JP5504762B2 - 帯電部材、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents

帯電部材、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、帯電部材、プロセスカートリッジおよび画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置においては、先ず、無機又は有機材料からなる光導電性感光体からなる像保持体表面に帯電装置を用いて電荷を形成し、画像信号を変調したレーザ光等で静電濳像を形成した後、帯電したトナーで前記静電濳像を現像して可視化したトナー像が形成される。そして、該トナー像を、中間転写体を介するかあるいは直接、記録紙等の転写材に静電的に転写し、記録材に定着することにより所要の再生画像が得られる。
帯電装置は、像保持体などの被帯電体を帯電させるという重要な働きをする装置であり、像保持体に直接接触して像保持体を帯電させる接触帯電方式の帯電装置と、像保持体とは接触せずに像保持体近傍でコロナ放電などにより像保持体を帯電させる非接触帯電方式の帯電装置との2種類の帯電装置に大別される。近年、放電による副次的なオゾンや窒素酸化物などの生成がない接触帯電方式を採用する帯電装置が増えている。
接触帯電方式の帯電装置には、像保持体表面と直接接触し、像保持体表面の動きに合わせて従動回転して像保持体を帯電させる帯電部材が備えられている。
例えば、特許文献1には、軸体外周に導電性弾性体層が形成され、さらに導電性弾性体層の外周に抵抗調整層が形成され、抵抗調整層は、エピクロルヒドリンおよびアクリルゴムの少なくとも一方とイオン導電剤を主体とする組成物により形成され、さらに、導電性弾性体層と抵抗調整層との間に、N−メトキシメチル化ナイロンを主体とする軟化剤移行防止層が形成され、抵抗調整層の外周に最外層としてN−メトキシメチル化ナイロンを主体とする保護層が形成された導電性ロールが提案されている。
特許文献2には、軸体と、その外周に形成されたベースゴム層と、ベースゴム層の外周に直接または他の層を介して形成された表層を備えた帯電ロールが記載され、表層がN−メトキシメチル化ナイロン100質量部に対しメラミン系樹脂を20質量部から80質量部の割合で含有する樹脂組成物により形成されることが提案されている。
特許文献3には、軸体の表面に610ナイロン、11ナイロンおよび12ナイロンの中少なくとも1つを重合体として含む共重合ナイロン樹脂中に導電性粉体を分散した樹脂層によって表面が被覆される帯電ロールが提案されている。
特許文献4には、N−メチルメトキシ化ナイロン架橋物を主体とする導電性樹脂組成物からなる導電性樹脂層によって表面層が形成される帯電ロールが記載されている。
一方、イオン導電性材料の経時のブリードアウトに着目し、特許文献5には、導電性支持体と、導電性支持体上に形成された電気抵抗調整層と、電気抵抗調整層の表面に被覆された保護層とを有し、電気抵抗調整層が、(A)スチレン系熱可塑性樹脂、(B)高分子型イオン導電材料、ならびに、(C)主鎖または側鎖にスチレン成分、アクリロニトリル成分、ブタジエン成分およびメタクリル酸成分を重合含有する共重合体を溶融混練してなる樹脂組成物により構成されている帯電部材が提案されている。
特許文献6には、高分子型イオン導電材料が分散する熱可塑性樹脂組成物からなり導電性支持体上に形成される抵抗調整層と、抵抗調整層の表面を被覆する保護層を有する帯電部材が提案されている。
特許文献7には、最外層が、少なくとも層状無機化合物と、導電剤とを含有してなり、導電剤が、少なくとも電子伝導剤と、イオン液体を保持したフッ素系ポリマーなの粒子とを含有する画像形成用半導電性部材が提案されている。
また、表面に凹凸を設けた帯電部材も提案されており、特許文献8には、軸体と、軸体の外周に直接または他の層を介して形成される抵抗調整層と、抵抗調整の外周に形成される表面塗膜とを備えた帯電ロールが記載され、抵抗調整層の表面に凹凸粗面が形成され、粗面形成用粒子が抵抗調整層表面の凹部内に嵌入され他の部分を抵抗調整層表面から突出させた状態で抵抗調整層に固着させることが提案されている。
特許文献9には、導電性支持部材と、該導電性支持部材上に形成された導電性弾性層と、該導電性弾性層上に形成された下地層と、該下地層上に形成され樹脂粒子を有する表面層とを備えた帯電部材が記載され、該表面層の膜厚をA、該樹脂粒子の平均粒子径をB、該下地層の十点平均表面粗さ(Rz)をCとした時、C<A<Bであり、且つB<2Aであるように形成された帯電部材が提案されている。
特許文献10には、導電性支持体上に被覆層を有し、マイクロ硬度(A°)が60〜98°である帯電部材であって、被覆層がバインダーと高分子化合物粒子を含有する最外層を有し、前記高分子化合物粒子が、平均粒径として2.5〜50μm、または、平均粒径(Bμm)として式(1)0.01A−1.5A+58≦B≦−0.014A+2A−20・・・(1)を満たす帯電部材が提案されている。
特開平6−264918号公報 特開2006−163059号公報 特開平7−64378号公報 特許第2649162号公報 特開2006−330482号公報 特開2002−132014号公報 特開2008−129481号公報 特開2007−225914号公報 特開2007−101864号公報 特開2007−093937号公報
本発明の目的は、本発明の構成を有しない場合に比較して、耐久性が向上し、トナーや外添剤の付着による汚染がなく、さらに被帯電体にばらつきのない帯電を付与する帯電部材を提供することである。
上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以下に示す本発明に至った。
(1)基材と、前記基材上に設けられ、被帯電体に接触し、且つ、(A)主成分がポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂の群から選択される少なくとも一種であるポリアミド系樹脂及び(B)有機化処理された層状無機化合物の板状体を含有する最外層とを少なくとも備え、電圧が印加された状態で前記被帯電体に接触することにより前記被帯電体を帯電させる帯電部材である。
(2)前記(B)有機化処理された層状無機化合物の厚みが1nm以上、1μm以下であり、且つ(B)有機化処理された層状無機化合物の最大長が10nm以上、10μm以下である上記(1)に記載の帯電部材である。
)前記基材と最外層の間に、合成ゴムからなる弾性層を有する上記(1)または2)に記載の帯電部材である。
)前記弾性層中にイオン導電剤を含有する上記()に記載の帯電部材である。
像保持体を帯電させる帯電手段、および、像保持体と、帯電した前記像保持体を露光して前記像保持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、静電荷像現像用現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を前記像保持体から被転写体に転写する転写手段と、前記像保持体の表面に残存したトナーを除去するためのクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくとも一種、を含み、前記帯電手段に用いる帯電部材が、上記(1)から()のいずれか1つに記載の帯電部材であるプロセスカートリッジである。
)潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を静電荷像現像用現像剤を用いて現像する現像手段と、現像されたトナー画像を中間転写体を介してまたは介さずに被転写体上に転写する転写手段と、前記被転写体上のトナー画像を定着する定着手段と、を含む画像形成装置であり、前記潜像形成手段に用いる帯電部材が、上記(1)から()のいずれか1つに記載の帯電部材である画像形成装置である。
請求項1に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、耐久性が向上し、トナーや外添剤の付着による汚染がなく、さらに被帯電体にばらつきのない帯電を付与する帯電部材が得られる。
請求項2に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、耐久性が向上し、トナーや外添剤の付着による汚染がなく、さらに被帯電体にばらつきのない帯電を付与する帯電部材が得られる。
また、請求項に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、耐久性の高い帯電部材が得られる。
請求項に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、被帯電体にばらつきのない帯電を付与する帯電部材が得られる。
請求項に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、被帯電体にばらつきのない帯電を付与する帯電部材が得られる。
請求項に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、プロセスカートリッジが、耐久性が向上し、トナーや外添剤の付着による汚染がなく、さらに被帯電体にばらつきのない帯電を付与する帯電部材を有し、高画質が得られる。
請求項に係る発明によれば、本構成を有しない場合に比べ、画像形成装置が、耐久性が向上し、トナーや外添剤の付着による汚染がなく、さらに被帯電体にばらつきのない帯電を付与する帯電部材を有し、高画質が得られる。
本実施形態に係る帯電部材を示す概略斜視図である。 本実施形態に係る帯電部材の概略断面図である。 本実施形態に係る帯電装置の概略斜視図である。 本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
