JP2005084292A - 画像形成装置及びこれに用いるトナー - Google Patents

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正則 川隅
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裕 高橋
Takuji Yoneda
拓司 米田
Takeshi Uchitani
武志 内谷
Eisaku Murakami
栄作 村上
Takeshi Tabuchi
健 田渕
Masahito Yanagida
雅人 柳田
Naohiro Kumagai
直洋 熊谷
Takashi Shintani
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Masaru Amamiya
賢 雨宮
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高明 多和田
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Abstract

【課題】複数の画像形成ユニットを並べて備える画像形成装置において、新たな手段を付加することなく、複数の画像形成ユニットすべてにおいて像担持体の良好なクリーニングを行わせ、高画質の画像を出力する画像形成装置を提供する。
【解決手段】少なくとも、潜像が形成される像担持体11と、像担持体11上の潜像にトナーを供給して現像する現像手段10と、像担持体11上に形成されたトナー像を像担持体11と対向配置された被転写体100に転写した後の像担持体11上をクリーニングするクリーニング手段15とを備える画像形成ユニット1を、その表面が移動する前記被転写体100に対向して2以上配置し、被転写体100移動方向最下流に位置する画像形成ユニット1Kで使用するトナーの平均円形度(T(n+x))と、その他いずれかの画像形成ユニット1で使用するトナーの平均円形度(T(n))との関係が、T(n)<T(n+x)を満たす。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真プロセスを用いた画像形成装置に関し、より詳細には、カラー画像を形成するために、像担持体を含む画像形成ユニットを複数備える画像形成装置に関する。
電子写真プロセスを用いる画像形成装置は、潜像担持体として感光体を備え、感光体の表面に放電によって電荷を与え帯電させ、帯電した感光体表面を露光して静電潜像を形成し、その静電潜像にトナーを供給して可視像化し、形成された感光体表面の可視像を転写紙表面に転写した後、定着して排出する。
近年、カラー複写機やカラープリンタ等フルカラーの画像形成装置の需要が高まっている。カラー画像形成装置としては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のトナー像をそれぞれ個別に形成する感光体と現像装置とを含んだ画像形成ユニットを4つ並べて備え、それぞれの画像形成ユニットで形成されたトナー像を、順次転写して転写紙に合成カラー画像を記録する、いわゆるタンデム型の画像形成装置が高速の画像形成に適しており、多く用いられてきている。転写方式としては、各感光体上のトナー像を転写装置により、紙搬送ベルトで搬送する転写紙に順次転写する直接転写方式のものと、各感光体上のトナー像を一次転写装置により一旦中間転写体に順次転写して後、その中間転写体上のトナー像を二次転写装置により転写紙に一括転写する間接転写方式のものとがある。
このようなタンデム型の画像形成装置において、各色の感光体から転写紙あるいは中間転写体等の被転写体へのトナー像転写の際に、既に被転写体上に転写されている別の色のトナーが感光体に逆転写されるという現象が起きる。感光体上を一様に負極性に帯電し、その後露光して画像部の電位を減衰させ、その部分に負極性に帯電したトナーを付着させて現像を行う反転現像を例として説明すると、被転写体の移動方向最上流側に位置する画像形成ユニットから被転写体に転写された1色目のトナーは、その際、転写装置によって正極性の電荷が印加されるため、負極性の帯電電位が減衰する。続いて、隣接する2番目の画像形成ユニットから被転写体にトナー像が転写されると、2番目の画像形成ユニットの転写装置により、1色目のトナーの負極性の帯電電位は更に減衰される。2色目以降も同様の現象が起こり、被転写体が移動するにつれ、被転写体上に担持されているトナーの負極性の帯電電位は減衰していき、逆に正極性の電位を帯びるトナーも出てくる。このように、被転写体が下流側に移動するに従い、既に被転写体上に転写されたトナーの電位はシフトしていき、下流側の画像形成ユニットほど被転写体から感光体へのトナーの逆転写が発生しやすくなっている。したがって、下流側の画像形成ユニットにおいて、被転写体への転写が終了した後の感光体上には、転写残トナーに加え逆転写トナーが残留することになり、クリーニング手段にかかる負荷は、下流側の画像形成ユニットの方が大きい。
一方、近年高画質化への要求が高まっており、特に高精細なカラー画像形成を実現させるため、トナーの小粒径化、球形化が進められている。小粒径化により、ドットの再現性が良好になり、球形化により現像性、転写性の向上を図ることができる。従来の混練粉砕法により、このような小粒径化、球形化したトナーを製造するのは非常に困難であることから、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等により製造された重合トナーが採用されつつある。
しかしながら、球形化、小粒径化されたトナーを用いた場合、画像形成後に行われる感光体上のクリーニングにいくつかの問題を生じている。その一つは、球形化、小粒径化されたトナーのクリーニングが、一般的に用いられているブレードクリーニング方式では難しいということである。クリーニングブレードは感光体表面を摺擦しながらトナーを除去するが、感光体との摩擦抵抗によりクリーニングブレードのエッジの部分が変形するため、感光体とクリーニングブレードの間には微小な空間が生じる。この空間には小粒径のトナーであるほど侵入しやすい。そして、侵入したトナーが球形に近い形状であるほど転がり摩擦力が小さいため、感光体とクリーニングブレードとの空間で転がり始め、クリーニングブレードをすり抜け、クリーニング不良につながるというものである。
したがって、このようなクリーニングされ難いトナーを先に示したタンデム型画像形成装置に使用する場合には、被転写体移動方向下流側の画像形成ユニットほど、感光体のクリーニング不良を起こしやすい状況にある。そして、感光体上でクリーニングされないトナーは、感光体回転方向下流側に位置する帯電部材に付着し、帯電部材の一様な帯電を妨げ、帯電ムラ等の帯電不良の原因となる。その結果、画像濃度の低下や地肌汚れなどが生じ、画質劣化が生じるという問題がある。
