JP2007091816A - 紫外線硬化型再剥離性圧着組成物及び再剥離性接着加工紙 - Google Patents

紫外線硬化型再剥離性圧着組成物及び再剥離性接着加工紙 Download PDF

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Abstract

【課題】安定した再剥離性が得られる紫外線硬化型再剥離性圧着組成物を提供する。高温多湿下においても接着強度に経時変化がなく、また、硬化時の紫外線照射量が変動した場合でも硬化塗膜の接着強度の変動が少なく、使用時に、すなわち剥離時に接着剤が塗布された基材を破壊せず、安定した再剥離性を発揮できる紫外線硬化型再剥離性圧着組成物を提供する。
【解決手段】アクリロイル基又はメタアクリロイル基を有する紫外線硬化性モノマー及びオリゴマーから選ばれる少なくとも一種の紫外線硬化性成分、20℃以下のガラス転移温度を持つ(メタ)アクリル系共重合体、光重合開始剤、及びポリエーテル変性シリコーンオイルを含有することを特徴とする、紫外線硬化型再剥離性圧着組成物。

Description

本発明は紫外線硬化型の再剥離性圧着組成物に関し、さらに詳しくは露光硬化後の該組成物面同士を加圧接着した後、再剥離可能である、紫外線硬化型の再剥離性圧着組成物に関する。このような紫外線硬化型再剥離性圧着組成物はシートの重ね合わせ面に塗布され、硬化処理により通常状態では接着しない層を形成し、前記重ね合わせ面同士を対接させ所定の圧力を付与することによりその重ね合わせ面を剥離可能に接着させることができるものである。
本発明はさらに、上記の紫外線硬化型再剥離性圧着組成物から形成される硬化塗膜が基材上に設けられてなる再剥離性接着加工紙に関し、該再剥離性接着加工紙は、その硬化塗膜を重ね合わせ面として剥離可能に接着させる折り畳み用シート、重ね合わせ用シートなどとして用いられる。
再剥離可能である圧着材料は、近年、葉書などの郵便物において、低価格で情報量を多く書き込み、情報の機密性を保持するために通知などの情報部分を隠蔽するメール発送システムにおいて検討および使用されている。
これらのメール発送システムに採用されている葉書などの用紙としては、加熱圧着によって一時的に粘着性を有するポリオレフィン系などのプラスチックフィルムが、書き込み部分にラミネートされており、これらの書き込み部分の用紙を内側に折り畳んだリ、プラスチックフィルムがラミネートされた他の用紙を貼り合わせ、加熱圧着によってフィルム面同士を一時的に接着し、使用時にその貼り合わせ部分を手で剥離して使用する再剥離性のメール発送システムが提供されている。これらのポリオレフィン系などのプラスチックフィルムを使用した再剥離性のメール発送システムは、プラスチックフィルムの材料費や、ラミネート加工費用が高くつき、接着条件がプラスチックフィルムに依存するため接着条件の適正幅が狭く、貼り合わせ作業が高温で、高速作業が難しいなどの問題がある。また、紙の再利用においてもプラスチックフィルムを貼り合わせているため、紙の再生に難点があるという問題がある。
そのために、これまでに上記のプラスチックフィルム以外の接着材料として、紫外線硬化型樹脂をベースとした再剥離可能である圧着組成物材料があり、紫外線硬化型ニス組成物および再剥離性接着加工紙が提案されている(例えば特許文献1及び2参照。)。
しかしながら、上記提案では、接着後の接着物を高温多湿下で長時間放置した場合に、経時変化によって接着剤の接着強度が上昇し、使用時に再剥離した場合に、接着剤を塗布した基材が破壊するなど剥離が困難になる場合がある。また、紫外線照射量の変動によっても接着強度が変動し基材が破壊するなど剥離が困難になる場合がある。
このように従来の紫外線硬化型の再剥離接着剤が塗布された接着物は、接着物を再剥離して使用する場合、接着剤が塗布された基材の破壊や接着剤の凝集破壊の発現があり、安定した再剥離性が得にくい。このような状況下、熱源を使用せず圧着のみで均一に高速自動貼り合わせが可能で、接着物の接着強度に経時変化がなく、及び、硬化時の紫外線照射量による硬化塗膜の接着強度の変動が少なく、使用時に再剥離が安定して容易にでき、剥離後の表面艶を満足する再剥離性圧着組成物は未だ充分に提供されていない。
特開平11−349854号公報 特開2000−136320号公報
