JP2008201893A - 紫外線硬化型オーバープリントニス組成物、光沢印刷物の製造方法及びその方法によって得られる印刷物 - Google Patents

紫外線硬化型オーバープリントニス組成物、光沢印刷物の製造方法及びその方法によって得られる印刷物 Download PDF

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Abstract

【課題】インラインコーティングにおいて、塗工皮膜が薄膜であっても、油性インキ印刷面上ではじかれずに、平滑で連続皮膜を形成でき、耐擦過性、耐ブロッキング性が良好で更に高い光沢を有する印刷物を生産性良く製造することが可能な紫外線硬化型オーバープリントニス組成物を提供する。
【解決手段】(A)(メタ)アクリロイル基を少なくとも1個有する光重合性化合物、(B)ガラス転移温度0〜100℃、重量平均分子量5,000〜50,000のアクリル系樹脂、(C)融点0〜100℃、重量平均分子量1,000〜3,000のエポキシアクリレート樹脂、(D)光重合性開始剤、(E)シリコン系界面活性剤を含有し、組成物中に含まれる全固形分に対して、(B)、(C)及び(E)の固形分含有量がそれぞれ1〜15質量%、1〜15質量%及び0.1〜3質量%であり、油性インキを印刷した紙面へのインライン方式での塗工に使用される紫外線硬化型オーバープリントニス組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、油性インキで紙面へ印刷した後、インライン方式で、薄膜の状態で塗工し硬化させても目的とする光沢印刷物が製造できる紫外線硬化型オーバープリントニス組成物、光沢印刷物の製造方法及びその方法によって得られる印刷物に関する。
従来より、雑誌の表紙、絵本、ポスター、カレンダー等の印刷物、美装ケース等の紙器製品は、油性のオフセット印刷用インキ等で印刷した後に、印刷面の耐擦過性や耐ブロッキング性の向上、光沢の付与を目的としてオーバープリントニスが塗布されている。
そして、このようなオーバープリントニスとしては、溶剤系、水系、酸化重合系等の種々のものが主に利用されてきた。
更に最近では印刷物が短時間で得られるといった生産性の向上が要求され、特に乾燥に長時間を要する油性のオフセット印刷インキに対しては、印刷面ですぐに硬化・乾燥する紫外線硬化型オーバープリントニス組成物が開発され使用されるようになっている。
ところで、紫外線硬化型オーバープリントニスを塗工する方法としては、(1)油性のオフセット印刷用インキを印刷した後、一連の工程で紫外線硬化型オーバープリントニスを塗工するインラインコーティング方法(例えば、特許文献1参照)と、(2)印刷物を一旦乾燥させてから別の工程で紫外線硬化型オーバープリントニスを塗工するオフラインコーティング方法がある。更に、(3)異なる塗工皮膜や厚い塗工皮膜を形成するために、二つの塗工機を併設してオーバープリントニスを塗工するダブルコーティング方法も利用されている。
ところが、実際には、特許文献1で記載されている中で、油性インキの印刷された紙面に、紫外線硬化型オーバープリントニス組成物をインラインで1回だけ塗工・硬化を行っても、得られた印刷物表面の平滑性と光沢が充分でないという問題を有している。これは、前記の紫外線硬化型オーバープリントニス組成物が、ウエット状態にある油性インキとの間で十分な親和性を有しないために、インライン方式では、はじかれて連続皮膜が得られないことに起因する。そして、塗工皮膜の膜厚が薄くなるほどはじかれやすくなる。そこで、ウエット状態にある油性インキ印刷面上で十分な性能を発現させるためには、それに見合った厚さの塗工皮膜を設けなければならないが、通常の塗工装置では、1回の塗工だけでそれだけの膜厚が得ることはできない。
したがって、従来の紫外線硬化型オーバープリントニス組成物を利用して、良好な印刷物を得ようとすると、上記の(2)や(3)の塗工方法がどうしても必要となり、印刷物の製造効率が低下する((2)の塗工方法)、あるいは設備が大掛かりになる((3)の塗工方法)といった問題は避けられないというのが現状である。
特公平04−010422号公報
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、インラインコーティングにおいて、塗工皮膜が薄膜であっても、油性インキ印刷面上ではじかれずに、平滑で連続皮膜を形成でき、耐擦過性、耐ブロッキング性が良好で更に高い光沢を有する印刷物を生産性良く製造することが可能な紫外線硬化型オーバープリントニス組成物、それを用いた光沢印刷物の製造方法及びその方法で得られる印刷物を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、油性インキが印刷された紙面に、特定組成の紫外線硬化型オーバープリントニス組成物をインライン方式で塗工して活性エネルギー線で硬化させて印刷物を製造することにより、上記課題を全て解決し得ることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち本発明は、(1)(A)(メタ)アクリロイル基を少なくとも1個有する光重合性化合物、