特許文献1には、不定形粒子を中間転写体に供給し、かつ中間転写体を介して各感光体に当接するクリーニングブレードに供給する不定形粒子供給手段を備えたタンデム型画像形成装置が開示されている。これにより、クリーニングブレードエッジの微小変形部分に不定形粒子を入り込ませて、画像形成時の球形トナーのクリーニングブレードすり抜けを防ぎ、クリーニング性を向上できるとしている。
しかしながら、上記の提案においては、不定形粒子供給手段の新たな設置が必要である。また、不定形粒子の中間転写体から各感光体への供給は非画像形成時に所定のタイミングで必要であり、カラー画像形成装置においてカラー濃度の調整、各色の位置合わせ等の作像以外にかかる時間を極力短縮するという市場の要求とは相反するものである。
特開2001−166659号公報
上記問題点に鑑み、本発明は、複数の画像形成ユニットを並べて備える画像形成装置において、新たな手段を付加することなく、複数の画像形成ユニットすべてにおいて像担持体の良好なクリーニングを行わせ、高画質の画像を出力する画像形成装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のことを特徴とする。
1.本発明は、少なくとも、潜像が形成される像担持体と、像担持体上の潜像にトナーを供給して現像する現像手段と、像担持体上に形成されたトナー像を像担持体と対向配置された被転写体に転写した後の像担持体上をクリーニングするクリーニング手段とを備える画像形成ユニットを、その表面が移動する前記被転写体に対向して2以上配置する画像形成装置において、前記被転写体移動方向最下流に位置する画像形成ユニットで使用するトナーの平均円形度(T(n+x))と、その他いずれかの画像形成ユニットで使用するトナーの平均円形度(T(n))との関係が、
T(n)<T(n+x)
である画像形成装置である。
2.前記画像形成装置において、前記各画像形成ユニットで使用するトナーは、前記被転写体移動方向に対し上流側の画像形成ユニットで使用するトナーの平均円形度(T(n))と、隣接する下流側の画像形成ユニットで使用するトナーの平均円形度(T(n+1))との関係が、
T(n)≦T(n+1)
であることを特徴とする。
3.また、本発明は、少なくとも、潜像が形成される像担持体と、像担持体上の潜像にトナーを供給して現像する現像手段と、像担持体上に形成されたトナー像を像担持体と対向配置された被転写体に転写した後の像担持体上をクリーニングするクリーニング手段とを備える画像形成ユニットを、その表面が移動する前記被転写体に対向して2以上配置する画像形成装置において、前記被転写体移動方向最下流に位置する画像形成ユニットで使用するトナーの体積平均粒径(R(n+x))と、その他いずれかの画像形成ユニットで使用するトナーの体積平均粒径(R(n))との関係が、
R(n)>R(n+x)
である画像形成装置である。
4.前記画像形成装置において、前記各画像形成ユニットで使用するトナーは、前記被転写体移動方向に対し上流側の画像形成ユニットで使用するトナーの体積平均粒径(R(n))と、隣接する下流側の画像形成ユニットで使用するトナーの体積平均粒径(R(n+1))との関係が、
R(n)≧R(n+1)
であることを特徴とする。
5.前記画像形成装置において、前記各画像形成ユニットは、前記像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段を有し、前記被転写体移動方向最下流に位置する画像形成ユニットに備えられる潤滑剤塗布手段の潤滑剤塗布量が、他の画像形成ユニットに備えられる潤滑剤塗布手段の潤滑剤塗布量よりも多いことを特徴とする。
6.前記画像形成装置において、前記潤滑剤塗布手段は、ブラシ状ローラと固形潤滑剤とからなり、該ブラシ状ローラが回転しながら固形潤滑剤を摺擦して掻き取り、像担持体表面に塗布する構成であり、潤滑剤塗布量の調整がブラシ状ローラに対する固形潤滑剤の押圧力の加減によってなされることを特徴とする。
7.前記画像形成装置において、前記被転写体移動方向最下流に位置する画像形成ユニットに備えられる潤滑剤塗布手段は、前記固形潤滑剤を400mN以上の圧力で前記ブラシ状ローラに押圧することを特徴とする。
8.前記画像形成装置において、前記各画像形成ユニットで使用されるトナーは、平均円形度が0.93〜1.00であることを特徴とする。
9.前記画像形成装置において、前記各画像形成ユニットで使用されるトナーは、体積平均粒径が3.0〜8.0μmであり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40であることを特徴とする。
10.前記画像形成装置において、前記各画像形成ユニットで使用されるトナーは、形状係数SF−1が100〜180であり、形状係数SF−2が100〜180であることを特徴とする。
11.前記画像形成装置において、前記各画像形成ユニットで使用されるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーであることを特徴とする。
12.前記画像形成装置において、前記各画像形成ユニットで使用されるトナーは、略球形状であり、その形状が長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定され(但し、r1≧r2≧r3とする。)、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあることを特徴とする。
13.さらに、本発明は、電子写真プロセスの現像工程に供されるトナーであって、前記いずれかの画像形成装置において使用されるトナーであり、平均円形度が0.93〜1.00であることを特徴とする。
14.また、電子写真プロセスの現像工程に供されるトナーであって、前記いずれかの画像形成装置において使用されるトナーであり、体積平均粒径が3.0〜8.0μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることを特徴とする。
15.前記トナーは、形状係数SF−1が100〜180であり、形状係数SF−2が100〜180であることを特徴とする。
16.前記トナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られることを特徴とする。
17.前記トナーは、略球形状であり、その形状が長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定され(但し、r1≧r2≧r3とする。)、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあることを特徴とする。
本発明によれば、表面が移動する被転写体に対向して複数の画像形成ユニットを備える画像形成装置において、新たな手段を付加することなく、複数の画像形成ユニットすべてにおいて像担持体の良好なクリーニングを行わせ、高画質の画像を出力する画像形成装置を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す図、図2は、感光体ユニットの概略構成を示す図、図3は、転写ユニットの概略構成を示す図である。
