JP2000191926A - 多層配線基板用絶縁樹脂、積層塗布物、絶縁樹脂画像、および多層配線基板の製造方法 - Google Patents

多層配線基板用絶縁樹脂、積層塗布物、絶縁樹脂画像、および多層配線基板の製造方法

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JP2000191926A
JP2000191926A JP35651998A JP35651998A JP2000191926A JP 2000191926 A JP2000191926 A JP 2000191926A JP 35651998 A JP35651998 A JP 35651998A JP 35651998 A JP35651998 A JP 35651998A JP 2000191926 A JP2000191926 A JP 2000191926A
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multilayer wiring
resin layer
mica
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JP35651998A
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Shinichiro Serizawa
慎一郎 芹澤
Akira Kamata
晃 鎌田
Yasuhiro Ogata
安弘 緒方
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バイアホールにおける配線接続耐久性を向上
させることができる多層配線基板用縁絶樹脂、並びにそ
れを用いた積層塗布物、絶縁樹脂画像、および多層配線
基板の製造方法を、安全性、環境性を確保しながら提供
することを目的とする。 【解決手段】 ウィスカー状の充填剤、または、体積平
均粒径1〜25μmの雲母を、0.1〜30容量%含有
することを特徴する多層配線基板用絶縁樹脂、並びにそ
れを用いた積層塗布物、絶縁樹脂画像、および多層配線
基板の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリント配線基板製
造分野、特にビルドアップ法による多層配線基板の製造
の際に層間絶縁樹脂層として用いられる多層配線基板用
絶縁樹脂、並びにそれを用いた積層塗布物、絶縁樹脂画
像および多層配線基板の製造方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の軽薄短小化、高機能
化、薄層化の流れが急速に進んできている。このため、
電子部品の高密度実装が必須となり、これに対応するた
め、プリント配線基板も高密度化が大きな課題となって
きている。プリント配線基板の高密度化の一つの方法と
して、最近ビルドアップ法が注目を集めている。その特
徴は層間接続を従来のレーザー光を用いた穴開けによる
スルーホールの代わりに感光性層間絶縁膜を用いて微細
なバイアホールを形成することにある。
【0003】この具体的な例として、特開平4−148
590号公報に感光性層間絶縁膜を利用する方法が開示
されている。この方法では第1の回路パターン上に感光
性絶縁樹脂層を設け、フォトリソグラフィーによりバイ
アホールを形成後、化学的な粗化処理を施す。この時の
化学的な粗化処理は樹脂層と無電解メッキ銅、その上に
形成される電解メッキ銅との密着力を強くするために行
われ、これは樹脂表面に微細な凹凸を形成して、いわゆ
るアンカー効果により密着力が向上するといわれてい
る。
【0004】しかしながら、特開平4−148590号
公報に記載の表面凹凸形成(表面粗化処理)によって
は、密着力が不十分で、さらなる向上が望まれ、また、
表面の凹凸形成に用いられるクロム酸等の使用は安全
上、環境上好ましくない。
【0005】また、特開昭63−126297号公報に
は酸や酸化剤に可溶な微粒子を感光性絶縁樹脂中に分散
させ、感光性絶縁樹脂を硬化後、強酸やクロム酸からな
る強酸化剤で、分散した微粒子を溶解させて感光性絶縁
樹脂表面に凹凸を形成して、金属メッキ膜との密着を付
与しようとするものである。
【0006】また、特開平10−150276号公報に
は、スピンコート法等による塗布型の絶縁樹脂層中に短
繊維状充填剤を入れ、膜強度の剛性を上げる提案がされ
ている。しかし、こうした従来法では、全て塗膜表面と
その上にのってくる銅メッキ層との接着性を上げるた
め、表面を過マンガン酸処理のような強酸で処理する必
要があり、安全性、環境面から問題が多かった。
【0007】これに対し、仮支持体上に平均粒径もしく
は平均凝集粒径1〜10μmの微粒子を少なくとも1種
含有する粗面化された水性樹脂層およびこの水性樹脂層
に感光性絶縁樹脂層を設けた感光性エレメントを用いる
ことが提案された。しかし、この方法においては、バイ
アホール側に対する粗面化が行われないため、バイアホ
ールにおける配線接続耐久性に懸念が残っていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる上記
従来における問題点に着目し、バイアホールにおける配
線接続耐久性を向上させることができる多層配線基板用
縁絶樹脂、並びにそれを用いた積層塗布物、絶縁樹脂画
像、および多層配線基板の製造方法を、安全性、環境性
を確保しながら提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者らは、鋭意検討し
た結果、以下の本発明により上記目的を達成できること
を見出した。即ち、本発明は、 <1> ウィスカー状の充填剤を、0.1〜30容量%
含有することを特徴する多層配線基板用絶縁樹脂であ
る。 <2> ウィスカー状の充填剤の、長径が0.1〜40
μmであり、かつ、長径/短径が2以上であることを特
徴とする<1>に記載の多層配線基板用絶縁樹脂であ
る。
【0010】<3> 体積平均粒径1〜25μmの雲母
を、0.1〜30容量%含有することを特徴する多層配
線基板用絶縁樹脂である。 <4> 雲母のアスペクト比が、15以上であることを
特徴とする<3>に記載の多層配線基板用絶縁樹脂であ
る。
【0011】<5> 雲母が、合成雲母であることを特
徴とする<3>または<4>に記載の多層配線基板用絶
縁樹脂である。 <6> 雲母が、シランカップッリング処理されている
ことを特徴とする<3ないし5のいずれか1に記載の多
層配線基板用絶縁樹脂である。 <7> 感光性絶縁樹脂であることを特徴とする<1>
ないし<6>のいずれか1に記載の多層配線基板用絶縁
樹脂である。
【0012】<8> 仮支持体上に、体積平均粒径1〜
10μmの微粒子、もしくは体積平均凝集径1〜10μ
mの微粒子凝集体を少なくとも1種含有し、表面が粗面
化されている水性樹脂層、およびこの水性樹脂層上に絶
縁樹脂層を設けてなる積層塗布物であって、該絶縁樹脂
層が、<1>ないし<7>のいずれか1に記載の多層配
線基板用絶縁樹脂の膜で形成されてなることを特徴とす
