JP2000135797A - インク吸収体及びその製造方法 - Google Patents

インク吸収体及びその製造方法

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JP2000135797A
JP2000135797A JP23726799A JP23726799A JP2000135797A JP 2000135797 A JP2000135797 A JP 2000135797A JP 23726799 A JP23726799 A JP 23726799A JP 23726799 A JP23726799 A JP 23726799A JP 2000135797 A JP2000135797 A JP 2000135797A
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ink absorber
sheet
substance
fiber
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JP23726799A
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Tadanori Samejima
忠典 鮫島
Teruo Miura
照雄 三浦
Eiji Yakura
栄二 矢倉
Tadanaga Ando
匡寿 安藤
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HONSYU KINOKUROSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最近出廻っているプリンタ用のインクは、比
較的粘度が高く、それゆえ廃インクを吸収させるための
インク吸収体にあっても、その表面に該インク析出物の
膜が形成されてインクの拡散を阻害することが多かっ
た。その不具合を解決することを目的とする。 【解決手段】 木質繊維を主体とする吸収体を乾式不織
布マットから成る基材層で構成させると共に、該基材層
の少なくとも片面に、バルキー性に富んだ合成繊維シー
ト層を積層させて、粘度、濃度の高いインクに対して
も、浸透と拡散が円滑に行なえる新規な吸収体を提供し
得るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてインクジ
ェットプリンターから発生する廃インクを吸収するため
の繊維質性の吸収体に関し、上記以外に、工場などの事
業所または家庭内に設置された機械類から生ずる油漏れ
または溶剤漏れによる当該油または溶剤を、吸着するた
めにも使用することのできる油状物質の吸収体ならびに
その製造方法に係る。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンターに使用される
廃インク吸収体は、従来からも種々の構成のものが知ら
れている。一例を挙げると特開平8−311755号公
報ならびに同9−158024号公報等に開示されてい
る吸収体がそれである。しかしながら前記した従来型の
吸収体は、着色剤として溶媒に溶解するタイプの染料
(水溶性染料)を用いたインクなどを対象とした場合に
は効果があったが、近年のインクの高性能化に伴う新タ
イプのインクには不向きであることが分かり、それに適
した新タイプのインク吸収体の開発が求められいる実情
にある。
【0003】以下、インクとインク吸収体との関係につ
いて説明する。先にも述べたように前記プリンターに用
いられる従来型インクは、その着色成分が溶媒溶解型の
染料を主体としたものであった。しかし、ここ数年の間
にインクそのものが質的に変化してきている。すなわち
前記プリンターで作成される記録物に、耐水性、耐候性
を付与すると共に、にじみ防止の効果も発揮させる必要
が高まり、その結果、前記着色剤として高耐候性と高分
散性を両立させた顔料を使用した高濃度のものに順次に
移行しつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した新タイプのイ
ンクは、固形分の増加等により粘度が高くなるため、イ
ンクの吸収と拡散ならびに浸透がし難くなり、吸収体の
表面におけるインクの挙動を考察すると、次のような現
象が見られた。すなわち、該吸収体に対してインクの注
入と乾燥を繰り返すと、その吸収体の表面に析出物の膜
が形成され、その膜が次第に積層されてインクの拡散を
阻害する結果となることが多かった。
【0005】
【課題を解決するための手段】ここにおいて本発明は、
前記問題点を解決するため、如何なる手段を講ずるなら
ば、前記不具合を解消させ得るかについて鋭意研究を進
めた結果、インク中の水性成分の吸収、拡散に効果のあ
る木質繊維を主体とする従来型吸収体の片面または両面
に、概ね50g/m程度、密度でいえば0.01〜