この画像形成装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成するための4つの画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kを備える。尚、Y、M、C、Kの色順は、図1に限るものでなく、他の並び順であっても構わない。
画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kは、それぞれ、像担持体としての感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kと、帯電手段、現像手段、クリーニング手段とを備えている。また、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kの配置は、各感光体ドラムの回転軸が平行になるように且つ転写紙移動方向に所定のピッチで配列するように、設定されている。
画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kの上方には、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を備え、画像データに基づいて各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面にレーザ光を走査しながら照射する光書込ユニット3が、下方には転写紙を担持して各画像形成ユニットの転写部を通過するように搬送する転写搬送ベルト60を有するベルト駆動装置としての転写ユニット6が配置されている。転写搬送ベルト60の外周面には、ブラシローラとクリーニングブレードから構成されたクリーニング装置85が接触するように配置されている。このクリーニング装置85により転写搬送ベルト60上に付着したトナー等の異物が除去される。
転写ユニット6の側方にはベルト定着方式の定着ユニット7、排紙トレイ8等が備えられている。画像形成装置下部には、転写紙100が載置された給紙カセット4a、4bを備えている。また、画像形成装置側面から手差しで給紙を行う手差しトレイMFが備えられている。
この他、トナー補給容器TCが備えられ、図示していない廃トナーボトル、両面・反転ユニット、電源ユニットなども二点鎖線で示したスペースSの中に備えられている。
現像手段としての現像装置10Y、10M、10C、10Kは、いずれも同様の構成からなり、それらは使用するトナーの色のみが異なる二成分現像方式の現像装置10Y、10M、10C、10Kであり、トナーと磁性キャリアからなる現像剤が収容されている。
現像装置10Y、10M、10C、10Kは感光体ドラム11に対向した現像ローラ、現像剤を搬送・撹拌するスクリュー、トナー濃度センサ等から構成される。現像ローラは外側の回転自在のスリーブと内側に固定された磁石から構成されている。トナー濃度センサの出力に応じて、トナー補給装置よりトナーが補給される。
感光体ユニット2は、2Y、2M、2C、2Kは、いずれも同様の構成からなり、図2に示すように帯電ローラ14aと、静電潜像が形成される感光体ドラム11と、その感光体ドラム11の表面をクリーニングするクリーニングブレード15aを備えるクリーニング手段15と、感光体ドラム11に潤滑剤を塗布するブラシ状ローラ17aを備える潤滑剤塗布手段17とから構成されている。
帯電ローラ14aは、導電性又は半導電性で、直流及び/又は交流の電圧を印加して感光体ドラム11上に電荷を付与して感光体ドラム11を帯電させる。帯電ローラ14aにはローラ表面をクリーニングするための帯電ローラクリーニングブラシ14bが当接している。
クリーニング手段15では、クリーニングブレード15aにより掻き落としたトナーを、ブラシ状ローラ17aでトナー搬送オーガ15d側に移動させ、そのトナー搬送オーガ15dを回転させることにより回収した廃トナーを、図示しない廃トナー収納部に搬送するようにしている。
潤滑剤塗布手段17は、ここでは感光体ユニット2本体に組み込まれており、固形潤滑剤17bと、固形潤滑剤17bに接触して潤滑剤を削り取り、感光体ドラム11の表面に供給するブラシ状ローラ17aと、ブラシ状ローラ17aに付着したトナーを除去するブラシ状ローラスクレーパ17cと、固形潤滑剤17bをブラシ状ローラ17aに所定の圧力で押圧する加圧スプリング17dとにより主に構成されている。
固形潤滑剤17bとしては、例えば、オレイン酸鉛、オレイン酸亜鉛、オレイン酸銅、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸鉄、ステアリン酸銅、パルミチン酸亜鉛、パルミチン酸銅、リノレン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類や、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロクロルエチレン、ジクロロジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−オキサフルオロプロピレン共重合体等のフッ素系樹脂をブロック状に成形加工したものが用いられる。
ブラシ状ローラ17aは感光体ドラム11の軸方向に延びる形状を有している。加圧スプリング17dは、固形潤滑剤17bほぼ全てを使い切れるように、ブラシ状ローラ17aに対して付勢されている。固形潤滑剤17bは消耗品であるため経時的にその厚みが減少するが、加圧スプリング17dで加圧されているために常時ブラシ状ローラ17aに当接させることで固形潤滑剤17bを掻き取り、その後感光体ドラム11に供給・塗布する。
尚、潤滑剤塗布手段17は、上記構成に限るものではなく、固形潤滑剤17bを直接感光体ドラム11表面に当接させて塗布する構成や、粉体状潤滑剤を感光体ドラム11表面に供給する構成等であってもよい。
転写ユニット6の転写搬送ベルト60は、体積抵抗率が10〜1011Ωcmである高抵抗の無端状単層ベルトであり、その材質はPVDF(ポリフッ化ビニリデン)等を用いることができる。
この転写搬送ベルト60は、図3に示すように、各画像形成ユニットの感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに接触対向する各転写部を通過するように、駆動ローラ63、支持ローラ61、62、65、66に掛け回されている。駆動ローラ63は、図示しない駆動源に接続されていて矢印方向に回転し、転写搬送ベルト60を摩擦駆動する。支持ローラ61には、電源80aから所定電圧が印加された静電吸着ローラ80が対向するように転写搬送ベルト60の外周面に配置されている。支持ローラ61と静電吸着ローラ80の間を通過する転写紙100は、転写搬送ベルト60上に静電吸着されて搬送される。