る積層塗布物である。 <9> 絶縁樹脂層が感光性エレメントであることを特
徴とする<8>に記載の積層塗布物である。
【0013】<10> <8>に記載の積層塗布物を加
熱、加圧圧着し、熱および/または光により硬膜させた
後、レーザーパターン照射処理を行うことにより形成さ
れ、且つ表面が粗面化された絶縁樹脂画像である。 <11> <9>に記載の積層塗布物を加熱、加圧圧着
し、露光、現像処理を行うことにより形成され、且つ表
面が粗面化された絶縁樹脂画像である。
【0014】<12> 配線パターンが形成された絶縁
基材上に、<8>に記載の積層塗布物を、絶縁樹脂層と
絶縁基材とが対向するように加熱、加圧圧着し、熱およ
び/または光により硬膜させた後、レーザーパターンを
照射することによりバイアホールを形成し、引き続き無
電解メッキ処理、電解メッキ処理後、層間接続を行うと
ともに、配線パターンを形成する、この一連の工程を1
回もしくは複数回行うことにより、2層以上の配線パタ
ーンを形成することを特徴とする多層配線基板の製造方
法である。
【0015】<13> 配線パターンが形成された絶縁
基材上に、<9>に記載の積層塗布物を、絶縁樹脂層と
絶縁基材とが対向するように加熱、加圧圧着した後、積
層塗布物側から露光し、現像、ポスト露光、およびポス
トベークを順次行うことによりバイアホールを形成し、
引き続き無電解メッキ処理、電解メッキ処理後、層間接
続を行うとともに、配線パターンを形成する、この一連
の工程を1回もしくは複数回行うことにより、2層以上
の配線パターンを形成することを特徴とする多層配線基
板の製造方法である。
【0016】<14> さらにアニール処理することを
特徴とする<13>に記載の多層配線基板の製造方法で
ある。 <15> 現像後、ポスト露光後、もしくはポストベイ
ク後に、少なくとも1回アルカリもしくは酸水溶液の処
理液で浸漬処理を行うことを特徴とする<13>または
<14>に記載の多層配線基板の製造方法である。
【0017】<16> <13>ないし<15>のいず
れか1に記載の多層配線基板の製造方法において、積層
塗布物として、絶縁樹脂層が<3>ないし<5>のいず
れか1に記載の多層配線基板用絶縁樹脂である積層塗布
物を用い、バイアホールを形成した後であって無電解メ
ッキ処理の前に、バイアホール側面から突出した雲母の
シランカップリング処理を行うことを特徴とする多層配
線基板の製造方法である。
【0018】本発明は、ウィスカー状の充填剤あるいは
雲母(以下、両者合わせて「充填剤等」と略す場合があ
る)を含有する縁絶樹脂を多層配線基板の絶縁樹脂層と
して用いることにより、バイアホール側面に充填剤等が
四方八方から突起し、金属メッキ層と絶縁樹脂層との接
着力がアンカー効果により増大するため、および、ウィ
スカー状の充填剤の添加によりクラック発生が防止さ
れ、雲母の添加によりイオンマイグレーションの抑制効
果が向上し、バイアホールにおける配線接続耐久性・信
頼性が向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の多層配線基板用縁
絶樹脂、本発明の積層塗布物、および、本発明の多層配
線基板の製造方法に分けて説明する。 1.多層配線基板用縁絶樹脂 本発明の多層配線基板用縁絶樹脂は、絶縁樹脂中に0.
1〜30容量%でウィスカー状の充填剤あるいは雲母を
含有する。これら充填剤等は、絶縁樹脂中に均一に分散
していることが好適である。まず、ウィスカー状の充填
剤と雲母とについて詳細に説明する。
【0020】[ウィスカー状の充填剤]ウィスカー状の
充填剤は、絶縁樹脂中に0.1〜30容量%で含有さ
れ、好ましくは0.5〜10%で含有される。この含有
量が、0.1容量%未満であると、バイアホール側面か
らのウィスカー状の充填剤の突出が少なくなりアンカー
効果が不十分となるため、バイアホールにおける配線接
続耐久性が低下する。一方、30容量%を超えるとバイ
アホール解像度が落ちる。
【0021】ウィスカー状の充填剤の形状は、針状のも
のに限らず、例えば図1に示すように、繊維状のもの
(A)、枝別れのあるもの(B)、螺旋状のもの
(C)、および形状自体はいかなるものでもよいが表面
上に突起物が突起しているもの(D)でもよい。これら
のなかでも、針状(屈曲したものを含む)であり、長径
が0.1〜40μmの範囲であるものが好ましく、より
好ましくは0.5〜10μmの範囲であり、かつ、長径
/短径が2以上であることが好ましく、より好ましくは
長径/短径が10以上のものである。
【0022】ウィスカー状の充填剤の材料としては、前
記形状(例えば、繊維状、偏平粒子等)のような球状で
はない充填剤を用いると、バイアホール側面から突起し
てくる充填剤の形や方向がランダムになって、アンカー
効果が期待できるので、材料として使用する絶縁樹脂と
なじみ(例えば、親和性、化学結合力、物理的吸着力
等)が良好であれば、どのような材料でも使用可能であ
る。使用可能な材料としては例えば、酸化チタン、チタ
ン酸カリウム、マグネシウムオキシサルフェート、コバ
ルトγ酸化鉄、バリウムフェライト、純鉄等の金属化合
物、炭酸カルシウム、石膏、炭化ケイ素等の無機化合
物、炭素繊維、アラミド繊維等の有機化合物、スメクタ
イト等の粘度鉱物等が挙げられる。
【0023】ウィスカー状の充填剤として上記に例示し
た材料を用いた具体例を挙げると、チタン酸カリウム
(大塚化学(株)製「ティスモ」、形状;棒状)、マグ
ネシウムオキシサルフェート(宇部化学工業(株)製
「モスハイジ」形状:繊維状、棒状)、アラゴナイト結
晶状の炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製「ウィ
スカル」)、石膏微粉末(形状:棒状、針状)、炭化ケ
イ素(東海カーボン(株)製「トーカウィスカー」形
状:棒状)等である。
【0024】[雲母]雲母は、絶縁樹脂中に0.1〜3
0容量%で含有され、好ましくは0.5〜10%で含有
される。この含有量が、0.1容量%未満であると、バ
イアホール側面からの雲母の突出がほとんどなくなるた
め、アンカー効果が不十分となり、バイアホールにおけ
る配線接続耐久性が低下する。一方、30容量%を超え
るとバイアホール解像度が落ちる。また、絶縁樹脂
(膜)中に雲母を含有させることにより、多層配線基板
の配線間のイオンマイグレーションによるショートを防
ぐことができる。
【0025】絶縁樹脂中に含有されるべき雲母は、その
体積平均粒径が1〜25μmであることが必須であり、
好ましくは2〜10μmである。1μm未満であるとバ
イアホール側面からの雲母の突出はあるものの、安定し
たアンカー効果が得られにくく、一方、10μmを超え
るとバイアホール側面から突出する雲母の占める体積が
増加しバイアホールが小さくなってしまう。
【0026】雲母の形状としては、アスペクト比が15
以上であることが好ましく、より好ましくはアスペクト
比が20以上、さらに好ましくはアスペクト比が30以
上である。アスペクト比が15未満の場合には、バイア
