JP2018197777A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タンデム型の画像形成装置において、発泡体ローラの利点を活かしつつ、各作像ユニットにおいて長期にわたり安定して保護剤の供給量を均一にでき、もって安定した画像が得られる画像形成装置を提供する。【解決手段】中間転写ベルト105の移動・回転方向(図中右方向)に沿って複数の作像ユニット12Y、12M、12C、12Kが配置されている。各作像ユニットには、感光体ドラム1の表面に保護剤を塗布する保護剤塗布手段や現像手段が設けられ、保護剤塗布手段は保護剤を削り取って感光体ドラム1の表面に供給する保護剤供給部材として発泡体ローラを有している。複数の作像ユニットのうち、中間転写ベルト105の移動方向の最上流に位置する最上流の作像ユニット12Yに設けられた保護剤中の無機微粒子の円形度が、他の作像ユニットに設けられた保護剤中の無機微粒子の円形度よりも小さい。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
電子写真方式による画像形成では、光導電性物質等の像担持体上に静電荷による潜像を形成し、この静電潜像に対して、帯電したトナー粒子を付着させ可視像を形成している。トナーにより形成された可視像であるトナー像は、最終的に紙等の記録媒体に転写後、熱、圧力や溶剤気体等によって記録媒体に定着され、出力画像となる。
像担持体の表面(以下、「像担持体表面」ともいう)は、帯電、現像、転写、クリーニング等の各工程で、さまざまな物理的ストレスや電気的ストレスを受け、経時的に表面状態が変化する。
この問題を解消すべく、像担持体とクリーニング部材間の摩擦力を低減し、像担持体及びクリーニング部材の両方を保護すること、及びクリーニング性を向上させることを目的として、像担持体に潤滑剤(保護剤)を供給することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、発泡体ローラで固形潤滑剤を削り取って像担持体の表面に供給する塗布装置が記載されている。発泡体ローラは、発泡体層を備え、ブラシローラに比べて保護剤粉の飛散が少なく、毛倒れによる供給機能の早期低下が無い等の利点を有している。
しかしながら、発泡体ローラは、ブラシローラに比べて固形保護剤に対する研削作用が小さい。ブラシローラは、毛の先端で保護剤と接触するため、微視的に見た場合、非常に強い圧力で保護剤を掻き取る作用を有している。
これに対し、発泡体ローラの場合には、発泡体層が面で保護剤と接触しているため、弱い圧力で削り取る作用に近くなり、研削力が原理的に強くない。
このような発泡体ローラは、発泡体層の表面のセル内にトナーや保護剤の粉などの粒子を抱き込むことで研削力が発揮されることが判かっている。
従って、これら粒子の抱き込みが無い状態においては保護剤の研削量が少なく、必要な保護剤量を像担持体表面に供給するのが困難である。
研削量が少ない状態での使用時間が長くなると、像担持体表面にフィルミングが発生しやすく、程度がひどくなると画像上に白筋となって現れる。
また、低温環境下においては、クリーニング不良も発生しやすくなり、この場合は黒筋状の異常画像となって現れてしまう。
複数の作像ユニットが並置されたいわゆるタンデム型の画像形成装置では、用紙等の記録媒体ないしは被転写体に下流側の作像ユニットで作成されたトナー画像が転写されるとき、先に転写されている上流側の作像ユニットで作成されたトナー画像は未だ定着されていないため、一部のトナーが下流側の像担持体へ付着する現象が生じる。
これは逆転写と呼ばれ、この逆転写現象により、下流側の作像ユニットには上流側からの逆転写トナーが入力されるため、上流側の作像ユニットよりもクリーニング装置や保護剤塗布装置への転写残トナー入力量は多くなる。
最上流の作像ユニットでは転写残トナーが相対的に少ないため、保護剤の研削力が他の下流側の作像ユニットよりも小さくなってしまい、保護剤の供給量が他の作像ユニットに比べて十分に確保できなくなる。
このため、各作像ユニットにおいて保護剤の供給量が不均一となり、画質の低下を来たす要因となっていた。このように、複数の作像ユニットからなる画像形成装置において保護剤塗布装置を使用する際は、作像ユニットの設置位置による保護剤研削力の変化に十分留意する必要があった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたもので、タンデム型の画像形成装置において、発泡体ローラの利点を活かしつつ、各作像ユニットにおいて長期にわたり安定して保護剤の供給量を均一にできる画像形成装置の提供をその目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、像担持体と、前記像担持体に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成し現像する現像手段と、前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、前記像担持体の表面に保護剤を塗布する保護剤塗布手段と、を備えた作像ユニットが前記被転写体の移動方向に複数配置された画像形成装置であって、前記保護剤塗布手段は、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤と無機微粒子とを含有した固形状の保護剤と、該保護剤を削り取って前記像担持体に供給する保護剤供給部材と、を有し、前記保護剤供給部材は、表面に発泡体層を有する発泡体ローラからなり、前記複数の作像ユニットのうち、前記被転写体の移動方向の最上流に位置する最上流の作像ユニットに設けられた前記保護剤中の無機微粒子の円形度が、他の作像ユニットに設けられた前記保護剤中の無機微粒子の円形度よりも小さい。
本発明によれば、タンデム型の画像形成装置において、発泡体ローラの利点を活かしつつ、各作像ユニットにおいて長期にわたり安定して保護剤の供給量を均一にできる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の概要構成図である。 作像ユニットとしてのプロセスカートリッジの拡大図である。 発泡体ローラを示す図で、(a)は発泡体層のセル数の測定箇所を示す図、(b)はセルのカウント例を示す図である。 入力トナー量と保護剤供給量との関係を示す特性図である。
以下、実施例を含め、本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明の実施形態等に亘り、同一の機能及び形状等を有する構成要素(部材や構成部品)等については、混同の虞がない限り一度説明した後では同一符号を付すことによりその説明を省略する。
本実施形態を説明する前に、従来における保護剤の供給構成の変遷を説明する。
電子写真方式による画像形成装置は、一般的にドラム形状やベルト形状をした像担持体としての感光体を回転させつつ一様に帯電し、レーザー光等により像担持体上に潜像パターンを形成し、これを現像装置により可視像化して、更に被転写体(具体的には、中間転写体としての中間転写ベルトや、シートを吸着搬送する転写体としての転写ベルト等を含む)上に転写している。
記録媒体へトナー像を転写した後の像担持体上には、転写されなかったトナー成分が残存する。これらの残存物がそのまま帯電工程に搬送されると、像担持体の均等な帯電を阻害することがある。
