JP2009288266A - 像担持体用保護剤、保護層形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置、並びに画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明では、少なくとも、脂肪酸金属塩粉体と固体潤滑剤粉体を含む混合粉体を圧密成形した像担持体用保護剤21において、脂肪酸金属塩粉体の個数基準の50%粒子径Daを20〜90μmとし、かつ、像担持体用保護剤成形体の空隙率を3〜15体積%とした。これにより、固体潤滑剤がフィラーとして作用することが無く、像担持体保護剤がソリッドのように高硬度化することはないので、剛性の高い摺擦部材や、像担持体用保護剤21への摺擦部材(供給部材)22の強い押し当てを行うことなく、像担持体用保護剤の十分な量を安定して、像担持体1の表面に供給することができる。このため、像担持体1を含む画像形成装置は、長期間にわたって、良好な状態に維持し続けられる。
【選択図】図1
Description
昨今、いずれの現像方式においても、出力画像のカラー化が進み、画像の高画質化や画像品質の安定化に対する要求は、これまでにも増して強くなっている。このような高画質化を図るため、トナーの平均粒径は小さくなり、その粒子形状は角張った部分がなくなり、トナーはより丸い形状になってきている。
しかしながら、該特許文献1に記載の従来技術では、ソリッド状の固体潤滑剤をブラシ等の供給部材により掻き取り像担持体表面へ供給しているため、特許文献1中の図4に図示されているように様々な大きさの潤滑剤粒子が存在している。そのため、均一な潤滑層を形成するには、該均しブレードは、比較的硬度が高いものを使用する必要があり、また、潤滑剤の削られ方を均等にするために、押圧力の均一化を高精度で図る必要があった。すなわち、潤滑剤の供給量変動が生じ、特に供給量が少なくなった際には、均しブレードが高硬度であるがゆえに、像担持体へ与えるストレスが大きくなり、像担持体の傷や均しブレードの磨耗といった不具合が発生する恐れがある。
この従来技術によれば、確かにトータルの供給量の均一化はある程度期待できる。しかしながら、この従来技術においても、ソリッド状の固体潤滑剤を使用しているため、掻き取られた潤滑剤の大きさは様々であり、幅方向での均一性を確保できるとは限らない。
しかしながら、前述の特許文献1、2等に記載の従来技術による塗布方法は、いずれも密状態であるソリッド状の潤滑剤を用いて、潤滑剤の供給を行っているため、ソリッド状の潤滑剤の表面を削り取る際に、削り取った粒子の大きさが不揃いになりやすく、また掻き取り部材の経時変化に伴って、掻き取られた潤滑剤粒子の大きさに変動が生じ、安定した保護層を長期間に渡って形成することが困難であった。
また、特許文献3、4、5等に記載の従来技術では、潤滑剤の供給量を安定にするために潤滑剤供給部材以外の安定化部材を配設する必要があり、装置の小型化の妨げとなっていた。
更には、潤滑剤として、脂肪酸金属塩粉体と固体潤滑剤粉体を併用するような場合には、両者を溶融混合等でソリッド状にした場合、固体潤滑剤粉体がソリッド中で充填フィラーとして作用して、潤滑剤ソリッドを高硬度化させ、その掻き取り性を阻害するため、安定した潤滑剤の供給は非常に困難なものとなっていた。
しかしながら、粉体を供給する場合、装置の傾斜や、搬送時の扱い方によって、潤滑剤粉体に左右差といった位置的な偏りが生じ、供給量が安定しないことがある。これを一定にするには、アジテータ等で潤滑剤粉体を攪拌し、場所によるバラツキをなくす等の工夫が必要であるが、そのためには広い空間を要し、また、攪拌機構が必要となり、潤滑剤の供給装置が大掛かりとなりやすく、画像形成装置の小型化の妨げとなる。
また、特許文献8に記載の従来技術の構成によってでも、潤滑剤貯留部で粉体の偏りが生じた場合には、均一な供給ができなくなる恐れがある。
更に、特許文献7や特許文献8に記載の従来技術では、複数種類の潤滑剤粉体を併用しようとした場合、それらの比重や流動性能が異なると特定種類の粉体だけが消費または滞留し、使用期間中に消費する滑剤の組成比が変動してしまい、安定した潤滑剤性能が発現されない恐れがある。
しかしながら、一般にフッ素樹脂は、融点や軟化温度が高く、多孔質の成形体を製造するには多くのエネルギーを用いて、焼結体とする必要である。このような多孔質体は、粒子境界が強固に結着しているため、掻き取られた粒子は、粒子境界でほぐれることなく、ソリッド状潤滑剤の場合と同様に大きさが不揃いとなりやすい。このように、フッ素樹脂を用いた多孔質の潤滑剤では、安定して像担持体表面へ潤滑剤を供給することは、困難であった。
即ち、本発明は、帯電等による電気ストレス及びクリーニング部材の摺擦等による機械的ストレスから像担持体を保護し、かつ電気的ストレスによって劣化した保護剤が画像の品質や周辺部材へ影響を与えにくくするのに適した、経時的に安定して一定量の供給がしやすく実質的に材料偏差がない像担持体用保護剤を提供すること、及び該保護剤からなる保護層を像担持体表面に形成する保護層形成装置を提供すること、さらには、前記像担持体用保護剤及び保護層形成装置を用いるプロセスカートリッジ及び画像形成装置、並びに画像形成方法を提供すること、を目的とする。
即ち、本発明の第1の手段は、少なくとも、脂肪酸金属塩粉体と固体潤滑剤粉体を含む混合粉体を圧密成形した像担持体用保護剤において、前記脂肪酸金属塩粉体の個数基準の50%粒子径Daが20〜90μmであり、かつ、像担持体用保護剤成形体の空隙率が、3〜15体積%であることを特徴とするものである。
本発明の第2の手段は、第1の手段に記載の像担持体用保護剤において、前記脂肪酸金属塩粉体の個数基準の50%粒子径Daと、前記固体潤滑剤粉体の個数基準の50%粒子径Dbの比、Db/Daが、0<Db/Da≦0.4であり、かつ、Dbが、0.1〜14μmであることを特徴とするものである。
本発明の第3の手段は、第1または第2の手段に記載の像担持体用保護剤において、該像担持体用保護剤に含まれる脂肪酸金属塩と固体潤滑剤の重量比が、70/30〜95/5であることを特徴とするものである。
本発明の第4の手段は、第1乃至第3の手段のいずれか一つに記載の像担持体用保護剤において、該像担持体用保護剤が、個数基準の50%粒子径Dc=0.1〜1.5μmの研磨微粒子を含むことを特徴とするものである。
本発明の第5の手段は、保護層形成装置であって、像担持体用保護剤と、像担持体表面に前記像担持体用保護剤を供給する保護剤供給部材と、該保護剤供給部材に前記像担持体用保護剤を押圧して当接させる押圧力付与部材とを有し、前記像担持体用保護剤が、第1乃至第4の手段のいずれか一つに記載の像担持体用保護剤であることを特徴とするものである。
本発明の第6の手段は、第5の手段に記載の保護層形成装置において、前記像担持体表面に供給された前記像担持体用保護剤を薄層化して保護層を形成する保護層形成部材を有することを特徴とするものである。
本発明の第7の手段は、プロセスカートリッジであって、像担持体と、第5または第6の手段に記載の保護層形成装置とを少なくとも有してなり、画像形成装置本体と着脱可能であることを特徴とするものである。
本発明の第8の手段は、第7の手段に記載のプロセスカートリッジにおいて、前記像担持体の移動方向(回転方向)の前記保護層形成装置より上流側に、前記像担持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段を有することを特徴とするものである。
本発明の第9の手段は、画像形成装置であって、画像形成部に、第7または第8の手段に記載のプロセスカートリッジを備えたことを特徴とするものである。
本発明の第10の手段は、画像形成装置であって、像担持体と、該像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に直接または中間転写体を介して転写する転写手段と、請求項5または6に記載の保護層形成装置と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有することを特徴とするものである。
本発明の第11の手段は、第10の手段に記載の画像形成装置において、前記像担持体の移動方向(回転方向)の前記転写手段より下流側でかつ前記保護層形成装置より上流側に、前記像担持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段を有することを特徴とするものである。
本発明の第12の手段は、第10または第11の手段に記載の画像形成装置において、前記静電潜像形成手段が、像担持体表面に接触乃至近接して配設された帯電手段を有することを特徴とするものである。