ホール側面からの雲母の突出がバイアホール側面に対し
垂直に近くなりにくく、その結果アンカー効果が得られ
にくいため好ましくない。また、既述の雲母添加による
イオンマイグレーション抑制効果は、雲母のアスペクト
比が高い方が大きく、その観点からもアスペクト比は1
5以上であることが好ましい。なお、アスペクト比と
は、平板状の粒子・物体等の形状を示す指標であり、本
発明における雲母の場合には、雲母を平面に置いた場合
の投影面積における長軸を、雲母の厚みで除した値(平
均値)をいう。使用し得る雲母としては、特に限定され
ないが、組成、形状の均一性の点で合成雲母であること
が好ましい。
【0027】雲母は、金属メッキとの親和性を向上させ
て金属メッキ層と絶縁樹脂層との接着力をより強力にせ
しめるべく、シランカップリング処理されていることが
好ましい。シランカップリング処理は、シランカップリ
ング剤を適当な分散媒に分散させた処理液に、雲母を適
当な手段により接触させて行う。雲母と処理液との接触
手段としては、浸漬法、スプレー法等公知の手段をいず
れも採用することができる。
【0028】本発明の多層配線基板用絶縁樹脂を用いて
多層配線基板を作製する際、雲母を予めシランカップリ
ング処理しておくことも勿論可能である。しかし、当該
処理は金属メッキとの接着力を向上させることが目的で
あるため、バイアホール側面からの雲母の突出部のみが
処理されていれば十分であるため、バイアホール形成後
の状態で無電界メッキ処理の前に、バイアホール側面か
ら突出した雲母のみをシランカップリング処理してもよ
い。この場合の具体的な処理方法については後述する。
【0029】本発明に使用できるシランカップリング剤
としては、特に限定されるものではないが、例えば有機
官能基がアミノ基、ビニル基、エポキシ基、メタクリロ
基、およびメルカプト基からなる群より選ばれる少なく
とも1以上のものであり、かつ、無機官能基がエトキシ
基、メトキシ基、あるいはこれらの組み合わせからなる
シランカップリング剤であり、具体的には、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)
γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルメトキシシラン、
ビニルトリクロルシラン、ビニルエトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロ
キシプロピル(ジメトキシ)メチルシラン、γ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。表1
に上市されているシランカップリング剤の一例を挙げ
る。
【0030】
【表1】
【0031】シランカップリング剤を分散させる分散媒
としては、水や、メタノール、エタノール、イソプロピ
ルアルコール等のアルコール類等を単独で、あるいはこ
れらを混合して用いることができる。シランカップリン
グ処理に供する処理液において、シランカップリング剤
は0.1〜10重量%の濃度で含有されていることが好
ましく、より好ましくは1〜5重量%である。
【0032】多層配線基板用絶縁樹脂を調製するに際
し、予め雲母をシランカップリング処理する場合には、
上記シランカップリング剤を分散媒に分散させた処理液
と雲母とを浸漬等の手段により接触させた後、例えば8
0℃60%RHの環境下で予備乾燥し、150℃60%
RHの環境下で乾燥固化処理を行う。
【0033】次に本発明の多層配線基板用縁絶樹脂にお
ける絶縁樹脂について説明する。絶縁樹脂は、絶縁性、
パターン形成性、密着性、強度、耐無電解メッキ性、耐
電解メッキ性、各種塗布性、ラミネート性等の工程適性
など、ビルドアップ法による多層配線基板に必要な性能
(例えば、積層塗布物を配線形成済みの絶縁基材上にラ
ミネートするする場合、経時でラミネート性を阻害する
程度に樹脂の硬化が進行しないこと。)を満足する限
り、いずれの樹脂を用いても特に制限は無い。
【0034】バイアホールを形成する方法としてレーザ
ー焼き飛ばし法を採用する場合の絶縁樹脂としては、ポ
リアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリスチレン
等のエンジニアリングプラスチック系高分子等のごと
く、電気絶縁性、柔軟性、耐久性を有し、各種塗布法
式、ラミネート方式で層を形成することができる有機高
分子を含有する絶縁樹脂が好ましい。
【0035】バイアホールを形成する方法としてフォト
リソグラフィー法を採用する場合の絶縁樹脂としては、
特開平7−110577号公報、特開平7−20986
6号公報等に開示されるような、光重合開始剤あるいは
光重合開始剤系とエチレン性不飽和二重結合を有する付
加重合性モノマー、およびスチレン/マレイン酸無水物
共重合体のアミン(ベンジルアミン、シクロヘキシルア
ミン等)変性した樹脂を含有する感光性絶縁樹脂等が好
ましい。
【0036】本発明の多層配線基板用縁絶樹脂を適当な
溶剤に溶解して絶縁樹脂溶液にし、これを水性樹脂層上
に塗布して層形成する場合、絶縁樹脂溶液には塗布適性
付与のために界面活性剤、マット材(微粒子)等を必要
に応じて添加してもよい。また、溶剤としては特に制限
は無いが、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等が
好適に用いられる。絶縁樹脂溶液の塗布乾燥後に、絶縁
樹脂の表面を保護するためポリプロピレンフィルム等を
ラミネートしてもよい。
【0037】2.積層塗布物 本発明の積層塗布物は、仮支持体上に、体積平均粒径1
〜10μmの微粒子、もしくは体積平均凝集径1〜10
μmの微粒子凝集体を少なくとも1種含有し、表面が粗
面化されている水性樹脂層、およびこの水性樹脂層上に
絶縁樹脂層を設けてなり、かつ、該絶縁樹脂層が、前記
本発明の多層配線基板用絶縁樹脂の膜で形成されてい
る。また、フォトリソグラフィー法によりバイアホール
を形成する場合、該絶縁樹脂層は感光性エレメントであ
る。
【0038】前記仮支持体(ベース)としては、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム等のプラスティックフィ
ルムを用いることが出来、フィルムの膜厚は10〜70
μmが好ましく、ラミネート時の下地への追従性を考慮
すると、10〜30μmがより好ましい。10μmより
薄いとフィルムのハンドリングが難しくなり、しわ等の
問題が発生し易くなる。また70μmより厚いと、ベー
スを通してパターン露光をする場合には、ベースによる
光散乱のため解像度の劣化が大きくなり易く、好ましく
ない。
【0039】前記水性樹脂層は、既述の如く水性樹脂中
に所定の微粒子もしくは微粒子凝集体を少なくとも1種
含有し、該微粒子もしくは微粒子凝集体により水性樹脂
層表面が凹凸化され、その上に設けられる絶縁樹脂層の
水性樹脂層側表面近傍も、この凹凸に追従して粗面化さ
れる。この両層の臨界部の粗面化は、表面積増大および
アンカー効果の向上をもたらし、これにより両層の密着
