JP5110985B2 - 接触式帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 - Google Patents

接触式帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、帯電部材、これを用いたプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置に関する。より詳しくは、オゾンの発生を抑制し、高電圧印加条件下でも耐久性に優れた帯電部材、これを用いて良好な画像が得られるプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置に関する。
電子写真方式を採用した電子写真画像形成装置は、電子写真感光体、感光体を帯電するための帯電手段、帯電された感光体表面に露光により静電潜像を形成する露光手段を有する。更に、電子写真画像形成装置は、感光体表面に形成された静電潜像に現像剤(トナー)を供給する現像手段及び現像剤を記録材(紙)上に転写する転写手段、転写された現像剤を記録材に定着して記録材に画像を形成する定着手段が設けられたものが一般的である。
このような電子写真画像形成装置における帯電手段としては、電子写真感光体の表面に接触又は近接配置された帯電部材に、電圧を印加することによって感光体の表面を帯電処理する方式が多く採用されている。被帯電部材である感光体の帯電の安定性、オゾン発生の低減、あるいは、低コスト化という観点から、接触式の帯電手段が多用されている。
前記印加電圧については、直流電圧のみの電圧又は直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が用いられる。具体的には、放電開始電圧(感光体に対して帯電ローラを加圧当接させた場合に、約550V)に、必要とされる感光体表面電位Vdを足した直流電圧(DC電圧)を印加することで帯電を行うDC帯電方式がある。また、必要とされる感光体表面電位Vdに相当するDC電圧に放電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を持つ交流成分(AC成分)を重畳した電圧を接触帯電部材に印加することで帯電を行うAC帯電方式がある。電子写真画像形成装置の小型化、消エネの観点からは、帯電部材への印加電圧はDC電圧のみ(DC帯電方式)であることが好ましい。
しかしながら、DC帯電方式はAC帯電方式に比べ、放電領域が狭い、及びAC放電電流の均し効果が無いために、帯電部材の微小な抵抗値ムラ、その他の要因等により、帯電均一性が維持しにくいといった課題があった。
例えば、スジ状、ポチ状の汚れ起因の画像が発生することがあり、長期の繰り返し使用に伴い、この傾向は顕著になる。これは、低温低湿のような放電現象の起こりにくい環境条件において、助長される。
帯電を安定化する方法として、被帯電部材と接触する帯電部材の表面を粗面化することにより、放電ポイントを増加させ、それによって被帯電部材に対する帯電効率・均一帯電性を向上する方法が知られている(特許文献1)。しかし、この方法では、帯電部材が被帯電部材に接触しているという性格上、被帯電部材に付着した微粉トナー、外添剤などがニップ内において帯電部材表面の凹凸により付着し易く、帯電部材表面が汚染され易くなる。それに伴い付着物による部分的な抵抗上昇が生じるために帯電不良が発生し易くなる。
特に、近年、高画質化の要求と共に、長寿命化、カラー化などの要求が高まり、中でも帯電ローラーを含むプロセスカートリッジの目標寿命値の延びが目ざましく、帯電ローラーの耐汚染性が必要とされている。
特開平7−281507号公報
本発明の目的は、長期間の繰り返し使用によっても、汚れ起因の画像、放電不良起因の画像の発生を抑制することにより、良好な画像を出力することができる耐久性に優れた帯電部材を提供することにある。また、前記帯電部材を用いたプロセスカートリッジ、電子写真画像形成装置を提供することにある。
本発明における帯電部材は、導電性支持体、及びバインダー樹脂と導電剤を含み、前記導電剤により導電性を付与されている表面層を有する接触帯電用の帯電部材であって、前記表面層は更に、前記バインダー樹脂中に分散している粗し粒子を含み、前記粗し粒子は、窒化ホウ素、窒化ケイ素、二硫化モリブデン及び二硫化タングステンから選ばれる層状化合物を含み、平均粒子径が1μm以上30μm以下であり、前記表面層は、表面に前記粗し粒子の含有に由来する凸部を有し、前記帯電部材の表面粗さRzjisは、3μm以上20μm以下であり、前記粗し粒子が、前記層状化合物から選ばれる子粒子を母粒子の表面に被覆した複合粒子であり、前記母粒子が、樹脂粒子、又は、無機系粒子からなることを特徴とする。
前記粗し粒子の含有に由来する表面層の凸部は、被帯電部材とのニップ部において空隙を生じさせることを特徴とする。
前記導電部材は、導電性支持体上に、少なくともバインダー樹脂中に前記粗し粒子と前記導電剤を分散させてなる表面層を有し、前記表面層は、前記粗し粒子と前記導電剤を添加した塗料を塗工することにより形成された塗膜であることを特徴とする。
本発明におけるプロセスカードリッジは、前記帯電部材と被帯電部材とが一体化されてなり、電子写真画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とする。
本発明における電子写真画像形成装置は、少なくとも前記プロセスカートリッジと、露光手段と、転写手段とを有することを特徴とする。
前記電子写真画像形成装置は、前記帯電部材に直流電圧のみを印加し、被帯電部材を帯電処理することを特徴とする。