各感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kに対向する位置には、転写搬送ベルト60の裏面に接触するように、転写バイアス印加部材67Y、67M、67C、67Kを設けている。転写バイアス印加部材67はスポンジ等を外周に設けたバイアスローラであり、各転写バイアス電源9Y、9M、9C、9Kからローラ芯金に転写バイアスが印加される。この印加された転写バイアスの作用により、転写搬送ベルト60に転写電荷が付与され、各転写部において転写搬送ベルト60と感光体ドラム11表面との間に所定強度の転写電界が形成される。
以下に、本画像形成装置の動作について説明する。
給紙カセット4a、4bあるいは手差しトレイMFから給送された転写紙100は、図示しない搬送ガイドにガイドされながら搬送ローラで搬送され、レジストローラ対5が設けられている一時停止位置に送られる。このレジストローラ対5により所定のタイミングで送出された転写紙100は、転写搬送ベルト60に担持され、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kに向けて搬送され、各転写部を通過する。
各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kの感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上で現像された各トナー像は、それぞれ各転写部で転写紙100に重ね合わされ、上記転写電界やニップ圧の作用を受けて転写紙100上に転写される。この重ね合わせの転写により、転写紙100上にはフルカラートナー像が形成される。
一方、トナー像転写後の感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kの表面は、クリーニング手段15によりクリーニングされ、次の静電潜像の形成に備えられる。
また、フルカラートナー像が形成された転写紙100は、定着ユニット7でこのフルカラートナー像が定着された後、切換ガイドGの回動姿勢に対応して、第一の排紙方向Bまたは第二の排紙方向Cに向かう。第一の排紙方向Bから排紙トレイ8上に排出される場合、画像面が下となった、いわゆるフェースダウンの状態でスタックされる。一方、第二の排紙方向Cに排出される場合には、図示していない別の後処理装置(ソータ、綴じ装置など)に向け搬送させるとか、スイッチバック部を経て両面プリントのために再度レジストローラ対5に搬送される。
上記構成の画像形成装置において、転写搬送ベルト60移動方向最下流の画像形成ユニット1Kの感光体ドラム11K上には、他の画像形成ユニット1Y、1M、1Cで形成され、転写紙100上に転写されたトナーが、感光体ドラム11Kの転写部において逆転写するため、転写後の感光体ドラム11K上に残留するトナーはY、M、C、K全ての色に及び、4つの感光体ドラムの中でトナー量が最も多くなることから、クリーニング手段15によるクリーニング性の改善が最も望まれる。
そこで、本画像形成装置は、転写搬送ベルト60移動方向最下流に位置する画像形成ユニット1Kで使用するトナーの平均円形度(T(n+x))と、その他、1Y、1M、1Cいずれかの画像形成ユニットで使用するトナーの平均円形度(T(n))との関係が、以下の式(1)を満たすようにする。
T(n)<T(n+x) ・・・式(1)
トナーの平均円形度が高いほどトナーは球形に近く、したがって、感光体ドラム11とクリーニングブレード15aとの微小な隙間に入り込んで転がり、クリーニングブレード15aをすり抜けやすい。逆に、平均円形度の低いトナーほど、ブレードクリーニングには有利である。上記式(1)を満たすことで、Y、M、Cトナーが画像形成ユニット1Kの感光体ドラム11Kに逆転写されると、いずれかのトナーがKトナーよりも平均円形度の低いトナーであるため、そのトナーがクリーニングブレード15aのエッジに引っ掛かり、Kトナーをも塞き止めて感光体ドラム11K上のクリーニングを良好にすることができる。
また、トナーの平均円形度が高いほど、感光体ドラム11から転写紙100への転写率は高くなるため、転写残トナー(K)の量を減らして、感光体ドラム11K上に残留するトナー量を抑制する効果も得られる。
尚、トナーの平均円形度は、光学的に粒子を検知して、投影面積の等しい相当円の周囲長で除した値である。具体的には、フロー式粒子像分析装置(FPIA−2000;シスメックス社製)を用いて測定を行う。所定の容器に、予め不純固形物を除去した水100〜150mLを入れ、分散剤として界面活性剤0.1〜0.5mLを加え、さらに、測定試料0.1〜9.5g程度を加える。試料を分散した懸濁液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散液濃度を3,000〜10,000個/μLにしてトナーの形状及び分布を測定する。
また、隣接する画像形成ユニット(例えば、1Yと1M)において、下流側の画像形成ユニット(1M)の感光体ドラム(11M)の方が、転写後に残留するトナー量は、転写残トナー(M)と逆転写トナー(Y)とにより、上流側の感光体ドラム(11Y)よりも多くなるため、下流側の画像形成ユニット(1M)のクリーニング手段15のクリーニング性を高める構成とすることが望ましい。
そこで、転写搬送ベルト60の移動方向上流側の画像形成ユニットで使用するトナーの平均円形度(T(n))と、隣接する画像形成ユニットで使用するトナーの平均円形度(T(n+1))との関係が、以下の式(2)を満たすようにする。
T(n)≦T(n+1) ・・・式(2)
上記式(2)を満たすことで、下流側の画像形成ユニット(1M)の感光体ドラム(11M)に逆転写された上流側の画像形成ユニット(1Y)のトナー(Y)は、その平均円形度が低いことから、下流側の感光体ドラム(11M)に当接するクリーニングブレード15aのエッジに引っ掛かり、転写残トナー(M)をも塞き止めて感光体ドラム(11M)上のクリーニングを良好にする。したがって、下流側の画像形成ユニット1のクリーニング手段15にかかる負荷を低減でき、どの画像形成ユニット1においてもクリーニング性を良好にすることができる。
また、下流側の画像形成ユニットで用いるトナーの方が平均円形度が高いことから、転写率としては高くなる方向にあり、転写残トナーの量を減らして、下流側の感光体ドラム11K上に残留するトナー量を抑制する効果も得られる。
上記のように、各画像形成ユニット1間で用いるトナーの平均円形度を変える他、トナーの体積平均粒径を変えることによっても、同様の効果を得ることができる。
すなわち、転写搬送ベルト60移動方向最下流に位置する画像形成ユニット1Kで使用するトナーの体積平均粒径(R(n+x)と、その他、1Y、1M、1Cいずれかの画像形成ユニットで使用するトナーの体積平均粒径(R(n))との関係が、以下の式(3)を満たすようにする。
R(n)>R(n+x) ・・・式(3)
