JP2000133936A - 多層配線基板の製造方法 - Google Patents

多層配線基板の製造方法

Info

Publication number
JP2000133936A
JP2000133936A JP30298498A JP30298498A JP2000133936A JP 2000133936 A JP2000133936 A JP 2000133936A JP 30298498 A JP30298498 A JP 30298498A JP 30298498 A JP30298498 A JP 30298498A JP 2000133936 A JP2000133936 A JP 2000133936A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring board
treatment
film
multilayer wiring
photosensitive insulating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30298498A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Kono
哲夫 河野
Shinichiro Serizawa
慎一郎 芹澤
Yasuhiro Ogata
安弘 緒方
Takashi Takayanagi
丘 高柳
Sumitaka Tatsuta
純隆 龍田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP30298498A priority Critical patent/JP2000133936A/ja
Publication of JP2000133936A publication Critical patent/JP2000133936A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 感光性絶縁膜膜と、配線パターンを構成する
めっき層との密着性を向上させ、配線パターンの信頼性
を向上させた多層配線基板の製造方法の提供。 【解決手段】 少なくとも1つ以上の穴埋めされていな
いスルーホール部13を有する絶縁基板11上に絶縁層
16と配線を交互に積層した多層配線基板の製造におい
て、導電層12を有する絶縁基板に予めスルーホール部
を設ける第1の工程と、デスミア処理、無電解めっきお
よび電解めっき14を行う第2の工程と、該配線基板上
にドライフイルム15を積層し、パターン露光、現像処
理、エッチッグ、レジスト処理剥離を行い、前記前記ス
ルーホール部の穴あけを行こなう第3の工程と、続いて
配線基板上に感光性絶縁膜16を石像し、前記スルーホ
ール部およびバイヤーホール部をフォトリソグラフイー
によって穴あけを行い、無電解めっき処理および電解め
っき17処理を行う第4の工程と、さらに配線パターン
を行う形成するための第3の工程と、を連続して行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリント配線基板製
造分野、特にビルドアップ法による多層配線基板の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の軽薄短小化、高機能
化、薄層化の流れが急速に進んできている。このため、
電子部品の高密度実装が必須となり、これに対応するた
め、プリント配線基板も高密度化が大きな課題となって
きている。プリント配線基板の高密度化の一つの方法と
して、最近ビルドアップ法が注目を集めており、層間接
続を従来のドリル穴あけによってるスルーホールを形成
する方法がある。
【0003】この方法の具体例を図3に基づいて説明す
る。図3(A)は、ガラス/エポキシ積層等の絶縁基板
31の両面に銅泊(導電層)32が張られており、図3
(B)に示すように、その片面にドライフイルム33が
ラミネートされる。次いで図3(C)に示すように、パ
ターン露光、現像した後、図3(Dに)示すようにエッ