本発明の粗し粒子を構成する層状化合物は、誘電損失を抑える作用がある。帯電部材の表面層の表面にこのような粗し粒子の含有に由来する凸部が形成されることにより、繰り返し使用によっても、汚れ起因の画像、放電不良起因の画像の発生を抑制できる。また、帯電横スジ画像、帯電ムラ画像の発生も抑制し、良好な画像を出力することができる耐久性に優れた帯電部材が得られる。
更には、本発明の粗し粒子を複合粒子にすることにより、誘電損失を抑える作用が高まり、また、複合粒子起因の粒子表面の微小な凹凸性により、上記の作用効果がより長期的に維持される。
本発明における接触帯電用の帯電部材は、導電性支持体、及びバインダー樹脂と導電剤を含み、前記導電剤により導電性を付与されている表面層を有する。前記表面層は更に、前記バインダー樹脂中に分散している粗し粒子を含み、前記粗し粒子は、層状化合物を含有する。前記表面層は、表面に前記粗し粒子の含有に由来する凸部を有する。
更には、前記粗し粒子は、前記層状化合物から選ばれる子粒子を母粒子の表面に被覆した複合粒子であり、前記母粒子は、樹脂粒子、又は、無機系粒子から成る。本発明の粗し粒子に由来する凸部を有する帯電部材を、接触帯電用の帯電部材として用いた時の表面層の構成を図1に示す。
本発明者はDC帯電方式におけるスジ状の帯電不良を解析する目的で、帯電部材の放電状態を観察した。その結果、粗し粒子を含有しない平滑表面の帯電部材では、感光体とのニップ部両脇の空隙で放電するのみであった。しかしながら、粗し粒子により凸部を形成した帯電部材では、感光体とのニップ部両脇での放電に加え、ニップ内でも放電が起きることが確認された。
DC帯電におけるスジ状の帯電不良の抑制に対しては、帯電部材表面における凸部の形成が有効であることが本発明者らの検討で分かっている。これは前記ニップ内放電の作用効果であると考えられる。すなわち、ニップ部上流側の空隙で発生した帯電が不均一になる場合でも、ニップ内放電にて均す作用があると推測される。
以上より、感光体とのニップ部上流・下流の空隙での放電と凸部によるニップ内放電により本発明の効果が発揮される。
本発明では、粗し粒子の含有に由来する表面層の凸部が、被帯電部材とのニップ部において空隙を生じさせることが好ましい。凸部による空隙が存在することで、その空隙でも放電が生じ、より均一な帯電が可能となるためである。
本発明の粗し粒子に含まれる層状化合物は、窒化ホウ素、窒化ケイ素、二硫化モリブデン及び二硫化タングステンから選ばれる。帯電部材の表面層の表面は、本発明の層状化合物の粗し粒子の含有に由来する凸部を有し、その凸部は被帯電部材とのニップ部において空隙を生じる構成であり、帯電部材の十点平均表面粗さ(Rzjis)は、3μm以上20μm以下に制御する。
帯電部材の十点平均表面粗さ(Rzjis)が3μm未満となると、放電を安定に制御することが困難になり、帯電性が不均一(ムラ状)の帯電ムラ画像が発生することがある。また、帯電部材の十点平均表面粗さ(Rzjis)が20μmを超えると、帯電部材の凹凸が大きくなるため、放電不良起因の画像などが発生することがある。
ここで、十点平均表面粗さは、JISB0601に準じて、帯電部材の無作為の6点における10点平均表面粗さを測定した測定値である。その測定は、表面粗さ測定器「SE−3400」((株)小坂研究所製)を用いて行った。
前記層状化合物の平均粒子径は、1μm以上30μm以下であり、より好ましくは2μm以上20μm以下である。粗し粒子の平均粒子径が1μm未満の場合、表面層内における粗し粒子含有量を増加しても、表面粗さの調整が困難であり、放電不良起因の画像の発生を十分に抑制することができない。また、30μmを超えると、汚れ起因の画像、過放電起因の画像の発生を十分に抑制できない場合がある。これは、30μmを超えると過剰な点放電を誘発しやすくなり、放電の制御が困難になるものと推察する。ここで、粗し粒子の平均粒子径は、二次凝集した粒子のみを透過型電子顕微鏡(TEM)にて1000個観察し、その投影面積を求め、得られた面積の円相当径を計算して体積平均粒子径を求め、それを平均粒子径として求めることができる。粒度分布は、この体積平均粒子径としての分布である。
窒化ホウ素、窒化ケイ素、二硫化モリブデン及び二硫化タングステンから選ばれた本発明の層状化合物は、潤滑性により、粗し粒子の含有に由来した凸部の摩擦力を低く抑えられる傾向があり、凸部の汚れを制御できる。また、繰り返し使用により表面を被覆していたバインダー層の一部が削れるようなことが発生した場合でも、離型効果が発現されて、汚れがたまりにくくなり、汚れ起因の画像の発生を抑えることができる。
また、窒化ホウ素、窒化ケイ素、二硫化モリブデン及び二硫化タングステンから選ばれた本発明の層状化合物は、誘電損失を抑え、帯電能が向上するので、特に放電不良起因の画像の発生を抑えることができる。
本発明の粗し粒子の配合量は、後述するバインダー樹脂100質量部に対して、好ましくは2〜120質量部、より好ましくは5〜100質量部、更に好ましくは、5〜60質量部である。本発明の粗し粒子の含有に由来する凸部の形成は、例えば、前記バインダー樹脂との配合比率や、粗し粒子の平均粒子径、表面層の膜厚などの調整により行うことができる。ここで、含有量が2質量部未満であると、表面に凹凸が形成されにくくなる。含有量が120質量部を超えると、表面粗さの制御が困難になることがある。
本発明の粗し粒子は、前記層状化合物を子粒子として母粒子の表面に被覆した複合粒子であることがより好ましい。複合化することにより、層状化合物(子粒子)と母粒子の誘電率に差が生じ、静電容量が上がり、帯電能がより向上するためである。
本発明の複合粒子において、母粒子は樹脂粒子、又は、無機系粒子から成る。
樹脂粒子の例としては、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリウレタン、スチレン−アクリル共重合体、ポリメチルメタクリレート、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、セルロース、ポリオレフィン、シリコーン粉末等が挙げられる。