(B)ガラス転移温度0〜100℃、重量平均分子量5,000〜50,000のアクリル系樹脂、
(C)融点0〜100℃、重量平均分子量1,000〜3,000のエポキシアクリレート樹脂、
(D)光重合性開始剤、
(E)シリコン系界面活性剤
を含有し、組成物中に含まれる全固形分に対して、(B)、(C)及び(E)の固形分含有量がそれぞれ1〜15質量%、1〜15質量%及び0.1〜3質量%であり、
油性インキを印刷した紙面へのインライン方式での塗工に使用される
ことを特徴とする紫外線硬化型オーバープリントニス組成物に関する。
また、本発明は、(2)前記(A)成分のうち、粘度が50mPa・s以下である(メタ)アクリロイル基を少なくとも1個有する光重合性化合物の含有量が、紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の全固形分中に30質量%以下である上記(1)項に記載の紫外線硬化型オーバープリントニス組成物に関する。
また、本発明は、(3)25℃において、ザーンカップR♯4で測定した時の流出秒数が25〜70秒の粘度である上記(1)項又は(2)項に記載の紫外線硬化型オーバープリントニス組成物に関する。
また、本発明は、(4)油性インキを印刷した紙面に、上記(1)項、(2)項又は(3)項に記載の紫外線硬化型オーバープリントニス組成物をインライン方式で塗工して活性エネルギー線で硬化させる工程を有することを特徴とする光沢印刷物の製造方法に関する。
また、本発明は、(5)上記(4)項に記載の光沢印刷物の製造方法によって得られることを特徴とする光沢印刷物に関する。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、油性インキを印刷した紙面へのインライン方式での塗工に使用される特定の紫外線硬化型オーバープリントニス組成物である。これを使用すると、油性インキを印刷した紙面に、インライン方式で塗工して活性エネルギー線で硬化させる工程を1回行うだけで目的とする性能を得ることができる。
まず、上記油性インキとしては、従来から使用されているオフセット印刷用インキ組成物等が例示できる。本発明で用いられる紙面の種類としては特に限定されず、コート紙、アート紙、マットコート紙等が挙げられる。
次いで、本発明の紫外線硬化型オーバープリントニス組成物は、(A)(メタ)アクリロイル基を少なくとも1個有する光重合性化合物、(B)ガラス転移温度0〜100℃、重量平均分子量5,000〜50,000のアクリル系樹脂、(C)融点0〜100℃、重量平均分子量1,000〜3,000のエポキシアクリレート樹脂、(D)光重合性開始剤、(E)シリコン系界面活性剤を含有してなるものである。
ここで、上記(A)の(メタ)アクリロイル基を少なくとも1個有する光重合性化合物としては、分子内に(メタ)アクリロイル基を少なくとも1つ有するモノマー、オリゴマー等が挙げられる。
分子内に(メタ)アクリロイル基を少なくとも1個有するモノマーとしては、例えば、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;ベンジルメタクリレート、ベンジルアクリレート等のアラルキル(メタ)アクリレート;ブトキシエチルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルの(メタ)アクリル酸エステル;ヘキサエチレングリコールモノフェニルエーテル等のポリアルキレングリコールモノアリールエーテルの(メタ)アクリル酸エステル;イソボニル(メタ)アクリレート;グリセロール(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が例示できる。
分子内に(メタ)アクリロイル基を2個以上有するモノマーとしては、例えば、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びこれらがエチレンオキサイド(EO)又はプロピレンオキサイド(PO)で変性されたもの等が例示できる。
分子内に(メタ)アクリロイル基を少なくとも1個有するオリゴマーとしては、上記モノマーの1種又は2種以上を適宜重合させて得られたものを用いることができる。上記(A)の光重合性化合物は、1種又は2種以上を用いることができる。
紫外線硬化型オーバープリントニス組成物における、(A)の光重合性化合物の含有量は、組成物の全固形分中に好ましくは、50〜95質量%である。
