JP6642007B2 - 像担持体保護剤、保護層形成装置、画像形成方法、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
そこで、脂肪酸金属塩と、窒化ホウ素とを含有し、前記窒化ホウ素が、0.1μm〜1.0μmの結晶の粒径を有し、かつ3.0μm〜14.0μmの二次粒径を有する像担持体保護剤が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、脂肪酸金属塩と、窒化ホウ素とを含み、前記窒化ホウ素の酸素含有量が0.4重量%〜4.5重量%である像担持体保護剤が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、脂肪酸金属塩を含有する保護剤ブロックと、芯材と、ローラ状の像担持体保護剤供給部材とを有する保護層形成装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
本発明の像担持体保護剤は、脂肪酸金属塩、及び無機潤滑剤を含有し、前記無機潤滑剤が、0.30g/cm3以上0.8g/cm3以下のタップ密度を有する第1の無機潤滑剤を含み、更に必要に応じて、その他の成分を含有してなる。
本発明の像担持体保護剤は、脂肪酸金属塩と、無機潤滑剤としての窒化ホウ素とを含有する従来の像担持体保護剤において、前記窒化ホウ素の平均粒径、二次粒径、酸素含有量等の物性値を所定の範囲にしただけでは、像担持体保護剤の成型性、並びに像担持体の保護性、帯電手段の汚染防止、及びクリーニング性のすべての性能を兼ね備えることができないという知見に基づくものである。また、前記クリーニング工程において、クリーニングブレード又は塗布ブレードと、像担持体との摩擦時に振動が発生し、その際に異音が発生するという「ブレード鳴き」が生じてしまうという問題があるという知見に基づくものである。
前記脂肪酸金属塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記無機潤滑剤は、その化合物自体がへき開して潤滑する、又は内部滑りを起こす化合
物である。
前記無機潤滑剤としては、第1の無機潤滑剤を含み、第2の無機潤滑剤をさらに含むことが好ましい。
前記第2の無機潤滑剤のタップ密度としては、0.25g/cm3以下が好ましく、0.15g/cm3以上0.25g/cm3以下がより好ましく、0.2g/cm3以上0.25g/cm3以下が特に好ましい。前記タップ密度が、0.25g/cm3以下であると、粒子の流動性が低く、凝集性が強い傾向にあり、ブレードのエッジ部において積層することで、粒子がブレードの挙動を安定化させ、ブレード鳴きを抑制することができる。
前記第1の無機潤滑剤と、前記第2の無機潤滑剤とを併用することで、高い成膜効率及び潤滑性を得るとともに、ブレード鳴きを抑制することができる。
なお、前記タップ密度としては、粉体特性評価装置(装置名:パウダテスタ(登録商標)PT−X、ホソカワミクロン株式会社製)を用いて測定することができる。具体的には、粉体特性評価装置(装置名:パウダテスタ(登録商標)PT−X、ホソカワミクロン株式会社製)を用いて、ガラス製メスシリンダを使用して、日本薬局方、米国薬局方に準拠して測定することができる。
前記無機潤滑剤の個数平均一次粒径としては、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)(サーマルF−SEM、Zeiss社製、ULTRA55)での観察画像を、画像解析・計測ソフトウェア(Image−pro plus 4.0j、Media Cybernetics社製)で測定し、その10個の平均で求めることができる。
前記第2の無機潤滑剤としては、タップ密度が0.25g/cm3以下であれば特に制限はなく、市販品を用いることができる。前記市販品としては、例えば、窒化ホウ素として、商品名:NX1(モメンティブパフォーマンスマテリアルズジャパン合同会社製、タップ密度:0.12g/cm3);商品名:PCTP2(サンゴバン社製、タップ密度:0.2g/cm3);商品名:HP−P1(水島合金株式会社製、タップ密度:0.25g/cm3)、マイカとして、商品名:Y−3000(株式会社ヤマグチマイカ製、タップ密度:0.25g/cm3)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記脂肪酸金属塩の含有量(質量%)と、前記無機潤滑剤の含有量(質量%)との質量比(脂肪酸金属塩/無機潤滑剤)としては、70/30以上98/2以下が好ましく、75/25以上95/5以下がより好ましい。前記質量比(脂肪酸金属塩/無機潤滑剤)が、70/30以上であると、無機潤滑剤の成膜量が多くなり、帯電手段の汚染の防止、及びクリーニング性を向上でき、98/2以下であると、像担持体の保護性、及び像担持体保護剤の成型性を向上できる。また、前記質量比(脂肪酸金属塩/無機潤滑剤)が好ましい数値範囲であると、無機潤滑剤による成膜性が良くなり、帯電手段の汚染の防止ができ、クリーニング性、像担持体の保護性、及び像担持体保護剤の成型性を向上できる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ、アルミナ、セリア、ジルコニア、クレイ、炭酸カルシウム等の無機粒子、又はこれらの表面疎水化処理粒子;ポリメタクリル酸メチル粒子、ポリスチレン粒子、シリコーン樹脂粒子、α−オレフィン−ノルボルネン共重合樹脂粒子等の有機粒子、界面活性剤などが挙げられる。
室温近傍の温度まで冷却後、成型体を型枠から外し、像担持体保護剤の成型体を得る。なお、その後、切削加工などにより、像担持体保護剤の形状を整えてもよい。
なお、作製されたブロック状の像担持体保護剤は、金属、合金、プラスチック等の基材に接着剤等で貼り付けて用いることができる。
