JP2000136320A - 紫外線硬化型ニス組成物及び再剥離性接着加工紙 - Google Patents
紫外線硬化型ニス組成物及び再剥離性接着加工紙Info
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Abstract
れた表面特性を与え、加工が容易で作業効率に優れ、低
廉な価格で再剥離性接着加工の施された加工紙が得ら
れ、使用済み加工紙の古紙再生が容易に可能であり、し
かも加工作業時の労働安全衛生面、環境汚染防止性及び
火災防止性等に優れた紫外線硬化型ニス組成物及びそれ
を用いた再剥離性接着加工紙を提供すること。 【解決手段】 (メタ)アクリロイル基を有する紫外線
硬化性モノマー及びオリゴマーから選ばれる少なくとも
一種の紫外線硬化性成分(A)、重量平均分子量が1
0,000〜100,000、ガラス転移温度が−60
℃〜20℃である(メタ)アクリル系共重合体(B)及
び光重合開始剤(C)からなり、実質的に水と有機溶剤
の何れをも含まないことを特徴とする。
Description
して美粧効果を与えると共に、印刷印字面を保護しつつ
加圧及び/又は加熱により再剥離性接着を可能とする紫
外線硬化型ニス組成物及びそれを用いた再剥離性接着加
工紙に関する。
び通知物作成の自動化等のため、封書に代わり親展性を
有する葉書システムが急速に普及してきている。このシ
ステムは、情報内容を隠蔽するため、用紙を折りたた
み、対向した紙面を再剥離可能に貼り合わせる方式のも
のである。その貼り合わせ面に用いられる接着性組成物
及び塗布方式には種々のものがあるが、何れも、印刷面
の表面光沢、加工作業の効率、使用済み加工紙の古紙再
生及び加工紙の製造コスト等の面において十分に満足す
るものはなかった。
84号において、紫外線硬化性モノマー若しくはオリゴ
マー、(メタ)アクリル系共重合体及び光重合開始剤が
均一に相溶してなる紫外線硬化型ニス組成物を提案し
た。このものは、印刷面に優れた表面光沢、耐摩耗性等
の光沢ニス本来の表面特性を与え、しかも、加熱、加圧
による良好な再剥離性接着を可能にするものである。ま
た、このニス組成物によれば、簡便な塗工装置及び通常
の紫外線照射装置等を用いても容易に加工でき、少量多
品種生産が可能であるため、廉価な再剥離性接着加工の
施された加工紙が得られ、またその古紙の再生も容易な
ものとすることができる。
外線硬化型ニス組成物においては、配合される(メタ)
アクリル系共重合体は、有機溶剤中で溶液重合によって
得られたものをその溶剤溶液のままで組成物中に配合さ
れる場合が多く、この場合、有機溶剤を含むので労働安
全衛生面、環境汚染防止性、火災防止性等に問題を残し
ていた。また、ニス組成物が前記のように有機溶剤を含
む場合は、塗工被膜の乾燥工程を要し、また該乾燥工程
後の被膜中に有機溶剤が残存すると、被膜の質の低下を
生じる問題があった。
刷面に光沢ニス本来の優れた塗工被膜と優れた表面特性
を与え、加工が容易で作業効率に優れ、低廉な価格で再
剥離性接着加工の施された加工紙が得られ、使用済み加
工紙の古紙再生が容易に可能であり、しかも加工作業時
の労働安全衛生面、環境汚染防止性及び火災防止性等に
優れた紫外線硬化型ニス組成物及びそれを用いた再剥離
性接着加工紙を提供することにある。
型ニス組成物は、(メタ)アクリロイル基を有する紫外
線硬化性モノマー及びオリゴマーから選ばれる少なくと
も一種の紫外線硬化性成分(A)、重量平均分子量が1
0,000〜100,000、ガラス転移温度が−60
℃〜20℃である(メタ)アクリル系共重合体(B)及
び光重合開始剤(C)からなり、実質的に水と有機溶剤
の何れをも含まないことを特徴としている。
クリロイル基を有する紫外線硬化性モノマーとしては、
例えばエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、トリプロピレングリコール、トリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のアルコ
ールと(メタ)アクリル酸をエステル化させたもの、フ
タル酸、マレイン酸、イソシアヌル酸等とアリルアルコ
ールをエステル化させたもの、若しくはグリシジル(メ
タ)アクリレートをエステル化させたもの等が挙げられ
る。
外線硬化性オリゴマーとしては、例えば単官能、2官
能、多官能のウレタンアクリレート系オリゴマー、ポリ
エステルアクリレート系オリゴマー、エポキシアクリレ
ート系オリゴマー、ポリエーテルアクリレート系オリゴ