また無機粒子の例としては、シリカなどの酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ストロンチウム、ケイ酸バリウム、タングステン酸カルシウム、粘土鉱物、マイカ、タルク、カオリン等が挙げられる。この中でも複合粒子とした際に、層状化合物と誘電率の差が大きくなるものとして、樹脂粒子、及び、無機粒の酸化ケイ素が好ましい。
母粒子の形状は特に限定されないが、球状であることが好ましい。
使用される母粒子の平均粒子径は、粗し粒子としての平均粒子径が1μm以上30μm以下に制御されていれば良く、特に限定されるものではないが、好ましくは1μm以上25μm以下である。平均粒子径が1μmよりも小さい場合、層状化合物の被覆が難しくなる。母粒子を被覆する層状化合物の平均粒子径も特に限定されないが、好ましくは0.005〜5μm、さらに好ましくは0.1〜3μmである。平均粒子径がこの範囲にあるとき、母粒子への被覆性が向上する。なお、平均粒子径は、平面部面積と同面積の円相当径により表したものである。
母粒子に対する層状化合物の被覆量は、母粒子の条件(形状、粒径、種類)により異なり、特に限定されないが、好ましくは5〜70質量%である。5質量%より少ないと、本発明の複合粒子の特性が発現し難く、また70質量%より多いと、母粒子から脱落するものが多くなることがある。
本発明の複合粒子を得る方法としては、以下の方法が例示される。
母粒子がナイロンやシリコーン等の有機の軟質材料で構成されている樹脂粒子である場合、母粒子と層状化合物を上述した配合比で混合し、主として苛電現象を利用して、静電気力により母粒子の表面に付着させる。次いで、母粒子との結合を強固にするために、高速気流中で衝撃を与える。このような処理により、母粒子を構成する高分子の表面が一部軟化し、層状化合物の埋め込みにより強固に結合する。物理的な力を強制的に加える装置としては、高速ジェット気流粉砕機、ハイブリタイザー、メカノフュージョン等の周知の複合化機器が用いられる。
また、母粒子が酸化ケイ素のような無機の硬質材料で構成されている無機粒子である場合には、両者を上述した配合比で混合し、さらに均一に分散させるための分散剤を含む溶媒、例えば水を加えて懸濁液とし、攪拌、混合して十分に分散させる。この懸濁液を熱風下、圧力噴霧ノズルを通して噴霧させる。この時、霧状になった懸濁液が飛散していく過程で懸濁液の溶媒が蒸発し、母粒子の表面に層状化合物が付着される。さらに、残存する溶媒の除去、焼成するために、不活性気体雰囲気下、例えば窒素雰囲気下で処理する。前記操作を行う装置としては、例えばスプレードライ噴霧乾燥機が用いられる。
(帯電部材の実施形態)
本発明の帯電部材は、導電性支持体、導電性弾性体層、表面層などから成る。
導電性支持体は、例えば、鉄、銅、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属やその合金を挙げることが出来る。これらの表面に耐傷性付与を目的として、導電性を損なわない範囲で、メッキ処理等を施してもよい。導電性支持体の形状は、帯電部材の形状を定めるものであって、例えば、円筒、円柱、平板状、ブレード状、ベルト状、シート形状、フィルム形状等などを挙げることができる。
導電性弾性体層は、導電性支持体上に設けられ、感光体表面を均一に帯電できるように、帯電部材に導電性、弾性などを付与するために設けられる。
本発明の帯電部材の形状は、ローラー形状が好ましいが、シート形状、ベルト形状、フィルム形状、板状等とすることもできる。
ローラー形状の導電性支持体a上に形成された帯電部材を示す。図2は表面層cの1層を有するもの、図3は導電性弾性体層bと、導電性弾性体層b上に形成された表面層cの2層を有するものである。また、図4は導電性弾性体層b、抵抗層d、表面層cの3層を有するもの、図5は導電性弾性体層b、抵抗層d、第2の抵抗層e、表面層cの4層を有するものなどを挙げることができる。
平板形状の導電性支持体a1上に形成された帯電部材を示す。図6は最外層c1の1層を有するもの、図7は導電性弾性体層b1と、導電性弾性体層b1上に形成された表面層c1の2層を有する。
ベルト形状の導電性支持体a2上に形成された帯電部材を示す。図8は最外層c2の1層を有するもの、図9は導電性弾性体層b2と、導電性弾性体層b2上に形成された表面層c2の2層を有する。
(表面層)
表面層に用いるバインダーとしては、公知のバインダーを採用することができる。例えば、樹脂、天然ゴムやこれを加硫処理したもの、合成ゴムなどのゴム、熱可塑性エラストマー等のエラストマー等を挙げることができる。
上記樹脂としては、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(SEBC)及びオレフィン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(CEBC)等を挙げることができる。
上記合成ゴムとしては、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム及びエピクロルヒドリンゴム等を挙げることができる。
上記熱可塑性エラストマーとしては、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、エチレン酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー及び塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。
これらのバインダーは、単独で用いてもよいし、混合又は共重合体として2種以上用いてもよい。これらの中でも樹脂を用いることが好ましい。