0.1g/cmのバルキー性に富んだ合成繊維シー
ト、さらに好ましくはクリンプ加工した合成繊維または
カール状に屈曲した合成繊維から成るバルキー性合成繊
維製シート、市販されているサーマルボンド不織布、ス
パンボンド不織布を積層させたものを使用するならば、
前記染料タイプ及び/または顔料タイプのいずれのイン
クにも適用可能で、しかも後者のインクに対しても目詰
まりせず、平面拡散と垂直浸透に優れた性能を発揮する
ことが確認された。
【0006】本発明においては、基材層の表面にバルキ
ー性合成繊維シート等を積層させ、それによってインク
の吸収に特殊効果を発揮させるようにしたものである
が、以下、このシート等を裏面側から支持する基材層に
ついて述べる。基材層は、液体吸収能を有する天然セル
ロース繊維や合成繊維を主体に用いるもので、その上で
基材層を含め、吸収体全体に難燃性を付与したいときに
は、後記のように難燃処理を施した繊維をインク吸収繊
維として使用するものである。
【0007】ちなみに、インク吸収体に難燃性を付与す
るのは、インクジェットプリンターにあっては、印字用
インクを瞬間的に加熱し沸騰させた上で、多数の小孔か
らインクを噴出させて印字を行う印字ユニットが搭載さ
れているからであって、高温になりがちな前記印字ユニ
ットの表面に付着した廃インクを吸収するための吸収体
には難燃性を帯びさせる必要がある。難燃性を付与する
手段については、後に述べる。
【0008】以下、本発明におけるインク吸収体の全体
構成について略述する。前述のように本発明の吸収体
は、前記した従来型吸収体の最上層部にバルキー性に富
んだ密度約0.01〜0.1g/m、厚み約0.2〜
5mmの範囲にある合成繊維製シート、サーマルボンド
不織布、スパンボンド不織布を積層させたことを特徴と
するもので、乾式法で製造した基材層の表面に前記した
バルキー性成繊維シート等を、ホットメルト系接着剤あ
るいはホットメルト不織布または熱融着性粉体を介して
相互に接合させて所期の製品を得るようにしたものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係るインク吸収体ならび
に該吸収体の製造法について、図面を参照しつつ具体的
に説明する。図1は、インク吸収体の全体構成、特に各
種繊維の積層構造を概念的に示した断面図である。図1
(A)において、符号1は、本発明の吸収体を構成する
主要部材の一つである基材層で、このものは木質パルプ
繊維を主体に乾式法によりマット状に堆積させた繊維層
であって、該繊維層を形成させるに当たっては、一例と
して乾式パルプ不織布層またはティッシューから成る通
気性支持シート2の表面に前記の木質パルプ繊維をマッ
ト状に堆積させて基材層とする。符号3は、前記吸収体
の主材となる基材層の上面に、露出状態で配設させたバ
ルキー性合繊シート層で、この層を構成する合成繊維に
ついては後に詳しく説明する。
【0010】この合成繊維としては、好ましくはクリン
プ加工を施した繊維もしくはカール状に屈曲させた合成
繊維を使用するのがよく、そのような形状の繊維を用い
るならば、容易に嵩高性を増さしめることができるから
である。なお、前記合成繊維シートの米坪は、これを一
例として20〜100g/mとし、見かけ密度を0.
01〜0.1g/cmの範囲に保持するのがよい。な
お、前記基材層ならびに通気性支持シートを構成する各
繊維に対しては、予め難燃処理を施しておくのがよい。
【0011】続いて、本発明におけるインク吸収体の製
造法を図2に基づいて説明する。同図において、符号1
0はパルプシートの巻取り、11は該巻取りから繰り出
されたパルプシートを粗く解繊する粗砕機、12は粗砕
機11で処理された繊維を、さらに微細に離解する精砕
機、13は粗砕機11と精砕機12との間に設けた風送
ダクトにして、該ダクトには風送される木質パルプ繊維
に対して、必要に応じて任意に配合する各種の配合繊維
または任意に添加する各種の粉体を混ぜ込むための定量
フィーダが並列に接続されている。すなわち、例えば、
符号14は難燃性を帯びた複合繊維の定量フィーダ、1
5は熱融着繊維または粉体の供給用定量フィーダ、16
は増粘性繊維または増粘性付与粉体を供給するための定
量フィーダ、17は同じく難燃性粉体を供給するための
定量フィーダであって、これら各フィーダの全部または
一部を使用して製品である吸収体に所望の性質を具備さ
せるのである。
【0012】符号18は、マットフォーマにして、主体
となるパルプ繊維に対してパルプ以外の任意の各種繊維
ならびに各種粉体を配合した上で、これらパルプ繊維と
各種繊維等を混合しつつ精砕する精砕機12の後段に配
設して、該精砕機12を経由させた繊維をマットフォー
マ18上に供給して所定の厚さの乾式ウエブを形成させ
る。マットフォーマは、一例として円筒状の固定スクリ
ーン内に供給された繊維を該スクリーン内に設けた可動
