JP7481127B2 - 活性エネルギー線硬化型組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物に関する。より詳細には、本発明は、硬化性、密着性が良好であり、バイオマス由来の原料の比率を高めても性能が低下しにくい活性エネルギー線硬化型組成物に関する。
従来、アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂を含有するオーバーコートニスが開発されている(特許文献1)。
特許第6421401号公報
しかしながら、特許文献1に記載のオーバーコートワニスは、硬化性および密着性が充分でない。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、硬化性、密着性が良好であり、バイオマス由来の原料の比率を高めても性能が低下しにくい活性エネルギー線硬化型組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、以下の構成を主に備える。
(1)アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂を3~30質量%、アクリルアミド誘導体を10~40質量%、および、多官能モノマーまたはオリゴマーのうち少なくともいずれか一方を、20~75質量%含み、25℃における粘度が300~2000mPa・sである、活性エネルギー線硬化型組成物。
このような構成によれば、活性エネルギー線硬化型組成物は、硬化性、密着性が良好であり、バイオマス由来の原料の比率を高めても性能が低下しにくい。
(2)平均粒子径8.0μm以下のワックスを、1.0~5.0質量%含む、(1)記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
このような構成によれば、活性エネルギー線硬化型組成物は、スクラッチ性が向上しやすい。
(3)表面調整剤を、0.01~1.00質量%含む、(1)または(2)記載の活性エネルギー硬化型組成物。
このような構成によれば、活性エネルギー線硬化型組成物は、レベリング性、スリッピング性が向上しやすい。
(4)植物由来の成分の含有量が、5~30質量%である、(1)~(3)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
このような構成によれば、活性エネルギー線硬化型組成物は、バイオマス成分の量を増加させることができる。
(5)植物由来の樹脂を5~50質量%含む、(1)~(4)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
このような構成によれば、活性エネルギー線硬化型組成物は、バイオマス成分の量を増加させることができる。
(6)オーバーコートニス用である、(1)~(5)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
このような構成によれば、活性エネルギー線硬化型組成物は、硬化性、密着性が良好であり、バイオマス由来の原料の比率を高めても性能が低下しにくい。そのため、活性エネルギー線硬化型組成物は、オーバーコートニス用として好適である。
(7)さらに着色剤を含み、フレキソ印刷用である、(1)~(6)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
このような構成によれば、活性エネルギー線硬化型組成物は、硬化性、密着性が良好であり、バイオマス由来の原料の比率を高めても性能が低下しにくい。そのため、活性エネルギー線硬化型組成物は、フレキソ印刷用として好適である。
本発明によれば、硬化性、密着性が良好であり、バイオマス由来の原料の比率を高めても性能が低下しにくい活性エネルギー線硬化型組成物を提供することができる。
<活性エネルギー線硬化型組成物>
本発明の一実施形態の活性エネルギー線硬化型組成物は、アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂を3~30質量%、アクリルアミド誘導体を10~40質量%、および、多官能モノマーまたはオリゴマーのうち少なくともいずれか一方を、20~75質量%含む。活性エネルギー線硬化型組成物は、粘度が300~2000mPa・sである。以下、それぞれについて説明する。
(アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂)
アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂は、特に限定されない。一例を挙げると、アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂は、少なくともアミノ基を有するスチレン(メタ)アクリル樹脂である。具体的には、アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂は、アミノ基を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物、スチレン系化合物およびα,β-不飽和二重結合基含有化合物(スチレン系化合物を除く)との共重合体、カルボン酸基を有するスチレンアクリル共重合体とエチレンイミンとを反応(アミノエチル化)させたもの等である。これらの中でも、アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂は、アミノ基を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物、スチレン系化合物およびα,β-不飽和二重結合基含有化合物(スチレン系化合物を除く)との共重合体である。