これを防ぐため、一般的には、転写工程を経た後に、像担持体上に残存するトナー成分等をクリーニング工程にて除去し、像担持体表面を十分に清浄な状態とした上で、次工程での帯電が行われる。
像担持体が受ける上記したストレスのうち、クリーニング工程での摩擦によるストレスは、像担持体を摩耗させるだけでなく、クリーニング部材の寿命も低下させる原因となる。画像形成装置やこれに使用される部材の長寿命化は、ランニングコストの低減や廃棄物の低減による地球環境保護の観点から、市場での関心が高い。このような流れから、近年では像担持体だけでなく周辺部材の長寿命化も求められてきており、クリーニング工程でのストレス低減は大きな問題となっている。
近年では、装置の小型化、低コスト化を目的として、接触帯電方式や近接帯電方式がより多く用いられるようになってきた。このうち近接帯電方式は、帯電部材と像担持体表面との微少な接触ムラ、或いは非接触とした場合には帯電部材と像担持体表面とのギャップ変動等により、像担持体表面を均一に帯電させることが困難である。
このため、近年では直流(DC)成分に交流(AC)成分を重畳した、AC重畳帯電方式が多く用いられるようになった。
AC成分を重畳した近接帯電方式は、装置の小型化及び高画質化を実現できると同時に、帯電均一性を保ちながら帯電部材と像担持体とを非接触にできる。このことから、帯電部材自身の劣化も抑制することができるため、装置の小型化、高画質化、高耐久化に対しては非常に優位な技術であると言える。
しかしながら、像担持体が有機感光体(OPC)である場合には、AC重畳帯電のエネルギーが像担持体表面の樹脂鎖を切断し、機械的強度を低下させることで、像担持体の摩耗が著しく加速されてしまうことが明らかとなってきた。
また、AC重畳帯電は、像担持体表面を活性化させるため、像担持体表面とトナーとの間の付着力が増加し、クリーニング性に対しても不利な構成である。
更に、近年では高画質の観点からトナーの小径化、球形化が進められており、クリーニング性に対しての余裕度は低くなる一方である。
このような問題を解消すべく、上述したように、各種潤滑剤(保護剤)や、潤滑成分の供給・膜形成方法について、多くの提案がなされている。
特許文献2では、感光体やクリーニングブレードの寿命を延ばすため、感光体表面にステアリン酸亜鉛を主成分とする固体潤滑剤を供給し、感光体表面に潤滑皮膜を形成することが提案されている。
特許文献3では、像担持体表面に脂肪酸金属塩と無機潤滑剤とを含む保護剤を供給することが提案されている。この構成においては、ステアリン酸亜鉛を単独で使用した時と比較してクリーニング性が大幅に向上し、クリーニング部をすり抜けるトナーの量が格段に減っていることが確認されている。
特許文献4では、潤滑剤の塗布機構として、固形潤滑剤をブラシローラで削り取って像担持体に供給しながら、固形潤滑剤をブラシローラに向けてバネで付勢する構成のものが提案されている。
しかしながら、固形潤滑剤をブラシローラへバネで押圧する構成においては、固形潤滑剤が削れていくに従いバネが伸びていくため、必然的に押圧力は弱まっていく。その結果、固形潤滑剤の削れ量は低下していき、感光体や中間転写ベルトへ供給される潤滑剤の量も低下するため、感光体や中間転写ベルトを十分に保護することができなくなる。
特許文献5では、固形潤滑剤を保持する部材に、可動の押し当て部材を設け、それをバネ部材で加圧することによって、固形潤滑剤が削れていく経時においても、同じ加圧力を保つことができる構成が提案されている。
しかしながら、ブラシローラで削り取って供給する方式では、ブラシローラが回転することによって保護剤の粉が大量に飛散してしまい、大量の保護剤がムダになっている。また、経時でブラシ繊維の毛倒れや劣化が激しい。
そのため、特許文献5のような経時で同じ加圧力を保つことができる保護剤加圧機構を使用しても、保護剤消費量が経時で安定せず、長期にわたり保護剤を一定の量で供給できない。
特に保護剤が圧縮成形でブロック状に形成されている場合ではその程度が激しい。
上記した特許文献1のように、発泡層で構成された発泡体ローラを使用することにより、保護剤粉の飛散が殆ど発生しない。また、ブラシの毛倒れや劣化の影響がなく、長期にわたり保護剤を一定の量で供給でき、かつ比較的少ない消費量で固形潤滑剤の皮膜を像担持体表面に均一に形成できるとしている。
また、発泡体ローラの場合には、ブラシローラに比べ比較的安価に製造できるため、保護剤塗布手段の低コスト化にも寄与する。
しかしながら、発泡体ローラは、上記のように固形保護剤に対する研削作用が小さい。
本発明者らは、種々の検討及び実験を行った結果、複数の作像ユニット(以下、「ステーション」あるいは「プロセスカートリッジ」ともいう)を具備したタンデム型の画像形成装置において、最上流の作像ユニット中の保護剤に含まれる無機微粒子の円形度を、他の作像ユニットよりも小さくすることにより、逆転写トナーの現象に起因する保護剤供給量の不均一性を極めて簡便な手段にて大きく改善できることを見いだした。
即ち、逆転写トナーの現象に起因する下流側の作像ユニットにおける保護剤供給量の増加分を、最上流の作像ユニットにおける保護剤に含まれる無機微粒子の円形度を、他の作像ユニットよりも小さくすることで相殺ないしは補償しようというものである。
(第1の実施形態)
以下に、本発明の第1の実施形態を説明する。まず、図1に基づいて、本実施形態における画像形成装置としてのカラー複写機の構成の概要を説明する。カラー複写機100は、タンデム型で中間転写方式の構成を有している。
カラー複写機100は、装置本体101と、装置本体101の上面に設けられたスキャナ102と、該スキャナ102の上部に設けられた原稿自動搬送装置(ADF)103とを有している。
装置本体101の下部には、複数の給紙カセット104a、104b、104c、104dを備えた給紙部104が設けられている。
装置本体101の略中央部には、被転写体で且つ中間転写体としての無端状の中間転写ベルト105が配置されている。
中間転写ベルト105は、複数の、第1支持ローラ106、第2支持ローラ107、第3支持ローラ108等に掛け回されて支持されており、駆動源により図中時計回り方向に回転駆動される。
第3支持ローラ108の近傍には、二次転写後に中間転写ベルト105上に残留する転写残トナーを除去する中間転写体クリーニング装置109が設けられている。
第1支持ローラ106と第2支持ローラ107との間に張り渡された中間転写ベルト105上には、その搬送方向に沿って、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つの作像ユニットであるプロセスカートリッジ12Y、12M、12C、12Kが横に並べられて複数配置され、タンデム画像形成部10が構成されている。これら4つの色順は一例であり、これに限定される趣旨ではない。
タンデム画像形成部10の上方には、露光装置8が配置されている。
中間転写ベルト105を挟んで第3支持ローラ108と反対の側には、二次転写手段としての二次転写ローラ110が配置されている。
二次転写ローラ110により中間転写ベルト105上のトナー画像が、給紙部104から給紙される記録媒体としての用紙に最終的に転写される。
二次転写ローラ110の左側には、用紙上のトナー画像を定着する定着装置111が設けられている。定着装置111は、無端ベルト状の定着ベルト111aに加圧ローラ111bを押し当てる構成を有している。