本発明の実施の形態における帯電部材、プロセスカートリッジおよび画像形成装置について、以下に説明する。
本実施形態の帯電部材は、基材と、該基材上に設けられ、被帯電体に接触する、且つ、(A)ポリアミド系樹脂及び(B)有機化処理された層状無機化合物の板状体を含有する最外層とを少なくとも備え、電圧が印加された状態で前記被帯電体に接触することにより前記被帯電体を帯電させる帯電部材である。
以下、本発明の一例である実施形態について図面を参照しつつ、説明する。
(帯電部材)
図1は、本実施形態に係る帯電部材を示す概略斜視図である。図2は、本実施形態に係
る帯電部材の概略断面図である。なお、図2は、図1のA−A断面図である。
本実施形態に係る帯電部材121は、図1及び図2に示すように、例えば、シャフト30(芯体)と、シャフト30の外周面に配設された導電性弾性層31と、導電性弾性層31の外周面に配設された導電性最外層32と、を有するロール部材である。
なお、ここでは、ロール部材の形態を例に挙げるが、帯電部材の形状としては、特に限定されるものではないが、ロール状、ブラシ状、ベルト(チューブ)状、ブレード状等の形状を挙げられる。これらのなかでも、本実施形態において説明するロール状部材が好ましく、則ち、いわゆる帯電ロールの形態をとるものが好ましい。
なお、本明細書において導電性とは、20℃における体積抵抗率が1×10Ωcm未満であることを意味する。また、本明細書において半導電性とは、20℃における体積抵抗率が1×10Ωcm以上1×1010Ωcm以下であることを意味する。
本実施形態に係る帯電部材121は、上記構成に限られず、例えば、導電性弾性層31を有しない態様、導電性弾性層31とシャフト30との間に配設される中間層、導電性弾性層31と導電性最外層32との間に配設される抵抗調整層又は移行防止層、導電性最外層32の外側(最表面)に配設されるコーティング層(保護層)を設けた構成であってもよい。また、本実施形態に係る帯電部材121は、シャフト30と導電性最外層層32とで構成される形態であってもよい。
本実施形態における基材は、帯電ロールの電極及び支持部材として機能するものであり、例えば、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼等の金属または合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄(快削鋼等);導電性の樹脂などの導電性の材質で構成されたものが用いられる。本実施形態においては、シャフト30は、導電性の棒状部材であり、シャフト30としては、外周面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂や、セラミック部材)、導電剤が分散された部材(例えば樹脂や、セラミック部材)等も挙げられる。シャフト30は、中空状の部材(筒状部材)であってもよし、非中空状の部材であってもよい。
導電性弾性層31は、例えば、弾性材料と、導電剤と、必要に応じて、その他添加剤と、を含んで構成される。そして、導電性弾性層31は、所望によりシャフト30の外周面に直接形成される層である。
弾性材料としては、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム等、及びこれらのブレンドゴムが挙げられる。中でも、ポリウレタン、シリコーンゴム、EPDM、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、NBR及びこれらのブレンドゴムが望ましく用いられる。これらの弾性材料は、発泡したものであっても無発泡のものであってもよい
導電剤としては、電子導電剤やイオン導電剤が挙げられる。電子導電剤の例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの粉末が挙げられる。また、イオン導電剤の例としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;が挙げられる。
これらの導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ここで、カーボンブラックとして具体的には、デグサ社製の「スペシャルブラック350」、同「スペシャルブラック100」、同「スペシャルブラック250」、同「スペシャルブラック5」、同「スペシャルブラック4」、同「スペシャルブラック4A」、同「スペシャルブラック550」、同「スペシャルブラック6」、同「カラーブラックFW200」、同「カラーブラックFW2」、同「カラーブラックFW2V」、キャボット社製「MONARCH1000」、キャボット社製「MONARCH1300」、キャボット社製「MONARCH1400」、同「MOGUL−L」、同「REGAL400R」等が挙げられる。
これら導電剤の粒子径としては、1nm以上200nm以下であることが好ましい。なお、平均粒子径は、以下の方法で測定される。
導電剤を電子顕微鏡で観察し、導電剤の100個の直径を測定し、その平均をとることで平均粒子径とした。本明細書では、この方法により測定した値を用いている。
また、粒子径は、例えば、シスメックス社製ゼータサイザーナノZSを用いて測定してもよい。
導電剤の添加量は特に制限はないが、上記電子導電剤の場合は、弾性材料100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下の範囲であることが望ましく、1質量部以上15質量部以下の範囲であることがより望ましい。一方、上記イオン導電剤の場合は、弾性材料100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下の範囲であることが望ましく、0.5質量部以上3.0質量部以下の範囲であることがより望ましい。
導電性弾性層31に配合されるその他添加剤としては、例えば、軟化剤、可塑剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤、充填剤(シリカ、炭酸カルシウム等)等の通常弾性層に添加され得る材料が挙げられる。
導電性弾性層31の形成に際しては、この層を構成する導電剤、弾性材料、その他の成分(加硫剤や必要に応じて添加される発泡剤等の各成分の混合方法や混合順序は特に限定されないが、一般的な方法としては、全成分をあらかじめタンブラー、Vブレンダー等で混合し、押出機によって溶融混合して、押出成形する方法が挙げられる。
導電性弾性層31の厚みは、1mm以上10mm以下程度とすることが望ましく、2mm以上5mm以下程度とすることがより望ましい。そして、弾性層の体積抵抗率は10Ωcm以上1014Ωcm以下が望ましい。
(導電性最外層)
本実施形態における導電性最外層32(本実施形態の帯電部材)は、(A)ポリアミド系樹脂及び(B)有機化処理された層状無機化合物の板状体を含有する最外層とを少なくとも備える。
[(A)樹脂]
<ポリアミド系樹脂>
本実施の形態の半導電性樹脂組成物を構成するポリアミド系樹脂は、アミド基を有する樹脂であれば特に制限無く用いることができる。
上記アミド基を有する樹脂の具体例としては、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂等のアミド基を有する樹脂が挙げられる。上記各種のアミド系樹脂の内、本発明の半導電性樹脂組成物に好適に用いられるものとしては、機械的強度の観点から、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂が好ましく、さらにはコーティングの容易性の観点からN−メトキシメチル化ポリアミドがより好ましい。
また、共重合ナイロン(アミランCM8000:東レ社製)も好ましく挙げられ、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、の内のいずれか1種又は複数種を重合単位として含むものであって、この共重合体に含まれる他の重合単位としては、6ナイロン、66ナイロン等が挙げられる。また、樹脂としては、上記導電性弾性層31に配合される弾性材料を適用してもよい。
これらは1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよいが、効果の観点からは、樹脂の主成分としてポリアミド樹脂を含有することが好ましい。
ポリアミド樹脂はトナー及び外添剤の付着性がよく、また、被帯電体との接触による摩擦帯電をおこして被帯電部材をプラスに帯電させるといった事態を生じ難く、このため、帯電部材に対するトナーや外添剤の付着が抑制される。
本実施形態に使用しうるポリアミド樹脂については、特に制限は無いが、ポリアミド樹脂ハンドブック,福本修,8400,(日刊工業新聞社)に記述のポリアミド樹脂はいずれも使用することができ、なかでも、アルコール可溶性ポリアミドが好ましい。
アルコール可溶性ポリアミドとしては、N−アルコキシメチル化ポリアミドが好ましく、さらにはN−メトキシメチル化ポリアミド(例えばN−メトキシメチル化ナイロン(市場流通品としては、例えばトレジン(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。))が好ましい。
最外層は、主成分の樹脂以外の第2成分の樹脂として、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂およびベンゾグアナミン樹脂のうち少なくとも1つを含むことが好ましい。これらのうち、多孔質充填剤の分散性が良好であるなどの点から、ポリビニルアセタール樹脂が好ましい。主成分の樹脂に対する第2成分の樹脂は、樹脂全体を100として、第2樹脂成分の割合が0.01質量%以上50質量%以下の範囲が好ましく、0.1質量%以上40質量%以下の範囲がより好ましい。