表面層は、本発明の粗し粒子以外に、導電剤として導電性微粒子を含有させても良い。
上記導電性微粒子としては、金属酸化物系導電性微粒子、金属系導電性微粒子、カーボンブラック、カーボン系導電性微粒子等を挙げることができる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。金属酸化物系及び金属系導電性微粒子としては、例えば、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、銅、アルミニウム及びニッケル等の粒子を挙げることができる。カーボン系導電性微粒子としては、金属酸化物系粒子にカーボンブラックを被覆した複合導電性微粒子等が挙げられる。
カーボンブラックは、粒子が数珠状につらなっているため、バインダーに対して、均一に存在させることが困難な傾向にある。このため、カーボンブラックを金属酸化物に被覆した複合導電性微粒子として使用することにより、バインダーへ均一に存在させることができ、体積抵抗率制御を容易にする傾向がある。
上記複合導電性微粒子は、金属酸化物又は複合金属酸化物などの金属酸化物系粒子を用いることにより、バインダーに対して容易に均一に分散させることができる。金属酸化物系微粒子としては、酸化亜鉛、酸化錫、酸化インジウム、酸化チタン(二酸化チタン、一酸化チタン等)、酸化鉄、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸バリウム及びジルコン酸カルシウム等を挙げることができる。
上記金属酸化物系微粒子は表面処理されていることが好ましい。これにより、金属酸化物系微粒子表面とカーボンブラックをより強固に付着させることができる。表面処理としては、好ましくはアルコキシシラン、フルオロアルキルシラン、ポリシロキサン等の有機ケイ素化合物、シラン系、チタネート系、アルミネート系及びジルコネート系の各種カップリング剤、オリゴマー又は高分子化合物の一種又は二種以上を用いることができる。
上記金属酸化物系微粒子に被覆するカーボンブラックとしては、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック等が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。カーボンブラックの付着量は、金属酸化物粒子100質量部に対して1〜500質量部であることが好ましい。
上記表面層の厚さは、1〜100μmが好ましい。より好ましくは、2〜50μmである。
膜厚は、作製した帯電部材をカッターナイフなどで切断し、層の断面を光学顕微鏡又は電子顕微鏡により観察し、その厚さを実測することにより求めることができる。
上記表面層は、好適な層厚に形成するのに適当な方法であれば特に限定されず、樹脂化合物の層形成において公知の方法を用いて作製することができる。中でも塗料を塗工して、塗膜を形成する方法が好ましい。
このような表面層の形成方法としては、上記の表面層を構成する材料を、サンドミル、ペイントシェーカ、ダイノミル及びパールミル等のビーズを利用した従来公知の分散装置を用いて公知の方法により分散させる。次に、得られた表面層形成用の塗料を、静電スプレー、ディッピング、ロールコータ、コイルコータ、カーテンフローコータ、電着塗装、静電塗装、紛体塗装等の塗工手段を用いて塗工することで表面層を形成することができる。表面層塗料の利用効率を考慮すると、ディッピング法がより好ましい。
静電スプレーやディッピング法を用いる場合には、各種溶剤を使用することが多い。用いる溶剤としては、特に制限はないが、用いるバインダーが溶解しやすい溶剤を用いることが必要である。具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、クロロホルム、塩化エチレン、ジクロルエチレン、四塩化炭素、トリクロロエチレン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素あるいはベンゼン、トルエン、キシレン、リグロイン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族化合物が用いられる。
(導電性弾性体層)
導電性弾性体層としては、弾性を与えるために上記で例示した合成ゴムや熱可塑性エラストマー等のエラストマーなどが挙げられる。帯電部材と感光体との十分なニップを確保する観点から、合成ゴムがより好ましい。さらに、合成ゴムとして極性ゴムを用いると、抵抗を容易に均一にすることができる。極性ゴムとしては、NBR、エピクロルヒドリンゴムを挙げることができる。
上記エピクロルヒドリンゴムとしては、GECO(エチレンオキサイド(以下EOとも称す)−エピクロルヒドリン(以下EPとも称す)−アリルグリシジルエーテル(以下AGEとも称す)共重合体)やECO(エチレンオキサイド−エピクロルヒドリン共重合体)を挙げることができる。GECOやECOでは、EOの共重合比率を変化させることで、体積抵抗率を制御できることが知られている。
導電性弾性体層の体積抵抗率は、23℃/50%RH環境下で102〜1010Ω・cmであることが好ましい。
導電性弾性体層の体積抵抗率は、上記の導電性弾性体層材料中にカーボンブラック、導電性金属酸化物、アルカリ金属塩、アンモニウム塩等の導電剤を適宜添加し、調整することができる。極性ゴムを使用する場合は、アンモニウム塩を用いることが好ましい。
導電性弾性体層は硬度等を調整するため、軟化油、可塑剤等の添加剤を添加してもよい。
導電性弾性体層に添加剤を用いる場合、添加剤のブリードアウト防止を強化する観点などから、導電性弾性体層と表面層との間に、1層又は2層以上の抵抗層を設けてもよい。
導電性弾性体層は、例えば、予め所定の膜厚に形成されたシート形状又はチューブ形状の層を接着又は被覆することにより形成できる。また、押出成形による形成や、研磨等による形状の形成、型内での所定の形状への成形等を行うこともできる。
