JP2006091809A - クリーニング装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置及びトナー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 感光体1表面に当接させて配置されるクリーニングブレード61と、クリーニングブレード61よりも感光体1回転方向上流側に配置され、感光体1表面に固形潤滑剤64を塗布する潤滑剤塗布手段62と、潤滑剤塗布手段62よりも像担持体1回転方向上流側に配置され、トナーを除去するトナー除去手段65とを備えるクリーニング装置6を用いる画像形成装置であって、トナー除去手段65が、潤滑剤塗布手段62よりもトナー掻き取り力が高いことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
しかしながら、上記の小粒径化、球形化されたトナーは、クリーニング工程において、クリーニングブレードをすり抜けやすく、クリーニング不良を起こしやすいという問題点がある。
また、感光体表面も摩耗するため、寿命が短くなる。そこで、感光体とこれらのクリーニング部材との間に働く摩擦抵抗を低減して、クリーニング部材、感光体の摩耗等の不具合を解消するために、感光体表面に潤滑剤を塗布するなどの手法がとられている。また、感光体表面に潤滑剤を塗布すると、感光体表面の摩擦係数が低下するため、トナーに外添される流動化剤や帯電制御剤等がクリーニング部材との当接圧で感光体表面に膜状に固着する、いわゆるフィルミングの発生を防止することができる。感光体上に現像されたトナーも感光体表面との付着力が低減することで、転写性が向上する。
感光体表面に潤滑剤を塗布する手段としては、例えば、脂肪酸金属塩等の潤滑剤を棒状に成型した固形潤滑剤を設置し、この固形潤滑剤と感光体の両方に当接するようにブラシローラを備えるものがある。この塗布手段によれば、ブラシローラが回転駆動することにより、固形潤滑剤がブラシローラの摺擦により削られて粉体となってブラシローラのブラシ繊維に付着し、そのブラシローラに付着した粉体状の潤滑剤が感光体の表面に塗布されるようになっている。
したがって、感光体表面に安定的に適切な量の潤滑剤を塗布することが重要である。上記のような潤滑剤塗布装置においては、潤滑剤を塗布するブラシローラの繊維の密度を規定したり、固形潤滑剤をブラシローラ側に加圧する加圧部材を有し、その加圧力を規定したり、ブラシローラの感光体表面への食い込み量等を規定した提案(例えば、特許文献1、2参照。)がなされている。
本発明は、像担持体表面をクリーニングするクリーニング装置であって、像担持体表面に当接させて配置されるクリーニングブレードと、クリーニングブレードよりも像担持体回転方向上流側に配置され、像担持体表面に固形潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段と、 潤滑剤塗布手段よりも像担持体回転方向上流側に配置され、トナーを除去するトナー除去手段とを備えることを特徴とする。
2.前記クリーニング装置において、前記トナー除去手段は、前記潤滑剤塗布手段よりもトナー掻き取り力が高いことを特徴とする。
3.前記クリーニング装置において、前記潤滑剤塗布手段は、直毛ブラシからなり、前記トナー除去手段は、ループブラシからなるローラであることを特徴とする。
4.前記直毛ブラシ及びループブラシが、導電性繊維からなることを特徴とする。
5.前記ループブラシにはフリッカが当接していることを特徴とする。
6.前記ループブラシローラは、感光体との当接位置で感光体の回転方向に対して逆方向に回転することを特徴とする。
8.また、本発明は、潜像を担持する像担持体と、転写後の像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段とを少なくとも含んで一体に支持され、画像形成装置本体に着脱自在に形成されるプロセスカートリッジにおいて、前記いずれかのクリーニング装置を備えることを特徴とするプロセスカートリッジである。
9.本発明は、潜像を担持する像担持体と、像担持体表面に均一に、DCバイアス電圧にACバイアス電圧を重畳して帯電を施す帯電手段と、帯電した像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、潜像を書き込む露光手段と、像担持体表面に形成された潜像にトナーを供給し、可視像化する現像手段と、像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段とを備える画像形成装置において、前記いずれかのクリーニング装置を備えることを特徴とする画像形成装置である。
10.前記画像形成装置は、前記プロセスカートリッジを備えることを特徴とする。
12.前記現像手段で用いられるトナーが、平均円形度が0.93ないし1.00の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする。
13.前記現像手段で用いられるトナーが、体積平均粒径と個数平均粒径との比(分散度)が、1.00ないし1.40の範囲にあることを特徴とする。
14.前記現像手段で用いられるトナーが、外観形状がほぼ球形状であって、長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であって、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を満足することを特徴とする。
画像形成装置100は、画像形成部300、給紙部200、原稿読み取り部400、原稿搬送部500からなる。画像形成部300は、画像形成ユニット10、露光手段3、転写手段5、定着手段7からなる。
画像形成ユニット10は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色のトナー像をそれぞれ形成する4つのユニットを並列して備える。各画像形成ユニット10の中央には、それぞれ感光体1K、1C、1M、1Yが備えられ、その周囲に、帯電手段、現像手段、クリーニング手段が備えられている。
転写手段5は、各感光体1上に形成されたトナー像を順次重ね合わせて保持する中間転写ベルト50を含んで構成されており、中間転写ベルト50上に形成されたカラートナー像を記録紙に転写する構成となっている。この他、転写搬送ベルトによって記録紙を搬送し、各感光体1上に形成されたトナー像を直接記録紙に転写する構成であってもよい。
定着手段7は、内部にハロゲンヒータ等を有するローラに張架されたベルトと加圧ローラとから構成されており、両者によって形成されるニップ部にて記録紙上のトナーに熱と圧を加えてトナー像を定着させる。この他、一対のローラ、あるいは一対のベルトを用いるものであってもよい。
画像形成装置100は、この他に両面反転ユニット9、排紙トレイ8等を備える。
感光体1は、光導電性を有するアモルファスシリコン、アモルファスセレン等の非晶質金属、あるいは、ビスアゾ顔料、フタロシアニン顔料等の有機化合物を用いることができる。環境問題及び使用後の後処理を考慮すると、有機化合物を用いた感光体が好ましい。
