JP2000141583A - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JP2000141583A
JP2000141583A JP10330172A JP33017298A JP2000141583A JP 2000141583 A JP2000141583 A JP 2000141583A JP 10330172 A JP10330172 A JP 10330172A JP 33017298 A JP33017298 A JP 33017298A JP 2000141583 A JP2000141583 A JP 2000141583A
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layer
adhesive
decorative sheet
sheet
protective layer
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JP10330172A
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English (en)
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Yuichi Matsumoto
裕一 松本
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリ塩化ビニルやポリオレフィンのシートに
装飾等を施した従来の化粧シートは、溶剤系の接着剤を
用いていたため、接着剤層の凝集力の低下や、残留溶剤
によるシートの膨らみが起きやすいという問題があっ
た。又、化粧シートを積層後に溶剤を気化させるための
乾燥工程を必要とし、更に、溶剤の人体に対する安全性
を確保するための対策を考慮しなければならない等の問
題もあり取扱に不便なものであった。 【解決手段】 本発明化粧シート1は、基材シート2の
表面に印刷層3を形成し、印刷層3上に接着剤層4、保
護層5を積層してなる化粧シートであって、接着性層4
に反応型ホットメルトタイプの接着剤を用いることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の内装、建
具の表面化粧、車両内装等に用いる表面化粧シートとし
て利用可能な装飾性に優れた化粧シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、かかる用途に用いる化粧シー
トとして、ポリ塩化ビニルシートに印刷やエンボス加工
等で装飾を施したもの(特公昭28−5036号、特公
昭58−14312号公報)、ポリ塩化ビニルに代え
て、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン
系シートを使用したもの(特開昭54−62255号公
報)等が知られている。
【0003】更に、上記化粧シートの基材シート、印刷
層、保護層の接着強度を強化する手段として、従来は、
溶剤系の接着剤を用いてドライラミにより接着剤層を形
成する方法が公知技術として最も一般的に行われ、ホッ
トメルト接着剤を用いて接着剤層を形成することも試み
られてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、溶剤系
の接着剤を用いてドライラミする方法は、残留溶剤の影
響により、当初設計した凝集力が発揮できない場合が多
い上に残留溶剤によるシートの膨らみが起きやすいとい
う問題があった。又、化粧シートを積層後に溶剤を気化
させるための大がかりな乾燥工程を必要とし、溶剤の人
体に対する安全性を確保するための対策を考慮しなけれ
ばならない等の問題もあって取扱に不便なものであっ
た。更に、建築物に使用した場合、接着剤の耐久性が低
いという問題もあった。
【0005】接着剤層にホットメルト接着剤を用いれば
上記の問題を解決することはできるが、ホットメルト接
着剤には耐熱性が悪いという問題があった。
【0006】本発明者等は前記先行技術の欠点を解決す
べく鋭意研究した結果、本発明を完成するに至った。本
発明は、接着強度、耐熱性、耐久性、作業性に優れ、外
観が美麗で、溶剤の人体に対する安全性を考慮する必要
がない化粧シートを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材シートの
表面に印刷層を形成し、その印刷層上に接着剤層、保護
層を積層してなる化粧シートにおいて、接着剤層が反応
型ホットメルトタイプ接着剤からなることを特徴とする
化粧シートを要旨とする。
【0008】本発明においては、基材シートは繊維質シ
ート又はポリオレフィン樹脂シートからなることが好ま
しく、保護層は透明又は半透明のアクリル系樹脂からな
ることが好ましい。又、上記反応型ホットメルトタイプ
接着剤はウレタン三次元架橋反応性ホットメルトタイプ
接着剤であることが好ましく、該ウレタン三次元架橋反
応性ホットメルトタイプ接着剤の弾性率は2000kg
/cm2 以上、5000kg/cm2 以下であることが
好ましく、上記反応型ホットメルトタイプ接着剤には紫
外線吸収剤を添加することが好ましい。
【0009】本発明においては、保護層表面にエンボス
加工を施すことが好ましく、また該エンボス加工により