(電子写真画像形成装置)
本発明の電子写真画像形成装置は、電子写真感光体と、上記帯電部材と、露光手段と、現像手段と、転写手段とを有するものであれば、特に制限されるものではない。一例として、図10の概略構成図に示す電子写真画像形成装置を挙げることができる。
図10に示す電子写真画像形成装置には、被帯電部材である直径24mmなどの円筒状の感光体151が設けられこの感光体151は、矢印方向に、250mm/sなどのプロセススピードで回転駆動する。感光体151に、例えば、一端で4.9N(0.5kg重)、両端で合計9.8N(1kg重)重のバネによる押圧力で、接触、当接される帯電部材である帯電ローラー153が設けられている。前記帯電ローラーは感光体151の回転に対して順方向に回転するようになっている。帯電ローラーには直流電圧のみを印加する電源S1が接続され、帯電ローラー153に、電源S1から、例えば、−1000Vの直流電圧が印加されることで、感光体151の表面が−400V程度に帯電処理(接触帯電)されるようになっている。
電子写真画像形成装置には、レーザービームスキャナーなどの露光装置154が設けられている。帯電ローラー153により−400V(暗部電位)に帯電された感光体151の表面に、レーザービームスキャナー154により目的の画像情報に対応した露光(画像露光)光154Lが照射される。これにより、感光体の表面の電位−400Vが選択的に−150V(明部電位)に減衰して、感光体151の表面に静電潜像が形成される。
感光体151の周囲には、更に、現像装置155が設けられる。現像装置155には、トナーを収容する現像容器の開口部に配設されてトナーを担持搬送する現像部材155a、収容されているトナーを撹拌する撹拌部材155b、現像部材155aのトナー担持量(トナー層厚)を調整するトナー規制部材155cが設けられる。現像装置155において、感光体151の表面に形成された静電潜像の明部電位部に、−350V(現像バイアス)に帯電しているトナー(ネガトナー)を選択的に付着させて、静電潜像がトナー像として可視化される。この電子写真画像形成装置においては、現像部材155aは、感光体と接触しているか、又は、担持するトナーを介して感光体と接触した状態となっている、接触現像方式が採用されている。
更に、転写部材156が設けられる。転写部材156は、導電性支持体上に中抵抗に調整された弾性樹脂層を被覆してなる転写部材である。これは、感光体151に所定の押圧力で転写ニップ部を有して接触するように配置され、転写部材は感光体151の回転と順方向に感光体151の回転周速度とほぼ同じ周速度で回転するようになっている。また、転写部材には、電源S2からトナーの帯電極性とは逆極性の転写電圧が印加されるようになっている。この転写ニップ部に、給紙機構部(図示せず)から所定のタイミングで供給される転写材Pの裏面に、トナーの帯電極性とは逆極性の転写電圧が印加された転写ローラー156が押圧される。これにより、トナー像が感光体151表面から転写材P(紙、フィルム等)の表面に静電転写される。
更に、定着装置(図示せず)が設けられ、転写材P上に転写されたトナー像が、加熱などにより転写材P上に定着され、トナー像が定着された転写材Pが画像形成物として出力される。両面画像形成モードや多重画像形成モードの場合は、この画像形成物が再循環搬送機機構(図示せず)に導入されて転写ニップ部へ再導入されるようになっている。
更に、クリーニングブレードなどを備えたクリーニング装置(図示せず)が設けられ、感光体151の表面の転写残りのトナーが、クリーニング装置によって回収された後、感光体151は再び画像形成状態となり、上記操作が反復されるようになっている。
本発明のプロセスカートリッジは、上記感光体と、上記帯電部材とが一体化されてなり、電子写真画像形成装置本体に着脱自在であるものであれば、特に制限されるものではない。一例として、上記図10に示す電子写真画像形成装置の、感光体151、帯電部材153、現像装置155、転写部材156等の構成のうち、複数のものを容器に納めて一体とする。これを電子写真画像形成装置本体のレール等の案内手段を用いて電子写真画像形成装置本体に着脱自在としたプロセスカートリッジを挙げることができる。このプロセスカートリッジは、複写機やレーザービームプリンター等の電子写真画像形成装置本体に対して着脱自在に構成したものである。
上記感光体151としては、例えば、円筒状の導電性支持体と、前記支持体上に形成された無機感光材料及び/又は有機感光材料を含有する感光層とを有し、感光体の表面を所定の極性、電位に帯電させるための電荷注入層を更に有するものとすることができる。
上記感光体151の具体的構成としては、図11に示されるように、導電性支持体1aと、この導電性支持体1a上に形成される感光層1bとを有する。感光層1bには、図示するように電荷発生層11bと電荷輸送層12bとを積層した構成を好ましくは用いることができる。
また上記感光体は、上記以外の層を有していても良く、図12に示されるように導電性支持体1aと、この導電性支持体1a上に形成される下引き層1cと、この下引き層1c上に形成される感光層1bとを有する構成を用いることができる。
上記現像装置155としては、例えば、ジャンピング現像方式、接触現像方式、及び磁気ブラシ方式等を採用することができる。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらに限定されるものではない。なお、実施例1から4は参考例である。
以下に示す製造例で、帯電部材は導電性支持体、導電性弾性体層、表面層の構成からなるローラー形状である。
[製造例]
(1)−1 製造例1 導電性弾性体層(導電性弾性ローラー)