定着装置111の下方には、タンデム画像形成部10と略平行に、用紙の両面に画像を記録する場合に用紙を反転する用紙反転装置112が備えられている。
4つのプロセスカートリッジ12Y、12M、12C、12Kでは、使用されるトナーの色が異なるだけで基本的な構成は同様であるため、以下の説明では色を表すY、M、C、Kを省略した部材構成で説明する。
感光体ドラム1上に形成された各色のトナー像は、一次転写手段としての転写ローラ6にて中間転写ベルト105上に重ねて転写される。給紙部104から給紙され、あるいは手差しトレイ113から給紙された用紙上に二次転写ローラ110により重ねトナー画像が一括転写される。
転写ローラ6には、転写バイアスとして、トナー帯電の極性と逆極性の電位が印加されることが好ましい。画像転写後の用紙は、定着装置111へと送り込まれ、ここで熱と圧力を加えられてトナー画像を定着された後、排紙ローラ対115により排紙トレイ116上に排出・スタックされる。
あるいは、切換爪で搬送路を切り換えられて用紙反転装置112に入れられ、そこで反転されて再び転写位置へと導かれ、裏面にも画像を記録された後、排紙ローラ対115により排紙トレイ116上に排出される。
画像転写後の中間転写ベルト105は、中間転写体クリーニング装置109により残留トナーを除去され、タンデム画像形成部10による再度の画像形成に備える。
画像形成装置としては、上述のタンデム型中間転写方式のものに限定される趣旨ではなく、複数のトナー像を順次記録媒体上に重ねて転写した後定着するタンデム型直接転写方式等であってもよい。
図2に基づいて、Y、M、C、K共通のプロセスカートリッジ12の構成を説明する。図2は、作像ユニットとしてのプロセスカートリッジの拡大断面図である。図2において、プロセスカートリッジ12を構成する後述の主要な部材は、一々の説明を省略するが、感光体ドラム1を始めとして紙面手前側から紙面奥側に向かって感光体ドラム1の軸・長さ方向に延びている。
プロセスカートリッジ12には、像担持体としての感光体ドラム1と、感光体ドラム1の表面を一様に帯電する帯電手段3と、現像手段5と、クリーニング手段4と、保護剤塗布手段2とが一体に収容されている。なお、上記帯電手段は帯電装置とも、上記現像手段は現像装置とも、上記クリーニング手段はクリーニング装置とも、上記保護剤塗布手段は保護剤塗布装置とも、それぞれ呼ばれる後述の装置構成を具備している。
帯電手段3と現像手段5との間において、画像情報に基づいて露光装置8から露光光Lが照射され、静電潜像が形成される。
保護剤塗布手段2は、感光体ドラム1の回転方向におけるクリーニング手段4の下流側に配置されている。
帯電手段3は、感光体ドラム1に対向配置される帯電ローラ3aと、帯電ローラ3aに当接する帯電クリーニング部材3bと、電源等を有している。
感光体ドラム1に対する帯電ローラ3aの配置は、感光体ドラム1の表面に対して微小な間隙をもって配設される近接方式又は感光体ドラム1の表面に接触させる方式のどちらでも可能である。帯電ローラ3aは、上記電源に接続されており、所定の電圧が印加される。その電圧は、DC電圧にAC電圧を重畳させた電圧である。AC電圧を印加することにより、感光体ドラム1の表面をより均一に帯電することができる。
現像手段5は、現像ローラ51、現像剤を攪拌・搬送しながら循環させる搬送スクリュー52、53、トナーを収容するプリセットケース54等を有している。
クリーニング手段4は、クリーニングブレード41と、クリーニングブレード41を感光体ドラム1の表面に押圧するクリーニング押圧機構42などから成る。クリーニング押圧機構42としてコイルバネを例示できるが、これに限定される趣旨ではなく、例えばゴム弾性を有する部材や板バネ、その他の弾性部材でも良い。
感光体ドラム1の表面には、転写工程後に部分的に劣化した保護剤やトナー成分等が残存しているが、クリーニングブレード41により表面残存物が清掃され、クリーニング手段4内のトナー回収室へ回収される。クリーニング手段4のクリーニングブレード41は、感光体ドラム1の表面に、感光体ドラム1の回転方向に対向するように当接、いわゆるカウンタータイプ(リーディングタイプ)に類する角度で当接されている。
保護剤塗布手段2は、ブロック状の成形体である固形状の保護剤21と、保護剤供給部材としての発泡体ローラ22と、保護剤21を発泡体ローラ22に向けて押圧する押圧力付与機構23と、保護層形成機構24とを有している。
発泡体ローラ22は、感光体ドラム1と線速差をもって接触回転し、その表面に保持された保護剤を感光体ドラム1の表面に供給する。
保護層形成機構24は、感光体ドラム1の表面に当接するブレード24aと、ブレード24aを支持するブレード支持体24bと、ブレード24aが感光体ドラム1の表面に当接するようにブレード支持体24bを押圧するバネ等の押圧手段24cを有している。
押圧力付与機構23及び保護層形成機構24の押圧手段24cとしてはバネに限定される趣旨ではなく、例えばゴム弾性を有する部材や板バネ、その他の弾性部材でも良い。
クリーニング手段4により、表面の残留トナーや劣化した保護剤が取り除かれた感光体ドラム1の表面へ、保護剤塗布手段2から保護剤が供給され、保護層形成機構24により皮膜状の保護層が形成される。
保護層が形成された感光体ドラム1は、帯電後、レーザーなどの露光によって静電潜像が形成され、現像手段5により現像されて可視化され、プロセスカートリッジ12外の転写ローラ6などにより、中間転写ベルト105へ転写される。
次に、保護剤21について説明する。
保護剤の材料としては、均一に素早く像担持体表面に延展し、像担持体表面を保護すると同時に、クリーニングブレード41を保護するために潤滑性を付与する働きを持つ材料が好ましい。
具体的には無機潤滑剤、脂肪酸金属塩、ワックス類、オイル類、フッ素樹脂等が挙げられるが、本発明では保護剤として脂肪酸金属塩(A)と無機潤滑剤(B)と無機微粒子(C)とを混合して用いる。
また、保護剤の形態としては、本発明においては供給量の調整が容易であること、装置の小型化が図れること等から、ブロック状に成形されたものを用いる。
成形手段としては、材料を溶融して型に流し込んだ後に冷却固化させる溶融成形、粉体材料をそのまま圧縮して成形品を得る圧縮成形等、公知の方法を用いることができる。本発明においては、硬度の調整が容易であることからより弱い力で研削でき、像担持体上に供給できる点で、圧縮成形が好ましい。
脂肪酸金属塩(A)の例としては、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレイン酸銅、オレイン酸鉛、オレイン酸マンガン、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸コバルト、パルミチン酸鉛、パルミチン酸マグネシウム、パルミチン酸アルミニウム、パルミチン酸カルシウム、カプリル酸鉛、カプリン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、リシノール酸亜鉛、リシノール酸カドミウム、ラウリン酸バリウム、ラウリン酸リチウム、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛等があるが、これに限るものではない。また、これらの混合物を使用しても良い。