マー、シリコンアクリレート系オリゴマー等が挙げられ
る。
発明における(メタ)アクリル系共重合体(B)とは、
(メタ)アクリル酸エステル系モノマーを含んでなるモ
ノマー成分を共重合して得られるものである。
モノマーとしては、例えばメチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)
アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−
ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ス
テアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート及
びグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ヘキサングリコールジ(メタ)
アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、
エトキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレート、例えば2−ヒドロキシメチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート等が挙げられ、これらは単独で或いは組み合
わせて用いることができる。
体(B)は、上記(メタ)アクリル酸エステル系のモノ
マーの他、これと共重合可能なモノマー成分を共重合し
てあってもよい。
イタコン酸等のカルボン酸含有のエチレン性不飽和モノ
マー、及びアルキルアミノ(メタ)アクリレート、例え
ばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、及びグリジジル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、
(メタ)アクリルアミド等の如く官能基を持つエチレン
性不飽和モノマー、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
スチレン、α−メチルスチレン等を用いることができ
る。これらは単独で或いは組み合わせて用いることがで
きる。
共重合体(B)は、下記一般式で表される化合物(a)
又は水素、R2 は直鎖の又は分岐を有するアルキレン
基、R3 は水素又はメチル基である。)と、該化合物
(a)と共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(b)
を重合してなるものである場合に、特に紫外線硬化性成
分(A)との相溶性及び本発明のニス組成物の再剥離性
接着が良好となる。なお、前記相溶性の向上は、組成物
の貯蔵安定性及び印刷面の表面光沢の向上等に寄与す
る。
シエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート、例えば2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等を挙げる
ことができ、これらは単独で或いは組み合わせて用いる
ことができる。また、前記成分(a)と共重合可能なエ
チレン性不飽和モノマーとしては、例えば、前述のよう
に(メタ)アクリル酸エステル系のモノマー及びこれと
共重合可能なモノマー成分として列挙されたものの内で
成分(a)に該当するもの以外のモノマーを挙げること
ができ、これらは単独で或いは組み合わせて用いること
ができる。
(a)及び(b)の合計量に対して1〜50重量%であ
り、特に2〜30重量%であるときに最適な結果が得ら
れる。この配合量が1重量%に満たないと、(メタ)ア
クリル系共重合体(B)の紫外線硬化性成分(A)との
相溶性が低下し、組成物の貯蔵安定性及び印刷面の表面
光沢等に支障を来す恐れがあり、またこの配合量が50
重量%を超えると、前記相溶性は向上するが再剥離性接
着性が低下する恐れがある。
ための重合方法は特に限定されず、溶液重合、懸濁重
合、乳化重合等の公知方法を適宜用いることができる。
但し、本発明の紫外線硬化型ニス組成物は最終的に水及
び有機溶剤を含まないことを特徴とするので、例えば有
機溶剤を用いた溶液重合により(メタ)アクリル系共重
合体(B)を得た場合は、重合反応の直後から最終的に
紫外線硬化型ニス組成物に調製する間の何れかの工程
で、例えば加熱又は減圧留去等により溶剤成分を除去し
なければならない。
って、具体的に説明すると、前記(メタ)アクリル系共
重合体(B)の重合溶媒としては、各有機溶剤が使用可
能であり、例えばメチルアルコール、エチルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、i−ブチルアルコール等の
アルコール類、セロソルブアセテート、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、n−ブチルセロソルブ、i−ブ
チルセロソルブ、n−プロピルセロソルブ等のセロソル
ブ類、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロ
ピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコー
ルフェニルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエ
ーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテー
ト等のプロピレングリコールエーテル類、トルエン、酢
酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メチルエチルケト
ン、芳香族系(石油留分)溶剤、フタル酸エステル系可塑
剤、アルキルリン酸エステル等が挙げられ、(メタ)ア
クリル系共重合体(B)が溶解又は分散可能な溶剤であ
れば、上記に溶剤に制限されるものではない。なお、溶
剤の除去の容易性を考慮すれば、揮発性の高いメチルア
ルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコー
ル、i−プロピルアルコール、アセトン、メチルエチル
ケトン、トルエン、酢酸エチル等が好ましい。
系共重合体(B)は、特定の共重合組成、特定の分子量
範囲、特定のガラス転移温度範囲である場合に、本発明
における有効な使用を見出すことができる。
均分子量は10,000〜100,000の範囲にある
ことが必要であり、好ましくは20,000〜50,0
00である。この成分(B)は、重量平均分子量が1
0,000に満たないと、凝集力が不足すると共に接着
性が低くなり、適度な再剥離性接着性を示さない。ま
た、この成分(B)は、重量平均分子量が100,00
0を越えると、紫外線硬化性成分(A)との相溶性が低
下する。
ガラス転移温度は、−60〜20℃の範囲にある必要が
あり、好ましくは−50〜10℃である。この成分
(B)は、ガラス転移温度が−60℃より低いと、ベタ
ツキ感が強く、接着強度が十分に出ない。また、この成
分(B)は、ガラス転移温度が20℃より高いと、再剥
離性接着性が得られない。
大森英三著「アクリル酸エステルとそのポリマー(I
I)」(株)昭晃堂発行第110〜115頁に記載され
ているような一般の高分子で測定される二次転移点であ
り、共重合体の場合は、同書第120頁に記載されてい
る計算ガラス転移温度である。即ち、共重合体のガラス
転移温度は、次式によって計算されたものである。
Wn = 1) 前記式において、Tgとは共重合体のガラス転移温度で
あり、絶対温度に換算して計算される。Tg1、Tg2、
・・・、Tgn は、成分1、2、・・・、nのそれぞれ
純粋な単独重合体1、2、・・・、nのガラス転移温度
であり、絶対温度に換算して計算される。また、W1、
W2、・・・、Wn は、共重合体成分中における特定の
モノマー重量分率である。
は、紫外線硬化型ニス組成物の構成成分として、(メ
タ)アクリロイル基を有する紫外線硬化型モノマー、オ
リゴマー(A)及び光重合開始剤(C)と共に配合され
るものであるが、この成分(B)の好ましい配合量は、
(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化型オリゴマ
ー及びモノマー(A)の合計100重量部に対して5〜
80重量部である。この配合量が5重量部に満たない
と、得られるニス組成物は、十分な再剥離性接着性が与
えられないか、接着性が弱くなる場合がある。また、こ
の配合量が80重量部を超えると、得られるニス組成物
はベタツキ感が強くなると共にニス本来の光沢性も低下
し、剥離時に接着性が強すぎて紙破れが発生したり、塗
工紙の耐ブロッキング性も不足する恐れがある。
合体(B)は、組成物中に他の成分と均一に相溶し、或
は必要に応じて分散状態とされる。貼り合わせ時の物理
的な条件として、紙表面に塗工し、硬化させたニス組成
物表面を互いに合わせ、例えば、10〜100kg/c