この最外層において、例えば、アルコール可溶性ポリアミド樹脂などのポリアミド樹脂と、第2成分の樹脂とを加熱などにより反応させて3次元架橋などの架橋を行わせてもよい。これにより、帯電部材の耐久性が向上し、帯電部材の表面の割れなどに起因する画像欠陥がほとんどなく、長期にわたっての使用が可能となる。
ポリビニルアセタール樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセトアセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニルブチラール樹脂等が挙げられる。
また、ポリエステル樹脂としては、酸由来構成成分と、アルコール由来構成成分とを含むポリエステル樹脂が用いられ、必要に応じてその他の成分を含有してもよい。
本実施形態の樹脂として用いうるフェノール樹脂としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、パラアルキルフェノール、パラフェニルフェノール等の水酸基を1個含む置換フェノール類、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン等の水酸基を2個含む置換フェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールZ等のビスフェノール類、ビフェノール類等、フェノール構造を有する化合物と、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド等とを、酸又はアルカリ触媒下で反応させ、モノメチロールフェノール類、ジメチロールフェノール類、トリメチロールフェノール類のモノマー、及びそれらの混合物、又はそれらをオリゴマー化されたもの、およびモノマーとオリゴマーの混合物であることが好ましい。
本実施形態の樹脂として用いうるエポキシ樹脂としては、1分子内にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を言い、その分子量、分子構造を特に限定するものではないが、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂(フェニレン骨格、ジフェニレン骨格等を有する)等が挙げられ、これらは単独でも混合して用いても差し支えない。
これらの中でも、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂が好ましく、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂がさらに好ましく、ビスフェノール型エポキシ樹脂が特に好ましい。
本実施形態の樹脂として用いうるメラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂としては、グアナミン構造、あるいはメラミン構造を有する化合物は公知のものが用いられるが、例えば、下記一般式(A)、(B)で示される化合物が挙げられる。一般式(A)、(B)で示される化合物は、グアナミン、あるいはメラミンとホルムアルデヒドとを用いて公知の方法(例えば、実験化学講座第4版、28巻、430ページ)で合成される。具体的には以下に示す構造があげられ、これらは、単独で用いても良いし、混合して用いてもよいが、混合、あるいは、オリゴマーとして使用することで溶解性が向上されるため、より好ましい。
一般式(A)中、Rは、炭素数1以上10以下の直鎖状若しくは分鎖状のアルキル基、炭素数6以上10以下の置換若しくは未置換のフェニル基、又は炭素数4以上10以下の置換若しくは未置換の脂環式炭化水素基を示す。R乃至Rは、それぞれ独立に水素、−CH−OH、又は−CH−O−Rを示す。Rは、炭素数1以上10以下の直鎖状若しくは分鎖状のアルキル基を示す。
以下、一般式(A)で示される化合物の具体例を示すが、これらに限られるわけではない。また、以下の具体例は、単量体のものを示すが、これらを構造単位とする多量体(オリゴマー)であってもよい。
一般式(B)中、R乃至R11はそれぞれ独立に、水素原子、−CH−OH、−CH−O−R12を示し、R12は炭素数1以上5以下の、分岐してもよいアルキル基を示す。当該アルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基などが挙げられる。
一般式(B)で示される化合物は、例えば、メラミンとホルムアルデヒドとを用いて公知の方法(例えば、実験化学講座第4版、28巻、430ページのメラミン樹脂と同様に合成される)で合成される。
以下、一般式(B)で示される化合物の具体例を示すが、これらに限られるわけではない。また、以下の具体例は、単量体のものを示すが、これらを構造単位とする多量体(オリゴマー)であってもよい。
また、グアナミン樹脂、メラミン樹脂としては、市販品としても入手可能であり、例えば、スーパーベッカミン(R)L−148−55、スーパーベッカミン(R)13−535、スーパーベッカミン(R)L−145−60、スーパーベッカミン(R)TD−126(大日本インキ社製)、ニカラックBL−60、ニカラックBX−4000(日本カーバイド社製)など、(以上グアナミン樹脂)、スーパーメラミNo.90(日本油脂社製)、スーパーベッカミン(R)TD−139−60(大日本インキ社製)、ユーバン2020(三井化学)、スミテックスレジンM−3(住友化学工業)、ニカラックMW−30(日本カーバイド社製)などが挙げられ、これら市販品をそのまま用いてもよい。
[(B)有機化処理された層状無機化合物]
本発明の半導電性樹脂組成物を構成するアミド系樹脂は、有機化処理された層状無機化合物を含有している。
層状無機化合物は、薄片状(シート状)の構造体であり、複数のこの薄片状フィラーが積層することで構成された層状構造を有する構造体から剥離された1層の構造体である。シート状の構造体そのものを示すが、シート状の構造体が2〜4つ積層された積層構造も含むものである。
層状構造を有する構造体は、層状構造を持つ珪酸塩鉱物等であり、具体的には、例えば、カオリナイト、ハロサイト等のカオリナイト族:モンモリロナイト、ハイデライト、サポナイト、ヘクトライト、マイカ等のスメクタイト族:バーミキュライト族:が代表的であるが、本発明においては、吸水性が低いこと、高い膨潤性の観点からスメクタイト族((モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バイデライト、スティブンサイト、ノントライト、及びマイカ)が好ましい。また、層状構造を有する構造体としては、このスメクタイト族においては天然由来のものでも、天然物の処理品でも、膨潤性のフッ素化マイカのような合成品でもよい。
層状構造を有する構造体を構成する各薄片状フィラーは、珪酸で構成された四面体が平面方向に多数結合して形成された形態や、アルミニウムやマグネシウムを含む八面体が平面方向に多数結合して形成された形態で存在している。
−有機化処理−
層状構造を有する上記構造体は、多数のシート状構造体がイオン物質を介在して積層されているので、通常の処理では、層状構造を消失させて、各薄片状フィラーを剥離することは困難である。
このため、本発明では、予め層状構造を有する上記構造体を有機化剤により有機化させる有機化処理を行い、有機化剤により各薄片状フィラー間に介在するイオン物質を化学的に結合させた後、層状構造を消失させて薄片状フィラーを生成することが最も好適である。この有機化処理により、容易に積層された薄片状フィラーが剥離される。
この有機化処理によって、各薄片状フィラーは層状構造の構造体から剥離されると共に、各薄片状フィラーの表面は有機化処理されて有機物との親和性が高くなる。
ここで、有機化処理とは、ポリアミド系樹脂(ポリアミドイミド樹脂或いはポリアミド樹脂等)では、例えばステアリルアンモニウム塩を用いた化学修飾(或いは処理)等によって親油基をフィラー表面に結合させる処理をしめしており、それによりポリマーとの親和性を高めることが可能である。
すなわち、薄片状フィラーの表面には、有機化処理されることによって、疎水基をもったジメチルステアリル基、トリメチルステアリル基等が結合される。
具体的には、有機化処理されることにより、薄片状フィラーの表面が親油性を持った表面に化学的改質される。
有機化剤としては、特にオニウムイオンを含む化合物が好ましく、このオニウムイオンとしては特に1〜4級のアンモニウムイオンが好ましい。1〜4級のアンモニウムイオンとしては、ヘキシルアンモニウムイオン、オクチルアンモニウムイオン、2−エチルヘキシルアンモニウムイオン、ドデシルアンモニウムイオン、ラウリルアンモニウムイオン、オクタデシルアンモニウムイオン、ステアリルアンモニウムイオン、ジオクチルジメチルアンモニウムイオン、トリオクチルアンモニウムイオン、ジステアリルジメチルアンモニウムイオン、ラウリン酸アンモニウムイオン、アルキルビス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムイオン、ポリオキシプロピレンメチルジエチルアンモニウムイオン等が挙げられる。
本実施の形態で用いる有機化剤としては、層間剥離距離の観点から、長鎖の疎水基をもった4級アンモニウム塩が好ましい。
−有機化処理方法−
層状構造を有する上記構造体の有機化剤による有機化処理の方法としては、例えば、第1段階として、層状構造を有する上記構造体を水中に分散させる。その固体分散濃度は通常1質量%から15質量%が望ましいが、層状構造を有する上記構造体が十分分散可能な濃度の範囲なら自由に設定することが出来る。次にこの懸濁液に、前述した有機化剤を含む溶液(例えば、アンモニウムイオンを含む溶液)を添加混合するか、又は逆に有機化剤を含む溶液(例えば、アンモニウムイオンを含む溶液)に、層状構造を有する上記構造体の懸濁液を添加混合する。反応は室温で十分進行するが、加温しても良い。加温の最高温度は用いる有機化剤(例えばアンモニウムイオン)の分解温度以下であれば、任意に設定可能である。