本発明の第13の手段は、画像形成方法であって、像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に直接または中間転写体を介して転写する転写工程と、転写後の前記像担持体表面に請求項1乃至4のいずれか一つに記載の像担持体用保護剤を付与して保護層を形成する保護層形成工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含むことを特徴とするものである。
本発明の像担持体用保護剤は、「少なくとも、像担持体用保護剤、像担持体表面に像担持体用保護剤を供給する保護剤供給部材および、保護剤供給部材に像担持体用保護剤を押圧して当接させる押圧力付与部材を有する、保護層形成装置」に用いる、「脂肪酸金属塩粉体と固体潤滑剤粉体を含む混合粉体を圧密成形した像担持体用保護剤」において、「脂肪酸金属塩粉体の個数基準の50%粒子径Daが20〜90μmであり、かつ、像担持体用保護剤成形体の空隙率が、3〜15体積%である」ことを特徴とする像担持体用保護剤である。
保護層の形成を確実になすには、像担持体に像担持体用保護剤を、必要十分な量、安定して供給する必要があるが、ブラシなどの摺擦部材で像担持体用保護剤を掻きとって、像担持体表面に供給する場合には、供給量や供給粉体の大きさは像担持体用保護剤の硬さや脆さに、強く依存する。
ところが摺擦部材剛性が高く硬い材質になると、掻き取った像担持体用保護剤を供給する際に、像担持体表面を局所的に強い力で引っ掻くため、像担持体表面を傷つけ、これを起点に、スジ状の傷や、傷の凹みにトナー等の異物が付着もしくは埋没し、いわゆるフィルミングが生じ、画像の異常として現れる場合がある。
逆に像担持体表面に局所的な強い力が加わらない程度に摺擦部材の像担持体表面への押し当て力を弱くすると、接触部分が疎らとなるため、像担持体表面上に均一に像担持体用保護剤を供給することが困難となる。
ゆえに、剛性の高い摺擦部材や、像担持体用保護剤への摺擦部材の強い押し当てを行うことなく、脂肪酸金属塩と固体潤滑剤を併用した像担持体用保護剤の十分な量を安定して、像担持体表面に供給することができる。
このため、像担持体を含む画像形成装置は、長期間にわたって、良好な状態に維持し続けられる。
一方、脂肪酸金属塩粉体が大きすぎると粒子自体の内部強度が、通常時の保護剤の掻き取られやすさと見なされるが、個々の脂肪酸金属塩粒子が消費される最終段階で、より剥がれやすい粒子境界部分で剥落し、通常供給される脂肪酸金属塩粒子より大きな粒子が混在して供給される。このような粒子径が大きな粒子の存在は、局所的な保護剤成分供給量の過不足を引き起こし、保護層の不均一化が発生することがある。これを防止し、確実な保護層を形成するには、脂肪酸金属塩粉体の大きさは、個数基準の50%粒子径で90μm以下であれば良い。
この割合は、例えば、JIS K7138「硬質発泡プラスチック−連続気泡率及び独立気泡率の求め方」に示された方法に準拠して計測することができる。
空隙率は、像担持体用保護剤成形体を、できるだけ細分化することなく計測した方が良いが、長さ3cm程度までであれば、バー状の成形体を切断して計測用の試料としても、表面気泡の影響を補正することなく、十分な精度で空隙率を得ることができる。
したがって、像担持体表面には、適度な被膜強度を持つ保護層が速やかに形成される。
また、本発明の像担持体用保護剤は速やかに像担持体上で皮膜化するため、接触又は近接して配設された帯電部材を、粉末の飛翔で汚染することなく、帯電装置の経時変化を小さくすることができる。このため、像担持体や帯電部材等のプロセスカートリッジ構成部品の再使用も容易となり、更なる廃棄物量の削減も可能となる。
また、前記像担持体表面に接触又は近接して配設された帯電装置では、放電領域が像担持体のごく近傍に存在するため電気的ストレスが大きくなりがちであるが、像担持体保護層を形成した本発明の画像形成装置であれば、像担持体を電気的ストレスに曝すことなく使用できる。
また、像担持体の表面は形成された保護層の効果により、表面状態の変化を極めて小さくできるため、クリーニングの良否が像担持体の状態変化に対して敏感に変動してしまうような、平均円形度が大きなトナーや平均粒径が小さなトナーであっても、長期間に亘って安定したクリーニングを行うことができる。
本発明の像担持体用保護剤は、脂肪酸金属塩粉体と固体潤滑剤粉体を含み、脂肪酸金属塩粉体の個数基準の50%粒子径Daが20〜90μmであり、かつ、像担持体用保護剤成形体の空隙率が、3〜15体積%であることを特徴としてなる。
これにより、保護剤粒子間の境界(粒界)では、物質的に不連続な状態を保ったまま、粒子間凝集力を主とした結合力により、成形体の構造を保つこととなる。このような粒子の凝集による成形体は、比較的緩やかな力で元の粒子径をもつ粉体にまでほぐれ易く、粒子径の揃った保護剤粉体を必要量供給することが可能となる。
また、像担持体用保護剤は、少なくとも脂肪酸金属塩および固体潤滑剤を含む。この保護剤粉体を大きさが揃った粒子として、像担持体表面に供給することにより、良好な潤滑性を持つ保護被膜を速やかに、均一に形成することができる。
脂肪酸金属塩粉体の個数基準の50%粒子径Daと、固体潤滑剤粉体の個数基準の50%粒子径Dbの比、Db/Daを、0<Db/Da≦0.4とし、かつ、Dbを、0.1〜14μmの範囲とすることにより、像担持体用保護剤成形体の密度バラツキを十分に抑制できるため、好ましく使用することができる。
固体潤滑剤の含有率が多すぎると、相対的に脂肪酸金属塩の供給量が減少するため、均一な保護層が形成されにくくなり、逆に固体潤滑剤の含有率が少なすぎると、薄層化のための補助効果が十分に発現しないことがある。
像担持体用保護剤に含まれる、脂肪酸金属塩と固体潤滑剤の重量比が、70/30〜95/5の範囲であれば、十分に均一な像担持体保護層が速やかに形成できるため、好ましく使用できる。
上記の像担持体用保護剤は、保護層形成過程や保護層除去過程での補助的な役割を担う構成物として、個数基準の50%粒子径Dc=0.1〜1.5μmの微粒子を含むことが好ましい。これらの微粒子は、像担持体上で保護剤粉体が延展し保護層を形成する際に、自身で転動したり滑りながらの移動を行うことにより、保護剤粉体を薄く引き延ばし、均等な保護剤層が素早く形成されることの補助をするため、好ましく併用される。また、保護剤層中で電気的なストレスを受けた保護剤は、できるだけ速やかに除去され、新たにストレスを受けていない保護剤と置き換えられることが好ましい。微粒子を併用することにより、ストレスにより劣化した保護剤成分を微粒子により絡め取り、速やかに系外へ除外することもでき、保護剤粉体の安定した供給とあいまって非常に安定した保護剤層の代謝が行われ、像担持体の保護を非常に安定して行うことができる。
微粒子としては、本願規定の構造を阻害しないものであれば、特にその種類が制限ざれるものではないが、例えば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等の金属酸化物微粒子や金属複酸化物微粒子、シリコーン樹脂粒子に代表される硬質の有機微粒子等を用いることができる。
また、この他の保護剤添加材料としては、ワックス類を粉末にしたものも好ましく用いることができる。
ワックスの例としては、脂肪族飽和炭化水素、脂肪族不飽和炭化水素、脂環式飽和炭化水素、脂環式不飽和炭化水素や芳香族炭化水素に分類される炭化水素、カルナウバロウ、米ぬかロウ、キャンデリラロウ等の植物性天然ワックス類、蜜ロウ、雪ロウ等の動物性天然ワックス類が例として挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
特に、分子内の結合が、反応性が低く安定した飽和結合のみからなる、脂肪族飽和炭化水素、脂環式飽和炭化水素が好ましく、中でもノルマルパラフィン、イソパラフィンおよびシクロパラフィンといった炭化水素ワックスが、付加反応が生じ難く化学的に安定であり、実使用の大気中で酸化反応を生じにくいため、経時安定性の面で好ましく用いられる。
また一方で、ワックスの分子量が大きすぎると、像担持体用保護剤成分を像担持体上に膜化させる際に、大きなずり力が必要となるため、均等な保護膜が形成されない場合がある。
このため、ワックスの分子量を、重量平均分子量Mw基準で、350〜850の範囲とすることにより、保護効果を確実に発現させることができるため好ましく、400〜800であることが更に好ましい。
この乾式成型法の代表的な例として、一軸加圧成形法は、概ね以下の手順によって行うことができる。
2.各原材料粉末を、ミキサー、ブレンダー等の混合機に投入し、一定時間混合する。この際、原材料粉末は多段階で投入しても良い。