本発明の目的は、安定した再剥離性が得られる紫外線硬化型再剥離性圧着組成物を提供することである。本発明の目的は、より詳しくは高温多湿下においても接着強度に経時変化がなく、また、硬化時の紫外線照射量が変動した場合でも硬化塗膜の接着強度の変動が少なく、使用時に、すなわち剥離時に接着剤が塗布された基材を破壊せず、安定した再剥離性を発揮できる紫外線硬化型再剥離性圧着組成物を提供することである。本発明の目的はまた、剥離後の表面に優れた光沢を与え、耐摩擦性、耐水性、耐ブロッキング性などの表面特性を与える紫外線硬化型再剥離性圧着組成物を提供することである。
本発明者は上記課題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の材料の組合せにより優れた紫外線硬化型再剥離性圧着組成物となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
従って本発明は、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する紫外線硬化性モノマー及びオリゴマーから選ばれる少なくとも一種の紫外線硬化性成分、20℃以下のガラス転移温度を持つ(メタ)アクリル系共重合体、光重合開始剤、及びポリエーテル変性シリコーンオイルを含有することを特徴とする、紫外線硬化型再剥離性圧着組成物(以下、単に「圧着組成物」ともいう。)である。
本発明はさらに、上記の紫外線硬化型再剥離性圧着組成物から形成される硬化塗膜が基材上に設けられてなる再剥離性接着加工紙である。
本発明の紫外線硬化型再剥離性圧着組成物によれば、該組成物を基材上に塗工し硬化させて該硬化塗膜同士を圧着させて得た再剥離性接着物において、経時における接着性が安定している。また、本発明の紫外線硬化型再剥離性圧着組成物によれば、硬化時の紫外線照射量が変動しても、得られる紫外線硬化塗膜の接着性の変動が極めて少ない。従って本発明の紫外線硬化型再剥離性圧着組成物を使用することにより、再剥離性接着物を剥離させるときに基材を破壊せずに好ましい剥離性を発揮することができる。そして硬化時の紫外線照射量の変動に対しても、接着物において安定した剥離性が得られる。さらに剥離後の表面は光沢のある滑らかなものである。
本発明において使用するポリエーテル変性シリコーンオイルが、照射量の変動による紫外線硬化系の重合度の変動に起因する接着性変動を、表面に配向あるいは表面をカバーすることで、紫外線硬化塗膜の接着性の変動を抑制すると考えられる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の紫外線硬化型再剥離性圧着組成物は、下記の成分(A)〜(D)を必須成分として含有するものである。
(A)アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する紫外線硬化性モノマー及びオリゴマーから選ばれる少なくとも一種の紫外線硬化性成分;
(B)20℃以下のガラス転移温度を持つ(メタ)アクリル系共重合体;
(C)光重合開始剤;
(D)ポリエーテル変性シリコーンオイル
[(A)アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する紫外線硬化性モノマー及びオリゴマーから選ばれる少なくとも一種の紫外線硬化性成分]
本発明で使用するアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する紫外線硬化性モノマーは、単官能(メタ)アクリレートモノマーでも多官能(メタ)アクレリートモノマーでもよい。なお、本明細書中で、「(メタ)アクリレート」とはアクリレート及びメタクリレートの双方を意味し、「(メタ)アクリル・・・」とはアクリル・・・及びメタクリル・・・の双方を意味する。
単官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、メチル、エチル、ブチル、シクロヘキシル、ベンジル、カルビトール、2−エチルヘキシル、2−ヒドロキシプロピル、グリシジル、ラウリル、トリデシル、ステアリル、エトキシエチル、メトキシエチル、アリル、3−メトキシブチル、イソオクチル、フェノキシエチル、テトラヒドロフルフリールまたは2−ヒドロキシエチルの(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルホスフェートなど、およびそれらの混合物が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、例えば、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキシドもしくはエチレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシドまたはエチレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレートなど、およびそれらの混合物が挙げられる。