圧縮成型した像担持体保護剤の密度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、圧力130kN、圧縮時間10秒間で圧縮成型した場合に、1.11g/cm3以上1.190g/cm3以下が好ましく、1.116g/cm3以上1.180g/cm3以下がより好ましい。前記密度が、1.11g/cm3以上1.190g/cm3以下であると、像担持体保護剤供給部材、特にウレタンローラを用いて、容易に像担持体保護剤を像担持体に付与することができる。
前記密度としては、像担持体保護剤の質量(W)を像担持体保護剤の体積(V)で割ることにより算出することができる。なお、前記質量(W)は、分析天秤(装置名:AB204−S、メトラートレド株式会社製)、前記体積(V)は、マイクロメーターやノギスを用いて算出することができる。
本発明の保護層形成装置は、本発明の像担持体保護剤と、像担持体保護剤供給部材とを有し、保護層形成部材を有することが好ましく、更に必要に応じて、押圧力付与部材等のその他の部材を有してなる。
前記像担持体保護剤供給部材は、前記像担持体保護剤を像担持体の表面に供給する部材である。
前記保護層形成部材は、像担持体に供給された前記像担持体保護剤を押圧して前記像担持体表面に保護層を形成する部材である。
前記押圧力付与部材は、前記像担持体保護剤を押圧して前記像担持体保護剤供給部材に押し付ける部材である。
像担持体1である感光体ドラムに対向して配設された保護層形成装置2は、本発明の像担持体保護剤21、像担持体保護剤供給部材22、押圧力付与部材23、保護層形成部材24から構成される。
像担持体1の表面に供給された像担持体保護剤21は、物質種の選択によっては供給時に十分な保護層にならない場合があるため、より均一な保護層を形成するために、例えば、保護層形成部材24により薄層化され、保護層となる。
また、ブレード支持体から突き出し、たわみを持たせることができるクリーニングブレードの長さ、いわゆる自由長についても同様に押圧で加える力との兼ね合いで一義的に規定できるものではないが、1mm以上15mm以下が好ましく、2mm以上10mm以下がより好ましい。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、PFA、PTFE、FEP、PVDF等のフッ素樹脂;フッ素系ゴム、メチルフェニルシリコーンエラストマー等のシリコーン系エラストマーなどが挙げられる。
前記発泡体ローラは、芯材と、前記芯材の外周に形成され複数の気泡を有する発泡体層とを少なくとも有し、必要に応じて、更にその他の部材を有する。
前記芯材の材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記芯材の材質としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の樹脂;鉄、アルミ、ステンレス等の金属などが挙げられる。
前記芯材の形状としては、例えば、円柱状、円筒状などが挙げられる。
また、芯金表面上に接着層を設けてもよい。
前記発泡体層は、前記芯材の外周に形成される層であり、複数の気泡(「セル」、「孔」、「空隙」などとも称することがある)を有する。
前記発泡体層の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、円筒状などが挙げられる。
前記発泡体層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、発泡ポリウレタンなどが挙げられる。
前記ポリオールとしては、特に制限はなく、従来公知の各種ポリオールの中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールなどが挙げられる。これらの中でも、加工性、発泡体層の硬度などの調整が容易な点から、ポリエーテルポリオールが好ましい。
また、前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、一般に軟質ポリウレタンフォームの製造に用いられているポリエーテルポリエーテルポリオール、ポリエステルポリエーテルポリオール、ポリマーポリエーテルポリオールなどが挙げられる。
前記ポリエーテルポリオールとしては、成型性の点から、エチレンオキシドが5モル%以上端末に結合したポリエーテルポリエーテルポリオールが好ましい。
また、前記ポリエステルポリオールとしては、ポリエチレンテレフタレート樹脂の廃材を、上記したグリコールで解重合することによって得られたものも用いることができる。
前記ポリオールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリイソシアネートとしては、特に制限はなく、従来公知の各種ポリイソシアネートの中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、カルボジイミド変性MDI、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、ポリメリックポリイソシアネートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記触媒としては、特に制限はなく、従来公知のウレタン化反応に使用される触媒の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミン系触媒、有機金属系触媒などが挙げられる。
前記アミン系触媒としては、例えば、トリエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン、ビス(ジメチルアミノ)エチルエーテルなどが挙げられる。
前記有機金属系触媒としては、例えば、ジオクチルスズ、ジステアリルスズジブチレートなどが挙げられる。