形成されたエンボス凹部に着色層を設けることがより好
ましく、保護層表面に表面保護層を設けることが更に好
ましい。又、本発明においては、基材シート裏面に易接
着処理を施すことが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
も含めてより詳細に説明する。図1は、本発明の化粧シ
ート1の基本的構成を示す縦断面図である。図1におい
て2は基材シート、3は印刷層、4は接着剤層、5は保
護層である。
【0011】基材シート2を構成する材料としては、
(A)坪量50〜150g/m2 程度の紙、織布、又は
不織布からなる繊維質シート、更に(B)オレフィン系
樹脂、塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂等が挙げられ
る。
【0012】(A)基材シート2を紙、織布、又は不織
布からなる繊維質シート等で構成する場合には、その厚
みは50〜300μm程度の範囲から選択することがで
きる。繊維質シートを構成する繊維質素材は、セルロー
スパルプ、麻、木綿、ナイロン等の有機質系の合成又は
人造繊維、石綿、硝子、石英、カーボン、チタン酸カリ
ウム等からなる無機質系の繊維が挙げられる。尚、セル
ロースパルプ繊維を用いた繊維質基材シートは、いわゆ
る「紙」であり、具体的には、上質紙、クラフト紙、和
紙等が挙げられる。
【0013】上記繊維質シートは、水酸化アルミニウム
粉末、又はアジリジニル・ホスフィン・オキシド等の燐
酸化合物等の難燃剤を混抄する等して難燃化処理するこ
とができる。
【0014】(B)基材シートを熱可塑性樹脂で構成す
る場合には、塩化ビニル樹脂を使用することもできる
が、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。ポリオレフィン
系樹脂としては、主原料がハードセグメントとしての
高密度ポリエチレン又はポリプロピレンのいずれかから
なり、これにソフトセグメントとしてのエラストマー及
び無機充填剤を添加してなる混合物が挙げられる。又、
特開平9−111055号公報、特開平5−7737
1号公報、特開平7−316358号公報等に記載のエ
チレン・プロピレン・ブテン共重合体を基材シート2に
用いることもでき、特公平6−23278号公報記載
のハードセグメントとしてのアイソタクチックポリプロ
ピレンとソフトセグメントとしてのアタクチックポリプ
ロピレンとの混合物を基材シート2に用いることもでき
る。これらには必要に応じて着色剤が添加される。
【0015】前記のオレフィン系樹脂におけるハード
セグメントとしての高密度ポリエチレンとしては、好ま
しくは、比重が0.94〜0.96のポリエチレンであ
って、低圧法で得られる結晶化度が高く、分子に枝分か
れ構造の少ない高分子である高密度ポリエチレンが用い
られる。また、ハードセグメントとしてのポリプロピレ
ンとしては、好ましくは、アイソタクチックポリプロピ
レンが用いられる。
【0016】前記のソフトセグメントとしてのエラス
トマーとしては、ジエン系ゴム、水素添加ジエン系ゴ
ム、オレフィンエラストマー等が用いられる。水素添加
ジエン系ゴムは、ジエン系ゴム分子の二重結合の少なく
とも一部分に水素原子を付加させてなるもので、ポリオ
レフィン系樹脂の結晶化を抑えて、その柔軟性を向上さ
せる。ジエン系ゴムとしては、イソプレンゴム、ブタジ
エンゴム、ブチルゴム、プロピレン・ブタジエンゴム、
アクリロニトリル・ブタジエンゴム、アクリロニトリル
・イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム等がある。
オレフィンエラストマーとしては、2種類又は3種類以
上のオレフィンと共重合しうるポリエンを少なくとも1
種類加えた弾性共重合体であり、オレフィンとしてはエ
チレン、プロピレン、α−オレフィン等が使用され、ポ
リエンとしては、1,4ヘキサジエン、環状ジエン、ノ
ルボルネン等が使用される。好ましいオレフィンエラス
トマーとしては、例えばエチレン−プロピレン共重合体
ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム、エチ
レン−ブタジエン共重合体ゴム等のオレフィンを主成分
とする弾性共重合体が挙げられる。なお、これらのエラ
ストマーは、必要に応じて有機過酸化物、硫黄等の架橋
剤を用いて、過重架橋させても良い。
【0017】これらエラストマーの添加量としては、1
0〜60重量%、好ましくは30重量%程度である。1
0重量%より少ない一定荷重伸度の変化が急峻になり過
ぎ、また、破断時伸度、耐衝撃性、易接着性の低下が生
じ、60重量%より多いと透明性、耐候性および耐クリ
ープ性の低下が生ずる。
【0018】又、前記の無機充填剤としては、炭酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、クレー、タルク等の平均粒径
0.1〜10ミクロン程度の粉末が用いられる。添加量
としては、1〜60重量%程度、好ましくは5〜30重
量%程度である。1重量%未満では耐クリープ変形性及
び易接着性の低下が生じ、60重量%を超えると破断時
伸度及び耐衝撃性の低下が生じる。
【0019】前記のオレフィン系樹脂としては、エチ
レン・プロピレン・ブテン共重合体樹脂からなる熱可塑
性エラストマーが用いられる。ここで、ブテンとして