これらの中でも好ましくは、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキシドもしくはエチレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのプロピレンオキシドもしくはエチレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する紫外線硬化性オリゴマーとは、分子の末端または側鎖にアクリロイル基もしくはメタクリロイル基を有するオリゴマーである。該オリゴマーとしては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート(ビスフェノールA型、ノボラック型、脂環系など)、ポリブタジエン(メタ)アクリレートなど、およびこれらの混合物が挙げられる。好ましくはビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレートおよび/またはウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。
本発明では上記の紫外線硬化性成分を1種又は2種以上使用することができる。
上記(A)成分は、圧着組成物全量に基づいて一般に30〜90質量%、好ましくは50〜80質量%の量で使用される。
[(B)20℃以下のガラス転移温度を持つ(メタ)アクリル系共重合体]
本発明で使用する20℃以下のガラス転移温度を持つ(メタ)アクリル系共重合体としては、(メタ)アクリル酸エステルの重合体、共重合体あるいは他のモノマー、例えば、(メタ)アクリル酸、スチレン、ビニルトルエン、アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシルエチルなどの各種コモノマーとの共重合体が挙げられる。これらの重合体は、溶液重合、懸濁重合などの公知の製造方法にて製造したものを使用することができる。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸のメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヘキシル、2−ヘプチル、2−エチルヘキシル、2−エチルブチル、ドデシル、イソブチル、イソデシル、ラウリル、ヘキサデシル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、2−エトキシエチル、2−ジメチルアミノエチル、2−t−ブチルアミノエチル、イソボルニルまたはクリシジルエステルなどが挙げられる。
ガラス転移温度を20℃以下とするには,例えば、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸、アクリル酸t−ブチル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸エチルなどを次式の近似式に基づき組み合わせた共重合体および重合体が挙げられる。
1/Tg=W1/T1+W2/T2+W3/T3+ ・・・・・
[式中、Tg:共重合体のガラス転移温度(絶対温度)
1、W2、W3 ・・・・:共重合体組成物中における特定の単量体の質量%
1、T2、T3 ・・・・:その単量体からなる単一重合体のガラス転移温度(絶対温度)]
20℃以下のガラス転移点を持つ(メタ)アクリル系共重合体として、その他、例えば、酢酸ビニル−アクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸ブチル−スチレン共重合体など、他のコモノマーとの共重合体が挙げられる。
前記の(メタ)アクリル系共重合体は、ガラス転移温度が20℃以下、好ましくは0℃〜−70℃で、かつ重量平均分子量が5000〜70000である。ガラス転移温度が上記上限を越える場合は、得られる接着剤面同士を加圧接着した場合、十分な接着強度が得られないという問題があり、一方、ガラス転移温度が、上記下限未満の場合には、接着強度が強過ぎて、使用時に再剥離が容易にできず、得られる接着剤を塗布した基材を破壊するという問題がある。また、重量平均分子量が上記上限を越える場合、あるいは上記下限未満の場合にも前記と同様の問題が発現する。