帯電手段2は、コロナ方式、ローラ方式、ブラシ方式、ブレード方式のいずれであってもよく、ここでは、ローラ方式の帯電手段2を示す。帯電手段2は、帯電ローラ2a、帯電ローラ2aを清掃するために当接されている帯電ローラクリーニング部材2b、帯電ローラ2aに接続される図示しない電源を備える。帯電ローラ2aに高電圧を印加して、感光体1との間でコロナ放電を発生させ感光体1の表面を一様に帯電するものである。
中間転写ベルト50を挟んで感光体1に対向する位置には、1次転写手段51が備えられている。1次転写手段51は図示しない電源が接続されていて、感光体1上のトナー像を中間転写ベルト50に転写する際電圧が印加されて、感光体1と中間転写ベルト50の間に電界が形成され、静電気的にトナー像の転写が行われる。
感光体1とループブラシローラ65との当接位置では、ループブラシローラ65は感光体1の回転方向とはカウンター方向に回転する。これにより、感光体1表面の残留トナー及びフィルミングを効率的に除去することが可能になる。
ブラシローラ62は、回転駆動することによって固形潤滑剤64を削り取り、微粒子化した潤滑剤を感光体1表面に供給する。その後、感光体1表面とクリーニングブレード61との接触により、潤滑剤は引き延ばされて薄膜状になり、感光体1表面の摩擦係数を低下させる。
形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される、トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される、トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
本発明に係るトナーはSF−1が100〜180の範囲にあり、SF−2が100〜180の範囲にあるトナーである。トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体ドラム1との接触が点接触に近くなるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーの感光体ドラム1表面への付着力も低下し、転写率は高くなる。一方、球形トナーはクリーニングブレード61と感光体ドラム1との間隙に入り込みやすいため、トナーの形状係数SF−1とSF−2は100以上がよい。また、SF−1とSF−2が大きくなると、画像上にトナーが散ってしまい画像品位が低下する。このために、SF−1とSF−2は180を越えない方が好ましい。
本発明に係るトナーはバインダ樹脂として変性ポリエステル(i)を含む。変性ポリエステル(i)としては、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態をさす。具体的には、ポリエステル末端に、カルボン酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、さらに活性水素含有化合物と反応させ、ポリエステル末端を変性したものを指す。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
変性ポリエステル(i)を得るためのポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
本発明においては、前記変性されたポリエステル(i)単独使用だけでなく、この(i)と共に、未変性ポリエステル(ii)をバインダ樹脂成分として含有させることもできる。(ii)を併用することで、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。(ii)としては、前記(i)のポリエステル成分と同様な多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。また、(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、(i)のポリエステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダ樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダ樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電気的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダ樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダ樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。例えばビニル系樹脂としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等の樹脂が挙げられる。樹脂微粒子の平均粒径は5〜200nm、好ましくは20〜300nmである。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモルフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
図6は、本発明に係るトナーの形状を模式的に示す図である。図6において、略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、本発明のトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)(図6(b)参照)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)(図6(c)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。
なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
また、2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、磁性キャリアとしては、鉄、マグネタイト、Mn、Zn、Cu等の2価の金属を含むフェライトであって、体積平均粒径20〜100μmが好ましい。平均粒径が20μm未満では、現像時に感光体1にキャリア付着が生じやすく、100μmを越えると、トナーとの混合性が低く、トナーの帯電量が不十分で連続使用時の帯電不良等を生じやすい。また、Znを含むCuフェライトが飽和磁化が高いことから好ましいが、画像形成装置100のプロセスにあわせて適宜選択することができる。磁性キャリアを被覆する樹脂としては、特に限定されないが、例えばシリコーン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、含フッ素樹脂、オレフィン樹脂等がある。その製造方法は、コーティング樹脂を溶媒中に溶解し、流動層中にスプレーしコア上にコーティングしても良く、また、樹脂粒子を静電気的に核粒子に付着させた後に熱溶融させて被覆するものであってもよい。被覆される樹脂の厚さは、0.05〜10μm、好ましくは0.3〜4μmがよい。