は、1ブテン、2ブテン、イソブチレンの3種の構造異
性体のいずれも用いることができる。共重合体として
は、ランダム共重合体であって、非晶質の部分を一部含
む。
【0020】上記エチレン・プロピレン・ブテン共重合
体樹脂の好ましい具体例としては、次の(i)〜(iii)
が挙げられる。 (i)特開平9−111055号公報に記載されるエチ
レン、プロピレン及びブテンの3元共重合体によるラン
ダム共重合体。単量体成分の重量比率はプロピレンが9
0重量%以上である。メルトフローレートは、230°
C、2.16kgの条件下で1〜50g/10分である
ことが好ましい。このような3元ランダム共重合体10
0重量部に対して、上記ランダム共重合体は、燐酸アリ
ールエステル化合物を主成分とする透明造核剤を0.0
1〜50重量部、炭素数を12〜22の脂肪酸アミド
0.003〜0.3重量部を溶融混練してなるものであ
る。
【0021】(ii)特開平5−77371号公報に記載さ
れるエチレン、プロピレン及びブテンの3元共重合体で
あって、プロピレン重量比率が50重量%以上の非晶質
重合体20〜100重量%に、結晶質ポリプロピレンを
80〜0重量%添加してなるエチレン・プロピレン・ブ
テン共重合体。
【0022】(iii)特開平7−316358号公報に記
載されるエチレン、プロピレン、1ブテンの3元共重合
体であって、プロピレン及び/又は1ブテン含有率が5
0重量%以上の低結晶質重合体20〜100重量%に、
アイソタクチックポリプロピレン等の結晶性ポリオレフ
ィン80〜0重量%を混合した組成物に対して、Nアシ
ルアミノ酸アミン塩、Nアシルアミノ酸エステル等の油
ゲル化剤を0.5重量%添加したエチレン・プロピレン
・ブテン共重合体。
【0023】上記(i)〜(iii)のエチレン・プロピレ
ン・ブテン共重合体樹脂は、単独で用いても良いし、該
エチレン・プロピレン・ブテン共重合体樹脂に必要に応
じて更に他のポリオレフィン樹脂を混合して用いても良
い。
【0024】前記のオレフィン系樹脂としては、特公
平6−23278号公報記載の(A)ソフトセグメント
として数平均分子量Mnが25000以上、且つ重量平
均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mn≦7
の沸騰ヘプタンに可溶なアタクチックポリプロピレン1
0〜90重量%、及び(B)ハードセグメントとしての
メルトインデックスが0.1〜4g/10分の沸騰ヘプ
タン不溶性のアイソタクチックポリプロピレン90〜1
0重量%との混合物からなる軟質ポリプロピレンが挙げ
られる。
【0025】上記のオレフィン系熱可塑性エラストマ
ーの中でも、アイソタクチックポリプロピレンとアタク
チックポリプロピレンの混合物からなり、且つアタクチ
ックポリプロピレンの重量比率が5〜50重量%のもの
が好ましく、アタクチックポリプロピレンの重量比率が
20〜40重量%のものが特に好ましい。アタクチック
ポリプロピレンの重量比率が5重量%未満ではエンボス
加工をしたり、3次元形状や凹凸形状の物品に成形加工
する際にネッキングによる不均一なシートの変形や、そ
の結果としての皺、絵柄の歪み等が生ずる。一方、アタ
クチックポリプロピレンの重量比率が50重量%を超え
ると、シート自体が変形し易くなり、シートを印刷機に
通した時にシートが変形し、印刷層の絵柄の歪み、多色
刷の場合に見当が合わなくなる等の不良が発生しやすく
なり、成形時においてはシートが破れ易くなる。
【0026】前記基材シート2のオレフィン系樹脂中に
は必要に応じて、着色剤、熱安定剤、難燃剤、紫外線吸
収剤、ラジカル捕捉剤等が添加される。着色剤として
は、チタン白、亜鉛華、べんがら、朱、群青、コバルト
ブルー、チタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔
料、イソインドリノン、ハンザイエローA、キナクリド
ン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー等
の有機顔料あるいは染料、アルミニウム、真鍮等の箔粉
からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸
亜鉛等の箔粉からなる真珠光沢顔料等が用いられる。着
色剤は、基材シートに化粧シートとして必要な色彩を持
たせるために添加され、透明着色と不透明(隠蔽)着色
のいずれでも構わないが、一般的には被着体を隠蔽する
ために不透明着色が好ましい。
【0027】又、熱安定剤としては、フェノール系、サ
ルファイト系、フェニルアルカン系、フィスファイト
系、アミン系等公知のものが使用でき、熱加工時の熱変
色等の劣化の防止の向上を図る場合に用いられる。難燃
剤は、難燃性を付与する場合に添加され、水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウムなどの粉末が用いられる。
【0028】紫外線吸収剤は、樹脂により良好な耐候性
(耐光性)を付与するためのものであり、ベンゾトリア
ソール、ベンゾフェノン、サリチル酸エステル等の有機
物、又は、0.2μm径以下の微粒子状の酸化亜鉛、酸
化セリウム、酸化チタン等の無機物が用いられる。その
他に、ベンゾトリアゾール骨格にアクリロイル基又はメ
タクリロイル基を導入した反応型紫外線吸収剤も用いら
れる。尚、これらの紫外線吸収剤の添加量は、通常0.
