JPH11267583A - 低硬度導電性ロールの製法およびそれにより得られた低硬度導電性ロール - Google Patents

低硬度導電性ロールの製法およびそれにより得られた低硬度導電性ロール

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JPH11267583A
JPH11267583A JP31776198A JP31776198A JPH11267583A JP H11267583 A JPH11267583 A JP H11267583A JP 31776198 A JP31776198 A JP 31776198A JP 31776198 A JP31776198 A JP 31776198A JP H11267583 A JPH11267583 A JP H11267583A
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昭二 有村
Akihiko Kachi
明彦 加地
Kenichi Ookuwa
憲一 大鍬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】トナーフィルミングを生じず、しかも耐久性に
優れる低硬度導電性ロールの製法およびそれにより得ら
れた低硬度導電性ロールを提供する。 【解決手段】本発明の低硬度導電性ロール18の製法
は、軸体を有するロール基体16を準備するとともに,
NCO/活性水素比が,当量比で,NCO/活性水素=
2.5〜35の範囲となるよう下記の(a)および
(b)成分を配合した表面層17形成用溶液を準備する
工程と、上記ロール基体16の外周に上記表面層17形
成用溶液を塗工する工程と、上記表面層17形成用溶液
を塗工したロール基体16を加熱処理することにより,
ロール基体16の外周に表面層17を形成するととも
に,上記(b)成分のブロックを外しそのイソシアネー
ト基と上記(a)成分の水酸基またはアミノ基を反応さ
せて上記(a)成分を(b)成分により架橋する工程と
を備えるという構成である。 (a)水酸基またはアミノ基を有する溶剤可溶性ポリマ
ー。 (b)ブロックイソシアネート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
プリンター等の電子写真技術を採用した機器において、
現像ロール、帯電ロール、転写ロール等に用いられる低
硬度導電性ロールの製法およびそれにより得られた低硬
度導電性ロールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真複写機による複写はつ
ぎのようにして行われる。すなわち、軸中心に回転する
感光ドラムに原稿像を静電潜像として形成し、これにト
ナーを付着させてトナー像を形成し、このトナー像を複
写紙に転写することにより複写を行うものである。この
場合、上記感光ドラム表面に対して静電潜像を形成させ
るためには、予め感光ドラム表面を帯電させ、この帯電
部分に対して原稿像を光学系を介して投射し、光の当た
った部分の帯電を打ち消すことにより静電潜像をつくる
ということが行われている。そして、上記静電潜像の形
成に先立って感光ドラム表面を帯電させる方式として
は、最近では、帯電ロールを感光ドラム表面に直接接触
させて感光ドラム表面を帯電させるロール帯電方式が採
用されている。このようにして感光ドラム表面に形成さ
れた静電潜像にトナー像を形成させる方法としては、図
7に示すように、現像ロール1を用いた方式(接触現像
方式)が採られている。すなわち、トナー供給口2から
供給したトナー3を、矢印方向に回転する現像ロール1
表面に付着させ、このトナー3をこの現像ロール1と摺
接し連れ回りする感光ドラム4表面の静電潜像部分に移
行させ感光ドラム4表面にトナー像を形成する。図にお
いて、5はトナーボックスである。このようにして形成
されたトナー像は、図8に示すように、感光ドラム4表
面と摺接して連れ回りする転写ロール6表面に移行さ
れ、移送された複写紙上に転写し、つづいて定着ロール
(図示せず)等によって複写紙に定着される。このよう
にして複写が行われる。
【0003】上記電子写真複写機における、現像ロール
1、転写ロール6、帯電ロール(図示せず)等のロール
は、感光ドラム4等の他の部材と接触して使用されるこ
とから、その表面層が低硬度に設定されたものが賞用さ
れている。このような表面層の形成材料としては、耐摩
耗性や耐圧縮歪み性等に優れたポリウレタンが汎用され
ており、これを用いたロールとして、例えば、下記の
〜に示すものが開示されている。
【0004】平均官能基数2.0を超えて、3.0以
下であるポリオールをワン・ショット法にてポリイソシ
アネートと反応させる方法により得られた低硬度導電性
ポリウレタンローラ(特開平3−187732号公
報)。 NCO/OH比が0.7〜1.0であるポリウレタン
高分子組成物によって形成された弾性層を備えたロール
(特開平6−248174号公報)。 NCO/OH比(モル比)が0.9〜1.2で反応さ
せてなるエラストマーを主弾性層材料として成形された
帯電ローラ(特開平7−110617号公報)。 イソシアネートインデックス80〜120で反応させ
て得られるポリウレタンエラストマーからなる導電性ロ
ーラ(特開平9−114190号公報)。 親水性または疎水性ポリオールとジフェニルメタンジ
イソシアネートとからなるウレタンエラストマーにより
形成された最外層を備える現像ローラ(特開平8−27
2211号公報)。 導電性ポリウレタン弾性体ロールの表面にイソシアネ
ート含有化合物を含む溶液にて表面処理されている現像
ロール(特開平5−313483号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
〜のロールは、その表面に現像剤(トナー)が固着
(以下「トナーフィルミング」という)してしまうとい
う問題がある。一方、のロールは、トナーフィルミン
グを生じ難いものの、表面が硬く脆いため、耐久性が悪
いという問題がある。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、トナーフィルミングを生じず、しかも耐久性に
優れる低硬度導電性ロールの製法およびそれにより得ら
れた低硬度導電性ロールの提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、軸体を有するロール基体を準備するとと
もに,NCO/活性水素比が,当量比で,NCO/活性
水素=2.5〜35の範囲となるよう下記の(a)およ
び(b)成分を配合した表面層形成用溶液を準備する工
程と、上記ロール基体の外周に上記表面層形成用溶液を
塗工する工程と、上記表面層形成用溶液を塗工したロー
ル基体を加熱処理することにより,ロール基体の外周に
表面層を形成するとともに,上記(b)成分のブロック
を外しそのイソシアネート基と上記(a)成分の水酸基
またはアミノ基を反応させて上記(a)成分を(b)成
分により架橋する工程とを備える低硬度導電性ロールの
製法を第1の要旨とする。 (a)水酸基またはアミノ基を有する溶剤可溶性ポリマ
ー。 (b)ブロックイソシアネート。
【0008】また、本発明は、軸体を有するロール基体
を準備するとともに,NCO/活性水素比が,当量比
で,NCO/活性水素=2.5〜35の範囲となるよう
下記の(a)および(b′)成分を配合した表面層形成
用溶液を準備する工程と、上記ロール基体の外周に上記
表面層形成用溶液を塗工する工程と、上記表面層形成用