ついで、固液を分離し、固形分を水洗浄して副生物を十分に除去する。この後、固形分を乾燥することにより有機化処理された薄片状フィラー(すなわち「有機化処理された層状無機化合物」)を得ることが出来る。また、この有機化剤(例えばアンモニウムイオン)の処理量としては、過剰の有機化剤(アンモニウムイオン)を使用して処理を行なうことにより得られる。その場合には、層状構造を有する上記構造体1質量部に対して、0.5質量部以上の有機剤の塩(例えばアンモニウム塩)を溶解した水溶液で処理することが望ましい。
有機化処理された薄片状フィラー(以下「有機化処理された層状無機化合物」ともいう)の厚みは、1nm以上1μm以下であり、より好ましくは、1nm以上0.075μm以下であり、特に好ましくは、1nm以上0.05μm以下である。
有機化処理された薄片状フィラーの厚みが1nm未満であると、補強効果低下という問題が生じ、厚みが1μmより大きいと、分散性の低下という問題が生じる。
なお、有機化処理された薄片状フィラーの厚みは、次のようにして算出した平均値である。TEM観察により、ポリアミド系樹脂に含有された薄片状フィラーの厚みを10点計測し、この計測範囲を10箇所で同様に計測する。
また、有機化処理された薄片状フィラーの最大長は、10nm以上10μm以下であり、より好ましくは、10nm以上5μm以下であり、特に好ましくは、10nm以上2.5μm以下である。
有機化処理された薄片状フィラーの最大長が10nm未満であると、補強効果が不十分という問題が生じ、最大長が10μmより大きいと、表面凹凸が発生する、という問題が生じる。
有機化処理された薄片状フィラーのアスペクト比(最大長/厚み)は、10以上10000以下であり、より好ましくは、10以上5000以下である。薄片状フィラーのアスペクト比が10未満であると、可とう性強度の低下という問題が生じ、アスペクト比が10000より大きいと、脆性発現という問題が生じる。
上記(A)ポリアミド系樹脂100質量部に対する薄片状フィラーの含有量は、0.1質量部以上5.0質量部以下の範囲内であることが必須であり、好ましくは、0.1質量部以上4.0質量部以下の範囲内、特に好ましくは、0.1質量部以上3.0質量部以下である。
アミド系樹脂100質量部に対する薄片状フィラーの含有量が0.1質量部未満であると、補強効果不十分であり、含有量が5.0質量部より多いと、強度向上に対して逆効果(可とう性低下)である。
本実施の形態の半導電性樹脂組成物を構成するポリアミド系樹脂は、ポリマー構造中に、水素結合しやすいアミド基を有している。このようなアミド系樹脂中に、有機化処理されて有機物との親和性が向上され、層間距離が拡大しているのでポリマーが絡みこみやすい状態にある薄片状フィラーが含有されるので、アミド系樹脂のアミド基と、薄片状フィラー表面の水酸基との分子間結合が強固に行われること及びフィラーとポリマーの絡み合い向上効果で、アミド系樹脂と薄片状フィラーとの界面の欠陥が生じにくくなる。
このため、半導電性樹脂組成物の、アミド系樹脂と薄片状フィラーとの界面剥離による摩耗、界面間のズレによるアミド系樹脂の収縮を防止することができる。従って、耐摩耗性、耐屈曲性、及び寸法安定性を向上することができる。
また、有機化処理された薄片状フィラーは、厚みが少なくとも1nm以上1μm以下の範囲内であり、且つ最大長が少なくとも10nm以上10μm以下の範囲内であるので、ポリアミド系樹脂中にナノレベルで分散・配合されるため、ミクロンレベルで分散しているよりも飛躍的に薄片状フィラーの表面積が増大する。
そのため、有機化処理された薄片状フィラーにより拘束されるポリアミド系樹脂の分子鎖の割合が、ミクロンレベルの分散状態と比較して非常に少ない配合量で最も大きくなり、薄片状フィラーによる補強効果が非常に大きくなる。このため、半導電性組成物に、アミド系樹脂の特徴である機械的強度を劣化させずに高い耐久性を付与させることができる。
また、有機化処理された薄片状フィラーが最外層にナノレベルで分散されることにより、弾性層中のイオン導電剤、未加硫成分、その他添加剤の表層へのブリードを大幅に抑制可能となる。
また、従来、最外層にポリアミド系樹脂を用いた場合、あるいはイオン導電剤を弾性層に配合した場合には、帯電部材のデバイス抵抗が、周囲の環境変化(特に湿度変化)に敏感で使いにくいという問題があったが、薄片状フィラーが最外層にナノレベルで分散されることにより、空気中の水分の帯電部材への移行抑制可能となり、周囲の環境変動による抵抗値変動が抑制可能となる。
また、最外層の樹脂への板状体の配合は、最外層の樹脂に有機化処理された薄片状フィラー(以下「有機化処理された層状無機化合物」ともいう)を配合した後、剪断力を加えることが好適である。これにより、簡易に、最外層の樹脂中で有機化クレイ(層状粘土鉱物)を剥離させることができ、板状体を最外層の樹脂中に、ナノレベルで配合・分散させることができる。
この混合条件としては、従来より用いられる一般的な方法を用いることが出来る。例えば、ロール、ニーダー、バンバリーミキサー、インターミックス、1軸押出機、2軸押出機等の混連記等が挙げられるが、ナノレベルで分散させるためには、より高いせん断力を加えることが出来る装置を用いることが好ましい。例えば、(株)東洋精機製作所製のラボプラストミルミキサーを用いて混練する条件が好適である。
また、本実施の形態の有機化処理された層状無機化合物は、有機溶剤中で攪拌し分散してもよい。
本実施の形態における帯電部材121は、導電性最外層32の表面)の十点平均表面粗さRzが、2μm以上20μm以下であることを要し、3μm以上12μm以下であることが望ましく、5μm以上12μm以下であることがより望ましく、7μm以上12μm以下であることが特に望ましい。この範囲に設定することによって、ばらつきのない帯電性を付与しうるとともに、導電性最外層32にトナーや外添剤などの異物が付着しにくくなり、耐汚染性が高くなるという副次的な効果を有する。十点平均表面粗さRzが2μm未満であると、トナーや外添剤などの異物が付着することがある。十点平均表面粗さRzが20μmよりも大きい場合には、凹凸部分にトナー及び紙粉等が溜まり易くなると共に、局所的に異常放電が発生しやすなり、白抜け等の画像欠陥が起こることがある。
なお、当該十点平均表面粗さRzとは、JIS B0601(1994)に規定された表面粗さのことである。十点平均表面粗さRzは、表面粗さ測定器等を用いて測定されるが、本発明においては、23℃・55RH%の環境下において、接触式表面粗さ測定装置(サーフコム570A、東京精密社製)を用いた。表面粗さの測定に際しては、測定距離を2.5mmとし、接触針としてはその先端がダイヤモンド(5μmR、90°円錐)のものを用い、場所を変えて3回繰り返し測定した際の平均値を十点平均表面粗さRzとして求めた。
導電性最外層32の表面には、上記表面粗さRz範囲を得るために、粗さ形成用粒子を含有し発現させてもよい。粗さ形成用粒子としては有機、無機いずれでも問題ない。
ここで、粗さ形成用粒子として多孔質充填剤を用いると、耐クラック性が向上する。
本実施の形態の最外層に、多孔質充填剤が含まれる場合、長期の使用に伴う疲労による最外層表面の破壊の進展を抑制し、最外層の割れの発生を抑制する。表層の割れの発生が抑制されることによって、この割れの部分へのトナーやトナーの外添剤などの付着あるいは堆積などにより、帯電部材の表面抵抗にばらつきが生じて帯電性能が不安定化し画像欠陥が生じることを抑制する。したがって、帯電均一性が向上し、帯電部材の耐久性が向上して、長期にわたる帯電維持性に優れる。ここで、多孔質充填剤の「多孔質」とは、充填剤表面に、充填剤の直径に対して1/2以下の直径で、深さ方向に0.001μm以上の空孔を有する材料のことをいう。「多孔質」であることは、FE−SEM(日本電子製、JSM−6700F)、加速電圧5kV、二次電子像を観察することにより確認する。深さ方向に0.001μm未満の場合は、耐久性が不十分となるおそれがある。
多孔質充填剤としては、上記定義の多孔質の材料であればよく特に制限はないがポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂のうち少なくとも1つであることが好ましい。
最外層の主成分がポリアミド樹脂である場合、最外層の主成分の樹脂への分散性が良好であるなどの点から、多孔質充填剤としてポリアミド樹脂が好ましい。また、最外層の主成分がN−アルコキシメチル化ナイロンである場合、N−アルコキシメチル化ナイロンとの架橋反応が起こる可能性があるため、多孔質充填剤としてポリアミド樹脂が好ましい。
また、多孔質充填剤には表面処理を施してもよい。表面処理剤としては所望の特性が得られるものであればよく、公知の材料から選択すればよい。表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、界面活性剤などが挙げられる。特に、シランカップリング剤はバインダーポリマとの良好な密着性を与えるため好ましく用いられる。さらにアミノ基を有するシランカップリング剤が好ましく用いられる。
アミノ基を有するシランカップリング剤としては、所望のバインダーポリマとの良好な密着性を得られるものであればいかなる物を用いてもよいが、具体例としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシランなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、シランカップリング剤は2種以上を混合して使用してもよい。前記アミノ基を有するシランカップリング剤と併用して用いてもよいシランカップリング剤の例としては、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシランなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