本発明においては、中でもステアリン酸亜鉛が特に像担持体への成膜性に優れることから、保護剤の主成分として使用することが好ましい。主成分とは、保護剤全体に占める重量比が50%よりも多いことを意味する。
但し、ステアリン酸亜鉛は均一成膜性に優れる反面、クリーニング性の課題がある。通常の作像プロセスでは転写後の残トナーを像担持体上から除去する手段としてブレードクリーニング方式が採用されているが、ステアリン酸亜鉛を使用すると、帯電ハザードが加わった際にクリーニングブレードからトナーがすり抜けやすくなる傾向にある。
クリーニングブレードをトナーがすり抜けると、そのトナーが直接画像に現れたり、帯電部材(帯電ローラ)の汚染をさらに加速したりしてしまう結果となる。このトナーすり抜けは、トナーの粒径が小さいほど、帯電ハザードが強くなるほど顕著に表れる。同時に、トナーなどのすり抜けが多いとクリーニングブレードを摩耗させてしまい、作像ユニットが短寿命になってしまう。
以上のことから、本発明では、保護剤21として、脂肪酸金属塩(A)の他に、無機潤滑剤(B)を混合して用いている。
無機潤滑剤(B)とは、自身が劈開して潤滑する、或いは内部滑りを起こす無機化合物のことを指す。具体的な物質例としては、タルク、マイカ、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、カオリン、スメクタイト、ハイドロタルサイト化合物、フッ化カルシウム、グラファイト、板状アルミナ、セリサイト、合成マイカ等があるがこれに限るものではない。
中でも窒化ホウ素は、原子がしっかりと組み合った六角網面が広い間隔で重なり、層間に働く力は弱いファンデルワールス力のみであるため、容易に劈開、潤滑することから、本発明においては最も好ましく用いられる。
なお、これらの無機潤滑剤は、疎水性付与等の目的で、必要に応じて表面処理がなされていても良い。
しかしながら、無機潤滑剤(B)は、自身の潤滑性の高さゆえに、像担持体(感光体ドラム1)表面から除去することが困難で、像担持体上にフィルミングしてしまう場合がある。
そこで、本発明では、無機潤滑剤(B)に加えて、更に無機微粒子(C)を添加することにより、無機微粒子(C)によって無機潤滑剤(B)を除去する作用を付与している。
無機微粒子(C)とは、物体と物体の間に挟まって、コロの役割はするものの、その物質自身での内部滑りや、劈開は起こさない粒子を指す。この例としては、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸カリウム等があるが、これに限るものではない。中でもアルミナは、研磨作用が特に良好に発揮されることから、本発明では特に好ましく用いられる。
なお、本発明においては、上記に例示した無機微粒子(C)を適宜複数種類混合して使用しても良い。
無機微粒子(C)の保護剤21中含有量としての好ましい範囲は、無機微粒子(C)の種類や画像形成装置のプロセス条件によって若干変化するが、一般的には無機微粒子(C)添加前の保護剤100重量部に対して、1〜10重量部程度が好ましく、更には2〜8重量部程度がより好ましい。1重量部以下であると無機微粒子(C)の研磨作用が不十分となる場合があり、また10重量部以上であると像担持体(感光体ドラム1)表面にキズを発生させる場合があるからである。
感光体ドラム1の表面に供給された保護剤は、物質種の選択によっては供給時に十分な保護層にならない場合があるため、より均一な保護層を形成するために、ブレード状の部材を持つ保護層形成機構24により薄層化される。
保護層が形成された感光体ドラム1は、高電圧電源により直流電圧もしくはこれに交流電圧を重畳させた電圧を印加した帯電ローラ3aを、接触又は近接させ、微小空隙での放電による帯電が行われる。この際、保護層の一部は電気的ストレスにより分解や酸化が生じ、また、保護層表面への気中放電生成物の付着が生じる。
劣化した保護剤は、クリーニング手段4により、感光体ドラム1の表面に残存したトナー等の他成分と共に除去される。クリーニング手段4は、保護層形成機構24と兼用することもできるが、感光体ドラム1の表面の残存物を除去する機能と、保護層を形成する機能とは、適切な部材の摺擦状態が異なることがある。このため、本実施形態においては機能を分離し、図2に示すように、保護剤塗布手段2より上流側に、クリーニング手段4を設けている。
従って、通常の状態では保護剤塗布手段2内にはトナーが侵入しにくい構成となっている。
保護層形成機構24のブレード24aの材料は、特に制限されるものではなく、例えばクリーニングブレード用材料として公知の、ウレタンゴム、ヒドリンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性体を、単独又はブレンドして使用することができる。
これらのゴムからなるブレードは、感光体ドラム1との接点部分を低摩擦係数材料でコーティングや含浸処理しても良い。また、弾性体の硬度を調整するために、他の有機フィラーや無機フィラーに代表される充填材を分散しても良い。
ブレード24aは、ブレード支持体24bに、先端部が感光体ドラム1表面へ押圧当接できるように、接着や融着等の任意の方法によって固定される。
ブレード24aの厚みについては、押圧で加える力との兼ね合いで一義的に定義できるものではないが、概ね0.5〜5mm程度であれば好ましく使用でき、1〜3mm程度であれば更に好ましく使用できる。
また、ブレード24aのブレード支持体24bからの突出量(撓みを持たせることができるいわゆる自由長)についても同様に押圧で加える、力との兼ね合いで一義的に定義できるものではないが、概ね1〜15mm程度であれば好ましく使用でき、2〜10mm程度であれば更に好ましく使用できる。
保護層形成用のブレード24aの他の構成としては、バネ板等の弾性金属ブレード表面に、必要によりカップリング剤やプライマー成分等を介して、樹脂、ゴム、エラストマー等の層をコーティング、ディッピング等の方法で形成し、必要により熱硬化等を行い、更に必要であれば表面研摩等を施して用いても良い。
弾性金属ブレードの厚みは、0.05〜3mm程度であれば好ましく使用でき、0.1〜1mm程度であればより好ましく使用できる。
また、弾性金属ブレードでは、ブレードのねじれを抑止するために、取り付け後に支軸と略平行となる方向に、曲げ加工等の処理を施しても良い。
ブレード24aの表面層を形成する材料としては、PFA、PTFE、FEP、PVdF等のフッ素樹脂や、フッ素系ゴム、メチルフェニルシリコーンエラストマー等のシリコーン系エラストマー等を、必要により充填剤と共に、用いることができるが、これに限定されるものではない。
感光体ドラム1に対するブレード24aの押圧力は、保護剤が延展し保護層や保護膜の状態になる力で十分であり、線圧として5gf/cm以上80gf/cm以下であることが好ましく、10gf/cm以上60gf/cm以下であることがより好ましい。
次に、保護剤供給部材としての発泡体ローラ22について説明する。
発泡体ローラ22の製造方法としては、ポリウレタンフォーム原料から予め弾性層となるポリウレタンフォームをブロック状に形成し、必要な形状に切り出して表面を研磨して、芯材を挿入する。
その後、発泡ポリウレタンを回転させながら、研磨刃を当てて軸方向に平行に刃を移動させ、所定のスポンジ厚まで切削するトラバース研削方法と、芯金を収納した発泡体ローラ成形型にポリウレタンフォーム原料を注入し、発泡硬化させる方法とがあるが、これらに限るものではない。