が強固なものとなる。
【0040】本発明の積層塗布物、即ち絶縁樹脂層およ
び水性樹脂層は、これら樹脂をそれぞれ適当な溶剤に溶
解した塗布液を、順次絶縁基材上にスピンコート、カー
テンコート等の手段で塗布することにより形成してもよ
いし、或いは予め絶縁樹脂および水性樹脂をそれぞれ膜
状に成形した後ラミネートして形成してもよい。積層塗
布物を絶縁基材上に形成後、レーザー光やき飛ばし法、
或いはフォトリソグラフィー法によりバイアホールを形
成する。ラミネート方式の場合、ラミネート後に水性樹
脂層は溶解もしくは溶解除去される。
【0041】前記水性樹脂層上に絶縁樹脂層は、既述の
如く塗布により形成してもよいし、ラミネートして形成
してもよいが、絶縁樹脂層表面に適度の粗面を付与する
には、水性樹脂層の表面状態に追従しやすい点で、塗布
により形成することが好ましい。塗布により形成するこ
ととすれば、絶縁性層表面に適度に凹凸が形成されるこ
とになり、金属メッキ膜との良好な密着が得られる。
【0042】前記水性樹脂としては、水に可溶な樹脂や
膨潤し得る樹脂から選ばれ、好ましくはポリビニルアル
コールおよびその誘導体、ポリビニルピロリドンおよび
その誘導体、セルロースおよびその誘導体、ゼラチンお
よびその誘導体、ポリアクリル酸およびその誘導体等が
挙げられる。これらは単独で用いても良いし、組み合わ
せて用いることも出来る。
【0043】水性樹脂層に含有される微粒子は、体積平
均粒径1〜10μm、もしくは体積平均凝集径1〜10
μmのものであれば、無機、有機低分子、あるいは有機
高分子微粒子など特に限定されないが、その好ましい例
としてシリカ、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化
亜鉛、酸化チタン、ジルコニア、ムライト、水酸化カル
シウム、タルク、水酸化アルミニウム、ケイソウ土、硫
酸バリウム等を挙げることが出来る。これらは単独で用
いても良いし、複数組み合わせて用いることも可能であ
る。
【0044】前記微粒子と前記水性樹脂との割合は、重
量比(微粒子/水性樹脂)で0.5〜5程度が好まし
く、微粒子を含有する水性樹脂溶液の安定性の観点から
0.5〜4がより好ましい。重量比が0.5未満では、
この水性樹脂層の凹凸が十分形成され難くなり、その結
果この上に塗布される絶縁樹脂層の表面凹凸形成も不十
分になり、結果的に金属メッキ膜との十分な密着が得ら
れない虞があるため好ましくない。また、重量比が5を
超えると、水性樹脂のバインダー機能がなくなって微粒
子が固定されなくなる虞があるため好ましくない。
【0045】塗布することにより水性樹脂層を形成する
場合の塗布液は、通常水溶液、もしくは、メタノール等
の溶剤および水の混合溶液に、水性樹脂を溶解し、これ
と微粒子とを混合攪拌する事により得られる。勿論微粒
子の凝集サイズが大きい場合には、ホモジナイザー等で
強く攪拌したり、ペイントシェーカー等で分散すること
も可能である。また予め微粒子を分散させた液と、水性
樹脂とを混合して得ることも可能であり、特に塗布液の
調製法は限定されない。また、仮支持体上へ面状良く塗
布するため、界面活性剤を添加したり、メタノール等の
溶剤を水と混合して用いても良い。更に、微粒子の沈降
を防ぐ目的で分散剤等を添加することも可能である。
【0046】このようにして得られた塗布液は、バーコ
ート等で仮支持体上に塗布される。乾燥後の塗膜の膜厚
は通常、膜厚計の測定で概ね2〜15μmの範囲にする
ことが望ましい。2μmより薄いと、上層に形成される
絶縁樹脂層の表面凹凸の高さが小さく金属メッキ膜との
密着が不十分になる。また15μmより厚いと、水性樹
脂層を溶解もしくは剥離除去するために要する現像時間
が長くなってしまい好ましくなく、より好ましくは10
μm以下である。
【0047】本発明の積層塗布物において、「水性樹脂
層の表面が粗面化されている」とは、以下の意味であ
る。表面を粗面化するのは、金属メッキ膜と絶縁樹脂層
との密着性を向上させるためである。絶縁樹脂層の表面
が平らな場合には、その表面に金属メッキ膜を形成して
も簡単に剥離してしまい、ビルドアップ法による回路基
板を作製することはできない。
【0048】本発明において、「粗面化」は、JIS
K5400に規定された方法に従って評価し、5mmの
間隔の碁盤目テストにおいて少なくとも8点の評価を必
要とするものを指す。
【0049】本発明の積層塗布物の一例を図2(A)に
模式断面図として示した。図2(A)中1は仮支持体と
してのフィルム、2は水性樹脂層、3は絶縁樹脂層、7
は絶縁樹脂層の保護フィルム、11は充填剤等(ウィス
カー状の充填剤あるいは雲母)、12は微粒子または微
粒子凝集体である。
【0050】3.多層配線基板の製造方法本発明の多層
配線基板の製造方法において、層間接続用のバイアホー
ルの形成は、レーザーパターン照射によるレーザー焼き
飛ばし法、または、絶縁樹脂層を感光性絶縁樹脂層と
し、パターンマスクを用いるフォトリソグラフィー法に
より行う。以下、それぞれに分けて説明する。
【0051】[レーザー焼き飛ばし法]レーザー焼き飛
ばし法による場合、配線パターンが形成された絶縁基材
上に前記本発明の積層塗布物を、絶縁樹脂層と絶縁基材
とが対向するように加熱、加圧圧着し、硬膜させた後、
積層塗布物側からレーザー光を照射することによりバイ
アホールを形成し、引き続き無電解メッキ処理、電解メ
ッキ処理後、層間接続を行う。前記レーザー照射は、炭
酸ガスレーザー、ヤグレーザー、エキシマレーザー等を
用いて行うことが好適である。
【0052】[フォトリソグラフィー法]フォトリソグ
ラフィー法による場合、配線パターンが形成された絶縁
基材上に前記本発明の積層塗布物を、絶縁樹脂層と絶縁
基材とが対向するように加熱、加圧圧着した後、積層塗
布物側から露光し、現像、ポスト露光、およびポストベ
ークを順次行うことによりバイアホールを形成し、引き
続き無電解メッキ処理、電解メッキ処理後、層間接続を
行うとともに、配線パターンを形成する。
【0053】まず配線パターンが形成された絶縁基材上
に前記本発明の積層塗布物を加熱減圧、加圧圧着する
が、これは通常同時にあるいは数工程で行うことができ
るラミネート装置を用いて行い、ポリプロピレン保護フ
ィルム等があれば、これを剥離し、絶縁樹脂層をむき出
しにして行う。積層塗布物を絶縁基材上にラミネートし
た(または、塗布により積層塗布物を形成した)後の状
態の模式断面図を図2(B)に示した。図2(B)中4
は絶縁基材、5はあらかじめ形成された配線パターンで
ある。この図では仮支持体としてのフィルム1は剥離し
てある。
【0054】絶縁基材4としては絶縁材料、金属材料等
種々の材質を用いることができる。絶縁基材4としては
有機基材、無機基材あるいは両者の複合体等、特に限定
はされないが、具体的にはガラエポ基板やセラミックス
基板等が好ましく用いられる。
【0055】前記積層塗布物を形成した後、バイアホー
ルを形成するが、前記本発明の積層塗布物の仮支持体と