表面処理方法は公知の方法であればいかなる方法を使用してもよく、例えば、乾式法あるいは湿式法を用いればよい。また、最外層における多孔質充填剤の樹脂に対する含有量は、樹脂全体を100として多孔質充填剤の含有率が、1質量%以上100質量%以下の範囲が好ましく、3質量%以上80質量%以下の範囲がより好ましい。
また、導電性最外層32に配合される導電剤としては、上記導電性弾性層31に配合される導電剤が同様に挙げられる。
また、その他添加剤としては、例えば、導電剤、軟化剤、可塑剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤等の通常表面層に添加され得る材料が挙げられる。
導電性最外層中の各成分の含有量としては、(A)樹脂が20質量%以上 99質量%以下、好ましくは、10質量%以上95%以下であり、(B)特定導電性粒子が1質量%以上50質量%以下、好ましくは、3質量%以上45質量%以下であり、さらに所望により加えられる(C)導電剤が1質量%以上50質量%以下、好ましくは、1質量%以上30質量%以下である。
導電性最外層の厚みや粒子の分散状態のばらつきを抑制する観点から、塗布液組成物中の固形分濃度は5質量%以上50質量%以下であることが好ましい。
導電性最外層塗布液組成物層の形成方法としては、基材上に浸漬塗布法、スプレー塗布法等で形成する方法のいずれを用いてもよいが、製造工程の簡易性の点では浸漬法が有利である。
形成された塗布液層の乾燥条件は、用いる樹脂や触媒の種類、量に応じて決定されるが、乾燥温度としては40℃以上200℃以下であることが好ましく、50℃以上180℃以下であることがより好ましい。乾燥時間は、5分以上5時間以下であることが好ましく、10分以上3時間以下であることがより好ましい。
乾燥手段としては、熱風乾燥などが挙げられる。
〔触媒〕
本実施形態に係る導電性最外層の硬化を促進するために、触媒を使用してもよい。硬化触媒として酸系の触媒を好ましく用いられる。
酸系の触媒としては、酢酸、クロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、乳酸などの脂肪族カルボン酸、安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸などの芳香族カルボン酸、メタンスルホン酸、ドデシルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、などの脂肪族、および芳香族スルホン酸類などが用いられるが、含硫黄系材料を用いることが好ましい。
有機スルホン酸及び/又はその誘導体としては、例えば、パラトルエンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸(DNNSA)、ジノニルナフタレンジスルホン酸(DNNDSA)、ドデシルベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸等が挙げられる。これらの中でも、触媒能、成膜性の観点から、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸が好ましい。また、導電性最外層形成用塗布液組成物中で、ある程度解離可能であれば、有機スルホン酸塩を用いてもよい。
また、一定以上の温度をかけたときに触媒能力が高くなる、所謂、熱潜在性触媒を用いることで、液保管温度では触媒能が低く、硬化時に触媒能が高くなるため、硬化温度の低下と、保存安定性を両立しうる。
熱潜在性触媒として、たとえば、有機スルホン化合物等をポリマーで被覆して粒子状に成形したマイクロカプセル、ゼオライト等の空孔化合物に酸等を吸着させたもの、プロトン酸及び/又はプロトン酸誘導体を塩基でブロックした熱潜在性プロトン酸触媒や、プロトン酸及び/又はプロトン酸誘導体を一級もしくは二級のアルコールでエステル化したもの、プロトン酸及び/又はプロトン酸誘導体をビニルエーテル類及び/又はビニルチオエーテル類でブロックしたもの、三フッ化ホウ素のモノエチルアミン錯体、三フッ化ホウ素のピリジン錯体などがあげられる。
中でも、触媒能、保管安定性、入手性、コストの面でプロトン酸及び/又はプロトン酸誘導体を塩基でブロックしたものが好ましい。
熱潜在性プロトン酸触媒のプロトン酸として、硫酸、塩酸、酢酸、硫酸、ギ酸、硝酸、リン酸、スルホン酸、モノカルボン酸、ポリカルボン酸類、プロピオン酸、シュウ酸、安息香酸、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フタル酸、マレイン酸、ベンゼンスルホン酸、o、m、p−トルエンスルホン酸、スチレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ウンデシルベンゼンスルホン酸、トリデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等が挙げられる。また、プロトン酸誘導体として、スルホン酸、リン酸等のプロトン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属円などの中和物、プロトン酸骨格が高分子鎖中に導入された高分子化合物(ポリビニルスルホン酸等)等が挙げられる。プロトン酸をブロックする塩基として、アミン類が挙げられる。
アミン類として、1級、2級又は3級アミンに分類される。特に制限はなく、本発明ではいずれを使用してもよい。
1級アミンとして、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、ヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、2−エチルヘキシルアミン、セカンダリーブチルアミン、アリルアミン、メチルヘキシルアミン等が挙げられる。
2級アミンとして、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジn−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジn−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジt−ブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、N−イソプロピルN−イソブチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、ジセカンダリーブチルアミン、ジアリルアミン、N−メチルヘキシルアミン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、モルホリン、N−メチルベンジルアミン等が挙げられる。
3級アミンとして、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリn−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリn−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリt−ブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリ(2−エチルヘキシル)アミン、N−メチルモルホリン、N,N−ジメチルアリルアミン、N−メチルジアリルアミン、トリアリルアミン、N,N−ジメチルアリルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,2−ジアミノエタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N,N’,N’−テトラアリル−1,4−ジアミノブタン、N−メチルピペリジン、ピリジン、4−エチルピリジン、N−プロピルジアリルアミン、3−ジメチルアミノプロパノール、2−エチルピラジン、2,3−ジメチルピラジン、2,5−ジメチルピラジン、2,4−ルチジン、2,5−ルチジン、3,4−ルチジン、3,5−ルチジン、2,4,6−コリジン、2−メチル−4−エチルピリジン、2−メチル−5−エチルピリジン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−エチル−3−ヒドロキシピペリジン、3−メチル−4−エチルピリジン、3−エチル−4−メチルピリジン、4−(5−ノニル)ピリジン、イミダゾール、N−メチルピペラジン等が挙げられる。