5〜10重量%程度である
【0029】紫外線による劣化を更に防止し、耐候性を
向上させるためには、ラジカル捕捉剤を添加することが
好ましい。ラジカル捕捉剤としては、ビス−(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ビペリジニル)セバケー
ト、ビス−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ビペリジニル)セバケート、その他、例えば特
公平4−82625号公報に開示されている化合物等の
ヒンダード系ラジカル捕捉剤、ビペリジニル系ラジカル
捕捉剤等が使用される。
【0030】基材シート2は、これらの前記材料をブレ
ンドしたものをカレンダー加工等の常用の方法により製
膜して得ることができる。基材シートの厚みは50〜2
00μm、好ましくは100μm程度である。
【0031】基材シート2の表面には、易接着層の塗
布、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の易
接着処理を施すことが好ましい。易接着層(プライマー
層、或いはアンカー層ともいう)としては、アクリル樹
脂、塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹
脂、ウレタン樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩化ポリエ
チレンを使用することができる。
【0032】印刷層3は、絵柄印刷、着色印刷等により
形成される。印刷層3は、具体的には顔料添加による着
色(透明又は不透明)の模様又はベタ印刷等からなり、
グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印
刷、転写シートからの転写印刷等の公知の印刷法を用
い、インキ(或いは塗料)にて形成する。印刷層3の模
様としては、木目模様、石目模様、布目模様、皮絞模
様、幾何学図形、文字、記号等がある。印刷層3は基材
シート2表面の全面に設けても部分的に設けても何れで
もよい。又、印刷層3は図1に示すように、基材シート
2の表面全面に設けたべタ印刷層31と、該印刷層の表
面に部分的に設けた模様印刷層32とから構成してもよ
い。
【0033】印刷層3に用いられるインキ或いは塗料
は、バインダーとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポ
リプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステ
ル、ポリウレタン、アクリル、酢酸ビニル、塩化ビニル
・酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂等を用い、1
種又は2種以上混合して用いる。またこれに前記の顔料
等を添加したものでもよい。
【0034】印刷層3として金属膜を形成することもで
きる。例えば、アルミニウム、クロム、金、銀、銅等の
金属を真空蒸着、スパッタリング等の方法で金属薄膜と
して製膜して設けることができ、或いはこれらの組み合
わせとして設けることもできる。該金属膜も全面に設け
ることもでき、部分的に設けることもできる。
【0035】接着剤層4は、反応型ホットメルトタイプ
接着剤からなる。接着性層4として使用できる反応型ホ
ットメルトタイプ接着剤は反応型のホットメルトタイプ
接着剤であれば種類を問わないが、ウレタン系のウレタ
ン三次元架橋反応性ホットメルトタイプ接着剤であるこ
とが好ましい。該ウレタン三次元架橋反応性ホットメル
トタイプ接着剤(以下、「ウレタン系ホットメルトタイ
プ接着剤」と略称する。)は湿気硬化型であって、鎖延
長反応や架橋反応によって硬化する。鎖延長反応とは、
末端のイソシアネート基が空気中の水分や被着体の水分
と反応してアミノ基を形成し、該アミノ基が更に他のウ
レタン高分子末端のイソシアネート基と反応して尿素結
合を形成することにより高分子鎖が延長する反応であ
る。又、架橋反応には、アロファネート結合を形成する
反応及びビウレット結合を形成する反応がある。アロフ
ァネート結合を形成する反応とは、ウレタン高分子中の
ウレタン結合中の水素が結合した窒素と他のウレタン高
分子の末端のイソシアネート基が反応してウレタン高分
子同士が結合する反応であって、該反応によりウレタン
高分子に長大な側鎖が形成される。ビウレット結合を形
成する反応とは、上記延長反応により形成されたウレタ
ン高分子中の尿素結合中の水素が結合した窒素と他のウ
レタン高分子の末端のイソシアネート基が反応してウレ
タン高分子同士が結合を形成する反応する反応であっ
て、該反応によりウレタン高分子に長大な側鎖が形成さ
れる。
【0036】上記ウレタン高分子とは、ポリオール(多
価アルコール)を主剤とし、イソシアネート化合物を架
橋剤(硬化剤)とし、両者を反応させて得られるポリマ
ーである。ポリオールとしては、分子中に2個以上の水
酸基を有するもので、基本的には、単量体ジオール、ト
リオール等、及びその分子量に主に寄与するアルキレン
繰返し単位の鎖を包含する重合体ジオール、トリオール
を含む。典型的な重合体ポリオールは、ヒドロキシ基で
停止した上記繰返し単位の直鎖もしくは分岐鎖のいづれ
かから実質的になり、好ましくは、2,3,4またはそ
れ以上のヒドロキシ基を有する単量体ポリオールを含
む。たとえば、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,2,
6−ヘキサントリオール、ブテンジオール、シュークロ
ース、グルコース、ソルビトール、ペンタエリスリトー
ル、マンニトール、トリエタノールアミン、n−メチル
ジメタノールアミン、ならびに環式芳香族および脂肪族