してのフィルム1をそのままにしても、また剥離してバ
イアホールを形成することも可能である。特にフォトリ
ソグラフィー法によりバイアホールを形成する場合、高
解像度が必要なときは、フィルム1を剥離して露光する
ことが好ましい。
【0056】前記フォトリソグラフィー法は、露光を超
高圧水銀灯等の露光機を用いて行うことができ、拡散
光、平行光露光いずれも可能である。露光後、溶剤また
はアルカリ水溶液等の現像液により現像を行い、水性樹
脂層を除去するとともにバイアホールを形成するが、現
像液は溶剤の場合はクロロセン等のクロル系溶剤等、ア
ルカリ水溶液の場合には現像主剤として炭酸ナトリウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、あるいはテト
ラメチルアンモニウムハイドロキサイド等を用い、これ
らを溶解した0.3〜2%程度の水溶液を用いることが
出来る。アルカリ水溶液の現像液には必要に応じて、界
面活性剤やベンジルアルコールのような溶剤を添加する
ことも可能である。現像はシャワー現像やブラシ現像、
あるいは両者を組み合わせた方法で行うことが出来る。
【0057】前記露光、現像処理を行うことにより、表
面(絶縁樹脂層表面およびバイアホール側面の双方を指
す)が粗面化された絶縁樹脂画像が形成される。前記露
光、現像処理終了後、前記露光機を用い200〜500
0mj/cm2 の条件下で、ポスト露光を行い、更に1
20℃〜200℃の範囲でポストベイクを行うことが好
ましい。これにより、絶縁樹脂層の硬化が十分に進み、
耐熱性、無電解メッキ時の耐強アルカリ性が更に向上す
る。
【0058】前記露光、現像処理のみでは水性樹脂層が
多く残る場合には、この残留分を除き、絶縁樹脂層の表
面を清浄化し後工程の無電解メッキの密着を向上させる
ため、現像後、ポスト露光後、もしくはポストベイク後
に、少なくとも1回水酸化ナトリウム等のアルカリもし
くは塩酸等の酸水溶液等の処理液で浸漬処理することが
好適である。これらアルカリや酸の濃度、pH、浸漬時
間および浸漬温度等の条件は、残存する水性樹脂層の量
や種類等により適宜選択すれば良い。かかる浸漬処理の
後には、絶縁樹脂画像に残存するアルカリや酸を除去す
べく、水洗することが望ましい。
【0059】バイアホールを形成した後の状態を示す模
式断面図を図2(C)に示した。図2(C)中6はバイ
アホールである。バイアホール6側面の絶縁樹脂層3断
面には、充填剤等11の先端が四方八方にはみ出てお
り、これが後の工程での無電解メッキ処理、電解メッキ
処理により形成される金属配線との密着に対し有効なア
ンカー効果を示す。
【0060】絶縁樹脂層3の充填剤等11として、シラ
ンカップッリング処理していない雲母を使用している場
合、既述の如く、バイアホール6側面から突出した雲母
をシランカップリング処理することが好ましい。シラン
カップリング処理は、既述の如くシランカップリング剤
を適当な分散媒に分散させた処理液に、バイアホール6
側面から突出した雲母を適当な手段により接触させて行
う。雲母と処理液との接触手段としては、例えば、バイ
アホール6が形成された状態の基板を前記処理液に浸漬
することにより行う。浸漬の後には水洗および/または
脱脂処理を行うことが好ましい。なお、既述の如く、予
めシランカップリング処理した雲母を用いることも勿論
可能である。
【0061】さらにシランカップリング処理において
は、温度が50〜100℃の範囲、より好ましくは70
〜90℃の範囲、湿度が50〜100%RHの範囲で、
10〜90分間、より好ましくは30〜40分間ウェッ
トサーモ処理することが望まれる。さらにオーブン加熱
を、温度100〜180℃の範囲(より好ましくは12
0〜160℃の範囲)で10〜90分間(より好ましく
は30〜60分間)行うことが好ましい。
【0062】バイアホール6を形成した後、形成された
バイアホール6を含む絶縁樹脂層3表面に、無電解メッ
キ処理を行う。この場合、無電解メッキ処理前に樹脂表
面の脱脂処理、触媒付与、触媒活性化等の前処理を行う
ことが好ましい。この行程は特に限定されるものではな
く、当業者に公知の市販の処理液を適宜使用することが
できる。また、必ずしも脱脂処理を行わなくても良い。
この無電解メッキ処理は銅あるいはニッケル等を用いる
ことが出来、膜厚はその後の電解メッキ処理を可能とし
得る程度であれば良く、通常0.2〜0.5μm程度で
ある。
【0063】無電解メッキ処理終了後、さらに配線パタ
ーンを形成するための電解メッキ処理を行う。電解メッ
キ処理は通常銅が配線用として好適である。電解メッキ
処理に供する電解メッキ液は硫酸銅浴、ピロリン酸銅浴
等を用いることが出来る。勿論これらに限定されるもの
ではない。図3(A)は、無電解メッキ処理および電解
メッキ処理により形成された金属メッキ層8を形成した
状態を示す模式断面図である。
【0064】電解メッキ処理終了後、通常のサブトラク
ティブ法により、配線を形成する。この際には、市販の
フィルム状のフォトレジスト(DFR)をラミネートし
て、あるいは、市販の液状のフォトレジストを塗布し
て、使用することができる。この結果、第2層の配線が
形成され、同時にバイアホール部ではメッキにより、第
1層と第2層の接続が取れる。図3(B)に第2層の配
線が形成された多層配線基板を示す。9はバイアホール
が形成された層間接続部、10は第2層の配線部であ
る。上記一連の工程を1回もしくは複数回繰り返すこと
により、2層以上の配線パターンが形成され、多層配線
基板が形成される。
【0065】上記一連の工程により第2層以上の配線パ
ターンを形成する毎または何層か積層形成する毎に、あ
るいは所望の数の配線パターンを積層形成し終えた後
に、多層配線基板全体を100〜200℃で10〜30
0分間アニール処理することが好適である。このアニー
ル処理により多層配線基板作製の各プロセスにおける残
留溶剤や残留歪を除去することができ、商品としての耐
久性を向上することができる。
【0066】
【実施例】以下実施例により、本発明を更に詳細に説明
するが、本発明の技術はこれらに限定されるものではな
い。
【0067】[実施例1] 1. 積層塗布物の作製 20μmのポリエステルフィルム(仮支持体)上に、下
記組成の水性樹脂層形成用塗布液をペイントシェーカー
にて60分分散後、乾燥後の膜厚が3μmとなるように
塗布し、100℃で10分間乾燥して、水性樹脂層を形
成した。
【0068】 <水性樹脂層形成用塗布液の組成> ・ポリビニルアルコールPVA205(クラレ社製) 1.25 重量部 ・ポリビニルピロリドンK90(信越化学社製) 0.629重量部 ・ヒドロキシプロピルメチルセルロースTC5E (五協産業社製) 1.25 重量部 ・酸化亜鉛ZnO−100(住友大阪セメント社製、 平均粒径6μm) 6.62 重量部 ・フッ素系界面活性剤サーフロンS131 (旭ガラス社製) 0.419重量部 ・純水 43.35 重量部 ・メタノール 53.1 重量部
【0069】次に、前記水性樹脂層上に、下記組成の絶
縁樹脂層形成用塗布液を、乾燥後の膜厚が42μmにな