本実施の形態において熱潜在性触媒として用いうる市販品としては、キングインダストリーズ社製の「NACURE2501」(トルエンスルホン酸解離、メタノール/イソプロパノール溶媒、pH6.0以上7.2以下、解離温度80℃)、「NACURE2107」(p−トルエンスルホン酸解離、イソプロパノール溶媒、pH8.0以上9.0以下、解離温度90℃)、「NACURE2500」(p−トルエンスルホン酸解離、イソプロパノール溶媒、pH6.0以上7.0以下、解離温度65℃)、「NACURE2530」(p−トルエンスルホン酸解離、メタノール/イソプロパノール溶媒、pH5.7以上6.5以下、解離温度65℃)、「NACURE2547」(p−トルエンスルホン酸解離、水溶液、pH8.0以上9.0以下、解離温度107℃)、「NACURE2558」(p−トルエンスルホン酸解離、エチレン/グリコール溶媒、pH3.5以上4.5以下、解離温度80℃)、「NACUREXP−357」(p−トルエンスルホン酸解離、メタノール溶媒、pH2.0以上4.0以下、解離温度65℃)、「NACUREXP−386」(p−トルエンスルホン酸解離、水溶液、pH6.1以上6.4以下、解離温度80℃)、「NACUREXC−2211」(p−トルエンスルホン酸解離、pH7.2以上8.5以下、解離温度80℃)、「NACURE5225」(ドデシルベンゼンスルホン酸解離、イソプロパノール溶媒、pH6.0以上7.0以下、解離温度120℃)、「NACURE5414」(ドデシルベンゼンスルホン酸解離、キシレン溶媒、解離温度120℃)、「NACURE5528」(ドデシルベンゼンスルホン酸解離、イソプロパノール溶媒、pH7.0以上8.0以下、解離温度120℃)、「NACURE5925」(ドデシルベンゼンスルホン酸解離、pH7.0以上7.5以下、解離温度130℃)、「NACURE1323」(ジノニルナフタレンスルホン酸解離、キシレン溶媒、pH6.8以上7.5以下、解離温度150℃)、「NACURE1419」(ジノニルナフタレンスルホン酸解離、キシレン/メチルイソブチルケトン溶媒、解離温度150℃)、「NACURE1557」(ジノニルナフタレンスルホン酸解離、ブタノール/2−ブトキシエタノール溶媒、pH6.5以上7.5以下、解離温度150℃)、「NACUREX49−110」(ジノニルナフタレンジスルホン酸解離、イソブタノール/イソプロパノール溶媒、pH6.5以上7.5以下、解離温度90℃)、「NACURE3525」(ジノニルナフタレンジスルホン酸解離、イソブタノール/イソプロパノール溶媒、pH7.0以上8.5以下、解離温度120℃)、「NACUREXP−383」(ジノニルナフタレンジスルホン酸解離、キシレン溶媒、解離温度120℃)、「NACURE3327」(ジノニルナフタレンジスルホン酸解離、イソブタノール/イソプロパノール溶媒、pH6.5以上7.5以下、解離温度150℃)、「NACURE4167」(リン酸解離、イソプロパノール/イソブタノール溶媒、pH6.8以上7.3以下、解離温度80℃)、「NACUREXP−297」(リン酸解離、水/イソプロパノール溶媒、pH6.5以上7.5以下、解離温度90℃、「NACURE4575」(リン酸解離、pH7.0以上8.0以下、解離温度110℃)等が挙げられる。
これらの熱潜在性触媒は単独又は二種類以上組み合わせて使用してもよい。
熱潜在性触媒の配合量は樹脂溶液中の固形分100部に対して、0.01質量%以上20質量%以下であることが好ましく、特に0.1質量%以上10質量%以下が適している。20質量%を超える添加量であると、焼成処理後に異物となって析出することがあり、0.01質量%以下では触媒活性が低くなる。
前記触媒を加えることで、本実施の形態の導電性最外層は高密度の架橋構造が形成されて強度が向上し、より耐久性に優れたものとなる。導電性最外層の好ましい物性を検知する目安としてゲル分率が挙げられる。則ち、形成された導電性最外層のゲル分率は50%以上であることが好ましい。
本実施の形態におけるゲル分率の測定は、JIS K6796に準じて行われる。
具体的には、導電性最外層材料を溶剤に溶解して得られた導電性最外層形成用塗布液組成物をアルミ板にバーコータで塗布し、塗布液の厚さが100ミクロンの膜を作製する。これを十分に乾燥したのち、塗布液に含まれる樹脂及び触媒の種類に応じた硬化温度および硬化時間で加熱硬化する。室温(25℃)まで冷却後、作製した導電性最外層の質量を測定し、これを溶剤抽出前の材料の質量とした。
次に、この導電性最外層を、塗布液を調製するのに用いた溶剤中に24時間浸漬したのち、溶剤をろ過し、残留した導電性最外層樹脂フイルム物を十分にろ過し、質量を測定する。この質量を抽出後の質量とする。
以下の式に従って、架橋度を算出する。
(式):ゲル分率=100×(抽出後の質量)/(溶剤抽出前の質量)
算出した架橋度が50%以上となっていると導電性最外層中のポリマーの架橋密度が向上しており、耐クラック性が良好な膜であると判断される。測定サンプルは、帯電部材から最外層部分だけを切り出して測定してもよい。
導電性最外層32の膜厚は、帯電部材としての摩耗による耐久性を考慮すると厚いほうが好ましいが、厚くしすぎると潜像保持部材への帯電性能が低下する傾向があり、このため、厚みは、0.01μm以上1000μm以下の範囲で選択され、具体的には、3μm以上25μm以下であることが望ましい。そして、表面層の体積抵抗率は10Ωcm以上1014Ωcm以下の範囲であることが望ましい。
上記方法により、基材上に、導電性最外層を有する本実施形態の帯電部材を得る。
本実施形態に係る帯電部材121は、例えば、シャフト30の外周面に、例えば、ブレード塗布法、マイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等を利用して、シャフト30の外周面に、弾性層31及び導電性最外層32を順次形成することで製造される。
(帯電装置)
以下、本実施形態に係る帯電装置について説明する。図3は、本実施形態に係る帯電装
置の概略斜視図である。本実施形態に係る帯電装置は、帯電部材として、上記本実施形態
に係る帯電部材を適用した形態である。
本実施形態に係る帯電装置12は、図3に示すように、例えば、帯電部材121と、クリーニング部材122と、が特定の食い込み量で接触して配置されている。そして、帯電部材121のシャフト30及びクリーニング部材122のシャフト122Aの軸方向両端は、各部材が回転自在となるように導電性軸受け123(導電性ベアリング)で保持されている。導電性軸受け123の一方には電源124が接続されている。なお、本実施形態に係る帯電装置は、上記構成に限られず、例えば、クリーニング部材122を備えない形態であってもよい。
クリーニング部材122は、帯電部材121の表面を清掃するための清掃部材であり、例えば、ロール状で構成されている。クリーニング部材122は、例えば、シャフト122Aと、シャフト122Aの外周面に弾性層122Bと、で構成される。
シャフト122Aは、導電性の棒状部材であり、その材質は例えば、鉄(快削鋼等)、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属が挙げられる。また、シャフト122Aとしては、外周面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂や、セラミック部材)、導電剤が分散された部材(例えば樹脂や、セラミック部材)等も挙げられる。シャフト122Aは、中空状の部材(筒状部材)であってもよし、非中空状の部材であってもよい。
弾性層122Bは、多孔質の3次元構造を有する発泡体からなり、内部や表面に空洞や凹凸部(以下、セルという。)が存在し、弾性を有していることがよい。弾性層122Bは、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド、オレフィン、メラミン又はポリプロピレン、NBR(アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム)、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレン、シリコーン、ニトリル、等の発泡性の樹脂材料又はゴム材料を含んで構成される。
これらの発泡性の樹脂材料又はゴム材料のなかでも、帯電部材121との従動摺擦によりトナーや外添剤などの異物を効率的にクリーニングすると同時に、帯電部材121の表面にクリーニング部材122の擦れによるキズをつけ難くするために、また、長期にわたり千切れや破損が生じ難くするために、引き裂き、引っ張り強さなどに強いポリウレタンが特に好適に適用される。
ポリウレタンとしては、特に限定するものではなく、例えば、ポリオール(例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリエステル、アクリルポリールなど)と、イソシアネート(2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネートや4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートなど)の反応物が挙げられ、これらの鎖延長剤(例えば1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパンなど)による反応物であってもよい。なお、ポリウレタンは、発泡剤(水やアゾ化合物(アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等)を用いて発泡させるのが一般的である。
弾性層122Bのセル数としては、20/25mm以上80/25mm以下であることが望ましく、30/25mm以上80/25mm以下であることがさらに望ましく、30/25mm以上50/25mm以下であることが特に望ましい。
弾性層122Bの硬さとしては、100N以上500N以下が望ましく100N以上400N以下がさらに望ましく、150N以上400N以下が特に望ましい。
導電性軸受け123は、帯電部材121とクリーニング部材122とを一体で回転自在に保持すると共に、当該部材同士の軸間距離を保持する部材である。導電性軸受け123は、導電性を有する材料で製造されていればいかなる材料及び形態でもよく、例えば、導電性のベアリングや導電性の滑り軸受けなどが適用される。
電源124は、導電性軸受け123へ電圧を印加することにより帯電部材121とクリーニング部材122とを同極性に帯電させる装置であり、公知の高圧電源装置が用いられる。
本実施形態に係る帯電装置12では、電源124から導電性軸受け123に電圧が印加されることで、帯電部材121とクリーニング部材122とが同極性に帯電する。これにより、像保持体表面の異物(例えばトナーや外添剤)をクリーニング部材122及び帯電部材121表面に蓄積させるが抑制され、像保持体に移行でき、像保持体のクリーニング装置で異物が回収される。そのため、長期にわたり帯電部材121とクリーニング部材122とに汚れが蓄積することが抑制され、帯電性能が維持される。