3.所定形状の型枠中に、混合後、所定量を計量した像担持体用保護剤原材料粉末を投入する。
4.押し型により投入した粉末を加圧し、特定の空隙率を持つ粉末圧密体を作成する。
この粉末圧密体を型枠から外し、像担持体用保護剤の多孔質成形体とする。
5.その後、切削加工などにより、像担持体用保護剤の形状を整えてもよい。
ただし、この時、発熱体を押圧して表面の平滑性を増すような加工を行うと、表面の保護剤粒子がお互いに融着し粗大化するため好ましくない。
ただし、過剰な温度や長時間の養生は、粒子間の結合を強固にし、過度の焼結状態に移行してしまうため好ましくない。
本発明の保護層形成装置は、像担持体用保護剤と、像担持体表面に像担持体用保護剤を供給する保護剤供給部材と、保護剤供給部材に像担持体用保護剤を押圧して当接させる押圧力付与部材を少なくとも有してなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
また、前記保護層形成装置が前記保護層形成部材を有する場合には、該保護層形成部材はクリーニング部材を兼ねてもよいが、より確実に保護層を形成するには、予めクリーニング部材により像担持体上のトナーを主成分とする残存物を除去し、残存物が保護層内に混入しないようにすることが好ましい。
像担持体(例えば感光体ドラム)1に対向して配設された保護層形成装置2は、像担持体1を保護する保護剤を円柱状、四角柱状、六角柱状等に成形した本発明の像担持体用保護剤21と、この保護剤21と接触するブラシ22aを有し保護剤21からブラシ22aに移行した保護剤を像担持体1へ供給する保護剤供給部材22と、保護剤21を保護剤供給部材22のブラシ22aに押し当てて保護剤を保護剤供給部材22のブラシ22aに移行させる押圧力付与部材23と、保護剤供給部材22により像担持体上に供給された保護剤を薄層化する保護層形成部材24と、保護剤21が左右前後に振れないように支持する保護剤支持部材25等から主に構成されている。また、本発明に用いる像担持体用保護剤21は、前述の乾式成形法等により作製される。
像担持体表面に供給された像担持体用保護剤21は、物質種の選択によっては供給時に十分な保護層にならない場合があるため、より均一な保護層を形成するために、例えばブレード状の部材24aと、そのブレード状の部材24aを感光体ドラム1の表面に押し当てるバネやスプリング等の押圧部材24bとを持つ保護層形成部材24により薄層化され、像担持体表面の保護層となる。
劣化した像担持体用保護剤は、通常のクリーニング機構により、像担持体に残存したトナー等の成分と共にクリーニング機構により除去される。このようなクリーニング機構は、上述の保護層形成部材と兼用にしてもよいが、像担持体表面残存物を除去する機能と、保護層を形成する機能とは、適切な部材の摺擦状態が異なることがあるため、機能を分離し、図1に示すように、像担持体1の移動方向(回転方向)の像担持体用保護剤供給部より上流側に、クリーニング部材(クリーニングブレード)41、クリーニング押圧機構42等からなるクリーニング手段4を設けることが好ましい。
また、支持体24cから突き出し、たわみを持たせることができるクリーニングブレードの長さ、いわゆる自由長についても同様に押圧で加える力との兼ね合いで一義的に規定できるものではないが、1〜15mmが好ましく、2〜10mmがより好ましい。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えばPFA、PTFE、FEP、PVdF等のフッ素樹脂;フッ素系ゴム、メチルフェニルシリコーンエラストマー等のシリコーン系エラストマーなどが挙げられる。
なお、撓みの程度を調整するため、例えばジエン系ゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ヒドリンゴム、ノルボルネンゴム等を複合してもよい。
次に本発明に係るプロセスカートリッジの実施形態を説明する。
本発明のプロセスカートリッジは、像担持体と、本発明の前記保護層形成装置2とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、除電手段などのその他の手段を有してなる。
本発明のプロセスカートリッジは、各種電子写真装置に着脱自在に備えさせることができ、後述する本発明の画像形成装置に着脱自在に備えさせるのが好ましい。
図2に示す画像形成部10は、像担持体(例えば感光体ドラム)1と、像担持体1を帯電する帯電手段である帯電装置(図示の例では帯電ローラ)3と、帯電された像担持体1にレーザー光L等を照射して静電潜像を形成する静電潜像形成手段(図示せず)と、像担持体1上の静電潜像をトナーで現像して可視像化(トナー像化)する現像手段である現像装置5と、像担持体1上のトナー像を転写媒体(紙等の記録媒体または中間転写体)7に転写する転写手段6と、転写後の像担持体1の表面に残留するトナーを除去するクリーニング手段であるクリーニング装置4と、クリーニング装置4から帯電装置3に至る部分に配置された保護層形成装置2等を有している。そして、この画像形成部10は、像担持体1とともに、保護層形成装置2、帯電装置3、現像装置5、クリーニング装置4をカートリッジ内に一体に設けたプロセスカーリッジ11を用いて構成されている。なお、本実施形態においては、クリーニング装置4は、保護剤供給前に感光体表面をクリーニングし、保護剤の塗布が良好に行なわれるようにするものであるので、像担持体1の移動方向(回転方向)の転写手段6より下流側で、保護層形成装置2よりも上流側に設けられている。
また、像担持体1は、転写工程後に部分的に劣化した像担持体用保護剤やトナー成分等が残存した表面となっているが、クリーニング装置4のクリーニング部材41により表面残存物が清掃され、クリーニングされる。
図2では、クリーニング部材41は、いわゆるカウンタータイプ(リーディングタイプ)に類する角度で当接されている。なお、保護層形成部材24のブレード24aは、図示の例ではカウンタータイプではないが、このブレード24aもカウンタータイプに類する角度で当接させてもよい。
このようにして保護層が形成された像担持体1は、帯電装置(帯電ローラ)3による帯電後、レーザー等の露光Lによって静電潜像が形成され、現像装置5により現像されて可視像化され、プロセスカートリッジ外の転写手段(転写ローラ等)6により、転写媒体(紙等の記録媒体または中間転写体)7へ転写される。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、保護層形成手段(前述の本発明の保護層形成装置2)と、定着手段とを少なくとも有してなり、好ましくはクリーニング手段を有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
本発明の画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、保護層形成工程と、定着工程とを少なくとも含み、好ましくはクリーニング工程を含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば除電工程、リサイクル工程、制御工程等を含んでなる。
前記静電潜像形成工程は、像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
−像担持体−
前記像担持体(「静電潜像担持体」、「感光体」と称することもある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体、などが挙げられる。
前記感光層としては、電荷発生材と電荷輸送材を混在させた単層型、電荷発生層の上に電荷輸送層を設けた順層型、又は電荷輸送層の上に電荷発生層を設けた逆層型がある。また、前記感光体の機械的強度、耐磨耗性、耐ガス性、クリーニング性等の向上のため、感光層上に最表面層を設けることもできる。また、前記感光層と導電性支持体の間には下引き層が設けられていてもよい。また、各層には必要に応じて可塑剤、酸化防止剤、レベリング剤等を適量添加することもできる。
また、特開昭52−36016号公報に開示されているようなエンドレスニッケルベルト、又はエンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
前記白色顔料としては、例えば酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物が挙げられ、これらの中でも、導電性支持体からの電荷の注入防止性が優れる酸化チタンが特に好ましい。