また、これら光重合性化合物中でも、油性インキや印刷用紙への染み込みを防止し光沢を低下させないために、25℃での粘度が50mPa・s以下である低粘度成分を多く含有させないことが好ましく、例えば、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(5〜10mPa・s)、トリプロピレングリコールジアクリレート(8〜20mPa・s)、ネオペンチルグリコールジアクリレート(3〜10mPa・s)、PO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート(12〜22mPa・s)、ジプロピレングリコールジアクリレート(5〜15mPa・s)等の低粘度光重合性化合物が紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の全固形中に30質量%以下であることが好ましい。より好ましくは1〜20質量%である。なお、上記粘度は、B型粘度計により測定した値である。
次に、上記(B)のガラス転移温度0〜100℃、重量平均分子量5,000〜50,000のアクリル系樹脂としては、下記の重合性不飽和結合を有する化合物を、アクリル系樹脂のガラス転移温度が0〜100℃となるように適宜組み合わせて、(共)重合して得ることができる。
ここで、重合性不飽和結合を有する化合物としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヘキシル、2−ヘプチル、2−エチルヘキシル、2−エチルブチル、ドデシル、ラウリル、ステアリル等のアルキル(メタ)アクリレート類;ベンジルメタクリレート、ベンジルアクリレート等のアラルキル(メタ)アクリレート類;ブトキシエチルメタクリレート、ブトキシエチルアクリレート等のアルコキシアルキル(メタ)アクリレート類;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類;N,N−ジメチルアミノ−2−エチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ−3−プロピル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有(メタ)アクレート類等の化合物が挙げられる。
なお、この中でも、上記(A)の成分との相溶性の点から、芳香環を有する光重合性不飽和結合を有する化合物を利用することが好ましい。また、油性インキとの密着性及び紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の硬化性が良好である点から、少なくとも1つのアミノ基を有し、且つ増感機能を有する(メタ)アクリル酸エステルから選択される少なくとも1種の化合物と、他の共重合可能な光重合性不飽和結合を有する化合物との共重合体が好ましく、〔少なくとも1つのアミノ基を有し、且つ増感機能を有する(メタ)アクリル酸エステルから選択される少なくとも1種の化合物〕:〔他の共重合可能な光重合性不飽和結合を有する化合物〕=5:95〜75:25の質量比率で共重合して得られるアクリル系樹脂を使用するのがより好ましい。上記少なくとも1つのアミノ基を有し、且つ増感機能を有する(メタ)アクリル酸エステルから選択される少なくとも1種の化合物としては、上述のアミノ基含有(メタ)アクレート類を用いることができる。
上記(B)のアクリル系樹脂は、1種又は2種以上を用いることができる。
上記の重合性不飽和結合を有する化合物を(共)重合して得られるアクリル系樹脂のガラス転移温度は0〜100℃、重量平均分子量は5,000〜50,000である。
ここで、アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、次式のwoodの近似式によって求めた理論値を示す。
1/Tg=(W1/T1)+(W2/T2)+(W3/T3)+・・・・・・
(式中、Tgはアクリル系樹脂のガラス転移温度(絶対温度)を示し、W1、W2、W3・・・・はアクリル系樹脂中における単量体の重量分率を示し、T1、T2、T3・・・・はその単量体からなる単一重合体のガラス転移温度(絶対温度)を示す)
(B)のアクリル系樹脂のガラス転移温度が100℃越える場合は、油性インキ印刷面への密着性が低下し、一方0℃より低い場合は、光沢、ブロッキング適性が低下する。好ましくは、50〜90℃である。
また、アクリル系樹脂(B)の重量平均分子量は、カラムクロマトグラフィー法によって測定することができる。一例としては、Water 2690(ウォーターズ社製)で、カラムとしてPLgel 5μ MIXED−D(Polymer Laboratories社製)を使用して行いポリスチレン換算の重量平均分子量として求めることができる。
また、(B)の重量平均分子量が50,000を越える場合は、ブロッキング適性、光沢が低下し、一方5,000より低い場合は油性インキへの密着性が低下する。好ましくは、8000〜15,000である。
更に、紫外線硬化型オーバープリントニス組成物における、(B)のアクリル系樹脂の含有量は、組成物の全固形分中に1〜15質量%、好ましくは、2〜10質量%の範囲である。含有量が、1質量%未満では、油性インキ印刷面への密着性が低下し、一方、15質量%より多いと光沢が低下する。