前記触媒は、活性水素を有するジメチルアミノエタノールなどの反応性触媒であってもよい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記触媒の種類を適宜選択し、その使用量をコントロールすることで、前記発泡体層の気泡壁幅、開口気泡径、硬度や通気量などを調整することができる。
前記発泡剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、フロン系化合物、低沸点炭化水素系化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、環境の点から、水が好ましい。
前記フロン系化合物としては、例えば、HCFC−141b、HFC−134a、HFC−245fa、HFC−365mfcなどが挙げられる。
前記の低沸点炭化水素系化合物としては、例えば、シクロペンタン、n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ブタンなどが挙げられる。
前記発泡剤の種類を適宜選択し、その使用量をコントロールすることで、前記発泡体層の気泡壁幅、開口気泡径、硬度や通気量などを調整することができる。
前記整泡剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリコーン系界面活性剤などが挙げられる。
前記シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、前記市販品としては、例えば、ジメチルシロキサン系整泡剤(例えば、東レ・ダウコーニングシリコーン社製の「SRX−253」、信越化学工業株式会社製の「F−122」等)、ポリエーテル変性ジメチルシロキサン系整泡剤(例えば、日本ユニカー株式会社製の「L−5309」、「SZ−1311」等)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記整泡剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ポリオール100質量部に対して、0.2質量部以上10質量部以下などが挙げられる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、架橋剤、破泡剤、導電剤、帯電防止剤、難燃剤、減粘剤、顔料、安定剤、着色剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンなどが挙げられる。
前記破泡剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記整泡剤の中で破泡性の高いものが挙げられる。
前記架橋剤、及び前記破泡剤の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記発泡体ローラ22の発泡体層80の表面において軸方向の両端部と中央部とで測定箇所を任意に3点選択する(ここでは図2A中、70が端部の測定箇所、71が中央部の測定箇所である。)。次いで、各測定箇所において周方向にさらに2点ずつ選択して、合計9点の測定箇所を決定する。次に、マイクロスコープを用い、それぞれの測定箇所の写真画面を観察する。そして、図2Bに示すように、写真画面の中心部に実寸d(1インチ)に対応する長さの線Xを引き、その線内に何個のセルがあるかをカウントし、9点の平均値を求める。たとえわずかでもd(1インチ)の線に接触したセルは1つとしてカウントする。例えば、図2Bに示すようなケースではセル数は12個であるため、平均セル径は25.4(mm)÷12(個)=2.117(mm)=2,117(μm)となる。
なお、前記発泡体層が円筒状の場合には、円筒状の内周面と外周面との距離を厚みとする。ここで、前記平均厚みとは、前記発泡体層の前記厚みを任意に3点測定した際の平均値である。
前記硬度は、前記発泡体層表面における任意の3点においてJIS K 6400に基づいて測定された値の平均値である。
前記像担持体保護剤供給部材の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記像担持体保護剤供給部材の製造方法の一例として、前記発泡ポリウレタンを前記発泡体層の材質とした場合の製造例を説明する。
まず、公知の方法により発泡ポリウレタン原料を発泡硬化させてブロック状の発泡ポリウレタンを形成する。そして、必要な形状に切り出して表面を研磨し、表面に開口した気泡を有する円筒状に加工した後、円筒状の内部に前記芯材を挿入する。その後、研磨機及び切削機を用いて発泡ポリウレタンを回転させながら研磨刃等を当てて、像担持体保護剤供給部材の軸方向に平行に刃を移動させ、所定の厚みまで切削する(トラバース研削)。これにより、表面に開口した気泡を有する円筒状の像担持体保護剤供給部材が得られる。更に、像担持体保護剤供給部材の回転速度や移動させる速度を変化させることで、発泡体層表面に不規則な凹凸を形成することもできる。
前記芯材には、発泡体層との接着性を高めるために、接着材を塗布しておいてもよい。これらの工程により、前記像担持体保護剤供給部材が製造される。
前記芯材を収納した像担持体保護剤供給部材成型用の成型型に発泡ポリウレタン原料を注入し、発泡硬化させる。このことにより、前記像担持体保護剤供給部材が製造される。
前記成型型を用いる製造方法においては、複雑な加工を必要とせず、好適な開口性を有する前記発泡体層を形成できる点から、成型型内表面にフッ素樹脂コーティング剤、離型剤等による離型層を設けておくことが好ましい。