るように塗布し、100℃で15分間乾燥して、ウィス
カー状の充填剤を含有する絶縁樹脂層を形成し、積層塗
布物を得た。なお結合剤として用いたスチレン/マレイ
ン酸共重合体ベンジルアミン変性物の合成法を下記に示
す。また、下記絶縁樹脂の組成中のウィスカー状の充填
剤として用いるウィスカーフィラー「ティスモ−D」
(大塚化学(株)製、平均長径約13μm、長径/短径
=約50)の含有量は、1.9容量%である。
【0070】 <絶縁樹脂層形成用塗布液の組成> ・ウィスカーフィラー「ティスモ−D」 (大塚化学(株)製) 1 重量部 ・結合剤(スチレン/マレイン酸共重合体ベンジルア ミン変性物) 21.5 重量部 ・光重合開始剤9−フェニルアクリジン (日本シイベルワグナ社製) 1 重量部 ・多官能モノマーM320(東亜合成社製) 10.8 重量部 ・多官能モノマーBPE500(新中村化学社製) 10.8 重量部 ・フッ素系界面活性剤F176PF (大日本インキ化学社製) 0.34重量部 ・メチルエチルケトン 28.5 重量部 ・シクロヘキサノン 22.59重量部
【0071】<結合剤の合成例>スチレン/マレイン酸
無水物=68/32モル比の共重合体(重量平均分子量
約12000)153.2重量部をプロピレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート/メチルエチルケトン
=80/20重量比の混合溶媒612.8重量部に溶解
した。これにベンジルアミン26.8重量部をプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート/メチルエ
チルケトン=80/20重量比の混合溶媒107.2重
量部に溶解した溶液を、室温で約1時間かけて滴下し
た。更に室温下で6時間攪拌し、溶剤を乾燥固化するこ
とで、結合剤となるスチレン/マレイン酸無水物共重合
体のベンジルアミン変性物を得た。
【0072】2.多層配線基板の作製 ガラエポ基板上に高さ18μm、幅100μmの配線を
200μm間隔で形成した。この上に上記積層塗布物を
ラミネートして絶縁樹脂層を形成した。次に配線およ
び、層間接続用のマスクを用い拡散光で100mj/c
2 の露光量でパターン露光を行った後、0.5%炭酸
ソーダの現像液を用い、40℃、30秒間シャワー現像
を行った。この後、拡散光露光機で1900mj/cm
2 の条件下、全面にポスト露光を行い、更に160℃6
0分加熱処理(ポストベイク処理)を行った。この結果
バイアホールが形成されるとともに、水性樹脂層が除去
され、また絶縁樹脂層表面に凹凸が形成された(図2
(C)参照)。
【0073】次にメルテックス社製の処理剤を用い、以
下の1)〜5)の手順で、無電解銅メッキ処理まで行っ
た。 1)前処理剤(PC236)で、25℃3分間浸漬処理
し、2分間純水で水洗した。 2)触媒付与剤(アクチベーター444)で、25℃6
分間浸漬処理し、2分間純水で水洗した。 3)活性化処理剤(PA491)で、25℃10分間浸
漬処理し、2分間純水で水洗した。 4)無電解銅メッキ液(CU390)で、25℃、pH
12.9の条件下10分間浸漬処理し、純水で5分間水
洗した。 5)100℃で15分乾燥した。この結果、膜厚約0.
3μmの無電解銅メッキ膜が形成された。
【0074】引き続き、メルテックス社製の脱脂処理剤
(PC455)で、25℃30秒浸漬処理し、2分間水
洗後、電解銅メッキ処理を行った。電解銅メッキ処理
は、硫酸銅75g/l、硫酸190g/l、塩素イオン
約50ppm、およびメルテックス社製カパーグリーム
PCM5ml/lの組成の電解銅メッキ液を用い、25
℃、2.5A/100cm2 で40分通電することによ
り行った。この結果、約20μmの銅が析出し、図3
(A)に示すような層間接続部9を有する金属メッキ層
8が形成された。次にこれをオーブンに入れ160℃6
0分放置後、ドライフィルムレジストを用い、銅のエッ
チングを行い、図3(B)に示すような配線パターン1
0を形成した。その後、120℃3時間アニール処理を
行い、配線パターンが2層構成の多層配線基板を得た。
【0075】3.評価試験 (はんだ耐熱試験および碁盤目テスト)得られた多層配
線基板を、260℃20秒間のはんだ耐熱試験(アルミ
箔で全面を覆い、溶融はんだが内部に浸透しないよう保
護された多層配線基板を、260℃に加温され溶融して
いるはんだ浴に20秒間浸漬し、取り出して、配線等の
状態変化を観察する試験。以下同様。)を行ったところ
配線等の剥がれ、膨れ等の問題は発生しなかった。ま
た、JIS K5400による5mm間隔の碁盤目テス
トでも10点の評価であり、良好であった。
【0076】(ピール試験)バイアホール壁面部をライ
ンパターンの壁面(現像処理により溶出したパターン壁
面部)とみなし、上記と同様にして、電界メッキ処理ま
で行った。ラインパターンの形状は、1直線の溝を複数
等間隔に切り込んだような形状とし、溝の幅および溝同
士の間隔は100μmとした。具体的には、拡散光のパ
ターン露光時に幅100μmの等間隔マスクを用いるこ
とにより、バイアホール壁面と同様なラインパターン壁
面を形成した。
【0077】電界メッキ処理後、120℃に設定された
オーブンに入れ60分間放置し、さらにオーブンの設定
を170℃にし、60分間放置した。次にこのサンプル
を室温にて放冷し、金属メッキ層8に、バイアホールの
溝と長手方向が直交するように長さ10cm幅1cmの
矩形の切り込みを入れ、これをピール試験の供試材とし
た。
【0078】得られた供試材を、金属メッキ層8の幅方
向の切り込みから金属メッキ層8を剥離できるように、
ピール強度測定試験機RTM−25((株)オリエンテ
ック製)にセッティングし、剥離角度90度のピール強
度を測定した。剥離速度は、バイアホール(溝)側面に
密着している金属メッキ層と、バイアホールの形成され
ていない(溝−溝間の)絶縁樹脂層表面に密着している
金属メッキ層とのピール強度差が明確になるように、当
該試験機においてできるだけ遅い1mm/分とした。バ
イアホール(溝)側面と絶縁樹脂層表面におけるピール
強度の測定結果(ピール試験の結果)を表2に示す。
【0079】(ショート発生試験)得られた多層配線基
板について、108.5℃、85%RH、1.2気圧の
環境下で、Z方向(厚み方向)の導通を計測することに
より、ショート発生までの時間を測定した。このときシ
ョート発生時間としては114時間以上が目標値とし
た。ショート発生試験の結果を表2に示す。
【0080】[実施例2]実施例1で得られた多層配線
基板の配線パターン10上に、更に実施例1で説明した
積層塗布物をラミネートして、実施例1と同様にして第
3層目の配線を形成し、配線パターンが3層構成の多層
配線基板を得た。この多層配線基板について、実施例1
と同様の各種試験を実施したが、はんだ耐熱試験で特に
問題は生じず、また、JISK5400による5mm間
隔の碁盤目テストでも10点の評価であり良好であっ
た。なお、ピール試験およびショート発生試験の結果は