トナーの体積平均粒径が小さいほど、感光体ドラム11当接するクリーニングブレード15aのエッジが変形してクリーニングブレード15aと感光体ドラム11との間に生じる隙間に入り込みやすく、クリーニングブレード15aをすり抜けやすい。逆に、体積平均粒径の大きいトナーほど、ブレードクリーニングには有利である。上記式(3)を満たすことで、Y、M、Cトナーが画像形成ユニット1Kの感光体ドラム11Kに逆転写されると、いずれかのトナーがKトナーよりも体積平均粒径の大きいトナーであるため、そのトナーがクリーニングブレード15aのエッジに引っ掛かり、Kトナーをも塞き止めて感光体ドラム11K上のクリーニングを良好にすることができる。
尚、体積平均粒径は、測定装置として、コールターカウンターTA−II或いはコールターマルチサイザー(コールター社製)を用いて測定することができる。
測定方法は以下の通りである。先ず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を、0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは、1級塩化ナトリウムを用いて、約1%NaCl水溶液を調製したもので、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)を使用した。これに更に測定試料を2〜20mg加え、電解液中に懸濁させて、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行った。前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、前記試料中のトナー粒子の体積及び個数をチャンネルごとに測定して、トナーの体積分布と個数分布とを算出し、体積平均粒径を求めた。
尚、チャンネルとしては、2.00〜2.52μm;2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μm;4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μm;6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μm;10.08〜12.70μm;12.70〜16.00μm;16.00〜20.20μm;20.20〜25.40μm;25.40〜32.00μm;32.00〜40.30μmの13チャンネルを用いた。
また、転写搬送ベルト60の移動方向上流側の画像形成ユニット(例えば、1Y)で使用するトナーの平均円形度(R(n))と、隣接する画像形成ユニット(例えば1M)で使用するトナーの平均円形度(R(n+1))との関係が、以下の式(4)を満たすようにする。
R(n)≧R(n+1) ・・・式(4)
上記式(4)を満たすことで、下流側の画像形成ユニット(1M)の感光体ドラム(11M)に逆転写された上流側の画像形成ユニット(1Y)のトナー(Y)は、その体積平均粒径が大きいことから、下流側の感光体ドラム(11M)に当接するクリーニングブレード15aのエッジに引っ掛かり、転写残トナー(M)をも塞き止めて感光体ドラム(11M)上のクリーニングを良好にする。したがって、下流側の画像形成ユニット1のクリーニング手段15にかかる負荷を低減でき、どの画像形成ユニット1においてもクリーニング性を良好にすることができる。
さらに、各画像形成ユニット1のクリーニング手段15のクリーニング性を向上させるためには、各画像形成ユニット1間で用いるトナーの平均円形度を変えると共に、トナーの体積平均粒径を変えることがよい。つまり、転写搬送ベルト60移動方向最下流に位置する画像形成ユニット1Kで使用するトナーの平均円形度(T(n+x))と、その他1Y、1M、1Cいずれかの画像形成ユニットで使用するトナーの平均円形度(T(n))との関係が、上記式(1)を満たすか、または、それに加えて、転写搬送ベルト60の移動方向上流側の画像形成ユニットで使用するトナーの平均円形度(T(n))と、隣接する画像形成ユニットで使用するトナーの平均円形度(T(n+1))との関係が、上記式(2)を満たす構成とした上で、さらに、画像形成ユニット1Kで使用するトナーの体積平均粒径(R(n+x)と、その他、1Y、1M、1Cいずれかの画像形成ユニットで使用するトナーの体積平均粒径(R(n))との関係が、上記式(3)を満たすか、または、それに加えて、転写搬送ベルト60の移動方向上流側の画像形成ユニットで使用するトナーの平均円形度(R(n))と、隣接する画像形成ユニットで使用するトナーの平均円形度(R(n+1))との関係が、上記式(4)を満たす構成とする。これにより、転写搬送ベルト60移動方向下流側に位置する画像形成ユニット1のクリーニング手段にかかる負荷は低減でき、特に、最もそのクリーニング性が問題となる最下流側の画像形成ユニット1Kの感光体ドラム11Kにおいても、確実に良好なクリーニングを行わせることができる。
また、本画像形成装置は、図2に示すように、感光体ユニット2に潤滑剤塗布手段17を設け、感光体ドラム11表面に潤滑剤を塗布して表面の摩擦係数を低下させるようにしている。感光体ドラム11表面の摩擦係数を低下させることで、感光体ドラム11とトナーの相互作用を減少させ、感光体ドラム11上の静電潜像に現像されたトナーを離れやすくし、転写率を高めることができる。また、クリーニングブレード15aと感光体ドラム11との摩擦が大きくなるのを抑え、クリーニング性を高めることができる。このように、感光体ドラム11表面に潤滑剤を塗布することで、感光体ドラム11表面の摩擦係数は、0.4以下になるようにするのが好ましい。尚、摩擦係数の測定は、オイラーベルト方式の測定装置を用いて行うことができる。
図2のように潤滑剤塗布手段17を含む構成において、転写搬送ベルト60移動方向最下流側に位置する画像形成ユニット11Kに備えられる潤滑剤塗布手段の潤滑剤塗布量が、他の画像形成ユニット11Y、11M、11Cに備えられる潤滑剤塗布手段17の潤滑剤塗布量よりも多くなるようにすることが好ましい。潤滑剤塗布量が多いほど、感光体ドラム11表面の摩擦係数は低下する傾向にあり、これにより、感光体ドラム11の残留トナー量が最も多くなる画像形成ユニット11Kのクリーニング手段15のクリーニング性に対する余裕度を増すことができる。
潤滑剤塗布量の調整は、ブラシ状ローラ17aに対する固形潤滑剤17bの押圧力の加減によって行うことができる。すなわち、画像形成ユニット11Kの潤滑剤塗布手段17の加圧スプリング17dにかける圧力を、他の画像形成ユニット11Y、11M、11Cの潤滑剤塗布手段17のそれよりも高くすることで、感光体ドラム11Kに塗布される潤滑剤の量を多くすることができる。
具体的には、転写搬送ベルト60移動方向最下流に位置する画像形成ユニット11Kの潤滑剤塗布手段17は、固形潤滑剤17dを自重も含め加圧スプリング17dにより400mN以上の圧力でブラシ状ローラ17aに押圧するようにすることが好ましい。400mN未満の圧力による潤滑剤の塗布量では、クリーニングブレード15aに入力されるトナー量が特に多い場合など、感光体ドラム11K表面に塗布された潤滑剤がトナーと共に掻き取られるため、十分な表面摩擦低減効果を得ることができなくなる。そこで、400mN以上の圧力で感光体ドラム11K表面に一定量以上の潤滑剤の塗布を行い、経時的にも安定したクリーニング性を得られるようにするものである。