溶液を塗工したロール基体を加熱処理することにより,
ロール基体の外周に表面層を形成するとともに,上記
(b′)成分のイソシアネート基と上記(a)成分の水
酸基またはアミノ基を反応させて上記(a)成分を
(b′)成分により架橋する工程とを備える低硬度導電
性ロールの製法を第2の要旨とする。 (a)水酸基またはアミノ基を有する溶剤可溶性ポリマ
ー。 (b′)ポリイソシアネート。
【0009】そして、本発明は、軸体を有するロール基
体と、このロール基体の外周に表面層を備える低硬度導
電性ロールであって、上記表面層が、NCO/活性水素
比が、当量比で、NCO/活性水素=2.5〜35の範
囲となるよう下記の(a)および(b)成分が配合され
た高分子組成物によって形成されている低硬度導電性ロ
ールを第3の要旨とする。 (a)水酸基またはアミノ基を有する溶剤可溶性ポリマ
ー。 (b)ブロックイソシアネート。
【0010】さらに、本発明は、軸体を有するロール基
体と、このロール基体の外周に表面層を備える低硬度導
電性ロールであって、上記表面層が、NCO/活性水素
比が、当量比で、NCO/活性水素=2.5〜35の範
囲となるよう下記の(a)および(b′)成分が配合さ
れた高分子組成物によって形成されている低硬度導電性
ロールを第4の要旨とする。 (a)水酸基またはアミノ基を有する溶剤可溶性ポリマ
ー。 (b′)ポリイソシアネート。
【0011】すなわち、本発明者らは、トナーフィルミ
ングを生じず、耐久性にも優れる低硬度導電性ロールを
得るため、一連の研究を重ねた。そして、まず、前述の
〜のロールにおいて、トナーフィルミングが生じる
原因を突き止めるべく研究を行った。その結果、上記ロ
ールの表面に存在するポリマーの水酸基またはアミノ基
(以下「活性水素基」という)が起点となり、そこから
つぎつぎにトナーが堆積していることを突き止めた。そ
こで、本発明者らは、上記トナーフィルミングの起点を
なくすべく、活性水素基に対して、大過剰量のイソシア
ネート基含有化合物を用いることを想起し、さらに研究
を重ねた。その過程で、活性水素基に対して、特定割合
でブロックイソシアネート〔(b)成分〕およびポリイ
ソシアネート〔(b′)成分〕を使用すればよいことに
想到した。その結果、本発明者らは、2態様の低硬度導
電性ロール(以下単に「ロール」という)の製法を見い
だした。すなわち、活性水素基を有する溶剤可溶性ポリ
マー〔以下単に「溶剤可溶性ポリマー」という、(a)
成分〕と、ブロックイソシアネート〔(b)成分〕とを
特定の配合割合で配合した表面層形成用溶液を準備し、
これをロール基体表面に塗工し、ついで加熱処理するこ
とにより、上記ブロックイソシアネートのブロックを外
しそのイソシアネート基と上記溶剤可溶性ポリマーの活
性水素基を反応させて上記溶剤可溶性ポリマーをブロッ
クイソシアネートにより架橋すると、トナーフィルミン
グが生じず、耐久性に優れたロールを得ることができる
ことを見いだし、本発明に到達した。また、上記ブロッ
クイソシアネート〔(b)成分〕に代えて、ポリイソシ
アネート〔(b′)成分〕を用い、これにより溶剤可溶
性ポリマーの活性水素基をイソシアネート基と反応させ
て架橋するようにしても、トナーフィルミングが生じ
ず、耐久性に優れたロールを得ることができることを見
いだし、本発明に到達した。なお、ブロックイソシアネ
ート〔(b)成分〕を用いた場合には、特に表面層形成
用溶液の保存性が良好になることを突き止めた。
【0012】そして、上記溶剤可溶性ポリマー〔(a)
成分〕としては、前記特定のポリマー〔(a1 )成分〕
を用いることが表面層の形成材料として特に好ましいこ
とを突き止めた。
【0013】さらに、上記加熱処理の温度として、前記
特定の範囲となるよう設定すると、溶剤可溶性ポリマー
の活性水素基が効率良く低減していき、表面層の形成状
態がより良好になることを突き止めた。
【0014】また、軸体を有するロール基体と、このロ
ール基体の外周に表面層を備えるロールであって、上記
表面層が、前記溶剤可溶性ポリマー〔(a)成分〕およ
びブロックイソシアネート〔(b)成分〕が特定の配合
割合で配合された高分子組成物によって形成されている
ロールであれば、トナーフィルミングが生じず、耐久性
に優れたものとなることを突き止めた。加えて、表面層
形成用塗料の保存性の良好さに起因して、ロールの形成
状態がより安定することを突き止めた。そして、軸体を
有するロール基体と、このロール基体の外周に表面層を
備えるロールであって、上記表面層が、前記溶剤可溶性
ポリマー〔(a)成分〕およびポリイソシアネート
〔(b′)成分〕が特定の配合割合で配合された高分子
組成物によって形成されているロールであれば、トナー
フィルミングが生じず、耐久性に優れたものとなること
を突き止めた。
【0015】なお、本発明のロールにおいて、「低硬
度」とは、JIS Aによる硬度の測定値が70°以下
のものをいい、「導電性」とは、JIS K 6911
の方法に準じて測定される電気抵抗が、109 Ω以下の
ものをいう。また、本発明において、「NCO/活性水
素比」とは、活性水素基に対するイソシアネート基の比
率のことである。さらに、本発明において、「ブロック
イソシアネート」とは、ブロック剤によりイソシアネー
ト基がブロックされているポリイソシアネートの総称で
ある。
【0016】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。
【0017】本発明のロールの製法には、軸体を有する
ロール基体と、表面層形成用溶液とを用いる。
【0018】上記軸体を有するロール基体としては、軸
体のみからなるものであってもよいし、予め軸体の外周
に少なくとも一層形成されたものであってもよい。
【0019】上記軸体としては、導電性を有するもので
あれば特に限定するものではなく、金属製の中実体から
なる芯金や、内部を中空にくり抜いた金属製の円筒体が
用いられる。上記軸体の材料としては、アルミニウム、
ステンレス等があげられる。
【0020】また、上記軸体の外周に少なくとも一層形
成される層の形成材料としては、特に制限するものでは
なく、従来公知のものを用いてもよい。例えば、軸体の
外周に最内層を形成しその外周に中間層を形成した場合
において、最内層の形成材料としては、液状シリコー
ン、二液反応型ウレタンや、スチレン−ブタジエンゴム
(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NB
R)、天然ゴム(NR)、シリコーンゴム、ウレタンゴ
ム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)等
の汎用ゴムのベースポリマー成分に、カーボンブラッ
ク、グラファイト、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸
化スズ等の金属酸化物、四級アンモニウム塩、ほう酸塩
等の導電剤を配合したものがあげられる。上記中間層の
形成材料としては、水素化ニトリルゴム(H−NBR)
等に導電剤を配合したものが用いられる。
【0021】そして、上記各材料を用い、例えばつぎの
ようにしてロール基体を得ることができる。すなわち、
まず、上記最内層形成材料を構成する各成分をニーダー
等の混練機を用いて混練し、コンパウンド状の最内層形
成材料を調製する。また、上記中間層形成材料を構成す
る各成分をボールミル、サンドミル等を用いて分散し、
メチルエチルケトン(MEK)等の有機溶剤を加えて混
合し、攪拌することにより、中間層形成用のコーティン