アミノ基を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物は、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアクリル酸エステル類、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアクリルアミド類等である。これらの中でも、アミノ基を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物は、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートであることが好ましい。アミノ基を有するα,β-不飽和二重結合基含有化合物の含有量は、所望のアミン価に合わせて適宜決定される。
スチレン系化合物は、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルスチレン等である。スチレン系化合物の含有量は、アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂を構成するモノマー中10~60質量%であることが好ましい。
α,β-不飽和二重結合基含有化合物は、アミノ基を有するアクリル酸エステルとスチレン系単量体以外であれば、種々のものが使用できる。一例を挙げると、α,β-不飽和二重結合基含有化合物は、メチルアクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等である。
アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂の重量平均分子量は、5,000~20,000であることが好ましく、8,000~17,000であることがより好ましい。本実施形態において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPC)測定法により測定されるポリスチレン換算重量平均分子量である。GPCの具体的な測定は、装置として、東ソー(株)製HLC-8020、カラムとして東ソー(株)製TSKgel SuperHM-M、溶離液としてテトラヒドロフランを使用し、標準ポリスチレンの分子量との比較により算出し得る。
アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂のアミン価は、10~130mgKOH/gであることが好ましく、30~100mgKOH/gであることがより好ましい。本実施形態において、アミン価は、ASTM D2074の方法に準拠し、測定した全アミン価(mgKOH/g)である。
アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂のガラス転移点(以下、Tg)は、10~100℃であることが好ましく、20~80℃であることがより好ましい。
ガラス転移点は、樹脂を構成する単量体のホモポリマーのガラス転移点から計算してもよいし、実験的に測定してもよい。単量体のホモポリマーのガラス転移点から算出する方法として、例えば、FOXの式から算出される。また、実験的に測定する方法としては、示差走査熱量計を用いてDSC曲線を測定することで得られる。
本実施形態において、アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂の、活性エネルギー線硬化型組成物に対する含有量率は、3~30質量%であることが好ましく、5~20質量%であることがより好ましい。アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂の含有量が上記範囲内であることにより、活性エネルギー線硬化型組成物は、密着性が良好になる。
(アクリルアミド誘導体)
アクリルアミド誘導体は、活性エネルギー線硬化型組成物の硬化性を向上させるために配合される。アクリルアミド誘導体は特に限定されない。一例を挙げると、アクリルアミド誘導体は、(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン(ACMO)、N,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等である。これらの中でも、アクリルアミド誘導体は、(メタ)アクリロイルモルホリン(ACMO)であることが好ましい。
アクリルアミド誘導体の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、アクリルアミド誘導体の含有量は、活性エネルギー線硬化型組成物中、10~40質量%であることが好ましく、10~30質量%であることがより好ましい。アクリルアミド誘導体の含有量が上記範囲内であることにより、活性エネルギー線硬化型組成物は、硬化性等が優れる。
(多官能モノマーまたはオリゴマー)
多官能モノマーまたはオリゴマーは特に限定されない。一例を挙げると、多官能モノマーは、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(エトキシ(またはプロポキシ)化)ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ネオペンチルグリコール変性)トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(またはテトラ)(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(またはテトラ)(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(またはテトラ)(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAモノまたはポリ(繰り返し数1~4程度)プロポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAモノまたはポリ(繰り返し数1~4程度)エトキシジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノまたはポリ(繰り返し数1~3程度)プロポキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノまたはポリ(繰り返し数1~3程度)エトキシトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノまたはポリ(繰り返し数1~4程度)プロポキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノまたはポリ(繰り返し数1~4程度)エトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノまたはポリ(繰り返し数1~6程度)プロポキシヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノまたはポリ(繰り返し数1~6程度)エトキシヘキサ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAモノまたはポリ(繰り返し数1~4)プロポキシジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAモノまたはポリ(繰り返し数1~4)エトキシジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等である。
多官能オリゴマーは、ポリウレタンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレート、エポキシポリアクリレート等を挙げることができる。また、多官能オリゴマーの(メタ)アクリロイル基は、その一部をジエタノールアミン等により変性して使用することもできる
本実施形態の活性エネルギー線硬化型組成物は、上記した多官能モノマーまたはオリゴマーのうち少なくともいずれか一方を、20~75質量%含むことが好ましい。多官能モノマーまたはオリゴマーのうち少なくともいずれか一方の含有量が上記範囲内であることにより、活性エネルギー線硬化型組成物は、耐スクラッチ性、耐摩擦性が良好になる。
(ワックス)
本実施形態の活性エネルギー線硬化型組成物は、スクラッチ性向上のために、平均粒子径8.0μm以下のワックスを好適に含む。
ワックスは特に限定されない。一例を挙げると、ワックスは、蜜蝋、ラノリンワックス、鯨蝋、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木蝋、ホホバ油等の動植物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等の鉱物、石油系ワックス、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、酸化ポリプロピレンワックス等の合成炭化水素系ワックス、モンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体等の変性ワックス、硬化ヒマシ油、硬化ヒマシ油誘導体等の水素化ワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス(PTFE)等の平均粒子径が8.0μm以下、好ましくは、6.0μm以下、より好ましくは4.0μm以下、さらに好ましくは2.0μm以下のものである。
また、使用するワックスの平均粒子径は、活性エネルギー線硬化型組成物の粘度およびフレキソ印刷機のアニロックスの線数に応じて適宜選択され得る。
ワックスが含まれる場合、ワックスの含有量は、活性エネルギー線硬化型組成物中、1.0~5.0質量%であることが好ましく、1.5~4.5質量%であることがより好ましい。ワックスの含有量が上記範囲内であることにより、活性エネルギー線硬化型組成物は、耐スクラッチ性が優れ、かつ、ターンロールを汚しにくく、作業性が優れる。
(表面調整剤)
本実施形態の活性エネルギー線硬化型組成物は、レベリング性、スリッピング性を向上させるために、表面調整剤を好適に含む。
表面調整剤は特に限定されない。一例を挙げると、表面調整剤は、シリコーン系表面調整剤、フッ素系表面調整剤、アクリル系表面調整剤、アセチレングリコール系表面調整剤等である。表面調整剤の具体例は、ビックケミー社製のBYKシリーズ、エボニックジャパン(株)製のTEGOシリーズ、共栄社化学(株)製のポリフローシリーズ等である。
表面調整剤が含まれる場合、表面調整剤の含有量は、活性エネルギー線硬化型組成物中、0.01~1.00質量%であることが好ましい。表面調整剤の含有量が上記範囲内であることにより、活性エネルギー線硬化型組成物は、レベリング性、スリッピング性が優れる。
(植物由来の成分)
本実施形態の活性エネルギー線硬化型組成物は、植物由来の成分の含有量が、5~30質量%であることが好ましく、10~30質量%であることがより好ましい。植物由来の成分の含有量が上記範囲内であることにより、活性エネルギー線硬化型組成物は、バイオマス成分の量を増加させることができる。植物由来の成分の含有量とは、植物由来の成分のみの含有量で、植物由来の成分以外の含有量は含まない。