式ロータで更に細かく離解する装置と、この離解装置の
下部において、前記装置から排出され、かつ離解後の繊
維を受け止めるためのサクションボックスを有するメッ
シュコンベヤまたはサクションボックス付きのロータリ
ドラムとで構成されており、前記ロータにより離解され
た繊維を下方のメッシュコンベヤまたはロータリドラム
の搬送面上に落下させるものである。その際、繊維の落
下面である前記コンベヤまたはロータリドラム面上に
は、予め前記繊維を受け止めるための通気性を有する支
持シート(図2の符号2)を繰り出させておき、この支
持シート上に離解後の繊維を堆積させて風送繊維をマッ
ト化するものである。
【0013】さらに詳しく述べると、前記のロータリド
ラム面には、上方から風送されてくる離解繊維を受止め
るための通気性を有する帯状支持シートを供給してお
き、この支持シート面に前記のようにして離解された繊
維をマット状に堆積させる。かくして支持シート面にマ
ット状に形成された基材層1は、該シート面と繊維相互
の絡み合いにより一体化される。なお、通気性を有する
支持シートの具体例としては、10〜100g/m
難燃性不織布シート2を用いるのがよい。図1(A)に
おいて、乾式難燃パルプ不織布55g/mと表示した
のが、前記の支持シートの一例で、符号2で示した。な
お、この場合には支持シート2が基材層1の裏側(下
側)に配設されるので、以下の説明においては裏シート
と呼ぶことがあり、また、表側に位置する支持シートを
表シートという場合がある。
【0014】上記のようにしてマットフォーマ18を介
して裏シート2上に積層されたパルプ繊維を主体とする
基材層1は、前記シート2と合体した状態で次段の加熱
炉19に導入され、該加熱炉において、基材層中に添加
された難燃性複合繊維やポリエチレン粉体のような熱融
着粉体などの各種熱融着物質が、それら繊維または粉体
の融点以上の温度で加熱される。さらに詳しく述べると
裏シート2の上面においてマット状に形成された基材層
は、加熱炉内において高温になり、前記の難燃性複合繊
維及びポリエチレン粉体が融解して粘着性が生ずる。粘
着性を帯びた基材層は、加熱炉の後段に配設された前段
プレスロール20aにより加熱圧縮され、所定の厚さに
調節された後に、後段の冷却用プレスロール20bに導
入される。
【0015】本発明においては、一例として前段プレス
ロール20aと後段プレスロール20bとの間におい
て、バルキー性の合繊シート3を供給して、これを前記
基材層1の上面に積層させるもので、以下、この点につ
いて説明する。図2の上段右側に符号3で示すシートが
前記の合繊シートで、このシートを前記両プレスロール
の間に供給するに先立って、当該シート面、詳しくは基
材層に接する面に予めホットメルト系の接着剤フィーダ
21を介して散布させておき、散布後のシートを支持シ
ート2の表面に堆積させた基材層1と接着させる。すな
わち、基材層1の表面に重ね合わせた合繊シートを冷却
プレスロール20bのニップ間に導入し、ここで冷却し
つつ圧縮すると、前記接着剤の作用により両者は一体化
した状態で積層される。
【0016】次にバルキー性の合繊シートそれ自体の製
造法について、図3に基づき具体的に説明する。バルキ
ー性合成繊維としては、一例としてクリンプ加工した合
成繊維またはカール状に屈曲した合成繊維を用いるもの
で、材質などについて例示しておくと、ポリエチレンと
ポリプロピレンとの複合繊維で6〜18デニール程度の
繊維を使用するのがよい。前記の原料繊維に用いて、図
3に示すとおり、これを解繊してマット状に仕上げ、概
ね50g/m程度、密度でいえば約0.01〜0.1
g/cmの範囲のバルキー性に富んだ合成繊維シート
に加工するのである。
【0017】同図において、符号40は前記合成繊維な
らびに必要に応じ混入する難燃性繊維の定量フィーダに
して、該フィーダを介して前記各繊維を精砕機41に導
いて前記と同様に解繊し、解繊した繊維を次段のマット
フォーマ42に供給する。このマットフォーマは、前述
のように前記繊維を円筒状の固定スクリーン内において
ロータで離解しながら、該スクリーンの下部に配設され
たサクションボックス付きのロータリドラム面またはメ
ッシュコンベヤの搬送面に落下させ、一方、該ドラム面
または通気可能な搬送面には符号43で示す帯状の通気
性受紙、たとえばパルプ製ティッシュを連続的に供給し
ておき、該ティッシュ面に上方から供給される繊維を堆
積させてウエブ状ないしはマット状の繊維ウエブを形成
させ、次いで後段に配設されている加熱炉44を通過さ
せて熱処理により前記ウエブ(マット)を形成する各繊
維を局部的に熱融着させて通気性をもった嵩高な合繊シ
ートに仕上げる。なお、加熱炉を経由させただけでは、
前記の受紙43がシートの片面に付着した状態で仕上が
るので、この受紙を剥ぎ取る装置45を加熱炉の後段に
設けておき、該装置により受紙43を引き剥がして合繊