グ液を調製する。つぎに、図1に示すように、軸体11
をセットした下蓋12および円筒型13内に、上記コン
パウンド状の最内層形成材料14を注型し、上蓋15を
円筒型13に外嵌する。この状態で、ロール型全体を加
熱して上記コンパウンド状の最内層形成材料14を架橋
させて最内層9を形成する。つぎに、この最内層9が形
成された軸体11を脱型した後、上記最内層9の外周面
に、上記コーティング液を塗工し、乾燥および加熱処理
を行うことにより、最内層9の外周面に中間層を形成す
る。なお、上記コーティング液の塗工方法は、特に制限
するものではなく、ディッピング法、スプレーコーティ
ング法、ロールコート法等の従来公知の塗工方法を適用
することができる。このようにして、軸体11の外周に
最内層9、中間層10がこの順で形成されたロール基体
16が得られる(図2参照)。
【0022】上記ロール基体16とともに用いられる表
面層形成用溶液としては、溶剤可溶性ポリマー〔(a)
成分〕、ブロックイソシアネート〔(b)成分〕等の表
面層形成材料に溶剤を加えたものがあげられる。
【0023】上記溶剤可溶性ポリマー〔(a)成分〕と
しては、活性水素基を有し、溶剤に可溶であれば、特に
限定するものではなく、直鎖状ポリマーであっても、分
岐状ポリマーであってもよい。具体的には、熱可塑性ポ
リウレタン、シリコーン変性ウレタン、シリコーングラ
フトアクリルポリマー、アクリルポリオール等があげら
れる。
【0024】上記熱可塑性ポリウレタン(TPU)とし
ては、ハードセグメントとソフトセグメントの組み合わ
せからなり、末端に活性水素基を有するものである。
【0025】上記ハードセグメントに供される物質とし
ては、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、
トリレンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレン
ジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネ
ート(IPDI)等のイソシアネート系物質があげられ
る。また、上記ソフトセグメントに供される物質として
は、エチレンアジペート(EA)、ブチレンアジペート
(BA)、ヘキサメチレンアジペート(HA)等のアジ
ペート系ポリオールや、ポリカプロラクタム(PCL)
等のカプロ系ポリオールや、ヘキサメチレンカーボネー
トポリエステル(PCP)等のカーボネート系ポリオー
ルや、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリテト
ラメチレングリコール(PTMG)等のエーテル系ポリ
オール等のポリオール系物質があげられる。
【0026】上記熱可塑性ポリウレタンは、上記イソシ
アネート系物質およびポリオール系物質を用い、例え
ば、つぎのようにして作製することができる。すなわ
ち、両者を所定の比率で配合し、触媒の存在下で反応を
行い、粘度が安定したところで取り出すことによって作
製することができる。なお、反応に際しては、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、3,3′−ジクロ
ロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン(MOC
A)、トリメチロールプロパン(TMP)、ハイドロキ
ノンジエチロールエーテル(BHEB)等の鎖延長剤や
硬化剤を加えてもよい。
【0027】なお、上記熱可塑性ポリウレタンは、上記
のようにして作製することができるが、市販品を用いて
もよい。このようなものとしては、例えば、ニッポラン
2304(日本ポリウレタン社製、ブチレンアジペート
系TPU)が知られている。
【0028】また、前記シリコーン変性ウレタンは、シ
ロキサン結合(Si−O結合)を有し、両末端に活性水
素基を有する化合物(A)と、トリレンジイソシアネー
ト(TDI)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート(MDI)等の二官能性イソシアネートとを反応
させたものである。なかでも、シリコーン変性ウレタン
の分子量が500〜10000の範囲のものが好まし
く、より好ましくは1000〜4000である。そし
て、このシリコーン変性ウレタン中のシロキサン結合の
含有率は、10〜99重量%が好ましく、特に好ましく
は40〜80重量%である。
【0029】上記シリコーン変性ウレタンの構成成分で
ある特殊な化合物(A)としては、具体的には下記の一
般式(1)で表されるポリジメチルシロキサンジカルビ
ノールが好ましい。
【0030】
【化1】
【0031】上記一般式(1)において、R1 、R2
表される炭素数1〜20のアルキレン基としては、例え
ば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン
基、ヘキシレン基、オクチレン基、ドデシレン基等があ
げられる。また、上記一般式(1)における繰り返し数
nは、上記ポリジメチルシロキサンジカルビノールの分
子量が500〜10000の範囲になるような正数が選
ばれ、好ましくは上記分子量が1000〜6000の範
囲になるような正数が選ばれる。
【0032】上記シリコーン変性ウレタンとしては、上
記一般式(1)におけるメチル基の少なくとも一部を特
定の置換基で置換した化合物を用いることもできる。上
記特定の置換基としては、例えば、炭素数2〜30のア
ルキル基、ハロアルキル基、シアノアルキル基、アリル
アルキル基、ビニル基、アクリル基等のアルケニル基、
アリル基、アルキルアリル基、アルケニルアリル基、ハ
ロアリル基、水素原子、ハロゲン原子等があげられる。
これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。
【0033】上記シリコーン変性ウレタンは、例えばつ
ぎのようにして作製することができる。すなわち、上記
特殊な化合物(A)と、二官能性イソシアネートとを所
定の配合割合で配合し、ジブチル錫ジラウレート(DB
TDL)等の従来公知のウレタン化触媒の存在下で反応
を行い(反応条件:80〜120℃×1〜5時間)、粘
度の安定したところで取り出すことによって、直鎖状プ
レポリマーを作製し、さらに必要に応じて鎖延長剤やポ
リオールを添加して反応を行い(反応条件:80〜12
0℃×1〜5時間)、これを溶剤に溶解することによっ
て作製することができる。
【0034】さらに、前記シリコーングラフトアクリル
ポリマーは、下記の一般式(2)で表される構造を備え
たものである。
【0035】
【化2】
【0036】上記一般式(2)において、繰り返し数k
は1〜3000の正数であり、好ましくは1〜300の
正数である。また、繰り返し数nは1〜3000の正数
であり、好ましくは1〜300の正数である。
【0037】上記一般式(2)において、Yはアクリル
系単量体から誘導される直鎖状の構造部分である。上記
アクリル系単量体としては、具体的には、アクリル酸、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸オク
チル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、ア
クリル酸イソブチル、アクリル酸sec−ブチル、アク
リル酸tert−ブチル、アクリル酸2,2−ジメチル
プロピル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−2
−tert−ブチルフェニル、アクリル酸2−ナフチ