m程度の線圧、或いは0.1〜10kg/cm程度の線
圧による加圧と50〜150℃程度の温度による加熱の
組合せを用いた場合等に、成分(B)が表面に侵出し
て、ニスコーティング層表面に接着層が形成され、ニス
組成物表面どうしの再剥離性接着が可能となる。接着強
度は、前記物理的条件の選択と前記成分(B)の配合割
合、ガラス転移温度、平均分子量の各変化により、適宜
調整が可能であり、印刷面とニス面の接着強度より弱
く、剥離時に表面に損傷を与えることなく、適度な剥離
性を与えることができるのである。
ニスの光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾイン
メチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイ
ンブチルエーテル、2−アリルベンゾイン、2−クロル
ベンゾイン等のベンゾイン系、ベンゾフェノン、p−メ
チルベンゾフェノン、p−クロルベンゾフェノン、p−
クロルベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、ジエトキ
シアセトフェノン、ヒドロキシアセトフェノン(1−ヒ
ドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒ
ドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−
オン等)、α−アミノアセトフェノン等のアセトフェノ
ン系、2−メチルチオキサンソン、2−イソプロピルチ
オキサンソン、2−クロロチオキサンソン等のチオキサ
ンソン系、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系、ア
ントラキノン、2−クロルアントラキノン、フェナント
レン等のキノン系や、各種光重合開始剤の組み合わせ等
が使用される。また、前記光重合開始剤に、p−ジメチ
ルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸
イソアミル、2−ジメチルアミノエチルベンゾエート、
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−N−メ
チルジエタノールアミン等の増感剤を加えることによっ
て、紫外線の感受性を高めることができる。
上記の如く、各種塗工機で表面に塗布の後、紫外線で硬
化し得る(メタ)アクリロイル基を有する紫外線硬化性
モノマーやオリゴマーからなる紫外線硬化性成分
(A)、(メタ)アクリル系共重合体(B)及びラジカ
ルを発生する光重合開始剤(C)を必須成分として配合
してなり、前記成分(A)、成分(B)及び成分(C)
は、より優れた塗工皮膜の光沢、貯蔵安定性及び再剥離
接着性等を得るためには、均一に相溶していることが好
ましいが、必ずしも透明に相溶している必要はない。前
記ニス組成物には、必要に応じて、重合禁止剤、増感
剤、レベリング剤、着色剤、ワックス、消泡剤、離型
剤、耐摩剤等の添加剤を添加して、所要の物性を付与す
ることが可能である。なお、これらの添加剤は、より優
れた表面光沢や塗工安定性等の確保のためには概して均
一に溶解されることが好ましいが、中には、それらが分
散状態にあってニス組成物が濁りや分離を生じる場合で
も所期の効果を得ることができる。
用いて紙表面に硬化皮膜を形成した場合、その皮膜強度
は、ラミネートフィルムの場合のようには強靱ではない
ので、古紙再生過程で容易に崩壊する。
明を行うが、本発明は、これらの実施例に制限されるも
のではない。なお、以下の実施例、比較例等で用いられ
る「部」及び「%」は、何れも重量基準であり、また、
「重量平均分子量」は、下記測定条件に基づきGPC法
により測定されたものである。
型分について10mg/mlとなるようにTHF溶液を
調製し、各々インジェクション量100μlにて測定し
た。 測定条件 GPC測定装置:昭和電工社製SHODEX SYSTEM 11 カラム :SHODEX KF−800P、KF−805、KF−80 3及びKF−801の4本直列 移動層 :THF 流 量 :1ml/分 カラム温度 :45℃ 検出器 :RI 換算 :ポリスチレン
(A)としてリポキシSP−1509(昭和高分子
(株)社製のエポキシアクリレートオリゴマー)40
部、トリプロピレングリコールジアクリレート40部、
アロニックスM−400(東亞合成(株)社製のジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート)20部、光重合