シートのみを露出させて、裸のバルキー性合繊シートを
得るのである。図3に符号46で示すものが前記合繊シ
ートの巻取りであり、巻取状態にある合繊シートの一つ
を、図2の符号3で示す部位から繰り出させて、後段プ
レスロール20bの前段に供給して前記のような加工を
施し、それによって、図1(A)に示すような構成の製
品、すなわち本発明のインク吸収体を得るようにしたも
のである。
【0018】前記構成の吸収体を得る場合の製造工程
(経路)を示したフローシートか図2で、同図中、二重
の実線で示すルートが、図1(A)に示す構成の吸収体
であり、また、同図に点線で示した製造ルートは、図1
に(B)(C)(D)として示す構成のインク吸収体を
得る場合の一例である。以下においては、それら各構成
の吸収体について略述する。図1(A)については既に
述べたから、図1(B)について説明する。このものは
基材層1と最上層のバルキー性合繊シート3との間に、
符号2aで示す通気性支持シート(=乾式難燃パルプ不
織布)を介在させた事例で、シートは図2の上段に符号
2aで示す部位からマットフォーマ18に対して供給さ
れる。
【0019】図1(C)に示す構成の吸収体は、同図か
ら明らかなように基材層1の上下両面に、それぞれ通気
性支持シートである乾式難燃パルプ不織布2と2aを積
層させた上で、さらにその表面に、それぞれバルキー性
合繊シート3aと3bとを合体させた事例である。この
ものは、図1(B)に示す吸収体の裏面側に、別の合繊
シート3bを取り付けたことになるので、この場合に
は、図2の下段側に記載した「バルキー性合繊シート3
b」なる部位から該シートをマットフォーマ18に供給
するようになせばよい。
【0020】次に、図1(D)に示す構成の吸収体につ
いて説明すると、このものは基材層1の下面側に、バル
キー性合繊シート3bを直接積層させた場合であるが、
かかる構成とするときには、まず加熱炉19を通過して
きた基材層の下面に付帯している通気性の裏側支持シー
ト2を剥ぎ取り装置45aを利用して引き剥がし、それ
によって基材層1の面を露出させた上で、今度は図2に
符号3bで示す合繊シート、すなわち加熱炉19の後段
に配設された合繊シートの巻取りからシート素材を供給
し、露出状態にある基材層の下面にホットメルトフィー
ダ21aを介して前記の合繊シートを接合させるように
する。
【0021】図2中、随所に設けられた各種のフィーダ
は、吸収体の構成要素である基材層や支持シート層およ
びバルキー性合繊シート層などの全部および一部に、難
燃性や熱融着性を付与したり、或いは熱融着粉体もしく
は増粘性粉体を添加したいときに、適宜供給ルートを切
り替えて使用するもので、それによって所望の性質をも
った製品が得られるようにする。すなわち、前記のよう
にしてプレスロールを経由してきた帯状のウエブ製品
を、次段の平判カッター30に導き、そこで適宜の大き
さにカットした上で、積取機31により積み取るように
なす。
【0022】本発明のインク吸収体は、最上層に配設さ
れたバルキー性合繊シート層は勿論のこと、それ以外の
構成要素である基材層や支持シート層のそれぞれに、機
能性の繊維を含ませたり、或いは熱融着性物質や粘性調
整物質を添加して所望の性質を具備させるようにするこ
とができる。
【0023】まず、本発明におけるインク吸収体の最上
層に配設されるバルキー性合繊シートの詳細について述
べる。このシート層を構成させる繊維は、インクや油分
を吸収しない合成繊維であることが必要で、原則として
天然パルプやレーヨンを含まないものがよいが、場合に
より当該シートの構成繊維全体に対して10%以下であ
れば、前記の天然繊維を含んでも差し支えない。
【0024】本発明において使用可能な単一繊維の具体
例をあげておくと、PP、PE、PET等であり、複合
繊維としては、PP/PE、PP/EVA、PET/P
E、PET/変性PE,PET/PET共重合樹脂,P
ET/PP、PP/EVA,PET/HDPE,PET
/EVA等を挙げることができる。バルキー性合成繊維
として、実用上好ましく使用し得るものは、6〜18デ
ニールの太さを有するポリエチレン/ポリプロピレン複
合繊維またはポリエチレン/ポリエステル複合繊維であ
る。また、上記の各繊維は、繊維そのものがカールして
いるもの、もしくはクリンプしている収縮繊維等、形態
を問わずに使用することができるが、クリンプ繊維、カ
ール状繊維を用いたときには、容易により嵩高な合繊シ
ートが得られる。なお合繊シート層の米坪は、20〜1
00g/m、密度0.01〜0.05g/m、厚み
0.2〜5mmとするのがよい。
【0025】次に本発明の吸収体を構成する基材層につ
いて述べると、この層は、インク等の液体を吸収し易い
天然繊維を主体に用いるのがよい。すなわち任意の天然
セルロース繊維、例えば木材パルプ、リンター、その他
各種の非木材植物繊維等も包含される。また、通常の製