なお、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にてポリスチレン分子量標準に換算し測定した数値を示す。
上述の(B)成分は、圧着組成物全量に基づいて1〜40質量%が適当であり、好ましくは10〜30質量%の量で使用される。添加量が多すぎると紫外線硬化時に硬化阻害の問題があり、一方、配合割合が少ないと、所望の圧着性能が発揮できないという問題がある。
[(C)光重合開始剤]
本発明で使用する光重合開始剤としては、紫外線照射によって、容易に開裂して2個のラジカルができる光開裂型および/または水素引き抜き型、あるいはこれらを混合して使用することができる。これらの化合物としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンゾインジメチルケタール、チオキサントン、p−イソプロピル−α−ヒドロキシイソブチルフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6,−トリメチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,2−ジメトキシ−1、2−ジフェニルエタノンなどが挙げられる。好ましくは、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンが挙げられる。
(C)光重合開始剤は、圧着組成物全量に基づいて一般に1〜20質量%、好ましくは5〜15質量%の量で使用される。
[(D)ポリエーテル変性シリコーンオイル]
本発明で使用するポリエーテル変性シリコーンオイルの例として、ジメチルポリシロキサンのメチル基の一部にポリエーテル基を導入したものが挙げられる。変性シリコーンオイルの中には、ポリエーテル変性シリコーンオイル以外に、メチルスチレン変性シリコーンオイル、オレフィン変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、などの各種有機基を導入した変性シリコーンオイルがあるが、他の変性シリコーンオイルでは紫外線硬化物表面の面状がゆず肌上にあれるまたは凝集して白濁する場合があり、また、硬化物の面状が良好でも所望の剥離性能を発揮しない傾向がある。
また、本発明で使用するポリエーテル変性シリコーンオイルは、25℃における粘度が50〜2000mm2/sのものが好ましく、200〜1500mm2/sのものが更に好ましい。粘度が50mm2/s以下のポリエーテル変性シリコーンオイルは面状が柚子肌になることがあり、一方2000mm2/s以上では白濁する傾向が見られる。
ポリエーテル変性シリコーンオイルの粘度は、例えばJIS K2283 動粘度試験器に規定されるガラス毛細管式粘度計を用いて測定することができる。
さらに本発明において使用するポリエーテル変性シリコーンオイルとしては、HLB(value of hydrophile and liophile balance:オイルの親水性・疎水性バランスを数値的に示したもの)が11.0以下にあることが、圧着組成物への相溶性、親和性の点から望ましい。
本発明で使用するポリエーテル変性シリコーンオイルは、一般に市場で入手できるものであってよく、そのような市販品の例として、DC 57 Additive(ダウ・コーニング社製、粘度 270mm2/sec)及びペインタッド19(ダウ・コーニング社製、粘度 1250mm2/sec)などがある。
本発明の圧着組成物において、ポリエーテル変性シリコーンオイルの使用量は、上記(A)〜(C)成分の合計使用量100質量部に対して一般的に0.01〜5質量部を用いる。圧着組成物の紫外線による塗膜硬化性を考慮すると0.01〜1質量部がより好ましい。
上記(A)〜(C)成分による組成物では、その硬化塗膜を加圧接着した場合、初期接着強度が得られるが、接着物を高温多湿下に放置した場合、経時変化によって再剥離性が低下するという問題がある。ポリエーテル変性シリコーン樹脂((D)成分)を配合することによって、高温多湿下においても安定した再剥離性が得られ、また、紫外線照射量の変動に対しても安定した再剥離性が得られる。
本発明の圧着組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で、必要に応じてワックス、可塑剤、レベリング剤、溶剤、老化防止剤、重合禁止剤、光増感剤、消泡剤などの添加剤を添加することができる。本発明の圧着組成物は、上記成分を均一に混練して得られ、通常無溶剤として提供される。