本実施形態において、植物由来の成分は特に限定されない。一例を挙げると、植物由来の成分は、(1)バイオマス由来のアルコキシ基を有する(メタ)アクリレートモノマー、具体的には、バイオマス由来のラウリルアクリレート、バイオマス由来の1,10-デカンジオールジアクリレート等、(2)植物油変性多官能(ポリエステル)オリゴマー、具体的には、(メタ)アクリレート基を分子内に2つ以上有し、植物油により変性された、2官能、4官能または6官能の多官能のポリエステルオリゴマーであれば制限なく用いることができ、EBECRYL450、EBECRYL452、AgiSyn716等、植物由来のロジン変性エポキシアクリレート、(3)植物由来の樹脂、具体的には、ロジン変性アルキド系樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジンエステル系樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、脂肪酸変性ロジン系樹脂、植物油変性アルキド系樹脂、テルペン樹脂等、(4)植物成分を有する可塑剤、具体的に、ヒマシ油、ヤシ油、パーム核油、不飽和動植物油およびそれらの脂肪酸のエポキシ化物、硬化ヒマシ油、重合ヒマシ油、カシューナッツシェルリキッド、カシューナッツシェルリキッドの重合物、並びにカシューナッツシェルリキッドの変性誘導体、セバシン酸ジオクチル、クエン酸アセチルトリブチル等が例示できる。
(植物由来の樹脂)
本実施形態の活性エネルギー線硬化型組成物は、植物由来の樹脂の含有量が、5~50質量%であることが好ましい。植物由来の樹脂の含有量が上記範囲内であることにより、活性エネルギー線硬化型組成物は、バイオマス成分の量を増加させることができる。植物由来の樹脂の含有量とは、植物由来の成分と植物由来以外の成分とを合計した含有量である。
本実施形態において、植物由来の樹脂は特に限定されない。一例を挙げると、植物由来の樹脂は、ロジン変性アルキド系樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジンエステル系樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、テルペン樹脂、脂肪酸変性ロジン系樹脂、植物油変性アルキド系樹脂等である。
(光重合開始剤)
活性エネルギー線硬化型組成物は、公知の光重合開始剤を含んでもよい。光重合開始剤は、活性エネルギー線の照射を受けてラジカル等の活性種を発生させ、活性エネルギー線硬化型組成物の光重合を開始させるものであれば特に限定されない。一例を挙げると、光重合開始剤は、レドックス開始剤、熱重合開始剤、光重合開始剤等である。なお、本実施形態の活性エネルギー線硬化型組成物を電子線により硬化させる際には、光重合開始剤は不要である。
レドックス開始剤は、過酸化物と還元剤を組み合わせることで温和な条件下の酸化還元反応によって重合開始機能を発揮する。熱重合開始剤または光重合開始剤は、それぞれ、活性エネルギー線(赤外線、紫外線、LED、電子線等)の照射を受けてラジカルを発生させて重合開始機能を発揮する。
重合開始剤は、用途や目的等に応じて適宜選択される。通常は、光重合開始剤を用いることが好ましいが、毒性について検討が必要な場合には、潜在的な毒性が高い熱重合開始剤および光重合開始剤よりも、比較的毒性が低いレドックス開始剤を用いることもできる。これらの中でも、発光ダイオード(LED)を光源とした紫外線に対する硬化性を良好にすることができる点から、重合開始剤は、450~300nmの波長にわたって光吸収特性を有し、その範囲の波長の光により硬化反応(ラジカル重合)の開始剤機能を発現することができる光ラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。
光ラジカル重合開始剤は、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、トリアジン系化合物、芳香族ケトン系化合物、芳香族オニウム塩系化合物、有機過酸化物、チオキサントン系化合物、チオフェニル系化合物、アントラセン系化合物、ヘキサアリールビスイミダゾール系化合物、ケトオキシムエステル系化合物、ボレート系化合物、アジニウム系化合物、メタロセン系化合物、活性エステル系化合物、ハロゲン化炭化水素系化合物およびアルキルアミン系化合物、ヨードニウム塩系化合物およびスルフォニウム塩系化合物等である。
アシルフォスフィンオキサイド系化合物は、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイドやビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド等である。
トリアジン系化合物は、2,4,6-トリクロロ-s-トリアジン、2-フェニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-メトキシフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(p-トリル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-ピペニル-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-ビス(トリクロロメチル)-6-スチリル-s-トリアジン、2-(ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2-(4-メトキシ-ナフト-1-イル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジン、2,4-トリクロロメチル-(ピペロニル)-6-トリアジンおよび2,4-トリクロロメチル(4’-メトキシスチリル)-6-トリアジン等である。
重合開始剤は、ベンゾフェノン、ジエチルチオキサントン、2-メチル-1-(4-メチルチオ)フェニル-2-モルフォリノプロパン-1-オン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルサルファイド、1-クロロ-4-プロポキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、2,2-ジメチル-2-ヒドロキシアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(モルホリノフェニル)-ブタン-1-オン等であってもよい。このような光重合開始剤は、たとえば、BASF社製のイルガキュア907、369、184、379、819等、Lamberti社製のTPO、DETX等、みどり化学(株)製のTAZ-204等である。