およびトリオールを含む。さらに、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオー
ル、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール
等が用いられる。
【0037】一方、イソシアネート化合物としては、分
子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシ
アネート化合物が用いられる。例えば、2,4-トリレンジ
イソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、ジフ
ェニルメタン-4,4´- ジイソシアネート、クルードMD
Iと称されるポリフェニルメタンポリイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキ
シルメタン-4,4´- ジイソシアネート、トリフェニルメ
タントリイソシアネート等の脂肪族、脂環族または芳香
族のジまたはトリイソシアネート化合物、水素添加トリ
レンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、或いはポリイソシアネート化合物と低分
子量グリコールまたはトリオール、例えば、ジプロピレ
ングリコール、1,6-ヘキサンジオール、1,2,6-ヘキサン
トリオール、トリメチロールプロパンと反応させて得ら
れる、イソシアネート末端低分子量付加体等が使用でき
る。
【0038】上記ウレタン系ホットメルトタイプ接着剤
の弾性率は2000kg/cm2 以上、5000kg/
cm2 以下であることが好ましい。弾性率が2000k
g/cm2 未満の場合は、化粧シートとして使用できる
凝集力を得ることができない。弾性率が5000kg/
cm2 を超えると、シートが加熱により伸縮する際の各
層間に発生する剪断力を吸収できずに、接着性層の界面
において割れ、剥がれによる剥離が発生する。
【0039】上記ウレタン系ホットメルトタイプ接着剤
の弾性率の測定は、接着剤を幅10mmのプレート状の
試験片とし、引張試験機を用いて引張速度100mm/
minの条件下で行った。
【0040】本発明においては接着剤層4の反応型ホッ
トメルトタイプ接着剤には紫外線吸収剤を添加すること
が好ましい。紫外線吸収剤を添加すると本発明の化粧シ
ートを建築物に使用した場合、接着剤の耐久性が著しく
向上する。紫外線吸収剤としてはは、基材シート2と同
様に、ベンゾトリアソール、ベンゾフェノン、サリチル
酸エステル等の有機物、又は、0.2μm径以下の微粒
子状の酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化チタン等の無機物
が用いられる。その他に、ベンゾトリアゾール骨格にア
クリロイル基又はメタクリロイル基を導入した反応型紫
外線吸収剤も用いられる。尚、これらの紫外線吸収剤の
添加量は、通常0.5〜10重量%程度である
【0041】紫外線による劣化を更に防止し、耐候性を
向上させるためには、基材シート2と同様に、ラジカル
捕捉剤を添加することが好ましい。ラジカル捕捉剤とし
ては、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ビ
ペリジニル)セバケート、ビス−(N−メチル−2,
2,6,6−テトラメチル−4−ビペリジニル)セバケ
ート、その他、例えば特公平4−82625号公報に開
示されている化合物等のヒンダード系ラジカル捕捉剤、
ビペリジニル系ラジカル捕捉剤等が使用される。
【0042】本発明における反応型ホットメルトタイプ
の接着剤からなる接着剤層4の厚みは5μm〜30μm
が好ましい。接着性層の厚みが5μm未満の場合は、接
着力が不足し、30μmを越える場合は、接着剤の硬化
時における内部応力による収縮が大きくなるので、層間
剥離が起きやすくなる。
【0043】保護層5を形成する樹脂に制限はないが、
アクリル系樹脂を用いることが好ましい。該アクリル系
樹脂としては、アクリル酸、アクリル酸エステル、アク
リルアミド、アクリルニトリル、メタクリル酸、メタク
リル酸エステル等の重合体および共重合体が挙げられ、
具体的には、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メ
タ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピ
ル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル
酸メチル・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メ
タ)アクリル酸エチル・(メタ)アクリル酸ブチル共重
合体、エチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、
スチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メ
タ)アクリル酸エステルを含む単独又は共重合体が挙げ
られる。尚、ここで(メタ)アクリルとはアクリル又は
メタアクリルを意味するものとする。
【0044】保護層5は着色や艶消しにしても構わない
が、透明又は半透明であることが好ましい。保護層5が
不透明では、印刷層3が見えなくなったり、くすんで見
えるようになる。
【0045】保護層5の厚みは、10〜500μm、好
ましくは50〜100μmである。保護層5の厚みが1
0μm未満では、薄過ぎて保護層としての役目を果たす
ことができない。保護層5の厚みが500μmを超える
と、化粧シートを折り曲げた際に白化するおそれがあ