次に、上記(C)エポキシアクリレート樹脂としては、融点0〜100℃、重量平均分子量1,000〜3,000のエポキシアクリレート樹脂が使用できる。
上記エポキシアクリレート樹脂としては、ビスフェノール型骨格を有するエポキシアクリレート樹脂が好ましく、ビスフェノールA型骨格を有するエポキシアクリレート樹脂が特に好ましい。上記ビスフェノールA型骨格を有するエポキシアクリレート樹脂の市販品として、VR−60、VR−90(昭和高分子社製)等が例示できる。上記(C)のエポキシアクリレート樹脂は、1種又は2種以上を用いることができる。
上記エポキシアクリレート樹脂の融点が100℃を越える場合は、油性インキ印刷面への密着性、レベリング性が低下し、一方0℃より低い場合は、光沢、ブロッキング適性が低下する。好ましくは、50〜90℃である。
上記エポキシアクリレート樹脂の融点の測定には示差走査熱量計(DSC)が使用され、室温〜150℃まで毎分10℃の昇温速度で、ASTM D3418−8に準拠して測定される。本発明において、上記融点は、融解ピーク温度である。なお、上記測定において複数の融解ピークを示す場合は、本発明では、最大のピーク温度を融点とする。
また、上記エポキシアクリレート樹脂の重量平均分子量が3,000を越える場合は、油性インキ印刷面への密着性が低下し、一方1,000より低い場合はレベリング性が低下する。好ましくは、1,500〜2,500である。
上記エポキシアクリレート樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)分析で得られるポリスチレン換算の重量平均分子量である。GPCの分析条件は次のとおりである。
GPC装置:トーソー HLC−8220
カラム:TSKgel G4000HXL(1本)+G3000HXL(1本)+G2000HXL(2本)
溶媒:テトラヒドロフラン1ml/分
検出器:RI検出器
更に、紫外線硬化型オーバープリントニス組成物における、エポキシアクリレート樹脂の含有量は、紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の全固形分中に1〜15質量%、好ましくは、1〜10質量%の範囲である。含有量が、1質量%未満では、レベリング性が低下し、一方、15質量%より多いと油性インキ印刷面への密着性が低下する。
次いで、上記(D)の光重合性開始剤としては、活性エネルギー線照射によって、容易に開裂して2個のラジカルができる光開裂型及び/又は水素引き抜き型、あるいはこれらを混合して使用することができる。これらの化合物としては、例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p′−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンゾインジメチルケタール、チオキサントン、p−イソプロピル−α−ヒドロキシイソブチルフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6,−トリメチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタノン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン等が挙げられる。なかでも、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オンが好ましい。この場合、本発明の効果を良好に得ることができる。上記(D)の光重合性開始剤は、1種又は2種以上を用いることができる。
光重合性開始剤の使用量は、上記光重合性化合物とアクリル系樹脂の合計量100質量部に対して、2〜15質量部の範囲であることが好ましい。
次いで、上記(E)のシリコン系界面活性剤としては、例えば、ジメチルシロキサン、ポリエーテル変性シリコンオイル、エステル変性シリコンオイル、エポキシ変性シリコンオイル、カルビノール変性シリコンオイル、フェノール変性シリコンオイル、メルカプト変性シリコンオイル、アミノ変性シリコンオイル、カルボキシル変性シリコンオイル等の変性シリコンオイル(変性ジメチルシロキサン等)が使用できる。好ましくは、変性ジメチルシロキサン、特に好ましくはポリエーテル変性ジメチルシロキサンが挙げられる。ここで、ポリエーテルとしては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、これらの共重合体等が挙げられる。
上記ポリエーテル変性ジメチルシロキサンの具体例としては、KF351A、KF−353A、FK−355A、KF945A(信越化学工業社製)、BYK−333、YK−307、BYK−310、BYK−306、BYK−330、BYK341、BYK344(ビックケミー社製)、SH3771C、SH3749(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、L−720(日本ユニカー社製)等である。上記(E)のシリコン系界面活性剤は、1種又は2種以上を用いることができる。