光重合開始剤が含まれる場合、光重合開始剤の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、光重合開始剤の含有量は、活性エネルギー線硬化型組成物の成分等に応じて適宜定めることができ、たとえば、活性エネルギー線硬化型組成物中、0.1~25.0質量%であることが好ましく、0.1~15.0質量%であることがより好ましい。光重合開始剤の含有量が上記の範囲であることにより、活性エネルギー線硬化型組成物は、充分な硬化性と、良好な内部硬化性やコストとを両立しやすい。
本実施形態の活性エネルギー線硬化型組成物は、硬化性、密着性が良好であり、バイオマス由来の原料の比率を高めても性能が低下しにくい。そのため、活性エネルギー線硬化型組成物は、オーバーコートニス用として好適である。
また、本実施形態の活性エネルギー線硬化型組成物は、硬化性、密着性が良好であり、バイオマス由来の原料の比率を高めても性能が低下しにくい。そのため、活性エネルギー線硬化型組成物は、フレキソ印刷用として好適である。この場合、活性エネルギー線硬化型組成物は、さらに着色剤を含むことが好ましい。これにより、各色の活性エネルギー線硬化型組成物が得られる。なお、着色剤を含有させないか、または、含有量を低減させることにより、無色クリアーや有色クリアーな組成物が調製されてもよい。
着色剤は、耐光性の点から、有機顔料または無機顔料等の顔料であることが好ましい。無機顔料は、酸化チタン、ベンガラ、アンチモンレッド、カドミウムイエロー、コバルトブルー、紺青、群青、鉄黒、酸化クロムグリーン、カーボンブラック、黒鉛等の有色顔料(白色、黒色等の無彩色の着色顔料も含める)、および、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、タルク等の体質顔料等である。有機顔料は、染料レーキ顔料、アゾ系、ベンゾイミダゾロン系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジコ系、ペリレン系、ペリノン系、ジケトピロロピロール系、イソインドリノン系、ニトロ系、ニトロソ系、アンスラキノン系、フラバンスロン系、キノフタロン系、ピランスロン系、インダンスロン系の顔料等である。
着色剤が含有される場合、着色剤の含有量は、活性エネルギー線硬化型組成物中、1~60質量%であることが好ましい。
本実施形態の活性エネルギー線硬化型組成物は、顔料を含む場合、顔料分散剤および顔料分散用樹脂を好適に含む。
顔料分散剤は、公知のノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等である。一例を挙げると、界面活性剤は、シリコーン系界面活性剤(たとえば、ポリエーテル変性シリコンオイル、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性メチルアルキルポリシロキサン等)、フッ素系界面活性剤、オキシアルキレンエーテル系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、リン酸系界面活性剤、スルホン酸系界面活性剤等である。
顔料分散用樹脂は、高分子分散剤(たとえば、カルボジイミド系、ポリエステル系、ポリアミン系、ポリエステルアミン系、ポリウレタン系、脂肪酸アミン系、ポリアクリレート系、ポリカプロラクトン系、ポリシロキサン系、多鎖型高分子非イオン系、高分子イオン系の分散剤等)等である。
顔料分散剤や顔料分散用樹脂が含有される場合、顔料分散剤や顔料分散用樹脂の含有量は、使用する全顔料の量に対して、1~200質量%であることが好ましい。
<その他の成分>
本実施形態の活性エネルギー線硬化型組成物は、その他の成分として、重合禁止剤、溶剤、アンチブロッキング剤、光安定化剤、消泡剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、増粘剤(チキソトロピー剤)、抗菌・防黴剤等を含んでもよい。
<活性エネルギー線硬化型組成物の調製方法>
(活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス組成物)
本実施形態の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス組成物の調製方法は特に限定されない。一例を挙げると、活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス組成物は、各成分を全て添加して攪拌装置で攪拌混合して調製することができる。
(活性エネルギー線硬化型フレキソ印刷用組成物)
本実施形態の活性エネルギー線硬化型フレキソ印刷用組成物の調製方法は特に限定されない。一例を挙げると、活性エネルギー線硬化型フレキソ印刷用組成物は、各成分を全て添加してビーズミルや3本ロールミル等で混合して調製することができる。
また、本実施形態の活性エネルギー線硬化型組成物は、顔料、顔料分散剤および各種の活性エネルギー線硬化型化合物を混合することによってあらかじめコンクベースを得た後、所望の組成となるよう活性エネルギー線硬化型化合物、重合開始剤、必要に応じて界面活性剤等の添加剤をコンクベースに添加して調製されてもよい。
また、本実施形態の活性エネルギー線硬化型組成物は、各成分を混合した後にビーズミルや3本ロールミル等で練肉して顔料(すなわち着色成分および体質顔料)を分散させた後、必要に応じて添加剤(重合開始剤、重合禁止剤、ワックス等のその他の添加剤等)を加え、さらに他の成分の添加により粘度調整することもできる。