チングを行った後、図3(E)に示すようにレジストを
剥離し、配線パターンを形成する。
【0004】その後、図3(F)に示すように感光性絶
縁膜34をラミネートした後、図3(G)に示すように
パターン露光、現像する。その後、図3(H)に示すよ
うにドリルにより穴あけを行いスルーホール部35を形
成する。このドリルによる穴あけ工程において、ガラス
/エポキシ基板の切削クズ(以下、レジンスミアとい
う)が発生するため、図3(I)に示すように、このレ
ジンスミアを除去するためのデスミア処理を行う。デス
ミア処理は、例えば、アルカリ性溶液で処理した後、酸
性溶液で処理し、ついで中和処理する工程を有する。
【0005】デスミア処理が施された後、図3(J)に
示すように無電解銅めっき処理および電解銅めっき処理
が施されてめっき層36が形成され、バイヤホール部3
7において銅めっきにより第1層と第2層の層間の接続
が取られる。次に図3(K)に示すように、ドライフイ
ルム37がラミネートされ、図3(L)に示すようにパ
ターン露光、現像し、その後、図3(M)に示すように
エッチッグによりレジストが剥離され、第2層の配線パ
ターンが形成される。これらの工程を繰り返すことによ
って多層配線基板が形成される。
【0006】このような従来の多層配線基板の製造方法
においては、図3(F)に示す感光性絶縁膜34は、図
3(J)に示す無電解銅めっき,電解銅めっきの工程に
おける銅めっき層36との密着を高めるため、感光性絶
縁膜34表面は微細な凹凸状に形成されている。しかし
ながら、この感光性絶縁膜34の表面は、デスミア処理
によって一部溶出し、凹凸が平坦化される結果、感光性
絶縁膜34と銅めっき層36との間のアンカー効果によ
る密着強度が低下し、配線パターンの信頼性が低下する
ことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、感光
性絶縁膜と配線パターンを構成するめっき層との密着性
を向上させ、配線パターンの信頼性を向上させることが
できる多層配線基板の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的は、少なく
とも1つ以上の穴埋めされていないスルーホール部を有
する絶縁基板上に絶縁層と配線を交互に積層した多層配
線基板の製造において、導電層を有する絶縁基板に予め
スルーホール部を設ける第1の工程と、デスミア処理、
無電解めっき処理および電解めっき処理を行う第2の工
程と、該配線基板上にドライフイルムを積層し、パター
ン露光、現像処理、エッチッグ、レジスト処理剥離を行
い、前記前記スルーホール部の穴あけを行う第3の工程
と、続いて配線基板上に感光性絶縁膜を積層し、前記ス
ルーホール部およびバイヤーホール部をフォトリソグラ
フイーによって穴あけを行い、無電解めっき処理および
電解めっき処理を行う第4の工程と、さらに配線パター
ンを行う形成するための第3の工程と、を連続して行う
ことを特徴とする多層配線基板の製造方法。前記最終の
第3の工程の後に、更に第4の工程をおよび第3の工程
を1回以上繰り返して行うことが望ましく、更に、前記
第4の工程の絶縁基板に配線パターンが形成されてお
り、前記感光性絶縁膜が予め仮支持体上に塗布されてお
り、該感光性絶縁膜を仮支持体より剥離し、前記絶縁基
板上にラミネートすることが望ましい。また、前記感光
性絶縁膜が仮支持体上に平均粒径もしくは平均凝集径1
〜10μmの微粒子を少なくとも1種含有する表面が粗
面化された水溶樹脂層上に設けられていることが望まし
い。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について説明する。図1に本発明の多層配線基板の製
造方法の好ましい実施の形態を説明する。まず、図1
(A)において、絶縁基板11に対して銅泊(導電層)
12が張られた両面銅張積層板が用いられる。絶縁基板
11は、有機基材、無機基材あるいは両者の複合体等、
特に限定はされないが、具体的にはガラス/エポキシ基
板やセラミックス基板等が好ましく用いられる。
【0010】次に図1(B)に示すように、ドリル穴あ