前記樹脂としては、例えばポリアミド、ポリビニルアルコール、カゼイン、メチルセルロース等の熱可塑性樹脂;アクリル、フェノール、メラミン、アルキッド、不飽和ポリエステル、エポキシ等の熱硬化性樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記下引き層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜10μmが好ましく、1〜5μmがより好ましい。
前記フェノール系化合物としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコ−ルエステル、トコフェロール類などが挙げられる。
前記パラフェニレンジアミン類としては、例えば、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなどが挙げられる。
前記ハイドロキノン類としては、例えば、2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなどが挙げられる。
前記有機硫黄化合物類としては、例えば、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなどが挙げられる。
前記有機燐化合物類としては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなどが挙げられる。
これら化合物は、ゴム、プラスチック、油脂類などの酸化防止剤として知られており、市販品を容易に入手できる。
前記酸化防止剤の添加量は、添加する層の総質量に対して0.01〜10質量%が好ましい。
また、前記感光層中にはレベリング剤を添加しても構わない。該レベリング剤としては、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類;測鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー、又はオリゴマーが使用される。前記レベリング剤の使用量は、前記バインダー樹脂100質量部に対して、0〜1質量部が好ましい。
前記帯電装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、等が挙げられる。
前記帯電装置としては、交流成分を有する電圧を印加する電圧印加手段を有するものが好ましい。
前記露光手段としては、前記帯電装置3により帯電された前記像担持体1の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、LEDアレイ光学系等の各種露光装置が挙げられる。
なお、本発明においては、前記像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記現像工程は、前記静電潜像を、トナー乃至現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像装置を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
前記トナーは、下記数式1で表される円形度SRの平均値である平均円形度が0.93〜1.00のものが好ましく、0.95〜0.99がより好ましい。この平均円形度はトナー粒子の凹凸の度合いの指標であり、トナーが完全な球形の場合1.00を示し、表面形状が複雑になるほど平均円形度は小さな値となる。
<数式1>
円形度SR=(トナー粒子の投影面積と同じ面積の円の周囲長)/(トナー粒子の投影像の周囲長)
まず、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩)を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3000〜10000個/μlとして前記装置によりトナーの形状、粒度を測定する。
また、前記トナーは、質量平均粒径(D4)と個数平均粒径(D1)の比(D4/D1)は1.00〜1.40が好ましく、1.00〜1.30がより好ましい。前記比(D4/D1)が1に近づくほど、そのトナーの粒度分布がシャープであることを意味し、(D4/D1)が1.00〜1.40の範囲では、トナー粒径による選択現像が起きないため、画質の安定性に優れる。また、トナーの粒度分布がシャープであることから、摩擦帯電量分布もシャープとなり、カブリの発生が抑えられる。また、トナー粒径が揃っていると、潜像ドットに対して、緻密にかつ整然と並ぶように現像されるので、ドット再現性に優れる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの質量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
前記イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、ポリオール(1)とポリカルボン酸(2)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルを更にポリイソシアネート(3)と反応させた物などが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられる。これらの中でも、アルコール性水酸基が特に好ましい。
前記ジオール(1−1)としては、例えばアルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらの中でも、炭素数2〜12のアルキレングリコール、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物が好ましく、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、これと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用が特に好ましい。
前記ジカルボン酸(2−1)としては、例えばアルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)などが挙げられる。これらの中でも、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸が特に好ましい。
前記3価以上のポリカルボン酸(2−2)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、ポリカルボン酸(2)としては、上述のものの酸無水物又は低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオール(1)と反応させてもよい。
分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
本発明においては、ウレア結合で変性されたポリエステル(i)中に、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、100/0〜10/90が好ましく、80/20〜20/80がより好ましく、60/40〜30/70が更に好ましい。前記ウレア結合のモル比が10%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
また、ウレア変性ポリエステルの数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステル(ii)を用いる場合は特に限定されるものではなく、前記質量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。(i)単独の場合は、数平均分子量は、20,000以下が好ましく、1,000〜10,000がより好ましく、2,000〜8,000が更に好ましい。前記数平均分子量が20,000を超えると、低温定着性及びフルカラー画像形成装置に用いた場合の光沢性が悪化することがある。
従って、(i)のポリエステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の質量比は、5/95〜80/20が好ましく、5/95〜30/70がより好ましく、5/95〜25/75が更に好ましく、7/93〜20/80が特に好ましい。前記(i)の質量比が5質量%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になることがある。
前記結着樹脂の貯蔵弾性率としては、測定周波数20Hzにおいて10,000dyne/cm2となる温度(TG’)が、100℃以上が好ましく、110〜200℃がより好ましい。前記温度(TG’)が100℃未満であると、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
