JP2000141727A - 再転写カード記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 再転写カード記録装置における再転写後の冷
却に必要な期間の簡便な搬送機構を提供する。 【解決手段】 基材シートと該基材シートの一方の面に
剥離層を介して剥離可能に設けられた透明受像層とから
なる中間記録媒体２の該透明受像層に鏡像画像を記録し
た後、該透明受像層とカード５の記録面を重ねて加圧ロ
ーラ２２，３０４とヒートローラ２１，３０３で加圧及
び加熱してカードに画像を転写する再転写カード記録装
置において、加圧及び加熱により中間記録媒体とカード
とが接着した態様で中間記録媒体を搬送することで再転
写後のカードを搬送する構成とした再転写カード記録装
置。

Description

【発明の詳細な説明】

【0001】

【発明の属する技術分野】本発明は、中間記録媒体に画
像を記録した後、再転写を行うことによりカードに画像
を形成する再転写カード記録装置に関する。

【0002】

【従来の技術】近年、セキュリティーを高める目的で顔
写真を入れたカードが発行されるようになってきてい
る。これらのカードは一枚ごとに画像が異なるため印刷
では非効率的でプリンタによって作られている。特に昇
華型カードプリンタによる出力画像は高品位な画像を得
ることが出来るためこの分野での主流になっている。以
下、このような従来の昇華型カードプリンタの一例の概
略構成とその動作を図３乃至図７を参照して説明する。

【0003】従来の昇華型カードプリンタは、プラテンロー
ラ１に中間記録媒体２を巻き付けインクフィルム３を重
畳させてサーマルヘッド４により加圧し熱エネルギーを
付与して中間記録媒体２に画像を形成する記録部１０
と、中間記録媒体２の受像面とカード５を対向させてヒ
ートローラ２１と加圧ローラ２２の間で加圧及び加熱し
て、中間記録媒体２に形成された画像をカード５に再転
写する再転写部２０と中間記録媒体供給ロール３０、及
び中間記録媒体巻き取りロール４０、インクフィルム供
給ロール５０、及びインクフィルム巻き取りロール６０
で構成されている。図４（Ａ）に示すように、中間記録
媒体２には、画像を形成する先頭位置を決めるためのフ
レーム位置出しマーク２ａが設けてある。なお、同図
（Ｂ）に示すように、中間記録媒体２は基材シート２
ｂ、剥離層２ｃ、透明受像層２ｄの３層構造になってお
り、後述する再転写後の剥離過程においては、剥離層２
ｃと基材シート２ａが透明受像層２ｂから剥離可能に構
成されている。

【0004】また、図５に示すように、インクフィルム３に
はイエロー・マゼンタ・シアンの３色（またはブラック
を加えた４色）の染料が面順次に塗布されておりこれら
の色を頭出しするためのマーク３ａが設けてある。

【0005】次にこの昇華型カードプリンタ動作を説明す
る。図示しないホストコンピュータの出力司令によりプ
リンタはプラテンローラ１を回転させて中間記録媒体２
のフレーム頭出しと、インクフィルム３の巻き取りロー
ル６０を駆動させてイエローの頭出しを行う。次にサー
マルヘッド４をプラテンローラ１側に圧着しプラテンロ
ーラ１を時計方向に回転させながら記録を行う。第１色
目（イエロー）の記録が終了したらサーマルヘッド４を
プラテンローラ１より離間させプラテンローラ１を反時
計方向に回転させて、中間記録媒体２は第１色目の頭出
しと同じ位置に停止させる。以降、第１色目と同じ動作
を繰り返してマゼンタ・シアンについての転写を行いカ
ラー画像を形成する。これら記録動作中は中間記録媒体
ロールの供給側及び巻き取り側の図示しない駆動部を制
御して中間記録媒体２に適度のテンションを与えながら
中間記録媒体２の搬送を行う。