けによってスルーホール部13が形成される。ドリル穴
あけによって絶縁基板によるレジンスミア等の基板の切
削クズが発生する。したがって、その後の工程〔図1
(C)〕において、デスミスア処理をを行う。このデス
ミア処理は、基板の切削クズ(スミヤ)の種類に応じて
任意の処理液を選定することができるが、基本的には、
スミヤを溶解除去することができる処理液を選定すれば
よい。処理液の一例としては、レジンスミヤの場合、N
aOH等のアルカリ性溶液と過マンガン酸カリウム等の
酸性溶液が使用され、その後中和処理液が使用される。
【0011】次に図1(D)に示すように無電解銅めっ
き処理および電解銅めっき処理が施され、スルーホール
を含む面に銅めっき層14が形成される。その後、図1
(E)に示すように、ドライフイルム15が銅めっき層
14の両面にラミネートされる。次いで図1(F)に示
すようにパターン露光、現像した後、図2(G)示すよ
うにエッチングを行った後、図2(H)に示すようにレ
ジストを剥離し、配線パターンを形成する。
【0012】その後、図1(I)に示すように感光性絶
縁膜16をラミネートし、その後、図1(J)に示すよ
うにパターン露光、現像する。その後、図1(K)に示
すように無電解銅めっき処理および電解銅めっき処理が
施されてバイヤホール部において銅めっき層17により
第1層と第2層の層間の接続が取られる。次に図1
(L)に示すように、ドライフイルム18がラミネート
され、図1(M)に示すようにパターン露光、現像し、
その後、図2(N)に示すようにエッチッグによりレジ
ストが剥離され、図1(O)に示す第2層の配線パター
ンが形成される。これらの工程を繰り返すことによって
多層配線基板が形成される。
【0013】このような多層配線基板の製造方法におい
て、図1(I)における感光性絶縁膜16をラミネート
する方法の好ましい実施の形態を説明する。この方法
は、感光性エレメントを用いる方法であって、この感光
性エレメントは、仮支持体上に設けられた水性樹脂層表
面が微粒子により凹凸化されて粗面化されており、その
上に設けられる感光性絶縁樹脂層の水性樹脂層側表面近
傍も、この凹凸に追従して粗面化されている。
【0014】感光性絶縁樹脂層を絶縁基材上にラミネー
トし、バイアホールを形成するために露光、現像する
と、この現像時に水性樹脂は溶解もしくは剥離除去さ
れ、それに伴い微粒子も脱落、もしくは溶出する。その
結果、感光性絶縁樹脂層表面に凹凸が形成されることに
なり、金属めっき膜との良好な密着が得られる。感光性
絶縁樹脂層表面に適度の粗面を付与するには、水性樹脂
層上に感光性絶縁樹脂層を塗布により設けることが好ま
しい。
【0015】感光性エレメントについて具体的に説明す
る。仮支持体としては、ポリポリエチレンテレフタレー
トフィルム等のプラスティックフィルムを用いることが
出来、フィルムの膜厚は10〜70μmが適する。10
μmより薄いとフィルムのハンドリングが難しくなり、
しわ等の問題が発生し易くなる。また70μmより厚い
と、ベースを通してパターン露光をする場合には、ベー
スによる光散乱のため解像度の劣化が大きくなり、好ま
しくない。ラミネート時の下地への追従性を考慮する
と、更に好ましくは30μm未満の膜厚が望まれる。
【0016】仮支持体上に設ける水性樹脂層に用いる樹
脂としては、水に可溶な樹脂や膨潤し得る樹脂から選ば
れ、好ましくはポリビニルアルコール及びその誘導体、
ポリビニルピロリドン及びその誘導体、セルロース及び
その誘導体、ゼラチン及びその誘導体、ポリアクリル酸
及びその誘導体等が挙げられる。これらは単独で用いて
も良いし、組み合わせて用いることも出来る。
【0017】微粒子は、平均粒径もしくは凝集径が1〜
10μmのものであれば、無機、有機低分子、あるいは
有機高分子微粒子など特に限定されないが、その好まし
い例としてシリカ、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、
酸化亜鉛、酸化チタン、ジルコニア、ムライト、水酸化
カルシウム、タルク、水酸化アルミニウム、ケイソウ