紙で使用される、例えば針葉樹や広葉樹の化学パルプや
機械パルプ等の木材パルプ、古紙パルプ、麻や綿等の非
木材天然パルプ、合成化学パルプ、更にはポリエステル
やレーヨン等の合成繊維等も使用可能である。また、液
体吸収能を有する合成繊維を用いることもできる。
【0026】熱融着性物質には熱融着性繊維や熱融着性
粉体が含まれ、加熱によって中層成分を接着・固定出来
るものであればよく、形状は、繊維状、粉末状、粒状の
いずれでもよい。繊維状のものにあっては、長さ3〜1
0mm、太さ0.5〜32デニールの範囲のものが好ま
しく使用できる。また、PE、PP等の単一繊維もしく
は、例えば、芯材としてPPを使用し、周りをPEで被
覆した複合繊維でもよい。ちなみに、複合繊維は、芯材
部分が繊維として機能すると共に、周りの成分は接着剤
として働くため、一種類で繊維と樹脂の働きをするので
好都合である。
【0027】上記熱融着性繊維の一例を挙げると、芯部
であるポリプロピレン繊維(融点160℃)を被覆層で
あるポリエチレン層(融点130℃)が被覆した複合繊
維がそれである。複合繊維を使用する場合には、外側の
被覆層が溶融し、芯部は溶融しない温度、例えば140
℃の熱風を与えて被覆層のみを溶融する。この場合、芯
部は溶融せず、安定した繊維として残存しているので強
固な不織布を得ることができる。
【0028】熱融着性繊維と熱融着性粉体とを混合して
用いてもよい。また、これら熱融着性物質としては、ポ
リエチレン、エチレン酢酸ビニル、PP共重合体ポリア
ミド及び共重合体ポリエステルの群から選ばれる少なく
とも1種であることが望ましい。なお、熱融着性粉体と
しては20メッシュパス300メッシュオン品が好適で
ある。大きな粒子では同じ量の樹脂を混合した場合、接
着点が減少し効率が悪く、一方、これより小さな粒子で
は各種原料を空気中で混合、解繊してウェブを形成する
際に、裏面シートやメッシュコンベヤを通過してしま
い、繊維間に定着しないからである。
【0029】上記熱融着性繊維及び熱融着性複合繊維
は、吸収体全体の難燃性を向上させるためには難燃性で
あることが好ましい。熱融着性複合繊維としては、オレ
フィン系難燃化熱融着性複合繊維であるチッソ株式会社
製の商品名ESG3デニール(5mm長)等が好適であ
る。
【0030】本発明においては公知の難燃性物質はすべ
て使用することができる。例えば、粉体の硼酸や硼砂は
安全性に優れると共に安価であるという点で好適であ
る。また、酸化アンチモン、リン系化合物、チッソ系化
合物、臭素化合物、その他、含水性の高い高吸水性樹脂
として販売されているポリアクリル酸ナトリウム架橋体
等も良好な難燃性付与剤として使用し得る。なお、難燃
性物質の配合はインク噴射型プリンタのようにインク吸
収体に難燃性が要求される場合には有効であるが、そう
でない場合にはこれを配合する必要はない。
【0031】吸液後の厚さの膨潤率が0.15%以下で
垂直保持力が要求される場合には増粘性物質を用いると
よい。増粘性物質としては、公知の増粘性物質であれば
何にてもよい。例えば、カルボキシル・メチル・セルロ
ース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポ
リアクリル酸ソーダあるいはポリエチレンオキサイド
(PEO)が好適である。これら増粘性物質は、少量で
優れた増粘性が得られ、また常温水における溶解性もよ
く、また、安価であるという点において優れているから
である。
【0032】前記増粘性物質を使用する際、更にインク
の吸液後の垂直保持速度が早期に要求される場合には架
橋剤を用いると良い。架橋剤には公知の架橋剤であれば
何にても良く、例えば、カリミョウバン、硫酸アルミニ
ウム、酢酸アルミニウム、水酸化カルシウム、硫酸第一
鉄、塩化第二鉄、硫酸亜鉛、塩化バリウム、硝酸銀、塩
化第二銅が好適である。これらの架橋剤は少量で早期に
液体のゲル化が得られ、垂直保持速度が向上する。ま
た、常温水における溶解性もよく、また、安価であると
いう点において有利だからである。
【0033】本発明のインク吸収体における基材層は、
前記天然セルロース繊維を30〜90重量部、前記熱融
着性物質を70〜10重量部に対し、粘度調整性物質を
全体の1〜50%になるように配合するのがよく、そう
したときには絶対吸液量を確保しつつ吸収された液体に
十分な粘度を与えることができるからである。しかし、
この量は制限的な意味を持つものではなく、このように
して作られる吸収体が、充分な強度を有し所定の増粘性
を確保できる限り、如何なる量の粘度調整物質を支持繊
維に添加してもよい。以下に、吸収体を構成する各層の
好ましい見かけ密度を例示しておく。バルキー性合繊シ
ート層は0.01〜0.1g/cm、基材層は0.0
5〜0.5g/cm、支持シート層は0.01〜0.
1g/cm、吸収体全体の見かけ密度は、これを0.