【0006】中間記録媒体２への記録が終了するとプラテン
ローラ１を時計方向に回転させると共に中間記録媒体２
を巻き取りロール側へ搬送し、ヒートローラ２１手前で
フレームの頭出しを行いカードホッパー２３より供給さ
れたカード５の転写面と位置合わせしてヒートローラ２
１と加圧ローラ２２に挟み、加圧及び加熱して透明受像
層をカード５に転写する。再転写の温度は、カードの材
質にもよるが１６０℃〜２００℃で、カードの表面が軟
化する程度の熱エネルギーが必要である。この時カード
の再転写面は軟化点以上の温度であり、反対面はそれ以
下のため熱収縮の差が生じて変形が起きる。従って変形
は図６に示す再転写面が凹となる３次曲面となることが
多い。

【0007】そのため図２に示す再転写部２０の構成を図７
に示す熱変形矯正手段を経てストッカー２４へ搬送する
方法が、特開平６−１９１０７０号公報に開示されてい
る。これは、再転写の為のヒートローラ２００に対応し
て反対側にも加熱手段としてヒートローラ２０１を配置
し適切な温度コントロールをしてカードの変形を軽減す
るものである。

【0008】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上に説
明した従来の再転写カード記録装置では、再転写部２０
でヒートローラ２１及び加圧ローラ２２又はヒートロー
ラ２００、２０１で中間記録媒体２とカード５を加熱及
び加圧した後、中間記録媒体２の基材シート２ｂ及び剥
離層２ｃをカード５から剥離する際、再転写後直ちに剥
離が行われることになるためカード表面温度が軟化点以
上あるところで剥離させなければならず再転写不良が起
こりやすいという問題がある。すなわち、この種の再転
写カード記録装置では熱圧着された中間記録媒体２とカ
ード５との剥離は両者の温度が充分に低下した状態での
所謂冷間剥離が最も好ましい。

【0009】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点に
鑑みなされたものであり、請求項１に係る発明は、「基
材シートと該基材シートの一方の面に剥離層を介して剥
離可能に設けられた透明受像層とからなる中間記録媒体
の該透明受像層に鏡像画像を記録した後、該透明受像層
とカードの記録面を重ねて加圧ローラとヒートローラで
加圧及び加熱してカードに画像を転写する再転写カード
記録装置において、該加圧及び加熱により該中間記録媒
体と該カードとが接着した態様で該中間記録媒体を搬送
することで再転写後の該カードを搬送することを特徴と
する再転写カード記録装置。」を提供するものである。

【0010】

【発明の実施の形態】以下、図１、図２を参照して本発
明の実施の形態について説明する。図１、図２は、図３
を参照して説明した従来の再転写カード記録装置の再転
写部２０の周辺構成のみを示した図である。その余の構
成は従来の再転写カード記録装置と同様であるので説明
を省略する。

【0011】本発明の再転写カード記録装置では、図１及び
図２に示すように再転写用ヒートローラ２１と加圧ロー
ラ２２で再転写部を構成し、カード排出側下流でカード
再転写面の温度が融点以下に低下する距離“Ａ"に中間
記録媒体ガイド３０２を配置する。この距離は再転写温
度とスピードによって異なるが使用されるカード材質の
内最も長くなるものに設定すれば良い。このようにする
ことによって、カード５は適当な温度まで冷却された状
態で中間記録媒体ガイド３０２の位置で中間記録媒体２
から剥離されることになり、再転写不良を生じることな
く、良好な品質の転写済みカードを得ることができる。

【0012】そして、転写済みのカード５は、ガイド３０２
の下流側に設けられた熱変形矯正手段３００に送られて
その変形が強制される。ここで、熱変形矯正手段３００
は、カード５の再転写面と反対面に接する側に設けられ
たヒートローラ３０３と再転写面の側に設けられた加圧
ローラ３０４とからなっている。そして、どちらか一方
のローラに図示しない回転駆動源を設けておく。ヒート
ローラ３０３は再転写用ヒートローラ２１の表面温度と
略同温度でコントロールする。