前記結着樹脂の粘性としては、測定周波数20Hzにおいて1000ポイズとなる温度(Tη)が、180℃以下が好ましく、90〜160℃がより好ましい。前記温度(Tη)が、180℃を超えると、低温定着性が悪化する。即ち、低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から、TG’はTηより高いことが好ましい。言い換えるとTG’とTηの差(TG’−Tη)は0℃以上が好ましく、10℃以上がより好ましく、20℃以上が更に好ましい。なお、差の上限は特に限定されない。また、耐熱保存性と低温定着性の両立の観点から、TηとTgの差は0〜100℃が好ましく、10〜90℃がより好ましく、20〜80℃が更に好ましい。
まず、前記ポリオール(1)と、前記ポリカルボン酸(2)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を溜去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで、40〜140℃にて、これにポリイソシアネート(3)を反応させ、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)を得る。更に(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア結合で変性されたポリエステルを得る。(3)を反応させる際及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。
使用可能な溶剤としては、例えば芳香族溶剤(トルエン、キシレン等);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等);エステル類(酢酸エチル等);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等)、エーテル類(テトラヒドロフラン等)などのイソシアネート(3)に対して不活性なものが挙げられる。
なお、ウレア結合で変性されていないポリエステル(ii)を併用する場合は、水酸基を有するポリエステルと同様な方法で(ii)を製造し、これを前記(i)の反応完了後の溶液に溶解し、混合する。
前記トナーは、水系媒体中でイソシアネート基を有するプレポリマー(A)からなる分散体を、(B)と反応させて形成してもよいし、予め製造したウレア変性ポリエステル(i)を用いてもよい。水系媒体中でウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)からなる分散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中にウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)からなるトナー原料の組成物を加えて、せん断力により分散させる方法などが挙げられる。
前記プレポリマー(A)と他のトナー組成物である(以下、トナー原料と称することもある)、着色剤、着色剤マスターバッチ、離型剤、帯電制御剤、未変性ポリエステル樹脂などは、水系媒体中で分散体を形成させる際に混合してもよいが、予めトナー原料を混合した後、水系媒体中にその混合物を加えて分散させたほうがより好ましい。また、本発明においては、着色剤、離型剤、及び帯電制御剤などの他のトナー原料は、必ずしも、水系媒体中で粒子を形成させる時に混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。例えば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知の染着の方法で着色剤を添加することもできる。
前記水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブ等)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)などが挙げられる。
前記分散の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。分散体の粒径を2〜20μmにするためには高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、1000〜30000rpmが好ましく、5000〜20000rpmがより好ましい。前記分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分間である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃が好ましく、40〜98℃がより好ましい。高温な方が、ウレア変性ポリエステル(i)やプレポリマー(A)からなる分散体の粘度が低く、分散が容易な点で好ましい。
前記分散剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、界面活性剤、難水溶性の無機化合物分散剤、高分子系保護コロイド、等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、界面活性剤が好ましい。
前記陰イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等が挙げられ、これらの中でも、フルオロアルキル基を有するものが好適に挙げられる。該フルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、例えば、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルキル(炭素数6〜11)オキシ]−1−アルキル(炭素数3〜4)スルホン酸ナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルカノイル(炭素数6〜8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(炭素数11〜20)カルボン酸又はその金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(炭素数7〜13)又はその金属塩、パーフルオロアルキル(炭素数4〜12)スルホン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(炭素数6〜16)エチルリン酸エステル等が挙げられる。該フルオロアルキル基を有する界面活性剤の市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製);フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製);ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製);メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ化学工業社製);エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204(ト−ケムプロダクツ社製);フタージェントF−100、F150(ネオス社製)等が挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えば、アラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシン、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタイン等が挙げられる。
前記高分子系保護コロイドとしては、例えば、酸類、水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類、ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、アミド化合物又はこれらのメチロール化合物、クロライド類、窒素原子若しくはその複素環を有するもの等のホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン系、セルロース類、等が挙げられる。