ル、アクリル酸フェニル、アクリル酸4−メトキシフェ
ニル、アクリル酸2−メトキシカルボニルフェニル、ア
クリル酸2−エトキシカルボニルフェニル、アクリル酸
2−クロロフェニル、アクリル酸4−クロロフェニル、
アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−シアノベンジル、
アクリル酸4−シアノフェニル、アクリル酸p−トリ
ル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸2−ヒドロキシ
エチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル
酸2−ヒドロキシブチル、アクリル酸2−シアノエチ
ル、アクリル酸3−オキサブチル、アクリルアミド、メ
タクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ドデシル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸ter
t−ブチル、メタクリル酸2,2−ジメチルプロピル、
メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸−2−te
rt−ブチルフェニル、メタクリル酸2−ナフチル、メ
タクリル酸フェニル、メタクリル酸4−メトキシフェニ
ル、メタクリル酸2−メトキシカルボニルフェニル、メ
タクリル酸2−エトキシカルボニルフェニル、メタクリ
ル酸2−クロロフェニル、メタクリル酸4−クロロフェ
ニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−シアノ
ベンジル、メタクリル酸4−シアノフェニル、メタクリ
ル酸p−トリル、メタクリル酸イソノニル、メタクリル
酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシ
プロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシブチル、メタク
リル酸2−シアノエチル、メタクリル酸3−オキサブチ
ル、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン、アクリルアミド、ブチルアクリルアミド、N,N
−ジメチルアクリルアミド、ピペリジルアクリルアミ
ド、メタクリルアミド、4−カルボキシフェニルメタク
リルアミド、4−メトキシカルボキシフェニルメタクリ
ルアミド、メチルクロロアクリレート、エチル−α−ク
ロロアクリレート、プロピル−α−クロロアクリレー
ト、イソプロピル−α−クロロアクリレート、メチル−
α−フルオロアクリレート、ブチル−α−ブトキシカル
ボニルメタクリレート、ブチル−α−シアノアクリレー
ト、メチル−α−フェニルアクリレート、イソボニルア
クリレート、イソボニルメタクリレート、ジエチルアミ
ノエチルメタクリレート等があげられる。そして、これ
らアクリル系単量体の一種が重合または二種以上が共重
合することにより、Yで表される直鎖状の構造部分が構
成される。
【0038】上記一般式(2)において、Zはアクリル
系単量体から誘導される構造部分であって、シロキサン
から誘導される構造部分を側鎖に有するものである。こ
れは、下記の一般式(3)または一般式(4)で表され
るものから誘導される。
【0039】
【化3】
【0040】
【化4】
【0041】そして、上記一般式(3)または一般式
(4)の好ましい具体例としては、下記の構造式(Z−
1)〜(Z−18)に示すものがあげられる。
【0042】
【化5】
【0043】
【化6】
【0044】
【化7】
【0045】
【化8】
【0046】そして、上記一般式(2)で表される構造
を備えたシリコーングラフトアクリルポリマーは、例え
ば、つぎのようにして製造することができる。すなわ
ち、上記(Y)k 部分と(Z)n 部分を、アゾビスイソ
ブチロニトリル(AIBN)等のアゾ系重合開始剤の存
在下に、ラジカル重合(重合条件:50〜150℃×3
〜100時間)させることにより、製造することができ
る。このような重合は、溶媒を用いる溶液重合法、バル
ク重合法、エマルジョン重合法等によって行うことがで
き、なかでも溶液重合法によるのが特に好ましい。
【0047】なお、シリコーングラフトアクリルポリマ
ーとしては、前記一般式(2)で表される構造を備えた
ものであるが、この構造にさらにアクリル系単量体から
誘導される直鎖状の構造部分が連結された、下記の一般
式(5)で表される構造を備えたものであってもよい。
【0048】
【化9】
【0049】上記一般式(5)において、Xは、アクリ
ル系単量体から誘導される直鎖状の構造部分である。そ
して、上記アクリル系単量体としては、前記一般式
(2)において例示したものと同様のものがあげられ
る。ただし、YとXは、互いに異なるものでなければな
らない。
【0050】上記一般式(5)において、繰り返し数n
は、1〜3000の正数であり、好ましくは、1〜30
0の正数である。
【0051】なお、上記シリコーングラフトアクリルポ
リマーは、上記のようにして作製すことができるが、市
販品を用いてもよい。このようなものとしては、例え
ば、サイマックUS270(東亜合成社製)、X−22
−8004(信越化学社製)が知られている。
【0052】また、前記アクリルポリオールは、下記の
一般式(6)で表される構造を備えたものである。
【0053】
【化10】
【0054】上記一般式(6)において、繰り返し数k
は1〜3000の正数であり、好ましくは1〜300の
正数である。また、繰り返し数nは1〜3000の正数
であり、好ましくは1〜300の正数である。
【0055】上記一般式(6)において、Yはアクリル
系単量体から誘導される直鎖状の構造部分である。この
ようなアクリル系単量体としては、前述と同様のものが
あげられる。そして、これらアクリル系単量体の1種が
重合または2種以上が共重合することにより、Yで表さ
れる直鎖状の構造部分が構成される。
【0056】上記一般式(6)において、Wはアクリル
系単量体から誘導される構造部分であって、活性水素基
を有するものである。これは、前述と同様のアクリル系
単量体から誘導される。また、二官能性イソシアネー
ト、鎖延長剤等で反応させ高分子化したものを用いても
よい。
【0057】なお、上記アクリルポリオールは、上記の
ようにして作製することができるが、市販品を用いても
よい。このようなものとしては、サンプレンIB(三洋
化成社製)、SKダインAG105(綜研化学社製)が
知られている。
【0058】本発明において、上記溶剤可溶性ポリマー
〔(a)成分〕とともに用いられるブロックイソシアネ
ート〔(b)成分〕としては、ポリイソシアネートと、
ブロック剤とを反応させることにより得られるものがあ
げられる。このブロックイソシアネート〔(b)成分〕
は、単独で用いてもよいし、二種以上併せて用いてもよ
い。
【0059】上記ポリイソシアネートとしては、特に限
定するものではないが、高温時において揮発性のないも
のが好ましい。具体的には、ヘキサメチレンジイソシア
ネート(HMDI)、トリレンジイソシアネート(TD
I)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、
カルボジイミド変性MDI、イソホロンジイソシアネー
ト(IPDI)、クルードMDI等のイソシアネート化
合物があげられる。また、これらイソシアネート化合物
のアダクト体やビューレット体を用いることができる。