更に、紫外線硬化型オーバープリントニス組成物における、(E)のシリコン系界面活性剤の含有量は、組成物の全固形分中に0.1〜3質量%である。含有量が0.1質量%より少ないと、レベリング性が低下し、3質量%より多いとピンホールの発生や印刷物に施される糊貼り箔付け等の後加工が低下する。好ましくは、0.3〜2質量%である。
また、必要に応じて、紫外線硬化型オーバープリントニス組成物には、他に本発明の効果を妨げない範囲で、ワックス、可塑剤、レベリング剤、溶剤、重合禁止剤、老化防止剤、光増感剤、消泡剤等の添加することもできる。
本発明の紫外線硬化型オーバープリントニス組成物は、上記構成成分を均一に混合して得られ、通常無溶剤或いはアルコール溶液として使用する。
本発明において、紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の粘度は、ザーンカップR♯4で測定した時の流出秒数が25〜70秒(25℃)であることが好ましい。粘度がこの範囲より小さい場合は、油性インキ、印刷用紙に染み込み光沢が低下し、一方粘度がこの範囲より大きい場合は、紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の塗工適性が低下する。好ましくは25〜50秒である。
本発明の紫外線硬化型オーバープリントニス組成物は、油性インキを印刷した紙面へのインライン方式での塗工に使用されるものであるが、油性インキを印刷した紙面に、上記紫外線硬化型オーバープリントニス組成物をインラインコーティングする方法について具体的に説明する。
本発明のインラインコーティング法で使用する装置の具体例としては、少なくともロールコーター、チャンバーコーター等のコーターを有する平版枚葉印刷機等を挙げることができる。
尚、本発明の油性インキと紫外線硬化型オーバープリントニス組成物を塗工する装置は、具体例に限定されるものでない。
そして、例えば、オフセット印刷インキを印刷用紙に印刷した後、続いて上記コーターを用いて紫外線硬化型オーバープリントニス組成物を塗工量が好ましくは0.5〜10g/m、より好ましくは0.8〜6g/mとなるように塗布すると同時に、活性エネルギー線を照射(紫外線硬化では、通常の高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等の紫外線照射装置を用いて、80〜280w/cm(15〜400mJ/cm;積算光量はEIT社製UVIMAP UM−365HSで測定した)の照射強度で照射、また、電子線硬化では、通常の電子線照射装置を用いて、2〜5Mradの照射強度で照射)してオーバープリントニス組成物を硬化させる方法が挙げられる。
油性インキを印刷した紙面に、上述の紫外線硬化型オーバープリントニス組成物をインライン方式で塗工して活性エネルギー線で硬化させる工程を行うことにより、耐擦過性、耐ブロッキング性が良好で高い光沢を有する印刷物を生産性良く製造することができる。この場合、油性インキを印刷した紙面に、インライン方式で塗工して活性エネルギー線で硬化させる工程を1回行うだけで目的とする性能を得ることができる。上記工程を1回行うだけで目的とする効果が得られるが、もちろん2回以上行ってもかまわない。上記工程を有する光沢印刷物の製造方法も本発明の1つである。
また、上記の光沢印刷物の製造方法によって得られる光沢印刷物も、本発明の一つである。
本発明の紫外線硬化型オーバープリントニス組成物を使用することにより、インライン方式で塗工して活性エネルギー線で硬化させる塗工・硬化工程を1回行うだけで目的とする性能が得られるため、生産性に優れ、更に耐擦過性、耐ブロッキング性が良好で高い光沢を有する印刷物を得ることが可能となる。
以下に実施例をあげて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味する。
実施例1
アート紙(基材)にサカタインクス社製油性インキ、エコピュア SOY HPJ 墨をRI展色機により展色を行い、展色直後にハンドプルーファーにて、下記の組成からなる紫外線硬化型オーバープリントニス組成物を2〜5g/mとなる量で塗工し、高圧水銀ランプを40mJ/cmに設定し、照射を行い、実施例1の光沢印刷物を得た。
(A成分)
トリプロピレングリコールジアクリレート 20部
EO変性ビスフェノールAジアクリレート 60部
(B成分)
アクリル樹脂(スチレン/ジメチルアミノエチルメタクリレート(57/43)の共重合体、ガラス転移温度60℃、重量平均分子量12,000) 5部
(C成分)
エポキシアクリレート樹脂(VR−60、昭和高分子社製、融点75℃、重量平均分子量2,000) 5部
(D成分)