前記酸類としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等が挙げられる。前記水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等が挙げられる。前記ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類としては、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル等が挙げられる。前記ビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等が挙げられる。前記アミド化合物又はこれらのメチロール化合物としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド酸、又はこれらのメチロール化合物、などが挙げられる。前記クロライド類としては、例えば、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド等が挙げられる。前記窒素原子若しくはその複素環を有するもの等ホモポリマー又は共重合体としては、例えば、ビニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等が挙げられる。前記ポリオキシエチレン系としては、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステル等が挙げられる。前記セルロース類としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
前記分散安定剤を用いた場合は、塩酸等の酸によりリン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗する方法、酵素により分解する方法等によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去することができる。
前記溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒;塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましく、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒がより好ましい。
前記プレポリマー(A)100質量部に対する溶剤の使用量は、0〜300質量部が好ましく、0〜100質量部がより好ましく、25〜70質量部が更に好ましい。溶剤を使用した場合は、伸長及び/又は架橋反応後、常圧又は減圧下にて加温し除去する。
分級操作は液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことができる。乾燥後に粉体として取得した後に分級操作を行ってもよいが、液体中で行うことが効率の面で好ましい。得られた不要の微粒子、又は粗粒子は再び混練工程に戻して粒子の形成に用いることができる。その際、不要の微粒子又は粗粒子はウェットの状態でも構わない。
用いた分散剤は得られた分散液からできるだけ取り除くことが好ましいが、先に述べた分級操作と同時に行うのが好ましい。
予めの混錬に用いる結着樹脂としては、トナー用結着樹脂として例示した樹脂類をそのまま使用することができるが、これらに限定されるものではない。
この製法によると、得られるトナーに含有される着色剤粒子の粒径が小さくなるばかりでなく、該粒子の分散状態の均一性が高くなるため、OHPによる投影像の色の再現性がより一層よくなる。
前記離型剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えばポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等);長鎖炭化水素(パラフィンワッックス、サゾールワックス等);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらの中でも、カルボニル基含有ワックスが特に好ましい。
前記カルボニル基含有ワックスとしては、例えばポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミド等);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミド等);ジアルキルケトン(ジステアリルケトン等)などが挙げられる。これらの中でも、ポリアルカン酸エステルが特に好ましい。
前記離型剤の溶融粘度は、融点より20℃高い温度で、5〜1000cpsが好ましく、10〜100cpsがより好ましい。前記溶融粘度が1000cpsを超えると、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果が乏しくなることがある。
前記離型剤の前記トナー中における含有量は、0〜40質量%が好ましく、3〜30質量%がより好ましい。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トリフェニルメタン系染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられる。
前記帯電制御剤としては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(いずれも、オリエント化学工業社製);第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(いずれも、保土谷化学工業社製);第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(いずれも、ヘキスト社製);LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(いずれも、日本カ一リット社製)、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
前記樹脂微粒子は、水性分散体を形成し得る樹脂であればいかなる樹脂も使用することができ、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよいが、例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、又はそれらの併用が好ましい。
前記ビニル系樹脂としては、ビニル系モノマーを単独重合又は共重合したポリマーが用いられ、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
前記無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが挙げられる。
前記無機微粒子の一次粒子径は、5nm〜2μmが好ましく、5nm〜500nmがより好ましい。また、前記無機微粒子のBET法による比表面積は20〜500m2/gが好ましい。前記無機微粒子の前記トナーにおける添加量は、0.01〜5質量%が好ましく、0.01〜2.0質量%がより好ましい。
前記現像装置に収容させる現像剤は、前記トナーを含む現像剤であるが、該現像剤としては一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。
前記転写工程は、前記可視像を直接又は中間転写体を介して記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器を用いて前記像担持体(感光体)を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、中間転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記中間転写体としては、体積抵抗1.0×105〜1.0×1011Ω・cmの導電性を示すものが好ましい。前記体積抵抗が1.0×105Ω・cmを下回る場合には、感光体から中間転写体上へトナー像の転写が行われる際に、放電を伴いトナー像が乱れるいわゆる転写チリが生じることがあり、1.0×1011Ω・cmを上回る場合には、中間転写体から紙などの記録媒体へトナー像を転写した後に、中間転写体上へトナー像の対抗電荷が残留し、次の画像上に残像として現れることがある。
中間転写体に表面層を設ける際には、上述の感光体表面層に使用した表面層材料の内、電荷輸送材料を除く組成物に、適宜、導電性物質を併用して抵抗調整を行い、使用することができる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(定形の記録紙、定形外の記録紙、厚紙、葉書、OHPシート等)の中から適宜選択することができる。
前記保護層形成工程は、転写後の前記像担持体表面に本発明の前記像担持体用保護剤を付与して保護層を形成する工程である。