る。
【0046】図2は、本発明の化粧シート1において基
材シート2、印刷層3、接着性層4、保護層5を積層す
る方法の一例を説明する工程図である。以下、図2に基
いて本発明の化粧シート1の上記各層を積層する方法の
一例を説明する。繊維質シート又はポリオレフィン樹脂
シート等からなる基材シート層2を準備し、該基材シー
ト2の表面にベタ印刷層31、絵柄印刷層32を順次形
成して印刷層3を設けたシート9を製作する。一方、別
途準備したアクリル樹脂シート等からなる保護層5に反
応型ホットメルトタイプ接着剤を塗布し接着性層4を設
けたシート10を製作する。次に、上記シート9の印刷
層3を設けた面とシート10の反応型ホットメルトタイ
プ接着剤を塗布した面をロールプレス等を用いて貼り合
わせ複層シートを作製する。このように作製した複層シ
ートを3〜4日室温にて放置すると、接着剤層を構成す
る反応型ホットメルトタイプ接着剤の反応が完了して固
化し目的とする化粧シート1を得ることができる。尚、
本発明において化粧シート1を積層する方法は上記の方
法に限定されず、反応型ホットメルトタイプ接着剤から
なる接着剤層4を印刷層3が設けられた基材シート2の
表面に直接形成することもできる。
【0047】図3は、本発明の具体的構成例を示す縦断
面図である。図3において、6は保護層4の表面に形成
した凹凸模様、7は凹凸模様6の凹陥部に形成した着色
層、8は保護層4の表面に形成した表面保護層、11は
基材シート2の裏側に設けた易接着層である。
【0048】凹凸模様6は、例えば印刷層3を設けた部
分に対応するように設けても、また、印刷層3を設けた
部分の全面に設けてもいずれでもよい。凹凸模様6のパ
ターンは、例えば木目、石目、砂目等の天然物の凹凸形
状を模写したもの、文字記号、万線、各種の抽象模様、
各種艶消し表面、鏡面光沢等が挙げられる。
【0049】保護層5の表面に凹凸模様6を形成するに
は、例えば、加熱加圧によるエンボス加工がある。この
エンボス加工は、保護層5の表面を加熱軟化させ、該表
面をエンボス版で加圧してエンボス版の凹凸模様を賦形
し、冷却して固定化するもので、公知の枚葉式、或いは
輪転式のエンボス機を用いることができる。又、平板プ
レス機等を用いたり、ヘアライン加工によっても凹凸模
様6を形成することもできる。
【0050】前記凹凸模様6の凹陥部に形成した着色層
7は、ワイピング法により形成することができる。ワイ
ピング法は、凹陥部を含む表面全面に着色剤インキを塗
布した後、ドクターブレードコート法またはナイフコー
ト法にて凹陥部以外の表面から着色剤インキを除去する
ことにより、凹陥部のみに着色層7を形成する方法であ
る。該着色層7を形成するための着色剤インキとして
は、有機顔料・無機顔料・光輝性顔料等の着色顔料、熱
可塑性樹脂・熱硬化性樹脂・電離放射線硬化型樹脂等の
結着剤樹脂、及びベヒクルとからなるインキ、エマルジ
ョン型の水系タイプインキを使用できる。
【0051】表面保護層8は、上記凹凸模様6を形成し
た保護層5の表面を保護するために被覆されたものであ
る。表面保護層8は塩素化ポリオレフィン、2液硬化型
ポリウレタン、又は、電離放射線硬化性樹脂等により形
成することが好ましい。
【0052】本発明においては、必要に応じて表面保護
層8に適量の艶消剤(光拡散剤)を添加することができ
る。艶消剤としては、炭酸カルシウム、シリカ、アルミ
ナ、硫酸バリウム、ウレタン樹脂ビーズ、ポリカーボネ
ート樹脂ビーズ等の、粒径1〜30μm程度の微粒子が
有効である。表面保護層8の厚みは1〜100μm程度
が好ましい。
【0053】本発明の化粧シート1においては、より良
好な耐候(光)性を樹脂に付与するために、必要に応じ
て保護層5、表面保護層8の中に、前記基材シート2と
同様に、紫外線吸収剤、光安定剤を添加することができ
る。又、難燃性を付与するために、基材シート2と同様
に、保護層5、表面保護層8の中に、難燃剤を添加する
ことができる。難燃剤としては、水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム等の粉末が用いられる。難燃剤の添
加量は、高密度ポリエチレンと熱可塑性エラストマーと
の合計量を100重量部に対し、10〜150重量部程
度が好ましい。
【0054】易接着層11は、本発明の化粧シート1を
各種被着体に積層し、所定の成形加工等を施して各種装
飾用等として用いことを容易にすることを目的として基
材シート2の裏面側に形成される。易接着層11の形成
には、アクリル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ポリエステル、ポリウレタン、塩素化ポリプロピレ
ン、塩素化ポリエチレン等が使用されるが、特に塩素化
ポリプロピレンが望ましい。
【0055】本発明の化粧シート1は他の被着体(裏打
材)に積層して用いることができる。図4は被着体が立
体形状物品21の場合を、図5は被着体が平板状又は曲
面状の板材22の場合を示す。化粧シート1と被着体と
の積層は、被着体に化粧シート1自体が(熱融着等で)
接着可能な場合は、接着剤を用いずに行うことができる
が、化粧シート1自体が被着体と接着しない場合には、
適当な接着剤を用いて積層する。本発明の化粧シート1
を被着体に積層することにより化粧材のような最終製品
となる場合もあれば、化粧シート1の力学的強度の補
強、或いは隠蔽性を付与するために被着体に積層する場
合もある。
【0056】上記接着剤としては、化粧シート1と被着
帯とが接着可能なものであればよく、例えば酢ビ系、尿
素系等が挙げられる。
【0057】被着体としては図4に示すような立体形状
の成形品や、図5に示すような平板状、曲面状等の板
材、シート(或いはフィルム)等の各種形状の物品が対