さらに、これらイソシアネート化合物を用い、触媒の存
在下で反応させて得られるイソシアヌレート環を有する
イソシアヌレート体を用いることができる。なかでも、
常温下において非常に安定であり、オーバーベーク時に
黄変を生じない点から、イソシアヌレート体が好まし
い。
【0060】上記ブロック剤としては、イソシアネート
基をブロックできるものであって、ブロック後加熱する
ことによりブロックが外れるという性質を有するもので
あれば特に限定するものではないが、揮発性のものであ
って、活性水素基含有化合物が好ましい。具体的には、
2−エチルヘキサノール等のアルコール類や、フェノー
ル、クレゾール、イソノニルフェノール等のフェノール
類や、ε−カプロラクタムや、メチルエチルケトキシム
等のオキシム類や、マロン酸ジエチル、アセト酢酸エチ
ル等の活性メチレン化合物類があげられる。これらは、
単独で用いてもよいし、二種以上併せて用いてもよい。
【0061】そして、上記ポリイソシアネートおよびブ
ロック剤を用い、例えばつぎのようにしてブロックイソ
シアネート〔(b)成分〕を作製することができる。す
なわち、ポリイソシアネートに対し、略当量のブロック
剤を、所定の温度(40〜60℃程度)に保持しなが
ら、滴下することにより作製することができる。また、
それ以外の方法としては、例えば、イソシアヌレート体
を作製する場合、上記イソシアネート化合物に対し、当
量の略半分の量のブロック剤を、所定の温度(40〜6
0℃程度)に保持しながら、滴下してハーフブロック体
を作製する。ついで、オクチル酸カリウム、セロソルブ
アセテート等を加えてイソシアヌレート化させることに
より作製することができる。上記それ以外の方法を用い
てブロックイソシアネートを作製した場合には、より反
応性の高いイソシアネート基をブロックし、比較的反応
性の低いイソシアネート基をイソシアヌレート結合に供
することができる。このため、溶剤可溶性ポリマー
〔(a)成分〕の活性水素基のブロックをより効率良く
行うことができる。
【0062】なお、上記ブロックイソシアネート
〔(b)成分〕は、上記のように、ポリイソシアネート
およびブロック剤を反応させて得ることができるが、市
販品を用いてもよい。このようなものとしては、例え
ば、コロネート2513(日本ポリウレタン社製)、バ
ーノックD550、バーノックD500、バーノックB
8−117、バーノックDB980k(4つとも大日本
インキ社製)が知られている。なお、上記バーノックD
B980kは、下記の化学式(7)に従って得られるも
のである。
【0063】
【化11】
【0064】上記表面層形成材料には、溶剤可溶性ポリ
マー〔(a)成分〕およびブロックイソシアネート
〔(b)成分〕以外に、ブロックイソシアネート
〔(b)成分〕のブロックを外しやすくする目的で、解
離触媒を配合してもよい。この解離触媒を用いると、ロ
ールの製造工程における加熱処理の温度を低減すること
ができる。上記解離触媒としては、1,3−ジアセトキ
シテトラブチルスタノキサン、ジブチル錫ジラウレート
等の錫系化合物や、N−メチルモルホリン等の3級アミ
ン等があげられる。
【0065】上記表面層形成材料には、それを用いてな
るロールの用途にもよるが、適正な体積電気抵抗(10
5 〜1011Ω・cm)を付与することを目的として、導
電剤を配合することができる。この体積電気抵抗にかか
る特性は、例えば、現像ロールの表面層の特性として重
要である。上記導電剤としては、c−TiO2 、c−Z
nO、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカ
ーボンブラック、c−SnO2 、酸化鉄、グラファイ
ト、チタン酸カリウム、四級アンモニウム塩、ホウ酸
塩、リチウム塩等があげられる。これらは単独でもしく
は二種以上併せて用いられる。なかでも、適正な体積電
気抵抗を得ることができるという理由から、c−TiO
2 、c−ZnO、アセチレンブラック、四級アンモニウ
ム塩を用いることが好ましい。なお、上記「c−」とは
導電性を有することを意味する。
【0066】そして、上記表面層形成材料には、上記以
外に、帯電制御剤、充填剤、安定剤、紫外線吸収剤、帯
電防止剤、補強剤、滑剤、離型剤、染料、顔料、難燃
剤、オイル等を必要に応じて適宜に配合することができ
る。
【0067】上記表面層形成材料とともに用いる溶剤と
しては、テトラヒドロフラン(THF)、メチルエチル
ケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIB
K)、トルエン、酢酸エチル等があげられる。
【0068】そして、上記表面層形成材料および溶剤を
用い、つぎのようにして表面層形成用溶液を作製する。
すなわち、上記溶剤可溶性ポリマー〔(a)成分〕とブ
ロックイソシアネート〔(b)成分〕を、NCO/活性
水素比が、当量比で、2.5〜35の範囲内となるよう
溶剤中に配合するともに、必要に応じて解離触媒、導電
剤等を配合することにより作製することができる。上記
NCO/活性水素比のより好適な範囲は、5〜15であ
る。すなわち、NCO/活性水素比が2.5未満である
と、イソシアネート基が少なすぎて、活性水素基を充分
に低減することができないからであり、NCO/活性水
素比が35を越えると、得られるロールの表面が硬くな
って、基体の低硬度化を損ない、トルク負荷が増大する
からである。なお、上記NCO/活性水素比の算出は、
上記ブロックイソシアネート〔(b)成分〕のブロック
が外れているものとして行う。
【0069】本発明において、上記ロール基体および表
面層形成用溶液を用い、例えばつぎのようにしてロール
を製造する。すなわち、まず、前述した方法に従い、ロ
ール基体および表面層形成用溶液を準備する。ついで、
上記ロール基体の外周面に、表面層形成用溶液を、ディ
ッピング法、ロールコート法等の従来公知の方法により
塗工して液膜を形成する。そして、塗工後、所定の温度
で加熱処理することにより、液膜中の溶剤が揮散して表
面層が形成されるとともに、ブロックイソシアネート
〔(b)成分〕におけるイソシアネート基のブロックが
外れ、露出したイソシアネート基が、溶剤可溶性ポリマ
ー〔(a)成分〕の活性水素基と反応して、架橋するよ
うになる。このようにして、図2に示す、ロール基体1
6の外周面に、表面層17が形成されたロール18を作
製することができる。
【0070】上記製法において、加熱処理の温度は、1
30〜250℃の範囲に設定されていることが好まし
い。より好ましくは、150〜200℃の範囲である。
すなわち、加熱処理の温度が、130℃未満であると、
ブロックイソシアネート〔(b)成分〕のブロックが外
れないおそれがあるからである。逆に、加熱処理の温度
が250℃を越えると、ロール基体や表面層のポリマー
が分解するおそれがあるからである。
【0071】上記製法によれば、活性水素基を効果的に
低減できるため、トナーフィルミングを生じないロール
18を得ることができる。また、活性水素基の低減にあ
たり、ブロック剤が外れたポリイソシアネートは、いわ
ば架橋剤の働きをするため、表面層17に対してタック
性を低減でき、耐久性に優れたロール18を得ることが
できる。さらに、活性水素基のブロックにあたり、ブロ
ックイソシアネート〔(b)成分〕を用いるため、ロー
ル製造時の表面層形成用溶液の保存性を良好にすること
ができる。
【0072】このようにして得られたロール18におい
て、各層の厚みは、適宜に決定されるが、例えば、現像
ロールの用途に用いる場合には、最内層の厚みは、0.