前記保護層形成手段としては、前述した、本発明の保護層形成装置2を用いることができる。
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を前記定着手段を用いて定着させる工程であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱・加圧手段が好適である。前記加熱・加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、等が挙げられる。
前記加熱・加圧手段における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。加熱方式としては、電気ヒータ、ハロゲンヒータ、カーボンヒータ等のヒータ加熱、電磁誘導を利用した電磁誘導加熱、サーマルヘッド等の発熱体を利用した加熱等の種々の加熱方式が利用できる。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共に、あるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング手段は、像担持体の移動方向(回転方向)の転写手段より下流側でかつ保護層形成装置より上流側に設けられることが好ましい。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段(コイル、スクリュ等を用いた搬送手段、粉体ポンプやエアーポンプ等により空気と混合して搬送する手段、静電搬送手段)等が挙げられる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
ここで、図3は、本発明の保護層形成装置を具備する画像形成装置100の一例を示す概略断面図である。
この画像形成装置100は、画像形成を行う画像形成装置本体(プリンタ部)110と、この本体110の上部に設置された原稿読取部(スキャナ部)120と、その上に設置された原稿自動給紙装置(ADF)130と、画像形成装置本体110の下部に設置された給紙部200とを備えており、複写機の機能を有している。また、この画像形成装置100は、外部装置との通信機能を有しており、装置外部のパーソナルコンピュータ等とLAN等を介して接続することにより、プリンタやスキャナとして用いることができる。また、電話回線や光回線と接続することにより、ファクシミリとして用いることができる。
有機光導電層を有する感光体(OPC)に代表される像担持体1Y,1M,1C,1Kは、除電ランプ(図示せず)等で除電され、帯電部材を有する帯電装置3で均一にマイナスに帯電される。
帯電装置による像担持体の帯電が行われる際には、電圧印加機構(図示せず)から帯電部材(例えば帯電ローラ)に、像担持体1Y,1M,1C,1Kを所望の電位に帯電させるに適した、適当な大きさの電圧又はこれに交流電圧を重畳した帯電電圧が印加される。
帯電された像担持体1Y,1M,1C,1Kは、レーザー光学系等の露光手段からなる静電潜像形成装置8によって照射されるレーザー光で潜像形成(露光部電位の絶対値は、非露光部電位の絶対値より低電位となる)が行われる。
レーザー光は半導体レーザーから発せられて、高速で回転する多角柱の多面鏡(ポリゴンミラー)等により像担持体1Y,1M,1C,1Kの表面を、像担持体の回転軸方向(主走査方向と言う)に走査する。
このようにして形成された潜像が、現像装置5にある現像剤担持体である現像ローラ51の現像スリーブ上に供給されたトナー粒子、又はトナー粒子及びキャリア粒子の混合物からなる現像剤により現像され、トナーの可視像が形成される。
潜像の現像時には、電圧印加機構(図示せず)から現像スリーブに、像担持体1Y,1M,1C,1Kの露光部と非露光部の間にある、適当な大きさの電圧又はこれに交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。
上記の二次転写後、記録媒体は、中間転写体7から分離され、転写像が得られる。また、一次転写後に感光体1上に残存するトナー粒子は、クリーニング装置4のクリーニング部材41によって、クリーニング装置4内のトナー回収室へ、回収される。また、二次転写後に中間転写体7上に残存するトナー粒子は、ベルトクリーニング装置9のクリーニング部材によって、ベルトクリーニング装置9内のトナー回収室へ、回収される。
しかしながら、このような帯電部材を像担持体表面に接触又は近接して帯電を行う帯電装置3では、前述のように放電が像担持体表面近傍の領域で行われるため、像担持体への電気的ストレスが大きくなりがちである。しかし、本発明の像担持体用保護剤21を用いた保護層形成装置2を用いることにより、長期間に渡り像担持体1を劣化させることなく維持できるため、経時的な画像の変動や使用環境による画像の変動を大幅に抑制でき、安定した画像品質の確保が可能となる。
−像担持体用保護剤1の作製−
ステアリン酸亜鉛(個数基準50%粒子径=50μm)、チッ化ホウ素(個数基準50%粒子径=5μm)、および酸化アルミニウム微粒子(個数基準50%粒子径=0.5μm)を、下記の表1の混合比(重量基準)に従って混合した。
各原材料の粒度分布は、レーザー回析式粒度分布測定装置(SALD−2200、島津製作所社製)を使用して測定し、その個数分布の50%径を粒子径とした。
原材料の混合は、ワンダーブレンダー(WB−1、販売元:大阪ケミカル株式会社)を用い、25000rpmの回転速度で、10秒間の混合を2度行い、試料の混合物粉体とした。
予め測定した各原材料の比重、配合比および、所望の充填率から、型枠へ投入する混合物の量を算出した。本実施例では、保護剤処方1の混合物の算出量(g)分を計量し、像担持体用保護剤の成形体を以下の手順で作成した。
深さ40mm×幅8mm×長さ350mmのアルミニウム製の金型に、計量した保護剤処方1の組成物を投入し、ヘラで表面を均した後、充填物の高さが6mmとなるように、押し型で加圧圧縮して、粉末圧密体を成形した。
保護剤処方1の固形物を型から外し、6mm×8mm×310mmに整形して、金属製支持体に貼り付け、像担持体用保護剤1を作製した。
−像担持体用保護剤2〜27の作製−
実施例1において、保護剤の原材料種類、混合比、混合物投入量として、下記の表1に記載の通りとした以外は、実施例1と同様にして、像担持体用保護剤2〜27を作製した。
また、実施例1と同一の処方を用いて溶融成形を行い、保護剤28を作成した。
得られた像担持体用保護剤について、以下のようにして特性を測定した。
1.像担持体用保護剤から約5cm×6mm×8mmの直方体を3本切り出す。
2.ノギスを用い切り出した像担持体用保護剤を各々採寸し、空隙を含む見掛けの体積V1(cm3)を算出する。
3.切り出した像担持体用保護剤の重量W1(g)を計量する。
4.試料サンプルを粉砕し、その一部を精秤してW2(g)とする。
5.粉砕した試料を、ベックマン空気比較式比重計に入れ、保護剤W2(g)の体積V2(cm3)を得る。
6.各測定値より、次式に従って、空隙率を算出する。
空隙率(%)=100×{V1−V2・(W1/W2)}/V1 (体積%)
各像担持体用保護剤の空隙率を、表1に併記する。
図2と同様の構成で、像担持体(感光体)1の周りに、転写工程に引き続き、カウンタータイプのクリーニングブレード41、ブラシ状の保護剤供給部材22、トレーリングタイプの保護層形成部材24を、上流からこの順で設け、実施例1の像担持体用保護剤1を用いた保護層形成装置2を有するプロセスカートリッジ11を作製した。
得られたプロセスカートリッジを、該プロセスカートリッジが搭載可能なように改造した画像形成装置(株式会社リコー製、カラーMFP imagio Neo C600)に搭載し、A4サイズ版、画像面積率=100%、50%の縦帯状画像が5cm幅で入った原稿を用い、最大10万枚の連続画像出図試験を行った。試験前後における画像の異常の有無を、20℃、50%RHの常温・常湿環境、10℃、25%RHの低温・低湿環境、及び35℃、80%RHの高温・高湿環境にて確認した。
この時、トナーは、質量平均粒径(D4)=5.1μm、個数平均粒径(D1)=4.3μm、D4/D1=1.19、平均円形度=0.98の重合法により作製したトナーを用いた。
画像の異常としては、クリーニング性能の良否に関係する、スジ状の画像欠陥、ハーフトーン画像ムラ、及び画像ボケについて、以下の基準により評価した。
なお、画像の評価は1万枚ごとに行い、使用に耐えない異常画像が発生した場合には、その時点で試験を中止した。
◎:極めて優れている
○:実用上問題ないレベル
△:実用上許容できるレベル
×:使用不可