表2に示す。
【0081】[実施例3]実施例1の絶縁樹脂の組成に
おいて、ウィスカーフィラー「ティスモ−D」(大塚化
学(株)製)の添加量を1重量部から10重量部(含有
量約23容量%)に変更した以外は、実施例1と同様に
して、配線パターンが2層構成の多層配線基板を得た。
この多層配線基板について、実施例1と同様の各種試験
を実施したが、はんだ耐熱試験で特に問題は生じず、ま
た、JISK5400による5mm間隔の碁盤目テスト
でも10点の評価であり良好であった。なお、ピール試
験およびショート発生試験の結果は表2に示す。
【0082】[比較例1]実施例1の絶縁樹脂の組成に
おいて、ウィスカーフィラー「ティスモ−D」(大塚化
学(株)製)の添加量を1重量部から35重量部(含有
量約50容量%)に変更した以外は、実施例1と同様に
して、配線パターンが2層構成の多層配線基板を得た。
この多層配線基板は、解像度不足で層間接続が取れない
バイアホールが存在していた。なお、ピール試験および
ショート発生試験の結果は表2に示す。
【0083】[比較例2]実施例1の絶縁樹脂の組成に
おいて、ウィスカーフィラー「ティスモ−D」(大塚化
学(株)製)の添加量を1重量部から0.05重量部
(含有量0.05容量%)に変更した以外は、実施例1
と同様にして、配線パターンが2層構成の多層配線基板
を得た。この多層配線基板について、実施例1と同様の
各種試験を実施したが、バイアホール側面と金属メッキ
層との接続が不十分で、その結果、はんだ耐熱試験にお
いてクラックによる断線を起こすバイアホールが若干数
確認された。ピール試験およびショート発生試験の結果
は表2に示す。
【0084】[実施例4] 1. 積層塗布物の作製 20μmのポリエステルフィルム(仮支持体)上に、下
記組成の水性樹脂層形成用塗布液をペイントシェーカー
にて60分分散後、乾燥後の膜厚が3μmとなるように
塗布し、100℃で10分間乾燥して、水性樹脂層を形
成した。
【0085】 <水性樹脂層形成用塗布液の組成> ・ポリビニルアルコールPVA205(クラレ社製) 1.25 重量部 ・ポリビニルピロリドンK90(信越化学社製) 0.629重量部 ・ヒドロキシプロピルメチルセルロースTC5E (五協産業社製) 1.25 重量部 ・分級炭酸カルシウム(粒子径11μm以下、 平均粒径8μm) 6.62 重量部 ・フッ素系界面活性剤サーフロンS131 (旭ガラス社製) 0.419重量部 ・純水 43.35 重量部 ・メタノール 53.1 重量部
【0086】次に、前記水性樹脂層上に、下記組成の絶
縁樹脂層形成用塗布液を、乾燥後の膜厚が42μmにな
るように塗布し、100℃で15分間乾燥して、雲母を
含有する絶縁樹脂層を形成し、積層塗布物を得た。な
お、結合剤として用いたスチレン/マレイン酸共重合体
ベンジルアミン変性物は、実施例1のものと同一であ
る。また、雲母は、体積平均粒径3μm、アスペクト比
20〜40(平均30)の合成雲母(商品名:MEA、
コープケミカル(株)製)を用いた。
【0087】 <絶縁樹脂層形成用塗布液の組成> ・結合剤(スチレン/マレイン酸共重合体ベンジルア ミン変性物) 21.5 重量部 ・光重合開始剤9−フェニルアクリジン (日本シイベルワグナ社製) 1 重量部 ・多官能モノマーM320(東亜合成社製) 10.8 重量部 ・多官能モノマーBPE500(新中村化学社製) 10.8 重量部 ・フッ素系界面活性剤F176PF (大日本インキ化学社製) 0.34重量部 ・メチルエチルケトン 28.5 重量部 ・シクロヘキサノン 22.59重量部 ・雲母(上記までの組成による分散混合液に、シクロヘ
キサノンを分散媒とする雲母分散液(雲母量11.5重
量%)を、上記までの組成中の固形分に対し雲母量が5
重量%となるように加えた)
【0088】2.多層配線基板の作製 ガラエポ基板上に高さ18μm、幅100μmの配線を
200μm間隔で形成した。この上に上記積層塗布物を
ラミネートして絶縁樹脂層を形成した。以降は実施例1
と同様の操作を行うことにより、配線パターンが2層構
成の多層配線基板を得た。
【0089】3.評価試験 評価試験は、実施例1と同様に行った。はんだ耐熱試験
で特に問題は生じず、また、JISK5400による5
mm間隔の碁盤目テストでも10点の評価であり良好で
あった。なお、ピール試験およびショート発生試験の結
果は表2に示す。
【0090】[実施例5]実施例4の「2.多層配線基
板の作製」において、実施例1と同様の操作中、バイア
ホール形成後無電解メッキ処理前に、バイアホール側面
から突出した雲母のシランカップリング処理を行ったこ
と以外は、実施例1と同様にして、配線パターンが2層
構成の多層配線基板を得た。
【0091】シランカップリング処理は、以下に示すシ
ランカップリング処理液に浸漬し、80℃60%RHに
設定されたウェットオーブンに入れ30分間放置し、さ
らにオーブンの設定を150℃にし、60分間放置する
ことにより行った。シランカップリング剤の付着量は
0.1g/m2 であった。
【0092】 <シランカップリング処理液の組成> ・γ−アミノプロピルトリエトキシシラン 2重量部 ・メタノール 49重量部 ・水 49重量部
【0093】得られた多層配線基板について、実施例1
と同様の各種試験を実施したが、はんだ耐熱試験で特に
問題は生じず、また、JISK5400による5mm間
隔の碁盤目テストでも10点の評価であり良好であっ
た。なお、ピール試験およびショート発生試験の結果は
表2に示す。
【0094】[比較例3]実施例4の絶縁樹脂の組成に
おいて、雲母を添加しなかったこと以外は、実施例1と
同様にして、配線パターンが2層構成の多層配線基板を
得た。この多層配線基板について、実施例1と同様の各
種試験を実施したが、バイアホール側面と金属メッキ層
との接続が不十分で、その結果、はんだ耐熱試験におい
てクラックによる断線を起こすバイアホールが若干数確
認された。なお、ピール試験およびショート発生試験の
結果は表2に示す。
【0095】
【表2】
【0096】上記表2中、ショート発生試験では、実施
例および比較例を通してすべて目標値である114時間
をクリアしたが、雲母を添加した実施例4および5では
特にイオンマイグレーションによるショートが高い次元
で抑制されていることがわかる。
【0097】
【発明の効果】以上により、本発明は、バイアホールに
おける配線接続耐久性を向上させることができる多層配
線基板用縁絶樹脂、並びにそれを用いた積層塗布物、絶
縁樹脂画像、および多層配線基板の製造方法を、安全
性、環境性を確保しながら提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)〜(D)は、ウィスカー状の充填剤の
形状の例を示した模式拡大図である。
【図2】 (A)は本発明の積層塗布物の一例を示す模
式断面図、(B)は積層塗布物を絶縁基材上に圧着させ
た状態を示す模式断面図、(C)は(B)の状態からバ
イアホールを形成した後の状態を示す模式断面図であ
る。