5〜10mmの範囲に決定することが好ましく、より好
ましくは3〜6mmである。また、中間層の厚みは、1
〜90μmの範囲に設定することが好ましく、より好ま
しくは3〜15μmである。そして、表面層の厚みは5
〜100μmの範囲に設定することが好ましく、より好
ましくは5〜30μmである。
【0073】なお、本発明において、上記ブロックイソ
シアネート〔(b)成分〕に代えて、ポリイソシアネー
ト〔(b′)成分〕を用いてもよい。このポリイソシア
ネート〔(b′)成分〕としては、ジフェニルメタンジ
イソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネー
ト(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
ート(水添MDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアネート(TMHDI)、トリレンジイソシアネート
(TDI)、カルボジイミド変性MDI、ポリメチレン
フェニルポリイソシアネート(PAPI)、オルトトル
イジンジイソシアネート(TODI)、ナフチレンジイ
ソシアネート(NDI)、キシレンジイソシアネート
(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMD
I)、パラフェニレンジイソシアネート(PDI)、リ
ジンジイソシアネートメチルエステル(LDI)、ジメ
チルジイソシアネート(DDI)等のイソシアネート化
合物があげられる。また、これらのイソシアネート化合
物のアダクト体やビューレット体を用いることができ
る。さらに、これらイソシアネート化合物を用い、触媒
の存在下で反応させて得られるイソシアヌレート環を有
するイソシアヌレート体を用いることができる。なかで
も、常温下において非常に安定であり、オーバーべーク
時に黄変を生じない点から、イソシアヌレート体が好ま
しい。さらには、上記溶剤可溶性ポリマー〔(a)成
分〕との混合の際に、激しく反応せず、製造上問題がな
いという観点から、TDIのTMPアダクト体、HDI
のイソシアヌレート体が好ましい。そして、このポリイ
ソシアネート〔(b′)成分〕を用いた場合には、ブロ
ックを外すという操作が不要なため、ロールを効率良く
得ることができるという利点を有する。
【0074】本発明のロールは、給紙ロール、帯電ロー
ル、現像ロール、転写ロール、定着ロール等として用い
ることができ、特に現像ロールとして用いることが好適
である。
【0075】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0076】〔ロール基体の作製〕まず、実施例および
比較例に先立ち、軸体の外周に最内層を有し、この最内
層の外周に中間層を有するロール基体を準備した。すな
わち、軸体となる芯金(直径10mm、SUS304
製)と、最内層形成材料として液状シリコーンゴムにカ
ーボンブラックを添加したものと、中間層形成材料とし
て水素化ニトリルゴムにカーボンブラックを添加したも
のとを準備し、前述の方法に準じて、軸体の外周面に、
最内層(厚み:5mm)を形成し、さらにその外周面に
中間層(厚み:10μm)を形成した。なお、このロー
ル基体のJIS A硬度は、30°であった。
【0077】
【実施例1〜10】下記の表1に示す溶剤可溶性ポリマ
ーおよび下記の表2に示す硬化剤を準備した。つぎに、
下記の表3および表4に示す各成分を同表に示す配合割
合で配合して、表面層形成用溶液を作製した。つぎに、
この表面層形成用溶液を、上記ロール基体の外周面に前
述の方法(ディッピング法)に従い塗布した後、同表に
示す条件で加熱処理して表面層(厚み:15μm)を形
成し、目的とする現像ロールを作製した。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】
【表3】
【0081】
【表4】
【0082】
【比較例1】特開平5−313483号公報に準じて現
像ロールを作製した。具体的には、以下の手順に従って
作製した。
【0083】〔ロールの製法〕ポリエステルポリオール
(クラポールP−2010、クラレ社製)100重量部
に、過塩素酸リチウムを0.05重量部加え、攪拌し溶
解させた後、100℃に温調し、ついでコロネートHX
(日本ポリウレタン社製)20重量部およびアルコール
変性シリコーンオイル(SF−8427、東レ・ダウコ
ーニング社製)20重量部を添加、攪拌し、混合物を得
た。この混合物を、予め軸体が配置されている120℃
に予熱された金型に注入し、120℃にて60分間加熱
し、両端部を除く軸体の表面に導電性ポリウレタン弾性
体層が形成されたロール基体を得た。
【0084】〔表面処理液の調製〕MR400(日本ポ
リウレタン社製)100重量部を、酢酸エチル900重
量部に溶解させ、表面処理液を得た。
【0085】〔ロール基体表面処理〕前記溶液を20℃
に保ったまま、前記ロール基体を所定時間浸漬後、10
0℃に保持されたオーブンで10時間加熱することによ
り現像ロールを得た。
【0086】
【比較例2】特開平8−272211号公報に準じて現
像ロールを作製した。すなわち、官能基数3、分子量5
000のポリエーテルポリールにNCO%が6.7にな
るようにトリレンジイソシアネートを反応させて得られ
たプレポリマー100重量部に、1,4−ブタンジオー
ル6.55重量部、シリコーン界面活性剤2重量部、ジ
ブチルチンジラウレート0.01重量部およびアセチレ
ンブラック2.0重量部を添加し、混合機を用いて2分
攪拌した後、予め軸体をセットし、60℃に予熱された
モールドに反応混合液を注入し、60℃で12時間キュ
アした。脱型後研磨し、外層がウレタンフォームのロー
ル基体を得た。ついで、官能基数2.35、分子量28
00のポリイソプレンポリオール100重量部を真空で
30分減圧脱泡した後、NCO%が31.7の粗製ジフ
ェニルメタン−4,4′ジイソシアネート12.7重量
部、ジブチルチンジラウレート0.01重量部およびア
セチレンブラック3.5重量部を添加し、再度減圧脱泡
しつつ3分間攪拌した後、予め上記で得られたロール基
体がセットされ、90℃に予熱したモールドに流し込
み、90℃で16時間キュアを行い、脱型した後、研磨
した。このようにして、疎水性ウレタンエラストマーを
最外層とし、内部がウレタンウォームである二層構造の
現像ロールを得た。
【0087】
【比較例3】特開平9−114190号公報に準じて現
像ロールを作製した。すなわち、まず、以下の手順に従
ってポリウレタンエラストマーを調製した。