本発明の画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、保護層形成工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、定着工程、クリーニング工程、除電工程、リサイクル工程、制御工程等を含んでなる。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、保護層形成手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、クリーニング手段、定着手段、除電手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
前記像担持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開2014−142538号公報の段落[0049]〜[0084]に記載された像担持体などが挙げられる。
前記静電潜像形成工程は、像担持体上に静電潜像を形成する工程であり、静電潜像形成手段により行うことができる。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器などが挙げられる。
前記帯電器としては、交流成分を有する電圧を印加する電圧印加手段を有するものが好ましい。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、等の各種露光器などが挙げられる。
前記現像工程は、前記静電潜像を、トナー乃至現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成としては、例えば、前記静電潜像を前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に前記トナー乃至前記現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
前記トナーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開2014−142538号公報の段落[0089]〜[0179]に記載のトナーなどが挙げられる。
前記現像器に収容させる現像剤としては、前記トナーを含む現像剤であるが、前記現像剤としては一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、前記中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記像担持体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、前記複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルトなどが好適に挙げられる。
前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開2014−142538号公報の段落[0184]〜[0185]に記載の中間転写体などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
前記保護層形成工程は、可視像を転写後の前記像担持体表面に本発明の像担持体保護剤を付与して保護層を形成する工程である。
前記保護層形成手段は、可視像を転写後の前記像担持体の表面に本発明の像担持体保護剤を付与して保護層を形成する手段である。
前記その他の工程としては、例えば、定着工程、クリーニング工程、除電工程、リサイクル工程、制御工程などが挙げられる。
前記その他の手段としては、例えば、定着手段、クリーニング手段、除電手段、リサイクル手段、制御手段などが挙げられる。
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を前記定着手段を用いて定着させる工程であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せなどが挙げられる。
前記加熱加圧手段における加熱は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、80℃以上200℃以下が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共に、あるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記クリーニング工程は、前記像担持体上に残留する前記トナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。
前記クリーニング手段は、転写手段より下流側かつ保護層形成手段より上流側に設けられることが好ましい。
前記クリーニング手段としては、前記像担持体上に残留する前記トナーを除去することができれば特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナなどが挙げられる。
前記除電工程は、前記像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知の搬送手段などが挙げられる。
前記制御工程は、前記各工程を制御する工程であり、制御手段により好適に行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器などが挙げられる。
ドラム状の像担持体1Y,1M,1C,1Kの周囲に、それぞれ保護層形成装置2、帯電手段3、露光手段8、現像手段5、転写手段6、及びクリーニング手段4が配置され、以下の動作で画像形成が行われる。なお、Yはイエロー、Mはマゼンタ、Cはシアン、及びKはブラックを表す。
有機光導電層を有する有機感光体(OPC)に代表される像担持体は、除電ランプ(図示せず)等で除電され、帯電手段3で均一にマイナスに帯電される。
帯電手段3による像担持体の帯電が行われる際には、電圧印加機構(図示せず)から帯電手段に、像担持体1Y,1M,1C,1Kを所望の電位に帯電させるに適した、適当な大きさの電圧又はこれに交流電圧を重畳した帯電電圧が印加される。