01〜0.5g/cmの範囲に保持するのがよい。
【0034】本発明のインク吸収体における基材層の見
かけ密度は、前記のように、0.05〜0.5g/cm
にするのが好適であって、該密度を0.05g/cm
未満にすると空隙が大きくなりすぎ、粉粒体状の増粘
性物質や難燃性物質を固定しにくく脱落が多くなるため
商品として不適格になるからである。一方、見かけ密度
が0.5g/cmを越える場合には空隙が少なくなり
すぎるため、絶対吸液量が不十分となってしまう。
【0035】以下の記述である実施例および比較例によ
り得られたインク吸収体を試験片に用いて、別紙の表1
〜2に記載のデータを得た。すなわち、図4に記載した
ような形状の試験片、すなわち、30mm×150mm
の試験片の片面片隅にモデルインク(特開平7−902
10号の開示に基づいて調合した高粘度顔料インク)を
2cc注入し、70℃24Hr乾燥を交互に繰り返し、
その都度顔料インクの吸液速度を測定した結果である。
【0036】
【実施例1】難燃性スルファルミン酸グアニジンを30
%含む乾式パルプ不織布50g/m を本発明における
通気性支持シートに用い、一方、吸収体の基材層には、
針葉樹パルプから成る木質繊維357g/m、熱溶融
繊維としては、融点131℃の高密度ポリエチレン繊維
(三井化学株式会社製・商品名SWP)153g/
、ポリエチレン系粉体(宇部興産株式会社製・商品
名UM8420)10g/m、粉体状難燃性物質とし
ては硼砂(USボラックス社製)95g/mを用い、
これらを空気中で混合、解繊して、マットフォーマに送
り(総坪量670g/m)ここで積層マットを形成さ
せ、このものに前記と同様の支持シートを重ねたまま1
60〜170℃に調整された加熱炉に導き、溶融繊維、
ポリエチレン粉体が粘着力を発揮するまで溶融させた
後、取り出す。取り出された直後に、加熱炉とプレスロ
ールの間もしくは前段プレスロールと後段プレスロール
との間に、図3の方法に従って予めマット状に形成させ
ておいた複合繊維製のバルキー性合繊シート、すなわ
ち、チッソ株式会社製・商品名ES、6デニール5mm
長さのドライクリンプチョップから成る複合繊維を原料
に用いて、坪量60g/m、厚さ3mmのバルキー性
合繊ロールを形成させ、このシートを基材層における裏
面シートとは反対面(表面側)に繰り出し、ポリオレフ
ィン系ホットメルト(日信化学工業株式会社製・商品名
RX712)を10g/mの割合でバルキー性合繊シ
ートに塗布して、加熱炉から出て来たウエブの上に重
ね、160℃に加熱したプレスロールを通し、仕上がり
厚さ7.3mm、総坪量740g/mの吸収体ウエブ
を得た。このものは高粘度顔料インク(表1のモデルイ
ンク)に対して優秀な吸収性を示した。
【0037】
【実施例2】難燃性スルファルミン酸グアニジンを30
%含む乾式パルプ不織布55g/m を基材層の表裏両
面にあてがうための通気性を支持シートに用い、一方、
基材層には針葉樹パルプ574g/m、熱溶融繊維と
して融点131℃の高密度ポリエチレン繊維(三井化学
株式会社製・商品名SWP)191g/mおよびポリ
エチレン系粉体(宇部興産株式会社製・商品名UM84
20)20g/m、粉体状難燃性物質として硼砂(U
Sボラックス社製)70g/mを空気中で混合、解繊
してマットフォーマに送り込んで、総坪量965g/m
の積層マットを形成させ、前記した表裏両面の支持シ
ートを重ねたまま160〜170℃に調整された加熱炉
に導いて溶融繊維、ポリエチレン粉体が粘着力が発揮す
るまで溶融させた後、取り出す。取り出された直後に、
加熱炉とプレスロールの間から、予め製造しておいた複
合繊維製(チッソ株式会社製・商品名ES・6デニール
5mm長さのドライクリンプチョップによる坪量50g
/m)のバルキー性合繊ロール(厚さ2.5mm)を
基材層の表面シート側に繰り出し、ポリオレフィン系ホ
ットメルト(日信化学工業株式会社製・商品名RX71
2)を塗工量10g/m割合で前記バルキー性合繊シ
ートに塗布して、加熱炉から出て来たウエブの上に重
ね、160℃に加熱したプレスロールを通し、出来上が
り厚さ10mm、総坪量1025g/mのウエブを得
た。このものを用いて、市販のミマキエンジニヤリング
製インクジェットプリンターJV2−130用顔料イン
クSPC−0180K(黒)で試験したところ、優秀な
吸液性を示した。
【0038】
【比較例】前記実施例1〜2により得られた吸収体と性
能を比較するため、公知の方法に従い製造した従来型の
吸収体を試験に供し、併せて市販の各種インクジェット
プリンターに装着されているインク吸収体をも試験に用
いた。それらは表1および表2中に、比較例1〜3とし
て表示したが、いずれも本発明でいうバルキー性の合繊
シート層を有していない。なお、表1および表2中に比
較例1として記載した吸収体は、前記実施例1の構成か
ら最上層のバルキー性合繊シート層を取り除いたもの
で、基材層として、木質パルプ繊維75%に合成繊維2