エピクロルヒドリンゴム(商品名:「エピクロマーCG105」、ダイソー(株)製)100質量部に対し、以下の化合物を添加し、オープンロールで30分間混練した。
MTカーボン(充填剤、商品名:「N991」、Thermax社製) 35質量部
酸化亜鉛 5質量部
ステアリン酸 1質量部
前記混練物に、さらに以下の化合物を添加し、オープンロールで15分間混練した。これにより、混練物Iを得た。
ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド(加硫促進剤、商品名:「ノクセラーDM−P」、大内新興化学(株)製) 1質量部
テトラメチルチウラムモノスルフィド(加硫促進剤、商品名:「ノクセラーTS」、大内新興化学(株)製) 0.5質量部
イオウ(加硫剤) 1.2質量部
次に、前記混練物Iを、ゴム押し出し機で、外径9.5mm、内径5.4mmの円筒形に押し出し、250mmの長さに裁断し、加硫缶で160℃の水蒸気で30分間1次加硫することにより、導電性弾性体層用1次加硫チューブを得た。
一方、直径6mm、長さ256mmの円柱形の鋼製の支持体(表面をニッケルメッキ加工したもの)に、金属及びゴムを含む熱硬化性接着剤(商品名:「メタロックU−20」、(株)東洋化学研究所製)を塗布した。塗布は、支持体の円柱面軸方向中央を挟んで両側115.5mmまでの領域(あわせて軸方向幅231mmの領域)に行った。これを30分間80℃で乾燥させた後、さらに1時間120℃で乾燥させた。
前記熱硬化性接着剤を塗布し乾燥させた支持体を、導電性弾性体層用1次加硫チューブの中に挿入し、その後、導電性弾性体層用1次加硫チューブを1時間160℃で加熱した。この加熱によって、導電性弾性体層用1次加硫チューブが2次加硫され、また、熱硬化性接着剤が硬化した。このようにして、表面研磨前の導電性弾性体層を得た。
次に、表面研磨前の導電性弾性ローラーの導電性弾性体層部分(ゴム部分)の両端を切断し、導電性弾性体層部分の軸方向幅を231mmとした。その後、導電性弾性体層部分の表面を回転砥石で研磨することによって、導電性弾性ローラー1(表面研磨後の導電性弾性ローラー)を得た。前記導電性弾性ローラーは端部直径8.2mm、中央部直径8.5mmのクラウン形状で、表面のRzjisが2.5μmであり、硬度は74度(アスカーC)であった。
(1)−2 製造例2〜8、C1〜C4 導電性弾性体層(導電性弾性ローラー)
導電性弾性体層(導電性弾性ローラー)の製造例1と同様にして導電性弾性ローラー2〜8、C1〜C4を作製した。
(2)−1 製造例1 粗し粒子
層状化合物である二硫化タングステン1.0kgを冷却固化してペレット化し、二重円錐型回転混合機により均一混合後冷凍粉砕した。その後、目開き15μmのメッシュを通過し、目開き8μmのメッシュを通過しないものを採取し、平均粒子径11.5μmの二硫化タングステン粒子を得た(粗し粒子1)。
(2)−2 製造例2〜4、C1〜C4 粗し粒子
層状化合物を表1に示すように変更し、通過させるメッシュの大きさを変えた以外は、粗し粒子の製造例1と同様にして粗し粒子2〜4、C1〜C4を作製した。
(2)−3 製造例5 粗し粒子
ナイロン−窒化ホウ素複合粒子の製造:
平均粒子径が約5μmのナイロン母粒子70gと、窒化ホウ素粉末(h−BN、平均粒子径:1μm)30gとをボールミルに投入し、30分間混合して静電気力により母粒子表面に窒化ホウ素粉末を均一に付着させた。さらに、母粒子と窒化ホウ素粉末の結合をより強固にするために、上記混合粒子を高速ジェット気流粉砕機の粉砕室に投入し、200m/秒の高速ジェット噴流にて粒子同士の摩擦と衝突を起こさせ、窒化ホウ素粉末を母粒子の表面にめり込ませた。複合化された粒子は、粉砕室内を上昇し、分級機を通って回収し、目開き12μmのメッシュを通過し、目開き5μmのメッシュを通過しないものを採取し、平均粒子径が8.4μmのナイロン−窒化ホウ素複合粒子を得た(粗し粒子5)。
(2)−4 製造例6〜8 粗し粒子
母粒子と子粒子を表1に示すように変更し、通過させるメッシュの大きさを変えた以外は、粗し粒子の製造例5と同様にして粗し粒子6〜8を作製した。
(3)−1 製造例1 表面層溶液
表面層溶液として、下記化合物の混合溶液を調製した。
カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液(商品名:プラクセルDC2016、ダイセル化学工業(株)製) 100質量部
メチルイソブチルケトン 312質量部
製造例1で作製した粗し粒子1 50質量部
導電性酸化スズ(商品名:S−1、(株)ジェムコ製) 150質量部
変性ジメチルシリコーンオイル(商品名;SH28PA、東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製) 0.08質量部
HDIヌレートのブロック体とIPDIヌレートのブロック体(7:3の混合物) 80.14質量部
このとき、HDIとIPDIの混合物は、(HDIとIPDIの混合物のイソシアネート基)/(前記アクリルポリオールの水酸基)=1.0である。HDIとIPDIについては、HDIヌレート(商品名:デュラネートTPA−B80E、旭化成工業製)、IPDIヌレート(商品名:ベスタナートB1370、デグサ・ヒュルス製)を使用した。
450mLのガラス瓶に上記混合溶液210gと、メディアとしての平均粒子径0.8mmのガラスビーズ200gを混合し、ペイントシェーカー分散機を用いて36時間分散して表面層溶液1を得た。
(3)−2 製造例2〜8、C1〜C4 表面層溶液
粗し粒子を粗し粒子2〜8、C1〜C4に変更した以外は、表面層溶液の製造例1と同様にして表面層溶液2〜8、C1〜C4を製造した。
(4)−1 製造例1 帯電部材