開始剤(C)としてイルガキュアー184(チバ・ガイ
ギー社製のヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)
5部、重合禁止剤としてメトキノン0.1部を攪拌混合
し、中間製造体(A−1)を得た。
(A)としてKAYARAD UX−2031(日本化
薬(株)製のウレタンアクリレートオリゴマー)10
部、アロニックスM−309(東亞合成(株)社製のト
リメチロールプロパントリアクリレート)40部、トリ
プロピレングリコールジアクリレート50部、光重合開
始剤(C)としてイルガキュアー184(チバ・ガイギ
ー社製のヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)5
部、重合禁止剤としてメトキノン0.1部を攪拌混合し
中間製造体(A−2)を得た。
組成〉下記表1に示すモノマー組成〜に従って、
(メタ)アクリル系共重合体(B)の製造のための各種
モノマーを準備した。
度計、還流コンデンサーを設備した、500mlの反応
容器に、モノマー組成に係るモノマーを合計100
部、重合溶剤としてイソプロピルアルコール100部、
重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル6部、連
鎖移動剤としてラウリルメルカプタン1部を加え、窒素
ガス気流中、80℃で6時間重合せしめ、透明で粘稠性
を有する樹脂成分(本発明に使用する(メタ)アクリル
系共重合体(B))を50重量%含有する樹脂溶液を得
た。得られた樹脂溶液について減圧下に溶媒を除去し
た。この樹脂成分の重量平均分子量は11,000、ガ
ラス転移温度は−49.1℃であった。前記各成分の配
合量及び樹脂成分の物性値を下記の表2上欄に示す。
(A−1)105.1部(紫外線硬化性成分(A)10
0部、光重合開始剤(C)5部を含む)に対して70部
配合し、実施例1に係る紫外線硬化型ニス組成物を得
た。前記各成分の配合量を下記の表2中欄に示す。
拌機、窒素ガス導入口、温度計、還流コンデンサーを設
備した、500mlの反応容器に、表1に記載のモノマ
ー組成〜に係るモノマーの中から表2で指定したモ
ノマーを合計100部、重合溶剤として表2に記載の重
合溶剤100部、必要に応じて表2に記載の連鎖移動剤
を加え、窒素ガス気流中、80℃で6時間重合せしめ、
透明で粘稠性を有する樹脂成分(本発明に使用する(メ
タ)アクリル系共重合体(B))を50重量%含有する
樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液について減圧下に溶
媒を除去した。前記各成分の配合量及び樹脂成分の物性
値を下記の表2上欄に示す。
間製造体105.1部(紫外線硬化性成分(A)100
部、光重合開始剤(C)5部を含む)に対して表2に記
載の配合量だけ配合し、実施例2〜11に係る紫外線硬
化型ニス組成物を得た。前記各成分の配合量を下記の表
2中欄に示す。
機、窒素ガス導入口、温度計、還流コンデンサーを設備
した、500mlの反応容器に、表1に記載のモノマー
組成〜に係るモノマーの中から表3で指定したモノ
マーを合計100部、重合溶剤として表3に記載の重合
溶剤100部、必要に応じて表3に記載の連鎖移動剤を
加え、窒素ガス気流中、80℃で6時間重合せしめ、粘
稠性を有する樹脂成分50重量%含有する樹脂溶液を得
た(但し、比較例5を除く)。得られた樹脂溶液につい
て減圧下に溶媒を除去した。前記各成分の配合量及び樹
脂成分の物性値を下記の表3上欄に示す。
1)105.1部(紫外線硬化性成分(A)100部、
光重合開始剤(C)5部を含む)に対して表3に記載の
配合量だけ配合し(但し、比較例6はを中間製造体(A
−1)を含まない)、比較例1〜6に係る紫外線硬化型
ニス組成物を得た。前記各成分の配合量を下記の表3中
欄に示す。
成分を、中間製造体(A−1)105.1部(紫外線硬
化性成分(A)100部、光重合開始剤(C)5部を含
む)及び表3に記載の溶剤に対して配合し、比較例7及
び8に係る紫外線硬化型ニス組成物を得た。前記各成分
の配合量を下記の表3中欄に示す。
〜8に係る各紫外線硬化型ニス溶液を、バーコーターで
印刷基紙上に6g/m2 の塗布量を塗工し、コンベア式
紫外線照射機(高圧水銀灯80W/cm2 )で、積算光
量が60mJ/cm2 になるコンベア速度で紫外線照射
を行い、硬化した塗工面を有する再剥離性接着加工紙を
得た。次に、得られた再剥離性接着加工紙を折りたたむ