開始剤(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) 9部
(E成分)
シリコン添加剤(BYK−333、ビックケミー社製) 1部
実施例2
紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の組成を下記のように変えた以外は同一条件にて、実施例2の光沢印刷物を得た。
(A成分)
トリプロピレングリコールジアクリレート 25部
EO変性ビスフェノールAジアクリレート 50部
(B成分)
アクリル樹脂(スチレン/ジメチルアミノエチルメタクリレート(95/5)の共重合体、ガラス転移温度95℃、重量平均分子量12,000) 10部
(C成分)
エポキシアクリレート樹脂(VR−60、昭和高分子社製、融点75℃、重量平均分子量2,000) 5部
(D成分)
開始剤(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) 9部
(E成分)
シリコン添加剤(BYK−333、ビックケミー社製) 1部
実施例3
紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の組成を下記のように変えた以外は同一条件にて、実施例3の光沢印刷物を得た。
(A成分)
トリプロピレングリコールジアクリレート 25部
EO変性ビスフェノールAジアクリレート 50部
(B成分)
アクリル樹脂(スチレン/ジメチルアミノエチルメタクリレート(10/90)の共重合体、ガラス転移温度25℃、重量平均分子量12,000) 10部
(C成分)
エポキシアクリレート樹脂(VR−60、昭和高分子社製、融点75℃、重量平均分子量2,000) 5部
(D成分)
開始剤(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) 9部
(E成分)
シリコン添加剤(BYK−333、ビックケミー社製) 1部
実施例4
紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の組成を下記のように変えた以外は同一条件にて、実施例4の光沢印刷物を得た。
(A成分)
トリプロピレングリコールジアクリレート 20部
EO変性ビスフェノールAジアクリレート 60部
(B成分)
アクリル樹脂(スチレン/ジメチルアミノエチルメタクリレート(57/43)の共重合体、ガラス転移温度60℃、重量平均分子量6,000) 5部
(C成分)
エポキシアクリレート樹脂(VR−60、昭和高分子社製、ガラス転移温度75℃、重量平均分子量2,000) 5部
(D成分)
開始剤(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) 9部
(E成分)
シリコン添加剤(BYK−333、ビックケミー社製) 1部
実施例5
紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の組成を下記のように変えた以外は同一条件にて、実施例5の光沢印刷物を得た。
(A成分)
トリプロピレングリコールジアクリレート 20部
EO変性ビスフェノールAジアクリレート 60部
(B成分)
アクリル樹脂(スチレン/ジメチルアミノエチルメタクリレート(57/43)の共重合体、ガラス転移温度60℃、重量平均分子量45,000) 5部
(C成分)
エポキシアクリレート樹脂(VR−60、昭和高分子社製、ガラス転移温度75℃、重量平均分子量2,000) 5部
(D成分)
開始剤(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) 9部
(E成分)
シリコン添加剤(BYK−333、ビックケミー社製) 1部
実施例6
紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の組成を下記のように変えた以外は同一条件にて、実施例6の光沢印刷物を得た。
(A成分)
トリプロピレングリコールジアクリレート 20部
EO変性ビスフェノールAジアクリレート 60部
(B成分)
アクリル樹脂(スチレン/ジメチルアミノエチルメタクリレート(57/43)の共重合体、ガラス転移温度60℃、重量平均分子量12,000) 5部
(C成分)
エポキシアクリレート樹脂(昭和高分子社製、融点55℃、重量平均分子量1,100) 5部
(D成分)
開始剤(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) 9部
(E成分)
シリコン添加剤(BYK−333、ビックケミー社製) 1部
実施例7
紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の組成を下記のように変えた以外は同一条件にて、実施例7の光沢印刷物を得た。
(A成分)
トリプロピレングリコールジアクリレート 20部