【0088】〔ポリオール成分の調製〕ポリプロピレン
ポリオールA(住友バイエルウレタン社製)75重量部
と、ポリプロピレンポリオールB(住友バイエルウレタ
ン社製)25重量部と、カーボンブラック(ライオン・
アクゾ社製)2重量部とをよく混合攪拌後、ロールで練
った。つぎに、DBU−フェノール塩(サンアプロ社
製)0.2重量部と、ジブチル錫ジラウレート(日東化
成社製)0.1重量部を、上記混合物中へ添加し、攪拌
して触媒を分散させた。混合物が均一になった後、40
℃、3Torrで3時間以上減圧脱水を行った。
【0089】〔プレポリマー化イソシアネートの調製〕
ポリプロピレンポリオールC(住友バイエルウレタン社
製)2.86重量部にHDI6.33重量部を添加し、
攪拌後、70℃で24時間窒素雰囲気下で反応させ末端
NCO基のプレポリマー化イソシアネートを得た。
【0090】〔ポリウレタンエラストマーの調製〕上記
ポリオール成分に、上記プレポリマー化イソシアネート
で調製したプレポリマー化イソシアネートを、イソシア
ネートインデックスが105となるよう計量して添加し
た。添加時のプレポリマー化イソシアネートと、ポリオ
ール成分の液温は、いずれも約40℃であった。プレポ
リマー化イソシアネートを添加後、混合物をアジテータ
で攪拌した。
【0091】つぎに、外周に接着剤を塗布したステンレ
ス製の軸体を、金型にセットし70℃に保持した。この
金型に前記混合物を注入して、約10分間反応硬化させ
て、ポリウレタンエラストマーからなる導電弾性層を形
成した。これを脱型し、室温で約24時間熟成した。そ
の後、この導電弾性層の表面を研磨機で研磨し、現像ロ
ールを得た。
【0092】このようにして得られた各現像ロールにつ
いて、下記の方法に従って、硬度、電気抵抗、摩擦係
数、ロール回転トルク、トナー帯電量、複写画像の画質
評価、耐フィルミング性、耐久性の測定または評価を行
い、その結果を後記の表5〜表7に示した。
【0093】〔硬度〕JIS Aによる硬度を測定し
た。その結果、先に述べたように、その測定値が70°
以下であれば、本発明のロールにおける「低硬度」の範
囲にある。
【0094】〔電気抵抗〕図3に示す形状の電極19を
準備し、これをロール表面上に20箇所設置した後、図
4に示す測定系により測定した。図3において、19a
は主電極、19bはガード電極である。また、図4にお
いて、20はロールである。なお、電気抵抗値は、20
箇所の測定値の中央値として示した。その結果、先に述
べたように、その測定値が109 Ω以下であれば、本発
明のロールにおける「導電性」の範囲にある。
【0095】〔摩擦係数〕摩擦係数は、図5に示すよう
な、静動摩擦係数計(協和界面化学社製)を用いて測定
した。すなわち、厚み50〜100μmの塗膜21を作
製し、これを固定台22の上にセットし、移動速度0.
3cm/秒、荷重100gの条件下で測定した。なお、
図において、23は鋼球(直径3mm)、24は零点調
整用天秤、25はロードセル、26は荷重(100g)
を示す。
【0096】〔ロール回転トルク〕各現像ロールを固定
された感光体に対して、接触部が径方向に0.3mm凹
む程度の圧力で押圧接触させて、各ロールをトルクモー
タで回転させ、その動き始めの電流値をそれぞれ測定し
た。そして、得られた測定値をトルクに換算し、その算
出値が3kgf−cm未満の場合を○、3kgf−cm
以上の場合を×として表示した。
【0097】〔トナー帯電性〕トナー帯電性は、現像ロ
ールにおける帯電量を20℃×50%RHの条件下にお
いてつぎのようにして測定した。すなわち、図6に示す
ように、現像ロール30表面上に現像剤(トナー)32
層を形成し、吸引ポンプ33により現像剤32を吸引し
ファラデーケージ34により測定した(ファラデーケー
ジ法)。なお、図において、35はフィルター、36は
絶縁体パイプ、37は電位計、38,39は導体で互い
に分離している。なお、この測定値の絶対値が大きいほ
ど、トナー帯電性が良好であるといえる。
【0098】〔複写画像の画質評価〕複写初期および3
000枚複写後における複写画像の画質を目視により評
価した。すなわち、文字を複写し、複写画像に問題がな
く、細線が鮮明に複写されたものを○、かすれやかぶり
等が発生したものを×としてそれぞれ表示した。なお、
かすれとは細線がとぎれたものをいい、かぶりとはイメ
ージのないところにトナーが飛んでいるものをいう。
【0099】〔耐フィルミング性〕現像ロール表面に現
像剤(トナー)が厚く付着した部分は、帯電性が悪くな
り複写画像に不良を生じる。具体的には、現像ロール表
面に現像剤の一部が1μm以上の厚みで付着すると、画
像が著しく悪化する。そこで、トナー付着の厚みが1μ
m以上であったものをトナーフィルミングが発生したも
のとした。そして、トナーフィルミングの発生したもの
を×、発生しなかったものを○として表示した。
【0100】〔耐久性〕上記3000枚複写後のロール
の状態を目視により評価した。すなわち、ロール表面が
平滑であり、使用前の状態と比較して殆ど変化がないも
のを○、表面に凹みや削れ等が生じているものを×とし
て表示した。
【0101】
【表5】
【0102】
【表6】
【0103】
【表7】
【0104】上記表5〜表7の結果から、実施例品の現
像ロールはすべて、比較例品の現像ロールに比べて、ト
ナー帯電性に優れ、ロール回転トルクも小さくなってい
る。また、摩擦係数が低く、耐トナーフィルミング性や
耐久性に優れ、複写画像の高画質化を実現している。
【0105】
【発明の効果】以上のように、本発明のロールの製法
は、軸体を有するロール基体と、溶剤可溶性ポリマー
〔(a)成分〕およびブロックイソシアネート〔(b)
成分〕が特定の配合割合で配合された表面層形成用溶液
とを準備する工程と、上記ロール基体の外周に上記表面
層形成用溶液を塗工する工程と、上記表面層形成用溶液
を塗工したロール基体を加熱処理することにより、ロー
ル基体の外周に表面層を形成するとともに、上記ブロッ
クイソシアネートのブロックを外しそのイソシアネート
基と上記溶剤可溶性ポリマーの活性水素基を反応させて
上記溶剤可溶性ポリマーをブロックイソシアネートによ
り架橋する工程とを備えている。このため、得られるロ
ールの表面に存在する活性水素基を低減でき、しかも溶
剤可溶性ポリマーを架橋することができる。したがっ
て、トナーフィルミングが生じず、耐久性に優れたロー
ルを得ることが可能となる。また、ブロックイソシアネ
ートを用いているため、表面層形成用溶液の保存性が良
好となって、作業面での利点が大きい。
【0106】また、上記ブロックイソシアネート