発泡体であるポリウレタンフォームは、従来公知の製造方法によって製造可能である。
ポリウレタンフォーム原料としては、ポリオール、ポリイソシアネート、触媒及び発泡剤、整泡剤等の助剤を加えたものが用いられる。
通常、ポリイソシアネート以外の成分は予め混合し、成形の直前にポリイソシアネート成分と混合して用いられる。
本発明においては、ポリオール成分としては、加工性、ポリウレタンフォーム層の硬度等の調整が容易なことから、ポリエーテルポリオールといわれるポリオールが好ましいが、これに限るものではない。
ポリエーテルポリオールとしても、従来公知の各種ポリエーテルポリオールの中から適宜選択して使用することができるが、これに限るものではない。
また、一般に軟質ポリウレタンフォームの製造に用いられているポリエーテルポリオールとして知られるポリエーテルポリエーテルポリオール、ポリエステルポリエーテルポリオール、ポリマーポリエーテルポリオール等から適宜選択すればよく、一種又は二種以上を組み合せて用いても良い。
エチレンオキシドを5モル%以上端末に結合したポリエーテルポリエーテルポリオールを使用すると、成形性が良いとされている。
発泡体層としてのポリウレタンフォーム層の製造に用いるポリイソシアネートとしては、従来公知の各種ポリイソシアネートの中から適宜選択して使用することができる。
例えば、2、4−及び2、6−トリレンジイソシアネート(TDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、4、4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)及びカーボジイミド変成MDI、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリメリックポリイソシアネート等があげられ、これらは単独で、又は二種以上を組み合せて用いても良い。
ポリウレタンフォーム層の製造に用いる触媒としては、従来公知のウレタン化反応に使用される触媒の中から適宜選択して使用することができる。
例えば、トリエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン、ビス(ジメチルアミノ)エチルエーテル等のアミン系触媒、ジオクチルスズ、ジステアリルスズジブチレート等の有機金属系触媒、これらの変性触媒等があげられるが、これに限るものではない。
なお、自身に活性水素を有するジメチルアミノエタノール等の反応性触媒であっても良い。触媒を適宜選択し、その使用量をコントロールすることで、ポリウレタンフォーム層のセル壁幅、開口セル径、硬度や通気量等を調整することができる。
ポリウレタンフォーム層の製造に用いる整泡剤としては、ポリウレタンフォーム製造に使用されるものであればいずれでも使用できるが、シリコーン系界面活性剤が好ましく用いられる。
ポリウレタンフォーム層の製造に用いる発泡剤としては、特に制限は無く、水、低沸点物、ガス体等の従来公知の各種発泡剤の中から、単独で、又は複数種を組み合せて使用することができるが、環境の観点から水を発泡剤として用いることが好ましい。
また、他の発泡剤を併用することもできる。
発泡剤の使用量や条件を変えることにより、ポリウレタンフォーム層のセル壁幅、セル径、硬度や通気量等をコントロールすることができる。
ポリウレタンフォーム層の原料には、ポリウレタンフォーム層のセルの独立気泡性、連続気泡性をコントロールするように架橋剤、破泡剤等が配合されていて良く、また、所望の導電性を付与するための導電剤、帯電防止剤等が添加されていても良い。
架橋剤としてはトリエタノールアミン、ジエタノールアミン等の従来公知のものがあげられる。
その他添加剤として、導電剤、難燃剤、減粘剤、顔料、安定剤、着色剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、酸化防止剤等については、公知の物を必要に応じて配合することができる。
発泡体ローラ22における発泡体層のセル数及び硬度は、本発明の目的が達成される限り特に制限されず、比較的小粒径で、かつ均一な保護剤粒子を像担持体(感光体ドラム1)へ供給する観点から、セル数は20〜300個/25mm、特に40〜100個/25mm、硬さは40〜430N、特に100〜350Nが好ましい。
保護剤21としてブロック状の成形体を使用する場合、発泡体層のセル数及び硬度を調整することによって、像担持体(感光体ドラム1)表面に供給される保護剤粒子の粒径を制御できる。
例えば、セル数を多くしたり、硬度を低減したりすると、保護剤粒子の粒径は小さくなり、より均一な保護層を形成できる。
発泡体層のセル数は、以下の方法によって測定された値の平均値を用いる。
図3(a)に示すように、発泡体層の表面において軸方向の両端部と中央部とで測定箇所を任意に3点選択する。ここでは22bが端部の測定箇所、22aが中央部の測定箇所である。
次いで、各測定箇所において周方向にさらに2点ずつ選択して、合計9点の測定箇所を決定する。次に、マイクロスコープを用い、それぞれの測定箇所の写真画面を観察する。
そして、図3(b)に示すように、写真画面の中心部に実寸1インチ(約25mm)に対応する長さの線を引き、その線内に何個のセルSがあるかをカウントし、9点の平均値を求める。たとえ僅かでも25mmの線に接触したセルSは1つとしてカウントする。
例えば、図3(b)に示すようなケースではセル数は12個である。
発泡体層の硬度は、発泡体表面における任意の数点においてJIS K 6400に基づいて測定された値の平均値である。
発泡体ローラ22における芯金については、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレスなどの金属や樹脂などの非金属からなる円筒体であるが、これに限るものではない。また、予め芯金上に接着層を設けておくこともできる。
上述した芯金を収納した発泡体ローラの成形型を用いる製造方法では、成形型内表面にフッ素樹脂コーティング剤、離型剤等の離型層を設けておくことが好ましく、複雑な加工を必要とせず、好適な開口性を有するポリウレタンフォーム層を容易に形成することができる。
次に、逆転写現象について概説する。ここではブラック用の作像ユニット12Kを例に説明する。以下の説明は、中間転写方式の例であるが直接転写方式であっても同様であり、上流側に他の作像ユニットが存在している作像ユニット12M、12Cについても同様である。
ブラック用の作像ユニット12Kは、他の作像ユニット12Y、12M、12Cよりも中間転写ベルト105の移動方向下流側に位置している。
そのため、カラー画像形成時において、ブラック用の作像ユニット12Kの感光体ドラム1Kと一次転写ローラ6Kとの間に形成される一次転写部(ニップ)に進入する中間転写ベルト105の表面部分には、他の作像ユニット12Y、12M、12Cで転写されたトナー像TYMCが付着している。
このトナー像TYMCに重なるように、ブラック用の作像ユニット12Kの感光体ドラム1Kの表面には、ブラック用のトナー像TKが形成され、一次転写部においてトナー像TKがトナー像TYMCと重なるように中間転写ベルト105上に転写される。転写の際、電気的な力によって、既に中間転写ベルト105上に転写されているトナー像TYMCの一部が、ブラック用の作像ユニット12Kの感光体ドラム1Kの表面上に逆転写される。