本実施形態の活性エネルギー線オーバーコートニス用硬化型組成物、活性エネルギー線フレキソ印刷用硬化型組成物の粘度(25℃)は、300~2000mPa・sである。粘度は、TA instruments社製レオメーターDiscovery HR-2 share rate 3000 1/s(約251rpm)により測定することができる。なお、活性エネルギー線オーバーコートニス用硬化型組成物は、塗工時に、塗工適性、レベリング性等を付与するために有機溶媒を添加して使用することもできる。
本実施形態の活性エネルギー線硬化型組成物を塗工、印刷する対象の基材は、プラスチック、紙、カルトン等であってもよい。基材は、これらの複数の基材から構成される積層体等の複合基材であってもよい。
プラスチック基材は、ポリエステル系ポリマー(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート等)、セルロース系ポリマー(例えば、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)等)、ポリカーボネート系ポリマー、ポリアクリル系ポリマー(例えば、ポリメチルメタクリレート等)、塩化ビニル系ポリマー、ポリオレフィン系ポリマー(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状またはノルボルネン構造を有するポリオレフィンポリマー、エチレン・プロピレン共重合体ポリマー等)、ポリアミド系ポリマー(例えば、ナイロン、芳香族ポリアミドポリマー等)、ポリスチレン系ポリマー(例えば、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体ポリマー等)、ポリイミド系ポリマー、ポリスルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニルスルフィド系ポリマー、ポリビニルアルコール系ポリマー、ポリ塩化ビニリデン系ポリマー、ポリビニルブチラール系ポリマー、ポリアリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、およびポリエポキシ系ポリマー、これらのポリマーのブレンド物等である。
本実施形態の活性エネルギー線硬化型組成物は、たとえば、活性エネルギー線硬化型フレキソ用印刷インキ組成物を基材上に公知のフレキソ印刷機を利用してアニロックスロールを用いて印刷した後に、紫外線等の活性エネルギー線を照射する。次いで、活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス組成物を、ロールコーターを利用して塗工した後に、紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより、速やかに硬化させることができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。本発明は、これら実施例に何ら限定されない。なお、特に制限のない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味する。
使用した原料を以下に示す。
(アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂)
アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂(荒川化学工業(株)製、商品名:ビームセット255、粘度30,000mPa・s)
(アクリルアミド誘導体)
ACMO(アクリロイルモルホリン)
(多官能モノマーまたはオリゴマー)
ジプロピレングリコールジアクリレート
ネオペンチルグリコールジアクリレート
2官能脂肪族ウレタンアクリレート(商品名:Ebecryl 8402、ダイセル・オルネクス(株)製)
(ワックス)
PTFEワックス(平均粒子径1~2μm、商品名:SST-1MG、SHAMROCK社製)
(植物由来の成分)
ロジン変性エポキシアクリレート(商品名:UV22C、ハリマ化成(株)製)
(植物由来の樹脂)
ロジン変性マレイン酸(商品名:テスポール1107、荒川化学工業(株)製)
(着色剤)
P.Bk.7(C.I.ピグメントブラック7)
(表面調整剤)
レベリング剤(商品名:TSF4452、Momentive社製)
(消泡剤)
商品名:AIREX920(エボニック社製)
(分散剤)
商品名:アジスパーPB822(味の素ファインテクノ(株)製)
(開始剤)
商品名:TPO(アシルフォスフィンオキサイド)
商品名:Ir184D(1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニルケトン)
商品名:DETX(2,4-ジエチルチオキサンテン-9-オン)
(重合禁止剤)
商品名:IN510(ニトロソアミン、大同化成工業(株)製)
(実施例1~7、比較例1、2)
顔料、顔料分散剤、ロジン変性エポキシアクリレート、アクリロイルモルホリン、必要に応じて、ネオペンチルアクリレートジアクリレートの混合物をアイガーミル(メディアとして直径0.5mmのジルコニアビーズを使用)を用いて分散させた後、表1に記載の配合組成(質量%)となるように各成分を配合し、攪拌混合して、実施例および比較例の活性エネルギー線硬化型フレキソ印刷用インキ組成物を得た。なお、実施例1~5、比較例1、2は紫外線照射を行い、実施例6、7は、電子線照射を行った。
(実施例8~15、比較例3~6)
以下の表1に記載の配合組成(質量%)となるように配合し、攪拌混合して、実施例および比較例の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス組成物を得た。なお、実施例8~13、比較例3、5は紫外線照射を行い、実施例14、15、比較例4、6は、電子線照射を行った。