(画像形成装置、プロセスカートリッジ)
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体を帯電する帯電手段と、帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成手段と、前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、前記像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、を備える。そして、帯電手段(帯電装置)として、上記本実施形態に係る帯電装置を適用する。
一方、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、例えば上記構成の画像形成装置に脱着され、像保持体と、像保持体を帯電する帯電手段と、を備える。そして、帯電手段として、上記本実施形態に係る帯電装置を適用する。本実施形態に係るプロセスカートリッジは、必要に応じて、像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段、像保持体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段及び転写後の像保持体表面の残留トナーを除去するクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも一種を備えていてもよい。
次に、本実施形態に係る画像形成装置、及びプロセスカートリッジについて図面を参照しつつ説明する。図4は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。図5は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置101は、図4に示すように、像保持体10を備え、その周囲に、像保持体を帯電する帯電装置12と、帯電装置12により帯電された像保持体10を露光して潜像を形成する露光装置14と、露光装置14により形成した潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置16と、現像装置16により形成したトナー像を記録媒体Aに転写する転写装置18と、転写後の像保持体10表面の残留トナーを除去するクリーニング装置20と、を備える。また、転写装置18により記録媒体Aに転写されたトナー像を定着する定着装置22を備える。
そして、本実施形態に係る画像形成装置101は、帯電装置12として、例えば、帯電部材121と、帯電部材121に接触配置されたクリーニング部材122と、帯電部材121及びクリーニング部材122の軸方向両端を各部材が回転自在となるように保持する導電性軸受け123(導電性ベアリング)と、導電性軸受け123の一方に接続された電源124と、が配設された、上記本実施形態に係る帯電装置が適用されている。
一方、本実施形態の画像形成装置101は、帯電装置12(帯電部材121)以外の構成については、従来から電子写真方式の画像形成装置の各構成として公知の構成が適用される。以下、各構成の一例につき説明する。
像保持体10は、特に制限なく、公知の感光体が適用されるが、電荷発生層と電荷輸送層を分離した、いわゆる機能分離型と呼ばれる構造の有機感光体が好適に適用される。また、像保持体10は、その表面層が電荷輸送性を有し架橋構造を有する保護層で被覆されているものも好適に適用される。この保護層の架橋成分としてシロキサン系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、アクリル樹脂で構成された感光体も好適に適用される。
露光装置14としては、例えば、レーザ光学系やLEDアレイ等が適用される。
現像装置16は、例えば、現像剤層を表面に形成させた現像剤保持体を像保持体10に接触若しくは近接させて、像保持体10の表面の潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像装置である。現像装置16の現像方式は、既知の方式として二成分現像剤による現像方式が好適に適用される。この二成分現像剤による現像方式には、例えば、カスケード方式、磁気ブラシ方式などがある。
転写装置18としては、例えば、コロトロン等の非接触転写方式、記録媒体Aを介して導電性の転写ロールを像保持体10に接触させ記録媒体Aにトナー像を転写する接触転写方式のいずれを適応してもよい。
クリーニング装置20は、例えば、クリーニングブレードを像保持体10の表面に直接接触させて表面に付着しているトナー、紙粉、ゴミなどを除去する部材である。クリーニング装置20としては、クリーニングブレード以外にクリーニングブラシ、クリーニングロール等を適用してもよい。
定着装置22としては、ヒートロールを用いる加熱定着装置が好適に適用される。加熱定着装置は、例えば、円筒状芯金の内部に加熱用のヒータランプを備え、その外周面に耐熱性樹脂被膜層あるいは耐熱性ゴム被膜層により、いわゆる離型層を形成した定着ローラと、この定着ローラに対し特定の接触圧で接触して配置され、円筒状芯金の外周面あるいはベルト状基材表面に耐熱弾性体層を形成した加圧ローラ又は加圧ベルトと、で構成される。未定着のトナー像の定着プロセスは、例えば、定着ローラと加圧ローラ又は加圧ベルトとの間に未定着のトナー像が転写された記録媒体Aを挿通させて、トナー中の結着樹脂、添加剤等の熱溶融による定着を行う。
なお、本実施形態に係る画像形成装置101は、上記構成に限られず、例えば、中間転写体を利用した中間転写方式の画像形成装置、各色のトナー像を形成する画像形成ユニットを並列配置させた所謂タンデム方式の画像形成装置であってもよい。
一方、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、図5に示すように、上記図4に示す画像形成装置において、露光のための開口部24A、除電露光のための開口部24B及び取り付けレール24Cが備えられた筐体24により、像保持体10と、像保持体を帯電する帯電装置12と、露光装置14により形成した潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置16と、転写後の像保持体10表面の残留トナーを除去するクリーニング装置20と、を一体的に組み合わせて保持して構成したプロセスカートリッジ102である。そして、プロセスカートリッジ102は、上記図4に示す画像形成装置101に脱着自在に装着されている。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例により限定されるものではない。なお、特に断りがない限り、「部」は、「質量部」を意味する。
<感光体1の作製>
先ず、ホーニング処理を施した外径Φ84mmの円筒状アルミニウム基材を準備した。次に、ジルコニウム化合物(商品名:オルガチックスZC540、マツモト製薬社製)を100質量部、シラン化合物(商品名:A1100、日本ユニカー社製)を10質量部、イソプロパノールを400質量部、及びブタノールを200質量部を混合し、下引層形成用塗布液を得た。この塗布液をアルミニウム基材上に浸漬塗布し、150℃で10分間加熱乾燥し、0.1μmの下引層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が、7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°及び28.3°に強い回折ピークを持つヒドロキシガリウムフタロシアニンを1質量部、ポリビニルブチラール(エスレックBM−S、積水化学社製)を1部、及び酢酸n−ブチルを100部質量を混合し、さらにガラスビーズとともにペイントシェーカーで1時間処理して分散し、電荷発生層形成用塗布液を得た。この塗布液を下引層上に浸漬塗布し100℃で10分間加熱乾燥し、膜厚約0.15μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記式(V−3)で示される電荷輸送材料を2質量部、上記式(V−4)で示される構造単位を有する高分子化合物(粘度平均分子量 50,000)を3質量部、及びクロロベンゼンを20部質量と混合し、電荷輸送層形成用塗布液を得た。
得られた電荷輸送層形成用塗布液を、上記電荷発生層上に浸漬コーティング法で塗布して110℃で40分加熱し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。このように、ホーニング処理が施されたアルミニウム基材上に、下引層、電荷発生層及び電荷輸送層が形成された感光体を「感光体1」とした。
<感光体2の作製>
レゾール型フェノール樹脂(PL−2211、群栄化学製)を7質量部、及びメチルフェニルポリシロキサン0.03質量部を準備した。これをイソプロパノール15部及びメチルエチルケトン5質量部に溶解させ、保護層形成用塗布液を得た。この塗布液を浸漬コーティング法で感光体1上に塗布し、130℃で40分乾燥させ、膜厚3μmの保護層を形成した。得られた感光体を「感光体2」とした。
<クリーニング部材の作製>
イノアックコーポレーション製ポリウレタンEP70を20mm×20mm×250mmの大きさにカットし、帯電部材用クリーニングパッドaとした。さらに、該クリーニングパッドaにSUS303により形成された外径φ5mm、長さ230mmの芯材を挿入し、ホットメルト接着剤で芯材とウレタンフォームにより形成されたクリーニングパッドaとを接着させた後、芯材両端からそれぞれ5mm位置までのクリーニングパッドaを切り落とし、弾性ロール素材を得た。研削処理し、外径φ9mmの帯電部材用クリーニングロールaを得た。