2 帯電手段(帯電装置)
2a 帯電ローラ
2b 帯電ローラクリーニング部材
3 露光手段(露光装置)
4 現像手段(現像装置)
4a 現像剤担持体
4b トナー供給室
5 転写手段(転写装置)
50 中間転写ベルト
51 1次転写手段
6 クリーニング装置
61 クリーニングブレード
62 潤滑剤塗布手段(ブラシローラ)
64 固形潤滑剤
65 トナー除去手段(ループブラシローラ)
65a 芯金
65b 基布
65c ブラシ繊維
66 フリッカ
67 搬送スクリュー
7 定着手段
100 画像形成装置
Claims (18)
- 像担持体表面をクリーニングするクリーニング装置であって、
像担持体表面に当接させて配置されるクリーニングブレードと、
クリーニングブレードよりも像担持体回転方向上流側に配置され、像担持体表面に固形潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段と、
潤滑剤塗布手段よりも像担持体回転方向上流側に配置され、トナーを除去するトナー除去手段とを備える
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1に記載のクリーニング装置において、
前記トナー除去手段は、前記潤滑剤塗布手段よりもトナー掻き取り力が高い
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1または2に記載のクリーニング装置において、
前記潤滑剤塗布手段は、直毛ブラシからなり、前記トナー除去手段は、ループブラシからなるローラである
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載のクリーニング装置において、
前記直毛ブラシ及びループブラシが導電性繊維からなる
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載のクリーニング装置において、
前記ループブラシにはフリッカが当接している
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載のクリーニング装置において、
前記ループブラシローラは、感光体との当接位置で感光体の回転方向に対して逆方向に回転する
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載のクリーニング装置において、
前記トナー除去手段は、前記潤滑剤塗布手段の上流に位置する
ことを特徴とするクリーニング装置。 - 潜像を担持する像担持体と、
転写後の像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段とを少なくとも含んで一体に支持され、画像形成装置本体に着脱自在に形成されるプロセスカートリッジにおいて、
前記クリーニング手段は、請求項1ないし7のいずれかに記載のクリーニング装置である
ことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 潜像を担持する像担持体と、
像担持体表面に均一に、DCバイアス電圧にACバイアス電圧を重畳して帯電を施す帯電手段と、
帯電した像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、潜像を書き込む露光手段と、
像担持体表面に形成された潜像にトナーを供給し、可視像化する現像手段と、
像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段とを備える画像形成装置において、
前記クリーニング手段は、請求項1ないし7のいずれかに記載のクリーニング装置である
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項9に記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置は、請求項8に記載のプロセスカートリッジを備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項9または10のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記トナーが、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させるトナーを用いる
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項9ないし11のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記トナーが、平均円形度が0.93ないし1.00の範囲にあるトナーを用いる
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項9ないし12のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記トナーが、体積平均粒径と個数平均粒径との比(分散度)が、1.00ないし1.40の範囲にある
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項9ないし13のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記トナーが、外観形状がほぼ球形状であって、
長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であって、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を満足する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 電子写真プロセスの現像工程に供されるトナーであって、
請求項9または10に記載の画像形成装置において使用されるトナーであり、
前記トナーが、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させる
ことを特徴とするトナー。 - 請求項15に記載のトナーにおいて、
トナーは、平均円形度が0.93ないし1.00の範囲にある
ことを特徴とするトナー。 - 請求項15または16に記載のトナーにおいて、
体積平均粒径と個数平均粒径との比(分散度)が、1.00ないし1.40の範囲にある
ことを特徴とするトナー。 - 請求項15ないし17のいずれかに記載のトナーにおいて、
トナーは、外観形状がほぼ球形状であって、
長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であって、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を満足する
ことを特徴とするトナー。
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