また、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kで使用されるトナーは、平均円形度が0.93〜1.00の範囲にあることが好ましく、上記式(1)、式(2)の関係がこの値の範囲内で成立するようにする。トナーの平均円形度が0.93未満と低い場合は、高転写率が得られず、各画像形成ユニット1において、転写残トナーを発生させやすい。これにより残留トナーの量が多くなるために、各画像形成ユニットのクリーニング手段15にかかる負荷が増えてしまう。また、平均円形度の低いトナーでは、転写によるチリが発生し、高品位の画像が得られにくい。
また、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kで使用されるトナーは、体積平均粒径が3.0〜8.0μmであり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることが好ましい。トナーは粒径分布を狭くすることで、帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができる。また、転写率を高くすることができるため、各画像形成ユニット1における転写残トナーの量を減らすことができる。
尚、体積平均粒径(Dv)及び体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は、既に記したコールターカウンターTA−II或いはコールターマルチサイザー(コールター社製)を用いて測定することができる。
さらに、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kで使用されるトナーは、形状係数SF−1が100〜180、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることが好ましい。
図4は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(5)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4) ・・・式(5)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(6)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)/AREA}×(100π/4) ・・・式(6)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体ドラム11との接触が点接触に近くなるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体ドラム11との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。一方、球形トナーはクリーニングブレード15aと感光体ドラム11との間隙に入り込みやすいため、トナーの形状係数SF−1又はSF−2はある程度大きい方がよい。また、SF−1とSF−2が大きくなると、画像上にトナーが散ってしまい画像品位が低下する。このために、SF−1とSF−2は180を越えない方が好ましい。
各画像形成ユニット1で使用されるトナーは、例えば、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。以下に、トナーの構成材料及び製造方法の例を挙げて説明する。
(変性ポリエステル)
本発明に係るトナーはバインダ樹脂として変性ポリエステル(i)を含む。変性ポリエステル(i)としては、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態をさす。具体的には、ポリエステル末端に、カルボン酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、さらに活性水素含有化合物と反応させ、ポリエステル末端を変性したものを指す。
変性ポリエステル(i)としては、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応により得られるウレア変性ポリエステルなどが挙げられる。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合物で、かつ活性水素基を有するポリエステルを、さらに多価イソシアネート化合物(PIC)と反応させたものなどが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
ウレア変性ポリエステルは、以下のようにして生成される。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
本発明で用いられる変性ポリエステル(i)は、ワンショット法、プレポリマー法により製造される。変性ポリエステル(i)の重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。この時のピーク分子量は1000〜10000が好ましく、1000未満では伸長反応しにくくトナーの弾性が少なくその結果耐ホットオフセット性が悪化する。また10000を超えると定着性の低下や粒子化や粉砕において製造上の課題が高くなる。変性ポリエステル(i)の数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステル(ii)を用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。(i)単独の場合は、数平均分子量は、通常20000以下、好ましくは1000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
変性ポリエステル(i)を得るためのポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
尚、生成するポリマーの分子量は、THFを溶媒としゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。
(未変性ポリエステル)
本発明においては、前記変性されたポリエステル(i)単独使用だけでなく、この(i)と共に、未変性ポリエステル(ii)をバインダ樹脂成分として含有させることもできる。(ii)を併用することで、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。(ii)としては、前記(i)のポリエステル成分と同様な多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。また、(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、(i)のポリエステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