象となる。板材、立体形状物品、或いはシート(フィル
ム)のいずれにも用いられる素材としては、木材単板、
木材合板、パーティクルボード、中密度繊維板(MD
F)等の木材板、木質繊維板等の木質板、鉄、アルミニ
ウム等の金属、アクリル、ポリエステル、ポリスチレ
ン、ポリオレフィン、ABS、フェノール樹脂、ポリ塩
化ビニル、セルロース系樹脂、ゴム等の樹脂、専ら板材
或いは立体形状物品として用いられる素材としては、硝
子、陶磁器等のセラミックス、石膏等の非セメント窯業
系材料、専らシート(或いはフィルム)として用いられ
る素材としては、上質紙、和紙等の紙、炭素、石綿、チ
タン酸カリウム、硝子、合成樹脂等の繊維からなる不織
布又は織布等がある。
【0058】これらの各種被着体への積層方法しては、
例えば接着剤を間に介して板状基材に加圧ローラーで
加圧して積層する方法、特公昭50−19132号公
報、特公昭43−27488号公報等に記載されるよう
に、化粧シートを射出成形の雌雄両金型間に挿入して、
両金型を閉じ、雄型のゲートから溶融樹脂を射出充填し
て後、冷却して樹脂成型品の成形と同時にその表面に化
粧シートを接着積層する、所謂射出成形同時ラミネート
方法、特公昭56−45768号公報、特公昭60−
58014号公報等に記載されるように、成形品の表面
に化粧シートを間に接着剤を介して対向乃至は載置し、
成形品側からの真空吸引による圧力差により化粧シート
を成形品表面に積層する、所謂真空プレス積層方法、
特公昭61−5895号公報、特公平3−2666号公
報等に記載されるように、円柱、多角柱等の柱状基材の
長軸方向に、化粧シートを間に接着剤層を介して供給し
つつ、複数の向きの異なるローラーにより、柱状体を構
成する複数の側面に順次化粧シートを加圧接着して積層
してゆく、所謂ラッピング加工方法等が挙げられる。本
発明の化粧シート1を表面化粧層として有する立体物品
を得るには、上記ラッピング加工法、射出成形同時ラミ
ネート法、真空成形同時ラミネート法等が好ましい。
【0059】上記化粧シート1を積層した各種被着体
は、所定の成形加工等を施して、各種装飾用素材等とし
て用いることができる。例えば、壁、天井、床等建築物
の内装、窓枠、扉、手摺等の建具の表面化粧、家具又は
弱電・OA機器のキャビネットの表面化粧、自動車、電
車等の車輌内装、航空機内装、窓硝子の化粧用等の用途
が挙げられる。
【0060】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。 実施例1 株式会社タツノ化学製タフパー(ポリエチレン系フィル
ム、80μm)を基材シートとして用い、オーク柄のグ
ラビア印刷を行い印刷層を形成した。次に、三菱化学レ
ーヨン株式会社製アクリプレンHBS−001(透明ア
クリル樹脂フィルム、80μm)を保護層として、これ
に溶融炉で溶融した日立化成株式会社製の接着剤(弾性
率3000kg/cm2 )をポンプで押出し、裏面アプ
リケーターを用いて均一に5μm塗布し接着剤層を形成
した。次に、上記印刷層を形成した基材シートと接着剤
を塗布した保護層をロールプレスを用いて貼り合わせ、
複層シートを作製した。こうして作製した複層シートを
室温で4日放置して反応を完了させた。次に、保護層に
エンボス加工を行い凹凸模様を形成し、エンボス加工さ
れたシートのエンボス凹陥部に着色を施し、ワイピング
処理を行った後に、表面保護層として昭和インク工業所
株式会社製OP−A4をグラビアコーティングして化粧
シートを得た。
【0061】実施例2 三興製紙株式会社製の薄紙FIX30(30g/m2
を基材シートとして用い、オーク柄のグラビア印刷を行
い印刷層を形成した。次に、鐘淵化学株式会社製SD−
006NLGT(透明アクリル樹脂フィルム、80μ
m)を保護層として、これに溶融炉で溶融した日本NS
C株式会社製の接着剤(弾性率4000kg/cm2
をポンプで押出し、裏面アプリケーターを用いて均一に
5μm塗布し接着剤層を形成した。次に、上記印刷層を
形成した基材シートと接着剤を塗布した保護層をロール
プレスを用いてを貼り合わせて複層シートを作製した。
こうして作製した複層シートを室温で4日放置して反応
を完了させた。次に、保護層にエンボス加工を行い凹凸
模様を形成し、エンボス加工されたシートのエンボス凹
陥部に着色を施し、ワイピング処理を行った後に、表面
保護層として昭和インク工業所株式会社製OP−A4を
グラビアコーティングして化粧シートを得た。
【0062】実施例3 接着剤として弾性率5000kg/cm2 の日立化成株
式会社製の接着剤ハイボン4811を用いた以外は、実
施例1と同様に化粧シートを作製した。
【0063】実施例4 接着剤として弾性率6000kg/cm2 の日立化成株
式会社製の接着剤ハイボン4811を用いた以外は、実
施例1と同様に化粧シートを作製した。
【0064】実施例5 旭電化工業株式会社の紫外線吸収剤アデスカタブLA−
32を添加した日立化成株式会社製の接着剤ハイボン4
811(弾性率5000kg/cm2 )を用いた以外
は、実施例1と同様に化粧シートを作製した。
【0065】比較例1 接着剤として溶剤系接着剤大日精化株式会社製E−29
5を使用して、グラビア印刷により塗布し、パスライン
20m、40℃の条件下で乾燥した以外は実施例1と同
様に化粧シートを作製した。
【0066】上記実施例1〜5、比較例1によって得ら
れた化粧シートについてシート膨らみの有無等の外観評
価、ピーリング強度の測定による凝集力の評価、耐熱性
試験、耐候性試験を行った。結果を表1に示す。
【0067】ピーリング強度の測定は、幅25mm、長
さ100mmの試験片を作製し、引張強度測定機を用い
て引張速度200mm/minの条件下180度方向の
剥離試験により行った。