帯電された像担持体1Y,1M,1C,1Kは、レーザー光学系等の露光手段8によって照射されるレーザー光で潜像形成(露光部電位の絶対値は、非露光部電位の絶対値より低電位となる)が行われる。
レーザー光は半導体レーザーから発せられて、高速で回転する多角柱の多面鏡(ポリゴン)等により像担持体1Y,1M,1C,1Kの表面を、像担持体の回転軸方向に走査する。
このようにして形成された潜像が、現像手段5内にある現像剤担持体である現像スリーブ上に供給されたトナー、又はトナーとキャリアとからなる現像剤により現像され、トナー像が形成される。
静電潜像の現像時には、電圧印加機構(図示せず)から現像スリーブに、像担持体1Y,1M,1C,1Kの露光部と非露光部との間にある、適当な大きさの電圧又はこれに交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。
このとき、転写手段6には、転写バイアスとして、トナー帯電の極性と逆極性の電位が印加されることが好ましい。その後、中間転写体60は、像担持体から分離され、転写像が得られる。
また、像担持体上に残存するトナーは、クリーニング手段4によって、クリーニング手段4内のトナー回収室に回収される。
このような像担持体表面に接触又は近接して帯電を行う帯電手段では、前述のように放電が像担持体表面近傍の領域で行われるため、像担持体への電気的ストレスが大きくなりがちである。しかし、本発明の像担持体保護剤を用いた保護層形成装置を用いることにより、長期間に亘って像担持体を劣化させることなく維持できるため、安定した画像品質の確保が可能となる。
本発明のプロセスカートリッジは、像担持体と、本発明の前記保護層形成手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段等のその他の手段を有してなる。
前記プロセスカートリッジは、電子写真方式の各種画像形成装置に着脱可能に備えることができ、本発明の前記画像形成装置に着脱可能に備えるのが好ましい。
前記プロセスカートリッジは、像担持体1である感光体ドラムに対向して配設された保護層形成装置2、像担持体保護剤21、像担持体保護剤供給部材22、押圧力付与部材23、保護層形成部材24から構成される。
また、像担持体1は、転写工程後に部分的に劣化した像担持体保護剤やトナー等が残存した表面となっているが、クリーニング手段4により表面残存物が清掃され、クリーニングされる。
図5では、クリーニング手段4は、像担持体保護剤供給部より上流側に設けられ、クリーニング部材41と、クリーニング押圧機構42とからなり、いわゆるカウンタータイプ(リーディングタイプ)に類する角度で当接されている。
クリーニング手段4により、表面の残留トナーや劣化した像担持体保護剤が取り除かれた像担持体1表面へは、像担持体保護剤供給部材22から、像担持体保護剤21が供給され、保護層形成部材24により皮膜状の保護層が形成される。この際、像担持体表面のうち電気的ストレスにより親水性が高くなっている部分に対して、本発明の像担持体保護剤21は、より良好な吸着性を持つため、一時的に大きな電気的ストレスが掛かり、像担持体表面が部分的に劣化をし始めても、保護剤の吸着により像担持体自身の劣化の進行を防ぐことができる。
このようにして皮膜状の保護層が形成された像担持体1は、帯電手段3により帯電後、レーザー等の露光Lによって静電潜像が形成され、現像手段5により現像されて可視像化され、プロセスカートリッジ外の転写手段6により、記録媒体7へ転写される。
前記無機潤滑剤のタップ密度は、粉体特性評価装置(パウダテスタ(登録商標)PT−X(ホソカワミクロン株式会社製)を用い、日本薬局方に準拠して測定した。
−像担持体保護剤の製造−
脂肪酸金属塩としてのステアリン酸亜鉛(和光純薬工業株式会社製)80質量部、及び無機潤滑剤としての窒化ホウ素B(商品名:HP−2W、水島合金鉄株式会社製、タップ密度:0.3g/cm3)20質量部の混合物を、所定の大きさの型に入れ均した後、圧力130kN、圧縮時間10秒間で圧縮成型し、冷却後、固形物を型から外し、10mm×21mm×300mmの大きさに切削して、金属製支持体に両面テープで貼り付け、像担持体保護剤を作製した。作製した像担持体保護剤の密度を、像担持体保護剤の質量(W)を像担持体保護剤の体積(V)で割ることで算出した。なお、前記質量(W)は、分析天秤(装置名:AB204−S、メトラートレド株式会社製)、前記体積(V)は、マイクロメーターを用いて算出した。その結果、前記密度は、1.18g/cm3であった。
図4に示す画像形成装置(imagio MP C4500、株式会社リコー製)を下記のように改造した装置を用いて、像担持体としての像担持体に像担持体保護剤を塗布した。即ち、前記画像形成装置(imagio MP C4500、株式会社リコー製)の作像部において、像担持体として前記画像形成装置で使用されている像担持体(imagio MP C4500搭載品)を用いた。前記画像形成装置で使用されている像担持体保護剤を、前記作製した実施例1の像担持体保護剤に代えた。また、前記画像形成装置で使用されている像担持体保護剤供給部材としてウレタンローラを用いた。前記ウレタンローラは、外径が6mm、長さが365mmの金属製芯金の外周に外径が12mmとなるようにポリウレタンから構成された連続気泡型の発泡体層が形成されたもの(株式会社ブリヂストン製)であり、セル数は60であり、開口セルのセル径は420μmである。また、トナーとして前記画像形成装置で使用されているトナー(imagio MP C4500搭載品)を用いた。
実施例1において、脂肪酸金属塩、及び無機潤滑剤の種類、含有量、及び保護剤成型方法を表1〜表4に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜13及び比較例1〜4の像担持体保護剤を作製した。