5%を配合して製造した。また、比較例2の吸収体は、
キャノン製インクジェットプリンターに装着されている
廃インク吸収体で、繊維配合は、レーヨン繊維80%、
PP繊維20%の構成である。比較例3の吸収体は、セ
イコーエプソン社製のインクジェットプリンター(機
種:MJ830C)に取り付けられている廃インク吸収
体で、繊維配合は、アクリル繊維30%、PP繊維20
%、PET複合繊維50%の構成により成り立っている
マット状の吸収体である。
【0039】
【発明の効果】このインク吸収体はインク噴射型プリン
タの廃インクの吸収に好適であるが、その使用用途はイ
ンク噴射型プリンタに限られない。例えば、工場などの
事業所内において貯溜している廃油などが漏出した場合
などにも適切に使用し得、しかも吸液性ならびに液体保
持性に優れるので廃油の拡散を防ぐ効果が高い。効果を
実証するための試験を行った結果を別紙の表1〜2に示
す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】本発明においては、吸収体の最上層にバル
キー性に富んだ合繊シートが配設されており、このシー
ト層は比較的目が粗いので、顔料インクを素早く下層の
基材層に伝達し、顔料インクは、その境界面に沿って水
平方向に拡散するから、目詰まりが生ずることなく、効
率的にインクを吸収し、そのため従来型に比べ吸液量も
格段に向上する。また、バルキー性の合繊シートは濡れ
性がよいので、当該シート自体にはインクが溜まらな
い。その結果、インクの乾燥と浸透とが繰り返えされる
ことになっても、常に吸収速度が速く、安定した吸液効
果を発揮する。換言すれば比較的長期間にわたって吸収
速度が低下せず、安定した運用実績をあげることができ
た。
【0043】さらに、本発明によれば、熱融着性物質に
より天然セルロース繊維等の安価な支持繊維と融着でき
るため、製造コストを低廉ならしめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1のA、B、CおよびDは、それぞれ本発明
たる吸収体の実施形態を例示したもので、インク吸収体
の断面を観念的に描いた図である。
【図2】本発明のインク吸収体の製造工程を説明するた
めのフローシートである。
【図3】本発明たる吸収体の一部を構成するバルキー性
合繊シートを製造する際の具体例を示したフローシート
である。
【図4】本発明による吸収体と従来型吸収体を対象に用
いて、比較試験を行なった場合の試験片の形状を示す略
図である。
【符号の説明】
1:インク吸収体を構成する基材層 2,2a:通気性を有する支持シート 3,3a,3b:バルキー性合繊シート 10:パルプ巻取り 11:粗砕機 12,41:精砕機 13:風送ダクト 14:難燃性複合繊維定量フィーダ 15:熱融着性粉体定量フィーダ 16:増粘性繊維/粉体定量フィーダ 17:難燃性粉体定量フィーダ 18,42:マットフォーマ 19,44:加熱炉 20,20a,20b:プレスロール 21:ホットメルトフィーダ 30:平判カッタ 31:積取機 40:難燃性繊維/合成繊維定量フィーダ 43:通気性受紙 45,45a:支持シート/受紙の剥ぎ取り装置 46:バルキー性合繊シートの巻取り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D04H 1/58 D04H 1/58 Z

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然セルロース繊維を主体に形成させた
    乾式不織布ウエブまたはマットから成る基材層の少なく
    とも片面に、密度約0.01〜0.1g/cm、厚さ
    約0.2〜5mmの嵩高性に富んだバルキー性の合成繊
    維シート層を積層させたことを特徴とするインク吸収
    体。
  2. 【請求項2】 基材層が天然セルロース繊維及び/また
    は合成繊維と熱融着性物質とで構成されたインク吸収体
    であって、前記天然セルロース繊維及び/または合成繊
    維、熱融着性物質を空気中で混合解織することによりマ
    ット化し、更に該マットを前記熱融着性物質の融点以上
    に加熱した後、プレスロールで圧縮してから、その表面
    に嵩高性に富んだバルキー性の合成繊維製シート層を積
    層させ、かつ前記マット層とシート層とをホットメルト
    系接着剤あるいはホットメルト不織布または熱融着性粉
    体により接着または固着させたことを特徴とするインク
    吸収体。
  3. 【請求項3】 基材層が難燃性繊維と熱融着性物質及び
    /または増粘性物質とを有するインク吸収体であって、
    前記難燃性繊維、熱融着性物質及び増粘性物質とを空気
    中で混合解織することによりマット化し、更に該マット
    を前記熱融着性物質の融点以上に加熱した後、プレスロ