【0068】耐熱性試験は、100℃に設定したオーブ
ン中に2日間放置後、オーブンから取り出して、室温ま
で冷却してから剥離するか否かを確認することにより行
った。
【0069】耐候性試験は、サンシャイン・ウエザ・オ
・メーターを用い、ブラックパネル温度63℃の条件下
で、紫外線を500時間、1000時間照射後の外観を
観察することにより耐候性を評価した。
【0070】上記の試験を行った結果を、接着剤塗布時
の作業の容易性の評価と共に表1に示す。
【0071】
【表1】
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、基材シートの表面に印刷層、反応型ホットメルトタ
イプ接着剤からなる接着剤層、保護層を積層する層構成
とすることにより、残留溶剤によるシート膨らみをなく
し、外観が良好な化粧シートを得ることができる。又、
凝集力の低下といった問題もおきず、設計した通りの凝
集力を得ることができる上に、耐熱性にも優れている。
更に、本発明によれば溶剤を乾燥する必要がないので、
作業性が優れている上に、溶剤の人体に対する安全性を
確保するための対策を考慮する必要がなく衛生的であ
る。又、接着剤層に紫外線吸収剤を添加した化粧シート
は、極めて耐候性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧シートの基本的構成を示す縦断面
図である。
【図2】本発明の化粧シートの製造方法の一例を示す工
程図である。
【図3】本発明の化粧シートの具体的構成例を示す縦断
面図である。
【図4】本発明の化粧シートを被着体に積層した立体物
品の縦断面図である。
【図5】本発明の化粧シートを被着体に積層した板状体
の縦断面図である。
【符号の説明】
1 化粧シート 2 基材シート 3 印刷層 4 接着剤層 5 保護層 6 凹凸模様 7 着色層 8 表面保護層 11 易接着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 5/06 C09J 5/06 175/04 175/04 Fターム(参考) 4F100 AK03A AK04 AK25C AK51G AK62A AK66A AR00D AT00A BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C BA10D CA07G CB03 DG01A EH46 EJ19 EJ39 GB08 GB33 HB21C HB31B JB20 JJ03 JK07G JL09 JL10C JL12D JN01C 4J040 EF001 EF051 EF071 EF131 EF181 GA20 HA136 HB19 HB40 HC25 JB01 JB02 JB04 KA29 LA06 LA08 MA10 MA11 MB02 MB03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シートの表面に印刷層を形成し、そ
    の印刷層上に接着剤層、保護層を積層してなる化粧シー
    トにおいて、接着性層が反応型ホットメルトタイプ接着
    剤からなることを特徴とする化粧シート。
  2. 【請求項2】 基材シートが繊維質シート又はポリオレ
    フィン樹脂シートからなることを特徴とする請求項1記
    載の化粧シート。
  3. 【請求項3】 保護層が透明又は半透明のアクリル系樹
    脂からなることを特徴とする請求項1記載の化粧シー
    ト。
  4. 【請求項4】 接着剤層がウレタン三次元架橋反応性ホ
    ットメルトタイプ接着剤からなることを特徴とする請求
    項1記載の化粧シート。
  5. 【請求項5】 ウレタン三次元架橋反応性ホットメルト
    タイプ接着剤の弾性率が2000kg/cm2 以上、5
    000kg/cm2 以下であることを特徴とする請求項
    4記載の化粧シート。
  6. 【請求項6】 接着剤層を構成する反応型ホットメルト
    タイプ接着剤に紫外線吸収剤を添加したことを特徴とす
    る請求項1記載の化粧シート。
  7. 【請求項7】 保護層の表面にエンボス加工を施したこ
    とを特徴とする請求項1記載の化粧シート。
  8. 【請求項8】 エンボス凹部に着色層を設けたことを特
    徴とする請求項7記載の化粧シート。
  9. 【請求項9】 保護層の表面に表面保護層を設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の化粧シート。
  10. 【請求項10】 基材シートの裏面に易接着処理を施し
    たことを特徴とする請求項1記載の化粧シート。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002240208A (ja) * 2001-02-16 2002-08-28 Asahi Kasei Corp 樹脂製装飾パネル構造体
JP2005314640A (ja) * 2004-03-30 2005-11-10 Sekisui Chem Co Ltd 湿気硬化型ホットメルト接着剤
JP2009248414A (ja) * 2008-04-04 2009-10-29 Toppan Cosmo Inc 化粧シート
JP2013155492A (ja) * 2012-01-27 2013-08-15 F Consultant:Kk 積層構造体
JP2020163816A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 凸版印刷株式会社 不燃シート

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