【図3】 (A)は図2(C)の状態から、さらに金属
メッキ層8を形成した状態を示す模式断面図、(B)は
第2層の配線が形成された多層配線基板を示す模式断面
図である。
【符号の説明】
1 フィルム(仮支持体) 2 水性樹脂層 3 絶縁樹脂層 4 絶縁基材 5 配線パターン 6 バイアホール 7 保護フィルム 8 金属メッキ層 9 層間接続部 10 第2層の配線パターン 11 充填剤等 12 は微粒子または微粒子凝集体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 1/03 610 H05K 1/03 610R 3/46 3/46 T (72)発明者 緒方 安弘 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA00 AA20 AB15 AC01 AD01 BC31 BC51 CA00 CA28 CB00 CB10 CB16 CC08 DA40 EA08 FA04 FA15 FA29 FA30 FA39 FA43 4F100 AC05A AH06A AJ06 AK01A AK01C AK02 AK21 AK41 AT00B BA03 CA23A CC00 DE03A EG002 EH112 EH46 EH712 EJ082 EJ172 EJ34C EJ422 EJ522 EJ67A EJ672 EJ822 GB43 JB05C JG04A JL00 JN17A YY00A YY00C 4J002 AA001 CL062 DA016 DA086 DE116 DE146 DE186 DE236 DG036 DG056 DJ006 DJ057 DM006 FA017 FA062 FA066 FB097 FB127 FB147 FB207 FD016 GF00 GH01 GP03 GQ01 HA04 HA07 5E346 AA12 AA15 AA43 BB01 CC02 CC08 CC58 DD02 DD25 EE33 EE38 FF15 GG02 GG15 GG17 GG27 GG28 HH07

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウィスカー状の充填剤を、0.1〜30
    容量%含有することを特徴する多層配線基板用絶縁樹
    脂。
  2. 【請求項2】 ウィスカー状の充填剤の、長径が0.1
    〜40μmであり、かつ、長径/短径が2以上であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の多層配線基板用絶縁樹
    脂。
  3. 【請求項3】 体積平均粒径1〜25μmの雲母を、
    0.1〜30容量%含有することを特徴する多層配線基
    板用絶縁樹脂。
  4. 【請求項4】 雲母のアスペクト比が、15以上である
    ことを特徴とする請求項3に記載の多層配線基板用絶縁
    樹脂。
  5. 【請求項5】 雲母が、合成雲母であることを特徴とす
    る請求項3または4に記載の多層配線基板用絶縁樹脂。
  6. 【請求項6】 雲母が、シランカップッリング処理され
    ていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1
    に記載の多層配線基板用絶縁樹脂。
  7. 【請求項7】 感光性絶縁樹脂であることを特徴とする
    請求項1ないし6のいずれか1に記載の多層配線基板用
    絶縁樹脂。
  8. 【請求項8】 仮支持体上に、体積平均粒径1〜10μ
    mの微粒子、もしくは体積平均凝集径1〜10μmの微
    粒子凝集体を少なくとも1種含有し、表面が粗面化され
    ている水性樹脂層、およびこの水性樹脂層上に絶縁樹脂
    層を設けてなる積層塗布物であって、該絶縁樹脂層が、
    請求項1ないし7のいずれか1に記載の多層配線基板用
    絶縁樹脂の膜で形成されてなることを特徴とする積層塗
    布物。
  9. 【請求項9】 絶縁樹脂層が感光性エレメントであるこ
    とを特徴とする請求項8に記載の積層塗布物。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の積層塗布物を加熱、
    加圧圧着し、熱および/または光により硬膜させた後、
    レーザーパターン照射処理を行うことにより形成され、
    且つ表面が粗面化された絶縁樹脂画像。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の積層塗布物を加熱、
    加圧圧着し、露光、現像処理を行うことにより形成さ
    れ、且つ表面が粗面化された絶縁樹脂画像。
  12. 【請求項12】 配線パターンが形成された絶縁基材上
    に、 請求項8に記載の積層塗布物を、絶縁樹脂層と絶縁基材
    とが対向するように加熱、加圧圧着し、熱および/また
    は光により硬膜させた後、レーザーパターンを照射する
    ことによりバイアホールを形成し、引き続き無電解メッ
    キ処理、電解メッキ処理後、層間接続を行うとともに、
    配線パターンを形成する、 この一連の工程を1回もしくは複数回行うことにより、
    2層以上の配線パターンを形成することを特徴とする多
    層配線基板の製造方法。
  13. 【請求項13】 配線パターンが形成された絶縁基材上
    に、 請求項9に記載の積層塗布物を、絶縁樹脂層と絶縁基材
    とが対向するように加熱、加圧圧着した後、積層塗布物
    側から露光し、現像、ポスト露光、およびポストベーク
    を順次行うことによりバイアホールを形成し、引き続き
    無電解メッキ処理、電解メッキ処理後、層間接続を行う
    とともに、配線パターンを形成する、 この一連の工程を1回もしくは複数回行うことにより、
    2層以上の配線パターンを形成することを特徴とする多
    層配線基板の製造方法。
  14. 【請求項14】 さらにアニール処理することを特徴と
    する請求項13に記載の多層配線基板の製造方法。
  15. 【請求項15】 現像後、ポスト露光後、もしくはポス
    トベイク後に、少なくとも1回アルカリもしくは酸水溶
    液の処理液で浸漬処理を行うことを特徴とする請求項1
    3または14に記載の多層配線基板の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項13ないし15のいずれか1に
    記載の多層配線基板の製造方法において、 積層塗布物として、絶縁樹脂層が請求項3ないし5のい
    ずれか1に記載の多層配線基板用絶縁樹脂である積層塗
    布物を用い、 バイアホールを形成した後であって無電解メッキ処理の
    前に、バイアホール側面から突出した雲母のシランカッ
    プリング処理を行うことを特徴とする多層配線基板の製
    造方法。
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