また、使用したウレタンフォームをイノアックコーポレーション性ポリウレタンRSCに換えた以外、上記同様にして帯電部材用クリーニングロールbを得た。
[帯電部材の作製]
<導電性弾性ロールの作製>
−導電性弾性層の形成−
下記表に示した組成の混合物をオープンロールで混練りし、SUS303により形成された直径8mmの導電性支持体表面に接着層を介してプレス成形機を用いて直径15mmのロールを形成、その後研磨により直径14mmの導電性弾性ロールA、Bを得た。なお、下記配合量は「質量部」である。
−有機化処理された層状無機化合物の作製−
有機化処理された雲母、スメクタイトは特開平2005−104757号公報に記載されている方法、あるいは、それと類似した方法で作製できる。また、有機化処理した雲母、スメクタイトは市販品を使用することも出来る。
<有機化処理されたマイカ(雲母)の作製>
合成雲母の作製:
ボールミルにより平均粒径が2μmになるように粉砕したタルク13.5gと、その平均粒径が同じく2μmであるケイフッ化ナトリウム2.5gを2分間混合し磁性ルツボに入れ、電気炉中800℃で2時間保持して、膨潤性雲母15.0gを合成した。
合成雲母の有機化処理:
塩化トリヘキサデシルメチルアンモニウム(アクゾノーベル株式会社製:商品名アーカード316)0.1モルを熱水500mlに溶解した。この溶液の全量を、合成した合成雲母100gを水5Lに分散させた分散液に添加し、撹拌しながら70℃で1時間反応させて有機粘土複合体を生成させた。その後、反応液を濾過し、有機粘土複合体を分離した。更に有機粘土複合体を水に分散して濾過する操作を行って副生イオンを除去した。こ
の有機粘土複合体を70℃で乾燥後、粉砕し、有機粘土複合体1を得た。
<有機化処理されたスメクタイトの作製>
実施例1で使用した有機化処理した合成雲母の代わりに市販有機化スメクタイト(ルーセンタイトSPN、コープケミカル社製)を用いた。
<有機化処理されたモンモリロナイトの作製>
実施例1で使用した有機化処理した合成雲母の代わりに市販有機化モンモリロナイト(クニミネ社製)を用いた。
<実施例1>
−導電性最外層の形成−
下記組成の混合物をメタノールで希釈し、ビーズミルにて分散し得られた分散液を、前記導電性弾性ロールAの表面に浸漬塗布した後、180℃で30分間加熱乾燥し、厚さ7μmの表面層を形成し、実施例1の帯電部材(帯電ロール1)を得た。これを、前記感光体1を組み込んだ画像形成装置に組み込み、画像形成装置を得た。
−組成−
・(A)樹脂 110質量部
(N−メトキシメチル化ナイロン1:100質量部:F30K、ナガセケムテックス社製)
(ポリビニルブチラール樹脂:10質量部:BL−1、積水化学工業社製)
・(B)有機化処理された層状無機化合物(有機化処理されたマイカ) 1.1質量部
・(C)導電剤 17質量部
(カーボンブラック MONAHRCH1000、キャボット社製)
・(D)多孔質微粒子 33質量部
(ポリアミド多孔質微粒子;ORGASOL2001UDNAT1)
・(E)触媒 4.4質量部
<実施例2>
(B)有機化処理された層状無機化合物として有機化処理されたスメクタイトを用いた以外は、実施例1と同様にして導電性最外層を形成し、導電性ロール2を得た。
<実施例3>
(B)有機化処理された層状無機化合物として有機化処理されたモンモリロナイトを用いた以外は、実施例1と同様にして導電性最外層を形成し、導電性ロール3を得た。
<実施例4>
(B)有機化処理されたマイカの配合量を3.3部に変更した以外は、実施例1と同様にして導電性最外層を形成し、導電性ロール4を得た。
<実施例5>
実施例1で得た導電性ロール1を、前記感光体1に換えて感光体2を組み込んだ画像形
成装置に組み込み、画像形成装置を得た。
<実施例6>
導電性最外層を形成する導電性弾性ロールAを導電性弾性ロールBに換えた以外は、実
施例1と同様にして導電性最外層を形成し、導電性ロール6を得た。
<実施例7>
実施例1で用いた有機化処理されたマイカの厚さと最大長が違う以外は同様の導電性最外層を形成し、導電性ロール7を得た。
<比較例1>
実施例1で用いた有機化処理されたマイカの厚さと最大長が違う以外は同様の導電性最外層を形成し、導電性ロール7を得た。
<帯電部材の評価>
各実施例および比較例で得られた帯電ロールについて、表面粗さ、帯電特性、耐久性及び画質を評価した。
−表面粗さ−
帯電ロール表面の十点平均表面粗さRzを、JIS B0601(1994)に準拠して測定した。具体的には、23℃・55RH%の環境下において、接触式表面粗さ測定装置(サーフコム570A、東京精密社製)を用いて測定した。表面粗さの測定に際しては、測定距離を2.5mmとし、接触針としてはその先端がダイヤモンド(5μmR、90°円錐)のものを用い、場所を変えて3回繰り返し測定した際の平均値を十点平均表面粗さRzとして求めた。
−耐久性及び画質評価−
帯電ロールをDocuCentre Color400CP(富士ゼロックス社製)のドラムカートリッジに装着し、A4用紙50,000枚印字テスト(10℃、15%RH環境下で50,000枚)を行った後に、DocuCentre Color400CPで50%ハーフトーン画像を印刷し、得られた画像を目視で観察し、以下の基準で判定した。
A:画像乱れが全く無い
B:画像の乱れはあるが極軽微で全く問題ない
C:若干の画像の乱れはあるが問題ない
D:画像の乱れ部分がある
E:大部分に画像の乱れが発生
−帯電均一性(耐ブリードブロック性)−
帯電ロールをDocuCentre Color400CP(富士ゼロックス社製)のドラムカートリッジに装着し、28℃、85%RH環境下で3日間放置したのちA4用紙10枚印字テストを行った後に、DocuCentre Color400CPで50%ハーフトーン画像を印刷し、得られた画像のうち感光体と帯電部材との接触部分の画像を目視で観察し、帯電部材の弾性層由来のブリードによる画像欠陥の有無を以下の基準で判定した。
A:画像乱れが全く無い
B:画像の乱れはあるが極軽微で全く問題ない
C:若干の画像の乱れはあるが問題ない
D:画像の乱れ部分がある
E:大部分に画像の乱れが発生
上記評価結果を下記表4に示す。
上記結果から、本実施形態の帯電部材を用いた実施例では、比較例に比べ、被帯電体に対してばらつきのない帯電が付与され、5万枚の印刷後においても良好な画質が維持されており、長期間にわたりばらつきのない帯電が維持されていることがわかる。
本発明の活用例として、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ等の画像形成装置への適用がある。
10 像保持体、12 帯電装置、14 露光装置、16 現像装置、18 転写装置、20 クリーニング装置、22 定着装置、24 筐体、24A 開口部、24B 開口部、24C 取り付けレール、30 シャフト、31 導電性弾性層、32 導電性最外層、101 画像形成装置、102 プロセスカートリッジ、121 帯電部材、122 クリーニング部材、123 導電性軸受け、122A シャフト、122B 弾性層、124 電源。

Claims (6)

  1. 基材と、
    前記基材上に設けられ、被帯電体に接触し、且つ、(A)主成分がポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂の群から選択される少なくとも一種であるポリアミド系樹脂及び(B)有機化処理された層状無機化合物の板状体を含有する最外層とを少なくとも備え、
    電圧が印加された状態で前記被帯電体に接触することにより前記被帯電体を帯電させることを特徴とする帯電部材。
  2. 前記(B)有機化処理された層状無機化合物の厚みが1nm以上、1μm以下であり、且つ(B)有機化処理された層状無機化合物の最大長が10nm以上、10μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の帯電部材。
  3. 前記基材と最外層の間に、合成ゴムからなる弾性層を有することを特徴とする請求項1または請求項に記載の帯電部材。
  4. 前記弾性層中にイオン導電剤を含有することを特徴とする請求項に記載の帯電部材。
  5. 像保持体を帯電させる帯電手段、および、
    像保持体と
    帯電した前記像保持体を露光して前記像保持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、
    静電荷像現像用現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、
    前記トナー像を前記像保持体から被転写体に転写する転写手段と、
    前記像保持体の表面に残存したトナーを除去するためのクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくとも一種、
    を含み、
    前記帯電手段に用いる帯電部材が請求項1から請求項のいずれか1項に記載の帯電部材であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  6. 潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、前記潜像を静電荷像現像用現像剤を用いて現像する現像手段と、現像されたトナー画像を中間転写体を介してまたは介さずに被転写体上に転写する転写手段と、前記被転写体上のトナー画像を定着する定着手段と、を含む画像形成装置であり、
    前記潜像形成手段に用いる帯電部材が請求項1から請求項のいずれか1項に記載の帯電部材であることを特徴とする画像形成装置。
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