表面層溶液の製造例1で得られた表面層溶液1を、導電性弾性ローラーに1回ディッピング塗布し、常温で30分間以上風乾し、次いで80℃に設定した熱風循環乾燥機にて1時間乾燥した。更に、160℃に設定した熱風循環乾燥機にて1時間乾燥して、導電性弾性ローラー上に表面被覆層を形成した。ディッピング塗布浸漬時間は9秒、ディッピング塗布引き上げ速度は、初期速度が20mm/s、最終速度は2mm/sになるように調節し、20mm/sから2mm/sの間は、時間に対して直線的に速度を変化させた。
このようにして、帯電部材1を作製した。作製した帯電部材の物性を表1に示す。
(4)−2 製造例2及び4〜8、C1〜C4 帯電部材
帯電部材の製造例1と同様に製造を行ない、帯電部材2及び4〜8、C1〜C4を作製した。作製した帯電部材の物性を表1に示す。
(4)−3 製造例3 帯電部材
ディッピング法ではなく、導電性弾性ローラー3を入れ、その外周に表面層溶液3を注型して、常温で30分間以上風乾した。次いで80℃に設定した熱風循環乾燥機にて金型ごと1時間乾燥し、更に160℃に設定した熱風循環乾燥機にて金型ごと1時間乾燥して、常温まで冷ました後に、金型から脱型して帯電部材3を作製した。作製した帯電部材の物性を表1に示す。
Figure 0005110985
(実施例1)
帯電部材1について以下の評価を行った。
[耐久画像評価(耐汚染性評価)]
作製した帯電部材を図10に示す構成の電子写真画像形成装置に装着し、ベタ画像を100枚出力して帯電部材に汚れを付着させた。その後、現像装置、クリーニング装置を交換後、1枚画像を出力して、電子写真画像形成装置の回転を停止させた後、また画像形成動作を再開した。前記動作を繰り返し(E文字1%印字画像を間欠耐久)、5000枚の画像出力耐久試験を行った。
評価条件は直径24mmの電子写真感光体ドラムに、一端で4.9N(0.5kg重)、両端で合計9.8N(1kg重)のバネによる押し圧力で当接、帯電部材には直流電圧のみ−1000Vを印加して、23℃/50%RH環境において耐久評価を行った。トナーは平均粒子径5.0μmの重合トナーを、電子写真感光体ドラムは、商品名:「HP Color LaserJet 3000」(ヒューレットパッカード社製)のモノクロ(ブラック)カートリッジに搭載の感光体ドラムを使用した。耐久試験中はプロセススピードを250mm/sに設定し、ハーフトーン画像を用い、その出力画像を、以下のランク基準により汚れ起因の画像不良について評価した。
ランクA:未発生
ランクB:端部にスジ状、ポチ状の画像の軽微な発生
ランクC:スジ状、ポチ状の画像が一部に発生しているが実使用上問題無い
ランクD:スジ状、ポチ状の画像が数箇所発生しており、画像品質が劣る
ランクE:スジ状、ポチ状の画像が画像全体に発生しており、画像品質が大きく劣る
その結果、表2に示すように端部に軽微なスジ状の画像が発生しているが、実使用上全く問題のないレベルであった。
[耐久画像評価(放電評価)]
上記、汚染性評価で得られた5000枚画像出力後の帯電部材を、低温低湿環境(15℃/10%RH)において1枚画像を出力して、電子写真画像形成装置の回転を停止させた後、また画像形成動作を再開した。前記動作を繰り返し(E文字1%印字画像を間欠耐久)、1000枚の画像出力耐久試験を行った。評価条件も同様に、直径24mmの電子写真感光体ドラムに、一端で4.9N(0.5kg重)、両端で合計9.8N(1kg重)のバネによる押し圧力で当接、帯電部材には直流電圧のみ−1000Vを印加して、耐久評価を行った。トナーは平均粒子径5.0μmの重合トナーを、電子写真感光体ドラムは、商品名:「HP Color LaserJet 3000」(ヒューレットパッカード社製)のモノクロ(ブラック)カートリッジに搭載の感光体ドラムを使用した。耐久試験中はプロセススピードを250mm/sに設定し、ハーフトーン画像を用い、その出力画像を、以下のランク基準により汚れ起因の画像不良について評価した。
ランクA:未発生
ランクB:端部にスジ状、ポチ状の画像の軽微な発生
ランクC:スジ状、ポチ状の画像が一部に発生しているが実使用上問題無い
ランクD:スジ状、ポチ状の画像が数箇所発生しており、画像品質が劣る
ランクE:スジ状、ポチ状の画像が画像全体に発生しており、画像品質が大きく劣る
その結果、表2に示すようにスジ状、ポチ状の画像が一部に発生しているが、実使用上問題のないレベルであった。
(実施例2)
粗し粒子の種類及び添加質量部数を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を評価した。その結果、表2に示すように耐汚染性評価及び放電評価にて、スジ状、ポチ状の画像が一部に発生しているが、実使用上問題のないレベルであった。
(実施例3)
粗し粒子の種類及び添加質量部数を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を評価した。その結果、表2に示すように耐汚染性評価では端部に軽微なスジ状、ポチ状の画像が発生しており、放電評価にてスジ状、ポチ状の画像が一部に発生しているが、実使用上問題のないレベルであった。
(実施例4)
粗し粒子の種類及び添加質量部数を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を評価した。その結果、表2に示すように耐汚染性評価では端部に軽微なスジ状、ポチ状の画像が発生しており、放電評価にてスジ状、ポチ状の画像が一部に発生しているが、実使用上問題のないレベルであった。
(実施例5)
粗し粒子の種類及び添加質量部数を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を評価した。その結果、表2に示すように耐汚染性評価及び放電評価にて端部に軽微なスジ状、ポチ状の画像が一部発生しているが、良好な画像が得られた。
(実施例6)