Figure 0007481127000001
実施例1~7、比較例1、2の活性エネルギー線硬化型フレキソ印刷用インキ組成物、実施例8~15、比較例3~6の活性エネルギー線硬化型オーバーコートニス組成物を用いて、以下の方法により、硬化性、接着性、耐スクラッチ性、耐摩擦性を評価した。結果を表1に示す。
(評価方法)
・インキ粘度
TA instruments製レオメーターDiscovery HR-2 share rate 3000 1/s(約251rpm)で25℃における粘度を測定した。
・硬化性
基材(合成紙ユポ80)に800lpiのハンドプルーファーを用いて展色、紫外線の場合は、1回(1パス)当たりの照射強度が120W、80mJとなるようにUV光(光源はメタルハライドランプ)を照射し、電子線の場合は、電子線を発生させる加速電圧は90kV、10kGy、処理速度は30m/minとなるよう電子線を照射して、硬化するまでの照射回数を評価した。照射後、綿棒で塗膜を擦った際にインキが付着しない状態を硬化したと判断した。
・接着性
基材(PETおよびユポ80)に800lpiのハンドプルーファーを用いて展色、紫外線の場合は、1回(1パス)当たりの照射強度が120W、80mJとなるようにUV光(光源はメタルハライドランプ)を照射し、電子線の場合は、1回(1パス)当たり電子線を発生させる加速電圧は90kV、10kGy、処理速度は30m/minとなるよう照射した。得られた塗膜にニチバン(株)製セロテープ(登録商標)を貼り付けて、貼り付けた上から指で3回擦ったのちに剥離させた。剥離後の塗膜の取られ具合を目視で観察し、以下の評価基準にしたがって評価した。
(評価基準)
〇:硬化膜の剥離が無かった。
△:硬化膜の剥離があったが剥離面積が20%未満であった。
×:硬化膜の剥離面積が20%以上であった。
・耐スクラッチ性
基材(ユポ80)に800lpiのハンドプルーファーを用いて展色し、紫外線の場合は、1回(1パス)当たりの照射強度が120W、80mJとなるようにUV光(光源はメタルハライドランプ)を照射し、電子線の場合は、1回(1パス)当たり電子線を発生させる加速電圧は90kV、10kGy、処理速度は30m/minとなるよう照射した。得られた塗膜を爪の先で擦り、塗膜の脱落を目視で観察し、以下の評価基準にしたがって評価した。
(評価基準)
〇 :脱落が無かった。
〇△:脱落はあったがほんの少しであった。
△ :脱落はあったが基材が見えなかった。
× :脱落があり、基材が見えた。
・耐摩擦性
基材(ユポ80)に800lpiのハンドプルーファーを用いて展色し、紫外線の場合は、1回(1パス)当たりの照射強度が120W、80mJとなるようにUV光(光源はメタルハライドランプ)を照射し、電子線の場合は、1回(1パス)当たり電子線を発生させる加速電圧は90kV、10kGy、処理速度は30m/minとなるよう照射した。得られた塗膜を、学振型耐摩擦堅牢性試験機により当て布にカナキン3号で2000g×1000回擦ったときの、基材シートからの硬化膜の取られ具合を目視で観察し、以下の評価基準にしたがって評価した。
(評価基準)
〇:硬化膜の表面に傷がなかった。
△:硬化膜の表面に傷があった。
×:硬化膜がとられ、シートが見えた。
表1に示されるように、実施例1~15の活性エネルギー線硬化型組成物の硬化膜は、いずれも、硬化性、接着性、耐スクラッチ性、耐摩擦性が優れた。一方、アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂の含有量が少なかった比較例1や比較例3の活性エネルギー線硬化型組成物の硬化膜は、接着性や耐スクラッチ性が劣った。アクリルアミド誘導体の含有量が少なかった比較例2の活性エネルギー線硬化型組成物の硬化膜は、硬化性が劣った。アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂の含有量が多かった比較例4の活性エネルギー線硬化型組成物の硬化膜は、耐摩擦性が劣った。アクリルアミド誘導体の含有量が多かった比較例6の活性エネルギー線硬化型組成物の硬化膜は、耐摩擦性が劣った。

Claims (7)

  1. アミノ基含有スチレン(メタ)アクリル樹脂を3~30質量%、
    アクリルアミド誘導体を10~40質量%、および、
    多官能(メタ)アクリレート(ただし、前記アクリルアミド誘導体とは異なる)を、20~75質量%含み、
    25℃における粘度が300~2000mPa・sであり、
    前記アクリルアミド誘導体は、アクリロイルモルホリンを含む、活性エネルギー線硬化型組成物。
  2. 平均粒子径8.0μm以下のワックスを、1.0~5.0質量%含む、請求項1記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  3. 表面調整剤を、0.01~1.00質量%含む、請求項1または2記載の活性エネルギー硬化型組成物。
  4. 植物由来の成分の含有量が、5~30質量%である、請求項1~3のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  5. 植物由来の樹脂を5~50質量%含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  6. オーバーコートニス用である、請求項1~5のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  7. さらに着色剤を含み、フレキソ印刷用である、請求項1~6のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
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