一方、感光体ドラム1K上のトナー像TKもその全てが中間転写ベルト105へ転写されるわけではなく、その一部が一次転写部を通過する。そのため、一次転写部の感光体表面の移動方向下流側における感光体ドラム1Kの表面部分には、トナー像TKの転写残トナーとトナー像TYCMの逆転写トナーとが混在した不要トナーT’YCMKが付着した状態となっている。
次に、転写残トナーと保護剤供給量との関係について説明する。
図4は、感光体ドラム1のクリーニング手段4に入力される転写残トナーの入力量[mg/cm]を横軸に取り、縦軸に保護剤供給量[g/km]を取って、転写残トナーの入力量と、保護剤供給量との関係を示すグラフ・特性図である。転写残トナーの入力量が多いほど保護剤供給量も多いことが判明している。
これは、クリーニング手段4からすり抜けたトナーが保護剤塗布手段2に入力され、発泡体ローラ22が保護剤21を削る際に入力されたトナーが研削剤の役目を果たすため、保護剤供給量が多くなると考えられる。
タンデム型中間転写方式の場合、中間転写ベルト105の回転方向下流側の感光体ドラムになるほど上流側の作像ユニットにおける画像の逆転写トナーもクリーニング手段に入力されるため、保護剤供給量も多くなる傾向がある。
逆に、最上流の作像ユニットは、下流側の他の作像ユニットに比べて保護剤供給量は少なくなる。
この事実認識・知見に基づき、本発明の実施形態では、図1のうち中間転写ベルト105の移動方向の最上流に位置する最上流の作像ユニット12Yのみ、保護剤塗布手段2の保護剤21中の無機微粒子(C)の円形度を小さくする。本発明者らの検討によると、保護剤21中の無機微粒子(C)は、保護剤供給部材である発泡体ローラ22の表面に付着することで感光体ドラム1の表面に付着した無機潤滑剤(B)を研磨する作用を発揮するが、同時に保護剤自身に対する研削作用を有することが明らかになった。
この研削作用は、無機微粒子(C)の円形度に依存し、円形度の小さい、いわゆる異形形状である方が研削作用の大きいことが判った。これは、円形度の小さい粒子ほど他の物質に押し付けられた際に、より角張った部分が当接しやすく、相手を削る作用が大きくなるためと推測される。
詳細に観察すると、無機微粒子(C)の円形度によってクリーニング手段4でのトナー堰き止め力も変化しており、円形度の小さい方がトナーのすり抜けが多い。これは、円形度の大きい、いわゆる球形形状に近い方がクリーニングブレード41と感光体ドラム1の当接部においてより密に凝集し、当接部の形状に沿った凝集体を形成することで、トナー堰き止め効果が大きくなっているものと推測される。従って、円形度の小さい方がトナーすり抜けが多く、保護剤21の研削力を高めている。これらの作用が複合されることで、保護剤21中の無機微粒子(C)の円形度が小さくなるほど、保護剤供給量が増加するものと考えられる。
それ故に、本発明の実施形態では、最上流の作像ユニット12Yのみ、保護剤21中の無機微粒子(C)の円形度を小さくすることで、保護剤21に対する研削作用を他の作像ユニット12M、12C、12Kよりもやや大きくし、保護剤供給量を確保する。同時に、中間転写ベルト105の移動方向の下流側に位置する他の作像ユニット12M、12C、12Kでは、保護剤21中の無機微粒子(C)の円形度が最上流の作像ユニット1Yよりも大きく設定されているため、逆転写トナーの影響を受けても保護剤供給量は過剰に増加しない。従って、本発明の構成では、被転写体の上流、下流に関わらず、いずれの作像ユニットでも保護剤供給量が安定している。
最上流の作像ユニット12Y中の保護剤21における無機微粒子(C)の円形度としては、0.60以上0.90未満が好ましく、0.70以上0.85未満がより好ましい。この範囲外でも本発明の効果は得られるが、円形度が0.60未満であると無機微粒子(C)が異形であることにより像担持体(感光体ドラム1)へのキズがやや多くなり、また0.90以上であると保護剤21の研削作用自体が十分に得られなくなる。また、最上流以外の他の作像ユニット12M、12C、12Kの保護剤21中における無機微粒子(C)の円形度は、0.90以上が好ましく、0.95以上がより好ましい。理由としては最上流以外の他の作像ユニット12M、12C、12Kでは、無機微粒子(C)による保護剤21に対する研削作用はできるだけ小さい方が好ましいためである。
ここで、本発明における円形度とは、凝集状態にない微粒子そのものの円形度の平均値であり、例えば微粒子(無機又は有機の微粒子を含む)をSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて観察した観察像を投影解析し、次式により求めることができる。
(円形度)=(粒子投影像の面積に相当する円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
本発明の実施形態においては、無機微粒子100個について上記測定を行い、その平均値を円形度の値としている。
帯電手段3は、像担持体表面に接触又は近接して配設された帯電装置であることが好ましい。これにより、帯電部材として放電ワイヤを用いたいわゆるコロトロンやスコロトロンと言われるコロナ放電器と比較して、帯電時に発生するオゾン量を大幅に抑制することが可能となる。
しかしながら、帯電部材を像担持体表面に接触又は近接して帯電を行う帯電装置では、前述のように放電が像担持体表面近傍の領域で行われるため、像担持体への電気的ストレスが大きくなりがちである。
本発明のように、最上流の作像ユニットに設けられた保護剤中の無機微粒子(C)の円形度を、他の作像ユニットに設けられた保護剤中の無機微粒子(C)の円形度よりも小さくすることにより、長期間にわたり保護剤を各作像ユニット間で均一に且つ安定して供給でき、像担持体を劣化させることなく維持できるため、経時的な画像の変動や使用環境による画像の変動を大幅に抑制でき、安定した画像品質(画質の均一化)の確保が可能となる。
[第1の実施形態の実施例]
以下、実施例に即して本発明を詳細に説明するが、本発明の構成はこれに限られたものではない。なお、実施例中の「部」は全て重量部を表す。また、表2、表3中ステーションという記載は、作像ユニットを表している。
(保護剤の作製)
表1に示す粒状又は顆粒状の保護剤処方1〜16の組成物(脂肪酸金属塩(A)、無機潤滑剤(B)、無機微粒子(C))を、表中の混合比(重量基準)に従って混合した。混合は、ワンダーブレンダー(WB−1、販売元:大阪ケミカル株式会社)を用い、25000rpmの回転速度で10秒間の混合を2度行い、試料の混合物粉体とした。
Figure 2018197777
次に、保護剤処方1〜11、14〜16の混合組成物を、深さ20mm×幅8mm×長さ350mmのアルミニウム製の金型に投入し、ヘラで表面を均した後、充填物の高さが8mmとなるように、押し型で加圧圧縮(圧縮成型)して、粉末圧密体を成形した。なお、このとき粉末圧密体の充填率が92%となるよう、金型に投入する粉体の重量を調整した。即ち、投入する粉体の重量=金型の体積×粉体の真比重×0.92である。
成型後、固形物を型から外し、8mm×8mm×320mmに整形して、金属製支持体に両面テープで貼り付け、保護剤1〜11、14〜16を作製した。