土、硫酸バリウム等を挙げることが出来る。これらは単
独で用いても良いし、複数組み合わせて用いることも可
能である。
【0018】この微粒子と水性樹脂の割合は、重量比で
0.5〜5位の範囲が適当であり、微粒子を分散した水
性樹脂溶液の安定性からは4以下が望まれる。また重量
比が0.5未満では、この水性樹脂層の凹凸が十分形成
されず、その結果この上に塗布される感光性絶縁樹脂層
の表面凹凸形成も不十分になり、結果的に金属めっき膜
との十分な密着が得られない。
【0019】このような微粒子を含有する水性樹脂溶液
は、通常水性樹脂を溶解した水溶液もしくはメタノール
等の溶剤と水の混合溶液と微粒子を混合攪拌する事によ
り得られる。勿論微粒子の凝集サイズが大きい場合に
は、ホモジナイザー等で強く攪拌したり、ペイントシェ
ーカー等で分散することも可能である。また予め、微粒
子分散液と水性樹脂を混合して得ることも可能であり、
特に水性樹脂溶液の調製法は限定されない。また、仮支
持体上へ面状良く塗布するため、界面活性剤を添加した
り、メタノール等の溶剤を水と混合して用いても良い。
更に、微粒子の沈降を防ぐ目的で分散剤等を添加するこ
とも可能である。
【0020】このような微粒子を含有する水性樹脂溶液
は、バー塗布等でプラスティックフィルム上に塗布され
る。この時の乾燥後の塗膜の膜厚は通常、膜厚計の測定
で概ね2〜15μmの範囲にする事が望ましい。2μm
より薄いと、感光性絶縁樹脂層表面の凹凸の高さが小さ
く金属めっき膜との密着が不十分になる。また15μm
より厚いとこの微粒子が含有された水性樹脂層を溶解も
しくは剥離除去するために現像時間が長くなり好ましく
なく、より好ましくは10μm以下である。
【0021】感光性エレメントにおける、「水性樹脂層
の表面が粗面化されている」とは、以下の意味である。
表面を粗面化するのは、金属めっき膜と水性樹脂層との
密着性を向上させるためである。水性樹脂層の表面が平
らな場合には、これと金属めっき膜を作成しても簡単に
剥離してしまい、ビルドアップ法による回路基板を作成
することはできない。
【0022】本発明において、「粗面化」は、JIS
K5400に規定された方法に従って評価し、5mmの
間隔の碁盤目テストにおいて少なくとも8点の評価を必
要とする。
【0023】次に感光性エレメントの感光性絶縁樹脂層
について具体的に説明する。感光性絶縁樹脂としては、
本発明では感光性エレメントを配線形成済みの絶縁基材
上にラミネートする方式をとるので、経時でラミネート
性を阻害する程度に樹脂の硬化が進行するものは使用す
ることが出来ない。この点の障害がなければ、絶縁性、
パターン形成性、密着性、強度、耐無電解めっき性、耐
電解めっき性等の工程適性など、ビルドアップ法による
多層配線板に必要な性能を満足する限り、制限は無い。
【0024】好ましくは、特開平7−110577号公
報、特開平7−209866号公報等に開示されるよう
な、光重合開始剤あるいは光重合開始剤系とエチレン性
不飽和二重結合を有する付加重合性モノマー、及びスチ
レン/マレイン酸無水物共重合体のアミン(ベンジルア
ミン、シクロヘキシルアミン等)変性した樹脂を含有す
る感光性絶縁樹脂などが挙げられる。
【0025】また水性樹脂層上に塗布を行うためには、
感光性絶縁樹脂溶液には塗布適性付与のために界面活性
剤、マット材(微粒子)等を必要に応じて添加しても良
い。塗布溶剤としては特に制限は無いが、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサノン等が好適に用いられる。感光
性絶縁樹脂溶液の塗布乾燥後に、表面を保護するためポ
リプロピレンフィルム等をラミネートしても良い。
【0026】感光性エレメントの構成の一例を図2
(A)に示した。図2において、図中21は仮支持体フ
ィルム、22は微粒子を含有する水性樹脂層、23は感
光性絶縁樹脂層、27は感光性絶縁樹脂層の保護フィル
ムである。
【0027】この感光性エレメントを用いたときの多層
配線基板の製造方法を詳細に説明する。まず配線パター
ンが形成された絶縁基板〔図1(H)を参照〕上に前記