(ii)のピーク分子量は、通常1000〜10000、好ましくは2000〜8000、さらに好ましくは2000〜5000である。1000未満では耐熱保存性が悪化し、10000を超えると低温定着性が悪化する。(ii)の水酸基価は5以上であることが好ましく、さらに好ましくは10〜120、特に好ましくは20〜80である。5未満では耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。(ii)の酸価は1〜5が好ましく、より好ましくは2〜4である。ワックスに高酸価ワックスを使用するため、バインダは低酸価バインダが帯電や高体積抵抗につながるので二成分系現像剤に用いるトナーにはマッチしやすい。
バインダ樹脂のガラス転移点(Tg)は通常35〜70℃、好ましくは55〜65℃である。35℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、70℃を超えると低温定着性が不十分となる。ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、本発明のトナーにおいては、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
尚、ガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量計(DSC)によって測定することができる。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダ樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダ樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダ樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電気的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダ樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダ樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常1〜300重量部、好ましくは1〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状から紡錘状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
トナーの形状としては、略球形状が好ましく、以下の形状規定によって表すことができる。
図5は、本発明に係るトナーの形状を模式的に示す図である。図5において、略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、本発明に係るトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)(図5(b)参照)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)(図5(c)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。
尚、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
以上によって製造されたトナーは、磁性キャリアを使用しない一成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。
また、二成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、磁性キャリアとしては、鉄、マグネタイト、Mn、Zn、Cu等の2価の金属を含むフェライトであって、体積平均粒径20〜100μmが好ましい。平均粒径が20μm未満では、現像時に感光体1にキャリア付着が生じやすく、100μmを越えると、トナーとの混合性が低く、トナーの帯電量が不十分で連続使用時の帯電不良等を生じやすい。また、Znを含むCuフェライトが飽和磁化が高いことから好ましいが、画像形成装置100のプロセスにあわせて適宜選択することができる。磁性キャリアを被覆する樹脂としては、特に限定されないが、例えばシリコーン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、含フッ素樹脂、オレフィン樹脂等がある。その製造方法は、コーティング樹脂を溶媒中に溶解し、流動層中にスプレーしコア上にコーティングしても良く、また、樹脂粒子を静電気的に核粒子に付着させた後に熱溶融させて被覆するものであってもよい。被覆される樹脂の厚さは、0.05〜10μm、好ましくは0.3〜4μmがよい。
尚、上記には、本発明を実施するための最良の形態として、各画像形成ユニットで形成されたトナー像の転写を、転写搬送ベルトにて搬送される転写紙に直接転写する方式の画像形成装置を示したが、中間転写ベルト等の中間転写体を備え、各画像形成ユニットで形成されたトナー像を一旦中間転写体に転写した後に、転写紙に二次転写する間接転写方式の画像形成装置であっても、本発明を適用することができ、同様の効果を奏する。
本発明に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。 感光体ユニットの概略構成を示す図である。 転写ユニットの概略構成を示す図である。 形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。 本発明に係るトナーの形状を模式的に示す図である。
符号の説明
1 画像形成ユニット
2 感光体ユニット
11 感光体ドラム(像担持体)
15 クリーニング手段
15a クリーニングブレード
17 潤滑剤塗布手段
17a ブラシ状ローラ
17b 固形潤滑剤
17d 加圧スプリング
60 転写搬送ベルト

Claims (19)

  1. 少なくとも、潜像が形成される像担持体と、像担持体上の潜像にトナーを供給して現像する現像手段と、像担持体上に形成されたトナー像を像担持体と対向配置された被転写体に転写した後の像担持体上をクリーニングするクリーニング手段とを備える画像形成ユニットを、その表面が移動する前記被転写体に対向して2以上配置する画像形成装置において、
    前記被転写体移動方向最下流に位置する画像形成ユニットで使用するトナーの平均円形度(T(n+x))と、その他いずれかの画像形成ユニットで使用するトナーの平均円形度(T(n))との関係が、
    T(n)<T(n+x)
    である ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記各画像形成ユニットで使用するトナーは、前記被転写体移動方向に対し上流側の画像形成ユニットで使用するトナーの平均円形度(T(n))と、隣接する下流側の画像形成ユニットで使用するトナーの平均円形度(T(n+1))との関係が、