なお、実施例13については、実施例1における画像形成装置のウレタンローラをブラシローラ(商品名:SA−7(アクリル系)、東レ株式会社製)に変更した以外は、実施例1における画像形成装置と同様にして、実施例13における画像形成装置とした。また、作製した像担持体保護剤の密度は、実施例1と同様にして測定した。結果を表1〜表4に示す。
−像担持体保護剤の製造−
脂肪酸金属塩としてのステアリン酸亜鉛(和光純薬工業株式会社製)80質量部、無機潤滑剤としての窒化ホウ素B(商品名:HP−2W、水島合金鉄株式会社製、タップ密度:0.3g/cm3)20質量部の混合物を、加熱溶融させ、金型内に射出注入し、冷却し、固化させた後、固形物を型から外し、10mm×21mm×300mmの大きさに切削加工して、金属製支持体に両面テープで貼り付け、像担持体保護剤を作製した。
作製した実施例14の像担持体保護剤を用い、実施例1における画像形成装置と同様にして、実施例14における画像形成装置とした。
なお、実施例15については、実施例14における画像形成装置のウレタンローラをブラシローラ(商品名:SA−7(アクリル系)、東レ株式会社製)に変更した以外は、実施例14における画像形成装置と同様にして、実施例15における画像形成装置とした。
また、実施例14及び15において作製した像担持体保護剤の密度は、実施例1と同様にして測定した。結果を表3に示す。
画像面積率5%のテストチャート(A4サイズ)を用い、常温環境(23℃、50%RH)、及び低温環境(10℃、15%RH)のいずれかで、100,000枚画像出力を行い、帯電手段(帯電ローラ)を目視観察し、下記基準に基づき、帯電手段の汚染防止を評価した。
〔評価基準〕
◎:帯電手段が殆ど汚れない
○:帯電手段が少し汚れるが、常温環境(23℃、50%RH)では画像に影響がない
△:帯電手段が汚れ、低温環境(10℃、15%RH)で異常画像(画像上黒スジとなって表れる画像)が発生する
×:帯電手段がかなり汚れ、低温環境(10℃、15%RH)で、早期(約5,000枚)から異常画像(画像上黒スジとなって表れる画像)が発生する
画像面積率5%のテストチャート(A4サイズ)を用い、常温環境(23℃、50%RH)で、100,000枚画像出力を行い、像担持体を目視観察し、下記基準に基づき、像担持体の保護性を評価した。
〔評価基準〕
◎:像担持体に摩耗及びフィルミングが殆どない
○:像担持体にわずかにフィルミングがあるが、許容レベル
△:像担持体にフィルミングがあり、経時(約20,000枚)で異常画像(画像上白スジとなって表れる画像)が発生する
×:像担持体にフィルミングがあり、早期(約5,000枚)で異常画像(画像上白スジとなって表れる画像)が発生する
500枚のラン(通紙)を行った後、新品の像担持体に入れ替え、クリーニングブレードの下流、かつ現像手段の開口部上端に、平均厚みが2mmの線状のスポンジテープ(スコッチテープ4016、スリーエムジャパン株式会社製)を用いて、「すり抜けトナーキャッチャー」(平均厚み:1mm、8mm×310mmのフェルト、株式会社槌屋製)を装着した。画像面積率5%のチャートを用いた100枚のラン(通紙)後から、前記画像面積率5%チャート20枚をラン(通紙)する間にクリーニングブレード下流へすり抜けたトナーを前記「すり抜けトナーキャッチャー」にて捕集した。捕集したトナーをイメージスキャナーでデジタルデータに変換し、画像上の黒スジを目視にて観察することで、トナーのすり抜けの有無を確認し、下記基準に基づき、クリーニング性を評価した。
〔評価基準〕
◎:トナーのすり抜けが殆どない
○:トナーのすり抜けはあるが、異常画像(画像上黒スジとなって表れる画像)は発生しない
△:トナーのすり抜けが発生し、異常画像(画像上黒スジとなって表れる画像)が発生することがある
×:トナーのすり抜けが多く発生し、異常画像(画像上黒スジとなって表れる画像)が頻繁に発生する
像担持体保護剤をそれぞれ100個作製したときのヒビの発生の有無を観察し、ヒビ発生率を求めて、下記基準に基づき、像担持体保護剤の成型性の評価を行った。
ここで、前記ヒビとは、像担持体保護剤の成型品の側面長手方向に生じる部分的な割れを意味する。
〔評価基準〕
◎:像担持体保護剤にヒビが殆ど生じない(ヒビの発生率が5個数%未満)
○:像担持体保護剤に僅かにヒビが生じるが、許容レベルである(ヒビの発生率が5個数%以上10個数%未満)
△:像担持体保護剤にヒビが生じやすく、歩留まりが悪い(ヒビの発生率が10個数%以上20個数%未満)
×:像担持体保護剤にヒビが多発し、成型が困難であった(ヒビの発生率が20個数%以上)
・ステアリン酸亜鉛:和光純薬工業株式会社製
・ステアリン酸カルシウム:和光純薬工業株式会社製
・ラウリン酸亜鉛:和光純薬工業株式会社製
・窒化ホウ素A:サンゴバン社製、PCTP2、タップ密度:0.2g/cm3
・窒化ホウ素B:水島合金鉄株式会社製、HP−2W、タップ密度:0.3g/cm3
・窒化ホウ素C:サンゴバン社製、PCTP8、タップ密度:0.5g/cm3
・窒化ホウ素D:サンゴバン社製、PCTL30、タップ密度:0.6g/cm3
・窒化ホウ素E:水島合金鉄株式会社製、HP−1CAW、タップ密度:0.8g/cm3
・窒化ホウ素F:水島合金鉄株式会社製、HP−40、タップ密度:0.9g/cm3
実施例1において、脂肪酸金属塩、及び無機潤滑剤の種類、含有量、及び保護剤成型方法を表5〜表8に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例16〜25、実施例28〜29及び比較例5〜7の像担持体保護剤を作製した。なお、実施例25については、実施例1における画像形成装置のウレタンローラをブラシローラ(商品名:SA−7(アクリル系)、東レ株式会社製)に変更した以外は、実施例1における画像形成装置と同様にして、実施例25における画像形成装置とした。また、作製した像担持体保護剤の密度は、実施例1と同様にして測定した。結果を表5〜表8に示す。