EO変性ビスフェノールAジアクリレート 50部
(B成分)
アクリル樹脂(スチレン/ジメチルアミノエチルメタクリレート(57/43)の共重合体、ガラス転移温度60℃、重量平均分子量12,000) 10部
(C成分)
エポキシアクリレート樹脂(VR−60、昭和高分子社製、ガラス転移温度75℃、重量平均分子量2,000) 10部
(D成分)
開始剤(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) 9部
(E成分)
シリコン添加剤(BYK−333、ビックケミー社製) 1部
実施例8
紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の組成を下記のように変えた以外は同一条件にて、実施例8の光沢印刷物を得た。
(A成分)
トリプロピレングリコールジアクリレート 35部
EO変性ビスフェノールAジアクリレート 45部
(B成分)
アクリル樹脂(スチレン/ジメチルアミノエチルメタクリレート(57/43)の共重合体、ガラス転移温度60℃、重量平均分子量12,000) 5部
(C成分)
エポキシアクリレート樹脂(VR−60、昭和高分子社製、ガラス転移温度75℃、重量平均分子量2,000) 5部
(D成分)
開始剤(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) 9部
(E成分)
シリコン添加剤(BYK−333、ビックケミー社製) 1部
比較例1
紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の組成を下記のように変えた以外は同一条件にて、比較例1の光沢印刷物を得た。
(A成分)
トリプロピレングリコールジアクリレート 20部
EO変性ビスフェノールAジアクリレート 61部
(B成分)
アクリル樹脂(スチレン/ジメチルアミノエチルメタクリレート(57/43)の共重合体、ガラス転移温度60℃、重量平均分子量12,000) 5部
(C成分)
エポキシアクリレート樹脂(VR−60、昭和高分子社製、ガラス転移温度75℃、重量平均分子量2,000) 5部
(D成分)開始剤(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) 9部
(E成分)
なし
比較例2
紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の組成を下記のように変えた以外は同一条件にて、比較例2の光沢印刷物を得た。
(A成分)
トリプロピレングリコールジアクリレート 20部
EO変性ビスフェノールAジアクリレート 70部
(B成分、C成分)
なし
(D成分)
開始剤(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) 9部
(E成分)
シリコン添加剤(BYK−333、ビックケミー社製) 1部
比較例3
紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の組成を下記のように変えた以外は同一条件にて、比較例3の光沢印刷物を得た。
(A成分)
トリプロピレングリコールジアクリレート 20部
EO変性ビスフェノールAジアクリレート 60部
(B成分)
アクリル樹脂(スチレン/ジメチルアミノエチルメタクリレート(57/43)の共重合体、ガラス転移温度60℃、重量平均分子量70,000) 5部
(C成分)
エポキシアクリレート樹脂(VR−60、昭和高分子社製、ガラス転移温度75℃、重量平均分子量2,000) 5部
(D成分)
開始剤(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) 9部
(E成分)
シリコン添加剤(BYK−333、ビックケミー社製) 1部
比較例4
紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の組成を下記のように変えた以外は同一条件にて、比較例4の光沢印刷物を得た。
(A成分)
トリプロピレングリコールジアクリレート 20部
EO変性ビスフェノールAジアクリレート 60部
(B成分)
アクリル樹脂(スチレン/ジメチルアミノエチルメタクリレート(57/43)の共重合体、ガラス転移温度60℃、重量平均分子量2,000) 5部
(C成分)
エポキシアクリレート樹脂(VR−60、昭和高分子社製、ガラス転移温度75℃、重量平均分子量2,000) 5部
(D成分)
開始剤(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) 9部
(E成分)
シリコン添加剤(BYK−333、ビックケミー社製) 1部
比較例5
紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の組成を下記のように変えた以外は同一条件にて、比較例5の光沢印刷物を得た。
(A成分)