粗し粒子の種類及び添加質量部数を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を評価した。その結果、表2に示すように耐汚染性評価ではスジ状、ポチ状の画像不良は未発生であり、放電評価にて端部に軽微なスジ状、ポチ状の画像が一部発生しているが、良好な画像が得られた。
(実施例7)
粗し粒子の種類及び添加質量部数を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を評価した。その結果、表2に示すように耐汚染性評価ではスジ状、ポチ状の画像不良は未発生であり、放電評価にて端部に軽微なスジ状、ポチ状の画像が一部発生しているが、良好な画像が得られた。
(実施例8)
粗し粒子の種類及び添加質量部数を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を評価した。その結果、表2に示すように耐汚染性評価及び放電評価にてスジ状、ポチ状の画像不良は未発生であり、良好な画像が得られた。
(比較例1)
粗し粒子の種類及び添加質量部数を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を評価した。その結果、表2に示すように耐汚染性評価においては、スジ状、ポチ状の画像が一部に発生しているものの問題はなかった。しかし、放電評価においてはスジ状、ポチ状の画像が画像全体に発生しており、画像品質が大きく劣った。
(比較例2)
粗し粒子の種類及び添加質量部数を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を評価した。その結果、表2に示すように耐汚染性評価にて、スジ状、ポチ状の画像が数箇所発生しており、また放電評価にてスジ状、ポチ状の画像が画像全体に発生しており、画像品質が大きく劣った。
(比較例3)
粗し粒子の種類及び添加質量部数を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を評価した。その結果、表2に示すように耐汚染性評価においては、スジ状、ポチ状の画像が端部に軽微に発生しているものの問題はなかった。しかし、放電評価においてはスジ状、ポチ状の画像が画像全体に発生しており、画像品質が大きく劣った。
(比較例4)
粗し粒子の種類及び添加質量部数を表1のように変更した以外は、実施例1と同様にして帯電部材を評価した。その結果、表2に示すように耐汚染性評価及び放電評価にて、スジ状、ポチ状の画像が数箇所発生しており、画像品質が劣った。
Figure 0005110985
本発明の帯電部材の表面の形状を示す図である。 本発明の帯電部材の一例のローラー形状帯電部材の断面図を示す図である。 本発明の帯電部材の一例のローラー形状帯電部材の断面図を示す図である。 本発明の帯電部材の一例のローラー形状帯電部材の断面図を示す図である。 本発明の帯電部材の一例のローラー形状帯電部材の断面図を示す図である。 本発明の帯電部材の一例の板状の帯電部材の断面図を示す図である。 本発明の帯電部材の一例の板状の帯電部材の断面図を示す図である。 本発明の帯電部材の一例のベルト状の帯電部材の断面図を示す図である。 本発明の帯電部材の一例のベルト状の帯電部材の断面図を示す図である。 本発明の電子写真画像形成装置の一例の概略構成図を示す図である。 本発明の電子写真感光体の一例の概略構成図を示す図である。 本発明の電子写真感光体の一例の概略構成図を示す図である。
符号の説明
a、a1、a2 導電性支持体
b、b1、b2 導電性弾性体層
c、c1、c2 表面層
d 抵抗層
e 第2の抵抗層
P 転写材
RP 粗し粒子
151 感光体
153 帯電部材(帯電ローラー)
154 露光装置(レーザービームスキャナー)
154L 露光光
155 現像装置
155a 現像部材
155b 撹拌部材
155c トナー規制部材
156 転写部材(転写ローラー)
S1 電源
S2 電源

Claims (6)

  1. 導電性支持体、及びバインダー樹脂と導電剤を含み、前記導電剤により導電性を付与されている表面層を有する接触帯電用の帯電部材であって、前記表面層は更に、前記バインダー樹脂中に分散している粗し粒子を含み、前記粗し粒子は、窒化ホウ素、窒化ケイ素、二硫化モリブデン及び二硫化タングステンから選ばれる層状化合物を含み、平均粒子径が1μm以上30μm以下であり、前記表面層は、表面に前記粗し粒子の含有に由来する凸部を有し、前記帯電部材の表面粗さRzjisは、3μm以上20μm以下であり、前記粗し粒子が、前記層状化合物から選ばれる子粒子を母粒子の表面に被覆した複合粒子であり、前記母粒子が、樹脂粒子、又は、無機系粒子からなることを特徴とする帯電部材。
  2. 前記粗し粒子の含有に由来する表面層の凸部が、被帯電部材とのニップ部において空隙を生じさせることを特徴とする請求項1に記載の帯電部材。
  3. 導電性支持体上に、少なくともバインダー樹脂中に前記粗し粒子と前記導電剤を分散させてなる表面層を有する帯電部材であり、前記表面層は、前記粗し粒子と前記導電剤を添加した塗料を塗工することにより形成された塗膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載の帯電部材。
  4. 少なくとも、請求項1乃至のいずれかに記載の帯電部材と被帯電部材とが一体化されてなり、電子写真画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  5. 少なくとも、請求項記載のプロセスカートリッジと、露光手段と、転写手段とを有することを特徴とする電子写真画像形成装置。
  6. 前記帯電部材に直流電圧のみを印加し、被帯電部材を帯電処理することを特徴とする請求項に記載の電子写真画像形成装置。
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