    ールで圧縮することにより増粘性物質をウェブ中に固着
    してから、その表面に嵩高性に富んだバルキー性の合成
    繊維製シート層を積層させ、かつ前記マット層とシート
    層とをホットメルト系接着剤あるいはホットメルト不織
    布または熱融着性粉体により接着または固着させたこと
    を特徴とするインク吸収体。
  4. 【請求項4】 前記熱融着性物質が熱融着性繊維及び/
    あるいは熱融着性粉体である請求項2または請求項3の
    いずれかに記載のインク吸収体。
  5. 【請求項5】 基材層の見かけ密度を0.05〜0.5
    g/cmとした請求項1乃至請求項4のいずれかに記
    載のインク吸収体。
  6. 【請求項6】 基材層を天然セルロース繊維30〜90
    重量部、熱融着性物質を70〜10重量部で構成させる
    と共に、そのものに粘性調整物質が全体の1.0〜10
    %になるように配合した請求項1乃至請求項5のいずれ
    かに記載のインク吸収体。
  7. 【請求項7】 熱融着性物質が合成樹脂製の複合繊維か
    らなる請求項2乃至請求項6のいずれかに記載のインク
    吸収体。
  8. 【請求項8】 増粘性物質がカルボキシル・メチル・セ
    ルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PV
    A)、ポリアクリル酸ソーダあるいはポリエチレンオキ
    サイド(PEO)、澱粉、ヒドロキシエチルセルロース
    (HEC)、メチルセルロース(MC)の群から選ばれ
    た少なくとも1種であることを特徴とする請求項3乃至
    請求項7のいずれかに記載のインク吸収体。
  9. 【請求項9】 増粘性物質に添加して使用する架橋剤
    が、カリミョウバン、硫酸アルミニウム、酢酸アルミニ
    ウム、水酸化カルシウム、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硫
    酸亜鉛、塩化バリウム、硝酸銀、塩化第二銅の何れか一
    種以上である請求項3乃至請求項8のいずれかに記載の
    インク吸収体。
  10. 【請求項10】 熱融着性物質がポリエチレン、エチレ
    ン酢酸ビニル、ポリプロピレン共重合体ポリアミドある
    いは共重合体ポリエステルの群から選ばれた少なくとも
    1種であることを特徴とする請求項2乃至請求項7のい
    ずれかに記載のインク吸収体。
  11. 【請求項11】 熱融着性物質が20メッシュパス30
    0メッシュオンの粉体である請求項2乃至請求項7のい
    ずれかに記載のインク吸収体。
  12. 【請求項12】 難燃性物質が硼酸、硼砂、酸化マンチ
    モン、リン系化合物、チッソ系高分子、臭素加工物、高
    吸水性樹脂の粒体/あるいは繊維である請求項3ないし
    請求項7記載のいずれかに記載の難燃性インク吸収体。
  13. 【請求項13】 基材層とバルキー性合成繊維層との間
    に、難燃性で通気性のある10〜100g/mの不織
    布または紙/ティッシュから成る通気性支持シートを介
    在させた請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のイ
    ンク吸収体。
  14. 【請求項14】 難燃性で、通気性のある10〜100
    g/mの不織布または紙もしくはティッシュを通気性
    支持シートを用い、この通気性支持シートをサクション
    ボックスを有するメッシュコンベヤまたは有孔ロータリ
    ドラム上に繰出させると共に、該通気性支持シート面
    に、乾式のウェブ形成装置を介して天然セルロース繊維
    及び/または合成繊維と熱融着性物質、難燃性物質およ
    び増粘性物質の混合物を空気中で混合、解織してウェブ
    を形成させ、次いで加熱炉に導いて前記熱融着性物質を
    融点以上に加熱することにより前記繊維と難燃性物質及
    び増粘性物質を前記ウェブ中に固着し、さらにプレスロ
    ールを通し、見かけ密度約0.05〜0.5g/cm
    になるように成形して基材層を形成させた上で、前記基
    材層の少なくとも片面に、嵩高性に富んだバルキー性の
    合成繊維シート層を積層させたことを特徴とする難燃性
    を有するインク吸収体の製造方法。
  15. 【請求項15】 基材層または通気性支持シートのいず
    れかの表面に、嵩高性に富んだバルキー性の合成繊維シ
    ート層を積層させるに当たって、ホットメルト系接着
    剤、ホットメルト系不織布もしくは熱融着性粉体のいず
    れかを用いて相互に接着させるようにした請求項14記
    載のインク吸収体の製造方法。
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