    T(n)≦T(n+1)
    である ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 少なくとも、潜像が形成される像担持体と、像担持体上の潜像にトナーを供給して現像する現像手段と、像担持体上に形成されたトナー像を像担持体と対向配置された被転写体に転写した後の像担持体上をクリーニングするクリーニング手段とを備える画像形成ユニットを、その表面が移動する前記被転写体に対向して2以上配置する画像形成装置において、
    前記被転写体移動方向最下流に位置する画像形成ユニットで使用するトナーの体積平均粒径(R(n+x))と、その他いずれかの画像形成ユニットで使用するトナーの体積平均粒径(R(n))との関係が、
    R(n)>R(n+x)
    である ことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3に記載の画像形成装置において、
    前記各画像形成ユニットで使用するトナーは、前記被転写体移動方向に対し上流側の画像形成ユニットで使用するトナーの体積平均粒径(R(n))と、隣接する下流側の画像形成ユニットで使用するトナーの体積平均粒径(R(n+1))との関係が、
    R(n)≧R(n+1)
    である ことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
    前記被転写体移動方向最下流に位置する画像形成ユニットで使用するトナーの体積平均粒径(R(n+x))と、その他いずれかの画像形成ユニットで使用するトナーの体積平均粒径(R(n))との関係が、
    R(n)>R(n+x)
    である ことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5に記載の画像形成装置において、
    前記各画像形成ユニットで使用するトナーは、前記被転写体移動方向に対し上流側の画像形成ユニットで使用するトナーの体積平均粒径(R(n))と、隣接する下流側の画像形成ユニットで使用するトナーの体積平均粒径(R(n+1))との関係が、
    R(n)≧R(n+1)
    である ことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記各画像形成ユニットは、前記像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段を有し、前記被転写体移動方向最下流に位置する画像形成ユニットに備えられる潤滑剤塗布手段の潤滑剤塗布量が、他の画像形成ユニットに備えられる潤滑剤塗布手段の潤滑剤塗布量よりも多い ことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7に記載の画像形成装置において、
    前記潤滑剤塗布手段は、ブラシ状ローラと固形潤滑剤とからなり、該ブラシ状ローラが回転しながら固形潤滑剤を摺擦して掻き取り、像担持体表面に塗布する構成であり、
    潤滑剤塗布量の調整がブラシ状ローラに対する固形潤滑剤の押圧力の加減によってなされる ことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8に記載の画像形成装置において、
    前記被転写体移動方向最下流に位置する画像形成ユニットに備えられる潤滑剤塗布手段は、前記固形潤滑剤を400mN以上の圧力で前記ブラシ状ローラに押圧する ことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記各画像形成ユニットで使用されるトナーは、平均円形度が0.93〜1.00である ことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記各画像形成ユニットで使用されるトナーは、体積平均粒径が3.0〜8.0μmであり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40である ことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記各画像形成ユニットで使用されるトナーは、形状係数SF−1が100〜180であり、形状係数SF−2が100〜180である ことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記各画像形成ユニットで使用されるトナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである ことを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記各画像形成ユニットで使用されるトナーは、略球形状であり、その形状が長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定され(但し、r1≧r2≧r3とする。)、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にある ことを特徴とする画像形成装置。
  15. 電子写真プロセスの現像工程に供されるトナーであって、
    該トナーは、請求項1ないし9のいずれかに記載の画像形成装置において使用されるトナーであり、平均円形度が0.93〜1.00である ことを特徴とするトナー。
  16. 電子写真プロセスの現像工程に供されるトナーであって、
    該トナーは、請求項1ないし9のいずれかに記載の画像形成装置において使用されるトナーであり、 体積平均粒径が3.0〜8.0μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にある ことを特徴とするトナー。
  17. 請求項15又は16に記載のトナーにおいて、
    前記トナーは、形状係数SF−1が100〜180であり、形状係数SF−2が100〜180である ことを特徴とするトナー。
  18. 請求項15ないし17のいずれかに記載のトナーにおいて、
    前記トナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られる ことを特徴とするトナー。
  19. 請求項15ないし18のいずれかに記載のトナーにおいて、
    前記トナーは、略球形状であり、その形状が長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定され(但し、r1≧r2≧r3とする。)、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にある ことを特徴とするトナー。
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