【0013】前記“Ａ"寸法がカード５の搬送方向の寸法"Ｂ
“寸法より大の時、加圧ローラ２２とヒートローラ３０
３の間のカード搬送は、カードと中間記録媒体２の接着
力で行うことが出来る。従って、再転写温度等の条件に
よって、カード５とこれに圧着した中間記録媒体２を充
分冷却する必要がある場合でも、再転写用ヒートローラ
２１と中間記録媒体ガイド３０２の距離"Ａ“を必要に
応じて長くすることができる。この場合でも、カード５
は中間記録媒体２に密着した状態で中間記録媒体２とと
もに搬送されるため、カード５を搬送するために、搬送
ローラ等を特に追加する必要がなく搬送機構を極めて簡
略化することができる。

【0014】また、中間記録媒体ガイド３０２と中間記録媒
体ガイド３０５の中間記録媒体の接点を結ぶ直線は、ヒ
ートローラ３０３と加圧ローラ３０４のニップの接線に
向いているのが望ましい。尚、カードが限定され、再転
写時の変形が少ない場合はヒートローラ３０３及び加圧
ローラ３０４を設けず直接装置外へ排出することも可能
である。３０６はカード搬送補助ガイドでありカードと
中間記録媒体２の接着力が十分である場合は設ける必要
がない。

【0015】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の再転写カ
ード記録装置によれば、所謂冷間剥離のために、ヒート
ローラから充分離れた位置でカードと中間記録媒体との
剥離を行う必要がある場合でも、中間記録媒体とカード
とが接着した態様で中間記録媒体を搬送することでカー
ドの搬送をすることことができるので追加的に搬送手段
を設ける必要がなく、搬送機構が簡略化され装置のコス
トを低減することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の再転写カード記録装置の再転写部の周
辺構成を示す側面図である。

【図２】本発明の再転写カード記録装置の再転写部の周
辺構成を示す側面図である。

【図３】従来の昇華型カードプリンタの一例の概略構成
を示す側面図である。

【図４】中間記録媒体の構成を示す平面図及び拡大断面
図である。

【図５】インクフィルムの構成を示す平面図である。

【図６】熱収縮によって変形したカードの態様を示す斜
視図である。

【図７】従来の昇華型再転写カード記録装置の熱変形矯
正手段の一例を示す側面図である。

【符号の説明】

１ プラテンローラ ２ 中間記録媒体 ２ａ フレーム位置出しマーク ２ｂ 基材シート ２ｃ 剥離層 ２ｄ 透明受像層 ３ インクフィルム ３ａ マーク ４ サーマルヘッド ５ カード １０ 記録部 ２０ 再転写部 ２１ ヒートローラ ２２ 加圧ローラ ２３ カードホッパー ２４ ストッカー ３０ 中間記録媒体供給ロール ４０ 中間記録媒体巻き取りロール ５０ インクフィルム供給ロール ６０ インクフィルム巻き取りロール ２００ ヒートローラ ２０１ ヒートローラ ３０２ 中間記録媒体ガイド ３０３ ヒートローラ ３０４ 加圧ローラ ３０５ 中間記録媒体ガイド ３０６ カード搬送補助ガイド

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 2C065 AA01 AB03 AB10 AC04 AF01 AF03 CJ02 CJ03 CJ07 DA12 DA22 DA26 DA30

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】基材シートと該基材シートの一方の面に剥
   離層を介して剥離可能に設けられた透明受像層とからな
   る中間記録媒体の該透明受像層に鏡像画像を記録した
   後、該透明受像層とカードの記録面を重ねて加圧ローラ
   とヒートローラで加圧及び加熱してカードに画像を転写
   する再転写カード記録装置において、 該加圧及び加熱により該中間記録媒体と該カードとが接
   着した態様で該中間記録媒体を搬送することで再転写後
   の該カードを搬送することを特徴とする再転写カード記
   録装置。