◎:極めて優れている
○:実用上問題ないレベル
△:実用上許容できるレベル
×:使用不可
◎:極めて優れている
○:実用上問題ないレベル
△:実用上許容できるレベル
×:使用不可
○:均一な消費
△:帯部、地肌部でわずかに差がある(実使用可能レベル)
×:帯部、地肌部で明らかに差がある(実使用不可)
○:初期と同等レベル
△:やや変化している(実使用可能レベル)
×:劣化している
各画質評価結果及び像担持体用保護剤の消費量については下記の表2〜表4に示し、部材劣化状態の観察結果については下記の表5に示す。
なお、実施例1の画像形成装置について、連続画像出図試験に引き続いて、合計50万枚まで、通紙試験を行ったところ、画像への影響は全く見られず、また、像担持体、クリーニング部材、及び帯電部材の劣化もほとんど認められなかった。
実施例24において、像担持体用保護剤1を像担持体用保護剤2〜23に変えた以外は、実施例24と同様にして評価を行った。
各画質評価結果及び像担持体用保護剤の消費量については下記の表2〜表4に示し、部材劣化状態の観察結果については下記の表5に示す。
実施例24において、像担持体用保護剤1の代わりに像担持体用保護剤24〜28を用いた以外は、実施例24と同様にして評価を行った。
各画質評価結果及び像担持体用保護剤の消費量については下記の表2〜表4に示し、部材劣化状態の観察結果については下記の表5に示す。
また、保護剤24〜28について、保護剤供給部材への押圧力を調整し、像担持体保護剤の供給量を調整しても、像担持体の保護が行われる範囲では、保護剤の塗布ムラは解消されず、スジ状や帯状の画像欠陥は解消できなかった。
像担持体の周りに、転写工程に引き続き、ブラシ状の保護剤供給部材、カウンタータイプのクリーニングブレード兼用となる保護層形成部材を、上流からこの順で設け、実施例1の像担持体用保護剤1を用いた保護層形成装置を有するプロセスカートリッジを作製した。
上記プロセスカートリッジが搭載可能なように改造した画像形成装置(株式会社リコー製、カラーMFP imagio Neo C455)に搭載し、A4サイズ版、画像面積率=100%、50%の縦帯状画像が5cm幅で入った原稿10万枚の連続画像出図試験を行い、試験前後における画像の異常の有無を確認した。
画像の異常としては、実施例24と同様にしてクリーニング性能の良否に関係する、スジ状の画像欠陥、ハーフトーン画像ムラ、及び画像ボケを評価した。
また、実施例24と同様にして、像担持体、クリーニングブレード及び帯電部材の劣化が画像へ及ぼす影響の大きさを評価するため、初期、及び時点でのそれぞれの状態を観察し、異常の有無を確認した。
各画質評価結果及び像担持体用保護剤の消費量については下記の表3〜表4に示し、部材劣化状態の観察結果については下記の表5に示す。
一方で、像担持体用保護剤に含まれる微粒子の粒子径が小さくなり過ぎる、もしくは微粒子を含まない場合には、像担持体表面に電気的ダメージを蓄積しやすくなるという点で、像担持体用保護剤としての性能は徐々に低下した。微粒子の平均粒子径が小さい場合には、保護剤層の除去性が不足し、劣化した保護剤の除去が不十分となることがあり、画像品質面で若干の性能低下が認められた。また、微粒子を含まない場合には、保護剤層の均一性は確保されるものの、各部材への影響が未発生の期間が若干短くなった。
また、像担持体用保護剤として、溶融成形品を用いた比較例6(保護剤24)は、保護剤が極めて高硬度になり、像担持体上への保護剤供給量が明らかに不足して、像担持体上で保護剤がまばらにしか存在しない部分が生じ、均等な保護効果や潤滑効果を発現させることができず、長期間に渡る画像品質の維持はできなかった。
2:保護層形成装置
3:帯電装置(帯電手段)
4:クリーニング装置(クリーニング手段)
5:現像装置(現像手段)
6:一次転写装置(転写手段)
7:中間転写体(または転写媒体)
8:静電潜像形成装置
9:ベルトクリーニング装置
10:画像形成部
11:プロセスカートリッジ
12:二次転写装置
13:搬送装置
14:定着装置
15:搬送装置
16:排紙ローラ
17:排紙トレイ
21:像担持体用保護剤
22:保護剤供給部材
22a:ブラシ状部材(ブラシ)
22b:支持体
23:押圧力付与部材
24:保護層形成部材
24a:ブレード状部材
24b:押圧部材
25:保護剤支持部材
41:クリーニング部材(クリーニングブレード)
42:クリーニング押圧部材
51:現像ローラ
52,53:攪拌搬送スクリュー
100:画像形成装置
110:画像形成装置本体(プリンタ部)
120:原稿読取部(スキャナ部)
130:原稿自動給紙装置(ADF)
200:給紙部
201a〜201d:給紙カセット
202:給紙ローラ
203:分離ローラ
204,205,206:搬送ローラ
207:レジストローラ
210:両面用搬送装置
L:露光
Claims (13)
- 少なくとも、脂肪酸金属塩粉体と固体潤滑剤粉体を含む混合粉体を圧密成形した像担持体用保護剤において、
前記脂肪酸金属塩粉体の個数基準の50%粒子径Daが20〜90μmであり、かつ、像担持体用保護剤成形体の空隙率が、3〜15体積%であることを特徴とする像担持体用保護剤。 - 請求項1に記載の像担持体用保護剤において、
前記脂肪酸金属塩粉体の個数基準の50%粒子径Daと、前記固体潤滑剤粉体の個数基準の50%粒子径Dbの比、Db/Daが、0<Db/Da≦0.4であり、かつ、Dbが、0.1〜14μmであることを特徴とする像担持体用保護剤。 - 請求項1または2に記載の像担持体用保護剤において、
該像担持体用保護剤に含まれる脂肪酸金属塩と固体潤滑剤の重量比が、70/30〜95/5であることを特徴とする像担持体用保護剤。 - 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の像担持体用保護剤において、
像担持体用保護剤が、個数基準の50%粒子径Dc=0.1〜1.5μmの研磨微粒子を含むことを特徴とする像担持体用保護剤。 - 像担持体用保護剤と、像担持体表面に前記像担持体用保護剤を供給する保護剤供給部材と、該保護剤供給部材に前記像担持体用保護剤を押圧して当接させる押圧力付与部材とを有し、前記像担持体用保護剤が、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の像担持体用保護剤であることを特徴とする保護層形成装置。
- 請求項5に記載の保護層形成装置において、
前記像担持体表面に供給された前記像担持体用保護剤を薄層化して保護層を形成する保護層形成部材を有することを特徴とする保護層形成装置。 - 像担持体と、請求項5または6に記載の保護層形成装置とを少なくとも有してなり、画像形成装置本体と着脱可能であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項7に記載のプロセスカートリッジにおいて、
前記像担持体の移動方向の前記保護層形成装置より上流側に、前記像担持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 画像形成部に、請求項7または8に記載のプロセスカートリッジを備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 像担持体と、該像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に直接または中間転写体を介して転写する転写手段と、請求項5または6に記載の保護層形成装置と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項10に記載の画像形成装置において、
前記像担持体の移動方向の前記転写手段より下流側でかつ前記保護層形成装置より上流側に、前記像担持体の表面に残留したトナーを除去するクリーニング手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項10または11に記載の画像形成装置において、
前記静電潜像形成手段が、前記像担持体表面に接触乃至近接して配設された帯電手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に直接または中間転写体を介して転写する転写工程と、転写後の前記像担持体表面に請求項1乃至4のいずれか一つに記載の像担持体用保護剤を付与して保護層を形成する保護層形成工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含むことを特徴とする画像形成方法。
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