本発明の圧着組成物は、リバースロールコーター、バーコーター、グラビアロールコーターなどの公知の塗布方法によって、約100μm程度の厚さの基材の印刷面に3〜10g/m2の厚み(硬化後の厚み)に塗布し、紫外線などの活性エネルギー線を照射し硬化塗膜を形成させ、再剥離性接着加工紙が得られる。紫外線を照射する場合には、低圧ないし高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、無電極放電ランプ又はカーボン・アーク灯などを使用でき、積算光量50〜300mJ/cm2で照射することが望ましい。再剥離性接着加工紙の該硬化塗膜が接着剤となる。上記基材の例としては上質紙、コート紙などの紙基材が挙げられる。
常法に従って基材上に圧着組成物を適用し硬化塗膜を形成させる部位を選択して、再剥離性接着加工紙を、例えば二つ折り接着性シート、三つ折り接着性シートなどに作製することができる。該接着剤面同士をローラー圧着して貼り合わせることで再剥離性接着物が得られる。圧着させるときの加圧量は、一般的に100〜1000kg/cm2の範囲である。
次に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。尚、文中「部」あるいは「%」とあるのは質量基準である。
[実施例1〜4及び比較例1〜3]
下記の成分をよく混合撹拌し、本発明および比較例の圧着組成物を調製した。
[実施例1]
・エポキシアクリレート(ビスフェノールA型) 30部
・トリメチロールプロパントリアクリレート 20部
・トリメチロールプロパンプロピレンオキシド付加トリアクリレート 20部
・アクリル系共重合体 20部
(メタクリル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸n−ブチル
/アクリル酸ブチル/メタクリル酸2−ヒドロキシルエチルの共重合体、
ガラス転移温度−20℃、重量平均分子量50000)
・活性エネルギー線官能性開始剤 10部
(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)
・ポリエーテル変性シリコーン 0.1部
(DC 57 Additive、ダウ・コーニング社製、粘度:270mm2/sec)
[実施例2]
・ウレタンアクリレート 30部
・トリメチロールプロパントリアクリレート 20部
・トリメチロールプロパンエチレンオキシド付加トリアクリレート 20部
・アクリル系共重合体 20部
(メタクリル酸2−エチルヘキシル/メタクリル酸n−ブチル
/アクリル酸ブチル/メタクリル酸2−ヒドロキシルエチルの共重合体、
ガラス転移温度−20℃、重量平均分子量50000)
・活性エネルギー線官能性開始剤 10部
(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)
・ポリエーテル変性シリコーン 0.1部
(DC 57 Additive、ダウ・コーニング社製、粘度:270mm2/sec)
[実施例3]
実施例1の組成のうち、ポリエーテル変性シリコーン(DC 57 Additive、ダウ・コーニング社製、粘度:270mm2/sec)を、ポリエーテル変性シリコーン(ペインタッド19、ダウ・コーニング社製、粘度:1250mm2/sec)に変え、その他は実施例1と同様に圧着組成物を作製した。
[実施例4]
実施例1の組成のうち、ポリエーテル変性シリコーンを、同じポリエーテル変性シリコーンであるが、粘度の低いもの(ペインタッド 54、ダウ・コーニング社製、粘度:60mm2/sec)に変更して、その他は実施例1と同様に圧着組成物を作製した。
[比較例1]
実施例1の組成のうち,ポリエーテル変性シリコーンを除去した。
[比較例2]
実施例1の組成のうち,ポリエーテル変性シリコーンを、アルキル変性シリコーン(DC 56 Additive、ダウ・コーニング社製、粘度:1500mm2/sec)に変更した。
[比較例3]
実施例1の組成のうち、ポリエーテル変性シリコーンを、ポリオルガノシロキサン(DC 67 Additive、ダウ・コーニング社製、粘度:40mm2/sec)に変更した。
上記で得られた各々の圧着組成物を100μmのコート紙(基材)に、ワイヤーバーコーター(RK Print Coat Instruments Ltd.: K Hand coater Bar)NO.0にて、硬化後の厚みが4g/m2となるように塗工後、UV照射装置(日本電池製 :メタルハライドランプ 80W/cm)を使用して、積算光量100mJ/cm2になるように調整し照射した。