実施例14において、脂肪酸金属塩、及び無機潤滑剤の種類、含有量、及び保護剤成型方法を表7に示すように変更した以外は、実施例14と同様にして、実施例26の像担持体保護剤を作製した。
作製した実施例26の像担持体保護剤を用い、実施例14における画像形成装置と同様にして、実施例26における画像形成装置とした。
実施例26において、脂肪酸金属塩、及び無機潤滑剤の種類、含有量、及び保護剤成型方法を表7に示すように変更した以外は、実施例26と同様にして、実施例27の像担持体保護剤を作製した。
実施例26において、画像形成装置のウレタンローラをブラシローラ(商品名:SA−7(アクリル系)、東レ株式会社製)に変更した以外は、実施例26と同様にして、実施例27における画像形成装置とした。
画像面積率5%のテストチャート(A4サイズ)を用いて、高温環境(32℃、54%RH)下において、感光体線速を全速(通常の印刷速度)により10,000枚の出力、及び感光体線速を半速(厚紙モード)により10,000枚の出力を行い、下記評価基準に基づいて、「耐ブレード鳴き」を評価した。
〔評価基準〕
◎:異音が発生しない
○:半速において、1,000枚に1回程度、耳を近づけないと聞こえないレベルのわずかな異音が発生するが、許容できるレベルである
△:半速において異音が発生する
×:全速及び半速のどちらでも異音が発生する
−脂肪酸金属塩−
・ステアリン酸亜鉛:和光純薬工業株式会社製
・ステアリン酸カルシウム:和光純薬工業株式会社製
・ラウリン酸亜鉛:和光純薬工業株式会社製
・窒化ホウ素F:モメンティブパフォーマンスマテリアルズジャパン合同会社製、NX1、タップ密度:0.12g/cm3
・窒化ホウ素A:サンゴバン社製、PCTP2、タップ密度:0.2g/cm3
・窒化ホウ素G:水島合金株式会社製、HP−P1、タップ密度:0.25g/cm3
・マイカ:株式会社ヤマグチマイカ製、Y−3000、タップ密度:0.25g/cm3
・窒化ホウ素B:水島合金鉄株式会社製、HP−2W、タップ密度:0.3g/cm3
・窒化ホウ素H:水島合金鉄、HP−4W、タップ密度:0.4g/cm3
・窒化ホウ素C:サンゴバン社製、PCTP8、タップ密度:0.5g/cm3
・窒化ホウ素D:サンゴバン社製、PCTL30、タップ密度:0.6g/cm3
・窒化ホウ素E:水島合金鉄株式会社製、HP−1CAW、タップ密度:0.8g/cm3
・窒化ホウ素I:水島合金鉄株式会社製、HP−40、タップ密度:0.9g/cm3
<1> 脂肪酸金属塩、及び無機潤滑剤を含有し、
前記無機潤滑剤が、0.30g/cm3以上0.8g/cm3以下のタップ密度を有する第1の無機潤滑剤を含むことを特徴とする像担持体保護剤である。
<2> 前記無機潤滑剤が、0.25g/cm3以下のタップ密度を有する第2の無機潤滑剤をさらに含む前記<1>に記載の像担持体保護剤である。
<3> 前記第1の無機潤滑剤が、窒化ホウ素である前記<1>から<2>に記載の像担持体保護剤である。
<4> 前記第2の無機潤滑剤が、マイカ、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、タルク、カオリン、モンモリロナイト、フッ化カルシウム、シリカ、グラファイト、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、メラミンホルムアルデヒド、有機モリブデン、及びシリコーン樹脂から選択される少なくとも1種である前記<2>から<3>のいずれかに記載の像担持体保護剤である。
<5> 前記脂肪酸金属塩が、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、及びラウリン酸亜鉛から選択される少なくとも1種である前記<1>から<4>のいずれかに記載の像担持体保護剤である。
<6> 密度が、1.11g/cm3以上1.190g/cm3以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載の像担持体保護剤である。
<7> 前記脂肪酸金属塩の含有量(質量%)と、前記無機潤滑剤の含有量(質量%)との質量比(脂肪酸金属塩/無機潤滑剤)が、70/30以上98/2以下である前記<1>から<6>のいずれかに記載の像担持体保護剤である。
<8> 前記脂肪酸金属塩、及び前記無機潤滑剤からなる混合物の圧縮成型物である前記<1>から<7>のいずれかに記載の像担持体保護剤である。
<9> 前記第1の無機潤滑剤のタップ密度が、0.30g/cm3以上0.7g/cm3以下である前記<1>から<8>のいずれかに記載の像担持体保護剤である。
<10> 前記脂肪酸金属塩が、ラメラ結晶構造を有する前記<1>から<9>のいずれかに記載の像担持体保護剤である。
<11> 前記第1の無機潤滑剤のタップ密度が、0.35g/cm3以上0.6g/cm3以下である前記<1>から<10>のいずれかに記載の像担持体保護剤である。
<12> 前記無機潤滑剤の個数平均一次粒径が、0.1μm以上10μm以下である前記<1>から<11>のいずれかに記載の像担持体保護剤である。
<13> 前記脂肪酸金属塩の含有量が、70質量%以上98質量%以下である前記<1>から<12>のいずれかに記載の像担持体保護剤である。
<14> 前記無機潤滑剤の含有量が、2質量%以上30質量%以下である前記<1>から<13>のいずれかに記載の像担持体保護剤である。
<15> 前記第2の無機潤滑剤のタップ密度が、0.2g/cm3以上0.25g/cm3以下である前記<2>から<14>のいずれかに記載の像担持体保護剤である。
<16> 前記<1>から<15>のいずれかに記載の像担持体保護剤と、