感光性エレメントを加熱、加圧圧着する。これは通常ラ
ミネーターを用いて行い、ポリプロピレン保護フィルム
27等があれば、これを剥離し、感光性絶縁樹脂層をむ
き出しにして行う。このラミネート後の模式図を図2
(B)に示した。この図では仮支持体フィルム21を剥
離してある。
【0028】この後パターン露光を行うが、仮支持体フ
ィルム21をそのままにしても良いし、また剥離して露
光することも可能である。特に高解像度が必要な場合
は、仮支持体フィルムを剥離して露光することが望まし
い。露光は超高圧水銀灯等を用いることが出来、拡散
光、平行光露光いずれも使用可能である。
【0029】次に溶剤またはアルカリ水溶液により現像
を行い、バイアホールを形成するが、現像液は溶剤の場
合はクロロセン等のクロル系溶剤等、アルカリ水溶液の
場合には現像主剤として0.3〜2%程度の炭酸ナトリ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、あるいはテ
トラメチルアンモニウムハイドロオキサイド等を用い、
これらを溶解した水溶液を用いることが出来る。アルカ
リ水溶液系現像液には必要に応じて、界面活性剤やベン
ジルアルコールのような溶剤を添加することも可能であ
る。現像はシャワー現像やブラシ現像、あるいは両者を
組み合わせた方法で行うことができる。
【0030】現像終了後の模式図を図2(C)に示し
た。感光性樹脂組成物から形成された絶縁膜の表面付近
にはこの時点で凹凸が形成されており、これが後工程で
の無電解めっき、電解めっきにより形成される金属配線
との密着に対し有効なアンカー効果を示す。
【0031】現像終了後、前記露光機を用い200〜5
000mj/cm2 の条件下ポスト露光を行い、更に1
20℃〜200℃の範囲でポストベイクを行うことが望
ましい。これにより、絶縁性樹脂の硬化が十分に進み、
耐熱性、無電解めっき時の耐強アルカリ性が更に向上す
る。
【0032】現像処理のみでは水性樹脂層が多く残る場
合には、この残留分を除き、感光性絶縁樹脂層の表面を
清浄化し後工程の無電解めっきの密着を向上させるた
め、ここで塩酸等の酸、あるいは水酸化ナトリウム水溶
液等の処理液に浸漬処理しても良い。
【0033】引き続き無電解めっき処理を行う。この場
合、無電解めっき前に樹脂表面の脱脂処理、触媒付与、
触媒活性化等の前処理を行う。この行程は特に限定され
るものではなく、当業者に公知の市販の処理液を適宜使
用することが可能である。また、必ずしも脱脂処理を行
わなくても良い。この無電解めっきは銅あるいはニッケ
ル等を用いることが出来、膜厚は電解めっきが可能であ
れば良く、通常0.2〜0.5μm程度である。
【0034】更に配線パターンを形成するための電解め
っきを行う。電解めっきは通常銅が配線用としては好適
である。電解銅めっき液は硫酸銅浴、ピロリン酸銅浴等
を用いることが出来る。勿論これらに限定されるもので
はない。
【0035】電解銅めっき後、通常のサブトラクティブ
法により、配線を形成する。この際には、市販のフィル
ム状のフォトレジスト(DFR)をラミネートして、あ
るいは液状のフォトレジストを塗布して、使用すること
ができる。この結果、第2層の配線が形成され、同時に
バイアホール部ではめっき銅により、第1層と第2層の
接続が取れる。上記工程を繰り返すことにより、多層配
線基板が形成される。
【0036】
【実施例】以下実施例により、本発明を更に詳細に説明
するが、本発明の技術はこれらに限定されるものではな
い。 実施例1 (1)感光性エレメントの作製 まず、20μmのポリエステルフィルム上に、下記組成
の水性樹脂層をペイントシェーカーにて60分分散後、
3μmの膜厚に塗布し、100℃10分で乾燥した。
【0037】 <水性樹脂層の組成> ・ポリビニルアルコールPVA205(クラレ社製) 1.25重量部 ・ポリビニルピロリドンK90(信越化学社製) 0.629重量部 ・ヒドロキシプロピルメチルセルロースTC5E(五協産業社製) 1.25重量部 ・酸化亜鉛ZnO−100(住友大阪セメント社製) 6.62重量部 ・フッ素系界面活性剤サーフロンS131(旭ガラス社製)0.419重量部 ・純水 43.35重量部 ・メタノール 53.1重量部