次に、保護剤処方12、13の混合組成物をステンレス製のカップ内で約150℃に加熱し、脂肪酸金属塩(A)成分を溶融させると同時に十分に撹拌し、溶融した脂肪酸金属塩(A)に均一に無機潤滑剤(B)及び無機微粒子(C)を分散させた液を作製した。この溶融分散液を深さ8mm×幅8mm×長さ320mmのアルミニウム製の金型にゆっくりと流し込み、室温にて自然冷却し固化させた(溶融成形)。
成形後、固形物を型から外して金属製支持体に両面テープで貼り付け、保護剤12、13を作製した。
[実施例1]
リコー製カラーMFP imagio MP C5000の最上流ステーションであるY(イエロー)ステーション(最上流の作像ユニット)から感光体ユニットを取り出し、保護剤として保護剤2を使用した。更に、保護剤塗布部材であるブラシローラの代わりに、セル数が70(個/inch)、硬度(硬さ)が150N、連続気泡型のポリウレタン層を設けた発泡体ローラを取り付けた。なお、ウレタンローラの芯金はブラシローラと同一の物を用い、発泡ウレタン層の厚さは発泡体ローラの外径がブラシローラの外径と同一となるよう調整した。
また、保護剤の発泡体ローラに対する加圧力を6N(計算値)に設定した。なお、imagio MP C5000のシステムでは保護剤の目標供給量として0.20g/km前後が必要である。
このように作成した感光体ユニットをimagio MP C5000のYステーションに搭載した。
次に、それ以外のC(シアン)、M(マゼンタ)、K(ブラック)のステーションからも各感光体ユニットを取り出し、保護剤として保護剤1を使用した以外はYステーションの感光体ユニットと同様の改造を行った後、それぞれのステーションに各感光体ユニットを搭載した。このようにして、本発明の画像形成装置を作製した。
なお、imagio MP C5000は、タンデム中間転写システムを用いており、ステーションは中間転写体である中間転写ベルトの移動方向に対して上流側からY、C、M、Kの順となっている。
(評価)
上記のように改造したimagio MP C5000機を10℃、15%RHの低温低湿環境に設置し、A4版、画像面積率20%チャートを用いて1000枚連続通紙を行い、各ステーションの保護剤供給量(感光体駆動距離に対する保護剤減少量:単位g/km)を測定した。
続いて同一条件でランニング試験を10000枚まで継続し、クリーニング不良に基づく縦筋(スジ)画像の有無を500枚毎にチェックした。クリーニング不良が発生した場合は、最初に縦筋画像が確認できた時点の枚数と、クリーニング不良が発生したステーションを記録した。クリーニング不良が発生しなかったサンプルについては、更に計80000枚までランニング試験を継続し、ランニング終了前1000枚(79000〜80000枚)の各走行距離間での保護剤の供給量の測定を行った。
更に、ランニング終了時のYステーション(Y作像ユニット)の感光体ユニットについて、帯電部材及び像担持体(感光体ドラム、以下単に感光体と記載する)の汚染度合いを目視で観察し、異常がある場合は対応箇所に異常画像が発生するかどうか別途確認を行った。帯電部材の汚れは低温低湿環境下にて、感光体汚染は高温高湿環境下にてハーフトーン画像を出力することにより、それぞれ黒筋(スジ)、白筋(スジ)として検出できる。
なお、imagio MP C5000では保護剤を加圧する機構に特許文献4の技術が採用されており、加圧力は経時でほぼ一定である。従って、ランニングに伴う保護剤供給量の変化は、保護剤の加圧機構には影響されない。
[実施例2〜10]
実施例1において、imagio MP C5000の各ステーション(作像ユニット)に搭載する保護剤を表2のように変えた以外は、実施例1と同様に評価を行った。
[実施例11]
実施例2において、発泡体ローラのポリウレタン層をセル数が50(個/inch)、硬度が250N、連続気泡型とした以外は実施例2と同様に評価を行った。
[実施例12]
実施例2において、発泡体ローラのポリウレタン層をセル数が60(個/inch)、硬度が310N、連続気泡型とした以外は実施例2と同様に評価を行った。
[比較例1〜4]
実施例1において、imagio MP C5000の各ステーションに搭載する保護剤を表2のように変えた以外は、実施例1と同様に評価を行った。
Figure 2018197777
[比較例5]
実施例2において、保護剤供給部材としてimagio MP C5000に搭載されているブラシローラをそのまま用いた以外は、実施例2と同様に評価を行った。
実施例1〜12、及び比較例1〜5の結果をまとめて表3に示す。表3では「ランニング」のことを、簡略化して「ラン」と表示している。
Figure 2018197777
以上のことからわかるように、実施例1〜12では本発明の効果により、最上流の作像ユニットにおいても保護剤供給量を確保することができる。このため、いずれの作像ユニットにおいても保護剤の供給量が安定しており、クリーニング不良が発生しない。
更に、評価後の帯電ローラ汚れ、感光体汚れのいずれも少なく、長期にわたって良好な品質を維持できる。
実施例2、3と実施例1、5との比較から、最上流の作像ユニットにおいて、保護剤に含有される無機微粒子(C)の円形度を0.60以上0.90未満とすることで、より副作用が少なく本発明の効果を得ることができる。
実施例3、4と実施例6との比較から、最上流の作像ユニット以外の他の作像ユニットの保護剤に含有される無機微粒子(C)の円形度を0.90以上とすることで、いずれの作像ユニットにおいても保護剤供給量が特に安定している。
実施例2と実施例7〜9の比較から、保護剤中の無機微粒子(C)としてアルミナ、脂肪酸金属塩(A)としてステアリン酸亜鉛、及び無機潤滑剤(B)として窒化ホウ素を用いることで、帯電ローラ汚れや感光体汚れに対して特に良好な結果が得られる。
また、実施例2と実施例10との比較から、保護剤ブロックとして圧縮成形体を使用することで、保護剤供給量をより安定して確保できる。
比較例1では、最上流であるYステーションの作像ユニットにおいて、保護剤中の無機微粒子(C)の円形度が、それ以外の他の作像ユニットの保護剤中の無機微粒子(C)の円形度と同じであるため、最上流の作像ユニットにおける保護剤供給量が低く推移し、経時で感光体汚れが悪化する。
比較例2では、最上流であるYステーションの作像ユニットにおいて、保護剤中の無機微粒子(C)の円形度が、それ以外の他の作像ユニットの保護剤中の無機微粒子(C)の円形度よりも大きいため、最上流の作像ユニットにおける保護剤供給量が比較例1よりも更に低く、初期からクリーニング不良が発生してしまう。
比較例3では、Yステーション以外の作像ユニットの保護剤中に無機微粒子(C)を含有していないため、Y以外の作像ユニットで感光体フィルミングに起因する白筋(スジ)が発生してしまう。
比較例4では、各作像ユニット中に無機潤滑剤(B)が含有されていないため、経時で帯電ローラ汚れが悪化する。
比較例5では、保護剤塗布部材としてブラシを用いているため、初期の保護剤供給量が非常に多く、かつランニング後の供給量も低下するため、長期にわたり安定した画像を提供することが困難である。
以上説明したとおり、上述の実施形態及び実施例1〜12によれば、タンデム型の画像形成装置において、発泡体ローラの利点を活かしつつ、各作像ユニットにおいて保護剤の供給量を均一にでき、長期にわたり安定して目的の保護剤の供給量を維持し、もって安定した画像が得られる画像形成装置を提供することができる。
上述の実施形態及び実施例1〜12等には次の第1ないし第7の態様が実質的に記載されていたと言える。