〔(b)成分〕に代えてポリイソシアネート〔(b′)
成分〕を用いる、本発明の他の態様のロールの製法であ
っても、得られるロールの表面の活性水素基を低減で
き、しかも溶剤可溶性ポリマーを架橋することができ
る。したがって、トナーフィルミングが生じず、耐久性
に優れたロールを得ることが可能である。そして、この
場合には、ブロックイソシアネートを用いる場合と異な
り、ブロックを外すという操作が不要なため、ロールの
製造を比較的効率良く行うことができる。
【0107】特に、上記溶剤可溶性ポリマー〔(a)成
分〕として、特定のポリマーを用いることにより、活性
水素基を効率良く低減でき、しかも架橋効果が高いた
め、表面層の形成材料として好適である。
【0108】さらに、上記加熱処理の温度として、前記
特定の範囲となるよう設定することにより、活性水素基
を効率良く低減でき、しかも表面層の形成状態を良好に
できるという利点を有する。
【0109】また、本発明のロールは、表面層が、溶剤
可溶性ポリマー〔(a)成分〕およびブロックイソシア
ネート〔(b)成分〕が特定の配合割合で配合された高
分子組成物によって形成されている。このため、ロール
表面の活性水素基は低減し、しかも表面層全体が架橋さ
れた状態になっている。したがって、本発明のロール
は、トナーフィルミングが生じず、耐久性に優れたもの
となっている。また、本発明のロールは、ブロックイソ
シアネートを用いて形成されているため、表面層形成用
溶液の保存性の良好さに起因して、ロール形成状態がよ
り安定するという利点を有する。
【0110】そして、上記ブロックイソシアネート
〔(b)成分〕に代えてポリイソシアネート〔(b′)
成分〕を用いて得た、本発明の他の態様のロールであっ
ても、ロール表面の活性水素基は低減しており、かつ表
面層全体が架橋された状態になっている。したがって、
この態様のロールは、トナーフィルミングが生じず、耐
久性に優れたものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロールの製法の一例を示す断面図であ
る。
【図2】本発明のロールの一例を示す断面図である。
【図3】電気抵抗の測定方法を説明するための説明図で
ある。
【図4】電気抵抗の測定方法を説明するための説明図で
ある。
【図5】摩擦係数の測定方法を説明するための説明図で
ある。
【図6】トナー帯電量の測定方法を説明するための説明
図である。
【図7】電子写真複写機の複写機構を説明するための説
明図である。
【図8】電子写真複写機の複写機構を説明するための説
明図である。
【符号の説明】
16 ロール基体 17 表面層 18 低硬度導電性ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 15/08 501 G03G 15/08 501D 15/16 15/16 (72)発明者 大鍬 憲一 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸体を有するロール基体を準備するとと
    もに,NCO/活性水素比が,当量比で,NCO/活性
    水素=2.5〜35の範囲となるよう下記の(a)およ
    び(b)成分を配合した表面層形成用溶液を準備する工
    程と、上記ロール基体の外周に上記表面層形成用溶液を
    塗工する工程と、上記表面層形成用溶液を塗工したロー
    ル基体を加熱処理することにより,ロール基体の外周に
    表面層を形成するとともに,上記(b)成分のブロック
    を外しそのイソシアネート基と上記(a)成分の水酸基
    またはアミノ基を反応させて上記(a)成分を(b)成
    分により架橋する工程とを備えることを特徴とする低硬
    度導電性ロールの製法。 (a)水酸基またはアミノ基を有する溶剤可溶性ポリマ
    ー。 (b)ブロックイソシアネート。
  2. 【請求項2】 軸体を有するロール基体を準備するとと
    もに,NCO/活性水素比が,当量比で,NCO/活性
    水素=2.5〜35の範囲となるよう下記の(a)およ
    び(b′)成分を配合した表面層形成用溶液を準備する
    工程と、上記ロール基体の外周に上記表面層形成用溶液
    を塗工する工程と、上記表面層形成用溶液を塗工したロ
    ール基体を加熱処理することにより,ロール基体の外周
    に表面層を形成するとともに,上記(b′)成分のイソ
    シアネート基と上記(a)成分の水酸基またはアミノ基
    を反応させて上記(a)成分を(b′)成分により架橋
    する工程とを備えることを特徴とする低硬度導電性ロー
    ルの製法。 (a)水酸基またはアミノ基を有する溶剤可溶性ポリマ
    ー。 (b′)ポリイソシアネート。
  3. 【請求項3】 上記(a)成分が、下記の(a1 )成分
    からなる群から選ばれた少なくとも一つである請求項1
    または2記載の低硬度導電性ロールの製法。 (a1 )熱可塑性ポリウレタン、シリコーン変性ウレタ
    ン、シリコーングラフトアクリルポリマー、アクリルポ
    リオール。
  4. 【請求項4】 上記加熱処理の温度が、130〜250
    ℃の範囲に設定されている請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の低硬度導電性ロールの製法。
  5. 【請求項5】 軸体を有するロール基体と、このロール
    基体の外周に表面層を備える低硬度導電性ロールであっ
    て、上記表面層が、NCO/活性水素比が、当量比で、
    NCO/活性水素=2.5〜35の範囲となるよう下記
    の(a)および(b)成分が配合された高分子組成物に
    よって形成されていることを特徴とする低硬度導電性ロ
    ール。 (a)水酸基またはアミノ基を有する溶剤可溶性ポリマ
    ー。 (b)ブロックイソシアネート。
  6. 【請求項6】 軸体を有するロール基体と、このロール
    基体の外周に表面層を備える低硬度導電性ロールであっ
    て、上記表面層が、NCO/活性水素比が、当量比で、
    NCO/活性水素=2.5〜35の範囲となるよう下記
    の(a)および(b′)成分が配合された高分子組成物
    によって形成されていることを特徴とする低硬度導電性
    ロール。 (a)水酸基またはアミノ基を有する溶剤可溶性ポリマ
    ー。 (b′)ポリイソシアネート。
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