前記像担持体保護剤を像担持体の表面に供給する像担持体保護剤供給部材と、を有することを特徴とする保護層形成装置である。
<17> 前記像担持体保護剤供給部材が、発泡体層を有する前記<16>に記載の保護層形成装置である。
<18> 前記発泡体層が、連続気泡型である前記<17>に記載の保護層形成装置である。
<19> 前記像担持体に供給された前記像担持体保護剤を押圧して、前記像担持体表面に保護層を形成する保護層形成部材をさらに有する前記<16>から<18>のいずれかに記載の保護層形成装置である。
<20> 像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、
前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、
前記可視像を転写後の前記像担持体表面に前記<1>から<15>のいずれかに記載の像担持体保護剤を付与して保護層を形成する保護層形成工程と、を含むことを特徴とする画像形成方法である。
<21> 像担持体と、前記像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、
前記可視像を記録媒体上に転写する転写手段と、
前記可視像を転写後の前記像担持体の表面に前記<1>から<15>のいずれかに記載の像担持体保護剤を付与して保護層を形成する保護層形成手段と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
<22> 前記転写手段より下流側かつ前記保護層形成手段より上流側に、前記像担持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段をさらに有する前記<21>に記載の画像形成装置である。
<23> 像担持体と、
前記像担持体の表面に前記<1>から<15>のいずれかに記載の像担持体保護剤を付与して保護層を形成する保護層形成手段と、を有することを特徴とするプロセスカートリッジである。
2 保護層形成装置
4 クリーニング手段
5 現像手段
6 転写手段
7 記録媒体
21 像担持体保護剤
22 像担持体保護剤供給部材
24 保護層形成部材
Claims (15)
- 脂肪酸金属塩、及び無機潤滑剤を含有し、
前記無機潤滑剤が、第1の無機潤滑剤及び第2の無機潤滑剤を含み、
前記第1の無機潤滑剤が、0.30g/cm3以上0.8g/cm3以下のタップ密度を有し、
前記第2の無機潤滑剤が、0.25g/cm 3 以下のタップ密度を有する、ことを特徴とする像担持体保護剤。 - 前記第1の無機潤滑剤が、窒化ホウ素である請求項1に記載の像担持体保護剤。
- 前記第2の無機潤滑剤が、マイカ、窒化ホウ素、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、タルク、カオリン、モンモリロナイト、フッ化カルシウム、及びグラファイト、から選択される少なくとも1種である請求項1から2のいずれかに記載の像担持体保護剤。
- 前記脂肪酸金属塩が、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、及びラウリン酸亜鉛から選択される少なくとも1種である請求項1から3のいずれかに記載の像担持体保護剤。
- 密度が、1.11g/cm 3 以上1.190g/cm 3 以下である請求項1から4のいずれかに記載の像担持体保護剤。
- 前記脂肪酸金属塩の含有量(質量%)と、前記無機潤滑剤の含有量(質量%)との質量比(脂肪酸金属塩/無機潤滑剤)が、70/30以上98/2以下である請求項1から5のいずれかに記載の像担持体保護剤。
- 前記脂肪酸金属塩、及び前記無機潤滑剤からなる混合物の圧縮成型物である請求項1から6のいずれかに記載の像担持体保護剤。
- 請求項1から7のいずれかに記載の像担持体保護剤と、
前記像担持体保護剤を像担持体の表面に供給する像担持体保護剤供給部材と、を有することを特徴とする保護層形成装置。 - 前記像担持体保護剤供給部材が、発泡体層を有する請求項8に記載の保護層形成装置。
- 前記発泡体層が、連続気泡型である請求項9に記載の保護層形成装置。
- 前記像担持体に供給された前記像担持体保護剤を押圧して、前記像担持体表面に保護層を形成する保護層形成部材をさらに有する請求項8から10のいずれかに記載の保護層形成装置。
- 像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、
前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、
前記可視像を転写後の前記像担持体表面に請求項1から7のいずれかに記載の像担持体保護剤を付与して保護層を形成する保護層形成工程と、を含むことを特徴とする画像形成方法。 - 像担持体と、
前記像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、
前記可視像を記録媒体上に転写する転写手段と、
前記可視像を転写後の前記像担持体の表面に請求項1から7のいずれかに記載の像担持体保護剤を付与して保護層を形成する保護層形成手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記転写手段より下流側かつ前記保護層形成手段より上流側に、前記像担持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段をさらに有する請求項13に記載の画像形成装置。
- 像担持体と、
前記像担持体の表面に請求項1から7のいずれかに記載の像担持体保護剤を付与して保護層を形成する保護層形成手段と、を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
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