第1の態様は、感光体ドラム1などの像担持体と、像担持体に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成し現像する現像手段5などの現像手段と、トナー像を中間転写ベルト105などの被転写体に転写する転写ローラ6などの転写手段と、像担持体の表面に保護剤を塗布する保護剤塗布手段2などの保護剤塗布手段と、を備えた作像ユニット12などの作像ユニットが被転写体の移動方向に複数配置された画像形成装置であって、保護剤塗布手段は、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤と無機微粒子とを含有した固形状の保護剤21などの保護剤と、保護剤を削り取って像担持体に供給する保護剤供給部材と、を有し、保護剤供給部材は、表面に発泡体層を有する発泡体ローラ22などの発泡体ローラからなり、複数の作像ユニットのうち、被転写体の移動方向の最上流に位置する最上流の作像ユニットに設けられた保護剤中の無機微粒子の円形度が、他の作像ユニットに設けられた保護剤中の無機微粒子の円形度よりも小さい。
かかる第1の態様によれば、最上流の作像ユニットにおいても無機微粒子の研削効果を高めることで保護剤研削力を確保しているため、いずれの作像ユニットにおいても保護剤供給量が安定している。即ち、タンデム型の画像形成装置において、発泡体ローラの利点を活かしつつ、各作像ユニットにおいて保護剤の供給量を均一にでき、長期にわたり安定して目的の保護剤の供給量を維持し、もって安定した画像が得られる画像形成装置を提供することができる。
第2の態様は、第1の態様において、最上流の作像ユニットに設けられた保護剤中の無機微粒子の円形度が、0.60以上0.90未満である。
かかる第2の態様によれば、最上流の作像ユニットにおける無機微粒子の研削効果が特に良好な範囲に制御され、保護剤供給量の安定を維持しながら、像担持体への副作用も少ない。
第3の態様は、第2の態様において、最上流の作像ユニット以外の他の作像ユニットに設けられた保護剤中の無機微粒子の円形度が、0.90以上である。
かかる第3の態様によれば、最上流の作像ユニット以外の他の作像ユニットにおける無機微粒子の研削効果が特に良好な範囲に制御され、保護剤供給量の安定性に対してより優れた効果が得られる。
第4の態様は、第1〜第3の何れか1つの態様において、保護剤が、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤と無機微粒子とを含む粒状又は顆粒状の原料を、型内で圧縮成型されるブロック状の成形体である。
かかる第4の態様によれば、保護剤の硬度調整が容易であり研削しやすいことから、保護剤供給量が経時で安定している。
第5の態様は、第1〜第4の何れか1つの態様において、無機微粒子が、アルミナである。
かかる第5の態様によれば、アルミナの良好な研削性が発揮され、本発明の効果が特に大きい。
第6の態様は、第1〜第5の何れか1つの態様において、脂肪酸金属塩が、ステアリン酸亜鉛を主成分とする。
かかる第6の態様によれば、ステアリン酸亜鉛の良好な像担持体(感光体等)の表面保護性が発揮され、特に像担持体汚れが少ない。
第7の態様は、第1〜第6の何れか1つの態様において、無機潤滑剤が、窒化ホウ素である。
かかる第7の態様によれば、窒化ホウ素の良好な潤滑性が発揮され、特に帯電部材(帯電ローラ等)の汚れ低減効果が大きい。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態や実施例に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定しない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、本発明に係る「保護剤」は、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤と無機微粒子とを含有した固形状の保護剤に限らず、無機微粒子に代えて有機微粒子を用いても良い。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を例示したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
1 感光体ドラム(像担持体の一例)
2 保護剤塗布手段
3 帯電手段
4 クリーニング手段
5 現像手段
6 転写ローラ(転写手段の一例)
12 作像ユニット、プロセスカートリッジ
21 保護剤
22 発泡体ローラ(保護剤供給部材の一例)
105 中間転写ベルト(被転写体の一例)
特開2009−150986号公報 特公昭51−22380号公報 特開2009−282160号公報 特開2007−65100号公報 特開2007−293240号公報

Claims (7)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成し現像する現像手段と、
    前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、
    前記像担持体の表面に保護剤を塗布する保護剤塗布手段と、を備えた作像ユニットが前記被転写体の移動方向に複数配置された画像形成装置であって、
    前記保護剤塗布手段は、脂肪酸金属塩と無機潤滑剤と無機微粒子とを含有した固形状の保護剤と、該保護剤を削り取って前記像担持体に供給する保護剤供給部材と、を有し、
    前記保護剤供給部材は、表面に発泡体層を有する発泡体ローラからなり、
    前記複数の作像ユニットのうち、前記被転写体の移動方向の最上流に位置する最上流の作像ユニットに設けられた前記保護剤中の無機微粒子の円形度が、他の作像ユニットに設けられた前記保護剤中の無機微粒子の円形度よりも小さい画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記最上流の作像ユニットに設けられた前記保護剤中の前記無機微粒子の円形度が、0.60以上0.90未満であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2記載の画像形成装置において、
    前記最上流の作像ユニット以外の他の作像ユニットに設けられた前記保護剤中の前記無機微粒子の円形度が、0.90以上であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記保護剤が、前記脂肪酸金属塩と前記無機潤滑剤と前記無機微粒子とを含む粒状又は顆粒状の原料を、型内で圧縮成型されるブロック状の成形体であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記無機微粒子が、アルミナであることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記脂肪酸金属塩が、ステアリン酸亜鉛を主成分とすることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1〜6の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    前記無機潤滑剤が、窒化ホウ素であることを特徴とする画像形成装置。
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