トリプロピレングリコールジアクリレート 20部
EO変性ビスフェノールAジアクリレート 60部
(B成分)
アクリル樹脂(スチレン/ジメチルアミノエチルメタクリレート(57/43)の共重合体、ガラス転移温度60℃、重量平均分子量12,000) 5部
(C成分)
エポキシオリゴマー樹脂(C)(重量平均分子量500) 5部
(D成分)
開始剤(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) 9部
(E成分)
シリコン添加剤(BYK−333) 1部
比較例6
紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の組成を下記のように変えた以外は同一条件にて、比較例6の光沢印刷物を得た。
(A成分)
トリプロピレングリコールジアクリレート 20部
EO変性ビスフェノールAジアクリレート 60部
(B成分)
アクリル樹脂(スチレン/ジメチルアミノエチルメタクリレート(57/43)の共重合体、ガラス転移温度60℃、重量平均分子量12,000) 10部
(C成分)
なし
(D成分)
開始剤(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) 9部
(E成分)
シリコン添加剤(BYK−333、ビックケミー社製) 1部
比較例7
紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の組成を下記のように変えた以外は同一条件にて、比較例7の光沢印刷物を得た。
(A成分)
トリプロピレングリコールジアクリレート 20部
EO変性ビスフェノールAジアクリレート 60部
(B成分)
なし
(C成分)
エポキシアクリレート樹脂(VR−60、昭和高分子社製、ガラス転移温度75℃、重量平均分子量2,000) 10部
(D成分)
開始剤(ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン) 9部
(E成分)
シリコン添加剤(BYK−333、ビックケミー社製) 1部
評価方法
<粘度>
上記で得られた実施例1〜8の紫外線硬化型オーバープリントニス組成物について、ザーンカップR♯4を用いて25℃における流出秒数を測定した。実施例1〜8で得られた組成物は、すべて流出秒数が25〜70秒の範囲内であった。
<光沢>
上記で得られた実施例1〜8、比較例1〜7の光沢印刷物の製造直後及び1日後の光沢を測定した。測定には、村上式デジタル光沢計(村上色彩研究所製)を用いて、60°反射光沢を測定した。結果を表1及び表2に示す。
<油性インキとの密着性>
また、インキの密着性では、紫外線硬化型オーバープリントニス組成物を塗工した展色物に対して、1日後、セロテープ(登録商標)剥離試験を行い、紙から剥がれるかどうかを確認した。結果を表1及び表2に示す。
○:紫外線硬化型オーバープリントニス組成物が剥がれないもの
×:紫外線硬化型オーバープリントニス組成物が剥がれるもの
<レベリング性>
製造直後の塗膜のレベリング性を目視評価した。結果を表1及び表2に示す。
○:レベリング良好
△:若干のピンホール有り
×:ピンホール有り
Figure 2008201893
Figure 2008201893

Claims (5)

  1. (A)(メタ)アクリロイル基を少なくとも1個有する光重合性化合物、
    (B)ガラス転移温度0〜100℃、重量平均分子量5,000〜50,000のアクリル系樹脂、
    (C)融点0〜100℃、重量平均分子量1,000〜3,000のエポキシアクリレート樹脂、
    (D)光重合性開始剤、
    (E)シリコン系界面活性剤
    を含有し、組成物中に含まれる全固形分に対して、(B)、(C)及び(E)の固形分含有量がそれぞれ1〜15質量%、1〜15質量%及び0.1〜3質量%であり、
    油性インキを印刷した紙面へのインライン方式での塗工に使用される
    ことを特徴とする紫外線硬化型オーバープリントニス組成物。
  2. 前記(A)成分のうち、粘度が50mPa・s以下である(メタ)アクリロイル基を少なくとも1個有する光重合性化合物の含有量が、紫外線硬化型オーバープリントニス組成物の全固形分中に30質量%以下である請求項1記載の紫外線硬化型オーバープリントニス組成物。
  3. 25℃において、ザーンカップR♯4で測定した時の流出秒数が25〜70秒の粘度である請求項1又は2記載の紫外線硬化型オーバープリントニス組成物。
  4. 油性インキを印刷した紙面に、請求項1、2又は3記載の紫外線硬化型オーバープリントニス組成物をインライン方式で塗工して活性エネルギー線で硬化させる工程を有することを特徴とする光沢印刷物の製造方法。
  5. 請求項4記載の光沢印刷物の製造方法によって得られることを特徴とする光沢印刷物。
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