【0038】次に下記組成の感光性絶縁樹脂を乾燥後の
塗膜の膜厚が42μmになるように前記水性樹脂層上に
塗布し、100℃15分の条件で乾燥し、感光性エレメ
ントを得た。なお結合剤として用いたスチレン/マレイ
ン酸共重合体ベンジルアミン変性物の合成法を下記に示
す。
【0039】 <感光性絶縁樹脂の組成> ・結合剤スチレン/マレイン酸共重合体ベンジルアミン変性物 21.5重量部 ・光重合開始剤9−フェニルアクリジン(日本シイベルワグナ社製) 1重量部 ・多官能モノマーM320(東亜合成社製) 10.8重量部 ・多官能モノマーBPE500(新中村化学社製) 10.8重量部 ・フッ素系界面活性剤F176PF(大日本インキ化学社製) 0.34重量部 ・メチルエチルケトン 28.5重量部 ・シクロヘキサノン 22.59重量部
【0040】<結合剤の合成例>スチレン/マレイン酸
無水物=68/32モル比の共重合体(重量平均分子量
約12000)153.2重量部をプロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート/メチルエチルケトン
=80/20重量比の混合溶媒612.8重量部に溶解
した。これにベンジルアミン26.8重量部をプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート/メチルエ
チルケトン=80/20重量比の混合溶媒107.2重
量部に溶解した溶液を室温で約1時間かけて滴下した。
更に室温下で6時間攪拌し、溶剤を乾燥固化すること
で、結合剤となるスチレン/マレイン酸無水物共重合体
のベンジルアミン変成物を得た。
【0041】(多層配線板作製)ガラス/エポキシ基板
の両面銅張積層板をNC多軸ボール盤を用いて、ドリル
でドリリングして貫通穴(スルーホール)を形成した。
この過程で生じたエポキシスミアを除去するため、デス
ミア処理を行った。デスミア処理は、300ml/lの
OPC−1050コンディショナー(奥野製薬株式会社
製)とNaOHの組成液によって60℃、5分の表面調
整を行い、次に100ml/lのエポキシエッチOPC
−1200(奥野製薬株式会社製)と過マンガン酸カリ
ウムの組成液により80℃、8分の樹脂層のエッチッグ
を行い、最後に200ml/lのOPC−1300ニュ
ートライザー(奥野製薬株式会社製)により45℃、5
分の中和処理を行った。
【0042】次に0.3μmの無電解銅めっき層と18
μmの電解銅めっき層を形成した後、次にフイルム状の
フォトレジスト(DFR)を加熱圧着し80mj/cm
2 でパターン露光した後、1%炭酸ソーダの現像液を用
いて、30℃、50秒間シャワー現像を行った。30℃
の塩化銅の水溶液でエッチッグ、50℃の3%NaOH
でレジスト剥離を行って配線パターンを形成した。
【0043】次に配線パターンが形成された面側に上記
感光性エレメントをラミネートして感光性絶縁樹脂層を
形成した。次に配線及び、層間接続用のマスクを用い拡
散光で100mj/cm2 の露光量でパターン露光を行
った後、0.5%炭酸ソーダの現像液を用い、40℃、
30秒間シャワー現像を行った。この結果バイアホール
が形成され、また感光性絶縁樹脂層表面に凹凸が形成さ
れた。この後、拡散光露光機で1900mj/cm2
条件下、全面にポスト露光を行い、更に160℃、60
分加熱処理(ポストベイク処理)を行った。
【0044】次にメルテックス社製の処理剤を用い、以
下の手順で、無電解銅めっきまで行った。 ・前処理剤(PC236)で、25℃3分間浸漬処理
し、2分間純水で水洗した。 ・触媒付与剤(アクチベーター444)で、25℃6分
間浸漬処理し、2分間純水で水洗した。 ・活性化処理剤(PA491)で、25℃10分間浸漬
処理し、2分間純水で水洗した。 ・無電解銅めっき液(CU390)で、25℃、pH1
2.9の条件下10分間浸漬処理、純水で5分間水洗し
た。・100℃15分乾燥した。この結果、膜厚約0.