照射後、接着面同士を重ね合わせ、650kg/cm2の加圧量にてローラー圧着(圧着機 : Duplo DM−6000S ローラギャップ値 30)して接着加工した。各圧着組成物による圧着前の硬化塗膜について塗布面状、硬化性、及び各接着物について再剥離強度を、下記の測定方法により評価した。
(塗布面状評価)
前記の塗布物を圧着前に目視評価し、下記の評価基準で判断した。
○:塗布面状が均一であり、平滑である。
△:柚子肌状に見え、微小な凹凸が見られる。
×:白濁している部分が点在している。
(硬化性)
前記の塗布物を圧着前に指で押し、指紋跡のつき方で判断した。
○:指紋の跡が見られず、指でこすっても跡が見られない。
△:指紋の跡は見られないが、指でこすると跡が見られる。
×:指紋の跡が見られる。
(再剥離強度)
前記の接着物を室温(23.5℃、湿度64%)及び高温多湿(50℃、湿度80%)の雰囲気下において、貼り合わせ直後及び7日放置後、各接着物を50mm幅に断裁したものを試験片として、剥離試験機(Duplo PT−200)にてピーク剥離強度を測定した。
結果を表1に示す。
Figure 2007091816
実施例1〜4で得られた接着物の剥離後の面状を評価したところ、圧着前の面状と比較して平滑さ及び光沢性の低下は観察されなかった。
(紫外線照射量依存性)
実施例1及び比較例1の圧着組成物を、積算光量をランプ高さ、搬送速度を変えることで80mJ/cm2〜250mJ/cm2まで紫外線照射量を変更し、上記実施例と同様に接着加工した。各接着物について貼り合わせ直後の再剥離強度について評価した。紫外線照射量と再剥離強度を表2に示す。



Figure 2007091816

Claims (5)

  1. アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する紫外線硬化性モノマー及びオリゴマーから選ばれる少なくとも一種の紫外線硬化性成分、20℃以下のガラス転移温度を持つ(メタ)アクリル系共重合体、光重合開始剤、及びポリエーテル変性シリコーンオイルを含有することを特徴とする、紫外線硬化型再剥離性圧着組成物。
  2. 該ポリエーテル変性シリコーンオイルの25℃における粘度が50〜2000mm2/sである、請求項1記載の紫外線硬化型再剥離性圧着組成物。
  3. アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する紫外線硬化性モノマー及びオリゴマーから選ばれる少なくとも一種の紫外線硬化性成分、20℃以下のガラス転移温度を持つ(メタ)アクリル系共重合体及び光重合開始剤の合計量100質量部に対して、ポリエーテル変性シリコーンオイルの使用量が0.01〜5質量部である、請求項1又は2記載の紫外線硬化型再剥離性圧着組成物。
  4. 20℃以下のガラス転移温度を持つ(メタ)アクリル系共重合体のガラス転移温度が0℃〜−70℃であり、重量平均分子量が5000〜70000である、請求項1〜3のいずれか1項記載の紫外線硬化型再剥離性圧着組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載の紫外線硬化型再剥離性圧着組成物から形成される硬化塗膜が基材上に設けられてなる再剥離性接着加工紙。
JP2005280492A 2005-09-27 2005-09-27 紫外線硬化型再剥離性圧着組成物及び再剥離性接着加工紙 Pending JP2007091816A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009091406A (ja) * 2007-10-04 2009-04-30 Nippon Carbide Ind Co Inc 感圧接着剤組成物及び表面保護フィルム
JP2009242605A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Lintec Corp 粘接着剤組成物、粘接着シートおよび半導体装置の製造方法
JP2014182730A (ja) * 2013-03-21 2014-09-29 Toppan Printing Co Ltd タッチパネルの製造方法及びタッチパネルの製造装置
JP2017512860A (ja) * 2014-03-26 2017-05-25 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 紫外線硬化(メタ)アクリレート感圧性接着剤組成物及びその製造プロセス

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