法である。
<10> 前記保護剤が、脂肪酸金属塩及び無機潤滑剤を含有する組成物を圧縮成形してなる前記<8>から<9>のいずれかに記載の画像形成方法である。
<1> 像担持体と、前記像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーによって現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を転写対象に転写する転写手段と、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤とを含有する前記像担持体用の保護剤を、発泡体ローラを介して前記像担持体上に保護層を形成する保護層形成手段と、前記像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段と、を備える画像形成要素の複数個を並置してなる画像形成装置であって、
最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量が、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量よりも、少なく設定されていることを特徴とする画像形成装置である。
<2> 最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記無機潤滑剤の含有量が、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量100質量部に対して、70質量部以上95質量部以下である前記<1>に記載の画像形成装置である。
<3> 前記転写対象が、前記像担持体上に形成される可視像を一次転写する中間転写体及び該中間転写体に担持される可視像を二次転写する記録媒体の少なくともいずれかである前記<1>から<2>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<4> 無機潤滑剤が、窒化ホウ素である前記<1>から<3>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<5> 脂肪酸金属塩が、ステアリン酸亜鉛を含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<6> 前記保護剤が、脂肪酸金属塩及び無機潤滑剤を含有する組成物を圧縮成形したものである前記<1>から<5>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<7> 前記保護剤は、ステアリン酸亜鉛と窒化ホウ素15質量%以上とからなる圧縮成形体であり、
前記発泡体ローラのセル数が70[個/インチ]以上であり、
前記最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記窒化ホウ素の含有量が、前記下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の窒化ホウ素の含有量100質量部に対して、85質量部以上90質量部以下である前記<1>から<6>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<8> 像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーによって現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を転写対象に転写する転写手段と、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤とを含有する前記像担持体用の保護剤を、発泡体ローラを介して前記像担持体上に保護層を形成する保護層形成手段と、前記像担持体をクリーニングするクリーニング手段と、を備える画像形成要素の複数個を並置した画像形成装置を用いて画像を形成する方法であって、
最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量が、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量より、少なくなるように設定することを特徴とする画像形成方法である。
<9> 最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量を、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量100質量部に対して、80質量部以上90質量部以下に設定する前記<8>に記載の画像形成方法である。
<10> 前記保護剤が、脂肪酸金属塩及び無機潤滑剤を含有する組成物を圧縮成形してなる前記<8>から<9>のいずれかに記載の画像形成方法である。
1 像担持体
2 保護層形成手段
3 帯電ローラ
4 クリーニング手段
5 現像装置
6 転写装置
7 転写対象
100 画像形成装置
2 保護層形成手段
3 帯電ローラ
4 クリーニング手段
5 現像装置
6 転写装置
7 転写対象
100 画像形成装置
Claims (10)
- 像担持体と、前記像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーによって現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を転写対象に転写する転写手段と、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤とを含有する前記像担持体用の保護剤を、発泡体ローラを介して前記像担持体上に保護層を形成する保護層形成手段と、前記像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段と、を備える画像形成要素の複数個を並置してなる画像形成装置であって、
最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量が、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量よりも、少なく設定されていることを特徴とする画像形成装置。 - 最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記無機潤滑剤の含有量が、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量100質量部に対して、70質量部以上95質量部以下である請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記転写対象が、前記像担持体上に形成される可視像を一次転写する中間転写体及び該中間転写体に担持される可視像を二次転写する記録媒体の少なくともいずれかである請求項1から2のいずれかに記載の画像形成装置。
- 無機潤滑剤が、窒化ホウ素である請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 脂肪酸金属塩が、ステアリン酸亜鉛を含有する請求項1から4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記保護剤が、脂肪酸金属塩及び無機潤滑剤を含有する組成物を圧縮成形したものである請求項1から5のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記保護剤は、ステアリン酸亜鉛と窒化ホウ素15質量%以上とからなる圧縮成形体であり、
前記発泡体ローラのセル数が70[個/インチ]以上であり、
前記最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の前記窒化ホウ素の含有量が、前記下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の窒化ホウ素の含有量100質量部に対して、85質量部以上90質量部以下である請求項1から6のいずれかに記載の画像形成装置。 - 像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーによって現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を転写対象に転写する転写手段と、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤とを含有する前記像担持体用の保護剤を、発泡体ローラを介して前記像担持体上に保護層を形成する保護層形成手段と、前記像担持体をクリーニングするクリーニング手段と、を備える画像形成要素の複数個を並置した画像形成装置を用いて画像を形成する方法であって、
最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量が、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量より、少なくなるように設定することを特徴とする画像形成方法。 - 最も上流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量を、下流側に位置する前記画像形成要素における前記像担持体上に形成される前記保護層中の無機潤滑剤の含有量100質量部に対して、80質量部以上90質量部以下に設定する請求項8に記載の画像形成方法。
- 前記保護剤が、脂肪酸金属塩及び無機潤滑剤を含有する組成物を圧縮成形してなる請求項8から9のいずれかに記載の画像形成方法。
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---|---|---|---|
JP2014137754A Pending JP2016014828A (ja) | 2014-07-03 | 2014-07-03 | 画像形成装置及び画像形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016014828A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018197777A (ja) * | 2017-05-23 | 2018-12-13 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
-
2014
- 2014-07-03 JP JP2014137754A patent/JP2016014828A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018197777A (ja) * | 2017-05-23 | 2018-12-13 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
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