3μmの無電解銅めっき膜が形成された。
【0045】引き続き、メルテックス社製の脱脂処理剤
(PC455)で、25℃30秒浸漬処理、2分間水洗
後、電解銅めっきを行った。電解銅めっき液は硫酸銅7
5g/l、硫酸190g/l、塩素イオン約50pp
m、及びメルテックス社製カパーグリームPCM5ml
/lの組成で、25℃、2.5A/100cm2 、40
分の条件でめっきを行った。この結果、約20μmの銅
が析出した。次にオーブンに入れ160℃60分放置
後、ドライフィルムレジストを用い、銅のエッチングを
行い、配線及び層間接続部を形成した。
【0046】比較例 比較のため、図3に示す工程(感光性絶縁膜ラミネート
後、ドリル穴あけ)で作製され、パターン露光、現像、
その他の条件は、実施例と実質的に同じ条件で多層配線
基板を製造した。
【0047】<評価方法>実施例では、図1(K)にお
ける感光性絶縁膜16とめっき層14との間のピール強
度、比較例では、図3(J)における感光性絶縁膜34
とめっき層36との間のピール強度を測定した。このピ
ール強度の測定方法は、社団法人 日本プリント回路工
業会発行のビルドアップ配線板のJACA−BU01−
1998に記載のピール強度に記載の方法に準ずる。
【0048】<試験結果>実施例では、ピール強度が
0.6kg/cmであるのに対し、比較例では、ピール
強度は0.1kg/cmであった。この試験の結果は、
実施例では、感光性絶縁膜の表面が粗面に形成されてお
り、この表面形態のために、感光性絶縁膜とめっき層と
がアンカー効果により密着性が高くなっており、比較例
では、デスミア処理によって感光性絶縁膜の粗面部分が
一部溶出し平坦化され、感光性絶縁膜とめっき層とのア
ンカー効果が低下し、密着性が低下しているものと思わ
れる。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明の多層配線基板の製
造方法によれば、感光性絶縁膜とめっき層と間の密着性
が高く、配線の信頼性が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板の製造方法の好ましい一
実施の形態を示す工程図である。
【図2】本発明の多層配線基板の更に好ましい実施の形
態を示す要部工程図である。
【図3】従来の多層配線基板の製造方法を例を示す工程
図である。
【符号の説明】
11 ガラス/エポキシ基板 12 銅泊(導電層) 13 スルーホール部 14 めっき層 15 ドライフイルム 16 感光性絶縁膜 17 めっき層 18 ドライフイルム 21 仮支持体フイルム 22 微粒子含有の水性樹脂層 23 感光性絶縁膜 27 保護フイルム
フロントページの続き (72)発明者 緒方 安弘 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 高柳 丘 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 龍田 純隆 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 5E343 AA07 AA15 AA17 BB16 BB24 CC61 DD33 DD43 DD76 ER16 ER18 GG01 5E346 AA02 AA12 AA15 AA43 BB01 CC08 CC32 CC51 DD02 DD25 DD32 DD44 DD48 EE33 EE38 FF03 FF15 GG02 GG15 GG17 GG18 GG22 GG23 GG27 GG28 HH11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つ以上の穴埋めされていな
    いスルーホール部を有する絶縁基板上に絶縁層と配線を
    交互に積層した多層配線基板の製造において、導電層を
    有する絶縁基板に予めスルーホール部を設ける第1の工
    程と、デスミア処理、無電解めっき処理および電解めっ
    き処理を行う第2の工程と、該配線基板上にドライフイ
    ルムを積層し、パターン露光、現像処理、エッチッグ、
    レジスト処理剥離を行い、前記前記スルーホール部の穴
    あけを行う第3の工程と、続いて配線基板上に感光性絶
    縁膜を積層し、前記スルーホール部およびバイヤーホー
    ル部をフォトリソグラフイーによって穴あけを行い、無
    電解めっき処理および電解めっき処理を行う第4の工程
    と、さらに配線パターンを行う形成するための第3の工
    程と、を連続して行うことを特徴とする多層配線基板の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の最終の第3の工程の後に、更
    に第4の工程をおよび第3の工程を1回以上繰り返して
    行うことを特徴とする多層配線基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第4の工程の絶縁基板に配線パター
    ンが形成されており、前記感光性絶縁膜が予め仮支持体
    上に塗布されており、該感光性絶縁膜を仮支持体より剥
    離し、前記絶縁基板上にラミネートすることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の多層配線基板の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記感光性絶縁膜が仮支持体上に平均粒
    径もしくは平均凝集径1〜10μmの微粒子を少なくと
    も1種含有する表面が粗面化された水溶樹脂層上に設け
    られていることを特徴とする請求項1ないし請求項3の
    いずれかに記載の多層配線基板の製造方法。