と共に塗工面同士を合わせ、40kg/cmの線圧で加
圧を行い、加圧仮着紙を得た。
成物の相溶性、光沢、接着性、剥離性及び耐ブロッキン
グ性の各評価を行った結果を、表2下欄及び表3下欄に
示す。
基準は、次の通りである。 〈評価項目及び評価基準〉 (a)ニス組成物の相溶性 得られた紫外線硬化型ニス組成物の溶液状態を下記の基
準で観察判定した。 ◎:透明な溶液状態である。 ○:僅かにかすみがあるが均一に相溶している。 △:濁りのある溶液状態であるが、攪拌で均一に分散し
ており、塗工上問題ない。 ×:混合性が悪く、均一に塗工ができない。
(スガ試験機製)を用いて反射角60度における反射率
(%)を測定した。
圧仮接着紙における接着状態を下記の基準で判定した。 ◎:完全に接着しており、折り曲げても接着箇所のハガ
レは生じない。 ○:ほぼ接着しており、本発明の用途には十分使用可能
である。 △:一応接着はするが、弱く、紙質により、曲げれば接
着面に浮き離れが生じる場合がある。 ×:接着が弱いか、全く接着しない。
圧仮接着紙における剥離状態を下記の基準で判定した。 ○:紙破れなく剥がれる。 △:紙破れなく剥がれるが、剥離強度が強く、紙質によ
り、表面のニス面に割れ筋が入る場合がある。 ×:接着してしまい、剥がそうとすれば紙が破れる。 −:最初から未接着のため判定不能。
時間放置後、剥離性、接着性を下記の基準で評価した。 ○:接着性を持続しており、剥がすときは、紙破なく剥
離する。 △:本来の接着性より強くなるが、剥がすときは、紙破
なく剥離する。 ×:剥がす時に紙が破れる。
以上のように構成され、水と有機溶剤の何れをも含まな
いことを特徴とするので、塗工時における乾燥工程を不
要とすると共に作業時の労働安全衛生面、環境汚染防止
性、火災防止性等に優れ、且つ組成物の経時安定性、塗
工安定性にも優れ、しかも印刷面に優れた表面光沢、耐
摩耗性、耐水性、耐ブロッキング性等の光沢ニス本来の
表面特性を与え、且つ加熱、加圧による良好な再剥離性
接着を可能にする。
物によれば、ロールコーター、グラビアコーター、グラ
ビアオフセットコーター、枚葉印刷インラインニスコー
ター等の簡便な塗工装置及び紫外線照射装置等を用いて
容易に加工ができ、目的に沿った少量多品種生産のため
の加工にも無駄なく対応でき、低廉な価格で再剥離性接
着加工の施された加工紙を得ることができる。
成物によれば、開封使用後に廃棄処分された葉書等の加
工紙や製造過程で生じた切り落とし屑の加工紙の加工面
が、従来のように加工面にフィルムがラミネートされた
加工紙の場合とは異なって古紙再生への障害とならず、
紙資源の有効利用、再利用に寄与するものである。
Claims (5)
- 【請求項1】 (メタ)アクリロイル基を有する紫外線
硬化性モノマー及びオリゴマーから選ばれる少なくとも
一種の紫外線硬化性成分(A)、重量平均分子量が1
0,000〜100,000、ガラス転移温度が−60
℃〜20℃である(メタ)アクリル系共重合体(B)及
び光重合開始剤(C)からなり、実質的に水と有機溶剤
の何れをも含まないことを特徴とする紫外線硬化型ニス
組成物。 - 【請求項2】 (メタ)アクリル系共重合体(B)が、
下記一般式で表される化合物(a) 【化1】 (式中、R1 はアルキル基、アラルキル基又は水素、R
2 は直鎖の又は分岐を有するアルキレン基、R3 は水素
又はメチル基である。)と、該化合物(a)と共重合可
能なエチレン性不飽和モノマー(b)を重合してなるも
のである請求項1に記載の紫外線硬化型ニス組成物。 - 【請求項3】 紫外線硬化性成分(A)、(メタ)アク
リル系共重合体(B)及び光重合開始剤(C)が均一に
相溶してなる請求項1又は2に記載の紫外線硬化型ニス
組成物。 - 【請求項4】 紫外線硬化性成分(A)の合計100重
量部に対し、(メタ)アクリル系共重合体(B)の配合
割合が5〜80重量部である請求項1乃至3の何れか1
項に記載の紫外線硬化型ニス組成物。 - 【請求項5】 請求項1乃至4の何れか1項に記載の紫
外線硬化型ニス組成物を基紙表面に塗工すると共に紫外
線で硬化させてなる、表面光沢及び再剥離接着性を有す
る再剥離性接着加工紙。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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1998
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