JP30298498A 1998-10-23 1998-10-23 多層配線基板の製造方法 Pending JP2000133936A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30298498A JP2000133936A (ja) 1998-10-23 1998-10-23 多層配線基板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30298498A JP2000133936A (ja) 1998-10-23 1998-10-23 多層配線基板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000133936A true JP2000133936A (ja) 2000-05-12

Family

ID=17915541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30298498A Pending JP2000133936A (ja) 1998-10-23 1998-10-23 多層配線基板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000133936A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002012774A (ja) * 2000-06-30 2002-01-15 Hitachi Chem Co Ltd 樹脂組成物、積層板及び配線板
JP2006270020A (ja) * 2005-02-22 2006-10-05 Hitachi Chem Co Ltd 配線板の製造方法及び配線板
JP2011023771A (ja) * 2005-02-22 2011-02-03 Hitachi Chem Co Ltd 配線板の製造方法及び配線板
CN102006735A (zh) * 2010-12-11 2011-04-06 汕头超声印制板(二厂)有限公司 一种多层印制线路板的制造方法
JP2012222078A (ja) * 2011-04-06 2012-11-12 Nippon Mektron Ltd 多層プリント配線板およびその製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002012774A (ja) * 2000-06-30 2002-01-15 Hitachi Chem Co Ltd 樹脂組成物、積層板及び配線板
JP2006270020A (ja) * 2005-02-22 2006-10-05 Hitachi Chem Co Ltd 配線板の製造方法及び配線板
JP2011023771A (ja) * 2005-02-22 2011-02-03 Hitachi Chem Co Ltd 配線板の製造方法及び配線板
JP4692096B2 (ja) * 2005-02-22 2011-06-01 日立化成工業株式会社 配線板の製造方法及び配線板
CN102006735A (zh) * 2010-12-11 2011-04-06 汕头超声印制板(二厂)有限公司 一种多层印制线路板的制造方法
JP2012222078A (ja) * 2011-04-06 2012-11-12 Nippon Mektron Ltd 多層プリント配線板およびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000133936A (ja) 多層配線基板の製造方法
JP3902340B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP3592827B2 (ja) 感光性エレメント及び多層配線基板の製造方法
JP2000003039A (ja) 感光性樹脂組成物、感光性エレメント、絶縁樹脂材料及びそれを用いた多層配線基板の製造方法
JP3637613B2 (ja) 多層配線板の製造方法
JPH10275983A (ja) 多層プリント配線板
JP2000330279A (ja) 多層配線基板の製造の際に用いられる樹脂組成物、感光性エレメントおよび多層配線基板の製造方法
JP2000191926A (ja) 多層配線基板用絶縁樹脂、積層塗布物、絶縁樹脂画像、および多層配線基板の製造方法
JP2000183523A (ja) 多層配線基板の製造方法
JPH09321441A (ja) 多層プリント配線板の製造方法
JP3859030B2 (ja) 多層配線板の製造方法
JPH1174643A (ja) 多層配線基板の製造方法及び画像形成方法並びにこれらの方法に用いられる転写シート
JP2000183537A (ja) 多層配線基板の製造方法
JP4126735B2 (ja) 特定の酸化防止剤を含む絶縁樹脂を用いた多層配線板の製造方法
JPH1174642A (ja) 感光性転写シート及び多層配線基板の製造方法並びに画像形成方法
JPH08139457A (ja) 多層配線板の製造方法
JP3773567B2 (ja) プリント配線板の製造方法
JPH1187913A (ja) 転写シート及び多層配線基板の製造方法並びに画像形成方法
JP2001005178A (ja) 画像形成方法、多層配線基板及びこれに用いられる多層フィルム
JP2001151837A (ja) 絶縁樹脂組成物及びそれを用いた多層配線板の製造方法
JPH0766560A (ja) ブラインドホールを有する多層プリント配線板の製造方法
JPH0715139A (ja) 多層配線基板の製造方法
JPH0818241A (ja) 多層プリント配線板及びその製造方法
JPH06232554A (ja) 多層印刷配線板の製造方法
JP2008166720A (ja) 多層プリント配線板の製造方法